JPS6139826B2 - - Google Patents
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- JPS6139826B2 JPS6139826B2 JP56056532A JP5653281A JPS6139826B2 JP S6139826 B2 JPS6139826 B2 JP S6139826B2 JP 56056532 A JP56056532 A JP 56056532A JP 5653281 A JP5653281 A JP 5653281A JP S6139826 B2 JPS6139826 B2 JP S6139826B2
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Description
本発明は、血中蛋白質を吸着するための吸着剤
に関する。 最近、癌疾患、自己免疫疾患、肝不全等の治療
に対して血漿交換療法が顕著な効果を上げ注目さ
れている。これは疾患の原因となる抗体や免疫抑
制因子あるいは代謝生成物と結合したアルブミン
等の蛋白質を除去するためであると考えられる。
しかしながら血漿交換療法においては患者の血漿
を捨てて健康な人間の血漿を補充するため毎回数
の血漿が必要となり、多くの人の治療は因難で
ある。また不用な蛋白成分といつしよに他の有用
な成分も同時に除去するため大変無駄の多い療法
である。 これに対して吸着剤を用いた浄化療法は不用な
成分のみを除去するので補充液がほとんどいらな
いか少量ですむという長所があるが、特開昭53−
22178号、特開昭50−76219号及び特開昭51−
148291号等に開示されているような、活性炭や多
孔性樹脂を用いた場合、クレアチニンや尿酸など
の低分子量物質は吸着されるものの、蛋白質はほ
とんど吸着されなかつたり、目的とする蛋白質以
外に、他の有用な蛋白質やビタミン、糖類なども
同時に多量に吸着されるため、上記疾患の十分な
治療効果が得られないものであつた。 また、特開昭53−80381号、54−9183号、54−
131586号などに開示されている、有機重合体から
なる吸着剤も同様な欠点を有しており、本発明の
目的には適さないものであつた。 本発明の目的は、血液中の特定の蛋白質を選択
的に吸着するための吸着剤を提供することにあ
る。また、他の目的は、血液浄化による自己免疫
疾患、癌疾患、肝不全等の治療に有用な吸着剤を
提供することにある。 本発明の吸着剤は、30〜3000Åの平均細孔直径
を有し、かつ平均細孔直径をDとするとき、細孔
直径が0.8D〜1.2Dの範囲にある細孔の容積の和
が全細孔容積の80%以上を占める多孔体である。
平均細孔直径が30Åよりも小さいと蛋白質がほと
んど吸着されず、また3000Å以上になると吸着剤
が脆弱なものとなるので不適当である。本発明の
吸着剤は、シヤープな細孔径分布を有しているこ
とが必要であり、平均細孔直径をDとするとき、
細孔直径が0.8D〜1.2Dの範囲にある細孔の容積
の和が全細孔容積の80%以上を占めることが必要
である。細孔径分布がこれより広い場合には、選
択吸着性が低下して多種類の蛋白質が同時に吸着
されるようになり、特定の蛋白質のみを選択的に
吸着することが困難になるので、好ましくない。
現在得られる活性炭や有機多孔性樹脂は、このよ
うなシヤープな細孔径分布を有していないので本
発明には含まれない。 本発明においては、吸着しようとする蛋白質の
分子量に応じて多孔体の平均細孔直径を選ぶ必要
がある。例えば、分子量500〜2万の蛋白質を吸
着する場合には平均細孔直径が30〜150Åの範囲
の多孔体を使用した場合に最も選択的に上述の範
囲の分子量を有する蛋白質が吸着される。また、
分子量2万〜20万の蛋白質を吸着する場合には平
均細孔直径が150〜1000Åのものが好ましく、分
子量が20万以上の蛋白質の場合には1000〜3000Å
のものが好ましく使用される。 本発明において吸着の対象となる蛋白質を具体
的に例示するならば、以下のようなものをあげる
ことができる。まず、分子量500〜2万の蛋白質
としては、毒ヘビ、サソリ、毒ウニ、毒クモ、
蛙、蜂等の分泌する毒性蛋白質、リゾチーム、チ
トクロームC、及び癌患者の血液中に特異的に見
い出されるImmunoregulatory α−globulin
(IRA)と呼ばれる免疫抑制因子等をあげること
ができる。分子量2万〜20万の蛋白質としてはγ
−グロブリン、アルブミン、及びα1−
Antitrypsin(α1AT)、C−Reactive protein
(CRP)、α1−Acid glycoprotein(AAG)、
Immunosuppressive acid protein(IAP)、α−
Fetoprotein(AFP)等の蛋白性の免疫抑制因子
等をあげることができる。γ−グロブリンは、分
子量約16万の蛋白質であり、このなかでも免疫グ
ロブリンは自己免疫疾患の主原因物質となつてい
る。これを血液中より除去することにより疾患の
治療がなされるが、γ−グロブリンの場合には、
特に350〜900Å(更に好ましくは400〜700Å)の
平均細孔直径を有する多孔体を使用した場合に、
効率良くかつ選択的に吸着が行なわれるので、γ
−グロブリンの吸着を目的とする場合には、上記
の範囲の平均細孔直径を有する多孔体を使用する
のが特に好ましい。上述した蛋白性の免疫抑制因
子は癌患者の血液中に見い出されるものであり、
癌細胞に対する免疫系の攻撃を抑制する作用を有
している。 また、分子量20万以上の蛋白質としては、C1
q等の補体、フイブリノーゲン、微小フイブリ
ン、抗原−抗体複合物(免疫複合体)、低密度リ
ポ蛋白質等をあげることができる。 本発明において使用される多孔体としては、多
孔質ガラス、多孔質シリカ、多孔質アルミナ、及
び多孔質磁器等をあげることができる。多孔質ガ
ラスはアルカリホウケイ酸ガラスを溶融成形した
後、転移温度域で熱処理することによつて得られ
る微細分相ガラスを酸処理することにより製造さ
れるものである。多孔質シリカはケイ酸ナトリウ
ム水溶液の酸処理により製造される。また、多孔
質アルミナは水和アルミナの成形体を焼成処理す
ることにより、多孔質磁器は磁器系の骨材とガラ
ス系の結合材を焼結してそれぞれ製造される。こ
れらの多孔体はもちろん前述したように、30〜
3000Åの平均細孔直径を有し、かつ平均細孔直径
をDとするとき、細孔直径が0.8D〜1.2Dの範囲
にある細孔の容積の和が全細孔容積の80%以上を
占めることが必要である。上述した多孔体のなか
でも表面にシラノール基を有するものが、蛋白質
の吸着性能が大きく、しかも糖類やビタミン類な
どの有用成分をほとんど吸着しないので、好まし
く使用される。したがつて、上述したなかでも多
孔質ガラスと多孔質シリカが好ましく使用され、
特に多孔質ガラスが吸着性能が高く、機械的強度
が大であるので最も好ましい。これらの多孔体
は、細孔容積が0.1c.c./g以上、2c.c./g以下であ
ることが好ましく、0.5c.c./g以上、2c.c./g以下
であることが特に好ましい。0.1c.c./g以下では吸
着性能が充分でなく、また2c.c./g以上では機械
的強度が低くなる。本発明において使用される多
孔体は4〜270メツシユの範囲の粒度を有するも
のが好ましく使用され、特に全血に対しては4〜
50メツシユ、血漿と血清に対しては4〜270メツ
シユのものが好ましい。 本発明において使用される多孔体は、そのまま
使用に供してもよいが、表面を親水性重合体で被
覆処理したものが血液との親和性が良いので、好
ましく使用される。親水性重合体の例としては、
アクリル酸系重合体、メタクリル酸系重合体、ア
クリル酸エステル系重合体、メタクリル酸エステ
ル系重合体、アクリルアミド系重合体、ポリビニ
ルアルコール系重合体、ポリビニルピロリドン、
硝酸セルロース、及びゼラチン等をあげることが
できる。これらのなかでも、アクリル酸エステル
系重合体及びメタクリル酸エステル系重合体が好
ましい。さらに特に好ましいのは、下記の一般式
()又は()で表わされるアクリル酸エステ
ル又はメタクリル酸エステル単量体と、一般式
()、()または()で表わされるエポキシ
基を有する重合性単量体よりなる共重合体であ
る。 (ただし、上記一般式において、R1、R1′、R1″は
水素またはメチル基;R2は置換基を有しまたは
有しない炭素数2〜3の二価アルキレン基もしく
はポリ(オキシアルキレン)基;R3は置換基を
有し又は有しない炭素数1〜3の2価アルキレン
基又はポリ(オキシアルキレン)基;R4、R4′は
水素または炭素数1〜3のアルキル基で、該アル
キル基はさらに水酸基またはアミノ基を有してい
てもよい) 本発明における親水性重合体で被覆された多孔
体は、治療用の目的で用いる場合には滅菌するこ
