第1実施形態に係る取出システム1を、図1乃至図10を用いて説明する。
図1は、取出システム1を示す概略図である。図2は、取出システム1のステーション2及び搬送棚3を示す概略図である。図3は、取出システム1の取出装置11及び搬送棚3を示す側面図である。ここで側面図は、取出装置11による収容箱81の取り出し方向に対して側方から見た図である。また、図3中、作業位置Pに配置された、後述する保持部23及び移動装置25を、2点鎖線で示す。
図4は、取出装置11を、取出装置11の筐体21側から見た状態を示す正面図である。図5は、取出装置11を示す斜視図である。図6は、取出システム1の電気的な構成を示すブロック図である。図7は、搬送棚3の構成を示す断面図である。ここで、搬送棚3の断面図は、搬送棚3を、上下方向に並ぶ2つの棚板部86の間で、上下方向に直交する切断面に沿って切断した断面図である。図8は、搬送棚3の要部を示す正面図である。
取出システム1は、例えば、ステーション2に搬送された搬送棚3から、当該搬送棚3に配置される、物品7を収容する収容箱81を取り出す。取出システム1は、取り出した収容箱81を、収容箱81に対する物品7の取出作業または収容作業を作業者が行う作業位置に移動する。作業者は、作業位置Pに移動された収容箱81に対して取出作業または物品7を収容する収容作業を行う。ここで、取出作業は、収容箱81内の物品7を取り出す作業であり、収容作業は収容箱81内に物品7を収容する作業であり、作業者により行われる。
本実施形態では、取出システム1は、自動搬送車4が、搬送棚3を待機場所からステーション2に搬送し、また、自動搬送車4が搬送棚3をステーション2から待機場所に移動する例を説明する。自動搬送車4は、搬送棚3を搬送する搬送装置の一例である。なお、搬送棚3は、自動搬送車4により搬送されることに限定されない。例えば、搬送棚3は、自動搬送車4とは異なる搬送装置により、待機場所及びステーション2の間で搬送されてもよい。または、搬送棚3は、作業者によって、待機場所またはステーション2の間で搬送されてもよい。
図1及び図6に示すように、取出システム1は、例えば、複数のステーション2と、複数の搬送棚3と、複数の自動搬送車4と、自動搬送車コントローラ5と、上位システム6と、を備える。
本実施形態の取出システム1では、複数の搬送棚3のうち選択された1つの搬送棚3が一台の自動搬送車4によりステーション2に搬送される。ステーション2では、取出装置11により、搬送棚3から物品7を収容した収容箱81を取り出され、作業者により取出作業または収容作業が行われる作業位置Pに移動される。
図2に示すように、ステーション2は、倉庫等の床の所定の領域と、取出装置11と、を備える。ステーション2は、倉庫等の床の所定の領域に設置される。
取出装置11は、図3乃至図5に示すように、搬送棚3の複数の収容箱81のうち取出作業または収容作業の対象となる収容箱81を搬送棚3から取り出す。さらに、取出装置11は、取り出した収容箱81を、作業者により取出作業または収容作業を行う作業位置Pに移動する。本実施形態では、作業位置は、後述する筐体21の、保持部23及び移動装置25が昇降する昇降路114内の所定の高さ位置であって、作業者により取出作業または収容作業が行うことができる高さ位置である。
取出装置11は、例えば、筐体21と、保持部23と、昇降装置24と、移動装置25と、センサ27と、表示装置29と、取出装置コントローラ28と、を備える。
ここで、取出装置11の上下方向、前後方向、及び幅方向の一例を定義する。重力方向を下方向として上下方向を設定する。上下方向に直交し、取出装置11から搬送棚3へ向かう方向を前方向として前後方向を設定する。上下方向及び前後方向の双方に略直交する方向を幅方向として設定する。ここで、上下方向及び前後方向の双方に略直交する方向は、上下方向及び前後方向の双方に直交する方向、並びに、上下方向及び前後方向の双方に直交する方向に対してわずかに傾斜する方向を含む。わずかに傾斜するとは、例えば、取出装置11に対する搬送棚3の配置位置の誤差、移動装置25による保持部23の移動方向の誤差等に起因する傾斜である。
筐体21は、例えば、底部31と、柱部32と、天井部33と、を備える。
底部31は、図5に示すように、例えば、矩形の枠状に形成されている。底部31には、例えば、複数の脚部34が設けられている。脚部34は、例えば、4つ設けられており、それぞれ、底部31の下面の隅部に1つずつ固定されている。
柱部32は、底部31に設けられている。柱部32は、例えば、4本の柱部材35を有している。2本の柱部材35は、例えば、底部31の隣接する一対の隅部に固定されている。残りの2本の柱部材35は、例えば、底部31の柱部材35が固定された隅部、及び、当該隅部と隣接する隅部の間の、柱部材35固定された隅部側に固定されている。
天井部33は、柱部32の上端に固定されている。天井部33は、例えば、板状に構成されている。天井部33は、例えば、4本の柱部材35の上端が四隅またはその近傍に配置される矩形状に形成される。
このように構成された筐体21は、保持部23及び移動装置25の昇降路114を構成する。
保持部23は、収容箱81を着脱可能に保持する。保持部23は、本実施形態の例では、図5に示すように、アームを備え、アーム上に収容箱81が載置されることで、収容箱81を保持する。保持部23は、例えば、1または複数のアーム23aと、ストッパ23bと、を備える。
アーム23aは、収容箱81を保持可能な強度を有している。また、アーム23aは、収容箱81の下面を安定して保持可能な数が用いられており、本実施形態の例では、3本設けられている。アーム23aは、例えば、前後方向に長い棒状に形成されている。3本のアーム23aは、幅方向に離間して配置されている。アーム23aの上面は、例えば平面に形成されており、アーム23aの長手方向に直交する断面は、例えば矩形状に形成されている。ここで、安定して保持可能な数とは、アーム23a上に収容箱81が載置された状態で保持部23が昇降装置24で昇降され、移動装置25で移動されても、アーム23aから収容箱81が落下しない数である。本実施形態の例では、幅方向で外側の2つのアーム23aが収容箱81の下面の幅方向で両端部を支持し、幅方向で中央のアーム23aが収容箱81の下面の幅方向で中央を支持する。
ストッパ23bは、移動装置25により保持部23が前方に移動されると、収容箱81の取出装置11に対向する面に当接可能に構成されている。ストッパ23bは、例えば、アーム23aの上面に固定されている。ストッパ23bの前面は、例えば前後方向に直交する平面に形成されている。
昇降装置24は、保持部23及び移動装置25を、保持部23が搬送棚3の最下段に収容箱81を出し入れする位置、及び、搬送棚3の最上段に収容箱81を出し入れする位置の間で昇降可能に構成されている。また、昇降装置24は、保持部23及び移動装置25により搬送棚3から取り出された収容箱81を、作業位置Pに移動可能に構成されている。作業位置Pは、作業者により取出作業及び収容作業を行う位置である。作業位置Pは、本実施形態では、昇降路114内の、作業者により作業を行いやすい高さ位置に設定されている。昇降装置24は、筐体21に設けられている。昇降装置24は、例えば、レール51と、昇降部52と、駆動部53と、を備える。
