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JP7785504B2 - 粉末、及びその製造方法 - Google Patents
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JP7785504B2 - 粉末、及びその製造方法 - Google Patents

粉末、及びその製造方法

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Description

本開示は、粉末、及びその製造方法に関する。本開示は、より具体的には、炭素、窒素、ホウ素、及び酸素を構成元素として含み、乱層構造窒化ホウ素と同一の結晶構造を有する粒子を含む粉末、及びその製造方法に関する。
窒化ホウ素粉末は、潤滑性、高熱伝導性、及び絶縁性等を有しており、固体潤滑材、熱伝導性フィラー、絶縁性フィラー等の用途に幅広く利用されている。近年、電子機器の高性能化等によって上述のような窒化ホウ素には熱伝導性に優れることが求められている。
例えば、特許文献1では、樹脂等の絶縁性放熱材の充填材として用いた場合に、上記樹脂等の熱伝導率及び耐電圧(絶縁破壊電圧)を高めることができる六方晶窒化ホウ素粉末及びその製造方法が提案されている。
六方晶窒化ホウ素粉末は、例えば、窒素を含む加圧雰囲気下で炭化ホウ素を窒化させ窒化物を得る加圧窒化工程と、上記窒化物をホウ素源等と混合し加熱処理することで、脱炭すると共に結晶化を進行させ、六方晶窒化ホウ素を得る脱炭結晶化工程とを有する製造方法によって製造される(例えば、特許文献2等)。上述の製造方法は、炭化ホウ素を一度窒化させることによって、後の工程における脱炭の性能の改善を図るものとなっている。
特開2019-116401号公報 国際公開第2019/073690号
しかしながら、現状、上述のような製法において、六方晶窒化ホウ素の収率はそれほど高いとはいえない。
本開示は、六方晶窒化ホウ素の生産性を向上させ得る、炭素、窒素、ホウ素、及び酸素を構成元素として含み、乱層構造窒化ホウ素と同一の結晶構造を有する粒子を含む粉末、及びその製造方法を提供することを目的とする。
上述の課題に際し、本発明者らが鋭意検討したところ、従前の製造方法では、加圧窒化工程で得られる炭化ホウ素の窒化物を続く工程で脱炭及び結晶化させる方法が採用されているが、当該工程における結晶化の点で六方晶窒化ホウ素の収率が伸びず、改善の余地があることを見出した。そして、炭化ホウ素の窒化物を、酸素に触れやすい環境下で加熱処理し、予め脱炭して、炭素の残量を低減すると共に、上述の窒化物における結晶構造を結晶性が低い状態となるように調整しておくことによって、続く結晶化工程における焼成時間等を短縮化することが可能であり、六方晶窒化ホウ素の生産性を向上させることができるとの知見を得た。また、上述の窒化物における結晶構造について、ラマン分光スペクトルにおける、波数1480cm-1以上1900cm-1以下の範囲におけるピークの最大値とし、波数1000cm-1以上1480cm-1未満の範囲におけるピークの最大値との比を指標として、上記比が所定の範囲内となるように調整された粉末が、六方晶窒化ホウ素の生産性の向上に適した原料粉末とよく対応するとの知見も得た。本開示は、かかる知見に基づくものである。
本開示の一側面は、炭素、窒素、ホウ素、及び酸素を構成元素として含み、乱層構造窒化ホウ素と同一の結晶構造を有する粒子を含む粉末であって、ラマン分光スペクトルにおいて、波数1480cm-1以上1900cm-1以下の範囲におけるピークの最大値をAとし、波数1000cm-1以上1480cm-1未満の範囲におけるピークの最大値をBとしたときに、A/Bの値が1.4以下である、粉末を提供する。
上記炭素、窒素、ホウ素、及び酸素を構成元素として含み、乱層構造窒化ホウ素と同一の結晶構造を有する粒子を含む粉末は、上記A/Bの値が低く抑制されている。乱層構造窒化ホウ素と同一の結晶構造を有する粒子におけるラマン分光スペクトルにおいて、波数1480cm-1以上1900cm-1以下の範囲におけるピークは、主にグラフェン構造に特徴的な炭素原子の面内振動に対応し、結晶性に優れる場合に観測されるピークとなる。一方、波数1000cm-1以上1480cm-1未満の範囲には、グラフェン中の構造の乱れ、欠陥等に対応するピーク、六方晶窒化ホウ素に対応するようなピークが観測される。すなわち、上記A/Bの値が低く抑制されているということは、粉末を構成する粒子における結晶性が高い部分(例えば、原料となる炭化ホウ素等に含まれるグラファイトの残存等)が十分に低減されており、アモルファス分を比較的多く含むことを意味する。これによって、上記粉末は、六方晶窒化ホウ素の生産性を向上させるための製造原料に適したものとなり得る。
