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JP7786422B2 - 車両の制御装置、制御方法及び、プログラム - Google Patents
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JP7786422B2 - 車両の制御装置、制御方法及び、プログラム - Google Patents

車両の制御装置、制御方法及び、プログラム

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Description

本開示は、車両の制御装置、制御方法及び、プログラムに関する。
自車両を走行中の車線から隣接する目標車線に自動的に車線変更させる車線変更支援制御(Lane Change Assist:以下、LCA)を実施する車両の制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2017-097495号公報
一般に、LCAによる車線変更(横方向移動)は、ドライバの支援要求操作を起点とし、LCAの実行許可条件が成立してから一定時間が経過すると開始される。しかしながら、車線変更を一定時間が経過したタイミングで開始すると、例えば、車線変更先の目標車線を走行する後方の他車両(以下、後方車両とも称する)が自車両に対して接近するようなシーンでは、後方車両の走行を妨げてしまう場合がある。具体的には、自車両の車線変更後に、自車両と後方車両との車間距離が短くなることで、後方車両に減速を強いることになる。
本開示の技術は、自車両のLCAによって後方車両の走行を妨げることを効果的に防止することを目的とする。
本開示の装置は、自車両を走行中の車線から該車線に隣接する目標車線に自動的に車線変更させる車線変更支援制御を実施する車両の制御装置であって、
前記自車両と、該自車両の後方を走行する後方車両との相対距離及び、相対速度を取得し、
前記相対距離が短いほど、及び又は、前記後方車両の車速が前記自車両の車速よりも速く、且つ、前記相対速度が大きいほど、前記車線変更支援制御の実行を許可する特定条件の成立から前記車線変更を開始するまでの時間を短くする
ことを特徴とする。
本実施形態に係る車両のハードウェア構成を示す模式図である。 (A)は、本実施形態に係る制御装置のソフトウェア構成を示す模式図である。(B)は、LCAの目標軌道の一例を説明する模式図である。 (A)は、妨げ防止制御を実施する本実施形態の模式図である。(B)は、妨げ防止制御を実施しない比較例の模式図である。 本実施形態に係る切替えマップの一例を説明する模式図である。 本実施形態に係るLCAの処理のルーチンを説明するフローチャートである。 他の実施形態を説明する模式図である。
以下、図面を参照して本実施形態に係る車両の制御装置、制御方法及び、プログラムを説明する。
[ハードウェア構成]
図1は、本実施形態に係る制御装置が適用された車両VHのハードウェア構成を示す模式図である。以下では、車両VHは、他車両等と区別する必要がある場合、自車両と称する場合もある。
車両VHは、ECU(Electronic Control Unit)10を有する。ECU10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13及び、インターフェース装置14等を備える。CPU11は、ROM12に格納されている各種プログラムを実行するプロセッサである。ROM12は、不揮発性メモリであって、CPU11が各種プログラムを実行するために必要なデータ等を記憶する。RAM13は、揮発性メモリであって、各種プログラムがCPU11によって実行される際に展開される作業領域を提供する。インターフェース装置14は、外部装置と通信するための通信デバイスである。
