JP7638948B2 - 磁性キャリア、及び二成分系現像剤 - Google Patents
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Description
二成分現像方式は、磁性キャリアに対して現像剤の撹拌、搬送、帯電などの機能を付与できるため、トナーとの機能分担が明確であり、このため現像剤性能の制御性が良いなどの利点がある。ここで磁性キャリアは、磁気を持たせて搬送性を獲得するためのコアと、トナーへの帯電付与能を獲得させるための被覆樹脂がコアに被覆された構成であることが多い。
近年、電子写真に対する要望は常に高まり続けており、多様な付加価値が求められているが、その中の1つに高安定がある。安定性としては、長期の使用においても画質が劣化しないといった長期安定性や、環境変化に対しても画質が変わらないといった環境安定性等が挙げられる。
その中で、長期にわたり帯電安定性を維持させる目的や高湿環境の帯電付与性を高める目的で、キャリアに対しアミノ基を使用した被覆樹脂、もしくはコアにアミノ基プライマー処理を行う例がある(特許文献1~9)。
以上のことから本発明では、上記課題の解決を目的としたものである。具体的には疎水性成分とアミノ基を有する化合物で表面処理した微粒子をコート内に含有させることで、高湿環境から低湿環境へ環境変動した際にも安定した画像濃度を出力できる磁性キャリアを提供することである。
前記樹脂被覆層には微粒子が含有されており、
前記微粒子は、微粒子母体と、前記微粒子母体の表面に存在する下記式(1)で表される構造を有することを特徴とする磁性キャリアに関する。
*-X1-A 式(1)
[X1は、以下の(i)または(ii)の規定を満たし、
(i)-(SiRaRb-O)n-を表し、Ra及びRbはCH3またはC6H5であり、RaとRbは同じでも異なっていてもよく、nは3以上20以下の整数である、
(ii)-(CH2-CRcRd)m-を表し、Rc及びRdはH、CH3、C2H5またはC3H7のいずれかであり、RcとRdは同じでも異なっていてもよく、mは2以上10以下の整数である、
Aは、
X1が(i)の構造を有する場合、下記式(2-1)または下記式(2-2)で表される構造であり、
X1が(ii)の構造を有する場合、下記式(2-3)~(2-5)からなる群より選択されるいずれかの構造であり、
*は、前記微粒子母体との結合部を示す。
また本発明によれば、低湿環境で且つ低トナー消費の状態で使用された直後でも、安定した画像濃度を出力できる磁性キャリアを提供することができる。
本発明の磁性キャリアは、磁性コア粒子と、前記磁性コア粒子の表面を被覆する樹脂被覆層とを有する磁性キャリアであって、
前記樹脂被覆層には微粒子が含有されており、
前記微粒子は、微粒子母体と、前記微粒子母体の表面に存在する下記式(1)
*-X1-A 式(1)
で表される構造を有するものである。
<キャリアに添加する微粒子>
本発明の磁性キャリアに添加する微粒子は、微粒子母体と、前記微粒子母体の表面に存在する下記式(1)で表される構造を有している。
*-X1-A 式(1)
[X1は、以下の(i)または(ii)の規定を満たし、
(i)-(SiRaRb-O)n-を表し、Ra及びRbはCH3またはC6H5であり、RaとRbは同じでも異なっていてもよく、nは3以上20以下の整数である、
(ii)-(CH2-CRcRd)m-を表し、Rc及びRdはH、CH3、C2H5またはC3H7のいずれかであり、RcとRdは同じでも異なっていてもよく、mは2以上10以下の整数である、
Aは、
X1が(i)の構造を有する場合、下記式(2-1)または下記式(2-2)で表される構造であり、
X1が(ii)の構造を有する場合、下記式(2-3)~(2-5)からなる群より選択されるいずれかの構造であり、
*は、前記微粒子母体との結合部を示す。
Rg及びRhは、CH3、O-CH3またはO-C2H5のいずれかであり、RgとRhは同じでも異なっていてもよい。
Riは、HまたはCH3である。
p、q、rは1以上10以下の整数を表す。s、tは1以上10以下の整数を表す。
u、v、wは1以上10以下の整数を表す。)]
本発明に用いられる被覆樹脂としては、公知の樹脂を用いることができる。
