Deprecated: The each() function is deprecated. This message will be suppressed on further calls in /home/zhenxiangba/zhenxiangba.com/public_html/phproxy-improved-master/index.php on line 456
JP7639609B2 - 培養方法および培養装置 - Google Patents
[go: Go Back, main page]

JP7639609B2 - 培養方法および培養装置 - Google Patents

培養方法および培養装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7639609B2
JP7639609B2 JP2021133193A JP2021133193A JP7639609B2 JP 7639609 B2 JP7639609 B2 JP 7639609B2 JP 2021133193 A JP2021133193 A JP 2021133193A JP 2021133193 A JP2021133193 A JP 2021133193A JP 7639609 B2 JP7639609 B2 JP 7639609B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
culture
fine water
medium
moisture
air
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021133193A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2023027864A (ja
Inventor
友紀 田端
功 大坪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
Aisin Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin Seiki Co Ltd, Aisin Corp filed Critical Aisin Seiki Co Ltd
Priority to JP2021133193A priority Critical patent/JP7639609B2/ja
Priority to US18/291,660 priority patent/US20240240134A1/en
Priority to CN202280050175.6A priority patent/CN117642497A/zh
Priority to PCT/JP2022/031054 priority patent/WO2023022169A1/ja
Priority to EP22858487.6A priority patent/EP4389873A1/en
Publication of JP2023027864A publication Critical patent/JP2023027864A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7639609B2 publication Critical patent/JP7639609B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12MAPPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
    • C12M43/00Combinations of bioreactors or fermenters with other apparatus
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12MAPPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
    • C12M29/00Means for introduction, extraction or recirculation of materials, e.g. pumps
    • C12M29/06Nozzles; Sprayers; Spargers; Diffusers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12MAPPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
    • C12M41/00Means for regulation, monitoring, measurement or control, e.g. flow regulation
    • C12M41/30Means for regulation, monitoring, measurement or control, e.g. flow regulation of concentration
    • C12M41/34Means for regulation, monitoring, measurement or control, e.g. flow regulation of concentration of gas
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N1/00Microorganisms; Compositions thereof; Processes of propagating, maintaining or preserving microorganisms or compositions thereof; Processes of preparing or isolating a composition containing a microorganism; Culture media therefor
    • C12N1/14Fungi; Culture media therefor

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Sustainable Development (AREA)
  • Botany (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Mycology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Tropical Medicine & Parasitology (AREA)
  • Virology (AREA)
  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Description

