JP7655466B2 - 電動工具 - Google Patents
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Description
本体部と、
該本体部側に設けられ、作業対象の一部に係合する係合部を有する係合部材と、
本体部に対し出没動作してその一部を係合部材に対して接近離反させる摺動部材と、
該摺動部材を動作させる駆動源と、
外部から入力されるトリガ信号に応じて駆動源により摺動部材に所定の動作をさせる制御装置と、
を備えており、
トリガ信号がオンとなったとき摺動部材を予め設定した所定の長さだけ摺動させる、電動工具である。
本発明の第1実施形態として、電動工具が充電釘抜機として用いられる場合の形態を説明する(図1等参照)。充電釘抜機1は、コンクリートパネルQや桟木Rといった板材ないし枠材に貫入した釘Pを抜く釘抜き作業などに用いられる、充電式の電動工具の一種である。本実施形態の充電釘抜機1は、本体部10、フック部材20、スライダー30、カバー50、モータ60などを備えた工具であり(図1~図19B等参照)、本体部10側に固定されたフック部材20を釘頭Phに掛け、その状態で本体部10からスライダー30を駆動軸DAに沿って突出させたときの動きに伴い釘抜き動作をするように構成されている(図19B等参照)。以下ではまず充電釘抜機1の構成を説明し、その後、当該充電釘抜機1の動作を説明する。
本発明の第2実施形態として、充電釘抜機1のフック部材20およびフック22のさらなる特徴を説明する。なお、充電釘抜機1のその他の構成であって上記第1実施形態におけるものと共通する部分については説明を繰り返さない。
上記のごとき充電釘抜機1を構成するにあたっては、駆動軸に作用する「偏荷重」の問題にも配慮することが好ましい。フック22’を移動させることで釘Pを引き抜く従前のごとき構造の場合、釘PがコンクリートパネルQや桟木Rにまっすぐ貫入していれば当該釘Pを引き抜くとき駆動軸に作用する力は軸方向以外に作用しないので偏った荷重(偏荷重)は作用しないが(図17A、図17B参照)、実際には釘Pが斜めに貫入していることが多く(図17C参照)、当該釘Pを引き抜くときには、釘の引抜き抵抗が駆動軸からズレた位置で発生し、これに起因して駆動軸に横方向の荷重が偏荷重として作用する(図18A,図18B参照)。すなわち、釘抜き時の抵抗は、打込部材たるコンクリートパネルQや桟木Rと釘Pとの摩擦抵抗部分、より具体的には当該釘Pのうち桟木Rなどに貫入している部分(図18Bにおいて細かいドットが付されている部位)において生じるため、上記のように斜めに打込まれた釘Pに対して偏荷重が作用するのは、このような抵抗を生じさせる部位(釘Pのうち貫入している部位)が駆動軸に対してズレている(オフセットされている)ことが理由であると説明することができる。偏荷重が作用するとねじ軸72’の傾きが発生し、釘Pの引抜き量が多くなると傾きも多くなる結果、ねじ軸72’の軸受部分に作用する荷重により偏摩耗が発生し、耐久性が低下する、といった影響が生じうる。このように、駆動軸と釘の位置がズレることで偏荷重が生じるので、本実施形態のごとくフック22が駆動軸DAからオフセットした位置に配置されていれば尚更となる可能性がある。
こうした偏荷重の問題に配慮し、その影響を極力抑止・排除するために採りうる構成のひとつとして、従来機構では、釘頭を引っ掛けるフック位置を駆動軸上に配置することによって偏荷重が発生しないようにしたものがある。ところが、このような従来機構のごとき配置は、耐久性向上に有効であっても、釘の先端が見にくい(狙いにくい)という点で不利となる。また、斜めに貫入した釘を抜く場合に生じる偏荷重を回避することはできない。
この点、種々の課題を総合的に勘案した本実施形態では、釘の先端が見やすく(狙いやすく)、なおかつ、偏荷重の影響を受けにくい剛な構造を採用している。
すなわち、斜めや横方向の偏荷重が作用するフックを、駆動力を発生するためのねじ軸ではなく、高い剛性を有するメインフレーム14で支持するようにしている。また、可動部であるスライダー30の摺動をガイドするガイド部材を設け、めねじ32bの部分に偏荷重が作用しないようにしている。
