JPS634878B2 - - Google Patents
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- JPS634878B2 JPS634878B2 JP12348183A JP12348183A JPS634878B2 JP S634878 B2 JPS634878 B2 JP S634878B2 JP 12348183 A JP12348183 A JP 12348183A JP 12348183 A JP12348183 A JP 12348183A JP S634878 B2 JPS634878 B2 JP S634878B2
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本発明は固体潤滑剤として好適な改質フツ化黒
鉛に関する。更に詳細には、本発明は、フツ化黒
鉛(以下“GF”で表わす)とアミンを反応させ
ることにより、該フツ化黒鉛の一部を分解させて
得られる、潤滑特性の向上した改質フツ化黒鉛
(以下“改質GF”で表わす)潤滑剤に関する。 GFは固体粉末であつて特異な潤滑性、撥水撥
油性を有し、耐薬品性もすぐれていることから、
固体潤滑剤、防濡剤、防汚剤、撥水撥油性などと
して使用されている。 一方、電池活物質としても有用であり、電池の
保存性が良好な高エネルギー密度の一次電池を与
えることがよく知られている。このようにGFは
広範な分野で工業的に高く評価されており、さら
に今後、より多くの分野で応用開発の期待できる
化合物である。 GFの一つには(CF)oで表わされるポリモノカ
ーボンモノフルオライドがあり、これは上述した
ように電池活物質として有用であることはよく知
られている(特公昭48−25565号明細書参照)。
(CF)oは、例えば石油コークスなどのような非晶
質炭素材料とフツ素を約200℃〜約450℃で反応さ
せるか又は、天然あるいは人造黒鉛のような結晶
性炭素材料とフツ素を約500℃〜約630℃で反応さ
せて得られる。更に別のGFとしては、渡辺等に
よつて発見された(C2F)oで表わされるポリジカ
ーボンモノフルオライドがある。(C2F)oは比較
的高収率で安価に得られる。この(C2F)oは、特
開昭53−102893号明細書及び米国再発行特許第
Re30667号明細書に詳述されているように、黒鉛
材料を100〜760mmHgのフツ素圧下において、300
〜500℃で加熱することによつて得られる。
(C2F)oの製造に用いられる黒鉛材料としては、
天然黒鉛、人造黒鉛、キツシユ黒鉛、熱分解黒鉛
又はそれらの混合物を用いることができる。結晶
構造を持つ(C2F)oは格子構造をなす層が層間距
離約9.0Åで積み重なつた積層構造であり、約6
Åの層間距離を有する(CF)oの結晶構造とは異
なつている。又、各層中の各炭素が(CF)oの場
合各1個のフツ素原子に結合しているのに対し、
(C2F)oの場合各層中の炭素は1つおきに1個の
フツ素と結合している。しかし(CF)oと(C2F)o
のどちらにもその化合物の炭素六角網目層の末端
には周辺基としてCF2基及びCF3基が存在する。
従つて黒鉛が完全にフツ素化された場合、(CF)o
及び(C2F)oのF/C比は各々0.5以上及び1.0以上と
なる。周辺のCF2及びCF3基に帰因する過剰フツ
素量は、GF結晶のa、b軸方向の結晶のサイズ
が小さくなる程多くなる〔ジヤーナル・オブ・ア
メリカン・ケミカル・ソサイエテイー、101巻、
3832頁1979年(J.Amer.Chem.Soc、101、3832
(1979))参照〕。以上から分かるように、反応条
件及び炭素材料の結晶性又は種類に応じて(CF)
o、(C2F)o又はその混合物が得られる。又、これ
らのGF中に未反応炭素材料を残すこともできる。 上述から明らかな通り炭素材料のフツ素化によ
つて生成するGFの組成は反応温度及び炭素材料
の種類又は結晶性に依存してくる。(CF)oは石油
コークスのような非晶質炭素材料とフツ素を約
200℃〜約450℃で反応させて得られ、(CF)o又は
(CF)o及び(C2F)oからなる(CF)orichの組成物
は天然及び人造黒鉛のような結晶性炭素材料を約
