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JP7708614B2 - 強度評価用治具 - Google Patents
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JP7708614B2 - 強度評価用治具 - Google Patents

強度評価用治具

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Description

本発明は、半導体チップの抗折強度を評価する際に使用できる強度評価用治具に関する。
半導体ウェーハの表面には複数の分割予定ラインが格子状に並ぶように設定され、該分割予定ラインによって区画される各領域のそれぞれにIC(Integrated Circuit)、LSI(Large Scale Integration)等のデバイスが形成される。そして、分割予定ラインに沿って半導体ウェーハが分割されると、デバイスを有する個々の半導体チップが形成される。
半導体チップに大きな衝撃が加わると、クラックや割れ等の損傷が生じてデバイスの機能が失われる場合がある。そのため、所定の水準の抗折強度を有する半導体チップを開発するべく、試作された半導体チップの抗折強度が測定される。抗折強度を評価する手法には、例えば、SEMI(Semiconductor Equipment and Materials International)規格G86-0303で規定される3点曲げ(3-Point Bending)法がある。
例えば、半導体チップの抗折強度を3点曲げ法により測定する場合、2つの円柱状の支持体を倒して互いに平行に並べ、該支持体の側面上に測定対象となる半導体チップを該支持体に対して固定せずに載せる。そして、円柱状の圧子を2つの支持体の間の半導体チップの上方にかつ2つの支持体に平行に配置する。そして、圧子により半導体チップを上方から押圧して破壊し、その時に半導体チップに加えられていた荷重を強度として測定する(特許文献1参照)。
特開2014-222714号公報
3点曲げ法による半導体チップの抗折強度の測定を正しい手順で実施して抗折強度を精密に測定するには、大掛かりで高価な測定器を準備しなければならない。しかしながら、例えば、半導体チップの製造現場において様々な種別の半導体チップを様々な条件で次々に試作し、それらの抗折強度を簡易的に比較したい場合、製造された半導体チップを測定器に運び精密に測定を実施するのは手間であり多くの時間を消費する。
特に、近年、半導体チップが搭載される電子機器の小型化の傾向が著しく、半導体チップにも小型化が求められている。そして、1cm角~2cm角やそれ以下のサイズの半導体チップも製造されている。しかしながら、従来の3点曲げ法の抗折強度測定器ではこのような小型の半導体チップの抗折強度を測定できるようには構成されていない場合もあり、小型の半導体チップの抗折強度を測定するのは容易ではない。
本発明はかかる問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、半導体チップの抗折強度を容易に評価できる強度評価用治具を提供することである。
本発明の一態様によれば、半導体チップの強度評価用治具であって、該半導体チップを支持する支持体と、該支持体に支持された該半導体チップを押圧する押圧体と、板状の深さ調整体と、を備え、該支持体は、該半導体チップをそれぞれ支持する一対の支持部と、一対の該支持部の間の凹部と、一対の該支持部のそれぞれ外側に向けて傾斜した一対の傾斜部と、を有し、該深さ調整体は、該支持体の一対の該支持部のそれぞれに挿入される一対の開口を有し、該深さ調整体の一対の該開口のそれぞれの外端が該支持体の一対の該傾斜部のそれぞれにかかるまで一対の該開口のそれぞれに該支持体の一対の該支持部のそれぞれを挿入したとき、該深さ調整体の一対の該開口の間の橋部が該支持体の該凹部に所定の深さまで進入し、該橋部の上端が該凹部の深さを規定し、一対の該支持部に支持された該半導体チップを該押圧体によって押圧し湾曲する該半導体チップが該支持体の該凹部に進入する際の該半導体チップの進入深さと、該凹部に進入した該半導体チップの割れの有無と、によって該半導体チップの強度を評価できる強度評価用治具が提供される。
