JP7654670B2 - 偏光板、位相差層付偏光板、ならびに、該偏光板または該位相差層付偏光板を含む画像表示装置 - Google Patents
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Description
y<-0.011x+0.525 (1)。
本発明の別の実施形態による偏光板は、偏光子と、該偏光子の少なくとも一方の側に配置された保護層と、を有し、かつ、矩形以外の異形を有する。該保護層は10μm以下の厚みを有する樹脂膜で構成されている。該偏光子は、二色性物質を含むポリビニルアルコール系樹脂フィルムで構成され、かつ、単体透過率をx%とし、該ポリビニルアルコール系樹脂フィルムの面内位相差をznmとした場合に、下記式(2)を満たす:
z<-60x+2875 (2)。
本発明のさらに別の実施形態による偏光板は、偏光子と、該偏光子の少なくとも一方の側に配置された保護層と、を有し、かつ、矩形以外の異形を有する。該保護層は10μm以下の厚みを有する樹脂膜で構成されている。該偏光子は、二色性物質を含むポリビニルアルコール系樹脂フィルムで構成され、かつ、単体透過率をx%とし、該ポリビニルアルコール系樹脂の配向関数をfとした場合に、下記式(3)を満たす:
f<-0.018x+1.11 (3)。
本発明のさらに別の実施形態による偏光板は、偏光子と、該偏光子の少なくとも一方の側に配置された保護層と、を有し、かつ、矩形以外の異形を有する。該保護層は10μm以下の厚みを有する樹脂膜で構成されている。該偏光子は、二色性物質を含むポリビニルアルコール系樹脂フィルムで構成され、かつ、偏光子の突き刺し強度が30gf/μm以上である。
1つの実施形態において、上記偏光子の厚みは10μm以下である。
1つの実施形態において、上記偏光子の単体透過率は40.0%以上であり、かつ、偏光度が99.0%以上である。
1つの実施形態においては、上記異形は、貫通穴、V字ノッチ、U字ノッチ、平面視した場合に船形に近似した形状の凹部、平面視した場合に矩形の凹部、平面視した場合にバスタブ形状に近似したR形状の凹部、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される。
1つの実施形態においては、上記U字ノッチの曲率半径は5mm以下である。
1つの実施形態においては、上記樹脂膜は、エポキシ樹脂および(メタ)アクリル系樹脂から選択される少なくとも1種の樹脂を含む。
1つの実施形態においては、上記樹脂膜はエポキシ樹脂の光カチオン硬化物で構成されており、該樹脂膜の軟化温度は100℃以上である。
1つの実施形態においては、上記樹脂膜はエポキシ樹脂の有機溶媒溶液の塗布膜の固化物で構成されており、該樹脂膜の軟化温度は100℃以上である。
1つの実施形態においては、上記樹脂膜は熱可塑性(メタ)アクリル系樹脂の有機溶媒溶液の塗布膜の固化物で構成されており、該樹脂膜の軟化温度は100℃以上である。1つの実施形態においては、上記熱可塑性(メタ)アクリル系樹脂は、ラクトン環単位、無水グルタル酸単位、グルタルイミド単位、無水マレイン酸単位およびマレイミド単位からなる群から選択される少なくとも1つを有する。
本発明の別の局面によれば、位相差層付偏光板が提供される。当該位相差層付偏光板は、上記の偏光板と位相差層とを含み、該位相差層は、上記偏光子の上記保護層が配置された側と反対側に配置されている。
1つの実施形態においては、上記位相差層のRe(550)は100nm~190nmであり、Re(450)/Re(550)は0.8以上1未満であり、該位相差層の遅相軸と上記偏光子の吸収軸とのなす角度は40°~50°である。
1つの実施形態においては、上記位相差層は粘着剤層を介して上記偏光板に積層されている。
本発明のさらに別の局面によれば、画像表示装置が提供される。当該画像表示装置は、上記の偏光板または上記の位相差層付偏光板を含む。
A-1.偏光板の全体構成
図1は、本発明の1つの実施形態による偏光板の概略断面図である。図示例の偏光板100は、偏光子10と、偏光子10の一方の側に配置された保護層20と、を有する。目的に応じて、偏光子10の保護層20と反対側に別の保護層(図示せず)が設けられてもよい。保護層20は10μm以下の厚みを有する樹脂膜で構成されている。偏光板は、画像表示装置の視認側偏光板として用いられてもよく、背面側偏光板として用いられてもよい。偏光板は、代表的には視認側偏光板として用いられる。この場合、保護層20は、視認側(画像表示セルと反対側)に配置され得る。
偏光子は、二色性物質を含むPVA系樹脂フィルムで構成されている。1つの実施形態において、偏光子は、単体透過率をx%とし、当該偏光子を構成するポリビニルアルコール系樹脂の複屈折をyとした場合に、下記式(1)を満たす。1つの実施形態において、偏光子は、単体透過率をx%とし、当該偏光子を構成するポリビニルアルコール系樹脂フィルムの面内位相差をznmとした場合に、下記式(2)を満たす。1つの実施形態において、偏光子は、単体透過率をx%とし、当該偏光子を構成するポリビニルアルコール系樹脂の配向関数をfとした場合に、下記式(3)を満たす。1つの実施形態において、偏光子の突き刺し強度は、30gf/μm以上である。
y<-0.011x+0.525 (1)
z<-60x+2875 (2)
f<-0.018x+1.11 (3)
