JPH0142295B2 - - Google Patents
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- JPH0142295B2 JPH0142295B2 JP12156181A JP12156181A JPH0142295B2 JP H0142295 B2 JPH0142295 B2 JP H0142295B2 JP 12156181 A JP12156181 A JP 12156181A JP 12156181 A JP12156181 A JP 12156181A JP H0142295 B2 JPH0142295 B2 JP H0142295B2
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- Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
本発明は、印刷、塗装、金属蒸着などによる表
面加飾、接着剤による接着、金属メツキなどの表
面被覆に特に適した新規な表面特性を有するポリ
アセタール樹脂成形品に関する。 一般にプラスチツク、特にポリアセタール樹脂
は化学的に安定で射出成形等による成形品の表面
は平滑であるため、表面活性に乏しく、印刷、塗
装、蒸着などによる表面加飾や接着剤による接
着、金属メツキなどの表面被覆は施しにくい。こ
れらの表面被覆性を高める試みとして、従来幾つ
かの試みがなされている。例えば、成形品表面を
リン酸で処理する方法、クロム硫酸で処理する方
法等である(米国特許第3554880号、特公昭47−
19876号等)。 しかしながら、これらの処理方法を実施して得
られるポリアセタール樹脂成形品の表面特性も、
前記表面加飾、表面被覆に十分適したものである
とは言えず、例えば、外観美麗でメツキ剥離強度
の大きな金属メツキ製品を与えるまでに至つてい
ない。 その後、上記米国特許第3554880号の改良発明
として、より均一な表面粗化を目的として成形品
表面をリン酸で処理する前に、ピクジンやキノリ
ン、γ―ブチロラクトン等の水溶液に浸漬する方
法が見い出されている(米国特許第3905877号、
第3963590号)。しかしながら、ポリアセタール樹
脂成形品を表面粗化し、例えば、金属メツキをす
る場合、上記従来技術ではまだ実用に耐えるに十
分で、かつ均一な表面粗化が工業的に容易には達
成し得ず、製品の肉厚変動等に主として起因する
と思われるところの製品各部毎の粗化不均一現象
が見られる。この粗化不均一現象は、例えば、メ
ツキ品の冷熱サイクルテストにおいて、粗化不足
の場所での“フクレ”を引き起こす等、好ましく
ない現象である。従つて、良いメツキ品を得るた
めには、さらにメツキ密着力レベルおよびその均
一性を向上させることができ、しかも工業的に容
易に実施できる方法が望まれている。 本発明者らは、上記米国特許第3905877号およ
び第3963590号の開示方法より簡便で、かつ臭気、
毒性の点からも工業的に容易に実施できる方法で
上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、以
下に示す方法を発明するに至つた。 すなわち、本発明は、(a)ポリアセタール樹脂
100重量部、(b)周期律表第族金属の炭酸塩、リ
ン酸塩、酢酸塩またはそれらの混合物2〜35重量
部、および(c)不飽和ポリエステル、アクリル酸あ
るいはメタアクリル酸のアルキルエステル、アク
リル酸あるいはメタクリル酸のアミド、シアヌル
酸トリアリル、ジアリルフタレート、酢酸ビニル
およびジビニルベンゼンの群から選ばれた化合物
の重合物、共重合物あるいはそれらの混合物0.01
〜20重量部、からなるポリアセタール樹脂組成物
を用いて所定の形状に成形し、次に、酸性水溶液
で表面粗化する前に、下記(1),(2)式を満足する条
件範囲内で温水浸漬することからなるポリアセタ
