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JPS631060B2 - - Google Patents
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JPS631060B2 - - Google Patents

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JPS631060B2
JPS631060B2 JP54104061A JP10406179A JPS631060B2 JP S631060 B2 JPS631060 B2 JP S631060B2 JP 54104061 A JP54104061 A JP 54104061A JP 10406179 A JP10406179 A JP 10406179A JP S631060 B2 JPS631060 B2 JP S631060B2
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JP
Japan
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blood sugar
insulin
sugar level
δbgp
formula
Prior art date
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JP54104061A
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JPS5628765A (en
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Motoaki Shichiri
Ryuzo Kawamori
Yoshimitsu Yamazaki
Sadaji Murata
Mikio Kikuchi
Toyohiko Morishima
Makoto Nomura
Ryuhei Todo
Kosuke Kubota
Yutaka Abe
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Nikkiso Co Ltd
Original Assignee
Nikkiso Co Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、一定のインスリン注入プログラム
に基づくインスリン注入装置を備えた人工膵臓の
改良に関するものであり、殊に所定のインスリン
注入プログラムを作成する演算式のパラメータを
経時的に血糖調節機構の特性の変化に即応して自
動的に変換して血糖値の適応制御を達成する人工
膵臓装置に関するものである。
糖尿病患者などのインスリン分泌機能障害を有
する患者に対し、人工的にインスリンを一定プロ
グラムに基づいて注入する方法および装置は種々
知られている。本出願人も、この種の人工膵臓に
関し、特開昭53−47195号(特公昭58−44382号)
として特許出願を行つた。
従来、糖尿病患者に対するインスリン療法は1
日1回デポ型インスリンを皮下注射することによ
つて行われていることが多い。しかるに、生体内
の血糖値あるいはインスリンの分泌は一定のバイ
オリズムに基づいて変動しているため、1日1回
インスリンを大量投与しても正常の血糖値を維持
することは不可能である。さらに、現在の治療法
では、血糖値の変動幅が大きく、糖尿病性血管病
変の進展を阻止し得ないのが現状である。
そこで、グリコースセンサ等を使用して血糖の
連続測定を行い、得られた血糖値に基づいて適正
なインスリンの注入量を算出し、これらのデータ
に基づいてインスリンを定量ポンプの作用下に所
定の時間間隔をもつて注入する、いわゆるバツチ
方式のインスリン注入量制御方法を採用した人工
膵臓が種々提案されている。
しかしながら、この種の人工膵臓においては、
刻々と変化する血糖値に基づいて過不足なく適量
のインスリンを投与することが困難であつた。
そこで、出願人は、先に出願した前記特公昭58
−44382号において、糖尿病患者に刻々と変化す
る血糖値に速応して外来性のインスリンを注入
