[0038]したがって、本発明は、甘味を調節することができるタンパク質をコードする単離核酸分子、およびそれらがコードするポリペプチドを提供する。本明細書に記載されるように、本発明のポリペプチドは、単独で、または食品、飲料、栄養補助食品、または医薬と組み合わせて、甘味知覚を媒介する。本発明はまた、甘味を修飾することができる単離ポリペプチド、および、食品、飲料、栄養補助食品、または医薬組成物と一緒でのその組成物であって、得られた組み合わせが甘味を有するものを提供する。本発明はまた、本発明の単離されたポリヌクレオチドおよびポリペプチドを使用することによって、食品、飲料、栄養補助食品、または医薬組成物の甘味を修飾するための方法を提供する。
[0039]本発明の一観点において、本明細書中でMyd1と称される新たに同定された真菌性の甘味タンパク質を提供する。本明細書中で、「Mydポリペプチド」という用語は、例えば配列番号3に対して少なくとも80%の配列同一性を有し、かつ甘味修飾活性も有する、本発明によるポリペプチドのいずれかを同定するために使用される。Mydポリペプチドはまた、甘味修飾活性を有する配列番号8~配列番号17のペプチドを包含する。M.terfezioidesグレバの甘味があり部分的に精製された抽出物を、de novoアミノ酸配列決定に付して、20-merのN末端配列(配列番号4)を同定した。Myd1コード配列(推定上、MYD1遺伝子に由来する)は、M.terfeziodesグレバの全トランスクリプトームをRNAseqリードを使用してde novoアセンブルした後に同定した。20-merのN末端配列を用いてM.terfeziodesの全トランスクリプトームをスクリーニングすることにより、N末端で100%の同一性を有するタンパク質をコードすると予測される転写産物が同定された。同定された転写産物は、121アミノ酸のタンパク質をコードすると予測される。この方法により、配列番号1が同定された。転写産物中の開始コドンおよび終止コドンを同定して、配列番号2の推定コード配列を同定した。配列番号3は、121アミノ酸のタンパク質であると推定されるタンパク質である。予測タンパク質配列番号3とGENBANK中の他のタンパク質配列との間の同一性は31%以下であった。E.coliおよびSaccharomyces cerevisiaeにおける発現のためにコドン最適化された天然mycodulceinのコード配列はそれぞれ、配列番号20および配列番号22の核酸配列に対応する(これは、所望による6残基ヒスチジンタグを有する配列番号3のアミノ酸配列、すなわち配列番号21のアミノ酸配列をコードする)。
[0040]一観点において、本明細書中の「Mydポリペプチド」は、抽出によってM.terfeziodesグレバから単離された天然に存在するMydポリペプチドと比較して、少なくとも10%以上(例えば、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、またはそれ以上)の甘味修飾活性を有する。他の観点において、本明細書中の「Mydポリペプチド」は、抽出によってM.terfeziodesグレバから単離された天然に存在するMydポリペプチドと比較して、少なくとも50%以上の甘味修飾活性を有する。一観点において、本明細書中の「Mydポリペプチド」は、抽出によってM.terfeziodesグレバから単離された天然に存在するMydポリペプチドと比較して少なくとも80%以上の甘味修飾活性を有する。甘味修飾活性は、当技術分野で公知の任意の比較方法によって、とりわけ本明細書中の実施例に記載する任意の方法によって、より具体的には本明細書中に記載する官能パネルを用いる方法を使用して、測定することができる。
[0041]いかなる特定の理論にも拘束されることを望まないが、Myd1は甘味活性化に関与すると考えられ、例えば、味覚1受容体メンバー2(T1R2)および/または味覚1受容体メンバー3(T1R3)のアゴニストである。しかしながら、Myd1は、苦味、うま味、酸味および塩味など他の味覚受容体をアゴナイズする可能性がある。単離または精製されたMydポリペプチドは、次いで、味をカスタマイズするために、例えば、食品または薬物の甘味を調節するために、食品および製薬産業において使用することができる。
[0042]第1の観点において、本発明は、甘味調節活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド(例えば、単離ポリヌクレオチド)であって、該ポリペプチド配列が、(a)配列番号3、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、または配列番号17に示されるアミノ酸配列;(b)配列番号3、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16または配列番号17に示されるアミノ酸配列に対して少なくとも80%(例えば、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%または少なくとも99%)の配列同一性を有するアミノ酸配列;および(c)配列番号3、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16または配列番号17に示されるアミノ酸配列から、24以下(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、およびこれらの任意の範囲)のアミノ酸の欠失、挿入、置換、または付加により修飾されたアミノ酸配列;からなる群より選択されるポリペプチドを含むか、それから本質的になるか、またはそれからなる、前記ポリヌクレオチドを含む。いくつかの態様において、甘味調節活性を有するポリペプチドのアミノ酸配列は、配列番号3に示されるアミノ酸配列、配列番号3に対して少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列、または24以下のアミノ酸の欠失、挿入、置換、もしくは付加によって配列番号3のアミノ酸配列から修飾されたアミノ酸である。
[0043]特定の観点において、本発明は、甘味調節活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド(例えば、単離ポリヌクレオチド)であって、該ポリヌクレオチド配列が、(a)配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16および配列番号17からなる群より選択されるポリペプチド配列;(b)配列番号3、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16および配列番号17からなる群より選択されるポリペプチド配列に対して少なくとも80%の配列同一性を有するポリペプチド;および(c)配列番号3、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16および配列番号17からなる群より選択されるポリペプチド配列から、24以下のアミノ酸の欠失、挿入、置換、または付加により修飾されたポリペプチド配列;からなる群より選択されるポリペプチドをコードし、該甘味調節活性を有するポリペプチドをコードする単離ポリペプチドが、配列番号3のポリペプチドではない、前記ポリヌクレオチドを提供する。
[0044]他の観点において、本発明は、ポリヌクレオチド(例えば、単離ポリヌクレオチド)であって、該ポリヌクレオチドが、(a)配列番号2に示され、少なくとも1つ(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、およびこれらの値の任意の範囲)の修飾(例えば、欠失、挿入、置換、もしくは付加を含有していてもよい核酸配列を含む、ポリヌクレオチド;および(b)配列番号2に示される核酸配列に対して少なくとも80%(例えば、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%)の配列同一性を有する核酸配列を含むポリヌクレオチド、該ポリヌクレオチドは、配列番号2のポリヌクレオチドではなくてもよい;からなる群より選択される、前記ポリヌクレオチドを包含する。一態様において、ポリヌクレオチドは、甘味調節活性を有するポリペプチドをコードする。一態様において、甘味調節活性を有するポリペプチドのアミノ酸配列は、配列番号3に示されるアミノ酸配列である。
[0045]一観点において、本発明は、ポリヌクレオチド(例えば、単離ポリヌクレオチド)であって、該ポリヌクレオチド配列が、(a)配列番号2に示され、少なくとも1つ(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、およびこれらの値の任意の範囲)の置換修飾を有する核酸配列を含むポリヌクレオチド;(b)配列番号2に示される核酸配列に対して少なくとも90%(少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%または少なくとも99%)の配列同一性を有する核酸配列を含むポリヌクレオチド、該ポリヌクレオチドは、配列番号2のポリヌクレオチドではなくてもよい;ならびに(c)(i)配列番号2に示される核酸配列と、(ii)ヒスチジンタグをコードするヌクレオチド配列とを含む、ポリヌクレオチド;からなる群より選択されるポリヌクレオチドを含むか、それから本質的になるか、またはそれからなり、該ポリヌクレオチドが、甘味調節活性を有するポリペプチドをコードする、前記ポリヌクレオチドを提供する。
[0046]本発明のMydをコードするポリヌクレオチドは、一本鎖もしくは二本鎖DNA、RNAもしくは人工核酸の形態にあることができ、または、イントロンを含まないcDNAもしくは化学合成DNAであることができる。
[0047]「核酸」または「核酸配列」という用語は、一本鎖または二本鎖のいずれかの形態のデオキシリボヌクレオチドまたはリボヌクレオチドオリゴヌクレオチドをさす。この用語は、天然ヌクレオチドの公知の類似体を含有する核酸、すなわちオリゴヌクレオチドを包含する。この用語は合成骨格を有する核酸様構造も包含する(例えば、Oligonucleotides and Analogues, a Practical Approach, F. Eckstein編集, Oxford Univ. Press (1991);Antisense Strategies, Annals of the N.Y. Academy of Sciences, Vol. 600, Baserga et al.編集 (NYAS 1992); Milligan J. Med. Chem. 36:1923-1937 (1993); Antisense Research and Applications (1993, CRC Press), WO 97/03211; WO 96/39154; Mata, Toxicol. Appl. Pharmacol. 144:189-197 (1997); Strauss-Soukup, Biochemistry 36:8692-8698 (1997); Samstag, Antisense Nucleic Acid Drug Dev, 6:153-156 (1996)参照)。
[0048]特記しない限り、特定の核酸配列はまた、その保存的に修飾されたバリアント(例えば、縮重コドン置換)および相補配列、ならびに明示的に示された配列も、非明示的に包含する。具体的には、縮重コドン置換は、例えば、1以上の選択されたコドンの第3の位置が混合塩基および/またはデオキシイノシン残基で置換されている配列を生成することによって達成することができる(Batzer et al., Nucleic Acid Res., 19:5081 (1991); Ohtsuka et al., J. Biol. Chem., 260:2605-2608 (1985); Rossolini et al., Mol. Cell. Probes, 8:91-98 (1994))。核酸という用語は、遺伝子、cDNA、mRNA、オリゴヌクレオチド、およびポリヌクレオチドと互換的に使用される。
[0049]本発明はまた、Mydポリペプチドをコードするポリヌクレオチドおよびベクターで形質転換された宿主細胞を含む発現カセットも提供する。
[0050]他の観点において、本発明は、配列番号3、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16および配列番号17からなる群より選択されるポリペプチド配列に対して少なくとも80%(例えば、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%)の配列同一性を有するポリペプチド配列を含むか、それから本質的になるか、またはそれからなるポリペプチド(例えば、単離ポリペプチド)を提供し、ここで、該ポリペプチドは、少なくとも1つ(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、およびこれらの値の任意の範囲)の修飾(例えば、欠失、挿入、置換または付加)を含有していてもよく、該ポリペプチドは、ヒスチジンタグをさらに含んでいてもよく、該ポリペプチドは甘味調節活性を有する。「から本質的になる」という用語は、製品の機能または活性に必須ではなく、機能または活性に実質的に影響を及ぼさない成分、例えば、凝固防止剤、充填剤、安定剤(例えば、熱安定剤)、および増量剤(例えば、マルトデキストロース、アカシアゴムなど)の包含を可能にする。
[0051]ポリペプチドは、配列番号3または配列番号3に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。ポリペプチドは、配列番号8または配列番号8に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。ポリペプチドは、配列番号9または配列番号9に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。ポリペプチドは、配列番号10または配列番号10に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。ポリペプチドは、配列番号11または配列番号11に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。ポリペプチドは、配列番号12または配列番号12に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。ポリペプチドは、配列番号13または配列番号13に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。ポリペプチドは、配列番号14または配列番号14に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。ポリペプチドは、配列番号15または配列番号15に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。ポリペプチドは、配列番号16または配列番号16に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。ポリペプチドは、配列番号17または配列番号17に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。
[0052]一態様において、ポリペプチド配列は、配列番号3、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、および配列番号17からなる群より選択される。一態様において、ポリペプチドは配列番号3のポリペプチドではない。
[0053]一観点において、ポリペプチドは、配列番号3のアミノ酸残基1~11、17~32、39、40、45~67、73~100、および110~121を含む。一観点において、ポリペプチドは、配列番号3のアミノ酸残基1~11、17~32、39、40、45~67、73~100、および110~121を含むが、ポリペプチドは、配列番号3のアミノ酸配列を有するポリペプチドではない。
[0054]他の観点において、ポリペプチドは、配列番号3のアミノ酸残基1~121を含み、ここで、該ポリペプチド配列のアミノ酸残基12~16、33~38、41~44、68~72または101~109には、列挙した残基における配列番号3と比較して、少なくとも1つ(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、またはそれらの値の任意の範囲)のアミノ酸置換、付加、挿入、または欠失が存在する。他の観点において、ポリヌクレオチドによってコードされる甘味調節活性を有するポリペプチドのポリペプチド配列は、配列番号3のアミノ酸残基1~121を含むポリペプチドであり、ここで、該ポリペプチド配列のアミノ酸残基12~16、33~38、41~44、68~72または101~109には、列挙した残基における配列番号3と比較して、少なくとも1つのアミノ酸置換、付加、挿入、または欠失が存在し、該ポリペプチドは、配列番号3と少なくとも80%の配列同一性を有する。
[0055]他の観点において、本発明は、異種シグナルペプチドまたは輸送ペプチドに融合している配列番号3、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、または配列番号17に対して少なくとも80%(例えば、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%)の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むか、それから本質的になるか、またはそれからなり、甘味調節活性を有する組換えポリペプチドを包含する。「から本質的になる」という用語は、製品の機能または活性に必須ではなく、機能または活性に実質的に影響を及ぼさない成分、例えば、凝固防止剤、充填剤、安定剤(例えば、熱安定剤)、および増量剤(例えば、マルトデキストロース、アカシアゴムなど)の包含を可能にする。
[0056]他の観点において、本発明は、甘味調節活性を有し、配列番号3(または、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、または配列番号17)に対して少なくとも80%(例えば、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%)の配列同一性を有するアミノ酸を含むか、それから本質的にになるか、またはそれからなり、配列番号3(または、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、または配列番号17)に関して少なくとも1つの置換修飾を含有するポリペプチドを包含する。いくつかの観点おいて、本発明のポリぺプチドは、対応する配列番号3のアミノ酸と比較して1~24のアミノ酸置換を位置2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、42、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、56、57、58、59、60、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、または121に含む。「から本質的になる」という用語は、製品の機能または活性に必須ではなく、機能または活性に実質的に影響を及ぼさない成分、例えば、凝固防止剤、充填剤、安定剤(例えば、熱安定剤)、および増量剤(例えば、マルトデキストロース、アカシアゴムなど)の包含を可能にする。
[0057]特定の観点において、ポリヌクレオチドによってコードされ、甘味調節活性を有するポリペプチドのポリペプチド配列は、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、または配列番号75のアミノ酸配列を含む。
[0058]配列番号71(コンセンサス配列1)は、位置3、11~16、26、33、34、36~38、41~43、51、57、66、68~72、85、86、89、97、101~110、117、および120が任意のアミノ酸である点を除き、配列番号3に対応する。本発明は、配列番号71のアミノ酸配列を含むポリペプチドを提供する。
[0059]配列番号72(コンセンサス配列2)は、位置3、11~16、26、33、37、38、41、43、51、57、66、68~70、72、85、86、89、97、101~103、105~110、117、および120が任意のアミノ酸である(すなわち、配列番号3の位置34、36、42、71、および104のプロリンは維持される)点を除き、配列番号3に対応する。本発明は、配列番号72のアミノ酸配列を含むポリペプチドを提供する。
[0060]配列番号73(コンセンサス配列3)および配列番号74(コンセンサス配列4)は、位置3、11~16、26、33、37、38、41、43、51、57、66、68~70、72、85、86、89、97、101~103、105~110、117、および120が、本明細書中に記載される保存的修飾を包含することができる点を除き、配列番号3に対応する。本発明は、配列番号73のアミノ酸配列を含むポリペプチドを提供する。本発明は、配列番号74のアミノ酸配列を含むポリペプチドを提供する。
[0061]配列番号75(コンセンサス配列5)は、位置3、11、26、51、57、66、69、85、86、89、97、103、106、110、117、および120が、本明細書中に記載される保存的修飾を包含することができる点を除き、配列番号3に対応する。本発明は、配列番号75のアミノ酸配列を含むポリペプチドを提供する。
[0062]特定の観点において、甘味調節活性を有するポリペプチドのポリペプチド配列は、配列番号3の残基3、11、26、51、57、66、69、85、86、89、97、103、106、110、117、および120に1以上の修飾(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、および16)を有する配列番号3を含む。配列番号3(ポリペプチドについて)に関する代表的な修飾を本明細書中に記載する(実施例8;表3参照)。例えば、甘味調節活性を有するポリペプチドのポリペプチド配列は、配列番号24、配列番号26、配列番号30、配列番号38、配列番号42、配列番号44、配列番号46、配列番号50、配列番号52、配列番号54、配列番号58、配列番号60、配列番号62、配列番号64、配列番号66もしくは配列番号68、または配列番号24、配列番号26、配列番号30、配列番号38、配列番号42、配列番号44、配列番号46、配列番号50、配列番号52、配列番号54、配列番号58、配列番号60、配列番号62、配列番号64、配列番号66もしくは配列番号68に対して少なくとも80%(例えば、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%)の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む 。