ール樹脂組成物の改良された表面処理方法 式(1) x≦90,y≦60 式(2) logy≧−1/19x+74/19 ここで、xは温水の温度(℃) yは温水への浸漬時間(分) に関するものである。 本発明において、ポリアセタール樹脂に周期律
表第族金属の各種塩を含有せしめる目的は、表
面加工に適した粗化表面を容易に形成させるため
である。つまり、ポリアセタール連続相中に、周
期律表第族金属の各種塩を分散点在せしめる
と、それらが適当な酸により容易に分解除去さ
れ、その跡が粗化表面として残るのである。本発
明に用いられる周期律表第族金属の各種塩中、
好ましい炭酸塩の例としては、炭酸カルシウム、
炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、炭酸バリウムなど
が挙げられるが、特に炭酸カルシウムが最も好ま
しい。 また、上記各種塩の含量は、粗化特性の改良効
果および機械的特性、熱安定性の低下のバランス
を考慮し、ポリアセタール樹脂100重量部に対し
て2〜35重量部であることが好ましい。 本発明において、不飽和ポリエステル等の前記
(c)成分を含有せしめる目的は、樹脂組成物の熱安
定性の改良および表面粗化時の亀裂発生防止であ
る。その含量は、目的効果および樹脂としての機
械的強度等のバランスから、ポリアセタール樹脂
100重量部に対して0.01〜20重量部であることが
好ましい。 本発明に使用されるポリアセタール樹脂は、ホ
モ重合体、すなわちホルムアルデヒドまたはトリ
オキサンを重合して得られる重合物(末端を安定
化処理したものを含む)であつてもよく、またト
リオキサンと環状エーテル、環状アセタールのよ
うな共単量体を共重合させた、二元あるいは三元
以上の共重合物であつてもよい。 本発明の組成物には、通常ポリアセタール樹脂
に添加される各種添加剤、例えば熱安定剤、酸化
防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、結晶核剤、
顔料などが加えられても差し支えない。 本発明の組成物を得るためには、ニーダー、ロ
ールミル、押出機などの、通常樹脂溶融体の混練
に用いられる装置を用いて構成各成分を混合する
ことが好ましい。酸素の遮断や作業環境の点など
からは、押出機が最も好ましい。 混合の温度は、使用するポリアセタール樹脂の
融点以上である。これは、ポリアセタール樹脂の
溶融状態で混合を均一に行なう必要から決定され
る。温度の上限は一般に使用するポリアセタール
樹脂の熱分解に対する安定性によつて制限され、
通常250℃以下、好ましくは230℃以下で混合が行
なわれる。 また、組成物に重合開始剤を添加せしめても差
し支えない。 熱安定性および亀裂防止のための不飽和ポリエ
ステル等重合物は、重合物としてそのまま混合し
てもよいし、単量体あるいはプレポリマーの状態
で添加し、押出機中で重合せしめてもよい。熱硬
化型の重合物の場合は、後者のほうが好ましい。 また、構成各成分をあらかじめタンブラーある
いはヘンシエルミキサーなどを用いて予備混合し
ておくことが、均質な組成物を作る上で好ましく
ポリアセタール樹脂は粉末状態で用いることが押
出機への安定供給上さらに好ましいが、これらは
必須条件ではない。 なお、上記単量体またはプレポリマーを添加す
る方法の場合には、予備混合中に重合反応が起こ
らない程度の温度を保つことが好ましい。 上記単量体またはプレポリマーを添加する方法
の場合、それらを重合に至らしめる加熱条件とし
ては、単量体またはプレポリマーの種類にもよる
が、例えば、190℃×1〜10分程度が必要である。
この条件は、通常の押出機を用いてポリアセター
ル樹脂組成物を混合する際用いられる一般的な温
度と時間(押出速度により決まる)の組み合わせ
により、ほとんどの場合達成でき、これ以外の補
助的加熱手段を必要としないが、本発明において