とが必要であり、特に蒸気滅菌が好ましいが、こ
のとき被覆層からの重合体の溶出を防止するた
め、上記一般式()、()、()で表わされる
エポキシ基を有する重合性単量体を構成単位とし
て含む共重合体を被覆剤として用い、被覆後に熱
処理等により架橋不溶化することが推奨される。
エポキシ基を有する重合性単量体の共重合割合
は、0.1〜10重量%が適当である。 親水性重合体を多孔体表面に被覆する方法とし
ては、親水性重合体をメタノール、エタノールな
ど適当な溶媒に溶解し、浸漬、吹付け、もしくは
湿式凝固法などにより多孔体に被覆する方法が採
用できる。被覆層は、多孔体に適度の血液親和性
を与え、かつ多孔体の吸着性能を著しく低下させ
ないものであることが必要である。この点で、被
覆処理を行なう際の親水性重合体溶液の濃度は
0.05〜2%、好ましくは0.05〜0.5%の範囲が適当
である。 上記一般式()、()、()で表わされるエ
ポキシ基を含有する単量体を構成成分として含む
共重合体によつて被覆した場合には、80〜120℃
で1〜24時間加熱処理することにより、架橋不溶
化することができる。 本発明において使用される多孔体は、表面に電
荷を導入することによつて吸着の選択性をより高
めることができる。吸着しようとする蛋白質が塩
基性蛋白質である場合には、カルボキシル基、ス
ルホン酸基等の負電荷を有する基を導入し、酸性
蛋白質である場合にはアミノ基等の正電荷を有す
る基を導入する。アミノ基の導入は、γ−アミノ
プロピルトリエトキシシランなどのアミノシラン
化合物で多孔体を処理することにより実施するこ
とができ、カルボキシル基の導入はアミノシラン
化した後無水コハク酸と反応させるかあるいはカ
ルボジイミドの存在下、コハク酸と反応させるこ
とにより行なうことができる。また、スルホン酸
基は、アミノシラン化処理後、グルタルアルデヒ
ドと酸性で処理してアルデヒド基を導入し、さら
にこれをアルカリ性でタウリンで処理することに
より導入することができる。さらに、電荷を導入
する他の方法としては、多孔体をカルボキシル
基、スルホン酸基あるいはアミノ基を有する重合
体で被覆処理する方法をあげることができる。こ
のような重合体としては、ポリアクリル酸、ポリ
メタクリル酸、ポリスチレンスルホン酸及びこれ
らの重合体の構成単位である単量体と親水性単量
体との共重合体等をあげることができる。被覆処
理の際のこれらポリマーの濃度は0.05〜5%、好
ましくは0.1〜2%が適当である。 例えば、酸性蛋白質であるアルブミンを吸着す
る場合には、表面にアミノ基を導入した多孔体を
用いることにより、高選択的にアルブミンを吸着
することができる。 本発明において使用される多孔体は、前述した
ように特定の平均細孔径と細孔径分布を有するこ
とが必要であるが、これらの値は水銀ポロシメー
タによつて測定される値である。 本発明の吸着剤は孔径分布がシヤープであるの
で、蛋白質に対して優れた選択吸着性を有してい
る。したがつて、吸着しようとする蛋白質の分子
量に応じて特定の平均細孔直径を有する多孔体を
使用することにより、血液中の有用な成分をほと
んど吸着することなく、目的とする蛋白質を効率
良く吸着することができる。蛋白質の分子量と平
均細孔直径との関係は、前述したように、分子量
500〜2万に対して細孔直径30〜150Å、分子量2
万〜20万に対して150〜1000Å、分子量20万以上
に対して1000〜3000Åである。 これに対して、従来より血液中の有害成分を吸
着除去するのに用いられている活性炭や多孔性樹
脂は、細孔径の分布が幅広いため、目的とする蛋
白質以外の有用な蛋白質や糖類、ビタミン類も吸
着してしまい、好ましくない。 以下、本発明の血中蛋白質吸着剤の使用の態様
を、図を用いてさらに具体的に説明する。第1図
は本発明の吸着剤を充填したカラムの一例であ
る。本体1は、血液の入口2と出口3を有してお
り、入口と出口の部分にはフイルター4が設けら
れている。また、フイルターの間には本発明の吸
着剤5が充填されている。血液は入口2より入
り、フイルター4を通つて吸着剤5と接触して蛋
白質が吸着剤に吸着された後、出口3を通つてカ
ラムより出る。 本発明の吸着剤を用いて血液中の蛋白質を吸着
除去する場合、第2図に示すように、血液を体外
に取り出した後、ポンプ6を用いて血液を吸着カ
ラムに供給し、蛋白質を吸着除去して再び体内へ
帰すシステムが通常は採用できる。また、他のシ
ステムとしては、第3図に示すように血液を体外
へ取り出してプラズマ・セパレータ7で血球と血
漿とを分離した後、血漿のみを吸着カラム1に通
し、蛋白質を吸着除去して再び血球成分と混合
し、体内へ帰すシステムをあげることができる。
これらのシステムは、目的に応じて最適なものを
自由に選ぶことができる。また、このような体外
循環システム以外のシステムに組み込んで使用す
ることもできる。 以上に述べたように、本発明の吸着剤により血
液中の特定の蛋白質を選択的に吸着除去できるの
で、種々の病気や疾患の治療が可能となる。な
お、ここに言う血液とは、全血だけではなく血
漿、血清等をも包含するものである。例えば自己
免疫疾患においては、自己の臓器や自己の生体成
分に対する抗体(免疫グロブリン、分子量約16
万)ができ、これが疾患の主原因物質となる。抗
体は単独または抗原と結合して抗原−抗体複合物
(免疫複合体、分子量20万〜100万)の形で血液中
に存在している。したがつて、平均細孔直径が
350〜900Åの吸着剤を使用して免疫グロブリンを
吸着除去するか、あるいは平均細孔直径が1000〜
3000Åの吸着剤を使用して抗原−抗体複合物を吸
着除去することにより治療ができる。また、臓器
移植においても、その臓器に対する抗体(免疫グ
ロブリン)ができ、拒否反応を引き起こすが、上
述した吸着剤を使用して抗体を吸着除去すること
により、拒否反応を抑制することができる。ま
た、癌患者の血液中には、Immunoregulatory
α−globulin(IRA、分子量500〜1万)、α1−
Antitrypsin(α1AT)、C−Reactive protein
(CRP、分子量約14万)、α1−Acid
glycoprotein(AAG)、Immunosuppressive
acid protein(IAP、分子量約59000)、α−
Fetoprotein(AFP、分子量約74000)等の抗原と
考えられる免疫抑制因子と抗体(分子量10万〜20
万)と考えられる免疫抑制因子が存在しており、
癌細胞に対する免疫系の攻撃が回避されている。
これらの免疫抑制因子は癌の種類により存在割合
が異なつているので、そのなかで主要な成分を除
去するように、吸着剤の平均細孔直径を選んで
(IRAに対しては30〜150Å、その他に対しては
150〜1000Å)、免疫抑制因子を吸着除去すること
により癌の治療を行なうことができる。 また肝不全では、ビリルビン等の代謝生成物
が、血中でアルブミンと結合して大量に存在し、
黄疸症状を示すので、平均細孔直径150〜1000Å
で表面にアミノ基を有する吸着剤を使用してこれ
を吸着除去することにより治療することができ
る。 以上のように、本発明は種々の病気や疾患の治
療に有用であるが、必要な場合には2種類以上の
吸着剤を充填したカラムを使用するかあるいはカ
ラムを複数個使用することにより、治療効果を高
めたり、2種類以上の病気の治療を同時に行なう
こともできる。 また、本発明のカラムは通常は滅菌して使用す
るが、滅菌方法としては、高圧蒸気滅菌、γ線滅
菌等の方法が好ましい。 実施例 1 エレクトロ・ニユークレオニクス社製の多孔質
ガラスCPG−10−75(平均細孔直径D=90Å、
0.8D〜1.2Dにある細孔容積の割合98%、細孔容
積0.54c.c./g、表面積174m2/g、粒径80〜120メツ
シユ)(実施例1−1)にトルエン中でγ−アミ
ノプロピルトリエトキシシランを還流することに
よりアミノ基を導入した後、脱水ジオキサン中で
無水コハク酸と反応させることによりカルボキシ
ル化した多孔質ガラス(実施例1−2)を得た。
またCPG−10−75をヒドロキシエチルメタクリ
レート79%、メタクリル酸20%、グリシジルメタ
クリレート1%から成る共重合体の1重量%エタ
ノール溶液に浸漬した後乾燥して加熱処理するこ
とによりカルボキシル基を含む親水性重合体で被
覆処理した多孔質ガラス(実施例1−3)を得
た。 和光純薬工業株式会社製の多孔質ガラスFPG
−100L(平均細孔直径D=96Å、0.8D〜1.2Dに
ある細孔容積の割合82%、細孔容積0.60c.c./g、
表面積171m2/g、粒径80〜120メツシユ)(実施例
1−4)を実施例1−2と同様の方法でカルボキ
シル化して実施例1−5を得た。FPG−100Lを
実施例1−3と同様の方法で親水性重合体で被覆
