JP7794872B2 - 二酸化炭素回収装置 - Google Patents
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Description
本発明は、二酸化炭素回収装置に関する。
従来、熱媒体を利用して対象機器を加温や冷却を行うシステムにおいてヒートポンプ等の熱源器を利用する技術が知られている。この種の技術が記載されるものとして例えば特許文献1がある。特許文献1は、空調空間を所定の温度・湿度状態に保つ省エネルギー型換気空調システムに関するものである。
ところで、吸着材を保持するモジュールに対し、二酸化炭素を含む空気等の気体を吸引して吸着材に吸着させ、吸着材を減圧加熱して吸着した二酸化炭素を脱離して二酸化炭素の回収を行う二酸化炭素回収装置においても、ヒートポンプ等の熱源器が利用されている。
二酸化炭素回収装置では、吸着モジュールには高い温度の加熱用熱媒体を供給する必要がある一方、各機器からの排熱及び回収した水蒸気の凝縮等のために低温度の冷却用熱媒体を供給する必要もある。しかし、加熱用熱媒体と冷却用熱媒体の温度差が大きい状態では、熱源器での熱交換に必要なエネルギーが大きくなり、COP(Coefficient of Performance)の低下を招いてしまう。要求される温度帯が異なる複数の機器に熱媒体を供給する必要がある二酸化炭素回収装置にはエネルギー効率の向上という観点で改善の余地があった。
本発明は、必要とする温度帯が異なる機器が併存する場合であっても効率的に加熱及び冷却を行うことができるエネルギー効率の高い二酸化炭素回収装置を提供することを目的とする。
(1)本発明は、吸着材(例えば、後述する吸着材12)を内部に有し、前記吸着材に対して二酸化炭素を含む気体を吸引して前記二酸化炭素を吸着させる吸着工程と、前記吸着材の周囲を減圧した状態で加熱することにより当該吸着材から前記二酸化炭素を脱離する脱離工程と、を実行する複数のモジュール(例えば、後述するモジュール11)と、加熱用熱媒体を加熱するとともに冷却用熱媒体を冷却するヒートポンプ式の熱源器(例えば、後述する熱源器81)と、前記モジュールのそれぞれに対して前記加熱用熱媒体(例えば、後述する温水)を供給して加熱する加熱用熱媒体ライン(例えば、後述する温水ライン112)と、前記冷却用熱媒体(例えば、後述する冷水)を供給して冷却する冷却用熱媒体ライン(例えば、後述する冷水ライン111)とを有する熱交換装置(例えば、後述する熱交換装置70)と、を備え、前記熱交換装置は、前記熱源器で加熱された前記加熱用熱媒体を貯留する加熱用熱媒体タンク(例えば、後述する温水タンク83)を含み、当該加熱用熱媒体タンクと前記熱源器の間で前記加熱用熱媒体を循環させる熱源高温水回路(例えば、後述する熱源高温水回路85)と、前記熱源器で冷却された前記冷却用熱媒体を貯留する冷却用熱媒体タンク(例えば、後述する冷水タンク82)を含み、当該冷却用熱媒体タンクと前記熱源器の間で前記冷却用熱媒体を循環させる熱源低温水回路(例えば、後述する熱源低温水回路86)と、前記熱源低温水回路から分岐し、前記吸着工程又は前記脱離工程を行うための対象機器(例えば、後述する真空ポンプ62、二酸化炭素回収用ポンプ63及びインタークーラ64)を経由して前記熱源低温水回路の前記熱源器への流入側に接続され、前記対象機器から排熱回収を行った前記冷却用熱媒体を前記熱源器に戻す機器熱回収回路(例えば、後述する機器熱回収回路87)と、を有する、二酸化炭素回収装置(例えば、後述する二酸化炭素回収装置1)である。
(2)上記(1)に記載の二酸化炭素回収装置において、前記モジュールを冷却した排熱回収後の前記冷却用熱媒体を、前記冷水タンクを介して前記熱交換装置の流入側に戻してもよい。
(3)上記(1)又は(2)に記載の二酸化炭素回収装置は、前記冷却用熱媒体を前記熱源器への流入側に送るカスケードポンプ(例えば、後述する機器冷却用ポンプ870)を更に備えてもよい。
(4)上記(1)又は(2)に記載の二酸化炭素回収装置において、前記機器熱回収回路は、前記熱源低温水回路から複数に分岐した経路のそれぞれに前記対象機器が配置され、複数の前記対象機器のそれぞれで排熱回収を行った前記冷却用熱媒体を集合して前記熱源器に戻してもよい。
(5)上記(1)又は(2)に記載の二酸化炭素回収装置において、前記熱源器に流入する前記冷却用熱媒体の温度が予め設定される適切な範囲になるように前記機器熱回収回路の経路を制御する制御装置を更に備えてもよい。
本発明によれば、必要とする温度帯が異なる機器が併存する場合であっても効率的に加熱及び冷却を行うことができるエネルギー効率の高い二酸化炭素回収装置を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
<全体構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る二酸化炭素回収装置1の気体の流れに関する構成を示す模式図である。図2は、本実施形態の二酸化炭素回収装置1の液体の流れに関する構成を示す模式図である。なお、図1において二酸化炭素回収装置1の液体の流れに関する構成の図示は省略されており、図2において二酸化炭素回収装置1の気体の流れに関する構成の図示は省略されている。
図1は、本発明の一実施形態に係る二酸化炭素回収装置1の気体の流れに関する構成を示す模式図である。図2は、本実施形態の二酸化炭素回収装置1の液体の流れに関する構成を示す模式図である。なお、図1において二酸化炭素回収装置1の液体の流れに関する構成の図示は省略されており、図2において二酸化炭素回収装置1の気体の流れに関する構成の図示は省略されている。
本実施形態の二酸化炭素回収装置1は、例えば、大気中の二酸化炭素濃度を低下させるために、大気中の二酸化炭素を回収する直接空気回収技術(DAC:Direct Air Capture)に適用されるものである。二酸化炭素回収装置1によって回収された二酸化炭素は、地中に貯蔵されたり、燃料や材料として再利用されたりする。
図1及び図2に示すように、本実施形態の二酸化炭素回収装置1は、モジュールユニット10と、ファン61と、真空ポンプ62と、二酸化炭素回収用ポンプ63と、インタークーラ64と、セパレータ65と、二酸化炭素タンク66と、不活性ガスタンク69と、熱交換装置70と、制御装置90と、を備える。
図1に示すように、二酸化炭素回収装置1は、吸着ライン101と、真空ライン102と、二酸化炭素ライン103と、循環ライン104と、不活性ガス供給ライン107と、を気体流路として備える。
モジュールユニット10は、二酸化炭素を吸着するモジュール11が並列に複数配置されて構成される。本実施形態では、左右一対のモジュールユニット10により、合計16個のモジュール11が配置される。
図3は、本実施形態の二酸化炭素回収装置1のモジュール11の気体の流れに関する構成を示す模式図である。モジュール11は、吸着材12と、第1バルブ21と、第2バルブ22と、第3バルブ23と、第4バルブ24と、圧力センサ25と、二酸化炭素センサ26と、温度センサ27と、を備える二酸化炭素回収モジュールである。
