<加飾シート>
本発明の一実施形態の加飾シートは、基材と、基材上に設けられた第1層と、第1層上に設けられた第2層とを備える。第1層は、第1インクが付与された層である。第1インクは、紫外線硬化型インクである。第2層は、金属粒子を含む第2インクが付与された層である。以下、それぞれについて説明する。
(基材)
基材は特に限定されない。一例を挙げると、基材は、鋼板、アルミ、ステンレス等の金属板、アクリル、ポリカーボネート(PC)、ABS、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリメタアクリレート(PMMA)、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(ABS)、塩化ビニル等のプラスチック板またはフィルム、窯業板、コンクリート、木材、ガラス、合成皮革(合皮)、人工皮革(人皮)、天然皮革等である。また、基材は、光透過性を示す透明基材であってもよく、着色された着色基材であってもよい。透明基材の場合、基材は、基材側を表(おもて)面側として使用してもよく、裏面側として使用してもよい。また、基材がフィルムである場合、フィルムは、単層品であってもよく、複層品であってもよい。さらに、基材は、撥水、難燃、汚れ防止等の各種機能性を付与する処理が行われてもよい。
本実施形態の加飾シートは、合皮のような表面に凹凸が形成された基材が用いられる場合であっても、後述する第1層が設けられることにより、基材の表面状態が均一化されやすい。その結果、加飾シートは、表面状態の異なる種々の基材を採用することができ、いずれの基材に対しても表面状態を均一化でき、第2層が付与されることによる輝度感を向上させやすい。
基材の厚みは特に限定されない。一例を挙げると、基材の厚みは、10μm以上であることが好ましく、50μm以上であることがより好ましい。また、基材の厚みは、500μm以下であることが好ましく、400μm以下であることがより好ましい。基材の厚みが上記範囲内であることにより、加飾シートは、各種記録方式において、基材を搬送しやすく、製造時の利便性がよい。
(第1層)
第1層は、基材上に設けられた層であり、基材に第1インクが付与されることにより形成される。
・第1インク
第1インクは、紫外線硬化型インクである。第1インクは、たとえば、反応性モノマー、反応性オリゴマー、光重合開始剤、バインダー樹脂、分散剤、溶剤および各種任意成分を含み得る。また、第1インクは、クリアーインクであってもよく、着色インクであってもよい。第1インクが着色インクである場合、第1インクは、着色顔料を含む。
着色顔料は、各種無機顔料または有機顔料が配合され得る。無機顔料は、酸化物類、複合酸化物類、水酸化物類、硫化物類、フェロシアン化物類、クロム酸塩類、炭酸塩類、ケイ酸塩類、リン酸塩類、炭素類(カーボンブラック)、金属粉類等が例示される。有機顔料は、ニトロソ類、染付レーキ類、アゾレーキ類、不溶性アゾ類、モノアゾ類、ジスアゾ類、縮合アゾ類、ベンゾイミダゾロン類、フタロシアニン類、アントラキノン類、ペリレン類、キナクリドン類、ジオキサジン類、イソインドリン類、アゾメチン類、ピロロピロール類等が例示される。これらは併用されてもよい。
本実施形態の着色顔料は、加飾シートの耐候性を向上させる場合、無機顔料が使用されることが好ましい。また、顔料は、得られる加飾シートの発色性が優れる観点から、有機顔料が使用されることが好ましい。
着色顔料は、各種分散剤に分散されてもよい。本実施形態の着色顔料は、得られる加飾シートの撥水性がより優れる点から、高分子分散剤により分散された顔料であることがより好ましい。
高分子分散剤は特に限定されない。一例を挙げると、高分子分散剤は、ポリオキシアルキレンポリアルキレンポリアミン、ビニル系ポリマーまたはコポリマー、アクリル系ポリマーまたはコポリマー、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、アミノ系ポリマー等である。高分子分散剤は、併用されてもよい。
高分子分散剤の酸価は、5mgKOH/g以上であることが好ましく、15mgKOH/g以上であることがより好ましい。また、高分子分散剤のアミン価は、15mgKOH/g以上であることが好ましく、25mgKOH/g以上であることがより好ましい。これらの酸価およびアミン価である高分子分散剤は、着色顔料に対する吸着性が優れる。なお、本実施形態において、酸価は、分散剤固形分1gあたりの酸価を表し、JIS K 0070に準じて、電位差滴定法によって算出し得る。また、アミン価とは、分散剤固形分1gあたりのアミン価を表し、0.1mol/Lの塩酸水溶液を用いて、電位差滴定法によって算出した値を、水酸化カリウムの当量に換算することにより算出し得る。
着色顔料が含まれる場合、着色顔料の含有量は、第1インク中、0.01質量%以上であることが好ましく、0.1質量%以上であることがより好ましい。また、着色顔料の含有量は、第1インク中、20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。着色顔料の含有量が上記範囲内であることにより、得られる加飾シートは、充分に発色されやすい。
反応性モノマーは特に限定されない。一例を挙げると、反応性モノマーは、各種芳香族ビニル系モノマー類、ビニルエステルモノマー類、ビニルエーテル類、アリル化合物類、(メタ)アクリルアミド類、および(メタ)アクリレート類等である。より具体的には、反応性モノマーは、スチレン、α-メチルスチレン、α-クロロスチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン等の芳香族ビニル系モノマー類;酢酸ビニル、酪酸ビニル、N-ビニルホルムアミド、N-ビニルアセトアミド、N-ビニル-2-ピロリドン、N-ビニルカプロラクタム、アジピン酸ジビニル等のビニルエステルモノマー類;エチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル等のビニルエーテル類;ジアリルフタレート、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、アリルグリシジルエーテル等のアリル化合物類;アクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミド、N,N-ジメチルメタクリルアミド、N-メチロールアクリルアミド、N-メトキシメチルアクリルアミド、N-ブトキシメチルアクリルアミド、N-t-ブチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、メチレンビスアクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド類;(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸-n-ブチル、(メタ)アクリル酸-i-ブチル、(メタ)アクリル酸-t-ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸-2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸モルフォリル、(メタ)アクリル酸-2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸-2-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸-4-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸トリシクロデカン、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニルオキシエチル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸-2-エトキシエチル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、アクリル酸=(2-エチル-2-メチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチル、アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸フェニル等の単官能(メタ)アクリレート;および、ジ(メタ)アクリル酸エチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ジエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸トリエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸テトラエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール(n=5~14)、ジ(メタ)アクリル酸プロピレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ジプロピレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸トリプロピレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸テトラプロピレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコール(n=5~14)、ジ(メタ)アクリル酸-1,3-ブチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸-1,4-ブタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ポリブチレングリコール(n=3~16)、ジ(メタ)アクリル酸ポリ(1-メチルブチレングリコール)(n=5~20)、ジ(メタ)アクリル酸-1,6-ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸-1,9-ノナンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ネオペンチルグリコール、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリル酸エステル、ジ(メタ)アクリル酸ジシクロペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸トリシクロデカン、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシエチル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシプロピル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリオキシエチル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリオキシプロピル(メタ)アクリレート、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド付加ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド付加ビルフェノールFジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド付加ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド付加ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAエポキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFエポキシジ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート等である。これらの反応性モノマーは、併用されてもよい。これらの中でも、反応性モノマーは、比較的低粘度である点から、アクリル酸=(2-エチル-2-メチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチルやアクリル酸テトラヒドロフルフリルが好ましい。
反応性モノマーは、リンやフッ素、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイドの官能基を付与した反応性モノマーであってもよい。
反応性モノマーが配合される場合、反応性モノマーの含有量は特に限定されない。一例を挙げると、反応性モノマーの含有量は、第1インク100質量部に対し、50質量部以上であることが好ましく、60質量部以上であることがより好ましい。また、反応性モノマーの含有量は、第1インク100質量部に対し、95質量部以下であることが好ましく、90質量部以下であることがより好ましい。反応性モノマーの含有量が上記範囲内であることにより、第1インクは、粘度が適切に調整されやすく、インクジェットプリントされる場合において、吐出不良を生じにくい。また、第1インクは、適切に硬化されやすい。
反応性オリゴマーは特に限定されない。一例を挙げると、反応性オリゴマーは、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、シリコンアクリレート、ポリブタジエンアクリレート等である。反応性オリゴマーは、併用されてもよい。これらの中でも、反応性オリゴマーは、強靭性、柔軟性および付着性が優れる点から、ウレタンアクリレートであることが好ましい。ウレタンアクリレートは特に限定されない。一例を挙げると、ウレタンアクリレートは、難黄変性が優れる点から、炭化水素からなる脂肪族ウレタンアクリレートであることが好ましい。反応性オリゴマーは、反応性モノマーと混合して使用されてもよい。
反応性オリゴマーの重量平均分子量(Mw)は特に限定されない。一例を挙げると、反応性オリゴマーのMwは、1000以上であることが好ましく、2000以上であることがより好ましい。また、反応性オリゴマーのMwは、50000以下であることが好ましく、30000以下であることがより好ましい。反応性オリゴマーの分子量が上記範囲内であることにより、第1インクは、粘度が適切に調整されやすく、インクジェットプリントされる場合において、吐出不良を生じにくい。なお、本明細書において、反応性オリゴマーのMwは、たとえばGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定された値であり、高速GPC装置(HLC-8120GPC、東ソー(株)製)を用いて測定し得る。
反応性オリゴマーが配合される場合、反応性オリゴマーの含有量は特に限定されない。一例を挙げると、反応性オリゴマーの含有量は、第1インク100質量部に対し、5質量部以上であることが好ましく、10質量部以上であることがより好ましい。また、反応性オリゴマーの含有量は、第1インク100質量部に対し、40質量部以下であることが好ましく、30質量部以下であることがより好ましい。反応性オリゴマーの含有量が上記範囲内であることにより、第1インクは、粘度が適切に調整されやすく、インクジェットプリントされる場合において、吐出不良を生じにくい。また、第1インクは、塗膜物性の優れた塗膜が形成されやすい。
