以下、図面を用いて、本実施形態に係る作業機としての切断作業機10について説明する。なお、図面において適宜示される矢印UP、矢印FR、及び矢印RHは、それぞれ切断作業機10の上側、前側、及び右側を示している。そして、以下の説明において、上下、前後、左右の方向を用いて説明するときには、特に断りのない限り、切断作業機10の上下方向、前後方向、左右方向を示すものとする。
また、左右方向から見て、前側へ向かうに従い下側へ傾斜する方向(図1及び図2の矢印A及び矢印B方向)を第1方向としており、第1方向に対して直交する方向(図1及び図2の矢印C及び矢印D方向)を第2方向としている。さらに、図1及び図2の矢印A方向側を第1方向一方側とし、図1及び図2の矢印B方向側を第1方向他方側とし、図1及び図2の矢印C方向側を第2方向一方側とし、図1及び図2の矢印D方向側を第2方向他方側としている。
切断作業機10は、木材等の加工材を切断する作業機として構成されている。図1~図4に示されるように、切断作業機10は、ベース12と、ハウジング20と、モータユニット60と、ハウジング20内に収容されたコントローラ70及び伝達機構72(図8参照)と、ハウジング20に設けられたサブハンドル56と、を含んで構成されている。また、切断作業機10は、モータユニット60のブラシレスモータ61とコントローラ70とに電力を供給するための電池としてのバッテリパック54を有している。さらに、切断作業機10は、吊下機構90を有しており、切断作業機10の不使用時には、吊下機構90を用いて、鉛直方向に延在する木材等の吊下用支持部材100に切断作業機10を吊下げるようになっている。以下、切断作業機10の各構成について説明する。
(ベース12について)
図1~図3、及び図8に示されるように、ベース12は、上下方向を板厚方向とし且つ前後方向を長手方向とする略矩形プレート状に形成されている。そして、切断作業機10による切断加工時には、ベース12を加工材上に載置して、ベース12の下面を加工材の上面に沿って前側へ摺動させるようになっている。ベース12の左部には、工具としての丸鋸刃14を配置するための工具挿通部12Aが貫通形成されており、工具挿通部12Aは、平面視で前後方向を長手方向とする略矩形孔状に形成されている。ここで、丸鋸刃14は、左右方向を板厚方向とする略円板状に形成されており、丸鋸刃14の中心部が、後述する伝達機構72の出力軸73に一体回転可能に固定されている(図8参照)。そして、丸鋸刃14が工具挿通部12A内に配置されており、丸鋸刃14の上部がベース12から上側へ突出し、丸鋸刃14の下端側部分がベース12から下側へ突出している。
(ハウジング20について)
図1~図8に示されるように、ハウジング20は、丸鋸刃14を覆うソーカバー22と、ソーカバー22に組付けられた本体ハウジングとしてのハンドルハウジング30及びモータハウジング40と、を含んで構成されている。なお、モータハウジング40は、後述するモータユニット60の一部を構成している。
(ソーカバー22について)
ソーカバー22は、丸鋸刃14の上部を覆う部材として構成されている。ソーカバー22は、右側から見て、上側へ凸となる略半円状に形成されると共に、下側へ開放された凹状に形成されている。具体的には、ソーカバー22は、丸鋸刃14の径方向外側において丸鋸刃14の略周方向に延在された外周壁22Aと、外周壁22Aの右端部から外周壁22Aの径方向内側へ延出された右壁22Bと、外周壁22Aの左端部から外周壁22Aの径方向内側へ延出された「側壁」としての左壁22Cと、を含んで構成されている。右壁22Bは、側面視で上側へ凸となる略半円板状に形成されており、左壁22Cは、側面視で上側へ凸となる略半円弧板状に形成されている。右壁22Bの下端部における前後方向中間部には、後述する伝達機構72を収容するための伝達機構収容部22D(図4参照)が形成されている。伝達機構収容部22Dは、略矩形筒状に形成されて、右壁22Bから右側へ突出している。
そして、ソーカバー22の前端部が、前側連結機構部16を介してベース12の前端部に連結されており、ソーカバー22の後端部が、後側連結機構部18を介してベース12の後端部に連結されている。また、加工材に対する切断加工時には、丸鋸刃14が回転方向一方側(図2の矢印E方向側)へ回転して、加工片としての切粉が、丸鋸刃14の前端部において巻き上げられると共に、ソーカバー22内における丸鋸刃14の径方向外側を後側へ流れる。さらに、ソーカバー22には、排出路80(図2参照)が設けられており、排出路80によって、当該切粉をソーカバー22の外部へ排出するようになっている。排出路80については後述する。
(ハンドルハウジング30について)
図1~図5に示されるように、ハンドルハウジング30は、ソーカバー22の右側に配置されている。ハンドルハウジング30は、左右方向に2分割されたハンドルハウジング部材によって構成されており、分割されたハンドルハウジング部材を互いに組付けることで、ハンドルハウジング30が形成されている。具体的には、左側のハンドルハウジング部材のソーカバー22への組付後、右側のハンドルハウジング部材を左側のハンドルハウジング部材に組付けている。
ハンドルハウジング30は、右側から見て、前側へ開放された略U字形状に形成されている。具体的には、ハンドルハウジング30は、ハンドルハウジング30の後端部を構成するハンドル31と、ハンドル31から前方側へ延出され且つハンドルハウジング30の上端部を構成するアッパハウジング部32と、ハンドル31から前方側へ延出され且つハンドルハウジング30の下端部を構成するロアハウジング部33と、を含んで構成されている。
ハンドル31は、使用者が把持する把持部として構成されている。ハンドル31は、ソーカバー22よりも後側に配置されると共に、側面視で上側へ向かうに従い前側へ傾斜する方向に延在している。より詳しくは、側面視で、ハンドル31は、第2方向に対して若干前傾している。ハンドル31の上端側部分には、トリガ50が設けられている。トリガ50は、ハンドル31から前側へ突出されると共に、後側へ引き操作可能に構成されている。また、ハンドル31には、トリガ50の上斜め後方において、トリガ50の引き操作をロックするためのロックボタン51が設けられており、ロックボタン51を操作しない限りトリガ50の引き操作を行うことはできないように構成されている。さらに、ハンドル31の内部には、トリガ50の後側において、スイッチ機構52(図4及び図5参照)が設けられている。スイッチ機構52は、トリガ50によって操作される、図示しないスイッチを有している。当該スイッチは、後述するコントローラ70に電気的に接続されており、トリガ50の操作状態に応じた出力信号をコントローラ70に出力する。