本発明の被覆樹脂層は、被覆樹脂中に導電性微粒子を含有することも可能である。導電性微粒子は、電子写真用キャリアの比抵抗を適宜コントロールすることができる。被覆樹脂に添加する導電性微粒子の含有量は、被覆樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上20質量部以下であることが好ましい。導電性微粒子としては、例えばカーボンブラック、酸化チタン、銀などが挙げられる。
本発明の磁性キャリアコアは、マグネタイト粒子、フェライト粒子、磁性体分散型樹脂粒子等の公知の磁性粒子を用いることができる。中でも多孔質形状の磁性粒子の空孔に樹脂を充填して得られる磁性粒子もしくは磁性体分散型樹脂粒子、すなわち磁性酸化物と樹脂組成物を含有する磁性粒子は、磁性キャリアの比重を小さくすることができる為、長寿命化の観点から好ましい。
キャリコア表面への前記被覆樹脂の被覆処理の方法については、特に制限されず、公知の方法で行うことができる。例えば、キャリアコアと被覆樹脂溶液を撹拌しながら溶剤を揮発させ、キャリアコア表面に被覆樹脂を被覆する所謂浸漬法がある。具体的には、万能混合撹拌機(不二パウダル社製)、ナウターミキサ(ホソカワミクロン社製)、真空脱気ニーダー等が挙げられる。また、流動層を形成しながらスプレーノズルから被覆樹脂溶液を吹きつけ、キャリアコア表面に被覆樹脂を被覆する方法もある。具体的には、スピラコーター(岡田精工社製)、スパイラフロー(フロイント産業社製)が挙げられる。また、被覆樹脂を粒子の状態で磁性キャリアコアに対して、乾式で被覆を行う方法もある。具体的には、ハイブリダイザー(奈良機械製作所社製)、メカノフュージョン(ホソカワミクロン社製)、ハイフレックスグラル(深江パウテック製)、シータ・コンポーザ(徳寿工作所社製)等の装置を用いた処理方法を挙げることができる。
次に、本発明の磁性キャリアについて説明する。
次に、キャリアの各種物性の測定方法について説明する。
測定サンプルとしては、XPS専用プラテン上に、インジウム箔を張り、その上に磁性キャリアを貼り付ける。その際、インジウム箔部が露出しないように粒子を均一に張り付ける。下記XPS装置により、X線照射箇所をインジウム箔上のキャリアに設定する。
使用装置:アルバック・ファイ社製 PHI5000VersaProbeII
照射線:Al-Kα線
出力:100μ25W15kV
光電子取り込み角度:45°
PassEnergy:58.70eV
Stepsize:0.125eV
XPSピーク:C2p、O2p、Si2p、N1s、Fe2p、Mn2p
測定範囲:300μm×200μm
以上の条件より測定を行い、各元素のピークからN元素数比率(atom%)を算出し、測定場所を変え、合計10回測定した時の平均値を測定値とした。
樹脂被覆層の層厚は、磁性キャリアの断面を透過電子顕微鏡(TEM)(各50,000倍)で観察し、樹脂被覆層の厚みを計測した。
ビーム径 :400μm(半値幅)
イオンガン加速電圧 :5kV
イオンガン放電電圧 :4kV
イオンガン放電電流 :463μA
イオンガン照射電流量 :90μA/cm3/1min
粒度分布測定は、レーザー回折・散乱方式の粒度分布測定装置「マイクロトラックMT3300EX」(日機装社製)にて測定を行った。
SetZero時間 :10秒
測定時間 :10秒
測定回数 :1回
粒子屈折率 :1.81%
粒子形状 :非球形
測定上限 :1408μm
測定下限 :0.243μm
測定環境 :23℃、50%RH
磁性キャリアの比抵抗値は、図4に示した測定装置を用いて行う。
印加条件
(I):(0Vから1000Vに変更:30秒おき200Vずつステップ状に増大)
(II):(1000Vで30秒ホールド)
(III):(1000Vから0Vに変更:30秒おき200Vずつステップ状に減少)
・磁性キャリアの比抵抗(Ω・cm)
=(印加電圧(V)/測定電流(A))×S(cm2)/d(cm)
・電界強度(V/cm)=印加電圧(V)/d(cm)
キャリアコアの磁化の強さは、振動磁場型磁気特性測定装置(Vibrating sample magnetometer)や直流磁化特性記録装置(B-Hトレーサー)で求めることが可能である。後述の実施例においては、振動磁場型磁気特性測定装置BHV-30(理研電子(株)製)で以下の手順で測定する。
磁性キャリア粒子の真比重は、乾式自動密度計オートピクノメータにより求めることができる。
測定装置としては、自動試料燃焼装置AQF-100型(三菱化学社製)とイオンクロマトICS-2000(ダイオネックス社製)を用いる。測定原理は、自動試料燃焼装置でサンプルを燃焼させ、過酸化水素水(H2O2)を吸収液に用いて、フッ素樹脂中のフッ素元素をF-として存在させ、PO4 3-を内部標準物質として用い、イオンクロマトで定量を行うものである。