[0063]甘味調節活性を有するポリペプチドのポリペプチド配列は、配列番号24(D3E)または配列番号24に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。甘味調節活性を有するポリペプチドのポリペプチド配列は、配列番号26(K11R)または配列番号26に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。甘味調節活性を有するポリペプチドのポリペプチド配列は、配列番号30(K26R)または配列番号30に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。甘味調節活性を有するポリペプチドのポリペプチド配列は、配列番号38(K51R)または配列番号38に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。甘味調節活性を有するポリペプチドのポリペプチド配列は、配列番号42(R57K)または配列番号42に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。甘味調節活性を有するポリペプチドのポリペプチド配列は、配列番号44(R66K)または配列番号44に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。甘味調節活性を有するポリペプチドのポリペプチド配列は、配列番号46(D69E)または配列番号46に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。甘味調節活性を有するポリペプチドのポリペプチド配列は、配列番号50(D85E)または配列番号50に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。甘味調節活性を有するポリペプチドのポリペプチド配列は、配列番号52(E86D)または配列番号52に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。甘味調節活性を有するポリペプチドのポリペプチド配列は、配列番号54(E89D)または配列番号54に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。甘味調節活性を有するポリペプチドのポリペプチド配列は、配列番号58(D97E)または配列番号58に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。甘味調節活性を有するポリペプチドのポリペプチド配列は、配列番号60(K103R)または配列番号60に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。甘味調節活性を有するポリペプチドのポリペプチド配列は、配列番号62(R106K)または配列番号62に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。甘味調節活性を有するポリペプチドのポリペプチド配列は、配列番号64(R110K)または配列番号64に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。甘味調節活性を有するポリペプチドのポリペプチド配列は、配列番号66(E117D)または配列番号66に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。甘味調節活性を有するポリペプチドのポリペプチド配列は、配列番号68(K120R)または配列番号68に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。
[0064]他の観点において、甘味調節活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは、配列番号23、配列番号25、配列番号29、配列番号37、配列番号41、配列番号43、配列番号45、配列番号49、配列番号51、配列番号53、配列番号57、配列番号59、配列番号61、配列番号63、配列番号65もしくは配列番号67、または配列番号23、配列番号25、配列番号29、配列番号37、配列番号41、配列番号43、配列番号45、配列番号49、配列番号51、配列番号53、配列番号57、配列番号59、配列番号61、配列番号63、配列番号65もしくは配列番号67に対して少なくとも80%(例えば、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%)の配列同一性を有する核酸配列を含む。
[0065]ポリヌクレオチドは、配列番号23(D3Eに対応する)または配列番号23に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。ポリヌクレオチドは、配列番号25(K11Rに対応する)または配列番号25に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。ポリヌクレオチドは、配列番号29(K26Rに対応する)または配列番号29に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。ポリヌクレオチドは、配列番号37(K51Rに対応する)または配列番号37に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。ポリヌクレオチドは、配列番号41(R57Kに対応する)または配列番号41に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。ポリヌクレオチドは、配列番号43(R66Kに対応する)または配列番号43に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。ポリヌクレオチドは、配列番号45(D69Eに対応する)または配列番号45に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。ポリヌクレオチドは、配列番号49(D85E)または配列番号49に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。ポリヌクレオチドは、配列番号51(E86Dに対応する)または配列番号51に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。ポリヌクレオチドは、配列番号53(E89Dに対応する)または配列番号53に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。ポリヌクレオチドは、配列番号57(D97Eに対応する)または配列番号57に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。ポリヌクレオチドは、配列番号59(K103Rに対応する)または配列番号59に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。ポリヌクレオチドは、配列番号61(R106Kに対応する)または配列番号61に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。ポリヌクレオチドは、配列番号63(R110K)または配列番号63に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。ポリヌクレオチドは、配列番号65(E117D)または配列番号65に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。ポリヌクレオチドは、配列番号67(K120R)または配列番号67に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。
[0066]一観点において、ポリヌクレオチドは配列番号20を含み、これはE.coliにおけるHisタグ付きmycodulceinのコード配列に対応する(残基364~381が、所望によるHisタグ配列に対応する)。配列番号20は、E.coliにおける発現のためにコドン最適化されている。他の観点において、ポリヌクレオチドは配列番号22を含み、これはS.cerevisiaeにおけるHisタグ付きmycodulceinのコード配列に対応する(残基364~381が、所望によるHisタグ配列に対応する)。配列番号22は、S.cerevisiaeにおける発現のためにコドン最適化されている。配列番号21の対応するポリペプチドは、Hisタグ付きmycodulceinタンパク質(残基122~127が、所望によるHisタグ配列に対応する)に対応し、このポリペプチド配列は、E.coliおよびS.cerevisiaeにおける発現について同じである。したがって、本発明は、配列番号21のアミノ酸配列を含むポリペプチドも提供する。
[0067]本発明はまた、配列番号28、配列番号32、配列番号34、配列番号36、配列番号40、配列番号48もしくは配列番号56のアミノ酸配列、または配列番号28、配列番号32、配列番号34、配列番号36、配列番号40、配列番号48もしくは配列番号56に対して少なくとも80%(例えば、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%)の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドも提供する。
[0068]ポリペプチドは、配列番号28(R20K)または配列番号28に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。ポリペプチドは、配列番号32(E35D)または配列番号32に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。ポリペプチドは、配列番号34(K44R)または配列番号34に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。ポリペプチドは、配列番号36(D46E)または配列番号36に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。ポリペプチドは、配列番号40(D52E)または配列番号40に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。ポリペプチドは、配列番号48(R75K)または配列番号48に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。ポリペプチドは、配列番号56(D94E)または配列番号56に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。
[0069]他の観点において、ポリヌクレオチドは、配列番号27、配列番号31、配列番号33、配列番号35、配列番号39、配列番号47もしくは配列番号55、または配列番号27、配列番号31、配列番号33、配列番号35、配列番号39、配列番号47もしくは配列番号55に対して少なくとも80%(例えば、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%)の配列同一性を有する核酸配列を含む。
[0070]ポリヌクレオチドは、配列番号27(R20Kに対応する)または配列番号27に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。ポリヌクレオチドは、配列番号31(E35Dに対応する)または配列番号31に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。ポリヌクレオチドは、配列番号33(K44Rに対応する)または配列番号33に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。ポリヌクレオチドは、配列番号35(D46Eに対応する)または配列番号35に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。ポリヌクレオチドは、配列番号39(D52Eに対応する)または配列番号39に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。ポリヌクレオチドは、配列番号47(R75Kに対応する)または配列番号47に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。ポリヌクレオチドは、配列番号55(D94Eに対応する)または配列番号55に対して少なくとも80%の配列同一性を含む。
[0071]「ポリペプチド」、「ペプチド」および「タンパク質」という用語は、本明細書中では、アミノ酸残基のポリマーをさすために互換的に使用される。この用語は、1以上のアミノ酸残基が、対応する天然由来のアミノ酸の人工的化学模倣物である、アミノ酸ポリマー、ならびに、天然由来のアミノ酸ポリマーおよび非天然由来のアミノ酸ポリマーに適用される。
[0072]ポリヌクレオチドまたはポリペプチドは、天然由来または非天然由来(例えば、合成、組換え、修飾、および/またはバリアント生成物)であることができる。一観点において、天然由来または非天然由来の産物が単離または精製される。
[0073]一観点において、「単離された」という用語は、生物学的環境(例えば、細胞、組織、培養培地、体液など)から除去された、またはそわなければ任意の程度まで純度を増大させた(例えば、合成培地から単離された)生成物を包含する。したがって、単離された生成物は、合成することができ、または天然に生じることができる。
[0074]本明細書で使用される場合、核酸またはポリペプチドをさす場合、「単離された」という用語は、天然由来のものとは異なる精製または濃度の状態をさす。(1)他の天然由来のものに関連する構造物または化合物からの精製、または(2)体内で通常関連していない構造物または化合物との関連を含む、天然由来のものよりも高い任意の程度の精製または濃度は、本明細書中で使用される「単離された」の意味の範囲内である。本明細書中に記載の核酸またはポリペプチドは、当業者に公知のさまざまな方法およびプロセスに従って、単離されるか、またはそわなければ天然では通常関連していない構造または化合物と関連付ることができる。一態様において、本明細書中に記載のポリペプチドは、他の真菌タンパク質を重量基準で最大5%(例えば、最大4%、最大3%、最大2%、最大1%)含有する。
[0075]本明細書中で使用される場合、「組換え」は、インビトロで合成された、またはそわなければ操作されたポリヌクレオチド(例えば、「組換えポリヌクレオチド」)、細胞または他の生物学的系において遺伝子産物を産生するために組換えポリヌクレオチドを使用する方法、または組換えポリヌクレオチドによってコードされたポリペプチド(「組換えタンパク質」)をさす。「組換え手段」はまた、本発明の転座ドメインおよび本発明のプライマーを用いて増幅された核酸配列を含む融合タンパク質の発現、例えば、誘導性または構成的発現のための発現カセットまたはベクターへの、異なる供給源由来のさまざまなコード領域またはドメインまたはプロモーター配列を有する核酸のライゲーションを包含する。
[0076]「修飾された」または「バリアント」生成物は、元の(例えば、天然由来の)構造から変更されている生成物(例えば、ポリヌクレオチドまたはポリペプチド)をさす。本明細書中に記載されるように、バリアントは、それぞれ核酸またはアミノ酸配列に対し1以上の変化を有するポリヌクレオチドまたはポリペプチドを包含する。変化としては、核酸またはアミノ酸配列に対する修飾、例えば、付加、欠失、挿入、および置換が挙げられる。修飾またはバリアント生成物はまた、ジスルフィド結合形成、グリコシル化、脂質化、アセチル化、リン酸化、または元の構造に関する任意の他の操作、例えば、標識成分とのコンジュゲーションを、包含することができる。
[0077]本明細書で使用される場合、「増幅する」および「増幅」という用語は、以下に詳細に記載するように、組換えまたは天然に発現された核酸を生成または検出するための任意の適した増幅方法論の使用をさす。例えば、本発明は、本発明の天然に発現される(例えば、ゲノムRNAまたはmRNA)または組換え(例えば、cDNA)核酸(例えば、本発明の味覚刺激結合配列)を、インビボまたはインビトロで増幅する(例えば、ポリメラーゼ連鎖反応、PCRによって)ための方法および試薬(例えば、特異的縮重オリゴヌクレオチドプライマー対)を提供する。
[0078]「ライブラリー」という用語は、さまざまな核酸またはポリペプチド分子の混合物である調製物、例えば、縮重プライマー対による核酸の増幅によって生成された組換え的に生成されたMyd関連ポリヌクレオチドのライブラリー、または増幅されたリガンド結合ドメインを包含するベクターの単離されたコレクション、またはMYDをコードする少なくとも1つのベクターでそれぞれランダムにトランスフェクトされた細胞の混合物を意味する。
[0079]本明細書中で使用される場合、「核酸プローブまたはオリゴヌクレオチド」は、1以上のタイプの化学結合を介して、通常は相補的塩基対合を介して、通常は水素結合形成を介して、相補的配列の標的核酸に結合することができる核酸として定義される。本明細書中で使用される場合、プローブは、天然(すなわち、A、G、C、またはT)または修飾塩基(7-デアザグアノシン、イノシンなど)を包含することができる。これに加えて、プローブ中の塩基は、ハイブリダイゼーションを妨げない限り、ホスホジエステル結合以外の連結によって結び付けられていてもよい。したがって、例えば、プローブは、構成塩基がホスホジエステル連結ではなくペプチド結合によって結び付けられているペプチド核酸であってもよい。当業者なら、プローブが、ハイブリダイゼーション条件のストリンジェンシーに応じて、プローブ配列との完全な相補性を欠く標的配列に結合することができることを、理解するであろう。プローブは、所望により、同位体、発色団、ルミフォア(lumiphore)、色原体などで直接的に標識されるか、またはストレプトアビジン複合体が後で結合し得るビオチンなどで間接的に標識される。プローブの有無をアッセイすることによって、選択配列または部分配列(subsequence)の有無を検出することができる。
[0080]「異種の」という用語は、核酸の一部分に関して使用される場合、核酸が、天然において互いに同じ関係で見出されない2以上の部分配列を含むことを示す。例えば、核酸は、典型的には組換技術により生成され、新しい機能性核酸、例えば、1つの供給源由来のプロモーターおよび別の供給源由来のコード領域を作製するように配置された無関係の遺伝子由来の2以上の配列を有する。同様に、異種タンパク質は、タンパク質が、天然において互いに同じ関係で見出されない2以上の部分配列を含むことを示す(例えば、融合タンパク質)。
[0081]「プロモーター」は、核酸の転写を指示する核酸配列のアレイとして定義される。本明細書中で使用される場合、プロモーターは、ポリメラーゼII型プロモーターの場合のTATAエレメントなど、転写の開始部位付近に必須の核酸配列を包含する。プロモーターはまた、所望により、転写の開始部位から数千塩基対も離れて位置し得る遠位エンハンサーまたはリプレッサーエレメントも包含する。「構成的」プロモーターは、ほとんどの環境条件および発生条件下で活性であるプロモーターである。「誘導性」プロモーターは、環境的または発生的調節下で活性であるプロモーターである。「作動可能に連結される」という用語は、核酸発現制御配列(例えば、プロモーター、または転写因子結合部位のアレイ)と第2の核酸配列との間の機能的連結をさし、該発現制御配列は、第2の配列に対応する核酸の転写を指示する。
[0082]「MYDファミリー」という用語は、(1)約25アミノ酸、所望により50~100アミノ酸のウィンドウにわたって、配列番号3に対して少なくとも約35~50%のアミノ酸配列同一性、所望により約60、75、80、85、90、95、96、97、98、または99%のアミノ酸配列同一性を有するポリペプチドをコードする、天然のアレル、変異体、アレルおよび種間相同体を含む多型バリアントをさすことができる。
[0083]「発現ベクター」または「発現カセット」という用語は、原核細胞、酵母細胞、真菌細胞、植物細胞、昆虫細胞または哺乳類細胞を含む任意の細胞において、本発明の核酸配列をインビトロまたはインビボで、構成的にまたは誘導的に発現させる目的のための、任意の組換え発現系をさす。この用語は、線状または環状発現系を包含する。この用語は、エピソームのままであるか、または宿主細胞ゲノムに組み込まれる発現系を包含する。発現系は、自己複製する、または自己複製しない、すなわち、細胞における一過性発現のみを駆動する能力を有することができる。この用語は、組換え核酸の転写に必要な最小エレメントのみを含有する組換え発現「カセットを包含する。
[0084]「宿主細胞」とは、発現ベクターを含有し、発現ベクターの複製または発現を支持する細胞を意味する。宿主細胞は、E.coliなどの原核細胞、または酵母、昆虫、両生類もしくは哺乳類細胞などの真核細胞、例えば、CHO、HeLa、HEK-293などの、例えば培養細胞、外植片、およびインビボ細胞であることができる。
[0085]一態様において、宿主細胞は、Escherichia coli、Klebsiella oxytoca、Anaerobiospirillum succiniciproducens、Actinobacillus succinogenes、Mannheimia succiniciproducens、Rhizobium etli、Bacillus subtilis、Corynebacterium glutamicum、Gluconobacter oxydans、Zymomonas mobilis、Lactococcus lactis、Lactobacillus plantarum、Streptomyces coelicolor、Clostridium acetobutylicum、Pseudomonas fluorescens、Pseudomonas putida、Saccharomyces cerevisiae、Schizosaccharomyces pombe、Kluyveromyces lactis、Kluyveromyces marxianus、Aspergillus terreus、Aspergillus niger、Pichia pastoris、Rhizopus arrhizus、Rhizopus oryzae、Yarrowia lipolytica、Candida albicans、Issatchenkia orientalis、Scheffersomyces stipitis、Yarrowia lipolytica、Ogataea polymorpha、Phaffia rhodozyma、Candida utilis、Arxula adeninivorans、Debaryomyces hansenii、Debaryomyces polymorphusおよびSchwanniomyces occidentalisからなる群より選択される。
[0086]他の観点において、宿主細胞は、グラム陽性無芽胞菌、グラム陽性芽胞菌、グラム陰性菌、酵母、および原生生物/藻類からなる群より選択される。