本発明の一態様に係る半導体チップの強度評価用治具は、半導体チップを支持する支持体と、支持体に支持された半導体チップを押圧する押圧体と、を備える。支持体の一対の支持部に半導体チップを支持させ凹部の上方で半導体チップを渡し、これを押圧体によって上方から押圧すると、半導体チップが湾曲しながら凹部に進入する。半導体チップの湾曲の程度が抗折強度の限界を超えるまでは半導体チップに割れが生じず、湾曲の程度が抗折強度の限界を超えたときに半導体チップに割れが生じる。
半導体チップの湾曲の程度は、支持体の凹部に進入した半導体チップの進入深さにより決まる。そこで、押圧体で半導体チップを押圧して湾曲させ凹部に進入させたときの進入深さと、凹部に進入した半導体チップの割れの有無と、によって半導体チップの強度を評価できる。
例えば、2つの半導体チップの抗折強度の大小を比較する際には、それぞれの半導体チップを押圧体で押圧して湾曲させ所定の進入深さまで凹部に進入させる。このとき、一方の半導体チップにのみ割れが生じた場合、割れの生じた半導体チップの抗折強度が比較的小さいことが理解される。このように、本発明の一態様に係る半導体チップの強度評価用治具を使用すると、半導体チップの抗折強度を簡易的に評価できる。
したがって、本発明によると、半導体チップの抗折強度を簡易的に評価できる強度評価用治具が提供される。
半導体チップと、該半導体チップの抗折強度の評価に使用される強度評価用治具と、を模式的に示す斜視図である。 図2(A)は、支持体及び深さ調整体の第1の使用態様を模式的に示す斜視図であり、図2(B)は、支持体及び深さ調整体の第2の使用態様を模式的に示す斜視図である。 図3(A)は、支持体及び深さ調整体の第1の使用態様を模式的に示す断面図であり、図3(B)は、支持体及び深さ調整体の第2の使用態様を模式的に示す断面図である。 図4(A)は、強度評価用治具の第1の使用態様を模式的に示す斜視図であり、図4(B)は、強度評価用治具の第2の使用態様を模式的に示す斜視図である。 図5(A)は、第1の変形例に係る強度評価用治具の支持体及び深さ調整体の使用態様を模式的に示す斜視図であり、図5(B)は、第1の変形例に係る強度評価用治具の使用態様を模式的に示す断面図である。 図6(A)は、第2の変形例に係る強度評価用治具の支持体及び深さ調整体を模式的に示す斜視図であり、図6(B)は、第3の変形例に係る強度評価用治具の使用態様を模式的に示す側面図である。 図7(A)は、半導体チップと、第4の変形例に係る第1の強度評価用治具と、を模式的に示す側面図であり、図7(B)は、半導体チップと、第4の変形例に係る第2の強度評価用治具と、を模式的に示す側面図である。 図8(A)は、第4の変形例に係る第1の強度評価用治具の使用態様を模式的に示す側面図であり、図8(B)は、第4の変形例に係る第2の強度評価用治具の使用態様を模式的に示す側面図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について詳細に説明する。まず、本実施形態に係る強度評価用治具で抗折強度が評価される半導体チップについて説明する。図1には、半導体チップ1を模式的に示す斜視図が含まれている。
半導体チップ1は、例えば、Si(シリコン)、SiC(シリコンカーバイド)、GaN(窒化ガリウム)、GaAs(ヒ化ガリウム)、若しくは、その他の半導体等の材料からなる円板状の半導体ウェーハから切り出されたチップである。半導体ウェーハの表面は、互いに交差する複数のストリート(加工予定ライン)で区画される。また、ウェーハの表面のストリートで区画された各領域には、ICやLSI等のデバイスが形成される。
そして、半導体ウェーハをストリートに沿って分割すると、それぞれデバイスを備えた個々の半導体チップ1が形成される。近年、半導体チップ1が搭載される電子機器の小型化の傾向が著しく、これに対応するために1cm~2cm角かそれ以下のサイズの半導体チップ1が製造されるようになっている。
半導体チップ1の開発現場では様々な条件で半導体チップ1が試作され、一つの評価項目として半導体チップ1の抗折強度が測定される。従来、半導体チップ1等の試料の抗折強度の測定は、3点曲げ法により実施されていたが、小型の半導体チップ1の抗折強度の測定は容易ではなく、また、次々に試作される半導体チップ1を測定器まで搬送して適切な手順で抗折強度を測定するのは手間である。また、複数の半導体チップ1の抗折強度の大小関係を比較したい場合、抗折強度の精密な測定値は不要である。
