JP7724946B2 - Uv-a吸収を有するアミン相乗剤 - Google Patents
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Description
本出願は、参照により本明細書に援用される、米国仮出願US63/293673の優先権を主張する。
放射線硬化は、熱または揮発性有機化合物(VOC)の蒸発を必要とせずに瞬時に硬化する特徴があるため、環境に優しい技術である。この技術は現在、3D印刷及び医療用途などにおいて大きな関心を集めている。特に重要な点は、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルなどの不飽和種の重合を開始するために、紫外線、可視光、及び近赤外線を使用することである。不飽和材料を適切に選択することにより、驚くべき範囲の特性を備えたコーティング、インク、及び3Dオブジェクトを製造することができる。そのため、この技術は、ほんの数例を挙げると、木材及び金属のコーティング、グラフィックアート、エレクトロニクス及びオプトエレクトロニクス、ならびに医療機器及び製品の製造など、多くの用途で使用されている。
Arthur Green(Industrial Photoinitiators:A Technical Guide;CRC Pressを参照のこと)によって概説されるように、光開始剤のマイグレーションは、以下を含むいくつかの要因に依存する:
-使用する光開始剤の種類及びその光生成物
-印刷された物体と接触する材料の種類(例えば、パッケージングされる食品及びパッケージの種類)
-印刷面積とパッケージングされる物体の重量の比率
-ポリマーの架橋密度
-硬化プロセスの品質、UV線量など
-パッケージなどの保管中に印加され得る任意の熱または圧力。
活性水素原子は、窒素、硫黄、及び酸素などのヘテロ原子に対するα位の炭素原子に認められる。これらの種類の分子は、一般に、II型光開始剤の水素ドナーとして使用することができる。しかしながら、これらの種類の分子はすべて、電子的に励起されたII型光開始剤と相互作用してラジカルを生成することができるが、このプロセスは、これらの種のすべてに対して同様に効率的ではない。励起された光開始剤と効率的に反応することができる特定の化合物群は、アミノアルコール及びアミノ酸を含む第三級アミンとその誘導体である。したがって、第三級アミンは一般にII型光開始剤と共に使用され、放射線硬化に関して「アミン相乗剤」と呼ばれることが多い。第三級アミンからの水素抽出の結果として生成されるα-アミノアルキルラジカルは、(メタ)アクリレート二重結合に対して非常に反応性であり、したがって、重合を開始することができる。
アミン相乗剤の別の重要な機能は、「酸素阻害」である。例えば、(メタ)アクリレートに基づく配合物の単一波長または190~450nmの範囲(複数可)の異なる波長のUV光源によって開始されるUV硬化は、通常、空気中で行われ、これによってUV硬化性配合物への酸素の容易な進入が可能になる。光重合プロセス中に、ラジカル中間体は、分子酸素と反応し、重合プロセスから転用され、それによって硬化プロセスの効率が低下する場合がある。これは、「酸素阻害」として当業者に知られている。
アミノアクリレートは、標準的なアミンよりも臭気が少ないため、アミン相乗剤の市場に導入されている。アミノアクリレートは、ジエチルアミンまたはモルホリンなどの第二級アミンをマイケル付加反応によって(メタ)アクリレートと反応させることによって誘導することができる。原理的には、最終生成物に第三級アミンと(メタ)アクリレート基の両方が含まれるように、多官能性(メタ)アクリレートにアミンを付加することが可能である。そのような材料は、理論的には、反応してフォトポリマーコーティングの一部となり得るため、重合性相乗剤である。そのようなプロセスは、硬化コーティング内に存在するマイグレーション可能な種の量を低減する可能性を有する。
水溶性は、アミノアクリレートを含む大部分の脂肪族アミン相乗剤の特性であり、このため、一部の用途ではそれらの使用が制限され得る。フォトリソプロセス(本明細書ではオフセット印刷プロセスと呼ぶ)の場合のように、硬化プロセス中に配合物が水と接触する場合、放射線硬化プロセスが行われる前に配合物からアミン相乗剤が浸出して硬化が無効になる場合がある。この理由から、芳香族アミン相乗剤は、通常、無視できる程度の水溶性を有するように設計され、そのような相乗剤は、オフセット印刷用途において好ましい。
4-N,N-ジメチルアミノ安息香酸のポリアルキレンポリオールエステルは、マイグレーション可能な種の数がはるかに少ないことが示されており、これは、この化合物の分子量が高いことと、重合プロセスに関与することができ、それによって相乗剤を架橋ポリマーネットワークに共有結合させることができる、α-アルコキシ炭素中心ラジカル由来の活性化された水素原子の供給源として高分子ポリエーテル鎖が存在することの両方に起因すると考えられる。そのようなオリゴマーアミノベンゾエートは、低マイグレーション用途の代替法を提供するが、4-ジメチルアミノベンゾエートの構造要素を依然として含む。したがって、これらのオリゴマーアミノベンゾエートに残留量のアミノベンゾエートモノマーが含まれていないことを確認するには、製造プロセスにおける高品質の基準とコストのかかる精製工程が必要である。そのようなオリゴマーアミノベンゾエートの市販の例は、Genopol AB2(Rahn groupの製品)及びOmnipol ASA(IGM Resinsの製品)である。
US9938232B2(Sun Chemical)は、ポリアルキレンポリオール架橋を有するアミン相乗剤を開示している。しかしながら、この化合物とEMKの構造上の密接な関係は、この化合物が同様の毒性学的懸念を有していると疑われることを意味しており、それがこの物質がまだ毒性学的登録に含まれていない理由であり得る。US9982150B2(Sun Chemical)は、光活性オリゴマーアミノケトンを開示している。しかしながら、これらのオリゴマーの欠点は、特定の用途における使用が最近禁止されたホルムアルデヒドを用いて、そのような樹脂が製造されている点である。
の1,3-プロパン-ジオンの構造を含むアミノケトン化合物を提供し、
式中、-NR1R2置換基は、フェニル環上のC=O置換基に対して、オルト、メタ、またはパラ位のいずれか1つであり得、
R1及びR2は、それぞれ独立して、H、C1-C12アルキル、C1-C12シクロアルキル、C2-C12ヘテロアルキル、C2-C12ヘテロシクロアルキル、C3-C12アリール、C3-C12ヘテロアリールからなる群から選択されるか、またはR1及びR2は、一緒になって複素環を形成し、
Qは:
i)メチルまたは直鎖もしくは分岐鎖アルキル基であり、m=1である、あるいは
ii)単官能性、二官能性、または多官能性のアクリレートモノマー、オリゴマー、またはポリマーの残部であり、式中、Qが誘導されるアクリレートの官能価は、少なくともmであるが、それより高くてもよく、その結果、Q上にアクリレート官能価が残り、mは≧1の整数である、のいずれかであり、そして