InletTemp.;900℃
OutletTemp.;1000℃
Ar/O2;200ml/min
O2;400ml/min
1stposition;150mm/60s
EndTime;360s
CoolTime;30s
BoatSpeed;10mm/s
である。
分離カラム;AG12A/AS12A
注入量;25μl
溶離液;1mM→40mM(20minn)溶離液ジェネレーターを用いグラディエン
ト溶出法を用いる。
流量;1.0ml/min
カラムオーブン;35℃
微粒子の一次粒子の個数平均粒子径の測定は、透過型電子顕微鏡「JEM-2800」(日本電子株式会社)を用いて行う。微粒子が添加された磁性キャリア粒子を最大20万倍に拡大した視野で観察し、微粒子成分をランダムに200個を選定して長軸の径を測定し、個数平均粒径を求めた。観察倍率は微粒子のサイズによって適宜調整する。
次に、本発明において、二成分系現像剤もしくは補給用現像剤としてキャリアと共に用いられ、その目的を達成するに好ましいトナーの構成を以下に詳述する。
本発明におけるトナー粒子は、結着樹脂として、下記の重合体などを用いることが可能である。ポリスチレン、ポリ-p-クロルスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン-p-クロルスチレン共重合体、スチレン-ビニルトルエン共重合体、スチレン-ビニルナフタリン共重合体、スチレン-アクリル酸エステル共重合体、スチレン-メタクリル酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;スチレン系共重合樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂とビニル系樹脂が混合、または両者が一部反応したハイブリッド樹脂;ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などが挙げられる。その中でも、ポリエステル樹脂を主成分としていることが、低温定着性の観点から好ましい。
本発明のトナーに用いられる離型剤(ワックス)としては、例えば以下のものが挙げられる。低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アルキレン共重合体、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスの如き炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックスの如き炭化水素系ワックスの酸化物又はそれらのブロック共重合物;カルナバワックスの如き脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;脱酸カルナバワックスの如き脂肪酸エステル類を一部又は全部を脱酸化したもの。さらに、以下のものが挙げられる。パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸の如き飽和直鎖脂肪酸類;ブラシジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸の如き不飽和脂肪酸類;ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールの如き飽和アルコール類;ソルビトールの如き多価アルコール類;パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、モンタン酸の如き脂肪酸類と、ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールの如きアルコール類とのエステル類;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドの如き脂肪酸アミド類;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドの如き飽和脂肪酸ビスアミド類;エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’ジオレイルセバシン酸アミドの如き不飽和脂肪酸アミド類;m-キシレンビスステアリン酸アミド、N,N’ジステアリルイソフタル酸アミドの如き芳香族系ビスアミド類;