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JP7632049B2 - 電動車両の制御装置 - Google Patents
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Description

本発明は、フロントモータとリアモータとを独立して制御可能な、4輪駆動の電動車両の制御装置に関する。
特開2018-011488号公報は、フロントモータとリアモータとを独立して制御可能な、4輪駆動の電動車両の制御装置を開示している。
4輪駆動車(4WD)にあっては、一般的に、操縦安定性が高い、トルクが強い、等の性能が求められている。そのため、上記公報に開示されるような4輪駆動の電動車両で回生電力を得る際には、フロントモータとリアモータの回生制動力の協調量における分配率を、ドライバビリティを優先した所定の分配率としている。
ところで、4輪駆動車であっても、ユーザ(乗員)によって手動でEV航続距離(バッテリに蓄えられた電力により電動車両が航続可能な距離)を向上させるエコモード(EV優先モードであってもよい)が選択されているときには、ユーザの求めに応じて電費、EV航続距離を向上させることが望ましい。
しかし、従来技術では、フロントモータとリアモータの回生制動力の協調量における分配率が、ドライバビリティを優先した所定の分配率とされており、フロントモータとリアモータの効率から決定されるものではないため、電費やEV航続距離の向上には改善の余地がある。
特開2018-011488号公報
本発明の目的は、電費やEV航続距離を向上できる、4輪駆動の電動車両の制御装置を提供することにある。
上記目的を達成する本発明はつぎの通りである。
(1) 少なくともフロントモータまたはリアモータを独立して制御可能な4輪駆動の電動車両の制御装置であって、
通常モードと該通常モードに比べてEV航続距離を増加させるエコモードのどちらが選択されているかを判定する走行モード判定部と、
ユーザのブレーキ要求の有無を判定するブレーキ要求判定部と、
前記エコモードが選択されており前記ブレーキ要求が有る場合には、前記フロントモータと前記リアモータの回生制動力の協調量における分配率を、可変とし、ユーザのブレーキ要求量に応じて算出する、分配率演算部と、
前記分配率演算部で求められる前記分配率に応じて、前記フロントモータと前記リアモータの回生制御を実行させる回生制御実行部と、
を有する電動車両の制御装置。
(2) 前記分配率演算部は、前記ブレーキ要求量に応じて、前記フロントモータと前記リアモータの回生効率に基づいて最大の回生電力量が得られるように前記分配率を算出する、(1)記載の電動車両の制御装置。
(3) 前記フロントモータの回生効率は前記リアモータの回生効率よりも大とされており、
前記分配率演算部は、前記通常モードが選択されている場合における前記分配率に比べて、前記フロントモータの割合を高めるようにされている、(1)または(2)記載の電動車両の制御装置。
上記(1)または(2)の電動車両の制御装置によれば、ユーザによってエコモードが選択されておりブレーキ要求が有る場合には、フロントモータとリアモータの回生制動力の協調量における分配率を、可変とし、ユーザのブレーキ要求量に応じて算出する、分配率演算部を有している。そのため、フロントモータとリアモータの回生制動力の協調量における分配率を、フロントモータとリアモータのそれぞれの回生効率に基づいて最大の(最適な)回生電力量が得られる分配率とすることができる。その結果、フロントモータとリアモータで得られる回生電力量の合計を増加させることができ、電費やEV航続距離を向上できる。
上記(3)の電動車両の制御装置によれば、フロントモータの回生効率がリアモータの回生効率よりも大とされており、分配率演算部が、通常モードが選択されている場合に比べてフロントモータの割合を高めるようにされているため、分配率演算部がリアモータの割合を高めるようにされている場合に比べて、得られる回生電力量を増加させることができる。
本発明実施例の制御装置が搭載される車両の概略構成図である。 本発明実施例の制御装置のブロック図である。 本発明実施例の制御装置の制御フローチャートである。 本発明実施例の制御装置の、通常モード時における、フロントモータとリアモータの回生制動力の協調量における分配率を示すグラフである。
