JP7845818B2 - 二次電池 - Google Patents
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Description
本発明の一形態は、金属酸化物からなる正極活物質を含有する正極と、硫化物固体電解質を含有する固体電解質層と、負極活物質を含む負極とがこの順に積層されてなる発電要素を備え、前記金属酸化物の表面における硫酸根の存在量が1000質量ppm未満である、二次電池である。
集電体は、電極活物質層からの電子の移動を媒介する機能を有する。集電体を構成する材料に特に制限はない。集電体の構成材料としては、例えば、金属や、導電性を有する樹脂が採用されうる。
本形態に係る二次電池において、負極活物質層13は、負極活物質を含む。負極活物質の種類としては、特に制限されないが、炭素材料、金属酸化物および金属活物質が挙げられる。炭素材料としては、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、高配向性グラファイト(HOPG)、ハードカーボン、ソフトカーボン等が挙げられる。また、金属酸化物としては、例えば、Nb2O5、Li4Ti5O12等が挙げられる。さらに、ケイ素系負極活物質やスズ系負極活物質が用いられてもよい。ここで、ケイ素およびスズは第14族元素に属し、非水電解質二次電池の容量を大きく向上させうる負極活物質であることが知られている。これらの単体は単位体積(質量)あたり多数の電荷担体(リチウムイオン等)を吸蔵および放出しうることから、高容量の負極活物質となる。ここで、ケイ素系負極活物質としては、Si単体を用いることが好ましい。また同様に、Si相とケイ素酸化物相との2相に不均化されたSiOx(0.3≦x≦1.6)などのケイ素酸化物を用いることも好ましい。この際、xの範囲は0.5≦x≦1.5であることがより好ましく、0.7≦x≦1.2であることがさらに好ましい。さらには、ケイ素を含有する合金(ケイ素含有合金系負極活物質)が用いられてもよい。一方、スズ元素を含む負極活物質(スズ系負極活物質)としては、Sn単体、スズ合金(Cu-Sn合金、Co-Sn合金)、アモルファススズ酸化物、スズケイ素酸化物等が挙げられる。このうち、アモルファススズ酸化物としてはSnB0.4P0.6O3.1が例示される。また、スズケイ素酸化物としてはSnSiO3が例示される。また、負極活物質として、リチウムを含有する金属を用いてもよい。このような負極活物質は、リチウムを含有する活物質であれば特に限定されず、金属リチウムのほか、リチウム含有合金が挙げられる。リチウム含有合金としては、例えば、Liと、In、Al、SiおよびSnの少なくとも1種との合金が挙げられる。場合によっては、2種以上の負極活物質が併用されてもよい。なお、上記以外の負極活物質が用いられてもよいことは勿論である。負極活物質は、金属リチウム、ケイ素系負極活物質またはスズ系負極活物質を含むことが好ましく、金属リチウムを含むことが特に好ましい。
本形態に係る二次電池において、固体電解質層は、上述した正極活物質層と負極活物質層との間に介在し、硫化物固体電解質を必須に含有する層である。固体電解質層に含有される硫化物固体電解質の具体的な形態について特に制限はなく、負極活物質層の欄において説明した例示および好ましい形態が同様に採用され、硫化物固体電解質を必須に含有する限り、その他の固体電解質を含有してもよい。
本形態に係る二次電池において、正極活物質層は、金属酸化物からなる正極活物質を含有する。正極活物質として機能しうる金属酸化物としては、特に制限されないが、LiCoO2、LiMnO2、LiNiO2、LiVO2、Li(Ni-Mn-Co)O2等の層状岩塩型活物質、LiMn2O4、LiNi0.5Mn1.5O4等のスピネル型活物質、LiFePO4、LiMnPO4等のオリビン型活物質、Li2FeSiO4、Li2MnSiO4等のSi含有活物質等が挙げられる。また上記以外の金属酸化物としては、例えば、Li4Ti5O12が挙げられる。これらのなかでも、リチウムとニッケルとを含有する複合酸化物が好ましく用いられ、さらに好ましくはLi(Ni-Mn-Co)O2およびこれらの遷移金属の一部が他の元素により置換されたもの(以下、単に「NMC複合酸化物」とも称する)が用いられる。NMC複合酸化物は、リチウム原子層と遷移金属(Mn、NiおよびCoが秩序正しく配置)原子層とが酸素原子層を介して交互に積み重なった層状結晶構造を持ち、遷移金属Mの1原子あたり1個のLi原子が含まれ、取り出せるLi量が、スピネル系リチウムマンガン酸化物の2倍、つまり供給能力が2倍になり、高い容量を持つことができる。