そこで、半導体チップ1の抗折強度を簡易的に評価できる本実施形態に係る強度評価用治具が使用されるとよい。図1には、本実施形態に係る強度評価用治具2を模式的に示す斜視図が含まれている。以下、強度評価用治具2の構成及び使用方法について説明する。
本実施形態に係る強度評価用治具2は、半導体チップ1を支持する支持体12と、支持体12に支持された半導体チップ1を押圧する押圧体4と、支持体12の後述の凹部18の深さを調整する深さ調整体24と、の3つの分離した部材を備える。支持体12、押圧体4、及び深さ調整体24は、例えば、ステンレス鋼や樹脂等の材料により形成される。ただし、各部材の材料はこれに限定されない。次に、それぞれの部材の構造及び機能について説明する。
押圧体4は、略三角柱状の部材であり、三角柱の一つの側面に相当する上面6が水平面となる状態で使用される。このとき、三角柱の他の側面に相当する2つの外面8a,8bは、上面6と垂直に交差する鉛直面に対して互いに対称形となるように同じ角度で逆向きに傾斜する。そして、押圧体4の2つの外面8a,8bを接続する下端の辺は丸められており、線状の押圧部10となる。半導体チップ1の上面に押圧部10を接触させた状態で押圧体4を下降させることにより、押圧体4で半導体チップ1を押圧できる。
支持体12は、半導体チップ1をそれぞれ支持する一対の直線状の支持部16a,16bを上端に備える本体14を有し、本体14の一対の支持部16a,16bの間には凹部18が形成されている。本体14の底面22は、平面である。水平なテーブル面に底面22を下方に向けて該テーブル面上に支持体12を置いたとき、凹部18を挟んだ一対の支持部16a,16bは同じ高さとなり、互いに平行となる。
本体14の上面は、一対の支持部16a,16bからそれぞれ外側に向けて下方に傾斜している。すなわち、支持体12は、一対の支持部16a,16bのそれぞれ外側に向けて下方に傾斜した一対の傾斜部20a,20bを有する。一対の傾斜部20a,20bは、鉛直面に対して互いに対称形となるように同じ角度で逆向きに傾斜する。
板状の深さ調整体24は、橋部28を挟んで配置された一対の開口26a,26bを有する。一対の開口26a,26bは上下に貫通しており、一対の開口26a,26bを橋部28が隔てている。この橋部28の幅、すなわち、一対の開口26a,26bの間の距離は、支持体12の凹部18の幅以下とされる。
深さ調整体24は、一対の開口26a,26bに支持体12の一対の支持部16a,16bのそれぞれが挿入された状態で支持体12と一体化されて使用される。すなわち、一対の開口26a,26bのそれぞれの外端が支持体12の一対の傾斜部20a,20bのそれぞれにかかるまで一対の開口26a,26bに一対の支持部16a,16bが挿入される。
ここで、外端が傾斜部20a,20bにかかるとは、該外端が傾斜部20a,20bに当たり、支持体12により深さ調整体24が安定的に支持される状態のことを指す。この状態では、深さ調整体24がもはやそれ以上に下方に進行できず、深さ調整体24の高さ位置が決まる。この状態は、一方の開口26aの外端と、他方の開口26bの外端と、の間の距離が、一方の傾斜部20aの深さ調整体24との接触点と、他方の傾斜部20bの深さ調整体24との接触点と、の間の距離と一致した状態である。
このとき、橋部28が支持体12の凹部18に進入し、凹部18を部分的に埋める。図2(A)及び図2(B)は、支持体12に一体化された深さ調整体24を模式的に示す斜視図である。深さ調整体24と一体化された支持体12の凹部18の底は、橋部28の上端30により規定される。すなわち、凹部18の深さが深さ調整体24により変化する。
橋部28の上端30で規定される凹部18の深さは、支持体12と一体化された深さ調整体24の高さで変化する。換言すると、支持体12と一体化される深さ調整体24の高さを変化させることで凹部18の深さ所定の深さに調整できる。この深さ調整体24の高さの調整は、開口26a,26bの形状により実現できる。
