JPS6320813B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPS6320813B2 JPS6320813B2 JP54160350A JP16035079A JPS6320813B2 JP S6320813 B2 JPS6320813 B2 JP S6320813B2 JP 54160350 A JP54160350 A JP 54160350A JP 16035079 A JP16035079 A JP 16035079A JP S6320813 B2 JPS6320813 B2 JP S6320813B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- water
- aziridine
- exchange resin
- reaction
- carboxylic acid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
本発明は、DL−セリンの新規な製造法に関す
るものである。 さらに詳しくは、α−ハロゲノ−β−アミノプ
ロピオニトリルまたはその鉱酸塩を水または含水
有機溶媒中でアルカリ金属またはアルカリ土類金
属の水酸化物で処理してアジリジン−2−カルボ
ン酸を生成させ、ついでこの生成物を反応系より
単離することなく、反応液を強酸性型カチオン交
換樹脂に通して、アジリジン−2−カルボン酸を
吸着させ、さらに水洗によつてハロゲンイオンを
除去したのち、該イオン交換樹脂を加熱すること
よりなる新規なDL−セリンの製造法に関するも
のである。 セリンは、α−アミノ酸の一種であり、L−セ
リンがアミノ酸輸液として、またD−セリンが抗
生物質のシクロセリンの原料として有用な化合物
である。また、セリンは飼料用添加剤として将来
的にその伸長が期持されているL−トリプトフア
ンを酵素法により製造する場合の原料としても有
用な化合物である。従来、セリンの製造法に関し
ては多くの方法が提案されているが、原料面、反
応工程数や収率面等で一長一短があり工業的に満
足し得る方法はなかつた。 本発明者等は、α,β−シハロゲノプロピオニ
トリルまたはα−ハロゲノアクリロニトリルとア
ンモニアの反応によつて容易に製造できるα−ハ
ロゲノ−β−アミノプロピオニトリルまたはその
鉱酸塩を原料とし、この化合物からセリンを高収
率に製造する方法を鋭意検討し、その結果、α−
クロロ−β−アミノプロピオニトリルまたはその
鉱酸塩の水溶液を水酸化ナトリウムと加熱処理す
ると、アジリジン−2−カルボン酸ナトリウムを
生成し、この生成物を反応液から単離しなくて
も、アジリジン−2−カルボン酸ナトリウムを含
む反応液を強酸性型カチオン交換樹脂に通すこと
により、アジリジン−2−カルボン酸をイオン交
換樹脂に吸着させ、反応により副生する塩化物を
除去して、そのイオン交換樹脂を湿潤状態で加熱
処理すると、吸着状態でアジリジン−2−カルボ
ン酸がDL−セリンとなり、これを単離すること
によつて高収率でDL−セリンが得られことを見
出し、本発明を完成するに至つた。 すなわち、本発明の方法は、α−ハロゲノ−β
−アミノプロピオニトリルまたはその鉱酸塩を水
または含水有機溶媒中、アルカリ金属またはアル
カリ土類金属の水酸化物にて、必要に応じて加熱
下に処理することによつてアジリジン−2−カル
ボン酸を生成させ、生成したアジリジン−2−カ
ルボン酸を単離することなく、引きつづき反応溶
液を強酸性型カチオン交換樹脂に通して、アジリ
ジン−2−カルボン酸を吸着させ、水洗してハロ
ゲンイオンを除去したのち、該イオン交換樹脂を
湿潤状態、すなわち水の存在下で加熱することに
よつて高収率にDL−セリンを製造する方法であ
る。 従来、アジリジン−2−カルボン酸からDL−
セリンを製造する方法は、アジリジン−2−カル
ボン酸エチルエステルの水酸化リチウムによる加
水分解反応によつて合成したアジリジン−2−カ
ルボン酸リチウム塩を15%硫酸中で加熱処理する
方法(K.D.Gundermann、Chem.Ber.、93、1639
(1960))が知られている。しかし、この方法で
は、硫酸使用量が原料のアジリジン−2−カルボ
ン酸リチウム塩に対して大過剰(約12モル比)を
要し、反応後、生成したDL−セリンを反応系よ
り分離するためには、過剰の硫酸を水酸化カルシ
ウムまたは水酸化バリウムで中和し、硫酸カルシ
ウムまたは硫酸バリウムの形で沈澱させ別分離
する必要があり、工程が煩雑となる欠点を有する
とともに、反応の容積効率も良くない。また、ア
ジリジン−2−カルボン酸の硫酸中での加水分解
によるセリン製造法においては反応系にハロゲン
イオンが共存すると、多量のα−ハロゲノ−β−
アラニンおよびβ−ハロゲノアラニン等の副生を
伴ない、DL−セリンの収率が低下する欠点があ
る。 これに対して本発明の方法は従来全く知られて
いない新規な製法であり、上記の硫酸中での加水
分解法に比較して、工程が著しく簡略化されると
同時に、アジリジン−2−カルボン酸塩の製造時
に副生するハロゲンイオンは容易に除去できるた
め、ほとんど副生物を伴なうこともなく、原料の
α−ハロゲノ−β−アミノプロピオニトリルまた
はその鉱酸塩に対して高収率にDL−セリンが得
られる利点がある。さらに、反応によつて生成し
たDL−セリンの単離は該イオン交換樹脂にアン
モニア水を流してDL−セリンを溶離したのち溶
離液を濃縮乾固するか、あるいは溶離液を濃縮後
等電点晶折するなどの方法で容易に単離すること
