以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付し、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
また、本明細書及び図面において、x軸、y軸及びz軸は、三次元直交座標系の三軸を示している。各実施の形態では、鉛直方向と平行な方向をz軸とし、z軸に直交し水平方向と平行な二軸をx軸及びy軸としている。
(実施の形態1)
[構成]
まず、実施の形態1に係る照明設計支援システム1の構成について説明する。
図1は、本実施の形態に係る照明設計支援システム1の構成を示す図である。
図2は、本実施の形態に係る照明設計支援システム1の機能構成を示すブロック図である。
実施の形態に係る照明設計支援システム1は、空間における照明器具の配置位置、つまりは、照明器具が配置される位置を演算するためのシステムである。換言すると、照明設計支援システム1は、配灯を演算するためのシステムである。照明設計支援システム1は、具体的には、空間の形状を示す空間情報、照明器具の性能を示す器具情報、及び、鉛直照度の基準を示す基準情報に基づいて、配灯を演算する。照明設計支援システム1は、例えば、第1ユーザU1である照明設計者(業者)が第2ユーザU2である施主(顧客)に、上記空間における照明器具の配置位置プランを提示する際に用いられる。
図1及び図2が示すように、照明設計支援システム1は、サーバ装置100と、情報端末200と、を備える。
[サーバ装置]
まず、サーバ装置100について説明する。サーバ装置100は、空間情報、器具情報、及び、基準情報を取得し、取得された空間情報、器具情報、及び、基準情報に基づいて、空間における照明器具の配置位置を演算する情報処理を行うクラウドサーバである。サーバ装置100は、通信部110と、演算部120と、記憶部130と、を有する。
通信部110は、サーバ装置100が情報端末200とインターネットなどの広域通信ネットワークを介して通信を行うための処理部である。通信部110は、情報端末200から情報を取得し、かつ、情報端末200へ情報を出力する処理部である。通信部110によって行われる通信は、例えば、無線通信であるが、有線通信であってもよい。通信に用いられる通信規格についても特に限定されない。通信部110は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサによって実現されてもよい。
また、通信部110は、取得部111と、出力部112と、を含む。
取得部111は、空間の形状を示す空間情報、照明器具の性能を示す器具情報、及び、空間における鉛直照度の基準を示す基準情報を取得する処理部である。
空間情報は、空間の形状を示す情報である。また、空間情報が示す空間とは、施主である第2ユーザU2によって照明設計者である第1ユーザU1に照明器具の施工が依頼された空間である。この空間は、例えばここでは、天井面、床面及び壁面に囲まれた空間である部屋(屋内空間)であるが、これに限られず半屋外空間などであってもよい。空間情報は、空間の形状が示されていればどのようなデータであってもよいが、一例として、3次元CADデータである。空間情報には、空間の床面、壁面、天井面、柱、扉及び窓などの大きさ及び位置などが示されている。また、空間情報には、空間の天井に配置される設備(例えば、火災報知器及びエアコンなど)の大きさ及び位置が示されている。
また、本実施の形態においては、空間情報は、上記空間に配置される什器に関する情報である什器情報を含んでいる。什器情報は、例えば、什器の種類及び空間における什器の位置を示す情報である。什器の種類は、ここでは、椅子及び机であるが、これに限られず棚などであってもよい。さらに、什器情報には、配置される什器のサイズを示す情報も含まれるとよい。
また、空間が属する種類を示す情報について説明する。この情報が示す空間が属する種類とは、例えば、医療保健施設(病院、診療所など)、レストラン、住宅及びオフィスなどでもよく、さらに詳細には、医療保健施設における食堂及び病室などであってもよい。本実施の形態に係る空間が属する種類は、医療保健施設における食堂である。また、以下簡単のため、空間が属する種類を「空間の種類」と記載する。
器具情報は、照明器具の性能を示す情報である。より具体的には、器具情報に示される照明器具は、上記の空間を照明するための照明器具である。照明器具の性能とは、例えば、照明器具が放つ光に関する性能(光束、配光分布、色温度など)、及び、照明器具のサイズなどを意味する。
基準情報は、空間における鉛直照度の基準を示す情報である。鉛直照度の基準は、例えば、人の生体リズムを整えることができる光の照度を示している。
一例として、鉛直照度の基準として、所定の数値の照度が予め定められているとよい。この場合には、100lx以上3000lx以下であるとよく、300lx以上2000lx以下であるとよりよく、500lx以上1500lxであるとさらによい。
また、他の一例として、鉛直照度の基準は、JIS(日本産業規格) Z 9110:2011に規定される推奨照度に基づく値である。JIS Z 9110:2011においては、照明器具が使用される空間の種類ごとに推奨照度が規定されている。上記JISで開示される空間の種類は、一例として、保険医療施設(病院、診療所など)における食堂及び病室などであり、上記の食堂及び病室での推奨照度はそれぞれ300lx及び100lxと規定されている。
基準がJIS Z 9110:2011に規定される推奨照度に基づく値である場合、基準は、上記推奨照度の2倍以上20倍以下であればよい。
これにより、鉛直照度の基準は、人の生体リズムをより整えることができる光の照度となる。よって、このような光が人の目に取り入れられることで、人の生体リズムがより整えられる。
また、基準は、上記推奨照度の2.5倍以上15倍以下であればよりよく、3倍以上10倍以下であればさらによい。これにより、鉛直照度の基準は、人の生体リズムをさらに整えることができる光の照度となる。
本実施の形態に係る空間の種類は、医療保健施設における食堂である。この場合においては、鉛直照度の基準は、600lx以上6000lx以下であるとよく、750lx以上4500lx以下であるとよりよく、900lx以上3000lx以下であるとさらによい。