これにより、フック22を駆動軸DAの真下(延長線上)に設ける必要がなくなるので、フック22の配置をオフセットさせて「釘が狙いにくい」という課題を解決することにつながる。
フック部材20のフック22は、駆動軸DAからオフセットした位置に配置されている(図10A等参照)。本実施形態のフック部材20のフック22は、駆動軸DAと垂直な方向に突出するように形成されていて、使用状態のとき水平方向を向いている(図6A等参照)。また、フック22は、少なくともその一部がカバー50の外側にあって視認できるように設けられている(図5等参照)。上記のごとき構成とすることの利点は以下のとおりである。すなわち、従前の充電釘抜機には、ボールねじ等のねじ軸72’の直下となる位置(別言すれば、駆動軸DAの延長線上)にフック22’が配置されているものがあるが(図30A、図30B参照)、これだとフック22’が見づらくその位置が把握しづらいため、釘頭Phにフック22’を掛ける作業が行い難いことある。この点、本実施形態のごとくフック22をオフセットさせた充電釘抜機1によれば、駆動軸DAからオフセットしているぶん、ユーザーにとって当該フック22が見やすく、釘頭Phにフック22を掛けるという作業が行いやすい(図7A、図7B等参照)。
また、本実施形態では、上記のごとくフック22をオフセット配置したことに伴い、スライダー30とくにその先端部31をフック22のオフセット配置に適した構造としている。すなわち、
(1) スライダー30の先端部31に、駆動軸DAと垂直な方向に突出する突出脚部35を設けている(図10A等参照)。突出脚部35は、オフセット配置されたフック22で釘Pを引き抜く際に作用しうる外力(モーメント)の影響を排除するに十分な大きさと形状に形成されている。好適な一例として、本実施形態では、フック22に比して十分に突出した大きさであって(図19A等参照)、左右に対称配置された形状の一対の突出脚部35を先端部31に設けている(図5等参照)。駆動軸DAからフック22先端までの長さはL4であり、突出脚部35は、さらにそれよりも長さL5ぶん前方にある(図19B参照)。一対の突出脚部35は、それらの間にフック部材20のフック22が位置できるように、当該フック22よりも広い間隔で配置あれている(図7B等参照)。
(2) スライダー30の先端部31にはコンクリートパネルQや桟木Rなどと当接する平坦面31fが形成されている(図19A等参照)。この平坦面31fは、少なくとも、オフセット配置されたフック22で釘Pを引き抜く際に作用しうる外力(モーメント)の影響を排除するに十分な大きさないしは形状とされている。本実施形態では、フック22のオフセット量Los(本明細書では、フック22に掛けられた釘Pが真っすぐであると想定したときの仮想中心軸Pcと駆動軸DAとの距離をいう)を超えてさらに前方まで延びる平坦面31fを形成し(別言すれば、駆動軸DAから平坦面31fの前方端部までの長さL3がオフセット量Losに比して十分に長い)、コンクリートパネルQや桟木Rなどとの接触領域(接地面積)を広くしている(図19B等参照)。上述した突出脚部35の下面を全面的にまたはその大部分を平坦としてもよいことはいうまでもない。
上記のごとくフック22をオフセット配置し、駆動軸DAと垂直な方向に突出させた構造とした場合、当該フック22を駆動軸DAまわりに回転(旋回)可能とすることが好適である。こうすることで、フック22が常に一方向を向いている場合におけるような、常に決まった向きで充電釘抜機1を使用せざるを得ないといった作業上の制約を減少させ、扱いやすさをさらに向上させることが可能となる(図20A、図20B等参照)。本実施形態では、フック部材20の下方先端部分に回転自在部21とOリング26を設け、この回転自在部21に形成されたフック22の向きを変えることができるようにしている(図21A、図21B、図22A等参照)。回転自在部21の具体的な構成は特に限定されない。一例として、本実施形態では、フック部材20の筒状部(符号23で示す)の下方先端部分に、該筒状部23よりも大径である環状の回転自在部21を設け、この回転自在部21を駆動軸DAまわりに手動で回転させることによってフック22の向きを変えることができるようにしている(図22A、図23B等参照)。