本発明は、培養方法および培養装置に関する。
従来、カビや酵母、細菌などの微生物を被培養物として培地に接種(播種)して培養することが行われている。例えば、特許文献1には、吸気された空気に加湿して栽培室内に送風する装置により栽培室内の湿度を所定値以上に維持しながら、シイタケ菌を栽培(培養)することが記載されている。また、特許文献2には、チーズに紅麹菌を接種し、所定湿度および所定温度で紅麹菌を培養させて、チーズ表面を紅麹菌で覆うことが記載されている。
特開2005-137273号公報 特許第2871882号
上述したように、被培養物を培養するには、湿度を適切に管理して水分を十分に供給するなど培養環境を整えることが重要である。被培養物への水分の供給は、空気中からだけでなく培地からも行われる。このため、水分供給をより適切に行うために、なお改善の余地がある。
本発明は、水分供給をより適切に行って培養を促進させることを主目的とする。
本発明は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の第1の培養方法は、
培地に被培養物を接種して培養を行う培養方法であって、
(a)温度低下により空気中の水分を導電性高分子膜に吸着する吸湿状態と温度上昇により前記導電性高分子膜に吸着した水分を微細水として放出する放湿状態とに変化する微細水発生部から、前記被培養物を接種する前の前記培地に対して微細水を供給する工程と、
(b)微細水が供給された前記培地に前記被培養物を接種して培養する工程と、
を含むことを要旨とする。
本発明の第1の培養方法は、吸湿状態と放湿状態とに変化する微細水発生部から、被培養物を接種する前の培地に対して微細水を供給してから、微細水が供給された培地に被培養物を接種して培養する。これにより、培地に十分に微細水を供給してから、被培養物を接種して培養を開始するため、培養当初から被培養物への水分供給をより適切に行って培養を促進させることができる。
本発明の第2の培養方法は、
培地に被培養物を接種して培養を行う培養方法であって、
(a)前記被培養物を接種する前の前記培地に対して、粒径が50ナノメートル以下の微細水を供給する工程と、
(b)微細水が供給された前記培地に前記被培養物を接種して培養する工程と、
を含むことを要旨とする。
本発明の第2の培養方法は、被培養物を接種する前の培地に対して粒径が50ナノメートル以下の微細水を供給してから、微細水が供給された培地に被培養物を接種して培養する。これにより、培地が吸収し易いサイズの微細水を培地に供給してから、被培養物を接種して培養を開始するため、培養当初から被培養物への水分供給をより適切に行って培養を促進させることができる。
本発明の第1または第2の培養方法において、前記工程(a)では、前記被培養物を接種する前の前記培地を収容した収容容器に、前記微細水発生部を通過した空気を除いて外気の流入を抑制した状態で、微細水を供給するものとしてもよい。こうすれば、外気の流入により培地が乾燥するのを抑制すると共に、微細水を含む空気を収容容器に充満させることができるから、培地への微細水の供給を促すことができる。
本発明の第1または第2の培養方法において、前記工程(b)では、前記被培養物が接種された前記培地を収容した収容容器を閉じた状態で、微細水を供給することなく所定の培養期間に亘り静置するものとしてもよい。予め培地に十分に微細水を供給しておくことで、被培養物を接種した後は静置しておけば培養を促進させることができる。
本発明の培養装置は、
培地に被培養物を接種して培養を行う培養装置であって、
収容容器に連通する空気通路と、
前記空気通路に配置された送風部と、
前記空気通路に配置され、温度低下により空気中の水分を導電性高分子膜に吸着する吸湿状態と温度上昇により前記導電性高分子膜に吸着した水分を微細水として放出する放湿状態とに変化する微細水発生部と、
前記被培養物を接種する前の前記培地が前記収容容器に収容された状態で、前記微細水発生部を前記吸湿状態とする吸湿制御と、前記微細水発生部を前記放湿状態とする放湿制御とを行って、前記微細水が送風により前記収容容器内の前記培地に供給されるように前記微細水発生部と前記送風部とを制御する制御部と、
を備えることを要旨とする。
本発明の培養装置では、微細水発生部を吸湿状態とする吸湿制御と放湿状態とする放湿制御とを行って、微細水が送風により収容容器内の培地に供給されるように微細水発生部と送風部とを制御する。これにより、培地に十分に微細水を供給してから、被培養物を接種して培養を開始することができるため、培養当初から被培養物への水分供給をより適切に行って培養を促進させることができる。この培養装置において、上述した本発明の培養方法の種々の態様を採用してもよいし、本発明の培養方法の工程を実現するような構成を追加してもよい。
培養装置10の構成の概略を示す構成図である。 微細水発生カートリッジ30の構成の概略を示す構成図である。 培養方法の一例を示す工程図である。 微細水供給処理の一例を示すフローチャートである。 吸湿制御を行う際の作動の様子を示す説明図である。 第2実施形態の培養装置100の構成の概略を示す構成図である。 実施例1の培養結果を示す写真である。 比較例1の培養結果を示す写真である。 比較例2の培養結果を示す写真である。 実施例2の培養結果を示す写真である。 比較例3の培養結果を示す写真である。 比較例4の培養結果を示す写真である。 上蓋52Aを容器本体51に取り付けた様子を示す説明図である。
[第1実施形態]
次に、本発明の第1実施形態を図面を用いて説明する。図1は、第1実施形態の培養装置10の構成の概略を示す構成図であり、図2は、微細水発生カートリッジ30の構成の概略を示す構成図である。培養装置10は、微細水を供給する微細水供給ユニット20と、微細水の供給対象を収容する収容容器50と、装置全体を制御する制御部60とを備える。本実施形態では、微細水の供給対象は、培養に用いられる培地であり、被培養物が接種される前の培地を収容容器50に収容して微細水を供給する。被培養物は、カビや酵母などの菌類、細菌などの微生物の他、生体細胞、組織片などが挙げられる。また、培地は、被培養物の培養において適切な培養環境を提供するものであればよく、寒天培地や米、麦、芋などの穀物培地などが挙げられるが、これに限定されるものではない。
微細水供給ユニット20は、空気通路22が形成されたダクト21と、微細水発生カートリッジ30と、通電回路35と、ファン40と、温調カートリッジ45と、フィルタ49a~49cとを備える。
ダクト21は、両端が開口した筒状部材であり、直線状の空気通路22を形成する。また、ダクト21には、空気通路22と直交するように側壁に開口した開口21bが形成されると共に、開口21bの開閉を切り替える切替部25が設けられている。
切替部25は、図示しないモータの駆動により作動する切替板26を有する。切替部25は、切替板26がダクト21の内壁の一部を構成する通常位置にある場合、開口21bを介した空気の流通を阻止するように開口21bを閉鎖すると共に、空気通路22を収容容器50と連通させる(図1の実線参照)。また、切替部25は、モータの駆動により切替板26が通常位置から90度回転した作動位置に作動した場合、空気通路22と収容容器50との連通を遮断すると共に、開口21bを介した空気の流通を可能とするように開口21bを開放する(図1の点線参照)。
微細水発生カートリッジ30は、図2に示すように、空気通路22に配置可能な外径の円筒状のケース32と、ケース32内に設けられた微細水発生素子34とを備える。微細水発生素子34は、基材34aと、基材34aの表面に形成された導電性高分子膜34bとを備える。
基材34aは、ステンレス系金属や銅系金属などの金属材料、炭素材料、導電性セラミックス材料などの導電性を有する材料で形成されている。本実施形態では、アルミニウムが添加されたステンレス鋼の金属箔を用いる。なお、微細水発生素子34は、空気を流通可能であって基材34a(導電性高分子膜34b)の表面積ができるだけ大きくなるように、波板状やハニカム状、渦巻き状などに形成されている。基材34aには、電源とスイッチとを含む通電回路35が接続されている。通電回路35は、制御部60によりスイッチがオンされると、基材34aへ通電する通電状態となり、制御部60によりスイッチがオフされると、基材34aへの通電を遮断する非通電状態となる。
