特許文献1のロック装置では、カバーには、ラッチ機構と係合するための複数の係合爪が設けられている。このため、カバー及びラッチ機構の製造が複雑になり、組付けが煩雑になる虞がある。
本発明は、以上の背景を鑑み、ロック装置において、簡易な構造で部材同士の相対移動を規制することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、シート(2)のフレームに結合された支持部材(15)と、支持部材に結合されたラッチ機構(16)と、支持部材及びラッチ機構の周囲に設けられたカバー(17)とを有し、支持部材は、支持孔(23)を有し、ラッチ機構は、(25)と、ケースに支持され、ストライカ(14)と着脱可能に係合するラッチ部材(26)とを有し、カバーは、支持部材及びラッチ機構の少なくとも一部を覆うように設けられた本体部(30)と、本体部に設けられストライカが通過するカバー孔(35)と、本体部から支持孔内に延び、支持孔に嵌合するとともに支持孔の縁部に係合する係合部(36)と、本体部に設けられ、ケース及び支持部材の少なくとも一方に当接する複数のリブ(50)とを有し、複数のリブは、互いに離れて配置され、互いに異なる方向からケース及び支持部材の少なくとも一方に当接する、車両のシートに設けられ、車体に設けられたストライカに結合することによってシートを車体に固定するためのロック装置(1)を提供する。
この態様によれば、ロック装置において、簡易な構造で部材同士の相対移動を規制することができる。また、製造及び組付けが容易になる。
上記の態様において、リブは、前後方向からケース及び支持部材の少なくとも一方に当接する複数の第1リブ(51)と、左右方向からケース及び支持部材の少なくとも一方に当接する複数の第2リブ(52)と、上下方向からケース及び支持部材の少なくとも一方に当接する複数の第3リブ(53)とを有するとよい。
この態様によれば、カバーは、前後、上下及び左右の6方向からケース及び支持部材の相対移動を規制する。これにより、シートを車体に確実に固定することができる。
上記の態様において、第1リブの少なくとも1つは、支持部材に当接し、第2リブ及び第3リブは、ケースに当接しているとよい。
この態様によれば、支持部材は第1リブによって前後方向の移動が規制される。ケースは第2リブ及び第3リブによって上下及び左右方向の移動が規制される。よって、支持部材及びケースはそれぞれ、少なくとも2方向から移動が規制される。これにより、シートを車体に確実に固定することができる。
上記の態様において、複数の第1リブの少なくとも1つは、係合部より上方に配置され、複数の第1リブの少なくとも1つは、係合部より下方に配置され、複数の第2リブの少なくとも1つは、係合部より上方に配置され、複数の第2リブの少なくとも1つは、係合部より下方に配置され、複数の第3リブの少なくとも1つは、係合部より上方に配置され、複数の第3リブの少なくとも1つは、係合部より下方に配置されているとよい。
この態様によれば、第1リブ、第2リブ及び第3リブがそれぞれ係合部の上方及び下方に配置される。これにより、支持部材及びラッチ機構を安定して支持することができる。
上記の態様において、支持部材は、前後方向を向きフレームに結合された第1支持部(20)と、第1支持部の左右方向における第1側から前方に延び左右方向を向く第2支持部(21)とを有し、支持孔は少なくとも第1支持部に形成され、ケースは、第2支持部の第1側に結合し、本体部は、前後方向を向き支持部材及びラッチ機構の後方に設けられた第1カバー部(31)と、第1カバー部の左右方向における第1側から前方に延び左右方向を向き、ラッチ機構の第1側に設けられた第2カバー部(32)とを有し、カバー孔は少なくとも第1カバー部に形成され、係合部は、第1支持部から前方に延びる第1当接部(41)と、第1方向突出部に隣接して第1支持部に設けられた第2当接部(42)とを有し、第1当接部は、第2支持部の第1側に相反する第2側に当接し、第2当接部は、支持孔の縁部に第1側から当接して縁部と係合するとよい。
