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JP7638948B2 - 磁性キャリア、及び二成分系現像剤 - Google Patents
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JP7638948B2 - 磁性キャリア、及び二成分系現像剤 - Google Patents

磁性キャリア、及び二成分系現像剤 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真法を用いて静電荷像を顕像化するための画像形成方法に使用される磁性キャリア、及び二成分系現像剤に関するものである。
従来、電子写真方式の画像形成方法は、静電潜像担持体上に種々の手段を用いて静電潜像を形成し、この静電潜像にトナーを付着させて、静電潜像を現像する方法が一般的に使用されている。この現像に際しては、磁性キャリアと呼ばれる担体粒子をトナーと混合し、摩擦帯電させて、トナーに適当量の正または負の電荷を付与し、その電荷をドライビングフォースとして現像させる二成分現像方式が広く採用されている。
二成分現像方式は、磁性キャリアに対して現像剤の撹拌、搬送、帯電などの機能を付与できるため、トナーとの機能分担が明確であり、このため現像剤性能の制御性が良いなどの利点がある。ここで磁性キャリアは、磁気を持たせて搬送性を獲得するためのコアと、トナーへの帯電付与能を獲得させるための被覆樹脂がコアに被覆された構成であることが多い。
近年、電子写真に対する要望は常に高まり続けており、多様な付加価値が求められているが、その中の1つに高安定がある。安定性としては、長期の使用においても画質が劣化しないといった長期安定性や、環境変化に対しても画質が変わらないといった環境安定性等が挙げられる。
その中で、長期にわたり帯電安定性を維持させる目的や高湿環境の帯電付与性を高める目的で、キャリアに対しアミノ基を使用した被覆樹脂、もしくはコアにアミノ基プライマー処理を行う例がある(特許文献1~9)。
特許第6882644号公報 特開2021-131481号公報 特開2014-178704号公報 特許第4966880号公報 特許第5079563号公報 特開2006-330307号公報 特許第6403816号公報 特許第6584225号公報 特許第4505687号公報
上記従来の技術により、帯電安定性向上効果は見られたものの、近年の多種多様な要望の中には、高湿環境から低湿環境へ環境変動が起こる際にも即座に複写機本体や現像剤が環境に順応し、安定した画像濃度を出力したいといったものもあり、こういった要望に対してはまだまだ改善の余地があることがわかった。
以上のことから本発明では、上記課題の解決を目的としたものである。具体的には疎水性成分とアミノ基を有する化合物で表面処理した微粒子をコート内に含有させることで、高湿環境から低湿環境へ環境変動した際にも安定した画像濃度を出力できる磁性キャリアを提供することである。
本発明は、磁性コア粒子と、前記磁性コア粒子の表面を被覆する樹脂被覆層とを有する磁性キャリアであって、
前記樹脂被覆層には微粒子が含有されており、
前記微粒子は、微粒子母体と、前記微粒子母体の表面に存在する下記式(1)で表される構造を有することを特徴とする磁性キャリアに関する。
*-X1-A 式(1)
[X1は、以下の(i)または(ii)の規定を満たし、
(i)-(SiRab-O)n-を表し、Ra及びRbはCH3またはC65であり、RaとRbは同じでも異なっていてもよく、nは3以上20以下の整数である、
(ii)-(CH2-CRcd)m-を表し、Rc及びRdはH、CH3、C25またはC37のいずれかであり、RcとRdは同じでも異なっていてもよく、mは2以上10以下の整数である、
Aは、
1が(i)の構造を有する場合、下記式(2-1)または下記式(2-2)で表される構造であり、
1が(ii)の構造を有する場合、下記式(2-3)~(2-5)からなる群より選択されるいずれかの構造であり、
*は、前記微粒子母体との結合部を示す。
Figure 0007638948000001
(上記式(2-1)~(2-5)中のRe及びRfは、H、CH3、C25、C37、C49、C65、CH2OH、C24OHまたはCH2O-CH3のいずれかであり、ReとRfは同じでも異なっていてもよい。
g及びRhは、CH3、O-CH3またはO-C25のいずれかであり、RgとRhは同じでも異なっていてもよい。
iは、HまたはCH3である。
p、q、rは1以上10以下の整数を表す。s、tは1以上10以下の整数を表す。
u、v、wは1以上10以下の整数を表す。)]
また、本発明は、前記磁性キャリアとトナーとを有する二成分系現像剤に関する。
本発明によれば、高湿環境から低湿環境へ環境が変動した後においても即座に環境になじみ、安定した画像濃度を出力できる磁性キャリアを提供することができる。
また本発明によれば、低湿環境で且つ低トナー消費の状態で使用された直後でも、安定した画像濃度を出力できる磁性キャリアを提供することができる。
本発明を用いた画像形成に好適な画像形成装置の概略図である。 本発明を用いたフルカラーの画像形成に好適な画像形成装置の概略図である。 本発明の現像剤に係るトナーの表面処理に好適な表面処理装置の概略図である。 本発明の磁性キャリアコアで用いた比抵抗値の測定装置の概略図である。
本発明において、数値範囲を表す「○○以上××以下」や「○○~××」の記載は、特に断りのない限り、端点である下限及び上限を含む数値範囲を意味する。
〔本発明の特徴〕
本発明の磁性キャリアは、磁性コア粒子と、前記磁性コア粒子の表面を被覆する樹脂被覆層とを有する磁性キャリアであって、
前記樹脂被覆層には微粒子が含有されており、
前記微粒子は、微粒子母体と、前記微粒子母体の表面に存在する下記式(1)
*-X1-A 式(1)
で表される構造を有するものである。
すなわち、式(1)の詳細は後述するが、本発明のキャリアは、基材側(微粒子母体との結合部が形成される側)に疎水性成分(式(1)中のX1)を有し、且つ、末端にアミノ基を有する(式(1)中のA)構造の化合物で表面処理した微粒子を、コート(樹脂被覆層)内に含有した磁性キャリアであることが特徴である。
従来、樹脂被覆層にアミノ基を使用することで帯電調整を行うことはよく知られている。その中でコート樹脂成分そのものにアミノ基を含有させることで帯電を調整する方法がある。これによりキャリアの帯電付与性能は向上するが、低湿環境における帯電付与性も大きくなり、低湿環境と高湿環境の間で画像濃度に差がでてしまう懸念があった。
また、磁性キャリアコアの表層にアミノ基を有する成分をプライマー処理し、その上に被覆用樹脂を被覆することで帯電調整を行うことも知られている。この方法では、帯電付与性は高くはないものの、高湿環境における帯電を向上させることで、低湿環境と高湿環境の画像濃度差を低減することが可能であった。
しかし、これらの方法で帯電調整を行った場合、高湿環境から低湿環境へ変化した時のタイミングで画像の濃度が安定しなくなるという課題があることがわかった。これに関しては、親水性であるアミノ基の影響で、高湿環境において引き寄せた水分が低湿環境に変化した際に離脱しにくくなっていることが原因ではないかと考えた。
そこで本発明者らは、アミノ基の近傍に疎水性成分を配置することで、高湿環境において引き寄せた水分の離脱性を向上させることができないかと考えた。その構成として鋭意検討の結果、微粒子の基材と反応する部位が疎水性成分を有しており、微粒子の表層側にアミノ基を有する構造になるように、微粒子を表面処理し、その微粒子を被覆樹脂内に含有させる方法を考えた。これにより、従来のアミノ基を含有する磁性キャリアに対して高湿環境から低湿環境へ変化した時の画像濃度の安定性を向上させることができた。
〔本発明の各構成〕
<キャリアに添加する微粒子>
本発明の磁性キャリアに添加する微粒子は、微粒子母体と、前記微粒子母体の表面に存在する下記式(1)で表される構造を有している。
*-X1-A 式(1)
[X1は、以下の(i)または(ii)の規定を満たし、
(i)-(SiRab-O)n-を表し、Ra及びRbはCH3またはC65であり、RaとRbは同じでも異なっていてもよく、nは3以上20以下の整数である、
(ii)-(CH2-CRcd)m-を表し、Rc及びRdはH、CH3、C25またはC37のいずれかであり、RcとRdは同じでも異なっていてもよく、mは2以上10以下の整数である、
Aは、
1が(i)の構造を有する場合、下記式(2-1)または下記式(2-2)で表される構造であり、
1が(ii)の構造を有する場合、下記式(2-3)~(2-5)からなる群より選択されるいずれかの構造であり、
*は、前記微粒子母体との結合部を示す。
Figure 0007638948000002
(上記式(2-1)~(2-5)中のRe及びRfは、H、CH3、C25、C37、C49、C65、CH2OH、C24OHまたはCH2O-CH3のいずれかであり、ReとRfは同じでも異なっていてもよい。
g及びRhは、CH3、O-CH3またはO-C25のいずれかであり、RgとRhは同じでも異なっていてもよい。
iは、HまたはCH3である。
p、q、rは1以上10以下の整数を表す。s、tは1以上10以下の整数を表す。
u、v、wは1以上10以下の整数を表す。)]
ここで、例えば、X1が上記(i)の構造を有し、Aが上記式(2-1)であれば、下記式(3-1)に、また、X1が上記(i)の構造を有し、Aが上記式(2-2)であれば、下記式(3-2)のようになる。
Figure 0007638948000003
上記構成において、X1が(i)の構造を有する場合にnが3以上20以下であること、もしくは(ii)の構造を有する場合にmが2以上10以下であることで、高湿環境から低湿環境へ変化した時の画像濃度の安定性を向上させることができる。nは好ましくは4以上16以下であり、mは好ましくは4以上6以下である。
上記構成の化合物の基材粒子に対する処理量は、基材粒子100.0質量部に対し、2.0質量部以上50.0質量部以下であることが好ましい。処理量がこの範囲であることで、基材粒子への表面処理を安定的に行うことができる。