Zは、C3-C18アリールまたは任意置換のC3-C12ヘテロアリールからなる群から選択され、式中、1位でプロパンジオンに結合しているZは、式Iのプロパンジオン部分の3位に結合している芳香族置換基と同じ置換基であり得る。
本発明に関連して、以下の内容を更に開示する。
[1]
一般式Iの1,3-プロパン-ジオンの構造を含むアミノケトン化合物であって、
式中、-NR 1 R 2 置換基が、フェニル環上のC=O置換基に対して、オルト、メタ、またはパラ位のいずれか1つであり得、
R 1 及びR 2 が、それぞれ独立して、H、C 1 -C 12 アルキル、C 1 -C 12 シクロアルキル、C 2 -C 12 ヘテロアルキル、C 2 -C 12 ヘテロシクロアルキル、C 3 -C 12 アリール、C 3 -C 12 ヘテロアリールからなる群から選択されるか、またはR 1 及びR 2 が、一緒になって複素環を形成し、
Qが:
i)メチルまたは直鎖もしくは分岐鎖アルキル基であり、m=1である、あるいは
ii)単官能性、二官能性、または多官能性のアクリレートモノマー、オリゴマー、またはポリマーの残部であり、式中、Qが誘導されるアクリレートの官能価が、少なくともmであるが、それより高くてもよく、その結果、Q上にアクリレート官能価が残り、mが≧1の整数である、のいずれかであり、そして
Zが、C 3 -C 18 アリールまたは任意置換のC 3 -C 12 ヘテロアリールからなる群から選択され、式中、1位でプロパンジオンに結合しているZが、式Iのプロパンジオン部分の3位に結合している芳香族置換基と同じ置換基であり得る、前記アミノケトン化合物。
[2]
前記-NR 1 R 2 置換基が、前記フェニル環の前記パラ位にある、[1]に記載のアミノケトン化合物。
[3]
R 1 及びR 2 が、分岐または非分岐C 1 -C 12 アルキルである、先行のいずれかに記載のアミノケトン化合物。
[4]
R 1 及びR 2 が共にメチルである、先行のいずれかに記載のアミノケトン化合物。
[5]
R 1 及びR 2 が、一緒になって、モルホリン、ピペリジン、またはピペラジンからなる群から選択される複素環を形成する、先行のいずれかに記載のアミノケトン化合物。
[6]
R 1 及びR 2 が、一緒になってピペラジンを形成し、R 1 及びR 2 に共有結合した窒素原子以外の窒素原子が、H、アルキル、または任意選択でアルコキシル化された単官能性、二官能性、もしくは多官能性のアクリレートモノマー、オリゴマー、もしくはポリマーの残部のいずれかで置換され、マイケル付加を介して前記他の窒素原子に付加される、[5]に記載のアミノケトン化合物。
[7]
マイケル付加を介して第二級アミンに付加される前記任意選択でアルコキシル化された単官能性、二官能性、または多官能性アクリレートポリマーが、ポリエステルアクリレート及びグリシジルエーテルアクリレートからなる群から選択される、[6]に記載のアミノケトン化合物。
[8]
Zが、一置換、二置換、三置換、または多置換のフェニル、ビフェニル、または4-ジアルキルアミノフェニルから選択されるC 3 -C 18 アリールである、先行のいずれかに記載のアミノケトン化合物。
[9]
Zが、フェニル、例えば一置換フェニルである、[1]~[7]のいずれかに記載のアミノケトン化合物。
[10]
Zが、ジアルキルアミノからなる群から選択される置換基で置換された一置換フェニルであり、前記アミン上の前記アルキル基が、C 1 -C 12 アルキル、及びC 6 -C 10 アリールである、先行のいずれかに記載のアミノケトン化合物。
[11]
Zが、ジメチルアミノ置換基で置換された一置換フェニルである、[8]に記載のアミノケトン化合物。
[12]
Zが、フェニル置換基で置換された一置換フェニルである、[8]に記載のアミノケトン化合物。
[13]
Qが、メチルまたは直鎖アルキル基である、先行のいずれかに記載のアミノケトン化合物。
[14]
Qが、直鎖または分岐鎖C 1 -C 20 アルキルであり、m=1であり、例えば、C 1 またはC 20 アルキルであり、m=1である、[1]~[12]のいずれかに記載のアミノケトン化合物。
[15]
Qがメチルである、先行のいずれかに記載のアミノケトン化合物。
[16]
Qが、任意選択でアルコキシル化された単官能性、二官能性、または多官能性のアクリレートモノマー、オリゴマー、またはポリマーの残部である、[1]~[12]のいずれかに記載のアミノケトン化合物。
[17]
前記任意選択でアルコキシル化された単官能性、二官能性、または多官能性のアクリレートモノマー、オリゴマー、またはポリマーが、ポリエステルアクリレート及びグリシジルエーテルアクリレートからなる群から選択される、[16]に記載のアミノケトン化合物。
[18]
Qが、ポリエチレングリコールジアクリレート、例えば、数平均分子量が1,500~3,000Daのポリエチレングリコールジアクリレートの残部である、[1]~[12]のいずれかに記載のアミノケトン化合物。
[19]
先行のいずれかに記載の化合物を、II型光開始剤と組み合わせて含む、インクまたはコーティング組成物。
[20]
前記式Iの化合物と前記II型光開始剤が異なる、[19]に記載のインクまたはコーティング組成物。
[21]
1つ以上の単官能性、二官能性、またはより高次の官能性のアクリレートまたはメタクリレートをさらに含む、[19]または[20]に記載のインクまたはコーティング組成物。
[22]
前記II型光開始剤が、ケトン、例えば、芳香族ケトンを含む、[19]~[21]のいずれかに記載のインクまたはコーティング組成物。
[23]
前記ケトンが、ベンゾフェノン、4-フェニル-ベンゾフェノン、チオキサントン、及びそれらのブレンドからなる群から選択される芳香族ケトンである、[22]に記載のインクまたはコーティング組成物。
[24]
前記式Iの化合物が、約500~5,000Daの範囲内の重量平均分子量(M w )を有する、[19]~[23]のいずれかに記載のインクまたはコーティング組成物。
[25]
a.存在する水及び溶媒を除く前記組成物の全含有量に対して50~99.9重量%、好ましくは70~98.9重量%の少なくとも1種のエチレン性不飽和化合物、
b.存在する水及び溶媒を除く前記組成物の前記全含有量に対して0.1~50重量%、好ましくは1.1~30重量%、より好ましくは0.2~15重量%の少なくとも1種の式(I)の化合物、
c.任意選択で、‘269号に示されている0~20%のII型光開始剤、例えばチオキサントン、ベンゾフェノン、またはDBM系のII型光開始剤
を含む、[19]~[24]のいずれかに記載のインクまたはコーティング組成物。
[26]
前記組成物が、310~420nmの波長を有するUV光で硬化可能である、[19]~[25]のいずれかに記載のインクまたはコーティング組成物。
[27]
1種以上の着色剤をさらに含む、[19]~[26]のいずれかに記載のインクまたはコーティング組成物。
[28]
a)アミノ置換1,3-ジカルボニル化合物を提供し、