吸着材12は、二酸化炭素を吸着するためにモジュール11の内部に配置される。吸着材12は、粒子状の部材であり、低温(例えば、-30℃から50℃の範囲)の状態において二酸化炭素を吸着し、高温(例えば、50℃から110℃の範囲)かつ周囲の二酸化炭素の濃度の低い状態では、二酸化炭素を脱離(放出)する性質を有する。このような吸着材12としては、例えば、シリカ等の多孔質材料にアミンを担持させて構成される固体アミンの二酸化炭素吸着材等が挙げられる。
第1バルブ21は、二酸化炭素を回収する二酸化炭素ライン103とモジュール11の接続部に配置される開閉弁である。二酸化炭素ライン103には二酸化炭素回収用ポンプ63が配置される。第2バルブ22は、真空ポンプ62が配置される真空ライン102とモジュール11の接続部に配置される開閉弁である。第3バルブ23は、モジュール11の内部へ大気等を取り込む入口に配置される開閉弁である。第4バルブ24は、吸着ライン101とモジュール11の接続部に配置される開閉弁である。
第1バルブ21、第2バルブ22、第3バルブ23及び第4バルブ24は、何れも、制御装置90によって開閉制御される。第1バルブ21、第2バルブ22、第3バルブ23及び第4バルブ24は、例えば、ノーマルオープンのバタフライ弁によって構成される。
圧力センサ25は、モジュール11の内部圧力を計測する。二酸化炭素センサ26は、モジュール11の内部の二酸化炭素濃度を測定する。温度センサ27は、吸着材12の温度を測定する。圧力センサ25、二酸化炭素センサ26及び温度センサ27の計測情報は、制御装置90に送信される。
図1に戻って吸着ライン101及びファン61について説明する。吸着ライン101は、各モジュール11のそれぞれに分岐接続される。ファン61は、吸着ライン101の分岐部分が集合した部分に配置される。ファン61は、駆動されることにより、吸着ライン101を通じてモジュール11に対して「吸気」から「排気」までの気体の流れを生じさせる。これにより、モジュール11内に大気が供給される。吸着ライン101の気体を排気する部分には、二酸化炭素濃度センサ611、湿度センサ612及び温度センサ613が配置され、吸着ライン101から排気される二酸化炭素、湿度、温度が計測される。二酸化炭素濃度センサ611、湿度センサ612及び温度センサ613の計測情報は制御装置90に送信される。
真空ライン102は、各モジュール11のそれぞれに分岐接続される。真空ポンプ62は、真空ライン102の分岐部分が集合した部分に配置される。真空ポンプ62は、駆動されることにより、真空ライン102を通じてモジュール11の内部の気体を吸気し、モジュール11の内部を真空状態又は真空状態に近づける。
二酸化炭素ライン103は、各モジュール11のそれぞれに分岐接続される。二酸化炭素ライン103の分岐部分が集合した部分には、二酸化炭素回収用ポンプ63、インタークーラ64、セパレータ65、二酸化炭素タンク66が配置される。
二酸化炭素回収用ポンプ63は、二酸化炭素ライン103を流通する二酸化炭素を二酸化炭素タンク66に送る吸引力を作用させる。二酸化炭素ライン103における二酸化炭素回収用ポンプ63の上流側には一方向バルブ631が配置される。これによってインタークーラ64側からモジュール11側に気体が逆流しない構成となっている。
インタークーラ64は、モジュール11から回収された二酸化炭素を含む高温ガスを冷却し気液分離する中間冷却機である。
インタークーラ64で気液分離された水はセパレータ65で回収される。セパレータ65には、第1バルブ651と第2バルブ652が配置される。第1バルブ651は、セパレータ65の気相部に連通する経路を開閉する。第2バルブ652は、セパレータ65の液相部に連通する経路を開閉する。
二酸化炭素タンク66は、二酸化炭素ライン103を通じて回収された二酸化炭素を貯蔵する。二酸化炭素ライン103における二酸化炭素タンク66の上流側には、タンクバルブ661が配置される。タンクバルブ661は、制御装置90によって開閉制御される。また、二酸化炭素ライン103におけるタンクバルブ661と二酸化炭素タンク66の間には、圧力センサ662、流量センサ663、湿度センサ664、温度センサ665、二酸化炭素濃度センサ666等の各種センサが配置される。
二酸化炭素タンク66には、二酸化炭素ライン103の他にバラストを二酸化炭素回収用ポンプ63に戻す循環ライン104が接続される。循環ライン104には、流量センサ667が配置される。また、二酸化炭素タンク66には、所定の圧力以上になると圧力を開放する圧力開放弁668が配置される。
次に、不活性ガスタンク69について説明する。不活性ガスタンク69は、N2ガスボンベ691から供給される不活性ガスとしてのN2を一定の圧力以上(例えば、980kPa)で貯蔵する。不活性ガスタンク69とN2ガスボンベ691の間には、ガスボンベ用バルブ692が配置される。また、不活性ガスタンク69には所定の圧力以上になると圧力を開放する圧力開放弁693が配置される。不活性ガスタンク69の内部には、圧力センサ694が配置される。圧力センサ694によって計測された圧力情報は、制御装置90に送信される。
不活性ガスタンク69は、不活性ガス供給ライン107を介して二酸化炭素ライン103に接続される。不活性ガス供給ライン107には、不活性ガス用バルブ695が配置される。不活性ガス用バルブ695は、制御装置90によって開閉制御される。
図2を参照し、熱交換装置70について説明する。熱交換装置70は、モジュールユニット10の各モジュール11が脱離工程を行う際に、そのモジュール11内を所定の温度まで加熱するための熱エネルギーを供給する。また、熱交換装置70は、各モジュール11が吸着工程を行う際に不要な熱エネルギーを回収する。
本実施形態の熱交換装置70は、熱源回路80と、冷水ライン111と、温水ライン112と、三方弁30と、バイパス経路31と、バイパス弁32と、を備える。
熱源回路80は、熱源器81と、冷水タンク82と、温水タンク83と、を主要な構成として備え、冷水ライン111を流れる冷却用熱媒体と温水ライン112を流れる加熱用熱媒体の間で熱交換を行う。熱源回路80で生じる熱移動により、冷水ライン111を流れる熱媒体が冷却されるとともに、温水ライン112を流れる熱媒体が加温される。熱媒体は、例えば、水等の液体である。なお、熱源回路80の詳細な構成については、図5を参照して後述する。
冷水ライン111は、冷却用熱媒体としての冷水が流通する配管である。冷水ライン111は、各モジュール11のそれぞれの上流側と下流側に分岐接続され、冷水タンク82と各モジュール11を接続する。冷水ライン111のうち、各モジュール11の上流側に接続されるラインを冷水往ライン111aとし、各モジュール11の下流側に接続されるラインを冷水復ライン111bとする。
