以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る加工装置200を備えた画像形成システム100の全体構成を概略的に示す図である。図2は、画像形成装置1の制御系の主要部を示す図である。
図1に示すように、画像形成システム100は、記録媒体の一例としての用紙Sの搬送方向に沿って上流側から、画像形成装置1および後処理装置2が接続されて構成される。
画像形成装置1は、電子写真プロセス技術を利用した中間転写方式のカラー画像形成装置である。すなわち、画像形成装置1は、感光体ドラム413上に形成されたY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色トナー像を中間転写ベルト421に一次転写し、中間転写ベルト421上で4色のトナー像を重ね合わせた後、給紙トレイユニット51a~51cから送出された用紙Sに二次転写することにより、画像を形成する。
また、画像形成装置1には、YMCKの4色に対応する感光体ドラム413を中間転写ベルト421の走行方向に直列配置し、中間転写ベルト421に一回の手順で各色トナー像を順次転写させるタンデム方式が採用されている。
図2に示すように、画像形成装置1は、画像読取部10、操作表示部20、画像処理部30、画像形成部40、用紙搬送部50、定着部60および制御部101を備える。
制御部101は、CPU(Central Processing Unit)102、ROM(Read Only Memory)103、RAM(Random Access Memory)104等を備える。CPU102は、ROM103から処理内容に応じたプログラムを読み出してRAM104に展開し、展開したプログラムと協働して画像形成装置1の各ブロック等の動作を集中制御する。このとき、記憶部72に格納されている各種データが参照される。記憶部72は、例えば不揮発性の半導体メモリ(いわゆるフラッシュメモリ)やハードディスクドライブで構成される。
制御部101は、通信部71を介して、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等の通信ネットワークに接続された外部の装置(例えばパーソナルコンピューター)との間で各種データの送受信を行う。制御部101は、例えば、外部の装置から送信された画像データ(入力画像データ)を受信し、この画像データに基づいて用紙Sに画像を形成させる。通信部71は、例えばLANカード等の通信制御カードで構成される。
図1に示すように、画像読取部10は、ADF(Auto Document Feeder)と称される自動原稿給紙装置11および原稿画像走査装置12(スキャナー)等を備えて構成される。
自動原稿給紙装置11は、原稿トレイに載置された原稿Dを搬送機構により搬送して原稿画像走査装置12へ送り出す。自動原稿給紙装置11により、原稿トレイに載置された多数枚の原稿Dの画像(両面を含む)を連続して一挙に読み取ることが可能となる。
原稿画像走査装置12は、自動原稿給紙装置11からコンタクトガラス上に搬送された原稿又はコンタクトガラス上に載置された原稿を光学的に走査し、原稿からの反射光をCCD(Charge Coupled Device)センサー12aの受光面上に結像させ、原稿画像を読み取る。画像読取部10は、原稿画像走査装置12による読取結果に基づいて入力画像データを生成する。この入力画像データには、画像処理部30において所定の画像処理が施される。
図2に示すように、操作表示部20は、例えばタッチパネル付の液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)で構成され、表示部21及び操作部22として機能する。表示部21は、制御部101から入力される表示制御信号に従って、各種操作画面、画像の状態、各機能の動作状況等の表示を行う。操作部22は、テンキー、スタートキー等の各種操作キーを備え、ユーザーによる各種入力操作を受け付けて、操作信号を制御部101に出力する。
画像処理部30は、初期設定又はユーザー設定に応じたデジタル画像処理を行う回路等を備える。例えば、画像処理部30は、制御部101の制御下で、階調補正データ(階調補正テーブル)に基づいて階調補正を行う。また、画像処理部30は、階調補正の他、色補正、シェーディング補正等の各種補正処理や、圧縮処理等を施す。これらの処理が施された画像データに基づいて、画像形成部40が制御される。
図1に示すように、画像形成部40は、印刷ジョブの設定に基づいて用紙Sに画像を形成する。画像形成部40は、入力画像データに基づいて、Y成分、M成分、C成分、K成分の各有色トナーによる画像を形成するための画像形成ユニット41Y、41M、41C、41K、中間転写ユニット42等を備える。
