以下、添付の図面を参照しながら、本開示の各実施形態が説明される。各実施形態に記載される構成要素はあくまでも例示であり、本開示の範囲が例示のみに限定される趣旨ではない。図面は、あくまでも模式的に示される。図面においては、容易に理解が可能となるように、必要に応じて各部の寸法および数が誇張または簡略化されて図示される場合がある。図面においては、同様な構成および機能を有する部分に対して同じ符号が付されており、重複した説明が適宜省略される。
以下の説明では、各要素の位置関係を説明するために、右手系のXYZ直交座標系が採用される。具体的には、X軸およびY軸が水平方向に延びており、Z軸が鉛直方向(上下方向)に延びる場合が想定される。また、図面においては、矢印の先端が向く方が+(プラス)方向として、その逆方向が-(マイナス)方向として、それぞれ示される。具体的には、鉛直方向上向きが+Z方向であり、鉛直方向下向きが-Z方向である。
本明細書では、相対的または絶対的な位置関係を示す表現(例えば「平行」「直交」「中心」)は、特に断らない限り、その位置関係を厳密に表すのみならず、公差も含む状態を表すとともに、同程度の機能が得られる範囲で相対的に角度または距離に関して変位された状態も表す。2つ以上のものが等しい状態であることを示す表現(例えば「同一」「等しい」「均質」)は、特に断らない限り、定量的に厳密に等しい状態を表すのみならず、公差もしくは同程度の機能が得られる差が存在する状態も表す。
形状を示す表現(例えば「四角形状」または「円筒形状」等)は、特に断らない限り、幾何学的に厳密に形状を表すのみならず、同程度の効果が得られる範囲で、例えば凹凸または面取り等を有する形状も表す。
1つの構成要素を「備える」「具える」「具備する」「含む」または「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的表現ではない。
「連結」という表現は、特に断らない限り、2つの要素が接する状態のほか、2つの要素が他の要素を挟んで離れる状態も含む表現である。
ある方向に「移動させる」とは、特に断らない限りにおいて、この方向と平行に移動させる場合のみならず、この方向の成分を持つ方向に移動させることを含む場合がある。
<1.基板処理装置の構成>
図1は、基板処理装置790を模式的に示す横断面図である。図2は、基板処理装置790の前後方向(±X方向)に沿った縦断面を模式的に示す縦断面図である。
基板処理装置790は、本開示にかかる循環装置との間で供給および回収が行われる処理液を用いて基板(例えば、半導体ウエハ)Wを処理する。当該循環装置およびその制御方法については後に詳述される。循環装置と基板処理装置790とは纏まって、基板処理システムと把握されてもよい。
基板Wには、例えば、略円盤状の薄い平板が適用される。図1では、後述されるキャリアCに格納される基板Wの外縁、および後述される保持部711に保持される基板Wの外縁のいずれもが破線で示される。
基板処理装置790は、例えば、インデクサ部792と、処理ブロック793と、を備える。処理ブロック793は、インデクサ部792に連結される。
インデクサ部792と処理ブロック793とは、水平方向に並ぶ。インデクサ部792は、例えば、処理ブロック793に基板Wを供給する。処理ブロック793は、例えば、基板Wに処理を行う。インデクサ部792は、例えば、処理ブロック793から基板Wを回収する。
本明細書では、便宜上、インデクサ部792と処理ブロック793が並ぶ水平方向が、±X方向(前後方向ともいう)に採用される。±X方向(前後方向)のうち、処理ブロック793からインデクサ部792に向かう方向が-X方向(前方向とも前方ともいう)に採用され、インデクサ部792から処理ブロック793に向かう方向が+X方向(後方向とも後方ともいう)にされる。
±X方向(前後方向)と直交する水平方向が、±Y方向(幅方向ともいう)に採用される。±Y方向(幅方向)のうち、-X方向(前方向)を向いたときに右側に向かう方向が+Y方向(右方向とも右方ともいう)に採用され、-X方向(前方向)を向いたときに左側に向かう方向が-Y方向(左方向とも左方ともいう)に採用される。
水平方向に対して垂直な方向が、±Z方向(上下方向ともいう)に採用される。±Z方向(上下方向)のうち、重力方向が-Z方向(下方向とも下方ともいう)に採用され、重力方向とは逆の方向が+Z方向(上方向とも上方ともいう)に採用される。前方、後方、右方および左方が特に区別されない場合には、これらはいずれも単に側方と称される。
<1-1.インデクサ部の構成>
図1で示されるように、インデクサ部792は、複数(例えば、4つ)のキャリア載置部721と、搬送スペース722と、1つ以上(例えば1つ)の第1搬送機構(インデクサ機構ともいう)723と、を備える。
複数のキャリア載置部721は幅方向(±Y方向)に並ぶ。各キャリア載置部721には、1つのキャリアCが載置される。キャリアCは、複数枚の基板Wを収容する。キャリアCには、例えば、FOUP(front opening unified pod)が適用される。
搬送スペース722は、キャリア載置部721の後方(+X方向)に位置する。搬送スペース722は、幅方向(±Y方向)に延びる。第1搬送機構723は、搬送スペース722に位置する。
第1搬送機構723は、キャリア載置部721の後方(+X方向)に位置する。第1搬送機構723は、基板Wを搬送する。第1搬送機構723は、キャリア載置部721に載置されたキャリアCにアクセスする。
第1搬送機構723は、ハンド7231と、ハンド駆動部7232と、を備える。ハンド7231は、1枚の基板Wを水平姿勢で支持する。ハンド駆動部7232は、ハンド7231に連結されており、ハンド7231を移動させる。具体的には、ハンド駆動部7232は、ハンド7231を前後方向(±X方向)、幅方向(±Y方向)および上下方向(±Z方向)に移動させる。ハンド駆動部7232は、複数の電動モータを有する。
図1および図2で示されるように、ハンド駆動部7232は、例えば、レール7232aと、水平移動部7232bと、垂直移動部7232cと、回転部7232dと、進退移動部7232eとを備える。
レール7232aは、例えば、搬送スペース722の底部に固定される。レール7232aは、幅方向(±Y方向)に延びる。
水平移動部7232bは、レール7232aによって支持される。水平移動部7232bは、レール7232aに対して幅方向(±Y方向)に移動する。
垂直移動部7232cは、水平移動部7232bによって支持される。垂直移動部7232cは、水平移動部7232bに対して上下方向に移動する。
回転部7232dは、垂直移動部7232cによって支持される。回転部7232dは、垂直移動部7232cに対して回転する。回転部7232dは、回転軸線A1を中心として回転する。回転軸線A1は、上下方向に沿って延びる仮想線である。
進退移動部7232eは、回転部7232dに対して移動する。進退移動部7232eは、回転部7232dの向きによって決まる水平方向に沿って往復移動する。進退移動部7232eは、ハンド7231に接続される。
このようなハンド駆動部7232により、ハンド7231は、上下方向における平行移動と、任意の水平方向における平行移動と、回転軸線A1を中心とした回転移動とが、実現される。
<1-2.処理ブロックの構成>
図3は、図1の基板処理装置790のIII-III線に沿った縦断面を後方向(+X方向)に向いて見た一例を模式的に示す縦断面図である。図4は、処理ブロック793の左方(-Y方向)の部分(左部ともいう)を左方向(-Y方向)に沿って見た構成の一例を模式的に示す側面図である。図5は、処理ブロック793の右方(+Y方向)の部分(右部ともいう)を右方向(+Y方向)に沿って見た構成の一例を模式的に示す側面図である。
例えば、図1から図5で示されるように、処理ブロック793は、2つの搬送スペース74A,74Bと、2つの第2搬送機構75A,75Bと、複数個(ここでは、24個)の処理ユニット76と、2つの基板載置部77A,77Bと、1つの隔壁73wと、水平排気系780とを備える。
搬送スペース74Aは、幅方向(±Y方向)における処理ブロック793の中央部に位置する。搬送スペース74Aは、前後方向(±X方向)に延びる。搬送スペース74Aの前方の部分(前部ともいう)は、インデクサ部792の搬送スペース722と連結される。
搬送スペース74Bは、搬送スペース74Aと略同一の形状を有する。具体的には、搬送スペース74Bは、幅方向(±Y方向)における処理ブロック793の中央部に位置する。搬送スペース74Bは、前後方向(±X方向)に延びる。搬送スペース74Bの前方の部分(前部ともいう)は、インデクサ部792の搬送スペース722と連結される。
搬送スペース74Bは、搬送スペース74Aの下方に位置する。搬送スペース74Bは、平面視において、搬送スペース74Aと重なるように位置する。搬送スペース74A,74Bが互いに区別されない場合には、これらはいずれも単に搬送スペース74と称される。
隔壁73wは、例えば水平な板形状を有する。隔壁73wが、搬送スペース74Aの下方であり且つ搬送スペース74Bの上方に位置する。隔壁73wは、搬送スペース74Aと搬送スペース74Bとを隔てる。
基板載置部77Aは、搬送スペース74Aに位置する。基板載置部77Aは、搬送スペース74Aの前部に位置する。インデクサ部792の第1搬送機構723は、基板載置部77Aにもアクセスする。基板載置部77Aには、1枚または複数枚の基板Wが載置される。
基板載置部77Bは、搬送スペース74Bに位置する。基板載置部77Bは、基板載置部77Aの下方に位置する。基板載置部77Bは、搬送スペース74Bの前部に位置する。基板載置部77Bは、平面視において、基板載置部77Aと重なるように位置する。基板載置部77Bは、平面視において、基板載置部77Aと同じ位置に位置する。
インデクサ部792の第1搬送機構723は、基板載置部77Bにもアクセスする。基板載置部77Bには、1枚または複数枚の基板Wが載置される。基板載置部77A,77Bが互いに区別されない場合には、これらはいずれも単に基板載置部77と称される。
第2搬送機構75Aは、搬送スペース74Aに位置する。第2搬送機構75Aは、基板Wを搬送する。第2搬送機構75Aは、基板載置部77Aにアクセスする。
第2搬送機構75Bは、搬送スペース74Bに位置する。第2搬送機構75Bは、基板Wを搬送する。第2搬送機構75Bは、第2搬送機構75Aと同一の構造を有する。第2搬送機構75Bは、基板載置部77Bにアクセスする。第2搬送機構75A,75Bが互いに区別されない場合には、これらはいずれも単に第2搬送機構75と称される。
第2搬送機構75の各々は、ハンド751とハンド駆動部752を備える。ハンド751は、1枚の基板Wを水平姿勢で支持する。ハンド駆動部752は、ハンド751に連結される。ハンド駆動部752は、ハンド751を前後方向(±X方向)、幅方向(±Y方向)および上下方向に移動させる。ハンド駆動部752は、複数の電動モータを備える。
具体的には、ハンド駆動部752は、例えば、2つの支柱752aと、垂直移動部752bと、水平移動部752cと、回転部752dと、進退移動部752eとを備える。
2つの支柱752aは、例えば、搬送スペース722の側部に固定される。2つの支柱752aは、前後方向(±X方向)に並ぶ。各支柱752aは、上下方向に延びる。
垂直移動部752bは、2つの支柱752aによって支持される。垂直移動部752bは前後方向(±X方向)に延び、2つの支柱752aの間に架設される。垂直移動部752bは、2つの支柱752aに対して上下方向に移動する。