アッパハウジング部32は、ハンドル31の上端部から第1方向一方側へ延出されている。アッパハウジング部32の前端部は、ソーカバー22の右側で且つ伝達機構収容部22Dの上側に配置されると共に、ソーカバー22に固定されている。ロアハウジング部33は、ハンドル31の下端部から前側へ延出されている。ロアハウジング部33の前端部は、ソーカバー22の右側で且つアッパハウジング部32の前端部よりも後側に配置されて、ソーカバー22に固定されている。
ハンドルハウジング30は、ハンドル中間部34を有しており、ハンドル中間部34によって、アッパハウジング部32の長手方向中間部と、ロアハウジング部33の前端部及び長手方向中間部と、が連結されている。ハンドル中間部34は、ソーカバー22の伝達機構収容部22Dの第1方向他方側に隣接して配置されている。
ハンドル中間部34の前部には、後述するバッテリパック54を収容するバッテリ収容部35が形成されている。バッテリ収容部35は、右側へ開放された凹状に形成されると共に、伝達機構収容部22Dの第1方向他方側に隣接して配置されている。また、バッテリ収容部35は、右側から見て、略矩形状に形成されると共に、前後方向に対して第1方向に沿って傾斜されている。バッテリ収容部35の外周壁は、区画壁35Aとして構成されており、区画壁35Aには、前壁が形成されておらず、バッテリ収容部35が、第1方向一方側へ開放されている。さらに、区画壁35Aにおける上壁の前端部には、配線挿通部35B(図4及び図5参照)が形成されている。配線挿通部35Bは、左側のハンドルハウジング部材における区画壁35Aに形成されると共に、右側へ開放された凹状に形成されている。これにより、配線挿通部35Bによって、バッテリ収容部35の内部とアッパハウジング部32の内部とが連通している。
図4及び図5に示されるように、アッパハウジング部32には、バッテリ収容部35に対して第2方向一方側において、後述するコントローラ70を保持する前後一対のコントローラ保持部32Aが形成されている。さらに、アッパハウジング部32におけるコントローラ保持部32Aに対して第2方向他方側の空間が、後述する配線45及び配線66を収容するための配線収容部32Bとして構成されている。配線収容部32B及びバッテリ収容部35は、バッテリ収容部35の区画壁35Aよって区画されると共に、配線挿通部35Bによって連通されている。
アッパハウジング部32における前端部の内部空間は、後述するファン67によって生成される冷却風ARをコントローラ70側へ流すための送風路32Cとして構成されている。図8に示されるように、アッパハウジング部32の前端部における下壁には、送風孔32Dが貫通形成されており、送風孔32Dによって送風路32Cとアッパハウジング部32の外部とが連通されている。
(モータハウジング40について)
図1、及び図3~図8に示されるように、モータハウジング40は、後述するモータユニット60の一部を構成すると共に、モータユニット60のブラシレスモータ61を収容する部材として構成されている。また、モータハウジング40には、後述するバッテリパック54が着脱可能に装着されて、モータハウジング40は、装着されたバッテリパック54を支持する部材としても構成されている。さらに、モータハウジング40は、第2方向に2分割されたモータハウジング部材40A、40Bによって構成されており、モータハウジング部材40A、40Bを互いに組付けることで、モータハウジング40が形成されている。
モータハウジング40は、モータカバー部41を有しており、モータカバー部41は、左側へ開放された略有底筒状に形成されている。モータカバー部41は、ソーカバー22の伝達機構収容部22Dの右側に配置されており、モータカバー部41の左端部が、伝達機構収容部22Dの側壁部に締結固定されている。これにより、モータハウジング40が、アッパハウジング部32の前端部の第2方向他方側に隣接して配置されている。
モータカバー部41の右端部における第2方向両側の角部には、複数の吸気孔41Aが、それぞれ形成されている。複数の吸気孔41Aは、モータカバー部41の底壁から側壁に亘って左右方向に延在されると共に、第1方向に並んで配置されている。モータカバー部41の左端部には、第2方向一方側において、排気孔41B(図4、図7、及び図8参照)が形成されており、排気孔41Bは、アッパハウジング部32の送風孔32Dの下側に配置されている。これにより、モータカバー部41の内部と送風路32Cとが、排気孔41B及び送風孔32Dによって連通している。
図4~図7に示されるように、モータハウジング40は、バッテリ装着部42(広義には、電力供給支持部として把握される要素である)を有している。バッテリ装着部42は、モータカバー部41の左側部分(開口側部分)から第1方向他方側へ突出して、ハンドルハウジング30におけるバッテリ収容部35の第1方向一方側端部内に配置されている。また、バッテリ装着部42の左端部は、モータカバー部41よりも左側に突出している。
バッテリ装着部42には、第1方向他方側及び右側へ開放されたバッテリ挿入部42Aが形成されている。また、バッテリ装着部42には、バッテリ挿入部42Aに対して第2方向両側壁部において、一対のハウジング側レール部42Bが形成されている。ハウジング側レール部42Bは、第2方向内側へ開放された溝状に形成されると共に、左右方向に延在されている。また、バッテリ装着部42には、電力供給部としてのバッテリターミナル44(図5及び図6参照)が設けられており、バッテリターミナル44は、モータハウジング部材40A、40Bによって第2方向両側から挟み込まれている。バッテリターミナル44は、バッテリ挿入部42Aから第1方向一方側へ露出されると共に、配線45(図5及び図6参照)によって、後述するコントローラ70に電気的に接続されている。
バッテリ装着部42の左端部には、バッテリターミナル44よりも第1方向一方側において、配線配策部としての配線穴部42Cが形成されている。配線穴部42Cは、左側へ開放された穴であり、第2方向に貫通している。配線穴部42Cは第2方向に貫通してモータハウジング40と外部とを連通させている。配線穴部42Cは、ハンドルハウジング30の配線挿通部35Bに対して第2方向他方側に配置されている。また、バッテリターミナル44の一部が、配線穴部42C内に露出しており、バッテリターミナル44から延出した配線45が、配線穴部42C、配線挿通部35B、及び配線収容部32Bに配策されて、後述するコントローラ70に接続されている(図5及び図6参照)。
配線穴部42Cの底壁には、配線挿通孔42D(図6及び図7参照)が貫通形成されており、配線挿通孔42Dは、配線穴部42Cの長手方向に沿って延在されている。そして、配線挿通孔42Dによって、配線穴部42Cとモータカバー部41とが連通されている。
(バッテリパック54)
図1、図3、図9に示されるように、バッテリパック54は、略直方体に形成されている。バッテリパック54の上部には、コネクタ部54Aが設けられている。また、コネクタ部54Aの幅方向両端部には、バッテリ側レール部54Bが形成されている。バッテリ側レール部54Bは、バッテリパック54の前側から見て略逆L字型状に形成され、バッテリパック54の長手方向に延在されると共に、前側へ開放されている。