ができこのことも本発明の特徴の一つである。 本発明の方法においては、まずα−ハロゲノ−
β−アミノプロピオニトリルまたはその鉱酸塩を
水または含水有機溶媒中でアルカリ金属またはア
ルカリ土類金属の水酸化物で処理してアジリジン
−2−カルボン酸のアルカリまたはアルカリ土類
金属塩を生成させる。 原料として使用するα−ハロゲノ−β−アミノ
プロピオニトリルまたはその鉱酸塩は、α−クロ
ロ−β−アミノプロピオニトリル、α−ブロム−
β−アミノプロピオニトリル、α−クロロ−β−
アミノプロピオニトリル塩酸塩、α−ブロム−β
−アミノプロピオニトリル塩酸塩、α−クロロ−
β−アミノプロピオニトリル硫酸塩またはα−ブ
ロム−β−アミノプロピオニトリル硫酸塩等を挙
げることができる。これらのα−ハロゲノ−β−
アミノプロピオニトリルまたはその鉱酸塩はつぎ
のような方法で製造することができる。すなわ
ち、α,β−ジハロゲノプロピオニトリルまたは
α−ハロゲノアクリロニトリルとアンモニアとを
水または有機溶媒中にて反応させたのち、必要に
応じて水と非混和性の有機溶媒にて反応生成物を
軸出し減圧蒸留すれば遊離のα−ハロゲノ−β−
アミノプロピオニトリルが得られる。また、反応
液または抽出溶液に塩化水素または硫酸を作用さ
せれば、それぞれα−ハロゲノ−β−アミノプロ
ピオニトリル塩酸塩または硫酸塩が得られる。例
えば、α−クロロ−β−アミノプロピオニトリル
塩酸塩は、アンモニアガスをイソプロパノールに
溶解した溶液中に0℃近傍でα−クロロアクリロ
ニトリルを滴下装入し、同温度で2〜4時間反応
させたのち、塩化水素のイソプロパノ−ル溶液を
装入することによつて80%以上の収率で単離でき
る。 本発明の方法で用いられるアルカリ金属または
アルカリ土類金属の水酸化物は、リチウム、ナト
リウム、カリウム、ルビジウム等のアルカリ金属
の水酸化物、またはベリリウム、マグネシウム、
カルシウム、ストロンチウム、バリウム等のアル
カリ土類金属の水酸化物である。具体的には、水
酸化リチウム、水酸ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化ベリリウム、水酸化マグネシウム、水
酸化カルシウムまたは水酸化バリウム等である。 本発明の方法において、アルカリ金属またはア
ルカリ土類金属水酸化物の使用量は、遊離のα−
ハロゲノ−β−アミノプロピオニトリルを原料と
する場合には、原料に対して2当量以上、またα
−ハロゲノ−β−アミノプロピオニトリル鉱酸塩
を原料とする場合には、原料に対して3当量以上
である。この使用量の上限には、特に限定はない
が、著しく過剰に用いる必要はなく、通常、5当
量までの範囲で十分である。 反応は、水または含水有機溶媒中で実施する。
すなわち、水溶液中、または水および水と混和性
の有機溶媒を併用した溶媒中で反応させる。水と
混和性の有機溶媒としては、メタノール、エタノ
ール、n−プロパノール、イソプロパノール、
tert−ブタノール、セロソルブまたはメチルセロ
ソルブ等のアルコール類、アセトン、ジオキサ
ン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホル
ムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドまたは
ジメチルスルホキシド等を挙げることができる。
反応に水と有機溶媒を併用する場合、水と有機溶
媒の比は任意に選ぶことができる。これら溶媒の
使用量は、原料のα−ハロゲノ−β−アミノプロ
ピオニトリルに対して、3〜200倍量、好ましく
は5〜100倍量である。 反応の方法はα−ハロゲノ−β−アミノプロピ
オニトリルまたはその鉱酸塩を水に溶解し、撹拌
しながら該溶液中に前述のアルカリ金属またはア
ルカリ土類金属の水酸物を水溶液の形態でまたは
固形のままで加えたのち0〜100℃、0.5〜50時
間、好ましくは20〜80℃、1〜30時間反応させれ
ばよい。原料およびアルカリの装入順序は、特に
上記方法に限定されるものではなく、アルカリ金
属またはアルカリ土類金属の水酸化物の水溶液ま
たは懸濁液中にα−ハロゲノ−β−アミノプロピ
オニトリルまたはその鉱酸塩を加えてもよい。反
応の終点は薄層クロマトグラフイー等の手段によ
つて容易に知ることができる。 以上の反応によつて生成するアジリジン−2−
カルボン酸は反応に使用したアルカリに対応して
アルカリ金属またはアルカリ土類金属塩の形で溶
液状態で得られる。このアジリジン−2−カルボ
ン酸のアルカリ金属またはアルカリ土類金属塩を
反応系より単離することなく、この反応生成溶液
ついで純水を強酸性型のカチオン交換樹脂に通し
て、アジリジン−2−カルボン酸をイオン交換樹
脂に吸着させ、アジリジン−2−カルボン酸生成
反応で副生するハロゲン化金属のハロゲンイオン
を除去する。その後アジリジン−2−カルボン酸
を吸着したイオン交換樹脂を湿潤状態で加熱する
ことによつて吸着状態でDL−セリンが生成する。 使用する強酸性型のカチオン交換樹脂は、H
型、Na型またはNH4型等いずれの型でもよいが
好ましくはH型で使用する。また、イオン交換樹
脂の基体はゲル型、ポーラス型またはマクロポー
ラス型等あらゆる基体のものを使用することがで
きる。したがつて、強酸性型カチオン交換樹脂で
あればその銘柄は特に限定されるものではない。
また、2銘柄以上の強酸性型カチオン交換樹脂を
併用することも何ら差支えない。イオン交換樹脂
の使用量は本発明の出発原料であるα−ハロゲノ
−β−アミノプロピオニトリルまたはその鉱酸塩
と該化合物より製造されるアジリジン−2−カル