は加熱方法自体について何らかの限定をするもの
ではない。 上記加熱により、添加した単量体またはプレポ
リマーの重合が完結して未反応物が残つていない
ことを確認する方法には種々あるが、簡単な方法
は加熱混合直後(通常ペレツト状)の臭いによる
確認法、さらにはペレツトを溶媒に浸漬し、未反
応物が抽出されるかどうかの赤外線分光光度法な
どによる確認法がある。 以上の方法で製造された本発明のポリアセター
ル樹脂組成物は、通常、射出成形機により成形品
とされ、さらにそれが適当な酸によつて粗化され
る。かくして表面加工性の優れたポリアセタール
樹脂成形物を得ることができる。 本発明では、酸による粗化処理の前に、所定の
温度の温水に所定の時間浸漬することにより、成
形品各部分の粗化状態が均一になることを見い出
したのである。本発明の効果を満足する温水浸漬
条件は下記(1),(2)式を満足する範囲である。 式(1) x≦90,y≦60 式(2) logy≧−1/19x+74/19 ここで、xは温水の温度(℃) yは温水への浸漬時間(分) 上記(1),(2)式を満足する範囲をグラフで示した
のが第2図のA領域である。第2図において、
B,C,D領域を除外した理由は以下の通りであ
る。 B;条件として弱すぎて、本発明の目的効果が得
られない。 C;浸漬時間をかなり長くする必要があり、工業
的に見て好ましくない。 D;高温のため液の蒸発が激しい等、液の管理が
困難で、工業的に見て好ましくない。 式(1),(2)を満足する範囲内で、具体的な浸漬条
件を選択する場合、成形品の形状と成形時の金型
温度を考慮に入れる必要がある。つまり、形状的
には第1図に示す形状のポリアセタール成形品に
おいてt/Tが大きいほど、また金型温度は低い
場合ほど、浸漬条件としてはより高温長時間にす
る必要がある。いくつかの例について、実施例に
示してある。 以上のように、成形品をエツチング前に所定の
条件で温水に浸漬することにより本発明の目的が
達成されるのである。その作用原理は、成形品
中、比較的エツチングされにくいA部(第1図、
リブの上部)へも、水の介在によりエツチング液
中の水素イオンの接近が容易になることが一因で
あると推定される。 本発明者らは、さらにより合理的な工業プロセ
スを目標に、本発明の実施態様を検討した結果、
温水に種々の薬品を添加しても、本発明の効果が
全く損われないことを確認した。これらの薬品の
中には、硫酸、リン酸、塩酸、酢酸、苛性ソー
ダ、苛性カリ、水酸化アンモミウム等の酸、アル
カリ(但し、これらは成形品表面をエツチングし
ない程度の低濃度であることが好ましい)、リン
酸ナトリウム、炭酸ナトリウム等の塩、界面活性
剤、プラスチツク用脱脂剤等が含まれる。従つ
て、実際の工業プロセスの場合、温水浸漬プロセ
スのみ独立させるのではなく、例えば、稀酸処
理、脱脂等の工程等と兼用にするのが好ましい。 次に、上記処理を施された成形品は、酸により
エツチングされる。 本発明のポリアセタール樹脂組成物のエツチン
グに用いられる適当な酸は、前記したように配合
された周期律表第族金属の各種塩を分解させる
酸性液または酸化性液であれば、どのようなもの
でも使用できるが、好ましくは揮発性の少ない酸
性液または酸化性液、例えば、硫酸水溶液、硫酸
―リン酸の混合水溶液、硫酸―クロム酸の混合水
溶液、リン酸水溶液などが作業性の点から好まし
い。 このようにしてエツチングされた、表面加工性
の優れたポリアセタール樹脂成形物は、金属メツ
キした際のメツキ層の剥離強度(Kg/cm)が1
Kg/cm以上、通常1.5〜2.5Kg/cmの、成形品各部
で均一な密着力を有し(冷熱サイクルテストで部
分的にフクレたりしないという意味)、また金属
メツキ以外の塗装や接着剤による接着においても
驚くべき効果を示し、本発明のポリアセタール樹
脂組成物がいかに有用であるかうかがえる。 以下実施例により、本発明をさらに具体的に説