上記粉末は、炭素の含有量が4.0質量%以下であり、且つ酸素の含有量が5.0質量%以下であってよい。上記粉末における炭素及び酸素の含有量が上述の範囲内であることで、当該粉末を製造原料として用いた場合、除去対象となる炭素及び酸素を予め減じておくことで、続く脱炭及び結晶化工程における助剤の使用量をより低減したり、加熱処理時間をより低減したりすることが可能であり、六方晶窒化ホウ素の生産性をより向上することができる。
上記粉末は平均粒径が10~100μmであってよい。当該粉末の粒径によって、六方晶窒化ホウ素の粒径を調整することが可能であり、当該粉末がこのような範囲の平均粒径を有する場合、得られる六方晶窒化ホウ素の充填材としての性能を向上し得る。
本開示の一側面は、炭素、窒素、ホウ素、及び酸素を構成元素として含み、乱層構造窒化ホウ素と同一の結晶構造を有する粒子を含む粉末の製造方法であって、炭化ホウ素粉末を、窒素加圧雰囲気下で1900~2200℃の温度で焼成して焼成物を得る加圧窒化工程と、上記焼成物を、酸素分圧が20%以上である雰囲気下において加熱処理して加熱処理物を得る酸化工程と、を有し、上記酸化工程は、上記焼成物及び上記加熱処理物を含む混合物を撹拌することを含む、製造方法を提供する。
上記粉末の製造方法は、加圧窒化工程において得られる焼成物を、酸素を含有する雰囲気下で加熱処理する酸化工程を有しており、且つ当該酸化工程において混合物を撹拌する製法となっている。このように、酸化工程の際に混合物を撹拌することによって、上記焼成物又は上記加熱処理物の、酸素との接触面を変化させることができ、上記焼成物又は上記加熱処理物に含まれる炭素等の含有量を十分に低減すると共に、粉末中の高結晶成分(例えば、原料となる炭化ホウ素等に含まれるグラファイトの残存等)を低減し、さらに得られる粉末を構成する粒子における結晶性の向上を抑制することができる。このような操作を含む製法によって、得られる粉末の上記A/Bの値を低下させることができる。
上記酸化工程における加熱処理の温度が700~1050℃であってよい。
上記製造方法において、上記混合物の撹拌は、ロータリーキルンによって行われてもよい。ロータリーキルンを使用して、上記撹拌を行う場合、バッチ処理のように加熱を一旦停止して撹拌を行う方法に比べて、より簡便に上述の粉末を製造することができる。
本開示によれば、六方晶窒化ホウ素の生産性を向上させ得る、炭素、窒素、ホウ素、及び酸素を構成元素として含み、乱層構造窒化ホウ素と同一の結晶構造を有する粒子を含む粉末、及びその製造方法を提供できる。
以下、本開示の実施形態を説明する。ただし、以下の実施形態は、本開示を説明するための例示であり、本開示を以下の内容に限定する趣旨ではない。
本明細書において例示する材料は特に断らない限り、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。組成物中の各成分の含有量は、組成物中の各成分に該当する物質が複数存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
本開示に係る粉末の一実施形態は、炭素、窒素、ホウ素、及び酸素を構成元素として含み、乱層構造窒化ホウ素と同一の結晶構造を有する粒子を含む粉末である。上記粉末は上記特定の粒子の集合体であってよく、本開示の趣旨を損ねない範囲で、他の粒子を含んでもよい。上記粒子は、乱層構造窒化ホウ素(t-BN)と同一の結晶構造を有するものであればよく、当該結晶構造には、例えば、乱層構造窒化ホウ素を構成する一部の元素が炭素等に置き換わったような結晶構造、及び窒化ホウ素からなる結晶構造に炭素が固溶したような結晶構造が含まれ得る。上記粒子はまた、炭窒化ホウ素と呼ばれるものの粒子を含んでもよく、炭窒化ホウ素と呼ばれるものの粒子であってもよい。
上記粒子において、炭素、窒素、ホウ素、及び酸素の合計量が、粒子を構成する元素の全量を基準として、例えば、95質量%以上であってよい。上記粒子における上述の元素の組成は、例えば、炭素の含有量が0.1~5.0質量%、窒素の含有量が48~56質量%、ホウ素の含有量が37~43質量%、且つ酸素の含有量が0.1~5.5質量%であってよい。
