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JP7742387B2 - 二輪車両のステアリング制御システム - Google Patents
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JP7742387B2 - 二輪車両のステアリング制御システム - Google Patents

二輪車両のステアリング制御システム

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Description

本開示は二輪車両のステアリング制御システムに関する。
ステアリング(ハンドル)に荷物や幼児を載せることのできるフロントバスケットを有する自転車が利用されている。フロントバスケットへの積載重量が増えるにしたがって、車両の旋回の開始時にハンドルを回転させたり、ハンドルを中立位置に戻したりする操作に要する力が増える。
下記特許文献1では、ハンドル操作に要する力を一定とするための技術が提案されている。この文献では、ハンドルレバーと掌との間の圧力を検出するためのハンドル操作圧検出器と、ステアリング軸に取り付けられている電動モータ(文献1において「負荷装置」と称されている)とが自転車に搭載されている。そして、所望のハンドル操作圧と、検知器で検知したハンドル操作圧との差に応じたトルクが電動モータからステアリング軸に加えられる。
特開2011-005935号公報
ハンドルレバーと掌との間の圧力は、ハンドル操作のみならず、ブレーキ操作(例えば、左ハンドルのブレーキと右ハンドルのブレーキとを順次握り込む操作など)などを行うときにも大きくなる。このため、ハンドルレバーと掌との間の圧力は、ステアリング軸を回転させるか否かに関わらず大きくなる場合がある。
本開示の目的は、ハンドルへの操作圧を検知するものとは別の方法で、ステアリング軸に適切なトルクを加えることができるようにすることである。
(1)
本開示で提案するステアリング制御システムは、ステアリング軸にトルクを加えるアクチュエータと、車体のロール角速度を検出するためのセンサと、検出された前記ロール角速度に対応する方向に向けた、前記ロール角速度に応じた大きさのトルクである補助トルクを算出し、前記補助トルクに基づいて前記アクチュエータを制御する制御装置とを有している。これによれば、ハンドルへの操作圧を検知することなく、ステアリング軸に適切なトルクを加えることができる。
(2)
(1)のステアリング制御システムにおいて、前記制御装置は、右方向の前記ロール角速度が検出された場合に前記ステアリング軸を右回転させる方向の補助トルクを算出してよい。前記制御装置は、左方向の前記ロール角速度が検出された場合に前記ステアリング軸を左回転させる方向の補助トルクを算出してもよい。これによれば、ステアリング軸に適切な方向のトルクを加えることができる。
(3)
(2)のステアリング制御システムにおいて、前記制御装置は、車体が鉛直姿勢から右方向に傾斜している状態で左方向へのロール角速度が検出された場合、前記ステアリング軸に左回転の前記補助トルクを算出してもよい。前記制御装置は、車体が鉛直姿勢から左方向に傾斜している状態で右方向へのロール角速度が検出された場合、前記ステアリング軸に右回転の前記補助トルクを算出してもよい。これによれば、車体を鉛直姿勢に戻すためのトルクをステアリング軸に加えることができる。
(4)
(1)乃至(3)のうちのいずれかのステアリング制御システムにおいて、前記制御装置によって算出される前記補助トルクは、前記ロール角速度の増加に伴って増大してもよい。これによれば、ロール角速度の増加に応じたトルクをステアリング軸に加えることができる。
(5)
(4)のステアリング制御システムにおいて、前記ロール角速度の絶対値が閾値よりも低い場合、前記制御装置によって算出される前記補助トルクは実質的に0であってもよい。これによれば、ロール角速度の微細な変化によってステアリング軸に補助トルクが加えられることを抑制できる。
(6)
(1)乃至(5)のうちのいずれかのステアリング制御システムにおいて、前記制御装置は、中立位置から前記ステアリング軸が回転している方向とは反対方向であり且つ車両のロール角又は前記ステアリング軸の回転角に応じたトルクである抵抗トルクを算出してもよい。前記制御装置は、前記補助トルクと前記抵抗トルクとに基づいて、前記ステアリング軸に加える出力トルクを算出してもよい。これによれば、二輪車両の状態に応じて適切なトルクをステアリング軸に加えることができる。
(7)
(6)のステアリング制御システムにおいて、前記制御装置は、前記補助トルクと前記抵抗トルクとを加算又は減算することによって、前記出力トルクを算出してもよい。
(8)
(6)又は(7)のステアリング制御システムにおいて、前記制御装置によって算出される前記出力トルクは、車体のロールを解消しない大きさであってもよい。これによれば、二輪車両が旋回しているときに、ステアリングが運転者の意図に反して中立位置に自動的に戻ることを抑制できる。
(9)
(1)乃至(8)のうちのいずれかのステアリング制御システムにおいて、前記制御装置は、前記ロール角速度と、車両の重量及び/又は車両に積載された荷物の重量とに基づいて、前記補助トルクを算出してもよい。
(10)
(1)乃至(9)のうちのいずれかのステアリング制御システムにおいて、前記制御装置は、前記ロール角速度と車速とに基づいて前記補助トルクを算出してもよい。
(11)
(10)のステアリング制御システムにおいて、前記制御装置により算出される前記補助トルクは、前記車速が大きくなるに従って増大してもよい。これによれば、運転者がステアリングの操作に要する力をより効果的に低減できる。
(12)
(1)乃至(11)のうちのいずれかのステアリング制御システムにおいて、前記アクチュエータは前記ステアリング軸にトルクを伝達する伝達機構を含んでもよい。前記伝達機構は、閾値より大きなトルクの伝達を制限する部材を含んでもよい。これによれば、二輪車両の運転者は、ステアリング軸に伝達されるトルクに抗してステアリングを操作することができる。
(13)
(12)のステアリング制御システムにおいて、前記アクチュエータは電動モータを含んでもよい。前記電動モータの出力軸は、前記ステアリング軸から離れて配置されてもよい。前記伝達機構は、閾値より大きなトルクの伝達を制限する部材として、前記電動モータの出力軸のトルクを前記ステアリング軸に伝達するベルトを含んでもよい。これによれば、閾値より大きなトルクがステアリング軸に伝達されることを制限できる。
本開示で提案するステアリング制御システムが搭載されている二輪車両の一例を示す側面図である。 図1のステアリング制御システムを拡大した図である。 ステアリング制御システムのハードウェアを示すブロック図である。 二輪車両の操縦時におけるロール角とロール角速度の変化の一例を示す図である。 ロール角速度と負荷トルクとの相関を示すグラフである。 ロール角と負荷トルクとの相関を示すグラフである。 二輪車両が有している制御装置の機能を示す機能ブロック図である。 記憶部に記憶されているマップの一例を示す図である。 記憶部に記憶されているマップの一例を示す図である。 記憶部に記憶されているマップの一例を示す図である。 記憶部に記憶されているマップの一例を示す図である。 ステアリング制御システムで実行される制御処理の一例を示すフロー図である。
