以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この場合、画像形成装置としてのプリンタについて説明する。
図2は本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの概念図である。
図において、10はプリンタであり、該プリンタ10は、画像形成装置本体部としてのプリンタ本体部Mb、ロール状の媒体としてのロール紙12を支持する媒体支持部としてのロール紙支持部Fd、及び該ロール紙支持部Fdと前記プリンタ本体部Mbとの間に配設された給紙部Spを備える。
前記ロール紙12は、任意のサイズ(幅及び長さ)並びに厚さの媒体としての図示されない長尺状の用紙を巻くことによって形成され、繰出装置14によって回転自在に保持され、前記給紙部Spによって、ロール紙支持部Fdからプリンタ本体部Mbに用紙が給紙される。
前記繰出装置14から繰り出され、給紙部Spによって給紙された用紙は、前記ロール紙支持部Fd、給紙部Sp及びプリンタ本体部Mbにわたって形成された媒体搬送路としての用紙搬送路Rtに沿って搬送される。
前記給紙部Spにおいて、16は用紙搬送路Rtの下方で用紙を案内する下方案内部、17は、ヒンジhgによって下方案内部16に対して揺動自在に配設され、用紙搬送路Rtの上方で用紙を案内する上方案内部である。該上方案内部17は、給紙部Spで紙詰まりが発生したときに用紙搬送路Rtを開放するためのジャム解除カバーとして機能する。
そして、給紙部Spには、前記下方案内部16に配設されたローラra、及び上方案内部17に配設されたローラrbから成る第1の搬送部材としての搬送ローラ対m1が配設され、該搬送ローラ対m1によって搬送された用紙がプリンタ本体部Mbに給紙される。
該プリンタ本体部Mbにおいて、Csは前記プリンタ本体部Mbの筐体、Bdは、筐体Cs内に形成されたプリンタ10の本体、すなわち、装置本体、20は、装置本体Bdの下部に配設され、プリンタ10の制御装置の主要部を構成する制御基板部である。
前記筐体Csは、前壁Wf、背壁Wr、頂壁Wt等から成り、前記前壁Wfに、ロール紙支持部Fdから給紙された用紙を受けるための給紙口h1が形成され、背壁Wrに、プリンタ本体部Mbにおいて画像が形成された用紙を排出するための排出口h2が形成される。
また、Cuは前壁Wfに隣接させて配設されたカッタユニットであり、該カッタユニットCuは、給紙口h1を介して給紙された用紙を搬送する第2の搬送部材として搬送ローラ対m2、及び該搬送ローラ対m2より下流側に配設され、用紙を所定の長さにカットする回転式のカッタ23を備える。
前記カッタユニットCuより下流側には第3の搬送部材としての搬送ローラ対m3が配設され、該搬送ローラ対m3より下流側には、用紙の前端を検出し、用紙への画像の書出し位置を設定するための第1の媒体検出部としての書出センサs1が配設され、該書出しセンサs1より下流側には画像形成部Q1が配設される。
該画像形成部Q1は、用紙搬送路Rtにおける上流側から下流側にかけて配設された複数の、本実施の形態においては、イエロー、マゼンタ及びシアンの3個の画像形成ユニット21Y、21M、21C、該各画像形成ユニット21Y、21M、21Cに配設された像担持体としての感光体ドラム22、該感光体ドラム22と対向させて配設された露光装置としてのLEDヘッド24、並びに各画像形成ユニット21Y、21M、21Cの下方に配設された転写ユニットu1を備える。
前記各LEDヘッド24は、印刷データに基づいて感光体ドラム22を露光し、感光体ドラム22の表面に選択的に光を照射し、潜像としての静電潜像を形成する。
そして、30は、用紙搬送路Rtにおける画像形成部Q1より下流側に配設された定着装置としての定着器である。該定着器30は、第1の定着部材としての加熱ローラ31、及び第2の定着部材としての加圧ローラ32を備える。
前記用紙搬送路Rtにおける定着器30より下流側には、背壁Wrに隣接させて排出部材としての排出ローラ対m4が配設され、該排出ローラ対m4より下流側には、用紙の後端を検出する第2の媒体検出部としての排出センサs2が配設される。
次に、前記画像形成ユニット21Y、21M、21Cについて説明する。
図3は本発明の第1の実施の形態における画像形成ユニットの概念図である。なお、画像形成ユニット21Y、21M、21Cは、現像剤としての後述されるトナーの色が異なるだけでいずれも同じ構造を有するので、図3においては画像形成ユニット21Yだけを図示する。
画像形成ユニット21Y、21M、21Cは、画像形成ユニット21Y、21M、21Cの本体、すなわち、ユニット本体33、及び該各ユニット本体33と一体に形成された現像剤収容装置としてのトナー収容装置Ctを備える。
該トナー収容装置Ctは、各色の図示されない新品のトナーを収容する図示されない第1の現像剤収容部としてのトナー収容室、及び該トナー収容室に隣接させて配設され、廃棄現像剤としての廃トナーを収容する第2の現像剤収容部としての廃トナーボックスBxを備える。
また、前記画像形成ユニット21Y、21M、21Cは、後述されるドラムカウンタCd(図1)を備え、該ドラムカウンタCdのカウント値が上限値に達するか、前記廃トナーボックスBxが満杯になるかすると、操作者は、画像形成ユニット21Y、21M、21Cを交換するよう促される。
本実施の形態において、前記トナーは、ポリエステル樹脂、着色剤、帯電制御剤及び離型剤によって粉砕法で形成された、平均粒径が7〔μm〕の粉砕形状を有するトナー粒子、及び該トナー粒子に添加された疎水シリカ等の外添剤から成る。
前記ユニット本体33内には、回転自在に配設された前記感光体ドラム22、該感光体ドラム22に当接させて回転自在に配設された帯電装置としての帯電ローラ34、前記感光体ドラム22に当接させて回転自在に配設され、トナーを担持する現像剤担持体としての現像ローラ36、該現像ローラ36に当接させて回転自在に配設された供給部材としての供給ローラ38、現像ローラ36に圧接させて配設された現像剤規制部材としての現像ブレード39、感光体ドラム22に当接させて配設された第1のクリーニング部材としてのクリーニングブレード41、該クリーニングブレード41の下方において回転自在に配設され、前記廃トナーを前記廃トナーボックスBxに搬送する廃棄現像剤搬送部材としての搬送コイル43、帯電ローラ34に当接させて配設され、帯電ローラ34に付着したトナーを除去する第2のクリーニング部材としてのクリーニングローラ44等を備える。
前記感光体ドラム22は、後述される駆動部としてのベルトモータM1(図1)を駆動することによって矢印A方向に回転させられる。
前記帯電ローラ34は感光体ドラム22の表面を一様に帯電させる。そのために、帯電ローラ34には、後述される第1の電圧制御部としての帯電電圧制御部Eaによって第1のプロセス電圧としての帯電電圧Vchが印加される。
前記現像ローラ36は、金属製のシャフト、及び該シャフトの外周に配設された、ゴム硬度が70〔°〕(アスカーC)の半導電性のウレタンゴムから成る弾性体によって形成され、LEDヘッド24によって露光されることによって感光体ドラム22の表面に形成された静電潜像にトナーを付着させることによって静電潜像を現像し、可視像である各色の現像剤像としてのトナー像を形成する。そのために、現像ローラ36には、後述される第2の電圧制御部としての現像電圧制御部Ebによって第2のプロセス電圧としての現像電圧Vdbが印加される。
前記供給ローラ38は、現像ローラ36と同じ方向に回転させられ、前記トナー収容室からユニット本体33に供給されたトナーを現像ローラ36に供給するとともに、トナーを摩擦帯電させる。そのために、供給ローラ38には、後述される第3の電圧制御部としての供給電圧制御部Ecによって第3のプロセス電圧としての供給電圧Vspが印加される。
前記現像ブレード39は、供給ローラ38によって現像ローラ36に供給されたトナーを薄層化し、現像剤層としてのトナー層を形成する。そのために、現像ブレード39には、後述される第4の電圧制御部としての規制電圧制御部Edによって第4のプロセス電圧としての規制電圧Vreが印加される。
前記クリーニングブレード41は、感光体ドラム22上に残留したトナー、劣化し、現像ローラ36によって感光体ドラム22に付着させられたトナー等を掻き取り、廃トナーとして除去する。
次に、前記転写ユニットu1について説明する。
該転写ユニットu1は、駆動ローラR1、従動ローラR2、駆動ローラR1及び従動ローラR2によって走行自在に張設され、走行に伴って用紙を搬送するベルト26、該ベルト26を介して前記各感光体ドラム22と対向させて回転自在に配設された転写部材としての転写ローラ27、前記ベルト26と対向させて配設された第3のクリーニング部材としてクリーニングブレード28等を備える。