-0.004x+0.18<y<-0.011x+0.525 (1a)
-0.003x+0.145<y<-0.011x+0.520 (1b)
-40x+1800<z<-60x+2875 (2a)
-30x+1450<z<-60x+2850 (2b)
R(λ)=A+B/(λ2-6002)
このとき、この位相差値R(λ)は、波長依存性のないPVAの面内位相差(Rpva)と、波長依存性の強いヨウ素の面内位相差値(Ri)とに下記のように分離することができる。
Rpva= A
Ri = B/(λ2-6002)
この分離式に基づいて、波長λ=1000nmにおけるPVAの面内位相差(すなわちRpva)を算出することができる。なお、当該PVAの面内位相差の評価方法については、特許第5932760号公報にも記載されており、必要に応じて、参照することができる。
また、この位相差を厚みで割ることでPVAの複屈折(Δn)を算出することができる。
-0.01x+0.50<f<-0.018x+1.11 (3a)
-0.01x+0.57<f<-0.018x+1.1 (3b)
f=(3<cos2θ>-1)/2
=(1-D)/[c(2D+1)]
=-2×(1-D)/(2D+1)
ただし、
c=(3cos2β-1)/2で、2941cm-1の振動の場合は、β=90°である。
θ:延伸方向に対する分子鎖の角度
β:分子鎖軸に対する遷移双極子モーメントの角度
D=(I⊥)/(I//) (この場合、PVA分子が配向するほどDが大きくなる)
I⊥ :測定光の偏光方向と偏光子の延伸方向が垂直の場合の吸収強度
I// :測定光の偏光方向と偏光子の延伸方向が平行の場合の吸収強度
偏光度(%)={(Tp-Tc)/(Tp+Tc)}1/2×100
上記偏光子の製造方法は、好ましくは、長尺状の熱可塑性樹脂基材の片側に、ハロゲン化物とポリビニルアルコール系樹脂(PVA系樹脂)とを含むポリビニルアルコール系樹脂層(PVA系樹脂層)を形成して積層体とすること、および、積層体に、空中補助延伸処理と、染色処理と、水中延伸処理と、長手方向に搬送しながら加熱することにより幅方向に2%以上収縮させる乾燥収縮処理と、をこの順に施すことを含む。PVA系樹脂層におけるハロゲン化物の含有量は、好ましくは、PVA系樹脂100重量部に対して5重量部~20重量部である。乾燥収縮処理は、加熱ロールを用いて処理することが好ましく、加熱ロールの温度は、好ましくは60℃~120℃である。乾燥収縮処理による積層体の幅方向の収縮率は、好ましくは2%以上である。さらに、空中補助延伸の延伸倍率は、好ましくは水中延伸の延伸倍率よりも大きい。このような製造方法によれば、上記A-2項で説明した偏光子を得ることができる。特に、ハロゲン化物を含むPVA系樹脂層を含む積層体を作製し、上記積層体の延伸を空中補助延伸及び水中延伸を含む多段階延伸とし、延伸後の積層体を加熱ロールで加熱して幅方向に2%以上収縮させることにより、優れた光学特性(代表的には、単体透過率および偏光度)を有する偏光子を得ることができる。
熱可塑性樹脂基材とPVA系樹脂層との積層体を作製する方法としては、任意の適切な方法が採用され得る。好ましくは、熱可塑性樹脂基材の表面に、ハロゲン化物とPVA系樹脂とを含む塗布液を塗布し、乾燥することにより、熱可塑性樹脂基材上にPVA系樹脂層を形成する。上記のとおり、PVA系樹脂層におけるハロゲン化物の含有量は、好ましくはPVA系樹脂100重量部に対して5重量部~20重量部である。
熱可塑性樹脂基材としては、任意の適切な熱可塑性樹脂フィルムが採用され得る。熱可塑性樹脂基材の詳細については、例えば特開2012-73580号公報に記載されている。当該公報は、その全体の記載が本明細書に参考として援用される。
塗布液は、上記のとおり、ハロゲン化物とPVA系樹脂とを含む。上記塗布液は、代表的には、上記ハロゲン化物および上記PVA系樹脂を溶媒に溶解させた溶液である。溶媒としては、例えば、水、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、各種グリコール類、トリメチロールプロパン等の多価アルコール類、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン等のアミン類が挙げられる。これらは単独で、または、二種以上組み合わせて用いることができる。これらの中でも、好ましくは、水である。溶液のPVA系樹脂濃度は、溶媒100重量部に対して、好ましくは3重量部~20重量部である。このような樹脂濃度であれば、熱可塑性樹脂基材に密着した均一な塗布膜を形成することができる。塗布液におけるハロゲン化物の含有量は、好ましくは、PVA系樹脂100重量部に対して5重量部~20重量部である。
特に、高い光学特性を得るためには、乾式延伸(補助延伸)とホウ酸水中延伸を組み合わせる、2段延伸の方法が選択される。2段延伸のように、補助延伸を導入することにより、熱可塑性樹脂基材の結晶化を抑制しながら延伸することができる。さらには、熱可塑性樹脂基材上にPVA系樹脂を塗布する場合、熱可塑性樹脂基材のガラス転移温度の影響を抑制するために、通常の金属ドラム上にPVA系樹脂を塗布する場合と比べて塗布温度を低くする必要があり、その結果、PVA系樹脂の結晶化が相対的に低くなり、十分な光学特性が得られない、という問題が生じ得る。これに対して、補助延伸を導入することにより、熱可塑性樹脂上にPVA系樹脂を塗布する場合でも、PVA系樹脂の結晶性を高めることが可能となり、高い光学特性を達成することが可能となる。また、同時にPVA系樹脂の配向性を事前に高めることで、後の染色工程や延伸工程で水に浸漬された時に、PVA系樹脂の配向性の低下や溶解等の問題を防止することができ、高い光学特性を達成することが可能になる。