以下、本開示で提案する二輪車両のステアリング制御システムの実施形態の一例について説明する。図1は、実施形態の一例であるステアリング制御システム10が搭載されている二輪車両1の前部を示す側面図である。図2は、図1のステアリング制御システム10を拡大した図である。二輪車両1は、例えば、電動モータの動力を車輪(例えば、後輪)に伝えて運転者によるペダルの漕ぎを補助する補助システムを有する電動補助自転車であってよいし、そのような補助システムを有さない自転車であってよい。また、二輪車両1は、ガソリンモータや電動モータなどのモータの動力によって自走するオートバイであってもよい。
[1.二輪車両の概要]
図1に示すように、二輪車両1は、その前部に、運転者が握るステアリング(ハンドル)2と、ステアリング2が固定されている棒状のステアリング軸3と、フレーム4とを有している。フレーム4は、その最前部に、ステアリング軸3を回転可能となるように保持しているヘッドパイプ4aを有している。また、二輪車両1は、前輪7a、後輪7b、及び、運転者が座るサドル(シート)8を有している。二輪車両1が自転車である場合、二輪車両1は、ペダル9a及びペダル9aが取り付けられるクランク軸9bを有してよい。
ステアリング軸3は、二輪車両1において前輪7a及び後輪7bが並ぶ方向に対して垂直な方向に延びていてもよいし、垂直な方向に対して前輪7a又は後輪7bの方向に傾いていてもよい。ステアリング軸3は、運転者によるステアリング2の操作に伴い、中立位置から右方向及び左方向に回転可能である。ヘッドパイプ4aは、ステアリング軸3の下端部を収容している。ヘッドパイプ4aは、その上端部に締結具4bを有している。ステアリング軸3は、締結具4bによってヘッドパイプ4aに対する上下方向での位置が固定され、ヘッドパイプ4aによって支持されてよい。
図1に示す例では、二輪車両1は、ステアリング軸3に取り付けられているフロントバスケット6を有している。フロントバスケット6は、ステアリング軸3の回転に伴って左右方向に動くことができる。二輪車両1は、フロントバスケット6に加えて、又は、フロントバスケット6の代わりに、ステアリング2及び/又はステアリング軸3に取り付けられるチャイルドシート(不図示)を有してもよい。
例えば、フロントバスケット6やチャイルドシートなどの重量が大きい場合や二輪車両1が高速で走行している場合、車両の旋回の開始時にステアリング2を回転させたり、旋回の終了時にステアリング2を中立位置に戻すのに、大きな力を要する。また、例えば、車両が右旋回している状態で、運転者がステアリング2を素早く左方向に回転させたときに、運転者の意図に応じた素早い回転を行えることが好ましい。二輪車両1は、運転者によるステアリング2の操作を補助するため、以下に説明するステアリング制御システム10を有してよい。
[2.ステアリング制御システムの概要]
図2に示すように、ステアリング制御システム10は、ステアリング軸3にトルクを加えるアクチュエータの構成要素として、電動モータ11を有している。また、ステアリング制御システム10は、アクチュエータの構成要素として、電動モータ11からステアリング軸3にトルクを伝達する伝達機構20を有してよい。
図2に示すように、伝達機構20は、電動モータ11の出力軸11aに固定されている第1歯車21と、ステアリング軸3に固定されている第2歯車22とを有してよい。電動モータ11の出力軸11aは、ステアリング軸3と同方向(上下方向)に延びてよい。また、歯車21,22は、前後方向に並んでよい。
伝達機構20は、閾値より大きなトルクの伝達を制限する部材を含んでよい。図2に示す例では、伝達機構20は、閾値より大きなトルクの伝達を制限する部材として、電動モータ11の出力軸11aのトルクをステアリング軸3に伝達するベルト23を含んでいる。ベルト23は、例えばゴムや樹脂で形成されてよい。ベルト23の内面に形成されている凸部と凹部は、プーリー21,22の凹部と凸部とに噛み合っている。伝達機構20は、プーリー21,22及びベルト23を介して電動モータ11の回転力をステアリング軸3に伝えることで、ステアリング軸3に、ステアリング軸3の周方向におけるトルクを加えることができる。また、伝達機構20に閾値より大きなトルクが加えられた場合、ベルト23の凸部と凹部は、プーリー21又はプーリー22の凹部と凸部から外れる(すなわちベルト23はプーリー21又はプーリー22に対して滑る)。これにより、閾値より大きなトルクがステアリング軸3に伝達されることを制限できる。二輪車両1の運転者は、ステアリング軸3に伝達されるトルクに抗してステアリング2を操作することができる。
ステアリング制御システム10は、ステアリング2の回転角(操舵角)を検出するステアリングセンサ30を有してよい。電動モータ11及びステアリングセンサ30は、ステアリング軸3に対して交差する方向に、ステアリング軸3に対して位置してよい。図2に示す例では、電動モータ11及びステアリングセンサ30は、フレーム4に取り付けられる支持台12に固定され、ステアリング軸3の後方に配置されている。電動モータ11及びステアリングセンサ30は、支持台12の上において前後方向に並んでいる。
図2に示すように、ステアリング軸3には、第2プーリー22とは別の位置に、第1歯車31が固定されてよい。ステアリングセンサ30は、ステアリング軸3と同方向(図2の上下方向)に延びている検出軸30aを有してよく、この検出軸30aに、第2歯車32が固定されてよい。これらの歯車31,32は、前後方向に並んでよく、これらの歯車31,32の歯は直接噛み合ってよい。ステアリング軸3が回転することで、検出軸30aは、歯車31,32のギア比に応じた角度で回転する。これにより、ステアリングセンサ30は、ステアリング軸3の周方向での回転角度を検出できる。すなわち、ステアリングセンサ30は、ステアリング2の回転角を検出できる。
図3は、ステアリング制御システム10のハードウェアを示すブロック図である。ステアリング制御システム10は、図2に示した電動モータ11、伝達機構20、及びステアリングセンサ30の他に、バッテリ15と、モータ駆動装置16と、重量センサ40と、車速センサ50と、傾きセンサ60と、制御装置100とを有してよい。また、ステアリング制御システム10は、運転者によるペダル9aへの踏力を検知する踏力センサを有してもよい。
制御装置100は、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置と、当該演算装置における演算処理を実行するためのプログラムやマップを記憶している記憶装置100Mとを有している。記憶装置100Mは、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などの記憶媒体であってよい。
バッテリ15は、モータ駆動装置16に電力を供給する。バッテリ15は、モータ駆動装置16とは異なる装置や部品(例えば、制御装置100)に電力を供給してもよい。モータ駆動装置16は、バッテリ15の電力を受け、制御装置100により決定された後述する補助トルクに応じた電力を電動モータ11に供給する。制御装置100は、後述するように、ステアリングセンサ30、重量センサ40、車速センサ50、及び傾きセンサ60において検出された値に基づいて、電動モータ11からステアリング軸3に適切なトルクを加えるための補助トルクを決定する。
ステアリングセンサ30は、先述したように、ステアリング2の回転角を検出する。重量センサ40は、二輪車両1の重量を検出する。重量センサ40は、二輪車両1に積載された荷物の重量を検出してもよい。重量センサ40は、二輪車両1のフロントバスケット6やチャイルドシートなどに積載された荷物や人の重量を検出してもよい。
