まず、図1乃至図7により、一実施の形態について説明する。図1乃至図7は本実施の形態を示す図である。
以下に示す各図は、模式的に示した図である。そのため、各部の大きさ、形状は理解を容易にするために、適宜誇張している。また、技術思想を逸脱しない範囲において適宜変更して実施できる。なお、以下に示す各図において、同一部分には同一の符号を付しており、一部詳細な説明を省略する場合がある。また、本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値及び材料名は、実施の形態としての一例であり、これに限定されず、適宜選択して使用できる。本明細書において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば平行や直交、垂直等の用語については、厳密に意味するところに加え、実質的に同じ状態も含めて解釈することとする。
以下の実施の形態において、「X方向」とは、画像表示装置の一辺に対して平行な方向である。「Y方向」とは、X方向に垂直かつ画像表示装置の他の一辺に対して平行な方向である。「Z方向」とは、X方向及びY方向の両方に垂直かつ画像表示装置の厚み方向に平行な方向である。「表面」とは、Z方向プラス側の面であって、画像表示装置の発光面側であり、観察者側を向く面をいう。「裏面」とは、Z方向マイナス側の面であって、画像表示装置の発光面及び観察者側を向く面と反対側の面をいう。なお、本実施の形態において、メッシュ配線層20が、電波送受信機能(すなわち、アンテナとしての機能)を有するメッシュ配線層である場合を例にとって説明するが、メッシュ配線層20は電波送受信機能を有していなくても良い。
図1及び図2を参照して、本実施の形態による画像表示装置の構成について説明する。
図1及び図2に示すように、本実施の形態による画像表示装置60は、配線基板10と、配線基板10に積層された表示装置61と、を備えている。配線基板10は、第1透明接着層95及び第2透明接着層96と共に、画像表示装置用積層体70を構成している。
配線基板10は、基板11と、プライマー層15と、メッシュ配線層20と、暗色層18と、給電部40とを有する。図2に示すように、基板11は、第1面11aと第1面11aの反対側に位置する第2面11bとを含む。プライマー層15は、基板11の第1面11a上に配置されている。メッシュ配線層20は、プライマー層15上に配置されている。メッシュ配線層20は、暗色層18に覆われている。また、メッシュ配線層20には、給電部40が電気的に接続されている。さらに、表示装置61に対してZ方向マイナス側には、通信モジュール63が配置されている。画像表示装置用積層体70と、表示装置61と、通信モジュール63とは、筐体62内に収容されている。
図1及び図2に示す画像表示装置60において、通信モジュール63を介して、所定の周波数の電波を送受信でき、通信を行うことができる。通信モジュール63は、ミリ波用アンテナ、電話用アンテナ、WiFi用アンテナ、3G用アンテナ、4G用アンテナ、5G用アンテナ、LTE用アンテナ、Bluetooth(登録商標)用アンテナ、NFC用アンテナ等のいずれかを含んでいても良い。このような画像表示装置60としては、例えばスマートフォン、タブレット等の携帯端末機器を挙げることができる。
図2に示すように、画像表示装置60は、発光面64を有している。画像表示装置60は、表示装置61に対して発光面64側(すなわち、Z方向プラス側)に位置する配線基板10と、表示装置61に対して発光面64の反対側(すなわち、Z方向マイナス側)に位置する通信モジュール63と、を備えている。
表示装置61は、例えば有機EL(Electro Luminescence)表示装置からなる。表示装置61は、例えば図示しない金属層、支持基材、樹脂基材、薄膜トランジスタ(TFT)、及び有機EL層を含んでいても良い。表示装置61上には、図示しないタッチセンサが配置されていても良い。また、表示装置61上には、第2透明接着層96を介して配線基板10が配置されている。なお、表示装置61は、有機EL表示装置に限られるものではない。例えば、表示装置61は、それ自体が発光する機能を持つ他の表示装置であっても良く、マイクロLED素子を含むマイクロLED表示装置であっても良い。また、表示装置61は、液晶を含む液晶表示装置であっても良い。
配線基板10上には、第1透明接着層95を介してカバーガラス75が配置されている。なお、第1透明接着層95とカバーガラス75との間には、図示しない加飾フィルム及び偏光板が配置されていても良い。
第1透明接着層95は、配線基板10をカバーガラス75に直接的又は間接的に接着する接着層である。この第1透明接着層95は、基板11の第1面11a側に位置している。第1透明接着層95は、光学透明性を有しており、OCA(Optical Clear Adhesive)層であっても良い。OCA層は、例えば以下のようにして作製された層である。まず、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の離型フィルム上に、重合性化合物を含む液状の硬化性接着層用組成物を塗布する。次に、これを例えば紫外線(UV)等を用いて硬化することにより、OCAシートを得る。このOCAシートを対象物に貼合した後、離型フィルムを剥離除去することにより、上記OCA層を得る。第1透明接着層95の材料は、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂又はウレタン系樹脂等であっても良い。とりわけ、第1透明接着層95は、アクリル系樹脂を含んでいても良い。この場合、第2透明接着層96が、アクリル系樹脂を含んでいることが好ましい。これにより、第1透明接着層95と第2透明接着層96との屈折率の差を実質的になくし、第1透明接着層95と第2透明接着層96との界面B4での可視光の反射をより確実に抑えることができる。
第1透明接着層95は、可視光線の透過率が85%以上であっても良く、90%以上であることが好ましい。なお、第1透明接着層95の可視光線の透過率の上限は特にないが、例えば100%以下であっても良い。第1透明接着層95の可視光線の透過率を上記範囲とすることにより、画像表示装置用積層体70の透明性を高め、画像表示装置60の表示装置61を視認しやすくできる。なお、可視光線とは、波長が400nm以上700nm以下の光線のことをいう。また、可視光線の透過率が85%以上であるとは、測定する部材(例えば第1透明接着層95)に対して吸光度の測定を行った際、400nm以上700nm以下の全波長領域で、その透過率が85%以上となることをいう。吸光度の測定は、公知の分光光度計(例えば、日本分光株式会社製の分光器:V-670)を用いて行うことができる。
配線基板10は、上述したように、表示装置61に対して発光面64側に配置されている。この場合、配線基板10は、第1透明接着層95と第2透明接着層96との間に位置する。より具体的には、第1透明接着層95と第2透明接着層96との間の一部領域に、配線基板10の基板11の一部領域が配置されている。この場合、第1透明接着層95、第2透明接着層96、表示装置61及びカバーガラス75は、それぞれ配線基板10の基板11よりも広い面積を有する。このように、配線基板10の基板11を、平面視で画像表示装置60の全面ではなく一部領域に配置することにより、画像表示装置60の全体としての厚みを薄くできる。
配線基板10は、上述したように、透明性を有する基板11と、基板11の第1面11a上に配置されたプライマー層15と、プライマー層15上に配置されたメッシュ配線層20と、メッシュ配線層20を覆う暗色層18とを有する。メッシュ配線層20には、給電部40が電気的に接続されている。給電部40は、図示しない給電線を介して、通信モジュール63に電気的に接続されている。また、配線基板10の一部は、第1透明接着層95と第2透明接着層96との間に配置されることなく、第1透明接着層95と第2透明接着層96との間から外方(すなわち、Y方向マイナス側)に突出する。具体的には、配線基板10のうち、給電部40が設けられている領域が外方に突出する。これにより、給電部40と通信モジュール63との電気的な接続を容易に行うことができる。一方、配線基板10のうち、メッシュ配線層20が設けられている領域は、第1透明接着層95と第2透明接着層96との間に位置する。なお、配線基板10の詳細については後述する。
