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JP7735239B2 - 衛星システム及び衛星通信方法 - Google Patents
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JP7735239B2 - 衛星システム及び衛星通信方法 - Google Patents

衛星システム及び衛星通信方法

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JP7735239B2 JP2022148729A JP2022148729A JP7735239B2 JP 7735239 B2 JP7735239 B2 JP 7735239B2 JP 2022148729 A JP2022148729 A JP 2022148729A JP 2022148729 A JP2022148729 A JP 2022148729A JP 7735239 B2 JP7735239 B2 JP 7735239B2
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本発明は、1つ又は複数の通信衛星を使用して地上の通信端末と通信を行う衛星システム及び衛星通信方法に関する。
地上の端末と通信衛星(以下では単に衛星という)とが直接通信する衛星通信において、端末と衛星との間の通信が途切れることがある。例えば、端末又は衛星が移動すると、端末及び衛星の各々から送信される電波は、山等の障害物で遮られることがある。
特許文献1には、地上の端末との衛星との通信が遮断した場合に、端末のアンテナを制御する技術が開示される。この技術において、端末と衛星と間の通信が途切れた場合に、コントローラは、アンテナのビーム幅を拡げて衛星から送信される電波の受信エリアを拡大する。更に、電波が受信された後に、コントローラは、アンテナのビーム幅を狭め、アンテナの送受信方向を衛星の方向に向ける。
特許第3962025号公報
特許文献1の技術のように、端末との衛星と間の通信が途切れた状態にもかかわらず通信が行われると、通信回線の輻輳が発生する。すると、衛星通信の通信速度が低下する虞がある。
本発明は上述した課題を解決することを目的とする。
本発明の第1態様は、1つ又は複数の衛星を使用して地上の衛星通信用の通信端末と通信を行う衛星システムであって、1つ又は複数の前記衛星は、低利得で地上の通信エリアが広い広域アンテナと、高利得で地上の通信エリアが狭い狭域アンテナと、地上の三次元形状を示す地形情報及び前記衛星の挙動を示す挙動情報を記憶する記憶部と、前記通信端末から送信される前記通信端末の位置を示す端末位置情報を、前記広域アンテナを介して取得する取得部と、前記挙動情報、前記端末位置情報及び前記地形情報に基づいて、前記狭域アンテナと前記通信端末との間に地上の障害物が存在しないタイミングを判定する判定部と、前記狭域アンテナと前記通信端末との間に前記障害物が存在しないタイミングで、前記狭域アンテナを介して前記通信端末と通信し、前記狭域アンテナと前記通信端末との間に前記障害物が存在するタイミングで、前記通信端末と通信せずに待機する通信部と、を備える。
本発明の第2態様は、1つ又は複数の衛星を使用して地上の衛星通信用の通信端末と通信を行う衛星通信方法であって、1つ又は複数の前記衛星は、低利得で地上の通信エリアが広い広域アンテナと、高利得で地上の通信エリアが狭い狭域アンテナと、地上の三次元形状を示す地形情報及び前記衛星の挙動を示す挙動情報を記憶する記憶部と、1以上のプロセッサと、を備え、1つ以上の前記プロセッサは、前記通信端末から送信される前記通信端末の位置を示す端末位置情報を、前記広域アンテナを介して取得する工程と、前記挙動情報、前記端末位置情報及び前記地形情報に基づいて、前記狭域アンテナと前記通信端末との間に地上の障害物が存在しないタイミングを判定する工程と、前記狭域アンテナと前記通信端末との間に前記障害物が存在しないタイミングで、前記狭域アンテナを介して前記通信端末と通信し、前記狭域アンテナと前記通信端末との間に前記障害物が存在するタイミングで、前記通信端末と通信せずに待機する工程と、を実行する。
本発明によれば、通信回線の輻輳を防止することができる。
