JP7797236B2 - 車両外装品用ヒータ及び車両外装品用ヒータの製造方法 - Google Patents
車両外装品用ヒータ及び車両外装品用ヒータの製造方法Info
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Description
ここで、上記車両外装品に氷雪が付着すると電磁波が減衰され、上記装置の検出性能が低下する問題がある。そこで、電磁波の透過性を確保しつつ、氷雪を溶かすことのできる車両外装品用ヒータが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
すなわち、上記課題を解決する車両外装品用ヒータの製造方法は、電磁波を送信及び受信する装置が搭載された車両において、前記電磁波の送信方向における前記装置の前方に配置され、かつ電磁波透過性を有する車両外装品に組込まれる車両外装品用ヒータであり、電磁波透過性を有するヒータ基材と、導電性発熱材料により前記ヒータ基材に対し網状に形成され、かつ前記送信方向における前記車両外装品の前方から透けて見える態様で前記車両外装品に組込まれる網状部とを備え、前記網状部が、縦横に並べられた複数の網目を備え、複数の前記網目が、断線されていない通常網目と、自身の一部のみが断線されている断線網目とを有する車両外装品用ヒータを製造する方法であって、導電性発熱材料からなる箔を前記ヒータ基材に貼る箔貼り工程と、前記箔貼り工程を経た前記箔に対しパターニング加工を行なうことで、前記網状部を形成するパターニング工程とを備え、前記パターニング工程では、前記網状部の形成に際し、複数の前記断線網目が配列されてなる非導通部を複数箇所に形成し、隣り合う前記非導通部の間の複数の前記通常網目により、電流が流れる電流経路を形成する。
箔貼り工程では、導電性発熱材料からなる箔、例えば銅箔がヒータ基材に貼られる。
上記の構成によるように、電流経路が、電流の流れ方向における複数箇所で屈曲されることで、屈曲されない場合に比べ、電流経路の長さを長くすることが可能となる。電流経路の抵抗を、目的とする発熱量が得られる値に調整しやすくなる。
また、両電極部は網状部の外周縁部に配置されているため、網状部の外観に影響しにくい。
そして、上記の条件を満たす箇所に、発熱に関与しない模擬網目が配置されることで、網状部において、発熱に関与しない箇所が拡大する。しかも、模擬網目は非導通部に隣接する。従って、模擬網目の分、網状部のうち、発熱に関与しない領域が拡張される。
以下、車両外装品用ヒータを、車両のエンブレムに用いられるエンブレム用ヒータ(以下、単に「ヒータ」という)に具体化した第1実施形態について、図1~図10を参照して説明する。
図3に示すように、網状部31は、互いに平行に離間した状態で配列された複数の第1導線部32と、各第1導線部32に対し交差し、かつ互いに平行に離間した状態で配列された複数の第2導線部33とを備えている。
図8に示すように、レジスト層55は絶縁材料からなり、接着層29上であって、網状部31の周りに形成されており、網状部31を被覆している。
ヒータ25は、箔貼り工程、パターニング工程及びレジスト層形成工程を経ることによって製造される。
図6に示すように、箔貼り工程では、本体部27の後面と、延出部28の後面とに対し上記OCAが貼付けられることによって、ヒータ基材26の後面の全面に接着層29が形成される。
次に、図6及び図7に示すように、上記箔61に対し、パターニング加工が行なわれる。パターニング加工は、フォトリソグラフィ及び光学マスクのプロセスを行なうことで、箔61のうち、不要な部分を除去する加工法である。
レジスト層形成工程では、図8に示すように、接着層29上であって、網状部31の周りにソルダーレレジスト等が塗布されることによって、網状部31を被覆するレジスト層55が形成される。
上記ヒータ25が組込まれたエンブレム20は、次のエンブレム基材成形工程及び被覆工程を経ることによって形成される。
エンブレム基材成形工程では、図示はしないが、上記ヒータ25が、エンブレム基材23の前面の形状に概ね対応した形状をなるように予備賦形される。この予備賦形に際しては、例えば、エンブレム基材23の前面の形状と概ね同様の形状を自身の前面に有する治具(図示略)が用いられる。ヒータ25が加熱されて軟化させられ、上記治具に対し、接触した状態又は接近した状態で配置される。軟化状態のヒータ25が治具側へ真空吸引される。すると、ヒータ25が、上記治具の前面に密着させられることで、エンブレム基材23の前面の形状に概ね対応した形状に予備賦形される。
