JP7702050B2 - 酸性除菌剤組成物及び清掃用シート - Google Patents
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Description
(1)(A)成分として、過硫酸又は過硫酸塩、(B)成分として、無機酸、有機スルホン酸及び有機ホスホン酸からなる群から選択される少なくとも1種を含む酸剤、(C)成分として界面活性剤、(D)成分として水を含有し、前記(A)成分と前記(C)成分の質量比(A)/(C)の値が、0.5以上、200以下である、酸性除菌剤組成物(ただし、前記(B)成分は硫酸を含まない)、
(2)(A)成分がペルオキソ一硫酸水素カリウムを含有する、(1)の酸性除菌剤組成物、
(3)(C)成分が両性界面活性剤及びアニオン界面活性剤からなる群から選択される少なくとも1種を含有する、(1)の酸性除菌剤組成物、
(4)(C)成分がアルカンスルホン酸塩及びポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩からなる群から選択される少なくとも1種を含有する、(3)の酸性除菌剤組成物、
(5)(C)成分がアルキルアミンオキシドである、(3)の酸性除菌剤組成物、
(6)酸性除菌剤組成物のpHが0.5以上、3以下である、(1)の酸性除菌剤組成物、
(7)(1)~(6)のいずれかの酸性除菌剤組成物が含浸された基材シートを備える清掃用シート、
(8)(7)の基材シートが、合成繊維を含み、基材シートを構成する繊維100質量部当たり、酸性除菌剤が100質量部以上、600質量部以下で含浸されている、清掃用シート。
本発明の酸性除菌剤組成物及び清掃用シートは、(A)成分として過硫酸又は過硫酸塩を含有する。この(A)成分は主として除菌効果に寄与する。
<試験方法>
適量の試験液を秤量し、20%硫酸10mL、25%ヨウ化カリウム溶液10mLを加え、0.01mol/Lのチオ硫酸ナトリウム水溶液で滴定を行い、30秒間無色になった点を終点として、終点までの0.01mol/Lのチオ硫酸ナトリウム水溶液の滴下量から下記式(1)により有効酸素濃度を算出した。
[計算式]
有効酸素濃度(ppm)=(0.01mol/Lのチオ硫酸ナトリウム水溶液の滴下量(mL)×80.00)/試験液量(g)・・・・・(1)
本発明の(D)の水は、上記(A)~(C)成分の合計量に対する残部、あるいは(A)成分~(C)成分、及び他の任意成分の合計量に対する残部となる。
なお、ペルオキソ一硫酸水素カリウムは、ペルオキソ一硫酸水素カリウムと硫酸水素カリウム、硫酸カリウムから成る三重複塩 (2KHSO5・KHSO4・K2SO4)に42.8質量~約45質量%含まれている。
本発明の清掃用シートは、基材シートを備える。本発明の清掃用シートは、実質的に基材シートのみからなる単層シートであってもよいし、基材シートと任意のシートとが積層されてなる2層以上の積層シートであってもよい。また、異なる部材からなる基材シートが積層されていてもよい。
酸性除菌剤組成物の基材シートへの含浸量は、当該基材シートを構成する繊維100質量部当たり、酸性除菌剤組成物の含浸量を100質量部以上、600質量部以下の範囲とすることが可能で、150質量部以上、500質量部以下が好ましく、200質量部以上、450質量部以下がより好ましい。
セルロース系材料を用いて製造される再生繊維としては、例えば、レーヨン、ポリノジック、キュプラ、リヨセルなどが挙げられる。
合成繊維としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、アクリル、天然繊維としては、例えば、綿(コットン)、羊毛等が挙げられる。
表に示す割合で各種繊維を含む不織布の基材シート100質量部当たりに、除菌剤組成物が350質量部~450量部となるよう含浸させて24時間密閉容器に入れて保管したものを清掃用シートとした。また万力を用いて各清掃用シートを10N・cmの力で10分間締め込み、搾出された溶液を、搾出液とした。
清掃用シート及び/又は搾出液を用いて、後述する各測定及び評価を実施した。測定結果及び評価結果は、表1~9に示す。