図1は、第1実施形態に係る通信システムの構成図である。 図2は、第1実施形態に係る衛星システムの構成図である。 図3は、各アンテナの通信エリアを示す図である。 図4は、衛星と第1端末とが行う処理を示すシーケンス図である。 図5は、衛星の将来位置と第1端末の端末位置との間に障害物がある状況とない状況とを示す図である。 図6は、衛星の移動に伴う狭域アンテナの送受信方向の変化を示す図である。 図7は、第1端末の移動に伴う狭域アンテナの送受信方向の変化を示す図である。 図8は、衛星の演算装置が図4のステップS7の処理と並行して行う処理を示すフローチャートである。 図9は、第2実施形態に係る通信システムの構成図である。 図10は、第2実施形態に係る衛星システムの構成図である。 図11は、第1衛星と第2衛星と第1端末とが行う処理を示すシーケンス図である。
[1 第1実施形態]
[1-1 通信システム10の構成]
図1は、第1実施形態に係る通信システム10の構成図である。第1実施形態に係る通信システム10は、第1端末12と、第2端末14と、複数の衛星16と、地球局18と、通信ネットワーク20とを有する。本明細書では、1以上の衛星16を衛星システム22ともいう。図1で示される通信システム10においては、衛星システム22と、地球局18と、通信ネットワーク20とが、第1端末12と第2端末14との間の通信回線を構成する。
第1端末12は、例えば衛星電話のように、衛星16と直接通信を行うことができる通信端末である。例えば、第1端末12は、ユーザが携帯することができる移動端末である。第1端末12は、衛星航法、慣性航法等によって自己位置を測定する機能を有する。例えば、第1端末12は、GNSS受信機を有する。又は、第1端末12は、3軸の加速度センサ等を有してもよい。第1端末12は、第2端末14と通信する前に、端末位置情報を衛星16に送信する。端末位置情報は、第1端末12の位置を示す情報である。なお、第1端末12は、移動端末でなく、定位置に固定された固定端末であってもよい。
第2端末14は、携帯電話等の移動端末であってもよいし、固定電話等の固定端末であってもよい。なお、第2端末14は、第1端末12と同様に、衛星16と直接通信を行うことができる通信端末であってもよい。
衛星16は、第1端末12から第2端末14に送信される情報及び第2端末14から第1端末12に送信される情報を中継する通信衛星である。図1では、2つの衛星16(衛星16a、衛星16b)が示される。しかし、衛星16の数は1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。少なくとも衛星16aがあればよい。衛星16の数が複数である場合、各々の衛星16は、相互に通信することができる。衛星16aと第1端末12とは、相互に通信することができる。衛星16bと地球局18とは、相互に通信することができる。
地球局18は、地上24に設置された基地局である。通信ネットワーク20は、地球局18に接続される地上24の通信インフラである。上述したように、第2端末14が衛星16と直接通信を行うことができる通信端末である場合は、地球局18及び通信ネットワーク20がなくてもよい。また、2つの地球局18が通信ネットワーク20によって接続されてもよい。
[1-2 衛星システム22の構成]
図2は、第1実施形態に係る衛星システム22の構成図である。図2は、衛星システム22として1つの衛星16aを示す。衛星16aは、第1端末12と通信を行う。衛星16aは、演算装置28と、記憶装置30と、測位装置32と、トランスポンダ34と、広域アンテナ36と、狭域アンテナ38と、衛星間アンテナ40とを有する。また、衛星16aは図示しない時計を有する。
演算装置28は、処理回路を有する。処理回路は、CPU、GPU等のプロセッサであってもよい。処理回路は、ASIC、FPGA等の集積回路であってもよい。プロセッサは、記憶装置30に記憶されるプログラムを実行することによって各種の処理を実行可能である。第1実施形態において、演算装置28は、取得部42、設定部44、判定部46、通信部48及び選定部50として機能する。複数の処理のうちの少なくとも一部が、ディスクリートデバイスを含む電子回路によって実行されてもよい。