b)前記アミノ置換1,3-ジカルボニル化合物を、マイケル付加反応を介してアクリレートと反応させて、式Iのマイケル付加反応生成物を形成するステップを含む、先行のいずれかに記載のアミノケトン化合物の製造方法。
[29]
ステップb)の化学量論が、前記式Iのマイケル付加反応生成物中に残存アクリレート官能性を提供するように選択される、[28]に記載の方法。
[30]
ステップa)が、クライゼン縮合を介してケトンをエステルと反応させることを含む、[28]または[29]に記載の方法。
[31]
先行のいずれかに記載のアミノケトン化合物の製造方法であって、式I中のQが、メチル基または直鎖もしくは分岐鎖アルキル基であり、前記方法が:
a)アミノベンゾエートをアルキルフェノンと反応させて式Iの化合物を形成することを含み、前記アルキルフェノンがアセトフェノンではない、前記製造方法。
[32]
前記アルキルフェノンが、プロピオフェノン(1-フェニル-1-プロパノン)、ブチロフェノン(1-フェニル-1-ブタノン)、1-フェニル-1-ペンタノン、1-フェニル-1-ヘキサノン、1-フェニル-1-ヘプタノン、及び1-フェニル-1-オクタノンからなる群から選択される、[31]に記載の方法。
[33]
前記アミノベンゾエートが、第二級アミン置換基を含み、ステップa)の後に、前記方法が、
b)マイケル付加反応を介して前記式Iの化合物をアクリレートと反応させるステップをさらに含む、[31]または[32]に記載の方法。
[34]
前記第二級アミン置換基がピペリジンである、[33]に記載の方法。
[35]
先行のいずれかに記載のインクまたはコーティング組成物の印刷方法。
[36]
前記印刷方法が、インクジェット、フレキソ、及びオフセットからなる群から選択される、[35]に記載の方法。
[37]
光開始重合におけるアミン相乗剤としての、先行のいずれかに記載のアミノケトン化合物の使用。
[38]
光開始重合におけるアミン相乗剤及びII型光開始剤の両方としての、先行のいずれかに記載のアミノケトン化合物の使用。
[39]
前記印刷/光開始重合が、310~420nmの波長を有するUV光による照射を含む、[35]に記載の方法、または[36]~[38]のいずれかに記載の使用。
[40]
重合反応における酸素阻害のための、先行のいずれかに記載のアミノケトン化合物の使用。
オリゴマーアミノベンゾエートエステルからケトンへの変換は、本発明のアミン相乗剤の設計上の特徴である。これは、アミノベンゾエートの代わりに芳香族アミノケトンが存在するため、UV-A領域(320~400nm)などのより高波長のUVを吸収し、その結果、II型光開始剤の吸収への干渉が少なくなるためである。さらに、ベンゾイル環上のアミノ置換基が存在することにより、ベンゾイル環上にアミノ置換基を含まない類似化合物、例えば、‘269号に開示されている光開始剤と比較して、本発明の化合物のUV吸収は、より高い波長にシフトする。
-適切なマイケル付加アクセプターを選択することにより、例えば、(メタ)アクリレートの同一性、得られるアミン相乗剤の溶解度、親水性または親油性、及びマイグレーション傾向などを容易に選択することができる;
-アクリレートの代わりに、メチル基などの小さなアルキル基を式IのQに使用する場合、得られるアミン相乗剤のケト-エノール比が影響を受け、より高波長でのUV吸収が生じる;
-1,3-ジアリール-1,3-プロパンジオンを有するアミノ及びマイケル付加含有官能性の化学量論を変動させることによって、本発明のアミン相乗剤中の所望の程度の残存アクリレート官能性を選択することができる;
-オフセット印刷プロセスにおいて本発明のアミン相乗剤は許容され、したがってすべての印刷プロセス(例えば、インクジェット(デジタル)、フレキソ、オフセット)で使用することができる。
本発明は、一般式I:
の1,3-プロパン-ジオンの構造要素を有するアミノケトンを提供し、
式中:
-NR1R2置換基は、フェニル環上のC=O置換基に対して、オルト、メタ、またはパラ位のいずれか1つであり得、
R1及びR2は、それぞれ独立して、H、C1-C12アルキル、シクロアルキル、C2-C12ヘテロアルキル、ヘテロシクロアルキル、C3-C12アリールもしくはC3-C12ヘテロアリールからなる群から選択されるか、またはR1及びR2は、一緒になって複素環を形成し得、
Qは、
i)メチルまたは直鎖もしくは分岐鎖アルキルであり、m=1であり、あるいは
ii)任意選択でアルコキシル化された単官能性、二官能性、または多官能性のアクリレートモノマー、オリゴマー、またはポリマーの残部であり、式中、Qが誘導されるアクリレートの官能価は、少なくともmであるが、それより高くてもよく、その結果、Q上にアクリレート官能価が残り、mは≧1の整数であり、そして
Zは、C3-C18アリールまたは任意置換のC3-C12ヘテロアリールからなる群から選択され、式中、1位でプロパンジオンに結合している[Z]は、式Iのプロパンジオン部分の3位に結合している芳香族置換基と同じ置換基であり得る。
[Q]を誘導することができる好適なマイケルアクセプター材料の例としては、アクリレート及びメタクリレート、例えばアクリレート及びメタクリレート、モノマー、オリゴマー、及びポリマーが挙げられる。
式中、Qは、単官能性、二官能性、または多官能性のアクリレートモノマー、オリゴマー、またはポリマーの残部分であり、Q対mの比率は変化させることができる。例えば、Qが誘導されるアクリレートの官能価がmより大きい場合、式Iの化合物中には残存アクリレート官能性が存在する。したがって、重合反応中に化合物をポリマーに組み込み、得られるマイグレーション可能な種の量を減少させることができる。例えば、Qが誘導されるアクリレートの官能価は、2~6、例えば2~4であってもよく、mは、1~4、例えば1~2であってもよく、ただし、mは、Qが誘導されるアクリレートの官能価よりも小さい。
一般式Iのアミノケトンは、例えば、市販の材料から2段階のプロセスで得ることができる。第1のステップでは、ケトンとエステルとのクライゼン縮合により、式1のアミノケトンに対するアミノ置換1,3-ジカルボニル化合物前駆体を取得してもよい。第2のステップでは、1,3-ジカルボニル化合物をマイケルアクセプター、例えば(メタ)アクリレートと反応させて、式1のアミノケトンを取得してもよい。
第1のステップでは、ケトンを、クライゼン縮合を介してエステルと反応させる。
Qが小さなアルキル置換基を表す式1の化合物は、単一のステップで得ることができる。プロピオフェノンは、好適なエステルとの反応後に、式Iの1,3-ジカルボニル化合物(QはCH3を表す)を直接生じるケトンの例である(以下のスキームを参照のこと)。
ステップ1で形成されたアニオンへのアクリレート基含有物質などのマイケルアクセプター材料のその後の付加は容易に起こり、多くの場合、既に式Iの化合物が形成されている。
このステップは、なぜこのプロセスに触媒量の塩基(または酸)のみが必要なのかを示している。このステップでは、形成される生成物がプロトン化され、塩の代わりに中性の生成物がプロセスの最終生成物として示される(式Iで表される)。ほとんどの場合、このステップは特別な条件または反応物を必要としない。しかしながら、ステップ1で使用した塩基の量及び種類に応じて、酢酸、アクリル酸、またはリン酸などのいくつかの無機酸または有機酸を添加することによって塩基を中和することが有利であり得る。硬化性組成物のpH値の調整は、レトロマイケル付加反応の防止の観点からも有利であり得る。