光重合開始剤は特に限定されない。一例を挙げると、光重合開始剤は、ベンゾイン類、ベンジルケタール類、アミノケトン類、チタノセン類、ビスイミダゾール類、ヒドロキシケトン類およびアシルホスフィンオキサイド類等である。光重合開始剤は、併用されてもよい。これらの中でも、光重合開始剤は、反応性および難黄変性が優れる点から、ヒドロキシケトン類およびアシルホスフィンオキサイド類であることが好ましい。
光重合開始剤が配合される場合、光重合開始剤の含有量は特に限定されない。一例を挙げると、光重合開始剤の含有量は、第1インク100質量部に対し、1質量部以上であることが好ましく、3質量部以上であることがより好ましい。また、光重合開始剤の含有量は、第1インク100質量部に対し、15質量部以下であることが好ましく、10質量部以下であることがより好ましい。光重合開始剤の含有量が上記範囲内であることにより、重合が進行しやすい。
バインダー樹脂は、たとえば、第1インクの粘度の調整、第1層の硬度の調整や形状を制御するために好適に含まれる。
バインダー樹脂の種類は特に限定されない。一例を挙げると、バインダー樹脂は、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アイオノマー樹脂、エチレンエチルアクリレート樹脂、アクリロニトリルアクリレートスチレン共重合樹脂、アクリロニトリルスチレン樹脂、アクリロニトリル塩素化ポリエチレンスチレン共重合樹脂、エチレン酢ビ樹脂、エチレンビニルアルコール共重合樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合樹脂、塩化ビニル樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、酢酸セルロース樹脂、ポリオキシメチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアリレート樹脂、熱可塑性ポリウレタンエラストマー、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン、ポリスチレンマレイン酸共重合樹脂、ポリスチレンアクリル酸共重合樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、アクリル樹脂、メチルペンテン樹脂、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート樹脂、ブチラール樹脂、ホルマール樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、およびこれらの共重合樹脂等が例示される。バインダー樹脂は、膜強度、粘度、第1インクの残部粘度、色材の分散安定性、熱安定性、非着色性、耐水性、耐薬品性を考慮し、適宜選択され得る。バインダー樹脂は、併用されてもよい。
バインダー樹脂が配合される場合、バインダー樹脂の含有量は特に限定されない。一例を挙げると、バインダー樹脂は、固形分換算で、第1インク中、1質量%以上であることが好ましく、3質量%以上であることがより好ましく、5質量%以上であることがさらに好ましい。また、バインダー樹脂は、第1インク中、40質量%以下であることが好ましく、30質量%以下であることがより好ましく、25質量%以下であることがさらに好ましい。バインダー樹脂の含有量が1質量%未満である場合、バインダーとしての所望の性能が得られにくく、基材への密着性などが低下する傾向がある。一方、バインダー樹脂の含有量が40質量%を超える場合、第1インクの粘度が高くなり、インクジェットプリントを行う場合、吐出安定性が低下する傾向がある。
分散剤は、第1インクに着色顔料が含まれる場合において、着色顔料を分散させるために好適に含まれる。分散剤は特に限定されない。一例を挙げると、分散剤は、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、高分子分散剤等である。分散剤は併用されてもよい。
アニオン系界面活性剤は、脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩およびこれらの置換誘導体等が例示される。
ノニオン系界面活性剤は、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル、オキシエチレンオキシプロピレンブロックポリマーおよびこれらの置換誘導体等が例示される。
高分子分散剤は、酸価と塩基価を両方持ち、かつ、酸価が塩基価より大きいものが、より安定な分散特性が得られる観点から好ましい。一例を挙げると、高分子分散剤は、味の素ファインテクノ(株)製のPBシリーズ、川研ファインケミカル(株)製のヒノアクトシリーズ、日本ルーブリゾール(株)製のソルスパースシリーズ、楠本化成(株)製のDISPARLONシリーズ、BASFジャパン(株)製のEfka(登録商標)シリーズ等が例示される。
分散剤が第1インクに含まれる場合、分散剤の含有量は、分散すべき着色顔料の種類および含有量によって適宜決定される。一例を挙げると、分散剤の含有量は、着色顔料100質量部に対して、5質量部以上であることが好ましく、10質量部以上であることがより好ましい。また、分散剤の含有量は、着色顔料100質量部に対して、150質量部以下であることが好ましく、80質量部以下であることがより好ましい。分散剤の含有量が5質量部未満である場合、着色顔料が分散されにくい傾向がある。一方、分散剤の含有量が150質量部を超える場合、原料コストが上がったり、着色顔料の分散が阻害される傾向がある。
溶剤は、第1インクにおいて、反応性オリゴマーやバインダー樹脂を溶解するために好適に含まれる。溶剤の種類は特に限定されない。一例を挙げると、溶剤は、水、グリコールエーテル系溶剤、アセテート系溶剤、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、炭化水素系溶剤、脂肪酸エステル系溶剤、芳香族系溶剤等である。溶剤は併用されてもよい。本実施形態の溶剤は、これらの中でも、グリコールエーテル系溶剤およびアセテート系溶剤のうち、少なくともいずれか一方を含むことが好ましい。グリコールエーテル系溶剤およびアセテート系溶剤は、いずれも低粘度であり、かつ、比較的沸点が高い。そのため、これらを溶剤として含む第1インクは、乾燥性がより改善されており、インクジェットプリントが行われる場合において、吐出安定性がより優れる。
グリコールエーテル系溶剤は、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ(イソ)プロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ-n-ブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ-n-プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ-n-ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ-n-プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ-n-ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノ-n-プロピルエーテル、トリエチレングリコールモノ-n-ブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノ-n-プロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノ-n-ブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ポリエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールイソプロピルメチルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル等が例示される。