さらに、本実施形態では、フック22および突出脚部35の向きを変えて釘抜き作業をしたとしても、作業後、フック22および突出脚部35の向きが元に戻る(本実施形態であれば、前方を向く)機構を作用している(図22A、図23A等参照)。このような機構は、たとえば、スライダー30が、本体部10からもっとも突出して釘Pを抜いた状態(突出状態)から(図24B、図24C等参照)、引込状態となる初期位置(図23B等参照)に戻るまでの間、スライダー30さらにはフック部材20の回転自在部21を案内しながらフック22および突出脚部35が前方を向くように所定量回転させるガイド部材を含む装置(たとえば、螺旋状のガイドと、該ガイドに沿って案内される突起との組み合わせからなり、スライダー30が初期位置に戻るときの引き上げ摺動動作に伴い、スライダー30の突出脚部35やフック部材20の回転自在部21の周方向位置を規定する装置)などで構成することができる。
上記のごときフック22や突出脚部35を備えた充電釘抜機1は、主用途はもちろん釘抜きであるが、駆動軸DAに対して垂直に配置される部材をクランプするクランプ装置として利用することもできる。たとえば、コンクリートパネルQの桟木同士をクランプすることで2つのコンクリートパネルQを寄せ、隙間なくコンクリートパネルQを接触させる場合、これら桟木Rどうしを、フック22の下面と突出脚部35の上面とで挟み込むことができる(図29A、図29B参照)。このような用途に用いられる場合のフック22や突出脚部35は、クランプ対象の部材を挟み込みその状態を保持する保持部として機能するということができる。
本発明の第3実施形態として、コンクリートパネルQや桟木Rなどの解体作業用途にも利用可能として利便性をさらに向上させた充電釘抜機1について説明する。この充電釘抜機1においては、スライダー30の一部に先細り形状の尖状部が形成されていて、スライダー30をハンマーなどで打撃し該尖状部を打ち込むことによってコンクリートパネルQや桟木Rといった板材ないし枠材などの分離作業などが簡単に行えるようになっている(図25A等参照)。
本実施形態では、スライダー30の突出脚部35の一部に先細り状のテーパ部36を形成している(図25A等参照)。テーパ部36は、駆動軸DAから離間する方向を向くように楔状に形成された先細り部分であり、たとえば本実施形態では、当該充電釘抜機1の初期位置の引込状態で前方を向く部分に、駆動軸DAに垂直な方向を向くように形成されている(図25A等参照)。テーパ部36の形状は先細り状あればとくに限定されることはなく、本実施形態のごとく上面36tと下面36bの両方を傾斜面としてもよいし(図25C等参照)、それらの一方のみを傾斜面とし、他方の面は使用状態において水平となる面としてもよい。また、上面36tや下面36bは平坦面であってもよいし、緩やかに湾曲する曲面であってもよい。要は、スライダー30を打撃してテーパ部36を打ち込んだ際、コンクリートパネルQや桟木Rといった板材ないしは枠材を分離させる力を作用させる楔形状になっていればよい。
また、左右のテーパ部36を離間させ、その間にフック部材20のフックが収まるようにしている(図7B等参照)。
ここまで説明したごとき構成の充電釘抜機1を、コンクリートパネルQや桟木Rといった板材ないしは枠材などに刺さった状態の釘Pを浮かせるために使うという用い方もできる(図28A等参照)。
本発明の第4実施形態として、充電釘抜機1の各種動作とその制御などについて説明する(図31、図32A等参照)。
制御装置90は、外部から入力されるトリガ信号に応じてモータ(駆動源)60によりスライダー(摺動部材)30に所定の動作をさせる。