取得部42は、様々な情報を取得する。例えば、取得部42は、第1端末12から送信される端末位置情報を、広域アンテナ36及びトランスポンダ34を介して取得する。設定部44は、狭域アンテナ38の送受信方向を第1端末12が位置する方向に設定する。判定部46は、衛星16aと第1端末12とが通信可能なタイミング及び衛星16aと第1端末12とが通信不可のタイミングを判定する。通信部48は、各種の通信を行う。例えば、通信部48は、狭域アンテナ38を介して第1端末12と相互に通信する。選定部50は、複数の他衛星の中から1つの他衛星を選定する。
記憶装置30は、揮発性メモリと不揮発性メモリとを有する。揮発性メモリとしては、例えばRAM等が挙げられる。揮発性メモリは、プロセッサのワーキングメモリとして使用される。揮発性メモリは、処理又は演算に必要なデータ等を一時的に記憶する。不揮発性メモリとしては、例えばROM、フラッシュメモリ等が挙げられる。不揮発性メモリは、保存用のメモリとして使用される。不揮発性メモリは、プログラム、テーブル、マップ等を記憶する。記憶装置30の少なくとも一部が、上述したようなプロセッサ、集積回路等に備えられてもよい。
不揮発性メモリは、衛星システム22を構成する各々の衛星16の挙動情報90を記憶する。挙動情報90は、衛星16の軌道の位置を示す位置情報と、衛星16が軌道上の各地点を通過する時刻を示す時刻情報を含む。また、不揮発性メモリは、地上24の三次元形状を示す地形情報92を記憶する。
測位装置32は、衛星16aの位置及び姿勢を測定する。例えば、測位装置32は、3軸の加速度センサを有する。測位装置32は、更にGNSS受信機を有してもよい。
トランスポンダ34は、送信機及び受信機を有する。例えば、トランスポンダ34は、狭域アンテナ38によって受信された情報の信号を増幅して、衛星間アンテナ40から送信する。トランスポンダ34は、衛星間アンテナ40によって受信された情報の信号を増幅して、狭域アンテナ38から送信する。
広域アンテナ36及び狭域アンテナ38は、地上24と通信を行うためのアンテナである。広域アンテナ36の利得は、狭域アンテナ38の利得よりも低い。つまり、広域アンテナ36は低利得であり、狭域アンテナ38は高利得である。従って、狭域アンテナ38は、広域アンテナ36と比較して、大容量の情報を送受信することができる。また、図3で示されるように、広域アンテナ36の地上24における通信エリアWAは、狭域アンテナ38の地上24における通信エリアNAと比較して広い。つまり、広域アンテナ36の通信エリアWAは広く、狭域アンテナ38の通信エリアNAは狭い。狭域アンテナ38は、ビームフォーミングが可能なアンテナ、例えばフェーズドアレイアンテナである。なお、狭域アンテナ38の姿勢を変える姿勢調整機構が、狭域アンテナ38の送受信方向を変えてもよい。一方、衛星間アンテナ40は、他の衛星16と衛星間通信を行うためのアンテナである。
[1-3 通信システム10における通信処理]
図4は、衛星16aと第1端末12とが行う処理を示すシーケンス図である。ユーザが第1端末12に対して所定の操作を行うことにより、図4で示される一連の処理が開始される。
ステップS1において、第1端末12は、GNSS受信機等により、端末位置情報を取得する。第1端末12は、定期的に又は常時、自己位置を測定する。
ステップS2において、第1端末12は、端末位置情報を衛星16aに送信(アップロード)する。第1端末12は、端末位置情報を低容量の情報に加工して衛星16aに送信してもよい。第1端末12は、ノイズに強い通信方式によって端末位置情報を送信する。例えば、第1端末12は、搬送波の変調方式をBPSKにする。BPSKにより変調された搬送波は、情報の送信量が少量に限られるものの、ノイズには強い。また、第1端末12は、搬送波の帯域幅を狭くする。狭帯域化された搬送波は、ノイズに強い。
ステップS3において、衛星16aの通信部48は、広域アンテナ36及びトランスポンダ34を介して、端末位置情報を受信する。これにより、衛星16aの取得部42は、端末位置情報を取得する。広域アンテナ36がカバーする通信エリアWAは広い。このため、広域アンテナ36は、様々な場所から送信される端末位置情報を受信することができる。