この態様によれば、支持部材及びラッチ機構の少なくとも一部が後方及び左右方向の第1側からカバーによって覆われる。これにより、支持部材及びラッチ機構を2方向から保護することができる。また、係合部の第1当接部及び第2当接部がそれぞれ支持部材に当接することにより、支持部材及びラッチ機構の左右方向及び上下方向の移動が規制される。これにより、シートを車体に確実に固定することができる。
上記の態様において、本体部は、第1カバー部の上部と第2カバー部の上部とを接続し、上下方向を向く上側第3カバー部(33a)と、第1カバー部の下部と第2カバー部の下部とを接続し、上下方向を向く下側第3カバー部(33b)とを含む第3カバー部(33)を有し、複数の第3リブは、上側第3カバー部に設けられた上側第3リブ(53a)と、下側第3カバー部に設けられた下側第3リブ(53b)とを有するとよい。
この態様によれば、支持部材及びラッチ機構の少なくとも一部が上下方向からカバーによって覆われる。これにより、支持部材及びラッチ機構を上下方向から保護することができる。また、第3リブが第3カバー部に設けられるため、第3リブの上下方向の強度を高めることができる。
上記の態様において、複数の第1リブの少なくとも1つは、第2リブの後端と、上側第3リブ又は下側第3リブの後端とを接続しているとよい。
この態様によれば、第2リブ及び第3リブが第1リブによって接続される。これにより、第2リブ及び第3リブの剛性を高めることができる。
上記の態様において、カバーは上下対称形であるとよい。
この態様によれば、車体の反対側に設けられる別のロック装置にも同一のカバー、支持部材及びラッチ機構を使用することができる。したがって、左右のロック装置に必要な部材を共通化することができる。
本発明の他の態様は、上記のいずれか1つの態様に記載のロック装置を備えた車両用シートを提供する。
この態様によれば、簡易な構造で部材同士の相対移動を規制するロック装置を備えた車両用シートを提供することができる。
上記の態様において、シートのフレームは、支持部材が結合されるサイドフレーム(10)と、左右のサイドフレームの間に架け渡される補強部材(13)とを有し、支持部材及びサイドフレームの結合部(22)は、補強部材及びサイドフレームの接続部より上方又は下方にオフセットして配置されているとよい。
この態様によれば、支持部材は補強部材と異なる位置においてサイドフレームに接続される。これにより、サイドフレームの強度を高めることができる。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、シート(2)のフレームに結合された支持部材(15)と、支持部材に結合されたラッチ機構(16)と、支持部材及びラッチ機構の周囲に設けられたカバー(17)とを有し、支持部材は、支持孔(23)を有し、ラッチ機構は、(25)と、ケースに支持され、ストライカ(14)と着脱可能に係合するラッチ部材(26)とを有し、カバーは、支持部材及びラッチ機構の少なくとも一部を覆うように設けられた本体部(30)と、本体部に設けられストライカが通過するカバー孔(35)と、本体部から支持孔内に延び、支持孔に嵌合するとともに支持孔の縁部に係合する係合部(36)と、本体部に設けられ、ケース及び支持部材の少なくとも一方に当接する複数のリブ(50)とを有し、複数のリブは、互いに離れて配置され、互いに異なる方向からケース及び支持部材の少なくとも一方に当接する、車両のシートに設けられ、車体に設けられたストライカに結合することによってシートを車体に固定するためのロック装置(1)を提供する。
この態様によれば、ロック装置において、簡易な構造で部材同士の相対移動を規制することができる。また、製造及び組付けが容易になる。
上記の態様において、リブは、前後方向からケース及び支持部材の少なくとも一方に当接する複数の第1リブ(51)と、左右方向からケース及び支持部材の少なくとも一方に当接する複数の第2リブ(52)と、上下方向からケース及び支持部材の少なくとも一方に当接する複数の第3リブ(53)とを有するとよい。
この態様によれば、カバーは、前後、上下及び左右の6方向からケース及び支持部材の相対移動を規制する。これにより、シートを車体に確実に固定することができる。
上記の態様において、第1リブの少なくとも1つは、支持部材に当接し、第2リブ及び第3リブは、ケースに当接しているとよい。