アセテート系溶剤は、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノイソプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ-n-ブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ-sec-ブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノイソブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ-tert-ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノイソプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ-n-ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ-sec-ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノイソブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ-tert-ブチルエーテルアセテート、3-メチル-3-メトキシブチルアセテート、3-メチル-3-エトキシブチルアセテート、3-メチル-3-プロポキシブチルアセテート、3-メチル-3-イソプロポキシブチルアセテート、3-メチル-3-n-ブトキシエチルアセテート、3-メチル-3-イソブトキシシブチルアセテート、3-メチル-3-sec-ブトキシシブチルアセテート、3-メチル-3-tert-ブトキシシブチルアセテート等のアルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、エチレングリコールジアセテート、ジエチレングリコールジアセテート、トリエチレングリコールジアセテート、プロピレングリコールジアセテート、ジプロピレングリコールジアセテート、トリプロピレングリコールジアセテート等が例示される。
本実施形態の溶剤は、沸点が150℃以上であることが好ましく、180℃以上であることがより好ましい。また、溶剤は、沸点が300℃以下であることが好ましく、280℃以下であることがより好ましい。沸点が上記範囲内である場合、得られる第1インクは、乾燥性がより改善されており、インクジェットプリントが行われる場合において、吐出安定性がより優れる。溶剤の沸点が150℃未満である場合、第1インクがインクジェットプリントが行われる際に、ヘッドノズル付近で乾燥しやすくなり、吐出安定性が低下する傾向がある。
溶剤の含有量は特に限定されない。一例を挙げると、溶剤は、第1インク中、1質量%以上であることが好ましく、3質量%以上であることがより好ましい。また、溶剤は、第1インク中、30質量%以下であることが好ましく、20質量%以下であることがより好ましい。溶剤の含有量が1質量%未満である場合、第1インクの粘度が高くなり、インクジェットプリントが行われる場合において、吐出安定性が低下する傾向がある。一方、溶剤の含有量が30質量%を超える場合、第1インク中に添加できる着色顔料や反応性モノマーやバインダー樹脂の割合が低くなり、所望の発色性や性能が得られにくい傾向がある。
第1インクは、上記した成分のほかに、適宜任意成分が含有されてもよい。一例を挙げると、任意成分は、熱安定剤、酸化防止剤、防腐剤、消泡剤、浸透剤、還元防止剤、レベリング剤、pH調整剤、重合禁止剤、濡れ剤、紫外線吸収剤および光安定剤等である。
本実施形態の第1インクは、第1インクを構成する樹脂成分のガラス転移温度(Tg)が、25℃以上であることが好ましく、30℃以上であることがより好ましい。また、第1インクを構成する樹脂成分のガラス転移温度(Tg)が、85℃以下であることが好ましく、80℃以下であることがより好ましい。第1インクを構成する樹脂成分のTgが上記範囲内であることにより、第1インクは、濡れ性が優れ、基材に付与されやすい。また、得られる第1層は、基材の柔軟性に合うよう柔軟性が調整されやすい。
ここで、第1インクを構成する樹脂成分のTgは、以下のFoxの式から算出される計算ガラス転移温度である。この計算ガラス転移温度は、第1層を構成する各モノマー成分およびオリゴマー成分の種類および量に基づいて算出される。
(Foxの式)
1/計算Tg=W1/Tg(1)+W2/Tg(2)+・・・+Wn/Tg(n) (1)
ここで、W1、W2、・・・Wnは第1層を構成するモノマー成分またはオリゴマー成分(1)、モノマー成分またはオリゴマー成分(2)、・・・モノマー成分またはオリゴマー成分(n)の全モノマー成分およびオリゴマー成分に対する各重量分率(重量%)を意味する。Tg(1)、Tg(2)、・・・Tg(n)は、それぞれのモノマー成分またはオリゴマー成分(1)、モノマー成分またはオリゴマー成分(2)、・・・モノマー成分またはオリゴマー成分(n)のホモポリマーのガラス転移温度(単位はK)を表す。
第1インクの粘度は特に限定されない。一例を挙げると、第1インクの粘度は、2mPa・s以上であることが好ましく、5mPa・s以上であることがより好ましい。また、粘度は、50mPa・s以下であることが好ましく、30mPa・s以下であることがより好ましい。粘度が上記範囲内であることにより、第1インクは、インクジェットプリントが行われる場合において、プリントヘッドからの吐出不良を生じにくく、吐出安定性が優れる。本実施形態において、第1インクの粘度は、B型粘度計(東機産業(株)製、TVB-20LT、ロータ回転数60rpm)を用いて測定することができる。なお、粘度を上記範囲内に調整する方法は特に限定されない。一例を挙げると、粘度は、各成分の添加量や、溶剤の種類および添加量によって調整され得る。粘度は、必要に応じて増粘剤等の粘度調整剤が使用されることにより調整されてもよい。
第1インクの表面張力は特に限定されない。一例を挙げると、第1インクの表面張力は、25℃において、20dyne/cm以上であることが好ましく、22dyne/cm以上であることがより好ましい。また、第1インクの表面張力は、25℃において、40dyne/cm以下であることが好ましく、35dyne/cm以下であることがより好ましい。表面張力が上記範囲内である場合、第1インクは、インクジェットプリントが行われる場合において、吐出安定性が優れる。なお、本実施形態において、表面張力は、静的表面張力計(プレート法)(協和界面科学(株)製、CBVP-A3)を用いて測定することができる。
本実施形態の第1インクを調製する方法は特に限定されない。一例を挙げると、第1インクは、使用する材料を混合し、さらにその混合物をロールミル、ボールミル、コロイドミル、ジェットミルまたはビーズミルなどの分散機を使って分散させ、その後、濾過を行うことで調製し得る。
第1層の説明に戻り、第1層は、上記した第1インクが付与された層である。具体的には、第1層は、基材上に第1インクを付与し、紫外線を照射して硬化することにより作製される。
