Deprecated: The each() function is deprecated. This message will be suppressed on further calls in /home/zhenxiangba/zhenxiangba.com/public_html/phproxy-improved-master/index.php on line 456
JP7761161B2 - 連続鋳造鋳片の品質判定方法および向け先決定方法、連続鋳造条件の決定方法、ならびに、鋼の連続鋳造方法 - Google Patents
[go: Go Back, main page]

JP7761161B2 - 連続鋳造鋳片の品質判定方法および向け先決定方法、連続鋳造条件の決定方法、ならびに、鋼の連続鋳造方法 - Google Patents

連続鋳造鋳片の品質判定方法および向け先決定方法、連続鋳造条件の決定方法、ならびに、鋼の連続鋳造方法

Info

Publication number
JP7761161B2
JP7761161B2 JP2024548776A JP2024548776A JP7761161B2 JP 7761161 B2 JP7761161 B2 JP 7761161B2 JP 2024548776 A JP2024548776 A JP 2024548776A JP 2024548776 A JP2024548776 A JP 2024548776A JP 7761161 B2 JP7761161 B2 JP 7761161B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
casting
slab
quality
determining
surface layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2024548776A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2024247881A5 (ja
JPWO2024247881A1 (ja
Inventor
圭吾 外石
祐司 三木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Steel Corp filed Critical JFE Steel Corp
Publication of JPWO2024247881A1 publication Critical patent/JPWO2024247881A1/ja
Publication of JPWO2024247881A5 publication Critical patent/JPWO2024247881A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7761161B2 publication Critical patent/JP7761161B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D11/00Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
    • B22D11/16Controlling or regulating processes or operations

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Continuous Casting (AREA)