ECU10は、LCA、追従車間距離制御(Adaptive Cruise Control:以下、ACC)、車線維持支援制御(Lane Trace Asist:以下、LTA)等の運転支援制御を行う中枢となる装置である。運転支援制御は、自動運転制御を含む概念である。ECU10には、駆動装置20、操舵装置21、制動装置22、内界センサ装置30、外界センサ装置40、ACC操作部50、LTA起動スイッチ55、方向指示器スイッチ61、方向指示器68L,68R、表示装置70、スピーカ75等が通信可能に接続されている。
駆動装置20は、車両VHの駆動輪に伝達する駆動力を発生させる。駆動装置20としては、例えば、電動機、エンジンが挙げられる。本実施装置において、車両VHは、ハイブリッド車(HEV)、プラグインハブリッド車(PHEV)、燃料電池車(FCEV)、電気自動車(BEV)、エンジン車の何れであってもよい。操舵装置21は、車両VHの車輪に転舵力を付与する。制動装置22は、車両VHの車輪に制動力を付与する。
内界センサ装置30は、車両VHの状態を検出するセンサ類である。具体的には、内界センサ装置30は、車速センサ31、アクセルセンサ32、ブレーキセンサ33、操舵角センサ34、操舵トルクセンサ35、ヨーレイトセンサ36等を備えている。
車速センサ31は、車両VHの走行速度(以下、車速v)を検出する。アクセルセンサ32は、ドライバによる不図示のアクセルペダルの操作量を検出する。ブレーキセンサ33は、ドライバによる不図示のブレーキペダルの操作量を検出する。操舵角センサ34は、車両VHの不図示のステアリングホイール又はテアリングシャフトの回転角、すなわち操舵角を検出する。操舵トルクセンサ35は、ステアリングホイール又はステアリングシャフトの回転トルク、すなわち操舵トルクを検出する。ヨーレイトセンサ36は、車両VHのヨーレイトを検出する。内界センサ装置30は、各センサ31~36によって検出される車両VHの状態をECU10に所定の周期で送信する。
外界センサ装置40は、車両VHの周囲の物標に関する物標情報を認識するセンサ類である。具体的には、外界センサ装置40は、レーダセンサ41、カメラセンサ42等を備える。ここで、物標情報としては、例えば、周辺車両、歩行者、信号機、道路の白線、標識、落下物等が挙げられる。
レーダセンサ41は、車両VHの周囲に存在する物標を検知する。レーダセンサ41には、ミリ波レーダ及び、又はライダが含まれる。ミリ波レーダは、ミリ波帯の電波(ミリ波)を放射し、放射範囲内に存在する物標によって反射されたミリ波(反射波)を受信する。ミリ波レーダは、送信したミリ波と受信した反射波との位相差、反射波の減衰レベル及び、ミリ波を送信してから反射波を受信するまでの時間等に基づいて、車両VHと物標との相対距離、車両VHと物標との相対速度等を取得する。ライダは、ミリ波よりも短波長のパルス状のレーザ光を複数の方向に向けて順次走査し、物標により反射される反射光を受光することにより、車両VHの前方に検知された物標の形状、車両VHと物標との相対距離、車両VHと物標との相対速度等を取得する。
カメラセンサ42は、車両VHの周囲を撮像し、撮像した画像データを処理することにより、車両VHの周囲の物標情報を取得する。カメラセンサ42としては、例えば、CMOSやCCD等の撮像素子を有するデジタルカメラを用いることができる。物標情報は車両VHの周囲に検知された物標の種類、車両VHと物標との相対距離、車両VHと物標との相対速度等を表す情報である。物標の種類は、例えば、パターンマッチング等の機械学習によって認識すればよい。
外界センサ装置40は、取得した物標情報をECU10に所定の時間が経過する毎に繰り返し送信する。ECU10は、レーダセンサ41によって得られた車両VHと物標との相対関係と、カメラセンサ42によって得られた車両VHと物標との相対関係とを合成することにより、車両VHと物標との相対関係を決定する。なお、外界センサ装置40は、必ずしも、レーダセンサ41及びカメラセンサ42の両方を備える必要はなく、例えば、レーダセンサ41のみ、又は、カメラセンサ42のみを含んでいてもよい。