500℃〜約630℃で反応させて得られる。フツ素化
反応を630℃以下で行なうのは、(CF)oの分解が
630℃を越えると促進されるということに、又そ
のような高温においてもフツ素による腐食に耐え
得るような反応容器の材料がないためである。
(CF)o化合物は様々な結晶度のものが得られるが
高い結晶度のものは白色固体である。一方、
(C2F)o、又は(C2F)o及び(CF)oからなる
(C2F)orichの混合物は天然及び人造黒鉛などのよ
うな結晶性炭素材料とフツ素を約300℃〜約500℃
で反応させて得られる。(C2F)oの色はその生成
された状態の下では、黒色であるが、最高600℃
までの熱処理により黒色から灰色そして白色へと
変化し、結晶度も増加する。天然黒鉛を出発物質
とした場合、フツ素化反応を約500℃を越える温
度で行なうと生成GFは(CF)orichとなり、一方、
最高約500℃までの温度でフツ素化を行なうと生
成GFは(C2F)orichとなる。すなわち反応温度が
高い程生成物の(CF)o含量が増え、反応温度が
低い程生成物の(C2F)o含量が増加する。同様の
ことが人造黒鉛を出発物質として用いた場合にも
言える。しかし人造黒鉛を用いた場合には(CF)
orich又は(C2F)orichになる境界温度は約500℃
ではなく約470℃である。反応時間は臨界的では
ない。もし炭素材料を完全にフツ素化しようとす
る場合には、生成GFの重量増加が認められなく
なるまでフツ素化反応を続ければよい。 固体粉末であるGFは上記したように(CF)o又
は(C2F)oで表わされるものが知られているが、
報文によつては(CEx)oと書かれている。また
GFは前述したような広範な分野で有用なもので
あるがGFの特徴である低表面エネルギー性がか
えつて分野によつては撥水撥油性が強過ぎるので
欠点となる場合がある。例えばプラスチツク成型
品などにGFを添加してその成型品の潤滑性を向
上させ摩耗を防ぐような用途にGFを用いる場合、
GFと樹脂との相溶性が悪いため出来た成型品の
強度が弱くなり又成型加工性が乏しいという欠点
がある。更に又一般の潤滑油にGFを混ぜて使う
場合にも、GFと潤滑油とのなじみが悪く分散性
が乏しいためGFが沈殿しやすいなどの欠点もあ
る。 本発明者らは、GFを改質し、撥水撥油性を低
下させて樹脂等との相溶性を向上させる目的で、
GFとアミンを反応させ、GFの一部、例えば表面
を分解させることを試みたところ、驚くべきこと
に予想された撥水、撥油性を低下させる効果以外
に、このように簡便な方法で処理されたGFは処
理前のGFと比べて潤滑特性が著しく向上するこ
とを見い出し本発明を完成するに至つた。 従つて、本発明の一つの目的は、潤滑特性の優
れた改質フツ化黒鉛を提供することである。 本発明の他の目的は、樹脂等との相溶性の向上
した改質フツ化黒鉛を提供することである。 前記及び、他の諸目的、諸特徴及び諸利益は、
次の詳細な記述より明らかになろう。 本発明によれば、フツ化黒鉛とアミンを反応さ
せ、該フツ化黒鉛の一部を分解させて得られる改
質フツ化黒鉛が提供される。 本発明の改質フツ化黒鉛は、GFをアミン溶液
に撹拌等の手段で分散させ、該フツ化黒鉛の一部
を溶解させて得られる。 本発明で言うフツ化黒鉛(GF)とは、前述し
た(CF)o及び(C2F)o等一般にフツ化黒鉛と呼ば
れているすべてのものに適用され、(CF)o又は
(C2F)o単独でもそれらの混合物でも、更に、未
反応炭素材料が残つているものでもよい。 本発明に用いられるGFの粒径に制限はないが
一般的には0.01μ〜100μのものが用いられる。 本発明の改質フツ化黒鉛は、アミンと反応させ
ることによりフツ化黒鉛を分解率(後述)0.01〜
50%の範囲で分解して得られるものが好ましい。
分解率が0.01%未満では本発明の効果は小さく又
50%を越えるとフツ化黒鉛を分解させるのに時間
がかかり効率的でない上、潤滑特性の性能が低下
するので好ましくない。本発明の改質フツ化黒鉛
の分解率の更に好ましい範囲は0.1〜10%である。
なお、反応温度は使用する反応分散媒が液体を維
持する温度範囲であればよく通常は5℃から100