[0087]グラム陽性無芽胞菌の非限定的な例としては、Bifidobacterium adolescentis、Bifidobacterium animalis、Bifidobacterium bifidum、Bifidobacterium breve、Bifidobacterium longum、Carnobacterium divergens、Corynebacterium ammoniagenes、Corynebacterium glutamicum、Lactobacillus acidophilus、Lactobacillus amylolyticus、Lactobacillus amylovorus、Lactobacillus animalis、Lactobacillus alimentarius、Lactobacillus aviarie、s Lactobacillus brevis、Lactobacillus buchneri、Lactobacillus casei、Lactobacillus cellobiosus、Lactobacillus collinoides、Lactobacillus coryniformis、Lactobacillus crispatus、Lactobacillus curvatus、Lactobacillus delbrueckii、Lactobacillus dextrinicus、Lactobacillus diolivorans、Lactobacillus farciminis、Lactobacillus fermentum、Lactobacillus gallinarum、Lactobacillus gasseri、Lactobacillus helveticus、Lactobacillus hilgardii、Lactobacillus johnsonii、Lactobacillus kefiranofaciens、Lactobacillus kefiri、Lactobacillus mucosae、Lactobacillus panis、Lactobacillus paracasei、Lactobacillus parafarraginis、Lactobacillus paraplantarum、Lactobacillus pentosus、Lactobacillus plantarum、Lactobacillus pontis、Lactobacillus reuteri、Lactobacillus rhamnosus、Lactobacillus sakei、 Lactobacillus salivarius、Lactobacillus sanfranciscensis、Lactococcus lactis、Leuconostoc citreum、Leuconostoc lactis、Leuconostoc mesenteroides、Leuconostoc pseudomesenteroides、Microbacterium imperial、Oenococcus oeni、Pasteuria nishizawae、Pediococcus acidilactic、Pediococcus parvulus、Pediococcus pentosaceus、Propionibacterium acidipropioni、Propionibacterium freudenreichii、およびStreptococcus thermophilesが挙げられる。
[0088]グラム陽性芽胞菌の非限定的な例としては、Bacillus amyloliquefaciens、Bacillus atrophaeus、Bacillus circulans、Bacillus clausii、Bacillus coagulans、Bacillus flexus、Bacillus fusiformis、Bacillus lentus、Bacillus licheniformis、Bacillus megaterium、Bacillus mojavensis、Bacillus pumilus、Bacillus smithii、Bacillus subtilis、Bacillus vallismortis、Bacillus velezensis、Geobacillus stearothermophilus、Paenibacillus illinoisensis、およびParageobacillus thermoglucosidasiusが挙げられる。グラム陰性菌の非限定的な例としては、Cupriavidus necator、Gluconobacter oxydans、Komagataeibacter sucrofermentans、およびXanthomonas campestrisが挙げられる。
[0089]酵母の非限定的な例としては、Candida cylindracea、Debaryomyces hansenii、Hanseniaspora uvarum、Kluyveromyces lactis、Kluyveromyces marxianus、Komagataella pastoris、Komagataella phaffi、Lindnera jadinii、Ogataea angusta、Saccharomyces bayanus、Saccharomyces cerevisiae、Saccharomyces pastorianus、Schizosaccharomyces pombe、Wickerhamomyces anomalus、Xanthophyllomyces dendrorhous、Yarrowia lipolytica、およびZygosaccharomyces rouxiiが挙げられる。
[0090]原生生物/藻類の非限定的な例としては、Aurantiochytrium limacinum、Euglena gracilis、およびTetraselmis chuiiが挙げられる。
[0091]本明細書中に記載されるMydタンパク質はまた、代表的な配列に実質的に対応する構造および活性を有する「類似体」または「保存的バリアント」および「模倣体」(「ペプチド模倣体」)も包含する。したがって、「保存的バリアント」または「類似体」または「模倣体」という用語は、本明細書中で定義されるように、変化(1以上)によりポリペプチド(保存的バリアント)の構造および/または活性が実質的に変更されないように、修飾されたアミノ酸配列を有するポリペプチドをさす。これらには、アミノ酸配列の保存的に修飾されたバリエーション、すなわち、タンパク質活性にとって重要ではないそれらの残基のアミノ酸置換、付加もしくは欠失、または同様の特性(例えば、酸性、塩基性、正もしくは負に帯電している、極性もしくは非極性など)を有する残基でのアミノ酸の置換が含まれ、その結果、重要なアミノ酸の置換であっても、構造および/または活性は実質的に変更されない。
[0092]より詳細には、「保存的に修飾されたバリアント」は、アミノ酸配列および核酸配列の両方に適用される。特定の核酸配列に関して、保存的に修飾されたバリアントは、同一または本質的に同一のアミノ酸配列をコードする核酸、または核酸がアミノ酸配列をコードしない場合、本質的に同一の配列をさす。遺伝暗号の縮重に起因して、多数の機能的に同一の核酸が任意の所与のタンパク質をコードする。
[0093]例えば、コドンGCA、GCC、GCGおよびGCUはすべて、アミノ酸アラニンをコードする。したがって、アラニンがコドンによって特定されるあらゆる位置において、コードされるポリペプチドを変更することなく、コドンを、記載される対応するコドンのいずれかに変更することができる。
[0094]このような核酸のバリエーションは「サイレントバリエーション」であり、これは、保存的に修飾されたバリエーションの1種である。ポリペプチドをコードする本明細書中のあらゆる核酸配列には、核酸のあらゆる可能なサイレントバリエーションも記載されている。当業者なら、核酸中の各コドン(通常はメチオニンの唯一のコドンであるAUG、および通常はトリプトファンの唯一のコドンであるTGGを除く)を修飾して、機能的に同一の分子を得ることができることを認識するであろう。したがって、ポリペプチドをコードする核酸の各サイレントバリエーションは、記載された各配列に潜在する。
[0095]機能的に同様のアミノ酸を提供する保存的置換表は、当技術分野において周知である。例えば、保守的置換を選択するための1つの代表的ガイドラインは以下を包含する(もとの残基、続いて代表的置換):ala/glyまたはser;arg/lys;asn/glnまたはhis;asp/glu;cys/ser;gln/asn;gly/asp;gly/alaまたはpro;his/asnまたはgln;ile/leuまたはval;leu/ileまたはval;lys/argまたはglnまたはglu;met/leuまたはtyrまたはile;phe/metまたはleuまたはtyr;ser/thr;thr/ser;trp/tyr;tyr/trpまたはphe;val/ileまたはleu。代替的な代表的ガイドラインでは、各々が互いに保存的置換であるアミノ酸を含有する以下の6つの群を使用する:1)アラニン(A)、セリン(S)、トレオニン(T);2)アスパラギン酸(D)、グルタミン酸(E);3)アスパラギン(N)、グルタミン(Q);4)アルギニン(R)、リジン(I);5)イソロイシン(I)、ロイシン(L)、メチオニン(M)、バリン(V);および6)フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、トリプトファン(W);(例えば、Creighton, Proteins, W.H. Freeman and Company(1984);Schultz and Schimer, Principles of Protein Structure, Springer-Vrlag (1979)も参照されたい)。他の代替的な代表的ガイドラインでは、プロリンが独特である以下の6つの群を使用する:1)Gly(G)、Ala(A)、Val(V)、Leu(L)、Ile(I);2)Ser(S)、Cys(C)、Thr(T)、Met(M);3)Pro(P);4)Phe(F)、Tyr(Y)、Try(W);5)His(H)、Lys(K)、Arg(R);および6)Asp(D)、Glu(E)、Gln(N)。当業者なら、上記の置換が唯一の可能な保存的置換ではないことを理解するであろう。例えば、いくつかの目的のために、すべての荷電アミノ酸は、それらが正であるか負であるかにかかわらず、互いの保存的置換と考えることができる。さらに、コードされた配列中の単一アミノ酸または数パーセントのアミノ酸を変更、付加または欠失させる個々の置換、欠失または付加も、「保存的に修飾されたバリエーション」とみなすことができる。当業者なら、目的のタンパク質を発現している所与の宿主におけるコドン選択を熟知しているであろう。
[0096]「模倣体」および「ペプチド模倣体」という用語は、ポリペプチドの実質的に同じ構造的および/または機能的特徴、例えば、本発明の転座ドメイン、リガンド結合ドメイン、またはキメラ受容体を有する合成化合物をさす。模倣体は、アミノ酸の合成非天然類似体で完全に構成されていることができ、または部分的に天然のペプチドアミノ酸および部分的に非天然のアミノ酸類似体のキメラ分子であってもよい。模倣体はまた、任意の量の天然アミノ酸の保存的置換を、そのような置換が模倣体の構造および/または活性を実質的に変更しない限り、包含することもできる。
[0097]保存的バリアントである本発明のポリペプチドと同様に、日常の実験により、模倣体が本発明の範囲内にあるかどうか、すなわち、その構造および/または機能が実質的に変更されていないかどうかを決定する。ポリペプチド模倣組成物は、非天然構造成分の任意の組み合わせを含有することができ、該成分は、典型的には以下の3つの構造基に由来する:a)天然アミド結合(「ペプチド結合」)連結以外の残基連結基;b)天然由来のアミノ酸残基の代わりの非天然残基;またはc)二次構造模倣を誘導する、すなわち、二次構造、例えば、βターン、γターン、βシート、αヘリックス立体配座などを誘導または安定化する残基。ポリペプチドは、その残基のすべてまたはいくつかが天然ペプチド結合以外の化学的手段によって結び付いている場合、模倣体として特徴付けることができる。個々のペプチド模倣残基は、ペプチド結合、他の化学結合またはカップリング手段、例えば、グルタルアルデヒド、N-ヒドロキシスクシンイミドエステル、二官能性マレイミド、N,N’-ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)またはN,N’-ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)などによって結び付いていることができる。従来のアミド結合(「ペプチド結合」)連結の代替となり得る連結基としては、例えば、ケトメチレン(例えば、--C(O)--NH--の代わりに--C(O)-CH2--)、アミノメチレン(CH2--NH)、エチレン、オレフィン(CH=CH)、エーテル(CH2 --O)、チオエーテル(CH--S)、テトラゾール(CN4)、チアゾール、レトロアミド、チオアミド、またはエステル(例えば、Spatola, Chemistry and Biochemistry of Amino Acids, Peptides and Proteins, Vol. 7, pp 267-357, “Peptide Backbone Modifications,” Marcell Dekker, NY (1983)参照)が挙げられる。ポリペプチドはまた、天然由来のアミノ酸残基の代わりにすべてまたはいくつかの非天然残基を含有することによって模倣体として特徴付けることもでき;非天然残基は、科学文献および特許文献に十分に記載されている。Phyre2は、タンパク質の構造、機能および変異を予測および解析するたためにウェブ上で利用可能な一連のツールである。
[0098]タンパク質フォールディング分析は、タンパク質二次構造予測サーバーであるPHYREタンパク質相同性/類似Y認識エンジンV2.0およびJPredを含むツールを使用して実施される。これらのツールは、配列番号3が、かなりの部分がβ-シートで、少しの部分がα-ヘリックスである、β-シートが支配的な球状型タンパク質を予測することを示す。具体的には、Jpredツールが、推定上のβシートを配列番号3の残基約5~11、16~19、28~29、39~40、61~67、71~77、および98~101から予測し、α-ヘリックスを配列番号3の残基約20~25、45~55、111~119から予測し;PHYREツールが、βシートを配列番号3の残基約5~12、17~32、38~40、45~57、62~66、73~81、98~104、および112~116から予測し、α-ヘリックスを配列番号3の残基約84~89および116~118から予測する。図1参照。
[0099]Myd1タンパク質構造の保存的に修飾されたバリエーションの例は、相同性モデリングアルゴリズム:SWISS-MODEL、PHYRE2.0、およびJpredを用いて、当技術分野で公知のような配列ベースのコンセンサスループ領域を同定することにより導くことができる。例えば、Pechmann, S. & Frydman, J. Interplay between Chaperones and Protein Disorder Promotes the Evolution of Protein Networks. PLoS Computational Biology 10, e1003674 (2014)参照。
[00100]Myd1と同様の構造および機能を有すると推定される代替的なタンパク質配列は、本明細書において配列番号8~配列番号17として提供される。配列番号8から配列番号17を導出するために、コンセンサスループ領域を変位部位として選択した。これは、ほとんどの挿入および欠失が、通常、二次構造エレメント間の領域に見出されるためであり、ここで、それらはタンパク質の全体的な折り畳みにおいて大きな歪みを生じることなく、より容易に適応することができる。このタンパク質のコアは4JOX内で見出されたように、より高度の配列保存を有する。
[00101]コンセンサスループ領域内の29の考えうるアミノ酸の位置のうち、12のアミノ酸を保存的置き換えを用いて置換した。変異について選択する場合、野生型アミノ酸は、保存的アミノ酸残基間で等確率を与えられた。(Glyは、Ala、Cys、Asp、Glu、Argで等しく20%の確率で置き換えられることができる)。
[00102]MYD/Mydヌクレオチドおよびアミノ酸配列の特定の領域を使用して、Mydファミリーメンバーの多型バリアント、種間相同体、およびアレルを同定することができる。この同定は、例えば、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件またはPCR(例えば、本明細書中で同定されたMyd配列をコードするプライマーを使用する)下で、または他のヌクレオチド配列と比較するためのコンピューターシステムにおいて配列情報を使用することによって、インビトロで行うことができる。単一種集団内のMYD遺伝子のさまざまなアレルはまた、アレル配列の差異が集団のメンバー間の味覚の差異と相関するかどうかを決定するのに有用である。古典的なPCR型増幅およびクローニング技術は、例えば、縮重プライマーが種の全体にわたり関連遺伝子を検出するのに十分である場合、オルソログを単離するのに有用である。
[00103]例えば、本明細書中に開示される配列を使用して設計されたプライマーを用いて、異なる真菌ゲノム由来のMYD関連遺伝子を増幅およびクローニングすることができる。対照的に、MYDに関連する単一種内の遺伝子は、関連する配列を探すために配列パターン認識ソフトウェアを使用してもっとも良好に同定される。典型的には、MYDファミリーメンバーの多型バリアントおよびアレルの同定は、約25アミノ酸以上、例えば、50~100アミノ酸のアミノ酸配列を比較することによって行うことができる。だいたい少なくとも35~50%、および所望によりで60%、70%、75%、80%、85%、90%、95~99%以上のアミノ酸同一性は、典型的にはタンパク質がMYDファミリーメンバーの多型バリアント、種間相同体、またはアレルであることを明示する。配列比較は、以下で論じる配列比較アルゴリズムのいずれかを使用して実施することができる。Mydポリペプチドまたはその保存領域に特異的に結合する抗体を使用して、アレル、種間相同体、および多型バリアントを同定することもできる。
[00104]MYDファミリーメンバーについてのヌクレオチドおよびアミノ酸配列情報はまた、コンピューターシステムにおける甘味調節ポリペプチドのモデル、ならびにそれらが甘味受容体およびそのコンピューターシステムモデルとどのように相互作用するかを構築するために使用することができる。甘味受容体は、味覚1受容体メンバー2(T1R2)および味覚1受容体メンバー3(T1R3)のヘテロダイマーから構成される。続いて、これらのモデルは、甘味受容体の活性化を増加させることができるMydのバリアントおよび変異を同定し、Mydのより活性なバージョンを同定するために使用することができる。
[00105]さまざまな保存的変異および置換が本発明の範囲内であると想定される。例えば、PCR、遺伝子クローニング、cDNAの部位特異的変異誘発、宿主細胞のトランスフェクション、およびインビトロ転写を含む組換え遺伝子技術の公知のプロトコルを用いてアミノ酸置換を行うことは、当業者のレベルの範囲内であろう。次いで、バリアントを味覚受容体アゴニスト機能活性についてスクリーニングすることができる。
[00106]一態様において、Myds融合タンパク質をコードする核酸を含むハイブリッドタンパク質コード配列を構築することができる。これらの核酸配列は、転写または翻訳制御エレメント、例えば、転写および翻訳開始配列、プロモーターおよびエンハンサー、転写および翻訳ターミネーター、ポリアデニル化配列、ならびにDNAをRNAに転写するのに有用な他の配列に、作動可能に連結することができる。融合タンパク質は、C末端またはN末端転座配列を包含していてもよい。さらに、融合タンパク質は、例えば、タンパク質検出、精製、または他の用途のための追加的エレメントを含むことができる。検出および精製を容易にするドメインとしては、例えば、金属キレートペプチド、例えば、ポリヒスチジントラクト、ヒスチジン-トリプトファンモジュール、または固定化された金属上での精製を可能にする他のドメイン;マルトース結合タンパク質;固定化された免疫グロブリン上での精製を可能にするプロテインAドメイン;またはFLAGS伸長/アフィニティー精製系(Immunex Corp, Seattle Wash.)において利用されるドメインが挙げられる。
[00107]一態様において、融合タンパク質は、ペプチドまたはタンパク質タグ(例えば、タンパク質の精製または検出のためのもの)を含む。ペプチド/タンパク質タグは、Johnson,“Protein/Peptide Tags,”DOI//dx.doi.org/10.13070/mm.en.2.116に記載されているものように当業者には公知であり、例えば、限定されるものではないが、緑色蛍光タンパク質(GFP)、FLAG、Mycエピトープ、ポリヒスチジン、グルタチオン-S-トランスフェラーゼ(GST)、HA、V5、ABDz1-タグ、アデニル酸キナーゼ(AK-タグ)、BC2-タグ、カルモジュリン結合ペプチド、CusF、Fc、Fh8、Haloタグ、ヘパリン結合ペプチド(HB-タグ)、ケトステロイドイソメラーゼ(KSI)、マルトース結合タンパク質(MBP)、チオレドキシン、PA(NZ-1)、ポリ-Arg、ポリ-Lys、S-タグ、SBP/ストレプトアビジン結合ペプチド、SNAP、Strep-II(Twin-Strep)、およびSUMO/SUMO2である。
[00108]アフィニティータグは、タンパク質に付けられるタンパク質タグの一種であり、これにより、タンパク質を、それらの粗生物学的供給源からアフィニティー技術を用いて精製することができる。アフィニティータグは当技術分野で公知であり、例えば、Kimple et al. Curr Protoc Protein Sci.; 73: Unit-9.9. doi:10.1002/0471140864.ps0909s73に記載されている。これらには、ポリヒスチジン、GST、MBP、カルモジュリン結合ペプチド、インテイン-キチン結合ドメイン、ストレプトアビジン/ビオチンに基づくタグ、およびHis-Patch ThioFusion(チオレドキシン)が包含される。アフィニティータグは、小さい(例えば、20以下のアミノ酸残基)または大きいアフィニティータグを包含する。小さいアフィニティータグの例としては、His、FLAG、Strep II、およびS-ペプチドが挙げられ、大きいアフィニティータグの例としては、MBP、GST、セルロース結合ドメイン、カルモジュリン結合ペプチド、およびHis-パッチチオレドキシンが挙げられる。
[00109]アフィニティータグには、エピトープタグおよびレポータータグが含まれる。レポータータグは、タンパク質発現およびタンパク質-タンパク質相互作用のレポーターとして働く。レポータータグとしては、限定されるものではないが、β-ガラクトシダーゼ(β-gal)、アルカリホスファターゼ(AP)、クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)、および西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)などの酵素が挙げられる。
[00110]エピトープタグとしては、FLAG、ヘマグルチニン(HA)、c-myc、T7、およびGlu-Gluが挙げられ、これらはインビトロおよび細胞培養における融合タンパク質の検出に使用される。それらの短い線状認識モチーフは目的のタンパク質の特性にほとんど影響を及ぼさず、通常、それら各々の一次抗体に非常に特異的である。抗myc抗体を使用する場合、特異性は、HRP-またはAP-抗mycコンジュゲートを単独で使用する代わりに、コンジュゲートされた抗myc一次抗体を検出するために酵素連結二次抗体を使用することによって、増大させることができる。
[00111]タグは、標的タンパク質のいずれかの末端に存在することができる。FLAGなどいくつかのエピトープタグは、しばしば、それらの望ましい特徴を増大させるためにタンデムで、またはHis-MycおよびHis-V5の構築物のように別のタグと組み合わせて使用される。
[00112]タンデムアフィニティー精製(TAP)は、2つのアフィニティータグと目的のタンパク質との融合に基づく二重アフィニティー精製法であり、タグ付きタンパク質の精製および目的のタンパク質と相互作用するタンパク質複合体の単離が可能になる。TAPの使用は、本発明内に包含される。