ステップS4において、衛星16aの判定部46は、衛星16aと第1端末12とが通信可能なタイミングを判定する。判定部46は、衛星16aと第1端末12とが通信可能か否かを、衛星16aと第1端末12との間に障害物54があるか否かによって判定する。図5は、衛星16aの将来位置Psと第1端末12の端末位置ptとの間に障害物54がある状況とない状況とを示す図である。将来位置Psとは、衛星16aがこれから通過する軌道上の位置を意味する。図5において、将来位置Ps1と端末位置ptとを結ぶ直線経路52a上には障害物54(山等)が存在する。一方、将来位置Ps2と端末位置ptとを結ぶ直線経路52b上には障害物54は存在しない。判定部46は、挙動情報90に含まれる軌道の位置情報に基づいて、各々の将来位置Psを特定する。判定部46は、各々の将来位置Psに関して、将来位置Psと端末位置ptとを結ぶ直線経路52と地上24(すなわち障害物54)とが重なるか否かを判定する。判定部46は、直線経路52に所定の幅を設定してもよい。判定部46は、直線経路52が地上24と重ならない将来位置Ps(Ps2)と、直線経路52が地上24と重なる将来位置Ps(Ps1)とを区別して抽出する。これにより、判定部46は、直線経路52が地上24と重ならない軌道上の範囲と、直線経路52が地上24と重なる軌道上の範囲とを判定することができる。挙動情報90においては、軌道上の各地点と通過時刻とが紐づけられている。従って、判定部46は、狭域アンテナ38と第1端末12との間に障害物54が存在するタイミング(時間帯)と、狭域アンテナ38と第1端末12との間に障害物54が存在しないタイミング(時間帯)とを判定することができる。このようにして、判定部46は、衛星16aと第1端末12とが通信可能なタイミング及び衛星16aと第1端末12とが通信不可のタイミングを判定する。
ステップS5において、衛星16aの通信部48は、広域アンテナ36及びトランスポンダ34を介して、第1端末12に通信可能なタイミングを示すタイミング情報を送信する。
ステップS6において、第1端末12は、タイミング情報を取得(受信)する。第1端末12は、タイミング情報を取得することに応じて、通信が可能となるタイミングをユーザに報知する。これにより、ユーザは、第1端末12を使用した通信が可能なタイミングを認識することができる。
ステップS7において、衛星16aの取得部42は、測位装置32から衛星位置情報及び衛星姿勢情報を取得する。衛星姿勢情報は、衛星16aの姿勢を示す情報である。設定部44は、衛星位置情報、衛星姿勢情報及び端末位置情報に基づいて、狭域アンテナ38の送受信方向を設定する。例えば、設定部44は、狭域アンテナ38を原点とする座標系において、第1端末12が位置する方向を算出する。算出後、設定部44は、狭域アンテナ38の送受信方向を、算出方向(第1端末12が位置する方向)に設定する。
ステップS8において、衛星16aと第1端末12とは、狭域アンテナ38を介して、相互通信を行う。通信部48は、第1端末12が位置する方向にビームフォーミングを行うように、トランスポンダ34を制御する。通信部48は、第1端末12から送信される情報を、狭域アンテナ38及びトランスポンダ34を介して受信する。第1端末12から送信される情報は、衛星16a、衛星16b、地球局18及び通信ネットワーク20を経由して、第2端末14で受信される。一方、通信部48は、第2端末14から送信される情報を、狭域アンテナ38及びトランスポンダ34を介して、第1端末12に送信する。第2端末14から送信される情報は、通信ネットワーク20、地球局18、衛星16b、衛星16aを経由して、第1端末12で受信される。衛星16aと第1端末12との相互通信は、QAM等の変調方式を用いて行われる。QAMにより変調された搬送波は、ノイズに弱いものの、大容量の情報を送信することができる。
以上のように、衛星16の通信部48及び第1端末12は、通信可能なタイミングで相互に通信する。一方、衛星16の通信部48及び第1端末12は、通信可能なタイミングが到来するまで、通信をせずに待機する。
図6は、衛星16aの移動に伴う狭域アンテナ38の送受信方向の変化を示す図である。衛星16aは、所定の軌道に沿って移動する。衛星16aの移動に伴い、衛星16aと第1端末12との相対位置は変化する。すると、狭域アンテナ38の送受信方向と第1端末12が位置する方向とにずれが生ずる可能性がある。これを防止するために、衛星16aの設定部44は、定期的に図4のステップS7の処理を行い、狭域アンテナ38の送受信方向を再設定する。