レール51は、筐体21の例えば柱部32に設けられている。レール51は、例えば、幅方向に並ぶ2つの柱部材35のそれぞれに1つずつに設けられている。
昇降部52は、レール51に上下方向に移動可能に支持されている。昇降部52は、例えば、2つのレール51のそれぞれに1つずつ設けられている。
駆動部53は、昇降部52を上下方向に移動可能に構成されている。駆動部53は、例えば、モータ54と、伝達機構55と、を備える。
モータ54は、例えば、底部31の後端部の2つの柱部材35の間に固定されている。モータ54は、例えば、保持部23の上下方向の位置を制御でき、かつ、昇降部52の上下方向の位置を検出できるモータであり、例えばサーボモータである。モータ54は、取出装置コントローラ28に電気的に接続されている。
伝達機構55は、モータ54の回転を昇降部52の上下方向の移動に変換可能に構成されている。伝達機構55は、例えば、モータ54の出力軸に係合されて、当該出力軸の回転に合わせて回転する軸部56と、一対の第1プーリ57と、一対の第2プーリ58と、一対のベルト59と、を備える。
軸部56は、例えば幅方向に平行な姿勢で、底部31に回転可能に支持されている。一対の第1プーリ57は、軸部56の両端部に固定されており、軸部56と一体に回転する。一対の第2プーリ58は、例えば、天井部33に回転可能に支持されている。一対の第2プーリ58は、例えば、一対の第1プーリ57と上下方向で対向する位置に配置されている。一対のベルト59は、第1プーリ57及び第2プーリ58に回しかけられている。一対のベルト59は、昇降部52に固定されている。
このように構成された駆動部53によれば、モータ54の回転に合わせて一対の第1プーリ57回転することで一対の第2プーリ58及び一対のベルト59が動作し、一対のベルト59に固定された昇降部52を介して保持部23及び移動装置25が上下方向に移動する。
移動装置25は、保持部23を、上下方向に交差する一軸方向に移動する。本実施形態の例では、移動装置25は、保持部23を、上下方向に直交する前後方向に移動する。また、移動装置25は、保持部23を、前後方向で、搬送棚3に収容された収容箱81を保持部23が保持する位置、及び、収容箱81の取り出しが完了した位置の間で移動する。
収容箱81を保持する位置は、例えば、ストッパ23bが収容箱81に当接する位置である。
移動装置25は、例えば、基部61と、移動部62と、駆動部63と、を備える。
基部61は、移動部62を前後方向に移動可能に支持する。基部61は、昇降装置24の2つの昇降部52に固定されている。
移動部62には、保持部23が固定されている。移動部62は、例えば、駆動部63の後述する伝達機構65により、基部61に前後方向に移動可能に支持されている。なお、基部61の上面に、移動部62の前後方向の移動を支持するレールが設けられてもよい。
駆動部63は、モータ64と、伝達機構65と、を備える。
モータ64は、例えば、基部61に設けられている。モータ64は、例えば、保持部23の前後方向の位置を制御でき、かつ、保持部23の前後方向の位置を検出できるモータであり、例えばサーボモータである。モータ64は、取出装置コントローラ28に電気的に接続されている。
伝達機構65は、モータ64の回転を、移動部62の前後方向の移動に変換可能に構成されている。伝達機構65は、図3に示すように、例えば、モータ64により回転されるねじ66と、移動部62に設けられてねじ66に螺合するナット67と、を備える構成であってもよい。
また、伝達機構65の他の例としては、ベルトを含み、このベルトにより、モータ64の回転を、移動部62の前後方向の移動に変換する構成であってもよい。この例としては、伝達機構65は、モータ64の出力軸に係合されて、当該出力軸の回転に合わせて回転する軸部と、軸部に固定され、軸部と一体に回転する第3プーリと、基部61の前端に回転可能に設けられた第4プーリと、第3プーリ及び第4プーリに回しかけられ、かつ、移動部62が固定されたベルトと、を備える。
このように構成された伝達機構65によれば、モータ64の回転に合わせて第3プーリ、第4プーリ、及びベルト59が回転することで、一対のベルトに固定された移動部62が前後方向に移動し、移動部62を介して保持部23が前後方向に移動する。
このように構成される昇降装置24及び移動装置25は、保持部23を作業位置Pに移動する保持部移動装置の一例を構成する。
センサ27は、作業位置Pでの収容箱81の初期位置に対する位置ずれを検出する検出装置の一例である。ここで、収容箱81の位置ずれとは、移動装置25及び昇降装置24により作業位置Pに移動されたときの収容箱81の位置である初期位置に対する、上下方向に直交する平面内での位置ずれである。本実施形態では、センサ27は、例えば、幅方向での位置ずれを検出する。センサ27は、例えば、幅方向で収容箱81までの距離を検出する距離センサである。センサ27は、図4に示すように、筐体21の柱部32に設置されている。センサ27は、検出結果を、取出装置コントローラ28に送信する。
表示装置29は、作業位置Pでの収容箱81の初期位置に対する位置ずれを報知する報知装置の一例である。また、表示装置29は、作業位置Pでの作業者による収容箱81からの物品7の取り出し作業の許可、及び、作業位置Pでの作業者による収容箱81への物品7の収容作業の許可を報知する装置の一例である。
表示装置29は、取出装置コントローラ28と電気的に接続される。表示装置29は、収容箱81の作業位置Pでの初期位置に対する位置ずれが許容範囲を越えると、初期位置の収容箱81に対してどの方向に許容範囲を越えた位置ずれが生じたかを表示する。また、表示装置29は、作業位置Pにある収容箱81に対する取り出し作業及び収容作業の許可を表示する。
許容範囲は、搬送棚3に戻すことが可能な位置ずれの範囲である。本実施形態では、収容箱81は、移動装置25により筐体21の昇降路114内から前方に移動されることで搬送棚3に戻される。この為、作業位置Pで収容箱81が幅方向にずれ、そのずれの程度が大きくなると、収容箱81を搬送棚3に戻すことができなくなる。すなわち、移動装置25により前方に移動された収容箱81が、収容箱81が載置される位置の周囲の搬送棚3の構成と干渉することで、収容箱81を搬送棚3に戻すことができなくなるおそれがある。許容範囲は、初期位置の収容箱81に対して位置ずれが生じた場合であっても、収容箱81を搬送棚3に戻すことが可能な位置ずれの範囲である。
