JP7743559B2 - シリカ質膜形成時にボイドの発生を抑制する方法 - Google Patents
シリカ質膜形成時にボイドの発生を抑制する方法Info
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Description
本発明は、上述のような事情に基づいてなされたものであり、シリカ質膜形成時に、ボイドの発生を抑制することができる、ポリシロキサン組成物を提供することを目的とするものである。また、それを用いたシリカ質膜や電子素子の製造方法を提供することを目的とするものである。
(I)ポリシロキサンと、
(II)第1酸解離定数pKa1が4.0以下であり、以下の式(II):
HOOC-L-COOH (II)
(式中、Lは、
単結合、
炭素数1~6の、ヒドロキシ置換アルキレンもしくはアミノ置換アルキレン、
置換もしくは非置換の、炭素数2~4のアルケニレン、
置換もしくは非置換の、炭素数2~4のアルキニレン、または
置換もしくは非置換の、炭素数6~10のアリーレン
である)
で表されるジカルボン酸と、
(III)溶剤と
を含んでなり、
前記ポリシロキサンのモル数に対する、前記ジカルボン酸のモル数比が、0.15~2.0であり、
前記ポリシロキサンが、以下の式(Ia):
R1は、メチルである)
で示される繰り返し単位、および/または
以下の式(Ib):
前記ポリシロキサンに含まれる、式(Ia)および式(Ib)で表される繰り返し単位の個数の合計に対する、式(Ib)で表される繰り返し単位の個数の比率が、1~100%であり、
前記組成物全体にしめる(I)~(III)以外の成分の含有量が、全体の質量に対して、5%以下である。
a=1または2であり、
b=0、1、または2であり、
a+b=1、2、または3であり、
Yは、同一または相違して、式(I.3):
-E-(NH-G)h-(NH2)i (I.3)
(式中、
h=0または1であり、
i=0または1であり、
h+i=1または2であり、
Eは、1~30の炭素原子を有する脂肪族、脂環族、または芳香族の二価の炭化水素基であり、
存在する場合、Gは、1~10の炭素原子を有する脂肪族炭化水素基であり、i=0である場合には一価であり、i=1である場合には二価である)であり、
Z1は、同一または相違して、1~30の炭素原子を有し、任意に1以上の不飽和及び/または1以上のフッ素原子またはヒドロキシル基を含む一価の炭化水素基であり、任意に1以上のフッ素原子を含む一価の炭化水素基である)
を含むポリシロキサンを除く。
本発明によるポリシロキサン組成物(以下、単に、組成物ということがある)は、ポリシロキサンと、特定の構造を有するジカルボン酸と、溶剤とを含んでなるものである。以下、本発明による組成物に含まれる各成分について、詳細に説明する。
本発明において用いられるポリシロキサンは、その構造は特に制限されず、目的に応じて任意のものから選択することができる。ポリシロキサンの骨格構造は、ケイ素原子に結合している酸素数に応じて、シリコーン骨格(ケイ素原子に結合する酸素原子数が2)、シルセスキオキサン骨格(ケイ素原子に結合する酸素原子数が3)、およびシリカ骨格(ケイ素原子に結合する酸素原子数が4)に分類できる。本発明においては、これらのいずれであってもよい。ポリシロキサン分子が、これらの骨格構造の複数の組み合わせを含んだものであってもよい。
R1は、水素、1~3価の、C1~30の、直鎖状、分岐状もしくは環状の、飽和または不飽和の、脂肪族炭化水素基、または1~3価の、C6~30の芳香族炭化水素基を表し、
前記脂肪族炭化水素基および前記芳香族炭化水素基において、1つ以上のメチレンが、非置換、またはオキシ、イミドもしくはカルボニルで置換されており、1つ以上の水素が、非置換、またはフッ素、ヒドロキシもしくはアルコキシで置換されており、かつ1つ以上の炭素が、非置換、またはケイ素で置換されており、
R1が2価または3価である場合、R1は複数の繰り返し単位に含まれるSi同士を連結する)
で示される繰り返し単位
および/または
以下の式(Ib):
より好ましくは、R1が、水素、メチル、エチル、およびフェニルからなる群から選択されるものであり、さらに好ましくは、R1が、メチルである。
前記脂肪族炭化水素基および前記芳香族炭化水素基において、1つ以上のメチレンが、非置換、またはオキシ、イミドもしくはカルボニルで置換されており、1つ以上の水素が、非置換、またはフッ素、ヒドロキシもしくはアルコキシで置換されており、かつ1つ以上の炭素が、非置換、またはケイ素で置換されており、