車速センサ50は、二輪車両1の進行方向(例えば、前方)における速度(車速)を検出する。傾きセンサ60は、二輪車両1の車体のロール角度やロール角速度を検出する。二輪車両1の車体のロール角とは、車体の前後方向に沿った軸を中心とする周方向における角度であり、車体の左方向又は右方向への傾倒角度である。また、二輪車両1の車体のロール角速度とは、単位時間におけるロール角の変位量である。
車速センサ50は、例えば、前輪7a又は後輪7bに取り付けられる磁気式の回転センサであってよい。この場合、車速センサ50は、前輪7a又は後輪7bの外周縁の一部分に取り付けられる磁石がセンサ本体に到来したタイミングでパルス信号を出力する。また、傾きセンサ60は、車体のフレーム4などに取り付けられる慣性計測装置(IMU:Inertial Measurement Unit)であってよい。
[3.ロール角、ロール角速度の詳細]
図4は、二輪車両1の操縦時におけるロール角とロール角速度の一例を示す図である。図4の(1)は、二輪車両1が直進走行している状態を示し、図4の(2)は、二輪車両1が(1)の状態から右方向へ旋回している状態を示し、図4の(3)は、二輪車両1が(2)の状態から直進走行の状態に戻っている途中の状態を示している。
図4の(1)では、二輪車両1は直進しており、車体が左右方向に傾倒していない鉛直姿勢(中立姿勢)にある。この場合、車体のロール角θ及びロール角速度Δθは、0であってよい。以下の説明では、車体が右方向に傾倒している場合のロール角を正の値で示し、車体が左方向に傾倒している場合のロール角を負の値で示している。また、車体が右方向に傾倒していくタイミングでのロール角速度を正の値で示し、車体が左方向に傾倒していくタイミングでのロール角速度を負の値で示している。
図4の(2)に示すように、二輪車両1が右方向に旋回する場合、車体は右方向に傾倒する。ここでの車体のロール角θは、θ1(θ1>0)であってよい。また、図4の(3)に示すように、二輪車両1が右方向に旋回している状態から直進の状態に戻るとき、車体の右方向への傾倒角度は(2)の状態よりも浅くなる。ここでの車体のロール角θは、θ2(0<θ2<θ1)であってよい。
図4の(1)及び(2)に示すように、車体が右方向に傾倒していくタイミングでのロール角速度Δθは、a(a>0)であってよい。また、図4の(2)に示すように、車体が右方向に傾倒しており、その状態から左方向又は右方向への更なる傾倒が生じていないタイミング(すなわち、二輪車両1が右方向への旋回を続けているタイミング)でのロール角速度Δθは、0であってよい。また、図4の(2)及び(3)に示すように、二輪車両1が右方向に旋回している状態から直進の状態に戻るタイミングでのロール角速度Δθは、-b(-b<0)であってよい。
本願の発明者は、二輪車両が走行している状態でロール角速度と負荷トルクとを実測し、それらの間に高い相関関係があること見いだした。実測された「負荷トルク」とは、ステアリング制御システム10を有していない二輪車両1のステアリング2を運転者が操作するときに、ステアリング軸3に生じたトルクである。負荷トルクは、例えば、ステアリング軸3又はその周囲に取り付けられるトルクセンサによって検出される。
図5Aは、実測されたロール角速度と負荷トルクとの相関を示すグラフである。図5Aでは、縦軸がロール角速度と負荷トルクとの相関係数を示し、横軸がロール角速度を検出したタイミングと負荷トルクを検出したタイミングとの時間差を示している。例えば、時間差:0(横軸の値が0)での相関係数は、同じタイミングで検出されたロール角速度と負荷トルクとの間の相関係数である。また、時間差:-100ミリ秒(横軸の値が-100)での相関係数は、負荷トルクを検出したタイミングから100ミリ秒遅れたタイミングで検出されたロール角速度と、負荷トルクとの間の相関係数である。時間差:+100ミリ秒(横軸の値が+100)での相関係数は、負荷トルクを検出したタイミングより100ミリ秒前に検出されていたロール角速度と、負荷トルクとの間の相関係数である。
この実測により、図5Aに示すように、ロール角速度と負荷トルクとの相関係数は、ロール角速度を検出したタイミングと負荷トルクを検出したタイミングとの時間差が0であるときに、実質的に「1」となることが分かった。このことから、ロール角速度は実質的に負荷トルクを示していると言える。すなわち、ロール角速度の変化とその大きさは、実質的に負荷トルクの変化と大きさを示していると言える。
そこで、ステアリング制御システム10は、後において説明するように、ロール角速度に応じた大きさであり、且つ、ロール角速度に対応する方向に向けたトルクをステアリング軸3に加える。図5Aで示すように、負荷トルクが変化するタイミングは、ロール角速度が変化するタイミングと略一致する。このため、ステアリング制御システム10によれば、負荷トルクが増大するタイミング(運転者がステアリング2にトルクを加えるタイミング)で、負荷トルクを軽減又は打ち消すためのトルクをステアリング軸3に加えることが可能になる。
なお、本願の発明者は、二輪車両が走行している状態でロール角と負荷トルクとを実測し、それらの間の相関関係は、ロール角速度と負荷トルクとの間の相関関係よりも低いことを見いだした。
図5Bは、実測されたロール角と負荷トルクとの相関を示すグラフである。図5Bでは、縦軸がロール角と負荷トルクとの相関係数を示し、横軸がロール角を検出したタイミングと負荷トルクを検出したタイミングとの時間差を示している。図5Bにおいて、例えば、時間差:0(横軸の値が0)での相関係数は、同じタイミングで検出されたロール角と負荷トルクとの間の相関係数である。また、時間差:-100ミリ秒(横軸の値が-100)での相関係数は、負荷トルクを検出したタイミングから100ミリ秒遅れたタイミングで検出されたロール角と、負荷トルクとの間の相関係数である。時間差:+100ミリ秒(横軸の値が+100)での相関係数は、負荷トルクを検出したタイミングより100ミリ秒前に検出されていたロール角と、負荷トルクとの間の相関係数である。
図5Bに示すように、ロール角速度と負荷トルクとの相関は、ロール角速度を検出したタイミングと負荷トルクを検出したタイミングとの時間差が-100~-200であるときに、もっとも「1」に近くなる。このことから、ロール角の変化は、負荷トルクの変化より僅かに遅れて生じると言える。
[4.制御装置の機能]
図6は、ステアリング制御システム10の制御装置100が有している機能を示す機能ブロック図である。図6に示すように、制御装置100は、機能として、ロール角速度取得部110と、重量取得部120と、車速取得部130と、旋回値取得部140と、補助トルク算出部150と、補助トルク補正部160と、抵抗トルク算出部170と、抵抗トルク補正部180と、出力トルク算出部190とを有してよい。
ロール角速度取得部110は、傾きセンサ60において検出された二輪車両1のロール角速度を取得する。車速取得部130は、車速センサ50において検出された車速を取得する。
重量取得部120は、重量センサ40が検出した二輪車両1の重量、及び/又は、二輪車両1に積載された荷物の重量(例えば、フロントバスケット6の荷物やチャイルドシートの子供の重量)を取得してもよい。重量取得部120は、重量センサ40が検出した現在の二輪車両1の重量から荷物が積載されていない状態の二輪車両1の重量を引くことによって、二輪車両1に積載された荷物の重量を取得してもよい。また、重量取得部120は、ペダル9aへの踏力と二輪車両1の加速度との比に基づいて、二輪車両1の重量を算出してもよい。この場合、二輪車両1は、重量センサ40を有さなくてもよい。