微粒子母体である基材粒子としては、有機材料および無機材料のいずれの微粒子であってもよいが、被覆する際に、微粒子の形状を保持することができる強度を有している架橋樹脂微粒子或いは無機微粒子が好ましい。架橋樹脂微粒子を形成する架橋樹脂としては、架橋ポリメチルメタクリレート樹脂(PMMA樹脂)、架橋ポリスチレン樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂及びナイロン樹脂が挙げられる。また、無機微粒子としては、シリカ、アルミナ、チタニア等が挙げられる。
また、上記微粒子の一次粒子の個数平均粒子径が、8nm以上100nm以下であることが、高湿環境から低湿環境へ変化した時の画像濃度の安定性がより向上する。一次粒子の個数平均粒子径は10nm以上80nm以下であることがより好ましい。
本発明で使用する微粒子の含有量は、被覆樹脂100質量部に対して、1.0質量部以上100.0質量部以下であることが好ましいが、より好ましくは10.0質量部以上80.0質量部以下である。上記範囲内の含有量であることで、高湿環境から低湿環境へ変化した時の画像濃度の安定性がより向上し、低湿環境で且つ低トナー消費の状態で使用された直後の濃度安定性も向上する。
<キャリアの被覆樹脂>
本発明に用いられる被覆樹脂としては、公知の樹脂を用いることができる。
熱可塑性樹脂としては、ポリメチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート-メチルメタクリレート共重合体等のアクリル樹脂、ポリスチレン、スチレン-アクリル酸エステル共重合体、スチレン-メタクリル酸エステル共重合体、スチレン-ブタジエン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリフッ化ビニリデン樹脂、フルオロカーボン樹脂、パーフルオロカーボン樹脂、溶剤可溶性パーフルオロカーボン樹脂、ポリビニルピロリドン、石油樹脂、ノボラック樹脂、飽和アルキルポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアリレートといった芳香族ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂。
熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、変性フェノール樹脂、マレイン樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、無水マレイン酸とテレフタル酸と多価アルコールとの重縮合によって得られる不飽和ポリエステル、尿素樹脂、メラミン樹脂、尿素-メラミン樹脂、キシレン樹脂、トルエン樹脂、グアナミン樹脂、メラミン-グアナミン樹脂、アセトグアナミン樹脂、グリプタール樹脂、フラン樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリウレタン樹脂。
中でも好ましいのはアクリル樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂である。
<その他の添加剤>
本発明の被覆樹脂層は、被覆樹脂中に導電性微粒子を含有することも可能である。導電性微粒子は、電子写真用キャリアの比抵抗を適宜コントロールすることができる。被覆樹脂に添加する導電性微粒子の含有量は、被覆樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上20質量部以下であることが好ましい。導電性微粒子としては、例えばカーボンブラック、酸化チタン、銀などが挙げられる。
<キャリアコアおよびその製造方法>
本発明の磁性キャリアコアは、マグネタイト粒子、フェライト粒子、磁性体分散型樹脂粒子等の公知の磁性粒子を用いることができる。中でも多孔質形状の磁性粒子の空孔に樹脂を充填して得られる磁性粒子もしくは磁性体分散型樹脂粒子、すなわち磁性酸化物と樹脂組成物を含有する磁性粒子は、磁性キャリアの比重を小さくすることができる為、長寿命化の観点から好ましい。
磁性キャリアの比重を下げることは、例えば現像器内の現像剤状態にあるトナーに対する負荷が軽減し、磁性キャリア表面にトナー構成成分の付着を防ぐことができ、キャリア同士の負荷も軽減され、被覆樹脂層の剥れ、欠け、削れの更なる抑制に繋がる。またドット再現性を改善することができ、高精細な画像を得ることができるようになる。
なお、多孔質形状の磁性粒子の空孔に含有させる樹脂としては、被覆樹脂として使用する共重合体樹脂を用いることもできるが、これに限らず、公知の樹脂を用いることができる。熱可塑性樹脂としては、被覆樹脂として用いる共重合体が好ましいが、それ以外にも例えば、以下のものが挙げられる。ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、スチレン-アクリル酸エステル共重合体、スチレン-メタクリル酸エステル共重合体、スチレン-ブタジエン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリフッ化ビニリデン樹脂、フルオロカーボン樹脂、パーフルオロカーボン樹脂、溶剤可溶性パーフルオロカーボン樹脂、ポリビニルピロリドン、石油樹脂、ノボラック樹脂、飽和アルキルポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアリレートといった芳香族ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂。
熱硬化性樹脂としては、例えば、以下のものが挙げられる。フェノール樹脂、変性フェノール樹脂、マレイン樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、無水マレイン酸とテレフタル酸と多価アルコールとの重縮合によって得られる不飽和ポリエステル、尿素樹脂、メラミン樹脂、尿素-メラミン樹脂、キシレン樹脂、トルエン樹脂、グアナミン樹脂、メラミン-グアナミン樹脂、アセトグアナミン樹脂、グリプタール樹脂、フラン樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリウレタン樹脂。
多孔質形状を有するフェライト粒子の空隙に樹脂成分を充填する方法としては、樹脂成分を溶剤に希釈し、その希釈液中に多孔質磁性コア粒子に添加する方法が挙げられる。ここに用いられる溶剤は、各樹脂成分を溶解できるものであればよい。有機溶剤に可溶な樹脂である場合は、トルエン、キシレン、セルソルブブチルアセテート、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メタノールの如き有機溶剤を用いればよい。また、水溶性の樹脂成分又はエマルジョンタイプの樹脂成分である場合には、水を用いればよい。前記多孔質磁性コア粒子内部に、溶剤で希釈された樹脂成分を添加させる方法としては、浸漬法、スプレー法、ハケ塗り法、流動床、及び混練法の如き塗布方法により樹脂成分を含浸させ、その後、溶剤を揮発させる方法が挙げられる。熱硬化性樹脂を充填する場合には、前記溶剤を揮発させた後、用いる樹脂の硬化する温度まで温度を上げて、硬化反応をさせる。
一方、磁性体分散型樹脂粒子の具体的な製造方法としては、以下の方法が挙げられる。例えば、鉄粉、マグネタイト粒子、フェライト粒子の如きサブミクロンの磁性体を熱可塑性樹脂中に分散させるように混練し、所望のキャリア粒径まで粉砕し、必要に応じて熱的または機械的な球形化処理を施して得ることができる。また、上記磁性体をモノマー中に分散させ、モノマーを重合して樹脂を形成することにより製造することも可能である。
この場合の樹脂としては、ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、セルロース樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂及びポリエーテル樹脂の如き樹脂が挙げられる。樹脂は、一種であっても、二種以上の混合樹脂であってもよい。特に、フェノール樹脂は、キャリアコアの強度を高めるという点で好ましい。真密度や比抵抗の調整は、磁性体の量を調整することによって行うことができる。具体的には、磁性体粒子の場合、キャリアに対して70質量%以上95質量%以下添加することが好ましい。
キャリアコアは、体積平均粒径(D50)が20μm以上80μm以下であることが被覆樹脂を均一に被覆でき、キャリア付着防止及び高画質画像を得るための現像剤磁気ブラシの密度を適度にする上で好ましい。
キャリアコアの比抵抗は、電界強度1000(V/cm)における比抵抗値が1.0×105(Ω・cm)以上1.0×1014(Ω・cm)以下であると良好な現像性が得られるようになる為、好ましい。
<被覆樹脂の被覆方法>
キャリコア表面への前記被覆樹脂の被覆処理の方法については、特に制限されず、公知の方法で行うことができる。例えば、キャリアコアと被覆樹脂溶液を撹拌しながら溶剤を揮発させ、キャリアコア表面に被覆樹脂を被覆する所謂浸漬法がある。具体的には、万能混合撹拌機(不二パウダル社製)、ナウターミキサ(ホソカワミクロン社製)、真空脱気ニーダー等が挙げられる。また、流動層を形成しながらスプレーノズルから被覆樹脂溶液を吹きつけ、キャリアコア表面に被覆樹脂を被覆する方法もある。具体的には、スピラコーター(岡田精工社製)、スパイラフロー(フロイント産業社製)が挙げられる。また、被覆樹脂を粒子の状態で磁性キャリアコアに対して、乾式で被覆を行う方法もある。具体的には、ハイブリダイザー(奈良機械製作所社製)、メカノフュージョン(ホソカワミクロン社製)、ハイフレックスグラル(深江パウテック製)、シータ・コンポーザ(徳寿工作所社製)等の装置を用いた処理方法を挙げることができる。
<磁性キャリア>
次に、本発明の磁性キャリアについて説明する。
本発明の磁性キャリアは被覆樹脂の内部に上記微粒子が内包されている。この時の磁性キャリア表面のN元素の比率が0.7atom%以下であることが好ましい。この値は上記微粒子の表面処理由来のN元素であり、0.7atom%以下にすることで低湿環境へ変化した時の画像濃度の安定性がより向上するとともに、低湿環境で且つ低トナー消費の状態で使用された直後の濃度安定性も向上する。磁性キャリア表面のN元素の比率は、より好ましくは0.2atom%以上0.5atom%以下である。磁性キャリア表面のN元素の比率は、微粒子への表面処理量、処理剤の種類、微粒子の添加量で調整可能である。