冷水往ライン111aは、複数のモジュール11に並列接続されており、冷水の供給もモジュール11ごとに並行して行うことができる。冷水往ライン111aには、第1冷水循環用ウォータポンプ822と、第2冷水循環用ウォータポンプ823と、が配置される。第1冷水循環用ウォータポンプ822及び第2冷水循環用ウォータポンプ823は、例えば、カスケードポンプが利用される。
また、冷水往ライン111aには、第2冷水循環用ウォータポンプ823の下流側から上流側に戻る循環ライン824が配置される。この循環ライン824には安全弁825が配置される。安全弁825は、第2冷水循環用ウォータポンプ823と冷水ライン111の系内が一定圧力以上になるとリリーフして圧力上昇を抑制する。冷水ライン111系内の圧力異常の際にリリーフする安全弁825を第2冷水循環用ウォータポンプ823に対して並列配置することにより、第2冷水循環用ウォータポンプ823による大流量の循環と安全な運転を両立できる。
冷水復ライン111bも複数のモジュール11に並列接続されており、冷却完了後の冷水の回収もモジュール11ごとに並行して行うことができる。
温水ライン112は、加熱用熱媒体としての温水が流通する配管である。温水ライン112は、各モジュール11のそれぞれの上流側と下流側に分岐接続され、温水タンク83と各モジュール11を接続する。温水ライン112のうち、各モジュール11の上流側に接続されるラインを温水往ライン112aとし、各モジュール11の下流側に接続されるラインを温水復ライン112bとする。
温水往ライン112aは、複数のモジュール11に並列接続されており、温水の供給もモジュール11ごとに並行して行うことができる。温水往ライン112aには、第1温水循環用ウォータポンプ832と、第2温水循環用ウォータポンプ833と、が配置される。第1温水循環用ウォータポンプ832及び第2温水循環用ウォータポンプ833は、例えば、カスケードポンプが利用される。駆動により発生する発熱量が大きいカスケードポンプを利用することにより、第1温水循環用ウォータポンプ832及び第2温水循環用ウォータポンプ833を通過する熱媒体を更に加温することもできる。
また、温水往ライン112aには、第2温水循環用ウォータポンプ833の下流側から上流側に戻る循環ライン834が配置される。この循環ライン834には安全弁835が配置される。安全弁835は、第2温水循環用ウォータポンプ833と温水ライン112の系内が一定圧力以上になるとリリーフして圧力上昇を抑制する。温水ライン112系内の圧力異常の際にリリーフする安全弁835を第2温水循環用ウォータポンプ833に対して並列配置することにより、第2温水循環用ウォータポンプ833による大流量の循環と安全な運転を両立できる。
温水復ライン112bも、複数のモジュール11に並列接続されており、加熱完了後の温水の回収もモジュール11ごとに並行して行うことができる。
三方弁30は、冷水ライン111と温水ライン112とモジュール11に接続される。三方弁30は、モジュール11の上流側と下流側のそれぞれに配置される。三方弁30は、冷水ライン111とモジュール11を接続する冷水接続状態と、温水ライン112とモジュール11を接続する温水接続状態と、冷水ライン111及び温水ライン112とモジュール11の接続を遮断する遮断状態と、を流路切替により選択可能に構成される。
三方弁30の流路切替は、制御装置90によって制御される。モジュール11には、上流側に配置される三方弁30を通じて熱媒体が導入され、下流側に配置される三方弁30を通じて熱媒体が熱源器81側に戻される。
バイパス経路31は、モジュール11間の熱媒体の移動を可能にする流路である。バイパス経路31は、2つのモジュール11間を接続する。バイパス経路31によって接続されるモジュール11は、隣接するモジュールであってもよいし、隣接せず離れた位置のモジュール11であってもよい。
バイパス弁32はバイパス経路31に配置される。バイパス弁32は、複数のバイパス経路31のそれぞれに配置される。バイパス弁32は制御装置90によって開閉制御される。
図4は、本実施形態の二酸化炭素回収装置1のモジュール11の液体の流れに関する構成を示す模式図である。なお、以下の説明において、モジュール11の上流側に配置される三方弁30を三方弁30aとし、モジュール11の下流側に配置される三方弁30を三方弁30bとする。
図4に示すように、モジュール11は、熱媒体が流入する入口に接続される入口側流路33と、熱媒体が流出する出口に接続される出口側流路34と、を備える。バイパス経路31は、モジュール11の出口側流路34に接続されるとともに、別のモジュール11の入口側流路33に接続される。
入口側流路33の上流側端部には三方弁30aが配置されるとともに、出口側流路34の下流側端部にも三方弁30bが配置される。温水接続状態では三方弁30aが温水往ライン112aに接続され、三方弁30bが温水復ライン112bに接続される。冷水接続状態では三方弁30aが冷水往ライン111aに接続され、三方弁30bが冷水復ライン111bに接続される。
三方弁30a及び三方弁30bは、流量を調節可能に構成されている。この流量調節機能により、温水接続状態では温水の流量を調整できるとともに、冷水接続状態では冷水の流量を調整できる。
入口側流路33には温度センサ35が配置される。出口側流路34には温度センサ36と流量センサ37が配置される。温度センサ35、温度センサ36及び流量センサ37の測定情報は、制御装置90に送信される。
次に、制御装置90について説明する。制御装置90は、二酸化炭素回収装置1の各部の動作を制御する。制御装置90は、二酸化炭素の吸着や脱離に用いられるデバイスの駆動や停止等の動作を制御する。制御装置90は、複数のモジュール11が時系列で吸着と脱離を繰り返すために、各モジュール11への温冷熱を行うために熱媒体を供給するタイミングを選択的に制御する。
制御装置90は、各モジュール11に備えられた第1バルブ21、第2バルブ22、第3バルブ23、第4バルブ24の開閉制御や、各バイパス弁32の開閉制御を行う。また、制御装置90は、ファン61、真空ポンプ62、二酸化炭素回収用ポンプ63、第1冷水循環用ウォータポンプ822、第2冷水循環用ウォータポンプ823、第1温水循環用ウォータポンプ832、第2温水循環用ウォータポンプ833等の駆動制御や安全弁825、安全弁835の開閉制御を行う。
制御装置90は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を有するコンピュータである。制御装置90は、1台で構成されてもよいし、複数台で構成されてもよい。また、制御装置90は、リレー等の電気回路を利用して構成されてもよい。
<二酸化炭素の回収>
次に、制御装置90による二酸化炭素を回収するための制御について説明する。二酸化炭素回収装置1は、モジュール11内の吸着材12に、吸気した大気等の気体中の二酸化炭素を吸着させる吸着工程と、吸着材12に吸着された二酸化炭素を脱離させる脱離工程とを交互に行い、脱離した二酸化炭素を二酸化炭素タンク66に貯めることで、空気中から二酸化炭素を除去し、回収している。