A-1:ペルオキシ硫酸(硫酸)カリウム(ランクセス社製、製品名「OXONE」(商標)(ペルオキシ一硫酸水素カリウム・硫酸水素カリウム・硫酸カリウムからなる複塩))
A-2:ペルオキソ二硫酸カリウム
A-3:ペルオキソ二硫酸ナトリウム
A-4:ペルオキソ二硫酸アンモニウム
B-1:硫酸
B-2:塩酸
B-3:硝酸
B-4:燐酸
B-5:メタンスルホン酸
B-6:ピロリン酸
B-7:メタリン酸
B-8:m-キシレンスルホン酸
B-9:p-トルエンスルホン酸
B-10:1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸
B-11:2-ホスホノブタン-1,2,4-トリカルボン酸
C-1:オクチルジメチルアミンオキシド(グローバル・アミンズ社製、製品名「GENAMINOX OC(商標)」)
C-2:デシルジメチルアミンオキシド(グローバル・アミンズ社製、製品名「GENAMINOX K-10(商標)」)
C-3:2級アルカン(C14~17)スルホン酸ナトリウム(クラリアント社製、製品名「HOSTAPUR SAS30SB(商標)」)
C-4:ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステルナトリウム(テイカ社製、製品名:テイカポールNE-7030(商標))
C-5:塩化アルキル(C14~C18)トリメチルアンモニウム(ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ社製、製品名:リポカード16-29(商標))
C-6:ポリオキシアルキレンアルキル(C9~C11)エーテル(オクサリス ケミカルズ社製、製品名:JCTエトキシレート91-6)
D-1:イオン交換水
表1~表9に示す除菌剤組成物を調製した。各除菌剤組成物を用いて、除菌性、金属及びプラスチック腐食防止性、すすぎ性、貯蔵安定性を測定した。表1~5、7~8に実施例1~59の結果を、表6及び表9に比較例1~6の結果をそれぞれ示す。
なお、実施例1~14、19、21~31、35~45、52~54、56~59は参考例である。
pHメーター(HORIBA製;pH/イオンメーター F-23)にpH測定用複合電極(HORIBA製;ガラス摺り合わせスリーブ型)を接続し、電源を入れる。pH電極内部液としては、飽和塩化カリウム水溶液(3.33mol/L)を使用した。
次に、pH4.01標準液(フタル酸塩標準液)、pH6.86(中性燐酸塩標準液)、pH9.18標準液(ホウ酸塩標準液)をそれぞれ100mLビーカーに充填し、25℃の恒温槽に30分間浸漬した。恒温に調整された標準液にpH測定用電極を3分間浸し、pH6.86→pH9.18→pH4.01の順に校正操作を行った。
各除菌剤組成物を100mLビーカーに充填し、恒温槽内にて25℃に調整した。恒温に調整された試料にpH測定用電極を3分間浸し、組成物のpHを測定した。
試験方法:
表1から表9に示す各清掃用シート(200mm×250mm)を10枚用い、薬液が染み込んだ不織布を1枚取り出し、清浄なステンレス表面を約30センチメートル四方に渡って、上下5回左右5回ふき取りを行い、泡立ちやべたつき、水っぽさやごわごわ感・湿り気などの観点から官能試験によって使用感を確認した。また、パネラーは無作為に選定し、それぞれのサンプルにつきn=10とした。評価結果の解析には統計処理を行い、最も評価が多い項目を評価結果として採用した。
○:泡立ち・べたつき・水っぽさ・ごわごわ感がなく、適度な湿り気があり使用感が良い。
△:やや泡立ち・べたつき・水っぽさ・ごわごわ感がある、もしくは適度な湿り気がない。
×:泡立ち・べたつき・水っぽさ・ごわごわ感が非常に強い、もしくはほとんど湿り気がなく使用感が悪い。
とし、△、○を実用性のあるものとして判定した。
供試菌株として、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)(NBRC13276)を用いた。
供試菌株はSCD寒天培地(日水製薬品)に塗抹し、37℃で24時間培養後、コロニーを掻き取り、それぞれ滅菌燐酸緩衝生理食塩水に希釈したものを菌懸濁液として用いた。