図7は、第1端末12の移動に伴う狭域アンテナ38の送受信方向の変化を示す図である。第1端末12が移動することもある。第1端末12の移動に伴い、衛星16aと第1端末12との相対位置は変化する。この場合も、狭域アンテナ38の送受信方向と第1端末12が位置する方向とにずれが生ずる可能性がある。これを防止するために、衛星16aの取得部42は、図4のステップS8の処理中に、定期的に又は常時、第1端末12から端末位置情報を取得してもよい。更に、衛星16aの設定部44は、取得された端末位置情報に基づいて、狭域アンテナ38の送受信方向を再設定してもよい。
但し、衛星16aと第1端末12との相対位置の変化量が大きいと、設定部44が狭域アンテナ38の送受信方向を再設定しても、衛星16aと第1端末12とが相互に通信できない可能性がある。つまり、第1端末12の位置が、狭域アンテナ38の通信エリアNA外になる可能性がある。
図8は、衛星16aの演算装置28が図4のステップS8の処理と並行して行う処理を示すフローチャートである。図8で示される一連の処理は、第1端末12と第2端末14との通信を維持するために行われる。
ステップS11において、衛星16aの通信部48は、第1端末12又は第2端末14から送信される情報があるかを判定する。送信される情報がある場合(ステップS11:YES)、処理はステップS12に移行する。一方、送信される情報がない場合(ステップS11:NO)、処理は終了する。この場合、第1端末12と第2端末14との通信は終了する。
ステップS11からステップS12に移行すると、衛星16aの選定部50は、衛星16aと第1端末12との相互通信が可能か判定する。選定部50は、記憶装置30に記憶される衛星16aの挙動情報90に基づいて、所定時間後の衛星16aの位置を特定する。更に、選定部50は、所定時間後の狭域アンテナ38の通信エリアNAを算出する。選定部50は、所定時間後の狭域アンテナ38の通信エリアNA内に第1端末12が位置するかを判定する。狭域アンテナ38の通信エリアNA内に第1端末12が位置する場合(ステップS12:YES)、処理はステップS11に戻る。一方、狭域アンテナ38の通信エリアNA内に第1端末12が位置しない場合(ステップS12:NO)、処理はステップS13に移行する。
ステップS12からステップS13に移行すると、衛星16aの選定部50は、衛星16aと同じ構成を有する複数の他衛星(不図示)の中から、第1端末12との通信を引き継ぐ他衛星を選定する。例えば、選定部50は、記憶装置30に記憶される各々の他衛星の挙動情報90に基づいて、各々の他衛星の将来位置Psを予測する。更に、選定部50は、予測された各位置と、端末位置情報とに基づいて、所定時間内に第1端末12の上空を通過する他衛星を選定する。
ステップS14において、衛星16aの通信部48は、衛星間アンテナ40及びトランスポンダ34を介して、ステップS13で選定された他衛星に端末位置情報を送信する。これにより、他衛星は、衛星16aから第1端末12との通信を引き継ぐことができる。
第1実施形態において、衛星16aは、広域アンテナ36と狭域アンテナ38とを使用して第1端末12と通信する。広域アンテナ36の利得は低いものの、広域アンテナ36の通信エリアWAは広い。このため、衛星16aは、広域アンテナ36を使用することにより、広いエリアから小容量の情報(端末位置情報)を受信することができる。一方、狭域アンテナ38の通信エリアNAは狭いものの、狭域アンテナ38の利得は高い。このため、衛星16aは、狭域アンテナ38を使用することにより、第1端末12に大容量の情報を送信することができ、且つ、第1端末12から大容量の情報を受信することができる。
第1実施形態において、衛星16aは、広域アンテナ36を使用して第1端末12の端末位置情報を取得し、端末位置情報に基づいて狭域アンテナ38の送受信方向を設定する。このため、第1実施形態によれば、衛星16aは、第1端末12の位置にかかわらず、狭域アンテナ38を使用して第1端末12と相互通信を行うことができる。つまり、第1実施形態によれば、固定式の通信端末及び移動式の通信端末のいずれにも使用でき、汎用性を高くすることができる。
