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JP7633679B2 - 血管拡張剤およびその用途 - Google Patents
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JP7633679B2 - 血管拡張剤およびその用途 - Google Patents

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Description

本発明は、血管拡張剤およびその用途に関する。
近年、コラーゲンを分解して得られたトリペプチドを含む組成物が、コラーゲン産生促進作用、ヒアルロン酸産生促進作用、皮膚コラーゲン合成促進作用等の効果を有し、皮膚美容改善に有用であることが知られている(特許文献1)。
特表2012-501320号公報
コラーゲンは、動物の結合組織等を構成する主要なタンパク質であり、更なる活用が求められている。
そこで、本発明は、コラーゲン由来トリペプチドまたはコラーゲン由来ジペプチドの新たな用途の提供を目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の血管拡張剤は、コラーゲン由来トリペプチドおよびコラーゲン由来ジペプチドの少なくとも一方を含む。
本発明の歯周病治療薬は、前記本発明の血管拡張剤を含む。
本発明の口腔用組成物は、前記本発明の血管拡張剤を含む。
本発明の食品用組成物は、前記本発明の血管拡張剤を含む。
本発明によれば、血管を拡張できる。
図1(A)および(B)は、実施例1におけるラットの下顎切歯歯茎を撮影した写真である。 図2(A)~(C)は、実施例1における本発明の血管拡張剤投与後の血管径の変化を示すグラフであり、(A)は、中程度血管の結果を示し、(B)は、太い血管の結果を示し、(C)は、細い血管の結果を示す。 図3(A)および(B)は、実施例2における測定対象の歯と、血流測定箇所を示す模式図である。 図4は、実施例3における歯肉炎指数の測定面を示す模式図である。
<血管拡張剤>
本発明の血管拡張剤は、前述のように、コラーゲン由来トリペプチド(以下、「トリペプチド」ともいう)およびコラーゲン由来ジペプチド(以下、「ジペプチド」ともいう)の少なくとも一方を含む。本発明の血管拡張剤は、コラーゲン由来トリペプチドおよびコラーゲン由来ジペプチドの少なくとも一方を含むことが特徴であって、その他の構成および条件は、特に制限されない。本発明の血管拡張剤によれば、血管を拡張できる。
本発明者らは、鋭意研究の結果、コラーゲン由来トリペプチドおよびコラーゲン由来ジペプチドが、口腔粘膜投与により、歯肉血管を拡張することを見出し、本発明に至った。これは、本発明者らが初めて見出したことである。本発明によれば、投与対象の血管を拡張できるため、例えば、投与対象の血流を改善できる。このため、本発明の血管拡張剤は、例えば、血流改善剤ということもできる。
本発明において、「血管拡張」は、例えば、対象の血管が、拡張することを意味する。具体的には、「血管拡張」は、本発明の血管拡張剤を投与しない場合と比較して、有意に対象の血管が拡張することを意味する。前記「対象の血管」は、例えば、歯肉内の血管があげられる。前記対象の血管は、例えば、血管径が細い血管である。前記「細い血管」は、例えば、血管径が、10μm以下の血管である。前記血管径は、例えば、血管内径を意味する。前記血管径の測定時期は、例えば、血管収縮後期(心臓の拡張後期に対応)である。前記血管径の測定は、例えば、測定対象の血管を光学的に観察した場合において、血液(赤血球)が存在している領域の最長径として測定できる。
コラーゲンタンパク質は、Gly-X-X(Xは任意のアミノ酸残基)のアミノ酸配列を構成単位として、前記構成単位が複数繰り返したポリペプチドから構成される。このため、前記コラーゲン由来トリペプチドは、コラーゲンタンパク質における任意の3つの連続するアミノ酸から構成されるペプチドであり、グリシンおよび二つの任意のアミノ酸から構成されるトリペプチドを含み、前記任意のアミノ酸が、プロリン、ヒドロキシプロリン、グルタミン酸、アラニン、およびアルギニンからなる群から選択されるアミノ酸である。具体例として、前記コラーゲン由来トリペプチドは、特に制限されず、例えば、グリシン、プロリン、およびヒドロキシプロリンから構成されるトリペプチド、ならびにアラニン、ヒドロキシプロリン、およびグリシンから構成されるトリペプチド等があげられる。各トリペプチドにおいて、アミノ酸配列の順序は特に制限されず、任意の順序とできる。前記トリペプチドが、グリシン、プロリン、およびヒドロキシプロリンから構成されるトリペプチドである場合、前記トリペプチドは、例えば、N末端側から、グリシン-プロリン-ヒドロキシプロリン、またはプロリン-ヒドロキシプロリン-グリシンである。前記トリペプチドが、アラニン、ヒドロキシプロリン、およびグリシンから構成されるトリペプチドである場合、前記コラーゲン由来トリペプチドは、例えば、N末端側から、アラニン-ヒドロキシプロリン-グリシンである。前記トリペプチドは、グリシン-プロリン-ヒドロキシプロリンが好ましい。前記コラーゲン由来トリペプチドは、1種類のトリペプチドから構成されてもよよいし、複数種類のトリペプチドから構成されてもよい。