必要に応じて、空中補助延伸処理の後、水中延伸処理や染色処理の前に、不溶化処理を施す。上記不溶化処理は、代表的には、ホウ酸水溶液にPVA系樹脂層を浸漬することにより行う。上記染色処理は、代表的には、PVA系樹脂層を二色性物質(代表的には、ヨウ素)で染色することにより行う。必要に応じて、染色処理の後、水中延伸処理の前に、架橋処理を施す。上記架橋処理は、代表的には、ホウ酸水溶液にPVA系樹脂層を浸漬させることにより行う。不溶化処理、染色処理および架橋処理の詳細については、例えば特開2012-73580号公報に記載されている。
水中延伸処理は、積層体を延伸浴に浸漬させて行う。水中延伸処理によれば、上記熱可塑性樹脂基材やPVA系樹脂層のガラス転移温度(代表的には、80℃程度)よりも低い温度で延伸し得、PVA系樹脂層を、その結晶化を抑えながら延伸することができる。その結果、優れた光学特性を有する偏光子を製造することができる。
上記乾燥収縮処理は、ゾーン全体を加熱して行うゾーン加熱により行っても良いし、搬送ロールを加熱する(いわゆる加熱ロールを用いる)ことにより行う(加熱ロール乾燥方式)こともできる。好ましくは、その両方を用いる。加熱ロールを用いて乾燥させることにより、効率的に積層体の加熱カールを抑制して、外観に優れた偏光子を製造することができる。具体的には、加熱ロールに積層体を沿わせた状態で乾燥することにより、上記熱可塑性樹脂基材の結晶化を効率的に促進させて結晶化度を増加させることができ、比較的低い乾燥温度であっても、熱可塑性樹脂基材の結晶化度を良好に増加させることができる。その結果、熱可塑性樹脂基材は、その剛性が増加して、乾燥によるPVA系樹脂層の収縮に耐え得る状態となり、カールが抑制される。また、加熱ロールを用いることにより、積層体を平らな状態に維持しながら乾燥できるので、カールだけでなくシワの発生も抑制することができる。この時、積層体は、乾燥収縮処理により幅方向に収縮させることにより、光学特性を向上させることができる。PVAおよびPVA/ヨウ素錯体の配向性を効果的に高めることができるからである。乾燥収縮処理による積層体の幅方向の収縮率は、好ましくは1%~10%であり、より好ましくは2%~8%であり、特に好ましくは2%~6%である。
好ましくは、水中延伸処理の後、乾燥収縮処理の前に、洗浄処理を施す。上記洗浄処理は、代表的には、ヨウ化カリウム水溶液にPVA系樹脂層を浸漬させることにより行う。
保護層の厚みは10μm以下である。保護層の厚みが10μm以下であることにより、偏光板の薄型化に寄与し得る。また、従来、偏光子の加熱時の収縮に追随して偏光子を保護する観点から、20μm以上の厚みを有する保護層が用いられている。これに対し、本発明の実施形態で用いられる偏光子は、上記の通り、従来よりもPVA系樹脂の配向度が低く、結果として、加熱による収縮が小さいことから、厚みが10μm以下の保護層を用いた場合であっても、加熱時のクラックの発生が抑制される。さらに、このような偏光子は、異形加工部におけるクラック抑制にも貢献し得る。
1つの実施形態においては、保護層は熱可塑性アクリル系樹脂の有機溶媒溶液の塗布膜の固化物で構成されている。本実施形態の保護層の軟化温度は、加湿耐久性の観点から、好ましくは100℃以上、より好ましくは115℃以上、さらに好ましくは120℃以上、特に好ましくは125℃以上であり、また、成形性の観点から、好ましくは300℃以下、より好ましくは250℃以下、さらに好ましくは200℃以下、特に好ましくは160℃以下である。
1つの実施形態においては、保護層は、エポキシ樹脂の光カチオン硬化物で構成される。このような保護層を用いることにより、クラックの発生が抑制され、かつ、優れた加湿耐久性が得られ得る。上記のとおり、保護層が光カチオン硬化物であるため、保護層形成用組成物は光カチオン重合開始剤を含む。光カチオン重合開始剤は、光酸発生剤の機能を持つ感光剤であり、代表的にはカチオン部とアニオン部とからなるイオン性のオニウム塩が挙げられる。このオニウム塩において、カチオン部は光を吸収し、アニオン部は酸の発生源となる。この光カチオン重合開始剤から発生した酸によりエポキシ基の開環重合が進行する。得られる光カチオン硬化物である保護層は軟化温度が高く、ヨウ素吸着量が低減され得る。そのため、クラックの発生が抑制され、かつ、優れた加湿耐久性を有する偏光板を提供することができる。
エポキシ樹脂としては、任意の適切なエポキシ樹脂を用いることができ、芳香環または脂環を有するエポキシ樹脂が好ましく用いられ得る。本実施形態においては、好ましくは芳香族骨格および水素添加された芳香族骨格からなる群より選択される少なくとも1種を有するエポキシ樹脂を用いることができる。芳香族骨格としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、フルオレン環等が挙げられる。エポキシ樹脂は1種のみを用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。好ましくは芳香族骨格としてビフェニル骨格もしくはビスフェノール骨格を有するエポキシ樹脂またはその水添物が用いられる。このようなエポキシ樹脂を用いることにより、より優れた耐久性を有し、屈曲性にも優れた偏光板が提供され得る。