原点センサ80は、スライダー30が初期位置にあることを検出する手段として設けられている。原点センサ80は、スライダー30の駆動軸DA上における位置を検出する光センサなどであってもよい。あるいは、原点センサ80は、モータ60の回転量に基づきスライダー30の位置ないしは移動量を把握するものであってもよい。はたまた、原点センサ80は、スライダー30と接触したときに、スライダー30が所定の位置にあることを検出するように配置されたスイッチで構成されていてもよい。
本実施形態の充電釘抜機1には、作業対象に対する作業の内容に応じてスライダー30を作動させるために選択可能な複数の作動モードが設定されている。作動モードは、釘抜きの際の充電釘抜機1の動き方、あるいは釘抜き以外の用途の際の態様や所望する動作に対応してユーザーが選択できるように設定されている各種作動の仕方である。本実施形態の充電釘抜機1では、モードについて操作するためのモード操作・表示部(図31において符号92で示す)を操作することでユーザーが選択できる「釘抜きモード」、「釘抜き1サイクルモード」、さらには「クランプモード」が設定されている。
充電釘抜機1において釘抜き動作の制御をする場合の動作フローの一例を説明する(図34、図35参照)。
ステップSP303にて「釘抜きモード」が選択された場合は、まず初期位置駆動の動作が行われる(ステップSP311)。これは、上述したごとくスライダー30の駆動部位置を検出し、当該スライダー30の位置を所定の初期位置へ移動させるための一連の自動的な動作のことである。モードの変更が指示された場合、スライダー30は、モード毎に異なる初期位置に移動するが、モード変更が無い場合はこのステップをスキップしても構わない。
ステップSP303にて「釘抜き1サイクルモード」が選択された場合の動作フローを説明する(図35等参照)。「釘抜き1サイクルモード」では、初期位置駆動の動作を行い(ステップSP321)、その後、動作量設定(ステップSP322)、トリガON待機(ステップSP323)、釘抜き動作(ステップSP324)、設定動作量到達(ステップSP325)、駆動停止(ステップSP326)の動作を順次行う(図35参照)。ここまでの各動作は、上述の「釘抜きモード」におけるステップSP311~ステップSP316におけるものと同様である(図34、図35参照)。
充電釘抜機1により、釘抜き動作に加えクランプ動作をも行えるようにしてもよい。このように釘抜き動作とクランプ動作の両方を行えるようにした場合の動作フローの一例を説明する(図36A~図36C参照)。
ステップSP503にて「クランプモード」が選択された場合は、モータ60を正転駆動させてスライダー30を本体部10からもっとも突出させた位置(以下、「最大伸ばし位置」ともいう)まで駆動し(ステップSP531)、トリガスイッチ122が引かれて「トリガON」信号が発信されるまで待機する(ステップSP532)。トリガONとなったら、モータ60を逆転させてクランプ動作(コンクリートパネルQの桟木同士などといった作業対象をフック22と突出脚部35とで挟み込む動作)を開始する(ステップSP533)。クランプ動作の開始後、スライダー30が初期位置に到達するよりも前に所定の負荷(クランプ負荷)が発生したら(ステップSP534にてNO、ステップSP535にてYES)、その時点でモータ60およびスライダー30の駆動を停止し(ステップSP536)、作業対象をクランプした状態を維持したまま、トリガOFFとなるまで待機する(ステップSP537)。すなわち、トリガスイッチ122がユーザーの指で引かれたままの状態(トリガONの状態)から、指が離れて(あるいはスイッチを引いていた力が緩んで)トリガスイッチ122が元に戻った状態(トリガOFFの状態)となるまで待機し、トリガOFFの状態となったら、トリガスイッチ122が引かれてトリガONの状態となるまで待機する(ステップSP538)。ここでトリガONとなったら、モータ60を再び正転させてスライダー30を最大伸ばし位置に戻すように駆動する(ステップSP540)。スライダー30が最大伸ばし位置に到達したら(ステップSP541)、モータ60およびスライダー30の駆動を停止する(ステップSP542)。その後は、トリガOFFの状態となるまで待機し(ステップSP543)、トリガOFFの状態となったら、作動モードを選択するステップに戻る(ステップSP503)。