以下に、図面を参照して、本発明実施例の、4輪駆動の電動車両の制御装置10について説明する。
〔制御装置が搭載される車両〕
図1は、本発明実施例の制御装置10が搭載される車両20の一例を示している。なお、図1では、制御装置10が搭載される車両20が、EV(Electric Vehicle)である場合を示しているが、車両20は、後述するフロントモータ25とリアモータ28を有していれば、PHV(Plug-in Hybrid Vehicle)、HV(Hybrid Vehicle)、またはFCV(Fuel Cell Vehicle)であってもよい。
図1に示すように、車両20は、4輪駆動の電動車両であって、バッテリ21と、コンバータ22と、フロントインバータ23と、フロントトランスアクスル24に収容されるフロントモータ25と、リアインバータ26と、リアトランスアクスル27に収容されるリアモータ28と、を有している。車両20は、また、前輪29と、後輪30と、ブレーキセンサ31と、エコモードスイッチ32と、を有している。
バッテリ21は、リチウムイオン電池やニッケル水素電池などの二次電池である。バッテリ21は、車両20の外部から供給される電力や、フロントモータ25とリアモータ28が発電した電力で、充電可能である。
コンバータ22は、バッテリ21から供給される直流電力を昇圧し、昇圧後の直流電力をフロントインバータ23とリアインバータ26に供給する。コンバータ22は、また、フロントインバータ23とリアインバータ26から供給される直流電力を降圧し、降圧後の直流電力をバッテリ21に供給する。
フロントインバータ23は、バッテリ21から供給されてコンバータ22で昇圧された直流電力を三相交流電力に変換し、変換した交流電力をフロントモータ25に供給する。フロントインバータ23は、また、フロントモータ25から供給される交流電力を直流電力に変換し、変換した直流電力をコンバータ22に供給する。
リアインバータ26は、バッテリ21から供給されてコンバータ22で昇圧された直流電力を三相交流電力に変換し、変換した交流電力をリアモータ28に供給する。リアインバータ26は、また、リアモータ28から供給される交流電力を直流電力に変換し、変換した直流電力をコンバータ22に供給する。
フロントモータ25は、三相同期電動機によって構成される。フロントモータ25は、フロントインバータ23と電気的に接続されている。フロントモータ25は、フロントインバータ23によって駆動され、車両の前輪(駆動輪)29に動力を伝達する。フロントモータ25は、ユーザ(乗員)がアクセル操作を解除したときや図示略のブレーキペダルを踏み込んだ時には、前輪29の回転力によって駆動されて発電する。フロントモータ25によって発電された回生電力は、フロントインバータ23とコンバータ22を介してバッテリ21に充電可能とされている。
リアモータ28は、三相同期電動機によって構成される。リアモータ28は、リアインバータ26に電気的に接続されている。リアモータ28は、リアインバータ26によって駆動され、車両の後輪(駆動輪)30に動力を伝達する。リアモータ28は、ユーザがアクセル操作を解除したときや図示略のブレーキペダルを踏み込んだ時には、後輪30の回転力によって駆動されて発電する。リアモータ28によって発電された回生電力は、リアインバータ26とコンバータ22を介してバッテリ21に充電可能とされている。
フロントモータ25とリアモータ28とは、互いに異なるモータ効率特性を有している。詳しくは、フロントモータ25は、リアモータ28よりも高効率な(モータ損失が少ない)特性を有している。そのため、フロントモータ25の回生効率(得られる回生電力量)は、リアモータ28の回生効率(得られる回生電力量)よりも大となっている。
ブレーキセンサ31は、ユーザによる図示略のブレーキペダルの踏み込み量を検出する。ブレーキセンサ31からの信号(情報)は、制御装置10に入力される。
エコモードスイッチ(EV優先モードスイッチであってもよい)32は、ユーザによって手動でオンにされると、エコモード(EV航続距離を優先、増加させるモード)がオンに設定され、ユーザによって手動でオフにされると、エコモードがオフとなりエコモードではない通常モード(ドライバビリティを優先したモード)に設定されるスイッチである。エコモードスイッチ32のオン、オフの信号(情報)は、制御装置10に入力される。