次に、制御装置90による二酸化炭素を回収するための制御について説明する。二酸化炭素回収装置1は、モジュール11内の吸着材12に、吸気した大気等の気体中の二酸化炭素を吸着させる吸着工程と、吸着材12に吸着された二酸化炭素を脱離させる脱離工程とを交互に行い、脱離した二酸化炭素を二酸化炭素タンク66に貯めることで、空気中から二酸化炭素を除去し、回収している。
吸着工程は、モジュール11内の吸着材12に二酸化炭素を吸着させる工程である。吸着工程では、モジュール11の第3バルブ23及び第4バルブ24が開かれ、第1バルブ21及び第2バルブ22が閉じられる。バルブの開閉制御とともに熱交換装置70により、三方弁30a及び三方弁30bが冷水接続状態に制御され、冷水がモジュール11内を流れてモジュール11の吸着材12を冷却する。ファン61が駆動し、上流から下流への気体の流れが発生し、第3バルブ23を通して二酸化炭素を含む気体(例えば、大気)を吸気する。吸気された気体は、モジュール11内の吸着材12を通過する。このとき、モジュール11内は冷水の冷却により常温(25℃)となっており、気体中の二酸化炭素は、吸着材12に吸着される。二酸化酸素以外の気体、例えば、窒素や酸素等は、第4バルブ24及び吸着ライン101を通って二酸化炭素回収装置1の外部へ排気される。
脱離工程は、モジュール11内の吸着材12の二酸化炭素を脱離させる工程である。脱離工程では、モジュール11の第1バルブ21、第3バルブ23及び第4バルブ24が閉じられ、第2バルブ22が開かれる。真空ポンプ62が稼働し、モジュール11の内部を吸気し、減圧して真空状態又は真空状態に近づける。バルブの開閉制御とともに熱交換装置70により、三方弁30a及び三方弁30bが温水接続状態に制御され、温水がモジュール11内を流れて熱エネルギーを供給し、モジュール11の吸着材12を昇温する。吸着材12の昇温制御により、吸着材12も脱離工程に十分な所定の温度(例えば、80℃)に加熱され、吸着材12に吸着された二酸化炭素が脱離される。次に、第2バルブ22、第3バルブ23及び第4バルブ24が閉じられ、第1バルブ21が開かれるとともに二酸化炭素回収用ポンプ63が駆動され、二酸化炭素ライン103を通じて脱離した二酸化炭素が二酸化炭素タンク66に貯蔵される。本実施形態では、16個のモジュール11のうち、12個が吸着工程を実行し、残りの4個が脱離工程を行うように各工程が制御される。
<熱源回路>
次に、図5を参照して熱源回路80の詳細な構成について説明する。図5は、本実施形態の二酸化炭素回収装置1の熱源回路80の構成を示す模式図である。
次に、図5を参照して熱源回路80の詳細な構成について説明する。図5は、本実施形態の二酸化炭素回収装置1の熱源回路80の構成を示す模式図である。
図5に示すように、本実施形態の熱源回路80は、熱源器81と、温水タンク83を含む熱源高温水回路85と、冷水タンク82を含む熱源低温水回路86と、リザーバタンク88と、を備える。
熱源器81は、冷水タンク82から導入される熱媒体を冷却するとともに温水タンク83から導入される媒体を加温する。熱源器81は、ヒートポンプにて気体の圧縮と膨張を行い生成された冷熱、温熱を熱移動して冷却、加温を行う。
熱源高温水回路85は、温水タンク83と熱源器81の間で温水を循環させる。熱源高温水回路85は、温水タンク83と、温水側熱源往ライン221と、温水側熱源復ライン222と、を備える。
温水タンク83は、断熱機能を有し、熱媒体を貯留可能な蓄熱装置である。温水タンク83の容量は、後述する温水側循環用ウォータポンプ831の吐出する最大流量の5倍以上とすることが好ましい。温水タンク83の容量を熱媒体の流量に対して大きく設定することにより、熱負荷変動時の温水(熱媒体)の水温変動を所定温度範囲内(例えば、±5℃以内)に抑制することが可能となる。即ち、温水タンク83は、熱負荷変動のバッファとして機能する。
温水タンク83の内部には熱媒体の温度を計測するための温度センサ830が配置される。温度センサ830の計測結果は制御装置90に出力される。温水タンク83は、温水側熱源往ライン221及び温水側熱源復ライン222を介して熱源器81に接続される。
温水側熱源往ライン221は、熱媒体が温水タンク83から熱源器81に流れる経路である。温水側熱源往ライン221には、バルブ301、温水側循環用ウォータポンプ831、流量センサ231、温度センサ232が上流側から順に配置される。温水側循環用ウォータポンプ831は、例えば、遠心ポンプ等により構成され、温水タンク83と熱源器81の間で熱媒体を循環させる。流量センサ231は熱源器81に流入する熱媒体の流量を計測し、計測結果を制御装置90に出力する。温度センサ233は熱源器81に流入する熱媒体の温度を計測し、計測結果を制御装置90に出力する。
温水側熱源復ライン222は、熱媒体が熱源器81から温水タンク83に流れる経路である。温水側熱源復ライン222には、温度センサ233、バルブ302が上流側から順に配置される。温度センサ233は熱源器81から流出する温水の温度を計測し、計測結果を制御装置90に出力する。
温水タンク83には、温水往ライン112a及び温水復ライン112bが接続される。温水往ライン112aの温水タンク83の近傍には、バルブ305、水用フィルタ234、バルブ306が配置される。温水復ライン112bには、バルブ303及びバルブ304が配置される。
温水タンク83の各ラインの接続位置(ポート位置)は、温水タンク83内に貯留される熱媒体(温水)の温度成層を考慮して設定されることが好ましい。図6は、温水タンク83に接続される各ラインの接続位置を示す模式図である。
図6に示すように、温水タンク83に貯湯される温水には上層部になる程温度が高く、下層部になる程温度が低くなる温度成層が形成される。温水タンク83の各ラインの接続位置は、高い方から順に、温水側熱源復ライン222、温水往ライン112a、温水側熱源往ライン221、温水復ライン112bになるように設定される。
温水側熱源復ライン222は、熱源器81で加熱された温水(例えば、82℃)が戻される配管であり、温度成層で最も高い位置の高温部分に戻される。温水往ライン112aは、温水側熱源復ライン222の接続位置の次に高い位置に接続されているので、熱源器81で加熱された温水の温度を大きく低下させることなく高い温度(例えば、80℃)を維持したままモジュール11の上流側に送りだす。
温水側熱源往ライン221は、加温対象の温水を熱源器81に送り出すための配管であり、温水往ライン112aの接続位置の次に高い位置に接続されている。これによって、高い温度の温水は温水往ライン112aを通じて送りつつ、温水側熱源往ライン221によりある程度高温(例えば、75℃)が維持された温水の温度を熱源器81に送り出すことができる。温水復ライン112bは、モジュール11の加熱を行った後の相対的に最も低い温度(例えば、72℃)の温水が戻る配管である。温水復ライン112bは、最も低い位置に接続されているので、高い温度が要求される温水往ライン112aへの低い温度の温水の混合量を抑制できる。