前記コラーゲン由来ジペプチドは、コラーゲンタンパク質における任意の2つの連続するアミノ酸から構成されるペプチドである。前記ジペプチドは、例えば、グリシン、プロリン、ヒドロキシプロリン、グルタミン酸、アラニン、およびアルギニンから選択された少なくとも二つのアミノ酸を含む。具体例として、前記ジペプチドは、特に制限されず、例えば、プロリンおよびヒドロキシプロリンから構成されるジペプチド、アラニンおよびヒドロキシプロリンから構成されるジペプチド、ロイシンおよびヒドロキシプロリンから構成されるジペプチド、イソロイシンおよびヒドロキシプロリンから構成されるジペプチド、フェニルアラニンおよびヒドロキシプロリンから構成されるジペプチド、グリシンおよびプロリンから構成されるジペプチド、グリシンおよびヒドロキシプロリンから構成されるジペプチド、グリシンおよびグルタミン酸から構成されるジペプチド、グリシンおよびアラニンから構成されるジペプチド、グリシンおよびアルギニンから構成されるジペプチド、プロリンおよびグルタミン酸から構成されるジペプチド、プロリンおよびアラニンから構成されるジペプチド、プロリンおよびアルギニンから構成されるジペプチド、ヒドロキシプロリンおよびグルタミン酸から構成されるジペプチド、ヒドロキシプロリンおよびアルギニンから構成されるジペプチド、グルタミン酸およびアラニンから構成されるジペプチド、グルタミン酸およびアルギニンから構成されるジペプチド、ならびにアラニンおよびアルギニンから構成されるジペプチド等があげられる。前記ジペプチドが、プロリンおよびヒドロキシプロリンから構成されるジペプチドである場合、前記ジペプチドは、例えば、N末端側から、プロリン-ヒドロキシプロリンである。前記ジペプチドが、アラニンおよびヒドロキシプロリンから構成されるジペプチドである場合、前記ジペプチドは、例えば、N末端側から、アラニン-ヒドロキシプロリンである。前記ジペプチドが、ロイシンおよびヒドロキシプロリンから構成されるジペプチドである場合、前記ジペプチドは、例えば、N末端側から、ロイシン-ヒドロキシプロリンである。前記ジペプチドが、イソロイシンおよびヒドロキシプロリンから構成されるジペプチドである場合、前記コラーゲン由来ジペプチドは、例えば、N末端側から、イソロイシン-ヒドロキシプロリンである。前記ジペプチドが、フェニルアラニンおよびヒドロキシプロリンから構成されるジペプチドである場合、前記ジペプチドは、例えば、N末端側から、フェニルアラニン-ヒドロキシプロリンである。前記ジペプチドは、プロリン-ヒドロキシプロリンが好ましい。前記コラーゲン由来ジペプチドは、1種類のジペプチドから構成されてもよいし、複数種類のジペプチドから構成されてもよい。
前記トリペプチドおよびジペプチドにおいて、ヒドロキシプロリンは、特に制限されず、例えば、3-Hyp(3-ヒドロキシプロリン)でもよいし、4-Hyp(4-ヒドロキシプロリン)でもよい。
本発明において、前記トリペプチドおよびジペプチドは、修飾されてもよい。すなわち、前記トリペプチドおよびジペプチドを構成するアミノ酸残基は、天然アミノ酸残基でもよいし、修飾アミノ酸残基(非天然アミノ酸残基)でもよい。このため、本発明において、前記トリペプチドおよびジペプチドを構成するアミノ酸残基の1つ、複数、または全部が、天然アミノ酸残基または修飾アミノ酸残基である。前記天然アミノ酸残基は、アラニン、システイン、アスパラギン酸、グルタミン酸、フェニルアラニン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、リシン、ロイシン、メチオニン、アスパラギン、ピロリシン、プロリン、グルタミン、アルギニン、セリン、トレオニン、セレノシステイン、バリン、トリプトファン、またはチロシンである。
前記トリペプチドおよびジペプチドが修飾されている場合、各ペプチドは、修飾ペプチドということもできる。前記修飾ペプチドは、例えば、前記トリペプチドまたはジペプチドを構成するアミノ酸の一部または全部が修飾されたペプチドである。前記修飾は、例えば、前記トリペプチドおよびジペプチドを構成するアミノ酸の修飾でもよいし、ペプチドに対する修飾でもよい。具体例として、前記修飾は、例えば、セリンまたはトレオニンのリン酸化;チロシンの硫酸化;ビオチン化、ミリストイル化、パルミトイル化、アセチル化、マレイミド化、マロニル化、およびメチル化(例えば、Lys(Me)、Lys(Me)2、Lys(Me)3、Arg(Me)、Arg(Me)2等)等のアミノ基の修飾;アミド化またはエステル化等のカルボキシル基の修飾;ファルネシル化、ゲラニル化およびパルミトイル化等のチオール基の修飾;アスパラギンの側鎖窒素原子へのN-結合型グリコシル化、セリンまたはスレオニンの水酸基へのO-結合型グリコシル化等のグリコシル化;PEG(polyethylene glycol)化;脂質化;アシル化;プロリンまたはリジンのヒドロキシル化;等があげられる。前記修飾は、例えば、翻訳後修飾でもよい。本発明の血管拡張剤が前記修飾ペプチドを含む場合、例えば、その構成アミノ酸として、ヒドロキシプロリンを含むことが好ましい。
