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JP7700612B2 - ハイブリッド車 - Google Patents
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Description

本明細書が開示する技術は、ハイブリッド車に関する。
特許文献1に、車両が走行する走行経路を推定する技術開示されている。この技術では、車両の目的地が不明であるときでも、車両の現在地及び走行履歴に基づいて、走行経路を推定することができる。
国際公開第2018/078717号公報
走行経路を推定する技術は、ハイブリッド車にも有効に活用することができる。ハイブリッド車は、EV走行モードやハイブリッド走行モードといった、複数の走行モードを、選択的に実行することができる。ここでいうEV走行モードとは、エンジンを休止しながらモータで走行する走行モードであり、ハイブリッド走行モードとは、エンジンを運転しながらエンジン及び/又はモータで走行するモードである。通常、ハイブリッド車の走行モードは、各種の条件に基づいて自由に切り替えられることができ、それによって高いエネルギー効率(いわゆる高燃費)を実現することができる。
しかしながら、近年、例えば市街地といった特定区域において、EV走行モードが義務付けられる、あるいは強く推奨されるといったように、エンジンの運転を伴う車両の走行が制限される動きがある。このような特定区域を走行する場合、ハイブリッド車は、EV走行モードで走行することが強く求められ、走行モードを自由に切り替えることはできない。EV走行モードの航続距離は、バッテリの充電残量に依存し、特定区域内を走行中はバッテリの充電を行うことができない。従って、ハイブリッド車が特定区域を走行する予定があるときは、ハイブリッド車が特定区域へ進行するのに先立って、バッテリの充電残量を事前に高めておく必要がある。
上記の点に関して、ハイブリッド車の予定走行経路が予め判明していれば、ハイブリッド車が特定区域を走行することを事前に把握することができる。さらに、予定走行経路のなかから、特定区域を走行する区間(以下、特定区間と称する)を特定することで、バッテリに必要とされる充電残量を正確に求めることができる。このとき、走行経路を推定する技術を利用すれば、ハイブリッド車の目的地が不明であるとしても、ハイブリッド車の予定走行経路を立案することができる。
しかしながら、走行経路を推定し得る範囲は限られており、推定された予定走行経路の終点が、特定区域内に位置することも想定される。あるいは、目的地に基づいて予定走行経路が立案される場合でも、その目的地が特定区域内に設定されることも想定される。これらの場合、ハイブリッド車は、予定走行経路の終点以降も、特定区域内をさらに走行するはずである。即ち、予定走行経路に含まれる特定区間は、ハイブリッド車が特定区域内を実際に走行する区間の一部に過ぎず、そのような特定区間だけでは、バッテリに必要とされる充電残量を正確に求めることができない。その結果、ハイブリッド車が特定区域内を走行している間に、バッテリの充電残量が不足するといった事態を招くおそれがある。
上記の実情を鑑み、本明細書では、ハイブリッド車が特定区域を走行する際にバッテリの充電残量が不足することを抑制し得る技術を提供する。
本明細書が開示するハイブリッド車は、走行用のモータ及びエンジンと、前記モータへ駆動電力を供給するとともに、前記モータによる発電電力で充電されるバッテリと、前記モータ及び前記エンジンを制御して、複数の走行モードを選択的に実行する制御装置とを備える。前記複数の走行モードは、少なくとも、前記エンジンを休止しながら前記モータで走行するEV走行モードと、前記エンジンを運転しながら前記エンジン及び/又は前記モータで走行するハイブリッド走行モードとを含む。