℃、好ましくは室温から80℃である。 本発明に用いられる反応分散媒としてのアミン
は、アンモニアNH3の水素原子を炭化水素基で
置換した化合物およびアンモニアを炭化水素基以
外の基(ハロゲン、アシル、金属スルフアン酸な
ど)で置換した化合物を言う。以上のものを例示
すると、ブチルアミン、ヘキシルアミンなどの鎖
式第一アミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミ
ンなどの鎖式第二アミン、トリエチルアミン、ト
リプロピルアミンなどの鎖式第三アミン、アニリ
ン、ジメチルアニリンなどの芳香族アミン、シク
ロベンチルアミン、ジクロヘキシルアミンなどの
脂環式アミン、ピリジンなどの環式アミン、エチ
レンジアミンなどのポリアミン、その他クロルア
ミン、アセトアミド、ナトリウムアミド、ヒドラ
ジンなどがある。 この内、液状のものはそのままでもまた、水、
アルコールなどの溶媒に溶かして用いることがで
きるが、気体、固体状のものは、普通水、アルコ
ールなどに溶かして用いる。 また、GFを分散させることのできない溶液に
ついては各種の界面活性剤を添加することによつ
て湿潤性(濡れ)を付与して使用することができ
る。なお、アミンとGFの添加割合は特に限定は
なくGFが充分分散できる範囲であればよく、反
応温度は使用する反応分散媒が液体を維持する温
度範囲であれば特に限定されないが通常は室温か
ら100℃以下である。 このようにしてGFをアミンに浸漬させると、
まずGFの表面部分で脱フツ素化が起こるが、更
に浸漬し撹拌を続けるとGFの内部へ向つて逐次
反応が進行するため通常は時間により反応をコン
トロールすればよい。 本発明の方法により改質されたフツ化黒鉛を潤
滑剤として用いる場合、公知の固体潤滑剤である
例えば黒鉛、二硫化モリブデン(MoS2)その他
のものと同様に、単独で又は樹脂、オイル、グリ
ースなどと混ぜて用いることができる。本発明の
改質フツ化黒鉛を潤滑剤として用いた場合、オイ
ルなどへの分散性が良く又樹脂との相溶性が良い
ので成型品に混ぜた場合その成型性が良いばかり
でなく、アミンと反応して分解する前のGFと比
べて低い比摩耗率を持つ極めて有利な固体潤滑剤
が提供される。 このように本発明の改質フツ化黒鉛は、簡単な
処理によつてすでに公知のGFよりも優れた潤滑
特性を発揮するため潤滑性が要求されるあらゆる
用途に種々の形態で使用できるため新しい用途の
展開も可能となりその工業的意義は大きい。 以下、実施例により本発明を更に詳細に説明す
るが、本発明の範囲は実施例に限定されるもので
はない。 実施例中での原料GF及び改質GF中のフツ素含
有量は次の方法により求めた。 白金ルツボにGF100mgを精秤し、融剤(炭酸カ
リウム、炭酸ナトリウム各2.5g)と均一に混合
した。このGFと融剤との均一混合物を700〜750
℃で溶融したのち、得られた溶融物を所定量の水
に溶解し、水溶液とした。この水溶液の一定量を
分取し、PH3.4に調整したのち、アリザリンレツ
ドSを指示薬として用いる硝酸トリウム標準液で
滴定してフツ素含有量を求めた。この際、滴定に
は自動光度滴定装置を用いた。 アミンとの反応によるGFの分解率はアミン処
理前のGFのフツ素含有量をx1、アミン処理後の
GFのフツ素含有量をx2とし、次式で求めた。 GF分解率(%)=x1−x2/x1×100 また、改質GFの潤滑特性を調べるため摩擦係
数を下述の方法で測定した。 機械構造用炭素鋼(S45C)に改質GFの粉末を
すり込み、東洋ボールドウイン(株)製EFM−EN
摩擦摩耗試験機を用いて荷重5.0Kgで摩擦係数を
測定した。 更に、改質GFの潤滑特性を調べるため、下述
の方法で、フエノール樹脂と混合し成型して得た
成型体の潤滑特性を調べた。 ナシヨナルライトCN−3611(松下電工製のフ
エノール樹脂)85重量部と改質GF15重量部をリ
ボンミキサーで粉体混合し、2℃/分の昇温速度
で1時間加熱混合した。この混合物を130℃に加
熱した熱ロールに2回通したのち冷却し、さらに
粉砕機で1mm以下に粉砕した。その後、110℃に
加熱した金型に投入し200Kg/cm2で加圧して190℃
まで加熱後冷却した。冷却した成型物を加工し、