前記転写ローラ27は、感光体ドラム22に形成された各色のトナー像を用紙に転写する。
そのために、転写ローラ27には、後述される第5の電圧制御部としての転写電圧制御部Eeによって第5のプロセス電圧としての転写電圧Vtrが印加される。
前記クリーニングブレード28は、ベルト26に付着したトナー等を掻き取り、除去する。
次に、前記構成のプリンタ10の動作について説明する。
前記ロール紙支持部Fdにおいて、用紙が、繰出装置14によって用紙搬送路Rtに繰り出され、搬送ローラ対m1によって搬送され、給紙部Spによってプリンタ本体部Mbに給紙される。プリンタ本体部Mb内において、用紙は、搬送ローラ対m2によって搬送されてカッタユニットCuに送られ、所定のタイミングでカットされる。
カットされた用紙は、搬送ローラ対m3によって画像形成部Q1に送られ、該画像形成部Q1においてベルト26によって搬送され、各画像形成ユニット21Y、21M、21Cの感光体ドラム22と転写ユニットu1の転写ローラ27との間を搬送される。
各画像形成ユニット21Y、21M、21Cにおいては、感光体ドラム22の表面が、帯電ローラ34によって一様に帯電させられ、LEDヘッド24によって露光されて、感光体ドラム22上に静電潜像が形成される。
また、各画像形成ユニット21Y、21M、21Cにおいて、各トナー収容装置Ctからユニット本体33内に供給されたトナーが、供給ローラ38の回転に伴って帯電させられながら現像ローラ36に供給され、現像ローラ36上において現像ブレード39によって薄層化され、感光体ドラム22上の前記静電潜像に静電的に付着させられて各色のトナー像を形成する。
そして、転写ユニットu1において、各転写ローラ27に転写電圧Vtrが印加されるのに伴って、各感光体ドラム22上に形成された各色のトナー像が、静電気力によって、順次重ねて用紙に転写され、用紙にカラーのトナー像が形成される。
続いて、用紙は定着器30に送られ、該定着器30において、カラーのトナー像が、加熱ローラ31によって加熱され、加圧ローラ32によって用紙に押し付けられて定着させられて、用紙にカラーの画像が形成される。定着器30から排出された用紙は、排出ローラ対m4によって排出口h2から装置本体Bd外に排出される。
ところで、高温環境下で印刷が行われた後、プリンタ10が低温環境に放置され、その後、低温環境下で印刷が行われると、現像ローラ36の回転周期で画像に白帯(横白帯)が形成され、画像品位が低下してしまう。
特に、プリンタ10を長期間使用し、累積の印刷枚数、すなわち、累積印刷枚数が10000〔枚〕以上になると、白帯の形成が顕著になる。
そこで、本実施の形態においては、高温環境下で印刷が行われた後、プリンタ10が低温環境に放置され、その後、低温環境下で印刷が行われる場合に、現像ローラ36に印加される現像電圧Vdbが補正され、絶対値が大きくされるようになっている。
次に、プリンタ10の制御装置について説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの制御ブロック図である。
図において、10はプリンタ、PCは、有線又は無線のLAN等によってプリンタ10に接続された情報入力装置としての、かつ、上位装置としてのホストコンピュータである。
また、50は制御部、IFは、プリンタ10とホストコンピュータPCとを接続し、ホストコンピュータPCから、印刷データ、印刷命令(制御コマンド)等から成る印刷ジョブを受信したり、プリンタ10のステータス情報をホストコンピュータPCに送信したりする通信部としてのインタフェース部、53は第1の記憶部としてのROM(Read Only Memory)、54は第2の記憶部としてのRAM(Random Access Memory)、55は、年月日及び時刻から成る日時を計時したり、経過時間を計時したりする計時装置(タイマ)、56は操作・表示部としての操作パネル、s3は、前記装置本体Bd(図2)内の温度を後述される装置内温度T1として検出する第1の環境情報取得部としての、かつ、第1の温度検出部としての温度センサ、s4は、装置本体Bd内の湿度を装置内湿度として検出する第2の環境情報取得部としての、かつ、湿度検出部としての湿度センサ、s5は、前記ベルト26の温度をベルト温度として検出する第3の環境情報取得部としての、かつ、第2の温度検出部としてのベルト温度センサである。
該ベルト温度センサs5は、ベルト26の走行方向における、所定の画像形成ユニット、本実施の形態においては、画像形成ユニット21Cより下流側においてベルト26と近接させて配設され、前記温度センサs3及び湿度センサs4は画像形成ユニット21Cの近傍に配設される。
また、図において、Eaは帯電ローラ34に前記帯電電圧Vchを印加する帯電電圧制御部、Ebは現像ローラ36に前記現像電圧Vdbを印加する現像電圧制御部、Ecは供給ローラ38に前記供給電圧Vspを印加する供給電圧制御部、Edは現像ブレード39に前記規制電圧Vreを印加する規制電圧制御部、Eeは転写ローラ27に前記転写電圧Vtrを印加する転写電圧制御部、Dr1はLEDヘッド24を駆動する露光制御部、Dr2は、前記ベルトモータM1を駆動するモータ制御部である。
前記ベルトモータM1が駆動されると、駆動ローラR1が駆動されてベルト26が走行させられるとともに、感光体ドラム22が回転させられ、感光体ドラム22の回転に伴って帯電ローラ34が連回りで回転させられる。なお、本実施の形態においては、感光体ドラム22、現像ローラ36及び供給ローラ38の一方の端部に、回転を伝達するための図示されないギヤが配設され、現像ローラ36及び供給ローラ38の各ギヤと感光体ドラム22のギヤとが噛合させられる。したがって、感光体ドラム22が回転させられると、現像ローラ36及び供給ローラ38が連動して回転させられる。
前記制御部50は、演算装置としての図示されないCPU(Central Processing Unit)、図示されない入出力ポート、感光体ドラム22の累積の回転数を計数するドラムカウンタCd等を備え、プリンタ10の全体の制御を行うとともに、ROM53に記録されたプログラム(ソフトウェア)、制御データ等に基づいて各種の処理を行う。
前記ROM53には、前記プログラムのほかに、制御部50が前記各種の処理を行うために必要な設定値、閾値等が記録されるだけでなく、後述される情報処理部Pr2によって取得される情報である後述される抵抗上昇判定情報、及び前記現像電圧Vdbを補正するための後述される現像電圧補正値テーブルTb1(図5)等のテーブルが記録される。
なお、本実施の形態においては、ROM53として、書き換え可能なフラッシュROM等が使用される。
そして、前記RAM54には、前記印刷データに基づいて生成され、印刷を行うための画像データのほかに、プログラムの実行に伴って生成される各種情報、前記抵抗上昇判定情報が一時的に記録される。
なお、RAM54は、前記CPUが演算を行う際にワークエリアとして機能する。
前記操作パネル56は、操作者がプリンタ10への指示を入力するためのスイッチ、キー等から成る操作部58、及びプリンタ10の状態を表示するためのLED画面等から成る表示部59を備える。なお、操作パネル56がタッチパネルによって形成されている場合、表示部59は操作部としても機能する。
また、前記制御部50は、印刷処理部Pr1、情報処理部Pr2、抵抗上昇判定処理部Pr3、電圧制御処理部Pr4等を備える。
前記印刷処理部Pr1は、印刷処理を行い、ホストコンピュータPCから印刷ジョブを受信すると、印刷ジョブごとに印刷データを画像データに変換し、該画像データに基づいてLEDヘッド24を駆動して用紙に画像を形成し、印刷を行う。
前記情報処理部Pr2は、情報処理を行い、ホストコンピュータPCから印刷ジョブを受信するたびに、現像ローラ36の表面の抵抗が上昇しているかどうかを判定するための抵抗上昇判定情報を取得し、該抵抗上昇判定情報を、ROM53に記録したり、ROM53から読み出したりする。
前記抵抗上昇判定情報は、計時装置55によって計時された日時、温度センサs3によって検出された装置内温度、湿度センサs4によって検出された装置内湿度、ベルト温度センサs5によって検出されたベルト温度、及びドラムカウンタCdによって計数された累積カウント値で表される累積印刷枚数から成る。
本実施の形態においては、インタフェース部IFが現時点においてホストコンピュータPCから受信した印刷ジョブを現印刷ジョブjob(n)(n≧3)とし、該現印刷ジョブjob(n)を基準として、一つ前に受信された印刷ジョブを前印刷ジョブjob(n-1)とし、該前印刷ジョブjob(n-1)の受信が終了した時点から遡り、所定の時間、本実施の形態においては、10〔時間〕を越えない範囲において受信された最も古い印刷ジョブを先行印刷ジョブjob(n-(1+m))(m:1以上の任意の数)とする。