第1インクを基材上に付与する方法は特に限定されない。一例を挙げると、第1インクは、インクジェット記録方式、スクリーン印刷、ロールコーター方式、スプレー方式等の方法により付与され得る。これらの中でも、本実施形態の第1層は、第1インクがインクジェットインクであることが好ましい。これにより、第1層は、スクリーン印刷等のインクジェット記録方式以外の方法により形成する場合と比較して、乱反射しやすい。その結果、第1層は、ギラギラとしたラメ調の外観となり、輝度感をコントロールしやすい。
インクジェット記録方式により第1インクを基材に付与する方式は特に限定されない。このような方式としては、荷電変調方式、マイクロドット方式、帯電噴射制御方式、インクミスト方式等の連続方式、ピエゾ方式、パルスジェット方式、バブルジェット(登録商標)方式、静電吸引方式等のオン・デマンド方式等が例示される。
第1インクの付与量は特に限定されない。一例を挙げると、インク付与量は、基材に対して3g/m2以上であることが好ましく、5g/m2以上であることがより好ましい。また、インク付与量は、50g/m2以下であることが好ましく、40g/m2以下であることがより好ましい。
次いで、付与された第1インクは、紫外線が照射されて硬化され、第1層が形成される。
第1インクの硬化条件は特に限定されない。一例を挙げると、UV照射強度は50mW/cm2以上であることが好ましく、100mW/cm2以上であることがより好ましい。また、UV照射強度は2000mW/cm2以下であることが好ましく、1000mW/cm2以下であることがより好ましい。UV照射強度が上記範囲内であることにより、適度に硬化された第1層が作製され得る。
UV照射エネルギー(積算光量)は特に限定されない。一例を挙げると、積算光量は、50mJ/cm2以上であることが好ましく、100mJ/cm2以上であることがより好ましい。また、積算光量は、3000mJ/cm2以下であることが好ましく、2000mJ/cm2以下であることがより好ましい。積算光量が上記範囲内であることにより、適度に硬化された第1層が作製され得る。
硬化された第1層の厚みは特に限定されない。一例を挙げると、第1層の厚みは、3μm以上であることが好ましく、5μm以上であることがより好ましい。また、第1層の厚みは、50μm以下であることが好ましく、40μm以下であることがより好ましい。第1層の厚みが上記範囲内であることにより、加飾シートは、基材の表面状態がより均一化されやすく、適切な厚みで後述する第2層が形成されることにより、種々の基材が使用される場合であっても優れた輝度感が示されやすい。
(第2層)
第2層は、第1層上に設けられた層であり、第1層に、金属粒子を含む第2インクが付与されることにより形成される。
・第2インク
第2インクは、金属粒子を含む。金属粒子は特に限定されない。一例を挙げると、金属粒子は、アルミニウム、銀、金、白金、ニッケル、クロム、錫、亜鉛、インジウム、チタン、銅等である。これらの中でも、金属粒子は、インジウムを含むことが好ましい。これにより、加飾シートは、耐水性がより優れる。
金属粒子の平均粒子径は、0.2μm以上であることが好ましく、0.25μm以上であることがより好ましい。また、金属粒子の平均粒子径は、0.5μm以下であることが好ましく、0.4μm以下であることがより好ましい。平均粒子径が上記範囲内であることにより第2インクは、インクジェット方式により付与される場合において、吐出性が優れる。また、第2インクは、優れた輝度感を示す第2層を形成しやすい。本実施形態において、平均粒子径は、フロー式粒子像分析装置により測定された個数分布における面積円相当径の50%累積頻度(以下、P50ともいう)を指す。P50は、撮像した粒子画像の投影面積に相当する円の直径(円面積相当径)であり、この円面積相当径の累積分布において、累積頻度が50%となる粒径である。なお、本明細書において特に説明がない限り、「粒径」は上記「面積円相当径」を意味する。フロー式粒子像分析装置としては、シスメックス(株)製の商品名「FPIA-2100」、「FPIA-3000」、「FPIA-3000S」が例示される。また、本明細書において、フロー式粒子像分析装置により測定される「P50」とは、以下の測定条件で測定された値を意味する。
撮像ユニット:高倍率撮像ユニット
倍率:40倍(接眼レンズ20倍×対物レンズ2倍)
測定モード:HPF測定モード
測定時間:約2分
測定溶媒:エタノール
二値化閾値設定係数:85%
測定時の溶媒による希釈率:2000倍
シース液:エタノール
金属粒子の含有量は特に限定されない。一例を挙げると、金属粒子の含有量は、第2インク中、1質量%以上であることが好ましく、2質量%以上であることがより好ましい。また、金属粒子の含有量は、第2インク中、30質量%以下であることが好ましく、20質量%以下であることがより好ましい。金属顔料の含有量が上記範囲内であることにより、第2層は、優れた輝度感が得られやすい。
第2インクは、紫外線硬化型インクであることが好ましい。第2インクが紫外線硬化型インクであることにより、第2層は、後述する第3層が形成される場合であっても、第3インクに対する耐溶剤性が優れ、優れた輝度感が維持されやすい。
第2インクは、上記した金属粒子のほか、たとえば、反応性モノマー、反応性オリゴマー、光重合開始剤、バインダー樹脂、分散剤、溶剤および各種任意成分を含み得る。第2インク含まれ得る反応性モノマー、反応性オリゴマー、光重合開始剤、バインダー樹脂、分散剤、溶剤および各種任意成分は、第1インクに関連して上記した各成分と同様である。
第2インクは、着色インクであってもよい。第2インクが着色インクである場合、第2インクは、第1インクに関連して上記した着色顔料を含む。
第2インクの粘度は特に限定されない。一例を挙げると、第2インクの粘度は、2mPa・s以上であることが好ましく、5mPa・s以上であることがより好ましい。また、粘度は、50mPa・s以下であることが好ましく、30mPa・s以下であることがより好ましい。粘度が上記範囲内であることにより、第1インクは、インクジェットプリントが行われる場合において、プリントヘッドからの吐出不良を生じにくく、吐出安定性が優れる。なお、粘度を上記範囲内に調整する方法は特に限定されない。一例を挙げると、粘度は、各成分の添加量や、溶剤の種類および添加量によって調整され得る。粘度は、必要に応じて増粘剤等の粘度調整剤が使用されることにより調整されてもよい。
第2インクの表面張力は特に限定されない。一例を挙げると、第2インクの表面張力は、25℃において、20dyne/cm以上であることが好ましく、22dyne/cm以上であることがより好ましい。また、第2インクの表面張力は、25℃において、40dyne/cm以下であることが好ましく、35dyne/cm以下であることがより好ましい。表面張力が上記範囲内である場合、第2インクは、インクジェットプリントが行われる場合において、吐出安定性が優れる。
本実施形態の第2インクを調製する方法は特に限定されない。一例を挙げると、第2インクは、使用する材料を混合し、さらにその混合物をロールミル、ボールミル、コロイドミル、ジェットミルまたはビーズミルなどの分散機を使って分散させ、その後、濾過を行うことで調製し得る。
第2層の説明に戻り、第2層は、上記した第2インクが付与された層である。具体的には、第2層は、第1層上に第2インクを付与し、紫外線を照射して硬化する等により作製され得る。
