JPH0212932B2 - - Google Patents
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- JPH0212932B2 JPH0212932B2 JP812686A JP812686A JPH0212932B2 JP H0212932 B2 JPH0212932 B2 JP H0212932B2 JP 812686 A JP812686 A JP 812686A JP 812686 A JP812686 A JP 812686A JP H0212932 B2 JPH0212932 B2 JP H0212932B2
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- syringaresinol diglucoside
- syringaresinol
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Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は血小板凝集抑制剤に関し、詳しくは毒
性がなく、ADPまたはコラーゲン等によつて惹
起される血液の血小板の凝集を抑制しうる血小板
凝集抑制剤に関する。 本発明の血小板凝集抑制剤は、血小板の凝集に
起因する疾患、特に脳卒中および心筋梗塞等の血
小板の凝集の関与する血栓症の予防および治療な
らびにガン転移の予防に使用することができる。 〔技術の背景および従来技術の説明〕 シリンガレジノール ジグルコシド
(Syringaresinol diglucoside)はエゾウコギまた
はユリノキなどの多くの植物に含まれる配糖体で
あつて、次の化学式を有する化合物である。 シリンガレジノール ジグルコシドは白色結晶
(融点:265〜267℃)として単離されており、親
水性の物質である。〔ジヤーナル・オブ・オーガ
ニツク・ケミストリ(J.Org.Chem.)第45巻 第
1327〜1329頁〕 シリンガレジノール ジグルコシドは、次の生
理活性を有することが知られている。 A 抗疲労作用 シリンガレジノール ジグルコシドを経口投与
したマウスは、これを投与しないマウスに比べて
労働能力を向上する。〔ロイデイア〔Lloydia)
第32巻 第1号 第46〜51頁(1969年)〕 B サイクリツクAMPリン酸ジエステラーゼ活
性の阻害 シリンガレジノール ジグルコシドは、サイク
リツクAMPリン酸ジエステラーゼの活性を中程
度阻害する。〔ケミカル・フアーマシユーチカル
ブレチン(Chem.Pharm.Bull.)第29巻 第12
号 第3586〜3592頁(1981年)〕 C 心因性機能障害の回復 シリンガレジノール ジグルコシドは、心因性
性行動障害および心因性記憶能力障害等の心因性
機能障害に対する回復作用を有する。(特開昭59
−116220号公報) 一方において、血栓症による動脈硬化の促進ま
たは循還障害の誘発が主原因となる脳卒中や心筋
梗塞は、近年漸増する傾向にある。止血機構に関
与する血小板の近年の研究によると、血小板は血
栓形成において中心的な役割を果すことが明らか
になり、血栓形成における血小板の重要な役割に
注目し、血小板の粘着、放出および凝集の一連の
メカニズムを制御する薬剤を血栓症の予防および
治療に利用することが試みられている。 これまでに血小板の凝集を抑制する作用を有す
る物質として、アスピリン(アセチルサリチル
酸)およびインドメサシンなど数種の物質が知ら
れているが、薬剤の有効性および安全性の確保の
点から、より優れた薬剤の開発が望まれている。 本発明者らは、血小板の凝集の抑制に関する研
究において、シリンガレジノール ジグルコシド
は強力な血小板の凝集抑制作用を有するが、その
毒性は非常に小さいことを見出し、これらの知見
にもとづいて本発明に到達した。 〔発明の目的および発明の要約〕 本発明の目的は、血小板の凝集抑制作用の優れ
た薬剤を提供することにあり、詳しくは、血小板
の凝集抑制作用が優れ、毒性が極めて小さい薬剤
を提供することにある。 本発明は、シリンガレジノール ジグルコシド
を有効成分とすることを特徴とする血小板凝集抑
制剤である。 本発明のシリンガレジノール ジグルコシドを
有効成分とする血小板凝集抑制剤は、脳卒中また
は血栓症などの血小板の凝集に起因し、または血
小板の凝集の関与する疾患の予防および治療剤と
して使用することができ、またガン転移の予防剤
として使用することができる。 〔発明の具体的な説明〕 本発明の血小板凝集抑制剤の有効成分は、シリ
ンガレジノール ジグルコシド(Syringaresinol