本発明の血管拡張剤は、有効成分として、コラーゲン由来トリペプチドのみを含んでもよいし、コラーゲン由来ジペプチドのみを含んでもよいし、両者を含んでもよい。また、本発明の血管拡張剤は、例えば、1種類のペプチドを含んでもよいし、複数種類のペプチドを含んでもよい。
本発明の血管拡張剤は、前記トリペプチドまたはジペプチドとして、前記トリペプチドまたはジペプチドの単離品、精製品、または粗精製品を含んでもよいし、例えば、トリペプチドまたはジペプチドを含有する、コラーゲン由来タンパク質のタンパク質分解酵素処理物を含んでもよい。
本発明におけるコラーゲン由来トリペプチドまたはコラーゲン由来ジペプチドは、例えば、コラーゲンに由来するトリペプチドまたはジペプチドであり、天然物またはその加工品等の原料から調製してもよいし、従来公知の合成方法によって合成してもよい。前記合成方法としては、例えば、固相合成法でも、液相合成法でもよく、加水分解酵素の逆反応を利用したペプチド合成方法、有機化学的手法によるペプチド合成方法、および遺伝子工学的手法による合成方法等があげられる。
前記原料からの調製方法としては、例えば、原料(コラーゲン)自体や前記原料の分解物からの精製等があげられる。前記原料の分解方法としては、特に制限されないが、例えば、酸、アルカリまたはタンパク質分解酵素等により行うことができる。また、前記精製方法としては、例えば、吸着剤に対する吸着親和性の差、種々の溶媒に対する溶解性の差、分子篩効果による溶出速度の差等を利用した、従来公知の分離精製方法が採用できる。また、適宜、抽出や濃縮を組み合わせることもできる。前記コラーゲンの由来は、特に制限されず、例えば、動物由来でもよいし、従来公知の合成方法により合成したものでもよい。前記動物は、特に制限されず、例えば、ヒトまたは非ヒト動物があげられる。前記非ヒト動物は、例えば、ヒトを除く哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、魚類等があげられる。前記動物は、感染症リスク、製剤化後のにおい等の観点から、例えば、魚が好ましい。この場合、本発明の血管拡張剤は、例えば、魚由来コラーゲンをタンパク質分解酵素で処理した処理物を含む。
本発明の血管拡張剤は、例えば、in vivoで使用してもよいし、in vitroで使用してもよい。本発明の血管拡張剤は、例えば、複数の成分から構成されてもよい。この場合、本発明の血管拡張剤は、例えば、血管拡張組成物ということもできる。
本発明の血管拡張剤の投与対象は、特に制限されない。本発明の血管拡張剤をin vivoで使用する場合、前記投与対象は、例えば、ヒト、またはヒトを除く非ヒト動物があげられる。前記非ヒト動物としては、例えば、マウス、ラット、ウサギ、イヌ、ヒツジ、ウマ、ネコ、ヤギ、サル、モルモット等があげられる。前記本発明の血管拡張剤をin vitroで使用する場合、前記投与対象は、例えば、細胞、組織、器官等があげられる。前記細胞は、例えば、生体から採取した細胞、培養細胞等があげられ、前記組織は、例えば、歯肉等の口腔粘膜があげられる。本発明の血管拡張剤を前記口腔粘膜に投与した場合、例えば、歯肉内の血管を拡張できる。
本発明の血管拡張剤の使用条件(投与条件)は、特に制限されず、例えば、投与対象の種類等に応じて、投与形態、投与時期、投与量等を適宜設定できる。
本発明の血管拡張剤の投与量は、特に制限されない。本発明の血管拡張剤をin vivoで使用する場合、例えば、投与対象の種類、症状、年齢、投与方法等により適宜決定できる。具体例として、本発明の血管拡張剤が前記コラーゲン由来トリペプチドを含む場合、ヒトに投与する場合の1日あたりの前記トリペプチドの投与量は、合計が、例えば、40~400mg、40~375mg、40~350mg、40~300mg、40~250mg、40~200mg、40~80mg、37.5~75mgである。1日あたりの投与回数は、例えば、1~6回、1~4回、1~3回、1~2回であり、好ましくは1~3回である。本発明の血管拡張剤が前記コラーゲン由来ジペプチドを含む場合、ヒトに投与する場合の1日あたりの前記ジペプチドの投与量は、合計が、例えば、40~400mg、40~375mg、40~350mg、40~300mg、40~250mg、40~200mg、40~80mg、37.5~75mgである。1日あたりの投与回数は、例えば、1~6回、1~4回、1~3回、1~2回であり、好ましくは1~3回である。本発明の血管拡張剤が前記コラーゲン由来トリペプチドおよび前記コラーゲン由来ジペプチドを含む場合、ヒトに投与する場合の1日あたりの前記トリペプチドおよびジペプチドの投与量は、合計が、例えば、40~400mg、40~375mg、40~350mg、40~300mg、40~250mg、40~200mg、40~80mg、37.5~75mgである。1日あたりの投与回数は、例えば、1~6回、1~4回、1~3回、1~2回であり、好ましくは1~3回である。前記本発明の血管拡張剤における、前記コラーゲン由来トリペプチドまたはコラーゲン由来ジペプチドの含有量は、特に制限されず、例えば、前述の一日当たりの投与量に応じて適宜設定できる。