次に、図5に戻り、熱源低温水回路86について説明する。熱源低温水回路86は、冷水タンク82と熱源器81の間で冷水を循環させる。熱源低温水回路86は、冷水タンク82と、冷水側熱源往ライン121と、冷水側熱源復ライン122と、を備える。
冷水タンク82は、断熱機能を有し、熱媒体を貯留可能な蓄熱装置である。冷水タンク82の容量は、後述する冷水側循環用ウォータポンプ821の吐出する最大流量の5倍以上とすることが好ましい。冷水タンク82の容量を熱媒体の流量に対して大きく設定することにより、熱負荷変動時の冷水(熱媒体)の水温変動を所定温度範囲内(例えば、±5℃以内)に抑制することが可能となる。即ち、冷水タンク82は、熱負荷変動のバッファとして機能する。
冷水タンク82の内部には熱媒体の温度を計測するための温度センサ820が配置される。温度センサ820の計測結果は制御装置90に出力される。冷水タンク82は、冷水側熱源往ライン121及び冷水側熱源復ライン122を介して熱源器81に接続される。
冷水側熱源往ライン121は、熱媒体が冷水タンク82から熱源器81に流れる経路である。冷水側熱源往ライン121には、バルブ307、冷水側循環用ウォータポンプ821、流量センサ131、温度センサ132が配置される。冷水側循環用ウォータポンプ821は、例えば、遠心ポンプ等により構成され、冷水タンク82と熱源器81の間で熱媒体を循環させる。流量センサ131は熱源器81に流入する熱媒体の流量を計測し、計測結果を制御装置90に出力する。温度センサ132は熱源器81に流入する熱媒体の温度を計測し、計測結果を制御装置90に出力する。
また、冷水側熱源往ライン121には、熱媒体の冷却を行うためのラジエータバイパスライン123と熱媒体の加温を行うためのヒータバイパスライン124が接続される。ラジエータバイパスライン123及びヒータバイパスライン124は、外気温度や熱負荷変動時に、熱源器81に流入する熱媒体の温度を運転可能な温度に調整する温度調整回路である。
ラジエータバイパスライン123は、冷水側熱源往ライン121における冷水側循環用ウォータポンプ821と流量センサ131の間に接続される。ラジエータバイパスライン123にはバルブ141とラジエータファン142が配置される。バルブ141は、制御装置90からの制御信号により、流路の開閉や流量調整を行うことができる。ラジエータファン142はラジエータバイパスライン123を通過する熱媒体の冷却を行う放熱機器である。ラジエータバイパスライン123による熱媒体の冷却は、主に夏季等の高温時に行われる。ラジエータバイパスライン123による熱媒体の冷却により、熱源器81に導入される冷水の温度が予め設定される閾値以下になるように制御される。
ヒータバイパスライン124は、冷水側熱源往ライン121における冷水側循環用ウォータポンプ821と流量センサ131の間であって、ラジエータバイパスライン123の内側に接続される。ヒータバイパスライン124には、バルブ308、ヒータ150が配置される。ヒータ150は、制御装置90からの制御信号やリレーの駆動信号により駆動し、ヒータバイパスライン124を流れる熱媒体を加温する。ヒータバイパスライン124による熱媒体の加温は、主に冬季起動時等の低温時に行われる。ヒータバイパスライン124による熱媒体の加温により、熱源器81に導入される熱媒体の温度が予め設定される閾値以上になるように制御される。
冷水側熱源復ライン122は、熱媒体が熱源器81から冷水タンク82に流れる経路である。冷水側熱源復ライン122には、温度センサ133、バルブ309、バルブ310、バルブ311、バルブ312が上流側から順に配置される。温度センサ132は熱源器81から流出する冷水の温度を計測し、計測結果を制御装置90に出力する。
冷水タンク82には、冷水往ライン111a及び冷水復ライン111bが接続される。冷水往ライン111aの冷水タンク82の近傍には、バルブ315、水用フィルタ134、バルブ316が配置される。冷水復ライン111bには、バルブ313及びバルブ314が配置される。
冷水タンク82の各ラインの接続位置(ポート位置)は、冷水タンク82内に貯留される熱媒体(冷水)の温度成層を考慮して設定されることが好ましい。図7は、冷水タンク82に接続される各ラインの接続位置を示す模式図である。
図7に示すように、冷水タンク82に貯留される冷水には上層部になる程温度が高く、下層部になる程温度が低くなる温度成層が形成される。冷水タンク82の各ラインの接続位置は、高い方から順に、冷水復ライン111b、冷水側熱源復ライン122、冷水往ライン111a、冷水側熱源往ライン121になるように設定される。
冷水復ライン111bは、モジュール11の冷却を行った後の相対的に最も高い温度(例えば、36℃)の冷水が戻る配管である。冷水復ライン111bは、最も高い位置に接続されているので、冷水往ライン111aから送り出される冷水への高い温度の冷水の混合を抑制できる。冷水側熱源復ライン122は、熱源器81で冷却された冷水(例えば、30℃)が戻される配管であり、冷水復ライン111bの接続位置の次に高い位置に接続されている。冷水側熱源復ライン122を通じて戻ってきた冷水は、温度成層の下層側に移動する。
冷水往ライン111aは、冷水側熱源復ライン122の接続位置の次に高い位置に接続されているので、熱源器81で冷却された冷水の温度を大きく上昇させることなく低い温度(例えば、31℃)を維持したままモジュール11の上流側に送りだす。冷水側熱源往ライン121は、最も低い位置に接続されており、冷水往ライン111aからモジュール11に送り出されなかった低温(例えば、33℃)の冷水を熱源器81に送りだす。
次に、図5に戻り、熱源低温水回路86に含まれるインタークーラ64、真空ポンプ62及び二酸化炭素回収用ポンプ63等の対象機器を冷却するとともに熱媒体の温度を高める機器熱回収回路87について説明する。
機器熱回収回路87は、熱源低温水回路86に対して並列に接続される。本実施形態の機器熱回収回路87は、インタークーラ64と熱交換を行う第1機器熱冷却ライン126と、真空ポンプ62及び二酸化炭素回収用ポンプ63と熱交換を行う第2機器熱冷却ライン127と、を備える。
第1機器熱冷却ライン126は、その上流側の端部が冷水側熱源復ライン122に接続されるとともに、下流側の端部が冷水側熱源往ライン121に接続される。本実施形態では、第1機器熱冷却ライン126の上流側の端部の接続箇所は、冷水側熱源復ライン122におけるバルブ309とバルブ310の間となっている。第1機器熱冷却ライン126の下側側の端部の接続箇所は、冷水側熱源往ライン121におけるバルブ307と冷水側循環用ウォータポンプ821の間となっている。