水平移動部752cは、垂直移動部752bに支持される。水平移動部752cは、垂直移動部752bに対して前後方向(±X方向)に移動する。水平移動部752cは、2つの支柱752aの間において前後方向(±X方向)に移動する。
回転部752dは、水平移動部752cに支持される。回転部752dは、水平移動部752cに対して回転する。回転部752dは、回転軸線A2を中心として回転する。回転軸線A2は、上下方向に沿って延びる仮想線である。
進退移動部752eは、回転部752dに対して移動する。進退移動部752eは、回転部752dの向きによって決まる水平方向に往復移動する。進退移動部752eは、ハンド751に接続される。
このようなハンド駆動部752により、ハンド751は、上下方向における平行移動と、任意の水平方向における平行移動と、回転軸線A2を中心とした回転移動とを実行する。
24個の処理ユニット76のそれぞれは、第2搬送機構75によって搬送された基板Wに対して所定の処理を行う。
処理ブロック793は、6つの処理ユニット76A、6つの処理ユニット76B、6つの処理ユニット76C、および6つの処理ユニット76Dを備える。処理ユニット76A,76B,76C,76Dが互いに区別されない場合には、これらはいずれも単に処理ユニット76と称される。
6つの処理ユニット76Aは、上下方向に積層するように位置する。換言すれば、6つの処理ユニット76Aは、上下方向に1列に並ぶ。6つの処理ユニット76Bは、上下方向に積層するように位置する。換言すれば、6つの処理ユニット76Bは、上下方向に1列に並ぶ。6つの処理ユニット76Cは、上下方向に積層するように位置する。換言すれば、6つの処理ユニット76Cは、上下方向に1列に並ぶ。6つの処理ユニット76Dは、上下方向に積層するように位置する。換言すれば、6つの処理ユニット76Dは、上下方向に1列に並ぶ。
6つの処理ユニット76A、6つの処理ユニット76B、6つの処理ユニット76C、および6つの処理ユニット76Dのそれぞれは、上述のタワー(ここでは4つのタワー)に含まれる。
6つの処理ユニット76Aにおける6つの処理室761は、上下方向において積層される。6つの処理ユニット76Bにおける6つの処理室761は、上下方向において積層される。6つの処理ユニット76Cにおける6つの処理室761は、上下方向において積層される。6つの処理ユニット76Dにおける6つの処理室761は、上下方向において積層される。
6つの処理ユニット76Aおよび6つの処理ユニット76Bは、搬送スペース74A,74Bの左方(-Y方向)に位置する。6つの処理ユニット76Aと6つの処理ユニット76Bとは、搬送スペース74A,74Bに沿って、前後方向(±X方向)に並ぶ。6つの処理ユニット76Bは、6つの処理ユニット76Aの後方(+X方向)に位置する。
6つの処理ユニット76Cおよび6つの処理ユニット76Dは、搬送スペース74A,74Bの右方(+Y方向)に位置する。6つの処理ユニット76Cと6つの処理ユニット76Dとは、搬送スペース74A,74Bに沿って、前後方向(±X方向)に並ぶ。6つの処理ユニット76Dは、6つの処理ユニット76Cの後方(+X方向)に位置する。
6つの処理ユニット76Aと6つの処理ユニット76Cとは、搬送スペース74A,74Bを挟んで対向する。6つの処理ユニット76Bと6つの処理ユニット76Dとは、搬送スペース74A,74Bを挟んで対向する。
第2搬送機構75は、処理ユニット76の保持部711にアクセスする。隔壁73wの上方に位置する第2搬送機構75Aは、24個の処理ユニット76のうちの上側の12個(4個×上3段)の処理ユニット76に対して基板Wを搬送し、これらの上側の12個の処理ユニット76から基板Wを搬出する。隔壁73wの下方に位置する第2搬送機構75Bは、24個の処理ユニット76のうちの下側の12個(4個×下3段)の処理ユニット76に対して基板Wを搬送し、これらの下側の12個の処理ユニット76から基板Wを搬出する。
<1-3.処理ユニットの構成>
図6は、処理ユニット76の構成を、処理ユニット76Aを例にとって模式的に示す横断面図である。各処理室761は、搬送スペース74に隣接する。
図7は、処理ユニット76の概略的な構成を、処理ユニット76Cを例にとって模式的に示す縦断面図である。
図6および図7で示されるように、各処理ユニット76は、処理室761(チャンバとも処理筐体ともいう)と、供給管スペース762と、排気管スペース763とを備える。例えば、複数の処理ユニット76は、同じ構造を有する。
<1-4.処理室の構成>
処理室761は、例えば、略箱形状を有する。処理室761は、例えば、平面視、正面視および側面視において、略矩形形状を有する。処理室761は、その内部に処理スペース761sを有する。処理ユニット76は、処理スペース761sにおいて基板Wを処理する。図6では、保持部711に保持される基板Wの外縁が破線で示される。
処理室761は、搬送スペース74側に基板搬送口761oを有する。基板搬送口761oは、処理室761の側壁に形成される。基板搬送口761oは、基板Wが通過可能なサイズを有する。第2搬送機構75は、基板搬送口761oを介して、処理室761の外部(具体的には搬送スペース74)と処理室761の内部(具体的には処理スペース761s)との間で、基板Wを移動させる。各処理ユニット76は、基板搬送口761oを開閉するシャッター(不図示)を有する。
処理ユニット76の各々は、例えば、保持部711と、流体供給部712とを備える。
保持部711は、処理室761の内部に位置する。保持部711は、基板Wを保持する。より具体的には、保持部711は、1枚の基板Wを水平姿勢で保持する。保持部711は、例えば、鉛直方向に沿った仮想的な回転軸線A3を中心として、この保持部711に保持された基板Wを回転させる部分(駆動部ともいう)を含む。
保持部711には、スピンチャックが適用される。スピンチャックは、例えば、基板Wの中央部を通り且つ上下方向に沿って延びる回転軸線A3を中心として基板Wを回転させる。
具体的には、スピンチャックは、チャックピン(チャック部材)711pと、スピンベース711bと、スピンベース711bの下面中央に結合された回転軸711sと、回転軸711sに回転力を与える駆動部としての電動モータ711mとを含む。
回転軸711sは、回転軸線A3に沿って上下方向に延びる。例えば、回転軸711sは、中空軸である。
回転軸711sの上端に、スピンベース711bが結合される。スピンベース711bは、水平方向に沿った円盤形状を有する。スピンベース711bは、平面視において、回転軸線A3を中心とする円形であり、基板Wの直径よりも大きな直径を有する。スピンベース711bの上面の周縁部に、複数個(例えば、6個)のチャックピン711pが周方向に間隔を空けて位置する。
複数のチャックピン711pは、基板Wの周端に接触して基板Wを把持する閉状態と、基板Wの周端から退避した開状態と、の間で開閉可能である。複数のチャックピン711pは、例えば、開状態において、基板Wの周縁部の下面に接触して、基板Wを下方から支持する。
チャックピン711pは、例えば、スピンベース711bに内蔵されたリンク機構と、スピンベース711b外に位置する駆動源とを含むユニットによって、開閉駆動を行う。駆動源は、例えば、ボールねじ機構と、このボールねじ機構に駆動力を与える電動モータと、を含む。
処理ユニット76の各々は、例えば、ヒータユニット719を備える。ヒータユニット719は、スピンベース711bの上方に位置する。ヒータユニット719の下面には、回転軸線A3に沿って上下方向に延びる昇降軸719rが結合される。
昇降軸719rは、スピンベース711bの中央部を上下方向に貫通する貫通孔と、回転軸711sの上下方向に貫通する中空部分と、に挿通される。
昇降軸719rの下端は、回転軸711sの下端よりもさらに下方にまで延びる。昇降軸719rの下端には、昇降ユニット719mが結合される。昇降ユニット719mを作動させることにより、ヒータユニット719は、スピンベース711bの上面に近い下位置と、基板Wの下面を支持して基板Wをチャックピン711pから持ち上げる上位置と、の間で上下動する。
昇降ユニット719mは、例えば、ボールねじ機構と、それに駆動力を与える電動モータとを含む。これにより、昇降ユニット719mは、下位置と上位置との間の任意の中間位置にヒータユニット719を配置することができる。
例えば、ヒータユニット719の上面である加熱面719uを、基板Wの下面との間に所定の間隔を開けた離隔位置に配置した状態で、加熱面719uからの輻射熱によって基板Wを加熱することができる。例えば、ヒータユニット719で基板Wを持ち上げれば、加熱面719uを基板Wの下面に接触させた接触状態で、加熱面719uからの熱伝導により、基板Wがより大きな熱量で加熱される。
ヒータユニット719は、円板状のホットプレートの形態を有する。ヒータユニット719は、プレート本体と、複数の支持ピンと、ヒータと、を含む。プレート本体の上面は、水平面に沿う平面である。プレート本体は、平面視において、基板Wと同様な円形形状と、基板Wの直径よりも僅かに小さい直径とを有する。
プレート本体の外周端は、複数のチャックピン711pの内方に位置する。換言すれば、水平方向において、プレート本体が、複数のチャックピン711pによって囲まれる。これにより、ヒータユニット719が上下動するときに、ヒータユニット719は、チャックピン711pと干渉しない。
複数の支持ピンのそれぞれは、例えば、プレート本体の上面から上方に僅かに突出するように位置する半球状のピンである。複数の支持ピンは、プレート本体の上面にほぼ均等に配置される。プレート本体の上面(加熱面719u)には、複数の支持ピンが存在していなくてもよい。
例えば、複数の基板Wが支持ピンに接触して支持されるとき、基板Wの下面とプレート本体の上面(加熱面719u)とが微小間隔を開けて対向する。これにより、ヒータユニット719によって基板Wが効率的かつ均一に加熱され得る。
ヒータには、例えば、プレート本体に内蔵される抵抗体が適用される。プレート本体の上面(加熱面719u)は、例えば、ヒータへの通電により、有機溶剤の沸点よりも高温となるように加熱され得る。ヒータへの給電線は、昇降軸719r内に通される。そして、給電線には、ヒータに電力を供給する通電ユニット719eが接続される。
処理ユニット76の各々は、例えば、処理室761の内部において、保持部711を取り囲む筒状のカップ717を備える。
流体供給部712は、例えば、保持部711に保持された基板Wに、複数種類の流体を供給する。複数種類の流体は、例えば、薬液、リンス液および有機溶剤等の処理液を含む。薬液は、例えば、エッチング液および洗浄液を含む。薬液には、例えば、酸性液(酸系の液体)およびアルカリ液(アルカリ系の液体)が適用される。
酸性液は、例えば、フッ酸(フッ化水素酸)、塩酸過酸化水素水混合液(SC2)、硫酸、硫酸過酸化水素水(SPM)、フッ硝酸(フッ酸と硝酸との混合液)、および塩酸の少なくとも1つを含む。
アルカリ液は、例えば、アンモニア過酸化水素水(SC1)、アンモニア水、フッ化アンモニウム溶液、および水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)の少なくとも1つを含む。
リンス液は、例えば、基板W上の薬液を洗い流すための液体である。リンス液には、例えば、脱イオン水(DIW)が適用される。
有機溶剤は、例えば、基板W上のリンス液を排除するための液体である。有機溶剤には、例えば、イソプロピルアルコール(IPA)等が適用される。
複数の流体は、例えば、不活性ガス等の気体を含む。不活性ガスには、例えば、窒素ガス等が適用される。
