JP7673382B2 - 静電チャック装置、静電チャック装置の製造方法 - Google Patents
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Description
従来、接着剤層の厚さを一定に保つために、接着剤層内には、スペーサが設けられている(例えば、特許文献1、2参照)。
本発明の一実施形態に係る静電チャック装置は、セラミックスからなる静電チャック部材と、金属からなる温度調整用ベース部材と、接着剤層と、を備える静電チャック装置であって、前記静電チャック部材と前記温度調整用ベース部材とが接合する接合面において、前記静電チャック部材と前記温度調整用ベース部材のいずれか一方に粗面を有し、前記接着剤層を介して、前記静電チャック部材と前記温度調整用ベース部材が接合されているものである。
まず、図1を参照しながら、本実施形態の静電チャック装置について説明する。
図1は、本実施形態における静電チャック装置を示す断面図である。
図1に示すように、本実施形態の静電チャック装置1は、円板状の静電チャック部材2と、静電チャック部材2を所望の温度に調整する円板状の温度調節用ベース部材3と、これら静電チャック部材2および温度調整用ベース部材3を接合・一体化する接着剤層4と、を有している。
以下の説明においては、載置板11の載置面11a側を「上」、温度調整用ベース部材3側を「下」として記載し、各構成の相対位置を表すことがある。
静電チャック部材2は、上面が半導体ウエハ等の板状試料を載置する載置面11aとされたセラミックスからなる載置板11と、載置板11の載置面11aとは反対の面側に設けられた支持板12と、これら載置板11と支持板12との間に挟持された静電吸着用電極13と、載置板11と支持板12とに挟持され静電吸着用電極13の周囲を囲む環状の絶縁材14と、静電吸着用電極13に接するように支持板12の貫通孔15内に設けられた給電端子16と、温度調節用ベース部材3の固定孔17内に設けられた電極ピン18と、を有している。
載置板11の載置面11aには、半導体ウエハ等の板状試料を支持するための多数の突起が立設され(図示略)ている。さらに、載置板11の載置面11aの周縁部には、ヘリウム(He)等の冷却ガスが漏れないように、この周縁部を一周するように、断面四角形状の環状突起部が設けられていてもよい。さらに、この載置面11a上の環状突起部に囲まれた領域には、環状突起部と高さが同一であり横断面が円形状かつ縦断面が略矩形状の複数の突起部が設けられていてもよい。
支持板12は、載置板11と静電吸着用電極13を下側から支持している。
突起19は、接着剤層4の厚さを均一にするために設けられたものである。
なお、接合面12a側から見た場合の突起19の形状が円形状である場合には円の直径、接合面12a側から見た場合の突起19の形状が楕円形状である場合には楕円の長径、接合面12a側から見た場合の突起19の形状が三角形状である場合には三角形の最も長い辺、接合面12a側から見た場合の突起19の形状が四角形状または多角形状である場合には最も長い対角線が、突起19の外径である。
静電吸着用電極13では、電圧を印加することにより、載置板11の載置面11aに板状試料を保持する静電吸着力が生じる。
絶縁材14は、静電吸着用電極13を囲繞して腐食性ガスおよびそのプラズマから静電吸着用電極13を保護するためのものである。
絶縁材14により、載置板11と支持板12とが、静電吸着用電極13を介して接合一体化されている。
本実施形態の静電チャック装置1では、絶縁材14の厚さは、静電吸着用電極13の厚さと等しくなっている。
絶縁材14を構成する絶縁性物質は、特に限定されないが、載置板11および支持板12の主成分と同じにすることが好ましく、例えば、酸化アルミニウム(Al2O3)、窒化アルミニウム(AlN)、酸化イットリウム(Y2O3)、イットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)等が挙げられる。絶縁材14を構成する絶縁性物質は、酸化アルミニウム(Al2O3)であることが好ましい。絶縁材14を構成する絶縁性物質が、酸化アルミニウム(Al2O3)であることにより、高温での誘電特性、高耐食性、耐プラズマ性、耐熱性が保たれる。
給電端子16は、静電吸着用電極13に電流を供給するものである。
給電端子16の数、形状等は、静電吸着用電極13の形態、すなわち単極型か、双極型かにより決定される。
電極ピン18は、給電端子16に電流を供給するものである。
温度調整用ベース部材3は、金属およびセラミックスの少なくとも一方からなる厚みのある円板状のものである。温度調整用ベース部材3の躯体は、プラズマ発生用内部電極を兼ねた構成とされている。温度調整用ベース部材3の躯体の内部には、水、Heガス、N2ガス等の冷却媒体を循環させる流路21が形成されている。
温度調整用ベース部材3における少なくともプラズマに曝される面は、アルマイト処理またはポリイミド系樹脂による樹脂コーティングが施されていることが好ましい。また、温度調整用ベース部材3の全面が、前記のアルマイト処理または樹脂コーティングが施されていることがより好ましい。
接着剤層4は、静電チャック部材2と、温度調整用ベース部材3とを接着一体化するものである。
シリコーン系樹脂組成物は、シロキサン結合(Si-O-Si)を有するケイ素化合物であり、耐熱性、弾性に優れた樹脂であるので、より好ましい。
ここで、熱硬化温度が70℃を下回ると、静電チャック部材2と温度調整用ベース部材3とを対向させた状態で接合する際に、接合過程で硬化が十分に進まないことから、作業性に劣ることになるため好ましくない。一方、熱硬化温度が140℃を超えると、静電チャック部材2および温度調整用ベース部材3との熱膨張差が大きく、静電チャック部材2と温度調整用ベース部材3との間の応力が増加し、これらの間で剥離が生じることがあるため好ましくない。