そして、インタフェース部IFが前記現印刷ジョブjob(n)を受信したときを第1のタイミングとし、印刷処理部Pr1が前記前印刷ジョブjob(n-1)の印刷を終了したときを第2のタイミングとし、印刷処理部Pr1が前記先行印刷ジョブjob(n-(1+m))の印刷を終了したときを第3のタイミングとしたとき、前記情報処理部Pr2は、第1のタイミングで、第1のタイミングにおける、日時D1、装置内温度T1、装置内湿度H1及びベルト温度t1から成る抵抗上昇判定情報を取得し、第2のタイミングで、第2のタイミングにおける、日時D2、装置内温度T2、装置内湿度H2、ベルト温度t2及び累積印刷枚数Pn1から成る抵抗上昇判定情報を取得し、第3のタイミングで、第3のタイミングにおける、日時D3、装置内温度T3、装置内湿度H3、ベルト温度t3及び累積印刷枚数Pn2を取得する。
前記抵抗上昇判定処理部Pr3は、抵抗上昇判定処理を行い、累積印刷枚数Pn1、Pn2が所定の量以上、本実施の形態においては、10000〔枚〕以上になると、情報処理部Pr2によって取得された各抵抗上昇判定情報に基づいて、現像ローラ36の表面の抵抗が上昇しているかどうかを判断する。
そのために、抵抗上昇判定処理部Pr3は、累積印刷枚数Pn1から累積印刷枚数Pn2を減算して印刷枚数ΔPn
ΔPn=Pn1-Pn2〔枚〕
を算出し、日時D1から日時D2を減算して、日時D2から日時D1までのプリンタ10の放置時間ΔD
ΔD=D1-D2〔時間〕
を算出し、ベルト温度t2からベルト温度t1を減算して温度差t
t=t2-t1
を算出し、装置内湿度H2から装置内湿度H1を減算して湿度差h
h=H2-H1
を算出する。
そして、抵抗上昇判定処理部Pr3は、印刷枚数ΔPnが1000〔枚〕以上であるかどうか、放置時間ΔDが24〔時間〕以上であるかどうか、及び温度差tが20〔℃〕以上であるかどうかを判断し、印刷枚数ΔPnが1000〔枚〕以上であり、放置時間ΔDが24〔時間〕以上であり、温度差tが20〔℃〕以上である場合、高温環境において所定の量以上の印刷が行われた後、低温環境において所定の時間以上プリンタ10が放置されたので、現像ローラ36の抵抗が上昇していると判断する。
なお、放置時間ΔDが24〔時間〕未満であるか、又は温度差tが20〔℃〕未満である場合、及び温度差tが10〔℃〕以上であり、かつ、湿度差hが15〔%〕以上である場合も、抵抗上昇判定処理部Pr3は現像ローラ36の抵抗が上昇していると判断する。
前記電圧制御処理部Pr4は、抵抗上昇判定処理部Pr3によって、現像ローラ36の表面の抵抗が上昇していると判断された場合に、電圧制御処理を行い、現像ローラ36に印加される現像電圧Vdbを補正し、絶対値を大きくする。
そのために、電圧制御処理部Pr4は、前記現像電圧補正値テーブルTb1を参照し、温度差t及び湿度差hに対応させて現像電圧Vdbを補正し、絶対値を大きくする。
また、電圧制御処理部Pr4は、現像電圧Vdbを補正した印刷が開始されてから所定の量以上の印刷、本実施の形態においては、200〔枚〕以上の印刷が行われると、現像電圧Vdbを補正前の値に変更する。
次に、プリンタ10の置かれた環境の変化、プリンタ10の放置等に伴う、現像ローラ36の表面の抵抗が上昇する可能性、すなわち、抵抗上昇リスクについて説明する。
図4は本発明の第1の実施の形態における抵抗上昇リスクについて説明するための図である。
図から分かるように、印刷枚数ΔPn〔枚〕が少ない場合、現像ローラ36上のトナー層の厚さが大きくなりにくく、感光体ドラム22と現像ローラ36とのニップ部においてトナーに加わるニップ圧がその分低くなり、トナーが凝集しにくくなるので、現像ローラ36の表面の抵抗は上昇しにくい。したがって、抵抗上昇リスクは低い。
また、印刷枚数ΔPn〔枚〕が多く、装置内温度T1が高く、低温環境における放置時間ΔDが長く、装置内温度T2が低く、温度差tが小さい場合、画像形成ユニット21Y、21M、21Cの付近の温度変化が小さいので、抵抗上昇判定処理部Pr3による抵抗上昇判定処理の対象外であり、抵抗上昇リスクは低い。
そして、印刷枚数ΔPn〔枚〕が多く、装置内温度T1が高く、低温環境における放置時間ΔDが長く、装置内温度T2が高く、温度差tが大きい場合、画像形成ユニット21Y、21M、21Cの付近の温度変化が大きいので、抵抗上昇リスクは高い。
また、印刷枚数ΔPn〔枚〕が多く、装置内温度T1が高く、低温環境における放置時間ΔDが長く、装置内温度T2が高く、温度差tが小さく、湿度差hが大きい場合、画像形成ユニット21Y、21M、21Cの付近の温度変化は小さいが、湿度変化が大きいので、抵抗上昇リスクは高い。
そして、印刷枚数ΔPn〔枚〕が多く、装置内温度T1が高く、低温環境における放置時間ΔDが長く、装置内温度T2が高く、温度差tが小さく、湿度差hが小さい場合、画像形成ユニット21Y、21M、21Cの付近の温度変化及び湿度変化が小さいので、抵抗上昇リスクは低い。
また、印刷枚数ΔPn〔枚〕が多く、装置内温度T1が高く、低温環境における放置時間ΔDが短い場合、装置本体Bdが冷えないので、抵抗上昇リスクは低い。
このように、プリンタ10の低温環境における放置時間ΔDが長く、温度差t又は湿度差hが大きい場合、及びプリンタ10が、高温環境下で印刷が行われた後、低温環境に所定の時間以上放置される場合に、抵抗上昇リスクが高くなることが分かる。
そこで、本実施の形態においては、図4における抵抗上昇リスクが高いとされた条件において、前記電圧制御処理部Pr4によって、現像電圧補正値テーブルTb1の温度差t及び湿度差hに対応させて現像電圧Vdbを補正して、後述されるベタ100〔%〕及びドット密度50〔%〕の画像Im1、Im2(図7、8)を形成し、該画像Im1、Im2の濃度を測定し、現像ローラ36の抵抗の上昇による白帯が形成されているかどうかを定量的に確認するようにしている。
図5は本発明の第1の実施の形態における現像電圧補正値テーブルの例を示す図である。
図において、Tb1は現像電圧補正値テーブルであり、該現像電圧補正値テーブルTb1においては、前記温度差tが、
t<10〔℃〕
10〔℃〕≦t<15〔℃〕
15〔℃〕≦t<20〔℃〕
20〔℃〕≦t<25〔℃〕
25〔℃〕≦t<30〔℃〕
30〔℃〕≦t
の範囲に分けられ、前記湿度差hが、
h<5〔%〕
5〔%〕≦h<10〔%〕
10〔%〕≦h<15〔%〕
15〔%〕≦h<20〔%〕
20〔%〕≦h<25〔%〕
25〔%〕≦h
の範囲に分けられ、範囲ごとに現像電圧Vdbの補正値δVdbが設定される。
温度差t及び湿度差hが大きいほど抵抗上昇リスクが高くなると想定されるので、前記補正値δVdbは、温度差t及び湿度差hが大きいほど大きくされる。
なお、現像電圧Vdbは負の値を採るので、補正値δVdbが加算されると、現像電圧Vdbは絶対値が大きくなる。例えば、基準の現像電圧Vdbが-200〔V〕である場合、補正値δVdbが
δVdb=-15〔V〕
であると、補正後の現像電圧Vdbは
Vdb=-200+(-15)
=-215〔V〕
になる。
本実施の形態においては、現像電圧補正値テーブルTb1において、補正値δVdbが、装置内温度T1、T2の温度差τ
τ=T2-T1
及び湿度差hに対応させてではなく、温度差t及び湿度差hに対応させて設定されているが、ベルト温度t1、t2が、装置内温度T1、T2と比較して、環境の変化に応じて変化するまでに時間がかかり、低温に維持される時間が長く、抵抗が上昇しているかどうかを判断するのに適していること、及び現像ローラ36とベルト26との距離が短いことから、補正値δVdbが、温度差t及び湿度差hに対応させて設定されるようになっている。
次に、抵抗上昇リスクが高くなる温度差t及び湿度差hの範囲において、前記電圧制御処理部Pr4によって現像電圧Vdbを補正することなく、用紙に前記画像Im1、Im2を形成した比較例1-1~1-4、及び補正値δVdbに基づいて現像電圧Vdbを補正して用紙に画像Im1、Im2を形成した実施例1-1~1-24について説明する。
〔比較例1-1〕
温度差t及び湿度差hが
t<10〔℃〕
25〔%〕≦h
の範囲である場合に、現像電圧Vdbを補正しなかった。
〔比較例1-2〕
温度差t及び湿度差hが
10〔℃〕≦t<15〔℃〕
15〔%〕≦h<20〔%〕
の範囲である場合に、現像電圧Vdbを補正しなかった。
〔比較例1-3〕
温度差t及び湿度差hが
20〔℃〕≦t<25〔℃〕
h<5〔%〕
の範囲である場合に、現像電圧Vdbを補正しなかった。
〔比較例1-4〕
温度差t及び湿度差hが
20〔℃〕≦t<25〔℃〕
5〔%〕≦h<10〔%〕
の範囲である場合に、現像電圧Vdbを補正しなかった。
〔実施例1-1〕
温度差t及び湿度差hが
10〔℃〕≦t<15〔℃〕
15〔%〕≦h<20〔%〕