なお、鉛直照度とは、以下のとおりである。例えば、所定の測定点での鉛直照度とは、当該所定の測定点において、照度計の測定面(つまり測定される光が入射する面)を鉛直方向と水平に配置して測定された照度である。また、所定の測定点での鉛直照度とは、所定の測定点での鉛直面照度でもある。
出力部112は、演算部120によって演算された配置位置を出力する処理部である。より具体的には、出力部112は、演算された配置位置を情報端末200に向けて出力する。
演算部120は、取得部111によって取得された空間情報、器具情報、及び、基準情報に基づいて空間における照明器具の配置位置を演算するための情報処理を行う処理部である。具体的には、演算部120は、取得された器具情報に基づいて、取得された空間情報が示す空間のうち対象領域における鉛直照度が、取得された基準情報が示す基準を満たすように、空間における照明器具の配置位置を演算する。つまり、演算部120によって演算された配置位置においては、照明器具は上記対象領域に向けて鉛直照度の基準を満たす光を放つことができる。演算部120は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサによって実現されてもよい。
記憶部130は、演算部120によって実行されるプログラム、及び、上記情報処理を行うために用いられる各種情報などが記憶される記憶装置である。また、記憶部130は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)などによって実現される。
[情報端末]
まず、情報端末200について説明する。情報端末200は、例えば、スマートフォンまたはタブレット端末などの汎用の携帯端末であるが、照明設計支援システム1の専用端末であってもよい。
情報端末200は、図2が示すように、受付部210と、表示部220と、制御部230と、端末記憶部240と、端末通信部250と、を有する。
受付部210は、第1ユーザU1及び第2ユーザU2などの操作を受け付ける。受付部210は、例えば、静電容量方式のタッチパネルであるが、抵抗膜方式のタッチパネルであってもよい。
受付部210は、照明器具が配置される空間を選択するための空間選択操作を受け付ける。つまり、施主である第2ユーザU2が施工を依頼する空間を選択する操作を行い、受付部210がその操作を受け付ける。
なお、受付部210が空間選択操作を受け付ける際に、空間に配置される什器を選択するための操作、及び、空間が属する種類(ここでは、食堂)を選択するための操作を受け付けるとよい。
また、受付部210は、照明器具を選択するための器具選択操作を受け付ける。つまり、施主である第2ユーザU2が空間に配置される照明器具を選択する操作を行い、受付部210がその操作を受け付ける。
また、受付部210は、鉛直照度基準を選択する基準選択操作を受け付ける。つまり、施主である第2ユーザU2は、例えば、鉛直照度の基準として、JIS Z 9110:2011に規定される推奨照度に基づく値、又は、鉛直照度の基準が予め定められた所定の数値の照度のいずれか一方を選択する操作を行う。さらに、受付部210は、その操作を受け付ける。なお、ここでは、受付部210は、鉛直照度の基準として、JIS Z 9110:2011に規定される推奨照度に基づく値を選択する操作を受け付ける。
表示部220は、画像を表示する。具体的には、表示部220は、空間選択操作を受け付ける画像、器具選択操作を受け付ける画像、及び、基準選択操作を受け付ける画像を表示する。例えば、図1には、器具選択操作を受け付ける画像を表示される様子が示されている。また、例えば、表示部220は、演算された照明器具の配置位置を表示する。表示部220は、例えば、液晶パネルまたは有機EL(Electro Luminescence)パネルなどの表示パネルである。
制御部230は、表示部220への画像の表示制御などを行う。制御部230は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサによって実現されてもよい。さらに、制御部230は、受付部210が受け付けた操作に対応する情報を端末記憶部240から取得する。
制御部230は、受付部210が受け付けた空間選択操作に対応する情報として、選択された空間の形状が示される3次元CADデータなどの空間情報を端末記憶部240から取得する。
なお、受付部210が空間に配置される什器を選択するための操作、及び、空間が属する種類を選択するための操作を受け付けた場合には、制御部230はこれらの操作に対応する情報として、什器情報及び空間が属する種類を示す情報を取得する。この場合、空間情報には、什器情報を示す情報が含まれている。
また、制御部230は、受付部210が受け付けた器具選択操作に対応する情報として、選択された照明器具と紐づけられた照明器具の性能を示す器具情報を端末記憶部240から取得する。
また、制御部230は、受付部210が受け付けた基準選択操作に対応する情報として、選択された鉛直照度の基準を示す基準情報を端末記憶部240から取得する。ここでは、JIS Z 9110:2011に規定される推奨照度に基づく値が選択されているため、制御部230は、上記の空間が属する種類を示す情報に基づいて、当該種類に対応する基準情報を端末記憶部240から取得する。空間の種類は食堂であるため、基準は、食堂での推奨照度の2倍以上20倍以下であればよいが、ここでは、3倍以上10倍以下(900lx以上3000lx以下)である。
端末記憶部240は、制御部230によって実行されるプログラムなどが記憶される記憶装置である。また、端末記憶部240には、上述の対応関係情報なども記憶される。端末記憶部240は、例えば、半導体メモリなどによって実現される。
端末通信部250は、情報端末200がサーバ装置100と通信を行うための処理部である。端末通信部250は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサによって実現されてもよい。