次に、支持体12と一体化される深さ調整体24の高さの調整に寄与する一対の開口26a,26bの形状的な特徴について説明する。開口26a,26bの貫通方向遠方から見たとき、一対の開口26a,26bのそれぞれの内端32a,32bは互いに平行な直線状に形成され、内端32a,32bと対向する外端は段差形状で形成されている。
図1等に示す例では、開口26a,26bの外端は5つの領域に分かれて構成されている。ただし、開口26a,26bの外端を構成する分かれた領域の数は5に限定されない。各領域は、内端32a,32bからの距離がそれぞれ異なる。また、各領域は、支持体12の厚み以上の長さとされる。さらに、2つの開口26a,26bの形状は、互いに線対称となる形状とされることが好ましい。
開口26a,26bの内端32a,32bから最も離れた領域を第1の外端34a,34bとし、段差を介して第1の外端34a,34bに隣接した領域を第2の外端36a,36bとする。同様に隣接する領域を第3の外端38a,38bとし、さらに隣接する領域を第4の外端40a,40bとする。さらに隣接する領域であり、内端32a,32bからの距離が最も短い領域を第5の外端42a,42bとする。
開口26a,26bがこのように構成されていると、深さ調整体24及び支持体12を一体化するとき、開口26a,26bの外端のいずれの領域を支持体12の傾斜部20a,20bにかけるかにより深さ調整体24の高さを調整できる。これは、支持体12の一方の傾斜部20aの深さ調整体24に当たる接触点と、他方の傾斜部20bの深さ調整体24に当たる接触点と、の間の長さは、下方にいくほど長くなるためである。
例えば、図2(A)は、開口26a,26bの第3の外端38a,38bが支持体12の傾斜部20a,20bにかかる状態で支持体12に一体化された深さ調整体24を模式的に示す斜視図である。また、図2(B)は、開口26a,26bの第1の外端34a,34bが支持体12の傾斜部20a,20bにかかる状態で支持体12に一体化された深さ調整体24を模式的に示す斜視図である。
深さ調整体24を下降させ、開口26a,26bの第3の外端38a,38bが支持体12の傾斜部20a,20bにかかるとき、図2(A)に示す通り深さ調整体24が支持体12に支持される。図3(A)は、このときの支持体12及び深さ調整体24を模式的に示す断面図である。
また、深さ調整体24を側方に移動させ、さらに下降させ、開口26a,26bの第1の外端34a,34bが支持体12の傾斜部20a,20bにかかるとき、図2(B)に示す通り深さ調整体24が再び支持体12に支持される。図3(B)は、このときの支持体12及び深さ調整体24を模式的に示す断面図である。
ここで、深さ調整体24の一方の第3の外端38aと、他方の第3の外端38bと、の距離は、一方の第1の外端34aと、他方の第1の外端34bと、の距離よりも短い。そのため、第3の外端38a,38bが傾斜部20a,20bにかかる際の深さ調整体24の高さは、第1の外端34a,34bが傾斜部20a,20bにかかる際の深さ調整体24の高さよりも高くなる。
すなわち、図3(A)に示す通り第3の外端38a,38bが傾斜部20a,20bにかかるときの凹部18の深さ44は、図3(B)に示す通り第1の外端34a,34bが傾斜部20a,20bにかかるときの凹部18の深さ46よりも小さい。このように、支持体12と一体化される際の深さ調整体24の高さにより凹部18における橋部28の上端30の高さが変わり、この上端30の高さが凹部18の深さを規定するのであるから、支持体12の凹部18の深さを深さ調整体24で調整できる。
例えば、20.0mm角の半導体チップ1の強度を評価したい場合、一対の支持部16a,16bの間隔、すなわち、凹部18の幅は5mm以上10mm以下とするとよい。また、支持体12の傾斜部20a,20bは、底面22に対して45度傾斜しているとよい。また、深さ調整体24と一体化されていないときの支持体12の凹部18の深さを15mm以下とするとよい。
そして、深さ調整体24の開口26a,26bの第1の外端34a,34bを傾斜部20a,20bにかけた際の深さ調整体24の橋部28の上端30が凹部18の上端から10mm深い位置となるとよい。同様に、第2の外端36a,36bを傾斜部20a,20bにかけた際の凹部18の深さは8mm、第3の外端38a,38bでは6mm、第4の外端40a,40bでは8mm、そして、第5の外端42a,42bでは2mmとなるとよい。ただし、凹部18の調整可能な深さは、これに限定されない。