旋回値取得部140は二輪車両1の旋回値を取得する。旋回値とは二輪車両1の旋回の度合いを示す値であり、具体的には、ステアリング軸3の回転角、又は車体のロール角である。旋回値取得部140は、例えば、ステアリングセンサ30において検出されたステアリング2の回転角を車両旋回値として取得する。旋回値取得部140は、傾きセンサ60において検出された二輪車両1のロール角を旋回値として取得してもよい。この場合、ステアリング制御システム10は、図2に示したステアリングセンサ30及び歯車31,32を有さなくてもよい。
[4-1.補助トルクの算出]
補助トルク算出部150は、ロール角速度取得部110において取得されたロール角速度に応じた大きさのトルクである補助トルクを算出する。先述したように、負荷トルクの変化タイミングと大きさは、ロール角速度の変化タイミングと大きさとにそれぞれ略一致する。このため、ロール角速度に応じた大きさの補助トルクを算出してステアリング軸3に出力することにより、負荷トルクが増大するタイミングで、負荷トルクを軽減又は打ち消すトルクをステアリング軸3に加えることが可能になる。
補助トルク算出部150は、記憶装置100Mに記憶されているマップに基づいて補助トルクを算出してよい。この他にも、補助トルク算出部150は、予め定められた計算式に基づいて、補助トルクを算出してもよい。
図7は、記憶装置100Mに記憶されているマップの一例を示す図である。図7に示すマップでは、横軸はロール角速度であり、横軸の正の値は右方向へのロール角速度を示し、負の値は左方向へのロール角速度を示している。また、同図のマップでは、縦軸は補助トルクを示し、縦軸の正の値は右回転への補助トルクを示し、縦軸の負の値は左回転の補助トルクを示している。補助トルク算出部150は、図7に示すマップを参照し、ロール角速度取得部110によって取得されたロール角速度に応じた補助トルクを算出してよい。
補助トルク算出部150は、二輪車両1のロール角速度に対応する方向に向けた補助トルクを算出する。例えば、補助トルク算出部150は、傾きセンサ40において右方向のロール角速度が検出された場合(右方向にロール角が変化した場合)、ステアリング軸3を右回転させる方向の補助トルクを算出する。例えば、図4の(1)及び(2)に示すように、ロール角速度Δθが正の値であり、右方向へのロール角の変化を示す場合、補助トルク算出部150は、ステアリング軸3に右回転の力を加えるための補助トルクを算出する。
反対に、補助トルク算出部150は、傾きセンサ40において左方向のロール角速度が検出された場合(左方向にロール角が変化した場合)、ステアリング軸3を左回転させる方向の補助トルクを算出する。例えば、図4の(2)及び(3)に示すように、ロール角速度Δθに対応する方向が負の値であり、左方向へのロール角の変化を示す場合、補助トルク算出部150は、ステアリング軸3に左回転の力を加えるための補助トルクを算出する。
補助トルク算出部150は、車体が鉛直姿勢から右方向に傾斜している状態で左方向へのロール角速度が検出された場合、ステアリング軸3を左方向させる方向の補助トルクを算出する。また、補助トルク算出部150は、車体が鉛直姿勢から左方向に傾斜している状態で右方向へのロール角速度が検出された場合、ステアリング軸3を右回転させる方向の補助トルクを算出する。例えば、図4の(2)及び(3)に示すように、車体が右方向に傾斜している状態で左方向のロール角速度Δθが検出された場合、補助トルク算出部150は、ステアリング軸3を左回転させる方向の補助トルクを算出する。
ロール角速度の絶対値が所定値(例えば、0)よりも大きい範囲内(図7の+xa~+xbと、-xa~-xbとの範囲内)にある場合、補助トルク算出部150によって算出される補助トルク(補助トルクの絶対値)が、ロール角速度(ロール角速度の絶対値)の増加に伴って増大するように、図7に示すマップは設計されている。例えば、ロール角速度が正方向(図7の右方向)に大きくなる場合に算出される補助トルクは、正方向(図7の上方向)、つまり右回転の方向に大きくなる。これと同様に、ロール角速度が負方向(図7の左方向)に大きくなる場合に算出される補助トルクは、負方向(図7の下方向)、つまり左回転の方向に大きくなる。このようにすることで、例えば、鉛直姿勢にある二輪車両1が旋回するために傾斜し、ロール角速度取得部110において大きなロール角速度が取得された場合に、大きな補助トルクをステアリング軸3に加えることが可能になる。すなわち、ステアリング2の操作が必要になるタイミングで、大きな補助トルクをステアリング軸3に加えることが可能になる。これにより、運転者がステアリング2の操作に要する力を効果的に低減できる。
また、図7に示すマップで示すように、ロール角速度が閾値(図7の+xb又は-xb)を超える場合には、ロール角速度が閾値より小さい場合に比して、ロール角速度(ロール角速度の絶対値)の増加に伴う補助トルク(補助トルクの絶対値)の増加量が小さくなってもよい。このようにすることで、ステアリング軸3に過大な補助トルクが加えられることを抑制できる。図7で示すように、ロール角速度が閾値(図7のxb又は-xb)を超える場合には、ロール角速度(ロール角速度の絶対値)の増加によらず補助トルク(補助トルクの絶対値)は一定であってよい。
また、ロール角速度が0を含む範囲内(図7の-xa~+xaの範囲内)である場合(ロール角速度の絶対値が閾値(xa)よりも低い場合)、補助トルク算出部150によって算出される補助トルクが実質的に0になるように、図7に示すマップは設計されている。このように、いわゆる不感帯を設けることにより、ロール角速度の微細な変化によってステアリング軸3に補助トルクが加えられることを抑制できる。
車体の寸法と重量が固定である場合、二輪車両の旋回時に車両の姿勢が安定するステアリングの回転角(セルフステアリング角)は、車体のロール角によって一意に定まる。したがって、ロール角が変化すると、セルフステアリング角も変化する。図7で定められる補助トルクは、例えば、単位時間あたりのロール角の変化(すなわち、ロール角速度)に必要な、セルフステアリング角の変化量を実現するのに必要となるトルクである。したがって、このような補助トルクがアクチュエータ(電動モータ11及び伝達機構20)からステアリング軸3に加えられると、運転者に求められるステアリング2の操作力を低減しつつ、安定した旋回(セルフステアリング角を維持した旋回)を実現できる。
制御装置100は、ロール角速度取得部110が取得したロール角速度と、このロール角速度とは別のパラメータに基づいて、補助トルクを算出してもよい。例えば、図6に示す補助トルク補正部160が、ロール角速度取得部110が取得したロール角速度とは異なる値に基づいて、補助トルク算出部150によって算出された補助トルクを補正してよい。
ロール角速度とは異なる値は、二輪車両1の重量や、二輪車両1に積載された荷物の重量であってよい。制御装置100は、例えば、ロール角速度と、二輪車両1の重量及び/又は二輪車両1に積載された荷物の重量とに基づいて、補助トルクを算出してよい。この場合、補助トルク補正部160が、重量(二輪車両1の重量及び/又は二輪車両1に積載された荷物の重量)に基づいて、補助トルク算出部150によって算出された補助トルクを補正してよい。
車両や車両に積載された荷物が重い場合、ステアリング2を操作するためには、大きな力が必要になる。このため、補助トルク算出部150によって算出される補助トルク(補助トルク補正部160によって補正される補助トルク)は、二輪車両1の重量や二輪車両1に積載された荷物の重量の増加に伴って増大してよい。このようにすることで、運転者がステアリング2の操作に要する力をより効果的に低減できる。
