JP7700802B2 - 電気機械変換素子、その製造方法及び液体吐出ヘッド - Google Patents
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Description
例えば、上記薄膜状の電気機械変換素子をインクジェットヘッドに用いるときは、長期的に連続してパルス駆動させたときに圧電体の変位量が低下すると、インクジェットヘッドからのインク液滴の射出速度も経時的に変化してしまう。薄膜状の電気機械変換素子の耐久性を高める観点から、圧電体には、長期的な使用による変位量の変化が少ないことが求められる。
すなわち、本発明に係る上記課題は、以下の手段により解決される。
第1電極と電気機械変換層との間に金属酸化物を含有する第1高温耐久層、及び電気機械変換層と第2電極との間に金属酸化物を含有する第2高温耐久層を備え、
前記電気機械変換層がペロブスカイト型結晶を含有し、
前記電気機械変換層のX線回析測定における、(001)面、(101)面及び(111)面の各回折ピーク強度を、それぞれI(001)、I(101)及びI(111)としたとき、
{I(001)/(I(001)+I(101)+I(111))}×100%で表される(001)面の配向度が99.0%以上であり、
50℃における残留分極をPr(50℃)[μC/cm 2 ]、20℃における残留分極をPr(20℃)[μC/cm 2 ]としたとき、下記式1を満足することを特徴とする電気機械変換素子。
(式1):Pr(50℃)/Pr(20℃)≧1.00
2.基板上に設けられた第1電極、電気機械変換層及び第2電極を備える電気機械変換素子であって、
第1電極と電気機械変換層との間に金属酸化物を含有する第1高温耐久層、及び電気機械変換層と第2電極との間に金属酸化物を含有する第2高温耐久層を備え、
前記電気機械変換層がペロブスカイト型結晶を含有し、
前記電気機械変換層のX線回析測定における、(001)面、(101)面及び(111)面の各回折ピーク強度を、それぞれI(001)、I(101)及びI(111)としたとき、
{I(001)/(I(001)+I(101)+I(111))}×100%で表される(001)面の配向度が99.0%以上であり、
85℃における残留分極をPr(85℃)[μC/cm 2 ]、20℃における残留分極をPr(20℃)[μC/cm 2 ]としたとき、下記式2を満足することを特徴とする電気機械変換素子。
(式2):Pr(85℃)/Pr(20℃)≧0.90
前記第1高温耐久層上に電気機械変換層を成膜する電気機械変換層成膜工程を有し、
当該電気機械変換層成膜工程において、電気機械変換層を500℃以上に加熱してその後300℃以下に冷却する工程を2回以上繰り返して電気機械変換層を成膜することを特徴とする電気機械変換素子の製造方法。
圧電性を発現するメカニズムとしてはペロブスカイト構造のBサイトの分極の大きさに依ることが一般的に知られている。分極の度合いを示すのが残留分極Prの値の大きさであり、より大きい値を示す方が高い圧電性を発現する。
したがって、電気機械変換層と電極との界面の相互作用を緩和し、電気機械変換層の分極の劣化が抑制される高温耐久層の導入が、高温の駆動条件下で顕著な効果を示すと推定される。
本発明の実施態様としては、前記ペロブスカイト型結晶が、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を含有することが、高い圧電特性を発現できるため、高い変位量を得ることが可能で高い性能を有する電気機械変換素子となることから好ましい。
から好ましい。
本発明の電気機械変換素子は、基板上に設けられた第1電極、電気機械変換層及び第2電極を備える電気機械変換素子であって、第1電極と電気機械変換層との間に金属酸化物を含有する第1高温耐久層、及び電気機械変換層と第2電極との間に金属酸化物を含有する第2高温耐久層を備え、前記電気機械変換層がペロブスカイト型結晶を含有し、前記電気機械変換層のX線回析測定における、(001)面、(101)面及び(111)面の各回折ピーク強度を、それぞれI(001)、I(101)及びI(111)としたとき、{I(001)/(I(001)+I(101)+I(111))}×100%で表される(001)面の配向度が99.0%以上であることを特徴とする。
