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JP7704556B2 - 導線封止用組成物、端子付き電線、及びワイヤーハーネス、並びに端子付き電線及びワイヤーハーネスの製造方法 - Google Patents
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JP7704556B2 - 導線封止用組成物、端子付き電線、及びワイヤーハーネス、並びに端子付き電線及びワイヤーハーネスの製造方法 - Google Patents

導線封止用組成物、端子付き電線、及びワイヤーハーネス、並びに端子付き電線及びワイヤーハーネスの製造方法 Download PDF

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本発明は、導線封止用組成物、端子付き電線、及びワイヤーハーネス、並びに端子付き電線及びワイヤーハーネスの製造方法に関する。
自動車や家電製品等には、電気配線として、複数の絶縁電線を束ねたワイヤーハーネスが用いられている。
ワイヤーハーネスは、各絶縁電線の絶縁層を剥いで露出した導線の一部を互いに溶接又は圧着等して形成されるスプライス部(接合部)を含む露出束部と、各絶縁電線の絶縁層で被覆された部分が束ねられた部分(被覆束部)とを有する。露出束部は、水による腐食及び漏電等を防止する目的のために、通常、樹脂で被覆されている。
例えば、特許文献1には、光重合開始剤と、熱ラジカル重合開始剤と、レドックス触媒と、重合性化合物とを少なくとも含む組成物液及び当該組成物液を用いたワイヤーハーネスの製造方法が記載されている。特許文献1記載の技術によれば、前記露出束部、及び露出束部と当該露出束部に隣接する被覆束部の端部を、前記組成物液を用いて封止することにより、当該封止部の気密性を高めることができ、ワイヤーハーネスの防水性(止水性)を高めることができるとされる。
また特許文献2には、光重合開始剤と、熱ラジカル重合開始剤と、重合性化合物とを少なくとも含む組成物液及び当該組成物液を用いたワイヤーハーネスの製造方法が記載されている。特許文献2記載の技術もまた、前記露出束部、及び当該露出束部と当該露出束部に隣接する被覆束部の端部を、前記組成物液を用いて封止することにより、得られるワイヤーハーネスの防水性(止水性)を高めることができるとされる。
特許第5526731号 特許第5526732号
しかしながら、本発明者らの検討により、前記各特許文献記載の組成物液は、酸素の影響等により硬化性が損なわれやすく、結果、露出束部を深部まで十分に封止することができず止水性の向上には制約があることが分ってきた。また前記各特許文献記載の組成物液に含まれる熱ラジカル重合開始剤は分解しやすく、前記組成物液は保存安定性に劣ることも分かってきた。
上記の状況に鑑み、本発明は、保存安定性に優れ、また、優れた硬化性を示し硬化反応による導線(導体)の腐食を抑制しながら、複数の導線の接合部に十分に高いレベルの止水性を付与することができる導線封止用組成物を提供することを課題とする。また、本発明は、前記導線封止用組成物を用いた端子付き絶縁電線及びワイヤーハーネス、並びにこれらの各製造方法を提供することを課題とする。
すなわち、上記の課題は、以下の手段により解決された。
<1>
下記成分(A)、(B)、(D)及び(E)、又は、下記成分(C)、(D)及び(E)を含有する導線封止用組成物。
(A)ラジカル重合性化合物
(B)カチオン重合性化合物
(C)ラジカル重合性かつカチオン重合性化合物
(D)光ラジカル重合開始剤
(E)カチオン重合開始剤
<2>
前記成分(E)が熱潜在性カチオン重合開始剤を含む、<1>に記載の導線封止用組成物。
<3>
前記成分(A)及び(B)の総含有量100質量部中、前記成分(A)の含有量が50~90質量部であり、前記成分(B)の含有量が10~50質量部である、<1>又は<2>に記載の導線封止用組成物。
<4>
被覆導線と端子とが接続された端子付き電線であって、
前記被覆導線は、被覆部と、前記被覆部の先端から露出する導線とを具備し、
前記端子は、端子本体と圧着部とを有し、前記圧着部は、前記導線が圧着される導線圧着部と、前記被覆部が圧着される被覆圧着部と、前記導線圧着部と前記被覆圧着部との間のバレル間部とを具備し、少なくとも、前記被覆圧着部から前記の露出する導線の端部までの間で且つ前記圧着部以外の部位が、<1>~<3>のいずれか1項に記載の導線封止用組成物の硬化物で封止されている、端子付き電線。
<5>
導線露出部と導線被覆部とを有する電線が複数本束ねられてなり、
前記導線露出部が溶接されてなる接合部を構成し、
前記導線接合部が、<1>~<3>のいずれか1項に記載の導線封止用組成物の硬化物で封止されている、ワイヤーハーネス。
<6>
被覆導線と端子とが接続された端子付き電線の製造方法であって、
前記被覆導線は、被覆部と、前記被覆部の先端から露出する導線とを具備し、
前記端子は、端子本体と圧着部とを有し、前記圧着部は、前記導線が圧着される導線圧着部と、前記被覆部が圧着される被覆圧着部と、前記導線圧着部と前記被覆圧着部との間のバレル間部とを具備し、少なくとも、前記被覆圧着部から前記の露出する導線の端部までの間で且つ前記圧着部以外の部位に<1>~<3>のいずれか1項に記載の導線封止用組成物を塗布する工程(1)と、当該導線封止用組成物を硬化させる工程(2)とを含む、端子付き電線の製造方法。
<7>
<1>~<3>のいずれか1項に記載の導線封止用組成物を、複数の電線から露出した導線の接合部に塗布する工程(1)と、当該導線封止用組成物を硬化させる工程(2)とを含む、ワイヤーハーネスの製造方法。
<8>
複数の電線から露出した導線を超音波溶接して前記の露出した導線の接合部を形成することを含む、<7>に記載のワイヤーハーネスの製造方法。
<9>
前記工程(1)及び(2)が下記工程(1a)及び(2a)である、<7>又は<8>に記載のワイヤーハーネスの製造方法。
工程(1a):紫外線透過率が50%以上であり、少なくとも一部が扁平状の絶縁性容器中の前記導線封止用組成物に、前記接合部を浸漬させる工程
工程(2a):紫外線を前記絶縁性容器の外側からリング状に照射する工程
本発明の導線封止用組成物は保存安定性に優れる。また本発明の導線封止用組成物は、優れた硬化性を示し硬化反応による導線の腐食を抑制しながら、複数の導線の接合部に十分に高いレベルの止水性を付与することができる。
本発明のワイヤーハーネス及び端子付き電線は、導線の腐食が抑制されることで導電性に優れ及び止水性に優れる。
本発明の端子付き電線の製造方法によれば、本発明の前記端子付き電線を得ることができる。また、本発明のワイヤーハーネスの製造方法によれば、本発明の前記ワイヤーハーネスを得ることができる。
図1は、本発明の端子付き電線の一実施形態を示す斜視図である。 図2は、本発明の端子付き電線の一実施形態を示す断面図である。 図3は、本発明のワイヤーハーネスの一実施形態の接合部を含む図である。 図4は、端子付き電線の止水性試験方法を示す図である。 図5は、ワイヤーハーネスの止水性試験方法を示す図である。
[導線封止用組成物]
本発明の導線封止用組成物は、下記成分(A)、(B)、(D)及び(E)、又は、下記成分(C)、(D)及び(E)を含有する。以下、「導線封止用組成物」を単に「組成物」と称することもある。
(A)ラジカル重合性化合物(成分(A))
(B)カチオン重合性化合物(成分(B))
(C)ラジカル重合性かつカチオン重合性化合物(成分(C))
(D)光ラジカル重合開始剤(成分(D))
(E)カチオン重合開始剤(成分(E))
成分(A)~(E)や、後述の任意成分は、いずれも各成分として1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
以下、本発明の導線封止用組成物が、上記成分(A)、(B)、(D)及び(E)を含有する形態、すなわち、上記成分(A)、(B)、(D)及び(E)を必須成分とする形態を「形態1」と称する。一方、本発明の導線封止用組成物が、上記成分(C)、(D)及び(E)を含有する形態、すなわち、上記(C)、(D)及び(E)を必須成分とする形態を「形態2」と称する。
以下に、本発明の導線封止用組成物が含有する成分を説明する。
<(A)ラジカル重合性化合物>
本発明に用いられる成分(A)は、光ラジカル重合開始剤の作用によりラジカル重合可能な化合物、すなわち、ラジカル重合性基を有する化合物である。成分(A)はカチオン重合性基は有しない。
本発明に用いられる成分(A)は、単官能ラジカル重合性化合物(ラジカル重合性基を1つ有する化合物)であってもよく、多官能ラジカル重合性化合物(ラジカル重合性基を2つ以上(好ましくは2~4個)有する化合物)でもよい。本発明に用いられる成分(A)としては、単官能ラジカル重合性化合物が好ましい。
上記ラジカル重合性基としては、ラジカル重合反応を生じ得る官能基であれば特に制限されず、例えば、炭素-炭素二重結合を含む基が挙げられ、具体例としては、ビニル基及び(メタ)アクリロイル基が挙げられる。成分(A)が2個以上のラジカル重合性基を有する場合、これらのラジカル重合性基は同一であってもよく、異なっていてもよい。