式Iの最終生成物は、さらなる処理または精製を行わずに得られたまま使用することができる。しかしながら、所望であれば、化合物は、洗浄ステップなどの一般的な精製手順によって、またはクロマトグラフィー分離もしくは当技術分野で使用される他の精製方法によって精製することができる。溶媒が使用される場合、化合物は、例えばロータリーエバポレーターまたは薄膜エバポレーターでの蒸発などの通例の乾燥方法によって溶媒から分離される。得られる一般式Iの化合物は、通常、黄色または茶色の液体であり、好ましくは約500~5,000Da、より好ましくは約800~2,500Daの範囲内の重量平均分子量(Mw)を示し、好ましくは、最も一般的なアクリレートに対して可溶性または相溶性である(これは、それらが均一な溶液を形成することを意味する)。粘度を調整するために、式1の化合物を、専用の用途のために配合する前に、任意のエチレン性不飽和化合物と混合してもよい。
上記の化合物は、II型光開始剤と組み合わせて水素ドナーとして使用され得る。光開始剤は、任意の種類のケトンであり得る。好ましいのは、本発明のアミノケトン相乗剤、及び任意選択で単官能性、二官能性、またはより高次の官能性のアクリレートまたはメタクリレートのいずれか1つまたは混合物と一緒になって硬化性組成物を形成する芳香族ケトンである。本発明で使用するための芳香族ケトンII型光開始剤には、ベンゾフェノン、4-フェニル-ベンゾフェノン、及びチオキサントンの構造要素を含むものが含まれる。
本発明は、1つ以上の式Iのアミノケトンを1つ以上のアクリレート、メタクリレート、またはそれらの混合物と組み合わせて含む、新規インクまたはコーティング組成物を提供する。
a.存在する水及び溶媒を除く組成物の全含有量に対して50~99.9重量%、好ましくは70~98.9重量%の少なくとも1種のエチレン性不飽和化合物、
b.存在する水及び溶媒を除く組成物の全含有量に対して0.1~50重量%、好ましくは1.1~30重量%、より好ましくは0.2~20重量%、例えば0.2~15重量%の少なくとも1種の式(I)の化合物、
c.任意選択で、‘269に開示されている0~20%のII型光開始剤、例えばチオキサントン、及び/またはベンゾフェノン及び/またはDBM系のII型光開始剤。
得られる式Iの化合物は、存在する水及び溶媒を除いて1~50重量%、好ましくは5~25重量%、例えば5~15重量%の量で、インクまたはコーティングに組み込むことができる。
好適な単官能性エチレン性不飽和モノマーの例としては、以下のもの(及びそれらの組合せ)が挙げられるが、それらに限定されず、エトキシ化という用語は、エチレンオキシドの使用による鎖延長化合物を指し、プロポキシ化は、プロピレンオキシドの使用による鎖延長化合物を指し、アルコキシル化は、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドのいずれかまたは両方を使用する鎖延長化合物を指す。同等のメタクリレート化合物も使用することができるが、当業者は、メタクリレート化合物がそれらの同等のアクリレート対応物よりも低い反応性を有することを理解するであろう:イソブチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、n-オクチルアクリレート、イソデシルアクリレート、イソノニルアクリレート、オクチル/デシルアクリレート、ラウリルアクリレート、2-プロピルヘプチルアクリレート、トリデシルアクリレート、ヘキサデシルアクリレート、ステアリルアクリレート、イソステアリルアクリレート、ベヘニルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、4-t.ブチルシクロヘキシルアクリレート、3,3,5-トリメチルシクロヘキサンアクリレート、イソボルニルアクリレート、ジシクロペンチルアクリレート、ジヒドロジシクロペンタジエニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、ベンジルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピルアクリレート、アルコキシル化ノニルフェノールアクリレート、クミルフェノキシエチルアクリレート、環状トリメチロールプロパンホルマールアクリレート、2(2-エトキシエトキシ)エチルアクリレート、ポリエチレングリコールモノアクリレート、ポリプロピレングリコールモノアクリレート、カプロラクトンアクリレート、エトキシル化メトキシポリエチレングリコールアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、トリプロピレングリコールモノメチルエーテルアクリレート、ジエチルグリコールブチルエーテルアクリレート、アルコキシル化テトラヒドロフルフリルアクリレート、エトキシル化エチルヘキシルアクリレート、アルコキシル化フェノールアクリレート、エトキシル化フェノールアクリレート、エトキシル化ノニルフェノールアクリレート、プロポキシ化ノニルフェノールアシレート、ポリエチレングリコールo-フェニルフェニルエーテルアクリレート、エトキシル化p-クミルフェノールアクリレート、エトキシル化ノニルフェノールアクリレート、アルコキシル化ラウリルアクリレート、エトキシル化トリスチリルフェノールアクリレート、N-(アクリロイルオキシエチル)ヘキサヒドロフタルイミド、N-ブチル1,2(アクリロイルオキシ)エチルカルバメート、コハク酸水素アクリロイルオキシエチル、オクトキシポリエチレングリコールアクリレート、オクタフルオロペンチルアクリレート、2-イソシアナトエチルアクリレート、アセトアセトキシエチルアクリレート、アクリル酸2-メトキシエチル、ジメチルアミノエチルアクリレート、アクリル酸2-カルボキシエチル、4-ヒドロキシブチルアクリレート。