光カチオン重合開始剤は、光酸発生剤の機能を持つ感光剤であり、代表的にはカチオン部とアニオン部とからなるイオン性のオニウム塩が挙げられる。このオニウム塩において、カチオン部は光を吸収し、アニオン部は酸の発生源となる。この光カチオン重合開始剤から発生した酸によりエポキシ基の開環重合が進行する。光カチオン重合開始剤としては、紫外線等の光照射により芳香族骨格および水素添加された芳香族骨格からなる群より選択される少なくとも1種を有するエポキシ樹脂を硬化させることができる任意の適切な化合物を用いることができる。光カチオン重合開始剤は1種のみを用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
1つの実施形態においては、保護層はエポキシ樹脂の有機溶媒溶液の塗布膜の固化物で構成される。本実施形態の保護層の軟化温度は、加湿耐久性の観点から、好ましくは100℃以上、より好ましくは110℃以上、さらに好ましくは120℃以上、特に好ましくは125℃以上であり、また、成形性の観点から、好ましくは300℃以下、より好ましくは250℃以下、さらに好ましくは200℃以下、特に好ましくは160℃以下である。
本実施形態において、エポキシ樹脂は、好ましくはガラス転移温度(Tg)が100℃以上である。その結果、保護層の軟化温度も、ほぼ100℃以上となる。エポキシ樹脂のTgが100℃以上であれば、このような樹脂から得られた保護層を含む偏光板は、耐久性に優れたものとなりやすい。エポキシ樹脂のTgは、より好ましくは110℃以上、さらに好ましくは120℃以上、特に好ましくは125℃以上である。一方、エポキシ樹脂のTgは、好ましくは300℃以下、より好ましくは250℃以下、さらに好ましくは200℃以下、特に好ましくは160℃以下である。エポキシ樹脂のTgがこのような範囲であれば、成形性に優れ得る。
B-1.位相差層付偏光板の全体構成
図7は、本発明の1つの実施形態による位相差層付偏光板の概略断面図である。図示例の位相差層付偏光板200は、上記A項に記載の偏光板100と位相差層120とを含む。したがって、位相差層付偏光板200は、偏光板100と同様の異形を有する。位相差層付偏光板200においては、位相差層120が偏光子10の保護層としても機能し得る。位相差層120は、代表的には、接着層(図示せず)を介して、偏光板100(図示例では、偏光子10)に積層されている。接着層は、接着剤層または粘着剤層であり、リワーク性等の観点からは粘着剤層(例えば、アクリル系粘着剤層)であることが好ましい。図示しないが、必要に応じて、位相差層付偏光板は、偏光子10の位相差層120側に別の保護層(図示せず)を有していてもよい。また、必要に応じて、位相差層付偏光板は、位相差層120の偏光板100と反対側に、別の位相差層(図示せず)を有していてもよい。別の位相差層は、代表的には、屈折率特性がnz>nx=nyの関係を示すいわゆるポジティブCプレートである。
位相差層120は、目的に応じて任意の適切な光学的特性および/または機械的特性を有し得る。位相差層は、代表的には遅相軸を有する。1つの実施形態においては、位相差層の遅相軸と偏光子10の吸収軸とのなす角度θは、上記のとおり好ましくは40°~50°であり、より好ましくは42°~48°であり、さらに好ましくは約45°である。角度θがこのような範囲であれば、後述するように位相差層をλ/4板とすることにより、非常に優れた円偏光特性(結果として、非常に優れた反射防止特性)を有する位相差層付偏光板が得られ得る。
上記偏光板または位相差層付偏光板は、画像表示装置に適用され得る。したがって、本発明の実施形態は、そのような偏光板または位相差層付偏光板を含む画像表示装置を包含する。画像表示装置の代表例としては、液晶表示装置、エレクトロルミネセンス(EL)表示装置(例えば、有機EL表示装置、無機EL表示装置)が挙げられる。本発明の実施形態による画像表示装置は、その視認側に上記A項に記載の偏光板またはB項に記載の位相差層付偏光板を備える。位相差層付偏光板は、位相差層が画像表示セル(例えば、液晶セル、有機ELセル、無機ELセル)側となるように(偏光子が視認側となるように)積層されている。画像表示装置は、好ましくは、矩形以外の異形を有する。このような画像表示装置において、本発明の実施形態による効果が顕著である。異形を有する画像表示装置の具体例としては、自動車のメーターパネル、スマートフォン、タブレット型PC、スマートウォッチが挙げられる。
干渉膜厚計(大塚電子社製、製品名「MCPD-3000」)を用いて測定した。厚み算出に用いた計算波長範囲は400nm~500nmで、屈折率は1.53とした。
(2)PVAの面内位相差(Re)
実施例および比較例で得られた偏光子/熱可塑性樹脂基材の積層体から樹脂基材を剥離除去した偏光子(偏光子単体)について、位相差測定装置(王子計測機器社製 製品名「KOBRA-31X100/IR」)を用いて、波長1000nmにおけるPVAの面内位相差(Rpva)を評価した(説明した原理にしたがい、波長1000nmにおけるトータルの面内位相差から、ヨウ素の面内位相差(Ri)を引いた数値である)。吸収端波長は600nmとした。