第2インクを第1層上に付与する方法は特に限定されない。一例を挙げると、第2インクは、インクジェット記録方式、スクリーン印刷、ロールコーター方式、スプレー方式等の方法により付与され得る。これらの中でも、本実施形態の第2層は、第2インクがインクジェットインクであることが好ましい。これにより、第2層は、スクリーン印刷等のインクジェット記録方式以外の方法により形成する場合と比較して、所望の金属調を示しやすい。
インクジェット記録方式により第2インクを第1層上に付与する方式は特に限定されない。インクジェット記録方式によって第2インクを第1層上に付与する方式、インク付与量、硬化条件等は、第1インクに関連して上記した条件等と同様である。
硬化された第2層の厚みは特に限定されない。一例を挙げると、第2層の厚みは、0.1μm以上であることが好ましく、0.2μm以上であることがより好ましい。また、第2層の厚みは、5μm以下であることが好ましく、3μm以下であることがより好ましい。第2層の厚みが上記範囲内であることにより、加飾シートは、第1層によって基材の表面状態が均一化された上に、適切な厚みで第2層が形成される。これにより、加飾シートは、より優れた輝度感が示しやすい。
第2層において、金属粒子と、第2層を構成する樹脂成分との組成比率は、1:0.025~1:10であることが好ましく、1:0.25~1:2.5であることがより好ましい。組成比率が上記範囲内であることにより、第2層は、優れた輝度感を示す。また、後述する第3層が形成される場合であっても、第2層は、第3インクに対する耐溶剤性が優れ、優れた輝度感が維持されやすい。
(第3層)
第3層は、好適に設けられる層であり、第2層上に第3インクが付与された層である。第3層が設けられることにより、加飾シートは、耐摩擦性、耐水性がより優れる。
・第3インク
第3インクは、水系インクであるか、または、溶剤系インクであることが好ましい。また、第3インクは、クリアーインクであってもよく、着色インクであってもよい。第3インクとして着色インクを用いた場合、種々の色彩の金属調加飾シートが作製され得る。第3インクが着色インクである場合、第3インクは、着色顔料または染料を含む。着色顔料は、第1インクに関連して上記した着色顔料と同様である。
第3インクに含まれ得る染料は特に限定されない。一例を挙げると、染料は、塩基性染料、酸性染料、直接染料、可溶性バット染料、酸性媒染染料、媒染染料、反応染料、バット染料、硫化染料等である。これらの中でも、染料は、アゾ染料、ローダミン染料、メチン染料、アゾメチン染料、キサンテン染料、キノン染料、トリフェニルメタン染料、ジフェニルメタン染料、メチレンブルー等であることが好ましい。
染料が含まれる場合、染料の含有量は、第3インク中、0.01質量%以上であることが好ましく、0.1質量%以上であることがより好ましい。また、染料の含有量は、第3インク中、20質量%以下であることが好ましく、15質量%以下であることがより好ましい。染料の含有量が上記範囲内であることにより、得られる加飾シートは、充分に発色されやすい。
第3インクは、適宜、バインダー樹脂、分散剤、溶剤(水を含む)および各種任意成分を含む。
バインダー樹脂は、たとえば、第3インクの粘度の調整、得られる第3層の硬度を調整する等のために好適に配合される。バインダー樹脂は、第2インクに関連して上記したものと同様のものが例示される。
本実施形態の第3インクは、バインダー樹脂の中でも、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂またはポリアクリル系樹脂を含むことが好ましい。これにより、得られる加飾シートは、基材の風合いが損なわれにくい。特に、基材が合皮である場合、第3インクは、ポリウレタン系樹脂を含むことが好ましい。一方、基材がポリカーボネート系樹脂やアクリル系樹脂である場合、第3インクは、ポリエステル系樹脂やアクリル系樹脂を含むことが好ましい。
ポリウレタン系樹脂は特に限定されない。一例を挙げると、ポリウレタン系樹脂は、ポリエーテル系ポリウレタン樹脂、ポリエステル系ポリウレタン樹脂、ポリエステル・ポリエーテル系ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂等である。
ポリウレタン系樹脂の重量平均分子量(Mw)は特に限定されない。一例を挙げると、Mwは、5000以上であることが好ましく、10000以上であることがより好ましい。Mwは、100000以下であることが好ましく、50000以下であることがより好ましい。Mwが上記範囲内である場合、このようなポリウレタン系樹脂を含む第3インクは、インクジェットプリントが行われる場合において、吐出安定性が優れる。
ポリエステル系樹脂は特に限定されない。一例を挙げると、ポリエステル系樹脂は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンナフタレート、ポリヒドロキシ酪酸(PHB)、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、ポリブチレンサクシネート(PBS)、ポリ乳酸(PLA)、ポリブチレンナフタレート(PBN)等である。
ポリエステル系樹脂の重量平均分子量(Mw)は特に限定されない。一例を挙げると、Mwは、5000以上であることが好ましく、10000以上であることがより好ましい。Mwは、100000以下であることが好ましく、50000以下であることがより好ましい。Mwが上記範囲内である場合、このようなポリエステル系樹脂を含む第3インクは、インクジェットプリントが行われる場合において、吐出安定性が優れる。
ポリアクリル系樹脂は特に限定されない。一例を挙げると、ポリアクリル系樹脂は、アクリル酸エステル(アクリレート)またはメタクリル酸エステル(メタクリレート)の重合体が例示される。より具体的には、ポリアクリル系樹脂は、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸2-エチルへキシル等のアクリル酸アルキルエステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸2-エチルヘキシル等のメタクリル酸アルキルエステル類;アクリル酸2-ヒドロキシエチル、アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、アクリル酸2-ヒドロキシブチル等のヒドロキシ基含有アクリル酸エステル類;メタクリル酸2-ヒドロキシエチル、メタクリル酸2-ヒドロキシプロピル、メタクリル酸4-ヒドロキシブチル等のヒドロキシ基含有メタクリル酸エステル類などの重合体が例示される。これらは併用されてもよい。
ポリアクリル系樹脂の重量平均分子量(Mw)は特に限定されない。一例を挙げると、Mwは、5000以上であることが好ましく、10000以上であることがより好ましい。Mwは、100000以下であることが好ましく、50000以下であることがより好ましい。Mwが上記範囲内である場合、このようなポリアクリル系樹脂を含む第3インクは、インクジェットプリントが行われる場合において、吐出安定性が優れる。
バインダー樹脂全体の説明に戻り、バインダー樹脂の含有量は特に限定されない。一例を挙げると、バインダー樹脂は、固形分換算で、第3インク中、1質量%以上であることが好ましく、3質量%以上であることがより好ましく、5質量%以上であることがさらに好ましい。また、バインダー樹脂は、第3インク中、40質量%以下であることが好ましく、30質量%以下であることがより好ましく、25質量%以下であることがさらに好ましい。バインダー樹脂の含有量が上記範囲内であることにより、第3インクは、インクジェットプリントが行われる場合において、吐出安定性が優れる。また、第3インクは、第2層への密着性が優れる。