本発明の血管拡張剤の投与形態は、特に制限されない。本発明の血管拡張剤をin vivoで投与する場合、経口投与でもよいし、非経口投与でもよい。前記非経口投与は、例えば、静脈注射(静脈内投与)、筋肉注射(筋肉内投与)、経皮投与、皮下投与、皮内投与、経腸投与、直腸投与、経膣投与、経鼻投与、経肺投与、腹腔内投与、局所投与等があげられる。本発明の血管拡張剤は、例えば、口腔粘膜を透過して血管を拡張できるため、経粘膜投与等の経口投与により投与されることが好ましく、経口腔粘膜投与により投与されることがより好ましい。
本発明の血管拡張剤の剤型は、特に制限されず、例えば、前記投与形態に応じて適宜決定できる。前記剤型は、例えば、液体状、固体状があげられる。具体例として、前記剤型は、放出調節製剤(腸溶性製剤、徐放性製剤等)、カプセル剤、経口液剤(エリキシル剤、懸濁剤、乳剤、芳香水剤、リモナーデ剤等)、シロップ剤(シロップ用剤等)、顆粒剤(発泡顆粒剤、細粒等)、散剤、錠剤(口腔内崩壊錠、チュアブル錠、発泡錠、分散錠、溶解剤、被覆錠剤等)、丸剤、経口ゼリー剤等の経口投与用製剤;口腔用錠剤(ガム剤、舌下剤、トローチ剤、ドロップ剤、バッカル錠、付着錠等)、口腔用スプレー剤、口腔用半固形剤、含嗽剤等の口腔内適用製剤;注射剤(埋め込み注射、持続性注射剤、輸液剤(点滴用製剤等)、凍結乾燥注射剤、粉末注射剤、充填済シリンジ剤、カートリッジ剤等)等の注射投与用製剤;透析用剤(腹膜透析用剤、血液透析用剤)等の透析用製剤;吸入剤(吸入エアゾール剤、吸入液剤、吸入粉末剤等)等の気管支・肺適用製剤;眼軟膏剤、点眼剤等の目投与用製剤;点耳剤等の耳投与製剤;点鼻剤(点鼻液剤、点鼻粉末剤等)等の鼻適用製剤;坐剤、直腸用半固形剤、注腸剤等の直腸適用製剤;膣用坐剤、膣錠等の膣適用製剤;外用液剤(酒精剤、リニメント剤、ローション剤等)、クリーム剤、ゲル剤、外用固形剤(外用散剤等)、スプレー剤(外用エアゾール剤、ポンプスプレー剤等)、貼付剤(テープ剤、パップ剤等)、軟膏剤等の皮膚適用剤;等があげられる。本発明の血管拡張剤を経口投与する場合、前記剤型は、例えば、錠剤、被覆錠剤、丸剤、細粒剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤、液剤、シロップ剤、乳剤、懸濁剤等があげられる。本発明の血管拡張剤を非経口投与する場合、前記剤型は、例えば、注射投与用製剤、点滴用製剤等があげられる。本発明の血管拡張剤を経皮投与する場合、前記剤型は、例えば、貼付剤、塗布剤、軟膏、クリーム、ローション等の外用薬があげられる。
本発明の血管拡張剤は、例えば、必要に応じて、添加剤を含んでもよく、本発明の血管拡張剤を医薬または医薬組成物として使用する場合、前記添加剤は、薬学的に許容可能な添加剤または薬学的に許容可能な担体を含むことが好ましい。前記添加剤は、特に制限されず、例えば、基剤原料、賦形剤、着色剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、安定化剤、保存剤、香料等の矯味矯臭剤等があげられる。本発明の血管拡張剤において、前記添加剤の配合量は、前記コラーゲン由来トリペプチドまたはコラーゲン由来ジペプチドの機能を妨げるものでなければ、特に制限されない。
前記賦形剤は、例えば、乳糖、白糖、ブドウ糖、マンニトール、ソルビトール等の糖誘導体;トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、αデンプン、デキストリン等のデンプン誘導体;結晶セルロース等のセルロース誘導体;アラビアゴム;デキストラン;プルラン等の有機系賦形剤;軽質無水珪酸、合成珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、メタ珪酸アルミン酸マグネシウム等のケイ酸塩誘導体;リン酸水素カルシウム等のリン酸塩;炭酸カルシウム等の炭酸塩;硫酸カルシウム等の硫酸塩等の無機系賦形剤があげられる。前記滑沢剤は、例えば、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム等のステアリン酸金属塩;タルク;ポリエチレングリコール;シリカ;硬化植物油等があげられる。前記矯味矯臭剤は、例えば、ココア末、ハッカ脳、芳香散、ハッカ油、竜脳、桂皮末等の香料、甘味料、酸味料等があげられる。前記結合剤は、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、マクロゴール等があげられる。前記崩壊剤は、例えば、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム等のセルロース誘導体;カルボキシメチルスターチ、カルボキシメチルスターチナトリウム、架橋ポリビニルピロリドン等の化学修飾デンプンおよび化学修飾セルロース類等があげられる。前記安定剤は、例えば、メチルパラベン、プロピルパラベン等のパラオキシ安息香酸エステル類;クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール等のアルコール類;塩化ベンザルコニウム;フェノール、クレゾール等のフェノール類;チメロサール;デヒドロ酢酸;ソルビン酸等があげられる。