例えば、制御部230によって取得された空間情報、器具情報、及び、基準情報をサーバ装置100へ送信する。端末通信部250によって行われる通信は、例えば、無線通信であるが、有線通信であってもよい。通信に用いられる通信規格についても特に限定されない。
[動作例1]
以下、照明設計支援システム1の動作例1について説明する。図3は、本実施の形態に係る照明設計支援システム1の動作例1のフローチャートである。図4は、本実施の形態に係る動作例1での演算部120の処理を説明するための図である。図4の(a)は、空間Sを鉛直方向に見た図であり、いわゆる空間Sの平面図である。図4の(a)には、空間情報が示す空間Sの形状(長方形)と、什器情報が示す椅子C1及び机T1と、対象領域A1と、が示されている。また、図4の(b)は、図4の(a)と同じく空間Sを鉛直方向に見た図であって、図4の(a)に加えて、演算部120によって演算された照明器具Lの配置位置が示されている。図4の(c)は、対象領域A1に関する鉛直照度を示す等値線図である。ここでは、食堂である空間Sのうち対象領域A1における鉛直照度が基準を満たすように、照明器具Lの配置位置が演算される例について説明する。
まず、図3が示すS10の前に、情報端末200の受付部210は、第1ユーザU1及び第2ユーザU2による操作を受け付ける。ここでは、受付部210は、空間Sを選択するための空間選択操作、照明器具Lを選択するための器具選択操作、及び、鉛直照度の基準を選択する基準選択操作を受け付ける。また、受付部210は、空間Sに配置される什器を選択するための操作、及び、空間Sが属する種類を選択するための操作を受け付ける。この結果、端末通信部250から、什器情報を含む空間情報、器具情報、及び、基準情報がサーバ装置100へ送信される。
そして、サーバ装置100の取得部111は、まず、空間情報を取得する(S10)。本動作例においては、取得部111は、什器情報を含む空間情報を取得する。なお、図4の(a)は、3DCADデータを可視化した空間情報の一例である。また、図4の(a)には、空間Sの床面に配置された什器である椅子C1及び机T1の、空間Sにおける位置が示されている。上述のように、空間Sの種類は食堂であるため、空間Sを使用する第3ユーザは、椅子C1と机T1とにおいて、食事をとる。このとき、第3ユーザは椅子C1に座り、第3ユーザの顔は、机T1の方向(つまりはx軸正方向)を向く。
次に、取得部111は、器具情報を取得する(S20)。ここでは、照明器具情報には、選択された照明器具Lの性能が示されている。また、ここでは、長尺形状の照明器具Lが選択されている。
さらに、取得部111は、基準情報を取得する(S30)。上述のように、ここでは、基準情報が示す基準は、JIS Z 9110:2011に規定される推奨照度に基づいた値である。より具体的には、空間Sが食堂であるため、鉛直照度の基準として900lx以上3000lx以下が用いられる。
次に、演算部120は、対象領域A1を決定する(S40)。
対象領域A1は、空間Sにおける領域である。対象領域A1とは、空間Sを使用する第3ユーザが居る可能性が高いと想定される領域である。より具体的には、対象領域A1とは、第3ユーザが所定の時間(例えば、数分~数時間)留まることが想定される領域である。対象領域A1は、例えば空間Sが食堂であれば居住者である第3ユーザが座る領域であり、例えば空間Sがオフィス空間であれば作業者である第3ユーザが作業する領域である。さらに具体的には、対象領域A1とは、空間Sに居ることが想定される第3ユーザの目の近辺の領域であるとよい。例えば、第3ユーザの目の近辺とは、第3ユーザの目から、10cm低い高さから10cm高い高さまでの範囲である。
また、ここでは、演算部120は、取得部111によって取得された什器情報に基づいて、対象領域A1を決定する(S40)。より具体的には、演算部120は、什器情報が示す什器が椅子C1であること、及び、空間Sにおける椅子C1が配置される位置に基づいて、以下の領域を対象領域A1として決定する。演算部120は、空間Sを鉛直方向に見たときに椅子C1の位置と重なる領域であって、かつ、第1高さの領域を対象領域A1として配置位置を演算する。
ここで、椅子C1の位置と重なる領域(つまり対象領域A1)の形状は、四角形などの多角形及び円形などであってもよいが、本動作例においては、直線形状である。また、第1高さとは、空間Sの床面から椅子C1に座る第3ユーザの目までの高さであり、一例として、床面からの高さが100cm以上140cm以下のいずれかの高さである。ここでは、第1高さは、120cmである。つまり、対象領域A1は、椅子C1に座る第3ユーザの目の高さに設けられている。
さらに、演算部120は、器具情報に基づいて、空間情報が示す空間Sのうち対象領域A1の鉛直照度が基準を満たすように、空間Sにおける照明器具Lの配置位置を演算する(S50)。演算部120は、「照明器具Lは空間Sの天井面に配置される」、「空間情報が示す天井面に配置される設備を避けて照明器具Lが配置される」、「複数の照明器具Lが配置される場合、複数の照明器具Lが等間隔に配置される」などの条件の下、配置位置を演算する。
演算部120は、例えば、複数の照明器具Lが配置される場合、「照明器具Lは空間Sの天井面に配置される」及び「複数の照明器具Lが配置される場合、複数の照明器具Lが等間隔に配置される」の2条件を満たす複数の配置位置案を演算する。次に、演算された複数の配置位置案のそれぞれが、上記の基準を満たすか否かを演算する。さらに、演算部120は、上記基準を満たした1以上の配置位置案を決定する。演算部120は、このように、空間Sにおける照明器具Lの配置位置を演算する。また、演算部120は、上記に限られず、既存のアルゴリズムに基づいて上記配置位置を演算してもよい。
上述のように、図4の(b)には、演算された照明器具Lの配置位置が示されている。ここでは、6個の照明器具Lが、平面視で机T1と重ねられるように、天井面に配置されている。
演算部120によって演算された配置位置においては、照明器具Lは対象領域A1に向けて鉛直照度の基準を満たす光を放つことができる。つまり、対象領域A1に第3ユーザが居る場合には、第3ユーザの目に鉛直照度の基準を満たす光が到達し、取り入れられる。また、上述のように、鉛直照度の基準は人(第3ユーザ)の生体リズムを整えることができる光の照度である。よって、上記光が第3ユーザの目に取り入れられることで、第3ユーザの生体リズムが整えられる。