[00113]一態様において、融合タンパク質は、2~10個(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9または10個)のヒスチジン残基を含むヒスチジンタグを含む。例えば、ヒスチジンタグは、6個のヒスチジン残基を含むことができる。
[00114]第Xa因子(例えば、Ottavi, Biochimie 80:289-293 (1998)参照)、サブチリジンプロテアーゼ認識モチーフ(例えば、Polyak, Protein Eng. 10:615-619 (1997)参照);エンテロキナーゼ(Invitrogen, San Diego, Calif.)などの切断可能なリンカー配列を、転座ドメイン(効率的な原形質膜発現のため)と新たに翻訳されたポリペプチドの残りとの間に含めることは、精製を容易にするのに有益であることができる。例えば、1つの構築物は6つのヒスチジン残基に連結された核酸配列、続いてチオレドキシン、エンテロキナーゼ切断部位(例えば、Williams, Biochemistry 34:1787-1797 (1995)参照)、およびC末端転座ドメインをコードするポリペプチドを包含することができる。ヒスチジン残基は検出および精製を容易にし、一方、エンテロキナーゼ切断部位は、融合タンパク質の残りから望ましいタンパク質(1以上)を精製するための手段を提供する。融合タンパク質をコードするベクターおよび融合タンパク質の適用に関する技術は、科学文献および特許文献に十分に記載されている。例えば、Kroll, DNA Cell. Biol.12:441-53(1993)参照。
[00115]融合タンパク質は、1以上のリンカー(例えば、柔軟性(flexible)リンカー、剛性(rigid)リンカー、およびインビボで切断可能なリンカー)を含有することができる。機能ドメインを一緒に連結する(柔軟性および剛性リンカーなどの場合)か、または遊離機能ドメインをインビボで放出する(インビボで切断可能なリンカーなどの場合)際の基本的な役割に加えて、リンカーは融合タンパク質の生産のための多くの他の利点、例えば、生物学的活性の改善、発現収量の増加、および望ましい薬物動態プロファイルの達成を提供する。リンカーは当技術分野で公知である(例えば、Chen et al., Adv Drug Deliv Rev. 65(10): 1357-1369 (2013)参照)。
[00116]柔軟性リンカーは、結び付けられたドメインがある程度の動きまたは相互作用を必要とする場合に使用される。それらは、一般に、小さな非極性(例えば、Gly)または極性(例えば、SerまたはThr)アミノ酸から構成される。これらのアミノ酸のサイズが小さいことにより、柔軟性もたらされ、連結する機能ドメインの可動性が可能になる。SerまたはThrを組み込みは、水分子と水素結合を形成することによって水溶液中のリンカーの安定性を維持することができ、したがって、リンカーとタンパク質部分との間の好ましくない相互作用が低減する。
[00117]もっとも一般的に使用される柔軟性リンカーは、主に一続きのGlyおよびSer残基(「GS」リンカー)からなる配列を有する。もっとも広く使用されている柔軟性リンカーの例は、(Gly-Gly-Gly-Gly-Ser)n(配列番号69)の配列を有する。コピー数「n」を調整することによって、このGSリンカーの長さを最適化して、機能ドメインの適切な分離を達成するか、または必要なドメイン間相互作用を維持することができる。GSリンカーの他に、多くの他の柔軟性リンカーが組換え融合タンパク質のために設計されてきた。これらの柔軟性リンカーはまた、GlyおよびSerなどの小さいまたは極性アミノ酸に富むが、柔軟性を維持するためにThrおよびAlaなどの追加的アミノ酸、ならびに溶解度を改善するためにLysおよびGluなどの極性アミノ酸を含有することができる。
[00118]剛性リンカーはドメイン間の固定距離を保ち、それらの独立した機能を維持する。剛性リンカーの例としては、(EAAAK)n(配列番号70)の配列を有するαヘリックス形成リンカー、およびProに富む配列を有するリンカー、(XP)n[式中、Xは、任意のアミノ酸、好ましくはAla、LysまたはGluを意味する]が挙げられる。
[00119]本発明のポリペプチドはまた、シグナルペプチド(すなわち、シグナル配列、標的シグナル、局在化シグナル、局在化配列、輸送ペプチド、リーダー配列、またはリーダーペプチド)を含有することができ、これは、分泌経路に向かうほとんどの新しく合成されたタンパク質のN末端または時折C末端に存在する短いペプチドである。これらのタンパク質には、特定の細胞小器官(小胞体、ゴルジ体またはエンドソーム)の内部に存在するもの、細胞から分泌されるもの、またはほとんどの細胞膜に挿入されるものが含まれる。代表的なシグナルペプチドは当技術分野で公知であり、当業者なら、本発明で使用するための特定のシグナルペプチドを選択する方法を認識するであろう。
[00120]本明細書中で使用される場合、アミノ酸配列またはヌクレオチド配列に関する「少なくとも80%の同一性」は、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%以上の同一性をさす。
[00121]本明細書中で使用される場合、「1以上のアミノ酸の欠失、挿入、置換、または付加によって修飾されたアミノ酸配列」の例は、1以上~30以下、好ましくは20以下、より好ましくは10以下、さらに好ましくは5以下のアミノ酸(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30個、またはこれらの任意の範囲)の欠失、挿入、置換、または付加によって修飾されたアミノ酸配列を包含する。本明細書中で使用される場合、「1以上のヌクレオチドの欠失、挿入、置換、または付加によって修飾されたヌクレオチド配列」の例は、1以上~90以下、好ましくは60以下、好ましくは30以下、さらに好ましくは15以下、さらにより好ましくは10以下のヌクレオチド(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、またはこれらの任意の範囲)の欠失、挿入、置換、または付加によって修飾された核酸配列を包含する。
[00122]例えば、配列比較においては、典型的には1つの配列が参照配列としての役割を果たし、これと試験配列が比較される。配列比較アルゴリズムを使用する場合、試験配列および参照配列をコンピュータに入力し、必要に応じて部分配列座標を指定し、配列アルゴリズムプログラムパラメーターを指定する。BLASTNおよびBLASTPプログラムについて以下に記載するようなデフォルトプログラムパラメーターを使用することができ、または代替パラメータを指定することができる。次いで、配列比較アルゴリズムは、プログラムパラメーターに基づき、参照配列に対する試験配列の配列同一性パーセントを計算する。
[00123]本明細書中で使用される「比較ウィンドウ」は、20~600、通常約50~約200、さらに通常は約100~約150からなる群より選択される番号の連続する位置のうちのいずれか1つのセグメントに対する関連を包含し、2つの配列を最適にアラインメントした後、配列を同じ番号の連続する位置の参照配列と比較することができる。比較のための配列のアラインメントの方法は、当技術分野において周知である。比較のための配列の最適なアラインメントは、例えば、Smith & Waterman, Adv. Appl. Math. 2:482 (1981)の局所相同性アルゴリズムによるか、Needleman & Wunsch, J Mol. Biol. 48:443 (1970)の相同性アラインメントアルゴリズムによるか、Pearson & Lipman, Proc. Natl. Acad Sci. USA 85:2444 (1988)の類似性法の検索によるか、これらのアルゴリズムのコンピューター実装(Wisconsin Genetics Software Package, Genetics Computer Group, 575 Science Dr., Madison, WIにおけるGAP、BESTFIT、FASTA、およびTFASTA)によるか、または手動アラインメントおよび目視検査(例えば、Current Protocols in Molecular Biology (Ausubel et al.編集,1995 補遺)参照)により行うことができる。
[00124]配列同一性パーセントおよび配列類似性を決定するのに適したアルゴリズムの好ましい例はBLASTおよびBLAST 2.0アルゴリズムであり、これは、それぞれAltschul at al., Nuc. Acids Res. 25:3389-3402 (1977)およびAltschul et al., J Mol. Biol. 215:403-410 (1990)に記載されている。BLAST解析を実行するためのソフトウェアは、National Center for Biotechnology Informationを通じて公に入手可能である。このアルゴリズムは、データベース配列中の同じ長さのワードとアラインメントしたときに、マッチするか、またはいくつかの正値の閾値スコアTを満たすかいずれかの問い合わせ配列中の長さWの短いワードを同定することによって、高スコアリング配列対(HSP)を最初に同定することを伴う。Tは近隣ワードスコア閾値とよばれる(Altschul et al., Altschul et al., Nuc. Acids Res. 25:3389-3402 (1977)およびAltschul et al., J Mol. Biol. 215:403-410(1990))。これらの最初の近隣ワードヒットは、それらを含有するより長いHSPを見出すための検索を開始するためのシードとして働く。そのワードヒットは、累積アラインメントスコアが増大しうる限り、各配列に沿って両方向に拡張される。累積スコアは、ヌクレオチド配列の場合、パラメーターM(マッチ残基対についての報酬スコア;常に>0)およびN(ミスマッチ残基についてのペナルティスコア;常に<0)を使用して計算する。アミノ酸配列の場合、スコアリングマトリックスを使用して累積スコアを計算する。累積アラインメントスコアがその最大達成値から量Xだけ低下した場合;1以上の負のスコアリング残基アラインメントの累積により、累積スコアが0以下に進んだ場合;または、いずれかの配列の末端に達した場合、各方向におけるワードヒットの拡張は停止する。BLASTアルゴリズムパラメーターW、T、およびXは、アライメントの感度および速度を決定する。BLASTNプログラム(ヌクレオチド配列について)は、デフォルトとして、ワード長(W)11、期待値(E)10、M=5、N=-4、および両方の鎖の比較を使用する。アミノ酸配列については、BLASTPプログラムは、デフォルトとして、ワード長3、および期待値(E)10、およびBLOSUM62スコアリングマトリックス(Henikoff & Henikoff, Proc. Natl. Acad Sci. USA 89:10915 (1989)参照)アラインメント(B)50、期待値(E)10、M=5、N=-4、および両方の鎖の比較を使用する。
[00125]有用なアルゴリズムの他の例はPILEUPである。PILEUPは、関連性および配列同一性パーセントを示すために、プログレッシブ、ペアワイズアラインメントを使用して、関連配列の群から多重配列アラインメントを作製する。それはまた、アラインメントを作製するために使用されるクラスタリング関係性を示す、いわゆる「ツリー」または「デンドグラム(dendogram)」をプロットする(例えば、図2参照)。PILEUPは、Feng & Doolittle, J Mol. Evol.35:351-360(1987)のプログレッシブアラインメント法の簡略化したものを用いる。使用方法は、Higgins & Sharp, CABIOS 5:151-153 (1989)によって記載された方法と同様である。このプログラムは、それぞれ最大長5000ヌクレオチドまたはアミノ酸の300配列までアラインメントすることができる。多重アラインメント手順は、2つのもっとも類似する配列のペアワイズアラインメントから始まり、2つのアラインメントされた配列のクラスターを生成する。次いで、このクラスターは、次にもっとも関連する配列またはアラインメントされた配列のクラスターに対してアラインメントされる。配列の2つのクラスターは、2つの個々の配列のペアワイズアラインメントの単純な拡張によってアラインメントされる。最終的なアライメントは、一連のプログレッシブ、ペアワイズアライメントによって達成される。本プログラムは、配列比較の領域に関する特定の配列およびそれらのアミノ酸またはヌクレオチド座標を指定し、プログラムパラメーターを指定することによって実行される。PILEUPを使用し、以下のパラメーター:デフォルトギャップ重み(gap weight)(3.00)、デフォルトギャップ長さ重み(length weight)(0.10)、および重み付き末端ギャップを使用して、参照配列を他の試験配列と比較して配列同一性パーセント関係を決定する。PILEUPはGCG配列解析ソフトウェアパッケージから得ることができ、例えば、遺伝子によってコードされるバージョン7.0(Devereaux et al., Nuc. Acids Res. 12:387-395 (1984)は、対応するオープンリーディングフレームの概念翻訳によって導き出された。
[00126]本発明のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは、化学的に、またはMydのアミノ酸配列に基づく遺伝子工学によって、合成することができる。例えば、ポリヌクレオチドは、本発明のポリペプチドまたはそのプレタンパク質のアミノ酸配列に基づいて化学的に合成することができる。ポリヌクレオチドの化学合成には、核酸の委託合成サービス(例えば、Medical & Biological Laboratories Co., Ltd., Genscriptなどから提供される)を用いることができる。また、合成されたポリヌクレオチドは、PCRおよびクローニングなどにより増幅することができる。
[00127]本発明のポリペプチドは、例えば、本発明のMydポリペプチドをコードする遺伝子を発現させることにより生成することができる。好ましくは、本発明のMydポリペプチドは、本発明のMydポリペプチドをコードするポリヌクレオチドが導入された形質転換体から生成することができる。例えば、本発明のMydポリペプチドは、本発明のMydポリペプチドをコードするポリヌクレオチドまたはそれを含むベクターを宿主に導入して形質転換体を得、該形質転換体を適切な培地中で培養した後、形質転換体に導入された本発明のMydポリペプチドをコードするポリヌクレオチドから生成される。本発明のタンパク質は、生成したMydポリペプチドを培養物から単離または精製することによって得ることができる。
[00128]したがって、本発明はさらに、本発明のMydポリペプチドをコードするポリヌクレオチドおよびそれを含むベクターを提供する。本発明はさらに、本発明のMydポリペプチドをコードするポリヌクレオチドまたはそれを含むベクターを宿主に導入することを含む、形質転換体の製造方法を提供する。本発明はさらに、本発明のMydポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含む形質転換体、または細胞の外部から導入されたそれを含むベクターを提供する。本発明はさらに、該形質転換体を培養することを含む、本発明のMydポリペプチドの製造方法を提供する。
[00129]本発明はまた、異種調節エレメントに作動可能に連結された本発明のポリヌクレオチドを包含する。本発明は、本発明のポリヌクレオチドを含む発現カセットまたはベクター、および本発明のベクターで形質転換された宿主細胞を包含することができる。
[00130]あるいは、本発明のMydポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは、紫外線照射および部位特異的変異誘発など公知の変異誘発方法での手順に従って合成されたポリヌクレオチドに変異を導入することによって、生成することができる。例えば、本発明のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは、配列番号1または配列番号2のポリヌクレオチドに公知の方法で変異を導入し、得られたポリヌクレオチドを発現させ、発現されたタンパク質の甘味修飾活性を調べ、望ましい甘味修飾活性を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチドを選択することにより、得ることができる。
[00131]ポリヌクレオチドの部位特異的変異誘発は、例えば、インバースPCRおよびアニーリング(Muramatsu et al.編集, “Revised 4th edition New genetic engineering handbook”, YODOSHA, p.82-88)などの任意の方法で行うことができる。部位特異的変異誘発のためのさまざまな市販のキット、例えば、StratageneからのQuickChange II Site-Directed Mutagenesis KitおよびQuickChange Multi Site-Directed Mutagenesis Kitを、必要に応じて使用することができる。
[00132]本発明のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含むベクターのタイプの例としては、特に限定されないが、遺伝子クローニングに通常用いられるベクター、例えば、プラスミド、コスミド、ファージ、ウイルス、YACおよびBACが挙げられる。ベクターの例としては、プラスミド(例えば、DNAプラスミド)、酵母(例えば、Saccharomyces)、およびウイルスベクター、例えば、ポックスウイルス、レトロウイルス、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス、ヘルペスウイルス、ポリオウイルス、アルファウイルス、バキュロウイルス、シンドビスウイルス、植物ウイルス(例えば、AlphaflexiviridaeまたはPotyviridae)、および昆虫ウイルス(例えば、Baculoviridae)が挙げられる。
[00133]これらの中でも、プラスミドベクターが好ましく、例えば、市販のタンパク質発現用プラスミドベクター、例えば、pUC19、pUC118、pUC119、pBR322など(いずれもTAKARA BIO INC.製)を用いることができる。
[00134]ベクターは、複製開始領域またはDNAの複製起点を含むDNA領域を含むことができる。あるいは、調節配列、例えば、遺伝子の転写を開始するためのプロモーター領域、ターミネーター領域、または発現したタンパク質を細胞外に分泌するための分泌シグナル領域を、ベクター中の本発明のタンパク質をコードするポリヌクレオチド(すなわち、本発明のMYD遺伝子)の上流に、作動可能に連結することができる。本明細書中で用いられる場合、遺伝子および調節配列が「作動可能に連結される(operably liked)」とは、遺伝子および調節領域が、遺伝子が調節領域による調節下で発現され得るように位置する状態をさす。
[00135]プロモーター領域、ターミネーター、および分泌シグナル領域などの調節配列のタイプは特に限定されず、通常用いられるプロモーターおよび分泌シグナル配列は、その配列が導入される宿主に応じて適宜選択して用いることができる。例えば、本発明のベクターに組み込むことができる調節配列の好ましい例としては、Trichoderma reesei由来のcbh1プロモーター配列が挙げられる(Curr, Genet, 1995, 28 (1): 71-79)。
[00136]あるいは、ベクターが適切に導入された宿主を選択するためのマーカー遺伝子(例えば、アンピシリン、ネオマイシン、カナマイシンおよびクロラムフェニコールなどの薬剤に対する耐性遺伝子)を、本発明のベクターにさらに組み込むことができる。あるいは、栄養要求性株が宿主として使用される場合、必要な栄養素のシンターゼをコードする遺伝子をマーカー遺伝子としてベクターに組み込むことができる。あるいは、増殖のために特異的代謝を必要とする選択培地が使用される場合、代謝の関連遺伝子をマーカー遺伝子としてベクターに組み込むことができる。このような代謝関連遺伝子の例としては、アセトアミドを窒素源として用いるためのアセトアミダーゼ遺伝子が挙げられる。
[00137]本発明のMydポリペプチドをコードするポリヌクレオチドと、調節配列およびマーカー遺伝子とのライゲーションは、当技術分野で公知の方法、例えば、SOE(重複伸長によるスプライシング)-PCR(Gene, 1989, 77: 61-68)により行うことができる。ライゲーションされた断片をベクターに導入するための手順は、当技術分野で公知である。
[00138]ベクターが導入される形質転換体の宿主の例としては、細菌および糸状菌などの微生物が挙げられる。細菌の例としては、Escherichia coli、ならびに、Staphylococcus、Enterococcus、ListeriaおよびBacillusに属する細菌が挙げられ、これらのうち、Escherichia coliおよびBacillus bacteria(例えば、Bacillus subtilisまたはその変異体)が好ましい。Bacillus subtilis変異体の例としては、J. Biosci. Bioeng., 2007, 104 (2): 135-143に記載されているプロテアーゼ9二重欠損株KA8AX、およびBiotechnol. Lett., 2011, 33 (9): 1847-1852に記載されているプロテアーゼ8二重欠損株由来の変異体であるDBPA株が挙げることができ、そのタンパク質フォールディング効率は改善されている。糸状菌の例としては、Trichoderma、AspergillusおよびRhizopusが挙げられる。また、例えば、Pichia pastoris、Saccharomyces cerevisiae、Hansenula polymorpha、Yarrowia lipolytica、Schizosaccharomyces pombe、Kluyveromyces lactisは、適した発現宿主である。さらに他の観点において、本発明は、細胞における発現に適合する制御エレメントに作動可能に連結された本明細書中に記載の1以上の発現カセットを含む宿主細胞を包含する。細胞は、例えば、哺乳類細胞(例えば、BHK、VERO、HT1080、293、RD、COS-7、またはCHO細胞)、昆虫細胞(例えば、Trichoplusia ni(Tn5)またはSf9)、細菌細胞、植物細胞、または酵母細胞であることができる。
[00139]Mydをコードする発現カセットからの組換え発現ポリペプチドは、典型的には溶解細胞または培養培地から単離される。精製は、塩分別、イオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾過、サイズ排除クロマトグラフィー、サイズ分画、およびアフィニティークロマトグラフィーを含む当技術分野で公知の方法によって行うことができる。免疫アフィニティークロマトグラフィーは、例えば、Gag抗原に基づいて生じさせた抗体を使用して用いることができる。