成分(A)はオリゴマー又はポリマーであってもよい。本発明において「(メタ)アクリロイル基」とは、アクリロイル基及びメタクリロイル基の両方を1つの用語で表現するものである。
成分(A)の分子量は特に制限されず、例えば、20~1000であり、50~500が好ましく、80~300がより好ましい。
成分(A)がオリゴマー又はポリマーである場合、成分(A)の重量平均分子量は特に制限されず、例えば、40~10000であり、100~5000が好ましく、200~3000がより好ましい。
本発明において、オリゴマー又はポリマーの重合平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって下記測定条件によりポリスチレン換算の分子量として計測される値である。
測定装置:Nexera XR GPC(商品名、島津製作所社製)
カラム:Shodex KF806L(商品名、昭和電工社製)を3本連結
溶離液:テトラヒドロフラン
流速:0.8mL/min
測定温度:40
検出手段:RID(示差屈折検出器)
成分(A)として、(メタ)アクリロイル基を有するラジカル重合性化合物が好ましく、具体的には、(メタ)アクリル酸エステルが好ましい。
成分(A)の具体例として、後記実施例で用いた化合物及び下記化合物が挙げられるが、本発明はこれらの化合物に限定されない。
具体的には、イソボルニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、ベンジル(メタ)アクリレート、4-ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルモルホリン、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルアクリレート、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、t-オクチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、7-アミノ-3,7-ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド及びN,N-ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等のモノ(メタ)アクリレート、並びに、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、デカンジオールジ(メタ)アクリレート、2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-アクリロイロキシプロピルメタクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレンングリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンポリオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンポリオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、9,9-ビス[4-(2-アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、ポリエステルジ(メタ)アクリレート、トリス(2-ヒドキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのEO(エチレンオキシド)付加物ジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAのEO付加物又はPO(プロピレンオキシド)付加物のポリオールのジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルに(メタ)アクリレートを付加させたエポキシ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジビニルエーテル物、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンEO付加物トリ(メタ)アクリレート、トリスアクリロイルオキシエチルフォスフェート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、テトラフルフリルアルコールオリゴ(メタ)アクリレート、エチルカルビトールオリゴ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールオリゴ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールオリゴ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンオリゴ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールオリゴ(メタ)アクリレート、(ポリ)ウレタン(メタ)アクリレート及び(ポリ)ブタジエン(メタ)アクリレート等のポリ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
<(B)カチオン重合性化合物>
本発明に用いられる成分(B)は、カチオン重合開始剤の作用によりカチオン重合可能な化合物、すなわち、カチオン重合性基を有する化合物である。成分(B)はラジカル重合性基は有しない。
本発明に用いられる成分(B)は、単官能カチオン重合性化合物(カチオン重合性基を1つ有する化合物)であってもよく、多官能カチオン重合性化合物(カチオン重合性基を2つ以上(好ましくは2~4個、より好ましくは2又は3個、特に好ましくは2個)有する化合物)でもよい。本発明に用いられる成分(B)としては、多官能カチオン重合性化合物が好ましい。
上記カチオン重合性基としては、カチオン重合反応を生じ得る官能基であれば特に制限されず、例えば、エポキシ基、オキセタニル基及びビニルエーテル基が挙げられ、エポキシ基が好ましい。成分(B)が2個以上のカチオン重合性基を有する場合、これらのカチオン重合性基は同一であってもよく、異なっていてもよい。
成分(B)はオリゴマー又はポリマーであってもよい。
成分(B)の分子量は特に制限されず、例えば、20~1000であり、50~500が好ましく、80~300がより好ましい。
成分(B)がオリゴマー又はポリマーポリマーである場合、成分(B)の重量平均分子量は特に制限されず、例えば、40~10000であり、100~5000が好ましく、200~3000がより好ましい。
成分(B)の具体例として、後記実施例で用いた化合物及び下記化合物が挙げられるが、本発明はこれらの化合物に限定されない。
具体的には、例えばエポキシ化合物、オキセタン化合物、オキソラン化合物、環状アセタール化合物、環状ラクトン化合物、チイラン化合物、チエタン化合物、ビニルエーテル化合物、スピロオルソエステル化合物(エポキシ化合物とラクトンとの反応生成物)、エチレン性不飽和化合物、環状エーテル化合物、環状チオエーテル化合物及びビニル化合物などを挙げることができる。
上記エポキシ化合物としては、例えばビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールFジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールSジグリシジルエーテル、エポキシノボラック樹脂、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールSジグリシジルエーテル、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-3’,4’-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル-5,5-スピロ-3,4-エポキシ)シクロヘキサン-メタ-ジオキサン、ビス(3,4-エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビニルシクロヘキセンオキサイド、4-ビニルエポキシシクロヘキサン、ビス(3,4-エポキシ-6-メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4-エポキシ-6-メチルシクロヘキシル-3’,4’-エポキシ-6’-メチルシクロヘキサンカルボキシレート、メチレンビス(3,4-エポキシシクロヘキサン)、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、エチレングリコールのジ(3 ,4-エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、エチレンビス(3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ-2-エチルヘキシル、1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル類;エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンなどの脂肪族多価アルコールに1種または2種以上のアルキレンオキサイドを付加することにより得られるポリエーテルポリオールのポリグリシジルエーテル類;脂肪族長鎖二塩基酸のジグリシジルエステル類;脂肪族高級アルコールのモノグリシジルエーテル類;フェノール、クレゾール、ブチルフェノールまたはこれらにアルキレンオキサイドを付加して得られるポリエーテルアルコールのモノグリシジルエーテル類;高級脂肪酸のグリシジルエステル類;エポキシ化大豆油、エポキシステアリン酸ブチル、エポキシステアリン酸オクチル、エポキシ化アマニ油、エポキシ化ポリブタジエンなどを例示することができる。