第2透明接着層96は、表示装置61を配線基板10に直接的又は間接的に接着する接着層である。この第2透明接着層96は、基板11の第2面11b側に位置している。第2透明接着層96は、第1透明接着層95と同様に、光学透明性を有しており、OCA(Optical Clear Adhesive)層であっても良い。第2透明接着層96の材料は、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂又はウレタン系樹脂等であっても良い。とりわけ、第2透明接着層96は、アクリル系樹脂を含んでいても良い。これにより、第1透明接着層95と第2透明接着層96との屈折率の差を実質的になくし、第1透明接着層95と第2透明接着層96との界面B4での可視光の反射をより確実に抑えることができる。
第2透明接着層96は、可視光線(すなわち、波長400nm以上700nm以下の光線)の透過率が85%以上であっても良く、90%以上であることが好ましい。なお、第2透明接着層96の可視光線の透過率の上限は特にないが、例えば100%以下であっても良い。第2透明接着層96の可視光線の透過率を上記範囲とすることにより、画像表示装置用積層体70の透明性を高め、画像表示装置60の表示装置61を視認しやすくできる。
このような画像表示装置用積層体70において、プライマー層15の屈折率と、第1透明接着層95の屈折率との差は、0.1以下であり、0.05以下となることが好ましい。また、プライマー層15の屈折率と、基板11の屈折率との差は、0.1以下であり、0.05以下となることが好ましい。ここで、屈折率とは絶対屈折率をいい、JIS K-7142のA法に基づいて求めることができる。例えば、第1透明接着層95の材料がアクリル系樹脂(屈折率1.49)である場合、プライマー層15の屈折率を1.39以上1.59以下とする。このような材料としては、例えばフッ素樹脂、シリコーン系樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリイミド系樹脂、セルロース系樹脂等を挙げることができる。
このように、プライマー層15の屈折率と、第1透明接着層95の屈折率との差を0.1以下に抑えることにより、プライマー層15と第1透明接着層95との界面B1での可視光の反射を抑え、プライマー層15が設けられた基板11を観察者の肉眼で視認しにくくできる。また、プライマー層15の屈折率と、基板11の屈折率との差を0.1以下に抑えることにより、プライマー層15と基板11との界面B2での可視光の反射を抑え、基板11を観察者の肉眼で視認しにくくできる。
また、画像表示装置用積層体70において、基板11の屈折率と、第1透明接着層95の屈折率との差は、0.1以下であり、0.05以下となることが好ましい。また、第2透明接着層96の屈折率と、基板11の屈折率との差は、0.1以下であり、0.05以下となることが好ましい。さらに、第1透明接着層95の屈折率と、第2透明接着層96の屈折率との差は、0.1以下であることが好ましく、0.05以下であることがより好ましい。例えば、第1透明接着層95の材料と第2透明接着層96の材料とがアクリル系樹脂(屈折率1.49)である場合、基板11の屈折率を1.39以上1.59以下とする。このような材料としては、上述したように、例えばフッ素樹脂、シリコーン系樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリイミド系樹脂、セルロース系樹脂等を挙げることができる。
このように、第2透明接着層96の屈折率と、基板11の屈折率との差を0.1以下に抑えることにより、第2透明接着層96と基板11との界面B3での可視光の反射を抑え、基板11を観察者の肉眼で視認しにくくできる。さらに、第1透明接着層95の屈折率と、第2透明接着層96の屈折率との差を0.1以下に抑えることにより、第1透明接着層95と第2透明接着層96との界面B4での可視光の反射を抑え、第1透明接着層95と第2透明接着層96とを観察者の肉眼で視認しにくくできる。
とりわけ、第1透明接着層95の材料と第2透明接着層96の材料とが、互いに同一の材料であることが好ましい。これにより、第1透明接着層95と第2透明接着層96との屈折率の差をより小さくし、第1透明接着層95と第2透明接着層96との界面B4での可視光の反射を抑えることができる。
図2において、第1透明接着層95の厚みT3と第2透明接着層96の厚みT4とのうち少なくとも一方の厚みは、基板11の厚みT1の1.5倍以上であっても良く、2倍以上であることが好ましく、2.5倍以上であることが更に好ましい。このように、基板11の厚みT1に対して第1透明接着層95の厚みT3又は第2透明接着層96の厚みT4を十分に厚くすることにより、基板11と重なる領域で第1透明接着層95又は第2透明接着層96が厚み方向に変形し、基板11の厚みを吸収する。これにより、基板11の周縁において第1透明接着層95又は第2透明接着層96に段差が生じることを抑えることができ、基板11の存在を観察者が認識しにくくできる。
第1透明接着層95の厚みT3及び第2透明接着層96の厚みT4のうち少なくとも一方の厚みは、基板11の厚みT1の10倍以下であることが好ましく、5倍以下であることが更に好ましい。これにより、第1透明接着層95の厚みT3又は第2透明接着層96の厚みT4が厚くなりすぎることがなく、画像表示装置60の全体としての厚みを薄くできる。
図2において、第1透明接着層95の厚みT3と第2透明接着層96の厚みT4とが、互いに同一であっても良い。この場合、第1透明接着層95の厚みT3及び第2透明接着層96の厚みT4は、それぞれ基板11の厚みT1の1.5倍以上であっても良く、2.0倍以上であることが好ましい。すなわち、第1透明接着層95の厚みT3及び第2透明接着層96の厚みT4の合計(すなわち、T3+T4)は、基板11の厚みT1の3倍以上となる。このように、基板11の厚みT1に対して、第1透明接着層95及び第2透明接着層96の厚みT3、T4の合計を十分に厚くすることにより、基板11と重なる領域で、第1透明接着層95及び第2透明接着層96が厚み方向に変形(収縮)する。これにより、第1透明接着層95及び第2透明接着層96が、基板11の厚みを吸収する。このため、基板11の周縁において、第1透明接着層95又は第2透明接着層96に段差が生じることを抑えることができ、基板11の存在を観察者が認識しにくくできる。
第1透明接着層95の厚みT3と第2透明接着層96の厚みT4とが互いに同一である場合、第1透明接着層95の厚みT3及び第2透明接着層96の厚みT4は、それぞれ基板11の厚みT1の5倍以下であっても良く、3倍以下であることが好ましい。これにより、第1透明接着層95及び第2透明接着層96の両方の厚みT3、T4が厚くなりすぎることがなく、画像表示装置60の全体としての厚みを薄くできる。
具体的には、基板11の厚みT1は、例えば2μm以上であっても良く、10μm以上であっても良く、15μm以上であることが好ましい。基板11の厚みT1を2μm以上とすることにより、配線基板10の強度を保持し、メッシュ配線層20の後述する第1方向配線21及び第2方向配線22が変形しにくいようにできる。また、基板11の厚みT1は、例えば200μm以下であっても良く、50μm以下であっても良く、25μm以下であることが好ましい。基板11の厚みT1を200μm以下とすることにより、基板11の周縁において第1透明接着層95及び第2透明接着層96に段差が生じることを抑え、基板11の存在を観察者が認識しにくくできる。また、基板11の厚みT1を50μm以下とすることにより、基板11の周縁において第1透明接着層95及び第2透明接着層96に段差が生じることを更に抑え、基板11の存在を観察者がより認識しにくくできる。
