本発明に係る空調システムは、居室空間から空気を導入可能に構成された空調室と、空調室に設置され、空調室の空気を温調する空調機と、空調室に設置され、空調機によって温調された空気に対して加湿運転を行いながら空気浄化成分を付与する加湿浄化装置と、空調室に設置され、加湿浄化装置を流通した空気を居室空間に搬送する送風機と、送風機の送風動作を制御する制御部と、を備える。そして、制御部は、空調機が居室空間の空気の温度を目標温度に温調する温調動作に基づいて送風機の送風量を制御する第一風量制御モードと、加湿浄化装置が居室空間の空気を目標空気浄化度にする加湿浄化動作に基づいて送風機の送風量を制御する第二風量制御モードとを切り替えて居室空間に対する空調制御を実行する。
こうした構成によれば、居室空間への空気浄化成分供給量が不足しやすい温調動作である冷房運転時において、第一風量制御モードと第二風量制御モードとを切り替えて送風機の送風量を制御し、居室空間への空気浄化成分の供給を行うので、居室空間が目標空気浄化度となるように空気浄化成分供給量を安定して供給することができる。つまり、空調システムは、冷房運転時における空気浄化成分供給量の制御性を向上させることが可能となる。
また、本発明に係る空調システムは、居室空間の空気の温度を居室温度として取得する温度センサを備える。制御部は、温度センサが取得した居室温度と空調機における設定温度との間の温度差が基準温度差以上である場合に、送風機を第一風量制御モードにて実行させ、温度差が基準温度差未満である場合に、送風機を第二風量制御モードにて実行させることが望ましい。このようにすることで、居室温度と設定温度との間の温度差が基準温度差以上と大きい場合に、第一風量制御モードにおいて温調動作を優先した送風量で居室空間に対する空調制御が実行され、温度差が基準温度差未満と小さくなり、居室空間に対する温調動作が安定した場合に、加湿浄化動作を優先した送風量で居室空間に対する空調制御が実行されるので、居室空間に対する温調と空気浄化とをバランスよく調整して、居室空間が目標空気浄化度となるように空気浄化成分供給量を安定して供給することができる。
また、本発明に係る空調システムでは、制御部は、空調機が暖房運転の場合には、第一風量制御モードのみによって送風機の送風量を制御し、空調機が冷房運転の場合には、第一風量制御と第二風量制御モードとを切り替えて送風機の送風量を制御することが望ましい。このようにすることで、加湿量が多く居室空間に空気浄化成分を供給しやすい温調動作である暖房運転時には、従来通り温調動作を優先した第一風量制御モードを維持して居室空間が目標空気浄化度となるように空気浄化成分の供給を行い、居室空間に空気浄化成分を供給しにくい温調動作である冷房運転時には、第一風量制御モードと第二風量制御モードとを切り替えて居室空間が目標空気浄化度となるように空気浄化成分の供給を行う。これにより、空調システムは、暖房運転時及び冷房運転時における空気浄化成分供給量の制御性を向上させることが可能となる。
また、本発明に係る空調システムでは、加湿浄化装置は、空調機によって温調された温調空気を内部に導入する遠心ファンと、遠心ファンによって導入された温調空気に対して遠心破砕によって微細化した水を含ませて放出する加湿部と、を有して構成されることが望ましい。このようにすることで、加湿浄化装置は、遠心ファンによって加湿浄化装置の内部に空気を導入するので、内部を流通する通風量が送風機の送風量に影響を受けにくくなり、空調室内の温調空気に対する空気浄化成分の付与量を調整しやすくすることができる。
また、本発明に係る空調システムでは、加湿浄化装置は、次亜塩素酸水を用いて、温調空気に対して加湿運転を行いながら次亜塩素酸を空気浄化成分として付与することが望ましい。これにより、除菌効果を有する次亜塩素酸水が加湿部で微細化されて空調室内に供給されるので、次亜塩素酸による居室空間の浄化を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(実施の形態1)
まず、図1を参照して、本発明の実施の形態1に係る空調システム20について説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る空調システム20の接続概要図である。
空調システム20は、図1に示すように、熱交換気扇4と、複数の居室用ダンパ5(居室用ダンパ5a,5b,5c,5d)と、複数の循環口6(循環口6a,6b,6c,6d)と、複数の居室排気口7(居室排気口7a,7b,7c,7d)と、複数の居室給気口8(居室給気口8a,8b,8c,8d)と、室外温度センサ16と、空調ユニット18と、入出力端末19と、加湿浄化装置制御部60(図3参照)と、を備えて構成される。また、空調ユニット18は、複数の搬送ファン3(搬送ファン3a,3b)と、室内温湿度センサ12と、空調機13と、吸込温湿度センサ14と、集塵フィルタ17と、加湿浄化装置40と、を備えて構成される。
空調システム20は、建物の一例である一般住宅1内に設置される。一般住宅1は、複数(本実施の形態では4つ)の居室2(居室2a,2b,2c,2d)に加え、居室2と独立した少なくとも1つの空調室18aを有している。ここで一般住宅1(住宅)とは、居住者がプライベートな生活を営む場として提供された住居であり、一般的な構成として居室2にはリビング、ダイニング、寝室、個室、及び子供部屋等が含まれる。また、空調システム20が提供する居室2にトイレ、浴室、洗面所、又は脱衣所等を含んでもよい。なお、居室2(居室2a~2d)は、請求項の「居室空間」に相当する。