この態様によれば、支持部材は第1リブによって前後方向の移動が規制される。ケースは第2リブ及び第3リブによって上下及び左右方向の移動が規制される。よって、支持部材及びケースはそれぞれ、少なくとも2方向から移動が規制される。これにより、シートを車体に確実に固定することができる。
上記の態様において、複数の第1リブの少なくとも1つは、係合部より上方に配置され、複数の第1リブの少なくとも1つは、係合部より下方に配置され、複数の第2リブの少なくとも1つは、係合部より上方に配置され、複数の第2リブの少なくとも1つは、係合部より下方に配置され、複数の第3リブの少なくとも1つは、係合部より上方に配置され、複数の第3リブの少なくとも1つは、係合部より下方に配置されているとよい。
この態様によれば、第1リブ、第2リブ及び第3リブがそれぞれ係合部の上方及び下方に配置される。これにより、支持部材及びラッチ機構を安定して支持することができる。
上記の態様において、支持部材は、前後方向を向きフレームに結合された第1支持部(20)と、第1支持部の左右方向における第1側から前方に延び左右方向を向く第2支持部(21)とを有し、支持孔は少なくとも第1支持部に形成され、ケースは、第2支持部の第1側に結合し、本体部は、前後方向を向き支持部材及びラッチ機構の後方に設けられた第1カバー部(31)と、第1カバー部の左右方向における第1側から前方に延び左右方向を向き、ラッチ機構の第1側に設けられた第2カバー部(32)とを有し、カバー孔は少なくとも第1カバー部に形成され、係合部は、第1支持部から前方に延びる第1当接部(41)と、第1方向突出部に隣接して第1支持部に設けられた第2当接部(42)とを有し、第1当接部は、第2支持部の第1側に相反する第2側に当接し、第2当接部は、支持孔の縁部に第1側から当接して縁部と係合するとよい。
この態様によれば、支持部材及びラッチ機構の少なくとも一部が後方及び左右方向の第1側からカバーによって覆われる。これにより、支持部材及びラッチ機構を2方向から保護することができる。また、係合部の第1当接部及び第2当接部がそれぞれ支持部材に当接することにより、支持部材及びラッチ機構の左右方向及び上下方向の移動が規制される。これにより、シートを車体に確実に固定することができる。
上記の態様において、本体部は、第1カバー部の上部と第2カバー部の上部とを接続し、上下方向を向く上側第3カバー部(33a)と、第1カバー部の下部と第2カバー部の下部とを接続し、上下方向を向く下側第3カバー部(33b)とを含む第3カバー部(33)を有し、複数の第3リブは、上側第3カバー部に設けられた上側第3リブ(53a)と、下側第3カバー部に設けられた下側第3リブ(53b)とを有するとよい。
この態様によれば、支持部材及びラッチ機構の少なくとも一部が上下方向からカバーによって覆われる。これにより、支持部材及びラッチ機構を上下方向から保護することができる。また、第3リブが第3カバー部に設けられるため、第3リブの上下方向の強度を高めることができる。
上記の態様において、複数の第1リブの少なくとも1つは、第2リブの後端と、上側第3リブ又は下側第3リブの後端とを接続しているとよい。
この態様によれば、第2リブ及び第3リブが第1リブによって接続される。これにより、第2リブ及び第3リブの剛性を高めることができる。
上記の態様において、カバーは上下対称形であるとよい。
この態様によれば、車体の反対側に設けられる別のロック装置にも同一のカバー、支持部材及びラッチ機構を使用することができる。したがって、左右のロック装置に必要な部材を共通化することができる。
本発明の他の態様は、上記のいずれか1つの態様に記載のロック装置を備えた車両用シートを提供する。
この態様によれば、簡易な構造で部材同士の相対移動を規制するロック装置を備えた車両用シートを提供することができる。
上記の態様において、シートのフレームは、支持部材が結合されるサイドフレーム(10)と、左右のサイドフレームの間に架け渡される補強部材(13)とを有し、支持部材及びサイドフレームの結合部(22)は、補強部材及びサイドフレームの接続部より上方又は下方にオフセットして配置されているとよい。
この態様によれば、支持部材は補強部材と異なる位置においてサイドフレームに接続される。これにより、サイドフレームの強度を高めることができる。
