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JP7819621B2 - 内燃機関の始動制御装置 - Google Patents
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JP7819621B2 - 内燃機関の始動制御装置 - Google Patents

内燃機関の始動制御装置

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  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

本発明は、内燃機関の始動を制御する装置に関するものである。
特許文献1には、エンジン、第1モータ、および駆動輪が連結されたシングルピニオン型の遊星歯車機構によって構成された動力分割機構と、その動力分割機構の出力要素と駆動輪との間にトルク伝達可能に設けられた第2モータとを備えたハイブリッド車両の制御装置が記載されている。この制御装置は、第1モータによってエンジンをモータリングして制動走行している場合に、動力分割機構を構成する歯車同士の間で歯打ちが生じることを抑制するように構成されている。具体的には、予め定められた所定回転数以上の回転数にエンジン回転数を制御し、それに伴って生じる制動力と目標制動力との差分の制動力を第2モータを回生制御することにより補填するように構成されている。なお、ハイブリッド車両に要求される走行パワーが予め定められた所定パワー以上となると、エンジンを始動するように構成されている。
なお、特許文献2には、特許文献1に記載されたハイブリッド車両と同様に構成されたハイブリッド車両において、第2モータのみの動力で走行するEV走行からエンジン始動を伴う走行モードに切り替える場合における駆動力の増加の応答性を向上させる制御装置が記載されている。この制御装置は、第2モータのみの動力で走行するEV走行時にエンジン始動要求があった場合には、第1モータによってエンジンをクランキングし、そのクランキング期間におけるエンジンの吸気バルブタイミングを所定量、進角させ、エンジンの初爆後に、進角量を更に増加させるように構成されている。
特開2013-91346号公報 特開2016-132426号公報
特許文献1に記載された制御装置は、制動力を発生させるためにエンジン回転数が所定回転数以上となるように第1モータによってモータリングするため、そのようにエンジン回転数を高回転数に維持している状態でハイブリッド車両に要求される走行パワーが所定パワー以上となると、エンジン回転数が0の状態からエンジン始動する場合と比較して吸入空気量が増加する。一方、エンジン回転数が0の状態からエンジン始動する場合には、エアフロメータなどによって正確に吸入空気量を算出することができない。そのため、通常、所定の空気量が吸気されるものとして、その空気量に相当する燃料を噴射している。つまり、エンジン始動時における燃料噴射量は固定値に設定されていることが通常である。したがって、エンジン回転数が高回転数である状態で予め定められた量の燃料を噴射すると、リーン燃焼となるなど、実際の吸入空気量に対応した運転状態とならず、エンジンの始動時にヘジテーションが生じ、始動性が悪化する可能性がある。
本発明は、上記の技術的課題に着目してなされたものであって、内燃機関が高回転数で回転している状態からの内燃機関の始動を適切に行うことができる内燃機関の始動制御装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、上記の目的を達成するために、燃料を噴射する燃料噴射装置と、空気と前記燃料とが供給されるシリンダの吸気ポートを開閉する吸気弁と、前記空気と前記燃料との混合気に点火する点火装置とを備えた内燃機関の始動制御装置であって、前記燃料噴射装置、前記点火装置、および前記吸気弁を制御するコントローラを備え、前記コントローラは、前記混合気の燃焼を開始する始動要求があった場合における前記内燃機関の回転数が、前記内燃機関による前記混合気の燃焼を開始するために予め定められた始動回転数以下である場合には、前記燃料噴射装置の燃料噴射量、前記点火装置における点火タイミング、および前記吸気弁の閉弁タイミングを前記内燃機関に供給される空気量に拘わらず、少なくとも前記内燃機関を冷却する冷却水の温度に基づいて制御する固定始動制御を実行し、前記内燃機関の回転数が前記始動回転数よりも高回転数である場合には、前記燃料噴射量、前記点火タイミング、および前記閉弁タイミングの少なくともいずれか一つを前記空気量および前記冷却水の温度に基づいて制御する適正始動制御を実行することを特徴とするものである。