明する。 実施例1〜2、比較例1〜2 ポリアセタール樹脂として「テナツク 5010」
(旭化成工業株式会社製、アセタールホモ重合体、
一般用グレード)100重量部に、微粉状の炭酸カ
ルシウム(白石カルシウム株式会社製、ホワイト
ン SSB赤、平均粒径1.25ミクロン)8.7重量部
および不飽和ポリエステル(日本ユピカ株式会社
製、ユピカ 5834P)0.87重量部を、タンブラー
で混合した後、190℃に設定した押出機で混練し
てペレツト化した。このペレツトを用い、射出成
形により第1図形状の試験片(T=4mm、t=4
mm)を成形し(金型表面温度115℃)供試材料と
した。 この供試材料を第1表記載の各条件で温水浸漬
後、96%硫酸/85%リン酸/水=40/25/35(重
量部)からなる溶液に40℃で所定時間(第1表お
よび(注)参照)浸漬してエツチングを行なつ
た。 次に、上記エツチング処理した平板を常法によ
りメツキした。つまり、一般に行なわれている通
り触媒賦与、活性化後、化学ニツケルメツキし、
速かに光沢硫酸銅メツキ(40μ)を行なつた。メ
ツキ品の性能は第1表に示す通りである。メツキ
品性能の測定方法は次の通りである。 メツキ品の剥離強度;メツキ面に10mm幅の平行
な切れ目を入れ、切れ目の間の部分のメツキ膜を
平板面に直角方向に引張り、剥離に要した応力を
求める。第1表中のA,Bは第1図におけるA
(リブの上部、肉厚部)、B(リブ以外の上部、薄
肉部)を示す(以下の表でも同じ)。
面加飾、接着剤による接着、金属メツキなどの表
面被覆に特に適した新規な表面特性を有するポリ
アセタール樹脂成形品に関する。 一般にプラスチツク、特にポリアセタール樹脂
は化学的に安定で射出成形等による成形品の表面
は平滑であるため、表面活性に乏しく、印刷、塗
装、蒸着などによる表面加飾や接着剤による接
着、金属メツキなどの表面被覆は施しにくい。こ
れらの表面被覆性を高める試みとして、従来幾つ
かの試みがなされている。例えば、成形品表面を
リン酸で処理する方法、クロム硫酸で処理する方
法等である(米国特許第3554880号、特公昭47−
19876号等)。 しかしながら、これらの処理方法を実施して得
られるポリアセタール樹脂成形品の表面特性も、
前記表面加飾、表面被覆に十分適したものである
とは言えず、例えば、外観美麗でメツキ剥離強度
の大きな金属メツキ製品を与えるまでに至つてい
ない。 その後、上記米国特許第3554880号の改良発明
として、より均一な表面粗化を目的として成形品
表面をリン酸で処理する前に、ピクジンやキノリ
ン、γ―ブチロラクトン等の水溶液に浸漬する方
法が見い出されている(米国特許第3905877号、
第3963590号)。しかしながら、ポリアセタール樹
脂成形品を表面粗化し、例えば、金属メツキをす
る場合、上記従来技術ではまだ実用に耐えるに十
分で、かつ均一な表面粗化が工業的に容易には達
成し得ず、製品の肉厚変動等に主として起因する
と思われるところの製品各部毎の粗化不均一現象
が見られる。この粗化不均一現象は、例えば、メ
ツキ品の冷熱サイクルテストにおいて、粗化不足
の場所での“フクレ”を引き起こす等、好ましく
ない現象である。従つて、良いメツキ品を得るた
めには、さらにメツキ密着力レベルおよびその均
一性を向上させることができ、しかも工業的に容
易に実施できる方法が望まれている。 本発明者らは、上記米国特許第3905877号およ
び第3963590号の開示方法より簡便で、かつ臭気、
毒性の点からも工業的に容易に実施できる方法で
上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、以
下に示す方法を発明するに至つた。 すなわち、本発明は、(a)ポリアセタール樹脂
100重量部、(b)周期律表第族金属の炭酸塩、リ
ン酸塩、酢酸塩またはそれらの混合物2〜35重量
部、および(c)不飽和ポリエステル、アクリル酸あ