流体供給部712は、例えば、それぞれが所定の流体を吐出する、第1移動ノズル71nと、第2移動ノズル72nと、第3移動ノズル73nとを含む。
第1移動ノズル71nは、第1移動ユニット71Mによって、水平方向に移動される。第1移動ノズル71nは、水平方向への移動によって、保持部711に保持された基板Wの上面Waの回転中心に対向する位置(以下「第1吐出位置」とも称される)と、保持部711に保持された基板Wの上面Waに対向しない位置(以下「第1ホーム位置」とも称される)との間で移動され得る。
第1吐出位置は、例えば、第1移動ノズル71nから吐出される第1処理液が基板Wの上面の回転中心に着液する位置であってもよい。第1ホーム位置は、平面視において、保持部711の外方の位置である。より具体的には、第1ホーム位置は、平面視において、カップ717の外方の位置であってもよい。
第1移動ノズル71nは、第1移動ユニット71Mによる上下方向への移動によって、保持部711に保持された基板Wの上面Waに接近させてもよいし、保持部711に保持された基板Wの上面Waから上方に退避させてもよい。
第1移動ユニット71Mは、例えば、上下方向に延びる第1回動軸71sと、第1回動軸71sに結合されて水平に延びる第1アーム71aと、第1アーム71aを駆動する第1アーム駆動機構71mとを含む。
第1アーム駆動機構71mは、第1回動軸71sを上下方向に沿って延びる仮想的な回動軸線A4を中心として回動させることで第1アーム71aを揺動させる。第1移動ノズル71nは、第1アーム71aのうちの回動軸線A4から水平方向に離れた箇所に取り付けられる。
第1アーム71aの揺動に応じて、図6における二点鎖線の矢印で示されるように、第1移動ノズル71nが水平方向において円弧状の軌道に沿って移動する。第1アーム駆動機構71mは、例えば、第1回動軸71sを上下方向に沿って昇降させることで第1アーム71aを上下動させてもよい。
第1移動ノズル71nは、保持部711に保持された基板Wの上面Waに第1の処理液(第1処理液ともいう)を供給する機能を有する。第1移動ノズル71nには、第1処理液を供給する管として機能する第1処理液供給管P1が結合される。
第1処理液供給管P1には、第1処理液供給管P1の流路を開閉するバルブとして機能する第1処理液開閉弁V1が介装される。第1処理液供給管P1には、後述される処理液分配部701または処理液分配部702から第1処理液が供給される。ここでは、第1処理液には、硫酸(HSO)等の酸性液が適用される。第1移動ノズル71nは、第1処理液を吐出するストレートノズルであってもよいし、第1処理液と不活性ガスとを混合して吐出する二流体ノズルであってもよい。
第2移動ノズル72nは、第2移動ユニット72Mによって、水平方向に移動される。第2移動ノズル72nは、水平方向への移動によって、保持部711に保持された基板Wの上面Waの回転中心に対向する位置(以下「第2吐出位置」とも称される)と、保持部711に保持された基板Wの上面Waに対向しない位置(以下「第2ホーム位置」とも称される)との間で移動され得る。
第2吐出位置は、例えば、第2移動ノズル72nから吐出される第2処理液が基板Wの上面の回転中心に着液する位置であってもよい。第2ホーム位置は、平面視において、保持部711の外方の位置である。より具体的には、第2ホーム位置は、平面視において、カップ717の外方の位置であってもよい。
第2移動ノズル72nは、第2移動ユニット72Mによる上下方向への移動によって、保持部711に保持された基板Wの上面Waに接近させてもよいし、保持部711に保持された基板Wの上面Waから上方に退避させてもよい。
第2移動ユニット72Mは、例えば、上下方向に延びる第2回動軸72sと、第2回動軸72sに結合されて水平に延びる第2アーム72aと、第2アーム72aを駆動する第2アーム駆動機構72mとを含む。
第2アーム駆動機構72mは、第2回動軸72sを上下方向に沿って延びる仮想的な回動軸線A5を中心として回動させることで第2アーム72aを揺動させる。第2移動ノズル72nは、第2アーム72aのうちの回動軸線A5から水平方向に離れた箇所に取り付けられる。
第2アーム72aの揺動に応じて、図6における二点鎖線の矢印で示されるように、第2移動ノズル72nが水平方向において円弧状の軌道に沿って移動する。第2アーム駆動機構72mは、例えば、第2回動軸72sを上下方向に沿って昇降させることで第2アーム72aを上下動させてもよい。
第2移動ノズル72nは、保持部711に保持された基板Wの上面Waに第2の処理液(第2処理液ともいう)を供給する機能を有する。第2移動ノズル72nには、第2処理液を供給する管として機能する第2処理液供給管P2が結合される。
第2処理液供給管P2には、第2処理液供給管P2の流路を開閉するバルブとして機能する第2処理液開閉弁V2が介装される。第2処理液供給管P2には、後述される処理液分配部701または処理液分配部702から第2処理液が供給される。ここでは、第2処理液には、アンモニア過酸化水素水(SC1)等のアルカリ液が適用される。第2移動ノズル72nは、第2処理液を吐出するストレートノズルであってもよいし、第2処理液と不活性ガスとを混合して吐出する二流体ノズルであってもよい。
第3移動ノズル73nは、第3移動ユニット73Mによって、水平方向に移動される。第3移動ノズル73nは、水平方向への移動によって、保持部711に保持された基板Wの上面Waの回転中心に対向する位置(以下「第3吐出位置」とも称される)と、保持部711に保持された基板Wの上面Waに対向しない位置(以下「第3ホーム位置」とも称される)との間で移動され得る。
第3吐出位置は、例えば、第3移動ノズル73nから吐出される第3処理液が基板Wの上面の回転中心に着液する位置であってもよい。第3ホーム位置は、平面視において、保持部711の外方の位置である。より具体的には、第3ホーム位置は、平面視において、カップ717の外方の位置であってもよい。
第3移動ノズル73nは、第3移動ユニット73Mによる上下方向への移動によって、保持部711に保持された基板Wの上面Waに接近させてもよいし、保持部711に保持された基板Wの上面Waから上方に退避させてもよい。
第3移動ユニット73Mは、例えば、上下方向に延びる第3回動軸73sと、第3回動軸73sに結合されて水平に延びる第3アーム73aと、第3アーム73aを駆動する第3アーム駆動機構73mとを含む。
第3アーム駆動機構73mは、第3回動軸73sを上下方向に沿って延びる仮想的な回動軸線A6を中心として回動させることで第3アーム73aを揺動させる。第3移動ノズル73nは、第3アーム73aのうちの回動軸線A6から水平方向に離れた箇所に取り付けられる。
第3アーム73aの揺動に応じて、図6における二点鎖線の矢印で示されるように、第3移動ノズル73nが水平方向において円弧状の軌道に沿って移動する。第3アーム駆動機構73mは、第3回動軸73sを上下方向に沿って昇降させることで第3アーム73aを上下動させてもよい。
第3移動ノズル73nは、保持部711に保持された基板Wの上面Waに第3の処理液(第3処理液ともいう)を供給する機能を有する。第3移動ノズル73nには、第3処理液を供給する管として機能する第3処理液供給管P3が結合される。
第3処理液供給管P3には、第3処理液供給管P3の流路を開閉するバルブとして機能する第3処理液開閉弁V3が介装される。第3処理液供給管P3には、後述される処理液分配部701または処理液分配部702から第3処理液が供給される。ここでは、第3処理液には、脱イオン水(DIW)等のリンス液が適用される。第3移動ノズル73nは、第3処理液を吐出するストレートノズルであってもよいし、第3処理液と不活性ガスとを混合して吐出する二流体ノズルであってもよい。
処理ユニット76は、例えば、給気部718としてのファンフィルタユニット(FFU)を備える。FFUは、基板処理装置790が設置されるクリーンルーム内の空気をさらに清浄化して処理室761内に供給することができる。
FFUは、例えば、処理室761の天井壁に取り付けられる。FFUは、クリーンルーム内の空気を取り込んで処理室761内に送り出すためのファンおよびフィルタ(例えば、HEPAフィルタ)等を備えており、処理室761内に清浄空気のダウンフローを形成することができる。FFUから供給された清浄空気を処理室761内により均一に分散させるために、多数の吹出し孔を穿設したパンチングプレートが天井壁の直下に配置されてもよい。
例えば、処理室761の側壁の一部であって処理室761の床壁の近傍には、基板処理装置790の外部(工場の排気設備等)に連通するように接続される排気口762oが設けられる。例えば、FFUから供給されて処理室761内を流下した清浄空気のうち、カップ717等の近傍を通過した空気は、排気口762oを介して基板処理装置790の外に排出される。例えば、処理室761内の上部に窒素ガス等の不活性ガスを導入する構成が加えられてもよい。
<1-5.供給管スペースの構成>
図4および図5で示されるように、4つの供給管スペース762が、上下方向に延びる。例えば、最下段(1段目)の処理ユニット76Aから最上段(6段目)の処理ユニット76Aにわたって、1つの供給管スペース762Aが上下方向に延びる。例えば、最下段(1段目)の処理ユニット76Bから最上段(6段目)の処理ユニット76Bにわたって、1つの供給管スペース762Bが上下方向に延びる。例えば、最下段(1段目)の処理ユニット76Cから最上段(6段目)の処理ユニット76Cにわたって、1つの供給管スペース762Cが上下方向に延びる。例えば、最下段(1段目)の処理ユニット76Dから最上段(6段目)の処理ユニット76Dにわたって、1つの供給管スペース762Dが上下方向に延びる。供給管スペース762A~62Dはこれらが互いに区別されない場合には、これらはいずれも単に供給管スペース762と称される。
供給管スペース762は、処理室761に流体を供給するための配管が配置される領域である。供給管スペース762には、例えば、第1処理液供給管P1、第2処理液供給管P2、第3処理液供給管P3、第1処理液開閉弁V1、第2処理液開閉弁V2、第3処理液開閉弁V3が配される。第1処理液供給管P1、第2処理液供給管P2、第3処理液供給管P3は、供給管スペース762から処理室761内に引き出されて、第1移動ノズル71n、第2移動ノズル72n、第3移動ノズル73nに接続される。
<1-6.排気管スペースの構成>
図4および図5で示されるように、4つの排気管スペース763が、上下方向に延びる。例えば、最下段(1段目)の処理ユニット76Aから最上段(6段目)の処理ユニット76Aにわたって、1つの排気管スペース763Aが上下方向に延びる。例えば、最下段(1段目)の処理ユニット76Bから最上段(6段目)の処理ユニット76Bにわたって、1つの排気管スペース763Bが上下方向に延びる。例えば、最下段(1段目)の処理ユニット76Cから最上段(6段目)の処理ユニット76Cにわたって、1つの排気管スペース763Cが上下方向に延びる。例えば、最下段(1段目)の処理ユニット76Dから最上段(6段目)の処理ユニット76Dにわたって、1つの排気管スペース763Dが上下方向に延びる。排気管スペース763A~63Dが互いに区別されない場合には、これらはいずれも単に排気管スペース763と称される。
各排気管スペース763は、処理室761から気体を排出するための配管が配置される領域である。図4から図7に示されるように、各排気管スペース763には、例えば、排気路切り替え機構770、第1垂直排気管771、第2垂直排気管772、第3垂直排気管773が配される。