Description

本発明は、鋼の連続鋳造の際に鋳造条件や測定した実測値から製品や連続鋳造鋳片の品質を判定する方法に関し、連続鋳造鋳片の向け先を決定する方法および連続鋳造条件を決定する方法に関する。以下の記載において、質量の単位である「t」は10kgを表し、体積の単位である「L」は10-3を表す。また、気体の体積の単位に付す「N」は気体の標準状態での体積を表し、標準状態を0℃、101325Paとする。
鋼の連続鋳造では、ノズルに吹き込んだガス気泡、および、脱酸生成物や硫化物などの非金属介在物が凝固シェルに捕捉され、製品の表層部に残存することがある。このような気泡や非金属介在物は、鋼製品、特に厚鋼板の品質を劣化させる。たとえば、石油輸送用や天然ガス輸送用のラインパイプ材においては、サワーガスの作用により気泡や非金属介在物を起点として水素誘起割れが発生する。また、海洋構造物、貯槽、石油タンクなどにおいても同様の問題が発生する。しかも近年、鋼材の使用環境はより低温下、或いは、より強い腐食環境下といった厳しい環境での使用を求められることが多く、鋳片の気泡や非金属介在物を低減することの重要性は益々高くなっている。
そのため、耐サワー材と呼ばれるラインパイプ鋼においては出荷前にHIC(水素誘起割れ:Hydrogen Induced Cracking)試験を実施し、HICが発生しなかった製品だけを耐サワー材として出荷している。しかし、HIC試験は結果が判明するまでに数週間を要し、また、HICが発生するとその製品を耐サワー材として出荷できないため、大きく歩留まりを低下させる原因となる。そこで、HIC試験を行うことなく厚板圧延前の鋳片の段階でHIC性能を評価できれば、製造期間の短縮および歩留まりを大幅に向上させることができる。
特許文献1にはスラブ切断面での水平割れの開孔厚みと最大偏析粒径を測定し、測定結果とHIC測定試験結果から閾値を決定し、向け先を変更する方法が開示されている。特許文献2や3にはCa/S比およびCa、S、Oの関係式を満足し、更にCa低下量を閾値以下とすることでHICを補償する鋼の連続鋳造方法が開示されている。また、特許文献4には、鋼材の断面のエッチプリント画像の二値化によって高精度に中心偏析を検出できる評価方法が開示されている。
特開2015-58473号公報 特開2016-125137号公報 特開2016-125140号公報 特開2017-181030号公報
しかしながら、上記従来技術には、以下の問題があった。
特許文献1に開示の技術は、スラブ切断面での偏析粒を測定する必要があることから、製造期間の短縮という点では課題がある。特許文献2や3に開示の技術はCa系介在物を起点とするHIC割れには対応可能であるが、他の非金属介在物に対応できるものではない。また、特許文献4に開示の技術は単に中心偏析を評価するのみで、気泡および非金属介在物とHIC割れとの相関が明らかにされていない。
非金属介在物に起因するHIC割れには、厚鋼板製造後でも7日間の試験が必要である。品質不良が判明した時にはすでに多量の製品を製造後であることから、大量に不良品を製造してしまうことがあった。また、鋳造後に欠陥が予想できていれば、以降の工程を行わず、再溶解するなどの対応も可能であるが、鋳造段階では欠陥があるかどうかの判定ができないため、最終製品まで製造する必要がある。最終製品製造後に評価して、不良があれば良品に充当できないため、コストアップの原因となっている。
本発明は、上記の事情を鑑みてなされたものであって、まず、鋳片段階で鋳片を圧延した製品の品質を予測する製品の品質判定方法を提案することを目的とする。また、連続鋳造機で鋳造した鋳片の品質、とくに、気泡や非金属介在物起因のHIC特性を鋳造中または鋳造後に判定できる方法を提案することを目的とする。併せて、連続鋳造鋳片の向け先決定方法および連続鋳造条件の決定方法ならびに鋼の連続鋳造方法を提案する。
発明者らは、鋳造時の鋳造実績データ、すなわち、鋳片の断面サイズ、成分組成、鋳造速度、電磁撹拌条件、二次精錬から鋳造開始までのリードタイム、副原料添加量、ノズルに吹き込む不活性ガス流量、および、浸漬ノズルの浸漬深さといったパラメータから、気泡や非金属介在物を起因とする水素誘起割れ(HIC)面積率が予測できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、以下の発明により、上記課題を有利に解決することを見出した。