第1実施形態において、衛星16aは、通信可能な場合に通信を行い、通信が困難な場合に通信を行わずに待機する。このため、第1実施形態によれば、通信回線の輻輳を防止することができる。
第1実施形態において、衛星16aは、第1端末12に通信可能なタイミングを通知する。その結果、第1端末12は、通信可能な場合に通信を行い、通信が困難な場合に通信を行わずに待機することができる。このため、第1実施形態によれば、第1端末12の電力消費を抑制することができる。
第1実施形態において、衛星16aは、他衛星に通信を引き継ぐことができる。このため、第1実施形態によれば、第1端末12及び第2端末14は、通信を長時間継続することができる。
[2 第2実施形態]
[2-1 通信システム10の構成]
図9は、第2実施形態に係る通信システム10の構成図である。第2実施形態に係る通信システム10は、第1端末12と、第2端末14と、複数の衛星16と、地球局18と、通信ネットワーク20とを有する。第2実施形態に係る通信システム10は、第1実施形態における1つの衛星16aの機能を、2つの衛星16(第1衛星16a-1及び第2衛星16a-2)に分散させたものである。なお、第2衛星16a-2は複数存在し、複数の第2衛星16a-2の中から1つの第2衛星16a-2が選定される。
図10は、第2実施形態に係る衛星システム22の構成図である。図10は、衛星システム22として第1衛星16a-1及び第2衛星16a-2を示す。本明細書では、第2実施形態の構成のうち、第1実施形態と同じ構成に同一の符号を付す。なお、第2実施形態の第1衛星16a-1及び第2衛星16a-2の各々は、第1実施形態の衛星16aと同じ構成を有する。第1衛星16a-1の構成のうち、衛星16aと同じ構成には衛星16aと同じ符号に「-1」を加えた符号を付す。同様に、第2衛星16a-2の構成のうち、衛星16aと同じ構成には衛星16aと同じ符号に「-2」を加えた符号を付す。
第1衛星16a-1は、演算装置28-1と、記憶装置30-1と、トランスポンダ34-1と、広域アンテナ36-1と、衛星間アンテナ40-1とを有する。第1衛星16a-1の演算装置28-1は、取得部42-1、判定部46-1、通信部48-1及び選定部50-1として機能する。通信部(送信部)48-1は、衛星間アンテナ40を介して、第1端末12にタイミング情報を送信する。選定部50-1は、複数の第2衛星16a-2の中から1つの第2衛星16a-2を選定する。
第2衛星16a-2は、演算装置28-2と、記憶装置30-2と、測位装置32-2と、トランスポンダ34-2と、狭域アンテナ38-2と、衛星間アンテナ40-2とを有する。第2衛星16a-2の演算装置28-2は、取得部42-2、設定部44-2、通信部48-2及び選定部50-2として機能する。
[2-2 通信システム10における通信処理]
図11は、第1衛星16a-1と第2衛星16a-2と第1端末12とが行う処理を示すシーケンス図である。ユーザが第1端末12に対して所定の操作を行うことにより、図11で示される一連の処理が開始される。
ステップS21~ステップS23の処理は、図4で示されるステップS1~ステップS3の処理と同じである。但し、ステップS23の処理の主体は、第1衛星16a-1の取得部42-1である。
ステップS24において、第1衛星16a-1の選定部50-1は、複数の第2衛星16a-2の中から、第1端末12と通信を行う第2衛星16a-2を選定する。例えば、選定部50-1は、記憶装置30-1に記憶される各々の第2衛星16a-2の挙動情報90-2に基づいて、各々の第2衛星16a-2の将来位置Psを予測する。更に、選定部50-1は、予測された各位置と、端末位置情報とに基づいて、所定時間内に第1端末12の上空を通過する第2衛星16a-2を選定する。
ステップS25~ステップS27の処理は、図4で示されるステップS4~ステップS6の処理と同じである。但し、ステップS25の処理の主体は、第1衛星16a-1の判定部46-1である。ステップS26の処理の主体は、第1衛星16a-1の通信部48-1である。
ステップS28において、第1衛星16a-1の通信部48-1は、衛星間アンテナ40-1及びトランスポンダ34-1を介して、第2衛星16a-2に端末位置情報及びタイミング情報を送信する。