ACC操作部50は、例えば、ドライバがACCを起動するか終了するかを選択するための起動スイッチ、ACCの目標車速や目標車間距離を設定するための設定スイッチ、ACCを一時的に解除するためのキャンセルスイッチ、ACCを再開するためのレジュームスイッチ等を備えている。LTA操作部55は、ドライバがLTAを起動するか終了するかを選択するためのON/OFFスイッチである。
方向指示器レバー60は、ドライバが左右の方向指示器68L,68Rを点滅させるための操作器である。方向指示器スイッチ61は、ドライバによる方向指示器レバー60の操作方向を検出する。方向指示器スイッチ61は、ドライバが方向指示器レバー60を所定量(例えば、深く)操作すると、操作方向に応じた点滅指示信号をECU10に送信する。ECU10は、点滅指示信号を受信すると、方向指示器レバー60の操作方向に応じた方向指示器68L,68Rを点滅させる。
方向指示器レバー60は、ドライバがLCAによる車線変更を要求する操作器としても兼用される。具体的には、ドライバが方向指示器レバー60を所定量(例えば、浅く)操作して保持すると、方向指示器スイッチ61は、操作方向に応じた点滅指示信号と合わせて、ドライバが方向指示器レバー60の操作方向にある隣接車線(目標車線)への車線変更を要求していることを示すLCA要求信号をECU10に送信する。
表示装置70は、例えば、マルチインフォメーションディスプレイ、ヘッドアップディスプレイ、ナビゲーションシステムのディスプレイ等であって、ECU10からの指令に応じて各種画像を表示する。スピーカ75は、例えば、音響システムやナビゲーションシステムのスピーカであって、ECU10からの指令に応じて警告音等を出力する。
[ソフトウェア構成]
図2(A)は、本実施形態に係るECU10のソフトウェア構成を示す模式図である。図2(A)に示すように、ECU10は、ACC制御部100、LTA制御部110、LCA制御部120等を機能要素として備える。これら各機能要素100~120は、ECU10のCPU11がROM12に格納されているプログラムをRAM13に読み出して実行することにより実現される。なお、各機能要素100~120の全部又は一部は、ECU10とは別体の他のECU、或いは、車両VHと通信可能な施設(管理センタ等)の情報処理装置に設けることもできる。
ACC制御部100は、目標車速又は目標車間距離に基づいてACCを実行する。ACC自体は周知のため、以下、簡単に説明する。ACCは、定速走行制御と追従走行制御の2種類の制御を含む。定速走行制御は、ドライバのアクセル操作及びブレーキ操作を要することなく、車両VHを目標車速に従って定速走行させる制御である。追従走行制御は、ドライバのアクセル操作及びブレーキ操作を要することなく、先行車と自車両VHとの実車間距離が目標車間距離となるように、先行車に対して自車両VHを追従させる制御である。先行車は、自車両VHの前方領域であって自車両VHの直前に存在する車両である。
ACC制御部100は、ACC操作部50の起動スイッチがONされると、外界センサ装置40の検出結果に基づいて、追従対象となる先行車を検出する。ACC制御部100は、先行車が存在しない場合、定速走行制御を実行する。この場合、ACC制御部100は、車速vと目標車速との偏差から求められる目標加速度に基づいて駆動装置20や制動装置22の作動を制御する。車速vは、車速センサ31の検出結果に基づいて取得すればよい。一方、ACC制御部100は、先行車が存在する場合、追従走行制御を実行する。この場合、ACC制御部100は、実車間距離と目標車間距離との偏差から求められる目標加速度に基づいて駆動装置20や制動装置22の作動を制御する。自車両VHと先行車との実車間距離は、外界センサ装置40の検出結果に基づいて取得すればよい。