例えば、排気管スペース763Aには、最下段(1段目)の処理ユニット76Aの処理室761から最上段(6段目)の処理ユニット76Aの処理室761のそれぞれに対して、排気路切り替え機構770が配される。例えば、排気管スペース763Bには、最下段(1段目)の処理ユニット76Bの処理室761から最上段(6段目)の処理ユニット76Bの処理室761のそれぞれに対して、排気路切り替え機構770が配される。例えば、排気管スペース763Cには、最下段(1段目)の処理ユニット76Cの処理室761から最上段(6段目)の処理ユニット76Cの処理室761のそれぞれに対して、排気路切り替え機構770が配される。例えば、排気管スペース763Dには、最下段(1段目)の処理ユニット76Dの処理室761から最上段(6段目)の処理ユニット76Dの処理室761のそれぞれに対して、排気路切り替え機構770が配される。
第1垂直排気管771、第2垂直排気管772、第3垂直排気管773の組は、例えば四つ存在する。第1垂直排気管771、第2垂直排気管772、第3垂直排気管773は、例えば、処理室761から排気路切り替え機構770を介して排出されてくる気体を、基板処理装置790の外部に排出するための配管である。
排気管スペース763の各々において、例えば、第1垂直排気管771、第2垂直排気管772、第3垂直排気管773のそれぞれは、最下段(1段目)の処理室761の側方から最上段(6段目)の処理室761の側方に至るまで延びる。排気管スペース763の各々において、例えば、第1垂直排気管771、第2垂直排気管772、第3垂直排気管773は、幅方向(±Y方向)に並ぶ。排気管スペース763の各々において、第1垂直排気管771、第2垂直排気管772、第3垂直排気管773は、上下方向に積層された6段の処理ユニット76の処理室761のそれぞれから排気路切り替え機構770を介して流入する気体を排出する機能を有する。
第1垂直排気管771が処理ユニット76A~76D同士の間で区別される場合には、第1垂直排気管771A~771Dと称される。第2垂直排気管772が処理ユニット76A~76D同士の間で区別される場合には、第2垂直排気管772A~772Dと称される。第3垂直排気管773が処理ユニット76A~76D同士の間で区別される場合には、第3垂直排気管773A~773Dと称される。
第1組(1組目)の第1垂直排気管771A、第2垂直排気管772A、第3垂直排気管773Aは、6段の処理ユニット76Aのそれぞれに対して排気を行うように構成される。第2組(2組目)の第1垂直排気管771B、第2垂直排気管772B、第3垂直排気管773Bは、6段の処理ユニット76Bのそれぞれに対して排気を行うように構成される。第3組(3組目)の第1垂直排気管771C、第2垂直排気管772C、第3垂直排気管773Cは、6段の処理ユニット76Cのそれぞれに対して排気を行うように構成される。第4組(4組目)の第1垂直排気管771D、第2垂直排気管772D、第3垂直排気管773Dは、6段の処理ユニット76Dのそれぞれに対して排気を行うように構成される。
排気路切り替え機構770は、処理室761から基板処理装置790の外部への気体の排気路を、第1垂直排気管771、第2垂直排気管772および第3垂直排気管773の何れか1つの垂直排気管を介した排気路に切り替えるための機構である。
排気路切り替え機構770は、処理室761の各々の側方に配置される。排気路切り替え機構770は、例えば、処理室761の気体を排出するために排気口762oを介して処理室761と連通する。また、排気路切り替え機構770は、例えば、上下方向に延びる第1垂直排気管771、第2垂直排気管772、第3垂直排気管773と連通する。
図6で示されるように、排気路切り替え機構770は、例えば、第1開閉部71dと第2開閉部72dとを有する。第1開閉部71dおよび第2開閉部72dは、例えば扉状の構造を有し、片開き戸のように動作する。
第1開閉部71dおよび第2開閉部72dは、モータ等の駆動によって回動軸を中心として回動する。排気路切り替え機構770は、例えば、第1開閉部71dおよび第2開閉部72dの開閉によって、処理スペース761sから第1垂直排気管771内に気体を流入させる状態(第1状態ともいう)、処理スペース761sから第2垂直排気管772内に気体を流入させる状態(第2状態ともいう)、処理スペース761sから第3垂直排気管773に気体を流入させる状態(第3状態ともいう)の何れか1つの状態に設定される。
例えば第1移動ノズル71nから第1薬液が吐出される期間において、排気路切り替え機構770は第1状態に設定される。例えば第2移動ノズル72nから第2薬液が吐出される期間において、排気路切り替え機構770は第2状態に設定される。例えば第3移動ノズル73nから第3薬液が吐出される期間において、排気路切り替え機構770は第3状態に設定される。
<1-7.水平排気系の構成>
図3から図5で示されるように、水平排気系780は、第1水平排気管781A、第2水平排気管782A、第3水平排気管783A、第1水平排気管781B、第2水平排気管782B、第3水平排気管783Bを備える。
例えば、図3、図4で示されるように、第1水平排気管781A、第2水平排気管782A、第3水平排気管783Aは、最上段(6段目)の2つの処理ユニット76A,76Bの上方において、前後方向(±X方向)に延びるように位置する。第1水平排気管781A、第2水平排気管782A、第3水平排気管783Aは、例えば、幅方向(±Y方向)に並ぶ。
例えば、第1水平排気管781Aには、処理ユニット76A用の第1垂直排気管771Aおよび処理ユニット76B用の第1垂直排気管771Bのそれぞれが連通するように接続される。第1水平排気管781Aは、第1垂直排気管771A,771Bから気体を排出する。
例えば、第2水平排気管782Aには、処理ユニット76A用の第2垂直排気管772Aおよび処理ユニット76B用の第2垂直排気管772Bのそれぞれが連通するように接続される。第2水平排気管782Aは、第2垂直排気管772A,772Bから気体を排出する。
例えば、第3水平排気管783Aには、処理ユニット76A用の第3垂直排気管773Aおよび処理ユニット76B用の第3垂直排気管773Bのそれぞれが連通するように接続される。第3水平排気管783Aは、第3垂直排気管773A,773Bから気体を排出する。
例えば、図3、図5で示されるように、第1水平排気管781B、第2水平排気管782B、第3水平排気管783Bは、最上段(6段目)の2つの処理ユニット76C,76Dの上方において、前後方向(±X方向)に延びるように位置する。第1水平排気管781B、第2水平排気管782B、第3水平排気管783Bは、例えば、幅方向(±Y方向)に並ぶ。
例えば、第1水平排気管781Bには、処理ユニット76C用の第1垂直排気管771Cおよび処理ユニット76D用の第1垂直排気管771Dのそれぞれが連通するように接続される。第1水平排気管781Bは、第1垂直排気管771C,771Dから気体を排出する。
例えば、第2水平排気管782Bには、処理ユニット76C用の第2垂直排気管772Cおよび処理ユニット76D用の第2垂直排気管772Dのそれぞれが連通するように接続される。第2水平排気管782Bは、第2垂直排気管772C,772Dから気体を排出する。
例えば、第3水平排気管783Bには、処理ユニット76C用の第3垂直排気管773Cおよび処理ユニット76D用の第3垂直排気管773Dのそれぞれが連通するように接続される。第3水平排気管783Bは、第3垂直排気管773C,773Dから気体を排出する。
第1水平排気管781A、第2水平排気管782A、第3水平排気管783Aは、第1水平排気管781B、第2水平排気管782B、第3水平排気管783Bよりも長い。
第1水平排気管781A、第2水平排気管782A、第3水平排気管783A、第1水平排気管781B、第2水平排気管782B、第3水平排気管783Bのそれぞれの内部を、気体が後方(+X方向)に向けて流れる。
基板処理装置790は、例えば、4つの排気管スペース763および水平排気系780等を含む排気部768を有し、この排気部768によって、処理室761から基板処理装置790の外部(工場の排気設備等)に気体を排出することができる。
基板処理装置790の後方(+X方向)には処理液格納部705が設けられる。処理液格納部705は処理液分配部701,702および処理液供給源703,704を格納する。例えば処理液供給源703は薬液を貯留し、処理液供給源704はリンス液を貯留する。
処理液分配部701,702はいずれも処理液を、具体的には処理液供給源703から薬液を、処理液供給源704からリンス液を、それぞれ得る。処理液分配部701は処理液を処理ユニット76C,76Dへ分配する。処理液分配部702は処理液を処理ユニット76A,76Bへ分配する。
処理液分配部701から処理ユニット76C,76Dへ処理液を供給する配管は、それぞれ供給管スペース762C,762Dにおいて設けられる。処理液分配部702から処理ユニット76A,76Bへ処理液を供給する配管は、それぞれ供給管スペース762A,762Bにおいて設けられる。
<1-8.基板処理装置の制御系>
例えば、図1で示されるように、基板処理装置790は、制御部79を備える。制御部79は、例えば、基板処理装置790の各構成の動作を制御するための部分である。
図8は、基板処理装置790の各構成の動作を制御するための機能的な構成を示すブロック図である。制御部79は、第1搬送機構723、第2搬送機構75、複数の処理ユニット76および水平排気系780と、通信可能に接続される。
より具体的には、制御部79は、例えば、複数の処理ユニット76および水平排気系780のうちの制御の対象となる各要素と通信可能に接続される。これにより、制御部79は、例えば、第1搬送機構723、第2搬送機構75、複数の処理ユニット76および水平排気系780の動作を制御することができる。
図9は、制御部79の一構成例を示すブロック図である。制御部79は、例えば、一般的なコンピュータ等で実現される。制御部79は、例えば、バスライン79Buを介して接続された、通信部791、入力部797、出力部798、記憶部794、処理部795およびドライブ796を有する。
通信部791は、例えば、第1搬送機構723、第2搬送機構75、複数の処理ユニット76および水平排気系780のそれぞれとの間における通信回線を介した信号の送受信を行う。通信部791は、例えば、基板処理装置790を管理するための管理用サーバからの信号を受信してもよい。
入力部797は、例えば、オペレータの動作等に応じた信号を入力する。入力部797は、例えば、操作に応じた信号を入力可能なマウスおよびキーボード等の操作部、音声に応じた信号を入力可能なマイクおよび動きに応じた信号を入力可能な各種センサ等を含む。
出力部798は、例えば、各種情報をオペレータが認識可能な態様で出力する。出力部798は、例えば、各種情報を可視的に出力する表示部および各種情報を可聴的に出力するスピーカ等を含む。表示部は、例えば、入力部797の少なくとも一部と一体化されたタッチパネルの形態を有していてもよい。
記憶部794は、例えば、プログラムPg1および各種の情報を記憶する。記憶部794は、例えば、ハードディスクまたはフラッシュメモリ等の不揮発性の記憶媒体で構成される。記憶部794には、例えば、1つの記憶媒体を有する構成、2つ以上の記憶媒体を一体的に有する構成、および2つ以上の記憶媒体を2つ以上の部分に分けて有する構成の何れが適用されてもよい。記憶媒体は、例えば、第1搬送機構723、第2搬送機構75、複数の処理ユニット76および水平排気系780の動作条件に関する情報を記憶する。処理ユニット76の動作条件に関する情報は、例えば、基板Wを処理するための処理レシピ(プロセスレシピ)を含む。