[1]連続鋳造機で鋳造した鋳片を圧延した製品の品質を判定するにあたり、製品表層部の水素誘起割れの予測モデルを用い、鋳造中に測定した鋳造実績データの実測値から選ばれた一つ以上を入力変数として製品表層部の水素誘起割れを予測する、製品の品質判定方法。
[2][1]に記載の製品の品質判定方法を用いて、連続鋳造機で鋳造した鋳片の品質を判定するにあたり、前記予測モデルが鋳造実績データと、製品表層部の水素誘起割れ発生面積率とを結び付けたものであり、前記予測モデルに、鋳造中に測定した前記鋳造実績データの実測値から選ばれた一つ以上を入力し、鋳造中、または、鋳造後に当該鋳片から得られる製品の表層部の水素誘起割れ発生面積率を予測する、連続鋳造鋳片の品質判定方法。
[3][2]において、前記鋳造実績データが、鋳片の断面サイズ、成分組成、鋳造速度、電磁撹拌条件、二次精錬から鋳造開始までのリードタイム、副原料添加量、ノズルに吹き込む不活性ガス流量、および、浸漬ノズルの浸漬深さの一部またはすべてである、連続鋳造鋳片の品質判定方法。
[4][3]において、前記成分組成が、C濃度、Mn濃度、S濃度、および、下記式によってCeq(質量%)で算出されるC等量から選ばれる少なくとも一である、連続鋳造鋳片の品質判定方法。
Ceq=[C]-0.0616[Al]+2.5275[S]-0.2652[P]+0.0023[Si]+0.0344[Mn]-1.525[S][Mn]+0.021[Si][Mn]+0.02[Cu]-0.02[Mo]+0.06[Ni]+0.02[Cr]-0.04[V]-0.04[Nb]
ここで、式中の[M]は、質量百分率で示す、元素Mの含有量である。
[5][2]~[4]のいずれか1つにおいて、前記予測モデルが、主成分分析およびRandom Forest法での回帰を用い、任意選択的に、製品表層部の水素誘起割れ発生面積率の実測値により前記予測モデルを機械学習する、連続鋳造鋳片の品質判定方法。
[6][2]~[5]のいずれか1つに記載の連続鋳造鋳片の品質判定方法を用いて判定した鋳片の品質予測に基づき、鋳片が耐サワーラインパイプ鋼に充当可能かを決定する、連続鋳造鋳片の向け先決定方法。
[7][2]~[5]のいずれか1つに記載の連続鋳造鋳片の品質判定方法を用いて判定した鋳片の品質予測に基づき、製品表層部の水素誘起割れ発生面積率の予測値が所定の値に漸近するように、前記鋳造実績データと前記予測モデルとに基づき、鋳造条件を逆解析して決定する、連続鋳造条件の決定方法。
[8][7]において、前記所定の値を2%以下とする、連続鋳造条件の決定方法。
[9][7]または[8]に記載の方法で決定された鋳造条件に従い、鋳片を製造する、鋼の連続鋳造方法。
本発明によれば、あらかじめ準備した予測モデルに、測定した鋳造実績データの実測値を入力し製品または鋳片の品質、とくに、製品表層部の水素誘起割れ発生面積率を鋳造中、または、鋳造後に予測する。したがって、鋳片が所定の製品に充当可能か精度よく予測でき、歩留まりよく製品を製造することができる。また、得られた予測値が所定の値に漸近するように鋳造条件を決定し、決定した鋳造条件で鋳片を製造することで、より歩留まりよく製品を製造できるので、生産性が向上し、産業上有用である。多大な時間を要するHIC試験を行うことなく製品のHIC予測値から、たとえば、耐サワーラインパイプ鋼に充当可能かの判定を行うことができ、多様な仕様の鋼製品製造の要求に迅速に対処することが可能となり、産業上有用である。