そして、バッテリパック54が、ハウジング20のバッテリ収容部35内に右側から収容され、モータハウジング40のバッテリ装着部42に装着されるようになっている。具体的には、ハウジング側レール部42Bがバッテリ側レール部54B内に左右方向にスライド可能に挿入されると共に、ハウジング側レール部42B及びバッテリ側レール部54Bが第1方向に係合する構成になっている。さらに、バッテリパック54の装着状態では、コネクタ部54Aが、モータハウジング40のバッテリターミナル44に接続されて、バッテリパック54から後述するコントローラ70へ電力が供給される構成になっている。
また、バッテリパック54の側部には、ロック部材54Cがそれぞれ設けられている。そして、バッテリパック54の装着状態では、ロック部材54Cがモータハウジング40に係合して、バッテリパック54の装着状態が維持される構成になっている。
さらに、バッテリパック54のバッテリ装着部42への装着状態では、バッテリパック54の左端部が、後述するファン67よりも左側に配置され、バッテリパック54の右端部が、モータハウジング40の右端部よりも左側に配置されている。すなわち、バッテリパック54が、モータハウジング40よりも右側に突出しないように配置されている。さらに、この状態では、ロック部材54Cがハンドルハウジング30よりも右側に位置しており、ロック部材54Cがロック解除操作可能に構成されている。
(サブハンドル56について)
図1~図3に示されるように、サブハンドル56は、左右方向に延在されると共に、後側から見て、下側へ開放された略U字形状に形成されている。そして、サブハンドル56の右端部が、ハンドルハウジング30におけるアッパハウジング部32の前端部に締結固定されている。また、サブハンドル56の左端部が、ソーカバー22の上端部に締結固定されている。また、サブハンドル56がハウジング20から上側(詳しくは、第2方向一方側)へ突出している。また、サブハンドル56の左端部が、サブハンドル56の右端部よりも前方側に配置されており、サブハンドル56は、上側から見て、左側へ向かうに従い前側へ若干傾斜している。
(モータユニット60について)
図4~図6、及び図8に示されるように、モータユニット60は、前述したモータハウジング40と、原動機としてのブラシレスモータ61と、を含んで構成されている。
(ブラシレスモータ61について)
ブラシレスモータ61は、モータハウジング40のモータカバー部41内に収容されている。ブラシレスモータ61は、駆動軸62と、ロータ63と、ステータ64と、を含んで構成されている。
駆動軸62は、左右方向を軸方向として配置されている。そして、駆動軸62の右端部(軸方向一方側端部)が、モータハウジング40に固定された第1モータ軸受68によって回転可能に支持されており、駆動軸62の左側部分がソーカバー22の伝達機構収容部22Dに固定された第2モータ軸受69によって回転可能に支持されている。そして、駆動軸62の左端部が、第2モータ軸受69から左側へ突出しており、駆動軸62の左端部には、ピニオンギヤ62Aが形成されている。
ロータ63は、左右方向を軸方向とする略円筒状に形成され、駆動軸62の径方向外側に配置されると共に、駆動軸62と一体回転可能に構成されている。ステータ64は、前後方向を軸方向とする略円筒状に形成されて、ロータ63の径方向外側においてモータハウジング40に支持されている。ステータ64は、ステータホルダ64Aを有しており、ステータホルダ64Aには、ステータコイルが巻き回されている。ステータホルダ64Aの右端部には、モータ基板65が固定されており、ステータコイルがモータ基板65に接続されている。
モータ基板65は、配線66(図5及び図6参照)によって、後述するコントローラ70に電気的に接続されている。具体的には、モータ基板65から延出された配線66が、ブラシレスモータ61の第1方向他方側に配置され、配線挿通孔42D内を挿通し、配線穴部42C内に配策されている。また、配線66は、配線穴部42C内において第1方向一方側へ屈曲され、配線挿通部35Bを挿通すると共に、配線収容部32Bに配策されて、後述するコントローラ70に接続されている。
駆動軸62の左側部分には、第2モータ軸受69の右側において、ファン67が一体回転可能に設けられている。ファン67は、遠心ファンとして構成されており、前述したモータハウジング40の排気孔41Bがファン67の径方向外側に配置されている。これにより、ファン67が回転することで、冷却風ARが、モータハウジング40の吸気孔41Aからモータハウジング40内に流入されると共に、排気孔41Bから排出されて、冷却風ARによって、ブラシレスモータ61を冷却する構成になっている。さらに、排気孔41Bから排出された冷却風ARは、ハンドルハウジング30の送風孔32Dから送風路32C内に流入されて、送風路32C内を第1方向他方側へ流れるように構成されている(図5及び図8参照)。
(コントローラ70について)
図4及び図5に示されるように、コントローラ70は、第2方向を厚み方向とする略矩形扁平状に形成されている。コントローラ70は、ハンドルハウジング30の一対のコントローラ保持部32Aに組付けられて、アッパハウジング部32内に収容されている。すなわち、コントローラ70が、アッパハウジング部32の配線収容部32Bの第2方向一方側に配置されている。コントローラ70は、図示しない制御基板を有しており、配線収容部32B内に収容された配線45及び配線66が、制御基板に接続されている。制御基板は、ブラシレスモータ61の駆動制御等の各種制御を行うインバータ回路を有しており、インバータ回路は、複数のスイッチング素子をブリッジ接続した回路として構成されている。
(伝達機構72について)
図8に示されるように、伝達機構72は、左右方向を軸方向とする出力部としての出力軸73を有しており、出力軸73は、ソーカバー22の伝達機構収容部22D内に配置されると共に、ブラシレスモータ61の駆動軸62の下側に配置されている。出力軸73の右端部は、伝達機構収容部22Dに固定された第1軸受74によって、回転可能に支持されており、出力軸73の左側部分が、ソーカバー22に連結された第2軸受75によって、回転可能に支持されている。
出力軸73の右側部分には、伝達ギヤ76が一体回転可能に設けられており、伝達ギヤ76は、駆動軸62のピニオンギヤ62Aに噛合されている。また、出力軸73の左端部は、工具取付部73Aとして構成されている。工具取付部73Aは、略円筒状に形成されており、工具取付部73Aの内周部には、雌ネジが形成されている。そして、丸鋸刃14の中心部を工具取付部73Aに外挿して、ボルトBLを工具取付部73Aに螺合させることで、丸鋸刃14が工具取付部73Aに取付けられている。これにより、ブラシレスモータ61が駆動することで、出力軸73及び丸鋸刃14が、出力軸73の軸回りに回転するように構成されている。