第1透明接着層95の厚みT3は、例えば15μm以上であっても良く、20μm以上であることが好ましい。第1透明接着層95の厚みT3は、例えば500μm以下であっても良く、300μm以下であることが好ましく、250μm以下であることが更に好ましい。第2透明接着層96の厚みT4は、例えば15μm以上であっても良く、20μm以上であることが好ましい。第2透明接着層96の厚みT4は、例えば500μm以下であっても良く、300μm以下であることが好ましく、250μm以下であることが更に好ましい。
再度図2を参照すると、カバーガラス75は、第1透明接着層95上に直接的又は間接的に配置されている。このカバーガラス75は、光を透過するガラス製の部材である。カバーガラス75は、板状であり、カバーガラス75の形状は、平面視で矩形であっても良い。カバーガラス75の厚みは、例えば200μm以上1000μm以下であっても良く、300μm以上700μm以下であることが好ましい。カバーガラス75の長手方向(すなわち、Y方向)の長さは、例えば20mm以上500mm以下、望ましくは100mm以上200mm以下であっても良い。カバーガラス75の短手方向(すなわち、X方向)の長さは、20mm以上500mm以下、望ましくは50mm以上100mm以下であっても良い。
図1に示すように、画像表示装置60の形状は、平面視で、全体として略長方形であり、その長手方向がY方向に平行であり、その短手方向がX方向に平行となっている。画像表示装置60の長手方向(すなわち、Y方向)の長さL4は、例えば20mm以上500mm以下、望ましくは100mm以上200mm以下の範囲で選択できる。画像表示装置60の短手方向(すなわち、X方向)の長さL5は、例えば20mm以上500mm以下、望ましくは50mm以上100mm以下の範囲で選択できる。なお、画像表示装置60の平面形状は、その角部がそれぞれ丸みを帯びた長方形であっても良い。
次に、図3乃至図6を参照して、配線基板の構成について説明する。図3乃至図6は、本実施の形態による配線基板を示す図である。
図3に示すように、本実施の形態による配線基板10は、上述した画像表示装置60(図1及び図2参照)に用いられる基板である。配線基板10は、表示装置61よりも発光面64側であって、第1透明接着層95と第2透明接着層96との間に配置され得る。このような配線基板10は、上述したように、透明性を有する基板11と、基板11上に配置されたプライマー層15と、プライマー層15上に配置されたメッシュ配線層20と、メッシュ配線層20を覆う暗色層18とを有する。また、メッシュ配線層20には、給電部40が電気的に接続されている。
基板11の形状は、平面視で略長方形である。基板11は、透明性を有するとともに略平板状であり、その厚みは全体として略均一となっている。第1方向(すなわち、Y方向)における基板11の長さL1は、例えば3mm以上300mm以下の範囲で選択できる。第2方向(すなわち、X方向)における基板11の長さL2(図1参照)は、例えば3mm以上300mm以下の範囲で選択できる。なお、基板11の平面形状は、その角部がそれぞれ丸みを帯びた長方形であっても良い。
基板11の材料は、可視光線領域での透明性と電気絶縁性とを有する材料であれば良い。基板11の材料としては、例えば、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、セルロース系樹脂、又はフッ素樹脂材料等の有機絶縁性材料が用いられることが好ましい。ポリエステル系樹脂は、ポリエチレンテレフタレート等であっても良い。アクリル系樹脂は、ポリメチルメタクリレート等であっても良い。ポリオレフィン系樹脂は、シクロオレフィン重合体等であっても良い。セルロース系樹脂は、トリアセチルセルロース等であっても良い。フッ素樹脂材料は、PTFE又はPFA等であっても良い。例えば、基板11の材料としては、シクロオレフィンポリマー(例えば日本ゼオン社製ZF-16)、又はポリノルボルネンポリマー(住友ベークライト社製)等の有機絶縁性材料が用いられても良い。また、基板11の材料としては、用途に応じてガラス、又はセラミックス等が適宜選択されても良い。なお、基板11は、単一の層によって構成された例を図示したが、これに限定されず、複数の基材又は層が積層された構造であっても良い。また、基板11はフィルム状の部材であっても良く、板状の部材であっても良い。
基板11の誘電正接は、0.002以下であっても良く、0.001以下であることが好ましい。なお、基板11の誘電正接の下限は特に限定されないが、0超としても良い。基板11の誘電正接が上記範囲であることにより、とりわけメッシュ配線層20が送受信する電磁波(例えばミリ波)が高周波である場合に、電磁波の送受信に伴う利得の損失(すなわち、感度の低下)を小さくできる。
基板11の比誘電率は、特に制限はないが、2以上10以下であることが好ましい。基板11の比誘電率が2以上であることにより、基板11の材料の選択肢を多くできる。また、基板11の比誘電率が10以下であることにより、電磁波の送受信に伴う利得の損失を小さくできる。すなわち、基板11の比誘電率が大きくなった場合、基板11の厚みが電磁波の伝搬に与える影響が、大きくなる。また、電磁波の伝搬に悪影響がある場合、基板11の誘電正接が大きくなり、電磁波の送受信に伴う利得の損失が大きくなり得る。これに対して、基板11の比誘電率が10以下であることにより、基板11の厚みが電磁波の伝搬に与える影響を小さくできる。このため、電磁波の送受信に伴う利得の損失を小さくできる。とりわけメッシュ配線層20が送受信する電磁波(例えばミリ波)が高周波である場合に、電磁波の送受信に伴う利得の損失を小さくできる。
基板11の誘電正接及び比誘電率は、IEC 62562に準拠して測定できる。具体的には、まず、メッシュ配線層20が形成されてない部分の基板11を切り出して試験片を準備する。又は、メッシュ配線層20が形成された基板11を切り出し、エッチング等によりメッシュ配線層20を除去しても良い。試験片の寸法は、幅10mm以上20mm以下、長さ50mm以上100mm以下とする。次に、IEC 62562に準拠し、誘電正接又は比誘電率を測定する。基板11の誘電正接及び比誘電率は、ASTM D150に準拠して測定されても良い。
本実施の形態では、基板11は、透明性を有している。本明細書中、「透明性を有する」とは、可視光線(すなわち、波長400nm以上700nm以下の光線)の透過率が85%以上であることを意味する。基板11は、可視光線の透過率が85%以上であっても良く、90%以上であることが好ましい。なお、基板11の可視光線の透過率の上限は特にないが、例えば100%以下であっても良い。基板11の可視光線の透過率を上記範囲とすることにより、配線基板10の透明性を高め、画像表示装置60の表示装置61を視認しやすくできる。
次に、プライマー層15について説明する。プライマー層15は、メッシュ配線層20と、基板11との密着性を向上させる役割を果たす。本実施の形態では、プライマー層15は、基板11の第1面11aの略全域に設けられている。これにより、プライマー層15のパターニングが不要になる。このため、プロセス工程数を削減できる。なお、プライマー層15は、基板11の第1面11aのうち、メッシュ配線層20が設けられる領域のみに設けられていても良い。
このプライマー層15は、高分子材料を含んでいる。これにより、メッシュ配線層20と、基板11との密着性を効果的に向上できる。この場合、プライマー層15の材料としては、無色透明の高分子材料を用いることができる。