他の具体例としては、トリメチレンオキシド、3,3-ジメチルオキセタン、3,3-ジクロロメチルオキセタン、3-エチル-3-フェノキシメチルオキセタン、ビス(3-エチル-3-メチルオキシ)ブタンなどのオキセタン類;テトラヒドロフラン、2,3 -ジメチルテトラヒドロフランなどのオキソラン類;トリオキサン、1,3-ジオキソラン、1,3,6-トリオキサンシクロオクタンなどの環状アセタール類;β-プロピオラクトン、ε-カプロラクトンなどの環状ラクトン類;エチレンスルフィド、1,2-プロピレンスルフィド、チオエピクロロヒドリンなどのチイラン類;3,3-ジメチルチエタンなどのチエタン類;エチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテルなどのビニルエーテル類; エポキシ化合物とラクトンとの反応によって得られるスピロオルソエステル類;ビニルシクロヘキサン、イソブチレン、ポリブタジエンなどのエチレン性不飽和化合物類;上記の各化合物の誘導体などを例示することができる。
形態1において、成分(A)と成分(B)との組み合わせとしては、単官能ラジカル重合性化合物と、多官能カチオン重合性化合物との組み合わせが好ましい。単官能ラジカル重合性化合物と、多官能カチオン重合性化合物とを組み合わせて用いることにより、表面付近と電線内部の硬化による架橋密度差を小さくすることができる。すなわち、接合部(ジョイント部)を全体的に均一に近い架橋密度の硬化物で封止することができる。このようにして、本発明の導線封止用組成物の硬化性をより高め、また、導線の腐食を抑制することができる。なお、本発明の導線封止用組成物は、その使用形態によっては、導線の封止に加え、導線以外の部分(例えば、導線が被覆された部分)も被覆するように用いてもよい。
本発明の導線封止用組成物中、成分(A)と成分(B)の含有量の比(質量比)は特に制限されない。酸素や湿気による組成物の硬化阻害及び酸による導体腐食を効果的に抑制する観点から、例えば、成分(A)と成分(B)の総含有量100質量部中、成分(A)の含有量が10~90質量部であり、成分(B)の含有量が10~90質量部であることが好ましく、成分(A)の含有量が50~90質量部であり、成分(B)の含有量が10~50質量部であることがより好ましく、成分(A)の含有量が55~75質量部であり、成分(B)の含有量が25~45質量部であることが特に好ましい。
<(C)ラジカル重合性かつカチオン重合性化合物>
本発明に用いられる成分(C)は、ラジカル重合開始剤の作用によりラジカル重合可能であり、かつ、カチオン重合開始剤の作用によりカチオン重合可能な化合物、すなわち、ラジカル重合性基及びカチオン重合性基を併せ持つ化合物である。
本発明に用いられる成分(C)が有するラジカル重合性基及びカチオン重合性基としては、上記成分(A)が有するラジカル重合性基及び上記成分(B)が有するカチオン重合性基がそれぞれ挙げられる。
成分(C)が有するラジカル重合性基及びカチオン重合性基の数は特に制限されず、合計で2~10個が好ましく、2~6個がより好ましく、2又は3個が更に好ましい。
成分(C)が2個以上のラジカル重合性基を有する場合、これらのラジカル重合性基は同一であってもよく、異なっていてもよい。成分(C)が2個以上のカチオン重合性基を有する場合も同様である。
成分(C)はオリゴマー又はポリマーであってもよい。
成分(C)の分子量は特に制限されず、例えば、20~1000であり、50~500が好ましく、80~300がより好ましい。
成分(C)がオリゴマー又はポリマーポリマーである場合、成分(C)の重量平均分子量は特に制限されず、例えば、40~10000であり、100~5000が好ましく、200~3000がより好ましい。
成分(C)の具体例として、後記実施例で用いた化合物が挙げられるが、本発明は当該化合物に限定されない。
<(D)光ラジカル重合開始剤>
成分(D)は、光照射によりラジカル重合を開始させる物質(ラジカル)を放出する物質であれば特に制限されない。本発明の成分(D)としては、通常の光ラジカル重合開始剤を用いることができ、例えばアシルホスフィンオキサイド光ラジカル重合開始剤、アセトフェノン光ラジカル重合開始剤、o-アシルオキシム光ラジカル重合開始剤を挙げることができる。
成分(D)の具体例として、後記実施例で用いた化合物が挙げられるが、本発明は当該化合物に限定されない。
<(E)カチオン重合開始剤>
本発明において成分(E)は、光照射によりカチオン重合を開始させる物質(カチオン)を放出する物質(光カチオン重合開始剤)及び加熱によりカチオンを放出する物質(熱潜在性カチオン重合開始剤)のいずれも用いることができる。
本発明に用いることができる光カチオン重合開始剤は、オニウム塩系光カチオン重合開始剤と非イオン性光カチオン重合開始剤とに大別できる。なお、本発明においては、これら以外の種類の光カチオン重合開始剤を用いてもよい。
オニウム塩系光カチオン重合開始剤は特に制限されず、例えば有機スルホニウム塩化合物、有機オキソニウム塩化合物、有機アンモニウム塩化合物、有機ホスホニウム塩化合物、有機ヨードニウム塩化合物を用いることができる。具体的には、例えばB(C4-、SbF 、SbCl 、SbF 、FSO 、AsF 、PF 、BF 、又はCFSO などのカウンターアニオンを有するものが挙げられる。
オニウム塩系光カチオン重合開始剤の市販品としては、例えばIRGACURE(登録商標、以下省略)250、IRGACURE270、IRGACURE290(いずれも商品名、BASF社製)、WPI-113、WPI-116、WPI-169、WPI-170、WPI-124、WPAG-638、WPAG-469、WPAG-370、WPAG-367、WPAG-336(いずれも商品名、富士フイルム和光純薬社製)、B2380、B2381、C1390、D2238、D2248、D2253、I0591、T1608、T1609、T2041、T2042(いずれも商品名、東京化成工業株製)、AT-6992、At-6976(いずれも商品名、ACETO社製)、CPI-100、CPI-100P、CPI-101A、CPI-200K、CPI-210S、CPI-310B、CPI-310FG、IK-1、IK-2(いずれも商品名、サンアプロ株式会社製)、SP-056、SP-066、SP-130、SP-140、SP-150、SP-170、SP-171、SP-172(以上、ADEKA株式会社製、商品名)、CD-1010、CD-1011、CD-1012(以上、サートマー社製、商品名)、PI2074(ローディアジャパン製、商品名)などが挙げられる。
本発明に用いることができる非イオン性光カチオン重合開始剤は特に制限されず、例えばフェナシルスルホン型光カチオン重合開始剤、o-ニトロベンジルエステル型光カチオン重合開始剤、イミノスルホナート型光カチオン重合開始剤、N-ヒドロキシイミドのスルホン酸エステル型光カチオン重合開始剤などが挙げられる。
非イオン性光カチオン重合開始剤の具体的な化合物としては、例えばスルホニルジアゾメタン、オキシムスルホネート、イミドスルホネート、2-ニトロベンジルスルホネート、ジスルホン、ピロガロールスルホネート、p-ニトロベンジル-9,10-ジメトキシアントラセン-2-スルホネート、N-スルホニル-フェニルスルホンアミド、トリフルオロメタンスルフォン酸-1,8-ナフタルイミド、ノナフルオロブタンスルホン酸-1,8-ナフタルイミド、パーフルオロオクタンスルホン酸-1、8-ナフタルイミド、ペンタフルオロベンゼンスルホン酸-1,8-ナフタルイミド、ノナフルオロブタンスルホン酸-1,3,6-トリオキソ-3,6-ジヒドロ-1H-11-チア-アザシクロペンタアントラセン-2-イルエステル、ノナフルオロブタンスルホン酸-8-イソプロピル-1,3,6-トリオキソ-3,6-ジヒドロ-1H-11-チア-2-アザシクロペンタアントラセン-2-イルエステル、1,2-ナフトキノン-2-ジアジド-5-スルホン酸クロリド、1,2-ナフトキノン-2-ジアジド-4-スルホン酸クロリド、1,2-ベンゾキノン-2-ジアジド-4-スルホン酸クロリド、1,2-ナフトキノン-2-ジアジド-5-スルホン酸ナトリウム、1,2-ナフトキノン-2-ジアジド-4-スルホン酸ナトリウム、1,2-ベンゾキノン-2-ジアジド-4-スルホン酸ナトリウム、1,2-ナフトキノン-2-ジアジド-5-スルホン酸カリウム、1,2-ナフトキノン-2-ジアジド-4-スルホン酸カリウム、1,2-ベンゾキノン-2-ジアジド-4-スルホン酸カリウム、1,2-ナフトキノン-2-ジアジド-5-スルホン酸メチル、1,2-ベンゾキノン-2-ジアジド-4-スルホン酸メチルなどが挙げられる。