UV硬化性コーティングまたはインクは、着色剤をさらに含んでもよい。本発明のエネルギー硬化性インクまたはコーティングは、その中に分散された染料または顔料の形態の1つ以上の着色剤を含有してもよい。本発明での使用に適した顔料には、従来の有機または無機顔料が含まれる。代表的な顔料は、例えば、Pigment Yellow 1、Pigment Yellow 3、Pigment Yellow 12、Pigment Yellow 13、Pigment Yellow 14、Pigment Yellow 17、Pigment Yellow 63、Pigment Yellow 65、Pigment Yellow 73、Pigment Yellow 74、Pigment Yellow 75、Pigment Yellow 83、Pigment Yellow 97、Pigment Yellow 98、Pigment Yellow 106、Pigment Yellow 111、Pigment Yellow 114、Pigment Yellow 121、Pigment Yellow 126、Pigment Yellow 127、Pigment Yellow 136、Pigment Yellow 138、Pigment Yellow 139、Pigment Yellow 174、Pigment Yellow 176、Pigment Yellow 188、Pigment Yellow 194、Pigment Orange 5、Pigment Orange 13、Pigment Orange 16、Pigment Orange 34、Pigment Orange 36、Pigment Orange 61、Pigment Orange 62、Pigment Orange 64、Pigment Red 2、Pigment Red 9、Pigment Red 14、Pigment Red 17、Pigment Red 22、Pigment Red 23、Pigment Red 37、Pigment Red 38、Pigment Red 41、Pigment Red 42、Pigment Red 48:2、Pigment Red 53:1、Pigment Red 57:1、Pigment Red 81:1、Pigment Red 112、Pigment Red 122、Pigment Red 170、Pigment Red 184、Pigment Red 210、Pigment Red 238、Pigment Red 266、Pigment Blue 15、Pigment Blue 15:1、Pigment Blue 15:2、Pigment Blue 15:3、Pigment Blue 15:4、Pigment Blue 61、Pigment Green 7、Pigment Green 36、Pigment Violet 1、Pigment Violet 19、Pigment Violet 23、Pigment Black 7の群から選択され得る。
本発明の放射線硬化性組成物は、例えば、高電圧水銀灯、中電圧水銀灯、キセノン電球、カーボンアークランプ、メタルハライド電球、UV-LEDランプまたは太陽光によって提供されるUV光などの化学線光源によってUV硬化することができる。適用される照射波長は、約200nm~500nmが好ましく、約250nm~400nmがより好ましい。UV線量は、好ましくは約30~3000mJ/cm2の範囲内、より好ましくは約50~500mJ/cm2の範囲内である。本発明のインクまたはコーティング組成物は、500mJ/cm2未満、例えば400mJ/cm2未満、300mJ/cm2未満、250mJ/cm2未満、200mJ/cm2未満、150mJ/cm2未満または100mJ/cm2未満のUV線量で硬化することができる。例えば、本発明のインクまたはコーティング組成物は、100~500mJ/cm2、例えば、好ましくは100~400mJ/cm2、またはより好ましくは150~300mJ/cm2、例えば150~250または150~200mJ/cm2のUV線量を供給するUV-LED光源で硬化することができる。また、電球は、放射線硬化性組成物の吸収スペクトルに応じて適宜選択することができる。さらに、本発明の硬化性組成物は、不活性条件下で硬化させることができる。本発明のインク及びコーティング組成物は、窒素などの不活性雰囲気下で硬化させることができる。
本発明の放射線硬化性組成物の高い反応性のために、本発明の放射線硬化性組成物は、放射線硬化性印刷インク及びコーティング、例えばUV-フレキソインク、UV-インクジェットインク、UV-グラビアインク、またはUVオフセットインクに特に適している。顔料及び染料は通常、重合のためのラジカルを形成するために必要とされる光を吸収するため、高反応性放射線硬化性組成物が特にインクに好ましい。インクは、通常、乾燥顔料をその中に粉砕することによって、または顔料プレスケーキをその中にフラッシングすることによって作製される。低マイグレーション性インクの場合、ミルビーズ由来の摩耗材料がインクを汚染する可能性があるため、乾式粉砕が好ましい。インクの典型的な製造手順では、必要量の乾燥顔料を、一般式1の化合物のアクリレート溶液と、相乗剤と共にミキサーで15~30分間混合して、すべての顔料を濡らす。次いで、分散した顔料を、所望の粉砕仕様が満たされるまで3本ロールミルで粉砕する。次いで、モノマー、オリゴマー、及び添加剤(複数可)、例えばワックス、タルクなどを含有するレットダウン(letdown)ビヒクルをこのミルベースに添加し、所望の粒径及び色強度が達成されるまで、3本ロールミルに1回または2回通過させる。
本発明はまた、本発明のインクまたはコーティングを含む印刷基材を提供する。印刷される基材は、紙、プラスチック、金属、及び複合材料などの任意の一般的な基材材料から構成されてもよい。基材は、出版物に一般的に使用される印刷ストックであってもよく、またはシート、容器(例えばボトルもしくは缶)などの形態のパッケージング材料であってもよい。ほとんどの場合、パッケージング材料は、ポリエチレンもしくはポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、またはアルミニウム箔、金属化ポリエステル、もしくは金属容器などの金属である。
の1,3-プロパン-ジオンの構造を含むアミノケトン化合物であって、
式中、-NR1R2置換基が、フェニル環上のC=O置換基に対して、オルト、メタ、またはパラ位のいずれかであり得、好ましくはパラ位であり、
R1及びR2が、それぞれ独立して、H、分岐または非分岐のC1-C12アルキルもしくはシクロアルキル、またはC2-C12ヘテロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル、C3-C12アリール、またはC3-C12ヘテロアリールからなる群から選択され、R1及びR2が、一緒になって環または複素環、例えば、モルホリン、ピペリジン、またはピペラジンを形成することができ、第2の窒素が、Hまたはアルキルであり得、
Qが、直鎖または分岐鎖C-1またはC-20アルキルであり、m=1であり、またはポリエステルアクリレート及びグリシジルエーテルアクリレートを含む任意選択でアルコキシル化された単官能性、二官能性、または多官能性のアクリレートモノマー、オリゴマー、またはポリマーの残部であり、式中、Qが誘導されるアクリレートの官能価が、少なくともmであるが、それより高くてもよく、その結果、Q上にアクリレート官能性が残り、mは≧1の整数であり、
Zが、一置換、二置換、三置換、または多置換のフェニル、ビフェニル、4-ジアルキルアミノフェニル、または任意置換のC3-C12ヘテロアリールを含むC3-C18アリールからなる群から選択され、1位でプロパンジオンに結合するZが、式Iのプロパンジオン部分の3位に結合した芳香族置換基と同じ置換基であり得る、前記アミノケトン化合物。
a.存在する水及び溶媒を除く前記組成物の全含有量に対して50~99.9重量%、好ましくは70~98.9重量%の少なくとも1種のエチレン性不飽和化合物、