LTA制御部110は、自車両VHの横位置が走行車線内の目標走行ライン付近に維持されるように、操舵角(転舵輪の転舵角)を自動的に変更するLTAを実行する。ここで、自車両VHの横位置とは、道路に対する車線幅方向の自車両VHの位置(例えば、重心位置)である。LTA自体は周知であるため、以下、簡単に説明する。LTA制御部110は、ACC制御部100によってACCが実施されている際に、LTA起動スイッチ55がONされると、外界センサ装置40によって認識される白線等、又は、ACCによる追従対象車両(即ち、先行車両)の走行軌跡(以下、先行車軌跡)の何れか一方又は両方に基づいて自車両VHの目標走行ラインを設定する。先行車軌跡は、外界センサ装置40から送信される物標情報に基づいて取得すればよい。LTA制御部110は、自車両VHの横位置が走行車線内の目標走行ライン付近に維持されるように、操舵装置21の作動を制御することにより、自車両VHの操舵角を変更する。
LCA制御部120は、自車両VHが現在走行している車線(以下、元車線)から、自車線に隣接する車線(以下、目標車線)に移動するように操舵装置21の作動を制御し、ドライバの操舵操作を支援するLCAを実行する。LCA自体は周知であるため、以下、簡単に説明する。LCAは、LTAと同様に自車両VHの車線に対する横位置の制御であって、LTA及びACCの実施中にドライバからの支援要求を受け付けた場合に、LTAに代わって実施される。LCA制御部120は、例えば、以下の実行許可条件(本開示の特定条件の一例)が成立する場合にLCAを実行する。
(1)方向指示器スイッチ61からLCA要求信号を受信したこと。
(2)ACC起動スイッチ及び、LTA起動スイッチ55がONされていること。
(3)元車線と目標車線との境界となる白線が破線であること。
(4)外界センサ装置40が目標車線に車線変更の障害となる他車両等の障害物を検出しないこと。
(5)自車両VHの車速vが所定の許可速度範囲にあること。
なお、実行許可条件(1)~(5)は、一例であって、一部の条件を含まなくてもよく、或は、他の条件(例えば、自動車専用道路等の道路の種別)をさらに含んでもよい。
LCA制御部120は、実行許可条件(1)~(5)が全て成立する状態が所定の標準閾値時間Tv継続すると、車線変更(横移動)の開始条件が成立したと判定する。LCA制御部120は、開始条件が成立すると、表示装置70に対して、LCAの開始案内表示指令を送信する。これにより表示装置70にLCAの開始案内が表示される。
LCA制御部120は、自車両VHの目標軌道を決める目標軌道関数を演算する。目標軌道Ttは、例えば、図2(B)に示すような形状であって、目標車線変更時間TLをかけて、自車両VHを、元車線L1から目標車線L2の幅方向中心位置CL2(以下、最終目標横位置)まで移動させる軌道である。なお、図2(B)の時刻t1~t2は、実行許可条件(1)~(5)が全て成立している期間を示している。目標軌道関数は、元車線L1の車線中心ラインCL1を基準とし、車線変更の開始時点(即ち、開始条件が成立した時点の時刻t2)からの経過時間に対応する自車両VHの目標横位置y、目標横速度vy及び、目標横加速度ayを算出する関数である。目標車線変更時間LTは、自車両VHを車線変更の開始位置から最終目標横位置CL2まで横方向に移動させるのに必要な目標横距離に基づいて設定される。
LCA制御部120は、標準閾値時間Tvの経過により、時刻t2にて車線変更の開始条件が成立すると、目標軌道関数と経過時間とに基づいて、現時点における目標横位置y、目標横速度vy及び、目標横加速度ayを算出する。また、LCA制御部120は、現時点における車速v、目標横速度vy及び、目標横加速度ayに基づいて、現時点における目標ヨー角θy、目標ヨーレイトγ及び、目標曲率Cuを演算するとともに、目標横位置y、目標ヨー角θy、目標ヨーレイトγ及び、目標曲率Cuに基づいて、目標舵角θを演算する。そして、LCA制御部120は、演算した目標舵角θに基づいて操舵装置21の作動を制御することにより、自車両VHの操舵角を変更する。LCA制御部120は、図2(B)の時刻t3に示すように、自車両VHが目標車線L2の最終目標横位置CL2に到達すると、表示装置70に対して、LCAの終了案内表示指令を送信する。これにより表示装置70にLCAの終了案内が表示される。