プライマー層15は、アクリル系樹脂又はポリエステル系樹脂を含んでいることが好ましい。これにより、メッシュ配線層20と、基板11との密着性をより効果的に向上できる。プライマー層15がアクリル系樹脂を含んでいる場合、アクリル系樹脂としては、アクリル酸、メタクリル酸及びこれらの誘導体をモノマー成分とするポリマーが挙げられる。アクリル系樹脂としては、例えば、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、2-エチルへキシルアクリレート、アクリルアミド、アクリロニトリル、ヒドロキシルアクリレート等を主成分として、これらと共重合可能なモノマー(例えば、スチレン、ジビニルベンゼン、アクリロニトリル等)を共重合したポリマーが用いられても良い。また、上記モノマーの他に、アクリル基若しくはメタクリル基を1分子に2個有するダイマー、又は、多官能ウレタンアクリレート等を、主成分となる樹脂に対して添加しても良く、エポキシ基を1分子に2個以上有する有機分子を主成分となる樹脂に対して添加しても良い。これにより、アクリル系樹脂を架橋することで、樹脂を硬化してプライマー層15を形成できる。硬化形成したプライマー層は、密着性に優れている。また、耐水性、耐酸性、耐アルカリ性若しくは耐溶剤性、又はこれらの組合せに優れた機能の発現も可能である。このため、メッシュ配線層20と基板11との密着性が、配線形成時又は経時的に低下することを抑制できる。
また、プライマー層15がポリエステル系樹脂を含んでいる場合、プライマー層15は、例えば、水酸基含有ポリエステル系樹脂を、水酸基と反応する硬化剤により架橋することで硬化させて形成できる。水酸基含有ポリエステル系樹脂としては、ポリエステルポリオールが挙げられ、硬化剤としては、ポリイソシアネート及び/又はポリイソシアネートプレポリマーが挙げられる。ポリエステルポリオールと、ポリイソシアネート及び/又はポリイソシアネートプレポリマーとを硬化させて形成したプライマー層15は、密着性に優れている。また、耐水性、耐酸性、耐アルカリ性若しくは耐溶剤性、又はこれらの組合せに優れた機能の発現も可能である。このため、メッシュ配線層20と基板11との密着性が、経時的に低下することを抑制できる。また、ポリエステルポリオールと、ポリイソシアネート及び/又はポリイソシアネートプレポリマーとを硬化させて形成したプライマー層15は、耐熱性に優れている。このため、プライマー層15の形成後に行われる各成膜工程等で発生する熱の影響を受けにくくでき、熱によるプライマー層15の白化又はクラック等の発生を抑制できる。
また、好ましいポリイソシアネート及び/又はポリイソシアネートプレポリマーの例として、IPDI系、XDI系、HDI系のポリイソシアネート及び/又はポリイソシアネートプレポリマーが挙げられる。これらを用いることにより、プライマー層15が黄変することを抑制できる。ここで、IPDI系とは、イソホロンジイソシアネートとその変性形態を意味し、XDI系とは、キシリレンジイソシアネートとその変性形態を意味し、HDI系とは、ヘキサメレチンジイソシアネートとその変性形態を意味する。変性形態の例として、トリメチロールプロパン(TMP)アダクト体、イソシアヌレート体、ビュレット体、アロファネート体等が挙げられる。
また、プライマー層15の高分子材料は、可視光線、紫外線、X線、電子線、α線、β線、γ線などを高分子材料に対して照射することにより架橋することで硬化されていても良い。これにより、プライマー層15の耐傷性及び耐熱性を向上できる。
また、プライマー層15は、可視光線(波長400nm以上700nm以下の光線)の透過率が85%以上であっても良く、90%以上であることが好ましい。なお、プライマー層15の可視光線の透過率の上限は特にないが、例えば100%以下であっても良い。プライマー層15の可視光線の透過率を上記範囲とすることにより、配線基板10の透明性を高め、画像表示装置60の表示装置61を視認しやすくできる。
プライマー層15の厚みT2(Z方向の長さ、図5参照)は、0.05μm以上0.5μm以下であることが好ましい。プライマー層15の厚みT2が0.05μm以上であることにより、メッシュ配線層20と、基板11との密着性を効果的に向上できる。また、プライマー層15の厚みT2が0.5μm以下であることにより、配線基板10の透明性を確保できる。
本実施の形態において、メッシュ配線層20は、アンテナとしての機能をもつアンテナパターンからなっている。このメッシュ配線層20は、アレイアンテナとして機能する。このように、メッシュ配線層20が、アレイアンテナとして機能する場合、直進性の高いミリ波を送受信するミリ波用アンテナ性能を高めることができる。なお、アレイアンテナとは、複数のアンテナ素子(放射素子)を規則的に配置したアンテナであって、素子の励振の振幅及び位相を独立して制御できるアンテナをいう。
メッシュ配線層20は、基板11上に3つ形成されている(図1参照)。また、図3に示すように、メッシュ配線層20は、基板11の全面に存在するのではなく、基板11上の一部領域のみに存在していても良い。各々のメッシュ配線層20は、互いに同一形状を有していても良い。この場合、各々のメッシュ配線層20は、その長さ(すなわち、Y方向の長さ)Laの誤差及び幅(X方向の長さ)Waの誤差が、それぞれ10%内であることが好ましい。これにより、ミリ波用アンテナ性能を効果的に高めることができる。
このメッシュ配線層20は、所定の周波数帯に対応している。すなわち、メッシュ配線層20は、その長さ(Y方向の長さ)Laが特定の周波数帯に対応した長さとなっている。なお、対応する周波数帯が低周波であるほどメッシュ配線層20の長さLaが長くなる。メッシュ配線層20は、ミリ波用アンテナの他、電話用アンテナ、WiFi用アンテナ、3G用アンテナ、4G用アンテナ、5G用アンテナ、LTE用アンテナ、Bluetooth(登録商標)用アンテナ、NFC用アンテナ等のいずれかに対応していても良い。なお、複数のメッシュ配線層20の長さが互いに異なり、それぞれ異なる周波数帯に対応しても良い。あるいは、配線基板10が電波送受信機能を有していない場合、各メッシュ配線層20は、例えばホバリング機能、指紋認証、ヒーター、ノイズカット(シールド)等の機能を果たしても良い。なお、ホバリング機能とは、使用者がディスプレイに直接触れなくても操作可能となる機能をいう。
メッシュ配線層20は、給電部40側の基端側部分20aと、基端側部分20aに接続された先端側部分20bとを有する。基端側部分20aは、給電部40に接続されている。基端側部分20aの形状と先端側部分20bの形状とは、それぞれ平面視で略長方形である。この場合、先端側部分20bの長さ(すなわち、Y方向距離)は基端側部分20aの長さ(すなわち、Y方向距離)よりも長く、先端側部分20bの幅(すなわち、X方向距離)は基端側部分20aの幅(すなわち、X方向距離)よりも広い。
メッシュ配線層20は、その長手方向がY方向に平行であり、その短手方向がX方向に平行となっている。メッシュ配線層20の長手方向(すなわち、Y方向)の長さLaは、例えば3mm以上100mm以下の範囲で選択できる。メッシュ配線層20の先端側部分20bの短手方向(すなわち、X方向)の幅Waは、例えば1mm以上10mm以下の範囲で選択できる。とりわけ、メッシュ配線層20は、ミリ波用アンテナであっても良い。メッシュ配線層20がミリ波用アンテナである場合、メッシュ配線層20の長さLaは、1mm以上、より好ましくは1.5mm以上の範囲で選択できる。メッシュ配線層20がミリ波用アンテナである場合、メッシュ配線層20の長さLaは、10mm以下、より好ましくは5mm以下の範囲で選択できる。
メッシュ配線層20は、それぞれ金属線が格子状又は網目状に配置されたパターン形状を有している。このパターン形状は、X方向及びY方向に繰り返し配置されている。すなわちメッシュ配線層20は、第1方向(例えば、Y方向)に延びる部分(すなわち、第1方向配線21)と、第2方向(例えば、X方向)に延びる部分(すなわち、第2方向配線22)とから構成されるパターン形状を有している。