前記コラーゲン由来トリペプチドまたはコラーゲン由来ジペプチドは、市販品を購入してもよいし、前述のように自家調製してもよい。
本発明の血管拡張剤によれば、前述のように、血管を拡張できる。このため、本発明の血管拡張剤によれば、例えば、対象の血流を改善でき、血液循環機能が関与する症状の軽減および/または緩和を促すことができる。また、本発明の血管拡張剤は、例えば、化粧品、食品等における添加物としても使用できる。
本発明の血管拡張剤は、血管拡張作用を示すため、例えば、血流を改善できる。このため、本発明の血管拡張剤は、血管が収縮または狭窄することに起因する疾患用医薬として使用できる。前記血管が収縮または狭窄することに起因する疾患は、例えば、歯周病、高血圧、脳出血、肩こり、頭痛、脳循環、お血、動脈硬化、脳梗塞、床ずれ、乾燥等に伴うかゆみ、しわ、紫外線による皮膚障害、アトピー性皮膚炎、骨粗しょう症、腱断裂、変形性膝関節症等があげられる。
本発明の血管拡張剤は、例えば、日常的に摂取する食品、サプリメント等に含有させてもよい。
<歯周病治療薬>
本発明の歯周病治療薬は、前述のように、前記本発明の血管拡張剤を含む。本発明の歯周病治療薬は、前記本発明の血管拡張剤、すなわち、コラーゲン由来トリペプチドまたはコラーゲン由来ジペプチドの少なくとも一方を含むことが特徴であり、その他の構成および条件は、特に制限されない。前記歯周病では、例えば、歯肉の慢性的な炎症反応により血管が収縮し、歯周組織を支える歯槽骨が吸収される。本発明の歯周病治療薬は、前記本発明の血管拡張剤を含むため、口腔内粘膜に投与することで、歯肉の血管を拡張でき、結果として歯周病を治療できる。本発明の歯周病治療薬は、前記本発明の血管拡張剤の説明を援用できる。
本発明において、前記歯周病は、例えば、歯肉炎、歯周炎、歯槽膿漏等があげられる。
本発明において、「治療」は疾患の発症の抑制もしくは予防、疾患の進行の抑制もしくは停止、疾患症状の進行の抑制若しくは停止および/または疾患の改善のいずれの意味で用いてもよい。このため、本発明の歯周病治療薬は、例えば、歯周病の抑制薬、予防薬、進行抑制薬、進行停止薬、および/または改善薬ということもできる。また、本発明の歯周病治療薬は、前記本発明の歯周病治療薬の非存在下(非投与条件)と比較して、疾患の症状または進行が(有意に)抑制されていればよく、開始時(投与開始時)と比較して、疾患が進行してもよい。
本発明の歯周病治療薬の投与条件は、特に制限されず、例えば、投与対象の種類等に応じて、投与形態、投与時期、投与量等を適宜設定できる。本発明の歯周病治療薬の投与対象および投与条件は、例えば、前記本発明の血管拡張剤における投与対象および投与条件の説明を援用できる。
<口腔用組成物>
本発明の口腔用組成物は、前述のように、前記本発明の血管拡張剤を含む。本発明の口腔用組成物は、前記本発明の血管拡張剤、すなわち、コラーゲン由来トリペプチドまたはコラーゲン由来ジペプチドの少なくとも一方を含むことが特徴であり、その他の構成および条件は、特に制限されない。本発明の口腔用組成物は、前記本発明の血管拡張剤を含むため、血管を拡張できる。本発明の口腔用組成物は、前記本発明の血管拡張剤の説明を援用できる。
本発明の口腔用組成物は、例えば、その他の成分を含んでもよい。前記その他の成分は、特に制限されず、例えば、ガムベース、甘味料、香料、酸味料、着色料等があげられる。
<食品用組成物>
本発明の食品用組成物は、前述のように、前記本発明の血管拡張剤を含む。本発明の食品用組成物は、前記本発明の血管拡張剤、すなわち、コラーゲン由来トリペプチドまたはコラーゲン由来ジペプチドの少なくとも一方を含むことが特徴であり、その他の構成および条件は、特に制限されない。本発明の食品用組成物は、前記本発明の血管拡張剤を含むため、血管を拡張できる。本発明の食品用組成物は、前記本発明の血管拡張剤の説明を援用できる。
本発明の食品用組成物は、例えば、食品に添加して使用できる。このため、本発明の食品用組成物は、例えば、食品用添加物ということもできる。本発明において、「食品」は、液体でもよく、固体でもよく、例えば、飲食品または飲食料品ということもできる。本発明の食品組成物を添加する食品は、特に制限されない。
前記食品への食品用組成物の添加量は、例えば、1~100重量%、10~100重量%、15~100重量%である。
<血管拡張方法>
本発明の血管拡張方法は、前述のように、対象に血管拡張剤を投与する投与工程を含み、前記血管拡張剤が、前記本発明の血管拡張剤である。本発明の血管拡張方法は、対象に前記本発明の血管拡張剤を投与すること、すなわち、コラーゲン由来トリペプチドまたはコラーゲン由来ジペプチドの少なくとも一方を投与することが特徴であり、その他の工程および条件は、特に制限されない。本発明の血管拡張方法は、対象に、前記本発明の血管拡張剤を投与するため、投与対象の血管を拡張できる。本発明の血管拡張方法は、前記本発明の血管拡張剤の説明を援用できる。