本発明を実施する際に好適なスラブ連続鋳造機を模式的に示す概略側面図である。 表層部のHIC割れ面積率(CAR)の実測値と予測値の関係を示すグラフである。 連続鋳造鋳片の品質予測方法の一例を示すフロー図である。 連続鋳造~出荷までの概略フロー図である。 実施例における主成分1および主成分2に与える各変数の影響度の大きさを表すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について具体的に説明する。以下の実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための設備や方法を例示するものであり、構成を下記のものに特定するものでない。すなわち、本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
図1は本発明の一実施形態にかかる鋼の連続鋳造方法に用いて好適なスラブ連続鋳造機を模式的に示す概略側面図である。図1に示すように、スラブ連続鋳造機1には、溶鋼9を注入して凝固させ、鋳片10の外殻形状を形成するための鋳型5が設置される。この鋳型5の上方所定位置には、取鍋(図示せず)から供給される溶鋼9を鋳型5に中継供給するためのタンディッシュ2が設置されている。タンディッシュ2の底部には、溶鋼9の流量を調整するためのスライディングノズル3が設置され、このスライディングノズル3の下面には、浸漬ノズル4が設置されている。一方、鋳型5の下方には、サポートロール、ガイドロールおよびピンチロールからなる複数対の鋳片支持ロール6が配置されている。鋳造方向FDに隣り合う鋳片支持ロール6の間隙には、水スプレーノズルあるいはエアーミストスプレーノズルなどのスプレーノズル(図示せず)が配置された二次冷却帯が構成されている。二次冷却帯では、スプレーノズルから噴霧される冷却水(「二次冷却水」ともいう)によって鋳片10は引き抜かれながら冷却されるようになっている。また、鋳造方向最終の鋳片支持ロール6の下流側には、鋳造された鋳片10を搬送するための複数の搬送ロール7が設置されており、この搬送ロール7の上方には、鋳造される鋳片10から所定の長さの鋳片10aを切断するための鋳片切断機8が配置されている。鋳片の断面サイズは、鋳片幅Lw(mm)と鋳片厚Lt(mm)で表される。
鋳片10の凝固完了位置(最終凝固位置、クレーターエンド:CE)13を挟んで鋳造方向の上流側および下流側には、図1に示すような、複数対の鋳片支持ロール群から構成される軽圧下帯14が設置されている。軽圧下帯14では、鋳片10を挟んで相対する鋳片支持ロール間の間隔(この間隔を「ロール開度」と呼ぶ)を鋳造方向下流側に向かって順次狭くなるように設定されている。つまり、圧下勾配(鋳造方向下流に向かって順次狭くなるように設定されたロール開度の状態)が設定されている。軽圧下帯14では、その全域または一部選択した領域で、鋳片10に軽圧下を行うことが可能である。軽圧下帯14の各鋳片支持ロール間にも鋳片10を冷却するためのスプレーノズルが配置されている。軽圧下帯14に配置される鋳片支持ロール6は圧下ロールとも呼ばれる。
鋳型5や鋳片支持ロール6の間には、電磁撹拌装置(図示せず)が設置されて、未凝固相の溶鋼12を流動させ、凝固シェル11の内面を洗浄する効果を得ている。また、タンディッシュ2に設置した上ノズル(図示せず)やスライディングノズル3から溶鋼9中に、ノズル詰まり防止用の不活性ガスが吹き込まれている。
鋳片の成分組成は、取鍋やタンディッシュの溶鋼から採取したサンプルの分析値を用いることができる。たとえば、製品の靭性に影響を与える成分にCやMnが知られている。また、下記式で表されるC等量Ceq(質量%)が大きいほど靭性の低下度合いが大きくなることが知られている。鋼の靭性はHIC特性に影響する。また、MnおよびSはMnS系の非金属介在物を形成するので、表層部のHIC特性に影響を与える。
Ceq=[C]-0.0616[Al]+2.5275[S]-0.2652[P]+0.0023[Si]+0.0344[Mn]-1.525[S][Mn]+0.021[Si][Mn]+0.02[Cu]-0.02[Mo]+0.06[Ni]+0.02[Cr]-0.04[V]-0.04[Nb]
ここで、式中の[M]は、質量%で示す、元素Mの含有量である。