非イオン性光カチオン重合開始剤の市販品としては、例えばWPAG-145、WPAG-149、WPAG-170、WPAG-199(いずれも商品名、富士フイルム和光純薬社製)、D2963、F0362、M1209、M1245(いずれも商品名、東京化成工業社製)、SP-082、SP-103、SP-601、SP-606(いずれも商品名、ADEKA社製)、SIN-11(商品名、三宝化学研究所社製)、NT-1TF(商品名、サンアプロ社製)などが挙げられる。
本発明に用いることができる熱潜在性カチオン重合開始剤は特に制限されず、例えば、 カチオン成分とアニオン成分とが対になった有機オニウム塩化合物などのオニウム塩系熱カチオン発生剤が用いられる。カチオン成分としては、例えば、有機スルホニウム塩化合物、有機オキソニウム塩化合物、有機アンモニウム塩化合物、有機ホスホニウム塩化合物、有機ヨードニウム塩化合物などの各種オニウム塩系化合物などのカチオンが挙げられる。一方、アニオン成分としては、例えば、B(C 、SbF 、SbF 、AsF 、PF 、BF 、CFSO などが挙げられる。
また、例えば、アルミニウムキレート錯体、鉄-アレン錯体、チタノセン錯体、アリールシラノール-アルミニウム錯体などの有機金属錯体、オキシムスルホネート系酸発生剤、ビスアルキル又はビスアリールスルホニルジアゾメタン類、ポリ(ビススルホニル)ジアゾメタン類などのジアゾメタン系酸発生剤、ニトロベンジルスルホネート系酸発生剤、イミノスルホネート系酸発生剤、ジスルホン系酸発生剤なども熱酸発生剤として機能する。これらは1種のみで用いられてよく、あるいは2種以上を混合して用いられてよい。
熱潜在性カチオン重合開始剤の市販品としては、例えば、K-PURE(登録商標) CXC-1612、K-PURE CXC-1613、K-PURE CXC-1614、K-PURE CXC-1738、K-PURE CXC-2700、K-PURE TAG-2689、K-PURE TAG-2681、K-PURE TAG-2685、K-PURE TAG-2690、K-PURE TAG-2712、K-PURE TAG-2713(以上、KING INDUSTRIES社製、商品名)、サンエイドSI-45L、サンエイドSI-60L、サンエイドSI-80L、サンエイドSI-100L、サンエイドSI-110L、サンエイドSI-150L(以上、三新化学工業株式会社製、商品名)などが挙げられる。
形態1において、本発明の組成物中、成分(D)及び(E)の含有量は特に制限されない。例えば、成分(A)100質量部に対して、成分(D)を0.1~10質量部用いることができ、0.2~8質量部用いることが好ましい。一方、成分(B)100質量部に対して、成分(E)を0.1~10質量部用いることができ、1~10質量部用いることが好ましい。
また、形態2においても、本発明の組成物中、成分(D)及び(E)の含有量は特に制限されない。例えば、成分(C)100質量部に対して、成分(D)及び(E)を合計で1~10質量部用いることができ、2~8質量部用いることが好ましい。また、形態2において、成分(C)100質量部に対して、成分(D)を例えば、0.1~10質量部用いることができ、0.2~8質量部用いることが好ましい。また、成分(E)を例えば、0.1~10質量部用いることができ、1~10質量部用いることが好ましい。
本発明の成分(E)はラジカル反応の熱により、組成物をより効率的に硬化させる観点から、熱潜在性カチオン重合開始剤を含むことが好ましい。
また本発明の成分(E)は、紫外線照射と、紫外線照射による重合熱の併用効果により、組成物をより効率的に硬化させる観点から、光カチオン重合開始剤と熱潜在性カチオン重合開始剤とを組み合わせて含むことが好ましい。この場合、組成物中の光カチオン重合開始剤の含有量と熱潜在性カチオン重合開始剤の含有量の比(質量比)は特に制限されず、例えば、光カチオン重合開始剤の含有量:熱潜在性カチオン重合開始剤の含有量=1:10~10:1とすることができ、1:6~6:1とすることが好ましく、1:3~3:1とすることが更に好ましい。
<その他の成分>
本発明の導線封止用組成物は、上記成分以外に、本発明の効果を損なわな範囲において、例えば重合禁止剤、酸化防止剤、銅害防止剤、難燃剤、充填剤、顔料、染料、消泡剤、レベリング剤、粘度調整剤等の他の成分を含有してもよい。
なお、本発明の導線封止用組成物は、形態1において、本発明の効果を損なわない範囲で成分(C)を含んでもよい。形態1において、組成物中、成分(A)及び(B)の総含有量100質量部に対して、成分(C)の含有量は10質量部以下が好ましく、5質量部以下がより好ましい。
また、本発明の導線封止用組成物は、形態2において、本発明の効果を損なわない範囲において成分(A)及び(B)を含んでもよい。形態2において、組成物中、成分(C)100質量部に対して、成分(A)及び(B)の含有量は合計で70質量部以下が好ましく、50質量部以下が更に好ましい。
[導線封止用組成物の製造方法]
本発明の導線封止用組成物は、形態1では上述の成分(A)、(B)、(D)及び(E)、さらに必要に応じて、上述の任意成分を調合し、ロール、ニーダー、バンバリーミキサー等のバッチ式混練機あるいは二軸押出機などの通常用いられる混練装置で混練することにより得ることができる。同様に、本発明の導線封止用組成物は、形態2では上述の成分(C)、(D)及び(E)、さらに必要に応じて、上述の任意成分を調合し、ロール、ニーダー、バンバリーミキサー等のバッチ式混練機あるいは二軸押出機などの通常用いられる混練装置で混練することにより得ることができる。
[端子付き電線]
本発明の端子付き電線は、例えば、特開2020-164669号公報の端子付き電線の被膜材として、本発明の導線封止用組成物の硬化物を適用したものである。
本発明の端子付き電線は、被覆導線と端子とが接続された端子付き電線である。
本発明において、前記被覆導線は、被覆部と、前記被覆部の先端から露出する導線とを具備し、
前記端子は、端子本体と圧着部とを有し、前記圧着部は、前記導線が圧着される導線圧着部と、前記被覆部が圧着される被覆圧着部と、前記導線圧着部と前記被覆圧着部との間のバレル間部とを具備し、少なくとも、前記被覆圧着部から前記の露出する導線の端部までの間で且つ前記圧着部以外の部位が、本発明の導線封止用組成物の硬化物で封止されている。
本発明の端子付き電線は上記の形態において、前記被覆圧着部から前記の露出する導線の端部までの全体が、本発明の導線封止用組成物の硬化物で封止されていることが好ましい。
以下、図面を参照しながら、本発明の端子付き電線の好ましい実施形態について説明する。図1は、端子付き電線10を示す斜視図であり、図2は断面図である。なお、図1は、硬化物(導線封止用組成物の硬化物)17aを透視した図である。端子付き電線10は、端子1と被覆導線11が接続されて構成される。
被覆導線11は、アルミニウムまたはアルミニウム合金製である導線13aと、導線13aを被覆する被覆部15からなる。すなわち、被覆導線11は、被覆部15と、その先端から露出する導線13aとを具備する。導線13aは、例えば、複数の素線が撚り合わせられた撚り線である。
端子1は、オープンバレル型であり、例えば銅または銅合金製である。端子1には被覆導線11が接続される。端子1は、端子本体3と圧着部5とがトランジション部4を介して連結されて構成される。圧着部5と端子本体3の間に位置するトランジション部4は、上方が開口する。
端子本体3は、所定の形状の板状素材を、断面が矩形の筒体に形成したものである。端子本体3は、内部に、板状素材を矩形の筒体内に折り込んで形成される弾性接触片を有する。端子本体3は、前端部から雄型端子などが挿入されて接続される。なお、以下の説明では、端子本体3が、雄型端子等の挿入タブ(図示省略)の挿入を許容する雌型端子である例を示すが、本発明において、この端子本体3の細部の形状は特に限定されない。例えば、雌型の端子本体3に代えて雄型端子の挿入タブを設けてもよい。
圧着部5は、被覆導線11と圧着される部位であり、圧着前においては、端子1の長手方向に垂直な断面形状が略U字状のバレル形状を有する。端子1の圧着部5は、被覆導線11の先端側に被覆部15から露出する導線13を圧着する導線圧着部7と、被覆導線11の被覆部15を圧着する被覆圧着部9と、導線圧着部7と被覆圧着部9の間のバレル間部8からなる。
導線圧着部7の内面の一部には、幅方向(長手方向に垂直な方向)に、図示を省略したセレーションが設けられる。このようにセレーションを形成することで、導線13を圧着した際に、導線13aの表面の酸化膜を破壊しやすく、また、導線13aとの接触面積を増加させることができる。
被覆導線11の先端は、被覆部15が剥離され、内部の導線13aが露出する。被覆導線11の被覆部15は、端子1の被覆圧着部9によって圧着される。また、被覆部15が剥離されて露出する導線13aは、導線圧着部7により圧着される。導線圧着部7において、導線13aと端子1とが電気的に接続される。なお、被覆部15の端面は、被覆圧着部9と導線圧着部7の間のバレル間部8に位置する。