次に、充電釘抜機1におけるトリガ信号に合わせてスライダー30などを初期位置に位置させる動作フローを説明する。ここでは、センサレス、つまりスライダー30の位置を検出するセンサがない構成の充電釘抜機1における、部材挟み込みの余地なしのパターン1、部材挟み込みの余地がありつつ正常終了するパターン2、部材挟み込みが起きて異常終了となるパターン3、の3種類のパターンについて説明する(図32A~図32D参照)。なお、3種類のパターン1~3の各動作を表すフローは図32Aに示すとおりである。また、図32B~図32Dにおいては、スライダー30のいずれかの箇所を「稼働部」とし、当該部分を白抜き三角の記号で示しつつスライダー30の動きとその量を示している。なお、充電釘抜機1の本体部10に対しスライダー30が(充電釘抜機1の下方に向け)摺動する動き(図7B等参照)は、図32B~図32Dにおいては図中向かって右方向(釘引き抜き動作方向)への動きとして表されていることに留意されたい。また、フロー中の動作(図32A参照)と、各パターンでの動作(図32B~図32D参照)とで関連のある部分には図中、括弧を付して同じ番号を記している。
充電釘抜機1において、主電源がオンになると(ステップSP101)、それを初回トリガとしてスライダー30の初期位置検出の動作フローが開始する(図32A、図32B参照)。このようにトリガ信号がオンとなってフローが開始したら、まず、モータ60を逆転駆動させ(ステップSP110)、スライダー30がそれ以上は摺動できない位置(以下、「逆転側限界位置」という)に突き当たった状態で高負荷(所定値を超える高い負荷)が検出されるかどうかを判断する(ステップSP111)。高負荷が検出された場合には(ステップSP111でYES)、モータ60を正転駆動し(ステップSP141)、スライダー30が初期位置出し規定量X0に相当する所定量を移動したかどうか判断する(ステップSP142)。
以下に示すパターン2では、初期位置検出に伴うスライダー30の動作途中に何らかの部材の挟み込みの余地がある場合の動作フローを説明する(図32A、図32C等参照)。
以下に示すパターン3では、主として、上述のステップSP126においてスライダー30が異常防止規定量Xap以上移動しなかった場合のフローを説明する(図32A、図32D等参照)。このステップSP126においてスライダー30が異常防止規定量Xap以上移動しなかった場合には、スライダー30が正転側限界位置W2から逆転側限界位置W1まで移動する途中で何かに引っ掛かったり異物を挟み込んだりといった事象により異常ロックが生じたと判定する(ステップSP131)。この場合には初期位置検出の動作フローを終了させる。また、異常ロックが生じたことを、充電釘抜機1の本体部10に設けられたランプを点灯させたりブザー音を鳴らしたりといった形でユーザーに知らしめてもよい。
続いて、充電釘抜機1におけるトリガ信号に合わせてスライダー30などを初期位置に位置させる動作フローの別の形態を説明する。以下では、位置検出センサを備える充電釘抜機1における、「稼働部位置<原点位置Wop」で検出を開始するパターン1、「原点位置Wop<稼働部位置」で検出を開始するパターン2、「稼働部位置=原点位置Wop」で検出を開始するパターン3、の3種類のパターンについて説明する(図33A~図33D参照)。なお、3種類のパターン1~3の各動作を表すフローは図33Aに示すとおりである。「稼働部」は、上記実施形態にて説明したとおりである。また、ここでいう「原点位置」とは、スライダー30が初期位置にある状態のときに「稼働部」があるべき位置またはその範囲をいう。本実施形態では、検出センサとして、この稼働部が原点位置Wopにあるかどうかを検出するセンサ(例えば、図31において符号80で示す原点センサ)を用い、位置検出する。検出センサとして用いられることが想定されるものの具体例は限定されないが、一例を挙げるとすれば、スライダー30に取り付けた磁石を検出する非接触のホールICがある。