導電性高分子膜34bは、チオフェン系の導電性高分子などの導電性を有する高分子化合物で形成されている。本実施形態では、チオフェン系の導電性高分子のうち、PEDOT/PSS(ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホン酸) )により形成されている。PEDOT/PSSは、PEDOTのコアと、水素結合可能な酸性官能基であるスルホン酸基のシェルとを有するコアシェル構造である。また、導電性高分子膜34b中では、PEDOT/PSSのシェルが整列した積層構造をとり、各シェルの間に例えば2ナノメートル(nm)などのナノメートルサイズの流路であるナノチャンネルを形成する。このナノチャンネル内には、スルホン酸基が多く存在するため、導電性高分子膜34bの表面に存在する水分は、表面の水分量が多く内部の水分量が少ない場合に、表面と内部の濃度差によってナノチャンネル内のスルホン酸基を伝って内部に移動する。これにより、導電性高分子膜34bが水分を吸着する。また、内部に水分が吸着された状態で、表面の水分量が少なく内部の水分量が多い場合に、水分は表面と内部の濃度差によってナノチャンネル内のスルホン酸基を伝って表面に移動する。これにより、導電性高分子膜34bから水分が微細水として放出される。また、導電性高分子膜34bの温度が上昇した状態では、濃度差のみで移動する場合に比して水分(微細水)の速やかな放出が促され、導電性高分子膜34bの温度が低下した状態では、濃度差のみで移動する場合に比して水分の速やかな吸着が促される。このように、微細水発生カートリッジ30(微細水発生素子34)は、温度低下により導電性高分子膜34bに空気中の水分を吸着する吸湿状態に変化し、吸着した水分を温度上昇により導電性高分子膜34bから放出する放湿状態に変化する。なお、導電性高分子膜34bの厚みは、必要な微細水の吸着量(放出量)に応じて適宜定めることができる。例えば、導電性高分子膜34bの厚みが1~30マイクロメートルなどとなるように形成される場合、数秒から数10秒程度の時間で、微細水を放出するのに十分な水分を吸着することができるものとなる。
また、微細水発生カートリッジ30は、微細水発生素子34の導電性高分子膜34bから、水粒子の粒径が50ナノメートル以下、例えば粒径が1から2ナノメートル程度の、無帯電の微細水を放出する。このような粒径となる理由は、ナノチャンネルのサイズが2ナノメートルまたはそれ以下のサイズであるため、導電性高分子膜の温度上昇によるナノチャンネル内の水の運動性向上、圧力上昇により、ナノチャンネルから水分が飛び出す現象のためと考えられる。また、飛び出した後に水粒子同士が凝集しても、その粒径は50ナノメートル以下の範囲に分布するものとなっている。このような微細水発生カートリッジ30(導電性高分子膜34b)の微細水発生の詳細な説明は、本願出願人のWO2020/054100および特開2019-018195号公報などに記載されているため、これ以上の詳細な説明は省略する。
ファン40は、第1回転方向の回転駆動により、ダクト21の上方から下方に向けて送風する。このため、切替板26が通常位置にあれば(図1の実線参照)、ダクト21の上端の開口21aからフィルタ49aを通して空気通路22内に吸入した空気をフィルタ49b,49cを通して収容容器50に送ることができる。また、ファン40は、第1回転方向とは逆の第2回転方向の回転駆動により、ダクト21の下方から上方に向けて送風する。このため、切替板26が作動位置にあれば(図1の点線参照)、ダクト21の側壁の開口21bからフィルタ49bを通して空気通路22内に吸入した空気を上方に向けて送ることができる。ファン40は、図示しないモータにより回転駆動し、制御部60によりPWM(Pulse Width Modulation)制御によって制御される。なお、ファン40は、プロペラファンでもよいし、シロッコファンなどでもよい。
温調カートリッジ45は、大きな熱容量を有すると共に高い熱交換効率を有するように、金属材料により例えば波板状やハニカム状、渦巻き状などに形成されている。温調カートリッジ45は、微細水発生カートリッジ30よりも下方に配置されている。このため、ファン40の第1回転方向の回転駆動により、微細水発生カートリッジ30を通過して温調カートリッジ45へ流れた空気は、温調カートリッジ45を通過する際に冷却される。
収容容器50は、上部が開口し供給対象を収容する容器本体51と、容器本体51の上部に取り付けられる上蓋52とを備える。上蓋52は、上面中央に空気通路22と略同じ内径で開口した開口53と、開口53の縁から上方に立設してダクト21を支持する支持部54とが形成されている。このため、図示するように、支持部54にダクト21が支持されることにより、上方から収容容器50内に微細水を含む空気を送り、収容容器50内に充満させることができる。なお、図示は省略するが、収容容器50内の内圧が高まると、外部に排気する排気弁が上蓋52に形成されている。
制御部60は、CPUを中心としたマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他にROMやRAM,入出力ポートを備える。制御部60には、培養装置10の運転を開始するためのスタートスイッチ62からの操作信号や、ファン40の風量を調節するための風量調節スイッチ64からの操作信号などが入力ポートを介して入力されている。また、制御部60からは、ファン40を回転駆動するモータへの駆動信号や通電回路35のスイッチへの駆動信号、切替部25のモータへの駆動信号などが出力ポートを介して出力されている。
次に、こうして構成された培養装置10を用いた培養方法について説明する。図3は培養方法の一例を示す工程図である。作業者は、まず培地を容器本体51に収容し上蓋52を取り付けて(S100)、微細水供給ユニット20(ダクト21)を収容容器50の上蓋52にセットして培養装置10が作動可能な状態とする(S110)。次に、作業者は、培養装置10のスタートスイッチ62を操作して、培養装置10による微細水供給処理を行う(S120)。即ち、本実施形態では、培地を収容容器50に収容して、被培養物を接種する前に、培地に対して微細水の供給処理を実行するのである。
図4は、微細水供給処理の一例を示すフローチャートである。微細水供給処理では、制御部60は、ダクト21を吸湿用の開放状態とし、微細水発生カートリッジ30への通電をオフで、ファン40を駆動させて導電性高分子膜34bに水分を吸着させる吸湿制御を行って(S200)、所定の吸湿時間Taが経過するのを待つ(S210)。
図5は、吸湿制御を行う際の作動の様子を示す説明図である。図示するように、切替部25が切替板26を作動位置として空気通路22と収容容器50との連通を遮断すると共に開口21bを開放する開放状態とする。この状態で、ファン40を第2回転方向に回転駆動させる。このため、開口21bからフィルタ49bを通して空気通路22内に吸入した空気が上方の開口21aに向けて流通する(図5の矢印参照)。また、制御部60は、通電回路35をオフとするため、基材34aへの通電を遮断する非通電状態となり、導電性高分子膜34bの温度が低下して水分の吸着が促される。このように、S200の吸湿制御では、空気通路22と収容容器50との連通を遮断した状態で、微細水発生カートリッジ30への水分の吸着を促す。このため、吸湿制御において、収容容器50に外気が流入するのを抑制することができる。