図1に示すような4輪駆動車においては、操縦安定性が高い、トルクが強い、等の性能が求められる。そのため、エコモードが選択されていない通常モード時に回生電力を得る際には、図4に示すように、フロントモータ25とリアモータ28の回生制動力の協調量における分配率(以下、単に分配率ともいう)を、ドライバビリティを優先した所定(一定)の分配率(たとえばフロントモータ:リアモータ=7:3)としている。しかし、4輪駆動車であっても、ユーザによって手動でエコモードが選択されているときには、ユーザの求めに応じて電費、EV航続距離を向上させることが望ましい。そこで、本発明実施例では、制御装置10はつぎのようになっている。
〔制御装置〕
制御装置10は、図2に示すように、走行モード判定部11と、ブレーキ要求判定部12と、分配率演算部13と、回生制御実行部14と、を有する。
走行モード判定部11は、エコモードスイッチ32からの情報に基づいて、ユーザによって通常モードとエコモードのどちらが選択されているかを判定する。具体的には、走行モード判定部11は、エコモードスイッチ32がオンされている場合にはエコモードであると判定し、エコモードスイッチ32がオンされていない場合(エコモードスイッチ32がオフの場合)にはエコモードではなく通常モードであると判定する。
ブレーキ要求判定部12は、ブレーキセンサ31からの情報に基づいてユーザのブレーキ要求があるか否かを判定する。なお、ブレーキ要求判定部12は、図示略のブレーキペダルの踏み込み量を検出するブレーキセンサ31からの信号に基づいてブレーキ要求の有無を判定するため、ユーザがアクセル操作を解除したとき等のブレーキペダルが踏み込まれていない減速時には、ブレーキ要求がないと判定する。
分配率演算部13は、エコモードが選択されている場合であってユーザのブレーキ要求がある場合に、フロントモータ25とリアモータ28の分配率を可変とする。そして、ブレーキ要求量を算出するとともに、フロントモータ25とリアモータ28の分配率をブレーキ要求量に応じて算出する。分配率演算部13は、ブレーキ要求量に応じて、フロントモータ25とリアモータ28の回生効率に基づいて最大の回生電力量が得られるように(モータ損失の合計が最小となるように)分配率を算出する。分配率演算部13では、前述したようにフロントモータ25の回生効率がリアモータ28の回生効率よりも大となっているため、通常モードが選択されている場合における所定の分配率(フロントモータ:リアモータ=7:3)に比べて、フロントモータ:リアモータ=8:2、9:1、10:0等、フロントモータ25の割合を高めるようにされている。
分配率演算部13は、予め作成されて制御装置10に記憶されている図示略のマップ(損失合計が最小となる分配率マップ)を用いて、分配率を算出する。該マップは、フロントモータ25とリアモータ28について作成されているそれぞれのモータ損失マップから作成されるマップであり、要求される任意のフロントモータ25とリアモータ28の回生制動力の協調量に対してフロントモータ25とリアモータ28のモータ損失の合計が最小となるように分配率が算出されて作成されるマップである。
回生制御実行部14は、分配率演算部13で求められる分配率に応じて、フロントインバータ23とリアインバータ26を制御してフロントモータ25とリアモータ28の回生制御を実行させる。
図3は、制御装置10の制御ルーチンを示すフローチャートである。この制御ルーチンは、所定時間間隔で行われる。
まず、ステップS1で、走行モード判定部11で、ユーザによって手動でエコモードが選択されているか否かを判定する。ステップS1で、エコモードが選択されていないと判定した場合には、ステップS5に進み、フロントモータ25とリアモータ28の分配率がドライバビリティを優先した所定の分配率のままで、エンドステップに進む。一方、ステップS1でエコモードが選択されていると判定した場合には、ステップS2に進む。
ステップS2では、ブレーキ要求判定部12で、ユーザのブレーキ要求が有るか否かを判定する。ステップS2で、ブレーキ要求が無いと判定した場合には、ステップS5に進み、フロントモータ25とリアモータ28の分配率がドライバビリティを優先した所定の分配率のままで、エンドステップに進む。一方、ステップS2でブレーキ要求が有ると判定した場合には、ステップS3に進む。