の範囲である場合に、現像電圧Vdbを補正した。
〔実施例1-2〕
温度差t及び湿度差hが
10〔℃〕≦t<15〔℃〕
20〔%〕≦h<25〔%〕
の範囲である場合に、現像電圧Vdbを補正した。
〔実施例1-3〕
温度差t及び湿度差hが
10〔℃〕≦t<15〔℃〕
25〔%〕≦h
の範囲である場合に、現像電圧Vdbを補正した。
〔実施例1-4〕
温度差t及び湿度差hが
15〔℃〕≦t<20〔℃〕
15〔%〕≦h<20〔%〕
の範囲である場合に、現像電圧Vdbを補正した。
〔実施例1-5〕
温度差t及び湿度差hが
15〔℃〕≦t<20〔℃〕
20〔%〕≦h<25〔%〕
の範囲である場合に、現像電圧Vdbを補正した。
〔実施例1-6〕
温度差t及び湿度差hが
15〔℃〕≦t<20〔℃〕
25〔%〕≦h
の範囲である場合に、現像電圧Vdbを補正した。
〔実施例1-7〕
温度差t及び湿度差hが
20〔℃〕≦t<25〔℃〕
h<5〔%〕
の範囲である場合に、現像電圧Vdbを補正した。
〔実施例1-8〕
温度差t及び湿度差hが
20〔℃〕≦t<25〔℃〕
5〔%〕≦h<10〔%〕
の範囲である場合に、現像電圧Vdbを補正した。
〔実施例1-9〕
温度差t及び湿度差hが
20〔℃〕≦t<25〔℃〕
10〔%〕≦h<15〔%〕
の範囲である場合に、現像電圧Vdbを補正した。
〔実施例1-10〕
温度差t及び湿度差hが
20〔℃〕≦t<25〔℃〕
15〔%〕≦h<20〔%〕
の範囲である場合に、現像電圧Vdbを補正した。
〔実施例1-11〕
温度差t及び湿度差hが
20〔℃〕≦t<25〔℃〕
20〔%〕≦h<25〔%〕
の範囲である場合に、現像電圧Vdbを補正した。
〔実施例1-12〕
温度差t及び湿度差hが
20〔℃〕≦t<25〔℃〕
25〔%〕≦h
の範囲である場合に、現像電圧Vdbを補正した。
〔実施例1-13〕
温度差t及び湿度差hが
25〔℃〕≦t<30〔℃〕
h<5〔%〕
の範囲である場合に、現像電圧Vdbを補正した。
〔実施例1-14〕
温度差t及び湿度差hが
25〔℃〕≦t<30〔℃〕
5〔%〕≦h<10〔%〕
〔実施例1-15〕
温度差t及び湿度差hが
25〔℃〕≦t<30〔℃〕
10〔%〕≦h<15〔%〕
の範囲である場合に、現像電圧Vdbを補正した。
〔実施例1-16〕
温度差t及び湿度差hが
25〔℃〕≦t<30〔℃〕
15〔%〕≦h<20〔%〕
の範囲である場合に、現像電圧Vdbを補正した。
〔実施例1-17〕
温度差t及び湿度差hが
25〔℃〕≦t<30〔℃〕
20〔%〕≦h<25〔%〕
の範囲である場合に、現像電圧Vdbを補正した。
〔実施例1-18〕
温度差t及び湿度差hが
25〔℃〕≦t<30〔℃〕
25〔%〕≦h
の範囲である場合に、現像電圧Vdbを補正した。
〔実施例1-19〕
温度差t及び湿度差hが
30〔℃〕≦t
h<5〔%〕
の範囲である場合に、現像電圧Vdbを補正した。
〔実施例1-20〕
温度差t及び湿度差hが
30〔℃〕≦t
5〔%〕≦h<10〔%〕
の範囲である場合に、現像電圧Vdbを補正した。
〔実施例1-21〕
温度差t及び湿度差hが
30〔℃〕≦t
10〔%〕≦h<15〔%〕
の範囲である場合に、現像電圧Vdbを補正した。
〔実施例1-22〕
温度差t及び湿度差hが
30〔℃〕≦t
15〔%〕≦h<20〔%〕
の範囲である場合に、現像電圧Vdbを補正した。
〔実施例1-23〕
温度差t及び湿度差hが
30〔℃〕≦t
20〔%〕≦h<25〔%〕
の範囲である場合に、現像電圧Vdbを補正した。
〔実施例1-24〕
温度差t及び湿度差hが
30〔℃〕≦t
25〔%〕≦h
の範囲である場合に、現像電圧Vdbを補正した。
次に、前記比較例1-1~1-4及び実施例1-1~1-24において用紙に形成された画像の評価方法及び評価結果並びに電圧制御処理の判定結果について説明する。
図6は比較例及び実施例における用紙に形成された画像の評価結果並びに電圧制御処理の判定結果を示す図、図7は比較例及び実施例における用紙に形成された画像の評価方法を説明するための第1の図、図8は比較例及び実施例における用紙に形成された画像の評価方法を説明するための第2の図である。
この場合、A4判の用紙「PPR-DA4TDB_55〔kg〕紙」(沖電気工業社製)を横送りで搬送してシアンの画像を形成し、画像の濃度を濃度計「X-rite528」(X-Rite社製)を使用して測定し、画像を評価方法A、Bによって評価した。
図において、Pは横送りで搬送されるA4判の用紙であり、該用紙Pの幅Wpは297〔mm〕、長さLpは210〔mm〕である。
評価方法Aにおいては、図7に示されるような100〔%〕べたの画像Im1を形成し、現像ローラ36(図3)の円周39.7〔mm〕で表される周ピッチLrで白帯Wb1が形成されたかどうかを目視で確認し、白帯Wb1が形成された部分Ar1の濃度OD1、及び白帯Wb1が形成されなかった部分Ar2の濃度OD2を測定し、濃度差ΔODa
ΔODa=OD2-OD1
を算出した。
濃度差ΔODaが0.05未満である場合、白帯Wb1が形成されているのを目視で確認することができないので、画像Im1は良好であるとし、評価結果Aを○とした。
また、濃度差ΔODaが0.05以上、かつ、0.10未満である場合、目を凝らすと白帯Wb1形成されていることを確認することができ、白帯Wb1が形成されていることが気にならないので、画像Im1は許容範囲であるとし、評価結果Aを△とした。
そして、濃度差ΔODaが0.10以上である場合、白帯Wb1が形成されているのを目視で確認することができるので、画像Im1は不良であるとし、評価結果Aを×とした。
一方、評価方法Bにおいては、現像電圧Vdbを補正して図8に示されるような50〔%〕ハーフトーンの画像Im2を形成し、現像ローラ36の円周39.7〔mm〕で表される周ピッチLrで白帯Wb2が形成されたかどうかを目視で確認し、白帯Wb2が形成された部分Ar3の濃度OD3、及び白帯Wb2が形成されなかった部分Ar4の濃度OD4を測定し、濃度差ΔODb
ΔODb=OD4-OD3
を算出した。
濃度差ΔODbが0.05未満である場合、白帯Wb2が形成されているのを目視で確認することができないので、画像Im2は良好であるとし、評価結果Bを○とした。
また、濃度差ΔODaが0.05以上、かつ、0.10未満である場合、目を凝らすと白帯Wb1形成されていることを確認することができ、白帯Wb2が形成されていることが気にならないので、画像Im2は許容範囲であるとし、評価結果を△とした。
そして、濃度差ΔODbが0.10以上である場合、白帯Wb2が形成されているのを目視で確認することができるので、画像Im2は不良であるとし、評価結果Bを×とした。
評価結果A、Bがいずれも○である場合、現像電圧Vdbの補正の効果があったとして、電圧制御処理の総合判定を◎とし、評価結果A、Bのいずれかが×である場合、現像電圧Vdbの補正の効果がなかったとして、電圧制御処理の総合判定を×とし、評価結果A、Bのいずれかが△である場合、白帯Wb1、Wb2を完全に形成されないようにすることはできないが、現像電圧Vdbの補正に効果があるとして、電圧制御処理の総合判定を○とした。
次に、プリンタ10の制御装置の動作について説明する。
図9は本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの制御装置の動作を示す第1のフローチャート、図10は本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの制御装置の動作を示す第2のフローチャート、図11は湿度とトナーの抵抗値との関係を示す図、図12はトナーの密度とトナーの抵抗値との関係を示す図、図13はトナーの密度とトナーの帯電量との関係を示す図、図14はトナーの帯電量と印刷枚数との関係を示す図である。なお、図11において、横軸に湿度を、縦軸にトナーの抵抗値を、図12において、横軸にトナーの密度を、縦軸にトナーの抵抗値を、図13において、横軸にトナーの密度を、縦軸にトナーの帯電量を、図14において、横軸に印刷枚数を、縦軸にトナーの帯電量を採ってある。
まず、インタフェース部IFがホストコンピュータPCから前記現印刷ジョブjob(n)を受信すると(ステップS1)、情報処理部Pr2は、インタフェース部IFが現印刷ジョブjob(n)を受信した前記第1のタイミングにおける抵抗上昇判定情報、すなわち、日時D1、装置内温度T1、装置内湿度H1及びベルト温度t1を、計時装置55、温度センサs3、湿度センサs4及びベルト温度センサs5からそれぞれ読み込むことによって取得し、ROM53に記録する(ステップS2)。