摩耗試験用成型体を得た。 東洋ボールドウイン(株)製EFM−EN摩擦摩耗
試験機を用いて、荷重3.1Kg、走行距離500mの条
件で、上記で得た成型体の硬炭素クロム鋼
(SUJ2)に対する比摩耗率W(mm3/Km・Kg)を測定
した。なお、比摩耗率Wは次式で表わされる。 W(mm3/Km・Kg)=V/l×P 但し、Vは測定された摩耗量(mm3)、lは走行
距離(Km)、Pは荷重(Kg)である。 実施例 1 反応分散媒としてエチレンジアミン500ml、原
料として(CF)oを主成分とするGF(フツ素含有
量62.69wt%、F/C比1.06、平均粒子径14μ)50g
を入れ、室温において撹拌しながら1時間反応さ
せた。反応後、GFを濾過分離したのち乾燥し改
質GFを得た。改質GFのフツ素含有量を測定した
ところ61.02wt%であり、GFの分解率は2.7%、
F/C比は0.99であつた。 実施例 2 反応時間を7時間とした以外は実施例1と同様
な方法で改質GFを得た。得られた改質GFのフツ
素含有量を測定したところ57.36wt%であり、GF
の分解率は8.5%、F/C比は0.85であつた。 得られた改質GFの潤滑特性を上述の方法によ
り測定した。改質GFの摩擦係数測定値を表1に、
改質GF含有成型体の比摩耗率測定値を表2に示
す。比較のために、原料GFをそのまま用いて上
記と同様の方法で摩擦係数、比摩耗率を測定し
た。表1、2から明らかなように改質GFは未処
理のGFに比して優れた潤滑特性を示した。 実施例 3 反応分散媒としてジノルマルブチルアミンとし
た以外は実施例1と同様の方法で改質GFを得た。
得られた改質GFのフツ素含有量を測定したとこ
ろ61.80wt%であり、GF分解率1.4%、F/C比1.02
であつた。 上述で得られた改質GFにつき、その潤滑特性
測定値を表1、2に示す。表1、2から明らかな
ように改質GFは未処理のGFに比して優れた潤滑
特性を示した。 実施例 4 原料として(C2F)oを主成分とするGF(フツ素
含有量51.17wt%、F/C比0.66、平均粒子径9μ)
を用いた。又、反応分散媒としてヒドラジン水和
物5wt%を含むエタノール水溶液(エタノール+
水=50vol%+50vol%)を用いた。 上記反応分散媒500mlに原料50gを分散させ室
温において撹拌しながら5時間反応させた。反応
後、GFを濾過分離したのち乾燥し、改質GFを得
た。得られた改質GFのフツ素含有量を測定した
ところ48.92wt%であり、GFの分解率は4.4%、
F/C比0.60であつた。 改質GFの摩擦係数測定値を表1に、改質GF含
有成型体の比摩耗率測定値を表2に示す。比較の
ために、原料GFをそのまま用いて上記と同様の
方法で摩擦係数、比摩耗率を測定した。表1、2
から明らかなように改質GFは未処理のGFに比し
て優れた潤滑特性を示した。 実施例 5 反応分散媒としてn−プロピルアミンとした以
外は実施例4と同様の方法で改質GFを得た、得
られた改質GFのフツ素含有量を測定したところ
50.40wt%であり、GF分解率1.5%、F/C比0.64で
あつた。 上述で得られた改質GFにつき、その潤滑特性
測定値を表1、2に示す。表1、2から明らかな
ように改質GFは未処理のGFに比して優れた潤滑
特性を示した。 参考例 実施例4で用いた原料(C2F)o100部に対し黒
鉛5部を混合し摩擦係数、比摩耗率を測定したと
ころ、各々0.08、1.55mm3/Km/Kgで原料(C2F)oと
大差はなかつた。
鉛に関する。更に詳細には、本発明は、フツ化黒
鉛(以下“GF”で表わす)とアミンを反応させ
ることにより、該フツ化黒鉛の一部を分解させて
得られる、潤滑特性の向上した改質フツ化黒鉛
(以下“改質GF”で表わす)潤滑剤に関する。 GFは固体粉末であつて特異な潤滑性、撥水撥
油性を有し、耐薬品性もすぐれていることから、
固体潤滑剤、防濡剤、防汚剤、撥水撥油性などと
して使用されている。 一方、電池活物質としても有用であり、電池の
保存性が良好な高エネルギー密度の一次電池を与
えることがよく知られている。このようにGFは
広範な分野で工業的に高く評価されており、さら
に今後、より多くの分野で応用開発の期待できる
化合物である。 GFの一つには(CF)oで表わされるポリモノカ