居室2aには、循環口6a、居室排気口7a、居室給気口8a、及び入出力端末19が設置されている。また、居室2bには、循環口6b、居室排気口7b、及び居室給気口8bが設置されている。また、居室2cには、循環口6c、居室排気口7c、及び居室給気口8cが設置されている。また、居室2dには、循環口6d、居室排気口7d、及び居室給気口8dが設置されている。
空調室18aには、その空間内に空調ユニット18が設置されている。空調ユニット18は、搬送ファン3(搬送ファン3a,3b)、居室用ダンパ5(居室用ダンパ5a,5b,5c,5d)、室内温湿度センサ12、空調機13、吸込温湿度センサ14と、加湿浄化装置40、及び集塵フィルタ17を有して構成される。より詳細には、空調ユニット18は、空調室18a内を流れる空気の流通経路の上流側から、室内温湿度センサ12、空調機13、集塵フィルタ17、吸込温湿度センサ14、加湿浄化装置40、搬送ファン3、及び居室用ダンパ5の順にそれぞれ配置されている。
なお、空調室18aは、各居室2に供給する空気をコントロールできる一定の広さを備えた空間を意味するが、居住空間を意図するものではなく、基本的に居住者が滞在する部屋を意味するものではない。
空調室18aには、外部から内部に空気が導入される。そして、空調室18aでは、各居室2から循環口6を通って搬送された空気(屋内の空気)と、熱交換気扇4により取り込まれて熱交換された外気(屋外の空気)とが混合される。空調室18aの空気は、空調室18a内に設けられた空調ユニット18(空調機13及び加湿浄化装置40)によって、温度調整と、湿度調整を伴う空気浄化成分(次亜塩素酸)の付加とがそれぞれ制御され、各居室2に搬送する空気が生成される。空調ユニット18で処理された空気は、搬送ファン3により、給気流10として各居室2に搬送される。
各居室2の空気は、循環流9に示すように循環口6により空調室18aへ搬送される他、吸気流11に示すように居室排気口7により熱交換気扇4を通して熱交換された後、屋外へ排出される。空調システム20は、熱交換気扇4によって各居室2から内気(屋内の空気)を排出しつつ、屋内に外気(屋外の空気)を取り込むことで、第1種換気方式の換気が行われる。熱交換気扇4の換気風量は、複数段階で設定可能に構成されており、その換気風量は、法令で定められた必要換気量を満たすように設定される。
熱交換気扇4は、内部に給気ファン(図示せず)及び排気ファン(図示せず)を有して構成され、各ファンを動作させることによって、内気(屋内の空気)と外気(屋外の空気)との間で熱交換しながら換気する。この際、熱交換気扇4は、熱交換した外気を空調室18a(空調ユニット18)に搬送する。
搬送ファン3は、空調室18aの壁面(底面側の壁面)に設けられている。そして、搬送ファン3は、空調ユニット18で処理された空気(後述する加湿浄化装置40を流通した空気)を居室2に搬送する。言い換えれば、空調ユニット18で処理された空気は、搬送ファン3によって搬送ダクトを介して居室給気口8から居室2に搬送される。より詳細には、空調ユニット18で処理された空気は、搬送ファン3aによって一般住宅1の一階に位置する居室2a及び居室2bにそれぞれ搬送されるとともに、搬送ファン3bによって一般住宅1の二階に位置する居室2c及び居室2dにそれぞれ搬送される。なお、各居室2の居室給気口8に接続される搬送ダクトは、それぞれ独立して設けられる。ここで、搬送ファン3は、請求項の「送風機」に相当する。
各居室2(居室2a~2d)の空気の一部は、それぞれ対応する循環口6(循環口6a~6d)によって、循環ダクトを介して空調室18aに搬送される。なお、空調室18aと各居室2とを接続する循環ダクトは、それぞれ独立して設けられてもよいが、循環ダクトの一部である複数の支流ダクトを途中より合流させて1つの循環ダクトに統合した後、空調室18aに接続するようにしてもよい。
居室用ダンパ5は、搬送ファン3から各居室2に空気を搬送する際、居室用ダンパ5の開度を調整することによって各居室2への送風量を調節する。より詳細には、居室用ダンパ5a,5bは、一階に位置する居室2a及び居室2bへの送風量をそれぞれ調整する。また、居室用ダンパ5c,5dは、二階に位置する居室2c及び居室2dへの送風量をそれぞれ調整する。
各居室循環口6(循環口6a~6d)は、上述の通り、各居室2(居室2a~2d)から空調室18aに屋内の空気を搬送するための開口である。各居室循環口6は、各居室2の空気を循環流9として吸い込む。
各居室排気口7(居室排気口7a~7d)は、上述の通り、各居室2(居室2a~2d)から熱交換気扇4に屋内の空気を搬送するための開口である。各居室排気口7は、各居室2の空気を吸気流11として吸い込む。
各居室給気口8(居室給気口8a~8d)は、上述の通り、空調室18aから各居室2(居室2a~2d)に空調室18a内の空気を搬送するための開口である。各居室給気口8は、空調室18aからの空気を給気流10として吹き出す。