LCA制御部120は、LCAの実行中に以下の中止条件(1)~(5)が成立すると、実行中のLCAを中止する。
(1)ドライバの操作による所定以上の操舵トルクの入力が検知されたこと。
(2)ドライバによるブレーキ操作が検知されたこと。
(3)ドライバが方向指示器レバー60の操作によりLCAをオフにしたこと場合。
(4)元車線と目標車線との境界となる白線が破線ではなくなったこと。
(5)目標車線を走行する他車両が自車両VSに接近し、安全な車間距離を確保できなくなったこと。
LCA制御部120は、中止条件(1)~(5)の何れかが成立すると、実行中のLCAを中止する。LCA制御部120は、LCAの中止条件が成立すると、表示装置70に対して、LCAの中止案内表示指令を送信する。これにより表示装置70にLCAの中止案内が表示される。
ここで、図3(B)に示されるように、目標車線L2を走行中の他車両VOが、自車両VHに対して後方から接近するような状況で、自車両VHがLCAにより元車線L1から目標車線L2に車線変更する場合を考える。以下では、後方から接近する他車両VOを「後方車両」と称する。
前述したように、LCAによる車線変更は、実行許可条件(1)~(5)が全て成立する状態が標準閾値時間Tv継続すると開始される(図3(B)の時刻t1~t2参照)。しかしながら、標準閾値時間Tvを一定(固定値)にすると、例えば、前述の実行許可条件(4)は成立するものの、後方車両VOの車速が自車両VHの車速vよりも速く、且つ、自車両VHに対する相対速度が大きい場合、或は、車間距離が短い場合に、自車両VHの車線変更によって後方車両VOの走行を妨げてしまう可能性がある。具体的には、自車両VHの目標車線L2への車線変更中又は車線変更完了後(図3(B)の時刻t3参照)に、後方車両VOとの車間距離が十分に確保できないことで、後方車両VOのドライバにブレーキ操作(後方車両VOがACCの実行中であれば、追従走行制御による減速)を強いることになる。
そこで、本実施形態のLCA制御部120は、目標車線L2を走行する後方車両VOが自車両VHに対して接近するような場合に、車線変更の開始タイミング及び、目標横速度vy(又は、目標車線変更時間TL)を変更することにより、後方車両VOの走行の妨げを防止する妨げ防止制御を実行する。以下、妨げ防止制御の詳細について説明する。
図4は、本実施形態に係る切替えマップMの一例を説明する模式図である。切替えマップMは、LCAによる車線変更の開始タイミング及び、目標横速度vyを切り替えるためのマップであって、ECU10のROM12に予め格納されている。切替えマップMには、自車両VHと後方車両VOとの車間距離dr及び、相対速度vrに応じて変化する車線変更の開始タイミング及び、横速度が設定されている。ここでいう相対速度vrとは、自車両VHの車速vが後方車両VOの車速v2よりも遅い速度の場合であって、後方車両VOの車速v2から自車両VHの車速vを減じた値である(vr=v2-v)。
図4に示す例において、切替えマップMの横軸は相対速度vr、縦軸は車間距離drである。切替えマップMには、複数の領域A~Dが設けられている。なお、領域の数は、図示例の4に限定されず、2又は3でもよく、或は、5以上であってもよい。また、横軸及び、縦軸は入れ替えてもよい。また、各領域A~Dの境界は直線で示されているが、それらの境界は曲線であってもよい。
領域Dは、相対速度vrが比較的小さくても、車間距離drが短いか、或は、車間距離drが比較的長くても、相対速度vrが大きい領域であって、前述の実行許可条件(4)が成立しない場合に相当する。
領域Aは、領域Dに対して、同じ車間距離drであっても、相対速度drが小さい領域、換言すれば、領域Dに対して、同じ相対速度vrであっても、車間距離drが長い領域である。すなわち、領域Aは、車線変更を早く開始するか、或は、車線変更中の横速度を速くしなければ、後方車両VOの走行を妨げてしまう領域である。領域Aにおいて、開始タイミングは標準閾値時間Tvよりも短い第1閾値時間Tv1で設定されている(Tv>Tv1)。また、領域Aにおいて、横速度は前述の目標横速度vyよりも速い第1横速度vy1で設定されている(vy<vy1)。