Y成分、M成分、C成分、K成分用の画像形成ユニット41Y、41M、41C、41Kは、同様の構成を有する。図示及び説明の便宜上、共通する構成要素は同一の符号で示し、それぞれを区別する場合には符号にY、M、C、又はKを添えて示すこととする。図1では、Y成分用の画像形成ユニット41Yの構成要素についてのみ符号が付され、その他の画像形成ユニット41M、41C、41Kの構成要素については符号が省略されている。
画像形成ユニット41は、露光装置411、現像装置412、感光体ドラム413、帯電装置414、及びドラムクリーニング装置415等を備える。
感光体ドラム413は、例えばドラム状の金属基体の外周面に、有機光導電体を含有させた樹脂よりなる感光層が形成された有機感光体よりなる。
制御部101は、感光体ドラム413を回転させる駆動モーター(図示略)に供給される駆動電流を制御することにより、感光体ドラム413を一定の周速度で回転させる。
帯電装置414は、例えば帯電チャージャーであり、コロナ放電を発生させることにより、光導電性を有する感光体ドラム413の表面を一様に負極性に帯電させる。
露光装置411は、例えば半導体レーザーで構成され、感光体ドラム413に対して各色成分の画像に対応するレーザー光を照射する。その結果、感光体ドラム413の表面のうちレーザー光が照射された画像領域には、背景領域との電位差により各色成分の静電潜像が形成される。
現像装置412は、二成分逆転方式の現像装置であり、感光体ドラム413の表面に各色成分の現像剤を付着させることにより静電潜像を可視化してトナー像を形成する。
現像装置412には、例えば帯電装置414の帯電極性と同極性の直流現像バイアス、または交流電圧に帯電装置414の帯電極性と同極性の直流電圧が重畳された現像バイアスが印加される。その結果、露光装置411によって形成された静電潜像にトナーを付着させる反転現像が行われる。
ドラムクリーニング装置415は、感光体ドラム413の表面に当接され、弾性体よりなる平板状のドラムクリーニングブレード等を有し、中間転写ベルト421に転写されずに感光体ドラム413の表面に残留するトナーを除去する。
中間転写ユニット42は、中間転写ベルト421、一次転写ローラー422、複数の支持ローラー423、二次転写ローラー424、及びベルトクリーニング装置426等を備える。
中間転写ベルト421は無端状ベルトで構成され、複数の支持ローラー423にループ状に張架される。複数の支持ローラー423のうちの少なくとも1つは駆動ローラーで構成され、その他は従動ローラーで構成される。例えば、K成分用の一次転写ローラー422よりもベルト走行方向下流側に配置されるローラー423Aが駆動ローラーであることが好ましい。これにより、一次転写部におけるベルトの走行速度を一定に保持しやすくなる。駆動ローラー423Aが回転することにより、中間転写ベルト421は矢印A方向に一定速度で走行する。
中間転写ベルト421は、導電性および弾性を有するベルトであり、表面に高抵抗層を有する。中間転写ベルト421は、制御部101からの制御信号によって回転駆動される。
一次転写ローラー422は、各色成分の感光体ドラム413に対向して、中間転写ベルト421の内周面側に配置される。中間転写ベルト421を挟んで、一次転写ローラー422が感光体ドラム413に圧接されることにより、感光体ドラム413から中間転写ベルト421へトナー像を転写するための一次転写ニップが形成される。
二次転写ローラー424は、駆動ローラー423Aのベルト走行方向下流側に配置されるバックアップローラー423Bに対向して、中間転写ベルト421の外周面側に配置される。中間転写ベルト421を挟んで、二次転写ローラー424がバックアップローラー423Bに圧接されることにより、中間転写ベルト421から用紙Sへトナー像を転写するための二次転写ニップが形成される。
一次転写ニップを中間転写ベルト421が通過する際、感光体ドラム413上のトナー像が中間転写ベルト421に順次重ねて一次転写される。具体的には、一次転写ローラー422に一次転写バイアスを印加し、中間転写ベルト421の裏面側、つまり一次転写ローラー422と当接する側にトナーと逆極性の電荷を付与することにより、トナー像は中間転写ベルト421に静電的に転写される。
その後、用紙Sが二次転写ニップを通過する際、中間転写ベルト421上のトナー像が用紙Sに二次転写される。具体的には、二次転写ローラー424に二次転写バイアスを印加し、用紙Sの裏面側、つまり二次転写ローラー424と当接する側にトナーと逆極性の電荷を付与することにより、トナー像は用紙Sに静電的に転写される。トナー像が転写された用紙Sは定着部60に向けて搬送される。