[00140]本発明は、甘味調節活性を有するポリペプチドを精製する方法であって、(a)ポリペプチドを含む組成物を得て、(b)疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)とそれに続くサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)を介して組成物を精製することを含む、前記方法を提供する。一観点において、ポリペプチドは、配列番号3、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16および配列番号17からなる群より選択されるポリペプチドに対して少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。他の観点において、ポリペプチドは、配列番号3、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16および配列番号17からなる群より選択されるポリペプチド配列に対して少なくとも80%の配列同一性を有するポリペプチド配列を有し;ここで、(a)該ポリペプチドは、配列番号3、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16および配列番号17からなる群より選択されるポリペプチド配列に関して少なくとも1つの置換修飾を含有し、該ポリペプチドは配列番号3のポリペプチドではなく、またはb)該ポリペプチドは、ヒスチジンタグをさらに含み、該ポリペプチドは甘味調節活性を有する。
[00141]当業者は、適切なカラム、緩衝液、および溶離溶液の選択を含め、疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)およびサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)の精製技術に精通している。代表的なHICおよびSEC精製技術は、本明細書の実施例11に記載されている。代表的な観点において、HICおよびSECによる精製後のポリペプチドの精製は、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、またはその値の任意の範囲である。
[00142]本発明はまた、本明細書中に記載の本発明の異種ポリヌクレオチドおよび/または異種ポリペプチドを含むトランスジェニック植物を企図する。植物は、異種核酸配列の発現により変更された表現型を有する。変更された表現型は、果実を含む任意の植物部分において増大した甘味を有する表現型を包含することができる。トランスジェニック植物は、植物の一部として本明細書中で定義される発現カセットを含有することができ、このカセットは植物を本発明のベクターで形質転換することによって導入されている。そのような発現カセットは、植物発現性(plant-expressible)プロモーターおよびターミネーターを含む、植物における異種コード配列の発現のための調節配列を包含する。トランスジェニック植物は、本明細書中に記載の異種核酸配列を発現することができる任意のタイプの植物であることができる。「植物」という用語は、全植物、植物器官(例えば、葉、茎、根など)、種子および植物細胞およびそれらの子孫を包含する。本発明の方法で使用することができる植物のクラスは、一般に、単子葉(monocotyledonous)植物(単子葉植物(monocot))および双子葉(dicotyledonous)植物(双子葉植物(dicot))の両方を含む、形質転換技術に適した高等植物のクラスと同じくらい幅広い。それは、倍数体、二倍体および一倍体を含む、さまざまな倍数性レベルの植物を包含する。例えば、トランスジェニック植物は、リンゴまたはイチゴであることができる。
[00143]多種多様な植物種を形質転換するための技術は当技術分野で周知であり、技術文献および科学文献に記載されている。例えば、Weising et al. (1988) Ann. Rev. Genet., 22:421-477およびJoung et al. (2015) “Plant Transformation Methods and Applications,”, Current Technology in Plant Molecular Breeding, (Koh et al.,編集) Springer Dordrecht Heidelberg New York London,9章,297-344頁参照。植物プロトプラストを含む植物細胞または植物組織の形質転換のための当技術分野で公知の任意の方法を、植物形質転換のために使用することができる。植物形質転換のための特定の方法としては、とりわけ、ボリスティック(bolistic)法(遺伝子銃)、エレクトロポレーション、マイクロインジェクション、プロトプラスト融合およびAgrobacterium媒介形質転換が挙げられる。アグロバクテリウム媒介形質転換は、例えば、Escherichia coliおよびAgrobacterium tumefaciensまたは他のAgrobacterium株において複製するバイナリーベクターを用いることができる。さまざまなそのようなバイナリーベクターが当技術分野で公知であり、異種ポリヌクレオチドを植物細胞および植物組織に導入するために使用することができる。植物細胞および植物組織における、植物発現性プロモーター配列および他の植物調節配列を含む、異種コード配列の発現のための調節配列を含む植物発現ベクターは当技術分野で公知であり、本明細書に記載のポリペプチドを発現するように植物を形質転換するために使用することができる。
[00144]さまざまな植物発現性プロモーターが当技術分野で公知であり、甘味調節活性を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含有する本明細書中の異種構築物、ベクターおよび形質転換植物材料における使用に利用可能である。植物発現性プロモーターは、天然の植物源、植物ウイルス源、および植物発現性であるプロモーターを有する細菌、例えばAgrobacterium株から誘導することができる。植物発現性プロモーターとしては、とりわけ、カリフラワーモザイクウイルスプロモーター(CaMV 35S)、オクトピンおよびノパリンシンターゼプロモーター(例えば、nosプロモーター)、植物ユビキチンプロモーター(Ubi)、イネアクチンプロモーター(Act-1)、およびトウモロコシアルコールデヒドロゲナーゼ(Adh-1)が挙げられる。植物発現性プロモーターには、構成的プロモーター、誘導性プロモーター、組織特異的プロモーター、発生段階特異的プロモーターが含まれ、各タイプのプロモーターの例は当技術分野で公知である。組織特異的プロモーターとしては、とりわけ、植物の根、植物の葉、果実、花、花粉、または活性光合成に関与する細胞における発現を指示するもの(例えば、ホスホエノールピルビン酸塩プロモーター(PEP))が挙げられる。発生段階特異的プロモーターとしては、果実熟成、開花または結実中に発現を指示するものが挙げられる。合成植物プロモーターも当技術分野で公知であり、異種構築物、ベクターおよび形質転換植物材料において有用である(例えば、Ali S. & Kim W-C(2019)Frontiers in Plant Science, 10,記事1433参照)。
[00145]形質転換されたプロトプラスト、植物細胞、カルス、または他の植物組織からの植物の再生技術は当技術分野で周知であり、そのような形質転換された植物材料から全植物および植物部分を再生するために使用することができる。再生方法としては、器官形成および胚形成が挙げられる。Handbook of plant cell culture. Volume 1: Techniques for propagation and breeding (1983) D.A.Evans et al.編集, Macmillan (New York); R.H. Smith, Plant Tissue Culture: Techniques and Experiments,第3版(2012) Academic Press (New York); M.R. Davey & P. Anthony, Plant Cell Culture: Essential Methods (2010) John Wiley & Sons (New York),詳細には第3章および第9章参照。
[00146]宿主にベクターを導入する方法としては、プロトプラスト法およびエレクトロポレーションなどの分野で通常用いられる方法を使用することができる。目的の形質転換体は、マーカー遺伝子および/または栄養要求性の発現などの指標を用いて、ベクターが適切に導入された株を選択することにより得ることができる。
[00147]あるいは、本発明のMydポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、調節配列およびマーカー遺伝子がライゲーションされている断片を、宿主のゲノムに直接導入することができる。例えば、本発明のMydポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは、ライゲーションされた断片の両端で宿主のゲノムに対し相補的な配列が付加されたDNA断片を構築し、その断片を宿主に導入し、SOE-PCRによって宿主ゲノムとDNA断片との間の相同組換えを誘導することによって、宿主のゲノムに導入される。
[00148]このようにして得られた、本発明のMydポリペプチドをコードするポリヌクレオチドまたはそれを含むベクターが導入されている形質転換体を、適切な培地に導入して培養すると、ベクター上でのMYD cDNAの発現と、続いて本発明のMydポリペプチドの産生がもたらされる。このような形質転換体の培養に用いられる培地は、当業者であれば、このような形質転換体の微生物のタイプに応じて適宜選択することができる。
[00149]あるいは、本発明のMydポリペプチドは、無細胞翻訳系を用いて、本発明のMydポリペプチドまたはその転写産物をコードするポリヌクレオチドから発現させることができる。「無細胞翻訳系」は、宿主となる細胞を機械的に破壊することにより得られる懸濁液に、タンパク質の翻訳に必要なアミノ酸などの試薬を添加することにより構築される、インビトロ転写-翻訳系またはインビトロ翻訳系をさす。
[00150]培養または無細胞翻訳系で産生された本発明のMydポリペプチドは、タンパク質の精製に用いられる一般的な方法、例えば、遠心分離、硫安沈殿、ゲルクロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィーおよびアフィニティークロマトグラフィーなどを、単独または適宜組み合わせて用いることにより、単離または精製することができる。ここで、本発明のMydポリペプチドをコードする遺伝子および分泌シグナル配列が、形質転換体内のベクター上で作動可能に連結されている(operably liked)場合、Mydポリペプチドは細胞外に分泌されるため、産生されたMydポリペプチドを培養物からより容易に収集することができる。培養物から収集されたMydポリペプチドは、公知の手段を用いてさらに精製することができる。
[00151]本発明はまた、甘味調節活性を有するタンパク質を生産する方法であって、公知の甘味香味料または甘味化合物と同様の甘味調節活性を有するタンパク質の生成をもたらす条件下で、本発明の宿主細胞を培地中で培養することを含む方法も包含する。
[00152]本明細書で使用される場合、「甘味香味料」、「甘味化合物」または「甘味受容体活性化化合物」は、被験体において検出可能な甘味香味を生じさせる組成物、例えば、スクロース、フルクトース、グルコース、および他の公知の天然糖質ベースの甘味料、または本明細書中でさらに考察されるようなサッカリン、チクロ、アスパルテームなどの公知の人工甘味料、またはインビトロでT1R2/T1R3受容体を活性化する材料をさす。被験体は、ヒトまたは動物であることができる。
[00153]甘味香味料または甘味料組成物は、経口投与用の製品中に存在する場合、被験体において甘味を誘発するのに十分な本発明の甘味料組成物の量をさす、有効量で使用することができる。
[00154]一態様において、本発明の甘味タンパク質は、甘味調節活性を有することができる。本発明のMydポリペプチドは、例えば、甘味受容体などの味覚受容体において機能的、物理的および化学的効果を有することができる。「甘味調節活性」は、味覚変換に関するインビトロおよびインビボアッセイを使用して同定される、本発明のポリペプチドの阻害、活性化、例えば、アゴニストまたはアンタゴニスト特性をさすことができる。阻害活性を有するタンパク質が結合すると、部分的もしくは全体的な刺激の遮断、活性化の低減、防止、遅延、味覚変換の不活性化、脱感作またはダウンレギュレーションをもたらすことができる(例えば、アンタゴニスト)。活性化ポリペプチドが結合すると、活性化の刺激、増大、開放、活性化、促進、増強、味覚変換の感作またはアップレギュレーションをもたらすことができ、例えばアゴニストである。活性化ポリペプチドが好ましい。
[00155]甘味調節はまた、組み合わせとして投与される場合、経口投与のための特定の製品の甘味などの味を増強することをさす。
[00156]甘味調節活性は、当技術分野で公知の方法、例えば、インビトロ方法によって、または動物もしくはヒトの官能検査によってインビボで、検出することができる。いかなる特定の理論にも拘束されることを望まないが、Mydは甘味活性化に関与し、例えば、味覚1受容体メンバー2(T1R2)および/または味覚1受容体メンバー3(T1R3)のアゴニストである。しかしながら、Mydは、苦味、うま味、酸味および塩味など他の味覚受容体をアゴナイズする。そのような機能的効果は、当業者に公知の任意の手段、例えば、分光学的特徴(例えば、蛍光、吸光度、屈折率)、流体力学的(例えば、形状)、クロマトグラフ的、または溶解度特性、パッチクランプ法、膜電位感受性色素(voltage-sensitive dyes)、全細胞電流、放射性同位体流出、誘導性マーカー、T1R遺伝子の転写活性化における変化;リガンド結合アッセイ;電圧、膜電位およびコンダクタンス変化;イオン束アッセイ;cAMP、cGMP、およびイノシトール三リン酸(IP3)などの細胞内セカンドメッセンジャーにおける変化;細胞内カルシウムレベルの変化;神経伝達物質放出などを介して、味覚受容体T1Rへの結合を測定することにより、測定することができる。
[00157]官能検査(ヒトまたは動物)を用いて、Myd候補ポリペプチドが甘味調節活性を有するかどうかを決定することもできる。官能評価は、外観、触感、匂い、食感、温度および味など、食品および飲料の組成物に対するヒトの応答を分析および測定する科学的分野である。計器として人を用いる測定が、場合によっては必要である。甘味を決定するための適切な方法の選択は、当業者によって決定されることができ、例えば、2つの製品が知覚的に異なる可能性を測定するように設計された弁別試験または差分試験(difference test)を包含する。評価者からの応答を正確性について記録し、統計的に解析して、偶然のみに起因して予想されるよりも正確であるかどうかを確かめる。
[00158]官能評価は、外観、触感、匂い、食感、温度および味など、食品および飲料の組成物に対するヒトの応答を分析および測定する科学的分野である。計器として人を用いる測定が、場合によっては必要である。香味および食感の官能特性は、機器によって容易に測定することができない明らかな属性であるので、食品産業はこの測定ツールを開発することが最初に必要であった。感覚刺激的性質、例えば、本発明で開示されるタンパク質の甘味を決定するための適切な方法の選択は、当業者によって決定されることができ、例えば、2つの製品が知覚的に異なる可能性を測定するように設計された弁別試験または差分試験を包含する。甘味知覚については、例えば、5%スクロース、6%スクロース、7%スクロース、8%スクロース、9%スクロース、10%スクロースのうちの1以上の試料、および試験試料を、訓練されたパネリストが、低い甘味から高い甘味までの甘味強度の順にランク付けすることができる。本発明では、当業者が感覚の違いを測定することができる方法がいくつもあることを理解されたい。
[00159]Brix測定(またはBrixスケール)は食品および飲料産業において周知の適用であり、水中の純粋なスクロース含有量を決定する:1度のブリックス(°Bx)=スクロース1g/溶液100gであり、質量パーセントとして溶液の強度を表す。8°Bxは、約8%の糖溶液と同等である。実施例に記載するように、配列番号21に対応する精製ポリペプチドを、訓練された感覚科学者が0.03mg/mLで味付けし(0.2mLアリコート)、8°Bx(約8%糖溶液)と同等の甘味を有することが見出された(実施例4、5、9、および10参照)。
[00160]いくつかの態様において、本発明のMydポリペプチドは、上記または当技術分野で公知の方法のいずれかによって測定して、少なくとも糖と同程度に甘いか(重量/重量ベースで)(例えば、1X)、あるいは、糖よりも2X、5X、10X、50X、100X、200X、400X、600X、800X、1000X、1500X、2000X、3000X、5000X、10000X、20000X、またはそれより甘い、ポリペプチドを包含する。他の態様において、Mydポリペプチドは、糖の少なくとも1%(少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%)の甘さである。
[00161]食品、飲料、栄養補助食品、医薬品
[00162]一態様において、本発明は、経口投与用の製品と、本明細書に記載の本発明による単離Mydポリペプチドを含む甘味組成物との組み合わせを含むか、本質的にそれからなるか、またはそれからなる組成物を包含する。一観点において、組み合わせは、Mydポリペプチドを欠く経口投与用の製品(対照)と比較して、増強された甘味を有する。一態様において、経口投与用の製品は、Mattirolomyces terfezioidesトリュフではない。「から本質的になる」という用語は、製品の機能または活性に必須ではなく、機能または活性に実質的に影響を及ぼさない成分、例えば、凝固防止剤、充填剤、安定剤(例えば、熱安定剤)、および増量剤(例えば、マルトデキストロース、アカシアゴムなど)の包含を可能にする。
[00163]一態様において、本発明の単離Mydタンパク質を含む組成物は、単離Mydタンパク質に増強された機能性を提供する製剤を含むことができる。例えば、組成物は、熱、浸透圧、pH、または他のタイプの分解に対してMydタンパク質を安定化する製剤を包含することができる。一態様において、製剤は、Mydタンパク質を熱分解に対して安定化する。Mydタンパク質の安定化のための代表的な化合物としては、例えば、L-アルギニングリジン、L-ヒスチジン、β-アラニン、L-セリン、L-アルギニンエチルエステル二塩酸塩、L-アルギニンアミド二塩酸塩、6-アミノヘキサン酸、gly-gly、gly-gly-gly、トリプトン、ベタイン一水和物、D-(+)-トレハロース二水和物、キシリトール、D-ソルビトール、スクロース、ヒドロキシエクトイン、トリメチルアミンN-オキシド二水和物、メチル-α-d-グルコピラノシド、トリエチレングリコール、スペルミン四塩酸塩、スペルミジン、5-アミノ吉草酸、グルタル酸、アジピン酸、エチレンジアミン二塩酸塩、グアニジン塩酸塩、尿素、n-メチル尿素、N-エチル尿素、N-メチルホルムアミド、ヒポタウリン、TCEP塩酸塩、GSH(l-グルタチオン還元型)、ベンズアミジン塩酸塩、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩二水和物、塩化マグネシウム六水和物、塩化カドミウム水和物、非界面活性剤スルホベタイン195(ndsb-195)、非界面活性剤スルホベタイン201(NDSB-201)、非界面活性剤スルホベタイン211(NDSB-211)、非界面活性剤スルホベタイン221(NDSB-221)、非界面活性剤スルホベタイン256(NDSB-256)、タウリン、アセトアミド、シュウ酸二水和物、マロン酸ナトリウムpH7.0、コハク酸pH7.0、タクシメート(tacsimate)pH7.0、テトラエチルアンモニウムブロミド、酢酸コリン、1-エチル-3-メチルイミダゾリウム酢酸塩、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムクロリド、エチルアンモニウム硝酸塩、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硫酸マグネシウム水和物、チオシアン酸カリウム、塩化ガドリニウム(III)六水和物、塩化セシウム、4-アミノ酪酸(GABA)、硝酸リチウム、DL-リンゴ酸pH7.0、クエン酸リチウム三塩基性四水和物、酢酸アンモニウム、ベンゼンスルホン酸ナトリウム、p-トルエンスルホン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、リン酸ナトリウム一塩基性一水和物、硫酸ナトリウム十水和物、塩化リチウム、臭化ナトリウム、グリセロール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール200、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル550、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル750、ホルムアミド、ポリエチレングリコール400、ペンタエリトリトールエトキシレート(15/4 EO/OH)、1,2-プロパンジオール、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル1900、ポリエチレングリコール3350、ポリエチレングリコール8000、ポリビニルピロリドンk15、ポリエチレングリコール20000、(2-ヒドロキシプロピル)-β-シクロデキストリン、α-シクロデキストリン、β-シクロデキストリン、メチル-β-シクロデキストリンが挙げられる。
[00164]一観点において、甘味組成物のMydポリペプチドは、配列番号3(または、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16もしくは配列番号17)に対して少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むことができる。他の観点において、Mydポリペプチドは、配列番号3、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16および配列番号17からなる群より選択されるポリペプチド配列に対して少なくとも80%の配列同一性を有するポリペプチド配列を有し;ここで、(a)該ポリペプチドは、配列番号3、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16および配列番号17からなる群より選択されるポリペプチド配列に関して少なくとも1つの置換修飾を含有し、該ポリペプチドは配列番号3のポリペプチドではなく、または(b)該ポリペプチドは、ヒスチジンタグをさらに含み、該ポリペプチドが甘味調節活性を有する。例えば、ポリペプチドは、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74または配列番号75のアミノ酸配列を含み、配列番号3から構成されない。特定の観点において、ポリペプチドは、配列番号24、配列番号26、配列番号30、配列番号38、配列番号42、配列番号44、配列番号46、配列番号50、配列番号52、配列番号54、配列番号58、配列番号60、配列番号62、配列番号64、配列番号66または配列番号68のアミノ酸配列を含む。
[00165]本発明はまた、経口投与用の製品の味を調節するための方法であって、経口投与用の製品を、有効量の本明細書に記載の単離Mydポリペプチドと組み合わせることを含む方法も包含する。一観点において、組み合わせは、Mydポリペプチドを欠く経口投与用の製品(対照)と比較して、増強された甘味を有する。一態様において、経口投与用の製品は、Mattirolomyces terfezioidesトリュフではない。