分散剤は、顔料を分散させるために好適に配合される。分散剤は特に限定されない。一例を挙げると、分散剤は、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、高分子分散剤等である。これらは、第2インクに関連して上記したものと同様のものが例示される。
分散剤の含有量は、分散すべき顔料の種類および含有量によって適宜決定される。一例を挙げると、分散剤の含有量は、顔料100質量部に対して、5質量部以上であることが好ましく、10質量部以上であることがより好ましい。また、分散剤の含有量は、顔料100質量部に対して、150質量部以下であることが好ましく、80質量部以下であることがより好ましい。分散剤の含有量が上記範囲内であることにより、顔料が適切に分散されやすい。
溶剤は、バインダー樹脂を溶解するための液体成分である。溶剤の種類は特に限定されない。溶剤は、第3インクが水系インクであるか、または、溶剤系インクであるか等により、適切に選択され得る。一例を挙げると、溶剤は、水、グリコールエーテル系溶剤、アセテート系溶剤、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、炭化水素系溶剤、脂肪酸エステル系溶剤、芳香族系溶剤等である。
第3インクが溶剤系インクである場合において、溶剤は、グリコールエーテル系溶剤およびアセテート系溶剤のうち、少なくともいずれか一方を含むことが好ましい。グリコールエーテル系溶剤およびアセテート系溶剤は、いずれも低粘度であり、かつ、比較的沸点が高い。そのため、これらを溶剤として含む第3インクは、乾燥性がより改善されており、インクジェットプリントが行われる場合において、吐出安定性がより優れる。なお、第3インクが溶剤系インクである場合において、グリコールエーテル系溶剤およびアセテート系溶剤は、第2インクに関連して上記したものと同様のものを使用し得る。
本実施形態の溶剤は、沸点が150℃以上であることが好ましく、180℃以上であることがより好ましい。また、溶剤は、沸点が300℃以下であることが好ましく、280℃以下であることがより好ましい。沸点が上記範囲内である場合、得られる第3インクは、乾燥性がより改善されており、インクジェットプリントが行われる場合において、吐出安定性がより優れる。
溶剤の含有量は特に限定されない。一例を挙げると、溶剤の含有量は、第3インク中、50質量%以上であることが好ましく、60質量%以上であることがより好ましい。また、溶剤は、第3インク中、99質量%以下であることが好ましく、80質量%以下であることがより好ましい。溶剤の含有量が上記範囲内であることにより、第3インクは、各種成分を配合しやすく、かつ、粘度が適切であり、インクジェットプリントが行われる場合において、吐出安定性が優れる。
本実施形態の第3インクは、上記した成分のほかに、適宜任意成分が配合されてもよい。任意成分は、熱安定剤、酸化防止剤、防腐剤、消泡剤、浸透剤、還元防止剤、レベリング剤、pH調整剤、重合禁止剤、紫外線吸収剤および光安定剤等である。
第3インクの粘度は特に限定されない。一例を挙げると、第3インクの粘度は、2mPa・s以上であることが好ましく、5mPa・s以上であることがより好ましい。また、粘度は、50mPa・s以下であることが好ましく、30mPa・s以下であることがより好ましい。粘度が上記範囲内であることにより、第3インクは、インクジェットプリントが行われる場合において、プリントヘッドからの吐出不良を生じにくく、吐出安定性が優れる。なお、粘度を上記範囲内に調整する方法は特に限定されない。一例を挙げると、粘度は、各成分の添加量や、溶剤の種類および添加量によって調整され得る。粘度は、必要に応じて増粘剤等の粘度調整剤が使用されることにより調整されてもよい。
第3インクの表面張力は特に限定されない。一例を挙げると、第3インクの表面張力は、25℃において、20dyne/cm以上であることが好ましく、22dyne/cm以上であることがより好ましい。また、第3インクの表面張力は、25℃において、40dyne/cm以下であることが好ましく、35dyne/cm以下であることがより好ましい。表面張力が上記範囲内である場合、第3インクは、インクジェットプリントが行われる場合において、吐出安定性が優れる。
本実施形態の第3インクを調製する方法は特に限定されない。一例を挙げると、第3インクは、使用する材料を混合し、さらにその混合物をロールミル、ボールミル、コロイドミル、ジェットミルまたはビーズミルなどの分散機を使って分散させ、その後、濾過を行うことで調製し得る。
第3層の説明に戻り、第3層は、上記した第3インクが付与された層である。具体的には、第3層は、第2層上に第3インクを付与し、乾燥することにより作製される。
第3インクを第2層上に付与する方法は特に限定されない。一例を挙げると、第3インクは、インクジェット記録方式、スクリーン印刷、ロールコーター方式、スプレー方式等の方法により付与され得る。これらの中でも、本実施形態の第3層は、第3インクがインクジェットインクであることが好ましい。これにより、第3層は、スクリーン印刷等のインクジェット記録方式以外の方法により形成する場合と比較して、第2層と同調させやすく、必要な部分のみに、第3インクを塗布しやすい。
インクジェット記録方式により第3インクを第2層上に付与する方式は特に限定されない。インクジェット記録方式によって第3インクを第2層上に付与する方式、インク付与量等は、第1インクに関連して上記した条件等と同様である。
第3インクの付与量は特に限定されない。一例を挙げると、インク付与量は、基材に対して10g/m2以上であることが好ましく、20g/m2以上であることがより好ましい。また、インク付与量は、200g/m2以下であることが好ましく、180g/m2以下であることがより好ましい。
次いで、付与された第3インクは、乾燥されて溶剤が除去され、第3層が形成される。
第3インクの乾燥条件は特に限定されない。一例を挙げると、乾燥は、50~250℃の熱処理を行う。このような乾燥により、第3インク中の溶剤が取り除かれる。乾燥は、第3層の滲みを防止するために、第3インクが第2層に付与されたのと同時もしくは直後に行われることが好ましい。
乾燥された第3層の厚みは特に限定されない。一例を挙げると、第3層の厚みは、5μm以上であることが好ましく、10μm以上であることがより好ましい。また、第3層の厚みは、100μm以下であることが好ましく、90μm以下であることがより好ましい。第3層の厚みが上記範囲内であることにより、加飾シートは、耐摩擦性、耐水性がより優れる。また、第3インクとして着色インクを用いた場合、種々の色彩の金属調加飾シートが作製され得る。
以上、本実施形態の加飾シートは、第1層によって、基材の耐インク性、耐溶剤性および平滑性が改善される。また、第1層を構成する第1インクは、紫外線硬化型インクであり、膜厚の大きな第1層を構成し得る。そのため、基材は、第1層が設けられることによって、表面状態が均一化されやすい。その結果、加飾シートは、表面状態の異なる種々の基材を採用することができ、いずれの基材に対しても表面状態を均一化でき、第2層が付与されることによる輝度感を向上させやすい。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明する。本発明は、これら実施例に何ら限定されない。
使用した原料を以下に示す。
<第1インク>
(紫外線硬化性オリゴマー)
紫外線硬化性オリゴマー1:CN996、ウレタンアクリレートオリゴマー、Tg:281K、アルケマ社製
紫外線硬化性オリゴマー2:EBECRYL 8810、ウレタンアクリレートオリゴマー、Tg:327K、ダイセル・オルネクス社製
(紫外線硬化性モノマー)