R2が2価または3価である場合、R2は複数の繰り返し単位に含まれるSi同士を連結する)
で表される繰り返し単位をさらに含んでいてもよい。
より好ましくは、R2が、それぞれ独立に、水素原子、メチル、エチル、およびフェニルからなる群から選択される。さらに好ましくは、R2は、メチルである。
R1’[Si(ORa)3]p (ia)(式中、
pは1~3の整数であり、
R1’は、水素、1~3価の、C1~30の、直鎖状、分岐状もしくは環状の、飽和または不飽和の、脂肪族炭化水素基、または1~3価の、C6~30の芳香族炭化水素基を表し、
前記脂肪族炭化水素基および前記芳香族炭化水素基において、1つ以上のメチレンが、非置換、またはオキシ、イミドもしくはカルボニルで置換されており、1つ以上の水素が、非置換、またはフッ素、ヒドロキシもしくはアルコキシで置換されており、かつ1つ以上の炭素が、非置換、またはケイ素で置換されており、
RaはC1~10のアルキルを表す)
で表されるケイ素化合物、および/または
式(ib):
Si(ORb)4 (ib)
(式中、Rbは、C1~10のアルキルであり、好ましくは、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、およびn-ブチルである)
で表されるケイ素化合物を
必要に応じて酸性触媒または塩基性触媒の存在下で、加水分解及び縮合して得ることができる。
一般式(ia)において、Raとしては、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、およびn-ブチルなどが挙げられる。一般式(ia)において、Raは複数含まれるが、それぞれのRaは、同じでも異なっていてもよい。
キシシラン、テトラキス(2-エチルブトキシ)シラン等が挙げられ、その中でもテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ-iso-プロポキシシランが好ましい。
本発明に用いられるジカルボン酸は、
第1酸解離定数pKa1が4.0以下であり、以下の式(II):
HOOC-L-COOH (II)
(式中、Lは、
単結合、
炭素数1~6の、ヒドロキシ置換アルキレンもしくはアミノ置換アルキレン、
置換もしくは非置換の、炭素数2~4のアルケニレン、
置換もしくは非置換の、炭素数2~4のアルキニレン、または
置換もしくは非置換の、炭素数6~10のアリーレン
である)
で表されるものである。
ここで、本発明において、アルケニレンとは、1以上の二重結合を有する二価基を意味するものとする。同様に、アルキニレンとは、1以上の三重結合を有する二価基を意味するものとする。
単結合、
炭素数2~4の、ヒドロキシ置換アルキレン、
非置換の、C=C結合を1つ有する、炭素数2~4のアルケニレン、または
非置換の、炭素数6~10のアリーレン
であり、
より好ましくは、Lは、単結合、ビニレン、ヒドロキシエチレンである。
マレイン酸 1.92、
フマル酸 3.02、
シュウ酸 1.25、
o-フタル酸 2.94、
リンゴ酸 3.40、
コハク酸 4.21、
マロン酸 2.85、
アスパラギン酸 1.99、
グルタミン酸 2.13、
3-アミノヘキサン二酸 2.14
溶剤は、前記した、ポリシロキサンとジカルボン酸、および必要に応じて添加される添加剤を均一に溶解または分散させるものであれば特に限定されない。本発明に用いることができる溶剤の例としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルなどのエチレングリコールモノアルキルエーテル類、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテルなどのジエチレングリコールジアルキルエーテル類、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテートなどのエチレングリコールアルキルエーテルアセテート類、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテートなどのプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、メチルエチルケトン、アセトン、メチルアミルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、グリセリンなどのアルコール類、乳酸エチル、3-エトキシプロピオン酸エチル、3-メトキシプロピオン酸メチルなどのエステル類、γ-ブチロラクトンなどの環状エステル類などが挙げられる。かかる溶剤は、それぞれ単独または2種以上を組み合わせて用いられ、その使用量は塗布方法や塗布後の膜厚の要求によって異なる。