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムの如き脂肪族金属塩(一般に金属石けんといわれているもの);脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸の如きビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス類;ベヘニン酸モノグリセリドの如き脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂の水素添加によって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物。
本発明におけるトナー粒子は、着色剤を含有していてもよい。着色剤としては、以下のものが挙げられる。
トナーには、流動性及び帯電性を高めることを主の目的として、無機微粒子を含有していることが好ましく、トナー表面に付着されている形態であることが好ましい。
トナー粒子を製造する方法としては、特に限定されないが、離型剤やポリオレフィンにスチレンアクリル系ポリマーがグラフト重合している重合体の分散の観点から粉砕法が好ましい。以下、粉砕法でのトナー製造手順について説明する。
トナーの重量平均粒径(D4)および個数平均粒径(D1)は、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いた。実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行い、算出した。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、解析ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液約30mlを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社
製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetora150」(日科機バイオス社製)の水槽内に所定量のイオン交換水を入れる。この水槽中に前記コンタミノンNを約2ml添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。尚、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行ない、重量平均粒径(D4)および個数平均粒径(D1)を算出する。尚、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)であり、専用ソフトでグラフ/個数%と設定したときの、分析/個数統計値(算術平均)画面の「平均径」が個数平均粒径(D1)である。
次に本発明の磁性キャリア、二成分系現像剤及び補給用現像剤を用いる現像装置を備えた画像形成装置及び画像形成方法について例を挙げて説明するが、本発明が好適に使用できる現像装置はこれに限るものではない。
本実施形態の開示は、以下の構成を含む。
(構成1)磁性コア粒子と、前記磁性コア粒子の表面を被覆する樹脂被覆層とを有する磁性キャリアであって、
前記樹脂被覆層には微粒子が含有されており、
前記微粒子は、微粒子母体と、前記微粒子母体の表面に存在する上記式(1)で表される構造を有することを特徴とする磁性キャリア。
(構成2)前記磁性キャリア表面のX線光電子分光法(XPS)による測定において、前記微粒子の前記表面処理由来のN元素の比率が0.7atom%以下である構成1に記載の磁性キャリア。
(構成3)前記樹脂被覆層の被覆樹脂が、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂のいずれかの樹脂である構成1または2に記載の磁性キャリア。
(構成4)前記微粒子の微粒子母体が、シリカ、チタニア、ポリメチルメタクリレート樹脂のいずれかの微粒子である構成1~3のいずれかに記載の磁性キャリア。
(構成5)前記微粒子の一次粒子の個数平均粒子径が、8nm以上100nm以下である構成1~4のいずれかに記載の磁性キャリア。
(構成6)前記樹脂被覆層の平均膜厚が、100nm以上1000nm以下である構成1~5のいずれかに記載の磁性キャリア。
(構成7)前記微粒子の添加量が、前記樹脂被覆層の被覆樹脂を100質量部としたとき、1質量部以上100質量部以下である構成1~6のいずれかに記載の磁性キャリア。