本発明においては、前記電気機械変換層は、ペロブスカイト型結晶を含有し、かつ(001)面の面配向度が99.0%以上である。さらに前記ペロブスカイト型結晶が、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を含有することが好ましい。チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を含有することにより、(001)面の配向度を向上させ、単一配向の結晶性が高い電気機械変換層が得られる。PZTの含有量は、90質量%以上が好ましく、ペロブスカイト型結晶がPZTから構成されていることがより好ましい。
電気機械変換層のX線回析測定は、以下の条件で行う。
電気機械変換層5において、X線回折(XRD:X-ray diffraction)の2θ/θ測定によって得られる、ペロブスカイト相の(001)面、(101)面及び(111)面の各回折ピーク強度を、それぞれI(001)、I(101)及びI(111)としたとき、{I(001)/(I(001)+I(101)+I(111))}×100%で表される(001)面の配向度が99.0%以上である。
Out-of-plane測定:測定角度範囲10-110°(001)-(004)
上記した(001)面の配向度を向上させ、単一配向の結晶性が高い電気機械変換層を有する電気機械変換素子は、高温下においても残留分極の低下を少なくすることができ、高温環境下で長期的に連続してパルス駆動させたときの、圧電体の変位量の経時的な低下を抑制することができる。
(式1):Pr(50℃)/Pr(20℃)≧1.00
(式2):Pr(85℃)/Pr(20℃)≧0.90
図3は、本発明と比較例の電気機械変換素子における残留分極の温度依存性の一例である。実施例で後述するが、高温領域においても、室温(20℃)とほぼ同等の残留分極Prを維持している。
第1高温耐久層及び第2高温耐久層に含有される前記金属酸化物が、それぞれ独立に、チタン酸ランタン鉛(PLT)、ルテニウム酸ストロンチウム(SRO)、ニッケル酸ランタン(LNO)又はチタン酸鉛(PT)を含有することが好ましい。これにより、第1電極及び第2電極と、それぞれの高温耐久層との良好な密着性が得られる。また、電気機械変換層とのバッファー層として連続駆動時に電気機械変換層の酸素欠陥等の劣化を防ぐことにより、分極の維持が図れ、残留分極Prの低下を防ぐことができる。
つまり、第1高温耐久層及び第2高温耐久層の比誘電率が、ともに電気機械変換層の比誘電率よりも小さいことが好ましい。
なお、第1及び第2高温耐久層は、絶縁体であることは必須ではなく、導電性の金属酸化物を選択することも可能である。
ここでいうシ-ド層とバッファー層は、どちらも基本的に密着性の向上や圧電体の結晶成長を助長する役割を持つ。一般的にシ-ド層は厚さが薄く、密着性を向上させる役割を主に持ち、配向性は金属の酸化物が膜表面に島状に析出して、それが配向成長の核となるような役割になる。バッファー層は配向制御層として圧電体の配向成長をより精度よく制御するために、自身も配向性を有している構成となっている。
高温耐久層は単層ではなく積層構成を取る場合もある。LNOやSROは導電性を有する金属酸化物のため、第1電極上にLNOを形成してその上にPLTを積層する構成も高温耐久層として機能する。この場合PLTはバッファー層としての機能をより発揮できるため圧電体薄膜の良好な結晶配向性に寄与する。同様に第2高温耐久層も第2電極と接する層を導電性金属酸化物層にした積層構成を取りうる。
また、絶縁体と導電性の金属酸化物の積層構成を取ることも可能である。
第1電極3は、第2電極7との間で電気機械変換層5を厚さ方向から挟むように設けられている。第1電極3及び第2電極7は、公知の導電性材料が用いられ、例えば、白金(Pt)、プラチナ(Pt)及びチタン(Ti)からなる層であることが好ましい。
Ti層の厚さは例えば0.02μm程度であり、Pt層の厚さは例えば0.1~0.2μm程度である。なお、Pt層の代わりに、イリジウム(Ir)からなる層を形成してもよい。
基板は、厚さが例えば250~750μm程度の単結晶Si(シリコン)単体からなる半導体基板又はSOI(Silicon on Insulator)基板で構成することができる。基板は、他の材料で構成されていてもよいが、Si基板又は、SOI(Silicon on Insulator)基板で構成されることが望ましい。