し、健常者にみられると同じ糖代謝状態を再現す
るため、特定のプログラムすなわち演算式に基づ
いてインスリンを注入する方法を提案した。すな
わち、所定時刻tにおける、血漿インスリン濃度
IRI(t)を目的変数、血糖値BG(t)(mg/100
ml)および血糖値の変化率ΔBG(t)(mg/100
ml・min)を独立変数とした場合の関係式は、次
式で求められる。
IRI(t)=aBG(t)+bΔBG(t)+c……(1) 但し、a、b、cは常数であつて、各個体に特
有な数値となる。
内因性のインスリン分泌の少ないまたは消失し
た糖尿病患者に、外来性インスリンを静脈内に投
与すると、血漿インスリン濃度IRI(t)とイン
スリン注入量I.I.R.(1分間当りのインスリン注入
量)との関係は次式のようになる。
θ・d IRI(t)/dt=I.I.R.−θ・F・D・IRI(
t)……(2) 但し、IRI(t):血漿インスリン濃度(μU/
ml) θ:インスリンスペース〔体重×15.7/100(ml)〕 D:インスリンの組織へ毎分取込まれる率
(min-1) F:拡散常数(無次元) I.I.R.:インスリン注入量(μU/min) 従つて、前記(1)、(2)式より短時間では測定不能
であるIRI(t)を消去してインスリン注入量を
求めると、次式が得られる。
I.I.R.=Kp・BG(t)+Kd・ΔBG(t)+Kc ……(3) 但し、Kp=F・D・θ・a(比較動作係数) Kd=(a+F・D・b)・θ(微分動作係数) Kc=F・D・θ・c・(基礎インスリン分泌恒
数) このようにして得られた前記(3)式に基づき、こ
の演算を行う演算回路を設け、これに血糖値を持
続的に検出するグルコースセンサと、インスリン
注入装置と、前記演算回路で算出された演算値に
基づいてインスリン注入装置を制御するコントロ
ーラとを夫々接続配置することにより、血漿イン
スリン濃度が常に生理的に適合した条件となるよ
うにインスリンの注入が達成でき、その結果とし
て注入量は従来の皮下注射時の1/2〜1/3となり、
低血糖の発現も認めないという特徴を有する人工
膵臓が提案されたのである。
しかしながら、前述した人工膵臓を、糖尿病各
種病態時、殊に感染症などインスリン抵抗性を示
す場合、逆に内因性インスリン分泌能の存在する
場合やインスリン感受性の高い場合、さらに不安
定型糖尿病のごとくインスリン感受性の変化する
場合などに応用するには、適用一定時間後に血糖
制御能の個体特性を抽出した後、インスリン注入
プログラムのパラメータ(前記(1)〜(3)式に示され
るa、b、c)をマニユアルで変更し、血糖の適
応制御を行う必要がある。しかし、このようにマ
ニユアルで変更することは、ホルモン−代謝動態
の変化が長期に亘る場合その制御操作が極めて面
倒となり、適応性並びに制御性能を一層高めるた
めには自動コントロールできることが要望され
る。そこで、本発明においては、患者の代謝動態
の変化に対処できるよう、インスリン注入プログ
ラムのパラメータを一定のアルゴリズムの下で経
時的にその血糖調節機構の特性の変化に即応して
自動的に変換し、血糖値の適応制御を企図するパ
ラメータ自己変換プログラムを実行する人工膵臓
を提供するものである。
本発明者等は、種々検討を重ねた結果、個体特
性の変化に即応してインスリンを注入するには、
前記(1)式のパラメータa、b、cを変換し、a*
b*、c*を求めるアルゴリズムを作成する必要が
あることから、まず制御目標として健常者にみら
れる血糖応答特性曲線を得るべく、健常者48名に
対し夫々50gおよび100g経口ブドウ糖負荷を行
い、経時的に採血、血糖値を求めたところ、第1
図に示すような結果が得られた。すなわち、第1
図は、血糖値が頂値に達した後の各時点での血糖
値と血糖の変化率を図示したものである。第1図
に示す結果から、例えば、破線で示す一次式関係
式を導くことができる。
ΔBG(t)=−0.0176・BG(t)+1.091 …(4) 従つて、前記(4)式から、ΔBG(t)=0とな血
糖値は60mg/100mlとなる。
次に、このようにして得られた実測値から、80
mg/100mlを血糖制御の目標値として、第1図に
実線で示したように、両者の一次関係式(5)〜(7)を
得た。