次に、情報処理部Pr2は、前印刷ジョブjob(n-1)の印刷が終了した前記第2のタイミングにおける抵抗上昇判定情報、すなわち、日時D2、装置内温度T2、装置内湿度H2、ベルト温度t2及び累積印刷枚数Pn1をROM53から読み出す(ステップS3)とともに、先行印刷ジョブjob(n-(1+m))の印刷が終了した前記第3のタイミングにおける抵抗上昇判定情報、すなわち、日時D3、装置内温度T3、装置内湿度H3、ベルト温度t3及び累積印刷枚数Pn2をROM53から読み出す(ステップS4)。
そして、抵抗上昇判定処理部Pr3は、印刷枚数ΔPn
ΔPn=Pn1-Pn2〔枚〕
を算出し、日時D3から日時D2までの間に、一定の量である閾値Pth以上の印刷、本実施の形態においては、1000〔枚〕以上の印刷が行われたか、すなわち、印刷枚数ΔPnが1000〔枚〕以上であるかどうかによって、第1の抵抗上昇条件が成立するかどうかを判断する(ステップS5)。
ところで、図11において、L1は、10〔℃〕の低温時における湿度とトナーの抵抗値との関係を表す線であり、L2は、32〔℃〕の高温時における湿度とトナーの抵抗値との関係を表す線である。図11に示されるように、高温時と低温値とで湿度がほぼ等しくなるトナーの抵抗値が10.0〔logΩ〕であるので、トナーの抵抗値が10.0〔logΩ〕より低い8.0〔logΩ〕になると、トナーは、空気中に保持される水分量の影響を受けにくくなり、凝集しにくくなると考えられる。したがって、図12から分かるように、トナーの抵抗値を8.0〔logΩ〕より低くするためには、トナーの密度を0.450〔g・cm-3〕より低くするのが好ましく、図13から分かるように、トナーの密度を0.450〔g・cm-3〕より低くするためには、トナーの帯電量を-15.0〔μC・g-1〕より少なくするのが好ましく、図14から分かるように、トナーの帯電量を-15.0〔μC・g-1〕より少なくためには、印刷枚数を1000〔枚〕より少なくするのが好ましい。
このことから、本実施の形態においては、前記第1の抵抗上昇条件が成立するかどうかを判断するための印刷枚数ΔPnの前記閾値Pthが1000〔枚〕に設定される。実際に、実験において印刷枚数ΔPnを1000〔枚〕未満にした場合は、画像に白帯が形成されることがなかった。
印刷枚数ΔPnが1000〔枚〕以上であり、第1の抵抗上昇条件が成立する場合、抵抗上昇判定処理部Pr3は、プリンタ10の放置時間ΔD
ΔD=D1-D2
を算出し、放置時間ΔDが、所定の時間である閾値ΔDth、本実施の形態においては、24〔時間〕以上であるかどうかによって、第2の抵抗上昇条件が成立するかどうかを判断する(ステップS6)。
放置時間ΔDが24〔時間〕以上であり、第2の抵抗上昇条件が成立する場合、抵抗上昇判定処理部Pr3は、温度差tが第1の閾値ta、本実施の形態においては、20〔℃〕以上であるかどうかによって、第3の抵抗上昇条件が成立するかどうかを判断する(ステップS7)。そして、温度差tが20〔℃〕以上であり、第3の抵抗上昇条件が成立する場合、電圧制御処理部Pr4は、前記現像電圧補正値テーブルTb1を参照し、温度差t及び湿度差hに対応する補正値δVdbを読み出し、現像電圧Vdbを補正する(ステップS8)。続いて、印刷処理部Pr1は、現像電圧Vdbを補正した印刷処理、すなわち、補正モード印刷処理を行う(ステップS9)。
次に、抵抗上昇判定処理部Pr3は、補正モード印刷処理が開始されてから所定の量以上の印刷、本実施の形態においては、200〔枚〕以上の印刷が行われたかどうかによって、第1の電圧補正終了条件が成立するかどうかを判断し(ステップS10)、200〔枚〕以上の印刷が行われ、第1の電圧補正終了条件が成立する場合、電圧制御処理部Pr4は現像電圧Vdbを補正前の値に変更し(ステップS11)、印刷処理部Pr1は現像電圧Vdbを補正しない通常モードの印刷処理、すなわち、通常モード印刷処理を行う(ステップS12)。
そして、情報処理部Pr2は、抵抗上昇判定情報を更新し(ステップS13)、インタフェース部IFが現印刷ジョブjob(n)を受信した前記第1のタイミングにおける抵抗上昇判定情報を、印刷処理部Pr1が前印刷ジョブjob(n-1)の印刷を終了した前記第2のタイミングにおける抵抗上昇判定情報としてROM53に記録する。
一方、印刷枚数ΔPnが1000〔枚〕未満であり、第1の抵抗上昇条件が成立しない場合、印刷処理部Pr1は通常モードの印刷処理を行う(ステップS12)。
また、印刷枚数ΔPnが1000〔枚〕以上であり、第1の抵抗上昇条件が成立するが、プリンタ10の放置時間ΔDが24〔時間〕未満で第2の抵抗上昇条件が成立しない場合、抵抗上昇判定処理部Pr3は、温度差tが第2の閾値tb、本実施の形態においては、10〔℃〕以上であるかどうかによって、第4の抵抗上昇条件が成立するかどうかを判断する(ステップS14)。
温度差tが10〔℃〕以上であり、第4の抵抗上昇条件が成立する場合、抵抗上昇判定処理部Pr3は、湿度差hが閾値hth、本実施の形態においては、15〔%〕以上であるかどうかによって、第5の抵抗上昇条件が成立するかどうかを判断する(ステップS15)。湿度差hが15〔%〕以上であり、第5の抵抗上昇条件が成立する場合、電圧制御処理部Pr4は、現像電圧補正値テーブルTb1を参照し、温度差t及び湿度差hに対応する補正値δVdbを読み出し、現像電圧Vdbを補正する(ステップS8)。そして、温度差tが10〔℃〕未満であり、第4の抵抗上昇条件が成立しない場合、及び湿度差hが15〔%〕未満であり、第5の抵抗上昇条件が成立しない場合、印刷処理部Pr1は通常モード印刷処理を行う(ステップS12)。
さらに、補正モード印刷処理が開始されてから200〔枚〕以上の印刷が行われず、第1の電圧補正終了条件が成立しない場合、抵抗上昇判定処理部Pr3は、インタフェース部IFが現印刷ジョブjob(n)を受信した第1のタイミングから所定の時間、本実施の形態においては、3〔時間〕以上が経過したかどうかによって、第2の電圧補正終了条件が成立するかどうかを判断する(ステップS16)。第1のタイミングから3〔時間〕以上が経過し、第2の電圧補正終了条件が成立する場合、印刷処理部Pr1は通常モード印刷処理を行い(ステップS12)、第1のタイミングから3〔時間〕以上が経過せず、第2の電圧補正終了条件が成立しない場合、電圧制御処理部Pr4は、現像電圧補正値テーブルTb1を参照し、温度差t及び湿度差hに対応する補正値δVdbを読み出し、現像電圧Vdbを補正する(ステップS8)。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS1 インタフェース部IFはホストコンピュータPCから現印刷ジョブjob(n)を受信する。
ステップS2 情報処理部Pr2は第1のタイミングにおける抵抗上昇判定情報を読み込むことによって取得し、ROM53に記録する。
ステップS3 情報処理部Pr2は第2のタイミングにおける抵抗上昇判定情報をROM53から読み出す。
ステップS4 情報処理部Pr2は第3のタイミングにおける抵抗上昇判定情報をROM53から読み出す。
ステップS5 抵抗上昇判定処理部Pr3は印刷枚数ΔPnが1000〔枚〕以上であるかどうかを判断する。印刷枚数ΔPnが1000〔枚〕以上である場合はステップS6に進み、印刷枚数ΔPnが1000〔枚〕未満である場合はステップS12に進む。
ステップS6 抵抗上昇判定処理部Pr3は放置時間ΔDが24〔時間〕以上であるかどうかを判断する。放置時間ΔDが24〔時間〕以上である場合はステップS7に進み、放置時間ΔDが24〔時間〕未満である場合はステップS14に進む。
ステップS7 抵抗上昇判定処理部Pr3は温度差tが20〔℃〕以上であるかどうかを判断する。温度差tが20〔℃〕以上である場合はステップS8に進み、温度差tが20〔℃〕未満である場合はステップS14に進む。
ステップS8 電圧制御処理部Pr4は現像電圧Vdbを補正する。
ステップS9 印刷処理部Pr1は補正モード印刷処理を行う。
ステップS10 抵抗上昇判定処理部Pr3は200〔枚〕以上の印刷が行われたかどうかを判断する。200〔枚〕以上の印刷が行われた場合はステップS11に進み、200〔枚〕以上の印刷が行われなかった場合はステップS16に進む。
ステップS11 電圧制御処理部Pr4は現像電圧Vdbを補正前の値に変更する。
ステップS12 印刷処理部Pr1は通常モード印刷処理を行う。
ステップS13 情報処理部Pr2は抵抗上昇判定情報を更新し、処理を終了する。
ステップS14 抵抗上昇判定処理部Pr3は温度差tが10〔℃〕以上であるかどうかを判断する。温度差tが10〔℃〕以上である場合はステップS15に進み、温度差tが10〔℃〕未満である場合はステップS12に進む。
ステップS15 抵抗上昇判定処理部Pr3は湿度差hが15〔%〕以上であるかどうかを判断する。湿度差hが15〔%〕以上である場合はステップS8に進み、湿度差hが15〔%〕未満である場合はステップS12に進む。