ボン酸水溶液中のアルカリ金属またはアルカリ土
類金属のカチオンならびに反応によつて生成した
アンモニアとの総和量に対して湿潤状態での交換
容量で1当量以上、好ましくは1.2当量以上であ
る。 例えば、1モルのα−クロロ−β−アミノプロ
ピオニトリル塩酸塩を水中、3モルの水酸化ナト
リウムで処理してアジリジン−2−カルボン酸を
製造し、総交換容量が2.2meq/mlの強酸性型カ
チオン交換樹脂を使用する場合には、その樹脂量
は2.3以上、好ましくは2.7以上である。 樹脂量が少ない場合にはアジリジン−2−カル
ボン酸の漏出が起こる。またアジリジン−2−カ
ルボン酸塩の反応生成液を減圧下に濃縮し、折出
したハロゲン化金属を別除去した水溶液を用い
れば、イオン交換樹脂の使用量を減らすことも可
能である。 本発明において、α−ハロゲノ−β−アミノプ
ロピオニトリルまたはその鉱酸塩から製造したア
ジリジン−2−カルボン酸を前述の強酸性型カチ
オン交換樹脂に吸着させるには、通常、該イオン
交換樹脂を充填したカラムに、アジリジン−2−
カルボン酸の生成溶液をアルカリ性のままで通す
か、あるいは硫酸、塩酸等の鉱酸にて該反応液を
中和し、反応液のPHを中性乃至弱酸性にしてから
通すか、いずれの方法でもよい。この際、アジリ
ジン−2−カルボン酸水溶液中のアジリジン−2
−カルボン酸の濃度には特に限定はない。反応に
水と混和性の有機溶媒を併用した場合には、有機
溶媒を含んだままでもよいが、好ましくは、有機
溶媒を留去したのち水溶液の形でイオン交換樹脂
に通すのがよい。アジリジン−2−カルボン酸の
水溶液をイオン交換樹脂に通したのち、さらに、
留出液中にハロゲンイオンが検出されなくなるま
で水洗する。アジリジン−2−カルボン酸を吸着
させたイオン交換樹脂カラム中にハロゲンイオン
が共存すると、引きつづいて行うイオン交換樹脂
の加熱によるセリン製造工程において目的のセリ
ンのほかに、α−ハロゲノ−β−アラニンまたは
β−ハロゲノアラニンの副生を伴い、セリン収率
が低下する。 本発明の方法では、アジリジン−2−カルボン
酸を吸着させハロゲンイオンを除去した強酸性型
カチオン交換樹脂は湿潤状態、すなわち、水の存
在下で加熱する。イオン交換樹脂の加熱方法には
特に限定はなく、例えば加熱された水をイオン交
換樹脂充填カラムに連続して流してもよく、また
イオン交換樹脂を充填したカラムを外部から加熱
してもよい。あるいは、アジリジン−2−カルボ
ン酸を吸着させた該イオン交換樹脂を別の加熱容
器に移し、撹拌下に加熱することもできる。 加熱する条件は40〜120℃、1〜100時間、好ま
しくは50〜100℃、2〜50時間である。反応は40
℃以下の温度、例えば室温でも進行するが、反応
の完結に著しく長時間を要し、、実際的ではない。 本発明の方法において、生成するDL−セリン
はイオン交換樹脂に吸着された状態にある。した
がつて、DL−セリンをイオン交換樹脂から分離
して単離するには、常法により、例えば、アンモ
ニア水で吸着されているDL−セリンを溶離し、
その溶離液を濃縮乾固するか、または溶離を濃縮
したのち、必要に応じて等電点1=PHを調整し
晶折させればよい。 以下、実施例によつて本発明を説明する。 実施例 1 水160g中にα−クロロ−β−アミノプロピオ
ニトリル塩酸塩14.1gを加え溶解した後、撹拌下
に水酸化ナトリウム12.8gを90gの水に溶解した
水溶液を徐々に滴下する。ついで、該反応混合物
を60℃に昇温し60〜65℃で4時間反応させる。 次にこの反応液を冷却し5%の硫酸水溶液で中
和し、強酸性型カチオン交換樹脂LewatitS−100
(Hタイプ)600mlを充填したカラムに通した。さ
らにカラムからの留出液中に塩素イオンが検出さ
れなくなるまで浄留水を通した。その後、アジリ
ジン−2−カルボン酸を吸着した該イオン交換樹
脂カラムに90〜95℃に加熱された熱水を6時間循
環させ反応させる。反応後イオン交換樹脂カラム
を冷却し、3Nのアンモニア水1ならびに蒸留
水1で反応生成物を溶離し、溶離液を濃縮乾固
して10.2g(純度90%)のDL−セリンを得た。
DL−セリン収率は87.4%/(対α−クロロ−β
−アミノプロピオニトリル塩酸塩)であつた。ま
たイソセリン副生率は4%/(対α−クロロ−β
−アミノプロピオニトリル)であつた。 なお、中間段階に生成したアジリジン−2−カ
ルボン酸ナトリウムは高速液体クロマトグラフイ
ーにて分折の結果、その生成率は95.8%/(対α
クロロ−β−アミノプロピオニトリル塩酸塩)で
あつた。 実施例 2〜5 強酸性型カチオン交換樹脂をLewatitS−100の
かわりに他の樹脂にかえ、他は実施例1と同様に
反応を行ない表−1に示す結果を得た。
るものである。 さらに詳しくは、α−ハロゲノ−β−アミノプ
ロピオニトリルまたはその鉱酸塩を水または含水
有機溶媒中でアルカリ金属またはアルカリ土類金
属の水酸化物で処理してアジリジン−2−カルボ
ン酸を生成させ、ついでこの生成物を反応系より
単離することなく、反応液を強酸性型カチオン交
換樹脂に通して、アジリジン−2−カルボン酸を
吸着させ、さらに水洗によつてハロゲンイオンを
除去したのち、該イオン交換樹脂を加熱すること
よりなる新規なDL−セリンの製造法に関するも
のである。 セリンは、α−アミノ酸の一種であり、L−セ
リンがアミノ酸輸液として、またD−セリンが抗
生物質のシクロセリンの原料として有用な化合物
である。また、セリンは飼料用添加剤として将来
的にその伸長が期持されているL−トリプトフア