るいはメタアクリル酸のアルキルエステル、アク
リル酸あるいはメタクリル酸のアミド、シアヌル
酸トリアリル、ジアリルフタレート、酢酸ビニル
およびジビニルベンゼンの群から選ばれた化合物
の重合物、共重合物あるいはそれらの混合物0.01
〜20重量部、からなるポリアセタール樹脂組成物
を用いて所定の形状に成形し、次に、酸性水溶液
で表面粗化する前に、下記(1),(2)式を満足する条
件範囲内で温水浸漬することからなるポリアセタ
ール樹脂組成物の改良された表面処理方法 式(1) x≦90,y≦60 式(2) logy≧−1/19x+74/19 ここで、xは温水の温度(℃) yは温水への浸漬時間(分) に関するものである。 本発明において、ポリアセタール樹脂に周期律
表第族金属の各種塩を含有せしめる目的は、表
面加工に適した粗化表面を容易に形成させるため
である。つまり、ポリアセタール連続相中に、周
期律表第族金属の各種塩を分散点在せしめる
と、それらが適当な酸により容易に分解除去さ
れ、その跡が粗化表面として残るのである。本発
明に用いられる周期律表第族金属の各種塩中、
好ましい炭酸塩の例としては、炭酸カルシウム、
炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、炭酸バリウムなど
が挙げられるが、特に炭酸カルシウムが最も好ま
しい。 また、上記各種塩の含量は、粗化特性の改良効
果および機械的特性、熱安定性の低下のバランス
を考慮し、ポリアセタール樹脂100重量部に対し
て2〜35重量部であることが好ましい。 本発明において、不飽和ポリエステル等の前記
(c)成分を含有せしめる目的は、樹脂組成物の熱安
定性の改良および表面粗化時の亀裂発生防止であ
る。その含量は、目的効果および樹脂としての機
械的強度等のバランスから、ポリアセタール樹脂
100重量部に対して0.01〜20重量部であることが
好ましい。 本発明に使用されるポリアセタール樹脂は、ホ
モ重合体、すなわちホルムアルデヒドまたはトリ
オキサンを重合して得られる重合物(末端を安定
化処理したものを含む)であつてもよく、またト
リオキサンと環状エーテル、環状アセタールのよ
うな共単量体を共重合させた、二元あるいは三元
以上の共重合物であつてもよい。 本発明の組成物には、通常ポリアセタール樹脂
に添加される各種添加剤、例えば熱安定剤、酸化
防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、結晶核剤、
顔料などが加えられても差し支えない。 本発明の組成物を得るためには、ニーダー、ロ
ールミル、押出機などの、通常樹脂溶融体の混練
に用いられる装置を用いて構成各成分を混合する
ことが好ましい。酸素の遮断や作業環境の点など
からは、押出機が最も好ましい。 混合の温度は、使用するポリアセタール樹脂の
融点以上である。これは、ポリアセタール樹脂の
溶融状態で混合を均一に行なう必要から決定され
る。温度の上限は一般に使用するポリアセタール
樹脂の熱分解に対する安定性によつて制限され、
通常250℃以下、好ましくは230℃以下で混合が行
なわれる。 また、組成物に重合開始剤を添加せしめても差
し支えない。 熱安定性および亀裂防止のための不飽和ポリエ
ステル等重合物は、重合物としてそのまま混合し
てもよいし、単量体あるいはプレポリマーの状態
で添加し、押出機中で重合せしめてもよい。熱硬
化型の重合物の場合は、後者のほうが好ましい。 また、構成各成分をあらかじめタンブラーある
いはヘンシエルミキサーなどを用いて予備混合し
ておくことが、均質な組成物を作る上で好ましく
ポリアセタール樹脂は粉末状態で用いることが押
出機への安定供給上さらに好ましいが、これらは
必須条件ではない。 なお、上記単量体またはプレポリマーを添加す
る方法の場合には、予備混合中に重合反応が起こ
らない程度の温度を保つことが好ましい。 上記単量体またはプレポリマーを添加する方法