本発明の血管拡張方法において、前記投与工程は、例えば、in vitroまたはin vivoで行なってもよい。本発明の血管拡張剤の投与対象および投与条件は、例えば、本発明の血管拡張剤における投与対象および投与条件の説明を援用できる。
<歯周病治療方法>
本発明の歯周病治療方法は、前述のように、対象に歯周病治療薬を投与する投与工程を含み、前記歯周病治療薬が、前記本発明の歯周病治療薬である。本発明の歯周病治療方法は、対象に前記本発明の歯周病治療薬を投与すること、すなわち、コラーゲン由来トリペプチドまたはコラーゲン由来ジペプチドの少なくとも一方を投与することが特徴であり、その他の工程および条件は、特に制限されない。本発明の歯周病治療方法は、対象に、前記本発明の歯周病治療薬を投与するため、投与対象の歯周病を治療できる。本発明の歯周病治療方法は、前記本発明の歯周病治療薬および血管拡張剤の説明を援用できる。
本発明の歯周病治療方法において、前記投与工程は、例えば、in vitroまたはin vivoで行なってもよい。本発明の歯周病治療薬の投与対象および投与条件は、例えば、本発明の血管拡張剤における投与対象および投与条件の説明を援用できる。
<剤の使用>
本発明は、血管拡張のための、コラーゲン由来トリペプチドおよびコラーゲン由来ジペプチドの少なくとも一方、またはその使用であり、歯周病治療のための、コラーゲン由来トリペプチドおよびコラーゲン由来ジペプチドの少なくとも一方、またはその使用である。本発明は、血管拡張剤、または歯周病治療薬を製造するための、コラーゲン由来トリペプチドおよびコラーゲン由来ジペプチドの少なくとも一方の使用である。本発明は、例えば、前記本発明の血管拡張剤、歯周病治療薬血管拡張方法、および歯周病治療方法の説明を援用できる。
つぎに、本発明の実施例について説明する。ただし、本発明は、以下の実施例により制限されない。市販の試薬は、特に示さない限り、それらのプロトコールに基づいて使用した。
[実施例1]
本発明の血管拡張剤が、in vivoにおいて血管を拡張できることを確認した。
(ペプチド画分の調製)
コラーゲントリペプチド(CTP、FACT-P、株式会社エムシープロットバイオテクノロジー製、Gly-Pro-Hyp)を、生理食塩水に対し、CTPの濃度が0.5g/mlとなるように溶解し、CTP含有生理食塩水を調製した。
8週齢以降雌のラット(Wistar、n=1)に対して、1.75g/kg体重となるようにウレタン(Sigma-Aldrich社)を皮下投与することにより麻酔した。つぎに、前記ラットを観察台に固定した。前記固定後、前記観察台を顕微鏡(Nikon SMZ25、ニコン社製)下に配置した。なお、歯茎表面の乾燥を防ぐため、試験の間、超音波温熱吸入器(加湿器、UN-133B、エー・アンド・デイ社製)をミストの出ないモードで作動させ、湿潤空気(相対湿度:95%)を噴霧した。図1(A)および(B)に、ラットの下顎切歯歯肉の観察写真を示す。図1(A)は、観察部位全体の写真であり、図1(B)は、図1(A)の白枠で囲った血管観察領域の拡大写真である。前記血管観察領域は、後述する太さの静脈が含まれ、画像中でフォーカスのあっている部分を選択した。
前記ラットの下顎切歯歯茎の歯肉に対し、コントロールとして、生理食塩水を10μl滴下し、滴下から30分間の下顎切歯歯茎の血管観察領域(図1(A)の四角で囲った領域)の皮下組織を顕微鏡で動画撮影および記録した。その後、5分間のインターバルをおき、前記CTP含有生理食塩水を、同部位に滴下し、同様に滴下から30分間の皮下組織を顕微鏡で動画撮影および記録した。
得られた動画から画像を切り出し、Photoshop(登録商標、adobe社)のスケールツールを使用して、生理食塩水投与前の血管径を測定した。そして、前記生理食塩水投与前の血管径に基づき、血管の大きさを、図1(B)に示すように3段階に分類(太:約25μm、中:15~20μm、細:約10μm)した。そして、動画のキャプチャ画像から、生理食塩水またはCTP投与から5分ごとの各分類の血管の血管径を測定した。これらの結果を図2に示す。
図2(A)~(C)は、本発明の血管拡張剤または生理食塩水の投与後の血管径の変化を示すグラフであり、(A)は、中程度血管の結果(CTP1、control1)を示し、(B)は、太い血管の結果(CTP2、control2)を示し、(C)は、細い血管(CTP3、control3)の結果を示す。図2(A)~(C)において、横軸は、投与後の経過時間を示し、縦軸は、血管径を示す。図2(A)~(C)に示すように、コントロールの生理食塩水の添加では、添加前と比較して血管径にほとんど変化がなかった。これに対して、CTPを投与した場合、CTP添加前と比較して、投与後のいずれの時間においても血管径が拡張していた。また、CTPを投与した場合、血管の大きさによらず、血管径が拡張していたが、血管径の拡張の程度は、より細い血管(微小血管、CTP3)において顕著にみられた。また、CTPは、生体内に投与されると、プロリン-ヒドロキシプロリンに分解される。図2(A)~(C)に示すように、CTPの投与により、血管を拡張できることから、プロリン-ヒドロキシプロリンも血管を拡張できるといえる。