上記粉末は、粉末を構成する粒子の結晶性が調整されている。上記粉末は、ラマン分光スペクトルにおいて、波数1480cm-1以上1900cm-1以下の範囲におけるピークの最大値をAとし、波数1000cm-1以上1480cm-1未満の範囲におけるピークの最大値をBとしたときに、A/Bの値が1.4以下である。波数1480cm-1以上1900cm-1以下の範囲には、グラフェン又はその類似構造に特徴的な炭素原子の面内振動に対応し、結晶性に優れる場合に観測されるピークが属する。グラフェンの場合のピークは、1580cm-1付近にピークが観測される。一方、波数1000cm-1以上1480cm-1未満の範囲には、グラフェン中の構造の乱れ、欠陥等に対応するピーク、及び六方晶窒化ホウ素に対応するようなピークが観測される。
上記粉末における上記A/Bの値の上限値は、例えば、1.3以下、1.2以下、1.1以下、又は1.0以下であってよい。上記A/Bの値の上限値が上記範囲内であると、得られる粉末を原料とした際の、焼成時間をより短くすることが可能であり、六方晶窒化ホウ素の生産性を更に向上できる。上記粉末における上記A/Bの値の下限値は、特に限定されるものではないが、例えば、0.3以上、0.4以上、又は0.5以上であってよい。上記A/Bの値の下限値が上記範囲内であると、上記粉末が過度に酸化されることを防ぐことができる。上記粉末における上記A/Bの値は上述の範囲内で調整してよく、例えば、0.3~1.4、0.4~1.3、又は0.5~1.3であってよい。
上記粉末におけるA/Bの値は、以下の方法によって測定するものとする。具体的にはまず、断面試料作製装置によって、粉末の断面試料を調製する。次に、得られた断面試料を測定対象として、ラマン分光装置によって、下記測定条件にて測定を行うことでラマンスペクトルを取得する。取得したラマンスペクトルにおいて、波数1480cm-1以上1900cm-1以下の範囲におけるピークの最大値A、及び波数1000cm-1以上1480cm-1未満の範囲におけるピークの最大値Bを特定し、A/Bの値を決定する。測定は、上記断面試料中に観測される粒子の中心部の約10μm角について、1μmステップ(10点×10点)でマッピング測定を実施し、100点分のスペクトルを積算した後、多項式モデルにて蛍光由来のベースラインを補正するようにして行い、ラマンスペクトルを取得するものとする。断面試料作製装置としては、例えば、日本電子株式会社製の「CP-9010」(商品名)等を用いることができる。ラマン分光装置としては、例えば、株式会社堀場製作所製の「ラマン顕微鏡XploRA」(商品名)等を用いることができる。
<ラマン分光の測定条件>
レーザー :532nm(減光フィルタ:10%)
Range :100~4000cm-1
対物レンズ :100倍
グレーティング:1200gr
スリット :100μm
共焦点ホール :100μm
レーザー偏光 :Circular
露光時間 :1秒間
露光回数 :3回
上記粉末は、炭素及び酸素の含有量が低減されたものとなっている。当該粉末を六方晶窒化ホウ素の製造原料として用いた場合、上記粉末において除去対象となる炭素及び酸素を予め減じておくことで、続く脱炭及び結晶化工程における助剤の使用量を低減したり、加熱処理時間を低減したりすることが可能であり、六方晶窒化ホウ素の生産性をより向上することができる。
上記粉末における炭素の含有量の上限値は、粉末全量を基準として、例えば、4.0質量%以下、3.0質量%以下、又は2.0質量%以下であってよい。上記粉末における炭素の含有量の下限値は、粉末全量を基準として、例えば、0.1質量%以上、0.2質量%以上、0.3質量%以上、又は0.5質量%以上であってよい。
上記粉末における酸素の含有量は、粉末全量を基準として、例えば、5.0質量%以下、4.0質量%以下、3.0質量%以下、又は2.0質量%以下であってよい。であってよい。上記粉末における酸素の含有量の下限値は、粉末全量を基準として、例えば、0.1質量%以上、0.2質量%以上、又は0.3質量%以上であってよい。
上記粉末は、炭素の含有量が4.0質量%以下であり、且つ酸素の含有量が5.0質量%以下であってよい。
上記粉末は炭素及び酸素の合計の含有量は、粉末全量を基準として、例えば、5.0質量%以下、3.0質量%以下、又は2.0質量%以下であってよい。上記粉末は炭素及び酸素の合計の含有量の下限値は特に制限されるものではなく、粉末全量を基準として、0質量%であってもよいが、例えば、0.5質量%以上、又は1.0質量%以上であってよい。
