JP7645543B2 - 油圧制御装置 - Google Patents
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Description
しかしながら、従来のフラップゲートは扉体が吊り金物に懸垂された状態で設置されることから、通常時は通水部を閉鎖しているため排水性能が低い、塵芥等が挟まり易く不完全閉鎖障害が発生するといった問題点や、波浪等により下流側水位が激しく変動した場合に、扉体が水位変動に同調して激しく開閉を繰り返し、扉体と戸当金物との激しい衝突が長時間繰返され、騒音や損傷が発生するといった問題点があった。
さらに、フラップゲートの強制開操作を行う場合には、図6の状態から図7の状態にするため、第1のストップ弁(12)を閉め、第2のストップ弁(13)を開ける操作が必要であり、強制開操作終了後には、その逆の操作をする必要があった。
本発明は、これらの問題点を解決し、上流側からの排水流の水圧等によって扉体が開放する場合には、抵抗を最小限として円滑に開放作動させることができ、下流側が所定水位以上になりフロート弁が閉扉位置に切り換わって扉体が自重で閉鎖状態となる場合等には、閉作動を緩やかな作動速度とすることにより、波浪による扉体のバタツキ等を抑えることができる油圧制御装置を提供することを第1の課題としている。
また、弁やバルブ等を操作することなく、油圧ポンプを作動させるだけでゲートの強制開操作を行うことができ、強制開操作終了後も弁やバルブ等を操作する必要のない油圧制御装置を提供することを第2の課題としている。
自重により閉鎖状態となるゲートの油圧制御装置であって、
作動油の移動に連動して動くロッド(8)、前方油口(3a)及び後方油口(3b)を有する両ロッド式油圧シリンダ(3)と、
前記ロッド(8)が前記前方油口(3a)の有る側に移動すると閉じる方向に動き、前記ロッド(8)が前記後方油口(3b)の有る側に移動すると開く方向に動く扉体(1)と、
前記前方油口(3a)と前記後方油口(3b)とを連通する第1連通管(10)と、
前記第1連通管(10)に設けられ、前記後方油口(3b)から前記前方油口(3a)の方向にのみ作動油が流れることを許容する逆止弁(11)と、
前記第1連通管(10)における前記逆止弁(11)の前方側と後方側とを連通する第2連通管(12)と、
前記第2連通管(12)に設けられ、前記ゲートより下流側の水位(19b)が所定水位以上となった時に開状態となるフロート弁(4b)及び作動油の流量が所定流量以上にならないように調整する流量制御弁(13)を備えていることを特徴とする。
作動油を貯留する油圧タンク(18)と、
前記油圧タンク(18)から前記両ロッド式油圧シリンダ(3)へ作動油を供給する油圧ポンプ(17)と、
前記油圧ポンプ(17)の作動油出口と前記第1連通管(10)の前記逆止弁(11)より前記前方油口(3a)側又は前記作動油出口と前記第2連通管(12)の前記フロート弁(4b)及び前記流量制御弁(13)より前記前方油口(3a)側を接続する作動油供給管(14)と、
前記作動油供給管(14)に設けられた供給用逆止弁(15a)と、
前記油圧タンク(18)と前記第1連通管(10)の前記逆止弁(11)より前記後方油口(3b)側又は前記油圧タンク(18)と前記第2連通管(12)の前記フロート弁(4b)及び前記流量制御弁(13)より前記後方油口(3b)側を接続する作動油排出管(16)と、
前記作動油排出管(16)に設けられた排出用パイロット付逆止弁(15b)と、を備え、
前記油圧タンク(18)から前記油圧ポンプ(17)、前記作動油供給管(14) 、前記供給用逆止弁(15a)、前記第1連通管(10)及び前記前方油口(3a)を介して前記両ロッド式油圧シリンダ(3)へ作動油が供給されると、前記両ロッド式油圧シリンダ(3)から前記後方油口(3b)、前記第1連通管(10)、前記作動油排出管(16)及び前記排出用パイロット付逆止弁(15b)を介して前記油圧タンク(18)へ作動油が排出されることを特徴とする。
前記油圧タンク(18)、前記油圧ポンプ(17)、前記作動油供給管(14)、前記供給用逆止弁(15a)、前記作動油排出管(16)及び前記排出用パイロット付逆止弁(15b)が、前記第1連通管(10)又は前記第2連通管(12)に対して着脱自在に接続可能であることを特徴とする。