処理部795は、例えば、プロセッサとして働く演算処理部795aおよび演算処理の作業領域としてのメモリ795b等を含む。演算処理部795aには、例えば、中央演算装置(CPU)等の電子回路が適用され、メモリ795bには、例えば、RAM(Random Access Memory)等が適用される。処理部795は、例えば、記憶部794に記憶されたプログラムPg1を読み込んで実行することで、制御部79の機能を実現する。このため、制御部79では、例えば、プログラムPg1に記述された手順に従って処理部795が演算処理を行うことで、基板処理装置790の各部の動作を制御する各種の機能部が実現される。すなわち、基板処理装置790に含まれる制御部79によってプログラムPg1が実行されることで、基板処理装置790の機能および動作が実現され得る。制御部79で実現される一部あるいは全部の機能部は、例えば、専用の論理回路等でハードウエア的に実現されてもよい。
ドライブ796は、例えば、可搬性の記憶媒体Sm1の脱着が可能な部分である。ドライブ796は、例えば、記憶媒体Sm1が装着される状態で、この記憶媒体Sm1と処理部795との間におけるデータの授受を行わせる。ドライブ796は、プログラムPg1が記憶された記憶媒体Sm1がドライブ796に装着された状態で、記憶媒体Sm1から記憶部794内にプログラムPg1を読み込ませて記憶させる。
基板処理装置790の全体における動作の一例が説明される。基板処理装置790では、例えば、制御部79が、基板Wの搬送手順および処理条件等を記述したレシピにしたがって、基板処理装置790が備える各部を制御することで、以下に説明する一連の動作が実行される。
未処理の基板Wを収容したキャリアCがキャリア載置部721上に載置されると、第1搬送機構723が、このキャリアCから未処理の基板Wを取り出す。第1搬送機構723は、基板載置部77に未処理の基板Wを搬送する。第2搬送機構75は、基板載置部77からレシピ等で指定された処理ユニット76に未処理の基板Wを搬送する。第1搬送機構723と第2搬送機構75との間における基板Wの受け渡しは、例えば、基板載置部77を介することなく、ハンド7231とハンド751との間で直接に行われてもよい。
基板Wが搬入された処理ユニット76は、基板Wに対して、定められた一連の基板処理を実行する。この一連の基板処理では、例えば、保持部711に保持された基板Wの上面Waに対して、薬液の供給と、リンス液の供給とがこの記載の順に行われる。
リンス液を用いた処理の後、有機溶剤の供給が行われてもよい。有機溶剤を用いた処理の後には、例えば、基板Wの上面Wa上から有機溶剤を除去して基板Wの上面Wa上を乾燥させる処理(乾燥処理とも称される)が行われる。乾燥処理では、例えば、保持部711に保持された基板Wが、駆動部としての電動モータ711mによって回転軸線A3を中心として回転される。
処理ユニット76において基板Wに対する一連の基板処理が終了すると、第2搬送機構75は、処理済みの基板Wを処理ユニット76から取り出す。第2搬送機構75は、処理済みの基板Wを基板載置部77に搬送する。第1搬送機構723は、基板載置部77からキャリア載置部721上のキャリアCに基板Wを搬送する。
基板処理装置790では、第1搬送機構723および第2搬送機構75がレシピにしたがって上述した搬送動作を反復して行うとともに、各処理ユニット76が処理レシピにしたがって基板Wに対する一連の基板処理を実行する。これによって、基板Wに対する一連の基板処理が次々と行われる。
<2.循環装置の説明>
図10、図13から図19は、いずれも循環装置100の構成を例示する配管図である。これらの図においては、循環装置100の外部にあって、後述される処理液供給源30および廃液部40も付記される。
図11は、循環装置100の外部にある外部経路Pの構成を例示する図である。循環装置100は、外部経路Pに対して液体Qの供給および回収を行う。外部経路Pは具体的にはタワーP10,P30である。タワーP10,P30への液体Qの供給は、それぞれ配管P1a,P3aによって行われる。タワーP10,P30からの液体Qの回収は、それぞれ配管P1b,P3bによって行われる。
処理液分配部701,702のいずれにも、循環装置100が採用され得る。
循環装置100が処理液分配部701として採用される場合、例えば配管P1a,P1bは6個の処理ユニット76Cにおいて処理液が流れる配管であり、配管P3a,P3bは6個の処理ユニット76Dにおいて処理液が流れる配管である。
例えばタワーP10と6個の処理ユニット76Cとは、配管P1a,P1bを介して処理液の供給および回収が行われる。例えばタワーP30と6個の処理ユニット76Dとは、配管P3a,P3bを介して処理液の供給および回収が行われる。配管P1a,P1bは供給管スペース762Cに設けられ、配管P3a,P3bは供給管スペース762Dに設けられる。
循環装置100が処理液分配部702として採用される場合、例えばタワーP10は6個の処理ユニット76Aにおいて処理液が流れる配管であり、タワーP30は6個の処理ユニット76Bにおいて処理液が流れる配管である。
例えばタワーP10と6個の処理ユニット76Aとは、配管P1a,P1bを介して処理液の供給および回収が行われる。例えばタワーP30と6個の処理ユニット76Bとは、配管P3a,P3bを介して処理液の供給および回収が行われる。配管P1a,P1bは供給管スペース762Aに設けられ、配管P3a,P3bは供給管スペース762Bに設けられる。
循環装置100は、貯留槽Tを備える。貯留槽Tは液体Qを貯留の対象とする。液体Qは例えば硫酸あるいはその希釈液(希硫酸)である。
循環装置100は、弁81を備える。弁81は貯留槽Tに接続される。弁81は、貯留槽Tから循環装置100の外部、具体的には例えば廃液部40への液体Qの排出を制御する。
循環装置100は配管1を備える。配管1は流入端101を有し、配管P1a,P3aを介した液体Qの供給に用いられる。流入端101には貯留槽Tから液体Qが流入する。
循環装置100は配管2を備える。配管2は流出端202を有し、配管P1b,P3bを介した液体Qの回収に用いられる。流出端202から貯留槽Tへ液体Qが流出する。
循環装置100は弁21を備える。弁21は、配管2に設けられ、流出端202から貯留槽Tへの液体Qの流出を制御する。弁21には例えば開閉弁が採用される。
配管1,2,P1a,P3a,P1b,P3bおよび弁21を経由して、貯留槽Tから液体Qが流出し、貯留槽Tへと液体Qが流入する循環は、「外循環」と通称される。
循環装置100はポンプ12を備える。ポンプ12は配管1において設けられる。ポンプ12は吸入口12aと吐出口12bとを有する。吸入口12aは流入端101に接続される。ポンプ12は液体Qを、吸入口12aから吐出口12bへ向けての圧出の対象とする。ポンプ12には、例えば磁気浮上遠心ポンプが採用される。磁気浮上遠心ポンプには、例えばレビトロニクス社のベアリングレスポンプが採用される。
循環装置100はヒータ11を備える。ヒータ11は、配管1において吐出口12bに接続して設けられる。ヒータ11は、液体Qを加熱の対象とする。例えば配管1において一対のヒータ11が、互いに直列に設けられる。
循環装置100は配管3を備える。配管3は循環装置100の外部、具体的には例えば処理液供給源30から貯留槽Tへ貯留される液体Qの経路である。配管3は流出端302を有する。流出端302から貯留槽Tへ液体Qが流出する。
循環装置100が処理液分配部701として採用される場合、処理液供給源703が処理液供給源30として機能する。循環装置100が処理液分配部702として採用される場合、処理液供給源704が処理液供給源30として機能する。
循環装置100は弁31を備える。弁31は、配管3に設けられ、流出端302から貯留槽Tへの液体Qの流出を制御する。弁31には例えば開閉弁が採用される。
循環装置100は配管4を備える。配管4は、弁21に対して流出端202とは反対側において配管2に接続される。例えば配管4は端401を有し、端401が配管2に接続される。端401は弁21と、配管P1b,P3bとの間に位置する。配管4は、配管2から循環装置100の外部、具体的には例えば廃液部40への液体Qの排出の経路である。
循環装置100は弁84を備える。弁84は、配管4に設けられ、液体Qの排出を制御する。弁84には例えば開閉弁が採用される。
循環装置100は配管5を備える。配管5は、ヒータ11に対してポンプ12とは反対側において配管1に接続される。配管5は流出端502を有する。流出端502から貯留槽Tへ液体Qが流出する。例えば配管5は端501を有し、端501が配管1に接続される。端501はヒータ11と、配管P1a,P3aとの間に位置する。
循環装置100は弁51を備える。弁51は、配管5に設けられ、流出端502から貯留槽Tへの液体Qの流出を制御する。弁51には例えば開閉弁が採用される。
配管1,5および弁51を経由して、貯留槽Tから液体Qが流出し、貯留槽Tへと液体Qが流入する循環は、「内循環」と通称される。
循環装置100は配管6を備える。配管6は、弁51に対して流出端502とは反対側において配管5に接続される。例えば配管6は端501において配管5に接続される。配管6は、配管5から循環装置100の外部、具体的には例えば廃液部40への液体Qの排出の経路である。
循環装置100は弁86を備える。弁86は、配管6に設けられ、液体Qの排出を制御する。弁86には例えば開閉弁が採用される。
循環装置100はフィルタ16を備える。フィルタ16は、配管1においてヒータ11と、配管5,6との間に設けられる。フィルタ16は液体Qの不純物を除去する機能を有する。
例えばフィルタ16には、配管1において相互に並列に接続される一対のフィルタ161,163が採用される。このような並列接続は、フィルタ16の、ひいては配管1における圧損の低減に寄与する。
循環装置100は配管7を備える。配管7は流出端708を有する。配管7はヒータ11とフィルタ16との間において配管1に接続される。例えば配管7は端707において配管1に接続される。流出端708から貯留槽Tへ液体Qが流出する。
循環装置100は弁71を備える。弁71は、配管7に設けられ、流出端708から貯留槽Tへの液体Qの流出を制御する。弁71には例えば開閉弁が採用される。
配管1,7および弁71を経由して、貯留槽Tから液体Qが流出し、貯留槽Tへと液体Qが流入する循環は、「予備循環」と通称される。
予備循環は、例えば内循環の開始に先立って実行される。液体Qの温度(以下、単に「液温」とも称される)が低い状態では液体Qの粘度が高く、粘度が高い液体Qがフィルタ16を通過することは望まれない。予備循環において液体Qを加熱してその粘度を低下させてから、フィルタ16を通過する内循環に液体Qを用いる。液体Qの予備循環を行って、液温を上昇させて液体Qの粘度を下げておくことは、フィルタ16を経由する内循環を円滑に行うことに寄与する。
循環装置100は配管8を備える。配管8は、弁71に対して流出端708とは反対側において配管7に接続される。例えば配管8は端707において配管7に接続される。配管8は、配管7から循環装置100の外部、具体的には例えば廃液部40への液体Qの排出の経路である。
循環装置100は弁88を備える。弁88は、配管8に設けられ、液体Qの排出を制御する。弁88には例えば開閉弁が採用される。
循環装置100は配管9を備える。配管9は、フィルタ16に対して接続される。配管9は、フィルタ16から循環装置100の外部、具体的には例えば廃液部40への液体Qの排出の経路である。