[00166]一観点において、甘味組成物のMydポリペプチドは、配列番号3(または、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16もしくは配列番号17)に対して少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むことができる。他の観点において、Mydポリペプチドは、配列番号3、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16および配列番号17からなる群より選択されるポリペプチド配列に対して少なくとも80%の配列同一性を有するポリペプチド配列を有し;ここで、(a)該ポリペプチドは、配列番号3、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16および配列番号17からなる群より選択されるポリペプチド配列に関して少なくとも1つの置換修飾を含有し、該ポリペプチドは配列番号3のポリペプチドではなく、または(b)該ポリペプチドは、ヒスチジンタグをさらに含み、該ポリペプチドは甘味調節活性を有する。
[00167]経口投与用の製品は、食品、飲料、栄養補助食品組成物、または医薬組成物であることができる。
[00168]「経口投与用の製品」という用語は、食品製品、飲料製品などの食用製品;薬用(医薬用)製品、またはハーブ系サプリメントなどの栄養補助食品をさすことができる。本明細書中で使用される場合、「薬用製品」という用語は、薬理効果を有するか、または咳止めシロップ、咳止めドロップ、アスピリンおよび薬用チュアブル錠などの薬学的に活性な薬剤を含む、摂取可能な非毒性材料である固形および液体組成物の両方を包含する。口腔衛生製品も経口投与用の製品であり、練り歯磨きまたは洗口液などの固体および液体が含まれる。
[00169]一般的に、本発明は、食品または飲料製品が、本発明の単離された甘味タンパク質を、有効量、例えば、食品または飲料製品の総重量に関して最大約99重量%の量、例えば約0.01重量%~約99重量%の量で、包含することができることを企図する。食品または飲料製品の総重量に関するすべての中間重量(すなわち、重量に基づき0.01%、0.05%、0.1%、0.5%、1%、2%、3%、4%、・・・90%、95%、99%)が、これらの量に基づくすべての中間範囲として企図される。
[00170]本発明の組成物は、Mydポリペプチドの生物学的有効性が最大化されるように、分散/希釈された形態のMydポリペプチドを投与するために、望ましい剤形のMydポリペプチドの調製に用いられる固形または液体培地および/または組成物を包含することができる「食用に、生物学的に、または薬学的に許容される担体または賦形剤」を包含することができる。食用に、生物学的に、または薬学的に許容される担体としては、多くの一般的な食品成分、例えば、中性、酸性もしくは塩基性pHの水、果物もしくは野菜のジュース、酢、マリネ、ビール、ワイン、ミルクもしくはコンデンスミルクなど天然の水/脂肪エマルション、食用油およびショートニング、脂肪酸、プロピレングリコールの低分子量オリゴマー、脂肪酸のグリセリルエステル、および水性媒体中のこのような疎水性物質の分散液またはエマルション、塩化ナトリウムなどの塩、小麦粉、エタノールなどの溶媒、野菜パウダーもしくは粉末などの固形食用希釈剤、または他の液体ビヒクル、分散もしくは懸濁助剤、界面活性剤、等張剤;増粘剤または乳化剤、防腐剤、固形バインダー、潤滑剤などが挙げられる。
[00171]本発明の文脈において企図され得る食品または飲料製品としては、ベークド品;スイートベーカリー製品(例えば、限定されるものではないが、ロール、ケーキ、パイ、ペストリーおよびクッキー);スイートベーカリー製品を調製するための予め作製されたスイートベーカリーミックス;パイフィリングおよび他のスイートフィリング(例えば、限定されるものではないが、フルーツパイフィリングおよびピーカンパイフィリングなどのナッツパイフィリングのほか、クッキー、ケーキ、ペストリー、菓子製品などのフィリング);デザート、ゼラチンおよびプディング;冷凍デザート(例えば、限定されるものではないが、普通のアイスクリーム(regular ice cream)、ソフトクリームおよび他のすべてのタイプのアイスクリームを含むアイスクリームのような冷凍乳製品デザート、ならびに非乳製品アイスクリーム、シャーベットなどのような冷凍非乳製品デザート);炭酸飲料(例えば、限定されるものではないが、炭酸ソフト飲料);非炭酸飲料(例えば、限定されるものではないが、フレーバー水および茶またはコーヒーベースの甘味飲料のような非炭酸ソフト飲料);飲料濃縮物(例えば、限定されるものではないが、液体濃縮物およびシロップ、ならびに凍結乾燥および/または粉末調製物のような非液体濃縮物);ヨーグルト(例えば、限定されるものではないが、高脂肪、低脂肪および無脂肪の乳製品ヨーグルト、ならびに非乳製品ヨーグルトおよび無乳糖ヨーグルトおよびこれらのすべての凍結同等物);スナックバー(例えば、限定されるものではないが、シリアル、ナッツ、種子および/またはフルーツバー);パン製品(例えば、限定されるものではないが、発酵パンおよび無発酵パン、酵母パンおよび無酵母パン、例えば、ソーダブレッド、任意のタイプの小麦粉を含むパン、任意のタイプの非小麦粉(ジャガイモ、米およびライ麦粉など)を含むパン、グルテンフリーのパン);パン製品を調製するための予め作製されたパンミックス;ソース、シロップおよびドレッシング;スイートスプレッド(例えば、限定されるものではないが、ゼリー、ジャム、バター、ナッツスプレッドおよび他のスプレッド可能なプリザーブ、コンサーブ(conserve)など);菓子製品(例えば、限定されるものではないが、ゼリーキャンディー、ソフトキャンディー、ハードキャンディー、チョコレートおよびガム);甘味付き朝食用シリアル(例えば、限定されるものではないが、押出(kixタイプ)朝食用シリアル、フレーク状朝食用シリアルおよびパフ状朝食用シリアル);ならびに、甘味付き朝食用シリアルの調製で使用するためのシリアルコーティング組成物が挙げられる。本明細書中では言及していないが、慣例的に1以上の栄養甘味料を包含する他のタイプの食品および飲料製品もまた、本発明の文脈において企図することができる。
[00172]本発明の食品または飲料製品における栄養甘味料の完全または部分的な置き換えの結果、本発明の食品または飲料製品は、低カロリーまたはダイエット製品、医療食品/製品(丸剤および錠剤を含む)、およびスポーツ栄養製品として有用であることができ、所与の可溶性固形分レベルでより少ない甘味を必要とする食品または飲料製品に特に適していることができる。
[00173]いくつかの態様において、本発明の甘味組成物に、他の栄養または非栄養甘味料を補充して、甘味料系を形成することができる。甘味料系は、本発明の甘味料組成物、マルトデキストロース、アカシアゴムなどの増量剤、および少なくとも1つの高強度甘味料を含むことができる。組成物は、液体組成物または乾燥ブレンドとして提供することができる。
[00174]一態様において、本発明は、経口投与用の製品の甘味を増強するためのプロセスであって、本発明のMydポリペプチドの添加を含むプロセスを包含する。
[00175]他の態様において、本発明の方法は、経口投与用の製品の甘味香味を改善するための方法であって、経口投与用の製品に、本発明の方法によって作製された甘味組成物を加えることを含む方法を包含する。添加する量は、例えば、官能検査を指針として使用して、当技術分野で公知の方法によって決定することができる。
[00176]以下の実施例は、本発明をさらに例示するものであるが、言うまでもなく、決してその範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
[00177]実施例1
[00178]新鮮なMattirolomyces terfezioidesトリュフを、その自然の範囲で適切な手順および許可を用いてin situで得た。新鮮な試料(合計29個)をMycoTechnology,Inc.施設に送付し、RO水中で穏やかに洗浄した後、液体窒素中で凍結し、-80℃で保存した。トリュフの平均含水率は83.6%±4.6%であった。
[00179]トリュフの水性抽出を以下のように行った。トリュフの8つの異なる試料を液体窒素中で乳棒を用いて磨砕して粉末にした後、4℃の水の5:1体積/重量トリュフを加え、そのまま4℃で30分間インキュベートした。次いで、抽出した材料を低速短時間遠心分離にかけ、濾液を「ニート(neat)」で味見した。甘味強度を、甘味なしの0~極度に甘い10の間で採点した。試料について、甘味は以下のように採点された:
[00180] 表1:さまざまなトリュフ試料の甘味。
[00181]水性抽出物を、4℃で、リン酸ナトリウム緩衝液中、pH 7およびpH 2で保存した。8日間にわたって甘味の変化はほとんどまたはまったく観察されなかった。
[00182]実施例2
[00183]M.terfezoides由来の甘味タンパク質Mydの精製。新鮮なMattirolomyces terfezioidesトリュフを、その自然の範囲で適切な手順および許可を用いてin situで得て、-80℃で保存した。16.3gの試料を冷凍庫から取り出し、乳鉢および乳棒(白色セラミック)を用いて液体窒素中で磨砕した。15分間磨砕を行って、組織を完全に微粉砕し、微細な凍結粉末を得た。粉末を50mLのFalconチューブに加え、20mLのRO-H2Oを加え、氷晶が観察されなくなるまでボルテックスして組織を混合した。4℃において2×1分で20の設定のローター-ステーターを使用して、断片を分解し、均質溶液(H1)を作製した。スラリーの体積をRO-H2Oで53mLに調整し、4℃において7500×Gで30分間遠心分離した。この段階からの上清(S1)を2mLのエッペンドルフチューブに収集し、5417Rおよびエッペンドルフ遠心分離機において4℃、20000×Gで15分間遠心分離した。ペレット(P1)を廃棄した。甘味(ヒト感覚による)は、上清で知覚された。この段階からの上清を収集し、プールした。次いで、上清を25mmの0.45ミクロンシリンジフィルター(セルロース、VWR International)に通して濾過し、S1+0.22um濾過とした。次いで、濾液をヘキサンで洗浄し(ヘキサン38mL~50mLで2回)、水相を収集した。S1FHは、S1F+ヘキサン洗浄である。ヘキサン相を保存して乾燥した。その後、水相をアセトンで沈殿させた(-20℃で50mLを33mLの画分S1FHに添加し、-20℃で30分間設定した)。試料を3000×gで遠心分離し、沈殿物を収集した。沈殿物をpH6の10mMリン酸ナトリウムに再懸濁し、この段階からの上清をS2とし、沈殿物をP2とした。上清S2を、最初に、100kDの分子量カットオフを有するAMICON遠心フィルターユニットに適用して、濾液(フロースルー)部分(100Fとする)および保持液(100Rとする)を得;次いで、30kDの分子量カットオフを有するユニットに100Fを適用して、濾液(30F)および保持液(30R)を得た。甘味画分は、100kDカラムを通って流れて100Fに現れ、30kDカラム上に保持された(30R)。図2のSDS-PAGEにおいて約13kDaに矢印で示したバンドが観察され、このバンドを切り出し、標準的な検出方法、例えば液体クロマトグラフィーおよび質量分析を用いてエドマン分解によるN末端配列解析を行って、各サイクルの残基を同定した。配列番号4のポリペプチドが検出された。
[00184]実施例3(RNAの同定)
[00185]試料の収集
[00186]新鮮なMattirolomyces terfezioidesトリュフを、その自然の範囲で適切な手順および許可を用いてin situで得た。Mattirolomyces terfezioidesトリュフ(グレバ)の野生分離株(BDP2_18)を自然環境から調達した。BDP2_18は最大の捕捉されている野生のトリュフであり、このトリュフは「甘味が先行し、より真菌性であり、土臭く、甘味の残存が少ない」という甘味特性を有していた
[00187]試料の同定
[00188]グレバの野生分離株をGeneWiz for Internal Transcribed Spacer(ITS)Sequencingに凍結輸送した。配列決定されたゲノム遺伝子座は、ITS 1および2領域である。次いで、得られたサンガーシーケンシングリードをアラインメントし、低クオリティ塩基をトリミングした。その後、各配列を、個々のBasic Local Alignment Search Tool(BLAST)(Altschul, Gish, Miller, Myers, & Lipman, 1990)検索に付して、同一性を検証した。未発表試料の配列を除外したヌクレオチドコレクション(nr/nt)を用いてBLASTn検索を採用した。野生分離株に対してもっとも高い同一性パーセントを有するエントリーは、Mattirolomyces terfezioides株rib02である。
[00189]試料の調製
[00190]野生分離株BPD2_18を滅菌水で表面的に洗浄し、重さ約100mgの立方体に切断し、液体N2中で急速凍結して、-80℃で保存した。GeneWizに向けてドライアイス上で輸送した。
[00191]RNAシーケンシング
[00192]以下の試料を、GeneWiz for Standard RNASeqを通して提出し、Illumina HiSeq、2x150bp、シングルインデックス、レーンあたり約350Mのレーンあたり未処理ペアエンドリードで精査した。このRNASeq試験は、トランスクリプトームプロファイリングのためのポリA+選択を包含していた。
[00193]GeneWizは、Qiagen RNeasy Plus Universal miniキットを使用し、製造業者の指示に従ってRNAを抽出した。RNAライブラリー調製は、NEBNext Ultra RNA Library Prep Kit for Illuminaを用いて行った。Illuminaアダプター配列を以下に概説する。
[00194]5’-AATGATACGGCGACCACCGAGATCTACACTCTTTCCCTACACGACGCTCTTCCGATCT-3’(配列番号18)
[00195]5’-GATCGGAAGAGCACACGTCTGAACTCCAGTCAC[i7バーコード]ATCTCGTATGCCGTCTTCTGCTTG-3’(配列番号19)
[00196]Mattirolomyces terfezioidesの2つの株(それぞれ3回複製)でのRNA-seq試験からのFastq配列ファイルをHTStreamを用いてトリミングおよびクリーニングして、以下のコンタミナントを除去した: PhiX(シーケンシング由来の一般的コンタミナント)、rRNAリード、シーケンシングアダプター、低クオリティおよび「N」塩基、ポリ-aトラクト、プライマーおよび<50bpのリード。その後、rnaSPAdes(Bushmanova E, Antipov D, Lapidus A, Prjibelski AD. rnaSPAdes: a de novo transcriptome assembler and its application to RNA-Seq data. Gigascience. 2019;8(9):giz100. doi:10.1093/gigascience/giz100)を、クリーニングしたファイルからのM.terfezioidesの各株についてのトランスクリプトームのde novoアセンブリーに用いた。Bandage(Bioinformatics Application for Navigating De novo Assembly Easily)(Ryan R. Wick, Mark B. Schultz, Justin Zobel, Kathryn E. Holt, Bandage: interactive visualization of de novo genome assemblies, Bioinformatics, Volume 31, Issue 20,2015年10月15日,3350-3352頁)を用いて標的ペプチドについてのアセンブリーを可視化し、tBLASTn検索(Gertz EM, Yu YK, Agarwala R, Schaeffer AA, Altschul SF. Composition-based statistics and translated nucleotide searches: improving the TBLASTN module of BLAST. BMC Biol. 2006;4:41. 2006年12月7日出版、 doi:10.1186/1741-7007-4-41)を用いて検索し、タンパク質の問い合わせ配列(PDLSSFITIKNNSNHVFTRT、配列番号4)を、6つのリーディングフレームすべてにおいて動的に翻訳されるアセンブルされたトランスクリプトーム配列データベースと比較する。問い合わせタンパク質配列との完全なマッチを含有するコンティグをオープンリーディングフレーム(ORF)について解析し、最終的に標的ペプチドに接続された完全長mRNAを構築するために使用した。
[00197]RNA転写物を同定し、そのDNAコピーは配列番号1として示される配列を有し、そのうちの配列番号2は、開始コドンおよび終止コドンに基づく予測コード配列である。推定サイズ13.3kDで121個のアミノ酸を有する予測タンパク質、配列番号3も提供される。長さ:122aa、分子量:13.381kDa、予測等電点:8.64、およびpH7での予測電荷:1.01。
[00198]Blast解析。配列番号3の予測タンパク質とGENBANK中の他のタンパク質配列との間の同一性は31%以下であった。Pisolithus tincturius由来の仮想タンパク質(GenBank:KIN98154.1;配列番号7)が配列番号3に対して約31%の相同性を有することが見出され、仮想タンパク質M404DRAFT_1005519[Pisolithus tinctorius Marx 270]とされた。配列番号7はまた、甘味調節活性を有し得ると仮定される。RNA転写物の完全なcDNAコピーは配列番号5であり、コード配列は配列番号6として与えられる。
[00199]実施例4(E.coliにおけるmycodulceinのクローニングおよび異種発現;甘味の確認。)
[00200]配列番号3と同定されたヌクレオチド配列に基づき、ヒスチジンタグを含有する配列番号20を発現するための3つの発現ベクターを合成し、Atum,Inc.(Newark,CA)によって3つの異なるAtumベクター骨格:pD454-SR(プラスミドpMy_3000)、pD454-MR(プラスミドpMy_3001)、およびpD454-WR(プラスミドpMy_3002)にクローニングした。これらはすべて、アンピシリン耐性、lacl、Lac01、Ori_pUC、およびプラスミド上に中程度(M)、強い(S)および弱い(W)リボソーム結合部位を有するE.coli IPTG誘導性T7プロモーター発現ベクターである。E.coli BL21 DE3(Studier et al.(1986) J. Mol. Biol.189:113-130)(New England Biolabs)を、製造業者のプロトコルを用いて、pMy_3000、pMy_3001、pMy_3002で形質転換した。手短に言うと、以前に凍結したコンピテント細胞を解凍し、1pg~100ngのプラスミドDNAと混合し、氷上で30分間保持した。この混合物に42℃の熱ショックを45秒間加えた。その直後、混合物を氷浴中に入れ、10分間そのままにした。950μLの予め加温したLB培地を加えた後、37℃で振盪しながら1時間にわたり225rpmにかけた。細胞を1:10および1:100に希釈し、抗生物質プレート上に100μLをプレーティングして、各形質転換反応を行った。37℃で一晩増殖させると、コロニーは完全に回復し、可視化された。形質転換の成功を確認するために、csPCR(コロニースクリーニングPCR)を実施してプラスミドのcDNA領域を調べ、発現を溶解物SDS-PAGEを通して確認した。振盪フラスコスケールの誘導発現を使用して、E.coli宿主における異種発現を確認した。このプロセスにより、それぞれプラスミドpMy_3000、pMy_3001、およびpMy_3002を含有する株Z14CE、Z15CE、Z16CEを得た。3つの株(Z14CE、Z15CE、Z16CE)をLB+アンピシリン100μg/mL寒天プレート上に維持しする一方、陰性対照(Eco_0001)をLB寒天プレート上に維持した。37℃においてバッフルのない250mL培養振盪フラスコ中の50mLのLB液体培地中で適切な抗生物質と一緒に一晩150rpmで振盪して、各株について一晩培養物を増殖させた。その後、翌日、200rpmで振盪し、適切な抗生物質で0.1 OD600に調整した37℃のバッフル付き1000mL培養振盪フラスコ中に、各一晩培養物を200mLのTB液体培地中に播種した。OD600が0.8に達したら、IPTGの捕捉物を培地中に添加して、最終濃度を0.66mMにした。37℃でさらに5時間振盪を続けた。発現後、細胞を4000gで20分間遠心分離した。上清を廃棄し、ペレットを約20mLの洗浄緩衝液(10mMリン酸ナトリウム緩衝液pH7.0)に懸濁した。懸濁細胞を、最大2000barで操作される高圧ホモジナイザー(C3 Emulsiflex, Avestin,Inc., Ottawa, ON, カナダ)中で破壊した。破壊された細胞を13000g(30分間)で遠心分離し、上清を収集し、ペレットを廃棄した。可溶化タンパク質を含有する上清を、0.22μm PES膜Bユニット(Millipore, Burlington, MA, 米国)に通して濾過した。SDS PAGEを実施し、13.1kDのバンド(クーマシー染色)を観察して発現を確認した。
[00201]Thermo ScientificTM HisPurTM Ni-NTA樹脂を用い、効率的な固定化金属アフィニティークロマトグラフィー(IMAC)を用いて、hisタグ付きタンパク質配列番号20を精製した。配列番号20は、6%架橋アガロース樹脂上に固定化したニッケル荷電ニトリロ三酢酸(NTA)キレートを用いて精製した。溶解物を、調製したIMACカラム上にローディングし、結合緩衝液:20mM一塩基性リン酸ナトリウム、0.5M塩化ナトリウム、0.1Mイミダゾール、pH7.4と平衡化し、溶離緩衝液:20mM一塩基性リン酸ナトリウム、0.5M塩化ナトリウム、0.5Mイミダゾールを用いて溶離した。カラムを結合緩衝液で3回洗浄した後、溶離緩衝液でhisタグ付きmycodulceinを4回溶離し、続いて30kDa MWCOフィルターを用いて溶離画分を限外濾過した後、濾液を10kDフィルターに4000xGで15分間通して濾過した。保持液を希釈し、洗浄段階のために再び回転させ、3回繰り返した。SDS-PAGEによる精製段階の分析を図3に示す。
[00202]精製された画分(図3のレーン8に示され、高度に精製された配列番号21を含有する)は、訓練された感覚科学者によって0.03mg/mLで味見され(0.2mLアリコート)、8°brix(約8%の糖溶液)と同等の甘味を有することが見出され、これにより、M.terfezioidesから単離されたmycodulceinが、実施例1および2で観察された甘味活性に関与することが確認された。甘味は非常に顕著に甘く、「クリーンな」甘味(砂糖のような味)を有し、他の香味はなく、甘味発現(onset)はわずかに遅く、甘い後味を有していた。
[00203]実施例5(mycodulcein(hisタグ)のパイロットスケール生産)