また樹脂被覆層の平均膜厚が100nm以上1000nm以下であることで、低湿環境で且つ低トナー消費の状態で使用された直後の濃度安定性、湿環境時と高湿環境時における画像濃度差の低減により効果がある。樹脂被覆層の平均膜厚として、より好ましくは200nm以上800nm以下である。樹脂被覆層の平均膜厚は、被覆樹脂及び微粒子を含むコート成分の総量を調整することで制御できる。
磁性キャリアは、体積基準の50%粒径(D50)が20μm以上80μm以下であることが、本発明の効果を向上させる観点から好ましい。より好ましくは30μm以上60μm以下である。
〔キャリアの各種物性の測定方法〕
次に、キャリアの各種物性の測定方法について説明する。
<XPSによる微粒子の表面処理由来のN元素の比率の測定法>
測定サンプルとしては、XPS専用プラテン上に、インジウム箔を張り、その上に磁性キャリアを貼り付ける。その際、インジウム箔部が露出しないように粒子を均一に張り付ける。下記XPS装置により、X線照射箇所をインジウム箔上のキャリアに設定する。
使用装置:アルバック・ファイ社製 PHI5000VersaProbeII
照射線:Al-Kα線
出力:100μ25W15kV
光電子取り込み角度:45°
PassEnergy:58.70eV
Stepsize:0.125eV
XPSピーク:C2p、O2p、Si2p、N1s、Fe2p、Mn2p
測定範囲:300μm×200μm
以上の条件より測定を行い、各元素のピークからN元素数比率(atom%)を算出し、測定場所を変え、合計10回測定した時の平均値を測定値とした。
<樹脂被覆層の平均膜厚の測定方法>
樹脂被覆層の層厚は、磁性キャリアの断面を透過電子顕微鏡(TEM)(各50,000倍)で観察し、樹脂被覆層の厚みを計測した。
具体的には、アルゴンイオンミリング装置(日立ハイテクノロジーズ社製、商品名E-3500)を用い、磁性キャリアをイオンミリングし、透過電子顕微鏡(TEM)(各50,000倍)にて磁性キャリア断面の樹脂被覆層厚みを任意に10点測定した。
磁性キャリア10点に対して上記と同様の測定を行い、得られた樹脂被覆層の厚みの測定値20点の平均値を樹脂被覆層の平均膜厚(nm)とした。イオンミリング測定条件は下記の通りである。
ビーム径 :400μm(半値幅)
イオンガン加速電圧 :5kV
イオンガン放電電圧 :4kV
イオンガン放電電流 :463μA
イオンガン照射電流量 :90μA/cm3/1min
<磁性キャリアの体積基準の50%粒径(D50)の測定方法>
粒度分布測定は、レーザー回折・散乱方式の粒度分布測定装置「マイクロトラックMT3300EX」(日機装社製)にて測定を行った。
磁性キャリアの体積基準の50%粒径(D50)の測定には、乾式測定用の試料供給機「ワンショットドライ型サンプルコンディショナーTurbotrac」(日機装社製)を装着して行った。Turbotracの供給条件として、真空源として集塵機を用い、風量約33l/sec、圧力約17kPaとした。制御は、ソフトウエア上で自動的に行う。粒径は体積基準に基づく累積値である50%粒径(D50)を求める。制御及び解析は付属ソフト(バージョン10.3.3-202D)を用いて行う。測定条件は下記の通りである。
SetZero時間 :10秒
測定時間 :10秒
測定回数 :1回
粒子屈折率 :1.81%
粒子形状 :非球形
測定上限 :1408μm
測定下限 :0.243μm
測定環境 :23℃、50%RH
<磁性キャリアの比抵抗の測定>
磁性キャリアの比抵抗値は、図4に示した測定装置を用いて行う。
比抵抗の測定は、セルEに、キャリアを充填し、キャリア粒子に接するように下部電極及び上部電極を配し、これらの電極間に電圧を印加し、そのときに流れる電流を測定することによって比抵抗を求める方法を用いる。本発明における比抵抗の測定条件は、充填キャリアと電極との接触面積S=約2.4cm2、サンプルの厚みd=約0.2cm、上部電極の荷重240g(2.35N)とする。電圧の印加条件は、下記の印加条件(I)、(II)、(III)の順に印加し、印加条件(III)での印加電圧での電流を測定する。その後、サンプルの厚みdを正確に測定し、それぞれの電界強度(V/cm)における比抵抗(Ω・cm)を計算により求め、電界強度3000V/cmにおける比抵抗を、サンプルの磁性キャリアの比抵抗とした。
印加条件
(I):(0Vから1000Vに変更:30秒おき200Vずつステップ状に増大)
(II):(1000Vで30秒ホールド)
(III):(1000Vから0Vに変更:30秒おき200Vずつステップ状に減少)
・磁性キャリアの比抵抗(Ω・cm)
=(印加電圧(V)/測定電流(A))×S(cm2)/d(cm)
・電界強度(V/cm)=印加電圧(V)/d(cm)
なお、磁性体分散型樹脂キャリアに用いられるマグネタイト微粒子の比抵抗も同様に測定を行った。
<キャリアコアの磁化の強さの測定方法>
キャリアコアの磁化の強さは、振動磁場型磁気特性測定装置(Vibrating sample magnetometer)や直流磁化特性記録装置(B-Hトレーサー)で求めることが可能である。後述の実施例においては、振動磁場型磁気特性測定装置BHV-30(理研電子(株)製)で以下の手順で測定する。
円筒状のプラスチック容器にキャリアコアを十分に密に充填したものを試料とする。前記容器に充填した試料の実際の質量を測定する。その後、瞬間接着剤により試料が動かないようにプラスチック容器内の試料を接着する。
標準試料を用いて、5000/4π(kA/m)での外部磁場軸及び磁化モーメント軸の校正を行う。
スイープ速度5(min/roop)とし、5000/4π(kA/m)の外部磁場を印加した磁化モーメントのループから磁化の強さを測定した。これらより、試料重さで除して、キャリアコアの磁化の強さ(Am2/kg)を求める。
<磁性キャリアコアの真比重の測定>
磁性キャリア粒子の真比重は、乾式自動密度計オートピクノメータにより求めることができる。
<キャリア被覆樹脂のコート量の定量>
測定装置としては、自動試料燃焼装置AQF-100型(三菱化学社製)とイオンクロマトICS-2000(ダイオネックス社製)を用いる。測定原理は、自動試料燃焼装置でサンプルを燃焼させ、過酸化水素水(H22)を吸収液に用いて、フッ素樹脂中のフッ素元素をF-として存在させ、PO4 3-を内部標準物質として用い、イオンクロマトで定量を行うものである。
自動試料燃焼装置AQF-100型(三菱化学社製)の測定条件は、以下のとおりである。
InletTemp.;900℃
OutletTemp.;1000℃
Ar/O2;200ml/min
2;400ml/min
1stposition;150mm/60s
EndTime;360s
CoolTime;30s
BoatSpeed;10mm/s
イオンクロマトICS-2000(ダイオネックス社製)の測定条件は、以下のとおり
である。
分離カラム;AG12A/AS12A
注入量;25μl
溶離液;1mM→40mM(20minn)溶離液ジェネレーターを用いグラディエン
ト溶出法を用いる。
流量;1.0ml/min
カラムオーブン;35℃
<微粒子の一次粒子の個数平均粒子径の測定>
微粒子の一次粒子の個数平均粒子径の測定は、透過型電子顕微鏡「JEM-2800」(日本電子株式会社)を用いて行う。微粒子が添加された磁性キャリア粒子を最大20万倍に拡大した視野で観察し、微粒子成分をランダムに200個を選定して長軸の径を測定し、個数平均粒径を求めた。観察倍率は微粒子のサイズによって適宜調整する。
〔トナー〕
次に、本発明において、二成分系現像剤もしくは補給用現像剤としてキャリアと共に用いられ、その目的を達成するに好ましいトナーの構成を以下に詳述する。
<結着樹脂>
本発明におけるトナー粒子は、結着樹脂として、下記の重合体などを用いることが可能である。ポリスチレン、ポリ-p-クロルスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン-p-クロルスチレン共重合体、スチレン-ビニルトルエン共重合体、スチレン-ビニルナフタリン共重合体、スチレン-アクリル酸エステル共重合体、スチレン-メタクリル酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;スチレン系共重合樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂とビニル系樹脂が混合、または両者が一部反応したハイブリッド樹脂;ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などが挙げられる。その中でも、ポリエステル樹脂を主成分としていることが、低温定着性の観点から好ましい。
ポリエステル樹脂のポリエステルユニットに用いられるモノマーとしては、多価アルコール(2価もしくは3価以上のアルコール)と、多価カルボン酸(2価もしくは3価以上のカルボン酸)、その酸無水物又はその低級アルキルエステルとが用いられる。ここで、「歪み硬化性」を発現させるため、分岐ポリマーを作成するためには、非晶性樹脂の分子内において部分架橋することが有効であり、そのためには、3価以上の多官能化合物を使用することが好ましい。従って、ポリエステルユニットの原料モノマーとして、3価以上のカルボン酸、その酸無水物又はその低級アルキルエステル、及び/又は3価以上のアルコールを含むことが好ましい。
ポリエステル樹脂のポリエステルユニットに用いられる多価アルコールモノマーとしては、以下の多価アルコールモノマーを使用することができる。
2価のアルコール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、水素化ビスフェノールA、また式(A)で表わされるビスフェノール及びその誘導体;
Figure 0007638948000004
(式中、Rはエチレンまたはプロピレン基であり、x及びyはそれぞれ0以上の整数であり、かつ、x+yの平均値は0以上10以下である。)
式(B)で示されるジオール類;
Figure 0007638948000005