なお、図1及び図2にも示されるように、丸鋸刃14の下部は、保護カバー78によって覆われている。保護カバー78は、右側から見て下側へ凸となる略半円状に形成されると共に、上側へ開放された凹状に形成されている。また、保護カバー78は、出力軸73の軸回りに回動可能に出力軸73に連結されている。さらに、保護カバー78は、図示しない付勢バネによって出力軸73の軸回りに付勢されて、図1及び図2に示される位置に保持されている。切断作業機10による切断加工時には、加工材によって、保護カバー78が、付勢バネの付勢力に抗して回動し、ソーカバー22の内部に配置されて、丸鋸刃14の刃部が露出される構成になっている。また、当該切断加工時には、切粉が、丸鋸刃14の前端部において巻き上げられると共に、保護カバー78とソーカバー22の外周壁22Aとの間を後側へ流れるようになっている。
(排出路80について)
次に、ソーカバー22に設けられた排出路80について説明する。図2、図8、及び図10~図13に示されるに、排出路80は、ソーカバー22の後端側の外周側部分に設けられると共に、丸鋸刃14の中心に対して後側で且つ丸鋸刃14の径方向外側に配置されている。具体的には、排出路80が、ソーカバー22の内部に配置される保護カバー78の径方向外側に配置されている。そして、保護カバー78とソーカバー22の外周壁22Aとの間を後側へ流れる切粉を、排出路80によってソーカバー22の左側へ排出するようになっている。
排出路80は、左側へ開放された凹状に形成されている。すなわち、ソーカバー22の左壁22Cには、排出路80の開口部を構成する排出口81が形成されており、排出口81は、左側(排出路80の開口側)から見て、丸鋸刃14の周方向に延在されている。つまり、排出口81は、左側から見て、後側へ向かうに従い下側へ傾斜する方向に延在されている。排出口81の後端縁部81Aは、上下方向に沿って延在されている。排出口81の下端縁部81Bは、前後方向に沿って延在されている。後端縁部81Aの下端と下端縁部81Bの後端とは互いに接続されている。そして、排出口81における後端縁部81A及び下端縁部81Bによって囲まれる領域が、排出出口部82(図10において、2点鎖線にて示される領域を参照)として構成されており、排出路80内に流入された切粉が、主として排出出口部82から排出されるようになっている。また、排出口81の上側傾斜縁部81Cと下側傾斜縁部81Dとは、略平行に配置されており、上側傾斜縁部81Cの後端が後端縁部81Aの上端に接続され、下側傾斜縁部81Dの後端が下端縁部81Bの前端に接続されている。
さらに、排出路80は、前側へ開口しており、当該開口部が、入口部としての排出入口部83として構成されている。すなわち、排出路80は、前方へ開口する入口部(排出入口部83)を有する。これにより、排出入口部83によって、排出路80の内部とソーカバー22の内部とが連通されて、切粉が排出入口部83から排出路80内に流入される構成になっている。
排出路80は、排出路80の左側面を構成するサイドガイド面84を有している。また、排出路80は、排出口81の上側傾斜縁部81Cから右側へ延出された上面85と、排出口81の下側傾斜縁部81Dから右側へ延出された下面86と、排出口81の後端縁部81Aから右側へ延出されたリヤガイド面87と、排出口81の下端縁部81Bから右側へ延出されたロアガイド面88と、を有している。そして、上面85、下面86、リヤガイド面87、ロアガイド面88の右端部が、サイドガイド面84に接続されて、排出路80が左側へ開放された凹状に形成されている。なお、排出路80の上面85は、ソーカバー22の外周壁22Aの内周面によって構成されている。また、図11においては平面部分(サイドガイド面84、リヤガイド面87、ロアガイド面88)が連続して接続されているように表現しているが、図12、13に記載するように、平面部分の接続部分は緩やかな曲面が形成されている。
サイドガイド面84は、上側から見て、後側へ向かうに従い左側へ傾斜している。具体的には、前後方向に対するサイドガイド面84の傾斜角度AG1(図12(B)参照)が10度以上50度以下(本実施の形態では、30度)に設定されている。また、サイドガイド面84の前端は、丸鋸刃14よりも右側に配置されている。これにより、排出路80内に流入された切粉が、サイドガイド面84に沿って後斜め下方側へ流れると共に、排出口81側へ流れるように構成されている(図10及び図11に示される矢印DS参照)。すなわち、サイドガイド面84は、排出入口部83から流入した切粉を左側(排出出口部82側)へガイドする面として構成されている。サイドガイド面84は本発明におけるガイド面の一部である。サイドガイド面84は本発明における第1ガイド面の一例である。本発明におけるガイド面とは、排出路80内に流入された切粉を排出口81側へ流れるようにガイドする壁部である。サイドガイド面84は後方へ移動する切粉に対するガイド面として機能する。
リヤガイド面87は、上側から見て、左側へ向かうに従い後側へ傾斜しており、リヤガイド面87の上部における右端がサイドガイド面84の後端に接続されている。また、前後方向に対するリヤガイド面87の傾斜角度AG2(図12(B)参照)が、サイドガイド面84の傾斜角度AG1よりも大きく設定されている。詳しくは、前後方向に対するリヤガイド面87の傾斜角度AG2が60度以上90度以下(本実施の形態では、80度)に設定されている。また、リヤガイド面87の右端は、丸鋸刃14よりも左側に配置されている。これにより、サイドガイド面84に沿ってサイドガイド面84の後端部に流れた切粉が、リヤガイド面87に当たって、リヤガイド面87に沿って左側(排出口81側)へ流れるようになっている(図10及び図11に示される矢印DS参照)。すなわち、リヤガイド面87は、排出路80の後端部に流れた切粉の流出方向を左側(排出口81側)へ変更するガイド面として構成されている。リヤガイド面87は本発明におけるガイド面の一部である。リヤガイド面87は本発明における第2ガイド面の一例である。リヤガイド面87は後方へ移動する切粉に対するガイド面として機能する。このように、サイドガイド面84とリヤガイド面87によって、左右方向に対する切粉のガイド面の傾斜角度が2段階で設定され、左側へ向かうにつれて大きくなるようになっている。また、リヤガイド面87の傾斜角度AG2とサイドガイド面84の傾斜角度AG1との差が、60度未満となるように、傾斜角度AG1及び傾斜角度AG2を設定することが望ましい。
ロアガイド面88は、サイドガイド面84の後端部の下側で且つリヤガイド面87の下部の前側に隣接して配置されて、サイドガイド面84及びリヤガイド面87に接続されている。ロアガイド面88は、前後方向から見て、左側へ向かうに従い下側へ傾斜している。