の場合、それらを重合に至らしめる加熱条件とし
ては、単量体またはプレポリマーの種類にもよる
が、例えば、190℃×1〜10分程度が必要である。
この条件は、通常の押出機を用いてポリアセター
ル樹脂組成物を混合する際用いられる一般的な温
度と時間(押出速度により決まる)の組み合わせ
により、ほとんどの場合達成でき、これ以外の補
助的加熱手段を必要としないが、本発明において
は加熱方法自体について何らかの限定をするもの
ではない。 上記加熱により、添加した単量体またはプレポ
リマーの重合が完結して未反応物が残つていない
ことを確認する方法には種々あるが、簡単な方法
は加熱混合直後(通常ペレツト状)の臭いによる
確認法、さらにはペレツトを溶媒に浸漬し、未反
応物が抽出されるかどうかの赤外線分光光度法な
どによる確認法がある。 以上の方法で製造された本発明のポリアセター
ル樹脂組成物は、通常、射出成形機により成形品
とされ、さらにそれが適当な酸によつて粗化され
る。かくして表面加工性の優れたポリアセタール
樹脂成形物を得ることができる。 本発明では、酸による粗化処理の前に、所定の
温度の温水に所定の時間浸漬することにより、成
形品各部分の粗化状態が均一になることを見い出
したのである。本発明の効果を満足する温水浸漬
条件は下記(1),(2)式を満足する範囲である。 式(1) x≦90,y≦60 式(2) logy≧−1/19x+74/19 ここで、xは温水の温度(℃) yは温水への浸漬時間(分) 上記(1),(2)式を満足する範囲をグラフで示した
のが第2図のA領域である。第2図において、
B,C,D領域を除外した理由は以下の通りであ
る。 B;条件として弱すぎて、本発明の目的効果が得
られない。 C;浸漬時間をかなり長くする必要があり、工業
的に見て好ましくない。 D;高温のため液の蒸発が激しい等、液の管理が
困難で、工業的に見て好ましくない。 式(1),(2)を満足する範囲内で、具体的な浸漬条
件を選択する場合、成形品の形状と成形時の金型
温度を考慮に入れる必要がある。つまり、形状的
には第1図に示す形状のポリアセタール成形品に
おいてt/Tが大きいほど、また金型温度は低い
場合ほど、浸漬条件としてはより高温長時間にす
る必要がある。いくつかの例について、実施例に
示してある。 以上のように、成形品をエツチング前に所定の
条件で温水に浸漬することにより本発明の目的が
達成されるのである。その作用原理は、成形品
中、比較的エツチングされにくいA部(第1図、
リブの上部)へも、水の介在によりエツチング液
中の水素イオンの接近が容易になることが一因で
あると推定される。 本発明者らは、さらにより合理的な工業プロセ
スを目標に、本発明の実施態様を検討した結果、
温水に種々の薬品を添加しても、本発明の効果が
全く損われないことを確認した。これらの薬品の
中には、硫酸、リン酸、塩酸、酢酸、苛性ソー
ダ、苛性カリ、水酸化アンモミウム等の酸、アル
カリ(但し、これらは成形品表面をエツチングし
ない程度の低濃度であることが好ましい)、リン
酸ナトリウム、炭酸ナトリウム等の塩、界面活性
剤、プラスチツク用脱脂剤等が含まれる。従つ
て、実際の工業プロセスの場合、温水浸漬プロセ
スのみ独立させるのではなく、例えば、稀酸処
理、脱脂等の工程等と兼用にするのが好ましい。 次に、上記処理を施された成形品は、酸により
エツチングされる。 本発明のポリアセタール樹脂組成物のエツチン
グに用いられる適当な酸は、前記したように配合
された周期律表第族金属の各種塩を分解させる
酸性液または酸化性液であれば、どのようなもの
でも使用できるが、好ましくは揮発性の少ない酸
性液または酸化性液、例えば、硫酸水溶液、硫酸
―リン酸の混合水溶液、硫酸―クロム酸の混合水
溶液、リン酸水溶液などが作業性の点から好まし
い。 このようにしてエツチングされた、表面加工性
の優れたポリアセタール樹脂成形物は、金属メツ