集電板(25、27)を構成する材料は、特に制限されず、二次電池用の集電板として従来用いられている公知の高導電性材料が用いられうる。集電板の構成材料としては、例えば、アルミニウム、銅、チタン、ニッケル、ステンレス鋼(SUS)、これらの合金等の金属材料が好ましい。軽量、耐食性、高導電性の観点から、より好ましくはアルミニウム、銅であり、特に好ましくはアルミニウムである。なお、正極集電板27と負極集電板25とでは、同一の材料が用いられてもよいし、異なる材料が用いられてもよい。
また、図示は省略するが、集電体(11、12)と集電板(25、27)との間を正極リードや負極リードを介して電気的に接続してもよい。正極および負極リードの構成材料としては、公知のリチウムイオン二次電池において用いられる材料が同様に採用されうる。なお、外装から取り出された部分は、周辺機器や配線などに接触して漏電したりして製品(例えば、自動車部品、特に電子機器等)に影響を与えないように、耐熱絶縁性の熱収縮チューブなどにより被覆することが好ましい。
電池外装材としては、公知の金属缶ケースを用いることができるほか、図1および図2に示すように発電要素を覆うことができる、アルミニウムを含むラミネートフィルム29を用いた袋状のケースが用いられうる。該ラミネートフィルムには、例えば、PP、アルミニウム、ナイロンをこの順に積層してなる3層構造のラミネートフィルム等を用いることができるが、これらに何ら制限されるものではない。高出力化や冷却性能に優れ、EV、HEV用の大型機器用電池に好適に利用することができるという観点から、ラミネートフィルムが望ましい。また、外部から掛かる発電要素への群圧を容易に調整することができることから、外装体はアルミニウムを含むラミネートフィルムがより好ましい。
組電池は、電池を複数個接続して構成した物である。詳しくは少なくとも2つ以上用いて、直列化あるいは並列化あるいはその両方で構成されるものである。直列、並列化することで容量および電圧を自由に調節することが可能になる。
電池またはこれらを複数個組み合わせてなる組電池を車両に搭載することができる。本発明では、長期信頼性に優れた高寿命の電池を構成できることから、こうした電池を搭載するとEV走行距離の長いプラグインハイブリッド電気自動車や、一充電走行距離の長い電気自動車を構成できる。電池またはこれらを複数個組み合わせてなる組電池を、例えば、自動車ならばハイブリッド車、燃料電池車、電気自動車(いずれも四輪車(乗用車、トラック、バスなどの商用車、軽自動車など)のほか、二輪車(バイク)や三輪車を含む)に用いることにより高寿命で信頼性の高い自動車となるからである。ただし、用途が自動車に限定されるわけではなく、例えば、他の車両、例えば、電車などの移動体の各種電源であっても適用は可能であるし、無停電電源装置などの載置用電源として利用することも可能である。
[比較例1]
リチウムイオン伝導性の硫化物固体電解質であるLPS(Li2S-P2S5(混合比80:20(モル%)))を準備した。また、正極活物質であるリチウム含有金属酸化物(組成=LiNi0.6Mn0.2Co0.2O2)と、導電助剤であるアセチレンブラックとを準備した。なお、正極活物質であるLiNi0.6Mn0.2Co0.2O2の表面における硫酸根の存在量を下記の手法により測定したところ、正極活物質の全量に対して2000質量ppmであった。