ベルトクリーニング装置426は、二次転写後に中間転写ベルト421の表面に残留する転写残トナーを除去する。
定着部60は、用紙Sの定着面、つまりトナー像が形成されている面側に配置される定着面側部材を有する上側定着部60A、用紙Sの裏面つまり定着面の反対の面側に配置される裏面側支持部材を有する下側定着部60B、および加熱源等を備える。定着面側部材に裏面側支持部材が圧接されることにより、用紙Sを挟持して搬送する定着ニップが形成される。
定着部60は、トナー像が二次転写され、搬送されてきた用紙Sを定着ニップで加熱、加圧することにより、用紙Sにトナー像を定着させる。定着部60は、定着器F内にユニットとして配置される。
上側定着部60Aは、定着面側部材である無端状の定着ベルト61、加熱ローラー62および定着ローラー63を有する。定着ベルト61は、加熱ローラー62と定着ローラー63とによって張架されている。
下側定着部60Bは、裏面側支持部材である加圧ローラー64を有する。加圧ローラー64は、定着ベルト61との間で用紙Sを挟持して搬送する定着ニップを形成している。
用紙搬送部50は、給紙部51、排紙部52、及び搬送経路部53等を備える。給紙部51を構成する3つの給紙トレイユニット51a~51cには、坪量やサイズ等に基づいて識別された用紙S(規格用紙、特殊用紙)が予め設定された種類毎に収容される。
搬送経路部53は、レジストローラー対53a等の複数の搬送ローラー対、用紙Sを画像形成部40および定着部60を通過させ、画像形成装置1の機外に排出する通常搬送路53b等を有する。
給紙トレイユニット51a~51cに収容されている用紙Sは、最上部から一枚ずつ送出され、搬送経路部53により画像形成部40に搬送される。画像形成部40においては、中間転写ベルト421のトナー像が用紙Sの一方の面に一括して二次転写され、定着部60において定着工程が施される。画像形成された用紙Sは、排紙ローラー52aを備えた排紙部52により機外に排紙される。
後処理装置2は、画像形成装置1から排紙された用紙Sを搬入して、画像が形成された用紙Sに所定の後処理を行う装置であり、加工装置200を備える。後処理装置2は、用紙Sを搬送可能な搬送部2Aを有しており、例えば画像形成装置1の制御部101の制御に基づいて、画像形成装置1から搬入した用紙Sを加工装置200の箇所まで搬送し、加工後、当該用紙Sを機外に排紙する。排紙された用紙Sは、例えば図示しない排紙トレイに載置されたり、さらなる後処理装置が画像形成システム100に接続されている場合、当該後処理装置に搬入される。なお、後処理装置2(加工装置200)がCPU、ROM、RAM等を備える制御部を有し、当該制御部が、画像形成装置1の制御部101とは別に、後処理装置2内における用紙Sの搬送や加工に関連する制御を行っても良い。
加工装置200は、用紙Sにミシン目を形成加工する処理を行う装置であり、加工部210と、移動部220と、接離部230と、受け部240と、搬送経路部250と、押さえ機構260とを有する。なお、ここでいうミシン目は、後述する所定方向に並ぶ複数の貫通孔で構成される。
図3に示すように、加工部210は、ミシン目を用紙Sに形成加工する部分であり、用紙Sの搬送経路と上下方向で対向する位置に配置されている。加工部210は、加工本体部211と、本体支持部212とを有する。所定方向は、用紙Sの搬送方向とは異なる方向であり、例えば搬送方向と直交する、用紙Sの幅方向に沿う方向である。
加工本体部211は、円板状に構成された回転部材であり、円板の中心部分に軸受けが設けられている。加工本体部211は、軸受け部分を本体支持部212における回転軸212Aに支持されることで、回転可能に構成されている。加工本体部211の外周面には、複数のカット部211Aが設けられている。
複数のカット部211Aは、ミシン刃を構成しており、加工本体部211における外周面に等間隔に並んで設けられている。加工本体部211が回転して、用紙Sと対向するカット部211Aが用紙Sを貫通することで、用紙Sにミシン目に相当する貫通孔を形成可能である。加工本体部211が、例えば用紙S上にカット部211Aが貫通する程度の位置に配置されて、用紙Sの幅方向にわたって回転移動した場合、複数のカット部211Aのそれぞれが順に用紙Sを貫通することにより、用紙Sの幅方向に並ぶ複数の貫通孔(ミシン目)が形成される。
図4Aおよび図4Bに示すように、本体支持部212は、後述する筐体221に上下方向に移動可能に支持されており、回転軸212Aを有する。回転軸212Aは、本体支持部212の下端から搬送方向に突出しており、加工本体部211を回転可能に支持する。
移動部220は、加工部210を所定方向に移動させる機構であり、筐体221と、移動軸222とを有する。