ステップS3では、分配率演算部13で、フロントモータ25とリアモータ28の分配率を可変とする。そして、ユーザによるブレーキ要求量を算出するとともに、フロントモータ25とリアモータ28の回生制動力の協調量における分配率をブレーキ要求量に応じて算出する。次いで、ステップS4に進み、この算出された分配率に応じて、フロントインバータ23とリアインバータ26を制御してフロントモータ25とリアモータ28の回生制御を実行させる。そしてエンドステップに進む。
つぎに、本発明実施例の作用、効果を説明する。
(A)ユーザによってエコモードが選択されておりブレーキ要求が有る場合には、フロントモータ25とリアモータ28の回生制動力の協調量における分配率を、可変とし、ユーザのブレーキ要求量に応じて算出する、分配率演算部13を有している。そのため、フロントモータ25とリアモータ28の回生制動力の協調量における分配率を、フロントモータ25とリアモータ28のそれぞれの回生効率に基づいて最大の(最適な)回生電力量が得られる分配率とすることができる。その結果、フロントモータ25とリアモータ28で得られる回生電力量の合計を増加させることができ、電費やEV航続距離を向上できる。
(B)フロントモータ25の回生効率がリアモータ28の回生効率よりも大とされており、分配率演算部13が、通常モードが選択されている場合に比べてフロントモータ25の割合を高めるようにされているため、分配率演算部13がリアモータ28の割合を高めるようにされている場合に比べて、得られる回生電力量を増加させることができる。
(C)ブレーキ要求判定部12が、ブレーキペダルの踏み込み量を検出するブレーキセンサ31からの信号に基づいてブレーキ要求の有無を判定しており、ユーザがアクセル操作を解除したとき等のブレーキペダルが踏み込まれていない減速時にはブレーキ要求がないと判定している。そのため、ブレーキペダルが踏み込まれる減速時(回生電力量が比較的大きい減速時)に特化して効率よく回生電力量を増加させることができるとともに、ブレーキペダルが踏み込まれていない減速時(回生電力量が比較的小さい減速時)には4輪駆動車のドライバビリティを優先させることができる。
10 制御装置
11 走行モード判定部
12 ブレーキ要求判定部
13 分配率演算部
14 回生制御実行部
20 車両
21 バッテリ
22 コンバータ
23 フロントインバータ
26 リアインバータ
25 フロントモータ
28 リアモータ
31 ブレーキセンサ
32 エコモードスイッチ

Claims (3)

  1. 少なくともフロントモータまたはリアモータを独立して制御可能な4輪駆動の電動車両の制御装置であって、
    通常モードと該通常モードに比べてEV航続距離を増加させるエコモードのどちらが選択されているかを判定する走行モード判定部と、
    ユーザのブレーキ要求の有無を判定するブレーキ要求判定部と、
    前記エコモードが選択されており前記ブレーキ要求が有る場合には、前記フロントモータと前記リアモータの回生制動力の協調量における分配率を、可変とし、ユーザのブレーキ要求量に応じて算出する、分配率演算部と、
    前記分配率演算部で求められる前記分配率に応じて、前記フロントモータと前記リアモータの回生制御を実行させる回生制御実行部と、
    を有し、
    前記分配率演算部は、前記フロントモータと前記リアモータについて作成されているそれぞれのモータ損失マップから、要求される任意の前記フロントモータと前記リアモータの回生制動力の協調量に対して前記フロントモータと前記リアモータのモータ損失の合計が最小となるように分配率が算出されて作成された分配率マップを用いて、前記分配率を算出する電動車両の制御装置。
  2. 前記分配率演算部は、前記ブレーキ要求量に応じて、前記フロントモータと前記リアモータの回生効率に基づいて最大の回生電力量が得られるように前記分配率を算出する、請求項1記載の電動車両の制御装置。
  3. 前記フロントモータの回生効率は前記リアモータの回生効率よりも大とされており、
    前記分配率演算部は、前記通常モードが選択されている場合における前記分配率に比べて、前記フロントモータの割合を高めるようにされている、請求項1または請求項2記載の電動車両の制御装置。
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