ステップS16 抵抗上昇判定処理部Pr3は第1のタイミングから3〔時間〕以上が経過したかどうかを判断する。第1のタイミングから3〔時間〕以上が経過した場合はステップS12に進み、第1のタイミングから3〔時間〕以上が経過しなかった場合はステップS8に戻る。
このように、本実施の形態においては、高温環境下で印刷が行われた後、プリンタ10が低温環境に所定の時間以上放置され、その後、低温環境下で所定の量以上の印刷が行われるときに、現像ローラ36に印加される現像電圧Vdbが補正されて絶対値が大きくされるので、現像ローラ36の表面の抵抗の上昇に対応させて適正に感光体ドラム22にトナーを付着させることができ、画像品位を向上させることができる。
また、非印刷時に現像ローラ36を回転させたり、現像ローラ36の表面処理剤を変更したりする必要がないので、画像形成ユニット21Y、21M、21Cの寿命が短くなったり、コストが高くなったりすることがない。
さらに、現像電圧Vdbを補正した印刷が開始されてから所定の量以上の印刷が行われた場合に現像電圧Vdbが補正前の値に変更されるので、現像ローラ36の表面の抵抗が上昇しなくなった後に現像電圧Vdbの絶対値が大きくなったままになることがなく、画像の濃度が過剰に高くなったり、トナーの消費量が多くなったりすることがない。
ところで、本実施の形態においては、現像ローラ36の表面の抵抗が上昇すると判断された場合に、現像ローラ36に印加される現像電圧Vdbが補正されるようになっているが、補正値δVdbが大きくなると、形成される画像の濃度、特に、中間調の画像の濃度が高くなり、白帯が形成された部分と白帯が形成されなかった部分との濃度差が大きくなり、画像品位が低下してしまうだけでなく、画像が形成されない非印刷領域にトナーが付着し、地かぶり等の汚れが発生してしまう。
この汚れは、通常、感光体ドラム22における、LEDヘッド24によって露光されない部分、すなわち、非露光部の表面電位が現像ローラ36上のトナーの電位より高いので、トナーが非露光部に付着することはないが、現像ローラ36の表面の抵抗を上昇させるために現像電圧Vdbの絶対値を大きくし、例えば、-180〔V〕を-210〔V〕にすると、現像ローラ36上のトナーの電位が見かけ上高くなるので、トナーが非露光部に付着することによって発生する。
通常、感光体ドラム22上の表面電位は現像電圧Vdbによって変化するので、第1の実施の形態において現像電圧Vdbを補正した分、すなわち、補正値δVdbの分だけ感光体ドラム22上の表面電位が変化し、感光体ドラム22に付着するトナーの量が変化する。
そこで、帯電ローラ34に印加される帯電電圧Vchを補正することによって感光体ドラム22の表面電位を変化させるか、又は供給ローラ38に印加される供給電圧Vspを補正することによって、現像ローラ36に供給されるトナーの量を変更するかすることによって、感光体ドラム22に付着するトナーの量を安定させることが考えられる。
次に、抵抗上昇発生リスクに応じて、現像電圧Vdbだけでなく帯電電圧Vch及び供給電圧Vspを補正するようにした本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
本実施の形態においては、第1の実施の形態と同様に、図4における抵抗上昇リスクが高いとされた条件において、温度差t及び湿度差hに対応させて現像電圧Vdb、帯電電圧Vch及び供給電圧Vspを補正して、ベタ100〔%〕及びドット密度50〔%〕の前記画像Im1、Im2を形成し、画像Im1、Im2の濃度OD1~OD4を測定し、画像Im1、Im2に現像ローラ36の抵抗の上昇による白帯Wb1、Wb2が発生しているかどうかを定量的に確認するようにしている。
また、本実施の形態においては、第1の記憶部としてのROM53に、前記現像電圧補正値テーブルTb1、後述される帯電電圧補正値テーブルTb2(図15)及び供給電圧補正値テーブルTb3(図16)が記録され、電圧制御処理部Pr4は、抵抗上昇判定処理部Pr3によって現像剤担時体としての現像ローラ36の表面の抵抗が上昇していると判断された場合に、現像電圧補正値テーブルTb1、帯電電圧補正値テーブルTb2及び供給電圧補正値テーブルTb3を参照し、現像電圧Vdb、帯電電圧Vch及び供給電圧Vspを補正し、絶対値を大きくする。
図15は本発明の第2の実施の形態における帯電電圧補正値テーブルの例を示す図、図16は本発明の第2の実施の形態における供給電圧補正値テーブルの例を示す図である。
図において、Tb2は帯電電圧補正値テーブル、Tb3は供給電圧補正値テーブルであり、帯電電圧補正値テーブルTb2及び供給電圧補正値テーブルTb3のいずれにおいても、現像電圧補正値テーブルTb1(図5)と同様に、温度差tが、
t<10〔℃〕
10〔℃〕≦t<15〔℃〕
15〔℃〕≦t<20〔℃〕
20〔℃〕≦t<25〔℃〕
25〔℃〕≦t<30〔℃〕
30〔℃〕≦t
の範囲に分けられ、湿度差hが、
h<5〔%〕
5〔%〕≦h<10〔%〕
10〔%〕≦h<15〔%〕
15〔%〕≦h<20〔%〕
20〔%〕≦h<25〔%〕
25〔%〕≦h
の範囲に分けられ、範囲ごとに帯電電圧Vchの補正値δVch及び供給電圧Vspの補正値δVspが設定される。
温度差t及び湿度差hが大きいほど抵抗上昇リスクが高くなると想定されるので、前記補正値δVch、δVspは、温度差t及び湿度差hが大きいほど大きくされる。
次に、抵抗上昇リスクが高くなる温度差t及び湿度差hの範囲において、前記電圧制御処理部Pr4によって、現像電圧Vdb、帯電電圧Vch及び供給電圧Vspを補正することなく媒体としての用紙Pに用紙に画像Im1、Im2を形成した比較例2-1~2-4、並びに補正値δVdbに基づいて現像電圧Vdbを補正し、補正値δVchに基づいて帯電電圧Vchを補正し、補正値δVspに基づいて供給電圧Vspを補正して用紙Pに画像Im1、Im2を形成した実施例2-1~2-24について説明する。
〔比較例2-1〕
温度差t及び湿度差hが
t<10〔℃〕
25〔%〕≦h
の範囲である場合に、現像電圧Vdb、帯電電圧Vch及び供給電圧Vspを補正しなかった。
〔比較例2-2〕
温度差t及び湿度差hが
10〔℃〕≦t<15〔℃〕
15〔%〕≦h<20〔%〕
の範囲である場合に、現像電圧Vdb、帯電電圧Vch及び供給電圧Vspを補正しなかった。
〔比較例2-3〕
温度差t及び湿度差hが
20〔℃〕≦t<25〔℃〕
h<5〔%〕
の範囲である場合に、現像電圧Vdb、帯電電圧Vch及び供給電圧Vspを補正しなかった。
〔比較例2-4〕
温度差t及び湿度差hが
20〔℃〕≦t<25〔℃〕
5〔%〕≦h<10〔%〕
の範囲である場合に、現像電圧Vdb、帯電電圧Vch及び供給電圧Vspを補正しなかった。
〔実施例2-1〕
温度差t及び湿度差hが
10〔℃〕≦t<15〔℃〕
15〔%〕≦h<20〔%〕
の範囲である場合に、現像電圧Vdb、帯電電圧Vch及び供給電圧Vspを補正した。
〔実施例2-2〕
温度差t及び湿度差hが
10〔℃〕≦t<15〔℃〕
20〔%〕≦h<25〔%〕
の範囲である場合に、現像電圧Vdb、帯電電圧Vch及び供給電圧Vspを補正した。
〔実施例2-3〕
温度差t及び湿度差hが
10〔℃〕≦t<15〔℃〕
25〔%〕≦h
の範囲である場合に、現像電圧Vdb、帯電電圧Vch及び供給電圧Vspを補正した。
〔実施例2-4〕
温度差t及び湿度差hが
15〔℃〕≦t<20〔℃〕
15〔%〕≦h<20〔%〕
の範囲である場合に、現像電圧Vdb、帯電電圧Vch及び供給電圧Vspを補正した。
〔実施例2-5〕
温度差t及び湿度差hが
15〔℃〕≦t<20〔℃〕
20〔%〕≦h<25〔%〕
の範囲である場合に、現像電圧Vdb、帯電電圧Vch及び供給電圧Vspを補正した。
〔実施例2-6〕
温度差t及び湿度差hが
15〔℃〕≦t<20〔℃〕
25〔%〕≦h
の範囲である場合に、現像電圧Vdb、帯電電圧Vch及び供給電圧Vspを補正した。
〔実施例2-7〕
温度差t及び湿度差hが
20〔℃〕≦t<25〔℃〕
h<5〔%〕
の範囲である場合に、現像電圧Vdb、帯電電圧Vch及び供給電圧Vspを補正した。
〔実施例2-8〕
温度差t及び湿度差hが
20〔℃〕≦t<25〔℃〕
5〔%〕≦h<10〔%〕
の範囲である場合に、現像電圧Vdb、帯電電圧Vch及び供給電圧Vspを補正した。
〔実施例2-9〕
温度差t及び湿度差hが
20〔℃〕≦t<25〔℃〕
10〔%〕≦h<15〔%〕
の範囲である場合に、現像電圧Vdb、帯電電圧Vch及び供給電圧Vspを補正した。
〔実施例2-10〕
温度差t及び湿度差hが
20〔℃〕≦t<25〔℃〕
15〔%〕≦h<20〔%〕
の範囲である場合に、現像電圧Vdb、帯電電圧Vch及び供給電圧Vspを補正した。
〔実施例2-11〕
温度差t及び湿度差hが