ーボンモノフルオライドがあり、これは上述した
ように電池活物質として有用であることはよく知
られている(特公昭48−25565号明細書参照)。
(CF)oは、例えば石油コークスなどのような非晶
質炭素材料とフツ素を約200℃〜約450℃で反応さ
せるか又は、天然あるいは人造黒鉛のような結晶
性炭素材料とフツ素を約500℃〜約630℃で反応さ
せて得られる。更に別のGFとしては、渡辺等に
よつて発見された(C2F)oで表わされるポリジカ
ーボンモノフルオライドがある。(C2F)oは比較
的高収率で安価に得られる。この(C2F)oは、特
開昭53−102893号明細書及び米国再発行特許第
Re30667号明細書に詳述されているように、黒鉛
材料を100〜760mmHgのフツ素圧下において、300
〜500℃で加熱することによつて得られる。
(C2F)oの製造に用いられる黒鉛材料としては、
天然黒鉛、人造黒鉛、キツシユ黒鉛、熱分解黒鉛
又はそれらの混合物を用いることができる。結晶
構造を持つ(C2F)oは格子構造をなす層が層間距
離約9.0Åで積み重なつた積層構造であり、約6
Åの層間距離を有する(CF)oの結晶構造とは異
なつている。又、各層中の各炭素が(CF)oの場
合各1個のフツ素原子に結合しているのに対し、
(C2F)oの場合各層中の炭素は1つおきに1個の
フツ素と結合している。しかし(CF)oと(C2F)o
のどちらにもその化合物の炭素六角網目層の末端
には周辺基としてCF2基及びCF3基が存在する。
従つて黒鉛が完全にフツ素化された場合、(CF)o
及び(C2F)oのF/C比は各々0.5以上及び1.0以上と
なる。周辺のCF2及びCF3基に帰因する過剰フツ
素量は、GF結晶のa、b軸方向の結晶のサイズ
が小さくなる程多くなる〔ジヤーナル・オブ・ア
メリカン・ケミカル・ソサイエテイー、101巻、
3832頁1979年(J.Amer.Chem.Soc、101、3832
(1979))参照〕。以上から分かるように、反応条
件及び炭素材料の結晶性又は種類に応じて(CF)
o、(C2F)o又はその混合物が得られる。又、これ
らのGF中に未反応炭素材料を残すこともできる。 上述から明らかな通り炭素材料のフツ素化によ
つて生成するGFの組成は反応温度及び炭素材料
の種類又は結晶性に依存してくる。(CF)oは石油
コークスのような非晶質炭素材料とフツ素を約
200℃〜約450℃で反応させて得られ、(CF)o又は
(CF)o及び(C2F)oからなる(CF)orichの組成物
は天然及び人造黒鉛のような結晶性炭素材料を約
500℃〜約630℃で反応させて得られる。フツ素化
反応を630℃以下で行なうのは、(CF)oの分解が
630℃を越えると促進されるということに、又そ
のような高温においてもフツ素による腐食に耐え
得るような反応容器の材料がないためである。
(CF)o化合物は様々な結晶度のものが得られるが
高い結晶度のものは白色固体である。一方、
(C2F)o、又は(C2F)o及び(CF)oからなる
(C2F)orichの混合物は天然及び人造黒鉛などのよ
うな結晶性炭素材料とフツ素を約300℃〜約500℃
で反応させて得られる。(C2F)oの色はその生成
された状態の下では、黒色であるが、最高600℃
までの熱処理により黒色から灰色そして白色へと
変化し、結晶度も増加する。天然黒鉛を出発物質
とした場合、フツ素化反応を約500℃を越える温
度で行なうと生成GFは(CF)orichとなり、一方、
最高約500℃までの温度でフツ素化を行なうと生
成GFは(C2F)orichとなる。すなわち反応温度が
高い程生成物の(CF)o含量が増え、反応温度が
低い程生成物の(C2F)o含量が増加する。同様の
ことが人造黒鉛を出発物質として用いた場合にも
言える。しかし人造黒鉛を用いた場合には(CF)
orich又は(C2F)orichになる境界温度は約500℃
ではなく約470℃である。反応時間は臨界的では
ない。もし炭素材料を完全にフツ素化しようとす
る場合には、生成GFの重量増加が認められなく
なるまでフツ素化反応を続ければよい。 固体粉末であるGFは上記したように(CF)o又
は(C2F)oで表わされるものが知られているが、