室内温湿度センサ12は、空調ユニット18の上流側に設置され、居室2(居室2a~2d)から吸い込まれ、空調室18a(空調ユニット18)に流入する空気の温度及び湿度(相対湿度)を取得する。室内温湿度センサ12で読み取られた温湿度は、居室温湿度の代表値として加湿浄化装置制御部60の湿度制御に用いられる。
空調機13は、空気調和装置に該当するものであり、空調ユニット18の温調を制御する。空調機13は、空調室18aの空気の温度が設定温度(空調室目標温度)となるように、空調室18aの空気を冷却(冷房運転)又は加熱(暖房運転)する。ここで、設定温度には、ユーザによって設定された目標温度(居室目標温度)と、室内温湿度センサ12で検出された居室温度との間の温度差から必要熱量を算出して、その結果に基づいた温度に設定される。本実施の形態では、設定温度には、各居室2の空気の温度を、目標温度にまでより早く温調するために、冷房運転時には少なくとも目標温度よりも低い温度に設定され、暖房運転時には少なくとも目標温度よりも高い温度に設定される。
集塵フィルタ17は、空調室18a内に導入される空気中に浮遊する粒子を捕集する集塵フィルタである。集塵フィルタ17は、循環口6を通して空調室18a内に搬送された空気中に含まれる粒子を捕集することで、搬送ファン3によって屋内に供給する空気を清浄な空気にする。ここでは、集塵フィルタ17は、空調機13と加湿浄化装置40との間の領域において空気の流路を塞ぐように設置されている。
加湿浄化装置40は、空調室18a内の空調機13の下流側に位置しており、各居室2の空気の湿度(居室湿度)が、ユーザによって設定された目標湿度(居室目標湿度)よりも低い場合に、その湿度が目標湿度となるように、空調室18aの空気を加湿する。また、加湿浄化装置40は、加湿の際に、流通する空気に空気浄化成分として次亜塩素酸を付加する。また、加湿浄化装置40は、加湿が不要と判定された場合においても、流通する空気に次亜塩素酸を付加するために、湿度快適性を著しく損なわない範囲で加湿運転を継続して行う。なお、ここで扱う湿度は、それぞれ相対湿度で示されるが、所定の変換処理にて絶対湿度として扱ってもよい。この場合、居室2の湿度を含めて空調システム20での取り扱い全体を絶対湿度として取り扱うのが好ましい。加湿浄化装置40の構成に関する詳細は後述する。
吸込温湿度センサ14は、空調ユニット18において空調機13が温調した空気の温度及び湿度(相対湿度)を取得して加湿浄化装置制御部60に送信するセンサである。より詳細には、吸込温湿度センサ14は、空調ユニット18における空調機13の下流側に設置され、加湿浄化装置40に吸い込まれる空気の温度及び湿度を取得して加湿浄化装置制御部60に送信する。
室外温度センサ16は、一般住宅1の外気の温度を検知できる場所(例えば、熱交換気扇4の外気導入口、空調機13の室外機、一般住宅1の外壁等)に設置され、外気の温度を取得して加湿浄化装置制御部60に送信する。
入出力端末19は、空調システム20(空調ユニット18)に関するユーザ入力情報(例えば、風量、目標温度、目標湿度、次亜塩素酸の添加の有無、次亜塩素酸の目標供給量レベル、熱交換気扇4の熱交換レベル、等)を入力する端末であり、無線または有線によりシステムコントローラ50に通信可能に接続されている。
次に、図2を参照して、加湿浄化装置40の構成の概略を説明する。図2は、加湿浄化装置40の構成を示す概略図である。なお、図2では、加湿浄化装置40の構成を機能ブロックで示しているが、実際には、加湿浄化装置40は、一つの筐体内に収容され、その筐体に配管等が接続された構成となっている。
加湿浄化装置40は、空調室18a内の空気を遠心水破砕によって加湿しつつ、空気浄化成分として次亜塩素酸を付加するための装置である。
具体的には、加湿浄化装置40は、微細化部41と、次亜塩素酸水生成部30と、次亜塩素酸水供給部38と、水供給部48と、を備えて構成される。
微細化部41は、混合槽42と、遠心破砕ユニット43と、水位センサ44と、浄化風路49と、を備えて構成され、浄化風路49を流通する空気を加湿するためのユニットである。微細化部41は、加湿の際に、流通する空気に対して微細化された水とともに空気浄化成分として次亜塩素酸を含ませる。微細化部41は、液体微細化室あるいは空気浄化部とも呼べる。より詳細には、微細化部41は、混合槽42内に貯留する混合水(次亜塩素酸水生成部30からの次亜塩素酸水と、水供給部48からの水とを混合して希釈した次亜塩素酸水)を遠心破砕により微細化して、浄化風路49を流通する空気中に含ませる。
混合槽42は、微細化部41において次亜塩素酸水を貯留する槽であり、貯水部とも言える。混合槽42では、後述する次亜塩素酸水供給部38から供給される所定濃度の次亜塩素酸水と、後述する水供給部48から供給される水とを槽内で混合し、希釈された次亜塩素酸水からなる混合水として貯留する。また、特に図示していないが、混合槽42の底部には、貯留する混合水を排出するための排水口が設けられている。
遠心破砕ユニット43は、揚水管43aと、遠心ファン43bと、加湿モータ(図示せず)によって構成され、加湿モータを用いて揚水管43aと遠心ファン43bを回転させることで加湿浄化動作を行う。遠心破砕ユニット43は、揚水管43aの回転によって混合槽42内に貯留されている混合水(次亜塩素酸水)を遠心力で吸い上げて周囲(遠心方向)に飛散・衝突・破砕させ、空気中に水分とともに次亜塩素酸を含ませる。そうして水分と次亜塩素酸を含んだ空気は、遠心ファン43bの回転によって浄化風路49に通風され、加湿浄化装置40外へと搬送される。