前記制御装置は、前記ハイブリッド車の予測走行経路を取得する処理と、前記予測走行経路中から、前記エンジンの運転が制限される特定区間を特定する処理と、前記ハイブリッド車が前記特定区間に進入するまで、前記バッテリの充電残量を優先して前記走行モードを選択する処理とを実行可能である。前記走行モードを選択する処理は、前記予測走行経路の終点が、前記特定区間に含まれないときは、前記特定区間を走破するのに必要とされる所要エネルギーの推定値に基づいて、前記充電残量に対する目標値を設定する処理と、前記予測走行経路の前記終点が、前記特定区間に含まれるときは、前記所要エネルギーとは異なる他の指標に基づいて、前記目標値を設定する処理と、前記充電残量が前記目標値以上となるように、前記複数の走行モードから一つを選択して実行する処理とを含む。
上記したハイブリッド車では、予測走行経路の終点が特定区間に含まれないときは、特定区間を走破するのに必要とされる所要エネルギーの推定値に基づいて、充電残量に対する目標値を設定する。一方、予測走行経路の終点が特定区間に含まれるときは、所要エネルギーとは異なる他の指標に基づいて目標値を設定する。このような構成によると、ハイブリッド車が特定区域を走行する際に、予測走行経路の終点が特定区間に含まれるのか否かに関わらず、特定区域内を走行している間にバッテリの充電残量が不足することを抑制することができる。
本技術の一実施形態において、他の指標は、予め定められた所定値、又は、ユーザによって設定される設定値であってもよい。このような構成によると、予測走行経路の終点が特定区間に含まれる場合、即ち、バッテリに必要とされる充電残量を正確に求めることができない場合であっても、特定区域内を走行している間にバッテリの充電残量が不足することを効果的に抑制することができる。なお、ここでいう所定値は、単一の値に限られず、例えば特定区間の地理的情報といった各種の条件に応じて、異なる値が用意されてもよい。
本技術の一実施形態において、走行モードを選択する処理は、予測走行経路の終点が特定区間に含まれるときに、目標値を設定することに代えて、ハイブリッド走行モードを選択して実行してもよい。ハイブリッド走行モードでは、エンジンを運転しながらエンジン及び/又はモータで走行するため、バッテリの充電残量を維持又は増加させることができる。即ち、ハイブリッド車が特定区域へ進行するのに先立って、バッテリの充電残量を事前に高めておくことができる。このような構成によると、ハイブリッド車が特定区域を走行する際に、予測走行経路の終点が特定区間に含まれる場合であっても、特定区域内を走行している間にバッテリの充電残量が不足することを抑制することができる。
実施例1(実施例2)のハイブリッド車の構成を模式的に示す。 予測走行経路とそれに含まれる特定区間を模式的に示す。 実施例1の制御装置24が実行する制御動作を示すフローチャート。 実施例2の制御装置24が実行する制御動作を示すフローチャート。
図面を参照して、実施例1のハイブリッド車10について説明する。本実施例のハイブリッド車10は、車輪を駆動するモータを有する電動車に属するものであり、典型的には路面を走行する電動車(いわゆる自動車)である。但し、本実施例で説明する技術の一部又は全部は、軌道を走行する電動車にも同様に採用することができる。ハイブリッド車10は、車体12と、車体12の前部に設けられた一対の前輪14(一つの前輪14は不図示)と、車体12の後部に設けられた一対の後輪16(一つの後輪16は不図示)と、を備える。なお、車体12の具体的な構成や、ハイブリッド車10が備える車輪の数は特に限定されない。また、ハイブリッド車10は、ユーザによって運転操作されるものに限られず、外部装置によって遠隔操作されるものや、自律走行するものであってもよい。
ハイブリッド車10は、さらに、エンジン18と、モータジェネレータ(以下、「モータ」と称する)20と、バッテリ22と、を備える。エンジン18は、後輪16(又は前輪14)に接続されている。エンジン18は、燃料を燃焼して動力を発生する熱機関であり、特に限定されないが、ガソリンエンジンや、ディーゼルエンジン等が挙げられる。
モータ20は、エンジン18と後輪16(又は前輪14)との間の動力伝達経路に設けられている。モータ20は、エンジン18と後輪16との間に位置しており、エンジン18と共に後輪16を駆動する原動機として機能することができる。また、モータ20は、原動機だけでなく、発電機としても機能することができる。即ち、ハイブリッド車10は、エンジン18によってモータ20を駆動することでモータ20による発電を行うことができる。或いは、ハイブリッド車10は、減速する必要があるときに、モータ20を発電機として機能させることで、後輪16の回生制動を行うことができる。図示省略するが、エンジン18と後輪16(又は前輪14)との間の動力伝達経路には、必要に応じて減速機やクラッチが設けられてもよい。