筐体221は、本体支持部212を上下方向に移動可能に支持している。具体的には、筐体221は、本体支持部212を加工位置(図4Bの位置)と、非加工位置(図4Aの位置)との間を移動可能に支持している。
加工位置は、加工部210が、用紙Sと対向するカット部211Aにより、用紙Sにミシン目を形成可能な位置である。非加工位置は、加工部210が、カット位置、つまり、用紙Sから退避して、用紙Sにミシン目を形成不能な位置である。
移動軸222は、所定方向に延びる軸部材である(図3も参照)。筐体221には、移動軸222が通される孔221Aが設けられている。これにより、筐体221が移動軸222を移動可能となり、ひいては、加工部210が所定方向に移動可能となっている。
接離部230は、例えば、本体支持部212を押圧することで、本体支持部212を加工位置と非加工位置との間を移動させる部材(例えば、カム)である。接離部230は、移動部220の筐体221内における本体支持部212を支持する部分に対応する位置に配置されており、本体支持部212を押圧している。
接離部230は、所定の回転軸により回転可能に構成されており、接離部230における本体支持部212への押圧量が、接離部230を回転させることで調整可能になっている。この接離部230を制御部101等の制御の下、駆動することで、加工部210の位置が制御される。例えば、接離部230を駆動して本体支持部212の押圧量を上昇させると、加工部210が非加工位置(図4A)から加工位置(図4B)に移動し、用紙Sにミシン目を形成可能となる。
また、接離部230を駆動して本体支持部212の押圧量を低下させると、加工部210が加工位置(図4B)から非加工位置(図4A)に移動して、用紙Sにミシン目を形成不能となり、用紙Sが加工装置200部分を通過可能となる。つまり、加工部210が非加工位置に位置する場合、後処理装置2(加工装置200)は、用紙Sの搬送装置として機能する。
受け部240は、加工装置200における用紙Sが載置される部分であり、加工部210と対向して配置されている。受け部240は、用紙Sの搬送経路の一部を構成しており、用紙Sの幅方向、つまり、所定方向に沿って延びている(図3も参照)。受け部240には、加工部210の加工本体部211およびカット部211Aに対応する位置に、溝部241が形成されている。
なお、本実施の形態では、溝部241が構成された1つの部材を、受け部240としているが、溝部を含む、加工部と対向する全ての部材を受け部として扱っても良い。
図5および図6に示すように、溝部241は、加工部210が加工位置に位置した際に、カット部211Aが入り込む。また、溝部241は、所定方向において、用紙Sの搬送領域の幅以上の長さを有しており、用紙Sの搬送領域が溝部241の所定方向の範囲内となる位置に配置されている。
これにより、溝部241に対応する位置に配置された用紙Sに、加工部210の移動により複数のカット部211Aのそれぞれが順に貫通することで、当該用紙Sに所定方向に並ぶ複数の貫通孔(ミシン目)が形成される。
また、本実施の形態に係る加工部210は、図示しない圧縮バネによって受け部240側に付勢されている。つまり、加工部210の加工本体部211およびカット部211Aは、所定の付勢力で受け部240側に付勢されている。なお、加工部210を付勢する部材は、例えば板バネ等、圧縮バネ以外の付勢部材のように、所定の付勢力で加工部210を付勢可能なものである限り、どのような部材であっても良い。
このため、例えば、カット部211Aが受け部240または受け部240に載置された用紙Sと接触すると、上記の押圧力(図7に示す矢印P1)に基づく垂直抗力が発生する。この垂直抗力と、カット部211Aと用紙Sとの間の摩擦力(抵抗力)とによって、加工部210に所定方向への移動力が発生する。つまり、加工部210は、他の物体(受け部240や用紙S等)と接触した際の摩擦力により、所定方向に移動可能に構成されている。
また、図6に示すように、溝部241は、カット部211Aの先端部が溝部241の底に接触しない深さを有している。そのため、加工部210は、受け部240から直接的に移動力が付与されないようになっている。なお、加工部210が受け部240の何れかの部位と接触することにより、移動力が付与されるようにしても良い。
また、図4Aおよび図4Bに示すように、搬送方向において受け部240を挟む位置には、搬送経路部250が設けられている。搬送経路部250は、受け部240よりも上流側に配置された上流搬送ローラー251と、受け部240よりも下流側に配置された下流搬送ローラー252とを有する。
上流搬送ローラー251および下流搬送ローラー252は、用紙Sを挟持可能なローラー対であり、挟持した用紙Sを搬送方向に搬送する。上流搬送ローラー251と下流搬送ローラー252との間の範囲は、加工装置200における搬送経路を構成しており、上述の通り、受け部240は、当該搬送経路の一部を構成している。