水位センサ44は、混合槽42内に貯留される混合水の水位を検知して加湿浄化装置制御部60に出力する。より詳細には、水位センサ44は、混合槽42内に貯留される混合水の満水状態の水位を検知する水位センサ44aと、満水状態から規定量減少した状態の混合水の水位を検知する水位センサ44bとを有する。
ここで、規定量は、次亜塩素酸水生成部30の電解槽33において1回の電気分解で生成可能な次亜塩素酸水の水量に対して、水供給部48から供給される水で希釈混合して所定の次亜塩素酸水濃度とした混合水の水量に設定される。
浄化風路49は、微細化部41を通過する空気に対して、水分とともに次亜塩素酸を含ませるための風路である。浄化風路49を通る空気の吸気口及び吹出口(図示せず)は、微細化部41の壁面もしくは天面に設けられる。浄化風路49は、空調室18a内と連通している。
微細化部41は、以上のような部材によって構成される。そして、微細化部41では、遠心ファン43bの回転動作によって空調室18aから吸気した空気を、揚水管43aの回転動作によって水分とともに次亜塩素酸を付加して、空調室18aに供給する。
次亜塩素酸水生成部30は、塩水タンク31と、塩水搬送ポンプ32と、電解槽33と、電極34と、電解槽供給弁35と、を備えて構成される。
塩水タンク31は、塩水(塩化ナトリウム水溶液)を貯めており、加湿浄化装置制御部60からの出力信号に応じて、塩水搬送ポンプ32を介して電解槽33に塩水を供給する。電解槽33は、塩水タンク31から供給された電気分解対象である塩水を貯める。また、電解槽33には、加湿浄化装置制御部60からの出力信号に応じて、後述する給水管47から電解槽供給弁35を介して水道水が供給され、供給された水道水と塩水とが混合され、予め定められた濃度の塩水が貯められる。電極34は、電解槽33内に配置され、加湿浄化装置制御部60からの出力信号に応じて通電により塩水の電気分解を行い、予め定められた濃度の次亜塩素酸水を生成する。
つまり、次亜塩素酸水生成部30は、電解槽33において、電極34を構成する一対の電極間で、電解質として塩水を電気分解することで次亜塩素酸水を生成する。次亜塩素酸水生成部30には、一般的な装置が使用されるので、詳細な説明は省略する。ここで、電解質は、次亜塩素酸水を生成可能な電解質であり、少量でも塩化物イオンを含んで入れば特に制限はなく、例えば、溶質として塩化ナトリウム、塩化カルシウム、又は塩化マグネシウム等を溶解した水溶液が挙げられる。また、塩酸でも問題ない。本実施の形態では、電解質として、水に対して塩化ナトリウムを加えた塩化物水溶液(塩水)を使用している。
次亜塩素酸水供給部38は、加湿浄化装置制御部60からの出力信号に応じて、次亜塩素酸水生成部30の電解槽33から微細化部41の混合槽42に次亜塩素酸水を供給する。具体的には、次亜塩素酸水供給部38は、次亜塩素酸水搬送ポンプ36と送水管37とを有して構成される。次亜塩素酸水搬送ポンプ36は、加湿浄化装置制御部60からの出力信号に応じて、電解槽33に貯留される次亜塩素酸水を送水管37に送り出す。送水管37は、次亜塩素酸水搬送ポンプ36と混合槽42との間に接続され、電解槽33からの次亜塩素酸水を混合槽42に向けて送水する。
ここで、次亜塩素酸水供給部38では、次亜塩素酸水生成部30(電解槽33)で生成して貯留される次亜塩素酸水の濃度を担保するため、電解槽33から混合槽42に次亜塩素酸水を供給する際、電解槽33で生成された次亜塩素酸水の全量を供給する。そのため、次亜塩素酸水を供給した後は、電解槽33は空の状態であり、次亜塩素酸水が電解槽33内に残留した状態から次亜塩素酸水を作成し始めることはない。
水供給部48は、電解槽供給弁35と、混合槽供給弁45と、給水管47と、を有して構成される。水供給部48は、加湿浄化装置制御部60からの出力信号に応じて、次亜塩素酸水生成部30の電解槽33に水(水道水)を供給するとともに、微細化部41の混合槽42に水(水道水)を供給する。電解槽供給弁35は、加湿浄化装置制御部60からの出力信号に応じて、次亜塩素酸水生成部30の外部の給水管47からストレーナ46を介して供給される水を電解槽33に流すか否かを制御する。混合槽供給弁45は、加湿浄化装置制御部60からの出力信号に応じて、微細化部41の外部の給水管47からストレーナ46を介して供給される水を混合槽42に流すか否かを制御する。給水管47は、電解槽供給弁35を介して電解槽33と接続されるとともに、混合槽供給弁45を介して混合槽42とも接続され、水を電解槽33または混合槽42に向けて送水する。
また、加湿浄化装置40には、ドレンパン(図示せず)を設けてもよい。ドレンパンは、微細化部41、次亜塩素酸水生成部30、次亜塩素酸水供給部38、及び水供給部48の下方領域全体に配置され、これらから落下する水または次亜塩素酸水を受ける部材である。この際、ドレンパンに加えて、ドレンパン内の水位が所定値に達した場合に、ドレンパン内の水または次亜塩素酸水を排水ドレンに流して排水する排水ポンプを設けておくことが好ましい。
加湿浄化装置40は、以上のような部材によって構成される。なお、加湿浄化装置40は、ユーザの設定に応じて、空気浄化成分である次亜塩素酸を付加しない場合には、微細化部41において遠心破砕する混合水を水のみとし、居室2の湿度を増加させるための加湿装置として作動させてもよい。