上記のように、予備賦形され、かつバインダ層56が形成されたヒータ25をインサート部材としてエンブレム基材23がインサート成形される。このインサート成形に際しては、図9に示すように、固定型62及び可動型63を備える金型60が用いられる。可動型63が固定型62から離間させられ、バインダ層56の形成されたヒータ25が固定型62に配置される。金型60が型締めされると、バインダ層56と可動型63との間にキャビティ64が形成される。このキャビティ64に対し、エンブレム基材23を形成するための溶融状態の樹脂材料、この場合、PCが射出されて、充填される。溶融樹脂が硬化されることにより、図10に示すように、バインダ層56の後方にエンブレム基材23が樹脂成形される。すると、エンブレム基材23がヒータ25に対しバインダ層56を介して付着した中間体65が得られる。
図10に示すように、被覆工程では、中間体65のヒータ25が、前方から保護部57によって覆われる。より詳しくは、被覆工程では、保護部57が、遠赤外線、接触加熱等によって加熱される。加熱により軟化した保護部57が、上記中間体65におけるヒータ基材26の前面に接触した状態、又は接近した状態で配置される。
このようにして得られたエンブレム20は、取付部においてフロントグリル11又は車体に取付けられる。このエンブレム20では、保護部57がヒータ25よりも前方に位置する。保護部57の樹脂シート58は、ヒータ基材26の前面の形状に対応した形状に賦形されて、前方からヒータ基材26を覆っている。保護部57は、エンブレム本体部22に対し、前方から飛び石等が衝突して衝撃が加わった場合に、その衝撃を受け止める。保護部57は、上記衝突による衝撃から、ヒータ25、特に網状部31を保護する。
図4に示すように、通常網目38では、いずれの線分34,36も分断されていない。通常網目38では、電流が各線分34,36に沿って流れることが可能である。
そして、エンブレム20の意匠面21に氷雪が付着した場合には、外部機器から電力がコネクタピン、接続部及び電極部51,52を介してヒータ25に供給される。一方の電極部51から電流が、通常網目38を通って電流経路44に沿って屈曲しながら、すなわち、向きを変えながら、他方の電極部52に向けて流れる。電流が流れた通常網目38は発熱する。電流は、隣り合う非導通部43間の複数の通常網目38を流れるため、網状部31の広い領域が発熱する。この熱の一部は、図5に示すように、接着層29、ヒータ基材26及び保護部57を介してエンブレム20の意匠面21に伝達される。この熱により、上記意匠面21に付着している氷雪が溶かされる。氷雪によるミリ波の減衰を抑制し、氷雪の付着が原因でミリ波レーダ装置13の検出性能が低下するのを抑制できる。
(1)ヒータの一形態として、上記第1実施形態とは異なり、ヒータ線をヒータ基材上に配線したタイプが知られている。ヒータ線は、銅等の導電性発熱材料からなる線状の発熱部と、ウレタン樹脂等の樹脂材料からなり、かつ発熱部を被覆する被覆部とからなる。
これに対し、第1実施形態では、銅等の導電性発熱材料からなる箔61を、接着層29によりヒータ基材26に貼付け、この箔61をパターニング加工することによって、網状部31、電極部51,52等を形成している。そのため、ヒータ線をヒータ基材上に這わせる場合に比べ、低コストで網状部31等を簡単に形成することができる。
ここで、仮に、網状部31が通常網目38のみによって構成される場合には、電流は一方の電極部51から他方の電極部52に向けて真っ直ぐに流れることとなり、電流経路44が短くなってしまう。
次に、車両外装品用ヒータを、車両のエンブレムに用いられるヒータに具体化した第2実施形態について、図11~図13を参照して説明する。なお、図11及び図12では、網状部31における網目(通常網目38、断線網目41及び模擬網目45)の図示が省略されている。
第2実施形態では、図13に示すように、網状部31が第1実施形態よりも小さな網目によって構成されている。表現を変えると、網目を構成する線分の長さが、第2実施形態では第1実施形態よりも短く設定されている。網目が細かくなるに従い、ミリ波が透過しにくくなる。
第2実施形態でも、第1実施形態と同様に、図11及び図13に示すように、網状部31が複数の通常網目38、複数の断線網目41、及び複数の模擬網目45(図示略)を備えている。第2実施形態では、模擬網目45は、網状部31の左右両側部に位置している。詳しくは、模擬網目45は、網状部31において最も左側に位置する非導通部43よりも左方の網目と、最も右側に位置する非導通部43より右方の網目とによって構成されている。