半導体チップ1の抗折強度を強度評価用治具2で評価する際には、予め深さ調整体24を所定の高さで支持体12に一体化させておく。そして、一対の支持部16a,16bの間を渡すように支持部16a,16bの上に半導体チップ1を載せる。そして、凹部18の上方に押圧体4を移動させ、一対の支持部16a,16bに支持された半導体チップ1を上方から押圧体4によって押圧する。すると、押圧体4で押圧された半導体チップ1が凹部18に向けて湾曲する。
図4(A)及び図4(B)は、押圧体4で押圧され湾曲した半導体チップ1を模式的に示す断面図である。例えば、湾曲し凹部18に進入した半導体チップ1は、凹部18の底、すなわち、深さ調整体24の橋部28の上端30に接触するまで押圧体4により押圧される。
この過程において、半導体チップ1に割れが生じたか否かが検知される。例えば、半導体チップ1の割れの発生の検知は、半導体チップ1から発生する破壊音を検知することで実施される。または、深さ調整体24の上端30に接触するまで押圧体4で半導体チップ1を押圧した後、押圧体4による押圧を解除し、半導体チップ1を顕微鏡等で観察することで割れの発生を検知してもよい。割れの検出方法及び割れが検出されるタイミングは、特に限定されない。
例えば、二つの半導体チップ1の抗折強度を比較する場合、深さ調整体24の開口26a,26bの第5の外端42a,42bを支持体12の傾斜部20a,20bにかけて、支持体12及び深さ調整体24を一体化する。そして、一方の半導体チップ1を一対の支持部16a,16bに載せ、押圧体4でこの半導体チップ1を押圧して深さ調整体24の橋部28の上端30に接触させ、このときの半導体チップ1の割れの有無を検出する。同様に、他方の半導体チップ1を押圧体4で押圧し、割れの有無を検出する。
その結果、一方の半導体チップ1に割れが生じたことが検出され、他方の半導体チップ1に割れが生じたことが検出されない場合、該一方の半導体チップ1の抗折強度が比較的小さいことが理解される。また、両方の半導体チップ1で割れが生じたことが検出されない場合、凹部18の深さが大きくなるように深さ調整体24の高さを変更し、同様に各半導体チップ1の押圧試験を実施する。
本実施形態に係る強度評価用治具2では、支持体12及び深さ調整体24の一体化の態様を変更することで凹部18の深さを調整できる。そして、複数の半導体チップ1をそれぞれ押圧体4で押圧して、各半導体チップ1を同程度に湾曲できるため、このときの割れの発生の有無により各半導体チップ1の抗折強度を容易に比較できる。各半導体チップ1の抗折強度を比較するだけであるなら、3点曲げ法等の規格の通りに抗折強度を精密に測定する必要がなく、十分に目的を達成できる。
次に、本実施形態に係る強度評価用治具の第1の変形例について説明する。図5(A)は、第1の変形例に係る強度評価用治具の支持体12及び深さ調整体24aの使用態様を模式的に示す斜視図である。図5(B)は、第1の変形例に係る強度評価用治具2aの使用態様を模式的に示す断面図である。
第1の変形例に係る強度評価用治具2aの支持体12及び押圧体4には変更はなく、深さ調整体24aにのみ変更が加えられており、深さ調整体24aの変更点は一対の開口48a,48bの構成のみである。そのため、他の構成については上述の説明を適宜参照できる。
第1の変形例に係る強度評価用治具2aの深さ調整体24aでは、一対の開口48a,48bの内壁が支持体12の傾斜部20a,20bのそれぞれに対応した傾斜壁50a,50bとなっている。この場合、図5(B)に示す通り、一対の支持部16a,16bをそれぞれ一対の開口48a,48bに通し、傾斜壁50a,50bで支持体12の傾斜部20a,20bを挟ませると支持体12及び深さ調整体24aを一体化できる。
このとき、支持体12の傾斜部20a,20bと、深さ調整体24aの傾斜壁50a,50bが面で接触するため、支持体12により深さ調整体24aがより強固かつ安定的に支持される。そして、深さ調整体24aが面接触で支持体12に支持されていると、深さ調整体24aがより高精度に所定の高さに位置付けられる。換言すると、深さ調整体24aの固定高さのばらつきが小さくなる。そのため、半導体チップ1の抗折強度の評価及び比較をより精密に実施できる。