処理して実施例1−6を得た。 又、エレクトロ・ニユークレオニクス社製の多
孔質ガラスCPG−10−170(平均細孔直径D=
220Å、0.8D〜1.2Dにある細孔容積の割合90%、
細孔容積1.23c.c./g、表面積140m2/g、粒径80〜
120メツシユ)を実施例1−7、CPG−10−240
(平均細孔直径D=370Å、0.8D〜1.2Dにある細
孔容積の割合86%、細孔容積1.34c.c./g、表面積
97m2/g、粒径80〜120メツシユ)を実施例1−8
とした。また、比較のためにビーズ状活性炭
BAC−MU−L(呉羽化学製、細孔径分布広大)
を使用した(実施例1−9)。 これらについて卵白リゾチーム(シグマ社
製)、チトクロームC(シグマ社製、馬心臓)と
牛血清アルブミン(シグマ社製、フラクシヨン
V)の吸着量を測定した結果を表1に示す。
に関する。 最近、癌疾患、自己免疫疾患、肝不全等の治療
に対して血漿交換療法が顕著な効果を上げ注目さ
れている。これは疾患の原因となる抗体や免疫抑
制因子あるいは代謝生成物と結合したアルブミン
等の蛋白質を除去するためであると考えられる。
しかしながら血漿交換療法においては患者の血漿
を捨てて健康な人間の血漿を補充するため毎回数
の血漿が必要となり、多くの人の治療は因難で
ある。また不用な蛋白成分といつしよに他の有用
な成分も同時に除去するため大変無駄の多い療法
である。 これに対して吸着剤を用いた浄化療法は不用な
成分のみを除去するので補充液がほとんどいらな
いか少量ですむという長所があるが、特開昭53−
22178号、特開昭50−76219号及び特開昭51−
148291号等に開示されているような、活性炭や多
孔性樹脂を用いた場合、クレアチニンや尿酸など
の低分子量物質は吸着されるものの、蛋白質はほ
とんど吸着されなかつたり、目的とする蛋白質以
外に、他の有用な蛋白質やビタミン、糖類なども
同時に多量に吸着されるため、上記疾患の十分な
治療効果が得られないものであつた。 また、特開昭53−80381号、54−9183号、54−
131586号などに開示されている、有機重合体から
なる吸着剤も同様な欠点を有しており、本発明の
目的には適さないものであつた。 本発明の目的は、血液中の特定の蛋白質を選択
的に吸着するための吸着剤を提供することにあ
る。また、他の目的は、血液浄化による自己免疫
疾患、癌疾患、肝不全等の治療に有用な吸着剤を
提供することにある。 本発明の吸着剤は、30〜3000Åの平均細孔直径
を有し、かつ平均細孔直径をDとするとき、細孔
直径が0.8D〜1.2Dの範囲にある細孔の容積の和
が全細孔容積の80%以上を占める多孔体である。
平均細孔直径が30Åよりも小さいと蛋白質がほと
んど吸着されず、また3000Å以上になると吸着剤
が脆弱なものとなるので不適当である。本発明の
吸着剤は、シヤープな細孔径分布を有しているこ
とが必要であり、平均細孔直径をDとするとき、
細孔直径が0.8D〜1.2Dの範囲にある細孔の容積
の和が全細孔容積の80%以上を占めることが必要
である。細孔径分布がこれより広い場合には、選
択吸着性が低下して多種類の蛋白質が同時に吸着
されるようになり、特定の蛋白質のみを選択的に
吸着することが困難になるので、好ましくない。
現在得られる活性炭や有機多孔性樹脂は、このよ
うなシヤープな細孔径分布を有していないので本
発明には含まれない。 本発明においては、吸着しようとする蛋白質の
分子量に応じて多孔体の平均細孔直径を選ぶ必要
がある。例えば、分子量500〜2万の蛋白質を吸
着する場合には平均細孔直径が30〜150Åの範囲
の多孔体を使用した場合に最も選択的に上述の範
囲の分子量を有する蛋白質が吸着される。また、
分子量2万〜20万の蛋白質を吸着する場合には平
均細孔直径が150〜1000Åのものが好ましく、分
子量が20万以上の蛋白質の場合には1000〜3000Å
のものが好ましく使用される。 本発明において吸着の対象となる蛋白質を具体
的に例示するならば、以下のようなものをあげる
ことができる。まず、分子量500〜2万の蛋白質
としては、毒ヘビ、サソリ、毒ウニ、毒クモ、
蛙、蜂等の分泌する毒性蛋白質、リゾチーム、チ
トクロームC、及び癌患者の血液中に特異的に見
い出されるImmunoregulatory α−globulin
(IRA)と呼ばれる免疫抑制因子等をあげること
ができる。分子量2万〜20万の蛋白質としてはγ
−グロブリン、アルブミン、及びα1−
Antitrypsin(α1AT)、C−Reactive protein
(CRP)、α1−Acid glycoprotein(AAG)、
Immunosuppressive acid protein(IAP)、α−
Fetoprotein(AFP)等の蛋白性の免疫抑制因子
等をあげることができる。γ−グロブリンは、分
子量約16万の蛋白質であり、このなかでも免疫グ
ロブリンは自己免疫疾患の主原因物質となつてい
る。これを血液中より除去することにより疾患の
治療がなされるが、γ−グロブリンの場合には、
特に350〜900Å(更に好ましくは400〜700Å)の
平均細孔直径を有する多孔体を使用した場合に、
効率良くかつ選択的に吸着が行なわれるので、γ
−グロブリンの吸着を目的とする場合には、上記
の範囲の平均細孔直径を有する多孔体を使用する
のが特に好ましい。上述した蛋白性の免疫抑制因
子は癌患者の血液中に見い出されるものであり、
癌細胞に対する免疫系の攻撃を抑制する作用を有
している。 また、分子量20万以上の蛋白質としては、C1
q等の補体、フイブリノーゲン、微小フイブリ
ン、抗原−抗体複合物(免疫複合体)、低密度リ
ポ蛋白質等をあげることができる。 本発明において使用される多孔体としては、多
孔質ガラス、多孔質シリカ、多孔質アルミナ、及
び多孔質磁器等をあげることができる。多孔質ガ
ラスはアルカリホウケイ酸ガラスを溶融成形した
後、転移温度域で熱処理することによつて得られ
る微細分相ガラスを酸処理することにより製造さ
れるものである。多孔質シリカはケイ酸ナトリウ
ム水溶液の酸処理により製造される。また、多孔
質アルミナは水和アルミナの成形体を焼成処理す
ることにより、多孔質磁器は磁器系の骨材とガラ
ス系の結合材を焼結してそれぞれ製造される。こ
れらの多孔体はもちろん前述したように、30〜
3000Åの平均細孔直径を有し、かつ平均細孔直径
をDとするとき、細孔直径が0.8D〜1.2Dの範囲
にある細孔の容積の和が全細孔容積の80%以上を
占めることが必要である。上述した多孔体のなか
でも表面にシラノール基を有するものが、蛋白質
の吸着性能が大きく、しかも糖類やビタミン類な
どの有用成分をほとんど吸着しないので、好まし
く使用される。したがつて、上述したなかでも多
孔質ガラスと多孔質シリカが好ましく使用され、
特に多孔質ガラスが吸着性能が高く、機械的強度
が大であるので最も好ましい。これらの多孔体
は、細孔容積が0.1c.c./g以上、2c.c./g以下であ
ることが好ましく、0.5c.c./g以上、2c.c./g以下
であることが特に好ましい。0.1c.c./g以下では吸
着性能が充分でなく、また2c.c./g以上では機械
的強度が低くなる。本発明において使用される多
孔体は4〜270メツシユの範囲の粒度を有するも
のが好ましく使用され、特に全血に対しては4〜
50メツシユ、血漿と血清に対しては4〜270メツ
シユのものが好ましい。 本発明において使用される多孔体は、そのまま
使用に供してもよいが、表面を親水性重合体で被
覆処理したものが血液との親和性が良いので、好
ましく使用される。親水性重合体の例としては、
アクリル酸系重合体、メタクリル酸系重合体、ア
クリル酸エステル系重合体、メタクリル酸エステ
ル系重合体、アクリルアミド系重合体、ポリビニ
ルアルコール系重合体、ポリビニルピロリドン、
硝酸セルロース、及びゼラチン等をあげることが
できる。これらのなかでも、アクリル酸エステル
系重合体及びメタクリル酸エステル系重合体が好
ましい。さらに特に好ましいのは、下記の一般式
()又は()で表わされるアクリル酸エステ
ル又はメタクリル酸エステル単量体と、一般式
()、()または()で表わされるエポキシ
基を有する重合性単量体よりなる共重合体であ
る。 (ただし、上記一般式において、R1、R1′、R1″は
水素またはメチル基;R2は置換基を有しまたは
有しない炭素数2〜3の二価アルキレン基もしく
はポリ(オキシアルキレン)基;R3は置換基を
有し又は有しない炭素数1〜3の2価アルキレン
基又はポリ(オキシアルキレン)基;R4、R4′は
水素または炭素数1〜3のアルキル基で、該アル
キル基はさらに水酸基またはアミノ基を有してい
てもよい) 本発明における親水性重合体で被覆された多孔
体は、治療用の目的で用いる場合には滅菌するこ
とが必要であり、特に蒸気滅菌が好ましいが、こ