報文によつては(CEx)oと書かれている。また
GFは前述したような広範な分野で有用なもので
あるがGFの特徴である低表面エネルギー性がか
えつて分野によつては撥水撥油性が強過ぎるので
欠点となる場合がある。例えばプラスチツク成型
品などにGFを添加してその成型品の潤滑性を向
上させ摩耗を防ぐような用途にGFを用いる場合、
GFと樹脂との相溶性が悪いため出来た成型品の
強度が弱くなり又成型加工性が乏しいという欠点
がある。更に又一般の潤滑油にGFを混ぜて使う
場合にも、GFと潤滑油とのなじみが悪く分散性
が乏しいためGFが沈殿しやすいなどの欠点もあ
る。 本発明者らは、GFを改質し、撥水撥油性を低
下させて樹脂等との相溶性を向上させる目的で、
GFとアミンを反応させ、GFの一部、例えば表面
を分解させることを試みたところ、驚くべきこと
に予想された撥水、撥油性を低下させる効果以外
に、このように簡便な方法で処理されたGFは処
理前のGFと比べて潤滑特性が著しく向上するこ
とを見い出し本発明を完成するに至つた。 従つて、本発明の一つの目的は、潤滑特性の優
れた改質フツ化黒鉛を提供することである。 本発明の他の目的は、樹脂等との相溶性の向上
した改質フツ化黒鉛を提供することである。 前記及び、他の諸目的、諸特徴及び諸利益は、
次の詳細な記述より明らかになろう。 本発明によれば、フツ化黒鉛とアミンを反応さ
せ、該フツ化黒鉛の一部を分解させて得られる改
質フツ化黒鉛が提供される。 本発明の改質フツ化黒鉛は、GFをアミン溶液
に撹拌等の手段で分散させ、該フツ化黒鉛の一部
を溶解させて得られる。 本発明で言うフツ化黒鉛(GF)とは、前述し
た(CF)o及び(C2F)o等一般にフツ化黒鉛と呼ば
れているすべてのものに適用され、(CF)o又は
(C2F)o単独でもそれらの混合物でも、更に、未
反応炭素材料が残つているものでもよい。 本発明に用いられるGFの粒径に制限はないが
一般的には0.01μ〜100μのものが用いられる。 本発明の改質フツ化黒鉛は、アミンと反応させ
ることによりフツ化黒鉛を分解率(後述)0.01〜
50%の範囲で分解して得られるものが好ましい。
分解率が0.01%未満では本発明の効果は小さく又
50%を越えるとフツ化黒鉛を分解させるのに時間
がかかり効率的でない上、潤滑特性の性能が低下
するので好ましくない。本発明の改質フツ化黒鉛
の分解率の更に好ましい範囲は0.1〜10%である。
なお、反応温度は使用する反応分散媒が液体を維
持する温度範囲であればよく通常は5℃から100
℃、好ましくは室温から80℃である。 本発明に用いられる反応分散媒としてのアミン
は、アンモニアNH3の水素原子を炭化水素基で
置換した化合物およびアンモニアを炭化水素基以
外の基(ハロゲン、アシル、金属スルフアン酸な
ど)で置換した化合物を言う。以上のものを例示
すると、ブチルアミン、ヘキシルアミンなどの鎖
式第一アミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミ
ンなどの鎖式第二アミン、トリエチルアミン、ト
リプロピルアミンなどの鎖式第三アミン、アニリ
ン、ジメチルアニリンなどの芳香族アミン、シク
ロベンチルアミン、ジクロヘキシルアミンなどの
脂環式アミン、ピリジンなどの環式アミン、エチ
レンジアミンなどのポリアミン、その他クロルア
ミン、アセトアミド、ナトリウムアミド、ヒドラ
ジンなどがある。 この内、液状のものはそのままでもまた、水、
アルコールなどの溶媒に溶かして用いることがで
きるが、気体、固体状のものは、普通水、アルコ
ールなどに溶かして用いる。 また、GFを分散させることのできない溶液に
ついては各種の界面活性剤を添加することによつ
て湿潤性(濡れ)を付与して使用することができ
る。なお、アミンとGFの添加割合は特に限定は
なくGFが充分分散できる範囲であればよく、反
応温度は使用する反応分散媒が液体を維持する温
度範囲であれば特に限定されないが通常は室温か
ら100℃以下である。 このようにしてGFをアミンに浸漬させると、
まずGFの表面部分で脱フツ素化が起こるが、更
に浸漬し撹拌を続けるとGFの内部へ向つて逐次
反応が進行するため通常は時間により反応をコン