3価以上のアルコール成分としては、例えば、ソルビトール、1,2,3,6-ヘキサンテトロール、1,4-ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4-ブタントリオール、1,2,5-ペンタントリオール、グリセロール、2-メチルプロパントリオール、2-メチル-1,2,4-ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5-トリヒドロキシメチルベンゼンが挙げられる。これらのうち、好ましくはグリセロール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールが用いられる。これらの2価のアルコール及び3価以上のアルコールは、単独であるいは複数を併用して用いることができる。
ポリエステル樹脂のポリエステルユニットに用いられる多価カルボン酸モノマーとしては、以下の多価カルボン酸モノマーを使用することができる。
2価のカルボン酸成分としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロン酸、n-ドデセニルコハク酸、イソドデセニルコハク酸、n-ドデシルコハク酸、イソドデシルコハク酸、n-オクテニルコハク酸、n-オクチルコハク酸、イソオクテニルコハク酸、イソオクチルコハク酸、これらの酸の無水物及びこれらの低級アルキルエステルが挙げられる。これらのうち、マレイン酸、フマル酸、テレフタル酸、n-ドデセニルコハク酸が好ましく用いられる。
3価以上のカルボン酸、その酸無水物又はその低級アルキルエステルとしては、例えば、1,2,4-ベンゼントリカルボン酸、2,5,7-ナフタレントリカルボン酸、1,2,4-ナフタレントリカルボン酸、1,2,4-ブタントリカルボン酸、1,2,5-ヘキサントリカルボン酸、1,3-ジカルボキシル-2-メチル-2-メチレンカルボキシプロパン、1,2,4-シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8-オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール三量体酸、これらの酸無水物又はこれらの低級アルキルエステルが挙げられる。これらのうち、特に1,2,4-ベンゼントリカルボン酸、すなわちトリメリット酸又はその誘導体が安価で、反応制御が容易であるため、好ましく用いられる。これらの2価のカルボン酸等及び3価以上のカルボン酸は、単独であるいは複数を併用して用いることができる。
本発明のポリエステルユニットの製造方法については、特に制限されるものではなく、公知の方法を用いることができる。例えば、前述のアルコールモノマー及びカルボン酸モノマーを同時に仕込み、エステル化反応またはエステル交換反応、及び縮合反応を経て重合し、ポリエステル樹脂を製造する。また、重合温度は、特に制限されないが、180℃以上290℃以下の範囲が好ましい。ポリエステルユニットの重合に際しては、例えば、チタン系触媒、スズ系触媒、酢酸亜鉛、三酸化アンチモン、二酸化ゲルマニウム等の重合触媒を用いることができる。特に、本発明の結着樹脂は、スズ系触媒を使用して重合されたポリエステルユニットがより好ましい。
また、ポリエステル樹脂の酸価は5mgKOH/g以上20mgKOH/g以下であり、水酸基価は20mgKOH/g以上70mgKOH/g以下であることが、高温高湿環境下における水分吸着量が抑え、非静電付着力を低く抑えることができるため、カブリ抑制の観点から好ましい。
また、結着樹脂は、低分子量の樹脂と高分子量の樹脂を混ぜ合わせて使用しても良い。高分子量の樹脂と低分子量の樹脂の含有比率は質量基準で40/60以上85/15以下であることが、低温定着性と耐ホットオフセット性の観点から好ましい。
<離型剤>
本発明のトナーに用いられる離型剤(ワックス)としては、例えば以下のものが挙げられる。低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アルキレン共重合体、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスの如き炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックスの如き炭化水素系ワックスの酸化物又はそれらのブロック共重合物;カルナバワックスの如き脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;脱酸カルナバワックスの如き脂肪酸エステル類を一部又は全部を脱酸化したもの。さらに、以下のものが挙げられる。パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸の如き飽和直鎖脂肪酸類;ブラシジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸の如き不飽和脂肪酸類;ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールの如き飽和アルコール類;ソルビトールの如き多価アルコール類;パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、モンタン酸の如き脂肪酸類と、ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールの如きアルコール類とのエステル類;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドの如き脂肪酸アミド類;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドの如き飽和脂肪酸ビスアミド類;エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’ジオレイルセバシン酸アミドの如き不飽和脂肪酸アミド類;m-キシレンビスステアリン酸アミド、N,N’ジステアリルイソフタル酸アミドの如き芳香族系ビスアミド類;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムの如き脂肪族金属塩(一般に金属石けんといわれているもの);脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸の如きビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス類;ベヘニン酸モノグリセリドの如き脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂の水素添加によって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物。
これらのワックスの中でも、低温定着性と定着分離性を向上させるという観点で、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスの如き炭化水素系ワックス、もしくはカルナバワックスの如き脂肪酸エステル系ワックスが好ましい。本発明においては、耐ホットオフセット性がより向上する点で、炭化水素系ワックスがより好ましい。
本発明では、ワックスは、結着樹脂100質量部あたり3質量部以上8質量部以下で使用されることが好ましい。
また、示差走査熱量測定(DSC)装置で測定される昇温時の吸熱曲線において、ワックスの最大吸熱ピークのピーク温度としては45℃以上140℃以下であることが好ましい。ワックスの最大吸熱ピークのピーク温度が上記範囲内であるとトナーの保存性と耐ホットオフセット性を両立できるため好ましい。
<着色剤>
本発明におけるトナー粒子は、着色剤を含有していてもよい。着色剤としては、以下のものが挙げられる。
黒色着色剤としては、カーボンブラック;イエロー着色剤、マゼンタ着色剤及びシアン着色剤とを用いて黒色に調色したものが挙げられる。着色剤には、顔料を単独で使用してもかまわないが、染料と顔料とを併用してその鮮明度を向上させた方がフルカラー画像の画質の点からより好ましい。
マゼンタトナー用顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48:2、48:3,48:4、49、50、51、52、53、54、55、57:1、58、60、63、64、68、81:1、83、87、88、89、90、112、114、122、123、146、147、150、163、184、202、206、207、209、238、269、282;C.I.ピグメントバイオレット19;C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35。
マゼンタトナー用染料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ソルベントレッド1、3、8、23、24、25、27、30、49、81、82、83、84、100、109、121;C.I.ディスパースレッド9;C.I.ソルベントバイオレット8、13、14、21、27;C.I.ディスパーバイオレット1のような油溶染料、C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、14、15、17、18、22、23、24、27、29、32、34、35、36、37、38、39、40;C.I.ベーシックバイオレット1、3、7、10、14、15、21、25、26、27、28のような塩基性染料。
シアントナー用顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントブルー2、3、15:2、15:3、15:4、16、17;C.I.バットブルー6;C.I.アシッドブルー45、フタロシアニン骨格にフタルイミドメチル基を1~5個置換した銅フタロシアニン顔料。
シアントナー用染料としては、C.I.ソルベントブルー70が挙げられる。
イエロートナー用顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、62、65、73、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、127、128、129、147、151、154、155、168、174、175、176、180、181、185;C.I.バットイエロー1、3、20。