ステップS29において、第2衛星16a-2の通信部48-2は、衛星間アンテナ40-2及びトランスポンダ34-2を介して、端末位置情報及びタイミング情報を取得(受信)する。これにより、第2衛星16a-2の取得部42-2は、端末位置情報及びタイミング情報を取得する。
ステップS30及びステップS31の処理は、図4で示されるステップS7及びステップS8の処理と同じである。但し、ステップS30の処理の主体は、第2衛星16a-2の設定部44-2である。また、ステップS31では、第2衛星16a-2と第1端末12とが、狭域アンテナ38を介して相互に通信を行う。第2衛星16a-2の通信部48-2は、第1端末12が位置する方向にビームフォーミングを行うように、トランスポンダ34-2を制御する。
第2実施形態の基本的な機能は、第1実施形態の機能と共通する。従って、第2実施形態は、第1実施形態と同等の効果を有する。
[3 実施形態から得られる発明]
上記実施形態から把握しうる発明について、以下に記載する。
本発明の第1態様は、1つ又は複数の衛星(16)を使用して地上(24)の衛星通信用の通信端末(12)と通信を行う衛星システム(22)であって、1つ又は複数の前記衛星は、低利得で地上の通信エリア(WA)が広い広域アンテナ(36、36-1)と、高利得で地上の通信エリア(NA)が狭い狭域アンテナ(38、38-2)と、地上の三次元形状を示す地形情報(92)及び前記衛星の挙動を示す挙動情報(90)を記憶する記憶部(30)と、前記通信端末から送信される前記通信端末の位置を示す端末位置情報を、前記広域アンテナを介して取得する取得部(42、42-1)と、前記挙動情報、前記端末位置情報及び前記地形情報に基づいて、前記狭域アンテナと前記通信端末との間に地上の障害物(54)が存在しないタイミングを判定する判定部(46、46-1)と、前記狭域アンテナと前記通信端末との間に前記障害物が存在しないタイミングで、前記狭域アンテナを介して前記通信端末と通信し、前記狭域アンテナと前記通信端末との間に前記障害物が存在するタイミングで、前記通信端末と通信せずに待機する通信部(48、48-2)と、を備える。
上記構成によれば、衛星は、通信可能な場合に通信を行い、通信が困難な場合に通信を行わずに待機するため、通信回線の輻輳を防止することができる。
第1態様において、1つの前記衛星が、前記広域アンテナ、前記狭域アンテナ、前記記憶部、前記取得部、前記判定部及び前記通信部の各々を備えてもよい。
第1態様において、前記通信部は、前記狭域アンテナと前記通信端末との間に前記障害物が存在しないタイミングを示すタイミング情報を、前記広域アンテナを介して前記通信端末に送信してもよい。
第1態様において、複数の前記衛星のうちの第1衛星(16a-1)が、前記広域アンテナ、前記記憶部、前記取得部及び前記判定部の各々を備え、複数の前記衛星のうちの第2衛星(16a-2)が、前記狭域アンテナ及び前記通信部の各々を備え、前記第1衛星と前記第2衛星は、相互に通信可能であってもよい。
第1態様において、前記第1衛星は、前記狭域アンテナと前記通信端末との間に前記障害物が存在しないタイミングを示すタイミング情報を、前記広域アンテナを介して前記通信端末に送信する送信部(48-1)を備えてもよい。
上記構成によれば、通信端末は、通信可能な場合に通信を行い、通信が困難な場合に通信を行わずに待機することができるため、通信端末の電力消費を抑制することができる。
本発明の第2態様は、1つ又は複数の衛星を使用して地上の衛星通信用の通信端末と通信を行う衛星通信方法であって、1つ又は複数の前記衛星は、低利得で地上の通信エリアが広い広域アンテナと、高利得で地上の通信エリアが狭い狭域アンテナと、地上の三次元形状を示す地形情報及び前記衛星の挙動を示す挙動情報を記憶する記憶部と、1以上のプロセッサ(28、28-1、28-2)と、を備え、1つ以上の前記プロセッサは、前記通信端末から送信される前記通信端末の位置を示す端末位置情報を、前記広域アンテナを介して取得する工程(S3、S23)と、前記挙動情報、前記端末位置情報及び前記地形情報に基づいて、前記狭域アンテナと前記通信端末との間に地上の障害物が存在しないタイミングを判定する工程(S4、S25)と、前記狭域アンテナと前記通信端末との間に前記障害物が存在しないタイミングで、前記狭域アンテナを介して前記通信端末と通信し、前記狭域アンテナと前記通信端末との間に前記障害物が存在するタイミングで、前記通信端末と通信せずに待機する工程(S8、S31)と、を実行する。