制御部60は、S110で吸湿時間Taが経過したと判定すると、ダクト21を放湿用の閉鎖状態とし、微細水発生カートリッジ30への通電をオンで、ファン40を第1回転方向に駆動させて放湿制御を行う(S220)。放湿用の閉鎖状態は、図1の実線の状態であり、ファン40を第1回転方向に回転駆動させる。このため、開口21aからフィルタ49aを通して空気通路22内に吸入した空気がフィルタ49b,49cを通って収容容器50に向けて流通する(図1の矢印参照)。また、制御部60は、通電回路35をオンとするため、基材34aへ通電する通電状態となり、導電性高分子膜34bの温度が上昇して微細水の放出が促される。放出された微細水は、送風される空気によって収容容器50内に供給され、培地に照射される。このように、微細水発生カートリッジ30を通過した空気を除いて外気の流入を抑制した状態で、微細水を供給することができる。
S220の放湿制御を行うと、制御部60は、所定の放湿時間Tbが経過するのを待ち(S230)、放湿時間Tbが経過したと判定すると、微細水の供給が完了したか否かを判定し(S240)、完了していないと判定すると、S200に戻り吸湿制御を行う。このように、制御部60は、吸湿制御と放湿制御とを交互に繰り返し行う。吸湿時間Taや放湿時間Tbは、微細水発生カートリッジ30の吸湿能力(放湿能力)や収容容器50のサイズ、培地の種類などに応じて適宜設定することができる。特に限定するものではないが、例えば吸湿時間Taは、放湿時間Tbの2倍程度の時間に定められており、放湿時間Tbを30秒や1分とした場合に、吸湿時間Taが1分や2分などに定められている。
また、S240では、例えば微細水供給処理を開始してからの処理時間が数時間や十数時間などの所定時間に到達した場合に供給完了と判定したり、吸湿制御と放湿制御との繰り返し回数が所定回数に到達した場合に供給完了と判定したりすればよい。ここで、微細水供給処理の所定時間は、対象となる培地の種類や量などに応じて適宜定めることができるが、微細水を培地全体に照射して培地に十分に吸収させるために、例えば12時間以上が好ましく、20時間以上がより好ましい。なお、収容容器50内に湿度センサを設けておき、検出された湿度を参照しながら供給完了を判定してもよい。制御部60は、S240で培地に対する微細水の供給が完了したと判定すると、微細水供給処理を終了する。
なお、培地として、2種類以上の穀物を混ぜた穀物培地が用いられる場合がある。その場合、先に微細水供給処理を行ってから混ぜ合わせてもよいし、先に混ぜ合わせてから微細水供給処理を行ってもよい。例えば、蒸した大豆と小麦とを混ぜた穀物培地の場合、蒸した大豆に微細水供給処理を行って微細水を供給したものと、蒸した小麦に微細水供給処理を行って微細水を供給したものとを混ぜ合わせてもよい。あるいは、蒸した大豆と蒸した小麦とを混ぜ合わせてから、微細水供給処理を行ってもよい。即ち、S100で容器本体51に収容される培地は、微細水を供給すれば直ちに被培養物を接種可能な状態だけでなく、微細水を供給した後に混ぜ合わせるなどの工程が必要な状態でもよい。
図3の培養方法では、S120の微細水供給処理を行うと、作業者は微細水供給ユニット20を収容容器50から取り外して(S130)、培地に被培養物を接種する(S140)。なお、上述したように、被培養物を接種する前に必要な工程があれば、その工程を行ってから、S140で被培養物を接種すればよい。そして、作業者は、上蓋52とは異なり、ダクト21用の開口53が形成されていない上蓋52Aを容器本体51に取り付け(図13参照)、所定の培養環境下で所定の培養期間にわたり収容容器50を静置することにより被培養物を培養して(S150)、培養工程を終了する。なお、所定の培養環境は、被培養物の種類や培地の種類などに応じて温度や湿度などが定められた環境である。また、所定の培養期間は、被培養物の種類や培地の種類、収容容器50のサイズなどに応じて定められた期間であり、例えば数日程度の期間である。
以上説明した本実施形態の培養方法では、微細水発生カートリッジ30(微細水発生素子34)から、被培養物を接種する前の培地に微細水を供給してから、培地に被培養物を接種し静置した状態で培養する。このため、培地に十分に微細水を供給してから培養を開始するため、培養当初から被培養物への培地からの水分供給を適切に行って培養を促進させることができる。また、菌などの被培養物を培地に接種して、微細水を供給しながら培養する場合、菌に直接風が当たったり温度などの培養環境が大きく変化することがあり、菌が培養環境に敏感であるために菌が弱まったり死滅するおそれがある。本実施形態では、被培養物を接種した後は、静置することで培養するため、そのようなおそれを防止して培養を適切に促進することができる。
また、被培養物を接種する前の培地に対して、粒径が50ナノメートル以下の微細水を供給する。このような粒径の微細水は、培地が吸収し易いサイズと考えられ、培地に十分に水分(微細水)を吸収させることができるから、培地を介した被培養物への水分供給をより適切に行うことができる。また、被培養物を接種する前の培地に微細水を十分に吸収させることで、微細水が培地に長く留まり、被培養物に微細水を供給し続けることができるから、培養を促進する効果を高めることができる。
また、微細水発生カートリッジ30を通過した空気を除いて外気の流入を抑制した状態で収容容器50内に微細水を供給する。このため、外気の流入により培地が乾燥するのを抑制すると共に微細水を含む空気を収容容器50に充満させることができるから、培地への微細水の供給を促すことができる。
また、被培養物を接種した後は、収容容器50の蓋を閉じた状態で静置して培養する。予め培地に十分に微細水を供給しておくことで、被培養物を接種した後は静置しておけば培養を促進させることができる。
第1実施形態では、収容容器50の上蓋52(支持部54)に微細水供給ユニット20のダクト21を取り付けて、培地の真上から微細水を供給したが、これに限られない。例えば、収容容器50または上蓋52の側方にダクト21を取り付けて微細水を供給するなど、収容容器50内に微細水を充満させるものであればよい。また、収容容器50は、上蓋52を有するものに限られず、シャーレなどの上方が開放した容器としてもよく、ダクト21がシャーレの上方に位置するように専用の支持部に支持されてもよい。
第1実施形態では、収容容器50の上蓋52(支持部54)にダクト21を直接取り付けることにより、微細水発生カートリッジ30を通過した空気を除いて外気の流入を抑制した状態で収容容器50内に微細水を供給したが、これに限られない。例えば、収容容器50を上方が開放した容器とし、ダクト21が上蓋52とは異なる専用の支持部に支持される構成として、収容容器50内に外気が流入してもよい。その場合、ダクト21は開口21bを有さず、吸湿制御では単に放湿制御と送風方向を変えるものとすればよい。
第1実施形態では、微細水供給処理で吸湿制御と放湿制御とを交互に行って微細水を連続的に供給(常時供給)したが、これに限られない。例えば、作動時間と休止時間とを設定可能としておき、休止時間中は吸湿制御と放湿制御と行わずに休止させることで、微細水を間欠的に供給してもよい。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を図面を用いて説明する。図6は、第2実施形態の培養装置100の構成の概略を示す構成図である。培養装置100は、微細水を供給する微細水供給ユニット120と、被培養物や培地を収容するシャーレなどの容器153が培養空間151内に配置される培養ケース150と、装置全体を制御する制御部160とを備える。微細水供給ユニット120は、空気通路121と、微細水発生カートリッジ130と、通電回路135と、ファン140と、温調カートリッジ145とを備え、空気通路121以外は、それぞれ第1実施形態と同様の構成であるため説明を省略する。
空気通路121は、主通路122と、第1連通路124と、第2連通路127とにより構成され、第1切替部125と、第2切替部128と、貯水タンク147と、フィルタ149a,149bとが設けられている。主通路122は、両端が開口した筒状の通路である。主通路122には、一方側の第1開口122aから他方側の第2開口122bに向かって、貯水タンク147、フィルタ149a、温調カートリッジ145、微細水発生カートリッジ130、ファン140、フィルタ149bの順に設けられている。