バッテリ22は、モータ20のための電源装置であって、モータ20へ駆動電力を供給する。バッテリ22は、複数の二次電池セルを有しており、モータ20による発電電力で充電可能に構成されている。ここでいう二次電池セルは、特に限定されないが、例えばリチウムイオン電池又はニッケル水素電池セルであってよい。図示省略するが、モータ20とバッテリ22との間には、必要に応じて電力変換装置が設けられてもよい。
ハイブリッド車10は、さらに、制御装置24を備える。制御装置24は、コンピュータ装置を用いて構成されており、プロセッサやメモリ等を有している。制御装置24は、モータ20及びエンジン18に電気的に接続されており、これらの動作を制御可能に構成されている。制御装置24には、例えばユーザによる操作情報や、ハイブリッド車10の状態を示す車両情報が入力される。操作情報とは、例えば、ユーザによるアクセルペダルの操作量を示すアクセル開度情報や、ユーザによるブレーキ操作量を示すブレーキ踏力情報である。車両情報とは、例えば、ハイブリッド車10の速度を示す車速情報や、バッテリ22のSOC(State Of Charge)を示すバッテリ情報である。制御装置24は、入力された操作情報や車両情報に応じて、上述したハイブリッド車10の各部の動作を制御する。
制御装置24は、EV走行モードとハイブリッド走行モードとを含む、複数の走行モードを選択的に実行可能である。EV走行モードとは、エンジン18を休止しながらモータ20で走行する走行モードである。一方、ハイブリッド走行モードとは、エンジン18を運転しながらエンジン18及び/又はモータ20によって走行する走行モードである。なお、ハイブリッド走行モードでは、エンジン18の出力する動力をモータ20と車輪とのそれぞれに供給し、モータ20による発電を行いながら走行することもできる。
通常、ハイブリッド車10の走行モードは、各種の条件に基づいて自由に切り替えられることができ、それによって高いエネルギー効率(いわゆる高燃費)を実現することができる。しかしながら、近年、例えば市街地といった特定区域では、エンジン18の運転を伴う車両の走行が制限される動きがある。このような特定区域としては、例えばLow Emission Zone(LEZ)を例示することができる。LEZは、様々な国や地域で広く普及しており、例えばディーゼル車両、トラック、クラシックカー等の走行が強く規制される。また、近年開発が進められている未来都市や、病院又は学校といった特定施設の周辺区域が、エンジン18の運転を伴う車両の走行が制限される特定区域として設定されることもある。さらに、ここでいう特定区域には、例えばユーザの自宅周辺の区域のように、ユーザがEV走行を望む区域としてユーザによって個別に設定されるものも含まれる。
このような特定区域を走行する場合、本実施例のハイブリッド車10に対しても、EV走行モードでの走行が義務付けられたり、EV走行モードでの走行が強く推奨されることになり、走行モードを自由に切り替えることはできない。EV走行モードの航続距離は、バッテリ22の充電残量に依存し、特定区域内を走行中はバッテリ22の充電を行うことができない。従って、ハイブリッド車10が特定区域を走行する予定があるときは、ハイブリッド車10が特定区域へ進行するのに先立って、バッテリ22の充電残量を事前に高めておく必要がある。
上記の点に関して、図2(A)に示すように、ハイブリッド車10の予定走行経路2が予め判明していれば、ハイブリッド車10が特定区域を走行することを事前に把握することができる。さらに、予定走行経路2のなかから、特定区域を走行する区間4(以下、特定区間4と称する)を特定することで、バッテリ22に必要とされる充電残量を正確に求めることができる。このとき、走行経路を推定する技術(例えば特許文献1)を利用すれば、ハイブリッド車10の目的地が不明であるとしても、ハイブリッド車10の予定走行経路を立案することができる。