(3)PVAの複屈折(Δn)
上記(2)で測定したPVAの面内位相差を、偏光子の厚みで割ることによりPVAの複屈折(Δn)を算出した。
(4)単体透過率および偏光度
実施例および比較例で得られた偏光子/熱可塑性樹脂基材の積層体から樹脂基材を剥離除去した偏光子(偏光子単体)について、紫外可視分光光度計(日本分光社製「V-7100」)を用いて単体透過率Ts、平行透過率Tp、直交透過率Tcを測定した。これらのTs、TpおよびTcは、JIS Z 8701の2度視野(C光源)により測定して視感度補正を行なったY値である。得られたTpおよびTcから、下記式により偏光度Pを求めた。
偏光度P(%)={(Tp-Tc)/(Tp+Tc)}1/2×100
なお、分光光度計は、大塚電子社製「LPF-200」等でも同等の測定をすることが可能であり、いずれの分光光度計を用いた場合であっても同等の測定結果が得られることが確認されている。
(5)突き刺し強度(単位厚み当たりの破断強度)
実施例および比較例で得られた偏光子/熱可塑性樹脂基材の積層体から偏光子を剥離し、ニードルを装着した圧縮試験機(カトーテック社製、 製品名「NDG5」ニードル貫通力測定仕様)に載置し、室温(23℃±3℃)環境下、突き刺し速度0.33cm/秒で突き刺し、偏光子が割れたときの強度を破断強度とした。評価値は試料片10個の破断強度を測定し、その平均値を用いた。なお、ニードルは、先端径1mmφ、0.5Rのものを用いた。測定する偏光子については、直径約11mmの円形の開口部を有する治具を偏光子の両面から挟んで固定し、開口部の中央にニードルを突き刺して試験を行った。
(6)PVAの配向関数
実施例および比較例で得られた偏光子/熱可塑性樹脂基材の積層体から樹脂基材を剥離除去した偏光子(偏光子単体)について、樹脂基材を剥離した面と反対側の面に対して、フーリエ変換赤外分光光度計(FT-IR)(Perkin Elmer社製、商品名:「Frontier」)を用い、偏光された赤外光を測定光として、偏光子表面の全反射減衰分光(ATR:attenuated total reflection)測定を行った。偏光子を密着させる結晶子はゲルマニウムを用い、測定光の入射角は45°入射とした。配向関数の算出は以下の手順で行った。入射させる偏光された赤外光(測定光)は、ゲルマニウム結晶のサンプルを密着させる面に平行に振動する偏光(s偏光)とし、測定光の偏光方向に対し、偏光子の延伸方向を垂直(⊥)および平行(//)に配置した状態で各々の吸光度スペクトルを測定した。得られた吸光度スペクトルから、(3330cm-1強度)を参照とした(2941cm-1強度)Iを算出した。I⊥は、測定光の偏光方向に対し偏光子の延伸方向を垂直(⊥)に配置した場合に得られる吸光度スペクトルから得られる(2941cm-1強度)/(3330cm-1強度)である。また、I//は、測定光の偏光方向に対し偏光子の延伸方向を平行(//)に配置した場合に得られる吸光度スペクトルから得られる(2941cm-1強度)/(3330cm-1強度)である。ここで、(2941cm-1強度)は、吸光度スペクトルのボトムである、2770cm-1と2990cm-1をベースラインとしたときの2941cm-1の吸光度であり、(3330cm-1強度)は、2990cm-1と3650cm-1をベースラインとしたときの3330cm-1の吸光度である。得られたI⊥およびI//を用い、式1に従って配向関数fを算出した。なお、f=1のとき完全配向、f=0のときランダムとなる。また、2941cm-1のピークは、偏光子中のPVAの主鎖(-CH2-)の振動起因の吸収といわれている。また、3330cm-1のピークは、PVAの水酸基の振動起因の吸収といわれている。
(式1)f=(3<cos2θ>-1)/2
=(1-D)/[c(2D+1)]
但し
c=(3cos2β-1)/2
で、上記のように2941cm-1を用いた場合、β=90°⇒y=-2×(1-D)/(2D+1)である。
θ:延伸方向に対する分子鎖の角度
β:分子鎖軸に対する遷移双極子モーメントの角度
D=(I⊥)/(I//)
I⊥:測定光の偏光方向と偏光子の延伸方向が垂直の場合の吸収強度
I//:測定光の偏光方向と偏光子の延伸方向が平行の場合の吸収強度
(7)クラック発生率
実施例および比較例で得られた偏光板(または位相差層付偏光板)の保護層表面に表面保護フィルムを仮着した。次いで、当該偏光板(または位相差層付偏光板)の粘着剤層にセパレーターを仮着した。この積層体を約130mm×約70mmに切り出した。このとき、偏光子の吸収軸が短手方向となるように切り出した。切り出した積層体の短辺の中央部に幅5mm、深さ(凹部の長さ)6.85mm、曲率半径2.5mmのU字ノッチを形成した。U字ノッチは、エンドミル加工により形成した。エンドミルの外径は4mm、送り速度は500mm/分、回転数は35000rpm、削り量および削り回数は粗削り0.2mm/回、仕上げ削り0.1mm/回の合計2回であった。U字ノッチを形成した積層体からセパレーターを剥離し、アクリル系粘着剤層を介してガラス板(厚み1.1mm)に貼り付けた。最後に、表面保護フィルムを剥離し、保護層/偏光子/粘着剤層/ガラス板(または保護層/偏光子/粘着剤層/位相差層/粘着剤層/ガラス板)の構成を有する試験サンプルを得た。この試験サンプルを-40℃で30分間保持した後85℃で30分間保持することを300サイクル繰り返すヒートショック試験に供し、試験後のL字クラック発生の有無を目視で確認した。この評価を3枚の偏光板(または位相差層付偏光板)を用いて行い、クラック(実質的には、L字クラック)の発生した偏光板(または位相差層付偏光板)の数を評価した。