また、演算部120は、什器情報に基づいて、対象領域A1を決定する。これにより、演算部120は、第3ユーザが居る可能性がより高い領域を、対象領域A1として決定することができる。
また、演算部120は、椅子C1の位置と重なる領域であって、かつ、第1高さ(空間Sの床面から、椅子C1に座る第3ユーザの目までの高さ)の領域を、対象領域A1として配置位置を演算する。これにより、対象領域A1は、椅子C1に座る第3ユーザの目の高さに設けられる。よって、鉛直照度の基準を満たす光が第3ユーザの目により取り入れられやすくなる。
さらに、演算部120が行う詳細な処理について説明する。演算部120は、照明器具Lが放つ光に基づく光であって、第1方向に向かう光による対象領域A1の鉛直照度が、基準を満たすように配置位置を演算する。
照明器具Lが放つ光に基づく光とは、照明器具Lから直接対象領域A1に向かう光と、空間Sの壁面などによって反射されることで対象領域A1に向かう光と、を含む。
ここで、この詳細な処理に用いられる方向について記載する。
第1方向は、一例として、図4が示すx軸負方向である。また、図4の(b)には、第2方向D2が示されている。第2方向D2は、第1方向とは反対方向であり、x軸正方向である。また、第2方向D2とは、空間Sにおいて第3ユーザが向きやすい方向(例えば、向く時間が長い方向)であればよく、一例として、椅子C1に座る第3ユーザの顔が向く方向である。このように、第2方向D2が示す第3ユーザが向きやすい方向は、例えば、什器によって定められているとよい。さらに、第1方向は、第2方向D2が第3ユーザが向きやすい方向となるように、定められているとよい。また、第1方向は、水平方向と平行な方向であるとよい。
また、第1方向に向かう光とは、x軸負方向に向かう光である。より具体的には、第1方向に向かう光とは、対象領域A1よりもx軸正方向の領域から、対象領域A1に向かう光である。なお、第1方向に向かう光は、x軸に平行な光に限られず、x軸負側に向かうベクトルを有する光であればよい。
上述のように、第3ユーザが椅子C1に座る場合には、第3ユーザはx軸正方向、つまりは第2方向D2を向き、対象領域A1は、第3ユーザの目の高さに設けられている。よって、詳細な処理が演算部120によって行われた場合には、第2方向D2を向く第3ユーザの顔、より具体的には、第3ユーザの目には、鉛直照度の基準を満たす光が到達しやすくなる。
また、図4の(c)は、対象領域A1に関する鉛直照度を示す等値線図であるが、より具体的には、第2方向D2を向く第3ユーザが対象領域A1を含む鉛直面を見たときの鉛直照度の分布を示す等値線図である。
また、図4の(c)には、空間Sにおける直線形状である対象領域A1と、床面と、天井面との位置関係が示されている。上述のように、対象領域A1の床面からの高さである第1高さは、120cmである。対象領域A1の鉛直照度は、1000lx以上1500lx以下となっており、鉛直照度の基準(900lx以上3000lx以下)を満たすことが示されている。
出力部112は、演算された配置位置を出力する(S60)。また、本動作例においては、出力部112は、空間Sにおける対象領域A1の位置と、第2方向D2と、上記鉛直照度の分布と、をさらに出力する。
情報端末200の端末通信部250は、出力部112によって出力された配置位置と、空間Sにおける対象領域A1の位置と、第2方向D2と、上記鉛直照度の分布とを取得する。
情報端末200の表示部220は、取得された、配置位置と、空間Sにおける対象領域A1の位置と、第2方向D2とを示す画像を表示する。図4の(b)は、当該画像の一例である。また、表示部220は、取得された上記鉛直照度の分布を示す画像を表示する。図4の(c)は、当該画像の一例である。
このように、上記画像が表示されることで、施主である第2ユーザU2は、照明器具Lの配置位置と、対象領域A1の位置と、対象領域A1における鉛直照度の分布とを理解しやすくなる。さらに、第2ユーザU2は、対象領域A1において第2方向D2を向くことで、鉛直照度の基準を満たす光が第3ユーザに到達することを理解しやすくなる。
なお、上記第1高さは、一定の高さ(120cm)であったが、これに限られず所定の範囲を有する高さであってもよい。つまり、第1高さは、例えば、110cmから130cmまでの範囲の高さであってもよい。つまり、この場合、演算部120は、什器情報に基づいて、空間Sにおける鉛直面の領域を、対象領域A1として配置位置を演算する。
[動作例2]
以下、照明設計支援システム1の動作例2について説明する。図5は、本実施の形態に係る動作例2での演算部120の処理を説明するための図である。図5は、空間Sを鉛直方向に見た図である。図5には、空間情報が示す空間Sの形状(長方形)と、什器情報が示す椅子C1及び机T1と、対象領域A2と、動作例2で演算部120によって演算された照明器具Lの配置位置と、が示されている。図5においては、対象領域A2が一点鎖線の矩形に囲まれる領域で示され、空間Sにおける鉛直照度の分布が二点鎖線の等値線図で記載されている。
動作例2は、主に、以下の1点を除いて、動作例1と同じ動作を示す。
1点とは、S40において、演算部120が、什器情報が示す什器が机T1であること及び空間Sにおける机T1が配置される位置に基づいて、対象領域A2として決定する点である。
動作例2のS40では、演算部120は、取得された什器情報に基づいて、以下の領域を対象領域A2として決定する。一例として、演算部は、什器情報に基づいて、空間Sにおける水平面の領域を、対象領域A2として配置位置を演算する。より具体的には、演算部120は、空間Sを鉛直方向に見たときに机T1位置と重なる領域であって、かつ、第2高さの領域を対象領域A2とする。
ここで、机T1の位置と重なる領域(つまり対象領域A2)の形状は、直線形状及び円形などであってもよい。本動作例においては、図5が示す机T1の形状と同じく、対象領域A2の形状は、長方形である。