本発明では、少なくとも、被覆圧着部9から露出する導線13aの端部までの間で且つ圧着部5以外の部位が硬化物17aで覆われている。すなわち、少なくとも、被覆圧着部9から露出する導線13aの端部までの間で且つ圧着部5以外の部位が硬化物17aで覆われており、導線13aは、硬化物17aによって外部に露出しない。つまり、導線13a内部の空隙が本発明の導線封止用組成物の硬化物で充填され、かつ、導線13aの表面に、本発明の導線封止用組成物を硬化させた樹脂被覆材からなる層(樹脂被覆層)を有する。
本発明の端子付き電線は上記の形態において、被覆圧着部9から露出する導線13aの端部までの全体が、本発明の導線封止用組成物の硬化物17aで封止されていることが好ましい。
[端子付き電線の製造方法]
本発明の端子付き電線の製造方法は、被覆導線と端子とが接続された端子付き電線の製造方法であって、
前記被覆導線は、被覆部と、前記被覆部の先端から露出する導線とを具備し、
前記端子は、端子本体と圧着部とを有し、前記圧着部は、前記導線が圧着される導線圧着部と、前記被覆部が圧着される被覆圧着部と、前記導線圧着部と前記被覆圧着部との間のバレル間部とを具備し、少なくとも、前記被覆圧着部から前記の露出する導線の端部までの間で且つ前記圧着部以外の部位に本発明の導線封止用組成物を塗布する工程(1)と、当該導線封止用組成物を硬化させる工程(2)とを含む。
本発明の端子付き電線の製造については、例えば、特開2020-164669号公報を参照することができる。ただし、本発明の導線封止用組成物の硬化は、後述のワイヤーハーネスの製造方法と同様にして行うことが好ましい。
[ワイヤーハーネス]
本発明のワイヤーハーネスは、導線露出部と導線被覆部とを有する電線が複数本束ねられてなり、当該導線露出部が溶接されて接合部(導体束、ファイバ心線を含む)を構成し、当該導線接合部が、本発明の導線封止用組成物の硬化物で封止されている。すなわち、接合部内部の空隙が本発明の導線封止用組成物の硬化物で充填され、かつ、接合部の表面に、本発明の導線封止用組成物を硬化させた樹脂被覆材からなる層(樹脂被覆層)を有する。なお、本発明のワイヤーハーネスは、接合部と樹脂被覆層との間に中間層や遮蔽層を有していてもよい。
[ワイヤーハーネスの製造方法]
本発明のワイヤーハーネスは、導線露出部が溶接されてなる接合部の内部及び表面に本発明の導線封止用組成物を塗布して、塗布された導線封止用組成物に、紫外線を1~300秒間照射することによって導線封止用組成物を硬化させることにより得ることできる。光ラジカル重合開始剤は光を吸収しラジカルが生成し、例えば、開環重合を開始させる。一方、光カチオン重合開始剤は光を吸収し、水素を引く抜くことでカチオンが生成し、例えば、開環重合を開始させる。
なお、熱潜在性カチオン重合開始剤を用いる場合、紫外線照射後に、60~150℃(好ましくは80~120℃)で1~120分間加熱することが好ましい。
接合部は導線露出部を超音波溶接することにより形成されることが好ましい。導線露出部を溶接することができれば超音波溶接の条件は特に制限されず、例えば、特開2019-18226号公報、特開2019-181525号公報及び特開2019-186070号公報を参照することができる。
接合部に導線封止用組成物を塗布する方法は特に制限されず、例えば、浸漬塗布、ディスペンサ塗布及び注型塗布が挙げられ、浸漬塗布が好ましい。浸漬塗布は、導線封止用組成物が入った紫外線透過性の絶縁性容器に接合部を浸漬させることにより行うことができる。
絶縁性容器の紫外線透過率は例えば、30%以上であり、50%以上であることが好ましい。
絶縁性容器の材質は絶縁性である限り特に制限されず、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル樹脂又はポリエチレンテレフタレート製容器を用いることができる。
絶縁性容器の形状は特に制限されず、例えば扁平状、円柱状及び扁平状と円柱状とを組み合わせた形状(いずれも横断面)が挙げられ、少なくとも一部が扁平状の絶縁性容器が好ましい。
紫外線の照射は通常の方法で行うことができる。本発明ではリング形状の紫外線照射装置(リングライト)を用いて、当該装置のリング中に上記容器を入れて接合部を導線封止用組成物に浸漬させた状態で紫外線を照射することが好ましい。
導線としては、単線でも撚線でもよく、また裸線でも錫メッキ若しくはエナメル被覆したものでもよい。導線を形成する金属材料としては軟銅、銅合金、アルミニウム等が挙げられる。
この導線径や導線の材質、樹脂被覆層の厚さなどは特に制限はなく、目的や用途に応じて適宜定められる。なお、樹脂被覆層の厚みは、特に制限はなく、例えば、0.2~0.5mm程度である。
導線の形状や材質は、一般にワイヤーハーネスで用いられている形状、材質(銅、アルミニウムなど)であればどのような導体でもよい。
実施例に基づき本発明について更に詳細に説明する。なお、本発明は本発明で規定すること以外は、これらの実施例により限定して解釈されるものではない。
<導線封止用組成物の調製>
後記表1-1及び1-2(以下、表1-1と表1-2を纏めて表1と称す。)に示す組成(組成物の成分(成分(A)~(E)、熱ラジカル重合開始剤及びレドックス触媒)とその含有量)に従い、遮光したガラス製の容器中でプライミクス社製のホモディスパーを用いて23、回転数2500rpmで各成分を均一に10分間混合攪拌して、実施例1~18及び比較例1~4の導線封止用組成物を得た。
[試験例1] 保存安定性
実施例1~18及び比較例1~4の導線封止用組成物を25℃で30日間、遮光して静置した。保存前の粘度と保存後の粘度を測定して、保存前の粘度を100%とした場合の保存後の粘度を下記評価基準に当てはめて評価した。「3」~「5」が本試験の合格である。

-粘度の評価基準-
5:105%未満
4:105%以上110%未満
3:110%以上120%未満
2:120%以上130%未満
1:130%以上

粘度は、JIS Z 8803(2011)に準拠して、NO.3ローターを使用して、30rpmの回転数で測定した。
<ワイヤーハーネスの作製>
図3を参照して説明する。
アルミ合金電線18(合金組成AL-Mg-Si、長さ0.2m、導線断面積0.75mm(≒0.75sq))3本と、銅電線18(長さ0.2m、導線断面積0.75mm(≒0.75sq))2本の一方の端から2cmまで絶縁被覆層を除去して導線13b(導体)の一部を露出させた。露出した導体部分を超音波溶接した。軟質塩化ビニル製の扁平型又は円柱状の容器に導線封止用組成物を注ぎ、溶接した導体部分(接合物19)を浸漬させた。容器の外から、365nm紫外線のリングライトにより、90秒間照射して導線封止用組成物を硬化させ、溶接した導体部分を硬化物17bで封止することにより、ワイヤーハーネス20を得た。
アルミ合金電線は古河電気工業社製ALVUS(商品名)を用いて、銅電線は古河電気工業社製CIVUS(商品名)を用いた。
超音波溶接は、ブランソン社製超音波金属接合機 GMX-20DP(商品名)を用いて行った。露出した導体部分の束(ホーン側の幅4mm、アンビル側の幅4.5mm)をアンビル上に配置して、重力方向に超音波振動を2kNの圧力で、2秒間与えて接合した。
出力は2400W、発振周波数は15kHzで無負荷時のホーン先端での振幅は約53μm(peak to peak)とした。
<端子付き電線の作製>
図1を参照して説明する。
アルミ合金電線(図1の被覆電線11)(合金組成AL-Mg-Si、長さ0.2m、導線断面積0.75mm(≒0.75sq))3本の一方の端から2cmまで絶縁被覆層を除去して導線13a(導体)の一部を露出させた。
3本の導線13aを端子金具の前足部いわゆるワイヤバレル部で加締めて固定するとともに、端子1(古河AS社製2.3II端子(商品名))の金具の後足部いわゆるインシュレーションバレルで被覆部15を加締めて固定することで、被覆電線11の導体と端子1の金具とを電気的及び機械的に接続した。
[性能評価]
上記のようにして製造した各ワイヤーハーネス及び端子付き電線を用いて、下記試験により性能評価を行った。
[試験例2] 止水性
(1)ワイヤーハーネス(実施例1~16及び比較例1~4)について
図5を参照して説明する。
水を入れた水槽21中にワイヤーハーネスの接合部19を入れ、5本の電線のうちの1本の電線18の端部からレギュレータ22によってエア圧49kPaで加圧空気を送った。加圧空気が電線18を通り、他の4本の電線からの空気の漏れの有無を下記評価基準に当てはめ評価した。「3」~「5」が本試験の合格である。なお、図5は電線18以外の電線の数が3本となっているが、実際の試験で用いたワイヤーハーネスの電線の総数は5本(空気漏れを確認した電線は4本)である。

-評価基準-
5: 空気の漏れが全くなかった。
4: 1本の電線から軽微な空気の漏れがあった。
3: 2~4本の電線から軽微な空気の漏れがあった。
2: 1~3本の電線から大きい空気の漏れがあった。
1: 4本の電線から大きい空気の漏れがあった。

(2)端子付き電線について(実施例17及び18)
図4を参照して説明する。