本明細書において、炭素、窒素、ホウ素、及び酸素の含有量は、それぞれ、以下の方法で測定される値を意味する。炭素の含有量は、炭素/硫黄同時分析装置によって測定される値を意味する。炭素/硫黄同時分析装置としては、例えば、LECO社製、「IR-412型」(商品名)等を使用できる。窒素の含有量は、滴定法によって決定される値を意味する。具体的には、まず、試料を水酸化ナトリウムでアルカリ分解させ、水蒸気蒸留法によって分解液からアンモニアを蒸留して、ホウ酸水溶液に捕集する。この捕集液を対象として、硫酸規定液で滴定することによって、上記試料中の窒素原子の含有量を求めることできる。ホウ素の含有量は、滴定法によって決定される値を意味する。具体的には、まず、試料を白金るつぼで加熱融解し、塩酸で完全溶解させた後、水酸化ナトリウム水溶液で滴定することによって、上記試料中のホウ素原子の含有量を求めることができる。酸素の含有量は酸素/窒素同時分析計によって測定される値を意味する。酸素/窒素同時分析計としては、例えば、株式会社堀場製作所製の「EMGA-910型」(商品名)等を使用できる。
上記粉末は、構成する粒子の粒径が調整されたものであってもよい。上記粉末の平均粒径の上限値は、例えば、100μm以下、90μm以下、又は80μm以下であってよい。上記平均粒径の上限値が上記範囲内であると、当該粉末を原料として調製される六方晶窒化ホウ素粉末が膜厚0.2mm程度の薄い放熱部材用にも好適に使用できる。上記粉末の平均粒径の下限値は、例えば、10μm以上、15μm以上、又は20μm以上であってよい。上記平均粒径の下限値が上記範囲内であると、当該粉末を原料として調製される六方晶窒化ホウ素粉末、及び上記六方晶窒化ホウ素粉末を用いて調製される放熱部材が高い放熱性を発揮し得る。上記粉末の平均粒径は上述の範囲内で調整してよく、例えば、10~100μm、15~90μm、又は20~80μmであってよい。
本明細書における平均粒径は、ホモジナイザー処理は行わずに、粉末をそのまま測定対象として、測定して得られる値であり、凝集粒子を含まない一次粒子の平均粒径である。なお、上述の粉末は、通常、凝集粒子を含まない。本明細書における平均粒径はまた、体積基準の累積粒度分布の累積値が50%となる粒子径(メジアン径、d50)である。本明細書における平均粒径は、ISO 13320:2009の記載に準拠し、レーザー回折散乱法粒度分布測定装置を用いて測定する。具体的には、本明細書の実施例に記載の方法で測定する。レーザー回折散乱法粒度分布測定装置としては、例えば、ベックマンコールター社製の「LS-13 320」(装置名)等を使用できる。
上述の粉末は、例えば、以下のような方法で製造することができる。粉末の製造方法の一実施形態は、炭素、窒素、ホウ素、及び酸素を構成元素として含み、乱層構造窒化ホウ素と同一の結晶構造を有する粒子を含む粉末の製造方法であって、炭化ホウ素粉末を、窒素加圧雰囲気下で1900~2200℃の温度で焼成して焼成物を得る加圧窒化工程と、上記焼成物を、酸素分圧が20%以上である雰囲気下において加熱処理する加熱処理物を得る酸化工程と、を有する。上記酸化工程は、上記焼成物及び上記加熱処理物を含む混合物を撹拌することを含む工程(以下、撹拌酸化工程ともいう)である。
加圧窒化工程では、炭化ホウ素粉末を、窒素加圧雰囲気下で1900~2200℃の温度で焼成して焼成物を得る。焼成物には、炭窒化ホウ素(BCN)が含まれ得る。加圧窒化工程における焼成温度の下限値は、1900℃以上であればよく、2000℃以上であってもよい。上記焼成温度の下限値を上記範囲内とすることによって、炭化ホウ素の窒化をより十分に進行させることができる。また、当該焼成温度の上限値は、2200℃以下であればよく、2150℃以下であってもよい。上記焼成温度の上限値を上記範囲内とすることによって、炭窒化ホウ素の結晶性が高まりすぎて、六方晶窒化ホウ素粉末の製造原料として用いた場合に、六方晶窒化ホウ素粉末の製造過程である結晶化工程における生産効率が低下するのを抑制できる。当該焼成温度は上述の範囲内で調整してよく、例えば、1900~2200℃、又は1900~2150℃であってよい。
加圧窒化工程における圧力の下限値は、例えば、0.6MPa以上、0.7MPa以上、又は0.8MPa以上であってよい。上記圧力の下限値を上記範囲内とすることによって、炭化ホウ素の窒化をより十分に進行させることができる。加圧窒化工程における圧力の上限値は、例えば、1.0MPa以下、又は0.9MPa以下であってよい。上記圧力の上限値を上記範囲内とすることによって、製造コストの上昇を抑制することができる。当該圧力は上述の範囲内で調整してよく、例えば、0.6~1.0MPaであってよい。
加圧窒化工程における窒素加圧雰囲気の窒素ガス濃度は、例えば、95.0体積%以上、98.0体積%以上、又は99.9体積%以上であってよい。窒素ガス濃度を上記範囲内とすることで、炭化ホウ素の窒化をより穏和な条件で行うことができる。上記窒素ガス濃度は、標準状態における体積に基づく濃度である。加圧窒化工程における焼成時間は、窒化が十分進む範囲であれば特に限定されず、例えば、6~30時間、又は8~20時間であってもよい。