また、加工装置200では、上流搬送ローラー251および下流搬送ローラー252の少なくとも一方で用紙Sを挟持した状態で、ミシン目の形成加工が行われる。上流搬送ローラー251および下流搬送ローラー252は、本発明の「搬送部」に対応する。
図8、図9Aおよび図9Bに示すように、押さえ機構260は、搬送経路に向けて用紙Sを押さえるための機構であり、伝達部261と、付勢部262と、支持部263と、押さえ部264とを有する。
伝達部261は、所定のカム261Aの動力を支持部263を介して押さえ部264に伝達する部分である。カム261Aは、接離部230が接続される回転軸261Bの両端部にそれぞれ設けられており、接離部230と連動して回転する。
伝達部261は、回転軸261Bの軸方向(所定方向に沿う方向)の両端部において、各カム261Aに対応してそれぞれ設けられている。伝達部261は、カム261Aの回転により、接離部230と連動して上下方向に移動可能に構成されている。具体的には、伝達部261は、当該カム261Aの回転に応じて、非圧着位置(図9A参照)と圧着位置(図9B参照)との間を移動する。
非圧着位置は、加工部210が非加工位置のときの位置(図4A参照)であり、伝達部261が支持部263を介して押さえ部264を後述する退避位置に位置させる位置である。圧着位置は、加工部210が加工位置(図4B参照)のときの位置であり、伝達部261が支持部263を介して押さえ部264を後述する押さえ位置に位置させる位置である。
付勢部262は、押さえ部264を搬送経路に向けて付勢するための付勢部材であり、例えば圧縮バネである。付勢部262は、例えば支持部263における押さえ部264に接続された部分(不図示)と、伝達部261との間に設けられており、伝達部261が非圧着位置から圧着位置への移動によって、当該部分と伝達部261との間で押し縮められることで、押さえ部264を付勢する。
また、付勢部262は、所定方向の両端部における各伝達部261に対応して設けられており、両端部のそれぞれから所定の押圧力により押さえ部264を搬送経路に向けて付勢している。所定の押圧力は、用紙Sの剛性を考慮した応力値になるように適宜設定可能な値である。なお、所定の押圧力が、用紙Sの剛性に応じて調整可能になるように付勢部262を構成しても良い。
支持部263は、押さえ部264を支持する部分であり、回転軸261Bの両端部の各伝達部261に対応してそれぞれ設けられており、伝達部261と接続されている。支持部263は、伝達部261の移動に伴い移動可能に構成されている。
図4Aおよび図4Bに示すように、押さえ部264は、加工部210におけるミシン目の形成加工の際に、用紙Sを搬送経路に向けて押さえる部分であり、搬送方向において加工部210の上流側および下流側の両方に設けられている。
押さえ部264は、搬送方向において、上流搬送ローラー251と下流搬送ローラー252との間における受け部240に対応する位置に配置されている。そのため、押さえ部264は、上流搬送ローラー251および下流搬送ローラー252よりも加工部210に近い位置に配置されている。
押さえ部264は、被支持部264Aと、弾性部264Bとを有する。
被支持部264Aは、支持部263に支持される部分であり、所定方向の両端部の各支持部263を接続するように、所定方向に延びている(図8参照)。つまり、被支持部264Aは、用紙Sの搬送領域の幅全体に対応して設けられている。
弾性部264Bは、被支持部264Aの搬送経路(用紙S)との対向面に設けられた弾性部材(例えば、発泡ウレタン)である。弾性部264Bは、所定の厚みを有しており、用紙Sを押さえた際に弾性変形する。所定の厚みは、例えば20mm等、弾性部264Bが弾性変形することで、被支持部264Aが公差等に起因して撓んだ際の影響を吸収できるような厚さであり、適宜設定可能である。
また、押さえ部264は、支持部263に支持されることで、退避位置(図4A参照)と押さえ位置(図4B参照)との間を移動可能に構成されている。
退避位置は、搬送経路から上方に退避した位置であり、伝達部261が非圧着位置であり、かつ、加工部210が非加工位置である場合の位置である。また、被支持部264Aおよび弾性部264Bは、搬送方向の下流側から上流側に向けて、搬送方向に平行に延びた後、上流側に向かうにつれ上に位置するように傾斜するように構成されている。これにより、押さえ部264は、退避位置に位置する場合、用紙Sの搬送ガイド部として機能する。
押さえ位置は、搬送経路における用紙Sを押さえる位置であり、伝達部261が圧着位置であり、加工部210が加工位置である場合の位置である。