20〔℃〕≦t<25〔℃〕
20〔%〕≦h<25〔%〕
の範囲である場合に、現像電圧Vdb、帯電電圧Vch及び供給電圧Vspを補正した。
〔実施例2-12〕
温度差t及び湿度差hが
20〔℃〕≦t<25〔℃〕
25〔%〕≦h
の範囲である場合に、現像電圧Vdb、帯電電圧Vch及び供給電圧Vspを補正した。
〔実施例2-13〕
温度差t及び湿度差hが
20〔℃〕≦t<30〔℃〕
30〔%〕≦h
の範囲である場合に、現像電圧Vdb、帯電電圧Vch及び供給電圧Vspを補正した。
〔実施例2-14〕
温度差t及び湿度差hが
25〔℃〕≦t<30〔℃〕
h<5〔%〕
の範囲である場合に、現像電圧Vdb、帯電電圧Vch及び供給電圧Vspを補正した。
〔実施例2-15〕
温度差t及び湿度差hが
25〔℃〕≦t<30〔℃〕
10〔%〕≦h<15〔%〕
の範囲である場合に、現像電圧Vdb、帯電電圧Vch及び供給電圧Vspを補正した。
〔実施例2-16〕
温度差t及び湿度差hが
25〔℃〕≦t<30〔℃〕
15〔%〕≦h<20〔%〕
の範囲である場合に、現像電圧Vdb、帯電電圧Vch及び供給電圧Vspを補正した。
〔実施例2-17〕
温度差t及び湿度差hが
25〔℃〕≦t<30〔℃〕
20〔%〕≦h<25〔%〕
の範囲である場合に、現像電圧Vdb、帯電電圧Vch及び供給電圧Vspを補正した。
〔実施例2-18〕
温度差t及び湿度差hが
25〔℃〕≦t<30〔℃〕
25〔%〕≦h
の範囲である場合に、現像電圧Vdb、帯電電圧Vch及び供給電圧Vspを補正した。
〔実施例2-19〕
温度差t及び湿度差hが
30〔℃〕≦t
h<5〔%〕
の範囲である場合に、現像電圧Vdb、帯電電圧Vch及び供給電圧Vspを補正した。
〔実施例2-20〕
温度差t及び湿度差hが
30〔℃〕≦t
5〔%〕≦h<10〔%〕
の範囲である場合に、現像電圧Vdb、帯電電圧Vch及び供給電圧Vspを補正した。
〔実施例2-21〕
温度差t及び湿度差hが
30〔℃〕≦t
10〔%〕≦h<15〔%〕
の範囲である場合に、現像電圧Vdb、帯電電圧Vch及び供給電圧Vspを補正した。
〔実施例2-22〕
温度差t及び湿度差hが
30〔℃〕≦t
15〔%〕≦h<20〔%〕
の範囲である場合に、現像電圧Vdb、帯電電圧Vch及び供給電圧Vspを補正した。
〔実施例2-23〕
温度差t及び湿度差hが
30〔℃〕≦t
20〔%〕≦h<25〔%〕
の範囲である場合に、現像電圧Vdb、帯電電圧Vch及び供給電圧Vspを補正した。
〔実施例2-24〕
温度差t及び湿度差hが
30〔℃〕≦t
25〔%〕≦h
の範囲である場合に、現像電圧Vdb、帯電電圧Vch及び供給電圧Vspを補正した。
次に、前記比較例2-1~2-4及び実施例2-1~2-24において用紙に形成された画像の評価方法及び評価結果について説明する。
図17は比較例及び実施例における用紙に形成された画像の評価結果並びに電圧制御処理の判定結果を示す図である。
この場合、第1の実施の形態における比較例1-1~1-4及び実施例1-1~1-24と同様に、A4判の用紙「PPR-DA4TDB_55〔kg〕紙」(沖電気工業社製)を用紙Pとして横送りで搬送してシアンの画像を形成し、画像の濃度を濃度計「X-rite528」(X-Rite社製)を使用して測定し、画像を評価方法A、Bによって評価した。
評価方法Aにおいては、図7に示されるような100〔%〕べたの画像Im1を用紙Pに形成し、白帯Wb1が形成されたかどうかを目視で確認し、白帯Wb1が形成された部分Ar1の濃度OD1、及び白帯Wb1が形成されなかった部分Ar2の濃度OD2を測定し、濃度差ΔODaを算出した。
該濃度差ΔODaが0.05未満である場合、白帯Wb1が形成されているのを目視で確認することができないので、画像Im1は良好であるとし、評価結果Aを○とした。
また、濃度差ΔODaが0.05以上、かつ、0.10未満である場合、目を凝らすと白帯Wb1形成されていることを確認することができ、白帯Wb1が形成されていることが気にならないので、画像Im1は許容範囲であるとし、評価結果Aを△とした。
そして、濃度差ΔODaが0.10以上である場合、白帯Wb1が形成されているのを目視で確認することができるので、画像Im1は不良であるとし、評価結果Aを×とした。
一方、評価方法Bにおいては、図8に示されるような50〔%〕ハーフトーンの画像Im2を形成し、白帯Wb2が形成されたかどうかを目視で確認し、白帯Wb2が形成された部分Ar3の濃度OD3、及び白帯Wb2が形成されなかった部分Ar4の濃度OD4を測定し、濃度差ΔODbを算出した。
該濃度差ΔODbが0.05未満である場合、白帯Wb2が形成されているのを目視で確認することができないので、画像Im2は良好であるとし、評価結果Bを○とした。
また、濃度差ΔODaが0.05以上、かつ、0.10未満である場合、目を凝らすと白帯Wb1形成されていることを確認することができ、白帯Wb2が形成されていることが気にならないので、画像Im2は許容範囲であるとし、評価結果Bを△とした。
そして、濃度差ΔODbが0.10以上である場合、白帯Wb2が形成されているのを目視で確認することができるので、画像Im2は不良であるとし、評価結果Bを×とした。
評価結果A、Bがいずれも○である場合、現像電圧Vdb、帯電電圧Vch及び供給電圧Vspの補正の効果があったとして、電圧制御処理の総合判定を◎とし、評価結果A、Bのいずれかが×である場合、現像電圧Vdb、帯電電圧Vch及び供給電圧Vspの補正の効果がなかったとして、電圧制御処理の総合判定を×とし、評価結果A、Bのいずれかが△である場合、白帯Wb1、Wb2を完全に形成されないようにすることはできないが、現像電圧Vdb、帯電電圧Vch及び供給電圧Vspの補正の効果があったとして、電圧制御処理の総合判定を○とした。
次に、画像形成装置としてのプリンタ10の制御装置の動作について説明する。
図18は本発明の第2の実施の形態におけるプリンタの制御装置の動作を示す第1のフローチャート、図19は本発明の第2の実施の形態におけるプリンタの制御装置の動作を示す第2のフローチャートである。
まず、通信部としてのインタフェース部IFが、情報入力装置としての、かつ、上位装置としてのホストコンピュータPCから現印刷ジョブjob(n)を受信すると(ステップS21)、情報処理部Pr2は、インタフェース部IFが現印刷ジョブjob(n)を受信した第1のタイミングにおける抵抗上昇判定情報、すなわち、日時D1、装置内温度T1、装置内湿度H1及びベルト温度t1を、計時装置55、第1の環境情報取得部としての、かつ、第1の温度検出部としての温度センサs3、第2の環境情報取得部としての、かつ、湿度検出部としての湿度センサs4、及び第3の環境情報取得部としての、かつ、第2の温度検出部としてのベルト温度センサs5からそれぞれ読み込むことによって取得し、ROM53に記録する(ステップS22)。
次に、情報処理部Pr2は、前印刷ジョブjob(n-1)の印刷が終了した第2のタイミングにおける抵抗上昇判定情報、すなわち、日時D2、装置内温度T2、装置内湿度H2、ベルト温度t2及び累積印刷枚数Pn1をROM53から読み出す(ステップS23)とともに、先行印刷ジョブjob(n-(1+m))の印刷が終了した第3のタイミングにおける抵抗上昇判定情報、すなわち、日時D3、装置内温度T3、装置内湿度H3、ベルト温度t3及び累積印刷枚数Pn2をROM53から読み出す(ステップS24)。
そして、抵抗上昇判定処理部Pr3は、印刷枚数ΔPn
ΔPn=Pn1-Pn2〔枚〕
を算出し、印刷枚数ΔPnが、一定の量である閾値Pth、本実施の形態においては、1000〔枚〕以上であるかどうかによって、第1の抵抗上昇条件が成立するかどうかを判断する(ステップS25)。
印刷枚数ΔPnが1000〔枚〕以上であり、第1の抵抗上昇条件が成立する場合、前記抵抗上昇判定処理部Pr3は、プリンタ10の放置時間ΔD
ΔD=D1-D2
を算出し、放置時間ΔDが、所定の時間である閾値ΔDth、本実施の形態においては、24〔時間〕以上であるかどうかによって、第2の抵抗上昇条件が成立するかどうかを判断する(ステップS26)。
放置時間ΔDが24〔時間〕以上であり、第2の抵抗上昇条件が成立する場合、前記抵抗上昇判定処理部Pr3は、温度差tが第1の閾値ta、本実施の形態においては、20〔℃〕以上であるかどうかによって、第3の抵抗上昇条件が成立するかどうかを判断する(ステップS27)。そして、温度差tが20〔℃〕以上であり、第3の抵抗上昇条件が成立する場合、電圧制御処理部Pr4は、前記現像電圧補正値テーブルTb1、帯電電圧補正値テーブルTb2及び供給電圧値テーブルTb3を参照し、温度差t及び湿度差hに対応する補正値δVdb、δVch、δVspを読み出し、現像電圧Vdb、帯電電圧Vch及び供給電圧Vspを補正する(ステップS28)。続いて、印刷処理部Pr1は、現像電圧Vdb、帯電電圧Vch及び供給電圧Vspを補正した印刷処理、すなわち、補正モード印刷処理を行う(ステップS29)。