上記構成によれば、第1態様と同じ効果が得られる。
なお、本発明は、上述した開示に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得る。
12…第1端末(通信端末) 16、16a、16b…衛星
16a-1…第1衛星 16a-2…第2衛星
22…衛星システム 24…地上
28、28-1、28-2…演算装置(プロセッサ)
30…記憶装置(記憶部) 36…広域アンテナ
38…狭域アンテナ 42、42-1…取得部
46、46-1…判定部 48、48-2…通信部
48-1…通信部(送信部) 54…障害物
90…挙動情報 92…地形情報
NA、WA…通信エリア

Claims (6)

  1. 1つ又は複数の衛星を使用して地上の衛星通信用の通信端末と通信を行う衛星システムであって、
    1つ又は複数の前記衛星は、
    低利得で地上の通信エリアが広い広域アンテナと、
    高利得で地上の通信エリアが狭い狭域アンテナと、
    地上の三次元形状を示す地形情報及び前記衛星の挙動を示す挙動情報を記憶する記憶部と、
    前記通信端末から送信される前記通信端末の位置を示す端末位置情報を、前記広域アンテナを介して取得する取得部と、
    前記挙動情報、前記端末位置情報及び前記地形情報に基づいて、前記狭域アンテナと前記通信端末との間に地上の障害物が存在しないタイミングを判定する判定部と、
    前記狭域アンテナと前記通信端末との間に前記障害物が存在しないタイミングで、前記狭域アンテナを介して前記通信端末と通信し、前記狭域アンテナと前記通信端末との間に前記障害物が存在するタイミングで、前記通信端末と通信せずに待機する通信部と、
    を備える、衛星システム。
  2. 請求項1に記載の衛星システムであって、
    1つの前記衛星が、前記広域アンテナ、前記狭域アンテナ、前記記憶部、前記取得部、前記判定部及び前記通信部の各々を備える、
    衛星システム。
  3. 請求項2に記載の衛星システムであって、
    前記通信部は、前記狭域アンテナと前記通信端末との間に前記障害物が存在しないタイミングを示すタイミング情報を、前記広域アンテナを介して前記通信端末に送信する、
    衛星システム。
  4. 請求項1に記載の衛星システムであって、
    複数の前記衛星のうちの第1衛星が、前記広域アンテナ、前記記憶部、前記取得部及び前記判定部の各々を備え、
    複数の前記衛星のうちの第2衛星が、前記狭域アンテナ及び前記通信部の各々を備え、
    前記第1衛星と前記第2衛星は、相互に通信可能である、
    衛星システム。
  5. 請求項4に記載の衛星システムであって、
    前記第1衛星は、前記狭域アンテナと前記通信端末との間に前記障害物が存在しないタイミングを示すタイミング情報を、前記広域アンテナを介して前記通信端末に送信する送信部を備える、
    衛星システム。
  6. 1つ又は複数の衛星を使用して地上の衛星通信用の通信端末と通信を行う衛星通信方法であって、
    1つ又は複数の前記衛星は、
    低利得で地上の通信エリアが広い広域アンテナと、
    高利得で地上の通信エリアが狭い狭域アンテナと、
    地上の三次元形状を示す地形情報及び前記衛星の挙動を示す挙動情報を記憶する記憶部と、
    1以上のプロセッサと、を備え、
    1つ以上の前記プロセッサは、
    前記通信端末から送信される前記通信端末の位置を示す端末位置情報を、前記広域アンテナを介して取得する工程と、
    前記挙動情報、前記端末位置情報及び前記地形情報に基づいて、前記狭域アンテナと前記通信端末との間に地上の障害物が存在しないタイミングを判定する工程と、
    前記狭域アンテナと前記通信端末との間に前記障害物が存在しないタイミングで、前記狭域アンテナを介して前記通信端末と通信し、前記狭域アンテナと前記通信端末との間に前記障害物が存在するタイミングで、前記通信端末と通信せずに待機する工程と、
    を実行する、衛星通信方法。
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