領域Bは、領域Aに対して、同じ車間距離drであっても、相対速度vrが小さい領域、換言すれば、領域Aに対して、同じ相対速度vrであっても、車間距離drが長い領域である。すなわち、領域Bは、領域Aほどではないが、車線変更を早く開始するか、或は、車線変更中の横速度を速くしなければ、後方車両VOの走行を妨げてしまう領域である。領域Bにおいて、開始タイミングは標準閾値時間Tvよりも短く、且つ、第1閾値時間Tv1よりも長い第2閾値時間Tv2で設定されている(Tv>Tv2>Tv1)。また、領域Bにおいて、横速度は目標横速度vyよりも速く、且つ、第1横速度vy1よりも遅い第2横速度vy2で設定されている(vy<vy2<vy1)。
領域Cは、領域A及びBに対して、同じ車間距離drであっても、相対速度vrが小さい領域、換言すれば、領域A及びBに対して、同じ相対速度vrであっても、車間距離drが長い領域である。すなわち、領域Cは、領域Aや領域Bほど早く車線変更を開始する必要はなく、車線変更中の横速度も領域Aや領域Bほど速くする必要がない領域である。領域Cにおいて、開始タイミングは標準閾値時間Tvよりも短く、且つ、第2閾値時間Tv2よりも長い第2閾値時間Tv2で設定されている(Tv>Tv3>Tv2>Tv1)。また、領域Cにおいて、横速度は目標横速度vyよりも速く、且つ、第2横速度vy2よりも遅い第3横速度vy3で設定されている(vy<vy3<vy2<vy1)。
LCA制御部120は、LCAの実行許可条件(1)~(5)が全て成立すると、外界センサ装置40の検出結果に基づき、目標車線L2を走行する後方車両VOを検出する。LCA制御部120は、後方車両VOが存在しない場合、標準閾値時間Tvに基づいて車線変更を開始するとともに、目標横速度vyに基づいてLCAを実行する。一方、LCA制御部120は、後方車両VOが存在する場合、外界センサ装置40の検出結果から取得される後方車両VOとの相対速度vr及び、車間距離drに基づいて切替えマップMを参照することにより、車線変更の開始を判定するための閾値時間Tv1~Tv3及び、車線変更中の横速度vy1~vy3を設定する。
すなわち、図3(A)に示されるように、後方車両VOが存在する場合は、後方車両VOが存在しない図2(B)の場合に比べ、LCAによる車線変更の開始タイミングが早められ(時刻t1~t2参照)、さらには、車線変更中の横速度が速められるようになる(時刻t2~t3参照)。これにより、自車両VHの車線変更後に、後方車両VOとの車間距離drが十分に確保されるようになる(時刻t3参照)。その結果、後方車両VOに減速を強いる等、自車両VHの車線変更によって後方車両VOの走行が妨げられることを効果的に防止することが可能になる。また、車線変更中の横速度が速められることで、LCAの実行中に前述の中止条件(5)が成立することを効果的に抑制することも可能になる。
次に、図5に基づき、ECU10のCPU11によるLCAの処理のルーチンを説明する。本ルーチンは、例えば、ACC及びLTAが起動している状態で開始される。
ステップS100では、ECU10は、方向指示器スイッチ61からLCA要求信号を受信したか否か、すなわち、LCAの実行許可条件(1)が成立するか否かを判定する。LCAの実行許可条件(1)が成立する場合(Yes)、ECU10は、ステップS110の処理に進む。一方、LCAの実行許可条件(1)が成立しない場合(No)、ECU10は、本ルーチンをリターンする。
ステップS110では、ECU10は、LCAの実行許可条件(2)~(5)が成立するか否かを判定する。LCAの実行許可条件(2)~(5)が成立する場合、ECU10は、ステップS120の処理に進む。一方、LCAの実行許可条件(2)~(5)が成立しない場合(No)、ECU10は、本ルーチンをリターンする。