次に、図3を参照して、システムコントローラ50による空調システム20の制御について説明する。図3は、空調システム20のシステムコントローラ50の概略機能ブロック図である。
システムコントローラ50は、図3に示すように、居室目標温湿度取得部51、空調制御部52、空調機制御部53、加湿浄化装置制御部60、風量制御部55、及び記憶部56を備える。
居室目標温湿度取得部51は、入出力端末19により居室2全体に共通して設定された居室目標温度及び居室目標湿度(以下、居室目標温湿度とも呼ぶ)を取得する。居室目標温度は、下限を最低温度で、上限を最高温度で定義される所定の温度範囲として設定される。居室目標湿度は、下限を最低湿度で、上限を最高湿度で定義される所定の湿度範囲として設定される。ここで、居室目標温度以上の温度とは、上限の最高温度以上の温度であることを意味し、居室目標温度より小さい温度とは、下限の最低温度よりも小さい温度を意味する。居室目標湿度についても同様である。なお、本実施の形態では、居室目標温度及び居室目標湿度をユーザが設定可能としているが、あらかじめ空調システム20に固定値として設定されていてもよい。居室目標温湿度取得部51により取得され、あるいはあらかじめ設定された最高温度及び最低温度と、最高湿度及び最低湿度は、記憶部56に記憶される。
空調制御部52は、居室目標温湿度取得部51により取得され、あるいはあらかじめ設定された居室目標温度と、居室温湿度センサ54が取得した居室温度との差分(温度差)と、居室目標温湿度取得部51により取得され、あるいはあらかじめ設定された居室目標湿度と、居室温湿度センサ54が取得した居室湿度との差分(湿度差)を居室2ごとに算出する。そして、居室2ごとに算出された温度差と湿度差と、入出力端末19から取得した次亜塩素酸濃度設定とに基づいて、空調機13、加湿浄化装置40、搬送ファン3、及び居室用ダンパ5の制御条件を決定する。加湿浄化装置40の制御については、空調制御部52内の加湿浄化装置制御部60で制御条件を決定する。加湿浄化装置制御部60の制御方法については、後述する。
空調機制御部53は、空調室18a内に空調機13の運転モード、吹き出し温度及び送風量を、空調制御部52にて決定された制御方法に基づいて制御する。
加湿浄化装置制御部60は、空調制御部52にて決定された制御条件に基づいて空調室18a内に設けられた加湿浄化装置40の加湿量と次亜塩素酸出力を制御する。加湿浄化装置40の加湿量と次亜塩素酸出力の制御方法の詳細については後述する。
風量制御部55は、居室2に対応して設けられた搬送ファン3の送風量及び居室用ダンパ5の開度を、空調制御部52にて決定された制御条件に基づいて制御する。本実施の形態では、搬送ファン3の送風量は、空調機制御部53で算出される必要風量に基づいて決定される第一風量制御モードと、加湿浄化装置制御部60で算出される必要風量に基づいて決定される第二風量制御モードのいずれかの制御モードに基づいて決定される。空調制御部52における搬送ファン3の送風量の制御モード(第一風量制御モード及び第二風量制御モード)については後述する。
記憶部56は、居室目標温湿度取得部51により取得され、あるいはあらかじめ設定された所定の温度範囲、すなわち最高温度および最低温度と、湿度範囲、すなわち最高湿度及び最低湿度を記憶する、いわゆるメモリである。また、その他システムコントローラ50による制御に数値などの情報の記憶が必要な場合にも記憶部56が利用される。
次に、図4を参照して、加湿浄化装置制御部60について説明する。図4は、加湿浄化装置40の制御ブロック図である。加湿浄化装置制御部60は、加湿浄化装置40の処理動作として、次亜塩素酸水生成部30(電解槽33)における電気分解処理に関する動作、次亜塩素酸水供給部38による微細化部41への次亜塩素酸水の供給処理に関する動作(第一供給動作)、水供給部48による微細化部41への水の供給処理に関する動作(第二供給動作)をそれぞれ制御する。なお、加湿浄化装置制御部60は、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、コンピュータシステムがコントローラとして機能する。プロセッサが実行するプログラムは、ここではコンピュータシステムのメモリに予め記録されているとしたが、メモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて提供されてもよい。
具体的には、加湿浄化装置制御部60は、図4に示すように、入力部63と、処理部64と、出力部65と、計時部61と、を備える。
<次亜塩素酸水生成部における電気分解処理に関する動作>
加湿浄化装置制御部60は、次亜塩素酸水生成部30における電気分解処理に関する動作として、以下の処理を実行させる。
加湿浄化装置制御部60は、電解槽33の電気分解処理のトリガーとして、次亜塩素酸水供給部38(次亜塩素酸水搬送ポンプ36)の動作停止に関する情報(動作停止情報)及び計時部61からの時間に関する情報(時刻情報)を受け付け、処理部64へ出力する。