酸化工程では、上記焼成物を、酸素分圧が20%以上である雰囲気下において加熱処理する加熱処理物を得る。酸化工程おいて、焼成物に含まれる炭素分を酸素と結合させ炭酸ガスとして系外に除去することで、脱炭処理を行う。この際、上記焼成物及び上記加熱処理物を含む混合物を撹拌することによって、酸素と接する面を増やし、脱炭処理の効率を向上させると共に、脱炭処理の条件を穏和なものとすることによって、製造コストの上昇を抑制することができる。
酸化工程における加熱処理時の雰囲気(焼成雰囲気)は、酸素分圧が20%以上である雰囲気であり、例えば、空気であってよく、酸素分圧が調整された混合ガスであってもよい。製造コストを低減する観点から、上記焼成雰囲気は空気である。酸化工程は閉鎖系で行ってもよく、開放系で行ってもよいが、上記の焼成雰囲気が維持されるように調整することができる。なお、酸化工程の際に、上述の条件を満たす空気や混合ガスを、例えば、100L/分以下の速度で、流通させるようにしてもよい。酸化工程の際に、上述の条件を満たす空気や混合ガスを、例えば、20L/分以上の速度、又は30L/分以上の速度で、流通させるようにしてもよい。
混合ガスを使用する場合の酸素分圧の下限値は、例えば、20%以上、25%以上、又は30%以上であってよい。酸素分圧の下限値が上記範囲内であると、酸化工程における炭素の酸化反応をより促進することができる。混合ガスを使用する場合の酸素分圧の上限値は、例えば、70%以下、60%以下、又は50%以下であってよい。酸素分圧の上限値が上記範囲内であると、上記粉末の過剰な酸化を防ぐことができる。混合ガスを使用する場合の酸素分圧は上述の範囲内で調整してよく、例えば、20~80%、又は25~60%であってよい。なお、本明細書における酸素分圧は、焼成雰囲気を占める混合ガスの標準状態における酸素の分圧を意味し、酸素濃度計によって測定される値を意味する。酸素濃度計としては、例えば、株式会社サカキコーポレーション製の「G1690」(商品名)等を使用できる。
酸化工程における加熱処理の温度(加熱温度)の上限値は、例えば、1050℃以下、1000℃以下、又は950℃以下であってよい。加熱温度の上限値が上記範囲内であることで、過剰な酸化を防ぐことができる。酸化工程における加熱処理の温度の下限値は、例えば、700℃以上、750℃以上、又は800℃以上であってよい。加熱温度の下限値が上記範囲内であることで、炭素の酸化工程の反応をより促進することができる。酸化工程における加熱温度は上述の範囲内で調整してよく、例えば、700~1050℃、700~1000℃、又は750~950℃であってよい。
酸化工程における上記焼成物及び上記加熱処理物を含む混合物の撹拌操作は、酸化工程に亘って、断続的に行われてもよく、連続的に行われてもよい。断続的に行う場合、例えば、加熱処理を撹拌操作のために一旦停止することもできる。
酸化工程における上記焼成物及び上記加熱処理物を含む混合物を撹拌する手段は、特に制限されるものではなく、上記混合物の焼成雰囲気に接する面を変えることができるものであればよい。上記手段としては、例えば、手作業で行う方法、機械撹拌機を用いる方法、流動床を用いる方法、及びロータリーキルン等の回転窯を用いる方法などが挙げられる。上記混合物の撹拌は、ロータリーキルンによって行われてもよい。ロータリーキルンを使用することによって、焼成雰囲気との接触面を連続的に変化させつつ、混合物に振動を加えることによって、過剰な結晶性の向上を抑制することができ、さらに炭酸ガス等の脱離を容易にすることができる。
ロータリーキルンを使用する場合、原料となる上記焼成物をスクリューフィーダー等によって、キルン内に投入し、空気又は上記混合ガスを所定の流速で流し入れ流通雰囲気下で、加熱処理を行うことができる。
原料となる上記焼成物のフィード量は、特に限定されるものではないが、例えば、5g/分以上、10g/分以上、20g/分以上、又は100g/分以上であってよい。原料となる上記焼成物のフィード量は、例えば、1000g/分未満、又は800g/分未満であってよい。上記フィード量の上限値が上記範囲内であると、上記焼成物の表面が酸素に触れる機会をより十分に確保することができ、上記粉末を用いた六方晶窒化ホウ素粉末の生産効率をより向上させることができる。原料となる上記焼成物のフィード量はキルン炉の内径と長さとによって調整してよく、例えば、キルン炉の容積の3~15体積%程度のフィード量となるように設定することができる。