のとき被覆層からの重合体の溶出を防止するた
め、上記一般式()、()、()で表わされる
エポキシ基を有する重合性単量体を構成単位とし
て含む共重合体を被覆剤として用い、被覆後に熱
処理等により架橋不溶化することが推奨される。
エポキシ基を有する重合性単量体の共重合割合
は、0.1〜10重量%が適当である。 親水性重合体を多孔体表面に被覆する方法とし
ては、親水性重合体をメタノール、エタノールな
ど適当な溶媒に溶解し、浸漬、吹付け、もしくは
湿式凝固法などにより多孔体に被覆する方法が採
用できる。被覆層は、多孔体に適度の血液親和性
を与え、かつ多孔体の吸着性能を著しく低下させ
ないものであることが必要である。この点で、被
覆処理を行なう際の親水性重合体溶液の濃度は
0.05〜2%、好ましくは0.05〜0.5%の範囲が適当
である。 上記一般式()、()、()で表わされるエ
ポキシ基を含有する単量体を構成成分として含む
共重合体によつて被覆した場合には、80〜120℃
で1〜24時間加熱処理することにより、架橋不溶
化することができる。 本発明において使用される多孔体は、表面に電
荷を導入することによつて吸着の選択性をより高
めることができる。吸着しようとする蛋白質が塩
基性蛋白質である場合には、カルボキシル基、ス
ルホン酸基等の負電荷を有する基を導入し、酸性
蛋白質である場合にはアミノ基等の正電荷を有す
る基を導入する。アミノ基の導入は、γ−アミノ
プロピルトリエトキシシランなどのアミノシラン
化合物で多孔体を処理することにより実施するこ
とができ、カルボキシル基の導入はアミノシラン
化した後無水コハク酸と反応させるかあるいはカ
ルボジイミドの存在下、コハク酸と反応させるこ
とにより行なうことができる。また、スルホン酸
基は、アミノシラン化処理後、グルタルアルデヒ
ドと酸性で処理してアルデヒド基を導入し、さら
にこれをアルカリ性でタウリンで処理することに
より導入することができる。さらに、電荷を導入
する他の方法としては、多孔体をカルボキシル
基、スルホン酸基あるいはアミノ基を有する重合
体で被覆処理する方法をあげることができる。こ
のような重合体としては、ポリアクリル酸、ポリ
メタクリル酸、ポリスチレンスルホン酸及びこれ
らの重合体の構成単位である単量体と親水性単量
体との共重合体等をあげることができる。被覆処
理の際のこれらポリマーの濃度は0.05〜5%、好
ましくは0.1〜2%が適当である。 例えば、酸性蛋白質であるアルブミンを吸着す
る場合には、表面にアミノ基を導入した多孔体を
用いることにより、高選択的にアルブミンを吸着
することができる。 本発明において使用される多孔体は、前述した
ように特定の平均細孔径と細孔径分布を有するこ
とが必要であるが、これらの値は水銀ポロシメー
タによつて測定される値である。 本発明の吸着剤は孔径分布がシヤープであるの
で、蛋白質に対して優れた選択吸着性を有してい
る。したがつて、吸着しようとする蛋白質の分子
量に応じて特定の平均細孔直径を有する多孔体を
使用することにより、血液中の有用な成分をほと
んど吸着することなく、目的とする蛋白質を効率
良く吸着することができる。蛋白質の分子量と平
均細孔直径との関係は、前述したように、分子量
500〜2万に対して細孔直径30〜150Å、分子量2
万〜20万に対して150〜1000Å、分子量20万以上
に対して1000〜3000Åである。 これに対して、従来より血液中の有害成分を吸
着除去するのに用いられている活性炭や多孔性樹
脂は、細孔径の分布が幅広いため、目的とする蛋
白質以外の有用な蛋白質や糖類、ビタミン類も吸
着してしまい、好ましくない。 以下、本発明の血中蛋白質吸着剤の使用の態様
を、図を用いてさらに具体的に説明する。第1図
は本発明の吸着剤を充填したカラムの一例であ
る。本体1は、血液の入口2と出口3を有してお
り、入口と出口の部分にはフイルター4が設けら
れている。また、フイルターの間には本発明の吸
着剤5が充填されている。血液は入口2より入
り、フイルター4を通つて吸着剤5と接触して蛋
白質が吸着剤に吸着された後、出口3を通つてカ
ラムより出る。 本発明の吸着剤を用いて血液中の蛋白質を吸着
除去する場合、第2図に示すように、血液を体外
に取り出した後、ポンプ6を用いて血液を吸着カ
ラムに供給し、蛋白質を吸着除去して再び体内へ
帰すシステムが通常は採用できる。また、他のシ
ステムとしては、第3図に示すように血液を体外
へ取り出してプラズマ・セパレータ7で血球と血
漿とを分離した後、血漿のみを吸着カラム1に通
し、蛋白質を吸着除去して再び血球成分と混合
し、体内へ帰すシステムをあげることができる。
これらのシステムは、目的に応じて最適なものを
自由に選ぶことができる。また、このような体外
循環システム以外のシステムに組み込んで使用す
ることもできる。 以上に述べたように、本発明の吸着剤により血
液中の特定の蛋白質を選択的に吸着除去できるの
で、種々の病気や疾患の治療が可能となる。な
お、ここに言う血液とは、全血だけではなく血
漿、血清等をも包含するものである。例えば自己
免疫疾患においては、自己の臓器や自己の生体成
分に対する抗体(免疫グロブリン、分子量約16
万)ができ、これが疾患の主原因物質となる。抗
体は単独または抗原と結合して抗原−抗体複合物
(免疫複合体、分子量20万〜100万)の形で血液中
に存在している。したがつて、平均細孔直径が
350〜900Åの吸着剤を使用して免疫グロブリンを
吸着除去するか、あるいは平均細孔直径が1000〜
3000Åの吸着剤を使用して抗原−抗体複合物を吸
着除去することにより治療ができる。また、臓器
移植においても、その臓器に対する抗体(免疫グ
ロブリン)ができ、拒否反応を引き起こすが、上
述した吸着剤を使用して抗体を吸着除去すること
により、拒否反応を抑制することができる。ま
た、癌患者の血液中には、Immunoregulatory
α−globulin(IRA、分子量500〜1万)、α1−
Antitrypsin(α1AT)、C−Reactive protein
(CRP、分子量約14万)、α1−Acid
glycoprotein(AAG)、Immunosuppressive
acid protein(IAP、分子量約59000)、α−
Fetoprotein(AFP、分子量約74000)等の抗原と
考えられる免疫抑制因子と抗体(分子量10万〜20
万)と考えられる免疫抑制因子が存在しており、
癌細胞に対する免疫系の攻撃が回避されている。
これらの免疫抑制因子は癌の種類により存在割合
が異なつているので、そのなかで主要な成分を除
去するように、吸着剤の平均細孔直径を選んで
(IRAに対しては30〜150Å、その他に対しては
150〜1000Å)、免疫抑制因子を吸着除去すること
により癌の治療を行なうことができる。 また肝不全では、ビリルビン等の代謝生成物
が、血中でアルブミンと結合して大量に存在し、
黄疸症状を示すので、平均細孔直径150〜1000Å
で表面にアミノ基を有する吸着剤を使用してこれ
を吸着除去することにより治療することができ
る。 以上のように、本発明は種々の病気や疾患の治
療に有用であるが、必要な場合には2種類以上の
吸着剤を充填したカラムを使用するかあるいはカ
ラムを複数個使用することにより、治療効果を高
めたり、2種類以上の病気の治療を同時に行なう
こともできる。 また、本発明のカラムは通常は滅菌して使用す
るが、滅菌方法としては、高圧蒸気滅菌、γ線滅
菌等の方法が好ましい。 実施例 1 エレクトロ・ニユークレオニクス社製の多孔質
ガラスCPG−10−75(平均細孔直径D=90Å、
0.8D〜1.2Dにある細孔容積の割合98%、細孔容
積0.54c.c./g、表面積174m2/g、粒径80〜120メツ
シユ)(実施例1−1)にトルエン中でγ−アミ
ノプロピルトリエトキシシランを還流することに
よりアミノ基を導入した後、脱水ジオキサン中で
無水コハク酸と反応させることによりカルボキシ
ル化した多孔質ガラス(実施例1−2)を得た。
またCPG−10−75をヒドロキシエチルメタクリ
レート79%、メタクリル酸20%、グリシジルメタ
クリレート1%から成る共重合体の1重量%エタ
ノール溶液に浸漬した後乾燥して加熱処理するこ
とによりカルボキシル基を含む親水性重合体で被
覆処理した多孔質ガラス(実施例1−3)を得
た。 和光純薬工業株式会社製の多孔質ガラスFPG
−100L(平均細孔直径D=96Å、0.8D〜1.2Dに
ある細孔容積の割合82%、細孔容積0.60c.c./g、
表面積171m2/g、粒径80〜120メツシユ)(実施例
1−4)を実施例1−2と同様の方法でカルボキ
シル化して実施例1−5を得た。FPG−100Lを
実施例1−3と同様の方法で親水性重合体で被覆
処理して実施例1−6を得た。 又、エレクトロ・ニユークレオニクス社製の多