キした際のメツキ層の剥離強度(Kg/cm)が1
Kg/cm以上、通常1.5〜2.5Kg/cmの、成形品各部
で均一な密着力を有し(冷熱サイクルテストで部
分的にフクレたりしないという意味)、また金属
メツキ以外の塗装や接着剤による接着においても
驚くべき効果を示し、本発明のポリアセタール樹
脂組成物がいかに有用であるかうかがえる。 以下実施例により、本発明をさらに具体的に説
明する。 実施例1〜2、比較例1〜2 ポリアセタール樹脂として「テナツク 5010」
(旭化成工業株式会社製、アセタールホモ重合体、
一般用グレード)100重量部に、微粉状の炭酸カ
ルシウム(白石カルシウム株式会社製、ホワイト
ン SSB赤、平均粒径1.25ミクロン)8.7重量部
および不飽和ポリエステル(日本ユピカ株式会社
製、ユピカ 5834P)0.87重量部を、タンブラー
で混合した後、190℃に設定した押出機で混練し
てペレツト化した。このペレツトを用い、射出成
形により第1図形状の試験片(T=4mm、t=4
mm)を成形し(金型表面温度115℃)供試材料と
した。 この供試材料を第1表記載の各条件で温水浸漬
後、96%硫酸/85%リン酸/水=40/25/35(重
量部)からなる溶液に40℃で所定時間(第1表お
よび(注)参照)浸漬してエツチングを行なつ
た。 次に、上記エツチング処理した平板を常法によ
りメツキした。つまり、一般に行なわれている通
り触媒賦与、活性化後、化学ニツケルメツキし、
速かに光沢硫酸銅メツキ(40μ)を行なつた。メ
ツキ品の性能は第1表に示す通りである。メツキ
品性能の測定方法は次の通りである。 メツキ品の剥離強度;メツキ面に10mm幅の平行
な切れ目を入れ、切れ目の間の部分のメツキ膜を
平板面に直角方向に引張り、剥離に要した応力を
求める。第1表中のA,Bは第1図におけるA
(リブの上部、肉厚部)、B(リブ以外の上部、薄
肉部)を示す(以下の表でも同じ)。
【表】
実施例 3〜4
実施例1〜2と同様の供試材料(試験片形状の
み、第2表に示す通り異なる。金型温度は115℃)
を用い、第2表記載の各条件で温水浸漬後、実施
例1〜2と同様にして電気メツキを行なつた。メ
ツキ品の性能を第2表に示す。
み、第2表に示す通り異なる。金型温度は115℃)
を用い、第2表記載の各条件で温水浸漬後、実施
例1〜2と同様にして電気メツキを行なつた。メ
ツキ品の性能を第2表に示す。
【表】
実施例 5〜8
実施例3と同様の供試材料(金型温度のみ第3
表に示す通り異なる)を用い、第3表記載の各条
件で温水浸漬後、実施例3と同様にして電気メツ
キを行なつた。メツキ品の性能を第3表に示す。
表に示す通り異なる)を用い、第3表記載の各条
件で温水浸漬後、実施例3と同様にして電気メツ
キを行なつた。メツキ品の性能を第3表に示す。
【表】
実施例 9〜13
実施例1〜2と同一の供試材料を用い、第4表
に示すような物質を含有する温水に65℃×10分浸
漬した。その後、実施例1〜2と同じ条件で電気
メツキを行なつた。メツキ品の性能を第4表に示
す。
に示すような物質を含有する温水に65℃×10分浸
漬した。その後、実施例1〜2と同じ条件で電気
メツキを行なつた。メツキ品の性能を第4表に示
す。
【表】
実施例 14〜29
実施例1における炭酸カルシウムあるいは不飽
和ポリエステルの代りに第5,6表に示す物質を
混練したペレツトを用い、実施例1と同じ実験を
行なつた。メツキ品の性能は第5,6表に示す通
りである。
和ポリエステルの代りに第5,6表に示す物質を
混練したペレツトを用い、実施例1と同じ実験を
行なつた。メツキ品の性能は第5,6表に示す通
りである。
【表】
【表】
実施例30〜31、比較例3
実施例1と同様の実験を、エチレンオキサイ
ド/トリオキサン(モル比)が1.0/99.0である
オキシメチレン共重合体(メルトインデツクス9
g/10分、190℃)を用い、また、炭酸カルシウ