図4に示すように、メッシュ配線層20は、2本以上の配線を有している。具体的には、メッシュ配線層20は、アンテナとしての機能をもつ複数の第1方向配線21と、複数の第1方向配線21を連結する複数の第2方向配線22とを有している。複数の第1方向配線21と複数の第2方向配線22とは、全体として一体となって、格子状又は網目状の形状を形成している。各第1方向配線21は、メッシュ配線層20の長手方向(すなわち、Y方向)に直線状に延びている。各第2方向配線22は、メッシュ配線層20の幅方向(すなわち、X方向)に直線状に延びている。第1方向配線21は、所定の周波数帯に対応する長さLa(図3参照)を有することにより、主としてアンテナとしての機能を発揮する。ここで、長さLaは、上述したメッシュ配線層20の長さである。一方、第2方向配線22は、これらの第1方向配線21同士を連結することにより、第1方向配線21が断線したり、第1方向配線21と給電部40とが電気的に接続しなくなったりする不具合を抑える役割を果たす。
メッシュ配線層20においては、互いに隣接する第1方向配線21と、互いに隣接する第2方向配線22とに取り囲まれることにより、複数の開口部23が形成されている。また、第1方向配線21と第2方向配線22とは互いに等間隔に配置されている。すなわち複数の第1方向配線21は、互いに等間隔に配置され、そのピッチP1は、例えば0.01mm以上1mm以下の範囲とすることができる。また、複数の第2方向配線22は、互いに等間隔に配置され、そのピッチP2は、例えば0.01mm以上1mm以下の範囲とすることができる。このように、複数の第1方向配線21と複数の第2方向配線22とがそれぞれ等間隔に配置されていることにより、メッシュ配線層20内で開口部23の大きさにばらつきがなくなり、メッシュ配線層20を肉眼で視認しにくくできる。また、第1方向配線21のピッチP1は、第2方向配線22のピッチP2と等しい。このため、各開口部23は、それぞれ平面視略正方形状となっており、各開口部23からは、透明性を有するプライマー層15及び基板11が露出している。このため、各開口部23の面積を広くすることにより、配線基板10全体としての透明性を高めることができる。なお、各開口部23の一辺の長さL3は、例えば0.01mm以上1mm以下の範囲とすることができる。なお、各第1方向配線21と各第2方向配線22とは、互いに直交しているが、これに限らず、互いに鋭角又は鈍角に交差していても良い。また、開口部23の形状は、全面で同一形状同一サイズとするのが好ましいが、場所によって変えるなど全面で均一としなくても良い。
図5に示すように、各第1方向配線21は、その長手方向に垂直な断面(すなわち、X方向断面)が略長方形又は略正方形となる形状を有している。この場合、第1方向配線21の断面形状は、第1方向配線21の長手方向(すなわち、Y方向)に沿って略均一となっている。図6に示すように、各第2方向配線22は、その長手方向に垂直な断面(すなわち、Y方向断面)が略長方形又は略正方形となる形状を有しており、上述した第1方向配線21の断面(すなわち、X方向断面)形状と略同一の形状を有している。この場合、第2方向配線22の断面形状は、第2方向配線22の長手方向(すなわち、X方向)に沿って略均一となっている。第1方向配線21の断面形状と第2方向配線22の断面形状とは、必ずしも略長方形又は略正方形でなくても良い。例えば、第1方向配線21の断面形状と第2方向配線22の断面形状とが、表面側(すなわち、Z方向プラス側)が裏面側(すなわち、Z方向マイナス側)よりも狭い略台形、あるいは、幅方向両側に位置する側面が湾曲した形状であっても良い。
本実施の形態において、第1方向配線21の線幅W1(図5参照)及び第2方向配線22の線幅W2(図6参照)は、特に限定されず、用途に応じて適宜選択できる。ここで、第1方向配線21の線幅W1は、その長手方向に垂直な断面における幅(すなわち、X方向の長さ)であり、第2方向配線22の線幅W2は、その長手方向に垂直な断面における幅(すなわち、Y方向の長さ)である。例えば、第1方向配線21の線幅W1は0.1μm以上5.0μm以下の範囲で選択でき、0.2μm以上2.0μm以下とすることが好ましい。また、第2方向配線22の線幅W2は、0.1μm以上5.0μm以下の範囲で選択でき、0.2μm以上2.0μm以下とすることが好ましい。
第1方向配線21の高さH1(図5参照)及び第2方向配線22の高さH2(図6参照)は特に限定されず、用途に応じて適宜選択できる。ここで、第1方向配線21の高さH1及び第2方向配線22の高さH2は、それぞれZ方向の長さである。第1方向配線21の高さH1及び第2方向配線22の高さH2は、それぞれ例えば60nm以上5.0μm以下の範囲で選択できる。
ここで、図5及び図6に示すように、メッシュ配線層20は、プライマー層15上に配置された第1金属層21a、22aと、第1金属層21a、22a上に配置された第2金属層21b、22bとを有している。すなわち、第1方向配線21は、プライマー層15上に配置された第1金属層21aと、第1金属層21a上に配置された第2金属層21bとを有している。また、第2方向配線22は、プライマー層15上に配置された第1金属層22aと、第1金属層22a上に配置された第2金属層22bとを有している。
このうち、第1金属層21a、22aは、基板11とメッシュ配線層20との密着性を向上させる役割を果たす。また、第1金属層21a、22aは、第2金属層21b、22bを電解めっきによって形成する際のシード層としての役割を果たす。第1金属層21a、22aは、スパッタリング法又は蒸着法等によって形成されることが好ましく、スパッタリング法によって形成されることが特に好ましい。
第1金属層21a、22aの厚みd1a、d2aは、10nm以上1000nm以下であっても良く、30nm以上500nm以下であることが好ましく、50nm以上300nm以下であることがより好ましい。第1金属層21a、22aの厚みd1a、d2aが10nm以上であることにより、第2金属層21b、22bを第1金属層21a、22a上に形成する際に、第2金属層21b、22bを効果的に支持できる。また、第1金属層21a、22aの厚みd1a、d2aが1000nm以下であることにより、メッシュ配線層20の形成時間を短縮できる。
第2金属層21b、22bは、第1方向配線21の高さH1及び第2方向配線22の高さH2を高くする役割を果たす。これにより、第1方向配線21及び第2方向配線22の抵抗値を低減できる。第2金属層21b、22bは、めっき法等によって形成されることが好ましく、電解めっき法によって形成されることが特に好ましい。
第2金属層21b、22bの厚みd1b、d2bは、50nm以上4990nm以下であっても良く、100nm以上2000nm以下であることが好ましく、200nm以上1800nm以下であることがより好ましい。第2金属層21b、22bの厚みd1b、d2bが50nm以上であることにより、第1方向配線21の高さH1及び第2方向配線22の高さH2を高くでき、第1方向配線21及び第2方向配線22の抵抗値を低減できる。第2金属層21b、22bの厚みd1b、d2bが4990nm以下であることにより、メッシュ配線層20の形成時間を短縮できる。