対象領域A2は、空間Sを鉛直方向に見たときに机T1よりも大きいとよく、机T1の周囲を覆うように配置されるとよい。対象領域A2と机T1の形状が長方形である場合に、対象領域A2の短辺の長さは机T1の短辺の長さの1.1倍以上3.0倍以下であればよく、対象領域A2の長辺の長さは机T1の長辺の長さの1.1倍以上3.0倍以下であればよい。
また、第2高さとは、空間Sの床面から机T1を使用する第3ユーザの目までの高さであり、一例として、床面からの高さが130cm以上170cm以下のいずれかの高さである。ここでは、第2高さは、150cmである。
机T1を使用する第3ユーザは、机T1の周囲に居ることが想定される。上記のように決定された対象領域A2は、机T1を使用する第3ユーザの目の高さに設けられている。
さらに、演算部120は、器具情報に基づいて、空間情報が示す空間Sのうち対象領域A2の鉛直照度が基準を満たすように、空間Sにおける照明器具Lの配置位置を演算する(S50)。
上述のように、図5には、演算された照明器具Lの配置位置が示されている。ここでは、10個の照明器具Lが天井面に配置されている。また、図5には、演算された照明器具Lによる対象領域A2の鉛直照度の分布が示されている。
出力部112は、演算された配置位置を出力する(S60)。また、本動作例においては、出力部112は、空間Sにおける対象領域A2の位置と、鉛直照度の分布と、をさらに出力する。
このとき、表示部220は、配置位置と、空間Sにおける対象領域A2の位置と、鉛直照度の分布とを示す画像として、図5を表示する。これにより、第2ユーザU2は、対象領域A2の位置及び鉛直照度の分布を理解しやすくなる。
[動作例3]
以下、照明設計支援システム1の動作例3について説明する。図6は、本実施の形態に係る動作例3での演算部120の処理を説明するための図である。図6は、空間Sを鉛直方向に見た図である。図6には、空間情報が示す空間Sの形状(長方形)と、対象領域A3と、動作例3で演算部120によって演算された照明器具Lの配置位置と、が示されている。なお、図6においては、対象領域A3が一点鎖線の矩形に囲まれる領域で示され、空間Sにおける鉛直照度の分布が二点鎖線の等値線図で記載されている。
動作例3は、主に、以下の2点を除いて、動作例1と同じ動作を示す。
2点とは、S10で、取得部111が取得した空間情報には什器情報が含まれていない点、及び、除外領域を除外した領域を対象領域A3として決定する点である。
動作例3のS10では、演算部120は、什器情報を含まない空間情報を取得する。
また、動作例3では、演算部120は、S40の処理を行わず、S40の代わりに以下の処理を行う。動作例3では、演算部120は、除外領域を除外した領域を対象領域A3として決定する。
除外領域とは、空間Sを鉛直方向に見た場合に、空間Sの端部から所定距離までの領域である。空間Sの端部とは、一例として、図6における空間Sの輪郭であり、空間Sの壁面、窓及びドアである。また図示されないが、空間Sの床面と天井面に接続される柱が設けられる場合には、空間Sの端部は、柱の輪郭であってもよい。
本実施の形態においては、空間Sの形状は長方形であるため、図6には、長方形の4辺に対応する4つの所定距離B1~B4が図示されている。ここで、所定距離B1~B4は、10cm以上150cmであればよく、30cm以上120cmであればよりよく、50cm以上100cmであればさらによい。本動作例に係る所定距離B1~B4はいずれも、110cmである。また、所定距離B1~B4のそれぞれは、異なる値であってもよい。
この場合、除外領域とは、空間Sの壁面、窓、ドア及び柱などから110cmまでの領域である。つまり、除外領域とは、空間Sの壁面、窓、ドア及び柱などの付近の領域である。換言すると、除外領域とは、空間Sの隅付近の領域である。例えば、空間Sの種類が食堂である場合では、除外領域には、棚及び通路が配置されることが多い。つまり、除外領域は、空間Sを使用する第3ユーザが居る可能性が低いと想定される領域である。より具体的には、このような除外領域は、第3ユーザが短時間(例えば、数秒~十数秒)しか留まらないと想定される領域である。そのため、演算部120は、除外領域を除外した領域を対象領域A3として演算する。
本動作例においては、さらに、演算部120は、空間Sにおける水平面の領域のうち、除外領域を除外した領域を対象領域A3として配置位置を演算する。
つまり、動作例3では、対象領域A3は、水平方向と平行な平面、より具体的には、空間Sの床面と平行な平面である。対象領域A3の形状は、空間Sを鉛直方向に見た場合に、円形及び多角形などであってもよいが、ここでは長方形である。
また、対象領域A3は、上記の第1高さ又は第2高さの領域であるとよい。例えば、空間Sに什器として椅子C1が配置される場合には、対象領域A3は第1高さの領域であるとよく、また例えば、空間Sに什器として机T1が配置される場合には、対象領域A3は第2高さの領域であるとよい。ここでは、対象領域A3は第1高さの領域であって、第1高さは120cmとする。
以上より、動作例3に係る対象領域A3は、除外領域を除いた、椅子C1に座る第3ユーザの目の高さに設けられている。
さらに、演算部120は、器具情報に基づいて、空間情報が示す空間Sのうち対象領域A3の鉛直照度が基準を満たすように、空間Sにおける照明器具Lの配置位置を演算する(S50)。
上述のように、図6には、演算された照明器具Lの配置位置が示されている。ここでは、28個の照明器具Lが天井面に配置されている。また、図6には、演算された照明器具Lによる対象領域A3の鉛直照度の分布が示されている。
出力部112は、演算された配置位置を出力する(S60)。また、本動作例においては、出力部112は、空間Sにおける対象領域A3の位置と、鉛直照度の分布と、をさらに出力する。
このとき、表示部220は、配置位置と、空間Sにおける対象領域A3の位置と、鉛直照度の分布とを示す画像として、図6を表示する。これにより、第2ユーザU2は、対象領域A3の位置及び鉛直照度の分布を理解しやすくなる。
[動作例4]