本発明においては、前記コントローラは、
記始動要求があり、かつ前記内燃機関の温度が予め定められた所定温度未満である場合に、前記固定始動制御と前記適正始動制御とのいずれか一方の制御を実行してよい。
本発明においては、前記適正始動制御は、理論空燃比を実際の空燃比で除算した当量比の目標値を定め、前記目標値に前記空気量を乗算した目標燃料噴射量を求め、前記目標燃料噴射量に基づいて前記燃料噴射装置を制御してよい。
本発明においては、前記適正始動制御は、前記空気量が少ないほど前記点火タイミングを早めてよい。
本発明においては、前記適正始動制御は、前記空気量が少ないほど前記閉弁タイミングを早めてよい。
本発明によれば、内燃機関の回転数が所定回転数以下である場合には、内燃機関に供給される空気量に拘わらず、燃料噴射量や点火タイミングもしくは閉弁タイミングを制御するのに対して、内燃機関の回転数が所定回転数よりも高回転数である場合には、内燃機関に供給される空気量に基づいて燃料噴射量や点火タイミングもしくは閉弁タイミングを制御する。したがって、高回転数で内燃機関が回転している状態で内燃機関の始動要求があった場合に、内燃機関の空燃比を適切な空燃比とすることや、点火タイミングを適切なタイミングに設定することにより燃焼速度を速めること、あるいは燃焼効率を向上させることにより、始動性を向上させることができる。
本発明の実施形態における内燃機関の一例を説明するための模式図である。 本発明の実施形態における始動制御装置で実行される制御の一例を説明するためのフローチャートである。 固定始動制御によって燃料噴射量を求める一例を説明するためのブロック図である。 固定始動制御によって点火時期を求める一例を説明するためのブロック図である。 固定始動制御によって吸気弁の閉弁タイミングを求める一例を説明するためのブロック図である。 適正始動制御によって燃料噴射量を求める一例を説明するためのブロック図である。 適正始動制御によって点火時期を求める一例を説明するためのブロック図である。 適正始動制御によって吸気弁の閉弁タイミングを求める一例を説明するためのブロック図である。
本発明を図に示す実施形態に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施形態は本発明を具体化した場合の一例に過ぎないのであって、本発明を限定するものではない。
本発明の実施形態における内燃機関の一例を図1に示してある。図1に示す内燃機関(以下、エンジンと記す。)1は、従来の車両に設けられたエンジンと同様に構成することができる。すなわち、シリンダ2が形成されたシリンダブロック3と、シリンダブロック3の上方に取り付けられたシリンダヘッド4とを備え、そのシリンダヘッド4には、外気をシリンダ2に送り込む吸気管5と、シリンダ2内で発生した排気を排出する排気管6とが接続されている。また、シリンダヘッド4には、吸気管5に連通した吸気ポート7を開閉する吸気弁8と、排気管6に連通した排気ポート9を開閉する排気弁10とが設けられている。したがって、吸気弁8を開弁することにより吸気管5からシリンダ2内に空気が取り込まれ、排気弁10を開弁することによりシリンダ2内の排気が排気管6に排出される。なお、図1には、便宜上、一つのシリンダ2のみを示してあるが、多気筒型のエンジンであってよい。
吸気管5の上流側には、外気に含まれる異物を除去するためのエアフィルタ11が設けられ、その下流側に吸気量を検出するためのエアフロメータ12と、吸気の温度を検出する吸気温センサ13とが設けられている。さらに、それらのセンサ12,13の下流側には、吸気量を制御するためのスロットルバルブ14と、そのスロットルバルブ14の開度を検出するスロットルポジションセンサ15とが設けられている。吸気管5におけるスロットルバルブ14の下流側に、吸気を複数の気筒に分配して供給するためのインテークマニホールド16が設けられ、そのインテークマニホールド16内の圧力を検出する圧力センサ17が設けられている。なお、インテークマニホールド16は、吸気管5を流動する空気の脈動を減衰するサージタンクとしての機能を備えている。