また、押さえ部264の弾性部264Bは、退避位置に位置する場合、加工本体部211における、最も下の位置に位置するカット部211Aよりも突出して配置されている。そのため、図10Aに示すように、押さえ部264は、加工部210の加工位置に向けた移動に連動して移動する際、カット部211Aよりも先に押さえ位置に到達する。
言い換えると、押さえ部264は、加工部210によるミシン目の形成加工の際、加工部210が加工位置に到達する前に、退避位置から押さえ位置に到達する。
また、押さえ位置に移動すると、弾性部264Bが付勢部262により、搬送経路に向けて付勢することから、図10Bに示すように、弾性部264Bが弾性変形してつぶれる分、押さえ部264が下方に沈み込み、加工部210が加工位置に移動する。これにより、押さえ部264により用紙Sを押さえた状態で、加工部210によるミシン目の形成加工が開始される。
また、図10Cに示すように、加工部210が非加工位置に移動する場合、それに連動して、押さえ部264も退避位置に移動する。押さえ位置では、押さえ部264が下方に沈み込んでいるため、弾性部264Bの弾性変形した形状が回復している間は、押さえ部264は用紙Sを押さえた状態である。
つまり、押さえ部264は、加工部210によるミシン目の形成加工後において、加工部210が加工位置から離れた後、押さえ位置から退避位置に向けて移動する。
次に、本実施の形態に係る加工装置200の動作について説明する。後処理装置2において、初期状態では、図4Aに示すように、加工部210は、非加工位置に位置している。つまり、押さえ部264は、退避位置に位置している。
まず、画像形成装置1において、ミシン目を形成加工されることとなる用紙Sに画像が形成されて、後処理装置2に当該用紙Sが搬入される。搬入された用紙Sは、図5に示すように、ミシン目を形成される箇所が、加工装置200における加工本体部211に対応する位置(溝部241に対応する位置)になるように、後処理装置2内での搬送を停止される。
用紙Sの搬送が停止されたら、接離部230が制御されることで、図4Bに示すように、加工本体部211が非加工位置から加工位置に移動する。それに連動して、押さえ部264が退避位置から押さえ位置に移動する。
図10Bに示すように、押さえ部264が押さえ位置で受け部240(搬送経路)との間で用紙Sを挟み込むことで、用紙Sが固定される。そして、加工位置に移動した加工部210と用紙Sとが接触することで、加工本体部211に所定方向への移動力が付与されて加工本体部211が回転し、用紙Sにミシン目が形成加工されていく。
加工本体部211が所定方向に移動しきると、接離部230が制御されて加工本体部211が、カット位置から退避位置に移動する。それに伴い、押さえ部264が押さえ位置から退避位置に移動する。そして、ミシン目が形成加工された用紙Sの搬送が再開され、当該用紙Sは、後処理装置2の後段の処理装置に搬入されたり、排紙トレイに排紙される。
以上のように構成された本実施の形態によれば、加工部210における形成加工の際に、押さえ部264が用紙Sを押さえるので、ミシン目を形成加工される用紙Sを安定して配置することができる。その結果、加工部210における形成加工中に用紙Sがずれることを抑制することができるので、ミシン目の加工品質を向上させることができる。
ところで、用紙Sのミシン目の形成加工箇所によっては、上流搬送ローラー251と下流搬送ローラー252との両方で用紙Sを挟持できない可能性がある。例えば、図11Aに示すように、用紙Sの先端部に近い箇所にミシン目を形成加工する場合、上流搬送ローラー251で用紙Sを挟持しているが、下流搬送ローラー252では用紙Sを挟持していない状態となる。
なお、用紙Sの後端部に近い箇所にミシン目を形成加工する場合は、下流搬送ローラー252で用紙Sを挟持しているが、上流搬送ローラー251では用紙Sを挟持していない状態となる。
そのため、例えば、押さえ部を有さない構成であると、加工部210の搬送方向の上流側および下流側のうち、搬送ローラーに挟持されてない側の用紙Sの端部の位置が固定されていない状態であり、用紙Sが適度な引っ張り力で保持されていない状態となる。
このような状態であると、図11Bに示すように、加工部210のカット部211Aにより、用紙Sが切れる前に、用紙Sが溝部241に入り込んでしまう場合がある。
また、図12に示すように、加工部210のカット部211Aに用紙Sの形成加工される箇所が押されてミシン目が曲がってしまう場合がある。つまり、所定方向(加工部210の移動方向)に対して、ミシン目が形成される予定となっている箇所(破線C)が傾斜したような状態となるため、ミシン目が曲がって形成加工されてしまう場合がある。