また、フロート弁(4b)が開状態の時には前方油口(3a)から後方油口(3b)の方向へ流量制御弁(13)を介して作動油が流れるので、扉体(1)は自重で閉鎖方向に移動するが、流量制御弁(13)の作用によって緩やかな作動速度となり、波浪による扉体(1)のバタツキ等を抑えることができる。
実施例1に係る上ヒンジ式フラップゲートは、図1に示すように、扉体1が上流側水路と下流側水路との境界部にヒンジ金物6によって回動自在に懸垂されており、外力が働かない状態においては、自重により上流側水路の出口を閉鎖するようになっている。
また、扉体1の上部には扉体駆動アーム1aが設けてあり、両ロッド式油圧シリンダ3のロッド8の先端に設けてある先端金物9とヒンジ接続されており、扉体1の開閉作動と両ロッド式油圧シリンダ3のロッド伸縮作動が常に同調する。
そして、両ロッド式油圧シリンダ3はトラニオン式軸受7に揺動自在に取り付けられ、扉体1が開放作動するとロッド8は縮作動し、扉体1が閉鎖作動するとロッド8は伸作動する。反対にロッド8が縮作動をすると扉体1は開放作動し、ロッド8が伸作動をすると扉体1は閉鎖作動する。
さらに、フロート装置収納箱4cの内部には、後述するフロート4a及びフロート弁4bが収納されており、上流側水路の出口の周囲には戸当金物5が設けてある。
両ロッド式油圧シリンダ3の前方油口3aと後方油口3bは、第1連通管10によって連通されており、第1連通管10には後方油口3bから前方油口3aの方向にのみ作動油が流れることを許容する逆止弁11が設けられている。
また、第1連通管10における逆止弁11の前方側(前方油口3aに近い側)と後方側(後方油口3bに近い側)は、第2連通管12によって連通されており、第2連通管12には、ゲートより下流側の水路2bにおける下流側水位19bが所定水位以上となった時に開状態となるフロート弁4b及び作動油の流量が所定流量以上にならないように調整する流量制御弁13が設けられている。
ここで、両ロッド式油圧シリンダ3は、ロッド8が伸縮作動してもシリンダ内部の作動油量が変化しない特性により、前方油口3aと後方油口3b間を作動油が自由に流れる状態とすることで、外力によってロッド8を自在に伸縮作動できる特性を有している。
そのため、下流側水位19bが所定水位より低く、フロート4aが下がっていて、フロート弁4bが閉鎖している図2の状態においては、第2連通管12が閉鎖された状態となり、作動油は後方油口3bから前方油口3aの方向にのみ流れることが可能であるので、両ロッド式油圧シリンダ3のロッド8の縮作動のみが可能なゲート開放保持状態となる。
ゲート開放保持状態においては、図3に示すように、扉体1は上流側水位19aの水圧力によって排水方向へ開こうとし、ロッド8は黒い矢印の方向へ移動しようとする。
そうすると、作動油は第1連通管10内を白い矢印で示すように後方油口3bから前方油口3aの方向に流れ、自動開放作動を行うことができる。
そして、その後上流側水位19aが下がり、水圧力が小さくなっても、作動油は第1連通管10内を前方油口3aから後方油口3bの方向には流れることができないため、両ロッド式油圧シリンダ3のロッド8は伸作動できず扉体1の開放状態が保持される。
図3の状態から下流側水位19bが上昇し、フロート4aが上昇してフロート弁4bが開いた状態となると、ゲート開放保持状態が解除された図4の状態となり、両ロッド式油圧シリンダ3のロッド8は、伸作動・縮作動ともに可能となる。
この状態においては、扉体1は上流側水位19aと下流側水位19bの変動に対応した自動開閉作動を行うことができる。
すなわち、上流側水位19aの方が下流側水位19bより高く、上流側水位19aの排水方向への水圧力が下流側水位19bによる水圧力と扉体1の自重による圧力より大きい場合には、自動開作動が行われゲート上流側から下流方向へ排水される。
逆に、上流側水位19aが下流側水位19bより低いか同程度で、上流側水位19aの排水方向への水圧力が下流側水位19bによる水圧力と扉体1の自重による圧力より小さい場合には、図4に示すように、扉体1は下流側水位19bによる水圧力と扉体1の自重によってゲート方向へ閉じようとし、ロッド8は黒い矢印の方向へ移動しようとする。