表示装置29は、作業位置Pに配置される収容箱81に対して作業を行う作業者が視認できる位置に配置される。表示装置29は、例えば、筐体21の後方に位置する作業者が視認できる位置に配置される。表示装置29は、例えば、複数の表示部29aを有する。表示部29aは、1つの色の光を点灯及び消灯可能に構成される。表示装置29は、複数の表示部29aの点灯及び消灯の組み合わせにより、作業位置Pでの収容箱81の初期位置に対してどの方向で位置ずれが許容範囲を越えたかを示す。
表示装置29は、例えば、第1表示部29a1と、第2表示部29a2と、を備える。第1表示部29a1は、例えば、筐体21の後方の柱部材35に設けられる。第2表示部29a2は、幅方向で、作業位置Pに配置される収容箱81を挟んで第1表示部29a1と反対側に配置される。第2表示部29a2は、例えば、筐体21の底部31に、支持部材29bを介して支持される。
例えば、表示装置29は、作業位置Pに収容箱81が移動されると、第1表示部29a1及び第2表示部29a2を点灯する。収容箱81が、幅方向で初期位置に対して左側に位置ずれをし、その位置ずれが初期位置に比較して許容範囲を越えると、第1表示部29a1を点灯し、第2表示部29a2を消灯する。収容箱81が、幅方向で初期位置に対して右側に位置ずれをし、その位置ずれが許容範囲を越えると、第1表示部29a1を消灯し、第2表示部29a2を点灯する。
許容範囲を越えた位置ずれが生じた方向を示す、複数の表示部29aの点灯及び消灯の組み合わせは、予め決定されており、例えば、取出装置コントローラ28の記憶部に記憶されている。
また、表示装置29は、複数の表示部29aの点灯または消灯の組み合わせにより、作業位置Pで収容箱81に対して作業者が取出作業または収容作業を行うことが可能な状態であることを表示する。表示装置29は、この可能な状態であることの表示の一例として、複数の表示部29aの少なくとも1つ、本実施形態の例では第1表示部29a1及び第2表示部29a2の少なくとも一方を表示する。
なお、表示装置29は、複数の表示部29aを備える構成に限定されない。他の例では、表示装置29は、モニターであり、文字や絵等により、位置ずれが許容範囲を越えた方向、及び、作業位置Pで収容箱81に対して作業者が取出作業または収容作業を行うことが可能な状態であることを表示する構成であってもよい。また、報知装置は、表示装置29に限定されない。他の例では、報知装置は、位置ずれが許容範囲を越えた方向、及び、作業位置Pで作業者が収容箱81に対して取出作業または収容作業を行うことが可能な状態であることを音で報知するスピーカであってもよい。
操作部30は、例えば、作業位置Pで収容箱81に対する取出作業または収容作業を行う作業者が操作できる位置に設けられる。操作部30は、例えば、筐体21の後方に配置される柱部材35に設けられる。操作部30は、作業位置Pでの作業者の取出作業または収容作業が完了すると、作業者により操作される。操作部30は、例えばボタンであってもよい。操作部30は、取出装置コントローラ28に電気的に接続される。操作部30は、操作されると、例えば信号を取出装置コントローラ28に送信する。
取出装置コントローラ28は、例えば、筐体21に設けられる。なお、取出装置コントローラ28は、筐体21に設けられることに限定されない。取出装置コントローラ28は、例えば、1台のコンピュータ又は複数台のコンピュータを組み合わせて実現することができる。取出装置コントローラ28は、上位システム6と有線又は無線で通信する。取出装置コントローラ28は、上位システム6からの信号、及び操作部30が操作されたこと本実施形態では操作部30からの信号に基づいて、昇降装置24のモータ54、及び移動装置25のモータ64を制御することで、昇降装置24及び移動装置25を制御する。
また、取出装置コントローラ28は、保持部23が収容箱81を保持し、移動装置25が保持部23を前後方向に移動するよう制御した後に、昇降装置24が作業位置Pに移動するように、保持部23、移動装置25、及び昇降装置24を制御する。
また、取出装置コントローラ28は、センサ27の検出結果、すなわち、幅方向でのセンサ27から収容箱81までの距離に基づいて、作業位置Pでの収容箱81の位置ずれを検出する。また、取出装置コントローラ28は、作業位置Pでの収容箱81の初期位置に対する位置ずれが、許容範囲を越えると、表示装置29を制御して、位置ずれが許容範囲を越えた方向を表示する。取出装置コントローラ28は、作業位置Pでの収容箱81の初期位置に対する位置ずれと閾値とを比較して、位置ずれが許容範囲を越えたことを検出する。
また、取出装置コントローラ28は、操作部30が操作されると、操作部30が操作されたときの作業位置Pでの収容箱81の初期位置に対する位置ずれが許容範囲以内であると収容箱81を作業位置Pから搬送棚3に戻すように、昇降装置24及び移動装置25を制御する。また、取出装置コントローラ28は、操作部30が操作されたときの収容箱81の初期位置に対する位置ずれが許容範囲を越えていると、収容箱81を搬送棚3に戻さなくてもよい。例えば、取出装置コントローラ28は、操作部30が操作されたときの収容箱81の位置ずれが許容範囲を越えていると、表示装置29により、収容箱81を搬送棚3に戻せない状態であることを報知してもよい。この報知は、例えば、収容箱81の位置ずれが許容範囲を越えている状態と同じ表示でもよく、または、異なる表示でもよい。
なお、本実施形態では、保持部23は、アーム23a上に収容箱81を載置することで収容箱81を保持する。すなわち、本実施形態では、収容箱81を保持するように保持部23を制御することは、アーム23a上に収容箱81が載置されるように移動装置25及び昇降装置24を制御することである。さらに換言すると、本実施形態では、移動装置25及び昇降装置24を制御することで、間接的に保持部23を制御する。
なお、保持部23が、例えば、吸着パッドを備え、ポンプにより吸着パッド内を負圧にすることで収容箱81を吸着して保持する構成である場合、保持部23を制御することは、このポンプを制御することとなる。または、保持部23が、挟持部、及び挟持部を駆動する駆動部を備え、挟持部により収容箱81を挟持することで収容箱81を保持する構成である場合は、保持部23を制御することは、この駆動部を制御することとなる。このように、保持部23がポンプやモータ等の駆動部を備える構成の場合では、この駆動部を制御することが保持部23を制御することとなる。
搬送棚3は、図3に示すように、上下方向に複数の収容箱81を配置可能に構成されている。搬送棚3は、自動搬送車4により移動可能に構成されている。搬送棚3は、例えば、搬送棚本体82と、搬送棚本体82に収容される複数の収容箱81と、を備える。
搬送棚本体82は、移動装置25による保持部23の移動方向に沿って収容箱81を出し入れ可能に構成されている。搬送棚本体82は、例えば、棚底板83と、脚部84と、支持部材85と、複数の棚板部86と、を備える。