第1機器熱冷却ライン126は、水蒸気凝縮熱を発生させるインタークーラ64に接続され、冷水によりインタークーラ64を冷却して水蒸気凝縮熱を排熱回収する。冷水はインタークーラ64との熱交換により加温された状態で冷水側熱源往ライン121に送られる。
第1機器熱冷却ライン126のインタークーラ64の上流側には流量センサ841及び温度センサ842が配置され、インタークーラ64の下流側には温度センサ843及びバルブ317が配置される。流量センサ841は、インタークーラ64と熱交換を行う前の熱媒体の流量を計測し、計測結果を制御装置90に出力する。温度センサ842は、インタークーラ64と熱交換を行う前の熱媒体の温度を計測し、計測結果を制御装置90に出力する。温度センサ843は、インタークーラ64と熱交換を行った後の熱媒体の温度を計測し、計測結果を制御装置90に出力する。
第2機器熱冷却ライン127は、その上流側の端部が冷水側熱源復ライン122に接続されるとともに、下流側の端部が冷水側熱源往ライン121に接続される。本実施形態では、第2機器熱冷却ライン127の上流側の端部の接続箇所は冷水側熱源復ライン122におけるバルブ310とバルブ311の間となっている。第2機器熱冷却ライン127の下側側の端部の接続箇所は、冷水側熱源往ライン121におけるバルブ307と冷水側循環用ウォータポンプ821の間であり、第1機器熱冷却ライン126の下流側の端部の接続箇所よりも上流側となっている。
また、本実施形態の第2機器熱冷却ライン127は、真空ポンプ62を冷却する第1分岐ライン127aと二酸化炭素回収用ポンプ63を冷却する第2分岐ライン127bと、を備える。
第1分岐ライン127aは、真空ポンプ62に接続され、冷水により真空ポンプ62を冷却する。熱媒体は真空ポンプ62との熱交換により加温された状態で第2分岐ライン127bに合流し、冷水側熱源往ライン121に送られる。
第1分岐ライン127aの真空ポンプ62の上流側には流量センサ851及び温度センサ852が配置され、真空ポンプ62の下流側には温度センサ853が配置される。流量センサ851は、真空ポンプ62と熱交換を行う前の熱媒体の流量を計測し、計測結果を制御装置90に出力する。温度センサ852は、真空ポンプ62と熱交換を行う前の熱媒体の温度を計測し、計測結果を制御装置90に出力する。温度センサ853は、真空ポンプ62と熱交換を行った後の冷水の温度を計測し、計測結果を制御装置90に出力する。
第2分岐ライン127bは、二酸化炭素回収用ポンプ63に接続され、熱媒体により二酸化炭素回収用ポンプ63を冷却する。熱媒体は二酸化炭素回収用ポンプ63との熱交換により加温された状態で第1分岐ライン127aに合流し、冷水側熱源往ライン121に送られる。
第2分岐ライン127bの二酸化炭素回収用ポンプ63の上流側には流量センサ861及び温度センサ862が配置され、二酸化炭素回収用ポンプ63の下流側には温度センサ863が配置される。流量センサ861は、二酸化炭素回収用ポンプ63と熱交換を行う前の熱媒体の流量を計測し、計測結果を制御装置90に出力する。温度センサ862は、二酸化炭素回収用ポンプ63と熱交換を行う前の熱媒体の温度を計測し、計測結果を制御装置90に出力する。温度センサ863は、二酸化炭素回収用ポンプ63と熱交換を行った後の熱媒体の温度を計測し、計測結果を制御装置90に出力する。
第2機器熱冷却ライン127における第1分岐ライン127aと第2分岐ライン127bの分岐部の上流側には機器冷却用ポンプ870が配置される。また、第2機器熱冷却ライン127における第1分岐ライン127aと第2分岐ライン127bの合流部の下流側にはバルブ318及びバルブ319が配置される。
本実施形態の機器冷却用ポンプ870は、熱回収を行う対象機器である真空ポンプ62と二酸化炭素回収用ポンプ63の高い圧力損失に妨げられることなく熱媒体を圧送できる十分な揚程を有するカスケードポンプによって構成される。機器冷却用ポンプ870の駆動により生じる熱も冷水によって排熱回収される。
以上説明したように、機器熱回収回路87は、インタークーラ64の水蒸気凝縮熱と、真空ポンプ62及び二酸化炭素回収用ポンプ63の排熱と、を熱媒体に回収して対象機器の冷却を行うとともに、熱回収により高い温度ポテンシャルで熱媒体を熱源器81に流入させることが可能となる。
機器熱回収回路87は、熱源器81で冷却された温度の低い熱媒体を利用して対象機器である真空ポンプ62、二酸化炭素回収用ポンプ63及びインタークーラ64の冷却を行う。対象機器(真空ポンプ62、二酸化炭素回収用ポンプ63及びインタークーラ64)を冷却して排熱回収した後の冷水は、冷水タンク82(例えば、冷水タンク82の上層の温度の高い場所)から吐出される冷水が流通する冷水側熱源往ライン121に合流し、熱源器81に導入される。排熱回収後の冷水は、適切な温度帯になるように加温されている。
本実施形態では、冷水の冷却を行うためのラジエータバイパスライン123又は冷水の加温を行うためのヒータバイパスライン124により、熱源器81に入る前に更に適切な温度帯に調整されるので、熱負荷変動の大きい運転においても、時系列での熱変動を平滑化して熱源器81への流入温度を一定にすることが可能となっている。
次に、リザーバタンク88の構成について説明する。リザーバタンク88は、熱媒体を貯留可能なタンクである。リザーバタンク88は、温水タンク83に接続されるとともに、冷水タンク82に接続される。リザーバタンク88と温水タンク83の間にはバルブ320が配置され、リザーバタンク88と冷水タンク82の間にはバルブ320が配置される。温水タンク83に貯留される熱媒体の貯留量調整の必要がある場合にバルブ320が開かれ、リザーバタンク88と温水タンク83の間で熱媒体が移送される。同様に、冷水タンク82に貯留される熱媒体の貯留量調整の必要がある場合にバルブ321が開かれ、リザーバタンク88と冷水タンク82の間で熱媒体が移送される。リザーバタンク88の内部には貯留量を把握するためのレベルセンサ880が配置される。レベルセンサ880の計測結果は制御装置90に出力される。制御装置90は、レベルセンサ880の計測結果をリザーバタンク88の利用可否の判断等に用いる。
<機器熱回収制御>
制御装置90は、流量センサ231と温度センサ232の出力信号を取得し、熱源器81に流入する温水の流量及び温度をモニタするとともに、流量センサ131と温度センサ132の出力信号を取得し、熱源器81に流入する冷水の流量及び温度をモニタする。
制御装置90は、流量センサ231と温度センサ232の出力信号を取得し、熱源器81に流入する温水の流量及び温度をモニタするとともに、流量センサ131と温度センサ132の出力信号を取得し、熱源器81に流入する冷水の流量及び温度をモニタする。