ロール角速度とは異なる値は、車速であってもよい。制御装置100は、例えば、ロール角速度取得部110が取得したロール角速度と、車速取得部130が取得した車速とに基づいて、補助トルクを算出してもよい。この場合、補助トルク補正部160が、補助トルク算出部150によって算出された補助トルクを車速に基づいて補正してよい。
図8は、記憶装置100Mに記憶されているマップの一例を示す図である。図8に示すマップでは、横軸が車速を示し、縦軸が補正量を示している。補助トルク補正部160は、図8に示すマップを参照し、車速取得部130によって取得された車速に応じた補助トルクの補正量を算出してよい。
図8で示す補正量は、例えば補正前の補助トルクと補正後の補助トルクとの比率であってよい。すなわち、補助トルク補正部160は、補助トルク算出部150によって算出された補助トルクに、図8から得られる補正量(比率)を乗じてよい。これとは異なり、記憶装置100Mには、補助トルク算出部150によって算出された補助トルクに加算(又は減算)される補正量を示すマップが格納されていてもよい。
二輪車両1が高速で走行している場合、ジャイロ効果によって二輪車両1の進行方向が一定に保たれる。この場合、二輪車両1の進行方向を変えるためにステアリング2を操作するのに、大きな力が必要になる。このため、制御装置100により算出される補助トルクは、車速が大きくなるに従って増大してよい。車速が所定の範囲内(図8のxc~xdの範囲内)では、車速の増加に伴って補助トルクの補正量が増大するように、図8に示すマップは設計されている。このようにすることで、運転者がステアリング2の操作に要する力をより効果的に低減できる。
なお、車速が所定の閾値(図8のxd)を上回る場合は、車速の増加に依ることなく補助トルクの補正量を一定としてよい。また、車速が所定の閾値(図8のxc)を下回る場合や、ペダル9aに踏力が掛かっていない場合は、制御装置100により算出される補助トルクを0としてもよい。
なお、制御装置100は、二輪車両1の形状などに基づいて、補助トルクを算出してもよい。また、二輪車両1は前側の重量(例えば、フロントバスケット6やチャイルドシートなどの重量)を検知する重量センサ40と、後側の重量(例えば、サドル8の後方に取り付けられる後かごの重量)を検知する重量センサとを有してもよい。この場合、制御装置100は、2つの重量センサが検知した重量に基づいて、補助トルクを算出してもよい。
また、図6を参照しながら説明する例では、補助トルク算出部150によって算出された補助トルクを補助トルク補正部160が補正していた。しかしながら、補助トルクを算出するための処理は、これに限られない。
例えば、補助トルク算出部150が、ロール角速度と車速とに基づいて補助トルクを直接算出してもよい。この場合、補助トルク算出部150は、記憶装置100Mに記憶されている3次元以上のマップ(ロール角速度と車速と補助トルクとを対応づけるマップ)を利用してよい。同様に、補助トルク算出部150が、ロール角速度と重量に基づいて、補助トルクを直接算出してもよい。この場合、補助トルク算出部150は、記憶装置100Mに記憶されている3次元以上のマップ(ロール角速度と重量と補助トルクとを対応づけるマップ)を利用してよい。このように、補助トルク算出部150は、ロール角速度とは別のパラメータ(車速や重量など)に基づいて、直接的に補助トルクを算出してもよい。
[4-2.抵抗トルクの算出]
抵抗トルク算出部170は、ステアリング軸3が中立位置から回転している方向とは反対方向のトルクである抵抗トルクを算出する。抵抗トルク算出部170が算出する抵抗トルクは、旋回値取得部140が取得した車両旋回値に応じた大きさである。車両旋回値は、上述したように、二輪車両1のロール角であってもよいし、ステアリング軸3の回転角であってもよい。このようにすることで、ステアリング軸3の回転角度が大きくならないように、ステアリング軸3への抵抗トルクを加えることができる。また、ステアリング軸3の角速度の範囲や角度位置の範囲を制限せずに、車両旋回値に応じた抵抗トルクをステアリング軸3に加えることができる。例えば、運転者は、車両が右方向に旋回している状態で、ステアリング軸3を素早く左回転させることが可能になる。
抵抗トルク算出部170は、補助トルク算出部150と同様に、記憶装置100Mに記憶されているマップに基づいて抵抗トルクを算出してよい。また、抵抗トルク算出部170は、予め定められた計算式に基づいて、抵抗トルクを算出してもよい。
図9は、記憶装置100Mに記憶されているマップの一例を示す図である。図9に示すマップでは、横軸は車両旋回値である。横軸の正の値は右方向への旋回を示す車両旋回値(右方向への二輪車両1のロール角又はステアリング軸3の回転角)を示し、横軸の負の値は左方向への旋回を示す車両旋回値を示している。また、同図のマップでは、縦軸は抵抗トルクである。縦軸の正の値は、ステアリング軸3を右回転させる方向の抵抗トルクを示し、縦軸の負の値は、ステアリング軸3を左回転させる方向の抵抗トルクを示している。抵抗トルク算出部170は、図9に示すマップを参照し、旋回値取得部140によって取得された車両旋回値に応じた抵抗トルクを算出してよい。
抵抗トルク算出部170は、旋回値取得部140によって取得された車両旋回値に示される方向とは逆の方向に向けた抵抗トルクを算出する。抵抗トルク算出部170は、例えば、二輪車両1が右方向に傾倒しているときに、言い換えれば、ステアリング軸3が中立位置から右方向に回転しているときに、ステアリング軸3を左回転させる方向の抵抗トルクを算出する。反対に、二輪車両1が左方向に傾倒しているときに、言い換えれば、ステアリング軸3が中立位置から左方向に回転しているときに、抵抗トルク算出部170は、ステアリング軸3を右回転させる方向の抵抗トルクを算出する。
車両旋回値の絶対値が0よりも大きい範囲内(図9の例では+xe~+xfと、-xe~-xfとの範囲内)では、抵抗トルク算出部170によって算出される抵抗トルク(抵抗トルクの絶対値)は、車両旋回値(車両旋回値の絶対値)が大きくなるに従って増大するように、図9に示すマップは設計されている。例えば、車両旋回値が正方向に大きくなるに従って、抵抗トルクは、負方向(図9の下方向)、つまり左回転の方向に大きくなる。すなわち、ロール角が右方向に大きくなるに従って、或いはステアリング軸が右回転の方向に大きくなるに従って、抵抗トルクは左回転の方向に大きくなる。反対に、車両旋回値が負方向に大きくなるに従って、抵抗トルクは、正方向(図9の上方向)、つまり右回転の方向に大きくなる。すなわち、ロール角が左方向に大きくなるに従って、或いはステアリング軸が左回転の方向に大きくなるに従って、抵抗トルクは右回転の方向に大きくなる。このようにすることで、例えば、車両が右方向に大きく傾いていたり、ステアリング2が中立位置から右回転の方向に大きく回転しているときに、運転者はステアリング軸3をより素早く左回転させることが可能になる。
また、図9に示すマップは、車両旋回値が閾値(図9の+xf又は-xf)を超える場合には、車両旋回値が閾値よりも小さい場合に比して、車両旋回値の増加に伴う抵抗トルクの増加量が小さくなるように、設計されている。このようにすることで、ステアリング軸3に過大な抵抗トルクが加えられることを抑制できる。図9に示すように、車両旋回値が閾値(図9のxf又は-xf)を超える範囲では、車両旋回値の増加に依らず抵抗トルクは一定となっていてよい。