棚底板83は、自動搬送車4と接する棚底83aを形成する。棚底板83に対する脚部84の形状は、適宜に形成される。脚部84は、棚底板83の棚底83aの例えば角部から下方に延びている。脚部84の長さ(棚下の高さ(床面から棚底板83の棚底83aまでの高さ))は、自動搬送車4の最小高さよりも僅かに長い。すなわち、脚部84は、自動搬送車4を配置可能な高さを有する。脚部84間は、自動搬送車4が脚部84間を通して棚底板83の下方に配置可能な長さ離れている。このため、自動搬送車4は、搬送棚3の脚部84間を通して、搬送棚3の棚下に潜り込むことができる。
脚部84は、本実施形態では、搬送棚3が床面に安定して直立するように、棚底板83の角部の棚底83aから4つ以上、下方に延びている例について説明する。搬送棚3が床面に安定して直立するのであれば、脚部84は3つであってもよい。脚部84は、5つ以上であることも好適である。
支持部材85は、棚底板83に固定されており、複数の棚板部86が固定されている。支持部材85は、本実施形態では、例えば、4本用いられている。4本の支持部材85は、図6に示すように、棚底83aの4つの角部のそれぞれに設けられている。4本の支持部材85は、例えば、断面L字状に形成された、一方向に長い部材である。
後方の一対の支持部材85の間、及び、前方の一対の支持部材85の間は、収容箱81が通過可能な幅を有している。
複数の棚板部86は、支持部材85に、上下方向に離間して固定されている。棚板部86は、1または複数の収容箱81を載置可能な大きさを有している。本実施形態の例では、棚板部86は、図2及び図6に示すように、前後方向に2つの収容箱81を配置可能な大きさを有する矩形板状に形成されている。複数の棚板部86の4つの角部は、4つの支持部材85に固定されている。
棚板部86の上面89には、図7及び図8に示すように、保持部23のアーム23aを配置可能な溝87が、アーム23aと同数形成されている。溝87は、保持部23が挿入可能に形成されている。溝87の後端は開口している。溝87の深さは、アーム23aの厚みより長い寸法に設定されている。
溝87は、アーム23a上に収容箱81を安定して載置できる位置までアーム23aを挿入可能な長さを有している。例えば、溝87は、ストッパ23bが収容箱81に当接するまでアーム23aが侵入可能な長さを有している。溝87の幅は、アーム23aの幅よりも大きい寸法に設定されている。溝87の幅は、全てのアーム23aが全ての溝87に挿入された状態で、保持部23を幅方向に移動可能な移動代を有している。
このように構成された溝87は、例えば、板部材88aに、複数の棒部材88bを固定することで構成されてもよい。または、溝87は、棚板部86の上面89に切削加工等を施すことで、構成されてもよい。
複数の収容箱81は、搬送棚本体82の棚板部86の上面89に載置される。複数の収容箱81は、内部に物品7を収容可能に構成されている。収容箱81は、作業者により物品7の取り出しまたは収容が可能に構成されている。収容箱81は、例えば、上端が開口する矩形の収容箱状に構成されている。
自動搬送車4は、図1及び図3に示すように、搬送棚3を移動可能に構成されている。自動搬送車4は、例えば、棚リフト機構91及び車輪92を有する自走ロボットである。
棚リフト機構91は、天板91aと、天板91aを押し上げる駆動部91bとを有している。駆動部91bが上方向に延びると、天板91aを押し上げる。駆動部91bが縮むと、天板91aが下げられる。
自動搬送車4は、自動搬送車コントローラ5からの制御信号に基づき、目的の搬送棚3に対応する回収位置(例えば搬送棚3の直下)に移動し、回収位置にて目的の搬送棚3を回収し、搬送棚3の配置位置に向けて走行する。自動搬送車4は、自動搬送車コントローラ5からの制御信号に基づき、目的の搬送棚3の配置位置に、目的の搬送棚3を配置する。
自動搬送車コントローラ5は、例えば、1台のコンピュータ又は複数台のコンピュータを組み合わせて実現することができる。自動搬送車コントローラ5は、上位システム6と有線又は無線で通信し、自動搬送車4を制御する。
上位システム6は、外部装置から、取り出す物品7の情報を取得する。上位システム6は、例えば、1台のコンピュータ又は複数台のコンピュータを組み合わせて実現することができる。上位システム6は、取出装置コントローラ28及び自動搬送車コントローラ5と有線又は無線で通信し、取出装置11及び自動搬送車4を制御する。
また、上位システム6は、例えば、物品7等の物品に関する物品情報、及び1又は複数の物品を収容する搬送棚3に関する棚情報、自動搬送車4に関するAGV情報、及びステーション2のマップデータ等を記憶する。物品情報は物品ID(identification information)等を含み、各物品には物品IDが割り当てられる。棚情報には棚ID等を含み、各搬送棚3には棚IDが割り当てられる。AGV情報はAGVID等を含み、各自動搬送車4にはAGVIDが割り当てられる。
上述の取出装置コントローラ28、自動搬送車コントローラ5、及び上位システム6は、それぞれ、制御部及び記憶部を備える。制御部は、例えば、プロセッサである。プロセッサは、例えば、CPU(Central Processing Unit)により構成される。記憶部は、例えば、メモリや、ストレージである。メモリは、読み出し専用のデータメモリであるROM(Read Only Memory)又はデータを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)を含む。ストレージは、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)などの大容量ストレージであってよい。メモリ又はストレージは、制御プログラムや各種データを記憶している。
例えば、取出装置コントローラ28の記憶部は、作業位置Pでの収容箱81の初期位置に対する位置ずれが許容範囲を越えたか否かを検出する為の閾値を記憶する。
なお、本実施形態では、一例として、搬送棚3における収容箱81の配置場所の幅は、収容箱81の幅より大きい。この為、搬送棚3における収容箱81の幅方向の位置は、所定の一定位置ではなく、所定の範囲内となる。この為、位置ずれを検出する為の閾値は、搬送棚3における収容箱81が配置される配置場所の幅方向の範囲に基づいて決定されている。
なお、他の例では、搬送棚3における収容箱81の配置位置が、幅方向で一定の位置となる場合は、閾値は、収容箱81の寸法に基づいて決定されてもよい。または、搬送棚3における収容箱81の配置位置を、センサ等の装置により検出し、検出した収容箱81の位置に基づいて、閾値が決定されてもよい。
プロセッサは、メモリ又はストレージに記憶されているプログラム等に基づいて種々の処理を行う。つまり、プロセッサは、ソフトウェア機能部として各種プログラムを実行する。
例えば取出装置コントローラ28の制御部は、センサ27の検出結果に基づいて、作業位置Pでの収容箱81の初期位置に対する位置ずれを検出する。そして、取出装置コントローラ28の制御部は、記憶部に記憶された閾値及び位置ずれを比較し、位置ずれが閾値を越えたことを検出すると、表示装置29を制御する。位置ずれが閾値を越えることは、位置ずれが許容範囲を越えることである。取出装置コントローラ28の記憶部は、作業位置Pでの収容箱81の初期位置に対する位置ずれが許容範囲以内であるか否かを検出する為に用いる閾値が記憶されており、取出装置コントローラ28の制御部は、この閾値を用いて、位置ずれが許容範囲以内であるか否かを検出する。