ンを酵素法により製造する場合の原料としても有
用な化合物である。従来、セリンの製造法に関し
ては多くの方法が提案されているが、原料面、反
応工程数や収率面等で一長一短があり工業的に満
足し得る方法はなかつた。 本発明者等は、α,β−シハロゲノプロピオニ
トリルまたはα−ハロゲノアクリロニトリルとア
ンモニアの反応によつて容易に製造できるα−ハ
ロゲノ−β−アミノプロピオニトリルまたはその
鉱酸塩を原料とし、この化合物からセリンを高収
率に製造する方法を鋭意検討し、その結果、α−
クロロ−β−アミノプロピオニトリルまたはその
鉱酸塩の水溶液を水酸化ナトリウムと加熱処理す
ると、アジリジン−2−カルボン酸ナトリウムを
生成し、この生成物を反応液から単離しなくて
も、アジリジン−2−カルボン酸ナトリウムを含
む反応液を強酸性型カチオン交換樹脂に通すこと
により、アジリジン−2−カルボン酸をイオン交
換樹脂に吸着させ、反応により副生する塩化物を
除去して、そのイオン交換樹脂を湿潤状態で加熱
処理すると、吸着状態でアジリジン−2−カルボ
ン酸がDL−セリンとなり、これを単離すること
によつて高収率でDL−セリンが得られことを見
出し、本発明を完成するに至つた。 すなわち、本発明の方法は、α−ハロゲノ−β
−アミノプロピオニトリルまたはその鉱酸塩を水
または含水有機溶媒中、アルカリ金属またはアル
カリ土類金属の水酸化物にて、必要に応じて加熱
下に処理することによつてアジリジン−2−カル
ボン酸を生成させ、生成したアジリジン−2−カ
ルボン酸を単離することなく、引きつづき反応溶
液を強酸性型カチオン交換樹脂に通して、アジリ
ジン−2−カルボン酸を吸着させ、水洗してハロ
ゲンイオンを除去したのち、該イオン交換樹脂を
湿潤状態、すなわち水の存在下で加熱することに
よつて高収率にDL−セリンを製造する方法であ
る。 従来、アジリジン−2−カルボン酸からDL−
セリンを製造する方法は、アジリジン−2−カル
ボン酸エチルエステルの水酸化リチウムによる加
水分解反応によつて合成したアジリジン−2−カ
ルボン酸リチウム塩を15%硫酸中で加熱処理する
方法(K.D.Gundermann、Chem.Ber.、93、1639
(1960))が知られている。しかし、この方法で
は、硫酸使用量が原料のアジリジン−2−カルボ
ン酸リチウム塩に対して大過剰(約12モル比)を
要し、反応後、生成したDL−セリンを反応系よ
り分離するためには、過剰の硫酸を水酸化カルシ
ウムまたは水酸化バリウムで中和し、硫酸カルシ
ウムまたは硫酸バリウムの形で沈澱させ別分離
する必要があり、工程が煩雑となる欠点を有する
とともに、反応の容積効率も良くない。また、ア
ジリジン−2−カルボン酸の硫酸中での加水分解
によるセリン製造法においては反応系にハロゲン
イオンが共存すると、多量のα−ハロゲノ−β−
アラニンおよびβ−ハロゲノアラニン等の副生を
伴ない、DL−セリンの収率が低下する欠点があ
る。 これに対して本発明の方法は従来全く知られて
いない新規な製法であり、上記の硫酸中での加水
分解法に比較して、工程が著しく簡略化されると
同時に、アジリジン−2−カルボン酸塩の製造時
に副生するハロゲンイオンは容易に除去できるた
め、ほとんど副生物を伴なうこともなく、原料の
α−ハロゲノ−β−アミノプロピオニトリルまた
はその鉱酸塩に対して高収率にDL−セリンが得
られる利点がある。さらに、反応によつて生成し
たDL−セリンの単離は該イオン交換樹脂にアン
モニア水を流してDL−セリンを溶離したのち溶
離液を濃縮乾固するか、あるいは溶離液を濃縮後
等電点晶折するなどの方法で容易に単離すること
ができこのことも本発明の特徴の一つである。 本発明の方法においては、まずα−ハロゲノ−
β−アミノプロピオニトリルまたはその鉱酸塩を
水または含水有機溶媒中でアルカリ金属またはア
ルカリ土類金属の水酸化物で処理してアジリジン
−2−カルボン酸のアルカリまたはアルカリ土類
金属塩を生成させる。 原料として使用するα−ハロゲノ−β−アミノ
プロピオニトリルまたはその鉱酸塩は、α−クロ
ロ−β−アミノプロピオニトリル、α−ブロム−
β−アミノプロピオニトリル、α−クロロ−β−
アミノプロピオニトリル塩酸塩、α−ブロム−β
−アミノプロピオニトリル塩酸塩、α−クロロ−
β−アミノプロピオニトリル硫酸塩またはα−ブ
ロム−β−アミノプロピオニトリル硫酸塩等を挙
げることができる。これらのα−ハロゲノ−β−
アミノプロピオニトリルまたはその鉱酸塩はつぎ
のような方法で製造することができる。すなわ
ち、α,β−ジハロゲノプロピオニトリルまたは
α−ハロゲノアクリロニトリルとアンモニアとを
水または有機溶媒中にて反応させたのち、必要に
応じて水と非混和性の有機溶媒にて反応生成物を
軸出し減圧蒸留すれば遊離のα−ハロゲノ−β−
アミノプロピオニトリルが得られる。また、反応
液または抽出溶液に塩化水素または硫酸を作用さ
せれば、それぞれα−ハロゲノ−β−アミノプロ
ピオニトリル塩酸塩または硫酸塩が得られる。例
えば、α−クロロ−β−アミノプロピオニトリル
塩酸塩は、アンモニアガスをイソプロパノールに
溶解した溶液中に0℃近傍でα−クロロアクリロ
ニトリルを滴下装入し、同温度で2〜4時間反応
させたのち、塩化水素のイソプロパノ−ル溶液を
装入することによつて80%以上の収率で単離でき
る。 本発明の方法で用いられるアルカリ金属または
アルカリ土類金属の水酸化物は、リチウム、ナト
リウム、カリウム、ルビジウム等のアルカリ金属
の水酸化物、またはベリリウム、マグネシウム、
カルシウム、ストロンチウム、バリウム等のアル