b.存在する水及び溶媒を除く前記組成物の前記全含有量に対して0.1~50重量%、好ましくは1.1~30重量%、より好ましくは0.2~15重量%の少なくとも1種の式(I)の化合物、
c.任意選択で、‘269号に示されている0~20%のII型光開始剤、例えばチオキサントン、ベンゾフェノン、またはDBM系のII型光開始剤
を含む、段落2~5のいずれか1項以上に記載の組成物。
試験方法
分子量:
a)非ポリマーまたは非オリゴマー化合物(すなわち、定義されたモノマー種)の分子量は、化合物の分子構造によって定義され、計算される。通常、これは、モノマーの供給業者の技術データシートによって提供されるか、または欧州化学品庁(ECHA)のWebページ上で見出すことができる。
b)オリゴマー種及びポリマー種は、通常、鎖長の分布、したがって分子量の分布を含む。したがって、オリゴマー種及びポリマー種(ならびに個々の分子量が500Da超の種の混合物として存在する成分(したがって分布を有する成分-例えば植物油))の分子量は、103及び104オングストロームの2つのGPC Ultrastyragelカラム(5μm混合、300mm×19mm、Waters Millipore Corporation,Milford,MA,USA)及び移動相としてのTHFを備えたHewlett-Packard 1050シリーズHPLCシステムで実施するゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって測定される。分子量を、ポリスチレン標準と比較することによって計算する。当業者は、この分子量の定義が、一般的には分子量分布を有するポリマー材料に適用されることを理解するであろう。特に明記しない限り、オリゴマー及びポリマーについて本明細書で報告する分子量は、重量平均分子量である。
ジベンゾイルメタン合成実施例1:アセトフェノンと4-(ジメチルアミノ)ベンゾエートエチル(EDB)との反応により、4-(ジメチルアミノ)ベンゾエートエチルアセトフェノン(EDBAP)、すなわち4-(ジメチルアミノ)-ジベンゾイルメタンを形成する。
メカニカルスターラー、蒸留物を回収するフラスコを備えたLiebig bridge(冷却器)、温度計、及び滴下漏斗を備えた2Lの4口ガラスフラスコ中で、EDB(195.0g、1.0mol)をキシレン(1.3L)中に60℃で溶解する。カリウムtert-ブタノレート(200g、1.8mol)を少しずつゆっくりと添加し、混合物を110℃に加熱する。次いで、キシレンに溶解したアセトフェノン(133.4g、1.1mol)の溶液(溶液の体積250mL)を調製し、滴下漏斗に注ぐ。このアセトフェノンの溶液をEDBの溶液に滴下する。添加が完了した後、混合物を3時間、約125~130℃で撹拌する。約300mLの蒸留物を回収する。混合物を約70℃に冷却した後、緩やかな減圧(100ミリバールから開始し、20ミリバールに低下させる)を適用して、残留キシレンを留去する(約500L)。この反応混合物を、室温まで冷却する。ペースト状の反応混合物を、撹拌子及び冷水(1L)を備えた3Lガラスビーカーに少しずつ注ぐ。完全に添加した後、30重量%の硫酸を添加することによって、混合物をpH7~8に酸性化する。
UV吸収(アセトニトリル):lmax=310nm、401nm
H-NMR (400MHz, CDCl3): 3.05-3.08 (NCH3)2);6.64 - 6.72 (CHaromat.);6.77 (CHenol);7.45 - 7.50 (Haromat.);7.91-7.97 (Haromat.)
HRMS-TOF (ESI+): m/z 計算値: [C17H17NO2+Na+]: 290.1151 実測値: 290.1150
アセトフェノン(10.0g、0.083mol、1.0当量)及びエチル-4-ジメチルアミノベンゾエート(17.7g、0.092mol、1.1当量)を、50℃でDMSO(50mL)中に希釈した。透明な溶液が得られた時点で、ナトリウムメトキシド(8.97g、0.166mol、2.0当量)を添加し、反応混合物を50℃で4時間撹拌した。次いで、反応混合物を室温まで冷却し、EtOAc(150mL)及び水(200mL)を加えた。有機相を分離し、溶媒を真空下で除去した。粗生成物をEtOHからの再結晶により精製した。EDBAPを黄色の粉末として得た(10.0g、0.037mol、45%)。
GPC: Mn 134g/mol, Mw 136g/mol, PDI 1.01。
4’-ジメチルアミノアセトフェノン(30.0g、0.184mol、1.0当量)を60℃でキシレン(150mL)に溶解する。カリウムtert-ブタノレート(22.6g、0.201mol、1.1当量)をゆっくりと添加し、混合物を120℃に加熱する。次いで、キシレン(150mL)中の4-ジメチルアミノベンゾエートエチル(39.0g、0.201mol、1.1当量)の溶液をゆっくりと添加し、混合物を120℃で5時間撹拌する。混合物を室温まで冷却し、水(150mL)を加える。生成物1,3-ビス[p-(ジメチルアミノ)フェニル]-1,3-プロパンジオンが直ちに沈殿し、これを濾過する。生成物を水及びトルエンで洗浄し、乾燥させ、黄色の固体として取得する(22.2g、0.072mol、39%)。
UV吸収スペクトル:アセトニトリル濃度2.5ppm:lmax=424nm(消光:0.794)(ショルダー:344nm、250nm)-この溶媒では明らかにエノール型が優勢である。
HRMS-TOF (ESI+): m/z 計算値: [C19H22N2O2+Na+]: 333.1571 実測値: 333.1564
NMRシグナルは構造に従う。NMRではまた、CDCl3中で約80%がエノール型であり、20%がケト型であることが示される。
13C-NMR (400MHz;CDCl3): 39.9;40.0;50.5;89.8;110.6;111.0;122.9;124.6;128.7;131.2;152.8;153.5;183.9;192.4 ppm
4-アセチルビフェニル(10.0g、0.051mol、1.0当量)及びEDB(11.8g、0.061mol、1.2当量)を50℃でDMSO(50mL)に溶解する。透明な溶液が得られた時点で、ナトリウムメタノレート(5.51g、0.102mol、2.0当量;NaOMe)を一度に添加する。赤色の溶液が直ちに形成される。溶液を50℃で2時間、次いで80℃で2時間撹拌する。室温まで冷却した後、酢酸エチル(150mL;EtOAc)及び水(100mL)を加え、有機成分を抽出する。有機相を水(100mL)で洗浄し、溶媒を蒸発させる。生成物が黄色の固体として得られる(9.40g、0.027mol、53%)。
H-NMR (400MHz, CDCl3)3.05+3.07 (6H, N-(CH3)2);4.57 (0.15H);6.73 (m;2H;Haromat);6.82 (1H;enol-H-g);7.4 - 8.1 (Haromat) 4.57ppmのシグナルは、この分子がエノール型優勢であることを示す)