ロアガイド面88は、ロアガイド面88の上部を構成する上側ロアガイド面88Aと、ロアガイド面88の下部を構成する下側ロアガイド面88Bと、を含んで構成されている。上側ロアガイド面88Aは、左側から見て、略三角形状に形成されており、左側から見た上側ロアガイド面88Aの上下の幅が後側へ向かうに従い広くなるように設定されている。また、上下方向に対する上側ロアガイド面88Aの傾斜角度AG3(図13参照)が、上下方向に対する下側ロアガイド面88Bの傾斜角度AG4(図13参照)と比べて小さくなるように設定されている。これにより、上下方向に対するロアガイド面88の傾斜角度が、2段階に設定されて、下側へ向かうにつれて大きくなるようになっている。また、前後方向に対する上側ロアガイド面88Aの傾斜角度は、サイドガイド面84の傾斜角度AG1よりわずかに大きい(本実施の形態では、32度)。ロアガイド面88は本発明におけるガイド面の一例である。上側ロアガイド面88Aは本発明におけるガイド面の一部であり、第1ガイド面の一例である。下側ロアガイド面88Bは本発明におけるガイド面の一部であり、第2ガイド面の一例である。上側ロアガイド面88Aは後方へ移動する切粉に対するガイド面として機能する。また、上側ロアガイド面88Aは下方へ移動する切粉に対するガイド面として機能する。下側ロアガイド面88Bは下方へ移動する切粉に対するガイド面として機能する。
(吊下機構90について)
図1~図4、及び図14に示されるように、吊下機構90は、固定部材91と、吊下アーム92と、クラッチ94と、を含んで構成されている。固定部材91は、ハンドルハウジング30の上端部に締結固定されると共に、サブハンドル56の後側に配置されている。固定部材91は、支持筒部91Aを有しており、支持筒部91Aは、第1方向を軸方向とする略円筒状に形成されている。また、支持筒部91Aの内周部には、段差部91Bが形成されており、支持筒部91Aの第1方向一方側の内径が、支持筒部91Aの第1方向他方側の内径と比べて、小さく設定されている。
吊下アーム92は、断面円形の棒状部材によって構成され、所定の形状に屈曲されている。吊下アーム92の基端部(一端部)は、被支持部92Aとして構成されている。そして、吊下アーム92の被支持部92Aが、支持筒部91A内に挿入されて、支持筒部91Aに回転可能に支持されると共に、吊下アーム92が支持筒部91Aから第1方向他方側へ延出されている。具体的には、吊下アーム92が、格納位置(図1において実線にて示される位置)と、格納位置から略90度回転した展開位置(図1において2点鎖線にて示される位置)と、の間を回転するように構成されている。
吊下アーム92の中間部には、被支持部92Aの径方向外側へ略直角に屈曲されたオフセット部92Bが形成されている。また、吊下アーム92の先端部には、フック92Cが形成されており、フック92Cは、第1方向一方側へ開放された略U字形状に形成されている。具体的には、フック92Cは、オフセット部92Bの先端部から第1方向他方側へ延出された第1フック部92C1と、第1フック部92C1の先端部から被支持部92Aの径方向外側へ延出され且つオフセット部92Bと平行に配置された第2フック部92C2と、第2フック部92C2の先端部から第1方向一方側へ延出された第3フック部92C3と、を含んで構成されている。これにより、フック92Cが、オフセット部92Bによって被支持部92Aに対して径方向外側に配置されると共に、被支持部92A及びサブハンドル56よりも第1方向他方側に配置されている。
また、吊下アーム92の格納位置では、オフセット部92Bが被支持部92Aから左側へ屈曲された状態になり、フック92Cが、被支持部92Aよりも左側に配置されると共に、被支持部92Aに対して上側(第2方向一方側)に突出しないようになっている。一方、吊下アーム92の展開位置では、オフセット部92Bが被支持部92Aから上側(第2方向一方側)へ延出された状態になり、フック92Cが、被支持部92Aに対して上側(第2方向一方側)に配置されるようになっている。さらに、吊下アーム92の展開位置では、左右方向において、吊下アーム92の全体がサブハンドル56に重なるように配置されている。
また、第2フック部92C2及び第3フック部92C3には、楔部92Dが形成されており、楔部92Dは第2フック部92C2及び第3フック部92C3から突出している。そして、木材等の吊下用支持部材100(図15(A)及び(B)参照)にフック92Cを引っ掛けて、切断作業機10を吊り下げるときには、楔部92Dを吊下用支持部材100に食い込ませることができるように構成されている。
図14に示されるように、吊下アーム92の被支持部92Aには、一対のストッパ93A、93Bが設けられている。ストッパ93A、93Bは、吊下アーム92の径方向を軸方向とする略円筒状に形成されて、吊下アーム92に固定されると共に、吊下アーム92の長手方向に離間して配置されている。一方のストッパ93Aは、ワッシャ96を介して支持筒部91Aの第1方向一方側に隣接配置されて、ストッパ93Aによって、吊下アーム92の第1方向他方側への移動が制限されている。他方のストッパ93Bは、支持筒部91Aの第1方向他方側に配置されている。
クラッチ94は、円筒状に形成されて、支持筒部91Aの被支持部92Aに外挿されている。また、クラッチ94は、支持筒部91Aの軸方向に相対移動可能に且つ支持筒部91Aの周方向に相対回転不能に、支持筒部91Aに挿入されている。クラッチ94は、支持筒部91A内に配置された付勢バネ95によって第1方向他方側に付勢されており、クラッチ94の一端部が、ストッパ93Bに当接している。クラッチ94の一端部には、第1方向他方側へ開放された4箇所の係合凹部94Aが形成されており、4箇所の係合凹部94Aは、クラッチ94の周方向に90度毎に配置されている。そして、ストッパ93Bの両端部が係合凹部94Aに係合されて、吊下アーム92が格納位置又は展開位置に保持されている。なお、吊下アーム92の回転時には、付勢バネ95の付勢力に抗してクラッチ94が支持筒部91A内を第1方向一方側へ変位することで、吊下アーム92の回転が許容される構成になっている。
ここで、図1に示されるように、切断作業機10の重心Gが、左右方向から見て、展開位置のフック92Cよりも第1方向一方側に位置すると共に、サブハンドル56よりも第1方向他方側に位置している。より詳しくは、切断作業機10の重心Gが、フック92Cにおいて主に掛かり部として機能する第2フック部92C2よりも第1方向一方側(前側)にしている。また、切断作業機10の重心Gと展開位置におけるフック92Cとの間の上下距離L1が、切断作業機10の重心Gとベース12の下面との間の上下距離L2よりも長く設定されている。さらに、左右方向において、切断作業機10の重心Gとサブハンドル56とが重なるように、サブハンドル56の位置が設定されている(図3参照)。すなわち、左右方向において、切断作業機10の重心Gとサブハンドル56とが重なるように、サブハンドル56が左右方向に延在されている。また、第1方向から見て、フック92Cの基端部が、サブハンドル56の上端部と重なる位置に配置されている。換言すると、左右方向から見て、第1フック部92C1の内周面に沿って第1方向に延在する基準線CLが、サブハンドル56の上端に接するように、オフセット部92Bの長さが設定されている。そして、切断作業機10の不使用時には、鉛直方向に延在する吊下用支持部材100の上端部に、フック92Cを上側から引掛けることで、切断作業機10を吊下用支持部材100に吊下げるようになっている(図15(A)及び(B)参照)。