カリ土類金属の水酸化物である。具体的には、水
酸化リチウム、水酸ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化ベリリウム、水酸化マグネシウム、水
酸化カルシウムまたは水酸化バリウム等である。 本発明の方法において、アルカリ金属またはア
ルカリ土類金属水酸化物の使用量は、遊離のα−
ハロゲノ−β−アミノプロピオニトリルを原料と
する場合には、原料に対して2当量以上、またα
−ハロゲノ−β−アミノプロピオニトリル鉱酸塩
を原料とする場合には、原料に対して3当量以上
である。この使用量の上限には、特に限定はない
が、著しく過剰に用いる必要はなく、通常、5当
量までの範囲で十分である。 反応は、水または含水有機溶媒中で実施する。
すなわち、水溶液中、または水および水と混和性
の有機溶媒を併用した溶媒中で反応させる。水と
混和性の有機溶媒としては、メタノール、エタノ
ール、n−プロパノール、イソプロパノール、
tert−ブタノール、セロソルブまたはメチルセロ
ソルブ等のアルコール類、アセトン、ジオキサ
ン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホル
ムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドまたは
ジメチルスルホキシド等を挙げることができる。
反応に水と有機溶媒を併用する場合、水と有機溶
媒の比は任意に選ぶことができる。これら溶媒の
使用量は、原料のα−ハロゲノ−β−アミノプロ
ピオニトリルに対して、3〜200倍量、好ましく
は5〜100倍量である。 反応の方法はα−ハロゲノ−β−アミノプロピ
オニトリルまたはその鉱酸塩を水に溶解し、撹拌
しながら該溶液中に前述のアルカリ金属またはア
ルカリ土類金属の水酸物を水溶液の形態でまたは
固形のままで加えたのち0〜100℃、0.5〜50時
間、好ましくは20〜80℃、1〜30時間反応させれ
ばよい。原料およびアルカリの装入順序は、特に
上記方法に限定されるものではなく、アルカリ金
属またはアルカリ土類金属の水酸化物の水溶液ま
たは懸濁液中にα−ハロゲノ−β−アミノプロピ
オニトリルまたはその鉱酸塩を加えてもよい。反
応の終点は薄層クロマトグラフイー等の手段によ
つて容易に知ることができる。 以上の反応によつて生成するアジリジン−2−
カルボン酸は反応に使用したアルカリに対応して
アルカリ金属またはアルカリ土類金属塩の形で溶
液状態で得られる。このアジリジン−2−カルボ
ン酸のアルカリ金属またはアルカリ土類金属塩を
反応系より単離することなく、この反応生成溶液
ついで純水を強酸性型のカチオン交換樹脂に通し
て、アジリジン−2−カルボン酸をイオン交換樹
脂に吸着させ、アジリジン−2−カルボン酸生成
反応で副生するハロゲン化金属のハロゲンイオン
を除去する。その後アジリジン−2−カルボン酸
を吸着したイオン交換樹脂を湿潤状態で加熱する
ことによつて吸着状態でDL−セリンが生成する。 使用する強酸性型のカチオン交換樹脂は、H
型、Na型またはNH4型等いずれの型でもよいが
好ましくはH型で使用する。また、イオン交換樹
脂の基体はゲル型、ポーラス型またはマクロポー
ラス型等あらゆる基体のものを使用することがで
きる。したがつて、強酸性型カチオン交換樹脂で
あればその銘柄は特に限定されるものではない。
また、2銘柄以上の強酸性型カチオン交換樹脂を
併用することも何ら差支えない。イオン交換樹脂
の使用量は本発明の出発原料であるα−ハロゲノ
−β−アミノプロピオニトリルまたはその鉱酸塩
と該化合物より製造されるアジリジン−2−カル
ボン酸水溶液中のアルカリ金属またはアルカリ土
類金属のカチオンならびに反応によつて生成した
アンモニアとの総和量に対して湿潤状態での交換
容量で1当量以上、好ましくは1.2当量以上であ
る。 例えば、1モルのα−クロロ−β−アミノプロ
ピオニトリル塩酸塩を水中、3モルの水酸化ナト
リウムで処理してアジリジン−2−カルボン酸を
製造し、総交換容量が2.2meq/mlの強酸性型カ
チオン交換樹脂を使用する場合には、その樹脂量
は2.3以上、好ましくは2.7以上である。 樹脂量が少ない場合にはアジリジン−2−カル
ボン酸の漏出が起こる。またアジリジン−2−カ
ルボン酸塩の反応生成液を減圧下に濃縮し、折出
したハロゲン化金属を別除去した水溶液を用い
れば、イオン交換樹脂の使用量を減らすことも可
能である。 本発明において、α−ハロゲノ−β−アミノプ
ロピオニトリルまたはその鉱酸塩から製造したア
ジリジン−2−カルボン酸を前述の強酸性型カチ
オン交換樹脂に吸着させるには、通常、該イオン
交換樹脂を充填したカラムに、アジリジン−2−
カルボン酸の生成溶液をアルカリ性のままで通す
か、あるいは硫酸、塩酸等の鉱酸にて該反応液を
中和し、反応液のPHを中性乃至弱酸性にしてから
通すか、いずれの方法でもよい。この際、アジリ
ジン−2−カルボン酸水溶液中のアジリジン−2
−カルボン酸の濃度には特に限定はない。反応に
水と混和性の有機溶媒を併用した場合には、有機
溶媒を含んだままでもよいが、好ましくは、有機
溶媒を留去したのち水溶液の形でイオン交換樹脂
に通すのがよい。アジリジン−2−カルボン酸の
水溶液をイオン交換樹脂に通したのち、さらに、
留出液中にハロゲンイオンが検出されなくなるま
で水洗する。アジリジン−2−カルボン酸を吸着
させたイオン交換樹脂カラム中にハロゲンイオン
が共存すると、引きつづいて行うイオン交換樹脂
の加熱によるセリン製造工程において目的のセリ