これらの結果から、本発明の血管拡張剤によれば、in vivoにおいて、血管を拡張できることがわかった。
[実施例2]
本発明の血管拡張剤が、in vivoにおいて血流を改善できることを確認した。
(1)CTPの投与
健康な成人8名(男性4名・女性4名)に、所定の試験期間(2020年10月28日~2020年11月11日の14日間)、本発明の血管拡張剤(CTP含有食品(CTP37.5mg/1粒):かわいいグリ・コラーゲン(登録商標)、バイオラジカル研究所)を経口投与し、投与開始前と、投与開始から14日後とにおける歯周組織の血流の変化を確認した。具体的には、各被験者に、本発明の血管拡張剤を1日2回(朝食後および夕食後)、1回の摂取当たり5粒を、1粒につき10回程度咀嚼させることにより、本発明の血管拡張剤中のCTPが口腔内粘膜と十分に接触可能な時間を持たせた上で、嚥下させた。なお、摂取(投与)開始日(2020年10月28日)は、夕食後のみの摂取とし、摂取(投与)終了日(2020年11月11日)は、朝食後のみの摂取とした。また、各被験者は、前記試験期間の開始3日前から試験終了までの間(202年10月25日~2020年11月11日)、所定の口腔ケア製品(歯磨剤:PCクリニカM(ライオン株式会社(Lion Corporation)製)、歯ブラシ:DENT EX33 M(ライオン株式会社(Lion Corporation)製))にて口腔内の清掃を行わせ、前記試験期間中は、本発明の血管拡張剤の摂取から15分後に、前記口腔ケア製品による歯みがきを行わせた。なお、前記試験期間中、被験者には本発明の血管拡張剤以外のサプリメントの摂取を控えるように指示した。前記朝食後または夕食後に本発明の血管拡張剤の摂取を忘れた場合は、追加摂取せずに、摂取を忘れたことを記録させた。なお、風邪等により体調を崩した場合、および何らかの薬を服用した場合も、その旨を記録させた。
(2)血流量の測定
本発明の血管拡張剤の摂取前(2020年10月28日)と、摂取後(2020年11月11日)とに、レーザー・ドップラー血流計(レーザー血流計 ALF21N、株式会社アドバンス製)を用いて、各被験者の歯周組織の微小血管血流量(Flow:ml/min/100g)を測定した。具体的には、まず、血流計のプローブ(レーザー血流計プローブ[非接触タイプ]NCD型、株式会社アドバンス製)先端に、チップの先端からプローブ先端までの距離が1.5mm程度となるビニルチューブのチップを接合した。そして、各被験者の血流測定箇所に、前記プローブ先端のチップを、圧接しないように軽く接触させて血流を測定した。前記測定は、測定箇所毎に5回実施し、5回の平均値を測定箇所の血流量とした。なお、前記チップは、被験者ごとに交換し、前記チップをプローブから脱離させる際に、アルコールワッテを用いてプローブを軽くふき取った。前記血流量の測定箇所について、図3を用いて説明する。測定対象となる歯は、図3(A)に示すように、右上の2番目および6番目の歯(右上2、右上6)、右下の4番目の歯(右下4)、左上の4番目の歯(左上4)、左下の2番目および6番目の歯(左下2、左下6)とした。そして、図3(B)に示すように、各測定対象の歯の歯肉頬移行部から2mm程度付着歯肉方向に位置する付着歯肉であり近遠心的に対象歯の歯冠幅の中間部位を、前記測定箇所とした。また、上顎右側中切歯と側切歯との唇側歯頚部を結んだ中央部の唇側歯肉(右上1)についても同様に測定箇所とした。なお、データの収集および記録は、データロガー(絶縁10チャンネルハンディロガーmidi Logger GL240、グラフテック株式会社製)を用いて行った。これらの結果を下記表1に示す。
表1に示すように、本発明の血管拡張剤の摂取により、各被験者の歯周組織微小血管の血流量が向上した。測定部位別にみると、右上1および左下6については、統計的に有意に血流量が向上した。これにより、本発明の血管拡張剤によれば、対象者の血流を改善できることがわかった。
[実施例3]
本発明の血管拡張剤が、in vivoにおいて歯周病の治療効果を奏することを確認した。
前記実施例2(1)と同様にして、被験者に本発明の血管拡張剤を経口投与し、前記所定の試験期間の前後において、歯周ポケット検査(PD:Probing Depth(mm))、歯肉出血(BOP:Bleeding on Probing)の有無、および、歯肉炎指数検査(GI:Gingival Index)を行った。
(1)歯周ポケット検査
前記測定対象の歯の辺縁歯肉について、メモリ付きの歯周プローブにてプロービングを行い、歯周ポケットの深さ(Probing Depth(mm))を確認した。
(2)歯肉出血の有無
前記測定対象の歯の辺縁歯肉について、歯周プローブにてプロービングを行い、30秒以内に歯肉からの出血が認められた場合、歯肉出血有り(Y:BOP+)と評価し、出血が認められなかった場合を、歯肉出血なし(N:BOP-)と評価した。
(3)歯肉炎指数検査
前記測定対象の歯における、図4に示す4面(頬・唇側面、舌・口蓋側面・近心面、遠心面)の辺縁歯肉について、下記評価に従った点数をつけ、前記4面の評価の平均値を、各測定対象の歯の歯肉炎指数(GI)とした。