(構成8)前記微粒子母体の表面に、上記式(3-1)または(3-2)で表される構造を有する構成1~7のいずれかに記載の磁性キャリア。
(構成9)構成1~8のいずれかに記載の磁性キャリアとトナーとを有する二成分系現像剤。
表1に示す微粒子の基材粒子100質量部に、表2に示す構造を有する処理剤を記載の処理量で処理することで、表面処理された微粒子1~19を製造した。
工程1(秤量及び混合工程):
Fe2O3 68.1質量%
MnCO3 28.6質量%
Mg(OH)2 1.9質量%
SrCO3 1.4質量%
上記フェライト原材料を秤量し、フェライト原材料80質量部に水20質量部を加えて粉砕し、スラリーを調製した。スラリーの固形分濃度は、80質量%とした。
得られたスラリーをスプレードライヤー(大川原化工機社製)により乾燥した後、バッチ式電気炉で、窒素雰囲気下(酸素濃度1.0体積%)、温度1040℃で3.0時間焼成し、仮焼フェライトを作製した。
得られた仮焼フェライトをクラッシャーで0.5mm程度に粉砕した後に、水を加え、スラリーを調製した。スラリーの固形分濃度を70質量%とした。該スラリーを、直径1/8インチのステンレスビーズを用いた湿式ボールミルで3時間粉砕し、さらに直径1mmのジルコニアを用いた湿式ビーズミルで4時間粉砕し、体積基準の50%粒子径(D50)が1.2μm仮焼フェライトスラリーを得た。
上記仮焼フェライトスラリーに、仮焼フェライト100質量部に対して、分散剤としてポリカルボン酸アンモニウム1.0質量部、バインダーとしてポリビニルアルコール1.5質量部を添加した後、スプレードライヤー(大川原化工機社製)で球状粒子に造粒、乾燥した。得られた造粒物に対して、粒度調整を行った後、ロータリー式電気炉を用いて730℃で2時間加熱し、分散剤やバインダーなどの有機物を除去した。
窒素雰囲気下(酸素濃度1.0体積%)で、室温から焼成温度(1150℃)になるまでの時間を2時間とし、温度1100℃で4時間保持し、焼成した。その後、8時間をかけて温度60℃まで降温し、窒素雰囲気から大気に戻し、温度40℃以下で取り出した。
凝集した粒子を解砕した後に、目開き150μmの篩で篩分して粗大粒子を除去、風力分級を行い、微粉を除去し、さらに磁力選鉱により低磁力分を除去してフェライト系芯材粒子を得た。得られたフェライト系芯材粒子は、多孔質状で空孔を有していた。
得られたフェライト系芯材粒子100質量部を混合撹拌機(ダルトン社製の万能撹拌機NDMV型)の撹拌容器内に入れ、60℃に温度を保ち、2.3kPaまで減圧しながら窒素を導入した。そこにメチルフェニルシリコーンレジン50質量部に対し、トルエン50質量部をマルチブレンダーミキサーで10分間撹拌したものをフェライト系芯材粒子に滴下した。滴下量はフェライト系芯材粒子100質量部対して、樹脂成分の固形分として5.1質量部となるように調整した。
工程1(秤量・混合工程):
Fe2O3 61.4質量%
MnCO3 34.4質量%
Mg(OH)2 3.1質量%
SrCO3 1.1質量%
となるようにフェライト原材料を秤量した。その後、ジルコニア(φ10mm)のボールを用いた乾式ボールミルで2時間粉砕・混合した。
粉砕・混合した後、バーナー式焼成炉を用い大気中で950℃で2時間焼成し、仮焼フェライトを作製した。
クラッシャーで0.5mm程度に粉砕した後に、ステンレスボール(φ1.0mm)を用い、仮焼フェライト100質量部に対し、水を30質量部加え、湿式ボールミルで2時間粉砕した。ボールを分離後、ステンレスボール(φ1.0mm)を用い、湿式ビーズミルで3時間粉砕し、フェライトスラリーを得た。
フェライトスラリーに、バインダーとして仮焼フェライト100質量部に対してポリビニルアルコール1.5質量部を添加し、スプレードライヤー(製造元:大川原化工機)で造粒した。
焼成雰囲気をコントロールするために、電気炉にて窒素雰囲気下(酸素濃度0.6体積%)で、1250℃で6時間焼成した。
凝集した粒子を解砕した後に、目開き250μmの篩で篩分して粗大粒子を除去し、D50が35.1μm磁性キャリアコア2を得た。得られた磁性キャリアコア2の物性を表3に示す。
ガス吹き込み管を有する反応槽に窒素ガスを20L/分で通気しながら、Fe2+1.5モル/Lを含む硫酸第一鉄水溶液26.7L及びSi4+0.2モル/Lを含むケイ酸ソーダ3号水溶液1.0Lを3.4モル/Lの水酸化ナトリウム水溶液22.3Lに加え、pHを6.8、温度90℃まで昇温させた。さらに3.5モル/Lの水酸化ナトリウム水溶液1.2Lを添加し、pHを8.5に調整し、撹拌を続け、ガスを空気に変え、100L/分で90分間通気する。希硫酸を用いて、pH7に中和し、生成粒子を水洗、濾過、乾燥、粉砕を行い、個数平均粒径0.30μmの磁性体粒子Aを得た。
