JP7722945B2 - エアバッグ装置 - Google Patents
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Description
主膨張部から副膨張部へは、連通部分を通じて膨張用ガスが供給される。副膨張部は、主膨張部の上記前端部から内方、より詳しくは、乗員の頭部の前方となる箇所へ向けて展開及び膨張する。
なお、部材名称に続くかっこ内の語句は、特許文献1で使用されている部材名称を示している。
上記の構成によれば、副周縁結合部の後部を構成する副後周縁結合部が上下方向へ直線状に延びていることから、副膨張本体部の後面もまた上下方向に真っ直ぐ延びる形状をなす。
副膨張部は、例えば、次のようにして作成される。作成前の主膨張部を構成する布部上に副外布部が重ね合わされ、同副外布部が上記布部に結合される。
この点、上記の構成によれば、結合代部が、その前部の少なくとも一部のみにおいて副膨張本体部の外部に配置される。結合代部のうち、副膨張本体部の外部に配置された部分は、結合代部のうち、頭部から最も遠い箇所に位置する。そのため、頭部は、結合代部のうち、副膨張本体部の外部に位置する箇所に対し、より接触しにくくなる。
なお、以下の記載においては、車両の前進方向を前方とし、後進方向を後方として説明する。また、上下方向は車両の上下方向を意味し、左右方向は車幅方向であって車両の前進時の左右方向と一致するものとする。また、車両用シートには、衝突試験用のダミーと同様の体格を有する乗員が着座しているものとする。さらに、車室内には、車両用シートに着座している乗員を同車両用シートに拘束するためのシートベルト装置(図示略)が設けられている。
図2及び図4に示すように、車両用シート13は、シートクッション15、シートバック16及びヘッドレスト20を備えている。シートクッション15は、乗員P1が着座する箇所であり、前後方向へスライド可能に構成されている。シートバック16は、乗員P1の上半身を後方から支えるためのものである。シートバック16は、シートクッション15の後部から起立し、かつ傾斜角度を調整可能に構成されている。ヘッドレスト20は、乗員P1の頭部PHを後方から支えるためのものであり、シートバック16上に配置されている。車両用シート13は、シートバック16が前方を向く姿勢で配置されている。このように配置された車両用シート13の幅方向は、左右方向と合致する。
エアバッグモジュールABMは、エアバッグ31と、これに膨張用ガスを供給するガス発生器25とを主要な構成部材として備えている。次に、これらの構成部材の各々について説明する。
ガス発生器25は、インフレータ26と、そのインフレータ26を覆うリテーナ27とを備えている。ここでは、インフレータ26として、パイロタイプと呼ばれるタイプが採用されている。インフレータ26は円柱状をなしており、その内部には、膨張用ガスを発生するガス発生剤(図示略)が収容されている。インフレータ26は、その上端部にガス噴出部26aを有している。また、インフレータ26の下端部には、同インフレータ26への作動信号の入力配線となるハーネス(図示略)が接続されている。
図3及び図4に示すように、エアバッグ31は、主膨張部32と、主膨張部32よりも容量の少ない副膨張部41とを備えている。主膨張部32及び副膨張部41はいずれも、布片(基布、パネル布等とも呼ばれる)によって形成されている。布片としては、強度が高く、かつ可撓性を有していて容易に折り畳むことのできる素材、例えばポリエステル糸、ポリアミド糸等によって形成した織布等が用いられている。
主膨張部32は、例えば、布片を二つ折りして左右方向に重ね合わせ、その重ね合わされた部分の周縁部を、主周縁結合部33で結合させることにより形成されている。ここでは、主膨張部32の重ね合わされた2つの部分を区別するために、外方に位置するものを主外布部34といい、内方に位置するものを主内布部35というものとする。主周縁結合部33は、主外布部34及び主内布部35のそれぞれの周縁部を縫製(縫糸で縫合)することにより形成されている。図3では、主周縁結合部33は、断続的に並べられた一定長さの太線によって表現されている。これらの太線は、縫糸を側方から見た状態を示している。この点は、同図3における副周縁結合部51についても同様である。
主膨張部32は、乗員P1の上半身の多くの部位、本実施形態では、胸部PTから頭部PHにかけての部位を保護対象部位としている。主膨張部32は、上記保護対象部位の外方で展開及び膨張することのできる形状及び大きさに形成されている。
一方、図3及び図4に示すように、副膨張部41は、主膨張部32の前部の内方に隣接した箇所に配置されている。副膨張部41は、乗員P1の頭部PHを保護対象部位とし、この保護対象部位の斜め前外方となる箇所で展開及び膨張することのできる形状及び大きさに形成されている。