イエロートナー用染料としては、C.I.ソルベントイエロー162が挙げられる。
これらの着色剤は、単独または混合して、さらには固溶体の状態で用いることができる。着色剤は、色相角、彩度、明度、耐光性、OHP透明性、及びトナーへの分散性の点から選択される。
着色剤の含有量は、トナーの樹脂成分の総量100質量部に対して0.1質量部以上30.0質量部以下であることが好ましい。
<無機微粒子>
トナーには、流動性及び帯電性を高めることを主の目的として、無機微粒子を含有していることが好ましく、トナー表面に付着されている形態であることが好ましい。
トナーとキャリアとの離型性を高めるためのスペーサー粒子としての無機微粒子としては、個数分布基準の最大ピーク粒径80nm以上200nm以下のシリカ粒子が好ましい。スペーサー粒子として機能させつつ、トナーからの脱離をより良好に抑制するためには、100nm以上150nm以下であることがより好ましい。
また、トナーの流動性を改善させるためには、個数分布基準の最大ピーク粒径が20nm以上50nm以下の無機微粒子を含有させることが好ましく、前記シリカ粒子と併用することも好ましい形態である。
更に、流動性や転写性の向上を狙って、トナー粒子にその他の外添剤が添加されていてもよい。トナー粒子表面に外添される外添剤は、酸化チタン、酸化アルミナ、シリカの如き無機微粒子を含むことが好ましく、複数の種類を併用しても良い。
前記外添剤の総含有量は、トナー粒子100質量部に対して、0.3質量部以上5.0質量部以下であることが好ましく、0.8質量部以上4.0質量部以下であることがより好ましい。その中で個数分布基準の最大ピーク粒径80nm以上200nm以下のシリカ粒子の含有量は、0.1質量部以上2.5質量部以下、より好ましくは、0.5質量部以上2.0質量部以下である。この範囲内であれば、スペーサー粒子として効果がより顕著となる。
また、外添剤として用いられるシリカ粒子や無機微粒子の表面は、疎水化処理をされていることが好ましい。疎水化処理は、各種チタンカップリング剤、シランカップリング剤の如きカップリング剤;脂肪酸及びその金属塩;シリコーンオイル;またはそれらの組み合わせによってなされることが好ましい。
チタンカップリング剤としては、例えば、以下のものが挙げられる。テトラブチルチタネート、テトラオクチルチタネート、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリデシルベンゼンスルフォニルチタネート、ビス(ジオクチルパイロフォスフェート)オキシアセテートチタネート。
また、シランカップリング剤としては、例えば、以下のものが挙げられる。γ-(2-アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-(2-アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N-β-(N-ビニルベンジルアミノエチル)γ-アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、ヘキサメチルジシラザン、メチルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ヘキシルトエリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、o-メチルフェニルトリメトキシシラン、p-メチルフェニルトリメトキシシラン。
脂肪酸としては、例えば、以下のものが挙げられる。ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ドデシル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ペンタデシル酸、ステアリン酸、ヘプタデシル酸、アラキン酸、モンタン酸、オレイン酸、リノール酸、アラキドン酸の如き長鎖脂肪酸。それらの脂肪酸金属塩の金属としては、例えば、亜鉛、鉄、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、ナトリウム、リチウムが挙げられる。
シリコーンオイルとしては、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイルが挙げられる。
疎水化処理は、被処理粒子に対して1質量%以上30質量%以下(より好ましくは3質量%以上7質量%以下)の疎水化処理剤を被処理粒子に添加して、被処理粒子を被覆することにより行われることが好ましい。
疎水化処理された外添剤の疎水化の程度は特に限定されないが、例えば、処理後の疎水化度が40以上98以下であることが好ましい。疎水化度とは、試料のメタノールに対する濡れ性を示すものであり、疎水性の指標である。
トナーを本発明の磁性キャリアと混合して二成分系現像剤として使用する場合、その際のキャリア混合比率は、現像剤中のトナー濃度として、2質量%以上15質量%以下、好ましくは4質量%以上13質量%以下にすると通常良好な結果が得られる。トナー濃度が2質量%未満では画像濃度が低下しやすく、15質量%を超えるとカブリや機内飛散が発生しやすい。
また、現像器内の二成分系現像剤のトナー濃度の低下に応じて現像器に補給するための補給用現像剤では、補給用磁性キャリア1質量部に対しトナー量は2質量部以上50質量部以下である。
<トナーの製造方法>
トナー粒子を製造する方法としては、特に限定されないが、離型剤やポリオレフィンにスチレンアクリル系ポリマーがグラフト重合している重合体の分散の観点から粉砕法が好ましい。以下、粉砕法でのトナー製造手順について説明する。
原料混合工程では、トナー粒子を構成する材料として、例えば、結着樹脂、離型剤、着色剤、結晶性ポリエステル、必要に応じて荷電制御剤等の他の成分を所定量秤量して配合し、混合する。混合装置の一例としては、ダブルコン・ミキサー、V型ミキサー、ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウタミキサ、メカノハイブリッド(日本コークス工業株式会社製)などが挙げられる。
次に、混合した材料を溶融混練して、結着樹脂中にワックス等を分散させる。その溶融混練工程では、加圧ニーダー、バンバリィミキサーの如きバッチ式練り機や、連続式の練り機を用いることができ、連続生産できる優位性から、1軸又は2軸押出機が主流となっている。例えば、KTK型2軸押出機(神戸製鋼所社製)、TEM型2軸押出機(東芝機械社製)、PCM混練機(池貝鉄工製)、2軸押出機(ケイ・シー・ケイ社製)、コ・ニーダー(ブス社製)、ニーデックス(日本コークス工業株式会社製)などが挙げられる。更に、溶融混練することによって得られる樹脂組成物は、2本ロール等で圧延され、冷却工程で水などによって冷却してもよい。
ついで、樹脂組成物の冷却物は、粉砕工程で所望の粒径にまで粉砕される。粉砕工程では、例えば、クラッシャー、ハンマーミル、フェザーミルの如き粉砕機で粗粉砕した後、更に、例えば、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、スーパーローター(日清エンジニアリング社製)、ターボ・ミル(ターボ工業製)やエアージェット方式による微粉砕機で微粉砕する。
その後、必要に応じて慣性分級方式のエルボージェット(日鉄鉱業社製)、遠心力分級方式のターボプレックス(ホソカワミクロン社製)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン社製)、ファカルティ(ホソカワミクロン社製)の如き分級機や篩分機を用いて分級する。
その後、加熱によるトナー粒子の表面処理を行い、トナーの円形度を増加させる。例えば、図3で表される表面処理装置を用いて、熱風により表面処理を行うこともできる。
原料定量供給手段31により定量供給された混合物は、圧縮気体調整手段32により調整された圧縮気体によって、原料供給手段の鉛直線上に設置された導入管33に導かれる。導入管を通過した混合物は、原料供給手段の中央部に設けられた円錐状の突起状部材34により均一に分散され、放射状に広がる8方向の供給管35に導かれ熱処理が行われる。このとき、処理室に供給された混合物は、処理室内に設けられた混合物の流れを規制するための規制手段39によって、その流れが規制される。このため処理室に供給された混合物は、処理室内を旋回しながら熱処理された後、冷却される。
供給された混合物を熱処理するための熱風は、熱風供給手段37から供給され、熱風を旋回させるための旋回部材43により、処理室内に熱風を螺旋状に旋回させて導入される。その構成としては、熱風を旋回させるための旋回部材43が、複数のブレードを有しており、その枚数や角度により、熱風の旋回を制御することができる。処理室内に供給される熱風は、熱風供給手段37の出口部における温度が100℃乃至300℃であることが好ましい。熱風供給手段の出口部における温度が上記の範囲内であれば、混合物を加熱しすぎることによるトナー粒子の融着や合一を防止しつつ、トナー粒子を均一に球形化処理することが可能となる。
更に熱処理された熱処理トナー粒子は、冷風供給手段38から供給される冷風によって冷却され、冷風供給手段38から供給される温度は-20℃乃至30℃であることが好ましい。冷風の温度が上記の範囲内であれば、熱処理トナー粒子を効率的に冷却することができ、混合物の均一な球形化処理を阻害することなく、熱処理トナー粒子の融着や合一を防止することができる。冷風の絶対水分量は、0.5g/m3以上15.0g/m3以下であることが好ましい。
次に、冷却された熱処理トナー粒子は、処理室の下端にある回収手段40によって回収される。なお、回収手段の先にはブロワー(不図示)が設けられ、それにより吸引搬送される構成となっている。