[00204]配列番号20のコード配列を含有する実施例4で調製したE.coli Z14CE株を、実験室規模のバイオリアクターにおける発酵中の性能について試験した。バイオリアクター培養は、10.0L Bioflo 320丸底撹拌発酵槽(BioFlo/ CelliGen 310, New Brunswick Scientific, Edison, NJ, 米国)で行った。発酵槽にpHおよび溶存酸素センサー(Mettler Toledo, OH, 米国)を取り付けた。温度は、水を充填したステンレス鋼ベースを介して制御した。撹拌は、47mm間隔で配置され、もっとも下のインペラーがシャフトの底部のすぐ上に位置する、6枚翼のラシュトンタービンを2つ取り付けることによって提供した。多孔管スパージャーリングを通してエアレーションを行った。500~800rpmの攪拌、高細胞密度で散布した空気での5~8L/分のエアレーションの連続的カスケードを用いて、溶存酸素(DO)を20%の空気飽和で制御した。5.0M水酸化アンモニウムを用いてpHを7.0に制御した。Antiform 204(Sigma, St Louis, MO, 米国)を自動的に添加して発泡を制御した。後者は、培養物レベルの10cm上に取り付けられた導電率プローブを使用して感知した。主要な発酵培地は、(1リットル当たり)24gの酵母抽出物、12gのトリプトン、5.42mLのグリセロール、100mLのリン酸緩衝液ストック(0.17M KH2PO4、0.72M K2HPO4)を含有していた。培地は、2M HClを使用してpH7.0に調整した。最初のグルコース供給物が激減したときに(pHの上昇によって示される)、200gのグルコース、21.1gの(NH4)2SO4および19.7gのMgSO4からなる供給培地(1リットル当たり)を、1.00mL/分の初期流速で発酵槽にポンプで注入した。特に明記しない限り、容器中の培地の初期体積は4.0Lであった。接種材料(200mL)は、1Lバッフル付き振盪フラスコ(37℃、200rpm)中、LB開始培地中で、16時間増殖させた培養物からなっていた。発酵槽温度は37℃であった。発酵は光学濃度が10~20に達した後、0.66mM IPTGで誘導し、その後24時間継続させた。続いて、24時間の誘発後、ブロスを4000gで20分間遠心分離した。上清を廃棄し、ペレットを1Lの洗浄緩衝液(10mMリン酸ナトリウム緩衝液pH7.0)に懸濁した。懸濁細胞を、最大1500bar以下で操作される高圧ホモジナイザー(C3 Emulsiflex, Avestin,Inc., Ottawa, ON, カナダ)中で破壊した。破壊された細胞を13000g(30分間)で遠心分離し、上清を収集し、ペレットを廃棄した。可溶化タンパク質を含有する上清を、0.22μm PES膜ユニット(Millipore, Burlington, MA, 米国)に通して濾過した。
[00205]この実施例で調製した精製上清は、訓練された感覚科学者によって0.03mg/mLで味見され(0.2mLアリコート)、8°brix(約8%の糖溶液)と同等の甘味を有することが見出された。甘味は非常に顕著に甘く、「クリーンな」甘味(砂糖のような味)を有し、他の香味はなく、甘味発現はわずかに遅く、甘い後味を有していた。
[00206]上清は-20℃においてアリコートで保存し、さらなる実験に使用した。
[00207]実施例6(E.coliからのmycodulceinのELISA定量)
[00208]hisタグ付きmycodulcein(配列番号21)を定量するために、配列番号21のカルボキシ末端上の6XHis-Tag配列に西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)抗体をコンジュゲートさせて、直接ELISAを展開した。ELISAは、複合溶解物および精製タンパク質中のmycodulcein濃度の測定を可能にする。組換え6XHisタグ付きE.coli mycodulceinは、当技術分野で公知の方法によってアミノ酸配列から計算して、14.2kDaの分子量および27960 M-1cm-1のモル吸光係数を有する。純度は、SDS-PAGEにより≧98%と評価された。mycodulceinタンパク質濃度を、Beer-Lambertの法則を用いて280nmでの吸光度によって決定し、次いで、ELISAのために既知濃度のmycodulcein(μg/mL)を用いて標準曲線を作成した。
[00209]ELISA手順:タンパク質を、室温で30分間、高タンパク質結合96ウェルプレートの壁に、50mM炭酸緩衝液pH9.4コーティング緩衝液中で結合させた。プレートを、0.02% Tween-20を含むpH 7.4のリン酸緩衝生理食塩水(PBS)で3回洗浄した。マイクロプレート上の非特異的結合部位を室温においてPBS pH7.4中の5% BSAで15分間ブロッキングし、PBS 0.02% Tween-20で3回洗浄した。一次抗体をブロッキング緩衝液で希釈(1:1000)し、マイクロプレートを1時間インキュベートし、PBS 0.02% Tween-20で3回洗浄した。比色基質である3,3’,5,5’-テトラメチルベンジジン(TMB)を用いてHRP反応を8分間展開し、2N硫酸で停止させた。
[00210]実施例7(mycodulceinの濃度依存性の定量的特性評価)
[00211]実施例5に記載したようにE.coliから得られ、実施例4に記載したように精製した、精製hisタグ付きmycodulcein(配列番号21)の味覚特性の濃度依存性の定量的特性評価を、Opertech Bio(Philadelphia, PA)により行った。mycodulceinの甘味効力および相対的有効性を、スクロースおよび他の甘味料であるソーマチン、レバウジオシドA、およびアスパルテームと比較した。対照標準は、200mMスクロース、100mM NaCl、0.5mMキニン、および10mMクエン酸の溶液であった。図4は、mycodulcein、アスパルテーム、ソーマチン、レバウジオシドAの甘味に関する濃度-応答関数を示す。データは、200mMスクロース関連(「甘味」)標的上で生じる応答の割合(p)としてプロットする。mycodulcein、アスパルテーム、ソーマチン、レバウジオシドAについての曲線における各データ点は、32回の反復にわたる平均として計算され、スクロース曲線については16回の反復にわたって平均した;エラーバーは標準偏差である。水およびスクロース対照の点は、それぞれ128回および64回の反復にわたる平均として同様に計算した。曲線は、非線形回帰によってフィットさせた。
[00212]最大値の半分の甘味応答(EC50、または効力)を生じさせる濃度を、非線形回帰から導出した。mycodulcein(MYC)、スクロース(SUC)、アスパルテーム(ASP)、レバウジオシドA(REB)、およびソーマチン(THN)のEC50(および95%信頼区間)を表2に示す。モル基準および重量基準でのスクロースに対する同等性(equivalency)も提供する。
[00213]表2。
[00214]ソーマチン、スクロース、および配列番号21の評価は、タンパク質および10%スクロースに関する水中0.045mg/mLの名前付き検体の甘味感覚の時間強度のCATA(該当すべてクリック)を用いて行った。方法論:時間強度技術;データ収集ソフトウェア:EyeQuestion、2.57秒ごとに応答を記録;スケーリング方法:15ポイント甘味スケール、例えば、スコア5=5%スクロース、スコア10=10%スクロース;評価プロトコル:小容量一口(sip)、傾斜(tilt)および唾液(spit)試験。パネリストは3~6人で、反復は2回であった。すべての試料を盲検化し、無作為化した3桁コードを提示した。
[00215]訓練戦略:甘味の値を自信を持って割り当てるための、15ポイント甘味スケールでの6週間にわたる甘味スケールに対する強力な訓練。独特の甘味挙動パターンに起因にして、3週間にわたって時間強度原理を訓練する必要がある。試料は、時間を記録し、コンセンサスに達するのを助けるために、ストップウォッチを用いて味見した。パネリスト数:3~6、反復数:2。すべての試料を盲検化し、無作為化した3桁コードを提示した。統計解析:パネリストの数が少ないため、統計解析を行うことはできない。
[00216]mycodulceinおよびソーマチンの最大強度(Imax)は、スクロースに比べ、試験量での15ポイントスケールで約1ポイント高いことを示す。ソーマチンおよびmycodulceinはより平坦な勾配を有し、より長いピーク時間およびより漸進的/より長い低下を示す。スクロースは、ソーマチンおよびmycodulceinよりも早く、162秒で閾値甘味度(強度<1)に近づく。スクロースが閾値レベルに達するときに、ソーマチンおよびmycodulceinは低~中程度の強度で認識可能である。mycodulceinおよびソーマチンは、この実験では同様の効力を有するように思われ、これは、重量基準でスクロースよりもおよそ3000倍甘く、またはモル基準でスクロースよりも約120000倍甘い。これら2つの実験から、mycodulceinは、重量基準でスクロースよりも400倍甘い~スクロースよりも3000倍甘い効力を有する高強度甘味タンパク質であることが示される。
[00217]実施例8(甘味および熱安定性のためのmycodulceinのバリアントの生産および試験)
[00218]mycodulcein中の潜在的な重要残基を同定する方法。甘味タンパク質は一次配列同一性を有さないが、全体の三次構造は甘味フィンガーモチーフを有する(Tancredi, T., Pastore, A., Salvadori, S., Esposito, V. & Temussi, P. A. Interaction of sweet proteins with their receptor: A conformational study of peptides corresponding to loops of brazzein, monellin and thaumatin. European Journal of Biochemistry 271, (2004): 2231-2240)。甘味タンパク質は、βシートに垂直なαヘリックスを有する逆平行βシートを有する。甘味タンパク質であるソーマチン、モネリン、ブラゼイン、およびリゾチームの三次構造を、PyMOL 2.0(The PyMOL Molecular Graphics System, Version 2.0 Schroedinger, LLC)を用いて解析し、Phyre2(Kelley LA et al. The Phyre2 web portal for protein modeling, prediction, and analysis Nature Protocols 10, (2015): 845-858)で生成したmycodulceinのモデルと比較した(図5A)。イオン性アミノ酸残基の保存的単一点変異が23個生じた。負に荷電したグルタミンおよびアスパラギン酸は、脂肪族鎖中の追加の炭素によって異なっている。正に荷電したリジンおよびアルギニンを置換することは保存的置換と考えられるが、アルギニンのグアニジニウムは、水素結合、芳香族および脂肪族接触を含むアミノ酸とのさらなる相互作用を形成することができる。イオン性アミノ酸変異は、リジンからアルギニン、アルギニンからリジン、アスパラギン酸からグルタミン酸、およびグルタミン酸からアスパラギン酸であった。各変異体の相対的位置は、PyMOL 2.0によってモデル化され、N末端、3つのループ領域、5つのβシート、1つのαヘリックス、およびC末端として分類された(図5B参照)。
[00219]具体的には、以下の単一変異体を作製した。それらの予測される位置を表3に示す。図5Bも参照されたい。これは、推定二次構造モチーフに重ね合わされた配列番号3の予測二次構造および各モチーフ内の表3の点変異の位置の表示を示す。
[00220]クローニング:Eco_0001 aka E.coli BL21 DE3 (E.coli株B F- ompT gal dcm lon hsdSB(rB
-mB
-)λ(DE3 [lacI lacUV5-T7p07 ind1 sam7 nin5])[malB+]K-12(λS))(New England Biolabs# C2527Iから入手)を、製造業者プロトコルを用いて23個のプラスミド(pMy_3018~pMy_3040)で形質転換した。手短に言うと、以前に凍結したコンピテント細胞を解凍し、1pg~100ngのプラスミドDNAと混合し、氷上で30分間保持した。この混合物に42℃の熱ショックを45秒間加えた。その直後、混合物を氷浴中に入れ、10分そのままにした。950μLの予め加温したLB培地を加え後、37℃で振盪しながら1時間にわたり225rpmにかけた。細胞を1:10および1:100に希釈し、抗生物質プレート上に100μLをプレーティングして、各形質転換反応を行った。37℃で一晩増殖させると、コロニーは完全に回復し、可視化された。このプロセスにより、プラスミドpMy_3018~pMy_3040を連続的に含有するZ18CE~Z40CE株が得られた。振盪フラスコスケールで誘導した発現を使用して、E.coli宿主における異種発現を確認した。形質転換後変異体をプレーティングし、LB+アンピシリン100μg/mL寒天プレート上に維持した。
[00221]プレートを37℃で16時間インキュベートした。コロニースクリーニングPCRを実施して、プラスミドのcDNA領域と共に隣接領域を調べるように設計されたコロニースクリーニングプライマーを用いて遺伝子型を確認した。成功した形質転換は特定サイズのDNA断片をもたらし、一方、陰性対照および無鋳型対照は、PCRバンドをもたらさなかった。成功した形質転換は、すべての変異体について観察された。
[00222]振盪フラスコスケールで誘導した発現を使用して、E.coli宿主における異種発現を確認した。
[00223]23株(Z38CE~Z60CE)をLB+アンピシリン100μg/mL寒天プレート上に維持する一方、陰性対照(Eco_0001)をLB寒天プレート上に維持した。37℃においてバッフルのない250mL培養振盪フラスコ中の50mLのLB液体培地中で、適切な抗生物質と一緒に一晩150rpmで振盪して、各株について一晩培養を増殖させた。その後、翌日、200rpmで振盪し、適切な抗生物質で0.1 OD600に調整した37℃のバッフル付き1000mL培養振盪フラスコ中に、各一晩培養物を200mLのTB液体培地中に播種した。OD600が0.8に達したら、IPTGの捕捉物を培地中に添加して、最終濃度を0.66mMにした。37℃でさらに5時間振盪を続けた。その後、4℃において5分間、5000gで遠心分離することにより細胞を収集した。E.coli細胞を冷dH2Oで1回洗浄し、4℃において10分間、5000gで再度遠心分離した。発現の成功を確認するために、液体窒素および乳鉢および乳棒を用いて細胞溶解物を作製した。細胞ペレットを10mLの冷dH2Oに再懸濁し、粗溶解物を4℃において5分間、20000gで回転させた。最後に、上清を吸引し、0.2μm PESフィルターで濾過し、SDS-PAGEタンパク質電気泳動を行った。甘味変異体を同定するために、粗溶解物を味見した。表3に試験結果を示す。
[00224]表3. mycodulceinの単一点変異に関する甘味試験の結果
[00225]すべて甘味を有する16種のバリアント(Z38CE、Z39CE、Z41CE、Z45CE、Z47CE、Z48CE、Z49CE、Z51CE、Z52CE、Z53CE、Z55CE、Z56CE、Z57CE、Z58CE、Z59CE、Z60CE)を、200mLの培地を用いてさらに再発現させた。発現後、24時間の誘発後に、細胞を4000gで20分間遠心分離した。上清を廃棄し、ペレットを約20mLの洗浄緩衝液(10mMリン酸ナトリウム緩衝液pH7.0)に懸濁した。懸濁細胞を、最大2000barで操作される高圧ホモジナイザー(C3 Emulsiflex, Avestin, Inc., Ottawa, ON, カナダ)中で破壊した。破壊された細胞を13000g(30分間)で遠心分離し、上清を収集し、ペレットを廃棄した。可溶化タンパク質を含有する上清を、0.22μm PES膜ユニット(Millipore, Burlington, MA, 米国)に通して濾過した。その後、材料を、実施例4に記載したようにIMAC精製によって単離した。
[00226] 精製した試料は、訓練された感覚科学者によって味見された。mycodulceinストックを、ELISAによって測定して同等のタンパク質濃度に希釈した。被験体は施設内審査委員会の承認を受けた一口試験および唾液試験のプロトコルに従った。各精製変異体0.2mLを舌上に置き、甘味知覚の強度、甘味知覚の発現時間、および甘味知覚の持続時間を記録した。結果を図6に示し、以下に説明する。
[00227]mycodulcein甘味に対する保存的点変異の効果
[00228] 保存的単一点変異の効果を甘味と相関させるために、ソーマチン、ブラゼイン、モネリンおよびリゾチームの公表されている変異をmycodulceinと比較した。目的はmycodulceinの時間および強度プロファイルをスクロースの時間および強度プロファイルとマッチさせることであるので、われわれは、感覚分析によってスクロース同等性(equivalence)、甘味発現および合計持続時間を測定した。スクロースは、速い甘味発現、高い強度、および速い持続時間を有する。したがって、スクロース同等性にマッチするかまたはそれを改善する変異と同様に、甘味発現および持続期間を低減する変異が望ましい。スクロース同等性を低減する変異と同様に、甘味発現および合計持続時間を増大させる変異は望ましくない。図5Bおよび6参照。
[00229]N末端-外部-D3E
[00230]外部N末端でのD3Eの単一変異の保存的変化は、スクロース同等性および持続時間の損失をもたらした;しかしながら、甘味発現はわずかにしか低減しなかった。これらの結果は、甘味タンパク質のN末端の荷電、サイズ、および極性が、甘味とタンパク質の安定性に重要であることを示唆している。
[00231]βシート1 -外部-K11R
[00232]K11Rでの単一変異の保存的変化は、スクロース同等性のわずかな増大および甘味発現の中程度の低減をもたらした;しかしながら、甘味の持続時間は劇的に増大した。これらの結果は、K11が甘味受容体T1R2/T1R3への結合に重要な残基であり、受容体からのmycodulceinのオフ速度に影響を及ぼす可能性があることを示唆している。
[00233]βシート2と3の間の領域-外部-K26R-リンカー領域
[00234]K26における保存的変異はスクロース同等性についてわずかな低減をもたらし、この保存的変異が、タンパク質機能性に対して大きな効果を有さないことが示された。
[00235]ループ2領域-外部-K51R
[00236]分子モデリングは、すべての推定ループ領域変異が溶媒曝露されたことを示した。甘味発現の中程度の低減を除いて、感覚試験では、スクロース同等性および合計持続時間のわずかな低減のみが観察され、この保存的変異がタンパク質機能性に大きな効果を有さないことがされた。
[00237]ループ2領域-外部-R57K
[00238]変異R57Kは、甘味発現、スクロース同等性、および合計持続時間に対して著しい阻害効果を有する。
[00239]βシート4 -外部-R66K
[00240]変異体R66Kは、スクロース同等性および合計持続時間に対して著しい低減を有するが、甘味発現をわずかに増大させる。R66K変異は、甘味受容体に対するアフィニティーおよびオフ速度のための重要な残基であることができる。
[00241]ループ3領域-外部-D69E
[00242]D69Eにおける変異は、スクロース同等性、持続時間についてわずかな低減を有し、持続時間のわずかな増大を有する。この領域のこの範囲は、保存的変異に対して比較的非感受性であることが予測される。
[00243]αヘリックス領域-外部-D85EおよびD86E
[00244]D85EおよびD86Eは両方とも、mycodulceinの感覚刺激的性質に対して同様の効果を有する。D85EおよびD86Eのスクロース同等性および持続時間は低減した。甘味発現は対照と同様であった。
[00245]C末端-外部-D97E、K103R、R106KおよびE117Dは、対照と比較して最小限の効果を有し、これらの領域が保存的変異に対して比較的非感受性であることを示唆した。しかしながら、R110KおよびK120Rは、甘味と持続時間の低減を示したが、甘味発現は同様であった。
[00246]表3に示すように、R20K、E35D、K44R、D46E、D52E、R75KおよびD94Eにおける保存的単一点変異は、タンパク質発現の喪失をもたらした。これらのデータは、これらの残基がE.coli宿主内のタンパク質フォールディングまたは発現に関与し得ることを示唆している。この実施例において上記で議論された予測三次構造モデルは、これらのすべての残基が予測βシートに含有されるので、これらの変化に起因するタンパク質ミスフォールディングを裏付けている。
[00247]参考文献:
[00248]Korz, D. J., Rinas, U., Hellmuth, K., Sanders, E. A. & Deckwer, W.-D. Simple fed-batch technique for high cell density cultivation of Escherichia coli. Journal of Biotechnology 39, 59-65 (1995)。
[00249]Norsyahida, A., Rahmah, N. & Ahmad, R. M. Y. Effects of feeding and induction strategy on the production of BmR1 antigen in recombinant E. coli. Letters in Applied Microbiology 49, 544-550 (2009)。
実施例9。
[00250]熱安定性は、GloMeltTM Thermal Shift Protein Stability Kit(Biotium, Inc. Fremont, CA)を使用し、製造業者によって提供された説明書を使用して、0.04mg/mLに標準化された上記実施例8に記載の16種の甘味変異体のIMAC精製からのタンパク質試料に対して行った。手短に言うと、熱シフトを測定するための個々の反応は、以下のものを混合することに依存する:mycodulcein、25mMリン酸ナトリウム緩衝液pH7.4中の36μg/mLと、製造業者の説明書によるキットに提供されている試薬。熱シフト測定には、BR Clearプレート、スキャンモードSYBER/FAMのみ、25℃で30秒間、融解曲線25℃~95℃、増分10秒で0.5℃、およびプレートリードを用いたBio-Rad CFX96 Touchシステムを使用した。Tmは、Schulz, M. N., Landstroem, J. & Hubbard, R. E. MTSA-A Matlab program to fit thermal shift data. Analytical Biochemistry 433, 43-47 (2013)に記載されている技術を用いて、5パラメーター方程式を用いて実験データにフィットさせた曲線について決定された中点に基づき決定した。結果(表4)は、熱安定性が、試験した変異体におけるアミノ酸変化によって最小限の影響を受けることを示す。
[00251]実施例10(Saccharomyces cerevisiaeにおけるmycodulceinのクローニングおよび異種発現;甘味の確認)