循環装置100は弁89を備える。弁89は、配管9に設けられ、液体Qの排出を制御する。例えば弁89には、フィルタ161に接続される弁891と、フィルタ163に接続される弁893とが採用される。例えば弁891,893のいずれにも開閉弁が採用される。
循環装置100は弁80を備える。弁80は吐出口12bに接続される。弁80は、循環装置100の外部、具体的には例えば廃液部40への液体Qの排出を制御する。
循環装置100は流量計15を備える。流量計15は流入端101と吸入口12aとの間に設けられる。流量計15は配管1における液体Qの流量を測定する。
循環装置100は温度計17および圧力計18を備える。温度計17および圧力計18は、例えばヒータ11とフィルタ16との間に設けられる。温度計17は配管1にある液体Qの温度を測定する。圧力計18は配管1にある液体Qの圧力を測定する。
図12は制御部Uの機能の概略を示すブロック図である。制御部Uは、弁21,31,51,71,80,81,84,86,88,89の動作を制御する。例えば制御部Uは、制御信号Svを弁21,31,51,71,80,81,84,86,88,89に供給し、これらの開閉等を制御する。
制御部Uはヒータ11およびポンプ12の動作を制御する。例えば制御部Uは、制御信号Shをヒータ11に供給し、ヒータ11による液体Qの加熱を制御する。例えば制御部Uは、制御信号Spをポンプ12に供給し、ポンプ12による液体Qの流量を制御する。
制御部Uは流量計15から、配管1を流れる液体Qの流量を示すデータFdを入力する。制御部Uは当該流量を積算できる。制御部Uは温度計17から、配管1にある液体Qの温度を示すデータTdを入力する。制御部Uは圧力計18から、配管1にある液体Qの圧力を示すデータPdを入力する。
制御部UがデータFd,Pdに基づいて制御信号Spを用いてポンプ12の回転速度を制御することや、制御部UがデータTdに基づいて制御信号Shを用いてヒータ11による液体Qの加熱を制御することは、周知の技術を用いて実現される。よってかかるポンプ12やヒータ11の制御を実現する技術についての詳細は割愛される。
以下では弁の開閉の動作、ポンプ12の動作(具体的には駆動および停止(以下では単にそれぞれ「オン」および「オフ」とも称される))の関連が説明される。以下の説明において、弁を示す記号を構成する一対の三角形には、弁が開いた状態(以下「開状態」とも称される)にあるときに黒三角が、弁が閉じた状態(以下「閉状態」とも称される)にあるときに白三角が、それぞれ採用される。
<2-1.処理液交換前の状態>
図10は、内循環と外循環とが行われている状態を示す。弁21,51が開き、弁31,71,80,81,84,86,88,89が閉じている。
ポンプ12はオン状態にあり、タワーP10からは液体Qが配管P1bを液流F1bとして配管2へ流入する。タワーP30からは液体Qが配管P3bを液流F3bとして配管2へ流入する。液流F1b,F3bは配管2において合流して液流F2となる。液流F2は弁21を経由して流出端202から貯留槽Tへ流出する。
配管5において、端501から流出端502へ向かって弁51を経由して液体Qが液流F5として流れる。
配管1を流れる液流F1は、上述の液流F5と、配管P1aをタワーP10へ向かって流れる液流F1aと、配管P3aをタワーP30へ向かって流れる液流F3aとに分流する。液体Qは外循環および内循環を行う。
<2-2.貯留槽Tからの処理液の排出>
処理液交換においては、循環装置100への新たな処理液の導入を開始する前に、当該導入の前に使用されていた処理液(以下「古い処理液」と称される)の排出が開始する。
まず貯留槽Tから古い処理液が排出される。図13は貯留槽Tから古い処理液たる液体Qが排出される状態を示す。当該排出においてはポンプ12はオフ状態にされる。
当該排出においては、まだ新たな処理液は貯留槽Tへは導入されない。弁31は閉状態にある。弁81が開く。古い処理液としての液体Qが、液流F81として弁81を介して外部、具体的には廃液部40へ流れる。貯留槽Tからの弁81を介した排液は、液体Qの自重によって行われる。
上述の様にして貯留槽Tから液体Qを排出する工程は、後の参照の便宜上、工程J1と仮称されることがある。
弁21,51,71,80,84,86,88,89は実質的には、当該排出へは寄与せず、阻害もしない。よって弁21,51,71,80,84,86,88,89の開閉は不問である。但し図13においては、処理液交換前の状態を反映して、弁21,51は開状態にあり、弁71,80,84,86,88,89が閉状態にある場合が例示される。
<2-3.配管からの処理液の自重による排出>
図14は、古い処理液が、その自重によって配管から排出される状態を示す。当該排出においては、まだ新たな処理液は貯留槽Tへは導入されない。弁31は閉状態が維持される。図14において貯留槽Tは、工程J1によって液体Qが排出済み(以下では「排液済」とも称される)の状態が例示される。
貯留槽Tから液体Qが排出が終了したこと(貯留槽Tからの排液済)は、例えば液体Qの液面の位置を検出することで判断される。当該位置は、例えば貯留槽Tの底面から第1の所定距離で離れて設けられた液体センサによって検知されてもよいし、貯留槽Tの上方から光学的に測距して検知されてもよい。
弁21,84が開状態にされ、端401よりも貯留槽T側の配管2にあった古い処理液としての液体Qが、外部、具体的には廃液部40へ排出される。古い処理液たる液体Qは配管2を、流出端202から端401へ向かう方向に、液流F2bとして弁21を経由して流れる。液流F2bは端401を経由して液流F4となって配管4を流れる。液体Qは弁84を経由して廃液部40へ排出される。
弁51,86が開状態にされ、配管5にあった古い処理液としての液体Qが外部、具体的には廃液部40へ排出される。液体Qは配管5を、流出端502から端501へ向かう方向に、液流F5bとして弁51を経由して流れる。液流F5bは端501を経由して液流F6となって配管6を流れる。液体Qは弁86を経由して廃液部40へ排出される。
弁71,88が開状態にされ、配管7にあった古い処理液としての液体Qが外部、具体的には廃液部40へ排出される。液体Qは配管7を、流出端708から端707へ向かう方向に、液流F7bとして弁71を経由して流れる。液流F7bは端707を経由して液流F8となって配管8を流れる。液体Qは弁88を経由して廃液部40へ排出される。
上述の様にして、配管2のうち端401よりも貯留槽T側の部分、配管5,7から液体Qを自重によって排出する工程は、後の参照の便宜上、工程J2と仮称されることがある。
弁80,81,89は実質的には、当該排出へは寄与せず、阻害もしない。よって弁80,81,89の開閉は不問である。但し、図14においては工程J2が工程J1に引き続いて実行される場合が想定され、弁80,89は閉状態が維持され、弁81は開状態が維持される場合が例示される。
工程J2によって配管2の一部、および配管5,7から液体Qが排出されたこと(排液済)は例えば、液体Qについて想定される粘度の最大値、および循環装置100の設計仕様に基づいて計算される排出時間の経過に基づいて判断される。
工程J1,J2はいずれも、古い処理液が自重によって排出される点で共通する。よって工程J1,J2を並行して実行することができる。例えばポンプ12をオフ状態、弁31を閉状態とし、弁21,51,71,84,86,88を開状態として、貯留槽T、配管2のうち端401よりも貯留槽T側の部分と配管5,7とから古い処理液たる液体Qを自重によって排出することも可能である。この場合の排出は、ポンプ12がオフ状態にあるので、弁80,89の開閉は不問である。
工程J1,J2によっても、少なくとも、配管P1a,P3a,P1b,P3bにある古い処理液は、実質的には排出されない。同様にして、配管1、より具体的には流入端101から端501の間にある古い処理液は、実質的には排出されない。
これらの部位にある古い処理液(以下「自重残留液」と仮称される)の排出には、オン状態のポンプ12による圧出が用いられる。オン状態のポンプ12によって圧出される自重残留液の量は、流量計15により測定される流量が積算されて求められる。
例えば自重残留液の全体量は循環装置100の設計仕様から想定される。よって流量計15により測定される流量を積算した値(以下、単に「積算値」と称される)が、設計仕様から想定される上述の全体量(以下、「想定全体量」)に達したことを以て、処理液の排出が完了したと判断することができる。
<2-4.ポンプ12およびその近傍の処理液の排出>
工程J1,J2が実行された後、ポンプ12およびその近傍に残留する古い処理液としての液体Qの排出が行われる。但し当該排出においては、単に古い処理液が排出されるのみならず、新しい処理液の導入が伴われる。かかる導入は、ポンプに磁気浮上遠心ポンプが採用される場合に好適である。自重残留液が新しい処理液で置換される。
流量を測定するとき、測定の対象となる流体の粘度が、流量の測定値に影響を与える。流体の粘度は当該流体の温度に依存する。古い処理液の液温は、処理液を採用した処理によって種々に異なるため、その流量を流量計15を測定する場合には、流量計15の更正が煩雑となる。新しい処理液として供給される液体Qは所定の温度、例えば室温へ容易に設定され得る。流量計15の更正には、所定の温度における液体Qの粘度を採用することで足りる。これは流量計15によって測定される液体Qの正確な測定を容易にする。新しい処理液がポンプ12によって圧出された積算値が想定全体量に達したことを以て自重残留液の排出が完了したと判断される。
自重残留液を置換する新しい処理液を導入するため、工程J1で液体Qが排出された貯留槽Tへ、新たな処理液が循環装置100へ導入される。具体的には工程J1,J2が実行された後、液体Qが外部、具体的には処理液供給源30から貯留槽Tへ貯留される。貯留槽Tへ液体Qを貯留する工程は、後の参照の便宜上、工程J3と仮称されることがある。
図15は工程J3が実行される状態を示す。工程J3においてポンプ12は、工程J1,J2に引き続きオフ状態が維持される。弁81が閉状態にされ、弁31が開状態にされる。
弁31が開状態にあることで、処理液供給源30から弁31を介して流出端302から新たな処理液たる液体Qが液流F3として流れ、貯留槽Tへ液体Qが貯留される。工程J3において貯留槽Tへ貯留される液体Qの液温は、例えば室温である。
弁21,51,71,80,84,86,88,89の開閉は不問であるが、図15ではこれらの開閉は工程J2における開閉が維持された場合が例示される。具体的には弁21,51,71,84,86,88が開状態にあり、弁80,89が閉状態にある。
貯留槽Tにおいて液体Qが貯留される所定量は、例えば循環装置100が通常に稼働する際に貯留されるべき量である。液体Qが貯留槽Tにおいて貯留される量は、例えば液体Qの液面の位置を検出することで判断される。当該位置は、例えば貯留槽Tの底面から第2の所定距離で離れて設けられた液体センサによって検知されてもよいし、貯留槽Tの上方から光学的に測距して検知されてもよい。
工程J3が終了すると、つまり液体Qの貯留槽Tへの所定量の貯留が終了する(以下「貯留済」とも仮称される)と、弁31は開状態から閉状態へ遷移する。弁80を開状態とし、その後、ポンプ12はオフ状体からオン状態へ遷移する。これらの動作により、配管1のうち、流入端101から弁80が設けられた位置までの間(ポンプ12をも含め以下において「部位R1」と仮称される)において、自重残留液が新たな処理液に置換される。部位R1の自重残留液を弁80を介して処理液を置換する工程は、後の参照の便宜上、工程J4と仮称されることがある。