取出装置コントローラ28、自動搬送車コントローラ5、及び上位システム6の制御部は、CPUに代わって、ハードウェア機能部としてのASIC(Application Specific Integrated Circuit)又はFPGA(Field Programmable Gate Array)などが用いられてもよい。
次に、取出システム1の動作の一例を説明する。取出システム1は、所定のサイクルを繰り返し行う。このサイクルは、例えば、箱取り出し工程Aと、作業工程Bと、箱返却工程Cと、を備える。これら工程A、B、Cが順番に行われる。
箱取り出し工程Aでは、取出装置11は、搬送棚3から収容箱81を取り出し、取り出した収容箱81を作業位置Pに移動する。
作業工程Bでは、作業者により、作業位置Pで、収容箱81に対して物品7の取出作業または収容作業が行われる。また、作業工程Bでは、取出装置コントローラ28はセンサ27の検出結果に基づいて、初期位置にある収容箱81までの距離を検出し、初期位置に対する収容箱81の位置ずれを検出し、位置ずれが許容範囲を越えると、表示装置29を制御して、位置ずれが許容範囲を越えた方向を表示する。
箱返却工程Cでは、取出装置11は、作業位置Pから収容箱81を搬送棚3に返却し、その後、保持部23を初期位置に移動する。
次に、取出システム1の動作の1サイクルの一例を、図9及び図10を用いて説明する。図9は、取出装置11の動作の一例を示す流れ図であり、図10は、取出装置11の動作の一例を説明する説明図である。
図9及び図10に示すように、まず、取出装置コントローラ28は、1サイクルの動作を始める前に、各モータの原点出し及び原点移動行う、すなわち各モータを初期化する(ステップST1)。
次に、取出装置コントローラ28は、上位システム6から、作業完了の信号を受信してないと(ステップST2のNO)、上位システム6から取り出し信号を受信するまで待機する(ステップST3のNO)。ここで、取り出し信号は、取り出す対象の物品7を収容した収容箱81の高さの情報を含む。例えば、取り出し信号は、1つの物品7の情報であってもよく、または、複数の物品7及びこれら複数の物品7の取り出す順番の情報であってもよい。
取出装置コントローラ28は、上位システム6より、搬送棚3から物品7を取り出す信号を受信すると(ステップST3のYES)、箱取り出し工程Aを開始する。
具体的には、取出装置コントローラ28は、昇降装置24を制御して、保持部23を、アーム挿入高さまで移動する(ステップST4)。アーム挿入高さは、保持部23のアーム23aを、移動装置25により前方に移動することで取り出す対象の収容箱81が載置された棚板部86の溝87に挿入可能な高さである。アーム挿入高さは、アーム23aの上面が、収容箱81の下面より低くなる位置である。この為、アーム23aは、収容箱81に当接しない。
次に、取出装置コントローラ28は、移動装置25を制御して、保持部23を前方に移動することで、アーム23aを取り出し対象の収容箱81が載置された棚板部86の溝87に挿入する。(ステップST5)。アーム23aは、例えばストッパ23bが収容箱81に当接するまで、溝87に挿入される。
次に、取出装置コントローラ28は、昇降装置24及び移動装置25を制御し、収容箱81を取り出す(ステップST6)。具体的には、昇降装置24を制御して、保持部23を上方に移動して収容箱81をアーム23aに載置し、さらに、収容箱81を棚板部86から離れるまで上方に移動する。そして、取出装置コントローラ28は、移動装置25を制御して、保持部23及び収容箱81を後方に移動することで搬送棚本体82から取り出す。
次に、取出装置コントローラ28は、昇降装置24を制御して、収容箱81を作業位置Pに移動する(ステップST7)。取出装置コントローラ28は、昇降装置24のモータ54のエンコーダ値に基づいて収容箱81が作業位置Pに移動したことを検出すると、昇降装置24の動作を停止する。このように、取出装置11がステップST3乃至ステップST7を行うことで、取り出し工程Aが完了する。
次に、取出装置コントローラ28は、センサ27の検出結果に基づいて、作業位置Pでの収容箱81の初期位置を検出する。初期位置は、例えば、センサ27から収容箱81までの距離である。作業者は、作業位置Pに収容箱81が到達すると、収容箱81から物品7を取り出す取出作業を行う。または、作業者は、収容箱81に物品7を収容する収容作業を行う。
また、取出装置コントローラ28は、作業者が取出作業または収容作業を行っている間、センサ27の検出結果に基づいて、収容箱81の初期位置に対する位置ずれを検出する。取出装置コントローラ28は、収容箱81の初期位置に対する位置ずれが許容範囲を越えると、表示装置29を制御して、位置ずれが許容範囲を越えた方向を表示する。
作業者は、表示装置29を確認し、位置ずれが許容範囲を越えたことを確認すると、収容箱81の位置を手動で移動することで、収容箱81を初期位置に対する許容範囲内に移動する(ステップST7)。
すなわち、作業者が収容箱81を移動すると、センサ27から収容箱81までの距離が変化する。そして、センサ27は、検出結果を取出装置コントローラ28に送信する。取出装置コントローラ28は、移動後の収容箱81の、初期位置に対する位置ずれを検出し、位置ずれがある場合はこの位置ずれと閾値とを比較し、位置ずれが許容範囲を越えると、表示装置29を制御して、位置ずれが許容範囲を越えた方向を表示する。作業者は、収容箱81を移動しながら表示装置29の第1表示部と29a1及び第2表示部29a2の点灯または消灯を確認することで、収容箱81を初期位置に対する許容範囲内となる位置に移動する。
作業者は、取出作業または収容作業が完了すると操作部30を操作する(ステップST8)。このように、作業者がステップST8の作業を行うことで、作業工程Bが完了する。
取出装置コントローラ28は、操作部30が操作されたことに基づいて作業工程Bが完了したことを検出すると、箱返却工程Cを開始する。取出装置コントローラ28は、具体的には、昇降装置24を制御して、収容箱81を収容箱返却高さに移動する(ステップST9)。収容箱返却高さは、収容箱81が載置されていた棚板部86の上面よりも、保持部23に保持された物品7の下面が高くなる位置である。
次に、取出装置コントローラ28は、移動装置25を制御して、収容箱81を棚板部86に返却する(ステップST10)。具体的には、取出装置コントローラ28は、移動装置25を制御して保持部23及び物品7を、棚板部86の上方に移動し、その後、昇降装置24を制御して、収容箱81を棚板部86に載置し、アーム23aが収容箱81の下面から離れるまで保持部23を下げる。