第1金属層21a、22aと、第2金属層21b、22bとは、互いに異なる結晶特性を有していても良い。第1金属層21a、22aと、第2金属層21b、22bとは、結晶分率、結晶構造、結晶子の大きさ及び結晶面間隔のうちの少なくとも1つが互いに異なっていても良い。例えば、第1金属層21a、22aは、CuKα線をX線源として用いて測定される(111)面の回折角2θが、第2金属層21b、22bの(111)面の回折角2θよりも大きくても良い。例えば、第1金属層21a、22aは、CuKα線をX線源として用いて測定される(111)面の回折角2θが、43.430°以下となる結晶特性を有していても良い。これにより、基板11と、第1金属層21a、22aとの密着性を向上できる。この場合、上述した回折角2θは、43.420以下であることが好ましく、43.410°以下であることが更に好ましい。また、上述した回折角2θの下限は特に限定されないが、43.250°以上であっても良く、43.300°以上であることが好ましく、43.350°以上であることが更に好ましい。なお、回折角は、X線回折装置(株式会社リガク社製、Smart Lab、9kWタイプ)を用いて測定できる。第1金属層21a、22aの(111)面の回折角2θ、及び、第2金属層21b、22bの(111)面の回折角2θは、それぞれ、給電部40において測定する。後述するように、給電部40は、第1金属層21a、22aを構成する第1金属膜51の一部、及び第2金属層21b、22bを構成する第2金属膜52の一部によって、第1金属層21a、22a及び第2金属層21b、22bと同時に形成される。このため、給電部40において、第1金属層21a、22aの(111)面の回折角2θ、及び、第2金属層21b、22bの(111)面の回折角2θを測定できる。この場合、線幅W1、W2が比較的狭いメッシュ配線層20において、第1金属層21a、22aの(111)面の回折角2θ等を測定する場合と比較して、第1金属層21a、22aの(111)面の回折角2θ等を正確に測定できる。以下、測定条件を示す。
測定モード:2θ/θ測定(Out-Plane)
X線源:Cu-Kα 45kV-50mA
光学系:集中法
入射側光学系1:ソーラースリット 5deg
入射側光学系2:可変スリット(IS)1deg
長手制限スリット:10mm
受光側光学系1:可変スリット(RS1)1deg、(RS2)0.3mm
受光側光学系2:PSA OPEN/ソーラースリット 5deg
検出器:シンチレーションカウンター
測定範囲:35-80deg
ステップ:0.02deg
計測時間:2.0deg/min
第2金属層21b、22bは、CuKα線をX線源として用いて測定される(111)面の回折角2θが、43.4°未満となる結晶特性を有していても良い。これにより、第2金属層21b、22bをエッチングによって形成する際に、第2金属層21b、22bの成形性を向上できる。第2金属層21b、22bの(111)面の回折角2θは、43.390°以下であっても良く、43.380°以下であることが好ましく、43.370°以下であることが更に好ましい。
第1方向配線21及び第2方向配線22の材料は、導電性を有する金属材料であれば良い。すなわち、第1金属層21a、22a及び第2金属層21b、22bの材料は、導電性を有する金属材料であれば良い。本実施の形態において第1方向配線21及び第2方向配線22の材料は銅であるが、これに限定されない。第1方向配線21及び第2方向配線22の材料は、例えば、金、銀、銅、白金、錫、アルミニウム、鉄若しくはニッケルなどの金属材料、又はこれらの金属を含む合金を用いることができる。
メッシュ配線層20の全体の開口率Atは、例えば87%以上100%未満の範囲であっても良い。メッシュ配線層20の全体の開口率Atをこの範囲とすることにより、配線基板10の導電性と透明性を確保できる。メッシュ配線層20の全体の開口率Atは、95%以上100%未満であることが好ましい。これにより、配線基板10の導電性を確保しつつ、配線基板10の透明性を高くできる。なお、開口率とは、所定の領域(例えばメッシュ配線層20の全域)の単位面積に占める、開口領域の面積の割合(%)をいう。開口領域とは、第1方向配線21、第2方向配線22等の金属部分が存在せず、基板11が露出する領域をいう。
ところで、配線基板10に対して耐屈曲性試験を行った場合、メッシュ配線層20の抵抗値の増大量が20%以下となっても良く、10%以下となっても良い。耐屈曲性試験とは、円筒形マンドレル屈曲試験器を用いて、配線基板10を直径1mmの円筒の周囲に沿って180°曲げた後伸ばす作業を100回行う試験をいう。
具体的には、以下のように試験を行う。まず、メッシュ配線層20の長手方向両端間の電気抵抗値を測定する。このときの抵抗値をR0(Ω)とする。次に、配線基板10を円筒形マンドレル屈曲試験器の円筒に巻きつけ、配線基板10の長手方向両端が180°反対方向を向くようにする。その後、配線基板10を円筒から取り除き、平坦に伸ばす。この作業を100回繰り返す。その後、メッシュ配線層20の長手方向両端間の電気抵抗値を再度測定する。このときの抵抗値をR1(Ω)とする。このとき((R1-R0)/R0)×100(%)によって求めた値を抵抗値の増大量とする。この抵抗値の増大量が20%以下となることにより、配線基板10を湾曲又は屈曲して用いる場合に、配線基板10の耐久性を向上できる。
次に、暗色層18について説明する。図5及び図6に示すように、配線基板10のメッシュ配線層20上には、暗色層(黒化層)18が形成されている。この暗色層18は、メッシュ配線層20による可視光の反射を抑制することにより、メッシュ配線層20を肉眼で視認しにくくするための層である。暗色層18は、メッシュ配線層20の全域を覆っている。この暗色層18は、給電部40の全域を覆っていても良い。
暗色層18は、例えば黒色等の暗色の層であっても良い。また、暗色層18は、表面が粗化された層であっても良い。
暗色層18の表面粗さRaは、5nm以上100nm以下である。暗色層18の表面粗さRaが5nm以上であることにより、暗色層18の表面における可視光の反射を抑えることができる。このため、暗色層18に覆われたメッシュ配線層20を観察者の肉眼で視認しにくくできる。暗色層18の表面粗さRaが100以下であることにより、暗色層18のヘイズ値が高くなりすぎることを抑制できる。これにより、暗色層18の存在を観察者が認識しにくくできる。このため、暗色層18に覆われたメッシュ配線層20を観察者の肉眼で視認しにくくできる。この場合、表面粗さRaは、レーザー顕微鏡(株式会社キーエンス製、VK-X250(制御部)、VK-X260(測定部)、レーザー波長408nm))を用いて、JIS B 0601:2013に基づいて求めることができる。
暗色層18は、例えば、メッシュ配線層20又は給電部40を構成する金属材料の一部分に暗色化処理(黒化処理)を施すことにより、メッシュ配線層20又は給電部40を構成していた一部分から形成されても良い。この場合、暗色層18は、金属酸化物や金属硫化物からなる層として形成されても良い。また、暗色層18は、暗色材料の塗膜、又は、ニッケル若しくはクロム等のめっき層として、メッシュ配線層20又は給電部40の表面上に形成されても良い。さらに、暗色層18は、メッシュ配線層20又は給電部40の表面を粗化することにより、形成されても良い。
なお、図示しないが、プライマー層15上であって、メッシュ配線層20及び暗色層18を覆うように保護層が形成されていても良い。保護層は、メッシュ配線層20を保護するものであり、基板11のうち少なくともメッシュ配線層20を覆うように形成される。保護層の材料としては、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチル(メタ)アクリレート等のアクリル樹脂とそれらの変性樹脂と共重合体、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール等のポリビニル樹脂とそれらの共重合体、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリアミド、塩素化ポリオレフィン等の無色透明の絶縁性樹脂を用いることができる。