以下、図面を参照して、本発明に係るロック装置1を自動車の車両用のシート2に適用した実施形態を説明する。本実施形態のシート2は、3列シートのワンボックスカーの2列目のシートに適用される。以下では、自動車の進行方向を基準として前後左右上下方向の向きを定義するが、本発明はこれに限定されるものではない。
シート2は、車室の底部を画定するフロア5上に載置されている。シート2は2列目シートの左端に位置する後部座席を構成している。
図1に示すように、シート2は、フロア5に接続されたシートクッション3と、シートクッション3の後端に接続されたシートバック4と、ヘッドレスト6とを有している。シートクッション3はその上面において、乗員が着座する着座面を構成している。シートクッション3は図示しない脚部を介してフロア5に接続されている。シートバック4はシートクッション3の後端に左右方向に延びる軸線を中心として回動可能に支持されている。
シート2は、シートバック4の回動によって、乗員が着座可能な使用形態と、フロア5上に折りたたまれた収納形態との間で変位可能に構成されている。シート2が使用形態にあるときには、シートバック4はシートバック4がフロア5に対して起立して、背もたれを構成する。シート2が使用形態にあるときに、シートバック4が回動し、前側に倒れると、シート2は収納形態となる。シート2が収納形態にあるときには、シートバック4は略水平に延び、シートクッション3の上方に重なっている。
着座者の意図しない使用形態から収納形態への変位を防止するため、シート2にはロック装置1が、車体にはストライカ14がそれぞれ設けられている。ストライカ14は、シート2の左後方に位置する車室を画定する壁面に設けられている。ストライカ14は略U字状をなす金属製の部材によって構成されている。
ロック装置1は、ストライカ14に係合してシートバック4を車体に固定し、シートバック4の回動を規制する。以下、シート2が使用形態にあるときを基準として、シート2や、ロック装置1の構造の詳細について説明する。
シートバック4は、その骨格を構成する四角枠状のシートバックフレーム7と、シートバックフレーム7に支持されたパッド部材(不図示)と、パッド部材の表面を覆う表皮材(不図示)とを有している。
シートバックフレーム7は、上下に伸びる左右1対のサイドフレーム10と、サイドフレーム10の上端同士を接続するアッパフレーム11と、サイドフレーム10の下端同士を接続するロアフレーム12とを有している。本実施形態では、シートバックフレーム7は、更に、アッパフレーム11とロアフレーム12との間において、左右に延在し、両端においてそれぞれ、左右のサイドフレーム10に接続された複数の補強部材13を含む。
本実施形態では、シートバックフレーム7は、4つの補強部材13を含む。4つの補強部材13はそれぞれ、アッパフレーム11の下方において、上下に間隔をおいて配置されている。
アッパフレーム11には2つのピラーガイド8が設けられている。ピラーガイド8はそれぞれ上下に延びる筒状をなしている。ピラーガイド8はアッパフレーム11に左右に間隔をおいて配置され、それぞれアッパフレーム11に溶接されている。
ヘッドレスト6は、その骨格を形成するヘッドレストフレーム9と、ヘッドレストフレーム9に設けられたパッド部材(不図示)と、パッド部材の外面を覆う表皮材(不図示)とを備えている。ヘッドレストフレーム9は下端において、左右に間隔をおいて配置された筒状のヘッドレストピラー18を備えている。ヘッドレストピラー18がそれぞれピラーガイド8に挿入されることによって、ヘッドレスト6はシートバック4に結合している。
ロック装置1はシートバック4のサイドフレーム10に結合されている。ロック装置1は、サイドフレーム10に結合された支持部材15と、支持部材15に結合されたラッチ機構16とを有する。支持部材15及びラッチ機構16の周囲には、カバー17が設けられている。
図1及び図2に示すように、支持部材15は、ラッチ機構16及びカバー17をサイドフレーム10に結合させ、左側のサイドフレーム10に支持させるための部材である。支持部材15は、横断面がL字状をなす板金部材によって構成されている。