13C-NMR (CDCl3): 40.0 (C-a);91.7 (C-g);111 (C-c);122.7 (Ce);127.1 (C-k & C-n);127.2 (C-j);127.6 (C-p);128.9 (C-o);129.3 (C-d);134.6 (C-i);140.0 (C-m);144.3 (C-l);153.2 (C-b);181.7 (C-h);186.7 (C-f) ppm
上記のように合成した1,3-ジカルボニル化合物を、例えばアクリレートと反応させて、式Iの最終的なアミン相乗剤を形成する。
EDBAP(20g)及びポリエチレン-グリコール-200-ジアクリレート(20g;SR259、Sartomer(Arkema Group)の製品)を丸底フラスコに加え、混合物を120℃に加熱する。混合物が黄色スラリーになった時点で、1,8-ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデカ-7-エン(0.5g、DBU、3.28mmol、4.7mol%)を添加する。DBUの添加後、スラリーは、徐々に褐色/黄色の溶液に変わる。褐色溶液が得られた時点で、混合物を110℃に冷却する。約1時間後にEDBAPの完全変換が得られ、反応生成物が褐色の油状物として得られる(36.0g、95%)。EDBAPとPEG200DAのモル比は、PEG200DAが主に2当量のEDBAPと反応して、残存アクリレート官能性を含まない主要生成物を生じるように選択される。PEG200DAは、約1.6のアクリレート官能価を有する。
GPC: Mn 1030g/mol, Mw 1300g/mol, PDI 1.26。
UV吸収:342nm 吸光係数=14000L・mol・cm-1(244に小さなピーク、288nmにショルダー部)。主生成物中のNの重量%は約3%である。
EDBAP(7.5g)及びポリエチレングリコール-600-ジアクリレート(30g;M286、Miwon社の製品)を丸底フラスコに加え、混合物を120℃に加熱する。混合物が黄色スラリーになった時点で、1,8-ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデカ-7-エン(02.5g、DBU、1.6mmol)を添加する。DBUの添加後、スラリーは、徐々に褐色/黄色の溶液に変わる。褐色溶液が得られた時点で、混合物を110℃に冷却する。約1時間後にEDBAPの完全変換が得られ、反応生成物が褐色の油状物として得られる(95%)。
未消費のEDBAPの量は、NMRによれば1%未満である。EDBAPとPEG600DAのモル比は、PEG600DAが主に1当量のEDBAPと反応して、アクリレート官能性を含む主要反応生成物を生じるように選択される。
UV吸収(アセトニトリル);lmax=342nm;ショルダー部243nm。主要生成物中のNの重量%は約1.4%である。
1,3-ビス[p-(ジメチルアミノ)フェニル]-1,3-プロパンジオン(10.0g、32.2mmol、1.0当量)、PEG200DA(20.0g;SR259)及びDBU(0.5g、3.30mmol、10mol%)を丸底フラスコに加え、混合物を100℃で3.5時間撹拌する。次いで、追加のDBU(0.5g、3.30mmol、10mol%)を加え、混合物を100℃に2.5時間加熱する。生成物が、橙色/褐色の油状物として得られる(28.0g、93%)。BDAPPとPEG200DAのモル比は、PEG200DAが主に1当量のBDAPPと反応して、アクリレート官能性を含む主要反応生成物を生じるように選択される。
分析的特徴決定:
GPC: Mn 800g/mol, Mw 1000g/mol, PDI 1.25。主要反応生成物中のNの重量%は約4.3%である。
未消費の1,3-ビス[p-(ジメチルアミノ)フェニル]-1,3-プロパンジオンの量は、GPCによれば1%未満である。
磁気撹拌子、冷却器、温度計、及びガス入口を備えた100MLの褐色丸底フラスコに、EDBAP(10.0g)、PPTTA(Laromer PPTTA;21.4g、理論値60.8mmol)及びDBU(0.15g)を加える。0.1gのHQMEを添加し、撹拌混合物中に空気を吹き込む。混合物を100~最大120℃に2時間加熱する。2時間後、追加のDBU(0.1g、合計0.25g、1.6mmol DBU)を添加し、混合物を最高温度100℃まで4時間加熱する。生成物が、最終貯蔵容器中に約60℃で注がれる高粘度の褐色がかった液体として得られる。PPTTA上の残存アクリレート官能性の他に、それはまた、いくつかの未反応PPTTAを含有する。
IR:強い特徴的な吸収:1721.6;1594.3;1406.9;1293.1;1269.0;1104.8;1062;983.6;944.5(sh);808.9cm-1
UV:244;343nmにおける強い吸収バンド
GPC: Mn/Mw 1175/1452g・mol-1
主要反応生成物中のNの重量%は約1.2%である。
4Ph-DBM-NMe2(9.00g、0.0262mol、1.0当量)をPEG200DA(SR259、15.0g)に添加し、混合物を120℃に加熱する。1時間後、DBU(0.5g、3.28mmol、12.5mol%)を加え、透明な溶液が直ちに形成される。混合物を100℃に冷却し、2時間撹拌する。生成物が褐色の油状物として得られる(21.9g、89%)。4Ph-DBM-NMe2及びPEG200DAのモル比は、各PEG200DAが主に2当量の4Ph-DBM-NMe2と反応して、アクリレート官能性を含まない主要な反応生成物を生じるように選択される。
GPC: Mn 870g/mol, Mw 1140g/mol, PDI 1.3。主要生成物中のNの重量%は約2.7%である。
1=未硬化(湿潤)
2=わずかに硬化した(脂っぽい)
3=硬化ほぼ完了(わずかに粘着性)
4=硬化(非粘着性)、表面硬化不完全(わずかにべたつく表面層)
5=硬化(非粘着性)、表面硬化完了(表面層にべたつきなし)
表1は、コーティング膜が耐えるMEK二重摩擦の数によって示されるように、Genopol AB2などの現在商業的に使用されているアミノベンゾエートエステル化合物と比較して、本発明のアミン相乗剤を含む硬化性組成物の硬化応答性/架橋密度が向上していることを示している。本発明のアミン相乗剤を使用することによって、配合物中のII型光開始剤としてオリゴマーベンゾフェノン(Omnipol BP)を使用する場合に、コーティングを損傷することなく硬化が耐える二重摩擦の量で表される耐溶媒性が3から80超まで増強される。‘269号に開示されているPEG200DA-DBMをオリゴマーベンゾフェノンの代わりに使用する場合でも、結果はほぼ同じである。
表3は、PEG200DA-4PhDBMNMe2が、それ自体で光開始剤であり、II型光開始剤の添加を必ずしも必要としないことを示す。PEG200DA-DBMを添加しても、膜の硬化は改善されない。
表4は、本発明の化合物が、同じ分子中にアミン相乗剤及びII型光開始剤の機能性を提供することを明白に示している。PEG200DA-4PhDBMNM2は、硬化性組成物において唯一の光開始剤として作用する。さらに、N2雰囲気下で硬化を実施する効果も認められる。
Claims (34)