正極活物質(金属酸化物)を塩酸に溶解させた後に誘導結合プラズマ発光分析法(ICP)による測定を行い、硫黄原子量を計測した。次いで、得られた硫黄原子量を硫酸根の量に換算した。そして、このようにして得られた換算値の、もとの金属酸化物に対する質量割合として、「金属酸化物の表面における硫酸根の存在量」を算出した。
正極活物質として、リチウム含有金属酸化物(組成=LiNi0.83Mn0.07Co0.1O2;表面における硫酸根の存在量=1000質量ppm)を用いたこと以外は、上述した比較例1と同様の手法により、本比較例の試験用セルを作製した。
正極活物質として、リチウム含有金属酸化物(組成=LiNi0.5Mn0.3Co0.2O2;表面における硫酸根の存在量=300質量ppm)を用いたこと以外は、上述した比較例1と同様の手法により、本実施例の試験用セルを作製した。
正極活物質として、リチウム含有金属酸化物(組成=LiNi0.6Mn0.2Co0.2O2;表面における硫酸根の存在量=872質量ppm)を用いたこと以外は、上述した比較例1と同様の手法により、本実施例の試験用セルを作製した。
正極活物質として、リチウム含有金属酸化物(組成=LiNi0.83Mn0.07Co0.1O2;表面における硫酸根の存在量=196質量ppm)を用いたこと以外は、上述した比較例1と同様の手法により、本実施例の試験用セルを作製した。
正極活物質として、リチウム含有金属酸化物(組成=LiNi0.83Mn0.07Co0.1O2;表面における硫酸根の存在量=670質量ppm)を用いたこと以外は、上述した比較例1と同様の手法により、本実施例の試験用セルを作製した。
正極活物質として、リチウム含有金属酸化物(組成=LiNi0.83Mn0.07Co0.1O2;表面における硫酸根の存在量=830質量ppm)を用いたこと以外は、上述した比較例1と同様の手法により、本実施例の試験用セルを作製した。
正極活物質として、リチウム含有金属酸化物(組成=LiNi0.83Mn0.07Co0.1O2;表面における硫酸根の存在量=598質量ppm)を用いたこと以外は、上述した比較例1と同様の手法により、本実施例の試験用セルを作製した。
上記の各比較例および各実施例で作製した試験用セルについて、下記の手法により正極活物質の質量当たりの放電容量を測定した。
10b 双極型電池、
11 集電体、
11’ 負極集電体、
11” 正極集電体、
13 負極活物質層、
15 正極活物質層、
17 固体電解質層、
19 単電池層、
21 発電要素、
25 負極集電板、
27 正極集電板、
29 ラミネートフィルム。
Claims (7)
- 下記一般式(1):
LiaNibCocMndMxO2 (1)
式中、a、b、c、d、xは、0.98≦a≦1.2、0.6≦b≦0.9、0<c≦0.4、0<d≦0.4、0≦x≦0.3、b+c+d+x=1を満たす。MはTi、Zr、W、P、Al、Mg、V、Ca、Sr、Crから選ばれる少なくとも1種の元素である、
で表される組成を有する複合酸化物からなる正極活物質を含有する正極と、
硫化物固体電解質を含有する固体電解質層と、
負極活物質を含む負極と、
がこの順に積層されてなる発電要素を備え、
前記複合酸化物の表面における硫酸根の存在量が196質量ppm以上880質量ppm以下である、二次電池。 - 前記正極活物質が球状の形状を有する、請求項1に記載の二次電池。
- 前記一般式(1)において、0.8≦b≦0.9である、請求項1または2に記載の二次電池。
- 前記複合酸化物の表面における硫酸根の存在量が830質量ppm以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載の二次電池。
- 前記複合酸化物の表面における硫酸根の存在量が600質量ppm以下である、請求項4に記載の二次電池。
- 前記複合酸化物の表面における硫酸根の存在量が200質量ppm以下である、請求項5に記載の二次電池。
- 全固体リチウムイオン二次電池である、請求項1~6のいずれか1項に記載の二次電池。
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