以下、照明設計支援システム1の動作例4について説明する。図7は、本実施の形態に係る動作例4での演算部120の処理を説明するための図である。図7の(a)は、空間Sを鉛直方向に見た図である。図7の(a)には、空間情報が示す空間Sの形状(長方形)と、対象領域A4と、動作例4で演算部120によって演算された照明器具Lの配置位置と、が示されている。なお、図7の(a)においては、対象領域A4が一点鎖線の矩形に囲まれる領域で示されている。さらに、図7の(b)及び(c)には、図7の(a)と同じく空間Sを鉛直方向に見た図であって、図7の(a)が示す図に加えて、対象領域A4における鉛直照度の分布が、二点鎖線の等値線図で記載されている。
動作例4は、主に、以下の3点を除いて、動作例1と同じ動作を示す。
3点とは、S10で取得部111が取得した空間情報には什器情報が含まれていない点、取得部111が施主である第2ユーザU2によって選択された選択領域を取得する点、及び、演算部120が選択領域を対象領域A4として決定する点である。
本動作例においては、S10よりも前に、情報端末200の受付部210は、選択領域を選択するための操作を受け付ける。つまり、施主である第2ユーザU2は、空間Sにおける所定の領域を選択領域として選択する操作を行い、受付部210がその操作を受け付ける。
上述のように、ここでは、第2ユーザU2によって選択された選択領域が対象領域A4として用いられる。つまり、第2ユーザU2は、自身で対象領域A4を選択することができる。第2ユーザU2は、空間Sを使用する第3ユーザが居る可能性が高いと想定される領域を、選択領域として選択する。ここでは、一例として、選択領域は、水平方向と平行な平面、より具体的には、空間Sの床面と平行な平面である。選択領域の形状は、空間Sを鉛直方向に見た場合に、円形及び多角形などであってもよいが、ここでは長方形である。
さらに、情報端末200の制御部230は、受付部210が受け付けた上記操作に対応する情報として、空間Sにおける選択領域の位置を示す選択領域情報を端末記憶部240から取得する。
そして、動作例4のS10では、演算部120は、什器情報を含まない空間情報を取得する。
また、動作例4においては、例えば、S10とS20との間に、取得部111は、空間Sにおける選択領域であって、第2ユーザU2によって選択された選択領域の位置を示す領域情報を取得する。
さらに、動作例4では、演算部120は、S40の処理を行わず、S40の替わりに以下の処理を行う。動作例4では、演算部120は、取得部111によって取得された領域情報が示す選択領域を対象領域A4として配置位置を決定する。
続いて、演算部120は、器具情報に基づいて、空間情報が示す空間Sのうち対象領域A4の鉛直照度が基準を満たすように、空間Sにおける照明器具Lの配置位置を演算する(S50)。
図7の(a)が示すように、上記の選択領域が対象領域A4として用いられており、また、図7の(a)には、演算された照明器具Lの配置位置が示されている。ここでは、28個の照明器具Lが天井面に配置されている。
ここで、演算部120が行う詳細な処理について説明する。
演算部120は、照明器具Lが放つ光に基づく光であって、第1方向に向かう光による対象領域A4の鉛直照度が、基準を満たすように配置位置を演算する。同様に、演算部120は、照明器具Lが放つ光に基づく光であって、第3方向に向かう光による対象領域A4の鉛直照度が、基準を満たすように配置位置を演算する。また、図7の(b)には第2方向D2が、図7の(c)には第4方向D4が示されている。
第3方向とは、水平方向と平行な方向であればよく、一例として、図7が示すy軸負方向である。第4方向D4は、第3方向とは反対方向であり、y軸正方向である。なお、第3方向は第1方向に、第4方向D4は第2方向D2に相当するため、詳細な説明は、割愛する。
この場合、対象領域A4において第2方向D2(x軸正方向)を向く第3ユーザの顔、より具体的には、第3ユーザの目には、鉛直照度の基準を満たす光が到達しやすくなる。同様に、対象領域A4において第4方向D4(x軸正方向)を向く第3ユーザの顔、より具体的には、第3ユーザの目には、鉛直照度の基準を満たす光が到達しやすくなる。
また、図7の(b)及び(c)は、対象領域A4における鉛直照度の分布が、二点鎖線の等値線図で記載されている。より具体的には、図7の(b)は、第1方向に向かう光による対象領域A4の鉛直照度の分布を示す等値線図である。つまりは、図7の(b)は、第3ユーザが第2方向D2を向いたときの鉛直照度の分布を示す等値線図である。また、図7の(c)は、第3方向に向かう光による対象領域A4の鉛直照度の分布を示す等値線図である。つまりは、図7の(c)は、第3ユーザが第4方向D4を向いたときの鉛直照度の分布を示す等値線図である。より詳細には、図7の(b)及び(c)においては、対象領域A4のうちドットが付された領域の鉛直照度が基準を満たしている。つまり、本動作例においては、演算部120は、器具情報に基づいて、空間情報が示す空間Sのうち対象領域A4の一部の鉛直照度が基準を満たすように、空間Sにおける照明器具Lの配置位置を演算する。
さらに、出力部112は、演算された配置位置を出力する(S60)。また、本動作例においては、出力部112は、空間Sにおける対象領域A4の位置と、第2方向D2及び第4方向D4とを出力する。さらに、出力部112は、第1方向に向かう光による対象領域A4の鉛直照度の分布と、第3方向に向かう光による対象領域A4の鉛直照度の分布とを出力する。
情報端末200の端末通信部250は、出力部112によって出力された、配置位置と、空間Sにおける対象領域A4の位置と、第2方向D2及び第4方向D4とを取得する。また、ここでは、端末通信部250は、出力部112によって出力された第1方向に向かう光による対象領域A4の鉛直照度の分布と、第3方向に向かう光による対象領域A4の鉛直照度の分布と、を取得する。
情報端末200の表示部220は、取得された、配置位置と、空間Sにおける対象領域A1の位置とを示す画像を表示する。図7の(a)は、当該画像の一例である。また、表示部220は、取得された第2方向D2と、第1方向に向かう光による対象領域A4の鉛直照度の分布とを示す画像を表示する。図7の(b)は、当該画像の一例である。さらに、表示部220は、取得された第4方向D4と第3方向に向かう光による対象領域A4の鉛直照度の分布とを示す画像を表示する。図7の(c)は、当該画像の一例である。