ΔBGp(t)=−1.5 〔BG(t)>165〕……(5) ΔBGp(t)=−0.0176・BG(t)+1.408 〔165≧BG(t)≧55〕 ……(6) ΔBGp(t)=0.44 〔55>BG(t) ……(7) 但し、ΔBGp(t):時間(t)における血糖の
1分当りの変化率の目標値 そこで、測定された血糖の変化率ΔBG(t)
と、測定された血糖値BG(t)から、前記式(5)
〜(7)を適用して求まる血糖の変化率の目標値
ΔBGp(t)との差が、一定値L(例えば0.3〜0.5
mg/100ml・min)以上となる時、次式よりa*
b*、c*を求める。
1/SIi=1/SIi-1+〔ΔBG(t)−ΔBGp(t)〕
/W……(8) a*=a/SIi ……(9) b*=b/SIi ……(10) c*=c/SIi ……(11) 但し、SIi:パラメータ変換時のインスリン感
受性指数 SIi-1:パラメータ変換前のインスリン感受性指
数 W:重みの係数 なお、正常血糖制御時はSIi=1とする。
このようにして、適応制御の制御目標を健常者
にみられる血糖応答曲線とし、得られた血糖応答
曲線に基づきΔBG(t)=0となる血糖値を測定
したところ60mg/100mlであることが確認された
が、低血糖発症防止のため血糖値の制御目標を80
mg/100mlとし、血糖の変化率の制御目標
〔ΔBGp(t)〕を健常者の血糖値のバラツキ〔110
±55mg/100ml(M±2SD)〕 を考慮し、血糖値55〜165mg/100mlの間のΔBGp
(t)を健常者の血糖値と血糖の変化率の一次関
係式からΔBGp(t)=−0.0176・BG(t)+1.408
とし、また血糖値55mg/100ml以下の場合を
ΔBGp(t)=0.44とし、さらに血糖値165mg/100
ml以上の場合をΔBGp(t)=−1.5とした結果、
膵摘糖尿病犬や糖尿病患者のケトーシスや糖尿病
性昏睡の血糖制御時に5B〜100B〔Bは基礎イン
スリン注入率で通常225μU/Kg・min〕のインス
リンを少量持続注入した場合の血糖降下率約90
mg/100ml・hrとよく一致することを突き止めた。
そこで、本発明においては、血糖値を連続測定
するグルコースセンサと、測定血糖値に応じてイ
ンスリン注入量を算出する演算回路と、インスリ
ン注入装置と、前記演算回路で算出された演算値
に基づいてインスリン注入装置を制御するコント
ローラとを備えた人工膵臓において、前記演算回
路はインスリン注入量を演算式に基づいて算出す
る算出回路と演算式のパラメータを所定時点で自
己変換する変換回路とを備え、さらに健常者の血
糖応答特性から得られた血糖制御の目標値を定め
る関係式により求められる血糖値の変化率と測定
された血糖値との間の偏差値を検出する回路を備
え、前記偏差値が所定値に達した時点で演算式の
パラメータを前記変換回路で自己変換し、この変
換された演算式に基づき前記算出回路にてインス
リン注入量を算出するよう構成したことを特徴と
する。
本発明において、パラメータの変換を行う場合
に、測定値が制御目標値からどれだけ偏位した場
合非生理的とするか問題になる。統計学的には、
第1図に示す一次関係式を基に、その95%信頼帯
域外の偏位を異常とすべきであるが、そのバラツ
キは大きいためその値を応用すれば個体特性に基
づく一定の制御が困難となる。従つて、血糖の変
化率の目標値ΔBGp(t)と、測定時点の血糖値
に対する変化率ΔBG(t)との差が、0.3〜0.5
mg/100ml・min以上のとき非生理的とし、パラ
メータの変換が行われるよう設定したところ、生
理的血糖応答曲線を得ることができた。
この場合、その個体あるいはある病態時のイン
スリン感受性の変化は、その時点での血糖の変化
率の目標血糖変化率からの偏位すなわち〔ΔBG
(t)−ΔBGp(t)〕としてとらえることができ
る。そこで、健常者にみられる血糖応答曲線の各
時点でのインスリン感受性指数を1とし、〔ΔBG
(t)−ΔBGp(t)〕に一定の重み係数(W)を掛
け、個体のインスリン感受性指数を求め、この指
数を基にインスリン注入パラメータa、b、cを
式(9)〜(11)により変換したところ、前記重み係数W
を0.5〜1.0とすることにより追随性の良い結果を
得ることができ、0.5以下とした場合には過制御