大豆レシチンを10g、Tween80を30g、L-ヒスチジンを1g、チオ硫酸ナトリウムを20g、1Lの蒸留水に加温溶解し、攪拌しながら冷却をおこなった。その後、スクリューキャップ付き試験管に各9mL分注し、高圧殺菌(121℃、20分間)をおこない、滅菌中和溶液とした。
試験方法:
各除菌剤組成物をイオン交換水で0.5質量%に希釈して調製した除菌洗浄液10mLに、終濃度1.5~5.0×108(CFU/mL)となるように各菌懸濁液0.1mLを添加し、20℃にて1分間接触させたものを試験液とした。各試験液1mLを、滅菌中和溶液に加え、よく攪拌した。混合液をSCD寒天培地にて混和固化後、37℃で2日間培養した。培養後、生菌数を測定し、初発菌数との差より、以下の基準で除菌性を評価した。△、○、◎の評価のものを実用性のあるものとして判定した。
◎:供試菌のLog reductionが6以上
○:供試菌のLog reductionが4以上、6未満
△:供試菌のLog reductionが2以上、4未満
×:供試菌のLog reductionが2未満
試験方法:
供試菌株をSCD寒天培地(日水製薬品)に塗抹し、37℃で培養し、培養後、顕微鏡観察にて芽胞が十分に形成されていることを確認した。平板培地上に滅菌済み純水を10mL入れ、コロニーを掻き取り懸濁液を収集した。収集した懸濁液に、10000rpmで、4℃、15分間の条件で遠心洗浄を3回実施し、遠心後、滅菌済み純水を適量加え、2.0×108~9.0×108CFU/mL程度になるように菌数を調製し、ウォーターバスにて80℃、15分間の加熱処理をして芽胞菌液とした。
芽胞菌としてClostridioides difficile ATCC9689(108CFU/mLレベル)を用いた。
この1mLをSCD寒天培地で混釈培養し生菌数を確認し、下記の基準で評価した。
1点:供試菌のlog reductionが3以上の菌数減少
2点:供試菌のlog reductionが2以上、3未満の菌数減少
3点:供試菌のlog reductionが2未満の菌数減少
として上記各菌種について菌数減少を点数で評価し、菌数減少の点数の平均値を求め、以下の基準で除菌性を評価した。
◎:平均値が1.0点以上、1.5点未満。
○:平均値が1.5点以上、2.0点未満。
△:平均値が2.0点以上、2.5点未満。
×:平均値が2.5点以上。
とし、△、○、◎を実用性のあるものとして判定した。
<試験方法>
試験管に0.9mLの各除菌剤組成物と、108TCID50/mLとなるように調整したネコカリシウイルス液(FCV F9株)0.1mLを加えてウイルス試験液(ウイルス試験液1)を調製し、ミキサーで混合し、25℃で1分間作用させた。
また、有機汚れを想定し、試験管に0.9mLの各除菌剤組成物と、108TCID50/mLとなるように調整した0.5%肉エキス(ナカライテスク社製)含有ネコカリシウイルス液(FCV F9株)0.1mLを加えて有機汚れ含有ウイルス試験液(ウイルス試験液2)を調製し、ミキサーで混合し、25℃で1分間作用させた。
◎:ウイルス感染価の対数減少値が4以上の減少。
○:ウイルス感染価の対数減少値が3以上、4未満の減少。
△:ウイルス感染価の対数減少値が2以上、3未満の減少。
×:ウイルス感染価の対数減少値が2未満の減少。
とし、△、○、◎を実用性のあるものとして判定した。
15cm×15cmのガラス板を用意し、表1から表9に示す各清掃用シートにより、ガラス板表面を上下5回、左右5回清拭を行った。その後、室温にて2時間ガラス板を乾燥させ、ガラス板表面に発生した拭き残り痕について目視によって評価した。
◎:拭き残り痕が全く気にならない。
〇:拭き残り痕がほとんど気にならない。
△:拭き残り痕がやや気になるが、問題ないレベル。
×:拭き残り痕が気になる。
とし、△、〇、◎を実用性のあるものとして判定した。
試験方法:
各除菌剤組成物30mLに対して、1cm×2.5cm×7.5cmの大きさにカットされた9種類の樹脂及び金属パネル(塩化ビニル・ABS・ポリプロピレン・ポリエチレン・アクリル・ポリカーボネート・シリコン・テフロン(登録商標)・ステンレス)各2枚合計18枚を浸漬し、25℃で48時間保管後、各パネルをイオン交換水ですすぎ24時間室温で乾燥した後、腐食度合いを目視で評価した。
◎:全てのパネルに変色・劣化・割れなどが見られない。