再度図3を参照すると、メッシュ配線層20に、給電部40が電気的に接続されている。この給電部40は、略長方形の導電性の薄板状部材からなる。給電部40の長手方向はX方向に平行であり、給電部40の短手方向はY方向に平行である。また、給電部40は、基板11の長手方向端部(すなわち、Y方向マイナス側端部)に配置されている。給電部40の材料は、例えば、金、銀、銅、白金、錫、アルミニウム、鉄若しくはニッケルなどの金属材料、又はこれらの金属を含む合金を用いることができる。この給電部40は、配線基板10が画像表示装置60(図1及び図2参照)に組み込まれた際、図示しない給電線を介して画像表示装置60の通信モジュール63と電気的に接続される。なお、給電部40は、基板11の第1面11aに設けられているが、これに限らず、給電部40の一部又は全部が基板11の周縁よりも外側に位置していても良い。また、給電部40を柔軟に形成することにより、給電部40が画像表示装置60の側面や裏面に回り込むように構成されていても良い。この場合、給電部40が、画像表示装置60の側面や裏面側で通信モジュール63と電気的に接続できても良い。
次に、図7(a)-(i)を参照して、本実施の形態による配線基板10の製造方法について説明する。
まず、図7(a)に示すように、第1面11aと第1面11aの反対側に位置する第2面11bとを含む基板11を準備する。基板11は、透明性を有する。
次に、図7(b)に示すように、基板11上に、プライマー層15を形成する。この際、プライマー層15は、基板11の第1面11aの略全域に形成されても良い。プライマー層15を形成する方法としては、ロールコート、グラビアコート、グラビアリバースコート、マイクログラビアコート、スロットダイコート、ダイコート、ナイフコート、インクジェットコート、ディスペンサーコート、キスコート、スプレーコート、スクリーン印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷を用いても良い。
次に、プライマー層15上に、複数の第1方向配線21と、複数の第1方向配線21を連結する複数の第2方向配線22とを含むメッシュ配線層20を形成する。
この際、まず、図7(c)に示すように、プライマー層15の表面の略全域に第1金属膜51を積層する。第1金属膜51は、例えば、スパッタリング法によって形成されても良い。第1金属膜51の厚みは、10nm以上1000nm以下であっても良い。本実施の形態において第1金属膜51は、銅を含んでいても良い。
次に、図7(d)に示すように、第1金属膜51上に、第2金属膜52を積層する。第2金属膜52は、第1金属膜51をシード層として、電解めっき法を用いて形成されても良い。第2金属膜52の厚みは、50nm以上4990nm以下であっても良い。本実施の形態において第2金属膜52は、銅を含んでいても良い。
次いで、図7(e)に示すように、第2金属膜52の表面の略全域に光硬化性絶縁レジスト53を供給する。この光硬化性絶縁レジスト53としては、例えばアクリル樹脂、エポキシ系樹脂等の有機樹脂が挙げられる。
続いて、図7(f)に示すように、絶縁層54をフォトリソグラフィ法により形成する。この場合、フォトリソグラフィ法により光硬化性絶縁レジスト53をパターニングし、絶縁層54(すなわち、レジストパターン)を形成する。この際、第1方向配線21及び第2方向配線22に対応する第2金属膜52が露出するように、絶縁層54を形成する。
次に、図7(g)に示すように、基板11の第1面11a上の、絶縁層54に覆われていない部分に位置する第2金属膜52及び第1金属膜51を除去する。この際、塩化第二鉄、塩化第二銅、硫酸・塩酸等の強酸、過硫酸塩、過酸化水素若しくはこれらの水溶液、又はこれらの組合せ等を用いたウェット処理を行うことによって、基板11の第1面11aが露出するように第2金属膜52及び第1金属膜51をエッチングする。
続いて、図7(h)に示すように、絶縁層54を除去する。この場合、過マンガン酸塩溶液やN-メチル-2-ピロリドン、酸又はアルカリ溶液等を用いたウェット処理や、酸素プラズマを用いたドライ処理を行うことによって、第2金属膜52上の絶縁層54を除去する。
次に、図7(i)に示すように、暗色層18を形成する。この場合、暗色層18は、第1金属膜51及び第2金属膜52の一部分に暗色化処理(黒化処理)を施すことにより、形成されても良い。また、暗色層18は、暗色材料の塗膜、又は、ニッケル若しくはクロム等のめっき層として、第1金属膜51及び第2金属膜52の表面上に形成されても良い。さらに、暗色層18は、第1金属膜51及び第2金属膜52の表面を粗化することにより、形成されても良い。
このようにして、基板11と、基板11の第1面11a上に設けられたプライマー層15と、プライマー層15上に配置されたメッシュ配線層20と、メッシュ配線層20を覆う暗色層18とを有する配線基板10が得られる。この場合、メッシュ配線層20は、第1方向配線21及び第2方向配線22を含む。このとき、第1金属膜51及び第2金属膜52の一部によって、給電部40が形成されても良い。
その後、第1透明接着層95及び第2透明接着層96を介して、配線基板10に表示装置61を積層することにより、配線基板10と、配線基板10に積層された表示装置61と、を備える画像表示装置60が得られる。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について述べる。
図1及び図2に示すように、配線基板10は、表示装置61を有する画像表示装置60に組み込まれる。このとき配線基板10は、表示装置61上に配置される。配線基板10のメッシュ配線層20は、給電部40を介して画像表示装置60の通信モジュール63に電気的に接続される。このようにして、メッシュ配線層20を介して、所定の周波数の電波を送受信でき、画像表示装置60を用いて通信を行うことができる。
本実施の形態によれば、メッシュ配線層20が、プライマー層15上に配置された第1金属層21a、22aと、第1金属層21a、22a上に配置された第2金属層21b、22bとを有している。これにより、第1方向配線21の高さH1及び第2方向配線22の高さH2を効果的に高めることができる。このため、第1方向配線21及び第2方向配線22の抵抗値を低減できる。
また、本実施の形態によれば、暗色層18の表面粗さRaが、5nm以上100nm以下である。これにより、暗色層18の表面における可視光の反射を抑えることができる。また、暗色層18のヘイズ値が高くなりすぎることを抑制でき、暗色層18の存在を観察者が認識しにくくできる。このため、暗色層18に覆われたメッシュ配線層20を観察者の肉眼で視認しにくくできる。
さらに、本実施の形態によれば、配線基板10が、基板11と、基板11上に配置されたプライマー層15と、プライマー層15上に配置されたメッシュ配線層20と、メッシュ配線層20を覆う暗色層18とを備えている。また、基板11が、透明性を有する。さらに、メッシュ配線層20が、不透明な導電体層の形成部としての導体部と、多数の開口部23とによるメッシュ状のパターンとを有している。このため、配線基板10の透明性が確保されている。これにより、配線基板10が表示装置61上に配置されたとき、メッシュ配線層20の開口部23から表示装置61を視認でき、表示装置61の視認性が妨げられることがない。
次に、配線基板の変形例について説明する。
図8及び図9は、配線基板の第1変形例を示している。図8及び図9に示す変形例は、メッシュ配線層20の周囲にダミー配線層30が設けられている点が異なるものであり、他の構成は上述した図1乃至図7に示す形態と略同一である。図8及び図9において、図1乃至図7に示す形態と同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図8に示す配線基板10において、メッシュ配線層20の周囲に沿ってダミー配線層30が設けられている。ダミー配線層30は、暗色層18に覆われていても良い。このダミー配線層30は、メッシュ配線層20とは異なり、実質的にアンテナとしての機能を果たすことはない。