孔質ガラスCPG−10−170(平均細孔直径D=
220Å、0.8D〜1.2Dにある細孔容積の割合90%、
細孔容積1.23c.c./g、表面積140m2/g、粒径80〜
120メツシユ)を実施例1−7、CPG−10−240
(平均細孔直径D=370Å、0.8D〜1.2Dにある細
孔容積の割合86%、細孔容積1.34c.c./g、表面積
97m2/g、粒径80〜120メツシユ)を実施例1−8
とした。また、比較のためにビーズ状活性炭
BAC−MU−L(呉羽化学製、細孔径分布広大)
を使用した(実施例1−9)。 これらについて卵白リゾチーム(シグマ社
製)、チトクロームC(シグマ社製、馬心臓)と
牛血清アルブミン(シグマ社製、フラクシヨン
V)の吸着量を測定した結果を表1に示す。
【表】
表1に示すように実施例1−1〜1−6(平均
細孔直径が150Å以下)の吸着剤は低分子量蛋白
質であるリゾチームやチトクロームCをよく吸着
するが血清アルブミンは全く吸着しなかつた。こ
れに対し、実施例1−7、1−8(平均細孔直径
150Å以上)の多孔体は、リゾチームと血清アル
ブミンとの選択性が低かつた。また、活性炭を使
用した実施例1−9ではリゾチーム及びアルブミ
ンの吸着量はいずれも低く、選択吸着性も悪かつ
た。 実施例 2 エレクトロ・ニユークレオニクス社製の多孔質
ガラスCPG−10−240(実施例1−8参照)(実
施例2−1)を、ヒドロキシエチルメタクリレー
ト79重量%、メタクリル酸20重量%、グリシジル
メタクリレート1重量%から成る共重合体の1重
量%エタノール溶液に浸漬した後、乾燥加熱処理
することにより親水性重合体で被覆処理した多孔
質ガラス(実施例2−2)を得た。 和光純薬工業株式会社製の多孔質ガラスFPG
−250L(平均細孔直径D=220Å、0.8D〜1.2Dに
ある細孔容積の割合96%、細孔容積0.89c.c./g、
表面積103m2/g、粒径80〜120メツシユ)(実施例
2−3)を実施例2−2と同様の方法で親水性重
合体による被覆処理をして実施例2−4を得た。 同社の多孔質ガラスFPG−100L(実施例1−
4参照)を実施例2−5とし、これを実施例2−
2と同様の方法で親水性重合体による被覆処理を
して実施例2−6を得た。また、ビーズ状活性炭
BAC−MU−L(実施例1−9参照)を比較のた
めに使用した(実施例2−7)。 これらについて、牛血清アルブミン(シグマ社
製フラクシヨンV)と牛血清γ−グロブリン(シ
グマ社製フラクシヨン)の吸着量を表2に示
す。 表より明らかに実施例2−1〜2−4(平均細
孔直径が150Å以上)の多孔体はアルブミン、γ
−グロブリンを十分に吸着するが、実施例2−
5、2−6(平均細孔直径が150Å以下)の多孔
体を用いた場合にはアルブミン、γ−グロブリン
を全く吸着しない。
細孔直径が150Å以下)の吸着剤は低分子量蛋白
質であるリゾチームやチトクロームCをよく吸着
するが血清アルブミンは全く吸着しなかつた。こ
れに対し、実施例1−7、1−8(平均細孔直径
150Å以上)の多孔体は、リゾチームと血清アル
ブミンとの選択性が低かつた。また、活性炭を使
用した実施例1−9ではリゾチーム及びアルブミ
ンの吸着量はいずれも低く、選択吸着性も悪かつ
た。 実施例 2 エレクトロ・ニユークレオニクス社製の多孔質
ガラスCPG−10−240(実施例1−8参照)(実
施例2−1)を、ヒドロキシエチルメタクリレー
ト79重量%、メタクリル酸20重量%、グリシジル
メタクリレート1重量%から成る共重合体の1重
量%エタノール溶液に浸漬した後、乾燥加熱処理
することにより親水性重合体で被覆処理した多孔
質ガラス(実施例2−2)を得た。 和光純薬工業株式会社製の多孔質ガラスFPG
−250L(平均細孔直径D=220Å、0.8D〜1.2Dに
ある細孔容積の割合96%、細孔容積0.89c.c./g、
表面積103m2/g、粒径80〜120メツシユ)(実施例
2−3)を実施例2−2と同様の方法で親水性重
合体による被覆処理をして実施例2−4を得た。 同社の多孔質ガラスFPG−100L(実施例1−
4参照)を実施例2−5とし、これを実施例2−
2と同様の方法で親水性重合体による被覆処理を
して実施例2−6を得た。また、ビーズ状活性炭
BAC−MU−L(実施例1−9参照)を比較のた
めに使用した(実施例2−7)。 これらについて、牛血清アルブミン(シグマ社
製フラクシヨンV)と牛血清γ−グロブリン(シ
グマ社製フラクシヨン)の吸着量を表2に示
す。 表より明らかに実施例2−1〜2−4(平均細
孔直径が150Å以上)の多孔体はアルブミン、γ
−グロブリンを十分に吸着するが、実施例2−
5、2−6(平均細孔直径が150Å以下)の多孔
体を用いた場合にはアルブミン、γ−グロブリン
を全く吸着しない。
【表】
【表】
実施例 3
エレクトロ・ニユークレオニクス社製多孔質ガ
ラスCPG−10−240(実施例1−8参照)(実施
例3−1)、CPG−10−500(平均細孔直径D=
700Å、0.8D〜1.2Dにある細孔容積の割合99%以
上、細孔容積0.87c.c./g、表面積39m2/g、粒径80
〜120メツシユ)(実施例3−2)、CPG−10−
700(平均細孔直径D=880Å、0.8D〜1.2Dにあ
る細孔容積の割合99%以上、細孔容積1.25c.c./
g、表面積37m2/g、粒径80〜120メツシユ)(実
施例3−3)を、それぞれ0.5gずつとり、牛血
清アルブミン(シグマ社製フラクシヨンV)およ
び牛血清γ−グロブリン(シグマ社製フラクシヨ
ン)をリン酸塩緩衝食塩液に、濃度がそれぞれ
2g/dlとなるように混合して溶解した液3mlを
それぞれに加えて、37℃で120回/分振盪した。
この上清を経時的にサンプリングし、アルブミン
をブロムクレゾールグリーン法、総蛋白をビウレ
ツト法で定量し、γ−グロブリン濃度は総蛋白と
アルブミンの差として測定した。多孔質ガラスの
孔径とアルブミン、γ−グロブリンの吸着容量を
表3に示す。この結果を実施例2と比較すると平
均細孔径350〜900Åの多孔体がγ−グロブリンの
選択吸着性がすぐれていることがわかる。
ラスCPG−10−240(実施例1−8参照)(実施
例3−1)、CPG−10−500(平均細孔直径D=
700Å、0.8D〜1.2Dにある細孔容積の割合99%以
上、細孔容積0.87c.c./g、表面積39m2/g、粒径80
〜120メツシユ)(実施例3−2)、CPG−10−
700(平均細孔直径D=880Å、0.8D〜1.2Dにあ
る細孔容積の割合99%以上、細孔容積1.25c.c./
g、表面積37m2/g、粒径80〜120メツシユ)(実
施例3−3)を、それぞれ0.5gずつとり、牛血
清アルブミン(シグマ社製フラクシヨンV)およ
び牛血清γ−グロブリン(シグマ社製フラクシヨ
ン)をリン酸塩緩衝食塩液に、濃度がそれぞれ
2g/dlとなるように混合して溶解した液3mlを
それぞれに加えて、37℃で120回/分振盪した。
この上清を経時的にサンプリングし、アルブミン
をブロムクレゾールグリーン法、総蛋白をビウレ
ツト法で定量し、γ−グロブリン濃度は総蛋白と
アルブミンの差として測定した。多孔質ガラスの
孔径とアルブミン、γ−グロブリンの吸着容量を
表3に示す。この結果を実施例2と比較すると平
均細孔径350〜900Åの多孔体がγ−グロブリンの
選択吸着性がすぐれていることがわかる。
【表】
実施例 4
エレクトロ・ニユークレオニクス社製多孔質ガ
ラスCPG−10−500(実施例3−2参照)、CPG
−10−700(実施例3−3参照)、及びCPG−10
−1000(平均細孔直径D=1300Å、0.8D〜1.2D
にある細孔容積の割合90%、細孔容積1.05c.c./
g、表面積28m2/g、粒径80〜120メツシユ)それ
ぞれ25gを、γ−アミノプロピルトリエトキシシ
ランの5%トルエン溶液200mlに浸漬し、一夜還
流加熱してアミノ化処理した。処理済CPGをト
ルエンで洗浄、乾燥したのち、次にこれを10gと
り、無水コハク酸の10%ジオキサン溶液100mlに
浸漬し、40℃で7時間振盪してカルボキシル化処
理した。処理済CPGをジオキサンで洗浄、乾燥
した。得られたカルボキシル化CPG(それぞれ
実施例4−1、4−2、4−3)を0.5gとり、
実施例3と同じ方法でアルブミン及びγ−グロブ
リンの吸着性を検討した。結果を表4に示す。
ラスCPG−10−500(実施例3−2参照)、CPG
−10−700(実施例3−3参照)、及びCPG−10
−1000(平均細孔直径D=1300Å、0.8D〜1.2D
にある細孔容積の割合90%、細孔容積1.05c.c./
g、表面積28m2/g、粒径80〜120メツシユ)それ
ぞれ25gを、γ−アミノプロピルトリエトキシシ
ランの5%トルエン溶液200mlに浸漬し、一夜還