次に、取出装置コントローラ28は、移動装置25を制御して、保持部23のアーム23aを溝87から引き抜く(ステップST11)。このように、取出装置コントローラ28は、移動装置25及び昇降装置24を動作させてステップST9、ST10、ST11を行うことで、返却工程Cが完了する。
次に、取出装置コントローラ28は、ステップST2に戻る。取出装置コントローラ28は、上位システム6から作業完了の信号を受信すると(ステップST2のYES)、昇降装置24及び移動装置25を制御して、保持部23を初期位置に移動する(ステップST12)。
このようにして、搬送棚3から収容箱81を取り出し、収容箱81に対して物品7の取出作業または収容作業を行い、収容箱81を搬送棚3に返却する、という1サイクルが完了する。
このように構成された取出システム1によれば、取出装置11は、搬送棚3から作業対象となる収容箱81を取り出し、作業者により作業が行われる作業位置Pまで移動される。そして、取出装置コントローラ28が収容箱81の位置ずれが許容範囲を越えたことを検出すると、表示装置29により許容範囲を越えた位置ずれがどの方向で生じたかを表示することで、収容箱81の位置ずれが許容範囲を越えたことが作業者に報知される。そして、作業者による取出作業または収容作業が完了し、作業者により操作部30が操作されることで、収容箱81を搬送棚3に戻る返却の動作が開始される。
この為、作業者は、収容箱81に対する取出作業または収容作業を行いやすい高さ位置である作業位置Pで作業を行うことができる。さらに、取出作業または収容作業中に収容箱81の位置ずれが許容範囲を越えても、表示装置による表示を確認することで収容箱81を、搬送棚3に返却できる位置に戻すことができる。さらに、作業者が操作部30を操作することで、収容箱81が搬送棚3に返却される。これらのことから、取出システム1は、収容箱81に対する取出作業及び収容作業の効率を向上できる。
さらに、作業位置Pでの収容箱81の位置ずれが許容範囲を越えたことを報知する報知装置として、表示装置29が用いられる。この為、作業者は、収容箱81の位置ずれが許容範囲を越えたことを認識しやすい。さらに、表示装置29が、作業位置Pにある収容箱81に対して取出作業または収容作業を行う作業者が視認しやすい位置となる、筐体21の後方に設けられることで、作業者は、収容箱81の位置ずれが許容範囲を越えたことを認識しやすい。さらに、表示装置29が、複数の表示部29aを備える構成であるため、表示装置29の構成を簡単にすることができる。
このように、この実施形態によれば、搬送棚3の収容箱81に対する物品7の取出作業及び収容作業の効率を向上できる取出装置11を提供できる。
次に、第2実施形態に係る取出システム1Aについて、図11乃至図17を用いて説明する。本実施形態の取出システム1Aは、作業位置Pが、昇降装置24による移動装置25及び保持部23の昇降路114の外に設けられる点において、第1実施形態の取出システム1と異なる。なお、第2実施形態の取出システム1Aにおいて、第1実施形態で説明された取出システム1と同様の機能を有する構成は、第1実施形態の取出システム1と同一の符号を付して説明を省略する。
図11は、取出システム1Aの取出装置11A及び搬送棚3を示す斜視図である。図12は、筐体21及び収容箱配置部110の並ぶ方向、本実施形態では前後方向に収容箱配置部110に並び、収容箱配置部110側に向いた姿勢で収容箱配置部110を見た取出装置11Aの収容箱配置部110を示す平面図である。図13乃至図16は、収容箱配置部110を模式的に示す平面図である。図17は、取出装置11Aの動作の一例を説明する説明図である。
取出システム1Aは、例えば、複数のステーション2Aと、複数の搬送棚3と、複数の自動搬送車4と、自動搬送車コントローラ5と、上位システム6と、を備える。
図11に示すように、ステーション2Aは、倉庫等の作業場所の床の所定の領域と、取出装置11Aを備える。取出装置11Aは、倉庫等の作業場所の床の所定の領域に設置される。
取出装置11Aは、例えば、筐体21と、保持部23と、昇降装置24と、移動装置25と、センサ27と、表示装置29と、操作部30と、収容箱配置部110と、検出装置111と、非常停止ボタン112と、取出装置コントローラ28と、を備える。
移動装置25は、収容箱81を、筐体21の昇降路114の外に移動可能に構成される。移動装置25は、収容箱81を、筐体21内から収容箱配置部110の作業位置Pに移動可能に構成されている。例えば、移動装置25は、保持部23で保持された収容箱81を昇降路114の外に移動できるよう、基部61に対して移動部62が前後方向に移動可能に支持される。
収容箱配置部110は、例えば、搬送棚3を挟んで取出装置11Aと反対側に設けられる。収容箱配置部110は、作業者が収容箱81に対して物品7の取出作業または収容作業を行う。作業位置Pは、収容箱配置部110に設定される。
収容箱配置部110は、枠部110aと、支持部110bと、規制部110cと、を備える。
図12に示すように、枠部110aは、内側に収容箱81を内側に配置する、枠形状の板状に形成される。枠部110aの、収容箱81を配置可能な内側のスペースは、作業位置Pとなる。枠部110aの内側のスペースは、保持部23、保持部23に保持された収容箱81を配置可能な大きさを有する。枠部110aの内側のスペースは、例えば、前後方向に平行な一対の縁110a1と、幅方向に平行な縁110a2と、により規定される。内側のスペースの幅方向の寸法は、収容箱81が幅方向に若干移動できる大きさに設定される。
このような枠部110aは、例えば、前後方向に平行な一対の第1部分110a3と、一対の第1部分110a3の後端に接続され、幅方向に延びる第2部分110a4と、を有する。そして、一対の第1部分110a3の前端間の開口を通して、収容箱81が筐体21から作業位置Pに移動し、または、作業位置Pから筐体21に移動する。
支持部110bは、ステーション2Aの床面に対して所定高さ位置に枠部110aを支持する。所定高さは、枠部110aの内側の作業位置Pに配置された収容箱81に対して、作業者が取出作業または収容作業を行うことができる高さである。
規制部110cは、図11に示すように、保持部23、保持部23に保持された収容箱81が作業位置Pにある状態で、昇降装置24の上方への移動を規制可能に構成される。規制部110cは、例えば、枠部110aの前端の上方に設けられる。規制部110cは、移動装置25に当接することで、移動装置25の上方への移動を停止する。
規制部110cは、例えば、枠部110aの内側のスペースの出入り口に設けられる。規制部110cは、枠状に形成される。規制部110cは、枠部110aの内側のスペースの出入り口の幅方向で一端から他端まで延びるバーを有する。例えば、移動部62が昇降路114より後方に移動して収容箱81が作業位置Pに配置された状態にあるときに、基部61または移動部62は、規制部110cのバーの下方に配置される。昇降装置24により移動装置25が上方に移動されると、基部61または移動部62が規制部110cに当接することで、保持部23及び収容箱81が作業位置Pから上方に移動することが停止される。