1.偏光子の作製
熱可塑性樹脂基材として、長尺状で、吸水率0.75%、Tg約75℃である、非晶質のイソフタル共重合ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:100μm)を用いた。樹脂基材の片面に、コロナ処理(処理条件:55W・min/m2)を施した。
ポリビニルアルコール(重合度4200、ケン化度99.2モル%)およびアセトアセチル変性PVA(日本合成化学工業社製、商品名「ゴーセファイマーZ410」)を9:1で混合したPVA系樹脂100重量部に、ヨウ化カリウム13重量部を添加し、PVA水溶液(塗布液)を調製した。
樹脂基材のコロナ処理面に、上記PVA水溶液を塗布して60℃で乾燥することにより、厚み13μmのPVA系樹脂層を形成し、積層体を作製した。
得られた積層体を、130℃のオーブン内で周速の異なるロール間で縦方向(長手方向)に2.4倍に自由端一軸延伸した(空中補助延伸処理)。
次いで、積層体を、液温40℃の不溶化浴(水100重量部に対して、ホウ酸を4重量部配合して得られたホウ酸水溶液)に30秒間浸漬させた(不溶化処理)。
次いで、液温30℃の染色浴(水100重量部に対して、ヨウ素とヨウ化カリウムを1:7の重量比で配合して得られたヨウ素水溶液)に、最終的に得られる偏光子の単体透過率(Ts)が40.5%となるように濃度を調整しながら60秒間浸漬させた(染色処理)。
次いで、液温40℃の架橋浴(水100重量部に対して、ヨウ化カリウムを3重量部配合し、ホウ酸を5重量部配合して得られたホウ酸水溶液)に30秒間浸漬させた(架橋処理)。
その後、積層体を、液温62℃のホウ酸水溶液(ホウ酸濃度4.0重量%、ヨウ化カリウム5.0重量%)に浸漬させながら、周速の異なるロール間で縦方向(長手方向)に延伸の総倍率が3.0倍となるように一軸延伸を行った(水中延伸処理:水中延伸処理における延伸倍率は1.25倍)。
その後、積層体を液温20℃の洗浄浴(水100重量部に対して、ヨウ化カリウムを4重量部配合して得られた水溶液)に浸漬させた(洗浄処理)。
その後、90℃に保たれたオーブン中で乾燥しながら、表面温度が75℃に保たれたSUS製の加熱ロールに約2秒接触させた(乾燥収縮処理)。乾燥収縮処理による積層体の幅方向の収縮率は2%であった。
このようにして、樹脂基材上に厚み7.4μmの偏光子を形成した。
ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂(三菱ケミカル社製、商品名:jER(登録商標) YX4000)15部とオキセタン樹脂(東亞合成社製、商品名:アロンオキセタン(登録商標) OXT-221)10重量部と、をメチルエチルケトン73部に溶解し、エポキシ樹脂溶液を得た。得られたエポキシ樹脂溶液に、光カチオン重合開始剤(サンアプロ社製、商品名:CPI(登録商標)-100P)2部を添加し、保護層形成組成物を得た。得られた保護層形成組成物を、上記1.で得られた樹脂基材/偏光子の積層体の偏光子表面に直接(すなわち、易接着層を形成せずに)ワイヤーバーを用いて塗布し、塗布膜を60℃で3分間乾燥した。次いで、高圧水銀ランプを用いて積算光量が600mJ/cm2となるよう紫外線を照射し、保護層を形成した。保護層の厚みは3μmであった。次いで、樹脂基材を剥離し、剥離面にアクリル系粘着剤層(厚み15μm)を設けた。このようにして、保護層(エポキシ樹脂の光カチオン硬化層)/偏光子/粘着剤層の構成を有する偏光板を得た。
ヨウ素濃度が異なる染色浴(ヨウ素とヨウ化カリウムの重量比=1:7)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、樹脂基材上に偏光子(厚み:7.4μm)を形成した。以下の手順は実施例1と同様にして、保護層(エポキシ樹脂の光カチオン硬化層)/偏光子/粘着剤層の構成を有する偏光板を得た。
水中延伸の延伸倍率を1.46倍としたこと(結果として、延伸の総倍率を3.5倍としたこと)以外は実施例1と同様にして、樹脂基材上に偏光子(厚み:6.7μm)を形成した。以下の手順は実施例1と同様にして、保護層(エポキシ樹脂の光カチオン硬化層)/偏光子/粘着剤層の構成を有する偏光板を得た。
ヨウ素濃度が異なる染色浴(ヨウ素とヨウ化カリウムの重量比=1:7)を用いたこと以外は実施例5と同様にして、樹脂基材上に偏光子(厚み:6.7μm)を形成した。以下の手順は実施例1と同様にして、保護層(エポキシ樹脂の光カチオン硬化層)/偏光子/粘着剤層の構成を有する偏光板を得た。
実施例6-1と同様にして樹脂基材/偏光子(厚み:6.7μm)の積層体を得た。一方、エポキシ樹脂(三菱ケミカル株式会社製、商品名:jER(登録商標) YX6954BH30、重量平均分子量:36000、エポキシ当量:13000)20部をメチルエチルケトン80部に溶解し、エポキシ樹脂溶液(20%)を得た。このエポキシ樹脂溶液を、上記積層体の偏光子表面にワイヤーバーを用いて塗布し、塗布膜を60℃で3分間乾燥して、塗布膜の固化物として構成される保護層を形成した。保護層の厚みは3μmであった。次いで、樹脂基材を剥離し、剥離面に実施例1と同様のアクリル系粘着剤層を設けた。このようにして、保護層(エポキシ樹脂の塗布膜の固化層)/偏光子/粘着剤層の構成を有する偏光板を得た。