また、車両旋回値が0を含む範囲内(図9の-xe~+xeの範囲内)である場合(車両旋回値の絶対値が閾値(xe)よりも低い場合)に、抵抗トルクが実質的に0になるように、図9に示すマップは設計されている。このように不感帯を設けることにより、車両旋回値の微細な変化によって、ステアリング軸3に抵抗トルクが加えられることを抑制できる。
制御装置100は、旋回値取得部140が取得した車両旋回値と、車両旋回値とは別のパラメータに基づいて、抵抗トルクを算出してもよい。例えば、図6に示す抵抗トルク補正部180が、車両旋回値とは異なる値に基づいて、抵抗トルク算出部170によって算出された補助トルクを補正してよい。
車両旋回値とは異なる値は、例えば、二輪車両1の重量や、二輪車両1に積載された荷物の重量であってよい。制御装置100は、例えば、車両旋回値と、二輪車両1の重量及び/又は二輪車両1に積載された荷物の重量とに基づいて、抵抗トルクを算出してよい。この場合、抵抗トルク補正部180が、重量(二輪車両1の重量及び/又は二輪車両1に積載された荷物の重量)に基づいて、抵抗トルク算出部170によって算出された抵抗トルクを補正してよい。これにより、運転者がステアリング2の操作に要する力をより効果的に低減できる。
車両旋回値とは異なる値は、例えば、車速であってもよい。制御装置100は、例えば、車両旋回値と、車速取得部130が取得した車速とに基づいて、抵抗トルクを算出してもよい。この場合、抵抗トルク補正部180が、抵抗トルク算出部170によって算出された抵抗トルクを車速に基づいて補正してよい。
図10は、記憶装置100Mに記憶されているマップの一例を示す図である。図10に示すマップでは、横軸が車速を示し、縦軸が補正量を示している。抵抗トルク補正部180は、図10に示すマップを参照し、車速取得部130によって取得された車速に応じた抵抗トルクの補正量を算出してよい。
図10で示す補正量は、例えば補正前の抵抗トルクと補正後の抵抗トルクとの比率であってよい。すなわち、補助トルク補正部180は、抵抗トルク算出部170によって算出された抵抗トルクに、図10から得られる補正量(比率)を乗じてよい。これとは異なり、記憶装置100Mには、抵抗トルク算出部170によって算出された抵抗トルクに加算(又は減算)される補正量を示すマップが格納されていてもよい。
二輪車両1の車速が高速である場合、二輪車両1にはジャイロ効果が生じているため、フロントバスケット6やチャイルドシートなどにおける積載重量に起因するステアリング軸3の回転(ステアリング2のふらつき)は生じにくい。このため、図10に示すマップでは、車速が高速(第1の車速域)である場合の抵抗トルクの補正量は、中速(第2の車速域)である場合の抵抗トルクの補正量よりも小さくなるように設計されている。図10において、高速(第1の車速域)は、車速xj以上の車速域である。また、図10において、中速(第2の車速域)とは、第1の車速域よりも低い車速域であり、図10で示す例では、車速xh以上、xi以下の車速域である。
ステアリング軸3の回転方向とは反対方向への抵抗トルクは、二輪車両1の車速が中速である場合に、高速である場合に比して、大きくすることが好ましい。このため、図10に示すマップは、車速が中速である場合(図10のxh~xiの範囲内である場合)、高速である場合に比して、抵抗トルクの補正量が大きくなるように設計されている。
また、二輪車両1の車速が低速である場合、二輪車両1はステアリング2及びステアリング軸3を大きく回転させることで小さい旋回半径で回ることができる。この場合、制御装置100により算出される抵抗トルクは、ステアリング軸3の回転を阻害しないように、小さくすることが好ましい。このため、図10に示すマップでは、車速が低速である場合(図10のxg以下である場合)、抵抗トルクの補正量は小さくなるように設計されている。
なお、図10で示す例とは異なり、記憶装置100Mに記憶されているマップにおいて、車速が低速である場合、車速が中速である場合と同様に、抵抗トルクの補正量は、車速が高速である場合に比して大きくなるように設計されてもよい。
なお、制御装置100は、二輪車両1の形状などに基づいて、抵抗トルクを算出してもよい。また、制御装置100は、前側(例えば、フロントバスケット6やチャイルドシート)の重量を検知する重量センサ40と、後側(例えば、サドル8の後方に取り付けられる後かご)の重量を検知する重量センサとが検知した各重量に基づいて、抵抗トルクを算出してもよい。
また、図10を参照しながら説明する例では、抵抗トルク算出部170によって算出された抵抗トルクを抵抗トルク補正部180が補正していた。しかしながら、抵抗トルクを算出するための処理は、これに限られない。
例えば、抵抗トルク算出部170が、車両旋回値と車速とに基づいて抵抗トルクを直接算出してもよい。この場合、抵抗トルク算出部170は、記憶装置100Mに記憶されている3次元以上のマップ(車両旋回値と車速と抵抗トルクとを対応づけるマップ)を利用してよい。同様に、抵抗トルク算出部170が、車両旋回値と重量に基づいて、抵抗トルクを直接算出してもよい。この場合、抵抗トルク算出部170は、記憶装置100Mに記憶されている3次元以上のマップ(車両旋回値と重量と抵抗トルクとを対応づけるマップ)を利用してよい。このように、抵抗トルク算出部170は、ロール角速度とは別のパラメータ(車速や重量など)に基づいて、直接的に補助トルクを算出してもよい。
[4-3.出力トルクの算出]
出力トルク算出部190は、補助トルク算出部150及び補助トルク補正部160によって算出された補助トルクと、抵抗トルク算出部170及び抵抗トルク補正部180によって算出された抵抗トルクとに基づいて、ステアリング軸3に加える出力トルクを算出する。出力トルク算出部190は、補助トルクと抵抗トルクとを加算又は減算することによって、出力トルクを算出する。
補助トルクによるステアリング軸3の回転方向と、抵抗トルクによるステアリング軸3の回転方向とが互いに反対の方向である場合、出力トルク算出部190は、補助トルクと抵抗トルクとの差(補助トルクの絶対値と抵抗トルクの絶対値との差)に基づいて、出力トルクを算出する。出力トルク算出部190は、補助トルクの絶対値と抵抗トルクの絶対値との差を、出力トルクとして算出してよい。
出力トルク算出部190は、抵抗トルク(抵抗トルクの絶対値)が補助トルク(補助トルクの絶対値)よりも小さい場合には、運転者の操作によりステアリング軸3に作用しているトルクと同じ方向の出力トルクを算出する。例えば、図4の(1)及び(2)に示すように、二輪車両1が鉛直姿勢にある状態から右方向に傾倒してロール角速度が生じている場合には、運転者によるステアリング2の操作を補助するため、出力トルク算出部190は、ステアリング軸3に加えるトルクとして右回転の出力トルク(すなわち、補助トルク)を算出する。
また、出力トルク算出部190は、抵抗トルク(抵抗トルクの絶対値)が補助トルク(補助トルクの絶対値)よりも大きい場合には、ステアリング軸3が中立位置から回転している方向とは反対方向の出力トルクを算出する。例えば、図4の(2)に示すように、二輪車両1が右方向に傾倒しておりロール角速度が生じていない場合には、出力トルク算出部190は、ステアリング軸3に加えるトルクとして、左回転の出力トルクを算出する。この出力トルクにより、ステアリング軸3の回転角度が大きくならないように、ステアリング軸3への出力トルク(すなわち、抵抗トルク)を加えることができる。
また、補助トルクによるステアリング軸3の回転方向と、抵抗トルクによるステアリング軸3の回転方向とが同じ方向である場合、出力トルク算出部190は、補助トルクと抵抗トルクとの和に基づいて、出力トルクを算出してよい。出力トルク算出部190は、補助トルクと抵抗トルクとの和を、出力トルクとして算出してよい。