しかしながら、図2(B)に示すように、走行経路を推定し得る範囲は限られており、推定された予定走行経路2の終点2eが、特定区域内に位置することも想定される。あるいは、目的地に基づいて予定走行経路2が立案される場合でも、その目的地が特定区域内に設定されることも想定される。これらの場合、ハイブリッド車10は、予定走行経路2の終点2e以降も、特定区域内をさらに走行するはずである。即ち、予定走行経路2に含まれる特定区間4は、ハイブリッド車10が特定区域内を実際に走行する区間の一部に過ぎず、そのような特定区間4だけでは、バッテリ22に必要とされる充電残量を正確に求めることができない。その結果、ハイブリッド車が特定区域内を走行している間に、バッテリ22の充電残量が不足するといった事態を招いてしまう。
上記の問題に関して、本実施例のハイブリッド車10では、制御装置24は、ハイブリッド車10の予測走行経路2を取得する処理と、予測走行経路2中から、エンジン18の運転が制限される特定区間4を特定する処理と、ハイブリッド車10が特定区間4に進入するまで、バッテリ22の充電残量を優先して走行モードを選択する処理とを実行可能である。そして、この走行モードを選択する処理では、図2(A)に示すように、予測走行経路2の終点2eが、特定区間4に含まれないときは、特定区間4を走破するのに必要とされる所要エネルギーの推定値に基づいて、充電残量に対する目標値が設定される。これに対して、図2(B)に示すように、予測走行経路2の終点2eが、特定区間4に含まれるときは、所要エネルギーとは異なる他の指標に基づいて、目標値が設定される。そして、充電残量が目標値以上となるように、複数の走行モードから一つが選択されて実行される。
このような構成によると、ハイブリッド車が特定区域を走行する際に、予測走行経路の終点が特定区間に含まれるのか否かに関わらず、特定区域内を走行している間にバッテリの充電残量が不足することを抑制することができる。
図2を参照して、ハイブリッド車10の動作であって、特に制御装置24が実行する制御動作の具体的な一例を説明する。先ず、ステップS10では、制御装置24は、先読みデータが更新されたのか否かを判断する。先読みデータは、所定の範囲における、推定された予測走行経路2を含む情報である。この先読みデータには、予測走行経路2に加えて、予測走行経路2上に存在する特定区域に関する情報や、予測走行経路2上における速度制限、距離、道路種別、及び、渋滞情報といった情報を含んでもよい。従って、予測走行経路2が新たに推定、更新されると、それに合わせて先読みデータも更新される。なお、ここでいう特定区域は、前述の通り、エンジン18の運転が制限される区域である。制御装置24は、先読みデータが更新されたと判断した場合(ステップS10でYES)、ステップS12の処理に進む。一方、制御装置24は、先読みデータが更新されていないと判断した場合(ステップS10でNO)、ステップS12の処理を実行することなく、ステップS14の処理に進む。
ステップS12では、制御装置24は、更新された先読みデータを取得する。
ステップS14では、制御装置24は、支援開始条件が成立したのか否かを判断する。支援開始条件は、例えば、制御装置24のシステムが正常であること、ドライバが走行支援(即ち、予測走行経路の推定及びそれに基づく制御)を望んでいること、及び、ハイブリッド車10が走行支援可能な道路に位置していること等を含む。制御装置24は、支援開始条件が成立したと判断した場合(ステップS14でYES)、ステップS16の処理に進む。一方、制御装置24は、支援開始条件が成立していないと判断した場合(ステップS14でNO)、ステップS16~S66の処理を実行することなく、ステップS70の処理に進む。ステップS70の処理の詳細は後段にて説明する。
ステップS16では、制御装置24は、取得済みの先読みデータを参照して、予測走行経路2の中に、特定区域を走行する特定区間4があるのか否かを判断する。制御装置24は、特定区間4があると判断した場合(ステップS16でYES)、ステップS18の処理に進む。一方、制御装置24は、特定区間4が無いと判断した場合(ステップS16でNO)、ステップS18~S66の処理を実行することなく、ステップS70の処理に進む。