(作用効果)
次に、本実施の形態の切断作業機10の作用及び効果について説明する。
上記のように構成された切断作業機10による切断加工時には、吊下アーム92を格納位置に配置した状態で、ベース12を加工材の上側に載置する。また、トリガ50を引き操作することで、ブラシレスモータ61が駆動して、丸鋸刃14が回転方向一方側へ回転する。そして、切断作業機10を加工材に対して前方側へ移動させることで、加工材に対する切断加工が施される。また、このときには、加工材によって、保護カバー78が、押圧されて、ソーカバー22内に配置される。そして、切断加工時に生じる切粉が、ソーカバー22の内部において丸鋸刃14の前端部から巻き上げられる。また、巻き上げられた切粉は、ソーカバー22の外周壁22Aと保護カバー78との間を後側に流れる。
ソーカバー22の外周側部分には、排出路80が設けられており、排出路80は、左側へ開放された排出口81を有する凹状に形成されている。また、排出路80の前端部には、前側へ開放された排出入口部83が形成されており、排出入口部83によって、ソーカバー22の内部と排出路80の内部とが連通されている。さらに、排出路80は、排出路80の右側面を構成するサイドガイド面84を有しており、サイドガイド面84は、上側から見て、後側へ向かうに従い左側へ傾斜している。これにより、ソーカバー22の内部において後側へ流れる切粉が、排出路80内に流入され、排出路80内に流入された切粉が、サイドガイド面84によってガイドされて、排出路80の後端部へ流れる。
ここで、排出路80の後面がリヤガイド面87によって構成されており、リヤガイド面87は、左側へ向かうに従い後側へ傾斜している。具体的には、前後方向に対するリヤガイド面87の傾斜角度AG2が、80度に設定されると共に、前後方向に対するサイドガイド面84の傾斜角度AG1の30度より大きく設定されている。これにより、サイドガイド面84に沿って排出路80の後端側へ流れた切粉が、リヤガイド面87に当たって、切粉の流出方向が、左側(排出口81側)へ変更される。これにより、切粉が排出口81から略左側へ排出されるため、切断作業機10の作業性を向上することができる。
すなわち、切断作業機10による切断加工時には、一般に、作業者が、丸鋸刃14よりも後側に位置して、切断作業機10を加工材に対して前側へ移動させる。より具体的には、切断作業機10よりも後側に位置する作業者が、ハンドルハウジング30のハンドル31を把持しつつ、切断作業機10を前側へ移動させる。このため、仮に排出路80においてリヤガイド面87を省略して、サイドガイド面84の後端を排出口81の後端縁部81Aに接続する構成にした場合には、切粉が、上側から見て、排出口81から後斜め左側へ排出される。すなわち、排出口81から排出された切粉が、作業者側に吹出される可能性がある。この場合には、作業者側に吹出される切粉の影響で、作業性が低下する虞がある。
これに対して、本実施の形態の切断作業機10では、上述のように、排出路80の後面がリヤガイド面87によって構成されており、サイドガイド面84に沿って排出路80の後端側へ流れた切粉が、リヤガイド面87に当たって、切粉の流出方向が左側(排出口81側)へ変更される。より詳細には、排出路80に流入した切粉が上側傾斜縁部81Cによってその移動方向が後方かつ下方となるようにガイドされながら、サイドガイド面84によって左方向(排出口81側)への移動するようにガイドされる。この際、サイドガイド面84によってガイドされることで、切粉は後方への移動速度が低下する。すなわち、切粉はサイドガイド面84と接触することによって左方へ移動するように促されながら、後方への移動についてはブレーキをかけられる。サイドガイド面84によるガイド後の切粉は、リヤガイド面87か上側ロアガイド面88Aに接触する。リヤガイド面87に接触した切粉は、サイドガイド面84と接触したときと同様に左方(排出口81)側へとガイドされるので、後方への移動力を失い、より左方へ指向して移動するようになる。一方、サイドガイド面84との接触後に上側ロアガイド面88Aに接触した切粉については、サイドガイド面84と上側ロアガイド面88Aの前後方向の傾斜角度差が微小(2度)であるため、わずかに後方への移動力を低減されながら、左方向へガイドされて排出される。上側ロアガイド面88Aとの接触によって後方への移動力を十分に低減されていない場合には、切粉は上側ロアガイド面88Aとの接触後にリヤガイド面87と接触し、さらに後方への移動力を低減されてから排出される。これにより、切粉が排出口81から略左側へ排出されるため、当該切粉が作業者側に吹出されることを抑制できる。換言すれば、切粉は排出路80の構造によって後方への移動力を十分に低減されてから排出されるので、後方にいる作業者側へ切粉が排出されることを抑制できる。したがって、切断作業機10の作業性を向上することができる。また、上述したように切粉は複数の面によって複数回(多段階的に)後方への移動力低減、及び左方へのガイド(すなわち移動方向の調整)がなされる。例えば、1つの面で一度に切粉の後方への移動力を低減しようとすると、ブレーキ力が強すぎて左方への移動力までなくなってしまい、切粉が排出路80の内部に付着、堆積してしまう恐れがある。また、平面部分を用いず、排出入口部83から排出口81までをすべて曲面にて接続した場合には、切粉は入口から出口にかけて連続的に排出路80の内部と接触してブレーキを掛けられてしまうため、過剰なブレーキ力によって排出路80の内部で停止してしまう可能性がある。これに対して本願発明では、切粉のガイドを複数面による多段階式にすることで、過剰に切粉の勢いを無くすことなく切粉の後方への排出を抑制できるため、切粉の堆積・詰まりを抑制しながら作業性の向上を図ることができる。なお、切粉をガイドする(後方への移動力を低減するための)平面は、数があり過ぎると曲面と同様にブレーキが連続的に働いて切粉の勢いが無くなりすぎてしまう恐れがあるため、多くても8つ程度にしておくとよい。すなわち、切粉をガイドする平面は2つ以上8つ以下にするとよい。
また、排出路80は、ロアガイド面88を有しており、ロアガイド面88は、サイドガイド面84の後端部の下側で且つリヤガイド面87の下部の前側に隣接して配置されて、サイドガイド面84及びリヤガイド面87に接続されている。そして、ロアガイド面88は、前後方向から見て、左側へ向かうに従い下側へ傾斜している。これにより、排出路80の後端部に流れた切粉が排出出口部82に溜まることをロアガイド面88によって抑制できる。