個数平均粒径0.40μmの球状ヘマタイト粒子100質量部に対して1.2質量部のシラン系カップリング剤(3-(2-アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン)を、磁性体粒子Aと同様に表面処理した。
フェノール 10.0質量部
ホルムアルデヒド溶液(ホルムアルデヒド37質量%水溶液) 15.0質量部
表面処理した磁性体粒子A 95.0質量部
表面処理した磁性体粒子B 5.0質量部
25質量%アンモニア水 3.5質量部
水 15.0質量部
上記材料を反応釜に導入し、温度40℃にしてよく混合した。その後撹拌しながら平均昇温速度1.5℃/分で、温度85℃に加熱し、温度85℃にて保持し、3時間重合反応させて硬化させた。このときの撹拌翼の周速は1.96m/秒とした。
表4に示す被覆用樹脂と表5に示す微粒子を、被覆用樹脂の樹脂固形分100質量部に対して表5に示す添加量となる組み合わせで、さらにトルエンを200質量部添加し、撹拌した。さらに撹拌したコート溶液と、表3に示す磁性キャリアコアとを、真空脱気ニーダーに投入した。なお投入量は、磁性キャリアのコート膜厚が表5に示すとおりになるように、コート溶液の量を調整した。
ポリエステル樹脂 95質量部
[・ビスフェノールAエチレンオキサイド(2.2モル付加物) 50.0モル部
・ビスフェノールAプロピレンオキサイド(2.2モル付加物) 50.0モル部
・テレフタル酸: 90.0モル部
・無水トリメリット酸: 10.0モル部]
結晶性ポリエステル1 5質量部
[・1,10-デカンジカルボン酸 50.0モル部
・エチレングリコール 50.0モル部]
フィッシャートロプシュワックス(最大吸熱ピークのピーク温度90℃) 3.5質量部
C.I.ピグメントブルー 15:3 4.5質量部
上記材料をヘンシェルミキサー(FM-75型、三井鉱山(株)製)を用いて、回転数1500rpm、回転時間5minで混合した後、温度130℃に設定した二軸混練機(PCM-30型、株式会社池貝製)にて混練した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、粗砕物を得た。得られた粗砕物を、機械式粉砕機(T-250、ターボ工業(株)製)にて微粉砕した。さらにファカルティ(F-300、ホソカワミクロン社製)を用い、分級を行い、重量平均粒子径5.5μmのトナー母粒子1を得た。
シリカ微粒子A(個数平均粒径(D1)が120nm) 2.0質量部
上記処方で示した原材料をヘンシェルミキサー(FM-10C型、三井鉱山(株)製)を用いて、回転数1900rpm、回転時間3minで混合したのち、図3で示す表面処理装置によって熱処理を行い熱処理トナー粒子1を得た。運転条件はフィード量=5kg/hrとし、熱風温度=160℃、熱風流量=6m3/min.、冷風温度=-5℃、冷風流量=4m3/min.、ブロワー風量=20m3/min.、インジェクションエア流量=1m3/min.とした。
シリカ微粒子B(個数平均粒径(D1)が20nm) 0.6質量部
上記材料をヘンシェルミキサー(FM-75型、三井三池化工機(株)製)で回転数1900rpm、回転時間3minで混合し、トナー1(重量平均粒子径5.6μm)を得た。
91質量部の磁性キャリア1に対し、トナー1を8.0質量部加え、振とう機(YS-8D型:(株)ヤヨイ製)にて振とうし、330gの二成分系現像剤1を調製した。振とう機の振幅条件は150rpm、2分間とした。
30℃、湿度80%RH(以下H/H環境)の高湿環境で画像面積比率30%FFH出力のチャート1日当たり10000枚出力し、30日間、合計300000枚出力した。その後、各パターンを以下に示す濃度に設定した8本の帯画像を出力した。画像濃度は、分光濃度計500シリーズ(X-Rite社製)を使用した。
パターン1:0.10~0.14
パターン2:0.25~0.29
パターン3:0.45~0.49
パターン4:0.65~0.69
パターン5:0.85~0.89
パターン6:1.05~1.09
パターン7:1.25~1.29
パターン8:1.48~1.52
A(10点):3分以下
B(9点):4分
C(8点):5分