[00252]配列番号3と同定されたヌクレオチド配列に基づき、配列番号21(pMy_4003)(hisタグ付き)および配列番号3(pMy_4002)(未変性)mycodulceinを発現する2つの発現ベクターを合成し、Atum,Inc.(Newark, CA)によって、URA3マーカーおよび強力な構成的プロモーターGPDを含有するAtumベクター非分泌性骨格pD1234にクローニングした。形質転換手順は、エレクトロコンピテント細胞を作製した後、エレクトロポレーションにより発現ベクターを導入することを包含する。手短に言うと、エレクトロコンピテント細胞は、最初に、複数回洗浄して増殖培地から塩を除去しつつ、細胞を対数期の初期と中期の間まで増殖させることによって作製される。1~5μgの発現ベクターを混合した後、試料をGene Pulser II Electroporator上で以下の設定に付し(充電電圧:1.5kV、キャパシタンス:25μF、抵抗:200Ω)、1mLの予め加温した30℃のYPDを直ちに加え、懸濁液を200~250rpmで振盪しながら30℃で1~2時間インキュベートする。形質転換後の変異体を、SC-ura寒天プレート上にプレーティングし、維持した。このプロセスにより、それぞれプラスミドpMy_4002およびpMy_4003を含有する株Z19ES、Z20ESが得られた。csPCR(コロニースクリーニングPCR)を実施して、プラスミドのcDNA領域を調べた。したがって、成功した形質転換は303bpのDNA断片をもたらし、一方、陰性対照および無鋳型対照は、PCRバンドをもたらさず、発現が確認された。
[00253]2つの株(Z19ES、Z20ES)をSC-ura寒天プレート上に維持し、一方、陰性対照をSC寒天プレート上に維持した。37℃においてバッフルのない250mL培養振盪フラスコ中の50mLのSC-ura/SC液体培地中で、150rpmで一晩振盪して、各株について一晩培養物を増殖させた。200rpmで振盪し、0.02 OD600に調整した30℃のバッフル付き1000mL培養振盪フラスコ中の200mLのSC-ura/SC(O-RDL-R10_TB培地)液体培地中に、各一晩培養物を播種した。振盪を30℃でさらに48時間続けた。その後、4℃において5分間、5000gで遠心分離することにより細胞を収集した。その後、S.cerevisiae細胞を冷dH2Oで洗浄し、再び4℃において5分間、5000gで遠心分離した。発現の成功を確認するために、液体窒素および乳鉢および乳棒を用いて細胞を溶解した。細胞ペレットを10mLの冷dH2Oに再懸濁し、溶解物を4℃において5分間、20000gで回転させた。上清を0.2μm PESフィルターで濾過した。濾液(両方の株)は、実施例3に記載の方法によって甘味があることが確認された。
[00254]Thermo ScientificTM HisPurTM Ni-NTA樹脂を用い、効率的な固定化金属アフィニティークロマトグラフィー(IMAC)を用いて、S.cerevisiaeからhisタグ付きタンパク質配列番号20を精製した。配列番号20は、6%架橋アガロース樹脂上に固定化したニッケル荷電ニトリロ三酢酸(NTA)キレートを用いて精製した。溶解物を、調製したIMACカラムにローディングし、カラムをPBS中の0.02 Mイミダゾールで3回洗浄した後、PBS中の0.3Mイミダゾールでhisタグ付きmycodulceinを4回溶離し、続いて50kDa MWCOフィルターを用いて溶離画分を限外濾過した後、3kDa MWCOフィルターで濃縮し、脱塩した。
[00255]実施例11(Z19ES株(S.cerevisiae)からの未変性mycodulceinの精製)
[00256]3つのクロマトグラフィー技術:カチオン交換(CIEX)、疎水性相互作用(HIC)、およびサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)で、S.cerevisiaeで発現される未変性mycodulcein(配列番号3)の精製の有効性について評価した。
[00257]カチオン交流評価。
[00258]未変性mycodulceinの等電点は等電点電気泳動法により約9.5と決定され、カチオン交換カラムがmycodulceinの精製に成功し得ることが示唆された。実施例10に記載したように調製された清澄化した細胞溶解物を、2x出発緩衝液と混合して、50mMリン酸ナトリウム、1M硫酸アンモニウム、pH7.0中の細胞溶解物を得、それを、後で使用するために4℃で保存した。AKTA Explorer 100システム(GE Healthcare,スウェーデン)で精製手順を行い、溶離したタンパク質をUV検出器UV-900(GE Healthcare, スウェーデン)において280nmおよび215nmでモニタリングした。CIEX樹脂を予め充填したPreDictorプレート(GE Healthcare, スウェーデン)を使用して、未変性mycodulceinの結合条件をスクリーニングした。予め充填したプレートは、3つの主な樹脂:Capto S(強いCIEX)、Capto MMC(弱いCIEX)、およびSP Sepharose Fast Flow(強いCIEX)を含有する。溶解物を20mM二塩基性リン酸ナトリウム中に透析し、4~9の範囲の異なるpH値をスクリーニングした後、HiScreenカラムを用いて最適条件をスケールアップした。pH5の25mM二塩基性リン酸ナトリウムを3mL/分の流速で用いて、平衡化を行った。結合タンパク質を、25mM二塩基性リン酸ナトリウム、1M塩化ナトリウム、pH7を使用して、0から1Mまで増加する塩化ナトリウム勾配によって溶離した。さまざまな結合および溶離条件をスクリーニングし、弱いカチオン交換体であるCapto MMCがpH5で最良の結合能力を示した。しかしながら、この段階後の純度が低い(25%)ため、代替的な精製段階が求められた。図7Aは、Capto MMCからの溶離画分のPAGE分析を示す。M:タンパク質マーカー;レーン1:溶離画分、カチオン交換後に低い純度を示す。矢印はmycodulceinバンドを示す。
[00259]HIC評価。
[00260]HiScreen CaptoButylカラム(Cytiva, スウェーデン)を用いた疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)にも細胞溶解物を付した;5つのカラム容量の50mMリン酸ナトリウム、1M硫酸アンモニウム、pH7.0を用いて平衡化を行った。次いで、3mL/分の流速で、細胞溶解物をカラムにローディングした。pH7.0の50mMリン酸ナトリウムを用いて、硫酸アンモニウム勾配を1から0Mに減少させることにより、結合タンパク質の溶離を行った。すべての得られた画分をSDS-PAGEにより分析した。
[00261]図7Bは、SDS-PAGEで分析されたHiScreen Capto Butylカラムからの勾配溶離中に収集された2つの溶離画分を示す。レーン1はmycodulceinを含有しない溶離画分1を示し、レーン2は溶離mycodulceinを示す。溶離画分の純度は、GelAnalyzerによって約86%であると決定された。
[00262]SECの評価。
[00263]次いで、未変性mycodulceinを含有する溶離画分を、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)HiPrep 26/60 Sephacryl S-200HRカラム(Cytiva, スウェーデン)を用いてさらに精製し、50mMリン酸ナトリウムおよび150mM NaCl、pH7.0を含有する緩衝液で溶離した。画分を収集し、次いで濃縮し、3kDa分子量カットオフ(MWCO)遠心フィルター(Millipore-Sigma、ドイツ)を使用して脱塩し後、SDS-PAGEによって分析した。
[00264]要約:未変性mycodulceinは弱いカチオン交換体Capto MMCに良好に結合するが、溶離画分の比較的低い純度により、CIEXはあまり好ましくない捕捉/中間体精製段階になった。一方、HIC、Capto Butylカラムからはより高い純度の画分が得られた。SDS-PAGE分析によれば、不純物は比較的大きい分子量を有すると思われ、SECは高純度の未変性mycodulceinを得るための重要な候補となった。
[00265]HIC/SEC後の純度は、SDS-PAGEのGelAnalyzerによって約98%である。図7Cは、HiPrep 26/60 Sephacryl S-200でのクロマトグラフィー後のHICカラムからの溶離タンパク質を示す。レーン1は精製されたhisタグmycodulceinを示し、レーン2は精製された未変性mycodulceinを示す。
[00266]S.cerevisiaeから精製された精製未変性タンパク質は、訓練された感覚科学者によって0.03mg/mLで味見され(0.2mLアリコート)、8°brix(約8%糖溶液)と同等の甘味を有することが見出された。甘味は非常に顕著に甘く、「クリーンな」甘味(砂糖のような味)を有し、他の香味はなく、甘味発現はわずかに遅く、甘い後味を有していた。
[00267]実施例12(適用データ)
[00268]実施例5のように調製し、実施例5に記載したように精製したHisタグ付きmycodulceinを、ヨーグルトベース中で試験した。ヨーグルトベースは、以下のレシピを有していた(表5):
[00269]表5:
[00270]サトウキビ糖は、ヨーグルト培養物のための炭素源として添加され、少なくとも部分的に培養物によって消費される。Mycodulceinを添加して、甘味を8°~10°Brixの糖に近づけた。ヨーグルトベース中の最終濃度は0.05mg/mLである。味覚試験は訓練された感覚科学者によって実施され、ヨーグルトは8°brix(約8%の糖溶液)と同等の甘味を有することが見出された。甘味は非常に顕著に甘く、「クリーンな」甘味(砂糖のような味)を有し、他の香味はなく、甘味発現はわずかに遅く、甘い後味を有していた。
[00271]実施例5に記載のように調製され、実施例5に記載したように精製されたHisタグ付きmycodulceinを、全乳;非乳製品エンドウマメベース乳(水93.75%、エンドウタンパク質4.2%、キャノーラ油1.7%、TIC Gum Blend Pro 181 AG(Acacia+Gellan)0.3%、ヒマワリレシチン0.05%);コールドコーヒー;および水(対照)において、8°~10°Brixの糖の甘味レベルをもたらすと予測される0.04mg/mLの最終濃度で試験した。甘味試験によって、甘味タンパク質はすべての試料において8°~10°Brixの間の甘味レベルを達成し、すべての試料は、水対照と同様の甘味強度、甘味発現、および持続時間を有することが確認された。
[00272]本明細書中で引用する刊行物、特許出願および特許を含むすべての文献を、各文献を個々に具体的に参考として援用すると示し、その内容のすべてをここで述べるのと同じ程度に、本明細書中で参考として援用する。
[00273]本発明を記載する文脈(特に以下の請求項の範囲の文脈)における「1つの(a)」および「1つの(an)」および「その」および「少なくとも1つの」および同様の指示の用語の使用は、本明細書に別段の記載がないか、または文脈によって明確に矛盾する場合を除き、単数および複数の両者を対象とするものと解釈される。用語「少なくとも1つ」の使用と、これに続く1以上の項目のリスト(例えば、「AおよびBのうちの少なくとも1つ」)は、本明細書に別段の指示がない限り、または文脈によって明らかに矛盾しない限り、列挙された項目(AまたはB)から選択される1つの項目、または列挙された項目(AおよびB)のうちの2以上の任意の組合せを意味すると解釈されるべきである。語句「含む(compising)」、「有する(having)」、「包含する(including)」、および「含有する(containing)」は、特に断りのない限り、オープンエンドターム(すなわち「~を含むが限定しない」という意味)として解釈される。用語「からなる(consisting of)」はクローズエンドターム(すなわち、列挙されたもの以外の成分または段階を除外する)として解釈される。「から本質的になる」という用語は、製品または方法の機能または活性に必須ではなく、機能または活性に実質的に影響を及ぼさない成分または段階の包含を可能にする。
[00274]本明細書中の値の範囲の列挙は、本明細書中で特に指摘しない限り、その範囲内に該当する各別個の値を個々に言及するための略記法としての役割を果たすことだけを意図しており、各別個の値は、本明細書中で個々に列挙されるかのように、本明細書中に組み込まれる。本明細書で記載したすべての方法は、本明細書に別段の指示がない限り、あるいは明らかに文脈に矛盾しない限り、任意の好適な順序で実行することができる。本明細書中で提供される任意およびすべての例、または代表的な言語(例えば「など」)は、特に主張しない限り、単に本発明をよりよく説明することだけを意図し、本発明の範囲に対する制限を設けるものではない。本明細書中の言語は、主張されていない如何なる要素も本発明の実施に不可欠であることを指示していると解釈されてはならない。
[00275]本発明の好ましい態様を、発明者らが知っている本発明を実施するための最良のモードを含めて本明細書中に記載する。これらの好ましい態様の変形は、上述の記載を読めば当業者には明らかとなり得る。本発明者らは熟練者が適宜このような変形を採用することを期待しており、本発明者らは、本明細書中で具体的に説明される以外の方法で発明が実施されることを意図している。従って本発明は準拠法で容認されているように、本明細書に添付された請求項に挙げた主題の修正および等価物をすべて包含する。さらに、上記要素のすべての可能な変形でのあらゆる組み合わせが、本明細書に別段の指示がない限り、または明らかに文脈に矛盾しない限り、本発明に包含される。
ある態様において、本発明は以下であってもよい。
[態様1]甘味調節活性を有するポリペプチドをコードする単離ポリヌクレオチドであって、ポリヌクレオチド配列が、
(a)配列番号3、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74および配列番号75からなる群より選択されるポリペプチド配列;
(b)配列番号3、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16および配列番号17からなる群より選択されるポリペプチド配列に対して少なくとも80%の配列同一性を有するポリペプチド;および
(c)配列番号3、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16および配列番号17からなる群より選択されるポリペプチド配列から、24アミノ酸以下の欠失、挿入、置換または付加により修飾されたポリペプチド配列;
からなる群より選択されるポリペプチドをコードする、前記単離ポリヌクレオチド。
[態様2]甘味調節活性を有するポリペプチドのポリペプチド配列が、配列番号3に示されるポリペプチド配列、または配列番号3に対して少なくとも80%の配列同一性を有するポリペプチド配列である、態様1に記載の単離ポリヌクレオチド。
[態様3]ポリペプチド配列が、配列番号3のアミノ酸残基1~11、17~32、39、40、45~67、73~100、および110~121を含む、態様1または2に記載の単離ポリヌクレオチド。
[態様4]甘味調節活性を有するポリペプチドのポリペプチド配列が、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74または配列番号75を含む、態様1または2に記載の単離ポリヌクレオチド。
[態様5]甘味調節活性を有するポリペプチドのポリペプチド配列が、配列番号24、配列番号26、配列番号30、配列番号38、配列番号42、配列番号44、配列番号46、配列番号50、配列番号52、配列番号54、配列番号58、配列番号60、配列番号62、配列番号64、配列番号66または配列番号68を含む、態様4に記載の単離ポリヌクレオチド。
[態様6]ポリヌクレオチドが、配列番号23、配列番号25、配列番号29、配列番号37、配列番号41、配列番号43、配列番号45、配列番号49、配列番号51、配列番号53、配列番号57、配列番号59、配列番号61、配列番号63、配列番号65または配列番号67を含む、態様4または5に記載の単離ポリヌクレオチド。
[態様7]異種調節エレメントに作動可能に連結された、態様1~6のいずれか一に記載の単離ポリヌクレオチド。
[態様8]ポリヌクレオチド配列がヒスチジンタグをさらにコードする、態様1~7のいずれか一に記載の単離ポリヌクレオチド。
[態様9]態様1~8のいずれか一に記載の単離ポリヌクレオチドを含む発現カセット。
[態様10]態様1~8のいずれか一に記載の単離ポリヌクレオチドを含むベクター。
[態様11]態様10に記載のベクターで形質転換された宿主細胞。
[態様12]甘味調節活性を有するタンパク質の生産方法であって、甘味調節活性を有するタンパク質の生産をもたらす条件下にある培地中で態様11に記載の宿主細胞を培養することを含む、前記方法。
[態様13]配列番号3、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16および配列番号17からなる群より選択されるポリペプチド配列に対して少なくとも80%の配列同一性を有するポリペプチド配列を含む単離ポリペプチドであって、
該ポリペプチドが、配列番号3、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16および配列番号17からなる群より選択されるポリペプチド配列に関して少なくとも1つの置換修飾を含有していてもよく、または
該ポリペプチドが、ヒスチジンタグをさらに含んでいてもよく、そして
該ポリペプチドが、甘味調節活性を有する、
前記単離ポリペプチド。
[態様14]ポリペプチドが、配列番号3、または配列番号3に対して少なくとも80%の配列同一性を有するポリペプチド配列を含む、態様13に記載の単離ポリペプチド。
[態様15]ポリペプチドが、配列番号3のアミノ酸残基1~11、17~32、39、40、45~67、73~100、および110~121を含む、態様13または14に記載の単離ポリペプチド。
[態様16]ポリペプチドが、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74または配列番号75を含む、態様13または14に記載の単離ポリペプチド。
[態様17]ポリペプチドが、配列番号24、配列番号26、配列番号30、配列番号38、配列番号42、配列番号44、配列番号46、配列番号50、配列番号52、配列番号54、配列番号58、配列番号60、配列番号62、配列番号64、配列番号66または配列番号68を含む、態様16に記載の単離ポリペプチド。
[態様18]ポリヌクレオチド配列が、
(a)配列番号2に示される核酸配列;および
(b)配列番号2に示される核酸配列に対して少なくとも90%の配列同一性を有する核酸配列;
からなる群より選択されるポリヌクレオチドを含む、単離ポリヌクレオチドであって、該ポリヌクレオチドが、甘味調節活性を有するポリペプチドをコードする、前記単離ポリヌクレオチド。
[態様19]甘味調節活性を有するポリペプチドのポリペプチド配列が、配列番号3、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74および配列番号75からなる群より選択される、態様18に記載の単離ポリヌクレオチド。
[態様20]ポリヌクレオチドが、配列番号23、配列番号25、配列番号29、配列番号37、配列番号41、配列番号43、配列番号45、配列番号49、配列番号51、配列番号53、配列番号57、配列番号59、配列番号61、配列番号63、配列番号65または配列番号67の核酸配列を含む、態様18または19に記載の単離ポリヌクレオチド。
[態様21]異種調節エレメントに作動可能に連結された、態様18~20のいずれかに記載の単離ポリヌクレオチド。
[態様22](a)および(b)のポリペプチドが、ヒスチジンタグをコードするヌクレオチド配列をさらに含む、態様18~21のいずれか一に記載の単離ポリヌクレオチド。
[態様23]態様18~22のいずれか一に記載のポリヌクレオチドを含む発現カセット。
[態様24]態様23に記載のポリヌクレオチドを含むベクター。
[態様25]態様24に記載のベクターで形質転換された宿主細胞。
[態様26]甘味調節活性を有するタンパク質の生産方法であって、甘味調節活性を有するタンパク質の生産をもたらす条件下にある培地中で態様25に記載の宿主細胞を培養することを含む、前記方法。
[態様27]以下の組み合わせを含む組成物
(a)経口投与用の製品、該製品はMattirolomyces terfezioidesトリュフではない、および
(b)単離ポリペプチドを含む甘味組成物、ここで、
(i)該ポリペプチドは、配列番号3、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16および配列番号17からなる群より選択されるポリペプチドに対して少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み;または
(ii)該ポリペプチドは、態様13~17のいずれか一に記載のポリペプチドであり;
該組み合わせは、経口投与用の製品と比較して増強された甘味を有する。
[態様28]経口投与用の製品の味を調節するための方法であって、経口投与用の製品を、単離ポリペプチドを含む有効量の甘味組成物と組み合わせることを含む方法、ここで、
(i)該ポリペプチドは、配列番号3、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16および配列番号17からなる群より選択されるポリペプチドに対して少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み;または
(ii)該ポリペプチドは、態様13~17のいずれか一に記載のポリペプチドであり、
該経口投与用の製品は、Mattirolomyces terfezioidesトリュフではなく、そして
該組み合わせは、経口投与用の製品と比較して増強された甘味を有する。
[態様29]経口投与用の製品が、食品、飲料、栄養補助食品組成物、または医薬組成物である、態様27に記載の組成物または態様28に記載の方法。
[態様30]経口投与用の製品が、ベークド品;甘いベーカリー製品、甘いベーカリー製品を調製するための予め作られた甘いベーカリーミックス;パイ用フィリングおよび他の甘いフィリング、ゼラチンおよびプディング;冷凍デザート;ヨーグルト;スナックバー;パン製品;パン製品を調製するための予め作られたパンミックス;ソース、シロップおよびドレッシング;甘いスプレッド;菓子製品;および甘味付き朝食用シリアルからなる群より選択される食品製品である、態様27に記載の組成物。
[態様31]経口投与用の製品が、炭酸飲料;非炭酸飲料;および飲料濃縮物からなる群より選択される飲料製品である、態様27に記載の組成物または態様28に記載の方法。
[態様32]甘味調節活性を有するポリペプチドを精製する方法であって、
(a)ポリペプチドを含む組成物を得、
(b)疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)、続いてサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)を介して組成物を精製する、
ことを含む前記方法、ここで、
(i)該ポリペプチドは、配列番号3、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16および配列番号17からなる群より選択されるポリペプチドに対して少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み;または
(ii)該ポリペプチドは、態様13~17のいずれか一に記載のポリペプチドである。