また、ロアガイド面88は、ロアガイド面88の上部を構成する上側ロアガイド面88Aと、ロアガイド面88の下部を構成する下側ロアガイド面88Bと、を含んで構成されている。さらに、上下方向に対する上側ロアガイド面88Aの傾斜角度AG3が、上下方向に対する下側ロアガイド面88Bの傾斜角度AG4と比べて小さく設定されている。これにより、上下方向に対するロアガイド面88の傾斜角度が、2段階に設定されて、下側へ向かうにつれて大きくなる。したがって、サイドガイド面84の後端部からロアガイド面88側へ流れた切粉が排出出口部82に溜まることを、効果的に抑制することができる。
しかも、上側ロアガイド面88Aは、左側から見て、略三角形状に形成されており、左側から見た上側ロアガイド面88Aの上下の幅が後側へ向かうに従い広くなるように設定されている。これにより、ロアガイド面88の後端部(リヤガイド面87と接続される部分)における上側ロアガイド面88Aの割合を大きくすることができる。このため、リヤガイド面87とロアガイド面88とを滑らかに接続して、上側ロアガイド面88Aとリヤガイド面87と接続部周辺に流れ込んだ切粉を、下側ロアガイド面88B側に効率よく流して、排出口81から排出させることができる。したがって、サイドガイド面84の後端部からロアガイド面88側へ流れた切粉が排出出口部82に溜まることを、一層効果的に抑制することができる。
また、排出路80の排出口81は、ソーカバー22の後端側の外周部に形成されると共に、左側から見て、丸鋸刃14の周方向に延在されている。具体的には、排出口81は、左側から見て、後側へ向かうに従い下側へ傾斜している。これにより、丸鋸刃14の周方向に沿って後側へ流れる切粉を、排出路80の排出入口部83から排出路80の内部に効率よく流入させ、排出路80内に流入された切粉を排出出口部82から効率よく排出することができる。
また、排出口81の後端縁部81Aは、左側から見て、上下方向に沿って延在されており、リヤガイド面87が後端縁部81Aから右側へ延出されて、サイドガイド面84の後端に接続されている。これにより、リヤガイド面87に沿って左側へ流れる切粉を、排出出口部82から良好に排出することができる。
一方、切断作業機10の不使用時には、吊下アーム92を用いて、切断作業機10を吊下用支持部材100に吊下げる。具体的には、図15(A)及び(B)に示されるように、吊下アーム92を格納位置から展開位置に回転させて、吊下アーム92のフック92Cを、ハウジング20の上側に配置させる。そして、鉛直方向に延在された吊下用支持部材100の上端部に、吊下アーム92のフック92Cを上側から引掛ける。これにより、切断作業機10が吊下用支持部材100に吊下げられる。
ここで、ハンドルハウジング30の上端部には、サブハンドル56が設けられており、サブハンドル56はハンドルハウジング30から上側へ突出すると共に、吊下アーム92よりも第1方向一方側(フック92Cの開口側)に配置されている。このため、切断作業機10の吊下用支持部材100への吊下状態では、サブハンドル56が、フック92Cに対して鉛直方向下側に配置されると共に、吊下用支持部材100に当接する。これにより、吊下状態における切断作業機10を、フック92Cに対して鉛直方向下側において、吊下用支持部材100に当接したサブハンドル56によって支持することができる。したがって、切断作業機10を安定した状態で吊下用支持部材100に吊下げることができる。
また、切断作業機10の重心Gが、側面視で、フック92Cよりも第1方向一方側に位置し、サブハンドル56が、切断作業機10の重心Gよりも第1方向一方側に位置している。換言すれば、吊下状態において重心Gとサブハンドル56とがフック92Cよりも下方に位置する。このため、切断作業機10の吊下状態では、右側から見て、フック92Cと吊下用支持部材100との当接部位を中心とする反時計回りの回転モーメントが切断作業機10に作用する。これにより、略第2方向一方側への押付力がサブハンドル56から吊下用支持部材100に作用した状態で、サブハンドル56を吊下用支持部材100に当接させることができる。したがって、切断作業機10の吊下状態を一層安定化させることができる。
また、サブハンドル56は、左右方向に延在されている。このため、切断作業機10の吊下状態において、サブハンドル56と吊下用支持部材100における切断作業機10側の一側面100Aとを、サブハンドル56の長手方向全体に亘って当接させることができる(図15(B)参照)。すなわち、吊下用支持部材100の一側面100Aにサブハンドル56を線又は面又は複数点で当接させることができる。したがって、切断作業機10の吊下状態をより一層安定化させることができる。本実施の形態においては、サブハンドル56を線接触させることで安定した吊下状態を実現しているが、本発明はこれに限られない。安定した吊下状態を実現するためには、サブハンドル56を吊下用支持部材100に対して2点以上で当接させればよい。これによって、フック92Cと合わせて3点以上で切断作業機10を支持することができるため、安定した吊下状態を実現可能となる。なお、本実施の形態においてはサブハンドル56を吊下用支持部材100に線接触させているが、当然ながら線接触は複数の点接触の集まりであるため2点以上で接触していることとなる。すなわち、2点以上の当接には、線接触や面接触も含まれる。
また、左右方向において、展開位置のフック92Cが、サブハンドル56と重なる位置に配置されると共に、切断作業機10の重心Gが、サブハンドル56と重なる位置に配置されている。これにより、サブハンドル56から吊下用支持部材100に作用する押付力を、サブハンドル56の長手方向に略均一に作用させた状態で、切断作業機10を吊下用支持部材100に吊り下げることができる。したがって、切断作業機10の吊下状態を効果的に安定化させることができる。
また、切断作業機10の重心Gと展開位置のフック92Cとの間の上下距離L1が、切断作業機10の重心Gとベース12の下面との間の上下距離L2よりも長く設定されている。これにより、加工材に対する切断加工時には、切断作業機10の重心Gを加工材に載置されるベース12に、より接近した位置にしつつ、切断作業機10の吊下状態に生じる回転モーメントを大きくすることができる。これにより、切断作業機10の作業性を向上しつつ、切断作業機10の吊下状態を安定化させることができる。
また、吊下アーム92は、吊下アーム92の基端部を構成する被支持部92Aと、吊下アーム92の中間部を構成するオフセット部92Bと、吊下アーム92の先端部を構成するフック92Cと、を含んで構成されている。そして、被支持部92Aが、固定部材91に回転可能に支持されると共に、オフセット部92Bが被支持部92Aの径方向外側に略直角に屈曲されて、展開位置のフック92Cが被支持部92Aよりも上側に配置されている。これにより、例えば、切断作業機10の重心Gとフック92Cとの間の上下距離L1を、オフセット部92Bによって容易に設定することができる。