次に、本実施形態に係る強度評価用治具の第2の変形例について説明する。図6(A)は、第2の変形例に係る強度評価用治具の支持体12a及び深さ調整体24bを模式的に示す斜視図である。
第2の変形例に係る強度評価用治具では、支持体12aの傾斜部54a,54bにそれぞれ該傾斜部54a,54bに沿ったレール状の凸部56a,56bが形成されている。そして、深さ調整体24bの一対の開口60a,60bの外端62a,62bの内壁下部には、該凸部56a,56bが嵌め入れられる形状の凹部58aが形成されている。それ以外には変更点はなく、他の構成については上述の説明を適宜参照できる。
深さ調整体24bを支持体12aに一体化させる際、所定の外端62a,62bを支持体12aの傾斜部54a,54bに接触させる。このとき、傾斜部54a,54bに設けられた凸部56a,56bが深さ調整体24bの凹部58aに嵌め入れられる。深さ調整体24bを複数の異なる高さで支持体12aに一体化できる場合、凹部58aは、それぞれの高さで深さ調整体24bを支持体12aに一体化したときに凸部56a,56bに嵌め入れられるような数及び位置で開口60a,60bの内壁に設けられる。
半導体チップ1が押圧体4で上方から押圧されている間に何らかの理由で意図せずに深さ調整体24bに横方向(水平方向、底面22に平行な方向)に成分を持つ力がかかる場合がある。しかしながら、凸部56a,56bと、凹部58aと、が噛み合っている場合、深さ調整体24bが支持体12aに対してずれて深さ調整体24bの高さが変わることはない。
次に、本実施形態に係る強度評価用治具の第3の変形例について説明する。図6(B)は、第3の変形例に係る強度評価用治具2bの支持体12b及び押圧体4と、押圧されている半導体チップ1を模式的に示す断面図である。第3の変形例に係る強度評価用治具2bは、深さ調整体を有さない。
そして、支持体12bの側面の凹部18の両脇には、それぞれ、均等な間隔で上下方向に並ぶ目盛り64a,64bが付されている。凹部18の両側において、目盛り64a,64bを構成する複数の線は、それぞれ同じ高さに設けられる。第3の変形例に係る強度評価用治具2bは、それ以外には変更点はない。他の構成については、上述の説明を適宜参照できる。
強度評価用治具2bで半導体チップ1の抗折強度を評価する際には、作業者は、支持体12bの一対の支持部16a,16bの上に半導体チップ1を載せ、押圧体4を下降させ、半導体チップ1を押圧して湾曲させ凹部18に進入させる。このとき、半導体チップ1を監視し、割れが生じた場合にこれを即時に検知する。
そして、半導体チップ1の割れが検知されたときに押圧体4の下降を停止し、目盛り64a,64bを参照してこのときの凹部18中における半導体チップ1の最下点の高さ位置を読み取る。図6(B)に示す例では、半導体チップ1の最下端が上から4番目の目盛り線の高さに達していることが理解される。この最下端の位置が半導体チップ1の抗折強度を示す指標となる。
測定対象となる各半導体チップ1を同様に次々に支持体12a,12bに支持させ、押圧体4で上方から押圧し、半導体チップ1に割れが生じた際の半導体チップ1の最下端の位置を目盛り64a,64bを参照して読み取る。各半導体チップ1の割れが生じた際の最下端の高さ位置を比較することで、各半導体チップ1の抗折強度の大小関係を特定できる。第3の変形例に係る強度評価用治具2bでは、深さ調整体が不要であり、より簡易的な構成で迅速に半導体チップ1の抗折強度を評価できる。
なお、第3の変形例に係る強度評価用治具2bでは、支持体12bの傾斜部20a,20bに用途はなく、支持体12bは傾斜部20a,20bを有していなくてもよい。しかしながら、支持体12bが傾斜部20a,20bを有している場合、深さ調整体24を支持体12bに一体化して使用可能となる。この場合、目的に応じた多様な使用態様で強度評価用治具2bを使用できる。
次に、本実施形態に係る強度評価用治具の第4の変形例について説明する。図7(A)は、半導体チップ1と、第4の変形例に係る第1の強度評価用治具2cと、を模式的に示す側面図であり、図7(B)は、半導体チップ1と、第4の変形例に係る第2の強度評価用治具2dと、を模式的に示す側面図である。図8(A)は、第4の変形例に係る第1の強度評価用治具2cの使用態様を模式的に示す側面図であり、図8(B)は、第4の変形例に係る第2の強度評価用治具2dの使用態様を模式的に示す側面図である。