ステップS120では、ECU10は、外界センサ装置40の検出結果に基づき、目標車線L2を走行する後方車両VOが存在するか否かを判定する。後方車両VOが存在する場合(Yes)、ECU10は、ステップS130の処理に進む。一方、後方車両VOが存在しない場合(No)、ECU10は、ステップS180の処理に進む。
ステップS180では、ECU10は、LCAの実行許可条件(1)~(5)が全て成立する状態が標準閾値時間Tv継続しているか否かを判定する。実行許可条件(1)~(5)が標準閾値時間Tv継続した場合(Yes)、ECU10は、ステップS182の処理に進む。一方、標準閾値時間Tvが経過するよりも前に、実行許可条件(1)~(5)の少なくとも何れかが不成立になった場合(No)、ECU10は、ステップS190の処理に進み、LCAを中止し、本ルーチンをリターンする。
ステップS182では、ECU10は、表示装置70に対して、LCAの開始案内表示指令を送信するとともに、目標横速度vyに基づいて車線変更を開始する。次いで、ステップS184では、ECU10は、LCAの中止条件(1)~(5)の何れかが成立するか否かを判定する。中止条件(1)~(5)の何れかが成立する場合(Yes)、ECU10は、ステップS190の処理に進み、実行中のLCAを中止し、本ルーチンをリターンする。この際、ECU10は、表示装置70に対して、LCAの中止案内表示指令を送信する。一方、中止条件(1)~(5)が何れかも成立しない場合(No)、ECU10は、ステップS188の処理に進む。
ステップS188では、ECU10は、自車両VHが最終目標横位置CL2に到達したか否かを判定する。自車両VHが最終目標横位置CL2に到達した場合(Yes)、ECU10は、ステップS195の処理に進み、LCAを終了し、本ルーチンをリターンする。この際、ECU10は、表示装置70に対して、LCAの終了案内表示指令を送信する。一方、自車両VHが最終目標横位置CL2に到達していない場合(No)、ECU10は、ステップS184の処理に戻る。
前述のステップS120の判定が肯定(Yes)の場合、すなわち、後方車両VOが存在する場合、ECU10は、ステップS130の処理に進み、外界センサ装置40の検出結果に基づいて後方車両VOとの相対速度vr及び、車間距離drを取得する。
次いで、ステップS140では、ECU10は、後方車両VOとの相対速度vr及び、車間距離drに基づいて切替えマップMを参照することにより、車線変更の開始を判定するための閾値時間Tv1~Tv3及び、車線変更中の横速度vy1~vy3を設定する。
ステップS150では、ECU10は、LCAの実行許可条件(1)~(5)が全て成立する状態が、ステップS140で設定した閾値時間Tv1/Tv2/Tv3以上、継続しているか否かを判定する。判定結果が肯定(Yes)の場合、ECU10は、ステップS160の処理に進む。一方、判定結果が否定(No)の場合、ECU10は、ステップS170の処理に進み、LCAを中止し、本ルーチンをリターンする。
ステップS160では、ECU10は、表示装置70に対して、LCAの開始案内表示指令を送信するとともに、ステップS140で設置した横速度vy1/vy2/vy3に基づいて車線変更を開始する。次いで、ステップS162では、ECU10は、LCAの中止条件(1)~(5)の何れかが成立するか否かを判定する。中止条件(1)~(5)の何れかが成立する場合(Yes)、ECU10は、ステップS170の処理に進み、実行中のLCAを中止し、本ルーチンをリターンする。この際、ECU10は、表示装置70に対して、LCAの中止案内表示指令を送信する。一方、中止条件(1)~(5)が何れかも成立しない場合(No)、ECU10は、ステップS166の処理に進む。
ステップS166では、ECU10は、自車両VHが最終目標横位置CL2に到達したか否かを判定する。自車両VHが最終目標横位置CL2に到達した場合(Yes)、ECU10は、ステップS175の処理に進み、LCAを終了し、本ルーチンをリターンする。この際、ECU10は、表示装置70に対して、LCAの終了案内表示指令を送信する。一方、自車両VHが最終目標横位置CL2に到達していない場合(No)、ECU10は、ステップS162の処理に戻る。