図9に示すように、ダミー配線層30は、所定の単位パターン形状をもつダミー配線30aの繰り返しから構成されている。すなわち、ダミー配線層30は、複数の同一形状のダミー配線30aを含んでおり、各ダミー配線30aは、それぞれメッシュ配線層20(すなわち、第1方向配線21及び第2方向配線22)から電気的に独立している。また、複数のダミー配線30aは、ダミー配線層30内の全域にわたって規則的に配置されている。複数のダミー配線30aは、互いに平面方向に離間するとともに、基板11上に突出して配置されている。すなわち各ダミー配線30aは、メッシュ配線層20、給電部40及び他のダミー配線30aから電気的に独立している。各ダミー配線30aの形状は、それぞれ平面視で略L字形である。
この場合、ダミー配線30aは、上述したメッシュ配線層20の単位パターン形状(図4参照)の一部が欠落した形状をもつ。これにより、メッシュ配線層20とダミー配線層30との相違を目視で認識しにくくでき、基板11上に配置されたメッシュ配線層20を見えにくくできる。
図9に示すように、ダミー配線30aは、第1方向配線21又は第2方向配線22に平行に延びている。具体的には、ダミー配線30aは、第1方向配線21と平行に延びる第1部分31aと、第2方向配線22と平行に延びる第2部分32aとを含んでいる。第1部分31aは、第1方向配線21の一部が欠落した形状をもつ。また、第2部分32aは、第2方向配線22の一部が欠落した形状をもつ。なお、第1部分31a及び第2部分32aのその他の構成は、第1方向配線21及び第2方向配線22の構成と同様であるため、ここでは詳細な説明は省略する。このように、ダミー配線30aが、第1方向配線21又は第2方向配線22に平行に延びていることにより、基板11上に配置されたメッシュ配線層20をさらに見えにくくできる。ダミー配線層30の開口率は、メッシュ配線層20の開口率と同一であっても良く、異なっていても良いが、メッシュ配線層20の開口率に近いことが好ましい。
このように、メッシュ配線層20の周囲に、メッシュ配線層20から電気的に独立したダミー配線層30が設けられていることにより、メッシュ配線層20の外縁を不明瞭にできる。これにより、画像表示装置60の表面上でメッシュ配線層20を見えにくくでき、画像表示装置60の使用者がメッシュ配線層20を肉眼で認識しにくくできる。
図10及び図11は、配線基板の第2変形例を示している。図10及び図11に示す変形例は、メッシュ配線層20の周囲に互いに開口率が異なる2つ以上のダミー配線層30A、30Bが設けられている点が異なるものであり、他の構成は上述した図1乃至図9に示す形態と略同一である。図10及び図11において、図1乃至図9に示す形態と同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図10に示す配線基板10において、メッシュ配線層20の周囲に沿って互いに開口率が異なる複数(この場合は2つ)のダミー配線層30A、30B(すなわち、第1ダミー配線層30A及び第2ダミー配線層30B)が設けられている。具体的には、メッシュ配線層20の周囲に沿って第1ダミー配線層30Aが配置され、第1ダミー配線層30Aの周囲に沿って第2ダミー配線層30Bが配置されている。ダミー配線層30A、30Bは、暗色層18に覆われていても良い。このダミー配線層30A、30Bは、メッシュ配線層20とは異なり、実質的にアンテナとしての機能を果たすことはない。
図11に示すように、第1ダミー配線層30Aは、所定の単位パターン形状をもつダミー配線30a1の繰り返しから構成されている。また、第2ダミー配線層30Bは、所定の単位パターン形状をもつダミー配線30a2の繰り返しから構成されている。すなわち、ダミー配線層30A、30Bは、それぞれ複数の同一形状のダミー配線30a1、30a2を含んでおり、各ダミー配線30a1、30a2は、それぞれメッシュ配線層20から電気的に独立している。また、ダミー配線30a1、30a2は、それぞれダミー配線層30A、30B内の全域にわたって規則的に配置されている。各ダミー配線30a1、30a2は、それぞれ互いに平面方向に離間するとともに、基板11上に突出して配置されている。各ダミー配線30a1、30a2は、それぞれメッシュ配線層20、給電部40及び他のダミー配線30a1、30a2から電気的に独立している。各ダミー配線30a1、30a2の形状は、それぞれ平面視で略L字である。
この場合、ダミー配線30a1、30a2は、上述したメッシュ配線層20の単位パターン形状(図4参照)の一部が欠落した形状をもつ。これにより、メッシュ配線層20と第1ダミー配線層30Aとの相違、及び、第1ダミー配線層30Aと第2ダミー配線層30Bとの相違を目視で認識しにくくでき、基板11上に配置されたメッシュ配線層20を見えにくくできる。図11に示すように、ダミー配線30a1、30a2は、第1方向配線21又は第2方向配線22に平行に延びている。具体的には、ダミー配線30a1は、第1方向配線21と平行に延びる第1部分31a1と、第2方向配線22と平行に延びる第2部分32a1とを含んでいる。ダミー配線30a2は、第1方向配線21と平行に延びる第1部分31a2と、第2方向配線22と平行に延びる第2部分32a2とを含んでいる。
なお、第1ダミー配線層30Aの各ダミー配線30a1の面積は、第2ダミー配線層30Bの各ダミー配線30a2の面積よりも大きい。この場合、各ダミー配線30a1の線幅は各ダミー配線30a2の線幅と同一であるが、これに限らず、各ダミー配線30a1の線幅は各ダミー配線30a2の線幅よりも太くても良い。なお、ダミー配線30a1、30a2のその他の構成は、第1変形例におけるダミー配線30aの構成と同様であるため、ここでは詳細な説明は省略する。
本変形例では、メッシュ配線層20及び2つ以上のダミー配線層30A、30Bの開口率は、メッシュ配線層20から、メッシュ配線層20に遠いダミー配線層30A、30Bに向けて段階的に大きくなっていることが好ましい。言い換えれば、各ダミー配線層の開口率は、メッシュ配線層20に近いものから遠いものに向けて、徐々に大きくなることが好ましい。この場合、第1ダミー配線層30Aの開口率は、メッシュ配線層20の開口率よりも大きいことが好ましい。第2ダミー配線層30Bの開口率は、第1ダミー配線層30Aの開口率よりも大きいことが好ましい。これにより、メッシュ配線層20及びダミー配線層30A、30Bの外縁をさらに不明瞭にできる。このため、画像表示装置60の表面上でメッシュ配線層20をさらに見えにくくできる。
このように、メッシュ配線層20から電気的に独立したダミー配線層30A、30Bが配置されていることにより、メッシュ配線層20の外縁をより不明瞭にできる。これにより、画像表示装置60の表面上でメッシュ配線層20を見えにくくでき、画像表示装置60の使用者がメッシュ配線層20を肉眼で認識しにくくできる。なお、メッシュ配線層20の周囲に、互いに開口率が異なる3つ以上のダミー配線層が設けられていても良い。
図12は、配線基板の第3変形例を示している。図12に示す変形例は、メッシュ配線層20の平面形状が異なるものであり、他の構成は上述した図1乃至図11に示す形態と略同一である。図12において、図1乃至図11に示す形態と同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図12は、第3変形例によるメッシュ配線層20を示す拡大平面図である。図12において、第1方向配線21と第2方向配線22とは、斜め(すなわち、非直角)に交わっており、各開口部23の形状は、平面視で菱形である。第1方向配線21及び第2方向配線22は、それぞれX方向及びY方向のいずれにも平行でないが、第1方向配線21及び第2方向配線22のうちのいずれか一方がX方向又はY方向に平行であっても良い。
上記実施の形態及び各変形例に開示されている複数の構成要素を必要に応じて適宜組合せることも可能である。あるいは、上記実施の形態及び各変形例に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良い。