となり、1.0以上の場合には制御が不可能であつ
た。
なお、インスリン注入後のインスリン作用発現
までの時間遅れを見込み、パラメータ変動後、一
定の時間をパラメータ変換の不応時間として約15
〜20分と設定すれば好適である。
以上の操作によつて、パラメータ自己変換プロ
グラムの作動は可能であるが、このプログラムの
機能を充分に発揮させるためには、血糖測定上の
ノイズの処理が問題となつてくる。そこで、i分
前の血糖値BGiの変化態様が双曲線正接によく一
致することを基に、これをフイルタの作成に応用
した。すなわち、次式 但し、k:双曲線正接関数の振幅 ω:あてはめの係数 を最少二乗法でkを変数として回帰計算を行い、
そのバラツキの指標RIが一定値R(mg/100ml)
以下の場合のみパラメータの変換を行うようアル
ゴリズムを作成した。しかし、一定値Rの決定に
は、血糖値測定上のバラツキが血糖値の低い場合
は小さく、高くなると大きくなる点を考慮し、血
糖値で補正する必要がある。そこで、バラツキの
指標RIを次式で設定することにより、血糖値500
mg/100ml付近のバラツキの範囲は、100mg/100
mlのそれの5倍は許容することができる。
前述した、パラメータ自己変換プログラムの作
動に関する各プログラムの機能を要約すれば、ア
ルゴリズムのコンピユータ・フローチヤートとし
て第2図に示され、その内容については後記に詳
述する。
従つて、本発明の別の実施態様としては、個体
の血糖調節能を経時的に把握し、インスリン注入
プログラムのパラメータを一定のアルゴリズム下
で自動的に変換し、血糖制御を行うパラメータ自
己変換プログラムの実行に際し、パラメータの変
換が行われるべき制御目標値との偏位幅を定め、
インスリン注入後のインスリン作用発現までの不
応時間を定め、さらに血糖測定上のノイズを処理
して、いかなる動態変化に対しても血糖の適応制
御を行うことができる人工膵臓装置を提供するに
ある。
次に、本発明の実施例につき添付図面を参照し
ながら以下詳細に説明する。
第3図は、本発明の基本構成を示すもので、イ
ンスリン分泌機能障害のある糖尿病患者または低
血糖症患者10に対し、グルコースセンサ12を
用いて血糖値を測定し、このグルコースセンサ1
2で測定された血糖値信号はコントローラ14に
伝達されるよう構成される。次いで、コントロー
ラ14の出力はインスリン注入量を算出するプロ
グラムが組込まれた演算回路16を作動して、生
体内に注入すべきインスリン量をそれぞれ算出
し、算出されたインスリン量によりコントローラ
14を介してインスリン注入ポンプ18を駆動制
御してインスリン貯槽20から患者10へ適正量
のインスリンを注入するよう構成されている。
以下、第2図のフローチヤートを参照して説明
すれば、本発明の人工膵臓においては、グルコー
スセンサ12で測定された血糖値に基づいて、イ
ンスリン量は次式に基づいて算出される。
I.I.R.=Kp・BG(t)+Kd・ΔBG(t)+Kc ……(3) 但し、Kp=F・D・θ・a(比例動作係数) Kd=(a+F・D・b)・θ(微分動作係数) Kc=F・D・θ・c(基礎インスリン分泌恒数) I.I.R…インスリン注入量(μU/min) θ…インスリンスペース〔体重×15.7/100(ml)〕 D…インスリン組織へ毎分取込まれる率
(min-1) F…拡散常数(無次元) ΔBG(t)…時刻tにおける血糖値の変化率
(mg/100ml・min) a、b、c…患者の病状に特有な常数(パラメー
タ) なお、この場合、基礎インスリン注入率Bは
225μU/Kg・minとした。
また、患者の個体特性の変化に即応してインス
リンを注入するため、前記(3)式のパラメータa、
b、cを次のような条件下において変換する。
(1) 血糖の変化率の制御目標値〔ΔBGp(t)〕の
設定 a 血糖値165mg/100ml以上の場合 ΔBGp(t)=−1.5 ……(5) b 血糖値55〜165mg/100mlの場合 ΔBGp(t)=−0.0176・BG(t)+1.408 …(6) c 血糖値55mg/100ml以下の場合 ΔBGp(t)=0.44 ……(7) (2) 測定値と制御目標値との偏差の設定 |ΔBG(t)−ΔBGp(t)|≧L ……(14) L=0.3〜0.5 この場合に非生理的と判断し、パラメータの