流加熱してアミノ化処理した。処理済CPGをト
ルエンで洗浄、乾燥したのち、次にこれを10gと
り、無水コハク酸の10%ジオキサン溶液100mlに
浸漬し、40℃で7時間振盪してカルボキシル化処
理した。処理済CPGをジオキサンで洗浄、乾燥
した。得られたカルボキシル化CPG(それぞれ
実施例4−1、4−2、4−3)を0.5gとり、
実施例3と同じ方法でアルブミン及びγ−グロブ
リンの吸着性を検討した。結果を表4に示す。
【表】
実施例 5
実施例4で調製した孔径1300Åのカルボキシル
化CPG−10−1000にヒドロキシエチルメタクリ
レート/メタクリル酸共重合体をスプレー法で被
覆処理した(被覆率0.2%)。これについて実施例
3と同じ方法でアルブミン及びγ−グロブリンの
吸着性を測定すると、3時間後の吸着容量はアル
ブミン15.0mg/g、γ−グロブリン75.0mg/gとな
つた。従つてこの被覆処理はカルボキシル化
CPGのアルブミン吸着性を低下させ、γ−グロ
ブリン吸着性を増大させることがわかる。 実施例 6 エレクトロ・ニユークレオニクス社製多孔質ガ
ラスCPG−10−1000(実施例4参照)に0.5%ポ
リアクリル酸のメタノール溶液をスプレー法で被
覆処理し(被覆率0.5%)、120℃で2時間熱処理
した。これについて実施例3と同じ方法でアルブ
ミン及びγ−グロブリンの吸着性を測定すると、
3時間後の吸着容量はアルブミン42.0mg/g、γ
−グロブリン60.0mg/gとなつた。従つてカルボ
キシル基を有するポリマーで被覆することによつ
ても、CPGのγ−グロブリン吸着性を増大でき
ることがわかる。 実施例 7 エレクトロ・ニユークレオニクス社製多孔質ガ
ラスCPG−10−500(実施例3−2参照)を実施
例4と同じ方法でアミノシラン化処理し、これを
5gとり、5%グルタルアルデヒドの1N塩酸溶
液50mlを加えて、室温で17時間振盪して反応させ
た。このCPGを充分水洗し、ついで5%タウリ
ンの1N水酸化ナトリウム溶液50mlを加えて、室
温で8時間振盪して反応させた。この方法で末端
にスルホン酸基を導入したスルホン酸化CPGに
ついて、実施例3と同じ方法でアルブミン及びγ
−グロブリンの吸着性を測定すると、3時間後の
吸着容量はアルブミン25.8mg/g、γ−グロブリ
ン63.6mg/gとなつた。従つてカルボキシル化よ
りもスルホン酸化の方がγ−グロブリン選択吸着
性は増大することがわかる。 実施例 8 エレクトロ・ニユークレオニクス社製多孔質ガ
ラスCPG−10−500(実施例3−2参照)、CPG
−10−700(実施例3−3参照)、CPG−10−
1000(実施例4参照)をそれぞれ25gずつとり、
各々をγ−アミノプロピルトリエトキシシランの
5%トルエン溶液200mlに浸漬し、一夜還流加熱
してアミノ化処理した(これらをそれぞれ実施例
8−2、8−4、8−6で用いた)。未処理CPG
(実施例8−1、8−3、8−5)とアミノ化
CPG(実施例8−2、8−4、8−6)を各々
0.5gずつとり、実施例3と同様にしてアルブミ
ンとγ−グロブリンの吸着性能を測定した。結果
を表5に示す。いずれの孔径においても、アミノ
化処理によりアルブミン吸着容量は増大し、グロ
ブリン吸着容量は低下することがわかる。
化CPG−10−1000にヒドロキシエチルメタクリ
レート/メタクリル酸共重合体をスプレー法で被
覆処理した(被覆率0.2%)。これについて実施例
3と同じ方法でアルブミン及びγ−グロブリンの
吸着性を測定すると、3時間後の吸着容量はアル
ブミン15.0mg/g、γ−グロブリン75.0mg/gとな
つた。従つてこの被覆処理はカルボキシル化
CPGのアルブミン吸着性を低下させ、γ−グロ
ブリン吸着性を増大させることがわかる。 実施例 6 エレクトロ・ニユークレオニクス社製多孔質ガ
ラスCPG−10−1000(実施例4参照)に0.5%ポ
リアクリル酸のメタノール溶液をスプレー法で被
覆処理し(被覆率0.5%)、120℃で2時間熱処理
した。これについて実施例3と同じ方法でアルブ
ミン及びγ−グロブリンの吸着性を測定すると、
3時間後の吸着容量はアルブミン42.0mg/g、γ
−グロブリン60.0mg/gとなつた。従つてカルボ
キシル基を有するポリマーで被覆することによつ
ても、CPGのγ−グロブリン吸着性を増大でき
ることがわかる。 実施例 7 エレクトロ・ニユークレオニクス社製多孔質ガ
ラスCPG−10−500(実施例3−2参照)を実施
例4と同じ方法でアミノシラン化処理し、これを
5gとり、5%グルタルアルデヒドの1N塩酸溶
液50mlを加えて、室温で17時間振盪して反応させ
た。このCPGを充分水洗し、ついで5%タウリ
ンの1N水酸化ナトリウム溶液50mlを加えて、室
温で8時間振盪して反応させた。この方法で末端
にスルホン酸基を導入したスルホン酸化CPGに
ついて、実施例3と同じ方法でアルブミン及びγ
−グロブリンの吸着性を測定すると、3時間後の
吸着容量はアルブミン25.8mg/g、γ−グロブリ
ン63.6mg/gとなつた。従つてカルボキシル化よ
りもスルホン酸化の方がγ−グロブリン選択吸着
性は増大することがわかる。 実施例 8 エレクトロ・ニユークレオニクス社製多孔質ガ
ラスCPG−10−500(実施例3−2参照)、CPG
−10−700(実施例3−3参照)、CPG−10−
1000(実施例4参照)をそれぞれ25gずつとり、
各々をγ−アミノプロピルトリエトキシシランの
5%トルエン溶液200mlに浸漬し、一夜還流加熱
してアミノ化処理した(これらをそれぞれ実施例
8−2、8−4、8−6で用いた)。未処理CPG
(実施例8−1、8−3、8−5)とアミノ化
CPG(実施例8−2、8−4、8−6)を各々
0.5gずつとり、実施例3と同様にしてアルブミ
ンとγ−グロブリンの吸着性能を測定した。結果
を表5に示す。いずれの孔径においても、アミノ
化処理によりアルブミン吸着容量は増大し、グロ
ブリン吸着容量は低下することがわかる。
【表】
【表】
実施例 9
エレクトロ・ニユークレオニクス社製の多孔質
ガラスCPG−10−1400(平均細孔直径D=1400
Å、0.8D〜1.2Dにある細孔容積の割合88%、細
孔容積0.94c.c./g、表面積18m2/g、粒径80〜120
メツシユ)をトルエン中でγ−アミノプロピルエ
トキシシランと加熱還流することによりアミノ化
した。次に脱水ジオキサン中で無水コハク酸と反
応させることにより、表面にカルボキシル基を導
入したCPG−10−1400(実施例9−1)を得
た。 同社製のCPG−10−2000(平均細孔直径D=
2800Å、0.8D〜1.2Dにある細孔容積の割合99%
以上、細孔容積0.66c.c./g、表面積8.3m2/g)を
実施例9−2として使用し、これを実施例9−1
と同様の方法で表面にカルボキシル基を導入した
ものを実施例9−3とした。また、CPG−10−
2000をヒドロキシエチルメタクリレート79重量
%、メタクリル酸20重量%、クリシジルメタクリ
レート1重量%から調製した共重合体の1重量%
エタノール溶液に浸漬した後、乾燥加熱処理する
ことにより親水性重合体で被覆処理したCPG−
10−2000(実施例9−4)を得た。 和光純薬(株)製のFPG−2000L(平均細孔直径D
=2200Å、0.8D〜1.2Dにある細孔容積の割合90
%、細孔容積0.92c.c./g、表面積14m2/g)を実施
例9−5として使用し、これを実施例9−1と同
様の方法で表面にカルボキシル基を導入したもの
を実施例9−6とした。 エレクトロ・ニユークレオニクス社製CPG−
10−700(実施例3−3参照)を実施例9−7と
して使用し、これを実施例9−1と同様の方法で
表面にカルボキシル基を導入したものを実施例9
−8とした。 これらの多孔体について、ウレアーゼ(分子量
47万、シグマ社製タイプ)と牛血清γ−グロブ
リン(分子量16万、シグマ社製フラクシヨン)
の吸着性能を調べた。各蛋白質初濃度は2g/dl
リン酸緩衝生理食塩水溶液、浴比6ml/1g吸着
剤、37℃で3時間振盪後の上澄溶液の濃度を比色
法により定量して蛋白質吸着容量を計算した。結
果を第6表に示す。
ガラスCPG−10−1400(平均細孔直径D=1400
Å、0.8D〜1.2Dにある細孔容積の割合88%、細
孔容積0.94c.c./g、表面積18m2/g、粒径80〜120
メツシユ)をトルエン中でγ−アミノプロピルエ
トキシシランと加熱還流することによりアミノ化
した。次に脱水ジオキサン中で無水コハク酸と反
応させることにより、表面にカルボキシル基を導
入したCPG−10−1400(実施例9−1)を得
た。 同社製のCPG−10−2000(平均細孔直径D=
2800Å、0.8D〜1.2Dにある細孔容積の割合99%
以上、細孔容積0.66c.c./g、表面積8.3m2/g)を