実施例6-1と同様にして樹脂基材/偏光子(厚み:6.7μm)の積層体を得た。得られた積層体の偏光子面に、易接着層としてポリウレタン系の水系分散樹脂(第一工業製薬社製、製品名:スーパーフレックスSF210)を厚みが0.1μmになるように塗布し、易接着層を形成した。一方、100%ポリメチルメタクリレートであるアクリル系樹脂(楠本化成社製、製品名:B-728)20重量部をメチルエチルケトン80重量部に溶解し、アクリル系樹脂溶液(20%)を得た。このアクリル系樹脂溶液を、易接着層表面にワイヤーバーを用いて塗布し、塗布膜を60℃で5分間乾燥して、塗布膜の固化物として構成される保護層を形成した。保護層の厚みは2μmであった。さらに、保護層の易接着層と反対側の面にさらにハードコート層(厚み3μm)を形成した。ハードコート(HC)層は、ジメチロール-トリシクロデカンジアクリレート(共栄社化学製、商品名:ライトアクリレートDCP-A)70重量部、イソボルニルアクリレート(共栄社化学製、商品名:ライトアクリレートIB-XA)20重量部、1,9-ノナンジオールジアクリレート(共栄社化学製、商品名:ライトアクリレート1.9NA-A)10重量部、さらに、光重合開始剤(BASF社製、商品名:イルガキュア907)3重量部を、適当な溶媒を用いて混合し、得られた塗工液を、硬化後に3μmになるように保護層面上に塗布し、次いで、溶媒を乾燥させ、高圧水銀ランプを用いて積算光量300mJ/cm2となるよう紫外線を窒素雰囲気下にて照射すること形成した。最後に、樹脂基材を剥離し、剥離面に実施例1と同様のアクリル系粘着剤層を設けた。このようにして、HC層/保護層(アクリル樹脂の塗布膜の固化層)/易接着層/偏光子/粘着剤層の構成を有する偏光板を得た。
ヨウ素濃度が異なる染色浴(ヨウ素とヨウ化カリウムの重量比=1:7)を用いたこと以外は実施例5と同様にして、樹脂基材上に偏光子(厚み:6.7μm)を形成した。以下の手順は実施例1と同様にして、保護層(エポキシ樹脂の光カチオン硬化層)/偏光子/粘着剤層の構成を有する偏光板を得た。
水中延伸の延伸倍率を1.67倍としたこと(結果として、延伸の総倍率を4.0倍としたこと)、および、ヨウ素濃度が異なる染色浴(ヨウ素とヨウ化カリウムの重量比=1:7)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、樹脂基材上に偏光子(厚み:6.2μm)を形成した。以下の手順は実施例1と同様にして、保護層(エポキシ樹脂の光カチオン硬化層)/偏光子/粘着剤層の構成を有する偏光板を得た。
水中延伸の延伸倍率を1.88倍としたこと(結果として、延伸の総倍率を4.5倍としたこと)、および、ヨウ素濃度が異なる染色浴(ヨウ素とヨウ化カリウムの重量比=1:7)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、樹脂基材上に偏光子(厚み:6.0μm)を形成した。以下の手順は実施例1と同様にして、保護層(エポキシ樹脂の光カチオン硬化層)/偏光子/粘着剤層の構成を有する偏光板を得た。
水中延伸の延伸倍率を2.29倍としたこと(結果として、延伸の総倍率を5.5倍としたこと)以外は実施例1と同様にして、樹脂基材上に偏光子(厚み:5.5μm)を形成した。以下の手順は実施例1と同様にして、保護層(エポキシ樹脂の光カチオン硬化層)/偏光子/粘着剤層の構成を有する偏光板を得た。
ヨウ素濃度が異なる染色浴(ヨウ素とヨウ化カリウムの重量比=1:7)を用いたこと以外は比較例1と同様にして、樹脂基材上に偏光子(厚み:5.5μm)を形成した。以下の手順は実施例1と同様にして、保護層(エポキシ樹脂の光カチオン硬化層)/偏光子/粘着剤層の構成を有する偏光板を得た。
実施例6-2と同様のエポキシ樹脂溶液を用いて保護層を形成したこと以外は比較例2-1と同様にして、保護層(エポキシ樹脂の塗布膜の固化層)/偏光子/粘着剤層の構成を有する偏光板を得た。
実施例6-3と同様のアクリル樹脂溶液を用いて保護層を形成したこと以外は比較例2-1と同様にして、保護層(アクリル樹脂の塗布膜の固化層)/偏光子/粘着剤層の構成を有する偏光板を得た。
ヨウ素濃度が異なる染色浴(ヨウ素とヨウ化カリウムの重量比=1:7)を用いたこと以外は比較例1と同様にして、樹脂基材上に偏光子(厚み:5.5μm)を形成した。以下の手順は実施例1と同様にして、保護層(エポキシ樹脂の光カチオン硬化層)/偏光子/粘着剤層の構成を有する偏光板を得た。
1.位相差層を構成する位相差フィルムの作製