例えば、図4の(2)及び(3)に示すように、車体が右方向に傾斜している状態で左方向のロール角速度(鉛直姿勢に向けたロール角の変化)が検出された場合、ステアリング軸3に対する補助トルクの回転方向と抵抗トルクの回転方向とは一致している。ここで、出力トルク算出部190は、補助トルクと抵抗トルクとの和(補助トルクの絶対値と抵抗トルクの絶対値との和)に基づいて、出力トルクを算出してよい。このようにすることで、二輪車両1の旋回終了時(車体を傾倒している姿勢から鉛直姿勢に戻すとき)に、ステアリング2の中立位置に向けて大きな出力トルクを算出できる。
出力トルク算出部190によって算出される出力トルクには、上限値が設定されてよい。例えば、出力トルク算出部190によって算出される出力トルクは、二輪車両1の車体のロール(傾斜)を解消しない大きさであることが好ましい。このようにすることで、二輪車両1が旋回しているときに、ステアリング2が運転者の意図に反して中立位置に自動的に戻ることを抑制できる。これにより、旋回中のステアリング軸3の回転角度を運転者の意図のとおりに一定に保つことができ、二輪車両1の旋回時に、いわゆるセルフステアリングの状態を保つことができる。
出力トルクは、車両の積載重量(フロントバスケット6やチャイルドシートなどにおける積載重量)に起因してステアリング軸3に作用するトルクよりも小さいことが好ましい。出力トルクは、10ニュートンメートル(Nm)よりも小さくてよい。より好ましくは、出力トルクは、7ニュートンメートル(Nm)よりも小さくてよい。10ニュートンメートル(Nm)は、一般的な運転者が発揮し得るトルクよりも小さい。そのため、出力トルクを10ニュートンメートル(Nm)以下の値とすることで、運転者は、アクチュエータ(電動モータ11及び伝達機構20)がステアリング軸3に作用させているトルクに抗して、ステアリング2を回転させることができる。
制御装置100は、出力トルク算出部190によって算出された出力トルクに基づいて、アクチュエータ(より具体的には、電動モータ11)を制御する。より具体的には、制御装置100は、出力トルク算出部190により算出された出力トルクに応じた指令値(トルク指令値)をモータ駆動装置16に出力する。そして、モータ駆動装置16は、トルク指令値に応じた電流を電動モータ11に供給する。これにより、電動モータ11及び伝達機構20が駆動し、ステアリング軸3に、出力トルクに応じた大きさと向きのトルクが加えられる。
[5.フローチャート]
図11は、ステアリング制御システム10で実行される制御処理の一例を示すフロー図である。ステアリング制御システム10は、図11に示す制御処理を繰り返し実行してよい。
図11に示すように、制御装置100は、二輪車両1が押し歩きの状態であるか否かを判定してよい(ステップS101)。押し歩きの状態であるか否かの判定処理は、例えば、運転者によるペダル9aへの踏力をセンサ(踏力センサ)で検知されているか否かと、車速とによって実行できる。制御装置100は、例えば、運転者によるペダル9aへの踏力が加えられておらず、車速が0より大きい場合には、二輪車両1が押し歩きの状態であると判定し、運転者によるペダル9aへの踏力が加えられている場合には、二輪車両1が押し歩きの状態でないと判定する。
二輪車両1が押し歩きの状態でないと判定される場合(ステップS101のN)、制御装置100は、補助トルクと抵抗トルクとの双方を算出してよい。この場合、補助トルク算出部150は、ロール角速度に基づいて補助トルクを算出する(ステップS102)。そして、抵抗トルク算出部170は、車両旋回値(二輪車両1のロール角又はステアリング軸3の回転角)に基づいて抵抗トルクを算出する(ステップS103)。ステップ102の処理において、補助トルク補正部160は、補助トルク算出部150によって算出された補助トルクを、車速や重量などに基づいて補正してよい。ステップ103の処理において、抵抗トルク補正部180は、抵抗トルク算出部170によって算出された抵抗トルクを、車速や重量などに基づいて補正してよい。なお、ステップS102の処理とステップS103の処理を実行する順序は逆であってもよいし、ステップS102の処理とステップS103の処理が同時に実行されてもよい。
二輪車両1が押し歩きの状態であると判定される場合(ステップS101のY)、制御装置100は、抵抗トルクのみを算出してよい(ステップS103)。このようにすることで、ステアリング軸3に、抵抗トルクとは逆方向の補助トルクが作用することを抑制できる。
次いで、制御装置100は、出力トルクを算出し(ステップS104)、この出力トルクに基づいて電動モータ11を制御する(ステップS105)。S101からS103の処理の結果、二輪車両1が押し歩きの状態でないと判定される場合(ステップS101のN)、ステップS104において、出力トルク算出部190は、ステップS102において算出された補助トルクと、ステップS103において算出された抵抗トルクに基づいて、出力トルクを算出する。一方、二輪車両1が押し歩きの状態であると判定される場合(ステップS101のN)、ステップS104において、出力トルク算出部190は、ステップS103において算出された抵抗トルクに基づいて、出力トルクを算出する。この場合、出力トルク算出部190は、ステップS103において算出された抵抗トルクを、出力トルクとして算出してよい。
なお、図11に示すフローチャートの例に限らず、制御装置100は、二輪車両1が押し歩きの状態であると判定される場合(ステップS101のY)に、抵抗トルクと補助トルクの双方を算出してもよいし、補助トルクのみを算出してもよい。また、この場合、抵抗トルクと補助トルクとを算出せずに、出力トルクを実質的に0にしてもよい。
[6.まとめ]
(1)以上のように、ステアリング制御システム10は、ステアリング軸3にトルクを加えるアクチュエータと、車体のロール角速度を検出するための傾きセンサ40と、制御装置100を有している。制御装置100は、傾きセンサ40によって検出されたロール角速度に対応する方向に向けた、ロール角速度に応じた大きさのトルクである補助トルクを算出し、補助トルクに基づいてアクチュエータを制御する。これによれば、ハンドルへの操作圧を検知することなく、ステアリング軸3に適切なトルクを加えることができる。
(2)また、制御装置100は、右方向のロール角速度が検出された場合にステアリング軸3を右回転させる方向の補助トルクを算出してよい。制御装置100は、左方向のロール角速度が検出された場合にステアリング軸3を左回転させる方向の補助トルクを算出してもよい。これによれば、ステアリング軸3に適切な方向のトルクを加えることができる。
(3)制御装置100は、車体が鉛直姿勢から右方向に傾斜している状態で左方向へのロール角速度が検出された場合、前記ステアリング軸に左回転の前記補助トルクを算出してもよい。前記制御装置は、車体が鉛直姿勢から左方向に傾斜している状態で右方向へのロール角速度が検出された場合、前記ステアリング軸に右回転の前記補助トルクを算出してもよい。これによれば、車体を鉛直姿勢に戻すためのトルクをステアリング軸に加えることができる。
(4)制御装置100によって算出される補助トルクは、ロール角速度の増加に伴って増大してもよい。これによれば、ロール角速度の増加に応じたトルクをステアリング軸3に加えることができる。
(5)ロール角速度の絶対値が閾値よりも低い場合、制御装置100によって算出される補助トルクは実質的に0であってもよい。これによれば、ロール角速度の微細な変化によってステアリング軸3に補助トルクが加えられることを抑制できる。