水を入れた水槽21中に端子付き電線10の一端を入れ、3本の被覆導線11のうちの1本の被覆電線11の端部から端子1に向かってレギュレータ22によってエア圧49kPaで加圧空気を送った。加圧空気が被覆電線11を通り、端子からの空気の漏れの有無を下記評価基準に当てはめ評価した。「3」~「5」が本試験の合格である。

-評価基準-
5: 加圧空気を送り始めてから10秒間空気の漏れが全くなかった。
4: 加圧空気を送り始めてから10秒間に1~2個の空気泡の漏れがあった。
3: 加圧空気を送り始めてから10秒間に3~5個の空気泡の漏れがあった。
2: 加圧空気を送り始めてから10秒間に6~10個の空気泡の漏れがあった。
1: 加圧空気を送り始めてから10秒間に11個以上の空気泡の漏れがあった。
[試験例3] 硬化性
ワイヤーハーネスの導線を被覆している硬化物を剥がし、硬化物の導線に接触していた側の硬化反応率(%)と、硬化物の導線に接触していない側の硬化反応率(%)とを測定して、硬化反応率の差(%)を下記評価基準に当てはめて評価した。
端子付き電線の導線を被覆している硬化物を剥がし、硬化物の導線に接触していた側の硬化反応率(%)と、硬化物の導線に接触していない側の硬化反応率(%)とを測定して、硬化反応率の差(%)を下記評価基準に当てはめて評価した。
下記評価基準は実施例1~18及び比較例1~4で共通である。「3」~「5」が本試験の合格である。

-評価基準-
5: 硬化反応率の差が3%未満
4: 硬化反応率の差が3%以上5%未満
3: 硬化反応率の差が5%以上7%未満
2: 硬化反応率の差が7%以上10%未満
1: 硬化反応率の差が10%以上
上記硬化反応率は、波長1506~1570cm-1に現れるピークを参照ピークとして、波数1407cm-1の赤外光吸収ピークを計測した。
具体的には、硬化物につき、FT-IR法による顕微ATR(Attenuated Total Reflection)測定によって硬化反応率を算出した。この測定は、硬化物をゲルマニウム結晶に接触させて、赤外光を硬化物に入射し、硬化物に吸収されゲルマニウム結晶で反射したスペクトルを測定することにより行った。

硬化反応率差(%)
=(1-(SAbs./SRef.)/(DAbs./DRef.))×100
「SAbs.」は、硬化物の導線に接触していた側の吸収ピークを示し、「SRef.」は、硬化物の導線に接触していた側の参照ピークを示し、「DAbs.」は、硬化物の導線に接触していた側の吸収ピーク、「DRef.」は、硬化物の導線に接触していた側の参照ピークである。
[試験例4] 耐腐食性
[試験例3]で硬化物を剥がした後の導線の腐食している部分の表面積を測定して、下記評価基準に当てはめて評価した。下記評価基準は実施例1~18及び比較例1~4で共通である。「3」~「5」が本試験の合格である。

-評価基準-
5: 腐食している部分の表面積が0mm
4: 腐食している部分の表面積が0mmを越え3.0mm未満
3: 腐食している部分の表面積が3.0mm以上10.0mm未満
2: 腐食している部分の表面積が10.0mm以上50.0mm未満
1: 腐食している部分の表面積が50.0mm以上

腐食している部分の表面積は、硬化物を剥がした後の導線を、3D形状測定機(キーエンス社製 VR-5200(商品名))を用い、3Dスキャンにより対象物の3D形状を測定して、腐食している部分の表面積を求めた。
得られた結果を下記表1に纏めて示す。
Figure 0007704556000001
Figure 0007704556000002
表中の各成分の含有量は質量部である。空欄、及び「-」は該当する成分が含まれないことを意味する。
<表の注>
AL:アルミ合金電線(合金組成Al-Mg-Si、長さ0.2m、導線断面積0.75mm(≒0.75sq))
Cu:銅電線(長さ0.2m、導線断面積0.75mm(≒0.75sq))
(実施例1)
(成分(A):ラジカル重合性化合物)
イソボニルアクリレート(単官能)(日本触媒社製)
(成分(B):カチオン重合性化合物)
3’,4’-エポキシシクロヘキシルメチル 3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(ダイセル社製「セロキサイド2021P」(商品名))
(成分(D):光ラジカル重合開始剤)
1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン(IGM Resins B.V.社製「omnirad184」(商品名))
(成分(E)(光):カチオン重合開始剤)
トリアリールスルホニウム塩(サンアプロ社製「CPI-300」(商品名))(光カチオン重合開始剤))
(実施例2)
(成分(A):ラジカル重合性化合物)
イソボニルアクリレート(単官能)(日本触媒社製)
(成分(B):カチオン重合性化合物)
3’,4’-エポキシシクロヘキシルメチル 3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(ダイセル社製「セロキサイド2021P」(商品名))
(成分(D):光ラジカル重合開始剤)
1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン(IGM Resins B.V.社製「omnirad184」(商品名))
(成分(E)(熱):カチオン重合開始剤)
4―ヒドロキシフェニルベンジルメチルスルホニウム(三新化学工業社製)(熱潜在性カチオン重合開始剤))
(実施例3)
(成分(A):ラジカル重合性化合物)
アクリル酸イソブチル(単官能)(日本触媒社製)
(成分(B):カチオン重合性化合物)
ε-カプロラクトン変性 3’,4’-エポキシシクロヘキシルメチル 3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(2官能エポキシ)(ダイセル社製「セロキサイド2081」(商品名))
(成分(D):光ラジカル重合開始剤)
2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニルフォスフィンオキサイド(IGM Resins B.V.社製「omnirad TPO H」(商品名))
(成分(E)(熱):カチオン重合開始剤)
サンアプロ社製「TA-100」(商品名)(オニウム塩型熱潜在性カチオン重合開始剤))
(実施例4)
(成分(A):ラジカル重合性化合物)
(2ーメチル-2-エチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチルアクリレート(単官能)(大阪有機化学工業社製「MEDOL-10」(商品名))
(成分(B):カチオン重合性化合物)
ε-カプロラクトン変性 3’,4’-エポキシシクロヘキシルメチル 3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(2官能エポキシ)(ダイセル社製「セロキサイド2081」(商品名))
(成分(D):光ラジカル重合開始剤)
2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニルフォスフィンオキサイド(IGM Resins B.V.社製「omnirad TPO H」(商品名))
(成分(E)(熱):カチオン重合開始剤)
トリアルキルスルホニウム塩(ADEKA社製「CP-66」(商品名))(熱潜在性カチオン重合開始剤))
(実施例5)
(成分(A):ラジカル重合性化合物)
イソボニルアクリレート(単官能)(日本触媒社製)
(成分(B):カチオン重合性化合物)
3’,4’-エポキシシクロヘキシルメチル 3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(2官能エポキシ)(ダイセル社製「セロキサイド2021P」(商品名))
(成分(D):光ラジカル重合開始剤)
1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン(IGM Resins B.V.社製「omnirad184」(商品名))
(成分(E)(光):カチオン重合開始剤)
トリアリールスルホニウム塩(サンアプロ社製「CPI-300」(商品名))(光カチオン重合開始剤))
(成分(E)(熱):カチオン重合開始剤)
芳香族スルホニウム塩(アニオン成分:SbF )(三新化学工業社製「サンエイ ドSI-60L」(商品名))(熱潜在性カチオン重合開始剤))
(実施例6)
(成分(A):ラジカル重合性化合物)
アクリル酸イソブチル(単官能)(日本触媒社製)
(成分(B):カチオン重合性化合物)
ε-カプロラクトン変性 3’,4’-エポキシシクロヘキシルメチル 3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(2官能エポキシ)(ダイセル社製「セロキサイド2081」(商品名))
(成分(D):光ラジカル重合開始剤)
2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニルフォスフィンオキサイド(IGM Resins B.V.社製「omnirad TPO H」(商品名))
(成分(E)(光):カチオン重合開始剤)
トリアリールスルホニウム塩(サンアプロ社製「CPI-300」(商品名))(光カチオン重合開始剤)