- 一般式Iの1,3-プロパン-ジオンの構造を含むアミノケトン化合物であって、
式中、-NR1R2置換基が、フェニル環上のC=O置換基に対して、オルト、メタ、またはパラ位のいずれか1つにあってもよく、
R1及びR2が、それぞれ独立して、H、分岐または非分岐C1-C12アルキル、分岐または非分岐C2-C12ヘテロアルキル、C2-C12ヘテロシクロアルキル、C 3-C12ヘテロアリールからなる群から選択されるか、またはR1及びR2が、一緒になって複素環を形成し、
Qが、単官能性、二官能性、または多官能性のアクリレートモノマー、オリゴマー、またはポリマーの残部であり、式中、Qが誘導されるアクリレートの官能価が、少なくともmであるが、それより高くてもよく、その結果、Q上にアクリレート官能価が残り、mが≧1の整数であり、そして
Zが、一置換、二置換、三置換、または多置換のフェニル、ビフェニル、4-ジアルキルアミノフェニル、またはC3-C12ヘテロアリールからなる群から選択され、式中、1位でプロパンジオンに結合しているZが、式Iのプロパンジオン部分の3位に結合している芳香族置換基と同じ置換基であってもよい、前記アミノケトン化合物であって、
しかも、式Iの化合物は、アミノ置換1,3-ジカルボニル化合物を、マイケル付加反応を介して、前記の単官能性、二官能性、または多官能性のアクリレートモノマー、オリゴマー、またはポリマーと反応させて、マイケル付加反応生成物を形成することによって得られる、前記アミノケトン化合物。 - 前記-NR1R2置換基が、前記フェニル環の前記パラ位にある、請求項1に記載のアミノケトン化合物。
- R1及びR2が、分岐鎖または非分岐鎖のC1-C12アルキルである、請求項1又は2に記載のアミノケトン化合物。
- R1及びR2が共にメチルである、請求項1又は2に記載のアミノケトン化合物。
- R1及びR2が、一緒になって、モルホリン、ピペリジン、またはピペラジンからなる群から選択される複素環を形成する、請求項1又は2に記載のアミノケトン化合物。
- R1及びR2が、一緒になってピペラジンを形成し、R1及びR2に共有結合した窒素原子以外の窒素原子が、i)H、ii)アルキル、またはiii)任意選択でアルコキシル化された単官能性、二官能性、もしくは多官能性のアクリレートモノマー、オリゴマー、もしくはポリマーの残部のいずれかで置換され、マイケル付加を介して第二級アミンに付加される、請求項5に記載のアミノケトン化合物。
- マイケル付加を介して前記第二級アミンに付加される前記任意選択でアルコキシル化された単官能性、二官能性、または多官能性アクリレートポリマーが、ポリエステルアクリレート及びグリシジルエーテルアクリレートからなる群から選択される、請求項6に記載のアミノケトン化合物。
- Zが一置換フェニルである、請求項1又は2に記載のアミノケトン化合物。
- Zが、ジアルキルアミノからなる群から選択される置換基で置換された一置換フェニルであり、前記アミン上の前記アルキル基が、C1-C12アルキルである、請求項1又は2に記載のアミノケトン化合物。
- Zが、ジメチルアミノ置換基で置換された一置換フェニルである、請求項1又は2に記載のアミノケトン化合物。
- Zが、フェニル置換基で置換された一置換フェニルである、請求項1又は2に記載のアミノケトン化合物。
- Qが、任意選択でアルコキシル化された単官能性、二官能性、または多官能性のアクリレートモノマー、オリゴマー、またはポリマーの残部である、請求項1又は2に記載のアミノケトン化合物。
- 前記任意選択でアルコキシル化された単官能性、二官能性、または多官能性のアクリレートモノマー、オリゴマー、またはポリマーが、ポリエステルアクリレート及びグリシジルエーテルアクリレートからなる群から選択される、請求項12に記載のアミノケトン化合物。
- Qが、数平均分子量が1,500~3,000Daのポリエチレングリコールジアクリレートの残部である、請求項1又は2に記載のアミノケトン化合物。
- 請求項1又は2に記載の化合物を、II型光開始剤と組み合わせて含む、インクまたはコーティング組成物。
- 前記式Iの化合物と前記II型光開始剤が異なる、請求項15に記載のインクまたはコーティング組成物。
- 1つ以上の単官能性、二官能性、またはより高次の官能性のアクリレートまたはメタクリレートをさらに含む、請求項15に記載のインクまたはコーティング組成物。
- 前記II型光開始剤が、芳香族ケトンを含む、請求項15に記載のインクまたはコーティング組成物。
- 前記ケトンが、ベンゾフェノン、4-フェニル-ベンゾフェノン、チオキサントン、及びそれらのブレンドからなる群から選択される芳香族ケトンである、請求項18に記載のインクまたはコーティング組成物。
- 前記式Iの化合物が、500~5,000Daの範囲内の重量平均分子量(Mw)を有する、請求項15に記載のインクまたはコーティング組成物。
- a.存在する水及び溶媒を除く前記組成物の全含有量に対して50~99.9重量%の少なくとも1種のエチレン性不飽和化合物、
b.存在する水及び溶媒を除く前記組成物の前記全含有量に対して0.1~50重量%の少なくとも1種の式(I)の化合物、
c.0~20%の、チオキサントン、ベンゾフェノン、またはDBM系のII型光開始剤
を含む、請求項15に記載のインクまたはコーティング組成物。 - 前記組成物が、310~420nmの波長を有するUV光で硬化可能である、請求項15に記載のインクまたはコーティング組成物。
- 1種以上の着色剤をさらに含む、請求項15に記載のインクまたはコーティング組成物。
- a)アミノ置換1,3-ジカルボニル化合物を提供し、
b)前記アミノ置換1,3-ジカルボニル化合物を、マイケル付加反応を介してアクリレートと反応させて、式Iのマイケル付加反応生成物を形成するステップを含む、請求項1又は2に記載のアミノケトン化合物の製造方法。 - ステップb)の化学量論が、前記式Iのマイケル付加反応生成物中に残存するアクリレート官能基を提供するように選択される、請求項24に記載の方法。
- ステップa)が、クライゼン縮合を介してケトンをエステルと反応させることを含む、請求項24に記載の方法。
- 請求項15に記載のインクまたはコーティング組成物の印刷方法。
- 前記印刷方法が、インクジェット、フレキソ、及びオフセットからなる群から選択される、請求項27に記載の方法。
- 印刷が、310~420nmの波長を有するUV光による照射を含む、請求項27に記載の方法。
- 光開始重合におけるアミン相乗剤としての、請求項1又は2記載のアミノケトン化合物の使用。
- 光開始重合におけるアミン相乗剤及びII型光開始剤の両方としての、請求項1又は2に記載のアミノケトン化合物の使用。
- 前記光開始重合が、310~420nmの波長を有するUV光による照射を含む、請求項30に記載の使用。
- 光硬化性配合物の光開始重合における酸素阻害を防止するための、請求項1又は2に記載のアミノケトン化合物の使用。
- 前記光硬化性配合物が(メタ)アクリレートを含む、請求項33に記載の使用。
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