それに対し、図13および図14に示すように、本実施の形態では、加工部210に対して搬送ローラーに挟持されてない側において押さえ部264が用紙Sを押さえている。つまり、本実施の形態では、上流側および下流側の何れか一方の搬送ローラーと、上流側および下流側の何れか他方の押さえ部264とで、加工部210を搬送方向の上流側および下流側の両方から用紙Sを押さえることができる。
その結果、上流側および下流側の何れか一方の搬送ローラーと、上流側および下流側の何れか他方の押さえ部264との間で用紙Sが適度な引っ張り力で保持された状態となる。
これにより、用紙Sの配置位置が安定するので、カット部211Aが溝部241に入り込むことを抑制し(図13参照)、また、カット部211Aにより用紙Sが押されてミシン目が曲がってしまうことを抑制することができ(図14参照)、ひいてはミシン目の加工品質を向上させることができる。
また、用紙Sが撓みやすいものである場合、上流側および下流側の両方の搬送ローラーで挟持されていても、図15に示すように、搬送ローラー間で用紙Sに撓みが発生する場合がある。この場合についても、用紙Sが適度な引っ張り力で保持されていない状態となるため、押さえ部を有さない構成では、溝部に用紙Sが入り込む場合がある。
それに対し、本実施の形態では、図16に示すように、押さえ部264が用紙Sを押さえることにより、少なくとも押さえ部264の範囲で用紙Sの撓みを打ち消すことができる。これにより、上流側および下流側の何れか一方の搬送ローラーと、上流側および下流側の何れか他方の押さえ部264との間で用紙Sが適度な引っ張り力で保持された状態となるので、用紙Sの配置位置を安定させることができる。その結果、カット部211Aが溝部241に入り込むことを抑制し、ひいてはミシン目の加工品質を向上させることができる。
また、押さえ部264が搬送ローラー251,252よりも加工部210に近い位置に配置されているので、加工部210に対して一方側の搬送ローラーのみで用紙Sが挟持された際も、他方側の押さえ部264で当該用紙Sを押さえることができる。つまり、加工部210を挟む一方側の搬送ローラーおよび他方側の押さえ部264で用紙Sを押さえることができるので、用紙Sの配置位置を安定させることができる。
また、上流側および下流側の搬送ローラーの間に押さえ部264が配置されているので、両方の搬送ローラーの間で押さえ部264によって、用紙Sを押さえることができる。その結果、用紙Sの配置位置をさらに安定させることができる。
また、押さえ部264が加工部210の上流側および下流側の両方に設けられているので、確実に加工部210の両側で用紙Sを押さえることができる。その結果、用紙Sの配置位置をさらに安定させることができ、ひいてはミシン目の加工品質を向上させることができる。
また、押さえ部264が、加工部210によるミシン目の形成加工の際、加工部210が加工位置に到達する前に、退避位置から押さえ位置に到達するので(図10A参照)、押さえ部264に押さえられることで用紙Sが適度に張った状態になった後に加工部210を加工位置に配置させることができる(図10B参照)。その結果、加工部210により、ミシン目を形成加工しやすくなり、ひいては加工品質を向上させることができる。
また、押さえ部264が、加工部210によるミシン目の形成加工後において、加工部210が加工位置から離れた後、押さえ位置から退避位置に向けて移動するので(図10C参照)、押さえ部264で用紙Sを押さえた状態で、加工部210を用紙Sから離すことができる。
つまり、加工部210を用紙Sから離す際における用紙Sの状態を安定させることができるので、加工部210を移動させやすくすることができる。また、加工部210を移動させてから、押さえ部264を移動させることで、カット部211Aが用紙Sに接触可能な状態で用紙Sの搬送がされることを抑制することができるので、カット部211Aによる用紙Sへのダメージを防止することができる。
また、付勢部262により、押さえ部264を付勢することにより、弾性部264Bがつぶれて、用紙Sの押さえ部264が押さえる部分の所定方向全体に均一に応力をかけることができる。その結果、用紙Sの搬送領域の幅全体を固定することができるので、用紙Sの配置位置を安定させることができる。
なお、上記実施の形態では、押さえ部264の弾性部264Bが所定方向にわたって設けられていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、図17に示すように、弾性部264Bが、搬送経路における用紙Sの搬送領域の幅方向において間隔をあけて複数並んで設けられていても良い。
このようにすることで、押さえ部264と用紙Sとの接触面積を減らすことができるので、弾性部264Bの部分で押さえ部264と用紙Sとが張り付くことを抑制することができる。