(成分(E)(熱):カチオン重合開始剤)
サンアプロ社製「TA-100」(商品名)(オニウム塩型熱潜在性カチオン重合開始剤)
(実施例7)
(成分(A):ラジカル重合性化合物)
(2ーメチル-2-エチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチルアクリレート(単官能)(大阪有機化学工業社製「MEDOL-10」(商品名))
(成分(B):カチオン重合性化合物)
3’,4’-エポキシシクロヘキシルメチル 3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(2官能エポキシ)(ダイセル社製「セロキサイド2021P」(商品名))
東亜合成社製「アロンオキセタンOXT-211(POX)」(商品名)(単官能オキセタン)
2官能エポキシを20質量部と単官能オキセタンを20質量部用いた。
(成分(D):光ラジカル重合開始剤)
2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニルフォスフィンオキサイド (IGM Resins B.V.社製「omnirad TPO H」(商品名))
(成分(E)(光):カチオン重合開始剤)
トリアリールスルホニウム塩(ADEKA社製「SP-152」(商品名))(光カチオン重合開始剤)
(成分(E)(熱):カチオン重合開始剤)
トリアルキルスルホニウム塩(ADEKA社製「CP-66」(商品名))(熱カチオン重合開始剤)
(実施例8)
(成分(A):ラジカル重合性化合物)
イソボニルアクリレート(単官能)(日本触媒社製)
(成分(B):カチオン重合性化合物)
3’,4’-エポキシシクロヘキシルメチル 3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(2官能エポキシ)(ダイセル社製「セロキサイド2021P」(商品名))
(成分(D):光ラジカル重合開始剤)
1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン(IGM Resins B.V.社製「omnirad184」(商品名))
(成分(E)(光):カチオン重合開始剤)
トリアリールスルホニウム塩(サンアプロ社製「CPI-300」(商品名))(光カチオン重合開始剤)
(実施例9)
(成分(A):ラジカル重合性化合物)
イソボニルアクリレート(単官能)(日本触媒社製)
(成分(B):カチオン重合性化合物)
3’,4’-エポキシシクロヘキシルメチル 3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(2官能エポキシ)(ダイセル社製「セロキサイド2021P」(商品名))
(成分(D):光ラジカル重合開始剤)
1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン(IGM Resins B.V.社製「omnirad184」(商品名))
(成分(E)(光):カチオン重合開始剤)
トリアリールスルホニウム塩(サンアプロ社製「CPI-300」(商品名))(光カチオン重合開始剤)
(実施例10)
(成分(A):ラジカル重合性化合物)
イソボニルアクリレート(単官能)(日本触媒社製)
(成分(B):カチオン重合性化合物)
3’,4’-エポキシシクロヘキシルメチル 3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(2官能エポキシ)(ダイセル社製「セロキサイド2021P」(商品名))
(成分(D):光ラジカル重合開始剤)
1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン(IGM Resins B.V.社製「omnirad184」(商品名))
(成分(E)(光):カチオン重合開始剤)
トリアリールスルホニウム塩(サンアプロ社製「CPI-300」(商品名))(光カチオン重合開始剤)
(実施例11)
(成分(A):ラジカル重合性化合物)
イソボニルアクリレート(単官能)(日本触媒社製)
(成分(B):カチオン重合性化合物)
3’,4’-エポキシシクロヘキシルメチル 3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(2官能エポキシ)(ダイセル社製「セロキサイド2021P」(商品名))
(成分(D):光ラジカル重合開始剤)
1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン(IGM Resins B.V.社製「omnirad184」(商品名))
(成分(E)(光):カチオン重合開始剤)
トリアリールスルホニウム塩(サンアプロ社製「CPI-300」(商品名))(光カチオン重合開始剤)
(実施例12)
(成分(A):ラジカル重合性化合物)
イソボニルアクリレート(単官能)(日本触媒社製)
(成分(B):カチオン重合性化合物)
3’,4’-エポキシシクロヘキシルメチル 3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(2官能エポキシ)(ダイセル社製「セロキサイド2021P」(商品名))
(成分(C):ラジカル重合性かつカチオン重合性化合物)
グリシジルメタクリレート(メタアクリロイル基1つとエポキシ基1つを有する)(三菱ガス化学社製)
(成分(D):光ラジカル重合開始剤)
1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン(IGM Resins B.V.社製「omnirad184」(商品名))
(成分(E)(光):カチオン重合開始剤)
トリアリールスルホニウム塩(サンアプロ社製「CPI-300」(商品名))(光カチオン重合開始剤)
(実施例13)
(成分(A):ラジカル重合性化合物)
イソボニルアクリレート(単官能)(日本触媒社製)
(成分(C):ラジカル重合性かつカチオン重合性化合物)
グリシジルメタクリレート(メタアクリロイル基1つとエポキシ基1つを有する)(三菱ガス化学社製)
(成分(D):光ラジカル重合開始剤)
1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン(IGM Resins B.V.社製「omnirad184」(商品名))
(成分(E)(光):カチオン重合開始剤)
トリアリールスルホニウム塩(サンアプロ社製「CPI-300」(商品名))(光カチオン重合開始剤)
(実施例14)
(成分(A):ラジカル重合性化合物)
イソボニルアクリレート(単官能)(日本触媒社製)
(成分(B):カチオン重合性化合物)
ENEOS社製「VNBB-SE」(商品名)(単官能脂環式エポキシ)
(成分(D):光ラジカル重合開始剤)
1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン(IGM Resins B.V.社製「omnirad184」(商品名))
(成分(E)(光):カチオン重合開始剤)
トリアリールスルホニウム塩(サンアプロ社製「CPI-300」(商品名))(光カチオン重合開始剤)
(実施例15)
(成分(A):ラジカル重合性化合物)
トリメチロールプロパントリアクリレート(多官能)(大阪有機化学工業株社製「ビスコート#295」(商品名))
(成分(B):カチオン重合性化合物)
3’,4’-エポキシシクロヘキシルメチル 3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(2官能エポキシ)(ダイセル社製「セロキサイド2021P」(商品名))
(成分(D):光ラジカル重合開始剤)
1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン(IGM Resins B.V.社製「omnirad184」(商品名))
(成分(E)(光):カチオン重合開始剤)
トリアリールスルホニウム塩(サンアプロ社製「CPI-300」(商品名))(光カチオン重合開始剤)
(実施例16)
(成分(C):ラジカル重合性かつカチオン重合性化合物)
グリシジルメタクリレート(メタアクリロイル基1つとエポキシ基1つを有する)(三菱ガス化学社製)
(成分(D):光ラジカル重合開始剤)
1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン(IGM Resins B.V.社製「omnirad184」(商品名))
(成分(E)(光):カチオン重合開始剤)
トリアリールスルホニウム塩(サンアプロ社製「CPI-300」(商品名))(光カチオン重合開始剤)
(実施例17)
(成分(A):ラジカル重合性化合物)
イソボニルアクリレート(単官能)(日本触媒社製)
(成分(B):カチオン重合性化合物)
3’,4’-エポキシシクロヘキシルメチル 3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(ダイセル社製「セロキサイド2021P」(商品名))
(成分(D):光ラジカル重合開始剤)
1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン(IGM Resins B.V.社製「omnirad184」(商品名))