紫外線硬化性モノマー1:ACMO、アクリルモルフォリン、Tg:418K、KJケミカルズ社製
紫外線硬化性モノマー2:SR479D、トリデシルアクリレート、Tg:218K、アルケマ社製
紫外線硬化性モノマー3:A9300-1CL、カプロラクタム変性トリスアクリロキシエチルイソシアヌレート、Tg:371K、新中村化学工業(株)製
紫外線硬化性モノマー4:AO-MA、2-(アリルオキシメチル)アクリル酸メチル、Tg:355K、(株)日本触媒製
紫外線硬化性モノマー5:V#150、テトラヒドロフルフリルアクリレート、Tg:261K、大阪有機化学工業(株)製
(重合開始剤)
重合開始剤1:Irgacure184、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、IGM Resins B.V.社製
(重合禁止剤)
重合禁止剤1:hydroxy TEMPO、4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル、南京楽普仕品社製
(濡れ剤)
濡れ剤1:F-556、含フッ素基・親水性基・親油性基含有オリゴマー、DIC(株)製
<第2インク>
(金属粒子分散体)
MB1:MIJ-F406PM、アルミニウム粒子プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート分散体、東洋アルミニウム(株)製、NV(固形分):10%、平均粒子径:0.5μm
MB2:49CJ-0620、インジウム粒子MMB分散体、尾池メタリックデザイン(株)製、NV(固形分):20%、平均粒子径:0.28μm
(溶剤)
溶剤1:ソルフィットMMB、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール、(株)クラレ製
溶剤2:GBL、γ-ブチロラクトン、(株)クラレ製
(紫外線硬化性モノマー)
紫外線硬化性モノマー4:AO-XA
紫外線硬化性モノマー5:CN2304、ポリエステルアクリレートオリゴマー、アルケマ社製
紫外線硬化性モノマー6:SR444NS、ペンタエリスリトールトリアクリレート、アルケマ社製
(重合開始剤)
重合開始剤2:Irgacure819、フェニルビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド、IGM Resins B.V.社製
(重合禁止剤)
重合禁止剤2:IRGASTABUV10、BASF社製
重合禁止剤3:GENORAD21、RANH社製
<第3インク>
(溶剤系インク)
IPX-HF:アクリル系スクリーンインキ、帝国インキ製造(株)製、ポリエステル系樹脂
(水系インク)
PUE-800FW:ポリカーボネートウレタン系ディスパージョン、(株)村山化学研究所製
(濡れ剤)
濡れ剤2:KS-NF30、パーフルオロアルキル化合物、AGCセイミケミカル社製
<基材>
基材1:PMMA/PC、パンライトPC-N501、厚み:400μm、帝人(株)製
基材2:合皮、QUOLE、厚み:500μm、セーレン(株)製
<実施例1>
以下の表1~表3に示される処方(単位:質量部)に従って、第1インクとしてUVクリア(1)、第2インクとしてUV系(1)、および、第3インクとして溶剤系(1)を調製した。なお、表1中、第1インクを構成する樹脂成分のTgは、上記したFoxの式から算出される計算ガラス転移温度である。得られたそれぞれのインクを使用し、以下の表4および表5に示される厚みとなるように基材1に付与し、加飾シートを作製した。第1層~第3層を形成した際の条件は、以下の通りである。
(第1層の形成条件)
基材に、第1インクを下記インクジェット印刷条件1にて付与し、下記紫外線照射条件1にて紫外線を照射し、第1層(厚み20μm)を形成した。
・インクジェット印刷条件1
ノズル径 40μm
電圧 70V
パスル幅 10μs
駆動周波数 10kHz
解像度 400×800dpi
塗布量 20g/m2
・紫外線照射条件1
ランプ種類 インテグレーションテクノロジー社製、メタルハライドランプ
照射強度(測定波長365nm) 480mW/cm2
積算光量(測定波長365nm) 1040mJ/cm2
照射高さ 45cm
(第2層の形成条件)
第1層の形成された基材に、第2インクを下記インクジェット印刷条件2にて付与し、下記紫外線照射条件2にて紫外線を照射し、第2層(厚み3μm)を形成した。
・インクジェット印刷条件2
ノズル径 40μm
電圧 70V
パスル幅 10μs
駆動周波数 10kHz
解像度 400×800dpi
塗布量 5g/m2
・溶剤乾燥条件
卓上乾燥機を用いて、50℃3分間乾燥を行った。
・紫外線照射条件2
ランプ種類 インテグレーションテクノロジー社製、メタルハライドランプ
照射強度(測定波長365nm) 480mW/cm2
積算光量(測定波長365nm) 1040mJ/cm2
照射高さ 45cm
(第3層の形成条件)
第1層および第2層の形成された基材に、第3インクを下記塗工条件1にて付与し、下記乾燥条件1にて乾燥し、第3層(厚み80μm)を形成した。
(溶剤系塗工条件)
スクリーン塗布方式、メッシュ#200、3度塗り+メッシュ#100、3度塗り
(溶剤系乾燥条件)
80℃120分間
(水系塗工条件)
バーコーター塗布方式、#20
(水系乾燥条件)
80℃3分間
以上により、実施例1の加飾シートを作製した。得られた加飾シートについて、以下の評価方法にしたがって、輝度、インクの濡れ性、耐水性および耐摩擦性を評価した。結果を表4に示す。
<実施例2~18、比較例1~8>
表1~表5に記載の処方に変更した以外は、実施例1と同様の方法により、加飾シートを作製した。得られた加飾シートについて、輝度、インクの濡れ性、耐水性および耐摩擦性を評価した。結果を表4~表6に示す。
(輝度(光沢度))
グロスチェッカー(IG-410、(株)堀場製作所製)を用いて、レンジ1000にて輝度を測定し、以下の評価基準に沿って評価した。
○:金属調の輝度感が感じられ、光沢度値が200以上であった。
△:金属調の輝度感が感じられ、光沢度値が50以上200以下であった。
×:金属調の輝度感が感じられず、光沢度値が50以下であった。
(インクの濡れ性)
インクの塗布された状態を、以下の評価基準に従って評価した。
○:第1層上の第2層のインクがはじかずに均一に塗布されていた。
△:第1層上の第2層のインクが若干はじいていたが概ね均一に塗布されていた。
×:第1層上の第2層のインクがはじいて均一に塗布出来ていなかった。
(耐水性(高温高湿試験))
温恒湿槽(IG-410、(株)堀場製作所製)を用いて、温度50℃、相対湿度95%で500時間投入した後、輝度と同様の測定方法にて光沢度を測定し、以下の評価基準に沿って評価した。
○:金属調の輝度感が感じられ、光沢度値が200以上であった。
△:金属調の輝度感が感じられ、光沢度値が50以上200以下であった。
×:金属調の輝度感が感じられず、光沢度値が50以下であった。
(耐摩擦性)
テーバー摩耗試験機(No.101-H、(株)安田精機製作所)を用いて、荷重1kgで2000回にて耐摩擦性を測定し、以下の評価基準に沿って評価した。
○:第2層がほとんど削れず、金属調の光沢感が残っていた。
△:第2層が一部削られてはいたが、金属調の光沢感が残っていた。
×:第2層がほぼ削られ、金属調の光沢感が残っていなかった。
表4~表6に示されるように、本発明の実施例1~18の加飾シートは、いずれも優れた輝度感が得られ、濡れ性や耐水性等の塗膜物性が優れた。特に、第3層を設けた実施例1~14の加飾シートは、耐摩擦性も優れ、第3層の膜厚が10μm以上である実施例1~6、9~14の加飾シートは、耐摩擦性が特に優れた。