上記の層に加えて、例えば密着性を上げるために、中間層等の他の層を必要に応じ設けることもできる。
本発明の電気機械変換素子の製造方法は、第1高温耐久層上に電気機械変換層を成膜する電気機械変換層成膜工程を有し、当該電気機械変換層成膜工程において、電気機械変換層を500℃以上に加熱してその後300℃以下に冷却する工程を2回以上繰り返して電気機械変換層を成膜することを特徴とする。
本発明では所定の厚さの電気機械変換層を形成するのに、分割して成膜することを特徴とする。各々の層の厚さは均等に配分する必要はないが、各層の厚さの比が極端に変わると厚さ方向の結晶成長に差が出る可能性があるので、注意が必要である。一般的に基板加熱を行いながら結晶成長を行う成膜方法では、厚さが厚く、連続的に堆積する場合に装置内面の変動、特に温度変化の影響等を受けて結晶成長に擾乱が起こり、異相である(101)面等の配向が起こりやすくなる。厚さが厚い場合は成膜時間が長くなるのでその傾向が表れやすくなる。また基板加熱を行いながら一度に成膜を行って取り出す場合には成膜中に入った膜応力を一挙に開放するため、クラックの発生や内部応力の大きな膜ができてしまう。
第1高温耐久層は第1電極上に形成され、チタン酸ランタン鉛(PLT)、ルテニウム酸ストロンチウム(SRO)、ニッケル酸ランタン(LNO)又はチタン酸鉛(PT)等が用いられることが好ましい。この上に形成される電気機械変換層の結晶配向のためのシード層としての機能、又は配向性を制御するためのバッファー層として配向制御膜の機能を有する。電気機械変換層を(001)面が優先配向されるように成膜条件等が調整される。厚さは0.05~0.3μm、好適には従って配向性を有するか又は0.1~0.2μmである。
第1高温耐久層及び第2高温耐久層は、公知の方法、例えば、蒸着法、スパッタ法等の方法により形成することができる
第1電極は、導電性材料が用いられ、例えば、白金(Pt)ターゲットを用い、真空度1Paのアルゴンガス中において基板上に400℃に加熱しながら200Wの高周波電力を12分間印加して成膜することができる。
次に、本発明の電気機械変換素子を備えた液体吐出ヘッドについて説明する。
図4は、本発明の液体吐出ヘッドの断面図の一例である。ノズルを複数個、並列配置した液体吐出ヘッドを示している。
次に、本発明の液体吐出ヘッドを搭載した画像記録装置の一例について図5及び図6を参照して説明する。図5に画像記録装置の斜視図を示す。図6に、画像記録装置の機構部の側面図を示す。
《電気機械変換素子の作製》
電気機械変換素子は、基板上に、第1電極、第1高温耐久層、電気機械変換層、第2高温耐久層、第2電極をスパッタ法によって順次成膜して作製した。
(第1電極の形成)
第1電極は、Irターゲットを用い、真空度1Paのアルゴン酸素の混合ガス中において基板(シリコンウエハ)を350℃に加熱しながら800WのDC電源電力を印加して成膜した。第1電極は、100nmの厚さに形成した。
第1高温耐久層は、鉛(Pb)、ランタン(La)、及びチタン(Ti)を少なくとも含有する金属酸化物(AサイトのPbを10%Laに置換した(Pb・La)TiO3からなる)のペロブスカイト型構造を有するPLTターゲットを用いて真空度1Paのアルゴン酸素の混合ガス中において基板を550℃に加熱しながら2000WのRF電源電力を印加して第1電極上に成膜した。100nmの厚さに形成した。
PLTは、Pbが化学量論組成より5%多い過剰鉛組成であり、前記条件で形成した場合の比誘電率は180であった。
電気機械変換層はスパッタ装置を用いて第1高温耐久層上に成膜した。ターゲットには、化学量論組成からPb量の多いPZT(Bサイトに入るジルコニウム(Zr)とチタン(Ti)との組成比が、Zr/Ti=52/48で、Aサイトに入るPbが20モル%過剰)の焼結体ターゲットを用いた。真空度0.5Paのアルゴンと酸素との混合雰囲気中において、基板を温度580℃に加熱しながら2000Wの高周波電力を印加して成膜して3.0μmの電気機械変換層を完成させた。
PZTは、Pbが化学量論組成より5%多い過剰鉛組成であり、ZrとTiの組成比はターゲットと同じ52/48であった。前記条件で形成した場合の比誘電率は950であった。