支持部材15は、第1支持部20と、第2支持部21とを有している。
第1支持部20は、左側のサイドフレーム10の左側に配置されている。第1支持部20は、2つの結合部22によって左側のサイドフレーム10に接続されている。
第1支持部20は前後方向を向く面を有する板状をなしている。第1支持部20の上下方向略中央部には、前後方向に貫通する支持孔23が設けられている。2つの結合部22は、第1支持部20の上部及び下部にそれぞれ設けられている。結合部22は第1支持部20から右方向に延出する板片状をなしている。2つの結合部22は延出端においてそれぞれ、左側のサイドフレーム10に結合(本実施形態では、溶接)されている。
上側の結合部22は、最も上部に位置する補強部材13(以下、第1補強部材13A)の下方であり、且つ、上方から2番目に位置する補強部材13(以下、第2補強部材13B)の上方に位置している。下側の結合部22は、第2補強部材13Bの下方であり、且つ、上方から3番目に位置する補強部材13(以下、第3補強部材13C)の上方に位置している。
上側の結合部22は、第2補強部材13Bと左側のサイドフレーム10との接続部より上方において、左側のサイドフレーム10に結合されている。下側の結合部22は、第2補強部材13Bと左側のサイドフレーム10との接続部より下方において、左側のサイドフレーム10に結合されている。すなわち、2つの結合部22はそれぞれ、補強部材13とサイドフレーム10との接続部より上方又は下方にオフセットして配置されている。
第2支持部21は第1支持部20の左端に滑らかに接続されている。第2支持部21は第1支持部20の左端から前方に延びている。第2支持部21は左右方向を向く面を有する板状をなしている。支持孔23は、少なくとも一部が第2支持部21まで延在している。第2支持部21の左面には、ラッチ機構16が結合(本実施形態では、締結)されている。
図2及び図3に示すように、ラッチ機構16は、第2支持部21に結合されたケース25を有する。ケース25には、ラッチ部材26が支持されている。ケース25は、上下非対称の形状を有し、箱型をなしている。ケース25は、左右方向を向く左右の面を有している。ケース25の右面は、少なくとも一部が第2支持部21の左面と重なるように配置されている。ケース25の右面及び第2支持部21の左面は、ボルト27によって締結されている。ラッチ部材26は、車体に設けられたストライカ14に着脱可能に係合する。ラッチ部材26は、金属又は樹脂製の材料から形成されている。
カバー17は、本体部30を有する。本体部30は、支持部材15及びラッチ機構16の少なくとも一部を覆う。本体部30は、第1カバー部31と、第2カバー部32と、第3カバー部33とを有する。第1カバー部31は、前後方向を向く面を有する板状の部材である。第2カバー部32は、第1カバー部31の左端から前方に延び、左右方向を向く面を有する板状の部材である。第3カバー部33は、第1カバー部31と第2カバー部32とを接続する。第3カバー部33は、上下方向を向く面を有する板状の部材である。
第3カバー部33は、上側第3カバー部33aと、下側第3カバー部33bとを含む。上側第3カバー部33aは、第1カバー部31の上部と第2カバー部32の上部とを接続する。下側第3カバー部33bは、第1カバー部31の下部と第2カバー部32の下部とを接続する。本体部30は、上下対称の形状を有している。
第1カバー部31の上下方向略中央部には、カバー孔35が形成されている。カバー孔35は、第1カバー部31を前後方向に貫通している。カバー孔35は、本実施形態では第1カバー部31から第2カバー部32に延在している。すなわち、カバー孔35の少なくとも一部は、第2カバー部32を左右方向に貫通している。カバー孔35には、ストライカ14が後方から挿通される。カバー孔35の右側には、係合部36が隣接して設けられている。
係合部36は、第1カバー部31の上下方向略中央部から前方に突出している。係合部36は支持部材15の後方から支持孔23内に挿入され、支持部材15より前方に延びている。係合部36は、第1当接部40と、第2当接部41とを有する。