なお、規制部110cは、収容箱81が作業位置Pに配置された状態で移動装置25に上下方向で当接する構成であってもよい。この構成の場合は、収容箱81が作業位置Pに配置された状態で昇降装置24が駆動されても、規制部110cが移動装置25に当接することで、収容箱81は作業位置Pから上方に移動しない。
または、規制部110cは、収容箱81が作業位置Pにされた状態から、所定距離上方に移動すると移動装置25に当接する構成であってもよい。ここで、所定距離は、収容箱81に対する物品7の取出作業中または収容作業中の作業者の安全が確保できる距離である。
表示装置29は、例えば、収容箱配置部110の枠部110aに設けられる。表示装置29は、例えば、第1表示部29a1と、第2表示部29a2と、を備える。第1表示部29a1は、例えば、枠部110aの左端に配置される。第2表示部29a2は、例えば、枠部110aの右端に配置される。
操作部30は、例えば枠部110aに設けられる。操作部30は、例えば、枠部110aの右端に設けられる。
検出装置111は、作業位置Pでの収容箱81の初期位置に対する位置ずれを検出する。検出装置111は、例えば、第1センサ111aと、第2センサ111bと、を備える。
第1センサ111aは、作業位置Pでの収容箱81の初期位置に対する幅方向のずれを検出する。第1センサ111aは、例えば、収容箱81までの距離を検出する距離センサである。第1センサ111aは、例えば、枠部110aに設けられている。第1センサ111aは、例えば、作業位置Pに対して幅方向で一方、例えば右側に配置されている。
第2センサ111bは、作業位置Pでの収容箱81の初期位置に対する前後方向のずれを検出する。第2センサ111bは、例えば、対象物までの距離が所定距離以内であることを検出する近接センサである。第2センサ111bは、例えば、移動装置25のストッパ23bに設けられている。第2センサ111bは、例えば、3cm以内に対象物があると、当該対象物を検出する。このような第2センサ111bは、収容箱81及び保持部23が作業位置Pにある状態では、収容箱81に対して後方に配置される。すなわち、第2センサ111bは、筐体21から作業位置Pは向かう方向で、収容箱81に並ぶ位置に設けられる。
なお、第2センサ111bは、他の例では、枠部110aに設けられてもよい。この構成では、第2センサ111bは、筐体21から作業位置Pへ向かう方向で作業位置Pと並ぶ位置に配置され、例えば第2部分110a4に設けられる。
非常停止ボタン112は、取出装置コントローラ28に電気的に接続されている。非常停止ボタン112は、操作されると例えば信号を取出装置コントローラ28に送信する。非常停止ボタン112は、取出装置11Aの動作を停止するときに操作される。非常停止ボタン112は、例えば、作業者が作業位置Pに配置される収容箱81に対する取出作業中または収容作業中に操作可能な位置に設けられる。非常停止ボタン112は、例えば、枠部110aの右端に設けられている。
次に、取出装置コントローラ28による表示装置の動作の一例について、図13乃至図16を用いて説明する。取出装置コントローラ28は、検出装置111の第1センサ111a及び第2センサ111bの検出結果に基づいて、表示装置を制御する。
具体的には、取出装置コントローラ28は、作業位置Pに収容箱81が配置されると、第1表示部29a1及び第2表示部29a2を点灯する。このとき、取出装置コントローラ28は、第1センサ111aの検出結果に基づいて、幅方向での収容箱81までの距離を検出する。
取出装置コントローラ28は、例えば作業者による収容箱81に対する物品7の取出作業または収容作業によって収容箱81の位置がずれ、その位置ずれが許容範囲を越えると、表示装置29の表示パターンを変更する。
取出装置コントローラ28は、例えば、図14に示すように、第2センサ111bの検出結果に基づいて収容箱81を検出し、かつ、第1センサ111aの検出結果に基づいて収容箱81までの距離が初期位置にあった収容箱81に比較して長くなり、その差が許容範囲を越えたことを検出すると、収容箱81が左側にずれ、かつ、位置ずれが許容範囲を越えた状態であることを表示装置に出力する。
取出装置コントローラ28は、収容箱81が、初期位置に対して右側に移動し、かつ位置ずれが許容範囲を越えたことを検出すると、右側の表示部である第2表示部29a2を消灯し、左側の表示部である第1表示部29a1を点灯する。
取出装置コントローラ28は、例えば、図15に示すように、第2センサ111bの検出結果に基づいて収容箱81を検出し、かつ、第1センサ111aの検出結果に基づいて収容箱81までの距離が初期位置にある収容箱81に比較して短くなり、その差が許容範囲を越えたことを検出すると、収容箱81が右側にずれ、かつ、位置ずれが許容範囲を越えたことを表示装置に出力する。
取出装置コントローラ28は、収容箱81が初期位置に対して左側に移動し、かつ位置ずれが許容範囲を越えたことを検出すると、左側の表示部である第1表示部29a1を消灯し、右側の表示部である第2表示部29a2を点灯する。
取出装置コントローラ28は、例えば、図16に示すように、第1センサ111aの検出結果に基づいて、収容箱81までの距離が初期位置に対する許容範囲内であることを検出し、第2センサ111bが収容箱81を検出しなくなると、収容箱81が初期位置に対して前方に移動したことを検出する。取出装置コントローラ28は、収容箱81が初期位置に対して前方に移動したことを検出すると、第1表示部29a1及び第2表示部29a2を消灯する。
また、取出装置コントローラ28は、非常停止ボタン112が操作されたことを検出すると、本実施形態では非常停止ボタン112から信号を受信すると、取出装置11Aを停止する。
次に、取出装置11Aの動作の一例を、図17を用いて説明する。なお、取出装置11Aの動作の一例は、第1実施形態の取出装置11の動作の一例の説明に用いた流れ図である図9とステップST7及びステップST9以外が同様である。この為、取出装置11Aの動作の一例について、図9及び図17を用いて説明する。
取出装置11Aの具体的な動作は、図9のステップST7での動作が取出装置11の動作と異なる。取出装置11Aの取出装置コントローラ28は、ステップST7では、センサ27の検出結果に基づいて、昇降装置24を制御して収容箱81を作業位置Pと同じ高さまで移動する。そして、取出装置コントローラ28は、移動装置25を制御して、収容箱81を収容箱配置部110の枠部110aの内側のスペースである作業位置Pに移動する。
また、取出装置11Aの具体的な動作は、ステップST9での動作が取出装置11の動作と異なる。取出装置11Aの取出装置コントローラ28は、ステップST9では、移動装置25を制御して収容箱81を作業位置Pから筐体21の昇降路114内に移動する。そして、取出装置コントローラ28は、昇降装置24を制御する。