処理部64は、次亜塩素酸水供給部38からの動作停止情報と、計時部61からの時刻情報と、記憶部56からの設定情報とに基づいて制御情報を特定し、出力部65に出力する。ここで、設定情報には、次亜塩素酸水生成の開始時刻または終了時刻に関する情報、電解槽33に導入する水道水の供給量に関する情報、塩水搬送ポンプ32における塩水の投入量に関する情報、電極34における電気分解条件(時間、電流値、電圧など)に関する情報、水供給部48における電解槽供給弁35のオン/オフ動作に関する情報、及び次亜塩素酸水搬送ポンプ36のオン/オフ動作に関する情報が含まれる。
ここで、電極34における電気分解条件は、電解槽33内の水道水の水量、塩水濃度、電気分解時間、及び電極34の劣化度合いから決定でき、アルゴリズムを作成して設定され、記憶部56に記憶される。
そして、出力部65は、受け付けた制御情報に基づいて、各機器(塩水搬送ポンプ32、電極34、電解槽供給弁35、次亜塩素酸水搬送ポンプ36)に信号(制御信号)を出力する。
より詳細には、まず、塩水搬送ポンプ32は、出力部65からの信号に基づいて停止した状態を維持し、次亜塩素酸水搬送ポンプ36は、出力部65からの信号に基づいて停止した状態を維持する。
そして、電解槽供給弁35は、出力部65からの信号に基づいて開放される。これにより、電解槽33には、給水管47からの水道水の供給が開始される。その後、電解槽供給弁35は、水位センサ44aからの水位情報(満水)を受けた出力部65からの信号に基づいて閉止される。これにより、電解槽33は、水道水が設定された供給量にて給水された状態となる。
次に、塩水搬送ポンプ32は、出力部65からの信号に基づいて動作を開始し、所定量の塩水を電解槽33へ搬送して停止する。これにより、水道水に塩水の塩化物イオンが溶解し、電解槽33は、所定量の塩化物イオンを含む水溶液(塩化物水溶液)が生成された状態となる。
そして、電極34は、出力部65からの信号に基づいて、塩化物水溶液の電気分解を開始し、設定された条件の次亜塩素酸水を生成して停止する。電極34により生成される次亜塩素酸水は、例えば、次亜塩素酸濃度が100ppm~150ppm(例えば、120ppm)であり、pHが7.0~8.5(例えば、8.0)の状態となる。
以上のようにして、加湿浄化装置制御部60は、次亜塩素酸水生成部30の電解槽33において電気分解処理を実行し、予め定められた濃度と量の次亜塩素酸水が生成される。
<微細化部への次亜塩素酸水の供給処理に関する動作>
加湿浄化装置制御部60は、微細化部41への次亜塩素酸水の供給処理に関する動作(第一供給動作)として、以下の処理を実行させる。なお、以下では、第一供給動作によって、微細化部41へ供給する次亜塩素酸水のことを「次亜塩素酸水原液」ともいう。
加湿浄化装置制御部60は、混合水が規定量減少するまでに要する減少時間に基づいて、次亜塩素酸水生成部30(次亜塩素酸水供給部38)に次亜塩素酸水の供給を要求する。
具体的には、処理部64は、減少時間に関する情報と、記憶部56からの設定情報とに基づいて制御情報を特定し、出力部65に出力する。ここで、設定情報には、次亜塩素酸水の供給タイミングに関する情報、次亜塩素酸水搬送ポンプ36のオン/オフ動作に関する情報が含まれる。
そして、出力部65は、受け付けた制御情報に基づいて、次亜塩素酸水供給部38における次亜塩素酸水搬送ポンプ36に信号(制御信号)を出力する。これにより、次亜塩素酸水搬送ポンプ36が作動するため、次亜塩素酸水生成部30で作成した次亜塩素酸水原液の微細化部41への供給が開始される。なお、次亜塩素酸水生成部30に貯留される次亜塩素酸水の濃度を担保するため、次亜塩素酸水生成部30で生成された次亜塩素酸水原液は毎回全量供給される。
その後、次亜塩素酸水搬送ポンプ36は、計時部61からの時間に関する情報(全量を供給するための所要時間)を受けた出力部65からの信号に基づいて停止する。これにより、次亜塩素酸水供給部38は、電解槽33から微細化部41に対して次亜塩素酸水原液を設定された供給量にて供給する。
以上のようにして、加湿浄化装置制御部60は、第一供給動作として、次亜塩素酸水供給部38によって次亜塩素酸水生成部30から微細化部41への次亜塩素酸水原液の供給処理を実行させる。
<微細化部への水の供給処理に関する動作>
加湿浄化装置制御部60は、微細化部41への水の供給処理に関する動作(第二供給動作)として、以下の処理を実行させる。
加湿浄化装置制御部60は、混合水が規定量減少するまでに要する減少時間に基づいて、水供給部48に水の供給を要求する。
具体的には、処理部64は、減少時間に関する情報と、記憶部56から設定情報とに基づいて制御情報を特定し、出力部65に出力する。ここで、設定情報には、水の供給タイミングに関する情報、混合槽供給弁45のオン/オフ動作に関する情報が含まれる。
そして、出力部65は、受け付けた制御情報に基づいて、混合槽供給弁45に信号(制御信号)を出力する。
混合槽供給弁45は、出力部65からの信号に基づいて作動する。これにより、水供給部48では、給水管47を介して外部の給水管から微細化部41(混合槽42)への水の供給が開始される。
その後、混合槽供給弁45は、微細化部41の水位センサ44aからの水位情報(満水信号)を受け付けた出力部65からの信号に基づいて停止する。これにより、水供給部48は、給水管47から微細化部41に対して水が設定された量になるまで供給する。
以上のようにして、加湿浄化装置制御部60は、第二供給動作として、水供給部48によって給水管47から微細化部41への水の供給処理を実行させる。