第2高温耐久層は、鉛(Pb)、ランタン(La)、及びチタン(Ti)を少なくとも含有する金属酸化物(AサイトのPbを10%Laに置換した(Pb・La)TiO3からなる)のペロブスカイト型構造を有するPLTターゲットを用いて真空度1Paのアルゴン酸素の混合ガス中において上記電気機械変換層まで形成した基板を第1高温耐久層と同様にして、550℃に加熱しながら2000WのRF電源電力を印加して成膜し、200nmの厚さに形成した。
第2電極は、Cuターゲットを用い、真空度0.5Paのアルゴンガス中において1000WのDC電源電力を印加して第2高温耐久層上に成膜した。第2電極の厚さは1000nmの厚さに形成した。
このようにして、電気機械変換素子1-1を作製した。
電気機械変換素子1-1における電気機械変換層の作製において、目的の厚さに一度に成膜せずに所望の厚さまで成膜した後に、一度基板温度を室温(20℃)まで下げた後、前記の洗浄、乾燥を行った後、加熱成膜→冷却→洗浄、乾燥のサイクルで成膜を行って、トータルで同じ厚さの電気機械変換層を形成した。
その他は電気機械変換素子1-1と同様にして電気機械変換素子2-1~4-1を作製した。
電気機械変換素子1-1の作製において、第1及び第2高温耐久層を形成しないで第1電極及び第2電極間に電気機械変換層のみを形成しそのほかは、電気機械変換素子1-1の作製と同様にして電気機械変換素子5-1を作製した。
つまり電気機械変換素子1-1~1-3、2-1~2-3、3-1~3-3、4-1~4-3及び5-1~5-3の、計15個の電気機械変換素子を作製した。
得られた15個の電気機械変換素子について、XRD測定を行った。具体的には、Rigaku社製X線回折装置 RINT-TTR IIIを用いてOut-of-plane測定:測定角度範囲10-110°(001)-(004)回折から配向度を評価した。(001)面、(101)面及び(111)面の各回折ピーク強度を、それぞれI(001)、I(101)及びI(111)としたとき、{I(001)/(I(001)+I(101)+I(111))}×100%で表される(001)面の配向度を評価した。その結果を表Iに示す。
なお、電気機械変換素子1-1、2-1、3-1、4-1及び5-1については、(001)面、(101面)及び(111)面ピーク強度の詳細を以下の表IIに示した。
(残留分極の温度依存性)
図3は、電気機械変換素子2-1(本発明)と電気機械変換素子5-1(比較例)の電気機械変換素子における残留分極の温度依存性を、前記した方法で測定したものである。本発明の電気機械変換素子は、50℃の高温になっても、室温に比べて残留分極が大きい。また、85℃における残留分極も室温に対して高い値を示し前述の式2を満たしている。
このように高温駆動時での残留分極の低下が少ないことから、高温駆動条件下でも圧電特性の劣化が抑制され、圧電体の変位量の経時的な低下が抑制されることが分かる。
[アクチュエーター及びインクジェットヘッドの作製]
上記作製した電気機械変換素子1-1(比較例)、3-1(本発明)及び5-1(比較例)のそれぞれを用いて、振動板、圧力室を形成し、アクチュエーターを作製し、更に流路基板とノズル板を貼り合わせて図4に示す液体吐出ヘッドをインクジェットヘッドとして作製した。
各ノズルに対応するアクチュエーターの1素子分の静電容量を測定した。電気機械変換素子1-1、3-1及び5-1に対応するそれぞれの、アクチュエーターの1素子分の静電容量は、200pF、195pF及び285pFであった。
上記電気機械変換素子1-1(比較)、3-1(本発明)及び5-1(比較)を有するインクジェットヘッドを図5及び図6に示す画像形成装置に搭載し、50℃の高温環境下で、初期速度が7m/secとなるように波形を調整して、60kHzのパルス駆動耐久試験を行った。図8は、各々のインクジェットヘッドにそれぞれに100億パルスの駆動電圧を印加したときの、印加したパルス数と、射出速度(初期速度に対する相対値)との関係を示すグラフである。
2 基板
3 第1電極
4 第1高温耐久層
5 電気機械変換層
6 第2高温耐久層
7 第2電極
51 加圧室
52 ノズル
53 ノズル板
54 基板(壁基板)
55 振動板
56 密着層
57 第1電極
58 第1高温耐久層
59 電気機械変換層
60 第2高温耐久層
61 第2電極
62 電気機械変換素子
81 画像記録装置
82 印字機構部
83 用紙