排気管6には、排気に含まれる一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)を浄化するための第1触媒18と第2触媒19とが直列に設けられている。第1触媒18の上流側と、第1触媒18および第2触媒19の間とには、それぞれ空燃比を検出するA/Fセンサ20,21が設けられている。
上記の吸気管5と排気管6とには、排気の一部を吸気に還流させるEGR通路22が接続されている。具体的には、排気管6のうちの第1触媒18と第2触媒19との間と、吸気管5のうちのインテークマニホールド16の下流側とにEGR通路22が接続されていて、そのEGR通路22には、排気を冷却するEGRクーラ23と、EGR通路22を流動する排気の流量を制御するためのEGRバルブ24とが設けられている。
また、図1に示すエンジン1には、シリンダ2内に直接燃料を噴射する直噴用インジェクタ25と、吸気ポート7を介して吸気管5からシリンダ2内に向けて燃料を噴射するポート噴射用インジェクタ26とが設けられている。直噴用インジェクタ25には、高圧デリバリパイプ27が接続され、高圧デリバリパイプ27には高圧燃料ポンプ28が接続されている。この高圧燃料ポンプ28は、図示しない燃料タンクから汲み上げられた燃料を加圧して高圧デリバリパイプ27に圧送するように構成されている。これらのインジェクタ25,26が、本発明の実施形態における「燃料噴射装置」に相当する。なお、高圧デリバリパイプ27内の燃圧を検出する燃圧センサ29が設けられている。
上記のエンジン1には、図示しないチェーンなどによってクランクシャフト30に連結されたカムシャフト(図示せず)が設けられ、そのカムシャフトによって吸気弁8や排気弁10が開閉動作するように構成されている。さらに、吸気弁8が開閉するタイミングを変更可能な可変バルブタイミング機構(以下、In-VVTと記す。)31と、排気弁10が開閉するタイミングを変更可能な可変バルブタイミング機構(以下、Ex-VVTと記す。)32とが設けられている。それらのVVT31,32は、油圧によって制御されるように構成されていて、その油圧を発生させるオイルポンプ33と、VVT31,32に流動させるオイルを制御するためのオイルコントロールバルブ34とが設けられている。
なお、エンジン1には、シリンダ2を囲うようにウォータジャケット35が設けられ、そのウォータジャケット35内を流動する冷却水の温度を検出する水温センサ36が設けられている。また、ノッキングを検出するノックセンサ37や、シリンダ2内の混合気に着火する点火装置38、その点火装置38を制御するイグニッションコイル39が設けられている。さらに、冷却水を冷却するためのラジエータ40、冷却水を流動させる電動ウォーターポンプ41、冷却水がラジエータ40に流動することを禁止するサーモスタット42が設けられている。またさらに、オイルポンプ33から吐出されるオイルの温度を検出する油温センサ43、その油圧を検出する油圧センサ44、クランクシャフト30の回転角を検出するクランク角センサ45、カムシャフトの回転角を検出するセンサ46,47などの種々のセンサが設けられている。
上述した各センサの信号や、図示しないアクセルペダルの操作量を検出するアクセル開度センサなどの車両に設けられた種々のセンサの信号は、エンジン1を制御するための電子制御装置(以下、ECUと記す。)48に入力される。このECU48は、マイクロコンピュータを主体に構成され、各センサから入力される信号と、予め記憶された演算式やマップなどとに基づいて、スロットルバルブ14、各VVT31,32、イグニッションコイル39、各インジェクタ25,26などのエンジン1を制御する装置に信号を出力するように構成されている。このECU48が、本発明の実施形態における「コントローラ」に相当する。
図2には、ECU48によって実行される制御の一例を示してある。図2に示す例では、まず、エンジン1を始動する要求があるか否かを判断する(ステップS1)。このステップS1におけるエンジン1の始動は、エンジン1によって動力を発生すること、すなわち、燃料と空気との混合気の燃焼を開始することであり、したがって、例えば、フューエルカット制御が実行されてエンジン1から動力を出力することなく連れ回されている場合には、ステップS1で否定的に判断される。