ステップS18では、制御装置24は、経路案内中であるのか否かを判断する。経路案内中であるとは、ユーザによって地図上の目的地が設定されており、かつ、目的地までの経路を案内している状態のことを示す。即ち、現在経路案内中である場合、今後のハイブリッド車10の予測走行経路2が全て判明している。そのために、制御装置24は、ハイブリッド車10がこれから特定区域を走行することを、事前に把握することができる。制御装置24は、経路案内中であると判断した場合(ステップS18でYES)、ステップS20の処理に進む。一方、制御装置24は、経路案内中でないと判断した場合(ステップS18でNO)、ステップS30の処理に進む。
ステップS20では、制御装置24は、経路案内中の予測走行経路2の中から、特定区間4を特定し、その距離や勾配等に基づいて、特定区間4を走破するために必要とされる所要エネルギーEを推定する。そして、制御装置24は、推定された所要エネルギーEに基づいて、バッテリ22に必要とされる充電残量の目標値Aを設定する。
一方、ステップS30では、制御装置24は、経路案内中でない予測走行経路2の終点2eが、特定区間4に含まれるのか否かを判断する。前述の通り、制御装置24が走行経路を推定し得る範囲は限られているため、推定された予定走行経路2の終点2eが、特定区域内に位置することがある。この場合、ハイブリッド車10は、予定走行経路2の終点2e以降も、特定区域内をさらに走行するはずである。即ち、予定走行経路2に含まれる特定区間4は、ハイブリッド車10が特定区域内を実際に走行する区間の一部に過ぎず、そのような特定区間だけでは、バッテリ22に必要とされる充電残量を正確に求めることができない。そこで、制御装置24は、バッテリ22に必要とされる充電残量を正確に求めることができない場合、即ち、予測走行経路の終点が特定区間内に含まれると判断する場合(ステップS30でYES)、充電残量の目標値Bを予め定められた所定値、又は、ユーザによって設定される設定値に設定する(ステップS32)。ここでいう予め定められた所定値は、例えば、ハイブリッド車10が走行する地域における特定区域の距離及び勾配等に基づいて地域毎に定められる。これらの所定値は、単一の値に限られず、例えば特定区間の地理的情報といった各種の条件に応じて、異なる値が用意される。
一方で、制御装置24は、経路案内中の予測走行経路2の終点2eが、特定区間4に含まれないと判断する場合(ステップS30でNO)、特定区間4を正確に特定することができる。そのため、ステップS20の処理に進み、特定区間4を走破するために必要とされる所要エネルギーEに基づいて、バッテリ22に必要とされる充電残量の目標値Aを設定する。
従って、制御装置24は、ハイブリッド車10が特定区域を走行する際(ステップS16でYES)に、予測走行経路2の終点2eが特定区間4に含まれるのか否かに応じて、バッテリ22に必要とされる充電残量の目標値A,Bを設定することができる(ステップS20及びS32)。
次いで、ステップS40では、制御装置24は、ハイブリッド車10が特定区間4に侵入したのか否かを判断する。制御装置24は、ハイブリッド車10が特定区間4に侵入したと判断する場合(ステップS40でYES)、ステップS50の処理に進み、ハイブリッド車10の走行モードをEV走行モードに設定する。一方で、制御装置24は、ハイブリッド車10が特定区間4に侵入していないと判断する場合(ステップS40でNO)、ステップS60の処理に進む。
ステップS60では、制御装置24は、バッテリ22の充電残量が、目標値A,Bに一定の余裕(即ち、マージン)を与えた値を上回るのか否かを判断する。このマージンの値αは、例えば、モータ20の消費電力に想定される変動を考慮して設定されている。制御装置24は、バッテリ22の充電残量が目標値A+α(又は、B+α)の値を上回ると判断する場合(ステップS60でYES)、ステップS50の処理に進み、ハイブリッド車10の走行モードをEV走行モードに設定する。一方で、制御装置24は、バッテリ22の充電残量が目標値A+α(又は、B+α)の値以下であると判断する場合(ステップS60でNO)、ステップS62の処理に進む。