本発明において、熱酸発生剤または熱塩基発生剤とは、熱によって結合開裂を起こして、酸または塩基を発生する化合物のことをいう。これらは、組成物の塗布後、プリベーク時の熱では酸または塩基を発生しない、もしくは少量しか発生しないことが好ましい。
熱酸発生剤の例としては、各種脂肪族スルホン酸とその塩、クエン酸、酢酸、マレイン酸等の各種脂肪族カルボン酸とその塩、安息香酸、フタル酸等の各種芳香族カルボン酸とその塩、芳香族スルホン酸とそのアンモニウム塩、各種アミン塩、芳香族ジアゾニウム塩及びホスホン酸とその塩など、有機酸を発生する塩やエステル等を挙げることができる。熱酸発生剤の中でも特に、有機酸と有機塩基からなる塩であることが好ましく、スルホン酸と有機塩基からなる塩が更に好ましい。好ましいスルホン酸としては、p-トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-ドデシルベンゼンスルホン酸、1,4-ナフタレンジスルホン酸、メタンスルホン酸、などが挙げられる。これら酸発生剤は、単独又は混合して使用することが可能である。
熱塩基発生剤の例としては、イミダゾール、第三級アミン、第四級アンモニウム等の塩基を発生させる化合物、これらの混合物を挙げることができる。放出される塩基の例として、N-(2-ニトロベンジルオキシカルボニル)イミダゾール、N-(3-ニトロベンジルオキシカルボニル)イミダゾール、N-(4-ニトロベンジルオキシカルボニル)イミダゾール、N-(5-メチル-2-ニトロベンジルオキシカルボニル)イミダゾール、N-(4-クロロ-2-ニトロベンジルオキシカルボニル)イミダゾールなどのイミダゾール誘導体、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン-7が挙げられる。これら塩基発生剤は、酸発生剤と同様、単独又は混合して使用することが可能である。
熱硬化促進剤の添加量は、ポリシロキサンの総質量100質量部に対して、0.01~1質量部とすることが好ましい。
本発明によるシリカ質膜の製造方法は、本発明による組成物を基板に塗布して塗膜を形成させること、および前記塗膜を加熱することを含んでなるものである。シリカ質膜の形成方法を工程順に説明すると以下の通りである。
基板の形状は特に限定されず、目的に応じて任意に選択することができる。しかしながら、本発明による組成物は、狭い溝部などにも容易に浸透し、溝の内部においても均一なシリカ質膜を形成できるという特徴があるため、アスペクト比の高い溝部や孔を有する基板に適用することができる。具体的には最深部の幅が0.2μm以下でそのアスペクト比が2以上である溝を少なくとも一つ有する基板などに適用することができる。ここで溝の形状に特に限定はなく、断面が長方形、順テーパー形状、逆テーパー形状、曲面形状、等いずれの形状であってもよい。また、溝の両端部分は開放されていても閉じていてもよい。
組成物を塗布することにより、塗膜を形成させた後、その塗膜を乾燥させ、且つ塗膜中の溶剤残存量を減少させるため、その塗膜をプリベーク(前加熱処理)することが好ましい。プリベーク工程は、一般に70~250℃、好ましくは100~200℃の温度で、ホットプレートによる場合には10~300秒間、好ましくは30~180秒間、クリーンオーブンによる場合には1~30分間実施することができる。
塗膜を加熱することにより、シリカ質膜を形成させる。ここで、本発明において、シリカ質膜とは、ポリマー中のケイ素原子数に対する酸素原子数の比率が、1.2以上のものを意味するものとする。
キュア工程に使う加熱装置には、前記したプリベーク工程に用いたものと同じものを用いることができる。この加熱工程における加熱温度としては、シリカ質膜の形成される温度であれば特に限定されず、任意に定めることができる。ただし、シラノール基が残存すると、シリカ質膜の薬品耐性が不十分となったり、シリカ質膜の誘電率が高くなることがある。このような観点から加熱温度は一般的には相対的に高い温度が選択される。具体的には360℃以下で加熱することが好ましく、300℃以下であることがより好ましく、250℃以下であることが特に好ましい。一方で、硬化反応を促進するために、加熱温度は70℃以上であることが好ましく、100℃以上がより好ましく、110℃以上が特に好ましい。また、加熱時間は特に限定されず、一般に10分~24時間、好ましくは30分~3時間とされる。なお、この加熱時間は、膜の温度が所望の加熱温度に達してからの時間である。通常、加熱前の温度から膜が所望の温度に達するまでには数分から数時間程度要する。また、キュア工程は、窒素雰囲気下で行われることが好ましい。