トロールすればよい。 本発明の方法により改質されたフツ化黒鉛を潤
滑剤として用いる場合、公知の固体潤滑剤である
例えば黒鉛、二硫化モリブデン(MoS2)その他
のものと同様に、単独で又は樹脂、オイル、グリ
ースなどと混ぜて用いることができる。本発明の
改質フツ化黒鉛を潤滑剤として用いた場合、オイ
ルなどへの分散性が良く又樹脂との相溶性が良い
ので成型品に混ぜた場合その成型性が良いばかり
でなく、アミンと反応して分解する前のGFと比
べて低い比摩耗率を持つ極めて有利な固体潤滑剤
が提供される。 このように本発明の改質フツ化黒鉛は、簡単な
処理によつてすでに公知のGFよりも優れた潤滑
特性を発揮するため潤滑性が要求されるあらゆる
用途に種々の形態で使用できるため新しい用途の
展開も可能となりその工業的意義は大きい。 以下、実施例により本発明を更に詳細に説明す
るが、本発明の範囲は実施例に限定されるもので
はない。 実施例中での原料GF及び改質GF中のフツ素含
有量は次の方法により求めた。 白金ルツボにGF100mgを精秤し、融剤(炭酸カ
リウム、炭酸ナトリウム各2.5g)と均一に混合
した。このGFと融剤との均一混合物を700〜750
℃で溶融したのち、得られた溶融物を所定量の水
に溶解し、水溶液とした。この水溶液の一定量を
分取し、PH3.4に調整したのち、アリザリンレツ
ドSを指示薬として用いる硝酸トリウム標準液で
滴定してフツ素含有量を求めた。この際、滴定に
は自動光度滴定装置を用いた。 アミンとの反応によるGFの分解率はアミン処
理前のGFのフツ素含有量をx1、アミン処理後の
GFのフツ素含有量をx2とし、次式で求めた。 GF分解率(%)=x1−x2/x1×100 また、改質GFの潤滑特性を調べるため摩擦係
数を下述の方法で測定した。 機械構造用炭素鋼(S45C)に改質GFの粉末を
すり込み、東洋ボールドウイン(株)製EFM−EN
摩擦摩耗試験機を用いて荷重5.0Kgで摩擦係数を
測定した。 更に、改質GFの潤滑特性を調べるため、下述
の方法で、フエノール樹脂と混合し成型して得た
成型体の潤滑特性を調べた。 ナシヨナルライトCN−3611(松下電工製のフ
エノール樹脂)85重量部と改質GF15重量部をリ
ボンミキサーで粉体混合し、2℃/分の昇温速度
で1時間加熱混合した。この混合物を130℃に加
熱した熱ロールに2回通したのち冷却し、さらに
粉砕機で1mm以下に粉砕した。その後、110℃に
加熱した金型に投入し200Kg/cm2で加圧して190℃
まで加熱後冷却した。冷却した成型物を加工し、
摩耗試験用成型体を得た。 東洋ボールドウイン(株)製EFM−EN摩擦摩耗
試験機を用いて、荷重3.1Kg、走行距離500mの条
件で、上記で得た成型体の硬炭素クロム鋼
(SUJ2)に対する比摩耗率W(mm3/Km・Kg)を測定
した。なお、比摩耗率Wは次式で表わされる。 W(mm3/Km・Kg)=V/l×P 但し、Vは測定された摩耗量(mm3)、lは走行
距離(Km)、Pは荷重(Kg)である。 実施例 1 反応分散媒としてエチレンジアミン500ml、原
料として(CF)oを主成分とするGF(フツ素含有
量62.69wt%、F/C比1.06、平均粒子径14μ)50g
を入れ、室温において撹拌しながら1時間反応さ
せた。反応後、GFを濾過分離したのち乾燥し改
質GFを得た。改質GFのフツ素含有量を測定した
ところ61.02wt%であり、GFの分解率は2.7%、
F/C比は0.99であつた。 実施例 2 反応時間を7時間とした以外は実施例1と同様
な方法で改質GFを得た。得られた改質GFのフツ
素含有量を測定したところ57.36wt%であり、GF
の分解率は8.5%、F/C比は0.85であつた。 得られた改質GFの潤滑特性を上述の方法によ
り測定した。改質GFの摩擦係数測定値を表1に、
改質GF含有成型体の比摩耗率測定値を表2に示
す。比較のために、原料GFをそのまま用いて上
記と同様の方法で摩擦係数、比摩耗率を測定し
た。表1、2から明らかなように改質GFは未処
理のGFに比して優れた潤滑特性を示した。 実施例 3 反応分散媒としてジノルマルブチルアミンとし
た以外は実施例1と同様の方法で改質GFを得た。