また、第1方向から見て、サブハンドル56の上端部(突出方向端部)とオフセット部92Bの先端部とが重なっている。このため、サブハンドル56の上端部とフック92Cの第1フック部92C1とを、第1方向において、重なる位置に配置できる。これにより、切断作業機10を吊下用支持部材100に吊り下げたときに、第1フック部92C1の鉛直方向下側にサブハンドル56の上端部を配置することができる。
また、吊下アーム92は、固定部材91に回転可能に支持されており、格納位置と展開位置との間を回転する。そして、吊下アーム92の展開位置では、フック92Cがサブハンドル56よりも第2方向一方側に突出して、フック92Cの吊下用支持部材100への引掛けが可能となり、吊下アーム92の格納位置では、フック92Cがサブハンドル56よりも第2方向一方側に突出しない位置に配置されて、フック92Cの吊下用支持部材100への引掛けが不能となる。これにより、吊下アーム92を格納位置に配置することで、吊下アーム92をハンドルハウジング30側へ格納した状態で、切断加工を行うことができる。
さらに、切断作業機10では、ハンドルハウジング30にコントローラ70が収容されており、コントローラ70は、ブラシレスモータ61を制御するインバータ回路を含んで構成されている。また、ブラシレスモータ61は、モータハウジング40に収容されており、モータハウジング40は、バッテリターミナル44を支持するバッテリ装着部42を有している。すなわち、切断作業機10では、ブラシレスモータ61を制御するインバータ回路を含むコントローラ70を、ブラシレスモータ61を収容するモータハウジング40とは別のハンドルハウジング30に収容している。これにより、モータハウジング40(すなわち、モータユニット60)を小型化することができると共に、ひいては切断作業機10を小型化することができる。特に、ハンドルハウジング30に対して右側に突出するモータハウジング40を有する切断作業機10において、特に右方向に関して切断作業機10の体格の小型化を実現することができる。
また、モータハウジング40には、配線穴部42Cが形成されており、バッテリターミナル44から延出された配線45及びブラシレスモータ61から延出された配線66が、配線穴部42Cに配策され、配線穴部42Cから延出されて、コントローラ70に接続されている。これにより、切断作業機10の組立性能を向上することができる。すなわち、モータユニット60を、コントローラ70と接続したユニット状態して、コントローラ70をハンドルハウジング30に組付けつつ、モータハウジング40をソーカバー22に組付けることができる。そして、このときには、モータユニット60から延出される配線45及び配線66を、まとめて線処理しつつ、ハンドルハウジング30の配線収容部32Bに収容することができる。これにより、例えば、配線45及び配線66を別々に線処理する構成と比べて、切断作業機10の組立性能を向上することができる。
また、モータユニット60では、ブラシレスモータ61が、バッテリターミナル44の第1方向一方側に配置され、モータハウジング40の配線穴部42Cがバッテリターミナル44とブラシレスモータ61との間に配置されている。さらに、コントローラ70が、バッテリターミナル44の第2方向一方側に配置されている。そして、配線穴部42Cから延出された配線45及び配線66が、配線収容部32Bに収容されて、コントローラ70に対して第2方向他方側に配置されている。つまり、バッテリパック54、配線45、配線66、及びコントローラ70を、ブラシレスモータ61に対して第1方向他方側において集約して配置すると共に、第2方向に並べて配置することができる。したがって、切断作業機10の小型化に寄与することができる。
また、配線穴部42Cは、第2方向に貫通した溝状に形成されており、配線45及び配線66が、配線穴部42Cから第2方向一方側へ延出されると共に、第1方向他方側へ屈曲されて、コントローラ70に対して第2方向他方側に配置されている。これにより、配線穴部42Cによって、配線45及び配線66をコントローラ70側へ延出させるように、フォーミングさせつつ、モータハウジング40から延出された配線45及び配線66を、コントローラ70の第2方向他方側に配置することができる。
また、ブラシレスモータ61の駆動軸62には、ファン67が一体回転可能に設けられている。さらに、アッパハウジング部32には、送風孔32Dが形成され、モータハウジング40には、排気孔41Bが形成されており、ファン67によって生成される冷却風ARが、排気孔41B及び送風孔32Dを介して、ハンドルハウジング30の前端部の送風路32Cに流入される。これにより、冷却風ARが送風路32Cを通過して、コントローラ70に導かれる。また、上述のように、配線45及び配線66は、コントローラ70の第2方向他方側に収容されている。これにより、配線45及び配線66が冷却風ARのコントローラ70側への流れを阻害することを抑制しつつ、冷却風ARをコントローラ70側へ導くことができる。したがって、コントローラ70を良好に冷却することができる。
また、バッテリパック54は、ハンドルハウジング30の配線収容部32Bに対して第2方向他方側に配置されており、ハンドルハウジング30には、バッテリ収容部35(バッテリパック54)と配線収容部32Bとを区画する区画壁35Aが形成されている。これにより、バッテリパック54をコントローラ70の第2方向他方側に配置しつつ、コントローラ70に接続される配線45及び配線66を区画壁35Aに沿って配線収容部32B内に配策させることができる。
また、区画壁35Aには、配線挿通部35Bが形成されており、配線挿通部35Bは、モータハウジング40の配線穴部42Cの第2方向一方側に配置されている。これにより、配線穴部42Cから第2方向一方側へ延出された配線45及び配線66を、配線挿通部35Bを挿通させて、ハンドルハウジング30内に収容することができると共に、配線挿通部35Bを利用して配線45及び配線66を第1方向他方側へ屈曲させることができる。
また、バッテリパック54の装着状態では、バッテリパック54の左端部が、ファン67よりも左側に配置されて、バッテリパック54がモータハウジング40よりも右側へ突出しない位置に配置されている。これにより、バッテリパック54に対する保護性能を向上できる。
また、モータハウジング40は、第2方向に2分割されたモータハウジング部材40A、40Bによって構成されており、バッテリターミナル44が、モータハウジング部材40A、40Bにより挟み込まれて、バッテリ装着部42に保持されている。これより、簡易な構成でバッテリターミナル44をバッテリ装着部42に設けることができる。