また、粉体粒子供給口44は、供給された混合物の旋回方向と熱風の旋回方向が同方向になるように設けられており、表面処理装置の回収手段40は、旋回された粉体粒子の旋回方向を維持するように、処理室の外周部に設けられている。さらに、冷風供給手段38から供給される冷風は、装置外周部から処理室内周面に、水平かつ接線方向から供給されるよう構成されている。粉体供給口から供給されるトナーの旋回方向、冷風供給手段から供給された冷風の旋回方向、熱風供給手段から供給された熱風の旋回方向がすべて同方向である。そのため、処理室内で乱流が起こらず、装置内の旋回流が強化され、トナーに強力な遠心力がかかり、トナーの分散性が更に向上するため、合一粒子の少ない、形状の揃ったトナーを得ることができる。
トナーの平均円形度は、0.960以上0.980以下であると、非静電付着力を低く抑えることができるためカブリ抑制の観点から好ましい。
次に、トナーの平均粒径の測定法について以下に説明する。
<トナーの重量平均粒径(D4)、個数平均粒径(D1)の測定方法>
トナーの重量平均粒径(D4)および個数平均粒径(D1)は、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いた。実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行い、算出した。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
尚、測定、解析を行う前に、以下のように専用ソフトの設定を行った。
専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更画面」において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。閾値/ノイズレベルの測定ボタンを押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、測定後のアパーチャーチューブのフラッシュにチェックを入れる。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定画面」において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
具体的な測定法は以下の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、解析ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液約30mlを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社
製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetora150」(日科機バイオス社製)の水槽内に所定量のイオン交換水を入れる。この水槽中に前記コンタミノンNを約2ml添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。尚、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行ない、重量平均粒径(D4)および個数平均粒径(D1)を算出する。尚、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)であり、専用ソフトでグラフ/個数%と設定したときの、分析/個数統計値(算術平均)画面の「平均径」が個数平均粒径(D1)である。
〔画像形成装置・画像形成方法〕
次に本発明の磁性キャリア、二成分系現像剤及び補給用現像剤を用いる現像装置を備えた画像形成装置及び画像形成方法について例を挙げて説明するが、本発明が好適に使用できる現像装置はこれに限るものではない。
図1において、静電潜像担持体1は図中矢印方向に回転する。静電潜像担持体1は帯電手段である帯電器2により帯電され、帯電した静電潜像担持体1表面には、静電潜像形成手段である露光器3により露光させ、静電潜像を形成する。現像器4は、二成分系現像剤を収容する現像容器5を有し、現像剤担持体6は回転可能な状態で配置され、且つ、現像剤担持体6内部に磁界発生手段をしてマグネット7を内包している。マグネット7の少なくとも一つは潜像担持体に対して対向の位置になるように設置されている。二成分系現像剤は、マグネット7の磁界により現像剤担持体6上に保持され、規制部材8により、二成分系現像剤量が規制され、静電潜像担持体1と対向する現像部に搬送される。現像部においては、マグネット7の発生する磁界により磁気ブラシを形成する。その後、直流電界に交番電界を重畳してなる現像バイアスを印加することにより静電潜像はトナー像として可視像化される。静電潜像担持体1上に形成されたトナー像は、転写帯電器11によって記録媒体(転写材)12に静電的に転写される。ここで、図2に示すように、静電潜像担持体1から中間転写体9に一旦転写し、その後、記録媒体12へ静電的に転写してもよい。
その後記録媒体12は、定着器13に搬送され、ここで加熱、加圧されることにより、記録媒体12上にトナーが定着される。その後、記録媒体12は、出力画像として装置外へ排出される。尚、転写工程後、静電潜像担持体1上に残留したトナーは、クリーナー15により除去される。その後、クリーナー15により清掃された静電潜像担持体1は、前露光16からの光照射により電気的に初期化され、上記画像形成動作が繰り返される。
図2は、本発明を適用できるフルカラー画像形成装置の概略図の一例を示す。
図中のK、Y、C、Mなどの画像形成ユニットの並びや回転方向を示す矢印は何らこれに限定されるものではない。ちなみにKはブラック、Yはイエロー、Cはシアン、Mはマゼンタを意味している。図2において、静電潜像担持体1K、1Y、1C、1Mは図中矢印方向に回転する。各静電潜像担持体は帯電手段である帯電器2K、2Y、2C、2Mにより帯電され、帯電した各静電潜像担持体表面には、静電潜像形成手段である露光器3K、3Y、3C、3Mにより露光し、静電潜像を形成する。その後、現像手段である現像器4K、4Y、4C、4Mに具備される現像剤担持体6K、6Y、6C、6M上に担持された二成分系現像剤により静電潜像はトナー像として可視像化される。さらに転写手段である中間転写帯電器10K、10Y、10C、10Mにより中間転写体9に転写される。さらに転写手段である転写帯電器11により、記録媒体12に転写され、記録媒体12は、定着手段である定着器13により加熱圧力定着され、画像として出力される。そして、中間転写体9のクリーニング部材である中間転写体クリーナー14は、転写残トナーなどを回収する。本発明の現像方法としては、具体的には、現像剤担持体に交流電圧を印加して、現像領域に交番電界を形成しつつ、磁気ブラシが感光体に接触している状態で現像を行うことが好ましい。現像剤担持体(現像スリーブ)6と感光ドラムとの距離(S-D間距離)は、100μm以上1000μm以下であることが、キャリア付着防止及びドット再現性の向上において良好である。100μmより狭いと現像剤の供給が不十分になりやすく、画像濃度が低くなる。1000μmを超えると磁極S1からの磁力線が広がり磁気ブラシの密度が低くなり、ドット再現性が劣ったり、磁性コートキャリアを拘束する力が弱まりキャリア付着が生じやすくなる。
交番電界のピーク間の電圧(Vpp)は300V以上3000V以下、好ましくは500V以上1800V以下である。また周波数は500Hz以上10000Hz以下、好ましくは1000以上7000Hz以下であり、それぞれプロセスにより適宜選択して用いることができる。この場合、交番電界を形成するための交流バイアスの波形としては三角波、矩形波、正弦波、あるいはDuty比を変えた波形が挙げられる。ときにトナー像の形成速度の変化に対応するためには、非連続の交流バイアス電圧を有する現像バイアス電圧(断続的な交番重畳電圧)を現像剤担持体に印加して現像を行うことが好ましい。印加電圧が300Vより低いと十分な画像濃度が得られにくく、また非画像部のカブリトナーを良好に回収することができない場合がある。また、3000Vを超える場合には磁気ブラシを介して、潜像を乱してしまい、画質低下を招く場合がある。
良好に帯電したトナーを有する二成分系現像剤を使用することで、カブリ取り電圧(Vback)を低くすることができ、感光体の一次帯電を低めることができるために感光体寿命を長寿命化できる。Vbackは、現像システムにも依るが200V以下、より好ましくは150V以下が良い。コントラスト電位としては、十分な画像濃度が出るように100V以上400V以下が好ましく用いられる。
また、周波数が500Hzより低いと、プロセススピードにも関係するが、静電潜像担感光体の構成としては、通常、画像形成装置に用いられる感光体と同じで良い。例えば、アルミニウム、SUS等の導電性基体の上に、順に導電層、下引き層、電荷発生層、電荷輸送層、必要に応じて電荷注入層を設ける構成の感光体が挙げられる。
導電層、下引き層、電荷発生層、電荷輸送層は、通常、感光体に用いられるもので良い。感光体の最表面層として、例えば電荷注入層あるいは保護層を用いてもよい。
〔本発明の実施形態に含まれる構成〕
本実施形態の開示は、以下の構成を含む。
(構成1)磁性コア粒子と、前記磁性コア粒子の表面を被覆する樹脂被覆層とを有する磁性キャリアであって、
前記樹脂被覆層には微粒子が含有されており、
前記微粒子は、微粒子母体と、前記微粒子母体の表面に存在する上記式(1)で表される構造を有することを特徴とする磁性キャリア。
(構成2)前記磁性キャリア表面のX線光電子分光法(XPS)による測定において、前記微粒子の前記表面処理由来のN元素の比率が0.7atom%以下である構成1に記載の磁性キャリア。
(構成3)前記樹脂被覆層の被覆樹脂が、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂のいずれかの樹脂である構成1または2に記載の磁性キャリア。
(構成4)前記微粒子の微粒子母体が、シリカ、チタニア、ポリメチルメタクリレート樹脂のいずれかの微粒子である構成1~3のいずれかに記載の磁性キャリア。
(構成5)前記微粒子の一次粒子の個数平均粒子径が、8nm以上100nm以下である構成1~4のいずれかに記載の磁性キャリア。
(構成6)前記樹脂被覆層の平均膜厚が、100nm以上1000nm以下である構成1~5のいずれかに記載の磁性キャリア。
(構成7)前記微粒子の添加量が、前記樹脂被覆層の被覆樹脂を100質量部としたとき、1質量部以上100質量部以下である構成1~6のいずれかに記載の磁性キャリア。