空気又は上記混合ガスを流す際の流速の下限値は、例えば、10L/分以上、20L/分以上、30L/分以上、40L/分以上、又は45L/分以上であってよい。流速の下限値を上記範囲内とすることで、酸素の供給を十分なものとしつつ、炭酸ガス等の除去をより容易なものとすることができる。空気又は上記混合ガスを流す際の流速の上限値は、例えば、1000L/分以下、950L/分以下、又は900L/分以下であってよい。流速の上限値を上記範囲内とすることで、酸化工程における炭素の酸化反応をより促進できる。空気又は上記混合ガスを流す際の流速は上述の範囲内で調整してよく、例えば、10~1000L/分、又は20~950L/分であってよい。
ロータリーキルンの回転数の下限値は、例えば、0.5rpm以上、0.7rpm以上、又は1.0rpm以上であってよい。上記回転数の下限値を上記範囲内とすることで、滞留時間を調整し、過剰な酸化及び製造コストの上昇を抑制できる。ロータリーキルンの回転数の上限値は、例えば、10rpm以下、9rpm以下、又は8rpm以下であってよい。上記回転数の上限値を上記範囲内とすることで、炭素の酸化工程の反応をより促進することができる。ロータリーキルンの回転数は上述の範囲内で調整してよく、例えば、0.5~10rpm、又は0.7~9rpmであってよい。
ロータリーキルンの傾斜角は、例えば、加熱処理の温度及び時間、並びにフィード量等に応じて調整することができる。ロータリーキルンの傾斜角は、例えば、0.2~6°、0.3~5°、又は0.5~4°であってよい。
上述のようにして得られる粉末は、六方晶窒化ホウ素粉末の製造原料として好適である。上記粉末は、例えば、ホウ素源等の助剤と混合し原料組成物を調製し、当該原料組成物を加熱処理することによって、窒化ホウ素の一次粒子を生成し、一次粒子が凝集して構成される凝集粒子を含む六方晶窒化ホウ素粉末を得ることができる。すなわち、上記粉末中に含まれる炭素分及び酸素分を炭酸ガス等として脱離し、脱炭化させるとともに、所定の大きさの一次粒子を生成させつつ、これらを凝集させて凝集粒子を含む、六方晶窒化ホウ素粉末を得るための製造原料として上記粉末を使用できる。六方晶窒化ホウ素粉末の製造方法の一例は、上述の粉末と、ホウ素源とを含む原料組成物を加熱して、窒化ホウ素の一次粒子を生成し、上記一次粒子が凝集して構成される凝集粒子を得る工程(以下、結晶化工程ともいう)を有する。
ホウ素源としては、ホウ酸、酸化ホウ素、又はこれらの混合物が挙げられる。結晶化工程で加熱する混合物は、公知の添加物を含有してもよい。
原料組成物において、上記粉末とホウ素源との配合割合は、モル比に応じて適切に設定可能である。ホウ素源としてホウ酸及び酸化ホウ素の少なくとも一方を用いる場合には、例えば、上記粉末100質量部に対して、ホウ酸及び酸化ホウ素の合計量が20~300質量部となるようにホウ素源を配合してもよいし、ホウ酸及び酸化ホウ素の合計量が50~250質量部となるようにホウ素源を配合してもよい。
結晶化工程において混合物を加熱する加熱温度は、例えば、2000℃以上であってもよく、2100℃以上であってもよい。当該加熱温度の下限値を上記範囲内とすることによって、粒成長を十分に進行させることができる。結晶化工程において混合物を加熱する加熱温度は、例えば、2150℃以下であってよく、2100℃以下であってもよい。当該加熱温度の上限値を上記範囲内とすることによって、六方晶窒化ホウ素粉末の黄色化を抑制ことができる。当該加熱温度は上述の範囲内で調整してよく、例えば、2000~2150℃であってよい。結晶化工程における原料組成物を加熱する加熱温度は、窒化工程における上記粉末の加熱温度よりも低いことが好ましい。
結晶化工程は、常圧(大気圧)の雰囲気下で加熱してもよく、加圧して大気圧を超える圧力(例えば、50kPa以上)で加熱してもよい。加圧する場合には、例えば、0.5MPa以下であってよく、0.3MPa以下であってもよい。なお、上記圧力は、ゲージ圧を意味する。
結晶化工程における加熱時間は、0.5時間以上であってよく、1時間以上、又は3時間以上であってもよい。当該加熱時間の下限値を上記範囲内とすることで、粒成長を十分に進行させることができる。結晶化工程における加熱時間は、40時間以下であってよく、30時間以下、20時間以下、又は10時間以下であってよい。当該加熱時間の上限値を上記範囲内とすることで、製造コストの上昇を抑制することができる。当該加熱時間は上述の範囲内で調整してよく、例えば、0.5~40時間であってよく、1~30時間であってもよい。なお、本明細書における焼成時間、加熱時間等は、対象物の周囲環境の温度が所定の温度に到達してから当該温度で維持する時間(保持時間)を意味する。