第1連通路124と第2連通路127は、主通路122と培養ケース150(培養空間151)とを連通する通路である。第1連通路124は、フィルタ149aと温調カートリッジ145との間で主通路122に接続されると共に、培養空間151内まで延在している。この第1連通路124は、培養空間151内の出口124a側が、主通路122との接続側よりも内径が大きくなるように形成されている。また、培養空間151内では、第1連通路124の出口124aの下方に容器153が配置される。出口124aは、容器153を覆うようにフード状に形成され、複数の貫通孔123aが形成されたパンチングプレート123が取り付けられている。第2連通路127は、フィルタ149bとファン140との間で主通路122に接続されると共に培養ケース150に接続されている。なお、出口124aにパンチングプレート123に限られず、不織布などのフィルタなどが取り付けられてもよいし、パンチングプレート123やフィルタなどが取り付けられなくてもよい。また、第1連通路124を、出口124a側の内径が大きくなるようにしたが、出口124a側まで一定の内径としてもよい。
第1切替部125は、図示しないモータの駆動により作動する切替板126を有し、第2切替部128は、図示しないモータの駆動により作動する切替板129を有する。第1切替部125は、切替板126が通常位置(初期位置)にある場合、第1連通路124を閉鎖(遮断)すると共に、第1開口122aを介した空気の流通を許容するように第1開口122a側を開放する(図6の実線参照)。第1切替部125は、モータの駆動により切替板126が通常位置から90度回転した作動位置に作動した場合、第1連通路124を開放すると共に、第1開口122aを介した空気の流通を阻止するように第1開口122a側を閉鎖する(図6の点線参照)。また、第2切替部128は、切替板129が通常位置にある場合、第2連通路127を閉鎖(遮断)すると共に、第2開口122bを介した空気の流通を許容するように第2開口122b側を開放する(図6の実線参照)。第2切替部128は、モータの駆動により切替板129が通常位置から90度回転した作動位置に作動した場合、第2連通路127を開放すると共に、第2開口122bを介した空気の流通を阻止するように第2開口122b側を閉鎖する(図6の点線参照)。
なお、ファン140は、第1回転方向の回転駆動により、第1開口122aからフィルタ149aを通して主通路122内に吸入した空気を第2開口122b側に向けて送風する。また、ファン140は、第1回転方向とは逆の第2回転方向の回転駆動により、第2開口122bからフィルタ149bを通して主通路122内に吸入した空気を第1開口122a側に向けて送風する。
貯水タンク(貯水部)147は、第1開口122aとフィルタ149aとの間に水を貯留可能に形成されており、蒸発した水分が主通路122内に放出される。この水分は、ファン140の第1回転方向の回転駆動により、第1開口122aから吸入される空気と共にフィルタ149aを通り微細水発生カートリッジ130に向かって流れる。
培養ケース150は、培養空間151内の湿度を検出する湿度センサ152a~152cと、培養ケース150の側壁の一部に形成され培養空間151の内外を連通する連通口150aと、連通口150aの開閉を切り替える切替部(開閉部)154と、連通口150aに取り付けられたフィルタ158とを備える。湿度センサ152aは、第1連通路124の出口124aの近傍即ち容器153に供給される空気の湿度を検出する。湿度センサ152bは、培養空間151内の上部の湿度を検出する。湿度センサ152cは、連通口150aの近傍の湿度を検出する。切替部154は、図示しないモータの駆動により作動する切替板155を有する。切替部154は、切替板155が培養ケース150の側壁の一部を構成する通常位置にある場合、連通口150aを閉鎖して培養空間151の内外の連通を遮断する(図6の実線参照)。また、切替部154は、モータの駆動により、切替板155が通常位置から90度外側に回転した作動位置に作動した場合、連通口150aを開放して、培養空間151の内外を連通する(図6の点線参照)。
こうして構成された培養装置100の動作を説明する。ここでは、第1実施形態の培養方法のS120(図4の微細水供給処理)におけるS200の吸湿制御と、S220の放湿制御とにおける動作を説明する。
吸湿制御では、制御部160は、空気通路121を吸湿用の連通状態とし、微細水発生カートリッジ130への通電をオフで、所定風量(第1風量)となるようにファン140を駆動させて導電性高分子膜34bに水分を吸着させる吸湿制御(通常吸湿制御)を行う。吸湿用の連通状態では、第1切替部125が第1連通路124を閉鎖して第1開口122a側を開放し、第2切替部128が第2連通路127を閉鎖して第2開口122b側を開放して、ファン140を第1回転方向に回転駆動させる。このため、第1開口122aから主通路122内に吸入した空気が第2開口122bに向けて流通するから、貯水タンク147から蒸発した水分もフィルタ149aを通って微細水発生カートリッジ30に向かって流れる。また、通電回路35をオフとするため、導電性高分子膜34bの温度が低下して水分の吸着が促される。
放湿制御では、制御部160は、空気通路121を放湿用の連通状態とし、微細水発生カートリッジ30への通電をオンで、所定風量よりも小さな風量(第2風量)となるようにファン40を駆動させて導電性高分子膜34bから放出させた微細水を培養空間151内に供給させる放湿制御(通常放湿制御)を行う。放湿用の連通状態では、第1切替部125が第1連通路124を開放して第1開口122a側を閉鎖し、第2切替部128が第2連通路127を開放して第2開口122b側を閉鎖するため、主通路122が第1連通路124と第2連通路127との間で空気が流通可能な状態で、ファン140を第2回転方向に回転駆動させる。このため、ファン140から送風された空気が微細水発生カートリッジ130と温調カートリッジ145とを順に通って第1連通路124から培養空間151内に流れ、第2連通路127を通って主通路122に戻る。また、通電回路35をオンとするため、導電性高分子膜34bの温度が上昇して微細水の放出が促されるから、放出された微細水が、送風される空気によって培養空間151内に供給されて容器153内の培地に照射される。
また、第2実施形態では、通常の吸湿制御および放湿制御以外に、培養空間151内の湿度が所定湿度を超えた場合に、空気通路121を調整用の連通状態とし、微細水発生カートリッジ30への通電をオフで、所定風量よりも小さな風量(第2風量)でファン140を駆動させて培養空間151内に外気を循環させる湿度調整制御を行う。調整用の連通状態では、第1切替部125は、第1連通路124を開放して第1開口122a側を閉鎖し、第2切替部128は、第2連通路127を閉鎖して第2開口122b側を開放し、切替部154は、連通口150aを開放して培養空間151の内外を連通して、ファン140を第2回転方向に回転駆動させる。このため、第2開口122bから流入した空気(外気)が第1連通路124から培養空間151内に流通して連通口150aから外部に流出する。また、通電回路35をオフとするため、導電性高分子膜34bの温度が低下していくから、微細水の放出が抑制される。このように、湿度調整制御では、空気通路121から培養ケース150内に外気を導入して、培養空間151内の湿度が低くなるように調整する。なお、吸湿制御や放湿制御、湿度調整制御のファン140の風量を、風量調節スイッチ64でそれぞれ設定可能としてもよい。