鋳造速度Vc(m/min)は、浸漬ノズル4からの溶鋼吐出流速に影響し、気泡や非金属介在物の凝固プールへの侵入深さの指標となる。電磁撹拌の印加電流値I(A)は、凝固シェル11の内面の洗浄力として、気泡や非金属介在物の捕捉に影響する。二次精錬から鋳造開始までのリードタイムtimeは、脱酸介在物の浮上分離に影響する。副原料添加量、たとえば、CaSi原単位(kg/t-溶鋼)やFeSi原単位(kg/t-溶鋼)は、S系非金属介在物の形態制御や介在物の浮上分離に影響する。上ノズルやスライディングノズルに吹き込む不活性ガス、たとえば、Arガス流量QAr(NL/min)は鋳片に捕捉される気泡の指標となる。浸漬ノズル4の浸漬深さLd(mm)は溶鋼吐出流の方向などとの関係で気泡や非金属介在物の浮上分離あるいは凝固プールへの侵入深さに影響する。
製品表層部の水素誘起割れ面積率CARの予測モデルに入力する変数として、気泡や非金属介在物の凝固シェルへの捕捉量に影響を与える上記の鋳造実績データを用いる。ここで、製品表層部とは、板厚方向で、表面から板厚の0.2倍までの範囲をいう。たとえば、予測モデルは、主成分分析により次元圧縮して変数を減らし、Random Forest法で回帰をすることにより表層部のHIC割れ発生面積率CARを精度良く予測することが可能となる。
主成分分析とは、変数間に相関のあるデータを、情報を減らすことなく圧縮し、複雑なデータの変数を減らして解析をしやすくする手法である。本実施形態では、「鋳造時のスラブ幅Lw、スラブ厚みLt、C濃度[C]、Mn濃度[Mn]、S濃度[S]、C当量Ceq、鋳造速度Vc、電磁撹拌の印加電流値I、二次精錬から鋳造開始までのリードタイムtime、副原料添加量(FeSi添加量、CaSi添加量)、ノズルに吹き込むArガス流量QAr、および、浸漬ノズルの浸漬深さLd」といった変数を、たとえば、5変数に圧縮する。5変数に圧縮を行った場合、圧縮した変数は主成分1~主成分5といった変数で表すことができ、多くの変数で表されたデータの情報量をなるべく減らさずに、より少ない変数で表すことができるようになる。主成分分析を使わずにデータの変数を絞りたい場合、いくつかの変数を切り捨てなければならない。そうすると、重要な変数も切り捨てなければならない場合が出る。主成分分析は、各変数の情報をなるべく多く含むように第1主成分から順に主成分を生成するため、通常よりも効率的に変数の数を減らすことが可能である。
ランダムフォレスト(Random Forest)法とは、機械学習のアルゴリズムのひとつである。決定木による複数の弱学習器を統合させて、相互検証・交差検証を行いながら、汎化能力を向上させる、アンサンブル学習アルゴリズムである。本実施形態の回帰では、概ね数百の決定木を計算し、平均値で統合した。すなわち、主成分分析で多くの説明変数を5個程度に圧縮後、ランダムフォレスト(Random Forest)法で回帰することで、少ないデータ数でも精度の高い回帰が可能となる。
本実施形態では、上記した鋳造実績データのすべてを用いて製品表層部の水素誘起割れ面積率CARを予測する例を示したが、一部の鋳造実績データを用いる場合でも、主成分分析による変数の圧縮を用いることで回帰の精度を高めることが可能である。
図3は製品表層部のHIC割れ面積率CARを予測する方法の一例を示すフロー図である。鋳造条件およびオンラインでの測定値を予測モデルに入力し(S1)、主成分分析により変数を圧縮する(S2)。圧縮された変数からランダムフォレスト法により回帰を行い(S3)、気泡や非金属介在物に起因する製品表層部のHIC割れ面積率CARを予測する(S4)。また、製品表層部のHIC割れ面積率CARの実測値を主成分分析の学習データに用いる(S5)ことで、さらに高精度にHIC割れ面積率CARを予測することが可能である。得られたCAR予測値は、次工程の圧延に供するか否かの判定に用いることができる。また、得られたCAR予測値を用いて、鋳造中に所定の値に漸近するように浸漬ノズルの浸漬深さLdを調整したり、電磁撹拌の印加電流値Iを調整したりして鋳片の品質を向上させることができる(S6)。