得られた改質GFのフツ素含有量を測定したとこ
ろ61.80wt%であり、GF分解率1.4%、F/C比1.02
であつた。 上述で得られた改質GFにつき、その潤滑特性
測定値を表1、2に示す。表1、2から明らかな
ように改質GFは未処理のGFに比して優れた潤滑
特性を示した。 実施例 4 原料として(C2F)oを主成分とするGF(フツ素
含有量51.17wt%、F/C比0.66、平均粒子径9μ)
を用いた。又、反応分散媒としてヒドラジン水和
物5wt%を含むエタノール水溶液(エタノール+
水=50vol%+50vol%)を用いた。 上記反応分散媒500mlに原料50gを分散させ室
温において撹拌しながら5時間反応させた。反応
後、GFを濾過分離したのち乾燥し、改質GFを得
た。得られた改質GFのフツ素含有量を測定した
ところ48.92wt%であり、GFの分解率は4.4%、
F/C比0.60であつた。 改質GFの摩擦係数測定値を表1に、改質GF含
有成型体の比摩耗率測定値を表2に示す。比較の
ために、原料GFをそのまま用いて上記と同様の
方法で摩擦係数、比摩耗率を測定した。表1、2
から明らかなように改質GFは未処理のGFに比し
て優れた潤滑特性を示した。 実施例 5 反応分散媒としてn−プロピルアミンとした以
外は実施例4と同様の方法で改質GFを得た、得
られた改質GFのフツ素含有量を測定したところ
50.40wt%であり、GF分解率1.5%、F/C比0.64で
あつた。 上述で得られた改質GFにつき、その潤滑特性
測定値を表1、2に示す。表1、2から明らかな
ように改質GFは未処理のGFに比して優れた潤滑
特性を示した。 参考例 実施例4で用いた原料(C2F)o100部に対し黒
鉛5部を混合し摩擦係数、比摩耗率を測定したと
ころ、各々0.08、1.55mm3/Km/Kgで原料(C2F)oと
大差はなかつた。
【表】
【表】
【表】
Claims (1)
- 1 フツ化黒鉛をアミンと反応させ、部分的に脱
フツ素化して得られる改質されたフツ化黒鉛から
なる固体潤滑剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12348183A JPS6015496A (ja) | 1983-07-08 | 1983-07-08 | 改質されたフツ化黒鉛からなる固体潤滑剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12348183A JPS6015496A (ja) | 1983-07-08 | 1983-07-08 | 改質されたフツ化黒鉛からなる固体潤滑剤 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6015496A JPS6015496A (ja) | 1985-01-26 |
| JPS634878B2 true JPS634878B2 (ja) | 1988-02-01 |
Family
ID=14861696
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12348183A Granted JPS6015496A (ja) | 1983-07-08 | 1983-07-08 | 改質されたフツ化黒鉛からなる固体潤滑剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6015496A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006348151A (ja) * | 2005-06-15 | 2006-12-28 | Akebono Brake Ind Co Ltd | 有機化黒鉛系潤滑材及びこれを含有する摩擦材 |
-
1983
- 1983-07-08 JP JP12348183A patent/JPS6015496A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6015496A (ja) | 1985-01-26 |
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