ンのほかに、α−ハロゲノ−β−アラニンまたは
β−ハロゲノアラニンの副生を伴い、セリン収率
が低下する。 本発明の方法では、アジリジン−2−カルボン
酸を吸着させハロゲンイオンを除去した強酸性型
カチオン交換樹脂は湿潤状態、すなわち、水の存
在下で加熱する。イオン交換樹脂の加熱方法には
特に限定はなく、例えば加熱された水をイオン交
換樹脂充填カラムに連続して流してもよく、また
イオン交換樹脂を充填したカラムを外部から加熱
してもよい。あるいは、アジリジン−2−カルボ
ン酸を吸着させた該イオン交換樹脂を別の加熱容
器に移し、撹拌下に加熱することもできる。 加熱する条件は40〜120℃、1〜100時間、好ま
しくは50〜100℃、2〜50時間である。反応は40
℃以下の温度、例えば室温でも進行するが、反応
の完結に著しく長時間を要し、、実際的ではない。 本発明の方法において、生成するDL−セリン
はイオン交換樹脂に吸着された状態にある。した
がつて、DL−セリンをイオン交換樹脂から分離
して単離するには、常法により、例えば、アンモ
ニア水で吸着されているDL−セリンを溶離し、
その溶離液を濃縮乾固するか、または溶離を濃縮
したのち、必要に応じて等電点1=PHを調整し
晶折させればよい。 以下、実施例によつて本発明を説明する。 実施例 1 水160g中にα−クロロ−β−アミノプロピオ
ニトリル塩酸塩14.1gを加え溶解した後、撹拌下
に水酸化ナトリウム12.8gを90gの水に溶解した
水溶液を徐々に滴下する。ついで、該反応混合物
を60℃に昇温し60〜65℃で4時間反応させる。 次にこの反応液を冷却し5%の硫酸水溶液で中
和し、強酸性型カチオン交換樹脂LewatitS−100
(Hタイプ)600mlを充填したカラムに通した。さ
らにカラムからの留出液中に塩素イオンが検出さ
れなくなるまで浄留水を通した。その後、アジリ
ジン−2−カルボン酸を吸着した該イオン交換樹
脂カラムに90〜95℃に加熱された熱水を6時間循
環させ反応させる。反応後イオン交換樹脂カラム
を冷却し、3Nのアンモニア水1ならびに蒸留
水1で反応生成物を溶離し、溶離液を濃縮乾固
して10.2g(純度90%)のDL−セリンを得た。
DL−セリン収率は87.4%/(対α−クロロ−β
−アミノプロピオニトリル塩酸塩)であつた。ま
たイソセリン副生率は4%/(対α−クロロ−β
−アミノプロピオニトリル)であつた。 なお、中間段階に生成したアジリジン−2−カ
ルボン酸ナトリウムは高速液体クロマトグラフイ
ーにて分折の結果、その生成率は95.8%/(対α
クロロ−β−アミノプロピオニトリル塩酸塩)で
あつた。 実施例 2〜5 強酸性型カチオン交換樹脂をLewatitS−100の
かわりに他の樹脂にかえ、他は実施例1と同様に
反応を行ない表−1に示す結果を得た。
【表】
実施例 6
実施例1において、α−クロロ−β−アミノプ
ロピオニトリル塩酸塩のかわりにα−クロロ−β
−アミノプロピオニトリル硫酸塩15.4gを用い、
また水酸化ナトリウムのかわりに水酸化カリウム
22.4gを用い、他は実施例1と同様に反応を行な
い、10.3g(純度90.3%)のDL−セリンを得た。
収率88.6%/(対α−クロロ−β−アミノプロピ
オニトリル硫酸塩) 実施例 7 遊離のα−クロロ−β−アミノプロピオニトリ
ル10.5gを水100gに加え、さらに8.8gの水酸化
リチウムを水80gに溶解した水溶液を滴下し、室
温で24時間反応させる。 得られた反応液を強酸性型カチオン交換樹脂
LewatitS−100(H型)400mlに通し、さらに留出
液中に塩素イオンが検出されなくなるまで蒸留水
で洗浄する。その後、該イオン交換樹脂を500ml
のフラスコに移し、撹拌しながら50〜60℃で20時
間反応させる。反応後イオン交換樹脂を滴下ロー
トに充填し、3Nアンモニア水800mlならびに蒸留
水800mlで溶離し、溶離液を濃縮乾固することに
よつて10.2g(純度92%)のDL−セリンを得た。
収率89.4%/対α−クロロ−β−アミノプロピオ
ニトリル。 実施例 8 水160g中にα−クロロ−β−アミノプロピオ
ニトリル塩酸塩14.1gを加え、溶解したのち撹拌
下に12gの水酸化カルシウムを除々に加える。つ
いで60℃に昇温し60〜65℃で8時間反応させる。
反応後過剰の水酸化カルシウムを別除去した反
応液を実施例1と同様にして強酸性型カチオン交
換樹脂LewatitS−100(H型)600mlに吸着、塩素
イオンを除去したのち、80〜90℃の熱水を10時間
循環させる。その後3Nのアンモニア水1なら
びに蒸留水1で溶離し、溶離液を減圧下に濃縮
乾固することによつて10.4g(純度90.5%)のDL
−セリンを得た。収率89.6%/対α−クロロ−β
−アミノプロピオニトリル塩酸塩 実施例 9 水160g中にα−クロロ−3−アミノプロピオ
ニトリル塩酸塩14.1gを加え溶解したのち撹拌下
に水酸化ナトリウム12.8gを90gの水に溶解した
水溶液を徐々に滴下した。ついで反応混合物を60
℃に昇温し60〜65℃で4時間反応させた。 次にこの反応液を冷却し、強酸性型カチオン交
換樹脂LewatitS−100(H型)600mlを充填したカ
ラムに通し、さらに純水600mlを流してアジリジ
ン−2−カルボンをイオン交換樹脂に吸着させ
た。その後該イオン交換樹脂カラムに70〜75℃に
加熱された温水を8時間循環させて反応させた。
反応後イオン交換樹脂カラムを冷却し、3Nアン
モニア水1ならびに蒸留水1で反応生成物を
溶離し、溶離液は減圧下に液量が約30gになるま