本発明によるシリカ質膜は、本発明による組成物を基板に塗布して硬化させることにより製造することができる。
本発明による組成物を用いて形成されたシリカ質膜は、優れた透明性、耐薬品性、耐環境性、電気絶縁性、耐熱性等を達成することができる。このため、低温ポリシリコン用層間絶縁膜あるいはICチップ用バッファーコート膜、透明保護膜などとして多方面で好適に利用することができる。
撹拌機、温度計、冷却管を備えた2Lのフラスコに、40質量%テトラ-n-ブチルアンモニウムハイドロキサイド(TBAH)水溶液32.5g、2-メトキシプロパノール(PGME)308mlを仕込んだ。次いで滴下ロートにメチルトリメトキシシラン19.6gおよびテトラメトキシシラン9.2gの混合溶液を調製した。その混合溶液をフラスコ内に滴下し、室温下で2時間撹拌した後、ノルマルプロピルアセテート(n-PA)500mlを加えた後に、TBAHに対し1.1等量の3%マレイン酸水溶液を加え、1時間中和攪拌した。中和液にノルマルプロピルアセテート(n-PA)500ml、水250mlを添加し、反応液を2層に分離させ、得られた有機層を水250ccで3回洗浄後に減圧下濃縮することで水分と溶媒を除去し、濃縮物の固形分濃度7質量%となるようにPGMEを添加調整した。
得られたポリシロキサンAの分子量(ポリスチレン換算)をGPCにて測定したところ、質量平均分子量(以下「Mw」と略記することがある)は、2068であった。
撹拌機、温度計、冷却管を備えた2Lのフラスコに、メチルトリメトキシシラン14.0gおよびテトラメトキシシラン15.4g、2-メトキシプロパノール(PGME)308mlを仕込み、0.2℃に冷却した。次いで滴下ロートから37質量%テトラ-n-ブチルアンモニウムハイドロキサイド(TBAH)メタノール溶液96.6gをフラスコ内に滴下し2時間撹拌した後、ノルマルプロピルアセテート(n-PA)500mlを加えた後に、再度0.2℃に冷却し、TBAHに対し1.1等量の3%塩酸水溶液を加えた後に1時間中和攪拌した。中和液にノルマルプロピルアセテート(n-PA)1000ml、水250mlを添加し、反応液を2層に分離させ、得られた有機層を水250ccで3回洗浄後に減圧下濃縮することで水分と溶媒を除去し、濃縮物の固形分濃度7質量%となるようにPGMEを添加調整した。
得られたポリシロキサンBは、Mwが1157であった。
撹拌機、温度計、冷却管を備えた2Lのフラスコに、40質量%テトラ-n-ブチルアンモニウムハイドロキサイド(TBAH)水溶液49.9g、水3.7g、2-メトキシプロパノール(PGME)37mlを仕込んだ。次いで滴下ロートにメチルトリエトキシシラン13.4gおよびテトラエトキシシラン15.6g、2-メトキシプロパノール(PGME)47mlの混合溶液を調製した。その混合溶液をフラスコ内に滴下し、40℃で2時間撹拌した後、室温に冷却後にメチル-tert-ブチルエーテル(MTBE)110mlを加えた後、TBAHに対し1.1等量の3%塩酸水溶液を加え、15分間中和攪拌した。中和液にメチル-tert-ブチルエーテル(MTBE)1000ml、水250mlを添加し、反応液を2層に分離させ、得られた有機層を水250ccで3回洗浄後に減圧下濃縮することで水分と溶媒を除去し、濃縮物の固形分濃度7質量%となるようにPGMEを添加調整した。
得られたポリシロキサンCは、Mwが2495であった。
撹拌機、温度計、冷却管を備えた2Lのフラスコに、テトラエトキシシラン84.3g、イソプロパノール(IPA)566mlを仕込んだ。次いで滴下ロートに塩酸8.0gおよび水30g、を調製した。その混合溶液をフラスコ内に滴下し、25℃で3時間撹拌した後、2-メトキシプロパノール(PGME)を200ml加えた後に減圧下濃縮することで酸触媒及び水分と溶媒を除去し、濃縮物の固形分濃度45質量%となるようにPGMEを添加調整した。
得られたポリシロキサンDは、Mwが1066であった。
撹拌機、温度計、冷却管を備えた2Lのフラスコに、メチルトリメトキシシラン29.1g、フェニルトリメトキシシラン0.6gおよびテトラメトキシシラン0.4g、2-メトキシプロパノール(PGME)308mlを仕込み、0.2℃に冷却した。次いで滴下ロートから37質量%テトラ-n-ブチルアンモニウムハイドロキサイド(TBAH)メタノール溶液96.6gをフラスコ内に滴下し2時間撹拌した後、ノルマルプロピルアセテート(n-PA)500mlを加えた後に、再度0.2℃に冷却し、TBAHに対し1.1等量の3%塩酸水溶液を加えた後に1時間中和攪拌した。中和液にノルマルプロピルアセテート(n-PA)1000ml、水250mlを添加し、反応液を2層に分離させ、得られた有機層を水250ccで3回洗浄後に減圧下濃縮することで水分と溶媒を除去し、濃縮物の固形分濃度7質量%となるようにPGMEを添加調整した。