図4は連続鋳造S11~圧延S12~出荷S13までのフロー図である。通常、連続鋳造機で鋳造されたスラブの品質を判定するためにEPMAによる気泡や非金属介在物分布の分析を行う(S14)。この分析には1~2週間の期間がかかる。また、圧延後の製品の出荷判定をするためにHIC試験を行う(S15)。HIC試験は硫化水素に試験片を浸漬させ、板(製品)の厚み中央あるいは表層に水素誘起割れが発生した時の割れ発生面積率(crack area ratio、CAR)を評価する試験である。この試験は、最低でも1週間程度の期間が必要である。製品の出荷判定にはこのCARが閾値以下であることを必要とする。従来は、この試験で品質不良が判明した時にはすでに多量の製品を製造後であることから、大量に不良品を製造してしまうことがあった。本実施形態では、HIC試験をすることなく鋳造中または鋳造直後に品質が予測できるので、リードタイムを大幅に短縮し、その間の大量不適合を防止することが可能となる。
<実施例1>
以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明する。
試験に用いた連続鋳造機は、図1に示す連続鋳造機1と同様である。この連続鋳造機を用いて、低炭素アルミキルド鋼の鋳造を行った。表1~3に、上記実施形態に係る連続鋳造方法での、鋳造条件等鋳造実績データおよび製品表層部のHIC割れ面積率CARの実測値および予測値を示す。ここで、製品表層部とは、板厚方向で、表面から板厚の0.2倍までの範囲をいう。表1および2に示す鋳造実績データを入力として、製品表層部のHIC割れ面積率CARの予測モデルを用い、主成分分析およびRandom Forest法での回帰を実施した。図2に製品表層部のHIC割れ面積率CARの実測値と予測値の関係をグラフで示す。この予測モデルでは、主成分分析により説明変数を5変数に圧縮し、Random Forest法により回帰した。主成分分析の主成分1および主成分2と各種操業条件の相関係数の関係を図5に示す。そして、主成分1と主成分2との相関係数の和の大きい操業条件を製品表層部のHIC割れ面積率CARへの影響度が大きい変数とした。たとえば、図5から、影響度の大きい変数(操業条件)として、「リードタイム」(二次精錬から鋳造開始までのリードタイムtime)、「副原料添加量」(FeSi添加量、CaSi添加量)、「浸漬ノズルの浸漬深さLd」、「鋳造速度Vc」および「電磁撹拌の印加電流I」を抽出した。この方法により、製品表層部のHIC割れ面積率CARの実測値と予測値は良い一致を示しており、本方法で製品表層部のHIC割れを鋳造中または鋳造直後に予測することが可能となった。
表3には、得られたCARの予測値を0.00%に漸近するように鋳造中に浸漬ノズルの浸漬深さLd、電磁撹拌の印加電流値Iを変更して制御した例を示す。この制御により、製品表層部のHIC割れ発生面積率は大幅に低減した。
また、製品表層部のHIC割れ発生面積率CARの閾値は要求品質によって異なる。たとえば、目標とする製品表層部のHIC割れ発生面積率CARが2%以下の鋼材において、上記実施形態にかかる製品表層部のHIC割れ面積率CARの予測モデルを用いて、CAR予測値が2%より大きいと予測されたスラブの向け先変更を行った結果、7%の歩留まり向上効果が得られた。
<実施例2>
操業条件の逆解析の例を表2の試験No.21を例に説明する。試験No.21の当初の操業条件では、製品表層部のHIC割れ発生面積率CARの予測値が5.46%であり、実績値が4.60%であった。実施例1の主成分分析の結果、CARに対する影響度が大きく、かつ、操業中に条件が変更可能な浸漬ノズルの浸漬深さLdおよび電磁撹拌の印加電流Iを変更する変数として抽出した。それらを変更して予測モデルにより、CARの予測値が0.2%となるように逆解析して操業条件を探索した。そして、得られた条件である、浸漬ノズルの浸漬深さLdを186mmから210mmに変更し、電磁撹拌の印加電流Iを400Aから700Aに変更した。その結果、製品表層部のHIC割れ発生面積率CARの実測値が、目標とする2%以下を達成できた。
1 連続鋳造機
2 タンディッシュ
3 スライディングノズル
4 浸漬ノズル
5 鋳型
6 鋳片支持ロール
7 搬送ロール
8 鋳片切断機
9 溶鋼
10 鋳片
10a (切断された)鋳片
11 凝固シェル
12 未凝固相の溶鋼
13 凝固完了位置(クレーターエンド)
14 軽圧下帯
FD 鋳造方向