で濃縮した。その後濃塩酸でPHを5.6に調整し5
℃に冷却し、折出している結晶を過し、少量の
冷水で洗浄してから真空乾燥することによつて
7.8gのDL−セリンの白色結晶を得た。高速液体
クロマトグラフイーでの純度分折の結果、純度
98.8%であつた。
ロピオニトリル塩酸塩のかわりにα−クロロ−β
−アミノプロピオニトリル硫酸塩15.4gを用い、
また水酸化ナトリウムのかわりに水酸化カリウム
22.4gを用い、他は実施例1と同様に反応を行な
い、10.3g(純度90.3%)のDL−セリンを得た。
収率88.6%/(対α−クロロ−β−アミノプロピ
オニトリル硫酸塩) 実施例 7 遊離のα−クロロ−β−アミノプロピオニトリ
ル10.5gを水100gに加え、さらに8.8gの水酸化
リチウムを水80gに溶解した水溶液を滴下し、室
温で24時間反応させる。 得られた反応液を強酸性型カチオン交換樹脂
LewatitS−100(H型)400mlに通し、さらに留出
液中に塩素イオンが検出されなくなるまで蒸留水
で洗浄する。その後、該イオン交換樹脂を500ml
のフラスコに移し、撹拌しながら50〜60℃で20時
間反応させる。反応後イオン交換樹脂を滴下ロー
トに充填し、3Nアンモニア水800mlならびに蒸留
水800mlで溶離し、溶離液を濃縮乾固することに
よつて10.2g(純度92%)のDL−セリンを得た。
収率89.4%/対α−クロロ−β−アミノプロピオ
ニトリル。 実施例 8 水160g中にα−クロロ−β−アミノプロピオ
ニトリル塩酸塩14.1gを加え、溶解したのち撹拌
下に12gの水酸化カルシウムを除々に加える。つ
いで60℃に昇温し60〜65℃で8時間反応させる。
反応後過剰の水酸化カルシウムを別除去した反
応液を実施例1と同様にして強酸性型カチオン交
換樹脂LewatitS−100(H型)600mlに吸着、塩素
イオンを除去したのち、80〜90℃の熱水を10時間
循環させる。その後3Nのアンモニア水1なら
びに蒸留水1で溶離し、溶離液を減圧下に濃縮
乾固することによつて10.4g(純度90.5%)のDL
−セリンを得た。収率89.6%/対α−クロロ−β
−アミノプロピオニトリル塩酸塩 実施例 9 水160g中にα−クロロ−3−アミノプロピオ
ニトリル塩酸塩14.1gを加え溶解したのち撹拌下
に水酸化ナトリウム12.8gを90gの水に溶解した
水溶液を徐々に滴下した。ついで反応混合物を60
℃に昇温し60〜65℃で4時間反応させた。 次にこの反応液を冷却し、強酸性型カチオン交
換樹脂LewatitS−100(H型)600mlを充填したカ
ラムに通し、さらに純水600mlを流してアジリジ
ン−2−カルボンをイオン交換樹脂に吸着させ
た。その後該イオン交換樹脂カラムに70〜75℃に
加熱された温水を8時間循環させて反応させた。
反応後イオン交換樹脂カラムを冷却し、3Nアン
モニア水1ならびに蒸留水1で反応生成物を
溶離し、溶離液は減圧下に液量が約30gになるま
で濃縮した。その後濃塩酸でPHを5.6に調整し5
℃に冷却し、折出している結晶を過し、少量の
冷水で洗浄してから真空乾燥することによつて
7.8gのDL−セリンの白色結晶を得た。高速液体
クロマトグラフイーでの純度分折の結果、純度
98.8%であつた。
Claims (1)
- 1 強酸性カチオン交換樹脂に吸着させたアジリ
ジン−2−カルボン酸を水の存在下に加熱して
DL−セリンを製造する方法において、α−ハロ
ゲノ−β−アミノプロピオニトリルまたはその鉱
酸塩を水または含水有機溶媒中、アルカリ金属ま
たはアルカリ土類金属の水酸化物で処理してアジ
リジン−2−カルボン酸のアルカリ金属またはア
ルカリ土類金属塩を生成させ、得られた反応液つ
いで水を強酸性カチオン交換樹脂に通してアジリ
ジン−2−カルボン酸を吸着させ、ハロゲンイオ
ンを除去したのちイオン交換樹脂を水の存在下に
加熱することを特徴とするDL−セリンの製造法。
Priority Applications (9)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16035079A JPS5683455A (en) | 1979-12-12 | 1979-12-12 | Preparation of dl-serine |
| US06/212,102 US4304933A (en) | 1979-12-10 | 1980-12-02 | Production of DL-serine |
| EP80304440A EP0030475B1 (en) | 1979-12-10 | 1980-12-09 | Process for producing solutions of aziridine-2-carboxylic acid salts |
| DE8080304440T DE3067054D1 (en) | 1979-12-10 | 1980-12-09 | Process for producing solutions of aziridine-2-carboxylic acid salts |
| MX10181780U MX7073E (es) | 1979-12-10 | 1980-12-09 | Procedimiento mejorado para producir dl-serina |
| EP19800304439 EP0030474B1 (en) | 1979-12-10 | 1980-12-09 | Process for the production of dl-serines |