変換を行う (3) ノイズを除去するフイルタの設定 このバラツキの指標RIが一定値R以下の時
は、インスリン注入量(IIR)を算出する演算
式(3)のパラメータ(a、b、cあるいはKp、
Kd、Kc)の変換を行う。
(4) 不応時間の設定 パラメータ変動後、次のパラメータ変換が可
能となるまでの不応時間を15〜20分とする。
次に、前記アルゴリズムをPANAFACOMU−
200ミニ・コンピユータに組込み、パラメータ変
換の妥当性につき膵摘出糖尿病犬を使用した血糖
制御実験例について説明し、これら実験例におい
て基礎インスリン注入率Bは、225μU/Kg・min
とした。
実験例 1 (実験的ケトアシドーシス時の血糖制御) 実験18時間前にインスリン注射と摂食を中止し
た膵摘糖尿病犬に3−OHBA(3−オキシ酪酸;
3−hydroxy butyric acid)を実験5時間に亘
り0.08mM/Kg・min持続注入した。この場合の
血糖応答特性を第4図に示す。この際の血漿3−
OHBAレベルは5.43〜5.95mM/、動脈血PH
7.206であつた。
まず、3−OHBA非注入時、インスリン注入
プログラムのパラメータをa=0.1、b=0.4、c
=0として血糖制御を行つた場合、第4図におい
て破線で示すような血糖応答特性曲線が得ら
れ、この結果血糖値は前値400mg/100mlから除々
に低下し、3時間半後には100mg/100mlに達し
た。また、3−OHBA注入時に前記と同一のイ
ンスリン注入プログラムのパラメータを使用して
血糖制御を行つた場合、第4図において1点鎖線
で示すような血糖応答特性曲線が得られ、この
結果血糖値は5時間後も250〜260mg/100mlと高
値を示しインスリン低抗値を示した。
次いで、自己変換プログラム作動下で血糖制御
を試みたところ、第4図において実線で示すよう
な血糖応答特性曲線が得られた。この場合のイ
ンスリン注入プログラムのパラメータは、a=
0.1、b=0.4、c=0とし、自己変換プログラム
においてL=0.3、W=0.5、R=1.0、RP=20、
ω=0.1と設定した。インスリン注入開始後30分
にパラメータが自動的に変換し、図示したように
実験時間中計4回のパラメータ変換が行われ、イ
ンスリン注入量を増加し、血糖値を3−OHBA
非注入時の場合(血糖応答特性曲線)に近ずけ
ることができた。この場合のSIiは、各時点にお
いて、SI1(30分)=0.55、SI2(60分)=0.42、SI3
(100分)=0.33、SI4(120分)=0.24となり、インス
リン注入プログラムのパラメータ(a=0.1、b
=0.4、C=0)は、各時点において、それぞれ
(a*=0.18、b*=0.73、c*=0)、(a*=0.24、b*
=0.95、c*=0)、(a*=0.31、b*=1.22、c*
0)、(a*=0.41、b*=1.64、c*=0)に変換され
た。また、インスリン注入量を比較すると、3−
OHBA非注入時823×B/5時間に対し、3−
OHBA注入時のインスリン抵抗性を自己変換プ
ログラム作動下で3−OHBA非注入時の血糖応
答特性曲線に近ずけた場合には、2.314×B/
5時間必要であつた。
実験例 2 (負荷時の血糖制御) 前記実験例1と同様に膵摘出糖尿病犬にアドレ
ナリン(エピネフリン;epinephrine)を5時間
に亘り0.1μg/Kg・min持続注入した。この場合
の血糖応答特性を第5図に示す。
まず、アドレナリン非注入時、インスリン注入
プログラムのパラメータをa=0.1、b=0.4、c
=0として血糖制御を行つた場合、第5図におい
て破線で示すような血糖応答性曲線が得られ
た。また、アドレナリン注入時に前記と同一のイ
ンスリン注入プログラムのパラメータを使用して
血糖制御を行つた場合、第5図において1点鎖線
で示すような血糖応答特性曲線が得られ、この
結器、血糖制御は不可能であることが確認され
た。
次いで、自己変換プログラム作動下で血糖制御
を試みたところ、第5図において実線で示すよう
な血糖応答特性曲線が得られた。この場合のイ
ンスリン注入プログラムのパラメータは、a=
0.1、b=0.4、c=0とし、自己変換プログラム