このように、上記画像が表示されることで、施主である第2ユーザU2は、照明器具Lの配置位置と、対象領域A4の位置と、対象領域A4における鉛直照度の分布とを理解しやすくなる。また、第2ユーザU2は、対象領域A4において第2方向D2又は第4方向D4を向くことで、鉛直照度の基準を満たす光が第3ユーザに到達することを理解しやすくなる。
また、出力部112は、上記とは異なる内容を出力してよい。
具体的には、出力部112は、第1方向に向かう光による対象領域A4の鉛直照度の分布と、第3方向に向かう光による対象領域A4の鉛直照度の分布とを重畳して出力する。図8は、本実施の形態に係る動作例4における、第1方向に向かう光による対象領域A4の鉛直照度の分布と第3方向に向かう光による対象領域A4の鉛直照度の分布とを重畳して示す等値線図である。
ここでは、図8には、図7の(b)及び(c)が示す鉛直照度の分布が重畳して示されている。つまりは、図8における濃いドットが付された領域は、第3ユーザが第2方向D2及び第4方向D4のいずれを向いても、第3ユーザの目に、鉛直照度の基準を満たす光が到達する領域である。同様に、図8における薄いドットが付された領域は、第3ユーザが第2方向D2又は第4方向D4を向くと、第3ユーザの目に、鉛直照度の基準を満たす光が到達する領域である。
このとき、表示部220は、上記の2つの鉛直照度の分布を重畳して示す画像として、図8を表示する。これにより、第2ユーザU2は、対象領域A4において第2方向D2又は第4方向D4を向くことで、鉛直照度の基準を満たす光が第3ユーザに到達することをさらに理解しやすくなる。
[効果など]
本実施の形態に係る動作例1においては、照明設計支援システム1は、取得部111と、演算部120と、出力部112と、を備える。取得部111は、空間Sの形状を示す空間情報、照明器具Lの性能を示す器具情報、及び、空間Sにおける鉛直照度の基準を示す基準情報、を取得する。演算部120は、取得された器具情報に基づいて、取得された空間情報が示す空間Sのうち対象領域A1の鉛直照度が、取得された基準情報が示す基準を満たすように、空間Sにおける照明器具Lの配置位置を演算する。出力部112は、演算された配置位置を出力する。
これにより、演算部120によって演算された配置位置においては、照明器具Lは対象領域A1に向けて鉛直照度の基準を満たす光を放つことができる。つまり、対象領域A1に第3ユーザが居る場合には、第3ユーザの目に鉛直照度の基準を満たす光が到達し、取り入れられる。また、上述のように、鉛直照度の基準は人(第3ユーザ)の生体リズムを整えることができる光の照度である。よって、上記光が第3ユーザの目に取り入れられることで、第3ユーザの生体リズムが整えられる。つまりは、本実施の形態に係る照明設計支援システム1によれば、生体リズムを整えるための照明器具Lの配置位置の設計を支援することができる。
また、動作例1においては、基準は、JIS Z 9110:2011に規定される推奨照度の2倍以上20倍以下である。
これにより、鉛直照度の基準は、第3ユーザの生体リズムをより整えることができる光の照度となる。よって、このような光が第3ユーザの目に取り入れられることで、第3ユーザの生体リズムがより整えられる。
また、動作例1においては、空間情報は、空間Sに配置される什器に関する情報である什器情報を含む。演算部120は、什器情報に基づいて、対象領域A1を決定する。
これにより、演算部120は、第3ユーザが居る可能性がより高い領域を、対象領域A1として決定することができる。
また、動作例1においては、什器情報は、什器が椅子C1であること、及び、空間Sにおける椅子C1の位置を示す。演算部120は、空間Sを鉛直方向に見たときに椅子C1の位置と重なる領域であって、かつ、空間Sの床面から、椅子C1に座るユーザの目までの高さである第1高さの領域を、対象領域A1として配置位置を演算する。
これにより、対象領域A1は、椅子C1に座る第3ユーザの目の高さに設けられる。よって、鉛直照度の基準を満たす光が第3ユーザの目により取り入れられやすくなる。
また、動作例2においては、什器情報は、什器が机T1であること、及び、空間Sにおける机T1の位置を示す。演算部120は、空間Sを鉛直方向に見たときに机T1の位置と重なる領域であって、かつ、空間Sの床面から、机T1を使用するユーザの目までの高さである第2高さの領域を、対象領域A2として配置位置を演算する。
これにより、対象領域A2は、机T1を使用する第3ユーザの目の高さに設けられる。よって、鉛直照度の基準を満たす光が第3ユーザの目により取り入れられやすくなる。
また、動作例1においては、演算部120は、什器情報に基づいて、空間Sにおける鉛直面の領域を、対象領域A1として配置位置を演算する。
これにより、対象領域A1として鉛直面を用いることができる。
また、動作例2においては、演算部120は、什器情報に基づいて、空間Sにおける水平面の領域を、対象領域A2として配置位置を演算する。
これにより、対象領域A2として水平面を用いることができる。
また、動作例4においては、取得部111は、空間Sにおける選択領域であって、ユーザによって選択された選択領域の位置を示す領域情報を取得する。演算部120は、取得された領域情報が示す選択領域を対象領域A4として配置位置を演算する。
これにより、第2ユーザU2は、自身で対象領域A4を選択することができる。第2ユーザU2は、空間Sを使用する第3ユーザが居る可能性が高いと想定される領域を、選択領域として選択することができる。
また、動作例3においては、空間Sを鉛直方向に見た場合に、空間Sの端部から所定距離B1~B4までの領域を除外領域とする。演算部120は、空間Sにおける水平面の領域のうち除外領域を除外した領域を対象領域A3として配置位置を演算する。
これにより、対象領域A3は、第3ユーザがいる可能性が低い除外領域を除いた水平面の領域であって、椅子C1に座る第3ユーザの目の高さに設けられている。よって、鉛直照度の基準を満たす光が第3ユーザの目により取り入れられやすくなる。
また、動作例3においては、所定距離B1~B4は、10cm以上150cm以下である。
これにより、鉛直照度の基準を満たす光が第3ユーザの目にさらに取り入れられやすくなる。
また、動作例1においては、出力部112は、空間Sにおける対象領域A1の位置を出力する。