六方晶窒化ホウ素粉末の製造方法は、その他の工程を有してもよい。その他の工程としては、例えば、粉砕工程、及び分級工程等が挙げられる。六方晶窒化ホウ素粉末の製造方法では、例えば、結晶化工程の後に、粉砕工程を行ってもよい。粉砕工程においては、一般的な粉砕機又は解砕機を用いることができる。例えば、ボールミル、振動ミル、及びジェットミル等を用いることができる。なお、本明細書における「粉砕」には「解砕」も含むものとする。粉砕及び分級によって、六方晶窒化ホウ素粉末の平均粒径を15~100μmに調整してもよい。
以上、本開示の幾つかの実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に何ら限定されるものではない。また、上述した実施形態についての説明内容は、互いに適用することができる。
以下、本開示について、実施例及び比較例を用いてより詳細に説明する。なお、本開示は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
新日本電工株式会社製のオルトホウ酸100質量部と、デンカ株式会社製のアセチレンブラック(商品名:HS100)35質量部とをヘンシェルミキサーを用いて混合した。得られた混合物を、黒鉛製のルツボ中に充填し、アーク炉にて、アルゴン雰囲気で、2200℃にて5時間加熱し、塊状の炭化ホウ素(BC)を含む焼成物を得た(加圧窒化工程)。得られた塊状物を、ジョークラッシャーで粗粉砕して粗粉を得た。この粗粉を、炭化ケイ素製のボール(φ10mm)を有するボールミルによってさらに粉砕して粉砕粉を得た。ボールミルによる粉砕は、回転数20rpmで60分間行った。その後、目開き75μmの振動篩を用いて粉砕粉を分級した。篩下の微粉を、クラッシール分級機で気流分級を行って、10μm以上の粒径を有する粉末状の焼成物を得た。得られた焼成物の炭素量は10.1質量%であり、酸素量は0.2質量%であった。調製した炭化ホウ素粉末を、カーボン式抵抗加熱炉内で、窒素ガス雰囲気下、焼成温度2000℃、且つ圧力0.90MPaの条件で12時間加熱した窒化処理を行った。
窒化処理した焼成粉末を、ロータリーキルン(内径:100mm、長さ:1900mm)に10g/分のフィード量で投入し、キルン内に空気を45L/分で流通させながら、900℃で加熱処理を行うことで上記焼成物を酸化させ、粉末状の加熱処理物を得た(酸化工程)。当該加熱処理物を実施例1の粉体とした。ロータリーキルンは傾斜角1°、回転数1.0rpmとした。キルン内における焼成物の滞留時間(加熱時間)は90分間であった。得られた粉体の炭素量は1.8質量%であり、酸素量は1.8質量%、ホウ素量は42質量%、窒素量は54質量%であった。得られた粉体の平均粒径は35μmであった。
<粉体の評価>
得られた粉体について、ラマン分光法による測定によって、波数1480cm-1以上1900cm-1以下の範囲におけるピークの最大値A、及び波数1000cm-1以上1480cm-1未満の範囲におけるピークの最大値Bを決定し、その強度比(A/Bの値)を決定した。
(実施例2)
実施例1と同様にして調製した焼成物1000gを、アルミナ製のるつぼに充填し、マッフル炉によって、空気雰囲気下で、800℃、1時間、加熱処理を行った。3時間経過後、150℃まで低下させ、るつぼ内に充填された表層の加熱処理物と、るつぼ内部の焼成物との位置が入れ替わるように粉末を撹拌した。その後、さらに抵抗加熱炉によって、空気雰囲気下で、800℃、1時間加熱処理を行った。同様に150℃まで低下させ再度800℃、1時間加熱処理を行うことによって、粉末状の加熱処理物を得た(酸化工程)。当該加熱処理物を実施例2の粉体とした。得られた粉体について、実施例1と同様にして、炭素量、酸素量、及び平均粒径の測定を行った。また得られた粉末について、実施例1と同様にしてラマン分光法による分析を行い、A/Bの値を決定した。結果を表1に示す。
(実施例3)
キルン炉の温度を700℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、粉体を得た。得られた粉体について、実施例1と同様にして、炭素量、酸素量、及び平均粒径の測定を行った。また得られた粉末について、実施例1と同様にしてラマン分光法による分析を行い、A/Bの値を決定した。結果を表1に示す。
(実施例4)
キルン炉の温度を1000℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、粉体を得た。得られた粉体について、実施例1と同様にして、炭素量、酸素量、及び平均粒径の測定を行った。また得られた粉末について、実施例1と同様にしてラマン分光法による分析を行い、A/Bの値を決定した。結果を表1に示す。
(実施例5)