においてL=0.5、W=1、R=1.0、RP=2.0、
ω=0.1と設定した。インスリン注入開始後20分、
さらに80分後にパラメータが自動変換され、血糖
値をアドレナリン非注入時の場合(血糖応答特性
曲線)に近ずけることができた。この場合の
SIiは、各時点において、SI1(20分)=0.66、SI2
(80分)=0.46となり、インスリン注入プログラム
のパラメータ(a=0.1、b=0.4、c=0)は、
各時点において、それぞれ(a*=0.15、b*
0.61、c*=0)、(a*=0.22、b*=0.88、c*=0)
に変換された。この際のインスリン注入量は、ア
ドレナリン非注入時660×B/5時間であるのに
対し、アドレナリン注入時のインスリン抵抗性を
自己変換プログラム作動下で制御した場合には
1.420×B/5時間であつた。
以上の実験例から、インスリン注入開始時のパ
ラメータを、夫々a=0.1、b=0.4、c=0と
し、パラメータ自己変換プログラムをL=0.5、
W=1.0、R=1.0、RP=20、ω=0.1と設定して
おくと、個体(膵摘犬)のインスリン抵抗性の程
度に応じて自動的にパラメータを変換し、インス
リンの注入量を増加し、血糖値を3−OHBAも
しくはアドレナリンの非注入時の血糖値に近ずけ
ることができた。また、このアルゴリズムを応用
することにより、3−OHBA注入時には非注入
時の28倍量、アドレナリン注入時には非注入時の
2.2倍量のインスリン注入量が必要であることが
確認され、インスリン抵抗性の定量的評価が可能
であつた。
以下の実験例は、実験時間中3−OHBAを持
続注入しており、臨床治験と異なるが、ケトン体
が存在すると血糖の低下と共にインスリン感受性
が悪くなりインスリン注入量の増量を必要とし
た。例えば、糖尿病性昏睡のインスリン治療時に
しばしばインスリン抵抗性を認め、少量インスリ
ン注入療法時に少くとも8U/hr.の注入の必要な
ことが知られている。しかし、前記臨床症例で
は、インスリン注入による糖代謝の改善と共にケ
トン体の消失、、PHの是正をみることが常であり、
経過の進行と共に抵抗性が軽減されるのが通例で
ある。従つて、前記実験例の結果は、臨床症例に
おける遷延性ケトーシスの際、血糖値が低下して
いるに拘らずインスリン抵抗性を示し、インスリ
ン量をより大量必要とする成績と良く一致する
が、個体のインスリン感受性は各時点での血糖値
の高さとインスリン注入量とに密接な関係をもつ
ものと考えられる。
前述したところから明らかなように、本発明を
ベツドサイド型人工膵β細胞に組み込まれたイン
スリン注入プログラムに適用し、前記プログラム
のパラメータを一定のアルゴリズム下で経時的に
その血糖調節機構の特性の変化に即応して自己変
換するように構成すれば、パラメータ自己変換
プログラムは、健常者における血糖値と血糖の変
化率の関係から得られる関係式より求められる血
糖制御時の血糖の変化率の目標血糖変化率からの
偏位を個体のインスリン感受性の指標としてとら
え、インスリン注入率を自動的に変化させること
ができ、このようにして得られたパラメータ自
己変換プログラムを膵摘糖尿病犬に3−OHBA
またはアドレナリン持続注入時のインスリン抵抗
性モデルに適応した結果、インスリン抵抗時の血
糖の適応制御が可能であり、さらに、膵摘糖尿
病犬に対する3−OHBAまたはアドレナリン持
続注入時にはインスリン抵抗性を示し、非注入時
と同じ血糖制御を得るには夫々2.8倍量、2.2倍量
のインスリンの注入が必要であることが明らかと
なつた。
従つて、本発明によれば、個体の各時点におけ
るインスリン感受性の変化を指標とし、インスリ
ン注入プログラムのパラメータを自動的に変更
し、血糖の適応制御を行うことができると共に糖
尿病患者のインスリン感受性の定量化への応用は
勿論のこと、各種病態時の血糖調節機構の解明に
も有力な手段となり得る。
以上、本発明の好適な実施例について説明した
が、本実施例においてはパラメータ自己変換プロ
グラムの作成に際し、健常者の血糖値と血糖の変
化率の関係を一次関係式として導出したが、これ
に限定されることなく高次関係式を導出すること
も可能であり、その他本発明の精神を逸脱しない
範囲内において種々の設計変更をなし得ることは
勿論である。
【図面の簡単な説明】