また、この構成では、弾性部264Bが搬送方向に対して傾斜して配置されている。搬送方向に対する弾性部264Bの傾斜角度は、用紙Sの搬送方向に対する許容傾斜角度や用紙Sに対する弾性部264Bの搬送抵抗等を考慮した値(例えば、70°等)に適宜設定され得る。
これにより、用紙Sが搬送されてきたときに引っ掛かることを抑制することができる。
また、この構成では、弾性部264Bが、搬送方向の下流側に向かうにつれ、押さえ部264の所定方向の中央部(破線Xの部分)から離れるように傾斜して配置されている。
このようにすることで、用紙Sが搬送時に弾性部264Bの傾斜によって、中央から広げられて配置されやすくなるので、用紙Sの配置位置を安定させやすくすることができる。
また、上記実施の形態では、押さえ部264が、退避位置に位置する場合、用紙Sの搬送ガイド部として機能していたが、本発明はこれに限定されず、搬送ガイド部として機能しなくても良い。
また、押さえ部264を搬送ガイド部として機能させる場合、図18に示すように、搬送経路との対向面に弾性部264Bよりも摩擦係数が低い表面部材(例えば、ポリエチレンテレフタレート等)264Cを設けても良い。
このようにすることで、用紙Sが押さえ部264に対応する搬送経路を搬送されるときに搬送されやすくなる。
また、上記実施の形態では、加工部210の上流側および下流側の両方に押さえ部264が設けられていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、少なくとも上流搬送ローラー251で形成加工する用紙Sを挟持する場合は、少なくとも下流側に押さえ部264が設けられていれば良い。また、少なくとも下流搬送ローラー252で形成加工する用紙Sを挟持する場合は、少なくとも上流側に押さえ部264が設けられていれば良い。
すなわち、用紙を挟持する1つの搬送ローラーと、1つの押さえ部とが、搬送方向で加工部を挟むように配置されていれば良い。ただし、用紙の配置位置を安定させる観点から、押さえ部は加工部の上流側および下流側の両方に設けることが好ましい。
また、上記実施の形態では、加工装置200に、ミシン目の形成加工時に用紙を挟持可能な搬送ローラーが、搬送方向の上流側および下流側の両方に設けられていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、当該搬送ローラーが、搬送方向の上流側および下流側の何れかに設けられていれば良い。この場合、押さえ部は、搬送方向において、加工部に対して、少なくとも当該搬送ローラーとは反対側に少なくとも設けられていれば良い。
また、上記実施の形態では、押さえ部が、用紙の搬送領域の幅全体に対応して設けられていたが、本発明はこれに限定されず、当該搬送領域の一部に対応して設けられていても良い。
また、上記実施の形態では、押さえ部が、加工部に連動して移動する構成であったが、本発明はこれに限定されず、押さえ部が加工部とは別に移動する構成であっても良い。
また、上記実施の形態では、押さえ部が、加工部が加工位置に到達する前に押さえ位置に到達していたが、本発明はこれに限定されず、加工部が加工位置に到達するのと同時に押さえ位置に到達する等、加工部が加工位置に到達する前に押さえ位置に到達しなくても良い。
また、上記実施の形態では、押さえ部が、加工部が加工位置から離れた後、退避位置に移動していたが、本発明はこれに限定されず、加工部と同時に移動する等、加工部が加工位置から離れた後に退避位置に移動しなくても良い。
また、上記実施の形態では、押さえ部が所定の押圧力で搬送経路に向けて付勢されていたが、本発明はこれに限定されず、所定の押圧力で搬送経路に向けて付勢されていなくても良い。
また、上記実施の形態では、押さえ部が弾性部を有していたが、本発明はこれに限定されず、弾性部を有していなくても良い。
また、上記実施の形態では、加工部が他の物体と接触することで、所定方向に移動する構成であったが、本発明はこれに限定されず、例えば、モーター等の駆動源から駆動力を伝達されることにより、所定方向に移動する構成であっても良い。
また、上記実施の形態では、加工装置200が、後処理装置2に設けられていたが、本発明はこれに限定されず、画像形成装置1内に含まれていても良い。
また、上記実施の形態では、加工装置200が画像形成システム100に含まれていたが、本発明はこれに限定されず、画像形成システムとは別に設けられた装置であっても良い。また、この場合、加工装置が用紙を搬送する機能を有していなくても良い。
その他、上記実施の形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。