(成分(E)(光):カチオン重合開始剤)
トリアリールスルホニウム塩(サンアプロ社製「CPI-300」(商品名))(光カチオン重合開始剤))
(実施例18)
(成分(A):ラジカル重合性化合物)
イソボニルアクリレート(単官能)(日本触媒社製)
(成分(B):カチオン重合性化合物)
3’,4’-エポキシシクロヘキシルメチル 3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(ダイセル社製「セロキサイド2021P」(商品名))
(成分(D):光ラジカル重合開始剤)
1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン(IGM Resins B.V.社製「omnirad184」(商品名))
(成分(E)(熱):カチオン重合開始剤)
芳香族スルホニウム塩(アニオン成分:SbF )(三新化学工業社製「サンエイ ドSI-60L」(商品名))(熱潜在性カチオン重合開始剤))
(比較例1)
(成分(A):ラジカル重合性化合物)
イソボニルアクリレート(単官能)(日本触媒社製)
(成分(D):光ラジカル重合開始剤)
1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン(IGM Resins B.V.社製「omnirad184」(商品名))
(比較例2)
(成分(A):ラジカル重合性化合物)
イソボニルアクリレート(単官能)(日本触媒社製)
(成分(D):光ラジカル重合開始剤)
1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン(IGM Resins B.V.社製「omnirad184」(商品名))
(熱ラジカル重合開始剤)
クメンハイドロパーオキサイド(日本油脂社製「パークミルH」(商品名))
(比較例3)
(成分(A):ラジカル重合性化合物)
イソボニルアクリレート(単官能)(日本触媒社製)
(成分(D):光ラジカル重合開始剤)
1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン(IGM Resins B.V.社製「omnirad184」(商品名))
(熱ラジカル重合開始剤)
クメンハイドロパーオキサイド(日本油脂社製「パークミルH」(商品名))
(レドックス触媒)
エチルヘキサノエート銅II(富士フイルム和光純薬社製)
(比較例4)
(成分(A):ラジカル重合性化合物)
イソボニルアクリレート(単官能)(日本触媒社製)
(成分(B):カチオン重合性化合物)
3’,4’-エポキシシクロヘキシルメチル 3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(2官能エポキシ)(ダイセル社製「セロキサイド2021P」(商品名))
(熱ラジカル重合開始剤)
クメンハイドロパーオキサイド(日本油脂社製「パークミルH」(商品名))
(成分(E)(光):カチオン重合開始剤)
トリアリールスルホニウム塩(サンアプロ社製「CPI-300」(商品名))(光カチオン重合開始剤)
(成分(E)(熱):カチオン重合開始剤)
芳香族スルホニウム塩(アニオン成分:SbF )(三新化学工業社製「サンエイ ドSI-60L」(商品名))(熱潜在性カチオン重合開始剤))
表1から以下のことが分かる。
比較例1の組成物は、本発明で規定する、ラジカル重合性化合物(成分(A))及び光ラジカル重合開始剤(成分(D))を含有する。しかし、比較例1の組成物は、本発明で規定する、カチオン性重合性化合物(成分(B))及びカチオン重合開始剤(成分(E))を含有していない。また比較例1の組成物は、ラジカル重合性かつカチオン重合性化合物(成分(C))も含有していない。比較例1の組成物を用いて作製したワイヤーハーネスは線間止水性及び内部硬化性が劣っている。
比較例2の組成物は、成分(A)、成分(D)及び熱ラジカル重合開始剤を含有する。しかし、比較例2の組成物は、成分(B)及び成分(E)を含有していない。また比較例2の組成物は成分(C)も含有していない。比較例2の組成物は保存安定性が劣っている。また比較例2の組成物を用いて作製したワイヤーハーネスは線間止水性及び内部硬化性が劣っている。
比較例3の組成物は、成分(A)、成分(D)、熱ラジカル重合開始剤及びレドックス触媒を含有する。しかし、比較例3の組成物は、成分(B)及び成分(E)を含有していない。また比較例3の組成物は成分(C)も含有していない。比較例3の組成物は保存安定性が劣っている。また比較例3の組成物を用いて作製したワイヤーハーネスは線間止水性及び内部硬化性が劣っている。
比較例4の組成物は、成分(A)、成分(B)、成分(E)及び熱ラジカル重合開始剤を含有する。しかし、比較例4の組成物は、成分(D)を含有していない。また比較例4の組成物は成分(C)も含有していない。比較例4の組成物は保存安定性が劣っている。また比較例4の組成物を用いて作製したワイヤーハーネスは線間止水性及び内部硬化性が劣っている。
これに対して、本発明の組成物は保存安定性に優れ、本発明の組成物を用いて作製したワイヤーハーネス及び端子付き電線はいずれも線間止水性、内部硬化性及び耐腐食性が優れている(実施例1~18)。
1 端子
3 端子本体
4 トランジション部
5 圧着部
7 導線圧着部
8 バレル間部
9 被覆圧着部
10 端子付き電線
11 被覆導線
13a、13b 導線
15 被覆部
17a、17b 硬化物(導線封止用組成物の硬化物)
18 電線
19 接合部(導線封止用組成物の硬化物で封止された接合部)
20 ワイヤーハーネス
21 水槽
22 レギュレータ
F、G 空気の流れを示す。

Claims (8)

  1. 下記成分(A)、(B)、(D)及び(E)、又は、下記成分(C)、(D)及び(E)を含有する導線封止用組成物であって、
    (A)ラジカル重合性化合物
    (B)カチオン重合性化合物
    (C)ラジカル重合性かつカチオン重合性化合物
    (D)光ラジカル重合開始剤
    (E)カチオン重合開始剤
    前記成分(A)として(メタ)アクリル酸エステル、前記成分(B)として脂環式エポキシ化合物、前記成分(C)としてグリシジルメタクリレートを用い、
    前記導線封止用組成物が成分(A)、(B)、(D)及び(E)を含有する場合、前記成分(A)及び(B)の総含有量100質量部中、前記成分(A)の含有量が50~90質量部であり、前記成分(B)の含有量が10~50質量部である、導線封止用組成物。
    (但し、前記成分(A)~(E)以外の成分としてイミド化合物を含む導線封止用組成物を除く。)
  2. 前記成分(E)が熱潜在性カチオン重合開始剤を含む、請求項1に記載の導線封止用組成物。
  3. 被覆導線と端子とが接続された端子付き電線であって、
    前記被覆導線は、被覆部と、前記被覆部の先端から露出する導線とを具備し、
    前記端子は、端子本体と圧着部とを有し、前記圧着部は、前記導線が圧着される導線圧着部と、前記被覆部が圧着される被覆圧着部と、前記導線圧着部と前記被覆圧着部との間のバレル間部とを具備し、少なくとも、前記被覆圧着部から前記の露出する導線の端部までの間で且つ前記圧着部以外の部位が、請求項1又は2に記載の導線封止用組成物の硬化物で封止されている、端子付き電線。
  4. 導線露出部と導線被覆部とを有する電線が複数本束ねられてなり、
    前記導線露出部が溶接されてなる接合部を構成し、
    前記導線接合部が、請求項1又は2に記載の導線封止用組成物の硬化物で封止されている、ワイヤーハーネス。
  5. 被覆導線と端子とが接続された端子付き電線の製造方法であって、
    前記被覆導線は、被覆部と、前記被覆部の先端から露出する導線とを具備し、
    前記端子は、端子本体と圧着部とを有し、前記圧着部は、前記導線が圧着される導線圧着部と、前記被覆部が圧着される被覆圧着部と、前記導線圧着部と前記被覆圧着部との間のバレル間部とを具備し、少なくとも、前記被覆圧着部から前記の露出する導線の端部までの間で且つ前記圧着部以外の部位に請求項1又は2に記載の導線封止用組成物を塗布する工程(1)と、当該導線封止用組成物を硬化させる工程(2)とを含む、端子付き電線の製造方法。
  6. 請求項1又は2に記載の導線封止用組成物を、複数の電線から露出した導線の接合部に塗布する工程(1)と、当該導線封止用組成物を硬化させる工程(2)とを含む、ワイヤーハーネスの製造方法。
  7. 複数の電線から露出した導線を超音波溶接して前記の露出した導線の接合部を形成することを含む、請求項6に記載のワイヤーハーネスの製造方法。
  8. 前記工程(1)及び(2)が下記工程(1a)及び(2a)である、請求項6又は7に記載のワイヤーハーネスの製造方法。
    工程(1a):紫外線透過率が50%以上であり、少なくとも一部が扁平状の絶縁性容器中の前記導線封止用組成物に、前記接合部を浸漬させる工程
    工程(2a):紫外線を前記絶縁性容器の外側からリング状に照射する工程
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