第2実施形態では、非導通部43の配置態様と、電流経路44の形状とが第1実施形態と異なる。しかし、ヒータ25に供給された電流が、一方の電極部51から他方の電極部52に向けて、向きを複数回変えながら流れる点と、電流が流れた通常網目38が発熱する点とは、第1実施形態と同様である。
なお、上記実施形態は、これを以下のように変更した変更例として実施することもできる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
また、網状部31における各第2導線部33は、水平線に対し、斜めに交差する方向へ延びてもよい。
・網状部31を構成する各網目が長方形状に形成されてもよい。この場合、線分34の長さと線分36の長さとが異ならせられる。
・ヒータ25が組込まれる車両外装品は、車外の物体を検出するための電磁波を送信及び受信する装置が搭載された車両に配置され、かつ電磁波の透過性を有する車両外装品であればよい。この場合、装置が送信及び受信する電磁波には、ミリ波のほかにも、赤外線等の電磁波が含まれる。
13…ミリ波レーダ装置(装置)
20…エンブレム(車両外装品)
25…ヒータ(車両外装品用ヒータ)
26…ヒータ基材
31…網状部
32…第1導線部
33…第2導線部
34,36…線分
38…通常網目
41…断線網目
43…非導通部
44…電流経路
45…模擬網目
51,52…電極部
61…箔
Claims (6)
- 電磁波を送信及び受信する装置が搭載された車両において、前記電磁波の送信方向における前記装置の前方に配置され、かつ電磁波透過性を有する車両外装品に組込まれる車両外装品用ヒータであって、
電磁波透過性を有するヒータ基材と、導電性発熱材料により前記ヒータ基材に対し網状に形成され、かつ前記送信方向における前記車両外装品の前方から透けて見える態様で前記車両外装品に組込まれる網状部とを備え、
前記網状部は、縦横に並べられた複数の網目を備え、
複数の前記網目は、断線されていない通常網目と、自身の一部のみが断線されている断線網目とを有し、
前記網状部は、複数の前記断線網目が配列されてなる非導通部を複数箇所に有しており、隣り合う前記非導通部の間の複数の前記通常網目により、電流が流れる電流経路が形成されている車両外装品用ヒータ。 - 前記電流経路は、前記電流の流れ方向における複数箇所で屈曲している請求項1に記載の車両外装品用ヒータ。
- 前記網状部の外周縁部には一対の電極部が配置されており、
前記電流の流れ方向における前記電流経路の上流端に位置する前記通常網目が、一方の前記電極部に接続され、下流端に位置する前記通常網目が、他方の前記電極部に接続されている請求項1又は2に記載の車両外装品用ヒータ。 - 前記網状部は、互いに平行に離間した状態で配列された複数の第1導線部と、各第1導線部に対し交差し、かつ互いに平行に離間した態で配列された複数の第2導線部とを備え、
隣り合う2本の前記第1導線部と、隣り合う2本の前記第2導線部とで囲まれた領域には、4本の線分からなり、かつ前記通常網目又は前記断線網目を構成する矩形の網目が形成され、
前記断線網目では、少なくとも1本の前記線分が、同線分の一部において分断されている請求項1~3のいずれか1項に記載の車両外装品用ヒータ。 - 前記網状部における複数の前記網目は、発熱に関与しない模擬網目をさらに有しており、
前記模擬網目は、前記非導通部を挟んで前記電流経路とは反対側に隣接する箇所に配置されている請求項1~4のいずれか1項に記載の車両外装品用ヒータ。 - 電磁波を送信及び受信する装置が搭載された車両において、前記電磁波の送信方向における前記装置の前方に配置され、かつ電磁波透過性を有する車両外装品に組込まれる車両外装品用ヒータであり、
電磁波透過性を有するヒータ基材と、導電性発熱材料により前記ヒータ基材に対し網状に形成され、かつ前記送信方向における前記車両外装品の前方から透けて見える態様で前記車両外装品に組込まれる網状部とを備え、
前記網状部が、縦横に並べられた複数の網目を備え、複数の前記網目が、断線されていない通常網目と、自身の一部のみが断線されている断線網目とを有する車両外装品用ヒータを製造する方法であって、
導電性発熱材料からなる箔を前記ヒータ基材に貼る箔貼り工程と、
前記箔貼り工程を経た前記箔に対しパターニング加工を行なうことで、前記網状部を形成するパターニング工程とを備え、
前記パターニング工程では、前記網状部の形成に際し、複数の前記断線網目が配列されてなる非導通部を複数箇所に形成し、隣り合う前記非導通部の間の複数の前記通常網目により、電流が流れる電流経路を形成する車両外装品用ヒータの製造方法。
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