D(7点):6分
E(6点):7分
F(5点):8分
G(4点):9分
H(3点):10分
I(2点):11分以上
評価Xでは7点以上を合格点とした。
N/L環境で50mm×50mmの大きさのFFH画像を紙の中央部に出力した。このとき画像濃度が1.60となるときの現像コントラストをVi(V)とした。
A(10点):50V未満
B(9点):50V以上55V未満
C(8点):55V以上60V未満
D(7点):60V以上65V未満
E(6点):65V以上70V未満
F(5点):70V以上75V未満
G(4点):75V以上80V未満
H(3点):80V以上85V未満
I(2点):85V以上
評価Yでは7点以上を合格点とした。
N/L環境で画像面積比率2%FFH出力のチャートを1000枚出力した。その後同環境で50mm×50mmの大きさのFFH画像を紙の中央部に出力した。このとき画像濃度が1.58~1.62となるときの現像コントラストをVL(V)とした。
A(10点):100V未満
B(9点):100V以上110V未満
C(8点):110V以上120V未満
D(7点):120V以上130V未満
E(6点):130V以上140V未満
F(5点):140V以上150V未満
G(4点):150V以上160V未満
H(3点):160V以上170V未満
I(2点):170V以上
評価Zでは7点以上を合格点とした。
表6には、各評価の総合点も示し、総合点が20以上を合格点とした。
磁性キャリア1を表6に記載の磁性キャリアに変えるほかは実施例1と同様に、それぞれの磁性キャリアとトナー1の組み合わせで、実施例2~15、比較例1~4に係る二成分系現像剤および補給用現像剤を作製し、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表6に示す。
Claims (8)
- 磁性コア粒子と、前記磁性コア粒子の表面を被覆する樹脂被覆層とを有する磁性キャリアであって、
前記樹脂被覆層には微粒子が含有されており、
前記微粒子は、微粒子母体と、前記微粒子母体の表面に存在する下記式(1)で表される構造を有することを特徴とする磁性キャリア。
*-X1-A 式(1)
[X1は、以下の(i)または(ii)の規定を満たし、
(i)-(SiRaRb-O)n-を表し、Ra及びRbはCH3またはC6H5であり、RaとRbは同じでも異なっていてもよく、nは3以上20以下の整数である、
(ii)-(CH2-CRcRd)m-を表し、Rc及びRdはH、CH3、C2H5またはC3H7のいずれかであり、RcとRdは同じでも異なっていてもよく、mは2以上10以下の整数である、
Aは、
X1が(i)の構造を有する場合、下記式(2-1)または下記式(2-2)で表される構造であり、
X1が(ii)の構造を有する場合、下記式(2-3)~(2-5)からなる群より選択されるいずれかの構造であり、
*は、前記微粒子母体との結合部を示す。
(上記式(2-1)~(2-5)中のRe及びRfは、H、CH3、C2H5、C3H7、C4H9、C6H5、CH2OH、C2H4OHまたはCH2O-CH3のいずれかであり、ReとRfは同じでも異なっていてもよい。
Rg及びRhは、CH3、O-CH3またはO-C2H5のいずれかであり、RgとRhは同じでも異なっていてもよい。
Riは、HまたはCH3である。
p、q、rは1以上10以下の整数を表す。s、tは1以上10以下の整数を表す。
u、v、wは1以上10以下の整数を表す。)] - 前記樹脂被覆層の被覆樹脂が、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂のいずれかの樹脂である請求項1に記載の磁性キャリア。
- 前記微粒子の微粒子母体が、シリカ、チタニア、ポリメチルメタクリレート樹脂のいずれかの微粒子である請求項1または2に記載の磁性キャリア。
- 前記微粒子の一次粒子の個数平均粒子径が、8nm以上100nm以下である請求項1または2に記載の磁性キャリア。
- 前記樹脂被覆層の平均膜厚が、100nm以上1000nm以下である請求項1または2に記載の磁性キャリア。
- 前記微粒子の添加量が、前記樹脂被覆層の被覆樹脂を100質量部としたとき、1質量部以上100質量部以下である請求項1または2に記載の磁性キャリア。
- 請求項1または2に記載の磁性キャリアとトナーとを有する二成分系現像剤。
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