次に、空調制御部52における搬送ファン3の送風量の制御モードについて説明する。
空調制御部52における搬送ファン3の送風量の制御モードには、第一風量制御モードと、第二風量制御モードの2つのモードがある。
第一風量制御モードは、空調機13が居室2の空気の温度(居室温度)を目標温度(居室目標温度)に温調する温調動作に基づいて搬送ファン3の送風量を制御するモードである。第一風量制御モードでは、空調制御部52は、空調機13の温調制御に基づいて搬送ファン3の送風量を第一送風量に決定する。より詳細には、空調制御部52は、ユーザによって設定された居室目標温度と、室内温湿度センサ12で検出された居室温度との間の温度差に応じて搬送ファン3の送風量を第一送風量に決定する。ここで、第一送風量は、340m3/h~1600m3/hの範囲内において数段階で設定され、例えば、340m3/h、860m3/h、1140m3/h、及び1600m3/hの4段階に設定される。第一送風量は、空調機13の温調制御において、居室目標温度と居室温度との間の温度差が小さくなるにつれて風量が少ない段階へと移行する。
第二風量制御モードは、加湿浄化装置40が居室2の空気を目標空気浄化度にする加湿浄化動作に基づいて搬送ファン3の送風量を制御するモードである。目標空気浄化度は、ユーザによって設定された空気浄化レベル(次亜塩素酸設定濃度)であり、例えば、空気浄化レベルが「レベル1(低濃度)」~「レベル5(高濃度)」の5段階で設定される。空気浄化レベルのレベル値が高いほど、次亜塩素酸供給量が多い浄化条件となる。そして、第二風量制御モードでは、空調制御部52は、加湿浄化装置40による加湿浄化制御に基づいて搬送ファン3の送風量を第二送風量に決定する。より詳細には、空調制御部52は、ユーザによって設定された空気浄化レベルに基づいて第二送風量を設定する。ここで、第二送風量は、第一送風量と同様、340m3/h~1600m3/hの範囲内において数段階で設定され、例えば、340m3/h、860m3/h、1140m3/h、及び1600m3/hの4段階に設定される。第二風量は、加湿浄化装置40による加湿浄化制御において、空気浄化レベルが高いほど、すなわち次亜塩素酸供給量が多いほど、風量が多い段階に移行する。
ここで、空調制御部52は、快適性の観点から、基本的には居室2の温調動作を第一優先として制御することが望ましい。また、高温低湿の空気が加湿浄化装置40に流入する暖房運転時は、居室2への次亜塩素酸供給量が多くなる一方、低温高湿の空気が加湿浄化装置40に流入する冷房運転時は、居室2への次亜塩素酸供給量が少なくなる。このため、冷房運転時には、居室2への次亜塩素酸供給量が不足しやすくなり、入出力端末19で設定された空気浄化レベル(次亜塩素酸設定濃度)に対して次亜塩素酸供給量を制御することが難しくなる。これらのことから、本実施の形態では、空調機13が暖房運転をしている場合には、空調制御部52は、第一風量制御モードで搬送ファン3の送風量を制御し、空調機13が冷房運転をしている場合には、空調制御部52は、第一風量制御モードと第二風量制御モードとを切り替えて搬送ファン3の送風量を決定する制御となっている。
以上を踏まえ、図5を参照して、空調制御部52における制御モード判定処理フローについて説明する。図5は、空調制御部52における搬送ファン3の送風量の制御モード判定処理動作を示すフローチャート図である。
図5に示すように、制御モード判定処理では、空調制御部52は、まず、前回の制御判定処理から所定時間(例えば、5分)が経過したか否かを判定する(ステップS01)。判定の結果、所定時間が経過していない場合(ステップS01のNo)には、ステップS01に戻る。一方、所定時間が経過した場合(ステップS01のYes)には、空調機13の運転状態に応じて搬送ファン3の制御モードを判定する。具体的には、空調制御部52は、空調機13の運転状態に関する情報を取得し、空調機13の運転状態が冷房運転であるか否かを判定する(ステップS02)。判定の結果、空調機13の運転状態が冷房運転でない場合、つまり暖房運転である場合(ステップS02のNo)は、空調機13の温調動作に基づいた第一風量制御モードを特定する(ステップS07)。そして、空調制御部52は、搬送ファン3の送風量を第一送風量に決定し、搬送ファン3を第一送風量で運転動作を実行させる(ステップS08)。その後、ステップS01に戻る。
一方、ステップS02での判定の結果、空調機13の運転状態が冷房運転である場合(ステップS02のYes)は、制御モード判定処理によって制御モードの特定を行う(ステップS03)。そして、制御モード判定処理では、空調制御部52は、居室温湿度センサ54から各居室2の温度(居室温度)を取得する(ステップS04)。そして、取得した各居室2の居室温度と、ユーザによって設定された居室目標温度との間の温度差を算出する(ステップS05)。そして、算出した温度差が基準温度差(例えば、2℃)未満であるかを判定する(ステップS06)。算出した温度差が全ての居室2において基準温度差未満でない場合、言い換えれば、少なくとも1つの居室2で基準温度差以上の温度差であり、温調制御が安定状態となっていない場合(ステップS06のNo)には、制御モードとして空調機13による温調動作に基づく第一風量制御モードを特定する(ステップS07)。そして、空調制御部52は、搬送ファン3の送風量を第一送風量に決定し、搬送ファン3を第一送風量で運転動作を実行させる(ステップS08)。その後、ステップS01に戻る。