上述のような静電チャック部材2を用意する。
その静電チャック部材2における温度調整用ベース部材3と接合する面(接合面)2aを粗面加工する。言い換えれば、静電チャック部材2を構成する支持板12の接合面12aを粗面加工する。
この接着剤の塗布方法としては、ヘラ等を用いて手動で塗布する他、バーコート法、スクリーン印刷法等が挙げられる。
より詳細には、温度調整用ベース部材3の一主面(上面)3aに接着剤を塗布した後、温度調整用ベース部材3側に接合面2aを向けて、静電チャック部材2と、接着剤を塗布した温度調整用ベース部材3とを重ね合わせる。
次いで、静電チャック部材2を温度調整用ベース部材3に対して所定の圧力にて押圧し、静電チャック部材2と温度調整用ベース部材3を接合一体化する。これにより、静電チャック部材2と温度調整用ベース部材3が接着剤層4を介して接合一体化されたものとなる。
(静電チャック装置の作製)
公知の方法により、内部に厚み20μmの静電吸着用内部電極13が埋設された静電チャック部2を作製した。
この静電チャック部2の載置板11は、炭化ケイ素を8.5質量%含有する酸化アルミニウム-炭化ケイ素複合焼結体であり、直径は298mm、厚みは0.5mmの円板状であった。また、この載置板11の静電吸着面を、高さが40μmの多数の突起部16を形成することで凹凸面とし、これらの突起部16の頂面を板状試料Wの保持面とし、凹部と静電吸着された板状試料Wとの間に形成される溝に冷却ガスを流すことができるようにした。
これら載置板11及び支持板12を接合一体化することにより、静電チャック部2の全体の厚みは2.5mmとなっていた。
次いで、静電チャック部と温度調整用ベース部との間隔が100μmになるまで落し込んだのち、110℃にて12時間保持し、シリコーン系樹脂組成物を硬化させて静電チャック部と温度調整用ベース部とを接合させ、実施例1の静電チャック装置を作製した。
シリコーン系樹脂組成物を塗布する前に、表面粗さ輪郭形状複合測定器(商品名:SURFCOM NEX 東京精密社製)を用いて測定した。結果を表1に示す。
突起部を温度調整用ベース部材に設けた以外は実施例1と同様にして、実施例2の静電チャック装置を作製した。結果を表1に示す。
実施例1において、静電チャック部載置板に凸部を設けず、幅2mm、長さ2mm、高さ100μmのポリイミド製のスペーサを用いた。なお、スペーサの添加量は接合面の全面積100%に対して、0.48%(直径298mmの載置板の場合85個のポリイミドスペーサを用いた)になるように調整した以外は、実施例1と同様にして比較例1の静電チャック装置を作製した。なお、ポリイミドスペーサの表面粗さは0.03~0.07μmであった。結果を表1に示す。
静電チャック装置をプラズマ処理装置に設置し、3000時間実装試験を行った。実装試験開始直後と終了直前の、載置面の温度を、サーモグラフィーTVS-200EX(日本アビオニクス社製)を測定した。結果を表1に示す。
これは、スペーサを用いた場合、長時間の実装試験において、スペーサと静電チャックの載置面の裏面または、温度調整用ベース部材の界面に存在している接着剤層が、熱履歴によって膨張、収縮を繰り返すことで徐々に剥離し、部分的に熱伝導係数が変化ために発生したと考えられる。
以上から、本発明は有用である。
2 静電チャック部材
3 温度調節用ベース部材
4 接着剤層
11 載置板
12 支持板
13 静電吸着用電極
14 絶縁材
15 貫通孔
16 給電端子
17 固定孔
18 電極ピン
19 突起
21 流路
22 高周波電源
23 絶縁材料
24 直流電源
Claims (5)
- セラミックスからなる静電チャック部材と、金属からなる温度調整用ベース部材と、接着剤層と、を備える静電チャック装置であって、
前記静電チャック部材と前記温度調整用ベース部材とが接合する接合面において、前記静電チャック部材と前記温度調整用ベース部材のいずれか一方に粗面を有し、
前記接着剤層を介して、前記静電チャック部材と前記温度調整用ベース部材が接合されており、
前記粗面は、複数の突起で構成され、
前記複数の突起は、高さが同一であり、且つ前記静電チャック部材と前記温度調整用ベース部材のいずれか他方に接し、
前記接合面において前記複数の突起が占める割合は、前記接合面の全面積100%に対して0.01%以上1.0%以下である静電チャック装置。 - 前記突起を前記接合面側から見た場合の前記突起の外径は、0.05mm以上3.0mm以下である、請求項1に記載の静電チャック装置。
- 前記突起の高さを、25μm以上400μm以下とする、請求項2に記載の静電チャック装置。
- 前記粗面において、前記接合面の算術平均粗さ(Ra)を0.01μm以上2.0μm以下とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の静電チャック装置。
- セラミックスからなる静電チャック部材と、金属からなる温度調整用ベース部材とを、接着剤層を介して接合してなる静電チャック装置の製造方法であって、
前記静電チャック部材と前記温度調整用ベース部材とが接合する接合面において、前記静電チャック部材と前記温度調整用ベース部材のいずれか一方に複数の突起を形成する粗面加工を施す工程と、
前記粗面加工を施した前記接合面を、接着剤を介して、前記静電チャック部材と前記温度調整用ベース部材と接合する工程と、を有し、
前記粗面加工を施す工程において、前記複数の突起の高さを同一、且つ前記接合面における前記複数の突起が占める割合を、前記接合面の全面積100%に対して0.01%以上1.0%以下とし、
前記接合する工程において、前記複数の突起を、前記静電チャック部材と前記温度調整用ベース部材のいずれか他方に接触させて接合する静電チャック装置の製造方法。
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