Claims (8)

  1. 連続鋳造機で鋳造した鋳片を圧延した製品の、製品表層部の水素誘起割れの予測モデルを用い、鋳造中に測定した鋳造実績データの実測値から選ばれた一つ以上を入力変数として製品表層部の水素誘起割れを予測する製品の品質判定方法を用いて、連続鋳造機で鋳造した鋳片の品質を判定するにあたり、
    前記予測モデルが鋳造実績データと、製品表層部の水素誘起割れ発生面積率とを結び付けたものであり、
    前記予測モデルに、鋳造中に測定した前記鋳造実績データの実測値から選ばれた一つ以上を入力し、鋳造中、または、鋳造後に当該鋳片から得られる製品の表層部の水素誘起割れ発生面積率を予測する、連続鋳造鋳片の品質判定方法。
  2. 前記鋳造実績データが、鋳片の断面サイズ、成分組成、鋳造速度、電磁撹拌条件、二次精錬から鋳造開始までのリードタイム、副原料添加量、ノズルに吹き込む不活性ガス流量、および、浸漬ノズルの浸漬深さの一部またはすべてである、請求項に記載の連続鋳造鋳片の品質判定方法。
  3. 前記成分組成が、C濃度、Mn濃度、S濃度、および、下記式によってCeq(質量%)で算出されるC等量から選ばれる少なくとも一である、請求項に記載の連続鋳造鋳片の品質判定方法。
    Ceq=[C]-0.0616[Al]+2.5275[S]-0.2652[P]+0.0023[Si]+0.0344[Mn]-1.525[S][Mn]+0.021[Si][Mn]+0.02[Cu]-0.02[Mo]+0.06[Ni]+0.02[Cr]-0.04[V]-0.04[Nb]
    ここで、式中の[M]は、質量百分率で示す、元素Mの含有量である。
  4. 前記予測モデルが、主成分分析およびRandom Forest法での回帰を用い、
    任意選択的に、製品表層部の水素誘起割れ発生面積率の実測値により前記予測モデルを機械学習する、請求項のいずれか1項に記載の連続鋳造鋳片の品質判定方法。
  5. 請求項のいずれか1項に記載の連続鋳造鋳片の品質判定方法を用いて判定した鋳片の品質予測に基づき、鋳片が耐サワーラインパイプ鋼に充当可能かを決定する、連続鋳造鋳片の向け先決定方法。
  6. 請求項のいずれか1項に記載の連続鋳造鋳片の品質判定方法を用いて判定した鋳片の品質予測に基づき、製品表層部の水素誘起割れ発生面積率の予測値が所定の値に漸近するように、前記鋳造実績データと前記予測モデルとに基づき、鋳造条件を逆解析して決定する、連続鋳造条件の決定方法。
  7. 前記所定の値を2%以下とする、請求項に記載の連続鋳造条件の決定方法。
  8. 請求項に記載の方法で決定された鋳造条件に従い、鋳片を製造する、鋼の連続鋳造方法。
JP2024548776A 2023-05-30 2024-05-23 連続鋳造鋳片の品質判定方法および向け先決定方法、連続鋳造条件の決定方法、ならびに、鋼の連続鋳造方法 Active JP7761161B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2023088765 2023-05-30
JP2023088765 2023-05-30
PCT/JP2024/019024 WO2024247881A1 (ja) 2023-05-30 2024-05-23 製品の品質判定方法、連続鋳造鋳片の品質判定方法および向け先決定方法、連続鋳造条件の決定方法、ならびに、鋼の連続鋳造方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JPWO2024247881A1 JPWO2024247881A1 (ja) 2024-12-05
JPWO2024247881A5 JPWO2024247881A5 (ja) 2025-05-13
JP7761161B2 true JP7761161B2 (ja) 2025-10-28