このように構成される取出装置11Aでは、作業位置Pが筐体21の昇降路114の外に設定される。この為、作業位置Pでの作業者の腕等の可動範囲を大きくできる。すなわち、作業位置Pが昇降路114内に設けられる場合、作業者は、昇降路114内に腕等を配置して作業を行う。この場合、筐体21の構成によっては、作業者の腕の可動範囲が制限される。
しかしながら、作業位置Pが昇降路114の外に設けられることで、作業中の作業者の腕等の可動範囲を大きくできる。結果。収容箱81に対する取出作業または収容作業の効率を向上できる。
さらに、収容箱配置部110は、規制部110cを備える。この為、作業者の取出作業または収容作業中の収容箱81の上方への移動を規制できるので、物品7の取出作業または収容作業の作業者の安全性をより向上できる。
さらに、取出装置11Aは、収容箱配置部110を備える。この為、収容箱配置部110が作業者による作業を行う場所を示す目印となる。また、収容箱配置部110があることで、作業者が作業中に筐体21に近づくことを防止できる。この為、物品7の取出作業または収容作業の作業者の安全性をより向上できる。
さらに、収容箱配置部110が枠部110aを備え、表示装置29、操作部30、及び検出装置111が枠部110aに設けられる。この為、作業者が表示装置29を確認しやすく、操作部30を操作しやすい。さらに、検出装置111を設ける設置場所を別途に設けることがないので、取出装置11Aの構成を簡素にすることができる。
このように、この実施形態によれば、搬送棚3の収容箱81に対する物品7の取出作業及び収容作業の効率を向上できる取出装置11Aを提供できる。
次に、第3実施形態に係る取出システム1Bについて、図18を用いて説明する。取出システム1Bは、第1実施形態の取出装置11または第2実施形態の取出装置11Aを用いて収容箱81を取り出すこと、及び、搬送棚3から作業者が直接収容箱81を取り出す取り出ことができる。本実施形態では、一例として、取出システム1Bは、第2実施形態の取出装置11Aを備える。図18は、取出システム1Bの取出装置11Aを示す斜視図である。
取出システム1Bは、例えば、複数のステーション2Aと、複数の搬送棚3と、複数の自動搬送車4と、自動搬送車コントローラ5と、操作部120と、上位システム6と、を備える。
操作部120は、作業者が第2位置P2で、搬送棚3から収容箱81を直接取り出して当該収容箱81に対して取出作業または収容作業をし、その後、収容箱81を搬送棚3に戻す作業が完了すると、作業者により操作される。操作部120は、例えば、ステーション2Aに設けられる。操作部120は、例えば釦である。操作部120は、上位システム6に電気的に接続される。操作部120は、作業者により操作されると、例えば信号を送信する。すなわち、操作部120は、作業完了を上位システム6に送信する操作部である。
上位システム6は、搬送棚3に配置される、取出作業または収容作業の対象となる収容箱81の高さが、所定高さ位置より高いと、自動搬送車コントローラ5を介して自動搬送車4を制御して、搬送棚3を取出装置11Aと対向する第1位置P1に移動する。ここで、所定高さは、作業者が搬送棚3から収容箱81を直接安全に取り出すことができる高さの上限値である。所定高さの情報、及び搬送棚3における収容箱81が配置される高さ位置の情報は、例えば、上位システム6が備える記憶部に記憶されている。
上位システム6は、搬送棚3に配置される、取出作業または収容作業の対象となる収容箱81の高さが、所定高さ以下であると、自動搬送車コントローラ5を介して自動搬送車4を制御して、自動搬送車4を、作業者が収容箱81を搬送棚3から取り出すことができる作業スペースが確保された第2位置P2に移動する。第2位置P2は、例えば第1位置P1の側方の位置である。
上位システム6は、操作部120が操作されたことを検出すると本実施形態では操作部120から信号を受信すると、自動搬送車コントローラ5を介して自動搬送車4を制御して、第2位置P2から搬送棚3を待機場所に移動する。
このような取出システム1Bによれば、安全に取り出せる高さ位置の収容箱81については作業者によって直接収容箱81を取り出すことにより、収容箱81の取り出し作業の効率を向上できる。
このように、この実施形態によれば、搬送棚3の収容箱81に対する物品7の取出作業及び収容作業の効率を向上できる取出システム1Bを提供できる。
なお、上述の例では、取出装置11及び取出装置11Aの筐体21の高さは、搬送棚3の最上段に配置される収容箱81を取り出すことができる高さを有している。筐体21の高さは、例えば、図19に示すように、搬送棚3の高さが、第1実施形態及び第2実施形態で用いられた搬送棚3の高さより高い場合は、筐体21の高さは、搬送棚3の高さに応じて、高く構成される。
また、上述の例では、作業位置Pでの収容箱81の初期位置に対する位置ずれを検出する検出装置として、第1実施形態ではセンサ27が用いられる例が説明され、第2実施形態では検出装置111が用いられる例が説明されたが、これに限定されない。作業位置Pでの収容箱81の初期位置に対する位置ずれを検出する検出装置として、他の例では、カメラが用いられてもよい。検出装置としてカメラが用いられる例として、第1実施形態の取出装置11が検出装置としてセンサ27に代えてカメラ26を備える例を、図20を用いて説明する。
図20に示すように、カメラ26は、作業位置Pでの収容箱81の初期位置に対する位置ずれを検出する検出装置の一例である。カメラ26は、例えば、筐体21の天井部33に設置される。カメラ26は、撮影した画像のデータを、取出装置コントローラ28に送信する。なお、カメラ26の数は、1に限定されない。複数のカメラ26が用いられてもよい。
また、検出装置として、複数種類の装置が用いられてもよい。この例としては、第2実施形態で説明された、第1センサ111a及び第2センサ111bであってもよく、または、第1実施形態及び第1実施形態の変形例で説明された、センサ27及びカメラ26が用いられてもよい。
また、上述の例では、収容箱81の位置ずれを報知する報知装置、及び作業位置Pで収容箱81に対する取出作業または収容作業が可能な状態であることを報知する装置として、表示装置29が用いられる構成が一例として説明された。すなわち、1つの装置により、位置ずれの報知、及び、取出作業または収容作業が可能な状態であることの報知が行われる構成が説明された。しかしながら、これに限定されない。他の例では、報知装置、及び許可状態を報知する装置は、それぞれ、別々の装置であってもよい。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、収容箱81に対する物品7の取出作業または収容作業の効率を向上できる取出装置、及び取出システムを提供することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。