半導体チップ1の抗折強度は、例えば、互いに構成の異なる複数の強度評価用治具2c,2dの組により評価される。ただし、強度評価用治具2c,2dの一つを使用するだけでも半導体チップ1の抗折強度の簡易的な評価は可能である。第4の変形例に係る第1の強度評価用治具2cは、支持体12cと、押圧体4cと、から構成され、第4の変形例に係る第2の強度評価用治具2dは、支持体12dと、押圧体4dと、から構成される。以下、第1の強度評価用治具2cを例に説明する。
第1の強度評価用治具2cの支持体12cは、一対の支持部68a,68bをそれぞれ含む一対の板状部70a,70bを有する。ここで、第1の強度評価用治具2cでは、一対の支持部68a,68bは、線状ではなく面状であり、一対の板状部70a,70bの内面を構成する。そして、支持体12cでは、一対の板状部70a,70bのそれぞれ一端が互いに接続されることで一対の板状部70a,70bがV字形状に配置され、一対の板状部70a,70bのそれぞれ内面により凹部74aが構成される。
また、押圧体4cは、一対の外面76a,76bを有する。そして、支持体12cの一対の板状部70a,70bのそれぞれの該内面がなす角度は、押圧体4cの一対の外面76a,76bがなす角度と一致する。
第1の強度評価用治具2cで半導体チップ1の抗折強度を評価する際には、まず、図7(A)に示す通り、支持体12cの一対の支持部66a,66bで半導体チップ1を支持する。そして、押圧体4cの下端の押圧部80aを半導体チップ1に接触させて押圧体4cを湾曲させ、半導体チップ1を凹部74aの下方に向けて進入させる。すると、最終的に、図8(A)に示す通り、支持体12cの内面に押圧体4cの外面76a,76bが向き合い、支持体12cと押圧体4cの間に半導体チップ1が挟まれた状態となる。
このときの半導体チップ1の湾曲の程度は、支持体12cの一対の板状部70a,70bのそれぞれの内面がなす角度(押圧体4cの一対の外面76a,76bがなす角度)により決まる。すなわち、第1の強度評価用治具2cを使用すると、抗折強度の評価対象となる各半導体チップ1を同程度に湾曲できる。そして、湾曲された半導体チップ1に割れが生じたか否かを判定することにより、各半導体チップ1が所定の抗折強度を有しているか否かを判定できる。
ここで、抗折強度の評価時の半導体チップ1の湾曲の程度は、支持体12cの一対の板状部70a,70bのそれぞれの内面がなす角度により決まる。そこで、該内面がなす角度が異なる他の強度評価用治具を使用すると、半導体チップ1の抗折強度をより詳細に評価できる。
図7(B)に示す第4の変形例に係る第2の強度評価用治具2dは、内面にそれぞれ支持部68a,68bを有する一対の板状部72a,72bを有した支持体12dと、一対の外面78a,78bを有する押圧体4dと、を備える。支持体12dは、支持部68a,68bの間に凹部74bを有する。押圧体4dは、下端の押圧部80bで半導体チップ1に接触し該半導体チップ1を上方から押圧する。
そして、第2の強度評価用治具2dは、一対の板状部72a,72bのそれぞれの内面がなす角度が第1の強度評価用治具2cとは異なる。この場合、図8(A)及び図8(B)に示す通り、第2の強度評価用治具2dによる抗折強度の評価時における半導体チップ1の湾曲の程度は、第1の強度評価用治具2cによる抗折強度の評価時における半導体チップ1の湾曲の程度とは異なる。
例えば、抗折強度の評価対象となる複数の半導体チップ1を第2の強度評価用治具2dで湾曲させ、割れが生じなかった半導体チップ1を第1の強度評価用治具2cで湾曲させる。すると、第2の強度評価用治具2dの使用時に割れが生じたグループと、第1の強度評価用治具2cの使用時に割れが生じたグループと、第1の強度評価用治具2cを使用しても割れの生じなかったグループと、に評価対象の半導体チップ1を分類できる。すなわち、半導体チップ1を抗折強度で分類できる。
すなわち、支持体の一対の板状部のそれぞれの内面がなす角度が異なる第4の変形例に係る複数の強度評価用治具を使用すると、その強度評価用治具の数に応じて細かく半導体チップ1を抗折強度で分類できる。そして、第4の変形例に係る強度評価用治具では、深さ調整体を使用することなく半導体チップ1を所定の程度で湾曲できるため、複数の半導体チップ1の抗折強度を容易に評価し比較できる。