パターン1では、まずモータ60を正転駆動し(ステップSP211)、スライダー30を本体部10から突出する方向(釘引き抜き動作方向)に移動させる(図33A参照)。その後は原点センサが稼働部を検出するかどうか、待機する(ステップSP212)。検出した場合はステップSP213に進む。一方、非検出のままスライダー30の稼働部が規定量移動した場合は後述するパターン2の動作フローにしたがって進める。
上記パターン1は、主電源オン(初回トリガ)の時点で「稼働部位置<原点位置Wop」(原点位置Wopのほうが稼働部よりも釘引き抜き動作方向に位置している)である場合に対応するパターンであったが、動作フローの途中で、初回トリガの時点でじつはこれとは逆の「原点位置Wop<稼働部位置」(稼働部のほうが原点位置Wopよりも釘引き抜き動作方向に位置している)であることが判明したら、以下に説明するパターン2の動作フローを進める(図33A、図33C参照)。
主電源オン(ステップSP201)の後、原点センサがスライダー30の稼働部を検出した状態のとき(「稼働部位置=原点位置Wop」)は(ステップSP203)、パターン3にしたがって動作フローを進める(図33A、図33D参照)。パターン3では、まずモータ60を正転駆動し(ステップSP231)、スライダー30を本体部10から突出する方向(釘引き抜き動作方向)に移動させ、原点センサが非検出の状態となるまで待機する(ステップSP232)。非検出状態となった場合はモータ60を逆転させ(ステップSP233)、スライダー30を引き戻す方向に移動させる。その後、原点センサが稼働部を検出するまで待機する(ステップSP234)。原点センサが稼働部を検出したら、原点位置Wopを通り過ぎた稼働部が再び原点位置Wopに戻ったと判定し、モータ60を停止させてから(ステップSP241)、その状態で一連の初期位置検出動作を完了して(ステップSP242)、通常の制御に移行する(ステップSP250)。
上述した釘抜き+クランプの動作に、トリガON後の初期位置検出動作を加えてもよい。このようにした場合の動作フローの一例を説明する(図38A~図38C参照)。なお、以下では、上述した釘抜き+クランプの動作フロー(図36A~図36C参照)と異なる点を中心に説明する。
10…本体部
11…機構部
12…ハンドグリップ(グリップ部)
13…バッテリー収容部
13S…載置面
14…メインフレーム(案内部材)
15…フレーム基台
20…フック部材(係合部材、案内部材)
21…フック部材の回転自在部(係合部材の回転自在部)
22…フック(係合部)
22’…フック
23…筒状部
24…締結ねじ
26…Oリング(抵抗体)
30…スライダー(摺動部材)
31…スライダーの先端部(摺動部材の先端部)
31f…平坦面
32…スライダーのロッド部
32a…フランジ部
32b…めねじ
32c…スリーブ部
33…スライダーのサイドカバー部
34…スライダーの回転自在部(摺動部材の回転自在部)
35…スライダーの突出脚部(保持部)
36…スライダーの突出脚部のテーパ部(尖状部)
36a…テーパ部の尖端(尖状部の尖端)
36b…テーパ部の下面
36t…テーパ部の上面
37…被打撃部
38…Oリング(抵抗体)
40…スライダーのアタッチメント
50…カバー
60…モータ(駆動源)
66…バッテリー
70…駆動機構
71…減速機(駆動機構の一部)
72…ねじ軸
72’… ねじ軸
73…ボールねじ(駆動機構の一部)
80…原点センサ(スライダーの位置を検出するセンサ)
90…制御装置
92…モード操作・表示部
122…トリガスイッチ
132…ストラップ
134…ベルトフック
300…ハンマー
400…押下げ具
C1…釘抜きモードにおける逆転駆動中の閾値電流
C2…クランプモードにおける逆転駆動中の閾値電流
DA…駆動軸
L1…フック部材のストロークに必要な内部空間に相当する長さ
Los…フックのオフセット量
L2…初期位置(引込状態)における機構部の高さ
L3…駆動軸DAから平坦面の前方端部までの長さ
L4…駆動軸DAからフック先端までの水平長さ
L5…フック先端から突出脚部の先端までの水平長さ
P…釘(作業対象)
Pc…釘Pが真っすぐであると想定したときの仮想中心軸