炭化ホウ素の粉砕方法を150分間に強化し、目開き32μm以下の微粉に分級した炭化ホウ素粉末を使用するように変更した以外は、実施例1と同様にして、粉体を得た。得られた粉体について、実施例1と同様にして、炭素量、酸素量、及び平均粒径の測定を行った。また得られた粉末について、実施例1と同様にしてラマン分光法による分析を行い、A/Bの値を決定した。結果を表1に示す。
(実施例6)
炭化ホウ素の粉砕後の調整方法を目開き45μm以上212μm以下篩にて分級した炭化ホウ素粉末を使用するように変更したこと以外は、実施例1と同様にして、粉体を得た。得られた粉体について、実施例1と同様にして、炭素量、酸素量、及び平均粒径の測定を行った。また得られた粉末について、実施例1と同様にしてラマン分光法による分析を行い、A/Bの値を決定した。結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1で得られた粉末状の焼成物(酸化工程前のもの)を比較例1の粉体とした。得られた粉体について、実施例1と同様にして、炭素量、酸素量、及び平均粒径の測定を行った。また得られた粉末について、実施例1と同様にしてラマン分光法による分析を行い、A/Bの値を決定した。結果を表1に示す。
<粉体の原料としての性能評価>
実施例1~6及び比較例1で得られた粉体を原料として、六方晶窒化ホウ素粉末の製造を行い生産性の評価を行った。
上記粉末に対して、ホウ酸を配合し、ヘンシェルミキサーを用いて混合した後、これを窒化ホウ素製のるつぼに2kg充填し、抵抗加熱炉によって、大気圧の圧力条件で、窒素ガス雰囲気下、室温から2000℃まで昇温し2000℃にて、十分に結晶化を進行させ、六方晶窒化ホウ素粉末を調製した。ここで、ホウ酸の配合量は、2000℃の焼成によって得られる六方晶窒化ホウ素粉末の黒鉛化指数が2以下となるような最少量の配合量とした。また、2000℃の温度に保持する時間(焼成時間)、及び、昇温開始から室温に戻るまでのトータルの時間(加熱時間)は、2000℃にて十分に結晶化させるために必要な時間とした。実施例1~6及び比較例1のそれぞれに関して、ホウ酸の配合量、焼成時間及び加熱時間を、表1に示す。
上述のようにして六方晶窒化ホウ素粉末を調製した際の、原料となる粉末を基準とした六方晶窒化ホウ素粉末の収率、並びに、製造に要する時間(加熱時間)を考慮した生産効率を評価した。結果を表1に示す。なお、上記生産効率とは、収率を加熱時間で除した値を意味し、表1中では、比較例1を基準とする相対値で記載した。
[六方晶窒化ホウ素粉末の黒鉛化指数]
上述のホウ酸配合量の決定のために用いる六方晶窒化ホウ素粉末の黒鉛化指数は、粉末X線回折法による測定結果から算出した。得られたX線回折スペクトルにおいて、六方晶窒化ホウ素の一次粒子の(100)面、(101)面及び(102)面に対応する各回折ピークの積分強度(すなわち、各回折ピーク)とそのベースラインとで囲まれる面積値(単位は任意)を算出し、それぞれS100、S101、及びS102とした。こうして算出された面積値を用いて、以下の式(1)に基づき、黒鉛化指数を決定した。
GI=(S100+S101)/S102 … 式(1)
本開示によれば、六方晶窒化ホウ素の生産性を向上させ得る、炭素、窒素及びホウ素を主元素として構成され、乱層構造窒化ホウ素と同一の結晶構造を有する粒子を含む粉末、及びその製造方法を提供できる。

Claims (5)

  1. 炭素、窒素、ホウ素、及び酸素を構成元素として含み、乱層構造窒化ホウ素と同一の結晶構造を有する粒子を含む粉末であって、
    ラマン分光スペクトルにおいて、波数1480cm-1以上1900cm-1以下の範囲におけるピークの最大値をAとし、波数1000cm-1以上1480cm-1未満の範囲におけるピークの最大値をBとしたときに、A/Bの値が1.4以下である、粉末。
  2. 炭素の含有量が4.0質量%以下であり、且つ酸素の含有量が5.0質量%以下である、請求項1に記載の粉末。
  3. 平均粒径が10~100μmである、請求項1又は2に記載の粉末。
  4. 炭素、窒素、ホウ素、及び酸素を構成元素として含み、乱層構造窒化ホウ素と同一の結晶構造を有する粒子を含む粉末の製造方法であって、
    炭化ホウ素粉末を、窒素加圧雰囲気下で1900~2200℃の温度で焼成して焼成物を得る加圧窒化工程と、
    前記焼成物を、酸素分圧が20%以上である雰囲気下において700~1050℃の温度で加熱処理して加熱処理物を得る酸化工程と、を有し、
    前記酸化工程は、前記焼成物及び前記加熱処理物を含む混合物を撹拌することを含む、製造方法。
  5. 前記混合物の撹拌は、ロータリーキルンによって行われる、請求項4に記載の製造方法。
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