ムの量を第7表の通りに変えて実施した。温水浸
漬は65℃×10分、エツチングは40℃×10分とし
た。結果を第7表に示す。
ド/トリオキサン(モル比)が1.0/99.0である
オキシメチレン共重合体(メルトインデツクス9
g/10分、190℃)を用い、また、炭酸カルシウ
ムの量を第7表の通りに変えて実施した。温水浸
漬は65℃×10分、エツチングは40℃×10分とし
た。結果を第7表に示す。
第1図は実施例で用いたポリアセタール成形品
の形状を模式的に示す斜視図である。 第2図は本発明における温水浸漬の条件範囲を
示す図である。
の形状を模式的に示す斜視図である。 第2図は本発明における温水浸漬の条件範囲を
示す図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 (a)ポリアセタール樹脂100重量部、(b)周期律
表第族金属の炭酸塩、リン酸塩、酢酸塩または
それらの混合物2〜35重量部、および(c)不飽和ポ
リエステル、アクリル酸あるいはメタクリル酸の
アルキルエステル、アクリル酸あるいはメタクリ
ル酸のアミド、シアヌル酸トリアリル、ジアリル
フタレート、酢酸ビニルおよびジビニルベンゼン
の群から選ばれた化合物の重合物、共重合物ある
いはそれらの混合物0.01〜20重量部、からなるポ
リアセタール樹脂組成物を用いて所定の形状に成
形し、次に、酸性水溶液で表面粗化する前に、下
記(1),(2)式を満足する条件範囲内で温水浸漬する
ことからなるポリアセタール樹脂組成物の改良さ
れた表面処理方法: 式(1) x≦90,y≦60 式(2) logy≧−1/19x+74/19 ここで、xは温水の温度(℃) yは温水への浸漬時間(分)。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12156181A JPS5823833A (ja) | 1981-08-03 | 1981-08-03 | ポリアセタ−ル樹脂組成物の改良された表面処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12156181A JPS5823833A (ja) | 1981-08-03 | 1981-08-03 | ポリアセタ−ル樹脂組成物の改良された表面処理方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5823833A JPS5823833A (ja) | 1983-02-12 |
| JPH0142295B2 true JPH0142295B2 (ja) | 1989-09-12 |
Family
ID=14814275
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12156181A Granted JPS5823833A (ja) | 1981-08-03 | 1981-08-03 | ポリアセタ−ル樹脂組成物の改良された表面処理方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5823833A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010241939A (ja) * | 2009-04-03 | 2010-10-28 | Asahi Kasei Chemicals Corp | ポリアセタール樹脂組成物及びその製造方法 |
-
1981
- 1981-08-03 JP JP12156181A patent/JPS5823833A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5823833A (ja) | 1983-02-12 |
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