これにより、施主である第2ユーザU2は、対象領域A1の位置を理解しやすくなる。
また、動作例2においては、出力部112は、対象領域A2の鉛直照度の分布を出力する。
これにより、第2ユーザU2は、鉛直照度の分布を理解しやすくなる。
また、動作例1においては、演算部120は、照明器具Lが放つ光に基づく光であって、第1方向に向かう光による対象領域A1の鉛直照度が取得された基準を満たすように、配置位置を演算する。出力部112は、配置位置と、第1方向とは反対方向である第2方向D2と、を出力する。
これにより、第2方向D2を向く第3ユーザの目には、鉛直照度の基準を満たす光が到達しやすくなる。また、施主である第2ユーザU2は、対象領域A1において第2方向D2を向くことで、鉛直照度の基準を満たす光が第3ユーザに到達することを理解しやすくなる。
また、動作例4においては、演算部120は、照明器具Lが放つ光に基づく光であって、第3方向に向かう光による対象領域A4の鉛直照度が取得された基準を満たすように、配置位置を演算する。出力部112は、配置位置と、第2方向D2と、第3方向とは反対方向である第4方向D4と、を出力する。
これにより、第4方向D4を向く第3ユーザの目には、鉛直照度の基準を満たす光が到達しやすくなる。また、施主である第2ユーザU2は、対象領域A4において第4方向D4を向くことで、鉛直照度の基準を満たす光が第3ユーザに到達することを理解しやすくなる。
また、動作例4においては、出力部112は、第1方向に向かう光による対象領域A4の鉛直照度の分布と、第3方向に向かう光による対象領域A4の鉛直照度の分布と、を出力する。
これにより、施主である第2ユーザU2は、対象領域A4における鉛直照度の分布を理解しやすくなる。また、第2ユーザU2は、対象領域A4において第2方向D2又は第4方向D4を向くことで、鉛直照度の基準を満たす光が第3ユーザに到達することを理解しやすくなる。
また、動作例4においては、出力部112は、第1方向に向かう光による対象領域A4の鉛直照度の分布と、第3方向に向かう光による対象領域A4の鉛直照度の分布と、を重畳して出力する。
これにより、第2ユーザU2は、対象領域A4において第2方向D2又は第4方向D4を向くことで、鉛直照度の基準を満たす光が第3ユーザに到達することをさらに理解しやすくなる。
また、動作例1においては、照明設計支援方法は、照明設計支援システム1による照明設計支援方法であって、取得ステップS10、S20及びS30と、演算ステップS50と、出力ステップS60と、を含む。取得ステップS10、S20及びS30は、空間Sの形状を示す空間情報、照明器具Lの性能を示す器具情報、及び、空間Sにおける鉛直照度の基準を示す基準情報、を取得する。演算ステップS50は、取得された器具情報に基づいて、取得された空間情報が示す空間Sのうち対象領域A1の鉛直照度が、取得された基準情報が示す基準を満たすように、空間Sにおける照明器具Lの配置位置を演算する。出力ステップS60は、演算された配置位置を出力する。
また、動作例1においては、コンピュータプログラムは、上記記載の照明設計支援方法をコンピュータに実行させる。
これにより、演算ステップS50によって演算された配置位置においては、照明器具Lは対象領域A1に向けて鉛直照度の基準を満たす光を放つことができる。つまり、対象領域A1に第3ユーザが居る場合には、第3ユーザの目に鉛直照度の基準を満たす光が到達し、取り入れられる。また、上述のように、鉛直照度の基準は人(第3ユーザ)の生体リズムを整えることができる光の照度である。よって、上記光が第3ユーザの目に取り入れられることで、第3ユーザの生体リズムが整えられる。つまりは、本実施の形態に係る照明設計支援方法によれば、生体リズムを整えるための照明器具Lの配置位置の設計を支援することができる。
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
上記実施の形態において、特定の処理部が実行する処理を別の処理部が実行してもよい。また、複数の処理の順序が変更されてもよいし、複数の処理が並行して実行されてもよい。また、上記実施の形態の動作例1、動作例2、動作例3、及び、動作例4は任意に組み合わされてよい。
なお、情報端末200の受付部210が上記の器具選択操作を受け付けた際に、受付部210は選択された照明器具Lが使われる本数を受け付けてもよい。つまり、第1ユーザU1及び第2ユーザU2は、選択された照明器具Lが使われる本数を、自身で指定することも可能である。
また、上記実施の形態において、各構成要素は、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
また、各構成要素は、ハードウェアによって実現されてもよい。例えば、各構成要素は、回路(または集積回路)でもよい。これらの回路は、全体として1つの回路を構成してもよいし、それぞれ別々の回路でもよい。また、これらの回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
また、本発明の全般的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよい。また、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
例えば、本発明は、照明設計支援システムなどのコンピュータが実行する行動推定方法として実現されてもよいし、このような行動推定方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現されてもよい。また、本発明は、汎用のコンピュータを上記実施の形態の情報端末として動作させるためのプログラムとして実現されてもよい。本発明は、これらのプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体として実現されてもよい。
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、または、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。