84 給紙カセット
85 手差しトレイ
86 排紙トレイ
91 主ガイドロッド
92 従ガイドロッド
93 キャリッジ
94 液体吐出ヘッド
95 インクカートリッジ
97 主走査モーター
98 駆動プーリ
99 従動プーリ
100 タイミングベルト
101 給紙ローラー
102 フリクションパッド
103 ガイド部材
104 搬送ローラー
105 搬送コロ
106 先端コロ
107 副走査モーター
109 印写受け部材
111 搬送コロ
112 拍車
113 排紙ローラー
114 拍車
115、116 ガイド部材
117 回復装置
Claims (7)
- 基板上に設けられた第1電極、電気機械変換層及び第2電極を備える電気機械変換素子であって、
第1電極と電気機械変換層との間に金属酸化物を含有する第1高温耐久層、及び電気機械変換層と第2電極との間に金属酸化物を含有する第2高温耐久層を備え、
前記電気機械変換層がペロブスカイト型結晶を含有し、
前記電気機械変換層のX線回析測定における、(001)面、(101)面及び(111)面の各回折ピーク強度を、それぞれI(001)、I(101)及びI(111)としたとき、
{I(001)/(I(001)+I(101)+I(111))}×100%で表される(001)面の配向度が99.0%以上であり、
50℃における残留分極をPr(50℃)[μC/cm 2 ]、20℃における残留分極をPr(20℃)[μC/cm 2 ]としたとき、下記式1を満足することを特徴とする電気機械変換素子。
(式1):Pr(50℃)/Pr(20℃)≧1.00 - 基板上に設けられた第1電極、電気機械変換層及び第2電極を備える電気機械変換素子であって、
第1電極と電気機械変換層との間に金属酸化物を含有する第1高温耐久層、及び電気機械変換層と第2電極との間に金属酸化物を含有する第2高温耐久層を備え、
前記電気機械変換層がペロブスカイト型結晶を含有し、
前記電気機械変換層のX線回析測定における、(001)面、(101)面及び(111)面の各回折ピーク強度を、それぞれI(001)、I(101)及びI(111)としたとき、
{I(001)/(I(001)+I(101)+I(111))}×100%で表される(001)面の配向度が99.0%以上であり、
85℃における残留分極をPr(85℃)[μC/cm 2 ]、20℃における残留分極をPr(20℃)[μC/cm 2 ]としたとき、下記式2を満足することを特徴とする電気機械変換素子。
(式2):Pr(85℃)/Pr(20℃)≧0.90 - 前記第1高温耐久層及び第2高温耐久層に含有される前記金属酸化物が、それぞれ独立に、チタン酸ランタン鉛(PLT)、ルテニウム酸ストロンチウム(SRO)、ニッケル酸ランタン(LNO)又はチタン酸鉛(PT)を含有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電気機械変換素子。
- 前記ペロブスカイト型結晶が、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を含有することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の電気機械変換素子。
- 前記第1高温耐久層及び第2高温耐久層の比誘電率が、ともに前記電気機械変換層の比誘電率よりも小さいことを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の電気機械変換素子。
- 請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の電気機械変換素子を製造する電気機械変換素子の製造方法であって、
前記第1高温耐久層上に電気機械変換層を成膜する電気機械変換層成膜工程を有し、
当該電気機械変換層成膜工程において、電気機械変換層を500℃以上に加熱してその後300℃以下に冷却する工程を2回以上繰り返して電気機械変換層を成膜することを特徴とする電気機械変換素子の製造方法。 - 請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の電気機械変換素子を具備することを特徴とする液体吐出ヘッド。
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