Family

ID=93657942

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2024548776A Active JP7761161B2 (ja) 2023-05-30 2024-05-23 連続鋳造鋳片の品質判定方法および向け先決定方法、連続鋳造条件の決定方法、ならびに、鋼の連続鋳造方法

Country Status (4)

Country Link
EP (1) EP4699722A1 (ja)
JP (1) JP7761161B2 (ja)
CN (1) CN121079163A (ja)
WO (1) WO2024247881A1 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014173892A (ja) 2013-03-06 2014-09-22 Kobe Steel Ltd スラブにおける異なる板厚位置でのCa濃度分析結果を用いた耐サワー鋼スラブの品質判定方法
JP2020011255A (ja) 2018-07-17 2020-01-23 日本製鉄株式会社 鋳造状態判定装置、鋳造状態判定方法、およびプログラム

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6126503B2 (ja) 2013-09-20 2017-05-10 株式会社神戸製鋼所 耐サワーラインパイプ鋼スラブの品質判定による向け先変更方法
JP2016125140A (ja) 2014-12-26 2016-07-11 株式会社神戸製鋼所 耐水素誘起割れ性と靭性に優れた鋼板およびラインパイプ用鋼管
JP2016125137A (ja) 2014-12-26 2016-07-11 株式会社神戸製鋼所 耐水素誘起割れ性に優れた鋼板およびラインパイプ用鋼管
JP6728524B2 (ja) 2016-03-28 2020-07-22 株式会社神戸製鋼所 鋼材の中心偏析評価方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014173892A (ja) 2013-03-06 2014-09-22 Kobe Steel Ltd スラブにおける異なる板厚位置でのCa濃度分析結果を用いた耐サワー鋼スラブの品質判定方法
JP2020011255A (ja) 2018-07-17 2020-01-23 日本製鉄株式会社 鋳造状態判定装置、鋳造状態判定方法、およびプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
WO2024247881A1 (ja) 2024-12-05
JPWO2024247881A1 (ja) 2024-12-05
EP4699722A1 (en) 2026-02-25
CN121079163A (zh) 2025-12-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8221562B2 (en) Compact strip or thin slab processing of boron/titanium steels
JP4829972B2 (ja) ステンレス鋼鋳片品質オンライン予測システム及びこれを用いた予知方法
JP3337692B2 (ja) 連鋳鋳片の品質予測および品質制御
JP5413289B2 (ja) 連続鋳造鋳片の中心偏析判定方法
Scholes Segregation in continuous casting
JP2015062918A (ja) 鋼の連続鋳造方法
JP2014173892A (ja) スラブにおける異なる板厚位置でのCa濃度分析結果を用いた耐サワー鋼スラブの品質判定方法
JP4259164B2 (ja) 連続鋳造鋳片の品質監視装置及び品質監視方法
JP7761161B2 (ja) 連続鋳造鋳片の品質判定方法および向け先決定方法、連続鋳造条件の決定方法、ならびに、鋼の連続鋳造方法
JP7819717B2 (ja) 製品の品質判定方法、連続鋳造鋳片の品質判定方法および向け先決定方法、連続鋳造条件の決定方法、ならびに、鋼の連続鋳造方法
JP6126503B2 (ja) 耐サワーラインパイプ鋼スラブの品質判定による向け先変更方法
JP4508087B2 (ja) 連続鋳造方法および連続鋳造鋳片
JP4241137B2 (ja) 連続鋳造鋳片の品質判定方法
JP4882769B2 (ja) 連続鋳造鋳片の中心偏析予測方法及び連続鋳造鋳片の製造方法
KR101204946B1 (ko) 연주공정에서 제품의 표면결함 예측 장치 및 그 방법
JP2013086107A (ja) 鋼の連続鋳造方法及び装置
KR102237627B1 (ko) 연속 주조 방법
JPWO2024247881A5 (ja)
KR101320359B1 (ko) 열연코일의 에지결함 예측 장치 및 그 방법
Shabovta et al. Formation of longitudinal cracks on slabs
JP4409167B2 (ja) 連続鋳造方法
KR101320351B1 (ko) 열연코일의 에지결함 예측 장치 및 그 방법
KR101400036B1 (ko) 고청정강 주편의 선별 방법
KR101707304B1 (ko) 연속주조 공정에서의 슬라브 결함 예측 방법 및 이를 적용하는 슬라브 결함 예측 장치
JP2008260056A (ja) 中心偏析の少ないスラブ鋼の連続鋳造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240819

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20240819

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20250812

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20250904

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20250916

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20250929

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7761161

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150