図16は工程J4が実行される状態を示す。工程J4においてポンプ12はオン状態にあり、自重残留液は流入端101を経由して貯留槽Tから流れる、新しい処理液としての液体Qによって、弁80に向かって順次に置換される。このとき液体Qは部位R1において配管1を液流F1として流れ、更に弁80を液流F80として流れる。液体Qは弁80を経由して外部、例えば廃液部40へ排出される。
工程J4において弁21,51,71,84,86,88,89の開閉は不問であるが、図16ではこれらの開閉は工程J3における開閉が維持された場合が例示される。具体的には弁21,51,71,84,86,88が開状態にあり、弁89が閉状態にある。
工程J4においては、流入端101から吸入口12aの間に存在していた自重残留液がポンプ12に吸入され、自重残留液に連続して新たな処理液としての液体Qが吸入口12aから供給される。よってポンプ12に磁気浮上遠心ポンプが採用されるか否かに拘わらずに、部位R1における自重残留液が新たな処理液に置換される。
工程J4において、ポンプ12の圧出を利用して循環装置100における古い処理液が新たな処理液に置換されることは、処理液を効率よく交換することに寄与する。
部位R1における自重残留液が新たな処理液によって置換されると、部位R1における自重残留液の排出が完了したと判断される。当該排出が完了したと判断されると工程J4は終了する。
かかる排出が完了したか否かは、ポンプ12がオフ状体からオン状態へ遷移した後の、液流F1の流量の積算値から判断される。例えば設計仕様から、部位R1における自重残留液の量の想定値(以下「第1想定値」と仮称される)が求められる。液流F1の流量の積算値が第1想定値に到達することによって、部位R1における自重残留液の排出が完了したと判断される。
工程J4において流量計15によって流量が測定される液体Qは、流入端101から流量計15の間に残る液体Qを除き、殆どが工程J3において貯留槽Tに貯留された新たな液体Qである。よって流量計15による測定は、置換前の古い処理液たる液体Qの温度、ひいては粘度の影響を受けにくく、当該影響を受ける場合よりも精度が高い。処理液が置換済みとなる時点の判断が古い処理液の粘度の影響を受けないことは、処理液の交換に必要な時間を過剰に見積もる可能性を低下する。かかる低下は処理液を効率よく交換することに寄与する。
<2-5.ヒータ11およびその近傍の処理液の排出>
工程J4が実行された後、ヒータ11およびその近傍に残留する古い処理液としての液体Qの排出が行われる。但し当該排出においては、単に古い処理液が排出されるのみならず、新しい処理液の導入が伴われる。
弁80は開状態から閉状態へ遷移する。弁31,71,81は閉状態にあり、弁88は開状態にある。ポンプ12はオン状態にある。工程J4が終了してから、弁71,80が閉状態となるまでの間、ポンプ12が一旦はオフ状態にあることは、自重残留液の排出を正確に把握することに寄与する。
弁71,80が閉状態にあり、弁88が開状態にあり、ポンプ12がオン状態にあることにより、配管1のうち、弁80が設けられた位置から端707までの間(ヒータ11も含め以下「部位R2」と仮称される)において、自重残留液が新たな処理液に置換される。
部位R2の自重残留液を弁88を介して処理液を置換する工程は、後の参照の便宜上、工程J5と仮称されることがある。
図17は工程J5が実行される状態を示す。工程J5においてポンプ12はオン状態にあり、自重残留液は流入端101を経由して貯留槽Tから流れる、新しい処理液としての液体Qによって、弁88に向かって順次に置換される。このとき液体Qは部位R1,R2において配管1を液流F1として流れ、端707を経由して配管8を液流F8として流れる。液体Qは弁88を経由して外部、例えば廃液部40へ排出される。
工程J5において弁21,51,84,86,89の開閉は不問であるが、図17ではこれらの開閉は工程J4における開閉が維持された場合が例示される。具体的には弁21,51,84,86が開状態にあり、弁89は閉状態にある。
工程J5においては、工程J4によって既に部位R1に存在する新たな処理液および貯留槽Tから部位R1を経由する液体Qが、オン状態のポンプ12の機能によって部位R2へ流される。よってポンプ12に磁気浮上遠心ポンプが採用されるか否かに拘わらずに、部位R2における自重残留液が新たな処理液に置換される。
部位R2における自重残留液が新たな処理液によって置換されると、部位R2における自重残留液の排出が完了したと判断される。当該排出が完了したと判断されると工程J5は終了する。
かかる排出が完了したか否かは、弁71が閉状態であり、弁80が開状態から閉状態へ遷移し、かつポンプ12がオン状態にある時点から後の、液流F1の流量の積算値から判断される。例えば設計仕様から、部位R2における自重残留液の量の想定値(以下「第2想定値」と仮称される)が求められる。液流F1の流量の積算値が第2想定値に到達することによって、部位R1,R2における自重残留液の排出が完了したと判断される。
あるいは、工程J4の当初に実行された、ポンプ12がオフ状体からオン状態へ遷移した後の、液流F1の流量の積算値が、第1想定値と第2想定値との和に到達することによって、部位R1,R2における自重残留液の排出が完了したと判断される。
<2-6.フィルタ16およびその近傍の処理液の排出>
工程J5が実行された後、フィルタ16およびその近傍に残留する古い処理液としての液体Qの排出が行われる。但し当該排出においては、単に古い処理液が排出されるのみならず、新しい処理液の導入が伴われる。
弁31,81,80,71は工程J5から引き続き閉状態を維持する。弁88は開状態から閉状態へ遷移する。弁51は閉状態にある。ポンプ12はオン状態にある。工程J5が終了してから、弁51,88が閉状態となるまでの間、ポンプ12が一旦はオフ状態にあることは、自重残留液の排出を正確に把握することに寄与する。
弁51,71,80,88が閉状態にあり、弁86が開状態にあり、ポンプ12がオン状態にあることにより、配管1のうち、端707から端501までの間(フィルタ16も含め以下「部位R3」と仮称される)において、自重残留液が新たな処理液に置換される。
部位R3の自重残留液を弁86を介して処理液を置換する工程は、後の参照の便宜上、工程J6と仮称されることがある。工程J6は、フィルタ16内の古い処理液を、配管9および弁89を介して排出する工程を省略することに寄与する。
図18は工程J6が実行される状態を示す。工程J6においてポンプ12はオン状態にあり、部位R1,R2を経由して貯留槽Tから部位R3へ流れる、新しい処理液としての液体Qによって、弁86に向かって順次に処理液が置換される。このとき液体Qは部位R1,R2,R3において配管1を液流F1として流れ、端501を経由して配管6を液流F6として流れる。液体Qは弁86を経由して外部、例えば廃液部40へ排出される。
工程J6において弁21,84,89の開閉は不問であるが、図18ではこれらの開閉は工程J5における開閉が維持された場合が例示される。具体的には弁21,84は開状態にあり、弁89は閉状態にある。
工程J6においては、工程J4,J5によって既に部位R1,R2に存在する新たな処理液および貯留槽Tから部位R1,R2を経由する液体Qが、オン状態のポンプ12の機能によって部位R3へ流される。よってポンプ12に磁気浮上遠心ポンプが採用されるか否かに拘わらずに、部位R3における自重残留液が新たな処理液に置換される。
部位R3における自重残留液が新たな処理液によって置換されると、部位R3における自重残留液の排出が完了したと判断される。当該排出が完了したと判断されると工程J6は終了する。
かかる排出が完了したか否かは、弁86が開状態であり、弁51,71が閉状態であり、弁88が開状態から閉状態へ遷移し、かつポンプ12がオン状態にある時点から後の、液流F1の流量の積算値から判断される。例えば設計仕様から、部位R3における自重残留液の量の想定値(以下「第3想定値」と仮称される)が求められる。液流F1の流量の積算値が第3想定値に到達することによって、部位R1,R2,R3における自重残留液の排出が完了したと判断される。
あるいは、工程J4の当初に実行された、ポンプ12がオフ状態からオン状態へ遷移した後の、液流F1の流量の積算値が、第1想定値と第2想定値と第3想定値との和に到達することによって、部位R1,R2,R3における自重残留液の排出が完了したと判断される。
<2-7.外部経路Pおよびその近傍の処理液の排出>
工程J6が実行された後、外部経路Pおよびその近傍に残留する古い処理液としての液体Qの排出が行われる。但し当該排出においては、単に古い処理液が排出されるのみならず、新しい処理液の導入が伴われる。
弁31,81,80,51,71,88は工程J6から引き続き閉状態を維持する。弁21は閉状態であり、弁86は開状態から閉状態へ遷移する。弁84,89は閉状態にある。ポンプ12はオン状態にある。工程J6が終了してから、弁21,86が閉状態となるまでの間、ポンプ12が一旦はオフ状態にあることは、自重残留液の排出を正確に把握することに寄与する。
弁21,80,71,88,51,86が閉状態にあり、弁84が開状態にあり、ポンプ12がオン状態にあることにより、配管P1a,P3a,P1b,P3bおよび外部経路Pにおいて、自重残留液が新たな処理液に置換される。
配管P1a,P3a,P1b,P3bおよび外部経路Pの自重残留液を弁84を介して処理液を置換する工程は、後の参照の便宜上、工程J7と仮称されることがある。
図19は工程J7が実行される状態を示す。工程J7においてポンプ12はオン状態にあり、配管1を経由して貯留槽Tから配管P1a,P3aへ流れる、新しい処理液としての液体Qによって、弁84に向かって順次に処理液が置換される。このとき液体Qは配管1を液流F1として流れ、液流F1はそれぞれ配管P1a,P3aを流れる液流F1a,F3aへ分流する。それぞれ配管P1b,P3bを流れる液流F1b,F3bは合流して配管2を流れ、端401を経由して配管4を液流F4として流れる。液体Qは弁84を経由して外部、例えば廃液部40へ排出される。
工程J7においては、工程J4,J5,J6によって既に配管1に存在する新たな処理液および貯留槽Tから配管1を経由する液体Qが、オン状態のポンプ12の機能によって配管P1a,P3aへ流される。よってポンプ12に磁気浮上遠心ポンプが採用されるか否かに拘わらずに、配管P1a,P3a、ひいては外部経路Pおよび配管P1b,P3bにおける自重残留液が新たな処理液に置換される。
配管P1a,P3a,P1b,P3bおよび外部経路Pにおける自重残留液が新たな処理液によって置換されると、これらの部位における自重残留液の排出が完了したと判断される。当該排出が完了すると工程J7は終了する。
かかる排出が完了したか否かは、弁21,86が閉状態であり、かつポンプ12がオン状態にある時点から後の、液流F1の流量の積算値から判断される。例えば設計仕様から、配管P1a,P3a,P1b,P3bおよび外部経路Pにおける自重残留液の量の想定値(以下「第4想定値」と仮称される)が求められる。液流F1の流量の積算値が第4想定値に到達することによって、部位R1,R2,R3、配管P1a,P3a,P1b,P3bおよび外部経路Pにおける自重残留液の排出が完了したと判断される。
あるいは、工程J4の当初に実行された、ポンプ12がオフ状態からオン状態へ遷移した後の、液流F1の流量の積算値が、第1想定値と第2想定値と第3想定値と第4想定値との和に到達することによって、部位R1,R2,R3、配管P1a,P3a,P1b,P3bおよび外部経路Pにおける自重残留液の排出が完了したと判断される。