なお、第2実施形態の湿度調整制御は、必須ではなく湿度調整制御を行わなくてもよい。そのようにする場合、培養ケース150に連通口150aを形成せず、切替部154を備えなくてもよい。また、培養空間151内の湿度が所定湿度を超えた場合に、放湿制御を中止して対応してもよい。なお、所定湿度を頻繁に超えるなど湿度が高くなり易い場合、放湿時間Tbを短くするなどの調整を行ってもよい。また、培養ケース150内に3つの湿度センサ52a~52cを備えたが、湿度センサを1以上備えるものであればよい。また、第2実施形態では、貯水タンク147が設けられたが、これに限られず、貯水タンク147が設けられなくてもよい。また、第2実施形態では、主通路122内に温調カートリッジ145を備えたが、これに限られず、第1連通路124に備えてもよい。
第1実施形態や第2実施形態では、温調カートリッジ45,145を備えたが、これに限られず、温調カートリッジ45,145を備えなくてもよい。
第1実施形態や第2実施形態では、微細水が供給された培地に被培養物を接種して培養する際(S140,S150)に微細水を供給することなく培養するが、これに限られず、培地に被培養物が接種された後の培養期間中に微細水を供給しながら培養してもよい。例えば培養期間の開始当初など、培養期間の一部の期間のみ微細水を供給してもよい。また、微細水発生カートリッジ30(130)から微細水を直接供給するものとしたが、これに限られず、微細水が放出された環境に培地を静置して微細水を供給するものなど、被培養物を接種する前の培地に粒径が50ナノメートル以下の微細水を供給するものであればよい。
第1実施形態や第2実施形態において、湿度センサにより検出される湿度に基づいて、吸湿時間Taや放湿時間Tb、吸湿制御と放湿制御の間の休止時間を調整したり、吸湿制御や放湿制御の風量を変更したり、微細水の供給完了を判定したりしてもよい。
実施形態の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施形態では、培養方法のS120が工程(a)に相当し、S140,S150が工程(b)に相当する。また、培養装置10(100)が「培養装置」に相当し、空気通路22(122)が「空気通路」に相当し、ファン40(140)が「送風部」に相当し、微細水発生カートリッジ30(130)が「微細水発生部」に相当し、制御部60(160)が「制御部」に相当する。収容容器50(容器153)が「収容容器」に相当する。
なお、実施形態の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施形態が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行われるべきものであり、実施形態は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
以下には、本発明の培養装置10を用いて培養を行った例を実施例として説明する。なお、本発明は以下の実施例1,2に限定されるものではない。
(微細水供給)
実施例1では、収容容器50としてのシャーレにCP加ポテトデキストロース寒天培地を収容し、培養装置10にセットして、21時間にわたり微細水供給処理を実行して微細水を照射した。なお、クリーンベンチ内で、温度25℃、湿度40%の環境下で処理を実行した。また、上述した吸湿時間Taを2分、放湿時間Tbを1分として、吸湿制御と放湿制御とを交互に繰り返し実行した。
(接種)
微細水供給処理を21時間実行した後、培養装置10からシャーレを取り外し、微細水が供給されたCP加ポテトデキストロース寒天培地に黒麹カビ(NBRC4066)の懸濁液を20μL滴下した。なお、黒麹カビは、由来を限定することなく、通常入手可能なものであればよい。
(培養)
その後、シャーレに蓋(開口が形成されていない上蓋)を取り付けて、30℃の恒温槽内に6日間静置した。
また、比較例として、実施例と異なり、懸濁液を滴下する前のCP加ポテトデキストロース寒天培地に微細水供給処理を行わない比較例1,2を示す。比較例1は、シャーレにCP加ポテトデキストロース寒天培地を収容し、蓋を取り付けて21時間静置し、その後に黒麹カビ(NBRC4066)の懸濁液を20μL滴下した。比較例2は、シャーレにCP加ポテトデキストロース寒天培地を収容し、蓋を取り付けずに開けたまま高湿度(80~90%RH)中に21時間静置し、その後に黒麹カビ(NBRC4066)の懸濁液を20μL滴下した。比較例1,2ともに、黒麹カビの懸濁液を滴下した後は、実施例と同様にシャーレに蓋を取り付けて、30℃の恒温槽内に6日間静置した。
(結果)
図7は、実施例1の培養結果を示す写真である。図8は、比較例1の培養結果を示す写真である。図9は、比較例2の培養結果を示す写真である。図7~9では、恒温槽内に静置してから6日間経過後に、シャーレを上方から撮像した写真(各図(a))と、シャーレを下方から撮像した写真(各図(b))とを示す。比較例1,2では、培養がシャーレの全面に広がらなかったのに対し、実施例1では、培養がシャーレの全面に広がっており優位性が見られた。また、実施例1では、比較例1,2よりも外周縁に菌糸の発育が認められる。なお、培地を高湿度中に曝した比較例2よりも実施例1の方が培養が促進されていることから、水分としての微細水が培地に長く留まり、黒麹カビに微細水を供給し続ける効果が高いと考えられる。このように、黒麹カビの懸濁液を滴下する前の培地に微細水を照射することにより、黒麹カビの培養が促進されたことが示された。
次に、実施例2および比較例3,4について説明する。実施例2および比較例3,4は、それぞれ実施例1および比較例1,2の黒麹カビに代えて、紅麹カビ(NBRC4520)の懸濁液を滴下する点以外は、同様の工程が行われるため、工程の説明は省略する。なお、紅麹カビは、由来を限定することなく、通常入手可能なものであればよい。
(結果)
図10は、実施例2の培養結果を示す写真である。図11は、比較例3の培養結果を示す写真である。図12は、比較例4の培養結果を示す写真であり、各図(a),(b)は図7~図9と同じである。比較例3,4では、比較例1,2と同様に、培養がシャーレの全面に広がらなかった。一方、実施例2では、実施例1と同様に、培養がシャーレの全面に広がっており優位性が見られ、比較例3,4よりも外周縁に菌糸の発育が認められた。即ち、紅麹カビの懸濁液を滴下する前の培地に微細水を照射することにより、紅麹カビの培養が促進されたことが示された。以上の実施例1,2より、被培養物である麹カビの懸濁液を滴下する前に培地に微細水を供給することで、培地に水分を供給しない比較例1,3や培地を単に高湿度中に曝した比較例2,4よりも培養が促進されることがわかった。なお、高湿度に曝したものや蒸したものは、水分子での供給となるため、約0.38ナノメートルの水(水分子)が供給される。一方、実施例1,2では、微細水での供給となるため、下限が約1ナノメートルで上限が50ナノメートル(1~50ナノメートル)の水(微細水)が供給される。
本発明は、培養技術の分野や培養装置の製造産業などに利用可能である。
10,100 培養装置、20,120 微細水供給ユニット、21 ダクト、21a,21b 開口、22 空気通路、25 切替部、26 切替板、30,130 微細水発生カートリッジ(微細水発生部)、32 ケース、34 微細水発生素子、34a 基材、34b 導電性高分子膜、35,135 通電回路(通電部)、40,140 ファン(送風部)、45,145 温調カートリッジ(熱交換部)、49a,49b,49c フィルタ、50 収容容器、51 容器本体、52,52A 上蓋、53 開口、54 支持部、60,160 制御部、62 スタートスイッチ、64 風量調節スイッチ、121 空気通路、122 主通路、122a 第1開口、122b 第2開口、123 パンチングプレート、123a 貫通孔、124 第1連通路、124a 出口、125 第1切替部、126,129 切替板、127 第2連通路、128 第2切替部、147 貯水タンク、149a,149b フィルタ、150 培養ケース、150a 連通口、151 培養空間、152a,152b,152c 湿度センサ、153 容器、154 切替部、155 切替板、158 フィルタ。