上記のようにエンジン1を始動する要求がないことによりステップS1で否定的に判断された場合は、そのままこのルーチンを一旦終了する。それとは反対に、エンジン1を始動する要求があることによりステップS1で肯定的に判断された場合は、初回始動であるか否かを判断する(ステップS2)。このステップS2は、システムが起動された以後の最初のエンジン1の始動か否かを判断するステップであって、したがって、システムの起動後の履歴に基づいて判断することができる。
なお、エンジン1がハイブリッド車両に搭載されたものである場合には、駆動していたエンジン1を一旦停止して駆動力源としてのモータのみで走行することができ、その後に、再度、エンジン1を始動する場合には、エンジン1の状態(例えば、温度)が、エンジン1の初回始動と同視できる程度の状態でエンジン始動することになる場合がある。そのため、ステップS2では、初回始動と同視できる程度の状態でのエンジン始動であるか否かを判断してもよい。具体的には、水温センサ36で検出された水温が所定温度以下であるか否かを判断してもよい。
初回始動でないことによりステップS2で否定的に判断された場合は、従来の車両における間欠始動制御によりエンジン1を始動して(ステップS3)、このルーチンを一旦終了する。この間欠始動制御は、従来の車両で実行される始動制御と同様の制御であって、スロットル開度、エンジン回転数、エンジン水温などのパラメータに基づいて燃料噴射量や、点火時期、あるいは吸気弁8の進角量を制御してエンジン1を始動する。
初回始動であることによりステップS2で肯定的に判断された場合は、エンジン回転数が所定回転数よりも高回転数であるか否かを判断する(ステップS4)。この所定回転数は、回転していないエンジン1を始動するための予め定められた始動回転数に設定することができる。すなわち、始動回転数でエンジン1が回転している場合に対応して予め定められた燃料量を噴射して始動可能な回転数に設定することができる。
エンジン回転数が所定回転数以下であることによりステップS4で否定的に判断された場合は、エンジン1への吸入空気量を精度良く判断することができないため、固定始動制御を実行して(ステップS5)、このルーチンを一旦終了する。
この固定始動制御は、従来のエンジン始動時に実行される制御と同様であって、エンジン回転数が始動回転数となる場合におけるシリンダ2への吸入空気量を予め実験などによって定めておき、その吸入空気量と目標空燃比とに応じて予め定められた燃料量を基準として燃料噴射量を制御するように構成されている。
固定始動制御では、図3に示すように、まず、エンジン回転数に基づいて定められる噴射回数とエンジン水温とを取り込む。この噴射回数とは、1サイクル中における吸気行程と圧縮行程との間でシリンダ2内に直接燃料を噴射する回数であり、例えば、エンジン回転数が高回転数であるほど、噴射回数を少なく設定するように構成されている。また、エンジン水温は、水温センサ36によって検出することができる。
上記の噴射回数とエンジン水温とに基づいて、直噴用インジェクタ25とポート噴射用インジェクタ26とから噴射する燃料量を求める。具体的には、噴射回数とエンジン水温とをパラメータとして直噴用インジェクタ25とポート噴射用インジェクタ26とから噴射する燃料量を求めるマップを予めECU48に記憶しておき、そのマップに基づいて直噴用インジェクタ25とポート噴射用インジェクタ26とから噴射する燃料量を求める。なお、上記のマップは、例えば、噴射回数が多いほど、またはエンジン水温が低いほど、直噴用インジェクタ25の噴射量(以下、直噴噴射量と記す。)が多くなり、ポート噴射用インジェクタ26の噴射量(以下、ポート噴射量と記す。)が少なくなるように構成され、それとは反対に、噴射回数が少ないほど、またはエンジン水温が高いほど、ポート噴射量が多くなり、直噴噴射量が少なくなるように構成されている。
それらの直噴噴射量とポート噴射量とを加算し、その加算された仮総燃料量に、補正係数を乗算する。この補正係数は、エンジン回転数に応じた補正係数と大気圧に応じた補正係数である。エンジン回転数に応じた補正係数は、エンジン回転数が高いほど大きな値に設定され、大気圧に応じた補正係数も同様に、大気圧が高いほど大きな値に設定されている。そして、仮総燃料量に上記補正係数を乗算して目標燃料噴射量を求める。すなわち、固定始動制御は、吸入空気量を推定または検出することなく、燃料噴射量を定めるように構成されている。これは、エンジン回転数が所定回転数の場合には、エアフロメータ12によって吸入空気量を精度良く検出できないためである。