また、制御装置90は、対象機器に流入する冷水の流量、入口温度及び出口温度をモニタする。より具体的には、制御装置90は、流量センサ841、温度センサ842及び温度センサ843の出力信号を取得し、インタークーラ64に流入する冷水の流量及び温度を取得するとともに、インタークーラ64冷却後の冷水の出口温度を取得する。また、制御装置90は、流量センサ851、温度センサ852及び温度センサ853の出力信号を取得し、真空ポンプ62に流入する冷水の流量及び温度を取得するとともに、真空ポンプ62冷却後の冷水の出口温度を取得する。また、制御装置90は、流量センサ861、温度センサ862及び温度センサ863の出力信号を取得し、二酸化炭素回収用ポンプ63に流入する冷水の流量及び温度を取得するとともに、二酸化炭素回収用ポンプ63冷却後の冷水の出口温度を取得する。
制御装置90は、各種のモニタ結果に基づいてバルブ301~321の開閉制御及び流量調整制御を行う。例えば、熱源器81に流入する冷水の温度が低い場合には、バルブ317~319を制御して対象機器(真空ポンプ62、二酸化炭素回収用ポンプ63及びインタークーラ64)への冷水の流入量を増やして冷水の温度を上昇させる制御を行う。この際、対象機器に設定される好ましい温度帯を外れないように流量又は開閉制御されることが好ましい。
このように、本実施形態の二酸化炭素回収装置1は、熱源器81に流入する冷却用熱媒体の温度が予め設定される適切な範囲になるように機器熱回収回路87の経路を制御する制御装置90を更に備える。
これにより、外部環境の変化等に起因する熱変動にも対応でき、よりエネルギー効率の高い二酸化炭素回収装置1の構成を実現できる。
なお、本実施形態では、バルブ301~321は、制御装置90によって自動制御される構成であるが、自動制御を行わない場合は手動式のものを利用してもよい。
以上説明したように、本実施形態の二酸化炭素回収装置1は、吸着材12を内部に有し、吸着材12に対して二酸化炭素を含む気体を吸引して二酸化炭素を吸着させる吸着工程と、吸着材12の周囲を減圧した状態で加熱することにより当該吸着材12から二酸化炭素を脱離する脱離工程と、を実行する複数のモジュール11と、温水を加熱するとともに冷水を冷却するヒートポンプ式の熱源器81と、モジュール11のそれぞれに対して温水(加熱用熱媒体)を供給して加熱する温水ライン(加熱用熱媒体ライン)112と、冷水(冷却用熱媒体)を供給して冷却する冷水ライン(冷却用熱媒体ライン)111とを有する熱交換装置70と、を備え、熱交換装置70は、熱源器81で加熱された温水を貯留する温水タンク(加熱用熱媒体タンク)83を含み、当該温水タンク83と熱源器81の間で温水を循環させる熱源高温水回路85と、熱源器81で冷却された冷水を貯留する冷水タンク(冷却用熱媒体タンク)82を含み、当該冷水タンク82と熱源器81の間で冷水を循環させる熱源低温水回路86と、熱源低温水回路86から分岐し、吸着工程又は脱離工程を行うための対象機器(真空ポンプ62、二酸化炭素回収用ポンプ63及びインタークーラ64等)を経由して熱源低温水回路86の熱源器81への流入側に接続され、対象機器から排熱回収を行った冷水を熱源器81に戻す機器熱回収回路87と、を有する。
これにより、高温熱の生成と対象機器の冷却を両立しつつ、機器熱回収回路87の排熱効果により熱源器81の温度差を低減させて高いCOPを得ることができ、必要電力の抑制も可能となる。図8は、熱源器81に導入される熱媒体の温度差とCOPの関係を模式的に示すグラフである。図8に示すように、熱源器81に導入される高温側の熱媒体と低温側の熱媒体の間の温度差が大きくなればなる程、COPは低下してしまう。例えば、外気温が低い環境で温の熱媒体と低温の熱媒体の間で熱交換を行う場合、高温側と低温側の熱媒体の温度差が大きくなり、COPが低下する。この点、本実施形態の構成によれば、対象機器の冷却を低温の熱媒体で冷却し、この冷却で加温された熱媒体を熱源器81の低温側に流入させることができ、COPを向上させることができる。
また、本実施形態では、モジュール11を冷却した排熱回収後の冷水を、冷水タンク82を介して熱源器81の流入側に戻している。
これにより、モジュール11の冷却時の排熱を利用して熱源器81に流入する冷水の温度を上昇させてCOPを効率的に向上させることができる。
また、本実施形態の二酸化炭素回収装置1は、冷却用熱媒体を熱源器81への流入側に送るカスケードポンプとしての機器冷却用ポンプ870を更に備える。
これにより、他の形式のポンプよりも発生する熱が多いカスケードポンプで構成されるので、機器冷却用ポンプ870自身の排熱も利用して熱源器81に流入する冷水の加温を効率的に行うことができる。
また、本実施形態では、機器熱回収回路87は、熱源低温水回路86から複数に分岐した経路(第1機器熱冷却ライン126、第2機器熱冷却ライン127)のそれぞれに対象機器(真空ポンプ62、二酸化炭素回収用ポンプ63及びインタークーラ64等)が配置され、複数の対象機器のそれぞれで排熱回収を行った冷水を集合して熱源器81に戻すように構成される。
これにより、対象機器ごとに適切な温度で冷却を行いつつ、排熱回収を行うことができ、よりエネルギー効率が高いシステム運用を実現できる。
上記実施形態では、真空ポンプ62、二酸化炭素回収用ポンプ63及びインタークーラ64の対象機器は、機器熱回収回路87上で、それぞれ並列に配置されているが、この構成に限定される訳ではない。対象機器は、機器熱回収回路87上で直列に配置することもできる。機器熱回収回路87上で直列に対象機器は配置する場合、例えば、熱回収後の熱媒体でインタークーラ64の水蒸気を凝縮可能な場合、真空ポンプ62や二酸化炭素回収用ポンプ63を上流側に配置し、インタークーラ64を下流側に配置することもできる。この構成では、インタークーラ64に比べてより低温の熱媒体が要求される真空ポンプ62や二酸化炭素回収用ポンプ63が先に冷却されることになるので、真空ポンプ62や二酸化炭素回収用ポンプ63の冷却後の熱媒体でインタークーラ64の冷却も行うことができる。最も低温での冷却を必要とする対象機器に対して、優先的に低温の熱媒体を供給することにより、十分な冷却性能を実現できる。この構成によっても、インタークーラ64の冷却により加温された熱媒体を熱源器81の流入側に導入することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上述した実施形態や変形例に限るものではない。また、上記実施形態に記載された効果は、好適な効果を列挙したに過ぎず、上記実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
1 二酸化炭素回収装置
11 モジュール
12 吸着材
62 真空ポンプ(対象機器)
63 二酸化炭素回収用ポンプ(対象機器)
64 インタークーラ(対象機器)
70 熱交換装置
80 熱源回路
81 熱源器
82 冷水タンク(冷却用熱媒体タンク)
83 温水タンク(加熱用熱媒体タンク)
85 熱源高温水回路
86 熱源低温水回路
87 機器熱回収回路
90 制御装置
111 冷水ライン(冷却用熱媒体ライン)
111a 冷水往ライン(冷却用熱媒体往ライン)
111b 冷水復ライン(冷却用熱媒体復ライン)
112 温水ライン(加熱用熱媒体ライン)