ステップS62では、制御装置24は、バッテリ22の充電残量が、目標値A,Bの値以上であるのか否かを判断する。制御装置24は、バッテリ22の充電残量が、目標値A,Bの値以上である場合、ステップS62でYESと判断し、ハイブリッド車10の走行モードをハイブリッド走行モードに設定する(ステップS64)。ハイブリッド走行モードでは、エンジン18を運転しながらエンジン18及び/又はモータ20で走行するため、バッテリ22の充電残量を維持又は増加させることができる。即ち、ハイブリッド車10が特定区域へ進行するのに先立って、バッテリ22の充電残量を事前に高めておくことができる。
一方で、制御装置24は、バッテリ22の充電残量が、目標値A,Bの値を下回る場合、ステップS62でNOと判断し、ハイブリッド車10の走行モードをハイブリッド走行モードに設定し、かつ、モータ20による発電を実行することによって、バッテリ22の充電を実行する(ステップS66)。即ち、ハイブリッド車10が特定区域へ進行するのに先立って、バッテリ22の充電残量を事前に高めておくことができる。
ステップS70では、制御装置24は、支援終了条件が成立したのか否かを判断する。支援終了条件は、例えば、ハイブリッド車10が停車したこと等を含む。制御装置24は、支援終了条件が成立したと判断する場合(ステップS70でYES)、一連の処理を終了する。一方で、支援終了条件が成立していないと判断する場合(ステップS70でNO)、ステップS10の処理に戻り、一連の処理を繰り返し実行する。
以上のように、本実施例のハイブリッド車10では、予測走行経路2の終点2eが、特定区間4に含まれないときは、特定区間4を走破するのに必要とされる所要エネルギーの推定値に基づいて、充電残量に対する目標値Aが設定される。これに対して、予測走行経路2の終点2eが、特定区間4に含まれるときは、予め定められた所定値、又は、ユーザによって設定される設定値が、充電残量の目標値Bとして設定される。このような構成によると、ハイブリッド車10が特定区域を走行する際に、予測走行経路2の終点2eが特定区間に含まれるのか否かに関わらず、特定区域内を走行している間にバッテリ22の充電残量が不足することを抑制することができる。
次に、図3を参照して、実施例2のハイブリッド車10について説明する。本実施例のハイブリッド車10は、実施例1のハイブリッド車10と比較して、制御装置24の実行する制御動作のみが変更されている。実施例1、2のハイブリッド車10において、構造面は共通していることから、共通の符号を付すことによって重複する説明は省略する。本実施例における制御装置24は、図2に示す制御動作に代えて、図3に示す制御動作を実行するように構成されている。なお、図3のS10~S20、及び、S40~S70の処理は、図2のS10~S20、及び、S40~S70の処理とそれぞれ同じ処理である。
制御装置24は、ステップS130において、経路案内中でない予測走行経路2の終点2eが、特定区間4に含まれるのか否かを判断する。前述の通り、予測走行経路2の終点e2が特定区間4内に含まれる場合、バッテリ22に必要とされる充電残量を正確に求めることができない。そこで、制御装置24は、予測走行経路2の終点2eが特定区間内に含まれると判断される場合(ステップS130でYES)、ステップS132の処理に進む。一方で、制御装置24は、予測走行経路2の終点2eが特定区間4内に含まれないと判断される場合(ステップS130でNO)、ステップS20の処理に進み、特定区間4を走破するために必要とされる所要エネルギーEに基づいて、バッテリ22に必要とされる充電残量の目標値Aを設定する。
ステップS132では、制御装置24は、ハイブリッド車10が特定区間4に侵入したのか否かを判断する。制御装置24は、ハイブリッド車10が特定区間4に侵入したと判断する場合(ステップS132でYES)、ステップS134の処理に進み、ハイブリッド車10の走行モードをEV走行モードに設定する。一方で、制御装置24は、ハイブリッド車10が特定区間4に侵入していないと判断する場合(ステップS132でNO)、ステップS136の処理に進み、ハイブリッド車10の走行モードをハイブリッド走行モードに設定する。