また、固定始動制御では、図4に示すように点火時期を定めるように構成されている。すなわち、水温センサ36によってエンジン水温を検出し、そのエンジン水温が高いほど、点火時期を早める(進角する)ように構成されている。上記のように固定始動制御は、吸入空気量を推定または検出することなく、点火時期を定めるように構成されている。
さらに、固定始動制御では、図5に示すように吸気弁8の開閉タイミング(バルブタイミング)を制御するように構成されている。すなわち、In-VVT31を制御する。具体的には、水温センサ36によってエンジン水温を検出し、そのエンジン水温が低いほど吸気弁8の閉弁タイミングを早めるように構成されている。また、エンジン回転数が低回転数であるほど、吸気弁8の閉弁タイミングを早めるように構成されている。上記のように固定始動制御は、吸入空気量を推定または検出することなく、吸気弁8の閉弁タイミングを定めるように構成されている。
一方、エンジン回転数が所定回転数よりも高回転数であることによりステップS4で肯定的に判断された場合は、適正始動制御を実行して(ステップS6)、このルーチンを一旦終了する。この適正始動制御は、吸入空気量に応じた燃料噴射量を定めるように構成されている。
適正始動制御では、まず、図6に示すように噴射回数とエンジン水温とを取り込む。複数回に分割して燃料を噴射する場合には、一度に燃料を噴射する場合よりもトータルとしての燃料噴射量を多くする必要があり、また、エンジン水温が低い場合には、多くの燃料を噴射する必要がある。そのため、それらの噴射回数とエンジン水温とに基づいて、まず当量比の目標値(以下、目標当量比と記す。)を求める。なお、当量比は、理論空燃比を実空燃比で除算した値であり、したがって、エンジン始動時には、目標当量比が「1」よりも大きい値に設定される。
ついで、目標当量比に吸入空気量とA/F学習値とを乗算してA/F分噴射量を求める。ここで、この適正始動制御は、エンジン回転数が所定回転数以上で回転している場合に実行されるため、吸気管5を安定して(脈動せずに)空気が流動するなどによってエアフロメータ12により検出される空気量が安定するとともに、精度が高い。そのため、エアフロメータ12により検出される空気量を吸入空気量として採用する。また、A/F学習値は、A/Fセンサ20,21のバラツキを考慮した学習値である。
上記のように求められたA/F分噴射量にWet分噴射量を加算する。このWet分噴射量とは、シリンダ2内に噴射された燃料のうち、蒸発(揮発)することなく、シリンダ2内に付着する燃料であって、噴射回数が少ないほど、一度に噴射される燃料量が多くなることにより、Wet分噴射量が多くなり、また、エンジン水温が低いほど、Wet分噴射量が多くなる。
そして、A/F分噴射量にWet分噴射量を加算した後に、吸気圧補正値を乗算して、目標燃料噴射量を求める。この吸気圧補正値は、圧力センサ17によって検出された吸気圧に応じた値であって、吸気圧が高いほど大きな値となるように定められている。すなわち、吸気圧が高いほど目標燃料噴射量を増加させるように構成されている。
また、適正始動制御では、図7に示すようにエンジン水温、エンジン回転数、および空気負荷率に基づいて点火時期を定めるように構成されている。具体的には、エンジン水温が低いほど点火時期を早める(進角する)ように構成されている。また、エンジン回転数が高回転数であるほど点火時期を早める(進角する)ように構成されている。さらに、空気負荷率は、吸入可能な吸気量に対する実際の吸入空気量の比であって、エンジン1(シリンダ2)の容積と、エアフロメータ12によって検出された空気量とに基づいて求めることができ、その空気負荷率が小さいほど点火時期を早める(進角する)ように構成されている。すなわち、吸入空気量が少ないほど点火時期を早めるように構成されている。