一方、ステップS02での判定の結果、算出した温度差が全ての居室2において基準温度差未満である場合、つまり、温調制御が安定状態となっている場合(ステップS06のYes)には、制御モードとして加湿浄化装置40による加湿浄化動作に基づく第二風量制御モードを特定する(ステップS09)。そして、空調制御部52は、搬送ファン3の送風量を第二送風量に決定し、搬送ファン3を第二送風量で運転動作を実行させる(ステップS10)。その後、ステップS01に戻る。
以上のように、空調システム20は、空調機13の運転状態及び居室温度と目標温度との間の温度差に応じて第一風量制御モードと第二風量制御モードとを切り替えて搬送ファン3の送風量を制御し、居室2に対する空調制御を実行する。
以上、本実施の形態1に係る空調システム20によれば、以下の効果を享受することができる。
(1)空調システム20は、居室2から空気を導入可能に構成された空調室18aと、空調室18aに設置され、空調室18aの空気を温調する空調機13と、空調室18aに設置され、空調機13によって温調された空気に対して加湿運転を行いながら空気浄化成分である次亜塩素酸を付与する加湿浄化装置40と、空調室18aに設置され、加湿浄化装置40を流通した空気を居室2に搬送する搬送ファン3と、搬送ファン3の送風動作を制御する空調制御部52(システムコントローラ50とも言える)と、を備える。そして、空調制御部52は、空調機13が居室2の空気の温度(居室温度)を目標温度(居室目標温度)に温調する温調動作に基づいて搬送ファン3の送風量を制御する第一風量制御モードと、加湿浄化装置40が居室2の空気を次亜塩素酸設定濃度(設定された空気浄化レベル)にする加湿浄化動作に基づいて搬送ファン3の送風量を制御する第二風量制御モードとを切り替えて居室2に対する空調制御を実行するようにした。
こうした構成によれば、居室2への次亜塩素酸水供給量が不足しやすい温調動作である冷房運転時において、第一風量制御モードと第二風量制御モードとを切り替えて搬送ファン3の送風量を制御し、居室2への次亜塩素酸の供給を行うので、居室2が次亜塩素酸設定濃度となるように次亜塩素酸供給量を安定して供給することができる。つまり、空調システム20は、冷房運転時における次亜塩素酸供給量の制御性を向上させることが可能となる。
(2)空調システム20は、居室2の空気の温度を居室温度として取得する居室温湿度センサ54を備える。空調制御部52は、居室温湿度センサ54が取得した居室温度と空調機13における設定温度(居室目標温度)との間の温度差が基準温度差(例えば、2℃)以上である場合に、搬送ファン3を第一風量制御モードにて実行させ、温度差が基準温度差未満である場合に、搬送ファン3を第二風量制御モードにて実行させるようにした。これにより、居室温度と設定温度との間の温度差が基準温度差以上と大きい場合に、第一風量制御モードにおいて温調動作を優先した送風量で居室2に対する空調制御が実行され、温度差が基準温度差未満と小さくなり、居室2に対する温調動作が安定した場合に、加湿浄化動作を優先した送風量で居室2に対する空調制御が実行されるので、居室2に対する温調と空気浄化とをバランスよく調整して、居室2が目標空気浄化度となるように空気浄化成分供給量を安定して供給することができる。
(3)空調制御部52は、空調機13が暖房運転の場合には、第一風量制御モードのみによって搬送ファン3の送風量を制御し、空調機13が冷房運転の場合には、第一風量制御モードと第二風量制御モードとを切り替えて搬送ファン3の送風量を制御するようにした。これにより、加湿量が多く居室2に次亜塩素酸を供給しやすい温調動作である暖房運転時には、従来通り温調動作を優先した第一風量制御モードを維持して居室2が目標空気浄化度となるように次亜塩素酸の供給を行い、居室2に次亜塩素酸を供給しにくい温調動作である冷房運転時には、第一風量制御モードと第二風量制御モードとを切り替えて居室2が目標空気浄化度となるように次亜塩素酸の供給を行う。これにより、空調システム20は、暖房運転時及び冷房運転時における次亜塩素酸供給量の制御性を向上させることが可能となる。
(4)加湿浄化装置40は、空調機13によって温調された温調空気を内部に導入する遠心ファン43bと、遠心ファン43bによって導入された温調空気に対して遠心破砕によって微細化した水を含ませて放出する微細化部41と、を有して構成した。これにより、遠心ファン43bによって加湿浄化装置40の内部に温調空気を導入するので、内部を流通する通風量が搬送ファン3の送風量に影響を受けにくくなり、空調室18a内の温調空気に対する次亜塩素酸の付与量を調整しやすくすることができる。
(5)加湿浄化装置40は、次亜塩素酸水を用いて、温調空気に対して加湿運転を行いながら次亜塩素酸を空気浄化成分として付与するようにした。これにより、除菌効果を有する次亜塩素酸水が微細化部41で微細化されて空調室18a内に供給されるので、次亜塩素酸による居室2の浄化を行うことができる。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記の実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。