以上、本実施形態に係る車両の制御装置、制御方法及び、プログラムについて説明したが、本開示は上記実施形態に限定されるものではなく、本開示の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、図5に示すように、ステップS140にて横速度vy1~vy3を設定し、ステップS160以降はステップS140で設定した横速度vy1~vy3に基づいて車線変更を実行するものとして説明したが、ステップS160以降も所定の周期で切替えマップMを参照することにより、車線変更中に横速度vy1~vy3を適宜に変更してもよい。また、切替えマップMは、後方車両VOとの相対速度vr又は、車間距離drの何れか一方に基づいて参照されるマップとすることも可能である。
また、上記実施形態において、妨げ防止制御の対象は、車線変更先である目標車線L2を走行する後方車両VOを一例に説明したが、図6に示すように、自車両VHが、例えば追い越し車線L1’から走行車線L2’に車線変更する場合において、追い越し車線L1’を自車両VHに対して後方から接近してくる後続車両VO2を対象とすることも可能である。この場合も、後続車両VO2が異常接近するよりも前に、自車両VHの車線変更を速やかに完了させることができ、後続車両VO2の走行を妨げることを効果的に防止することが可能になる。また、本開示の技術は、運転操作の一部又は全部を自動で行う自動運転車両にも適用することが可能である。

Claims (5)

  1. 自車両を走行中の車線から該車線に隣接する目標車線に自動的に車線変更させる車線変更支援制御を実施する車両の制御装置であって、
    前記自車両と、該自車両の後方を走行する後方車両との相対距離及び、相対速度を取得し、
    前記相対距離が短いほど、及び又は、前記後方車両の車速が前記自車両の車速よりも速く、且つ、前記相対速度が大きいほど、前記車線変更支援制御の実行を許可する特定条件の成立から前記車線変更を開始するまでの時間を短くする
    車両の制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両の制御装置であって、
    前記相対距離が短いほど、及び又は、前記後方車両の車速が前記自車両の車速よりも速く、且つ、前記相対速度が大きいほど、前記車線変更を実行中の車線幅方向への移動速度である横速度を速くする
    車両の制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載の車両の制御装置であって、
    前記後方車両は、前記自車両の後方の前記目標車線を走行する車両である
    車両の制御装置。
  4. 自車両を走行中の車線から該車線に隣接する目標車線に自動的に車線変更させる車線変更支援制御を実施する車両の制御方法であって、
    前記自車両と、該自車両の後方を走行する後方車両との相対距離及び、相対速度を取得し、
    前記相対距離が短いほど、及び又は、前記後方車両の車速が前記自車両の車速よりも速く、且つ、前記相対速度が大きいほど、前記車線変更支援制御の実行を許可する特定条件の成立から前記車線変更を開始するまでの時間を短くする
    車両の制御方法。
  5. 自車両を走行中の車線から該車線に隣接する目標車線に自動的に車線変更させる車線変更支援制御を実施する車両の制御装置のプロセッサに、
    前記自車両と、該自車両の後方を走行する後方車両との相対距離及び、相対速度を取得する処理と、
    前記相対距離が短いほど、及び又は、前記後方車両の車速が前記自車両の車速よりも速く、且つ、前記相対速度が大きいほど、前記車線変更支援制御の実行を許可する特定条件の成立から前記車線変更を開始するまでの時間を短くする処理と、を実行させる
    プログラム。
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