さらに、適正始動制御では、図8に示すように吸気弁8の開閉タイミングを制御するように構成されている。すなわち、In-VVT31を制御する。具体的には、適正始動制御では、エンジン水温とエンジン回転数とに加えて、フューエルカット(FC)中における要求空気負荷率に基づいて吸気弁8の閉弁タイミングを定めるように構成されている。すなわち、エンジン1を連れ回すことによる要求制動力が、エンジン始動前におけるフューエルカット制御により定められ、その要求制動力を発生させるための要求空気負荷率に基づいて吸気弁8の閉弁タイミングを定めるように構成されている。ここでは、要求空気負荷率が低いほど、吸気弁8の閉弁タイミングを早める(進角する)ように構成されている。なお、適正始動制御では、燃料噴射量と、点火時期と、閉弁タイミングとの少なくともいずれか一つを吸入空気量に基づいて制御することができればよい。
上述したようにエンジン1の回転数が所定回転数よりも高回転数である場合に、エンジン1に供給される空気量に基づいて燃料噴射量や点火タイミングもしくは閉弁タイミングを制御する。したがって、高回転数でエンジン1が回転している状態でエンジン1の始動要求があった場合に、エンジン1の空燃比を適切な空燃比とすることや、点火タイミングを適切なタイミングに設定することにより燃焼速度を速めること、あるいは燃焼効率を向上させることにより、始動性を向上させることができる。
なお、本発明の実施形態における内燃機関の始動制御装置は、内燃機関のみを駆動力源とした車両を対象としてもよく、内燃機関に加えてモータを駆動力源として搭載したハイブリッド車両を対象としてもよい。
1 エンジン
2 シリンダ
8 吸気弁
10 排気弁
12 エアフロメータ
20,21 A/Fセンサ
25 直噴用インジェクタ
26 ポート噴射用インジェクタ
31 可変バルブタイミング機構(In-VVT)
32 可変バルブタイミング機構(Ex-VVT)
36 水温センサ
38 点火装置
39 イグニッションコイル
48 電子制御装置(ECU)

Claims (5)

  1. 燃料を噴射する燃料噴射装置と、空気と前記燃料とが供給されるシリンダの吸気ポートを開閉する吸気弁と、前記空気と前記燃料との混合気に点火する点火装置とを備えた内燃機関の始動制御装置であって、
    前記燃料噴射装置、前記点火装置、および前記吸気弁を制御するコントローラを備え、
    前記コントローラは
    前記混合気の燃焼を開始する始動要求があった場合における前記内燃機関の回転数が、前記内燃機関による前記混合気の燃焼を開始するために予め定められた始動回転数以下である場合には、前記燃料噴射装置の燃料噴射量、前記点火装置における点火タイミング、および前記吸気弁の閉弁タイミングを前記内燃機関に供給される空気量に拘わらず、前記内燃機関を冷却する冷却水の温度に基づいて制御する固定始動制御を実行し、
    前記内燃機関の回転数が前記始動回転数よりも高回転数である場合には、前記燃料噴射量、前記点火タイミング、および前記閉弁タイミングの少なくともいずれか一つを前記空気量および前記冷却水の温度に基づいて制御する適正始動制御を実行する
    ことを特徴とする内燃機関の始動制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の始動制御装置であって、
    前記コントローラは、
    記始動要求があり、かつ前記内燃機関の温度が予め定められた所定温度未満である場合に、前記固定始動制御と前記適正始動制御とのいずれか一方の制御を実行する
    ことを特徴とする内燃機関の始動制御装置。
  3. 請求項1または2に記載の内燃機関の始動制御装置であって、
    前記適正始動制御は、
    理論空燃比を実際の空燃比で除算した当量比の目標値を定め、
    前記目標値に前記空気量を乗算した目標燃料噴射量を求め、
    前記目標燃料噴射量に基づいて前記燃料噴射装置を制御する
    ことを特徴とする内燃機関の始動制御装置。
  4. 請求項1または2に記載の内燃機関の始動制御装置であって、
    前記適正始動制御は、
    前記空気量が少ないほど前記点火タイミングを早める
    ことを特徴とする内燃機関の始動制御装置。
  5. 請求項1または2に記載の内燃機関の始動制御装置であって、
    前記適正始動制御は、
    前記空気量が少ないほど前記閉弁タイミングを早める
    ことを特徴とする内燃機関の始動制御装置。
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Citations (8)

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