実施例9−2として使用し、これを実施例9−1
と同様の方法で表面にカルボキシル基を導入した
ものを実施例9−3とした。また、CPG−10−
2000をヒドロキシエチルメタクリレート79重量
%、メタクリル酸20重量%、クリシジルメタクリ
レート1重量%から調製した共重合体の1重量%
エタノール溶液に浸漬した後、乾燥加熱処理する
ことにより親水性重合体で被覆処理したCPG−
10−2000(実施例9−4)を得た。 和光純薬(株)製のFPG−2000L(平均細孔直径D
=2200Å、0.8D〜1.2Dにある細孔容積の割合90
%、細孔容積0.92c.c./g、表面積14m2/g)を実施
例9−5として使用し、これを実施例9−1と同
様の方法で表面にカルボキシル基を導入したもの
を実施例9−6とした。 エレクトロ・ニユークレオニクス社製CPG−
10−700(実施例3−3参照)を実施例9−7と
して使用し、これを実施例9−1と同様の方法で
表面にカルボキシル基を導入したものを実施例9
−8とした。 これらの多孔体について、ウレアーゼ(分子量
47万、シグマ社製タイプ)と牛血清γ−グロブ
リン(分子量16万、シグマ社製フラクシヨン)
の吸着性能を調べた。各蛋白質初濃度は2g/dl
リン酸緩衝生理食塩水溶液、浴比6ml/1g吸着
剤、37℃で3時間振盪後の上澄溶液の濃度を比色
法により定量して蛋白質吸着容量を計算した。結
果を第6表に示す。
【表】
第6表より明らかなように、平均細孔径が1000
〜3000Åの範囲内にある多孔体を使用した実施例
9−1〜6では、高分子量蛋白質のウレアーゼを
選択的に吸着し、分子量の低いγ−グロブリンは
ほとんど吸着しない。これに対して平均細孔径が
1000Åより小さい実施例9−7及び9−8ではウ
レアーゼをほとんど吸着せず、γ−グロブリンの
吸着量が多い。 実施例 10 エレクトロ・ニユークレオニクス社製の多孔質
ガラスCPG−10−1400(実施例9参照)を実施
例10−1として使用し、和光純薬製多孔質ガラス
FPG−700L(平均細孔直径D=720Å、0.8D〜
1.2Dにある細孔容積の割合99%、細孔容積0.95
c.c./g、表面積37m2/g、粒径80〜120メツシユ)
を実施例9−1と同様の方法で表面にカルボキシ
ル基を導入したものを実施例10−2として使用
し、カタラーゼ(分子量24万、マイルスラボラト
リー社製、牛肝臓)の吸着性能を調べた。実験条
件は、蛋白質初濃度が2.3g/dlである以外は実施
例9と同じである。結果を第7表に示す。分子量
24万のカタラーゼを吸着するには、平均細孔径
1000Å以上の多孔体が必要であることがわかる。
〜3000Åの範囲内にある多孔体を使用した実施例
9−1〜6では、高分子量蛋白質のウレアーゼを
選択的に吸着し、分子量の低いγ−グロブリンは
ほとんど吸着しない。これに対して平均細孔径が
1000Åより小さい実施例9−7及び9−8ではウ
レアーゼをほとんど吸着せず、γ−グロブリンの
吸着量が多い。 実施例 10 エレクトロ・ニユークレオニクス社製の多孔質
ガラスCPG−10−1400(実施例9参照)を実施
例10−1として使用し、和光純薬製多孔質ガラス
FPG−700L(平均細孔直径D=720Å、0.8D〜
1.2Dにある細孔容積の割合99%、細孔容積0.95
c.c./g、表面積37m2/g、粒径80〜120メツシユ)
を実施例9−1と同様の方法で表面にカルボキシ
ル基を導入したものを実施例10−2として使用
し、カタラーゼ(分子量24万、マイルスラボラト
リー社製、牛肝臓)の吸着性能を調べた。実験条
件は、蛋白質初濃度が2.3g/dlである以外は実施
例9と同じである。結果を第7表に示す。分子量
24万のカタラーゼを吸着するには、平均細孔径
1000Å以上の多孔体が必要であることがわかる。
【表】
実施例 11
エレクトロ・ニユークレオニクス社製の多孔質
ガラスCPG−10−350(平均細孔直径D=380
Å、0.8D〜1.2Dにある細孔容積の割合86%、細
孔容積1.39c.c./g、表面積90m2/g、粒径80〜120
メツシユ)をヒドロキシエチルメタクリレート
99.5重量%、グリシジルメタクリレート0.5重量
%からなる共重合体の0.25重量%エタノール溶液
に浸漬した後、乾燥加熱処理することにより親水
性重合体で被覆処理し、得られた吸着剤50c.c.を充
填したポリプロピレン製カラム(カラム入口と出
口にポリエステル製180メツシユのフイルター
付)にウサギ(オス、3.46Kg)の血液を流量約5
ml/minで1時間体外循環した。動脈側及び静脈
側よりサンプリングした血液を遠心分離して血漿
を得た。この血漿を高速液体クロマトグラフイー
(装置Waters Associates Inc.製ALC/GPC244
型、カラム東洋曹達(株)製G−3000SW(内径7.5
mm、長さ600mm)、溶出液1/15Mリン酸緩衝液
(0.15M NaCl含、PH6.0)、流速1.0ml/min、検出
器UV(280nm))で分析して得られたピーク高
よりアルブミンとγ−グロブリンの除去率を求め
た。 結果は第8表に示すように、1時間でγ−グロ
ブリンは約70%除去することができた。この間ア
ルブミンは20%減少したに過ぎなかつた。
ガラスCPG−10−350(平均細孔直径D=380
Å、0.8D〜1.2Dにある細孔容積の割合86%、細
孔容積1.39c.c./g、表面積90m2/g、粒径80〜120
メツシユ)をヒドロキシエチルメタクリレート
99.5重量%、グリシジルメタクリレート0.5重量
%からなる共重合体の0.25重量%エタノール溶液
に浸漬した後、乾燥加熱処理することにより親水
性重合体で被覆処理し、得られた吸着剤50c.c.を充
填したポリプロピレン製カラム(カラム入口と出
口にポリエステル製180メツシユのフイルター
付)にウサギ(オス、3.46Kg)の血液を流量約5
ml/minで1時間体外循環した。動脈側及び静脈
側よりサンプリングした血液を遠心分離して血漿
を得た。この血漿を高速液体クロマトグラフイー
(装置Waters Associates Inc.製ALC/GPC244
型、カラム東洋曹達(株)製G−3000SW(内径7.5
mm、長さ600mm)、溶出液1/15Mリン酸緩衝液
(0.15M NaCl含、PH6.0)、流速1.0ml/min、検出
器UV(280nm))で分析して得られたピーク高
よりアルブミンとγ−グロブリンの除去率を求め
た。 結果は第8表に示すように、1時間でγ−グロ
ブリンは約70%除去することができた。この間ア
ルブミンは20%減少したに過ぎなかつた。
【表】
実施例 12
エレクトロ・ニユークレオニクス社製の多孔質
ガラスCPG−10−75(実施例1参照)を2g充
填したポリプロピレン製カラム(実施例11参照)
にリゾチーム120mgを含むウサギ血液15mlを37
℃、流量約3ml/minで3時間循環した。 リゾチーム及びアルブミンとγ−グロブリンの
濃度の時間変化を実施例11と同様の方法で求めた
結果を第9表に示す。表より明らかなようにリゾ
チームは3時間で100%除去することができた
が、アルブミンとγ−グロブリンはこの間全く減
少しなかつた。
ガラスCPG−10−75(実施例1参照)を2g充
填したポリプロピレン製カラム(実施例11参照)
にリゾチーム120mgを含むウサギ血液15mlを37
℃、流量約3ml/minで3時間循環した。 リゾチーム及びアルブミンとγ−グロブリンの
濃度の時間変化を実施例11と同様の方法で求めた
結果を第9表に示す。表より明らかなようにリゾ
チームは3時間で100%除去することができた
が、アルブミンとγ−グロブリンはこの間全く減
少しなかつた。
【表】
実施例 13
ウサギを牛血清アルブミン(BSA)で免疫し
て得られたウサギ抗BSA抗血清12mlに、牛血清
アルブミン100mgを加え37℃で30分間反応させ
た。その後0.2μのフイルターで過して可溶性
の免疫複合体を含むウサギ血清を得た。 カルボキシル化したCPG−10−2000(実施例
9−3参照)を2g充填したポリプロピレン製カ
ラム(実施例12と同様のカラム)に、上記ウサギ
血清10mlを37℃で流量約3ml/minで3時間循環
した。免疫複合体濃度の変化を高速液体クロマト
グラフイー(カラムが東洋曹達(株)製のG−4000−
SW(ID7.5mm、600mm)である以外は実施例11と
同じ条件)で分析した。 結果は第10表に示すように、免疫複合体は3時
間以内に30%除去されたが他の蛋白質(ほとんど
がアルブミンとγ−グロブリン)は7%しか減少
せず本発明の吸着カラムは、血清中より免疫複合
体を選択的に除去できることがわかつた。
て得られたウサギ抗BSA抗血清12mlに、牛血清
アルブミン100mgを加え37℃で30分間反応させ