図6及び図7に示すように、副外布部42の周縁部と副内布部43の周縁部とは重ね合わされ、副周縁結合部51によって結合されている。副周縁結合部51は、上記主周縁結合部33及び上記環状結合部46と同様、副外布部42及び副内布部43を縫製することによって形成されている。副周縁結合部51は、副外布部42及び副内布部43の外縁から、一定距離離れた箇所に形成されていて、四角環状をなしている。なお、副周縁結合部51は、図7では、一定間隔おきに並べられた複数の点によって表現されている。これらの点は、縫製部分を通る面における縫糸の断面を示している。
副周縁結合部51の上部は、副外布部42及び副内布部43のそれぞれの上縁に沿って水平方向へ直線状に延びる副上周縁結合部53によって構成されている。副上周縁結合部53の後端部は、凸状の円弧状をなす上後境界部58を介して副後周縁結合部55の上端部に繋がっている。
結合代部62の一部は、副膨張本体部61の外部に配置されている。より詳しくは、結合代部62の前部の一部であって、副前周縁結合部52の前方に隣接する部分62aは、副膨張本体部61の外部に配置されている(図3参照)。結合代部62の残部62bは、副膨張本体部61の内部に配置されている。この残部62bには、結合代部62の後部、より詳しくは、副後周縁結合部55、上後境界部58及び下後境界部59のそれぞれの周囲部が含まれている。
ところで、図2に示すように、エアバッグモジュールABMは、主膨張部32のうち、ガス発生器25が収容された後端部とは異なる箇所が、副膨張部41、外テザー等と一緒に折り畳まれることにより、コンパクトな収納用形態にされている。なお、図2では、副膨張部41、外テザー等の図示が省略されている。
ファーサイドエアバッグ装置は、上述したエアバッグモジュールABMのほかに、衝撃センサ71及び制御装置72を備えている。衝撃センサ71は加速度センサ等からなり、車両用シート13の斜め前外方から車両10に加えられる衝撃を検出する。
次に、上記のように構成された本実施形態の作用について説明する。また、作用に伴い生ずる効果についても併せて説明する。なお、前提条件として、乗員P1が車両用シート13に適正な姿勢で着座していて、その乗員P1の上半身が、シートベルト装置によって同車両用シート13に拘束されているものとする。
副膨張部41は、例えば、次のようにして作成される。主膨張部32の作成前であって、主連通孔部36を有する主内布部35上に、副連通孔部45を有する副外布部42が重ね合わされる。副連通孔部45が主連通孔部36に合致させられた状態で、主内布部35における主連通孔部36の周囲部と、副外布部42における副連通孔部45の周囲部とに対し環状結合部46が形成される。すると、主連通孔部36と副連通孔部45とが連通させられた状態で、主内布部35と副外布部42とが、環状結合部46によって結合(縫合)される。
車両用シート13の斜め前外方から車両10に衝撃が加わったことが、図2に示す衝撃センサ71によって検出されないときには、制御装置72からガス発生器25に対し作動信号が出力されない。インフレータ26のガス噴出部26aからは、膨張用ガスが噴出されない。エアバッグモジュールABMは、同図2に示すように、収納用形態で収納部22に収納され続ける。
次に、車両10の走行中等に、図1において実線の矢印で示すように、斜め衝突等により、車両用シート13の斜め前外方から車両10の前側部に対し衝撃が加わった場合について説明する。
上記展開及び膨張の途中で、主膨張部32は副膨張部41、外テザー等を伴って、図2における収納部22の近くでシートパッド19を押圧し、破断予定部24においてシートパッド19を破断させる。その後も膨張用ガスの供給が続けられることにより、主膨張部32は、サイドフレーム部18との固定部分である後端部を収納部22内に残した状態で、副膨張部41等とともに、破断された箇所を通じて収納部22の外部へ出る。主膨張部32は、車両用シート13,14間で、すなわち、図3及び図4に示すように、乗員P1の上半身の外方で斜め前上方へ向けて展開及び膨張する。そのため、乗員P1の上半身を主膨張部32によって受け止め、その上半身の斜め前外方への移動を抑制して、同上半身を衝撃から保護することができる。
(3-4)さらに、本実施形態では、図6及び図7に示すように、副周縁結合部51の副後周縁結合部55が上下方向へ直線状に延びていることから、副膨張本体部61の後面もまた上下方向へ真っ直ぐに延びる形状をなす。
この点、本実施形態では、結合代部62の後部が副膨張本体部61内に配置されている。そのため、頭部PHは、副膨張本体部61の後面に接触するのみで、結合代部62の後部に接触することがない。結合代部62の後部との接触を回避しながら、回転を伴う頭部PHの斜め前外方への移動を、副膨張本体部61の後面との接触により抑制することができる。
(4-1)図7に示すように、本実施形態では、副周縁結合部51を、それぞれ直線状をなす副前周縁結合部52、副後周縁結合部55、副上周縁結合部53及び副下周縁結合部54により構成している。この構成により、副周縁結合部51を四角環状にし、副膨張本体部61の側面視を四角形状にしている(図3参照)。