ただし、半導体チップ1の抗折強度を評価する際には、一つの第4の変形例に係る強度評価用治具だけが使用されてもよい。例えば、半導体チップ1の特定の用途において必要とされる抗折強度に対応する程度で半導体チップ1を湾曲させる強度評価用治具のみを使用すると、評価対象となる各半導体チップ1が当該用途に耐えうる抗折強度を有するか否かを容易に評価できる。
なお、本発明は、上記の実施形態の記載に限定されず、種々変更して実施可能である。例えば、上記実施形態では、図2(A)等に示す通り、開口26a,26bの外端が複数の領域に分けられている深さ調整体24を含む強度評価用治具2について説明したが、本発明の一態様はこれに限定されない。
すなわち、深さ調整体24の一対の開口26a,26bのそれぞれの外端は、複数の領域に分けられていなくてもよい。この場合、一対の開口26a,26bのそれぞれの外端間の距離の異なる複数の深さ調整体24を準備し、それらの深さ調整体24を使い分けることで支持体12の凹部18の深さの調整が可能となる。
例えば、一対の開口26a,26bのそれぞれの外端の間の距離が比較的短い深さ調整体24を支持体12に一体化させると、深さ調整体24が比較的高い位置に位置付けられ、凹部18が比較的浅くなる。また、一対の開口26a,26bのそれぞれの外端の間の距離が比較的長い深さ調整体24を支持体12に一体化させると、深さ調整体24が比較的低い位置に位置付けられ、凹部18が比較的深くなる。
すなわち、本発明の一態様に係る強度評価用治具2は、一対の開口26a,26bのそれぞれの外端の間の距離が互いに異なる複数の深さ調整体24と、一つの支持体12と、一つの押圧体4と、により構成されていてもよい。この場合においても、凹部18の深さを深さ調整体24で切り替えつつ半導体チップ1の抗折強度を評価できる。
その他、上記実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
1 半導体チップ
2,2a,2b,2c,2d 強度評価用治具
4,4c,4d 押圧体
6 上面
8a,8b,76a,76b,78a,78b 外面
10,80a,80b 押圧部
12,12a,12b,12c,12d 支持体
14 本体
16a,16b,66a,66b,68a,68b 支持部
18,74a,74b 凹部
20a,20b,54a,54b 傾斜部
22 底面
24,24a,24b 深さ調整体
26a,26b,48a,48b,60a,60b 開口
28 橋部
30 上端
32a,32b,52a,52b 内端
34a,34b,36a,36b,38a,38b,40a,40b,42a,42b,62a,62b 外端
44,46 深さ
50a,50b 傾斜壁
56a,56b 凸部
58a 凹部
64a,64b 目盛り
70a,70b,72a,72b 板状部

Claims (1)

  1. 半導体チップの強度評価用治具であって、
    該半導体チップを支持する支持体と、
    該支持体に支持された該半導体チップを押圧する押圧体と、
    板状の深さ調整体と、を備え、
    該支持体は、
    該半導体チップをそれぞれ支持する一対の支持部と、
    一対の該支持部の間の凹部と、
    一対の該支持部のそれぞれ外側に向けて傾斜した一対の傾斜部と、を有し、
    該深さ調整体は、該支持体の一対の該支持部のそれぞれに挿入される一対の開口を有し、
    該深さ調整体の一対の該開口のそれぞれの外端が該支持体の一対の該傾斜部のそれぞれにかかるまで一対の該開口のそれぞれに該支持体の一対の該支持部のそれぞれを挿入したとき、該深さ調整体の一対の該開口の間の橋部が該支持体の該凹部に所定の深さまで進入し、該橋部の上端が該凹部の深さを規定し、
    一対の該支持部に支持された該半導体チップを該押圧体によって押圧し湾曲する該半導体チップが該支持体の該凹部に進入する際の該半導体チップの進入深さと、該凹部に進入した該半導体チップの割れの有無と、によって該半導体チップの強度を評価できることを特徴とする強度評価用治具。
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