(6)制御装置100は、中立位置からステアリング軸3が回転している方向とは反対方向であり且つ車両のロール角又はステアリング軸3の回転角に応じたトルクである抵抗トルクを算出してもよい。制御装置100は、補助トルクと抵抗トルクとに基づいて、ステアリング軸3に加える出力トルクを算出してもよい。これによれば、二輪車両1の状態に応じて適切なトルクをステアリング軸に加えることができる。
(7)制御装置100は、補助トルクと抵抗トルクとを加算又は減算することによって、出力トルクを算出してもよい。
(8)制御装置100によって算出される出力トルクは、車体のロールを解消しない大きさであってもよい。これによれば、二輪車両1が旋回しているときに、ステアリング2が運転者の意図に反して中立位置に自動的に戻ることを抑制できる。
(9)制御装置100は、ロール角速度と、車両の重量及び/又は車両に積載された荷物の重量とに基づいて、補助トルクを算出してもよい。
(10)制御装置100は、ロール角速度と車速とに基づいて補助トルクを算出してもよい。
(11)制御装置100により算出される前記補助トルクは、車速が大きくなるに従って増大してもよい。これによれば、運転者がステアリング2の操作に要する力をより効果的に低減できる。
(12)ステアリング制御システム10において、アクチュエータは、ステアリング軸3にトルクを伝達する伝達機構20を含んでもよい。伝達機構20は、閾値より大きなトルクの伝達を制限する部材を含んでもよい。これによれば、二輪車両の運転者は、ステアリング軸3に伝達されるトルクに抗してステアリング2を操作することができる。
(13)アクチュエータは電動モータ11を含んでもよい。電動モータ11の出力軸11aは、ステアリング軸3から離れて配置されてもよい。伝達機構20は、閾値より大きなトルクの伝達を制限する部材として、電動モータ11の出力軸11aのトルクをステアリング軸3に伝達するベルト23を含んでもよい。これによれば、閾値より大きなトルクがステアリング軸3に伝達されることを制限できる。
本発明は以上に説明した実施形態に限られず、種々の変更がなされてよい。例えば、実施形態では、出力トルク算出部190が、補助トルクと抵抗トルクとに基づいて、出力トルクを算出する例を説明した。これに限らず、出力トルク算出部190は、補助トルク算出部150が算出した補助トルクのみに基づいて、出力トルクを算出してもよい。出力トルク算出部190は、例えば、補助トルク補正部160が補正した補助トルクを出力トルクとして算出してもよい。このようにすることでも、ハンドルへの操作圧を検知することなく、ステアリング軸3に対する負荷トルクが増大するタイミングで、負荷トルクを軽減又は打ち消すための補助トルクに基づく出力トルクをステアリング軸3に加えることが可能になる。
1 二輪車両、2 ステアリング、3 ステアリング軸、4 フレーム、4a ヘッドパイプ、4b 締結具、6 フロントバスケット、7a 前輪、7b 後輪、8 サドル、9a べダル、9b クランク軸、10 ステアリング制御システム、11 電動モータ、11a 出力軸、12 支持台、15 バッテリ、16 モータ駆動装置、20 伝達機構、21 第1プーリー、22 第2プーリー、23 ベルト、30 ステアリングセンサ、30a 検出軸、31 第1歯車、32 第2歯車、40 重量センサ、50 車速センサ、60 傾きセンサ、100 制御装置、100M 記憶装置、110 ロール角速度取得部、120 重量取得部、130 車速取得部、140 旋回値取得部、150 補助トルク算出部、160 補助トルク補正部、170 抵抗トルク算出部、180 抵抗トルク補正部、190 出力トルク算出部。

Claims (13)

  1. ステアリング軸にトルクを加えるアクチュエータと、
    車体のロール角速度を検出するための第1センサと、
    ペダルへの踏力を検出する第2センサと、
    前記ペダルに踏力が加えられているか否かに基づいて押し歩きの状態であるか否かを判定し、前記押し歩きの状態でないと判定される場合に、検出された前記ロール角速度に対応する方向に向けた、前記ロール角速度に応じた大きさのトルクである補助トルクを算出し、前記補助トルクに基づいて前記アクチュエータを制御する制御装置と
    を有している二輪車両のステアリング制御システム。
  2. 前記制御装置は、右方向の前記ロール角速度が検出された場合に前記ステアリング軸を右回転させる方向の補助トルクを算出し、左方向の前記ロール角速度が検出された場合に前記ステアリング軸を左回転させる方向の補助トルクを算出する
    請求項1に記載されるステアリング制御システム。
  3. 前記制御装置は、
    車体が鉛直姿勢から右方向に傾斜している状態で左方向へのロール角速度が検出された場合、前記ステアリング軸に左回転の前記補助トルクを算出し、
    車体が鉛直姿勢から左方向に傾斜している状態で右方向へのロール角速度が検出された場合、前記ステアリング軸に右回転の前記補助トルクを算出する
    請求項2に記載されるステアリング制御システム。
  4. 前記制御装置によって算出される前記補助トルクは、前記ロール角速度の増加に伴って増大する
    請求項1に記載されるステアリング制御システム。
  5. 前記ロール角速度の絶対値が閾値よりも低い場合、前記制御装置によって算出される前記補助トルクは実質的に0である
    請求項4に記載されるステアリング制御システム。
  6. 前記制御装置は、中立位置から前記ステアリング軸が回転している方向とは反対方向であり且つ車両のロール角又は前記ステアリング軸の回転角に応じたトルクである抵抗トルクを算出し、前記補助トルクと前記抵抗トルクとに基づいて、前記ステアリング軸に加える出力トルクを算出する
    請求項1に記載されるステアリング制御システム。
  7. 前記制御装置は、前記補助トルクと前記抵抗トルクとを加算又は減算することによって、前記出力トルクを算出する
    請求項6に記載されるステアリング制御システム。
  8. 前記制御装置によって算出される前記出力トルクは、車体のロールを解消しない大きさである
    請求項6に記載されるステアリング制御システム。
  9. 前記制御装置は、前記ロール角速度と、車両の重量及び/又は車両に積載された荷物の重量とに基づいて、前記補助トルクを算出する
    請求項1に記載されるステアリング制御システム。
  10. 前記制御装置は、前記ロール角速度と車速とに基づいて前記補助トルクを算出する
    請求項1に記載されるステアリング制御システム。
  11. 前記制御装置により算出される前記補助トルクは、前記車速が大きくなるに従って増大する
    請求項10に記載されるステアリング制御システム。
  12. 前記アクチュエータは、前記ステアリング軸にトルクを伝達する伝達機構を含み、
    前記伝達機構は、閾値より大きなトルクの伝達を制限する部材を含む、
    請求項1に記載されるステアリング制御システム。
  13. 前記アクチュエータは電動モータを含み、
    前記電動モータの出力軸は前記ステアリング軸から離れて配置され、
    前記伝達機構は、閾値より大きなトルクの伝達を制限する部材として、前記電動モータの出力軸のトルクを前記ステアリング軸に伝達するベルトを含む
    請求項12に記載されるステアリング制御システム。
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