そうすると、作動油は第1連通管10内及び第2連通管12内を白い矢印で示すように前方油口3aから後方油口3bの方向に流れるので、扉体1は閉鎖方向に移動して自動閉作動が行われ、最終的に図5の状態となる。
このとき、第2の連通管12内を流れる作動油の流量は、流量制御弁13の作用によって所定流量以上にはならないため、ロッド8の伸作動速度が制限され、扉体1の自動閉作動速度は緩やかなものとなる。そのため、扉体1が高速で閉作動して戸当金物5と激しい衝突を起こすことを回避でき、騒音の発生や損傷の発生を防止することができる。
実施例2に係る上ヒンジ式フラップゲートと実施例1に係る上ヒンジ式フラップゲートは全く同じ構造であり、油圧操作装置も、第1連通管10、逆止弁11、第2連通管12、フロート4a、フロート弁4b及び流量制御弁13については、全く同じ構成である。
実施例2が実施例1と相違しているのは、作動油供給管14、供給用逆止弁15a、作動油排出管16、排出用パイロット付逆止弁15b、油圧ポンプ17及び油圧タンク18が設けてある点である。そのため、実施例1と共通する部材等には同じ番号を付し、以下では、主として実施例1と異なる点について説明する。
そして、油圧ポンプ17を作動させなければ、供給用逆止弁15a及び排出用パイロット付逆止弁15bにより、作動油が作動油供給管14内及び作動油排出管16内を流れることはないので、フロート弁4bが閉鎖している状態においては、実施例1の図3と同様に、扉体1が上流側水位の水圧力によって排水方向へ押されると、作動油は第1連通管10内を後方油口3bから前方油口3aの方向に流れて自動開放作動が行われ、その後上流側水位の水圧力が小さくなっても、作動油が第1連通管10内を前方油口3aから後方油口3bの方向に流れることはないため、両ロッド式油圧シリンダ3のロッド8は伸作動できず扉体1の開放状態が保持される。
また、フロート弁4bが開いた状態においては、実施例1と同様に両ロッド式油圧シリンダ3のロッド8は伸作動・縮作動ともに可能となり、扉体1は上流側水位19aと下流側水位19bの変動に対応した自動開閉作動が行われる。
強制開放時には油圧ポンプ17を作動させ、油圧タンク18から作動油を供給する。
油圧タンク18から供給された作動油は白い矢印で示すように、油圧ポンプ17の作動油出口、作動油供給管14、供給用逆止弁15a、作動油供給管14、第1連通管10及び前方油口3aを経由して前方油室に供給される。
作動油が前方油室に供給されるとロッド8が縮作動するので、後方油室の作動油は白い矢印で示すように、後方油口3b、第1連通管10、作動油排出管16、排出用パイロット付逆止弁15b及び作動油排出管16を経由して油圧タンク18に排出される。
そうすると、先端金物9は両ロッド式油圧シリンダ3の方向に移動するので、扉体1は強制的に開放状態となる。
なお、排出用パイロット付逆止弁15bは、油圧ポンプ17によって油圧タンク18から作動油を供給するとき以外は、後方油口3bから油圧タンク18への作動油の流れを阻止するように動作する。
実施例3に係る上ヒンジ式フラップゲートは実施例2と同様、実施例1に係る上ヒンジ式フラップゲートと全く同じ構造であり、強制開放時における油圧操作装置は、作動油供給管14及び作動油排出管16が、それぞれ供給用接続口14a及び排出用接続口16aに接続されている点以外は、実施例2と同じ構成である。
そのため、実施例1及び2と共通する部材等には同じ番号を付し、以下では、主として実施例2と異なる点について説明する。
そうすると、実施例2の図7に示したと同様の作動油の流れによって、油圧タンク18の作動油が前方油室に供給され、後方油室の作動油が油圧タンク18に排出されて、扉体1は強制的に開放状態となるので、全開状態となったら油圧ポンプ17を停止させる。
そして、扉体1が全開状態となった後に、強制開放装置の作動油供給管14及び作動油排出管16を、供給用接続口14a及び排出用接続口16aから外しても、作動油が第1連通管10内を前方油口3aから後方油口3bの方向に流れることはないため、両ロッド式油圧シリンダ3のロッド8は伸作動できず扉体1の開放状態が保持される。