次に、前記抵抗上昇判定処理部Pr3は、補正モード印刷処理が開始されてから所定の量、本実施の形態においては、200〔枚〕以上の印刷が行われたかどうかによって、第1の電圧補正終了条件が成立するかどうかを判断し(ステップS30)、200〔枚〕以上の印刷が行われ、第1の電圧補正終了条件が成立する場合、電圧制御処理部Pr3は現像電圧Vdbを補正前の値に変更し(ステップS31)、印刷処理部Pr1は、現像電圧Vdb、帯電電圧Vch及び供給電圧Vspを補正しない通常モードの印刷処理、すなわち、通常モード印刷処理を行う(ステップS32)。
そして、情報処理部Pr2は、抵抗上昇判定情報を更新し(ステップS13)、インタフェース部IFが現印刷ジョブjob(n)を受信した前記第1のタイミングにおける抵抗上昇判定情報を、印刷処理部Pr1が前印刷ジョブjob(n-1)の印刷を終了した前記第2のタイミングにおける抵抗上昇判定情報としてROM53に記録する。
一方、印刷枚数ΔPnが1000〔枚〕未満であり、第1の抵抗上昇条件が成立しない場合、前記印刷処理部Pr1は通常モードの印刷処理を行う(ステップS32)。
また、印刷枚数ΔPnが1000〔枚〕以上であり、第1の抵抗上昇条件が成立するが、放置時間ΔDが24〔時間〕未満であり、第2の抵抗上昇条件が成立しない場合、前記抵抗上昇判定処理部Pr3は、温度差tが第2の閾値tb、本実施の形態においては、10〔℃〕以上であるかどうかによって、第4の抵抗上昇条件が成立するかどうかを判断する(ステップS34)。
温度差tが10〔℃〕以上であり、第4の抵抗上昇条件が成立する場合、前記抵抗上昇判定処理部Pr3は、湿度差hが閾値hth、本実施の形態においては、15〔%〕以上であるかどうかによって、第5の抵抗上昇条件が成立するかどうかを判断する(ステップS35)。湿度差hが15〔%〕以上であり、第5の抵抗上昇条件が成立する場合、電圧制御処理部Pr4は、現像電圧補正値テーブルTb1、帯電電圧補正値テーブルTb2及び供給電圧値テーブルTb3を参照し、温度差t及び湿度差hに対応する補正値δVdb、δVch、δVspを読み出し、現像電圧Vdb、帯電電圧Vch及び供給電圧Vspを補正する(ステップS28)。そして、温度差tが10〔℃〕未満であり、第4の抵抗上昇条件が成立しない場合、及び湿度差hが15〔%〕未満であり、第5の抵抗上昇条件が成立しない場合、前記印刷処理部Pr1は通常モード印刷処理を行う(ステップS32)。
さらに、補正モードの印刷処理が開始されてから200〔枚〕以上の印刷が行われず、第1の電圧補正終了条件が成立しない場合、前記抵抗上昇判定処理部Pr3は、インタフェース部IFが現印刷ジョブjob(n)を受信した第1のタイミングから所定の時間、本実施の形態においては、3〔時間〕以上が経過したかどうかによって、第2の電圧補正終了条件が成立するかどうかを判断する(ステップS36)。第1のタイミングから3〔時間〕以上が経過し、第2の電圧補正終了条件が成立する場合、前記印刷処理部Pr1は通常モード印刷処理を行い(ステップS32)、第1のタイミングから3〔時間〕以上が経過せず、第2の電圧補正終了条件が成立しない場合、電圧制御処理部Pr4は、現像電圧補正値テーブルTb1、帯電電圧補正値テーブルTb2及び供給電圧値テーブルTb3を参照し、温度差t及び湿度差hに対応する補正値δVdb、δVch、δVspを読み出し、現像電圧Vdb、帯電電圧Vch及び供給電圧Vspを補正する(ステップS28)。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS21 インタフェース部IFはホストコンピュータPCから現印刷ジョブjob(n)を受信する。
ステップS22 情報処理部Pr2は第1のタイミングにおける抵抗上昇判定情報を読み込むことによって取得し、ROM53に記録する。
ステップS23 情報処理部Pr2は第2のタイミングにおける抵抗上昇判定情報をROM53から読み出す。
ステップS24 情報処理部Pr2は第3のタイミングにおける抵抗上昇判定情報ROM53から読み出す。
ステップS25 抵抗上昇判定処理部Pr3は印刷枚数ΔPnが1000〔枚〕以上であるかを判断する。印刷枚数ΔPnが1000〔枚〕以上である場合はステップS26に進み、印刷枚数ΔPnが1000〔枚〕未満である場合はステップS32に進む。
ステップS26 抵抗上昇判定処理部Pr3は放置時間ΔDが24〔時間〕以上であるかどうかを判断する。放置時間ΔDが24〔時間〕以上である場合はステップS27に進み、放置時間ΔDが24〔時間〕未満である場合はステップS34に進む。
ステップS27 抵抗上昇判定処理部Pr3は温度差tが20〔℃〕以上であるかどうかを判断する。温度差tが20〔℃〕以上である場合はステップS28に進み、温度差tが20〔℃〕未満である場合はステップ34に進む。
ステップS28 電圧制御処理部Pr4は現像電圧Vdb、帯電電圧Vch及び供給電圧Vspを補正する。
ステップS29 印刷処理部Pr1は補正モード印刷処理を行う。
ステップS30 抵抗上昇判定処理部Pr3は補正モード印刷処理が開始されてから200〔枚〕以上の印刷が行われたかどうかを判断する。補正モード印刷処理が開始されてから200〔枚〕以上の印刷が行われた場合はステップS31に進み、補正モード印刷処理が開始されてから200〔枚〕以上の印刷が行われなかった場合はステップS36に進む。
ステップS31 電圧制御処理部Pr3は現像電圧Vdbを補正前の値に変更する。
ステップS32 印刷処理部Pr1は通常モード印刷処理を行う。
ステップS33 情報処理部Pr2は抵抗上昇判定情報を更新し、処理を終了する。
ステップS34 抵抗上昇判定処理部Pr3は温度差tが10〔℃〕以上であるかどうかを判断する。温度差tが10〔℃〕以上である場合はステップS35に進み、温度差tが10〔℃〕未満である場合はステップS32に進む。
ステップS35 抵抗上昇判定処理部Pr3は湿度差hが15〔%〕以上であるかどうかを判断する。湿度差hが15〔%〕以上である場合はステップS28に進み、湿度差hが15〔%〕未満である場合はステップS32に進む。
ステップS36 抵抗上昇判定処理部Pr3は第1のタイミングから3〔時間〕以上が経過したかどうかを判断する。第1のタイミングから3〔時間〕以上が経過した場合はステップS32に進み、第1のタイミングから3〔時間〕以上が経過しなかった場合はステップS28に戻る。
このように、本実施の形態においては、現像電圧Vdbだけでなく、帯電電圧Vch及び供給電圧Vspが補正されるので、補正値δVdbが無用に大きくされるのを抑制することができる。したがって、形成された画像の濃度、特に、中間調の画像の濃度が無用に高くなるのを防止することができるので、白帯が形成された部分と白帯が形成されなかった部分との濃度差が大きくなることがなく、画像品位を向上させることができる。
また、画像が形成されない非印刷領域にトナーが付着し、地かぶり等の汚れが発生するのを防止することができる。
さらに、現像ローラ36の表面の抵抗が上昇するのを抑制するための印刷環境、例えば、温度差t、湿度差hの範囲を広くすることができる。
前記各実施の形態においては、現像電圧Vdbの絶対値を大きくすることによって、現像ローラ36から感光体ドラム22に付着させられるトナーの量を多くするようにしているが、感光体ドラム22の表面電位の絶対値を小さく、例えば、-50〔V〕を-25〔V〕にすることによって、現像ローラ36から感光体ドラム22に付着させられるトナーの量を多くすることもできる。
また、現像ローラ36の表面に残留する電荷の量は、現像ローラ36の表面の摩耗量が多くなったり、現像ローラ36の表面が劣化したりすることで多くなるので、画像形成ユニット21Y、21M、21Cの使用状態によって現像電圧Vdbを補正するようにすることもできる。
さらに、前記各実施の形態においては、3色のトナーを用いた小型のプリンタ10について説明したが、本発明を、イエロー、マゼンタ及びシアンの3個の画像形成ユニットに加えてブラックの画像形成ユニットを備えるプリンタ、更にホワイト又は透明色の画像形成ユニットを備えるプリンタ、単色のプリンタ等に適用することができる。
また、本発明を、中間転写方式のプリンタに適用したり、ラベル用のロール紙を用いたラベルプリンタ等の大型のプリンタに適用したりすることができる。
本実施の形態においては、プリンタ10について説明したが、本発明を複写機、ファクシミリ装置、複合機等の画像形成装置に適用することができる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。