撹拌翼および100℃に制御された還流冷却器を具備した縦型反応器2器からなるバッチ重合装置を用いて重合を行った。ビス[9-(2-フェノキシカルボニルエチル)フルオレン-9-イル]メタン29.60質量部(0.046mol)、イソソルビド(ISB)29.21質量部(0.200mol)、スピログリコール(SPG)42.28質量部(0.139mol)、ジフェニルカーボネート(DPC)63.77質量部(0.298mol)及び触媒として酢酸カルシウム1水和物1.19×10-2質量部(6.78×10-5mol)を仕込んだ。反応器内を減圧窒素置換した後、熱媒で加温を行い、内温が100℃になった時点で撹拌を開始した。昇温開始40分後に内温を220℃に到達させ、この温度を保持するように制御すると同時に減圧を開始し、220℃に到達してから90分で13.3kPaにした。重合反応とともに副生するフェノール蒸気を100℃の還流冷却器に導き、フェノール蒸気中に若干量含まれるモノマー成分を反応器に戻し、凝縮しないフェノール蒸気は45℃の凝縮器に導いて回収した。第1反応器に窒素を導入して一旦大気圧まで復圧させた後、第1反応器内のオリゴマー化された反応液を第2反応器に移した。次いで、第2反応器内の昇温および減圧を開始して、50分で内温240℃、圧力0.2kPaにした。その後、所定の攪拌動力となるまで重合を進行させた。所定動力に到達した時点で反応器に窒素を導入して復圧し、生成したポリエステルカーボネート系樹脂を水中に押し出し、ストランドをカッティングしてペレットを得た。
実施例6-1と同様にして樹脂基材/偏光子(厚み:6.7μm)の積層体を得た。積層体の偏光子表面に実施例1と同様にして保護層(エポキシ樹脂の光カチオン硬化層)を形成した。次いで、樹脂基材を剥離し、剥離面に上記で得られた位相差フィルム(位相差層)を、厚み5μmのアクリル系粘着剤層を介して貼り合わせた。その際、位相差層の遅相軸と偏光子の吸収軸とが45°の角度をなすようにして貼り合わせた。最後に、位相差層表面に実施例1と同様のアクリル系粘着剤層を設けた。このようにして、保護層(エポキシ樹脂の光カチオン硬化層)/偏光子/粘着剤層/位相差層/粘着剤層の構成を有する位相差層付偏光板を得た。
比較例2-1と同様にして樹脂基材/偏光子(厚み:5.5μm)の積層体を得た。この積層体を用いたこと以外は実施例17と同様にして、保護層(エポキシ樹脂の光カチオン硬化層)/偏光子/粘着剤層/位相差層/粘着剤層の構成を有する位相差層付偏光板を得た。
Claims (13)
- 偏光子と、該偏光子の少なくとも一方の側に配置された保護層と、を有する偏光板であって、
該偏光板は矩形以外の異形を有し、
該保護層は10μm以下の厚みを有する樹脂膜で構成されており、
該偏光子は、二色性物質を含むポリビニルアルコール系樹脂フィルムで構成され、
該偏光子の単体透過率は40.0%以上であり、かつ、該偏光子の偏光度は99.0%以上であり、
該保護層が熱可塑性(メタ)アクリル系樹脂の有機溶媒溶液の塗布膜の固化物、エポキシ樹脂の光カチオン硬化物およびエポキシ樹脂の有機溶媒溶液の塗布膜の固化物からなる群より選択される少なくとも1種で構成されており、
該偏光子の突き刺し強度が30gf/μm以上であり、
ここで、該偏光子の突き刺し強度は、先端径1mmφ、0.5Rのニードルを0.33cm/秒の速度で該偏光子に突き刺したときに該偏光子が割れる強度である、偏光板。 - 前記偏光子の単体透過率をx%とし、前記ポリビニルアルコール系樹脂の波長1000nmにおける複屈折をyとした場合に、下記式(1)を満たす、請求項1に記載の偏光板:
y<-0.011x+0.525 (1)。 - 前記偏光子の単体透過率をx%とし、前記ポリビニルアルコール系樹脂フィルムの波長1000nmにおける面内位相差をznmとした場合に、下記式(2)を満たす、請求項1または2に記載の偏光板:
z<-60x+2875 (2)。 - 前記偏光子の単体透過率をx%とし、前記ポリビニルアルコール系樹脂の配向関数をfとした場合に、下記式(3)を満たす、請求項1から3のいずれかに記載の偏光板:
f<-0.018x+1.11 (3)
ここで、前記ポリビニルアルコール系樹脂の配向関数は、フーリエ変換赤外分光光度計を用い、偏光を測定光としたATR法により求められる値である。 - 前記偏光子の厚みが10μm以下である、請求項1から4のいずれかに記載の偏光板。
- 前記異形が、貫通穴、V字ノッチ、U字ノッチ、平面視した場合に矩形の凹部、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1から5のいずれかに記載の偏光板。
- 前記U字ノッチの曲率半径が5mm以下である、請求項6に記載の偏光板。
- 該樹脂膜の軟化温度が100℃以上である、請求項1から7のいずれかに記載の偏光板。
- 前記熱可塑性(メタ)アクリル系樹脂が、ラクトン環単位、無水グルタル酸単位、グルタルイミド単位、無水マレイン酸単位およびマレイミド単位からなる群から選択される少なくとも1つを有する、請求項1から8のいずれかに記載の偏光板。
- 請求項1から9のいずれかに記載の偏光板と、位相差層と、を含み、
該位相差層が、前記偏光子の前記保護層が配置された側と反対側に配置されている、位相差層付偏光板。 - 前記位相差層のRe(550)が100nm~190nmであり、Re(450)/Re(550)が0.8以上1未満であり、
該位相差層の遅相軸と前記偏光子の吸収軸とのなす角度が40°~50°である、請求項10に記載の位相差層付偏光板。 - 前記位相差層が粘着剤層を介して前記偏光板に積層されている、請求項10または11に記載の位相差層付偏光板。
- 請求項1から9のいずれかに記載の偏光板または請求項10から12のいずれかに記載の位相差層付偏光板を備える、画像表示装置。
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