歯肉炎指数評価
0:肉眼所見は正常、プロービング時の出血もなし。
1:肉眼で軽度の歯肉発赤・炎症が認められるが、プロービング時の出血はなし。
2:肉眼で中等度の歯肉発赤・炎症・膨張が認められ、プロービング時の出血あり。
3:肉眼で重度の歯肉発赤・炎症・膨張が認められ、プロービング時だけでなく、自然出血も見られる。
歯周ポケット検査の結果を下記表2に、歯肉出血の有無の結果を下記表3に、歯肉炎指数検査の結果を下記表4に、それぞれ示す。なお、被験者Hについては、歯周ポケット検査の検査時にトラブルが発生したため、被験者Hの歯周ポケット検査については行わなかった。
前記表2~表4に示すように、本発明の血管拡張剤の摂取により、各被験者は、歯周ポケットの改善、歯肉出血の改善、および歯肉炎指数の改善がみられた。このため、本発明の血管拡張剤によれば、対象者の歯肉炎および歯周病を治療できることがわかった。
以上、実施形態および実施例を参照して本発明を説明したが、本発明は、上記実施形態および実施例に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。
この出願は、2019年11月29日に出願された日本出願特願2019-216078を基礎とする優先権を主張し、その開示のすべてをここに取り込む。
<付記>
上記の実施形態および実施例の一部または全部は、以下の付記のように記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
コラーゲン由来トリペプチドおよびコラーゲン由来ジペプチドの少なくとも一方を含む、血管拡張剤。
(付記2)
前記コラーゲン由来トリペプチドは、グリシンおよび二つの任意のアミノ酸から構成されるトリペプチドを含み、
前記任意のアミノ酸が、プロリン、ヒドロキシプロリン、グルタミン酸、アラニン、およびアルギニンからなる群から選択されるアミノ酸である、付記1に記載の血管拡張剤。
(付記3)
前記コラーゲン由来トリペプチドは、グリシン、プロリン、およびヒドロキシプロリンから構成されるトリペプチドを含む、付記1または2に記載の血管拡張剤。
(付記4)
前記コラーゲン由来ジペプチドは、グリシン、プロリン、ヒドロキシプロリン、グルタミン酸、アラニン、およびアルギニンから選択された少なくとも二つのアミノ酸を含む、付記1から3のいずれかに記載の血管拡張剤。
(付記5)
前記コラーゲン由来ジペプチドは、プロリンおよびヒドロキシプロリンから構成されるジペプチドを含む、付記1から4のいずれかに記載の血管拡張剤。
(付記6)
前記コラーゲン由来トリペプチドおよび前記コラーゲン由来ジペプチドの少なくとも一方は、魚由来コラーゲンをタンパク質分解酵素で処理した処理物を含む、付記1から5のいずれかに記載の血管拡張剤。
(付記7)
前記コラーゲン由来トリペプチドおよび前記コラーゲン由来ジペプチドを構成するアミノ酸残基の少なくとも1つが、天然アミノ酸残基または修飾アミノ酸残基である、付記1から6のいずれかに記載の血管拡張剤。
(付記8)
前記血管拡張剤は、経粘膜用血管拡張剤である、付記1から7のいずれかに記載の血管拡張剤。
(付記9)
前記血管拡張剤は、経口腔粘膜用血管拡張剤である、付記1から8のいずれかに記載の血管拡張剤。
(付記10)
付記1から9のいずれかに記載の血管拡張剤を含む、歯周病治療薬。
(付記11)
付記1から9のいずれかに記載の血管拡張剤を含む、口腔用組成物。
(付記12)
付記1から9のいずれかに記載の血管拡張剤を含む、食品用組成物。
以上のように、本発明の血管拡張剤によれば、コラーゲン由来トリペプチドおよびコラーゲン由来ジペプチドの少なくとも一方を含むため、血管を拡張できる。このため、本発明の血管拡張剤によれば、例えば、対象の血流を改善でき、血液循環機能が関与する症状の軽減および/または緩和を促すことができる。したがって、本発明の血管拡張剤は、例えば、医薬分野等において極めて有用である。

Claims (7)

  1. コラーゲン由来トリペプチドをみ、
    前記コラーゲン由来トリペプチドが、グリシン-プロリン-ヒドロキシプロリンである血管拡張剤を含む、歯周病治療薬
  2. 前記コラーゲン由来トリペプチドは、魚由来コラーゲンをタンパク質分解酵素で処理した処理物を含む、請求項1記載の歯周病治療薬
  3. 前記コラーゲン由来トリペプチドを構成するアミノ酸残基の少なくとも1つが、天然アミノ酸残基または修飾アミノ酸残基である、請求項1または2記載の歯周病治療薬
  4. 前記血管拡張剤は、経粘膜用血管拡張剤である、請求項1からのいずれか一項に記載の歯周病治療薬
  5. 前記血管拡張剤は、経口腔粘膜用血管拡張剤である、請求項1からのいずれか一項に記載の歯周病治療薬
  6. 請求項1からのいずれか一項に記載の歯周病治療薬を含む、歯周病治療用口腔用組成物。
  7. 請求項1からのいずれか一項に記載の歯周病治療薬を含む、歯周病治療用食品用組成物。
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