Claims (16)

  1. (a)培地を設ける工程と、
    (b)温度低下により空気中の水分を導電性高分子膜に吸着する吸湿状態と温度上昇により前記導電性高分子膜に吸着した水分を粒径が1~50ナノメートルの微細水として放出する放湿状態とに変化する微細水発生部から、前記培地に対して微細水を含む空気のみを供給する工程と、
    (c)微細水が供給された後の前記培地に被培養物を接種して培養する工程と、
    を含む培養方法。
  2. (a)培地を設ける工程と、
    (b)前記培地に対して、粒径が1~50ナノメートルの微細水を含む空気のみを供給する工程と、
    (c)微細水が供給された後の前記培地に被培養物を接種して培養する工程と、
    を含む培養方法。
  3. 請求項1または2に記載の培養方法であって、
    前記(b)では、更に、前記培地を収容した収容容器に、前記微細水を含まない気の流入を抑制した状態で、微細水を供給する
    培養方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の培養方法であって、
    前記(c)では、更に、前記培地を収容した収容容器を閉じた状態で、微細水を供給することなく所定の培養期間に亘り静置する
    培養方法。
  5. 培地に被培養物を接種して培養を行う培養装置であって、
    気通路と、
    前記空気通路に着脱可能に接続され、前記培地を収容する収容容器と、
    前記空気通路に配置された送風部と、
    前記空気通路に配置され、温度低下により空気中の水分を導電性高分子膜に吸着する吸湿状態と温度上昇により前記導電性高分子膜に吸着した水分を粒径が1~50ナノメートルの微細水として放出する放湿状態とに変化する微細水発生部と、
    前記被培養物を接種する前の前記培地が前記収容容器に収容された状態で、前記微細水発生部を前記吸湿状態とする吸湿制御と、前記微細水発生部を前記放湿状態とする放湿制御とを行って、前記微細水を含む空気のみが送風により前記収容容器内の前記培地に供給されるように前記微細水発生部と前記送風部とを制御する制御部と、
    を備える培養装置。
  6. 請求項5に記載の培養装置であって、
    前記収容容器は、開口と、前記培地を収容した容器本体とを有し、
    前記制御部は、前記収容容器の前記開口が前記空気通路に接続された状態において、前記吸湿制御と前記放湿制御とを行って、前記容器本体に向けて微細水を供給する
    培養装置。
  7. 請求項5または6に記載の培養装置であって、
    前記空気通路と前記収容容器との連通の有無を切替可能な切替部を備え、
    前記制御部は、前記吸湿制御では前記空気通路と前記収容容器との連通を遮断するように前記切替部を制御し、前記放湿制御では前記空気通路と前記収容容器とを連通するように前記切替部を制御する
    培養装置。
  8. 請求項6に記載の培養装置であって、
    前記収容容器は、前記開口を閉鎖する蓋を前記容器本体に取付可能であり、前記培地に前記被培養物が接種された後、前記容器本体に前記蓋が取り付られた状態で、微細水を供給することなく所定の培養期間に亘り静置される
    培養装置。
  9. 請求項4に記載の培養方法であって、
    前記(c)は、前記(b)とは離れた場所で実施される
    培養方法。
  10. 請求項9に記載の培養方法であって、
    前記(c)は、更に、前記(b)の後、前記培地を前記(b)から離れた場所に移動させる工程を含む
    培養方法。
  11. 請求項8に記載の培養装置であって、
    前記収容容器は、前記微細水発生部から離れた場所に静置される
    培養装置。
  12. 請求項11に記載の培養装置であって、
    前記微細水が前記収容容器内の前記培地に供給された後、前記収容容器が前記微細水発生部から離れた場所に移動される
    培養装置。
  13. 前記被培養物が黒麹である、請求項1または2に記載の培養方法。
  14. 前記被培養物が黒麹である、請求項5に記載の培養装置。
  15. 前記被培養物が紅麹である、請求項1または2に記載の培養方法。
  16. 前記被培養物が紅麹である、請求項5に記載の培養装置。
JP2021133193A 2021-08-18 2021-08-18 培養方法および培養装置 Active JP7639609B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021133193A JP7639609B2 (ja) 2021-08-18 2021-08-18 培養方法および培養装置
US18/291,660 US20240240134A1 (en) 2021-08-18 2022-08-17 Culture method and culture device
CN202280050175.6A CN117642497A (zh) 2021-08-18 2022-08-17 培养方法以及培养装置
PCT/JP2022/031054 WO2023022169A1 (ja) 2021-08-18 2022-08-17 培養方法および培養装置
EP22858487.6A EP4389873A1 (en) 2021-08-18 2022-08-17 Culture method and culture device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021133193A JP7639609B2 (ja) 2021-08-18 2021-08-18 培養方法および培養装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2023027864A JP2023027864A (ja) 2023-03-03
JP7639609B2 true JP7639609B2 (ja) 2025-03-05