第1図は多数の健常者に対するブドウ糖負荷を
行つた場合の血糖応答特性曲線図、第2図は本発
明を実施するためのパラメータ自己変換プログラ
ム作成フローチヤート、第3図は本発明を実施す
る人工膵臓のブロツク制御回路図、第4図は膵摘
糖尿病犬に本発明に係る人工膵臓を適用して3−
OHBAを注入した場合の血糖応答特性およびイ
ンスリン注入量特性を示す特性曲線図、第5図は
膵摘糖尿病犬に本発明に係る人工膵臓を適用して
アドレナリンを注入した場合の血糖応答特性およ
びインスリン注入量特性を示す特性曲線図であ
る。 10……患者、12……グルコースセンサ、1
4……コントローラ、16……演算回路、18…
…インスリン注入ポンプ、20……インスリン貯
槽。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 血糖値を連続測定するグルコースセンサと、
    測定血糖値に応じてインスリン注入量を算出する
    演算回路と、インスリン注入装置と、前記演算回
    路で算出された演算値に基づいてインスリン注入
    装置を制御するコントローラとを備えた人工膵臓
    装置において、前記演算回路はインスリン注入量
    を演算式に基づいて算出する算出回路と演算式の
    パラメータを所定時点で自己変換する変換回路と
    を備え、さらに健常者の血糖応答特性から得られ
    た血糖制御の目標値を定める関係式により求めら
    れる血糖値の変化率と測定された血糖値との間の
    偏差値を検出する回路を備え、前記偏差値が所定
    値に達した時点で演算式のパラメータを前記変換
    回路で自己変換し、この変換された演算式に基づ
    き前記算出回路にてインスリン注入量を算出する
    よう構成したことを特徴とする人工膵臓装置。 2 演算回路は、次の演算式 I.I.R=Kp・BG(t) +Kd・ΔBG(t)+Kc 但し、Kp=F・D・θ・a(比例動作係数) Kd=(a+F・D・b)・θ(微分動作係数) Kc=F・D・θ・c(基礎インスリン分泌恒数) 〔式中、I.I.R:インスリン注入量(μU/min) BG(t):時刻tにおける血糖値 (mg/100ml) ΔBG(t):時刻tにおける血糖値の変化率 (mg/100ml・min) F:拡散常数 (無次元) D:インスリンの組識へ毎分取込まれる率 (min-1) θ:インスリンスペース [体重×15.7/100(ml)] a、b、c:各個体に特有な常数であつて自己変
    換されるパラメータ〕 に基づいてインスリン注入量を算出することから
    なる特許請求の範囲第1項記載の人工膵臓装置。 3 変換回路は、血糖の変化率の目標値 [ΔBGp(t)]を、 a 血糖値165mg/100ml以上の場合 ΔBGp(t)=−1.5 b 血糖値55〜165mg/100mlの場合 ΔBGp(t)=−0.0176・BG(t)+1.408 c 血糖値55mg/100ml以下の場合 ΔBGp(t)=0.44 とし、測定された血糖値[ΔBG (t)]との間
    に次式 |ΔBG(t)−ΔBGp(t)|≧L L=0.3〜0.5 の関係が成立する時インスリン注入量演算式のパ
    ラメータ(a、b、c)を自己変換することから
    なる特許請求の範囲第2項記載の人工膵臓装置。 4 変換回路は、血糖値のバラツキの指標(RI)
    が次式 RI=√2/BG(t)×100≦R 但し、 〔式中、BGi:時刻i分前の血糖値 k:双曲線正接関数の振幅 ω:あてはめの係数 R:自由に設定する値(例えば1.0)〕 を満足する時インスリン注入量演算式のパラメー
    タ(a、b、c)を自己変換することからなる特
    許請求の範囲第2項記載の人工膵臓装置。 5 演算回路はパラメータ変換後次のパラメータ
    変換数が可能となるまでの不応時間を設定するこ
    とからなる特許請求の範囲第1項記載の人工膵臓
    装置。
JP10406179A 1979-08-17 1979-08-17 Artificial pancreas Granted JPS5628765A (en)

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