あるいは、工程J4の当初に実行された、ポンプ12がオフ状態からオン状態へ遷移した後の、液流F1の流量の積算値が、想定全体量に到達することによって、循環装置100内の自重残留液の排出が完了したと判断される。
<3.処理液交換のフローチャート>
図20は処理液を交換する動作、具体的には上述の工程群を例示するフローチャートである。当該フローチャートは古い処理液を新しい処理液に交換する工程群を例示するので、「処理液交換」という標題が与えられている。
当該フローチャートにおいて、まずステップS11において工程J1が実行される。上述されるように、工程J1は自重による貯留槽Tからの処理液の排出であるので、ステップS11には「貯留槽Tの自重排液」と付記される。
ステップS12においては貯留槽Tから処理液が排出済であるか否かが判断される。当該判断が否定的であればステップS11における工程J1が継続して行われる。当該判断が肯定的であればステップS13が実行される。ステップS12の判断には、例えば液体Qの貯留槽Tにおける液面の位置が利用される。
ステップS13において工程J2が実行される。上述されるように、工程J2は自重による配管2,5,7からの処理液の排出であるので、ステップS13には「配管2,5,7の自重排液」と付記される。ステップS11,S13は並行して実行されてもよい。
ステップS14においては配管2,5,7から処理液が排出済であるか否かが判断される。当該判断が否定的であればステップS13における工程J2が継続して行われる。当該判断が肯定的であればステップS15が実行される。ステップS14の判断には、例えば想定される液体Qの粘度の最大値および循環装置100の設計仕様に基づいて計算される排出時間の経過が利用される。
ステップS15において工程J3が実行される。上述されるように、工程J3は貯留槽Tへの新たな処理液の貯留であるので、ステップS13には「貯留」と付記される。
ステップS16においては貯留槽Tへの貯留が終了したか否かが判断される。当該判断が否定的であればステップS15における工程J3が継続して行われる。当該判断が肯定的であればステップS17が実行される。ステップS16の判断には、例えば液体Qの貯留槽Tにおける液面の位置が利用される。
ステップS17において工程J4が実行される。上述されるように、工程J4は部位R1において古い処理液を新たな処理液に置換するので、ステップS17には「部位R1の処理液置換」と付記される。
ステップS18においては部位R1における処理液の置換が終了したか否かが判断される。ステップS18の判断には例えば液流F1の流量の積算値が利用される。当該判断が否定的であればステップS17における工程J4が継続して行われる。当該判断が肯定的であればステップS19が実行される。
ステップS19において工程J5が実行される。上述されるように、工程J5は部位R2において古い処理液を新たな処理液に置換するので、ステップS19には「部位R2の処理液置換」と付記される。
ステップS20においては部位R2における処理液の置換が終了したか否かが判断される。ステップS20の判断には例えば液流F1の流量の積算値が利用される。当該判断が否定的であればステップS19における工程J5が継続して行われる。当該判断が肯定的であればステップS21が実行される。
ステップS21において工程J6が実行される。上述されるように、工程J6は部位R3において古い処理液を新たな処理液に置換するので、ステップS21には「部位R3の処理液置換」と付記される。
ステップS22においては部位R3における処理液の置換が終了したか否かが判断される。ステップS22の判断には例えば液流F1の流量の積算値が利用される。当該判断が否定的であればステップS21における工程J6が継続して行われる。当該判断が肯定的であればステップS23が実行される。
ステップS23において工程J7が実行される。上述されるように、工程J7は配管P1a,P3a,P1b,P3bおよび外部経路Pにおいて古い処理液を新たな処理液に置換する。ステップS23には単に「外部経路Pの処理液置換」と付記される。
ステップS24において配管P1a,P3a,P1b,P3bおよび外部経路Pにおける処理液の置換が終了したか否かが判断される。ステップS24の判断には例えば液流F1の流量の積算値が利用される。当該判断が否定的であればステップS23における工程J7が継続して行われる。当該判断が肯定的であれば、自重残留液が全て排出され、処理液交換の処理は終了する。
工程J1、J2,J3,J4,J5,J6,J7は、制御部Uによる制御に従った、循環装置100のポンプ12の動作(具体的にはオン状態とオフ状態の切替)および弁21,31,51,71,80,81,84,86,88,89の動作(具体的には開状態と閉状態の切替)によって実現される。
<4.総括的な説明>
上述の諸工程は、以下の様に総括的に説明され得る。処理液たる液体Qの交換は、循環装置100を制御して実現される。循環装置100は外部経路に対して液体の供給および回収を行う。
[1]循環装置100は、貯留槽Tと、配管1,2,3,4と、弁21,31,80,81,84と、ヒータ11と、ポンプ12とを備える。
貯留槽Tは液体Qを貯留の対象とする。配管1は流入端101を有し、液体Qの供給に用いられる。流入端101には貯留槽Tから液体Qが流入する。
弁81は、貯留槽Tに接続され、貯留槽Tから循環装置100の外部、例えば廃液部40への液体Qの排出を制御する。
ポンプ12は配管1において設けられ、液体Qを圧出の対象とする。ポンプ12は吸入口12aと吐出口12bとを有する。吸入口12aは流入端101に接続される。
ヒータ11は配管1において吐出口12bに接続して設けられる。ヒータ11は、液体Qを加熱の対象とする。
配管2は流出端202を有し、液体Qの回収に用いられる。流出端202から貯留槽Tへ液体Qが流出する。
弁21は配管2に設けられる。弁21は、流出端202から貯留槽Tへの液体Qの流出を制御する。
配管3は流出端302を有する。配管3は循環装置の外部における液体供給源、例えば処理液供給源30から貯留槽Tへ貯留される液体Qの経路である。流出端302から貯留槽Tへ液体Qが流出する。
弁31は配管3に設けられる。弁31は流出端302から貯留槽Tへの液体Qの流出を制御する。
配管4は、弁21に対して流出端202とは反対側において配管2に接続される。配管4は、配管2から循環装置100の外部、例えば廃液部40への液体Qの排出の経路である。
弁84は配管4に設けられ、液体Qの排出を制御する。
弁80は吐出口12bに接続され、循環装置100の外部、例えば廃液部40への液体Qの排出を制御する。
循環装置100を制御する方法は工程J1,J2,J3,J4を備える。
工程J1では、ポンプ12が停止し、弁31が閉状態にあり、弁81が開状態にある。弁31,81以外の弁21,51,71,80,84,86,88,89の開閉は不問である。工程J1が実行される期間は以下では第1期間として説明される。第1期間が終了する時点は、例えば液体Qの貯留槽Tにおける液面の位置を検出することで判断される。
工程J2では、ポンプ12が停止し、弁31が閉状態にあり、弁21,84が開状態にある。弁31,21,84以外の弁51,71,80,81,86,88,89の開閉は不問である。工程J2が実行される期間は以下では第2期間として説明される。第2期間が終了する時点は、例えば想定される液体Qの粘度の最大値および循環装置100の設計仕様に基づいて計算される排出時間の経過に基づいて判断される。
工程J3は、第1期間および第2期間の後の第3期間において実行される。工程J3ではポンプ12が停止し、弁81が閉状態にあり、弁31が開状態にある。弁31,81以外の弁21,51,71,80,84,86,88,89の開閉は不問である。第3期間が終了する時点は、例えば液体Qの貯留槽Tにおける液面の位置を検出することで判断される。
工程J4は、第3期間の後の第4期間において実行される。工程J4では弁81,31が閉状態にあり、弁80が開状態にあり、ポンプ12が駆動される。
工程J1,J2,J3,J4が実行されることにより、ポンプ12に磁気浮上遠心ポンプが採用されるか否かに拘わらず、貯留槽Tおよび流入端101から弁80が設けられる位置までの部位R1において処理液が置換される。ポンプ12による圧出を利用した処理液の置換は、処理液を効率よく交換することに寄与する。
[2]循環装置100は、配管5,6,7,8および弁51,86,71,88を更に備える。
配管5,7は、それぞれ流出端502,708を有する。配管5,7はいずれも、ヒータ11に対してポンプ12とは反対側において配管1に接続される。流出端502,708のいずれからも、貯留槽Tへ液体Qが流出する。
弁51,71はそれぞれ配管5,7に設けられる。弁51,71は、それぞれ流出端502,708から貯留槽Tへの液体Qの流出を制御する。
配管6,8はそれぞれ、弁51,71に対して流出端502,708とは反対側において配管5,7に接続される。配管6,8はそれぞれ、配管5,7から循環装置100の外部、例えば廃液部40への液体Qの排出の経路である。
弁86,88はそれぞれ配管6,8に設けられる。弁86,88はいずれも、液体Qの排出を制御する。
循環装置100を制御する方法では、工程J2において弁51,71,86,88は開状態にある。循環装置100を制御する方法は更に工程J5,J6を備える。
工程J5,J6のいずれも、第4期間の後の第5期間において実行される。工程J5,J6のいずれにおいても、弁81,31,80が閉状態にあってポンプ12が駆動される。工程J5においては弁71を閉状態にし、弁88を開状態にする。工程J6においては弁51を閉状態にし、弁86を開状態にする。
工程J5,J6は纏めて考えて、少なくとも弁80が設けられた位置から端707までの部位R2において処理液を置換する、といえる。
あるいは、第5期間をその前半と後半に分けた説明も可能である。第5期間の前半において工程J5が実行されて部位R2において処理液が置換され、第5期間の後半において工程J6が実行されて端707から端501までの部位R3において処理液が置換される、といえる。
[3]循環装置100を制御する方法は、更に工程J7を備える。工程J7は第5期間の後の第6期間において実行される。工程J7においては、弁81,21,31,80,51,71,86,88が閉状態にあり、弁84が開状態にあって、ポンプ12が駆動される。工程J7が実行されることにより、配管1から供給され配管2から回収される液体Qの経路、具体的には配管P1a,P3a,P1b,P3bおよび外部経路Pの処理液が置換される。
[4]循環装置100は流量計15を更に備える。流量計15は、流入端101と吸入口12aとの間に設けられる。流量計15は、液体Qの流量を測定する。
例えば流量計15で測定された流量は、ステップS18の判断、具体的には工程J4の終了あるいは第4期間が終了する時点、例えば部位R1の処理液が置換済となる時点の判断に利用される。
例えば流量計15で測定された流量は、ステップS20,S22の判断、具体的には工程J5,J6のそれぞれの終了に利用される。あるいは第5期間が終了する時点、例えば部位R2,R3の処理液の置換済の判断に利用されるということもできる。
例えば流量計15で測定された流量は、ステップS24の判断、具体的には工程J7の終了あるいは第6期間が終了する時点、例えば外部経路Pの処理液が置換済となる時点の、判断に利用される。
上記各実施形態および各種変形例をそれぞれ構成する全部または一部を、適宜、矛盾しない範囲で組み合わせ可能である。