Family

ID=85240619

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021133193A Active JP7639609B2 (ja) 2021-08-18 2021-08-18 培養方法および培養装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20240240134A1 (ja)
EP (1) EP4389873A1 (ja)
JP (1) JP7639609B2 (ja)
CN (1) CN117642497A (ja)
WO (1) WO2023022169A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7452384B2 (ja) * 2020-11-06 2024-03-19 株式会社アイシン 培養装置および培養方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020054100A1 (ja) 2018-09-14 2020-03-19 アイシン精機株式会社 微細水放出装置
JP2020115765A (ja) 2019-01-22 2020-08-06 アイシン精機株式会社 植物栽培装置

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3935067A (en) * 1974-11-22 1976-01-27 Wyo-Ben Products, Inc. Inorganic support for culture media
JP2871882B2 (ja) 1991-04-02 1999-03-17 森永乳業株式会社 紅麹菌熟成チーズおよびその製造法
JP2005137273A (ja) * 2003-11-06 2005-06-02 Kanebo Ltd シイタケ菌床栽培用システム及びシイタケ菌床栽培方法
JP2006000054A (ja) * 2004-06-17 2006-01-05 Olympus Corp 培養容器および生体試料観察システム
JP6883237B2 (ja) * 2016-09-30 2021-06-09 株式会社アイシン 微細水導出装置
JP7091692B2 (ja) 2017-07-19 2022-06-28 株式会社アイシン 微細水粒子放出素子、微細水粒子放出装置及び微細水粒子放出素子の製造方法
JP7452384B2 (ja) * 2020-11-06 2024-03-19 株式会社アイシン 培養装置および培養方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020054100A1 (ja) 2018-09-14 2020-03-19 アイシン精機株式会社 微細水放出装置
JP2020115765A (ja) 2019-01-22 2020-08-06 アイシン精機株式会社 植物栽培装置

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
湯 懐鵬、吉澤 晋,温度変動が真菌の増殖性状に与える影響,日本建築学会計画系論文集,1994年09月30日,第463号,第39ー46頁

Also Published As

Publication number Publication date
US20240240134A1 (en) 2024-07-18
CN117642497A (zh) 2024-03-01
EP4389873A1 (en) 2024-06-26
JP2023027864A (ja) 2023-03-03
WO2023022169A1 (ja) 2023-02-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7452384B2 (ja) 培養装置および培養方法
JP7639609B2 (ja) 培養方法および培養装置
CN102422780A (zh) 食用菌栽培用空调房
CN106171315A (zh) 一种多功能种子储藏装置
JP2011019481A (ja) 乾燥キノコ類の製造方法および乾燥キノコ類の製造装置
CN107815410A (zh) 一种微生物实验用的观察培养箱
WO2021181097A1 (en) Atmospheric water harvesting device and method
JP2006288647A (ja) 滅菌システム
KR20110097494A (ko) 발효식품 제조 장치 및 그 제조 방법
CN111528305A (zh) 一种红茶、黄茶发酵一体室
KR101040278B1 (ko) 멀티 인큐베이터
JP2020115765A (ja) 植物栽培装置
CN119014560B (zh) 一种用于食品干燥的微波杀菌设备
KR101048202B1 (ko) 복합식 공기청정기
CN104958770B (zh) 一种香菇木粉快速灭菌装置及灭菌方法
JPH03275582A (ja) 堆肥製造機の制御装置
CN217997197U (zh) 一种多功能型食品微生物用培养装置
JPH06343457A (ja) 加圧培養方法および培養容器
CN115281262B (zh) 一种兰花香日铸茶的加工工艺
CN219239616U (zh) 一种芽孢杆菌芽孢高效发生收集装置
JP4060153B2 (ja) 滅菌装置、滅菌方法、及び培養方法
CN222993363U (zh) 一种微针阵列无菌干燥装置
CN119175088B (zh) 一种用于co2捕集的多孔硅基分子筛的制备方法及水热反应釜
CN220507453U (zh) 一种节能型生物菌肥烘干装置
CN118883832B (zh) 一种环磺酮在土壤中光解的光解模拟装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220816

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230908

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240827

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20241024

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20250121

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20250203

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7639609

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150