第1当接部40は短い棒形状をなす中空の部材である。第1当接部40は基端側(すなわち、後方)から先端側(すなわち、前方)に向けて縮径した形状を有している。第1当接部40の先端部には、先端部から前方に延びる突起37が設けられている。突起37は左側に開口しており、前方から視て半円形状をなしている。第1当接部40は、第2支持部21の右面に当接し、第2カバー部32と協働して支持部材15及びケース25を挟持する。第1当接部40の左側には、左向きに開口した凹部42が凹設されている。凹部42はその後端においてカバー孔35に接続されている。凹部42は、カバー孔35に後方から挿通されたストライカ14の少なくとも一部を受容する。第1当接部40の右側には、第2当接部41が隣接して設けられている。
第2当接部41は、第1当接部40よりも短い突出長さを有する部材である。第2当接部41は、支持孔23の縁部に左側から当接している。第2当接部41は、第1カバー部31から前方に延びた基部44と、基部44に接続された爪部45とを有している。基部44は、支持孔23の縁部に当接している。爪部45は、基部44から右向きに屈曲して延出している。爪部45は、縁部に前方から当接して係合している。基部44の上部及び下部は接続壁46に連続している。基部44の上部と第1当接部40とは、接続壁46によって接続されている。基部44の下部と第1当接部40とは、接続壁46によって接続されている。
図4及び図5に示すように、本体部30の第1カバー部31、第2カバー部32、第3カバー部33にはそれぞれ、複数のリブ50が設けられている。リブ50は第1カバー部31、第2カバー部32、及び、第3カバー部33のラッチ機構16又は支持部材15に向く面にそれぞれ設けられている。リブ50はそれぞれ、所定方向に延在する突条をなしている。以下、第1カバー部31に設けられたリブ50を第1リブ51、第2カバー部32に設けられたリブ50を第2リブ52、第3カバー部33に設けられたリブ50を第3リブ53、とそれぞれ記載し、それぞれの構成について説明を行う。
第1リブ51には3つの異なる態様をなすリブ50が含まれる。詳細には、第1リブ51には、左右方向に延びる左右方向第1リブ51aと、上下方向に延びる上下方向第1リブ51bと、ケース25に当接するケース当接第1リブ51cとが含まれる。
左右方向第1リブ51a、上下方向第1リブ51b及びケース当接第1リブ51cはそれぞれ一対のリブ50によって構成される。左右方向第1リブ51a、上下方向第1リブ51b及びケース当接第1リブ51cの一方は、それぞれ係合部36より上方に配置されている。左右方向第1リブ51a、上下方向第1リブ51b及びケース当接第1リブ51cの他方は、それぞれ係合部36より下方に配置されている。
左右方向第1リブ51aは、第1カバー部31の上端及び下端と、係合部36との間に形成されている。詳細には、左右方向第1リブ51aの一方は、第1カバー部31の上端と係合部36との間の略中央部分に形成されている。左右方向第1リブ51aの他方は、第1カバー部31の下端と係合部36との間の略中央部分に形成されている。左右方向第1リブ51aの一方は、左右方向第1リブ51aの他方と前後及び左右方向において整列している。左右方向第1リブ51aの突出高さは、右側から左側にかけて徐々に高くなっている。左右方向第1リブ51aは、第1支持部20の後面に当接する。
上下方向第1リブ51bは、第1カバー部31の右縁に沿って形成されている。上下方向第1リブ51bの一方は、上下方向第1リブ51bの他方の上方に配置されている。上下方向第1リブ51bの一方は、上下方向第1リブ51bの他方と前後及び左右方向において整列している。上下方向第1リブ51bの突出高さは、左右方向第1リブ51aの突出高さよりも低い。上下方向第1リブ51bは、第1支持部20の後面に当接する。
ケース当接第1リブ51cは、第1カバー部31、第2カバー部32及び第3カバー部33によって形成される角部を囲むように形成されている。ケース当接第1リブ51cの一方は、上側第3カバー部33aに近接して配置されている。ケース当接第1リブ51cの他方は、下側第3カバー部33bに近接して配置されている。ケース当接第1リブ51cの一方は、ケース当接第1リブ51cの他方と前後及び左右方向において整列している。ケース当接第1リブ51cは、ケース25の後面に当接する。