(構成8)前記微粒子母体の表面に、上記式(3-1)または(3-2)で表される構造を有する構成1~7のいずれかに記載の磁性キャリア。
(構成9)構成1~8のいずれかに記載の磁性キャリアとトナーとを有する二成分系現像剤。
<表面処理された微粒子>
表1に示す微粒子の基材粒子100質量部に、表2に示す構造を有する処理剤を記載の処理量で処理することで、表面処理された微粒子1~19を製造した。
Figure 0007638948000006
Figure 0007638948000007
Figure 0007638948000008
<磁性キャリアコア1(多孔質磁性コア粒子)の製造例>
工程1(秤量及び混合工程):
Fe23 68.1質量%
MnCO3 28.6質量%
Mg(OH)2 1.9質量%
SrCO3 1.4質量%
上記フェライト原材料を秤量し、フェライト原材料80質量部に水20質量部を加えて粉砕し、スラリーを調製した。スラリーの固形分濃度は、80質量%とした。
工程2(仮焼成工程):
得られたスラリーをスプレードライヤー(大川原化工機社製)により乾燥した後、バッチ式電気炉で、窒素雰囲気下(酸素濃度1.0体積%)、温度1040℃で3.0時間焼成し、仮焼フェライトを作製した。
工程3(粉砕工程):
得られた仮焼フェライトをクラッシャーで0.5mm程度に粉砕した後に、水を加え、スラリーを調製した。スラリーの固形分濃度を70質量%とした。該スラリーを、直径1/8インチのステンレスビーズを用いた湿式ボールミルで3時間粉砕し、さらに直径1mmのジルコニアを用いた湿式ビーズミルで4時間粉砕し、体積基準の50%粒子径(D50)が1.2μm仮焼フェライトスラリーを得た。
工程4(造粒工程):
上記仮焼フェライトスラリーに、仮焼フェライト100質量部に対して、分散剤としてポリカルボン酸アンモニウム1.0質量部、バインダーとしてポリビニルアルコール1.5質量部を添加した後、スプレードライヤー(大川原化工機社製)で球状粒子に造粒、乾燥した。得られた造粒物に対して、粒度調整を行った後、ロータリー式電気炉を用いて730℃で2時間加熱し、分散剤やバインダーなどの有機物を除去した。
工程5(焼成工程):
窒素雰囲気下(酸素濃度1.0体積%)で、室温から焼成温度(1150℃)になるまでの時間を2時間とし、温度1100℃で4時間保持し、焼成した。その後、8時間をかけて温度60℃まで降温し、窒素雰囲気から大気に戻し、温度40℃以下で取り出した。
工程6(選別工程):
凝集した粒子を解砕した後に、目開き150μmの篩で篩分して粗大粒子を除去、風力分級を行い、微粉を除去し、さらに磁力選鉱により低磁力分を除去してフェライト系芯材粒子を得た。得られたフェライト系芯材粒子は、多孔質状で空孔を有していた。
工程7(充填工程):
得られたフェライト系芯材粒子100質量部を混合撹拌機(ダルトン社製の万能撹拌機NDMV型)の撹拌容器内に入れ、60℃に温度を保ち、2.3kPaまで減圧しながら窒素を導入した。そこにメチルフェニルシリコーンレジン50質量部に対し、トルエン50質量部をマルチブレンダーミキサーで10分間撹拌したものをフェライト系芯材粒子に滴下した。滴下量はフェライト系芯材粒子100質量部対して、樹脂成分の固形分として5.1質量部となるように調整した。
滴下終了後2.5時間そのまま撹拌を続けた後、70℃まで温度を上げ、減圧下で溶剤を除去して、フェライト系芯材粒子の粒子内に上記樹脂組成物を充填した。
冷却後、得られたフェライト系芯材粒子を回転可能な混合容器内に、スパイラル羽根を有する混合機(杉山重工業社製のドラムミキサーUD-AT型)に移し、窒素雰囲気下で、2℃/分の昇温速度で、撹拌機の設定温度220℃に昇温した。この温度で1.0時間加熱撹拌を行い、樹脂を硬化させ、さらに1.0時間、200℃を保持しながら撹拌を続けた。
その後室温まで冷却し、樹脂が充填、硬化されたフェライト系芯材粒子を取り出し、磁力選鉱機を用いて、非磁性物を取り除いた。さらに、振動篩にて粗大粒子を取り除き樹脂が充填された磁性キャリアコア1を得た。磁性キャリアコア1の体積分布基準の50%粒径(D50)は、40.1μmであった。得られた磁性キャリアコア1の物性を表3に示す。
<磁性キャリアコア2(フェライトコア粒子の製造例>
工程1(秤量・混合工程):
Fe23 61.4質量%
MnCO3 34.4質量%
Mg(OH)2 3.1質量%
SrCO3 1.1質量%
となるようにフェライト原材料を秤量した。その後、ジルコニア(φ10mm)のボールを用いた乾式ボールミルで2時間粉砕・混合した。
工程2(仮焼成工程):
粉砕・混合した後、バーナー式焼成炉を用い大気中で950℃で2時間焼成し、仮焼フェライトを作製した。
工程3(粉砕工程):
クラッシャーで0.5mm程度に粉砕した後に、ステンレスボール(φ1.0mm)を用い、仮焼フェライト100質量部に対し、水を30質量部加え、湿式ボールミルで2時間粉砕した。ボールを分離後、ステンレスボール(φ1.0mm)を用い、湿式ビーズミルで3時間粉砕し、フェライトスラリーを得た。
工程4(造粒工程):
フェライトスラリーに、バインダーとして仮焼フェライト100質量部に対してポリビニルアルコール1.5質量部を添加し、スプレードライヤー(製造元:大川原化工機)で造粒した。
工程5(本焼成工程):
焼成雰囲気をコントロールするために、電気炉にて窒素雰囲気下(酸素濃度0.6体積%)で、1250℃で6時間焼成した。
工程6(選別工程):
凝集した粒子を解砕した後に、目開き250μmの篩で篩分して粗大粒子を除去し、D50が35.1μm磁性キャリアコア2を得た。得られた磁性キャリアコア2の物性を表3に示す。
<磁性体粒子Aの調製>
ガス吹き込み管を有する反応槽に窒素ガスを20L/分で通気しながら、Fe2+1.5モル/Lを含む硫酸第一鉄水溶液26.7L及びSi4+0.2モル/Lを含むケイ酸ソーダ3号水溶液1.0Lを3.4モル/Lの水酸化ナトリウム水溶液22.3Lに加え、pHを6.8、温度90℃まで昇温させた。さらに3.5モル/Lの水酸化ナトリウム水溶液1.2Lを添加し、pHを8.5に調整し、撹拌を続け、ガスを空気に変え、100L/分で90分間通気する。希硫酸を用いて、pH7に中和し、生成粒子を水洗、濾過、乾燥、粉砕を行い、個数平均粒径0.30μmの磁性体粒子Aを得た。
得られた磁性体粒子Aと、シラン系カップリング剤(3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン;マグネタイト微粒子の100質量部に対して1.2質量部)とを、容器に導入した。そして、該容器内において100℃で1時間高速混合撹拌して、磁性体粒子Aを表面処理した。
<磁性体粒子Bの調製>
個数平均粒径0.40μmの球状ヘマタイト粒子100質量部に対して1.2質量部のシラン系カップリング剤(3-(2-アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン)を、磁性体粒子Aと同様に表面処理した。
<磁性キャリアコア3(磁性体分散型樹脂コア粒子)の製造例>
フェノール 10.0質量部
ホルムアルデヒド溶液(ホルムアルデヒド37質量%水溶液) 15.0質量部
表面処理した磁性体粒子A 95.0質量部
表面処理した磁性体粒子B 5.0質量部
25質量%アンモニア水 3.5質量部
水 15.0質量部
上記材料を反応釜に導入し、温度40℃にしてよく混合した。その後撹拌しながら平均昇温速度1.5℃/分で、温度85℃に加熱し、温度85℃にて保持し、3時間重合反応させて硬化させた。このときの撹拌翼の周速は1.96m/秒とした。
重合反応させた後、温度30℃まで冷却して水を添加した。上澄み液を除去して得られた沈殿物を水洗し、さらに風乾した。得られた風乾物を、減圧下(5mmHg以下)、180℃で5時間乾燥させて、磁性体分散型樹脂粒子である磁性キャリアコア3を得た。得られた磁性キャリアコア3の物性を表1に示す。
Figure 0007638948000009
<磁性キャリア1~19の製造例>
表4に示す被覆用樹脂と表5に示す微粒子を、被覆用樹脂の樹脂固形分100質量部に対して表5に示す添加量となる組み合わせで、さらにトルエンを200質量部添加し、撹拌した。さらに撹拌したコート溶液と、表3に示す磁性キャリアコアとを、真空脱気ニーダーに投入した。なお投入量は、磁性キャリアのコート膜厚が表5に示すとおりになるように、コート溶液の量を調整した。
15分間常温で30rpmで混合を続け、その後100℃、0.10MPaまで昇温減圧して30分間30rpmで混合し溶媒除去及び塗布操作を行った。
その後、コート用液の固形成分で被覆された磁性キャリアを回転可能な混合容器内にスパイラル羽根を有する混合機(杉山重工業社製のドラムミキサーUD-AT型)に移す。混合容器を1分間に10回転させて撹拌しながら、窒素雰囲気下に温度120℃で2時間熱処理した。得られた磁性キャリア1を、磁力選鉱により低磁力品を分別し、開口150μmの篩を通した後、風力分級器で分級し、磁性キャリア1を得た。
上記磁性キャリア1の作製方法と同様にして、上記表3に示されるキャリアコア種、上記表4に示されるコート樹脂種、及び表5に示される組合せで、磁性キャリア2~19を得た。
Figure 0007638948000010
Figure 0007638948000011
<トナー1の製造例>
ポリエステル樹脂 95質量部
[・ビスフェノールAエチレンオキサイド(2.2モル付加物) 50.0モル部
・ビスフェノールAプロピレンオキサイド(2.2モル付加物) 50.0モル部
・テレフタル酸: 90.0モル部
・無水トリメリット酸: 10.0モル部]
結晶性ポリエステル1 5質量部
[・1,10-デカンジカルボン酸 50.0モル部
・エチレングリコール 50.0モル部]
フィッシャートロプシュワックス(最大吸熱ピークのピーク温度90℃) 3.5質量部
C.I.ピグメントブルー 15:3 4.5質量部
上記材料をヘンシェルミキサー(FM-75型、三井鉱山(株)製)を用いて、回転数1500rpm、回転時間5minで混合した後、温度130℃に設定した二軸混練機(PCM-30型、株式会社池貝製)にて混練した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、粗砕物を得た。得られた粗砕物を、機械式粉砕機(T-250、ターボ工業(株)製)にて微粉砕した。さらにファカルティ(F-300、ホソカワミクロン社製)を用い、分級を行い、重量平均粒子径5.5μmのトナー母粒子1を得た。