上記のように、制御装置24は、予測走行経路2の終点2eが特定区間4に含まれる場合(ステップS130でYES)、ハイブリッド車10が特定区間に侵入するまでは(ステップS132でNO)に、ハイブリッド走行モードを選択して実行する(ステップS136)。ハイブリッド走行モードでは、エンジン18を運転しながらエンジン18及び/又はモータ20で走行するため、バッテリ22の充電残量を維持又は増加させることができる。即ち、ハイブリッド車10が特定区域へ進行するのに先立って、バッテリ22の充電残量を事前に高めておくことができる。このような構成によると、ハイブリッド車10が特定区域を走行する際に、予測走行経路の終点が特定区間に含まれる場合であっても、特定区域内を走行している間にバッテリ22の充電残量が不足することを抑制することができる。
実施例1、2のハイブリッド車10では、制御装置24が先読みデータの更新及び取得、予測走行経路の作成、及び、ナビゲーションシステムの機能を有しているが、制御装置24は複数の装置で構成されてもよく、それぞれの機能が個別の装置によって実行されてもよい。この場合、それぞれの装置が、CAN(Control Area Network)や無線通信といった通信によって、各種データ(例えば先読みデータ、走行経路等)を互いに通信可能に構成されてもよい。また別体に構成された制御装置24の少なくとも一つの装置は、クラウドサーバであってもよく、ハイブリッド車に搭載された制御装置24の少なくとも一つとインターネットを介して互いに通信可能に構成されてもよい。
以上、本技術の実施形態について詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例をさまざまに変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独あるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項に記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数の目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:予定走行経路、予測走行経路
4:特定区間
10:ハイブリッド車
12:車体
14:前輪
16:後輪
18:エンジン
20:モータ
22:バッテリ
24:制御装置

Claims (1)

  1. ハイブリッド車であって、
    走行用のモータ及びエンジンと、
    前記モータへ駆動電力を供給するとともに、前記モータによる発電電力で充電されるバッテリと、
    前記モータ及び前記エンジンを制御して、複数の走行モードを選択的に実行する制御装置と、
    を備え、
    前記複数の走行モードは、少なくとも、前記エンジンを休止しながら前記モータで走行するEV走行モードと、前記エンジンを運転しながら前記エンジン及び/又は前記モータで走行するハイブリッド走行モードとを含み、
    前記制御装置は、
    前記ハイブリッド車の予測走行経路を取得する処理と、
    前記予測走行経路中から、前記エンジンの運転が制限される特定区間を特定する処理と、
    前記ハイブリッド車が前記特定区間に進入するまでの間、前記バッテリの充電残量を優先して前記走行モードを選択する処理と、を実行可能であり、
    前記走行モードを選択する処理は、
    前記予測走行経路の終点が、前記特定区間に含まれないときは、前記特定区間を走破するのに必要とされる所要エネルギーの推定値に基づいて、前記充電残量に対する目標値を設定するとともに、前記充電残量が前記目標値以上となるように、前記複数の走行モードから一つを選択して実行する処理と、
    前記予測走行経路の前記終点が、前記特定区間に含まれるときは、前記目標値を設定することに代えて、前記ハイブリッド走行モードを選択して実行する処理と、を含む、
    ハイブリッド車。
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