第2リブ52は前後方向に延びる一対のリブ50によって構成される。第2リブ52の一方は係合部36より上方に配置されている。第2リブ52の他方は係合部36より下方に配置されている。第2リブ52の一方は第2リブ52の他方と前後及び左右方向において整列している。第2リブ52の後端は、ケース当接第1リブ51cの左端に接続されている。第2リブ52はケース25の左面に当接する。
第3リブ53は前後方向に延びる一対のリブ50によって構成される。第3リブ53には、上側第3リブ53aと、下側第3リブ53bとが含まれる。上側第3リブ53aは、上側第3カバー部33aに設けられている。下側第3リブ53bは、下側第3カバー部33bに設けられている。上側第3リブ53aは下側第3リブ53bと前後及び左右方向において整列している。上側第3リブ53aの下端は下側第3リブ53bと上端と対向して配置されている。第3リブ53の左面は、第2リブ52の右端よりも右側に配置される。上側第3リブ53aの下面は、第2リブ52の一方の上面よりも上側に配置される。下側第3リブ53bの上面は、第2リブ52の他方の下面よりも下側に配置される。上側第3リブ53aの後端及び第2リブ52の一方の後端は、ケース当接第1リブ51cの一方によって接続されている。下側第3リブ53bの後端及び第2リブ52の他方の後端はケース当接第1リブ51cの他方によって接続されている。上側第3リブ53aは、ケース25の上面に当接する。下側第3リブ53bは、ケース25の下面に当接する。
図5及び図6に示すように、ケース25の上側は第2リブ52の一方及び上側第3リブ53aに当接している。ケース25の下側はケース当接第1リブ51cの他方、第2リブ52の他方及び下側第3リブ53bに当接している。上側第3リブ53aとケース25との当接領域は、下側第3リブ53bとケース25との当接領域より小さい。
以下、本実施形態に係るロック装置1の効果について説明する。シート2が使用形態にある状態では、ラッチ機構16はストライカ14に係合する。このとき、支持部材15及びラッチ機構16とカバー17との相対移動は、係合部36とリブ50とが協働することによって規制される。
具体的には、カバー17に対する支持部材15及びラッチ機構16の前方向への移動は、第2当接部41の爪部45が第1支持部20に対して前方から係合することによって規制される。カバー17に対する支持部材15及びラッチ機構16の後方向への移動は、複数の第1リブ51が第1支持部20及びケース25に対して後方から当接することによって規制される。カバー17に対する支持部材15及びラッチ機構16の左方向への移動は、第2当接部41が第1支持部20の縁部に対して左側から当接し、第2リブ52がケース25に対して左側から当接することによって規制される。カバー17に対する支持部材15及びラッチ機構16の右方向への移動は、第1当接部40が第2支持部21に対して右側から当接することによって規制される。カバー17に対する支持部材15及びラッチ機構16の上方向への移動は、上側第3リブ53aがケース25に対して上方から当接することによって規制される。カバー17に対する支持部材15及びラッチ機構16の下方向への移動は、下側第3リブ53bがケース25に対して下方から当接することによって規制される。
これにより、カバー17に対する支持部材15及びラッチ機構16の相対移動を上下・左右・前後の6方向から規制することができる。したがって、支持部材15及びラッチ機構16とカバー17とのがたつきが防止される。よって、シート2を車体に対して安定して固定することができる。また、相対移動は、少なくともカバー17に設けられた複数のリブ50によって規制されている。リブ50は比較的単純な形状を有しているため、ロック装置1の構造は全体として簡易である。したがって、ロック装置1の製造及び組付けも容易である。
リブ50は、複数の第1リブ51と、複数の第2リブ52と、複数の第3リブ53とを有する。複数の第1リブ51は、支持部材15及びケース25の少なくとも一方に後方から当接する。複数の第2リブ52は、ケース25に左方向から当接する。複数の第3リブ53は、ケース25に上方及び下方から当接する。これにより、複数のリブ50によって、後方向、左方向及び上下方向の4方向からのカバー17に対する支持部材15及びケース25の移動が規制される。これにより、支持部材15及びケース25とカバー17との間のがたつきの発生を防止することができる。よって、シート2を車体に対して安定して固定することができる。