(4-2)本実施形態では、副外布部42及び副内布部43として、四角形の布片をベースとし、それらのコーナ部を凸の円弧状に形成したものを用いている。そのため、コーナ部が直角である場合に比べ、副外布部42及び副内布部43を小さくできる。副外布部42及び副内布部43の形成に用いる布の使用量が少なくて済む。
なお、上記実施形態は、これを以下のように変更した変更例として実施することもできる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・図8に示すように、主膨張部32は、展開及び膨張を完了した状態では、前後方向に沿う姿勢を採ってもよい。この場合、乗員P1の上半身、特に頭部PHに対する主膨張部32及び副膨張部41の姿勢(前後方向に対する傾き)が上記実施形態と異なる。しかし、この場合にも上記実施形態と同様に、主膨張部32及び副膨張部41によって、頭部PHを受け止め、回転を伴う頭部PHの斜め前外方への移動を抑制する効果が得られる。
・主膨張部32は、上記実施形態のように略全体が膨張するものであってもよいが、膨張用ガスが供給されず膨張することのない非膨張部を一部に有するものであってもよい。
・主連通孔部36及び副連通孔部45の形状は、例えば、円形、楕円形、四角形等の多角形等であってもよい。
・結合代部62のうち、少なくとも後部が副膨張本体部61の内部に配置されることを条件に、結合代部62の副膨張本体部61の内部に配置される箇所が変更されてもよい。
<制御装置72について>
・制御装置72は、衝撃センサ71が斜め前外方に加え、側方からの衝撃を検出した場合に、ガス発生器25に対し、作動信号を出力してもよい。この変更例によると、次の効果が得られる。
<ファーサイドエアバッグ装置の適用箇所について>
・上記ファーサイドエアバッグ装置は、車両用シート13に代えて、又は加えて車両用シート14に適用されてもよい。
・シートバック16が前方とは異なる方向、例えば側方を向く姿勢で車両用シートが配置されているタイプの車両の場合、上記ファーサイドエアバッグ装置は、それらの車両用シートにも適用可能である。
<その他>
・上記エアバッグ装置は、ファーサイドエアバッグ装置に限らず、通常のサイドエアバッグ装置(ニアサイドエアバッグ装置とも呼ばれる)に適用されてもよい。この場合、車両用シート13,14のシートバック16のうち、隣の車両用シート14,13から遠い側、表現を変えると隣接する側壁部11,12に近い側の側部内に、エアバッグモジュールABMが収納される。
・上記エアバッグ装置は、車両とは異なる乗物、例えば航空機、船舶等の乗物における乗物用シートに搭載されるエアバッグ装置にも適用可能である。
13,14…車両用シート(乗物用シート)
16…シートバック
16c…中央部
31…エアバッグ
32…主膨張部
41…副膨張部
42…副外布部
43…副内布部
51…副周縁結合部
53…副上周縁結合部
54…副下周縁結合部
55…副後周縁結合部
58…上後境界部
59…下後境界部
61…副膨張本体部
62…結合代部
PH…頭部
P1,P2…乗員
Claims (4)
- 乗物用シートの斜め前外方から乗物に衝撃が加わった場合、又は加わることが予測される場合に、エアバッグを膨張用ガスにより展開及び膨張させて、前記乗物用シートに着座している乗員を前記衝撃から保護するエアバッグ装置であり、
前記乗物用シートのシートバックの幅方向のうち、同幅方向における前記シートバックの中央部に近づく方向を内方とし、遠ざかる方向を外方とした場合、前記エアバッグは、前記乗員の外方で展開及び膨張する主膨張部と、前記主膨張部の内方に隣接する箇所に配置された副膨張部とを備え、
前記副膨張部は、前記主膨張部に連通された状態で結合された副外布部と、前記副外布部の内方に位置する副内布部と、前記副外布部の周縁部及び前記副内布部の周縁部を結合する環状の副周縁結合部とを備え、
前記副膨張部は、前記副周縁結合部により囲まれ、かつ前記主膨張部を経由した前記膨張用ガスにより、前記乗員の頭部の斜め前外方で展開及び膨張する副膨張本体部と、前記副外布部及び前記副内布部毎に形成され、かつ前記副周縁結合部の周囲に位置する結合代部とを備え、
前記結合代部の後部は、前記副膨張本体部の内部に配置されているエアバッグ装置。 - 前記副周縁結合部の前記後部は、上下方向へ直線状に延びる副後周縁結合部により構成されている請求項1に記載のエアバッグ装置。
- 前記副周縁結合部の上部は副上周縁結合部により構成され、前記副周縁結合部の下部は副下周縁結合部により構成され、
前記副上周縁結合部の後端部は、上後境界部を介して前記副後周縁結合部の上端部に繋がり、
前記副下周縁結合部の後端部は、下後境界部を介して前記副後周縁結合部の下端部に繋がり、
前記上後境界部及び前記下後境界部は、凸の円弧状をなしている請求項2に記載のエアバッグ装置。 - 前記結合代部の前部の少なくとも一部は、前記副膨張本体部の外部に配置されている請求項1~3のいずれか1項に記載のエアバッグ装置。
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