| DE8080304439T DE3061695D1 (en) | 1979-12-10 | 1980-12-09 | Process for the production of dl-serines |
| CA000366383A CA1145359A (en) | 1979-12-10 | 1980-12-09 | Production of dl-serine |
| AU65263/80A AU542947B2 (en) | 1979-12-10 | 1980-12-10 | D-l serine |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16035079A JPS5683455A (en) | 1979-12-12 | 1979-12-12 | Preparation of dl-serine |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5683455A JPS5683455A (en) | 1981-07-08 |
| JPS6320813B2 true JPS6320813B2 (ja) | 1988-04-30 |
Family
ID=15713072
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16035079A Granted JPS5683455A (en) | 1979-12-10 | 1979-12-12 | Preparation of dl-serine |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5683455A (ja) |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS54159250A (en) * | 1978-06-07 | 1979-12-15 | Motoyoshi Kanasugi | Water content sensing telemeter system |
-
1979
- 1979-12-12 JP JP16035079A patent/JPS5683455A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5683455A (en) | 1981-07-08 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US8859761B2 (en) | Refining process of Cefamandole sodium | |
| CN108299322B (zh) | 一种制备钆布醇的方法 | |
| KR890001010B1 (ko) | 세프트아지딤의 회수방법 | |
| CN101627017B (zh) | 用于制造维生素b1前体的方法 | |
| JPS6320813B2 (ja) | ||
| KR20190088793A (ko) | 칼코부트롤의 제조방법 | |
| EP0030474B1 (en) | Process for the production of dl-serines | |
| US3972921A (en) | Synthesis of racemic 2-deutero-3-fluoro-alanine and its salts | |
| US4304933A (en) | Production of DL-serine | |
| KR860001885B1 (ko) | β-히드록시 아미노산의 제조법 | |
| CN108117565B (zh) | 一种固相合成头孢噻肟的方法 | |
| IL99263A (en) | Preparation of crystalline 7-amino-3(5-carboxymethyl-4-methyl-1,3-thiazol-2-ylthiomethyl)-ceph-3-em-4-carboxylic acid | |
| KR840000280B1 (ko) | Dl-세린의 제조방법 | |
| JPS6258347B2 (ja) | ||
| US4149012A (en) | Synthesis of racemic 3-fluoro-alanine and its salts | |
| JPH0134217B2 (ja) | ||
| US4393000A (en) | Cyclization process for producing aziridine-2-carboxylic acid or its salts | |
| JPH0134216B2 (ja) | ||
| JPS62126163A (ja) | 新規な光学活性アルキルチオニンスルホキシイミン及びその製造法 | |
| JPS5846064A (ja) | ラセミ化合物s−(カルボキシメチル)−(rs)−システインの分割法 | |
| Krysin et al. | Preparation of hydrazides of amino acids and peptides | |
| KR820001460B1 (ko) | L-카르니틴아마이드 및 d-카르니틴아마이드의 d-캄포레이트 제조방법 | |
| CN115073314A (zh) | 一种仲碳类甘氨酸的合成方法 | |
| JPWO2003074470A1 (ja) | tert−ロイシンの製造方法 | |
| JPS6348262A (ja) | 活性炭に吸着したl−トリプトフアンの溶離方法 |