○:2割未満のパネルに変色・劣化・割れなどが見られる。
△:2割以上3割未満のパネルに変色・劣化・割れなどが見られる。
×:3割以上のパネルに変色・劣化・割れなどが見られる。
試験方法:
表1から表9に示す各種素材からなる不織布(200mm×250mm×300枚)を容量3Lのポリプロピレン製の袋に入れて、各除菌剤組成物2Lを含浸させ、室温にて24時間保存した後、縦半分に裁断し、中心部分まで薬液が染み込んでいるかを目視によって観察した。
◎:全体にまんべんなく薬液が染み込んでいる。
○:ほとんど全体的に薬液が染み込んでいる。
△:一部染み込んでいない部分がある。
×:いたるところに染み込んでいない部分がある。
とし、△、○、◎を実用性のあるものとして判定した。
試験方法:
表1から表9に示す各清掃用シート(200mm×250mm)を10枚用い、40℃で1週間保存した後、清掃用シートの外観変化を目視によって観察した。
評価基準:
◎:変色や劣化は発生していない。
○:薄い変色や軽微な劣化がほとんど発生していない。
△:濃い変色や強い劣化が若干発生しているが、問題ないレベル。
×:全体的に濃い変色や強い劣化が発生している。
とし、△、○、◎を実用性のあるものとして判定した
試験方法:
表1から表9に示すPET素材からなる不織布(200mm×250mm×300枚)を容量3LのPETとポリエチレンにアルミ蒸着した材質の袋に入れて、各除菌剤組成物2Lを含浸させ、室温にて24時間保存した後ヒートシールにより封をし、40℃で1ヶ月間放置後の有効酸素残存率を測定した。
<試験方法>
適量の試験液を秤量し、20%硫酸10mL、25%ヨウ化カリウム溶液10mLを加え、0.01mol/Lのチオ硫酸ナトリウム水溶液で滴定を行い、30秒間無色になった点を終点として、終点までの0.01mol/Lのチオ硫酸ナトリウム水溶液の滴下量から下記式(1)により有効酸素濃度を算出した。
[計算式]
有効酸素濃度(ppm)=(0.01mol/Lのチオ硫酸ナトリウム水溶液の滴下量(mL)×80.00)/試験液量(g)・・・・・(1)
○:有効酸素残存率が80%以上
△:有効酸素残存率が60%以上、80%未満
×:有効酸素残存率が60%未満
とし、△、○を実用性のあるものとして判定した。
試験方法:
各除菌剤組成物100gをポリプロピレン製容器に入れ、0℃、25℃、40℃で1ヶ月静置した後に外観を観察した。
○:分離や濁りが見られず安定である
△:全体的な分離はなく、若干の濁りが見られるが、使用上問題はない
×:分離もしくは濁りが見られる
とし、△、○を実用性のあるものとして判定した。
Claims (8)
- (A)成分として、過硫酸又は過硫酸塩、
(B)成分として、無機酸、有機スルホン酸及び有機ホスホン酸からなる群から選択される少なくとも1種を含む酸剤、
(C)成分として界面活性剤、
(D)成分として水
を含有し、前記(A)成分と前記(C)成分の質量比(A)/(C)の値が、0.5以上、200以下である、酸性除菌剤組成物(ただし、前記(B)成分は硫酸を含まない)。 - (A)成分がペルオキソ一硫酸水素カリウムを含有する、請求項1に記載の酸性除菌剤組成物。
- (C)成分が両性界面活性剤及びアニオン界面活性剤からなる群から選択される少なくとも1種を含有する、請求項1に記載の酸性除菌剤組成物。
- (C)成分がアルカンスルホン酸塩及びポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩からなる群から選択される少なくとも1種を含有する、請求項3に記載の酸性除菌剤組成物。
- (C)成分がアルキルアミンオキシドである、請求項3に記載の酸性除菌剤組成物。
- 前記酸性除菌剤組成物のpHが0.5以上、3以下である、請求項1に記載の酸性除菌剤組成物。
- 請求項1~6のいずれか一項に記載の酸性除菌剤組成物が含浸された基材シートを備える清掃用シート。
- 請求項7に記載の基材シートが、合成繊維を含み、基材シートを構成する繊維100質量部当たり、酸性除菌剤が100質量部以上、600質量部以下で含浸されている、清掃用シート。
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