112a 温水往ライン(加熱用熱媒体往ライン)
112b 温水復ライン(加熱用熱媒体復ライン)
870 機器冷却用ポンプ(カスケードポンプ)
11 モジュール
12 吸着材
62 真空ポンプ(対象機器)
63 二酸化炭素回収用ポンプ(対象機器)
64 インタークーラ(対象機器)
70 熱交換装置
80 熱源回路
81 熱源器
82 冷水タンク(冷却用熱媒体タンク)
83 温水タンク(加熱用熱媒体タンク)
85 熱源高温水回路
86 熱源低温水回路
87 機器熱回収回路
90 制御装置
111 冷水ライン(冷却用熱媒体ライン)
111a 冷水往ライン(冷却用熱媒体往ライン)
111b 冷水復ライン(冷却用熱媒体復ライン)
112 温水ライン(加熱用熱媒体ライン)
112a 温水往ライン(加熱用熱媒体往ライン)
112b 温水復ライン(加熱用熱媒体復ライン)
870 機器冷却用ポンプ(カスケードポンプ)
Claims (5)
- 吸着材を内部に有し、前記吸着材に対して二酸化炭素を含む気体を吸引して前記二酸化炭素を吸着させる吸着工程と、前記吸着材の周囲を減圧した状態で加熱することにより当該吸着材から前記二酸化炭素を脱離する脱離工程と、を実行する複数のモジュールと、
加熱用熱媒体を加熱するとともに冷却用熱媒体を冷却するヒートポンプ式の熱源器と、前記モジュールのそれぞれに対して前記加熱用熱媒体を供給して加熱する加熱用熱媒体ラインと、前記冷却用熱媒体を供給して冷却する冷却用熱媒体ラインとを有する熱交換装置と、
を備え、
前記熱交換装置は、
前記熱源器で加熱された前記加熱用熱媒体を貯留する加熱用熱媒体タンクを含み、当該加熱用熱媒体タンクと前記熱源器の間で前記加熱用熱媒体を循環させる熱源高温水回路と、
前記熱源器で冷却された前記冷却用熱媒体を貯留する冷却用熱媒体タンクを含み、当該冷却用熱媒体タンクと前記熱源器の間で前記冷却用熱媒体を循環させる熱源低温水回路と、
前記熱源低温水回路から分岐し、前記吸着工程又は前記脱離工程を行うための対象機器を経由して前記熱源低温水回路の前記熱源器への流入側に接続され、前記対象機器から排熱回収を行った前記冷却用熱媒体を前記熱源器に戻す機器熱回収回路と、
を有する、
二酸化炭素回収装置。 - 前記モジュールを冷却した排熱回収後の前記冷却用熱媒体を、前記冷却用熱媒体タンクを介して前記熱源器の流入側に戻す、
請求項1に記載の二酸化炭素回収装置。 - 前記冷却用熱媒体を前記熱源器への流入側に送るカスケードポンプを更に備える、
請求項1又は2に記載の二酸化炭素回収装置。 - 前記機器熱回収回路は、
前記熱源低温水回路から複数に分岐した経路のそれぞれに前記対象機器が配置され、
複数の前記対象機器のそれぞれで排熱回収を行った前記冷却用熱媒体を集合して前記熱源器に戻す、
請求項1又は2に記載の二酸化炭素回収装置。 - 前記熱源器に流入する前記冷却用熱媒体の温度が予め設定される適切な範囲になるように前記機器熱回収回路の経路を制御する制御装置を更に備える、
請求項1又は2に記載の二酸化炭素回収装置。
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|---|---|---|---|
| JP2024042554A JP7794872B2 (ja) | 2024-03-18 | 2024-03-18 | 二酸化炭素回収装置 |
| US19/064,634 US20250288941A1 (en) | 2024-03-18 | 2025-02-26 | Carbon dioxide recovery apparatus |
| CN202510227540.1A CN120662063A (zh) | 2024-03-18 | 2025-02-27 | 二氧化碳回收装置 |
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|---|---|---|---|
| JP2024042554A JP7794872B2 (ja) | 2024-03-18 | 2024-03-18 | 二酸化炭素回収装置 |
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|---|---|
| JP2025142928A JP2025142928A (ja) | 2025-10-01 |
| JP7794872B2 true JP7794872B2 (ja) | 2026-01-06 |
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Family Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP2024042554A Active JP7794872B2 (ja) | 2024-03-18 | 2024-03-18 | 二酸化炭素回収装置 |
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Citations (5)
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|---|---|---|---|---|
| JP2011104489A (ja) | 2009-11-16 | 2011-06-02 | Energy Products Co Ltd | 吸着塔 |
| JP2017528318A (ja) | 2014-07-10 | 2017-09-28 | クライムワークス アーゲー | 二酸化炭素回収のための水蒸気アシスト真空脱着プロセス |
| JP2023142937A (ja) | 2022-03-25 | 2023-10-06 | 株式会社豊田中央研究所 | ガス吸着装置、ガス吸着方法 |
| WO2024122500A1 (ja) | 2022-12-06 | 2024-06-13 | 本田技研工業株式会社 | 二酸化炭素回収装置 |
| JP2025021536A (ja) | 2023-08-01 | 2025-02-14 | 株式会社豊田中央研究所 | 吸着塔制御装置、ガス分離装置、複数の吸着塔の制御方法、及びコンピュータプログラム |
-
2024
- 2024-03-18 JP JP2024042554A patent/JP7794872B2/ja active Active
-
2025
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- 2025-02-27 CN CN202510227540.1A patent/CN120662063A/zh active Pending
Patent Citations (5)
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|---|---|
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