Ph…釘頭
Pt…釘足
Q…コンクリートパネル(作業対象)
R…桟木(作業対象)
U…(使用者ら)ユーザー
VP…駆動軸を含む仮想平面
W0…目標初期位置
W1…逆転側限界位置
W2…正転側限界位置
Wop…原点位置
X0…初期位置出し規定量
X1…規定量
X2…規定量
Xap…異常防止規定量
Claims (9)
- 釘抜等の作業に用いられる電動工具であって、
本体部と、
該本体部側に設けられ、作業対象の一部に係合する係合部を有する係合部材と、
前記本体部に対し出没動作してその一部を前記係合部材に対して接近離反させる摺動部材と、
該摺動部材を動作させる駆動源と、
外部から入力されるトリガ信号に応じて前記駆動源により前記摺動部材に所定の動作をさせる制御装置と、
を備えており、
前記作業対象に対する作業の内容に応じて前記摺動部材を作動させるために選択可能な複数の作動モードが設定され、
前記作動モードの一つとして、前記係合部材と前記摺動部材とで作業対象の全部またはその一部を挟み込むクランプモードが設定されていて、
前記トリガ信号がオンとなったとき前記摺動部材を予め設定した所定の長さだけ摺動させる、電動工具。 - 前記トリガ信号がオンとなったとき前記摺動部材を予め設定した所定の長さだけ摺動させ、当該位置で停止させる、請求項1に記載の電動工具。
- 前記トリガ信号がオフになったとき、前記摺動部材を初期位置に戻す、請求項1または2に記載の電動工具。
- 前記トリガ信号がオンとなったとき前記摺動部材を予め設定した所定の長さだけ摺動させ、初期位置に戻す、請求項1に記載の電動工具。
- 前記初期位置は、前記摺動部材が前記本体部に最も引き込まれた状態となる位置である、請求項3または4に記載の電動工具。
- 前記摺動部材が前記初期位置にあることを検出するセンサをさらに備える、請求項5に記載の電動工具。
- 前記駆動源としてのモータの回転量に基づき前記摺動部材の摺動長さを制御する、請求項1から6のいずれか一項に記載の電動工具。
- 前記モータの回転量が前記制御装置にあらかじめ設定されている、請求項7に記載の電動工具。
- 前記クランプモード時、前記駆動源および/または前記摺動部材に作用する負荷に基づき、所定状況下では前記駆動源による駆動を停止させる、請求項1に記載の電動工具。
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|---|---|---|---|
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Citations (3)
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|---|---|---|---|---|
| CN201042794Y (zh) | 2007-06-27 | 2008-04-02 | 刘慧源 | 动力拔钉器 |
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Family Cites Families (3)
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| JPH055376U (ja) * | 1991-07-04 | 1993-01-26 | 兼松デユオフアスト株式会社 | 電動式釘抜き機 |
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-
2021
- 2021-06-04 JP JP2021094419A patent/JP7655466B2/ja active Active
Patent Citations (3)
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| CN201042794Y (zh) | 2007-06-27 | 2008-04-02 | 刘慧源 | 动力拔钉器 |
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