得られたポリシロキサンEは、Mwが1286であった。
以下の表1に示す比率で、表1に記載のポリシロキサンとマレイン酸とを含み、残部はPGMEAである、実施例1~18および比較例1~4のポリシロキサン組成物を調製した。表中、%は質量%を意味する(表2においても同じである)。
A:トレンチは充填され、ボイドが確認されなかった。
B:トレンチは充填され、ボイドが確認された。
以下の表2に示す比率で、表2に記載のポリシロキサンとジカルボン酸とを含み、残部はPGMEである、実施例19~23および比較例5~14のポリシロキサン組成物を調製した。上記と同様にボイドの有無を確認し、得られた結果は表2のとおりであった。
マレイン酸 116.1、
フマル酸 116.1、
シュウ酸 90.0、
リンゴ酸 134.1、
o-フタル酸 166.1、
コハク酸 118.1、および
マロン酸 104.1。
Claims (4)
- ポリシロキサン組成物を、最深部の幅が0.2μm以下でそのアスペクト比が2以上である溝を少なくとも一つ有する基板に塗布して塗膜を形成させること、および前記塗膜を、窒素雰囲気下、70~360℃で30分~3時間加熱することを含む、半導体素子の層間絶縁膜用シリカ質膜形成時にボイドの発生を抑制する方法;
ここで前記ポリシロキサン組成物は、
(I)ポリシロキサンと、
(II)第1酸解離定数pKa1が4.0以下であり、以下の式(II):
HOOC-L-COOH (II)
(式中、Lは、
単結合、
炭素数1~6の、ヒドロキシ置換アルキレンもしくはアミノ置換アルキレン、
置換もしくは非置換の、炭素数2~4のアルケニレン、
置換もしくは非置換の、炭素数2~4のアルキニレン、または
置換もしくは非置換の、炭素数6~10のアリーレン
である)
で表されるジカルボン酸と、
(III)溶剤と
を含んでなり、
前記ポリシロキサンのモル数に対する、前記ジカルボン酸のモル数比が、0.15~2.0であり、
前記ポリシロキサンが、以下の式(Ia):
(式中、
R1は、メチルである)
で示される繰り返し単位、および/または
以下の式(Ib):
で示される繰り返し単位を含んでなり、
前記ポリシロキサンに含まれる、式(Ia)および式(Ib)で表される繰り返し単位の個数の合計に対する、式(Ib)で表される繰り返し単位の個数の比率が、1~100%であり、
前記組成物全体にしめる(I)~(III)以外の成分の含有量が、全体の質量に対して、5%以下であり、
ただし、(I)ポリシロキサンは、以下のシロキシ単位(I.1):
(式中、
a=1または2であり、
b=0、1、または2であり、
a+b=1、2、または3であり、
Yは、同一または相違して、式(I.3):
-E-(NH-G)h-(NH2)i (I.3)
(式中、
h=0または1であり、
i=0または1であり、
h+i=1または2であり、
Eは、1~30の炭素原子を有する脂肪族、脂環族、または芳香族の二価の炭化水素基であり、
存在する場合、Gは、1~10の炭素原子を有する脂肪族炭化水素基であり、i=0である場合には一価であり、i=1である場合には二価である)であり、
Z1は、同一または相違して、1~30の炭素原子を有し、任意に1以上の不飽和及び/または1以上のフッ素原子またはヒドロキシル基を含む一価の炭化水素基であり、任意に1以上のフッ素原子を含む一価の炭化水素基である)
を含むポリシロキサンを除く。 - 前記Lが、
単結合、
炭素数2~4の、ヒドロキシ置換アルキレン、
非置換の、C=C結合を1つ有する、炭素数2~4のアルケニレン、または
非置換の、炭素数6~10のアリーレン
である、請求項1に記載の方法。 - 前記ジカルボン酸が、シュウ酸、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、およびo-フタル酸からなる群から選択されるものである、請求項1または2に記載の方法。
- 前記ポリシロキサンの質量平均分子量が、500~5,000である、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
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