た。その後0.2μのフイルターで過して可溶性
の免疫複合体を含むウサギ血清を得た。 カルボキシル化したCPG−10−2000(実施例
9−3参照)を2g充填したポリプロピレン製カ
ラム(実施例12と同様のカラム)に、上記ウサギ
血清10mlを37℃で流量約3ml/minで3時間循環
した。免疫複合体濃度の変化を高速液体クロマト
グラフイー(カラムが東洋曹達(株)製のG−4000−
SW(ID7.5mm、600mm)である以外は実施例11と
同じ条件)で分析した。 結果は第10表に示すように、免疫複合体は3時
間以内に30%除去されたが他の蛋白質(ほとんど
がアルブミンとγ−グロブリン)は7%しか減少
せず本発明の吸着カラムは、血清中より免疫複合
体を選択的に除去できることがわかつた。
第1図は本発明の吸着剤を充填したカラムの一
例を示す図である。第2図及び第3図は本発明の
吸着剤を用いて血液中の蛋白質を吸着除去するシ
ステムの例である。
例を示す図である。第2図及び第3図は本発明の
吸着剤を用いて血液中の蛋白質を吸着除去するシ
ステムの例である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 30〜3000Åの平均細孔直径を有し、かつ平均
細孔直径をDとするとき、細孔直径が0.8D〜
1.2Dの範囲にある細孔の容積の和が全細孔容積
の80%以上を占める多孔体であることを特徴とす
る血中蛋白質吸着剤。 2 多孔体の平均細孔直径が30〜150Åの範囲に
有り、蛋白質が分子量500〜2万の蛋白質である
特許請求の範囲第1項記載の吸着剤。 3 多孔体の平均細孔直径が150〜1000Åの範囲
に有り、蛋白質が分子量2万〜20万の蛋白質であ
る特許請求の範囲第1項記載の吸着剤。 4 多孔体の平均細孔直径が1000〜3000Åの範囲
に有り、蛋白質が分子量20万以上の蛋白質である
特許請求の範囲第1項記載の吸着剤。 5 多孔体の平均直径が350〜900Åの範囲に有
り、蛋白質がγ−グロブリンである特許請求の範
囲第1項記載の吸着剤。 6 多孔体が、表面を親水性重合体で被覆処理し
た多孔体である特許請求の範囲第1項〜5項のい
ずれかの項に記載の吸着剤。 7 親水性重合体が、アクリル酸系重合体、メタ
クリル酸系重合体、アクリル酸エステル系重合
体、メタクリル酸エステル系重合体、アクリルア
ミド系重合体、ポリビニルアルコール系重合体、
ポリビニルピロリドン、硝酸セルロース、及びゼ
ラチンからなる群より選ばれた重合体である特許
請求の範囲第6項記載の吸着剤。 8 親水性重合体が、アクリル酸エステル系重合
体またはメタクリル酸エステル系重合体である特
許請求の範囲第6項記載の吸着剤。 9 親水性重合体が、エポキシ基を有する重合性
単量体を共重合したアクリル酸エステル系重合体
またはメタクリル酸エステル系重合体である特許
請求の範囲第6項記載の吸着剤。 10 多孔体が、表面に負電荷を有する多孔体で
ある特許請求の範囲第1項〜5項のいずれかの項
に記載の吸着剤。 11 多孔体が、表面にカルボキシル基又はスル
ホン酸基を有する多孔体である特許請求の範囲第
1項〜5項のいずれかの項に記載の吸着剤。 12 多孔体が、表面にシラノール基を有する多
孔体である特許請求の範囲第1項〜5項のいずれ
かの項に記載の吸着剤。 13 多孔体が、微細相分離構造を有するアルカ
リホウケイ酸ガラスを酸処理することによつて得
られる多孔質ガラスである特許請求の範囲第1項
〜5項のいずれかの項に記載の吸着剤。 14 多孔体が、0.5〜2c.c./gの範囲の細孔容積
を有する多孔体である特許請求の範囲第1項〜5
項のいずれかの項に記載の吸着剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP56056532A JPS57170263A (en) | 1981-04-14 | 1981-04-14 | Absorber for blood protein |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP56056532A JPS57170263A (en) | 1981-04-14 | 1981-04-14 | Absorber for blood protein |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS57170263A JPS57170263A (en) | 1982-10-20 |
| JPS6139826B2 true JPS6139826B2 (ja) | 1986-09-05 |
Family
ID=13029696
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP56056532A Granted JPS57170263A (en) | 1981-04-14 | 1981-04-14 | Absorber for blood protein |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS57170263A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH02129817A (ja) * | 1988-11-09 | 1990-05-17 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 押しボタン装置 |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0197521B1 (en) * | 1985-04-09 | 1989-08-02 | TERUMO KABUSHIKI KAISHA trading as TERUMO CORPORATION | Immunoglobulin adsorbent and adsorption apparatus |
| US5061237A (en) * | 1985-07-02 | 1991-10-29 | Cytomed Medizintechnik Gmbh | Method of purifying whole blood |
| US5258503A (en) * | 1987-09-08 | 1993-11-02 | Kanegafuchi Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha | Autoantibody adsorbent and apparatus for removing autoantibodies using the same |
| DE19715504C2 (de) * | 1997-04-14 | 2000-10-26 | Max Planck Gesellschaft | PMMA-Membranen mit Polyethylenglykol-gekoppelten Wirksubstanzen |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5817481B2 (ja) * | 1975-05-01 | 1983-04-07 | 旭化成株式会社 | 多孔性樹脂の製造法 |
| JPS52155888A (en) * | 1976-06-22 | 1977-12-24 | Mitsui Toatsu Chemicals | Device for continuously removing material in blood flow |
| JPS543397A (en) * | 1977-06-10 | 1979-01-11 | Nissho Kk | Blood purifier |
| JPS5415381A (en) * | 1977-07-05 | 1979-02-05 | Asahi Chemical Ind | Adsorbent for purifying blood |
-
1981
- 1981-04-14 JP JP56056532A patent/JPS57170263A/ja active Granted
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH02129817A (ja) * | 1988-11-09 | 1990-05-17 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 押しボタン装置 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS57170263A (en) | 1982-10-20 |
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