なお、ごく微量の作動油漏れによって、上ヒンジ式フラップゲートの開放角度は1か月間に1~2°程度小さくなっていくが、強制開放によって開放角度を20°とした場合には、概ね6か月程度は上流からの排水に対して十分な開放状態を保持することができる。
(1)実施例1~3では、第2連通管12のフロート弁4bよりも後方油口3b側に流量制御弁13を設けたが、第2連通管12のフロート弁4bよりも前方油口3a側に流量制御弁13を設けても良い。
(2)実施例1~3では上ヒンジ式フラップゲートを用いたが、いずれの実施例においても自重により閉鎖状態となり、上流側水位又は下流側水位の水圧力によってゲートが開く方向又は閉じる方向に移動するタイプのゲートであればマイターゲート等どのようなゲートを用いても良い。
また、作動油排出管16は、油圧タンク18と第1連通管10の逆止弁11より後方油口3b側とを接続しているが、図9に示すように、油圧タンク18と第2連通管12のフロート弁4b及び流量制御弁13より後方油口3b側とを接続しても良い。
さらに、作動油供給管14は図6のように接続し、作動油排出管16は図9のように接続する態様としても良く、逆に作動油供給管14は図9のように接続し、作動油排出管16は図6のように接続する態様としても良い。
2a 上流側の水路 2b 下流側の水路
3 両ロッド式油圧シリンダ 3a 前方油口 3b 後方油口
4a フロート 4b フロート弁 4c フロート装置収納箱
5 戸当金物 6 ヒンジ金物 7 トラニオン式軸受
8 ロッド 9 先端金物 10 第1連通管
11 逆止弁 12 第2連通管 13 流量制御弁
14 作動油供給管 14a 供給用接続口
15a 供給用逆止弁 15b 排出用パイロット付逆止弁
16 作動油排出管 16a 排出用接続口 17 油圧ポンプ
18 油圧タンク 19a 上流側水位 19b 下流側水位
Claims (3)
- 自重により閉鎖状態となるゲートの油圧制御装置であって、
作動油の移動に連動して動くロッド、前方油口及び後方油口を有する両ロッド式油圧シリンダと、
前記ロッドが前記前方油口の有る側に移動すると閉じる方向に動き、前記ロッドが前記後方油口の有る側に移動すると開く方向に動く扉体と、
前記前方油口と前記後方油口とを連通する第1連通管と、
前記第1連通管に設けられ、前記後方油口から前記前方油口の方向にのみ作動油が流れることを許容する逆止弁と、
前記第1連通管における前記逆止弁の前方側と後方側とを連通する第2連通管と、
前記第2連通管に設けられ、前記ゲートより下流側の水位が所定水位以上となった時に開状態となるフロート弁及び作動油の流量が所定流量以上にならないように調整する流量制御弁を備えている
ことを特徴とする油圧制御装置。 - 作動油を貯留する油圧タンクと、
前記油圧タンクから前記両ロッド式油圧シリンダへ作動油を供給する油圧ポンプと、
前記油圧ポンプの作動油出口と前記第1連通管の前記逆止弁より前記前方油口側又は前記作動油出口と前記第2連通管の前記フロート弁及び前記流量制御弁より前記前方油口側を接続する作動油供給管と、
前記作動油供給管に設けられた供給用逆止弁と、
前記油圧タンクと前記第1連通管の前記逆止弁より前記後方油口側又は前記油圧タンクと前記第2連通管の前記フロート弁及び前記流量制御弁より前記後方油口側を接続する作動油排出管と、
前記作動油排出管に設けられた排出用パイロット付逆止弁と、を備え、
前記油圧タンクから前記油圧ポンプ、前記作動油供給管、前記供給用逆止弁、前記第1連通管及び前記前方油口を介して前記両ロッド式油圧シリンダへ作動油が供給されると、前記両ロッド式油圧シリンダから前記後方油口、前記第1連通管、前記作動油排出管及び前記排出用パイロット付逆止弁を介して前記油圧タンクへ作動油が排出される
ことを特徴とする請求項1に記載の油圧制御装置。 - 前記油圧タンク、前記油圧ポンプ、前記作動油供給管、前記供給用逆止弁、前記作動油排出管及び前記排出用パイロット付逆止弁が、前記第1連通管又は前記第2連通管に対して着脱自在に接続可能である
ことを特徴とする請求項2に記載の油圧制御装置。
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