トナー母粒子1 100質量部
シリカ微粒子A(個数平均粒径(D1)が120nm) 2.0質量部
上記処方で示した原材料をヘンシェルミキサー(FM-10C型、三井鉱山(株)製)を用いて、回転数1900rpm、回転時間3minで混合したのち、図3で示す表面処理装置によって熱処理を行い熱処理トナー粒子1を得た。運転条件はフィード量=5kg/hrとし、熱風温度=160℃、熱風流量=6m3/min.、冷風温度=-5℃、冷風流量=4m3/min.、ブロワー風量=20m3/min.、インジェクションエア流量=1m3/min.とした。
熱処理トナー粒子1 100質量部
シリカ微粒子B(個数平均粒径(D1)が20nm) 0.6質量部
上記材料をヘンシェルミキサー(FM-75型、三井三池化工機(株)製)で回転数1900rpm、回転時間3minで混合し、トナー1(重量平均粒子径5.6μm)を得た。
〔実施例1〕
91質量部の磁性キャリア1に対し、トナー1を8.0質量部加え、振とう機(YS-8D型:(株)ヤヨイ製)にて振とうし、330gの二成分系現像剤1を調製した。振とう機の振幅条件は150rpm、2分間とした。
一方、10質量部の磁性キャリア1に対し、トナー1を90質量部加え、常温常湿23℃/50%RHの環境において、V型混合機により5分間混合し、補給用現像剤1を得た。
この二成分系現像剤1および補給用現像剤1を用いて以下の評価を行った。
画像形成装置として、imagePRESS V1000(キヤノン製)改造機を用い、シアン位置の現像器に二成分系現像剤1を入れ、補給用現像剤1を入れた補給用現像剤容器をセットした。改造点としては、現像剤担持体の直流電圧VDC、静電潜像担持体の帯電電圧VD、レーザーパワー、及び、帯電器の総放電電流量を自由に設定できるように変更した。
画像出力評価は、所望の画像比率のFFH画像(ベタ画像)を出力し、FFH画像のトナーの載り量が所望になるようにVDC、VD、及びレーザーパワーを調整して、後述の評価を行った。FFHとは、256階調を16進数で表示した値であり、00Hが256階調の1階調目(白地部)であり、FFHが256階調の256階調目(ベタ部)である。また評価にはCS-680(68.0g/m2)(キヤノンマーケティングジャパン株式会社より販売)を使用した。
[評価X:高湿環境から低湿環境へ変化した時の画像濃度安定性]
30℃、湿度80%RH(以下H/H環境)の高湿環境で画像面積比率30%FFH出力のチャート1日当たり10000枚出力し、30日間、合計300000枚出力した。その後、各パターンを以下に示す濃度に設定した8本の帯画像を出力した。画像濃度は、分光濃度計500シリーズ(X-Rite社製)を使用した。
パターン1:0.10~0.14
パターン2:0.25~0.29
パターン3:0.45~0.49
パターン4:0.65~0.69
パターン5:0.85~0.89
パターン6:1.05~1.09
パターン7:1.25~1.29
パターン8:1.48~1.52
上記画像出力後、H/H環境で1日静置した後に23℃、湿度5%RH(以下N/L環境)に画像形成装置を移動させ、すぐに画像形成装置の電源を入れて画像を出力できる状態にした。画像形成装置が立ち上がり、画像出力が可能となった直後に、上記8本の帯画像を出力した。その後1分ごとに上記8本の帯画像を出力し、H/H環境で出力した画像に対して8パターンの濃度範囲がすべて揃うのに要する時間を評価した。評価は以下の通りである。結果を表6に示す。
A(10点):3分以下
B(9点):4分
C(8点):5分
D(7点):6分
E(6点):7分
F(5点):8分
G(4点):9分
H(3点):10分
I(2点):11分以上
評価Xでは7点以上を合格点とした。
[評価Y:低湿環境下での濃度安定性]
N/L環境で50mm×50mmの大きさのFFH画像を紙の中央部に出力した。このとき画像濃度が1.60となるときの現像コントラストをVi(V)とした。
次に画像面積比率2%FFH出力のチャートをN/L環境で1日当たり5000枚出力した。5000枚出力直後に同環境で50mm×50mmの大きさのFFH画像を紙の中央部に出力し、画像濃度が1.58~1.62となるときの現像コントラストをVf(V)とした。
低湿環境下での濃度安定性評価は、現像コントラストの差(Vi-Vf(V))とした。結果を表6に示す。
A(10点):50V未満
B(9点):50V以上55V未満
C(8点):55V以上60V未満
D(7点):60V以上65V未満
E(6点):65V以上70V未満
F(5点):70V以上75V未満
G(4点):75V以上80V未満
H(3点):80V以上85V未満
I(2点):85V以上
評価Yでは7点以上を合格点とした。
[評価Z:低湿環境時、高湿環境時におけるベタ画像出力時の現像コントラスト差]
N/L環境で画像面積比率2%FFH出力のチャートを1000枚出力した。その後同環境で50mm×50mmの大きさのFFH画像を紙の中央部に出力した。このとき画像濃度が1.58~1.62となるときの現像コントラストをVL(V)とした。
次に、H/H環境で画像面積比率30%FFH出力のチャートを1000枚出力した。その後同環境で50mm×50mmの大きさのFFH画像を紙の中央部に出力した。このとき画像濃度が1.58~1.62となるときの現像コントラストをVH(V)とした。
低湿環境時、高湿環境時におけるベタ画像出力時の現像コントラスト差の評価は(VL-VH(V))とした。結果を表6に示す。
A(10点):100V未満
B(9点):100V以上110V未満
C(8点):110V以上120V未満
D(7点):120V以上130V未満
E(6点):130V以上140V未満
F(5点):140V以上150V未満
G(4点):150V以上160V未満
H(3点):160V以上170V未満
I(2点):170V以上
評価Zでは7点以上を合格点とした。
[総合点]
表6には、各評価の総合点も示し、総合点が20以上を合格点とした。
〔実施例2~15、比較例1~4〕
磁性キャリア1を表6に記載の磁性キャリアに変えるほかは実施例1と同様に、それぞれの磁性キャリアとトナー1の組み合わせで、実施例2~15、比較例1~4に係る二成分系現像剤および補給用現像剤を作製し、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表6に示す。
Figure 0007638948000012

Claims (8)

  1. 磁性コア粒子と、前記磁性コア粒子の表面を被覆する樹脂被覆層とを有する磁性キャリアであって、
    前記樹脂被覆層には微粒子が含有されており、
    前記微粒子は、微粒子母体と、前記微粒子母体の表面に存在する下記式(1)で表される構造を有することを特徴とする磁性キャリア。
    *-X1-A 式(1)
    [X1は、以下の(i)または(ii)の規定を満たし、
    (i)-(SiRab-O)n-を表し、Ra及びRbはCH3またはC65であり、RaとRbは同じでも異なっていてもよく、nは3以上20以下の整数である、
    (ii)-(CH2-CRcd)m-を表し、Rc及びRdはH、CH3、C25またはC37のいずれかであり、RcとRdは同じでも異なっていてもよく、mは2以上10以下の整数である、
    Aは、
    1が(i)の構造を有する場合、下記式(2-1)または下記式(2-2)で表される構造であり、
    1が(ii)の構造を有する場合、下記式(2-3)~(2-5)からなる群より選択されるいずれかの構造であり、
    *は、前記微粒子母体との結合部を示す。
    Figure 0007638948000013
    (上記式(2-1)~(2-5)中のRe及びRfは、H、CH3、C25、C37、C49、C65、CH2OH、C24OHまたはCH2O-CH3のいずれかであり、ReとRfは同じでも異なっていてもよい。
    g及びRhは、CH3、O-CH3またはO-C25のいずれかであり、RgとRhは同じでも異なっていてもよい。
    iは、HまたはCH3である。
    p、q、rは1以上10以下の整数を表す。s、tは1以上10以下の整数を表す。
    u、v、wは1以上10以下の整数を表す。)]
  2. 前記樹脂被覆層の被覆樹脂が、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂のいずれかの樹脂である請求項1に記載の磁性キャリア。
  3. 前記微粒子の微粒子母体が、シリカ、チタニア、ポリメチルメタクリレート樹脂のいずれかの微粒子である請求項1または2に記載の磁性キャリア。
  4. 前記微粒子の一次粒子の個数平均粒子径が、8nm以上100nm以下である請求項1または2に記載の磁性キャリア。
  5. 前記樹脂被覆層の平均膜厚が、100nm以上1000nm以下である請求項1または2に記載の磁性キャリア。
  6. 前記微粒子の添加量が、前記樹脂被覆層の被覆樹脂を100質量部としたとき、1質量部以上100質量部以下である請求項1または2に記載の磁性キャリア。
  7. 前記微粒子母体の表面に、下記式(3-1)または(3-2)で表される構造を有する請求項1または2に記載の磁性キャリア。
    Figure 0007638948000014
    (上記式(3-1)または(3-2)中のRa及びRbはCH3またはC65であり、RaとRbは同じでも異なっていてもよく、
    e及びRfは、H、CH3、C25、C37、C49、C65、CH2OH、C24OHまたはCH2O-CH3のいずれかであり、ReとRfは同じでも異なっていてもよい。
    g及びRhは、CH3、O-CH3またはO-C25のいずれかであり、RgとRhは同じでも異なっていてもよい。nは3以上20以下であり、p、q、rは1以上10以下の整数を表す。)
  8. 請求項1または2に記載の磁性キャリアとトナーとを有する二成分系現像剤。
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