第1リブ51の少なくとも1つは、支持部材15に後方から当接する。第2リブ52は、ケース25に左方向から当接する。第3リブ53は、ケース25に上方及び下方から当接する。これにより、第1リブ51によってカバー17に対する支持部材15の前方からの移動が規制される。第2リブ52によってカバー17に対するケース25の右方向からの移動が規制される。また、第3リブ53によってカバー17に対するケース25の上下方向からの移動が規制される。支持部材15及びケース25は結合されているため、第1リブ51、第2リブ52及び第3リブ53によって、カバー17に対する支持部材15及びケース25の4方向からの移動を規制することができる。よって、支持部材15及びラッチ機構16を安定して支持することができる。
複数の第1リブ51の少なくとも1つは、係合部36より上方に配置され、複数の第1リブ51の少なくとも1つは、係合部36より下方に配置される。複数の第2リブ52の少なくとも1つは、係合部36より上方に配置され、複数の第2リブ52の少なくとも1つは、係合部36より下方に配置される。複数の第3リブ53の少なくとも1つは、係合部36より上方に配置され、複数の第3リブ53の少なくとも1つは、係合部36より下方に配置される。これにより、第1リブ51、第2リブ52及び第3リブ53がそれぞれ係合部36の上方及び下方に配置される。よって、係合部36の周囲に複数のリブ50がバランスよく配置される。したがって、リブ50にかかる荷重が分散され易くなり、支持部材15及びラッチ機構16がカバー17によって安定して支持される。
カバー17は、第3カバー部33を有する。第3カバー部33は、第1カバー部31の上部と第2カバー部32の上部とを接続し、上下方向を向く上側第3カバー部33aを含む。また、第3カバー部33は、第1カバー部31の下部と第2カバー部32の下部とを接続し、上下方向を向く下側第3カバー部33bを含む。複数の第3リブ53は、上側第3カバー部33aに設けられた上側第3リブ53aと、下側第3カバー部33bに設けられた下側第3リブ53bとを有する。これにより、支持部材15及びラッチ機構16はカバー17によって上下方向から覆われる。よって、支持部材15及びラッチ機構16を上下方向から保護することができる。また、第3カバー部33に第3リブ53を設けることができる。よって、第3リブ53が上下方向からケース25に当接するように、カバー17に第3リブ53を設けることが容易である。
第1リブ51の少なくとも1つは、第2リブ52の後端と、上側第3リブ53a又は下側第3リブ53bの後端とを接続している。これにより、第2リブ52及び第3リブ53が第1リブ51によって接続される。よって、第2リブ52及び第3リブ53の剛性を高めることができる。よって、ロック装置1に荷重が加えられても、カバー17は変形し難く、シート2を安定して固定することができる。
カバー17は、上下対称形である。これにより、車体の右側に設けられたストライカ14(図示せず)に係合してシート2を固定する別のロック装置1(図示せず)にも同一のカバー17及びケース25を使用することができる。したがって、左右のロック装置1に必要なカバー17及びケース25を共通化することができる。
また、本実施形態では、シート2のフレームは、支持部材15が結合されるサイドフレーム10と、左右のサイドフレーム10の間に架け渡される補強部材13とを有する。支持部材15及びサイドフレーム10の結合部22は、補強部材13及びサイドフレーム10の接続部より上方又は下方にオフセットして配置されている。これにより、支持部材15は補強部材13と高さ方向において異なる位置でサイドフレーム10に接続されるため、サイドフレーム10の強度を高めることができる。
上記実施形態では、ロック装置1はシート2のサイドフレーム10に結合されていたが、これに限定されない。例えば、ロック装置1は、シート2のアッパフレーム11等の他のフレームに結合されていてもよい。