diglucoside)である。 シリンガレジノール ジグルコシドは、これを
含む植物体をアルコール、たとえばメタノールま
たはエタノールで抽出し、抽出物を精製すること
によつて得られるが、血小板凝集抑制剤として使
用するには、これを服用する人体の安全を損なわ
ない限りにおいて、精製度の低い粗製品であつて
も、これを使用することができる。 血小板は、ADPまたはコラーゲンなどの血小
板の凝集惹起物質の存在により凝集するが、この
時シリンガレジノール ジグルコシドが存在する
と、血小板の凝集が抑制され、この血液中の血小
板の凝集の抑制によつて、脳卒中または心筋梗塞
を予防し、または治療することができる。 本発明の血小板凝集抑制剤の力価は、実験例1
の(3)の実験方法によつて求めることができる。シ
リンガレジノール ジグルコシドの服用量は、年
令、病状および体重等によつて異なるが、通常成
人1日当り5〜5000mg程度が適当であり、1〜3
回程度に分けて服用するのが好ましい。 シリンガレジノール ジグルコシドを投与する
場合、その投与方法は、いかなる方法であつて
も、これによることができる。投与の形態は、シ
リンガレジノール ジグルコシドの経口投与が好
ましいが、シリンガレジノール ジグルコシドを
水に溶解し、その水溶液の静脈注射によることが
できる。 シリンガレジノール ジグルコシドは、製剤担
体または賦形剤と混和し、錠剤、散剤、カプセル
剤または顆粒剤の形において、服用することがで
きる。 以下において、実施例または実験例の記述によ
つて、本発明をさらに詳しく説明する。 実験例 1 (ウサギ多血小板血漿における血小板の凝集抑制
作用) (1) 実験の試料 (1‐1) 多血小板血漿(Platelet Rich Plasma)
(PRP) 家兎(体重:3〜4Kg)の総頸動脈より、9
容の血液を、1容の3.8%クエン酸ナトリウム
を入れたシリコン処理フラスコに採血した。こ
の血液を、2000rpmにおいて4分間遠心分離
し、上清の多血小板血漿を得た。 (1‐2) 乏血小板血漿(Patelet Poor Plasma)
(PPP) 多血小板血漿を除去した沈澱物を、さらに
3000rpmにおいて10分間遠心分離し、上清の乏
血小板血漿を得た。 (2) 実験に使用した凝集惹起物質 (2‐1) アデノシン二リン酸(ADP) 実験において、1μMの終末濃度で使用した。 (2‐2) コラーゲン 実験において、2μg/mlの終末濃度で使用
した。 (3) 実験方法 実験の試料の多血小板血漿(PRP)0.4mlをシ
リコン処理キユベツトに取り、これに第1表に示
す濃度の検体を含む乏血小板血漿(PPP)0.1ml
を添加し、これを専用マグネチツクスターラーで
1000rpmにおいて攪拌しながら、2分間加温し
た。 この血小板混合液の透光度(C)をアグレゴメータ
ー(Aggregometer)〔クロノロブ(CHRONO−
LOG)社製〕によつて測定した。 その後、ADP〔クロノログ(CHRONO−
LOG)社製〕を終末濃度1μMにおいて加え、5
分間攪拌した後、この液の透光度(D)をアグレゴメ
ーターにより測定した。 凝集抑制率(%)を次式によつて求めた。 凝集抑制率(%)=C−D/C×100 凝集惹起物質のADPの代りにコラーゲン〔ホ
ルモン ヘミー(HORMON−CHEMIE)社製〕
を終末濃度2μg/mlにおいて使用し、前記と同
様にして、凝集抑制率(%)を求めた。 (4) 実験の結果 実験における検体の濃度および実験の結果は第
1表に示すとおりであつた。
性がなく、ADPまたはコラーゲン等によつて惹
起される血液の血小板の凝集を抑制しうる血小板
凝集抑制剤に関する。 本発明の血小板凝集抑制剤は、血小板の凝集に
起因する疾患、特に脳卒中および心筋梗塞等の血
小板の凝集の関与する血栓症の予防および治療な
らびにガン転移の予防に使用することができる。 〔技術の背景および従来技術の説明〕 シリンガレジノール ジグルコシド
(Syringaresinol diglucoside)はエゾウコギまた
はユリノキなどの多くの植物に含まれる配糖体で
あつて、次の化学式を有する化合物である。 シリンガレジノール ジグルコシドは白色結晶
(融点:265〜267℃)として単離されており、親
水性の物質である。〔ジヤーナル・オブ・オーガ
ニツク・ケミストリ(J.Org.Chem.)第45巻 第
1327〜1329頁〕 シリンガレジノール ジグルコシドは、次の生
理活性を有することが知られている。 A 抗疲労作用 シリンガレジノール ジグルコシドを経口投与
したマウスは、これを投与しないマウスに比べて
労働能力を向上する。〔ロイデイア〔Lloydia)
第32巻 第1号 第46〜51頁(1969年)〕 B サイクリツクAMPリン酸ジエステラーゼ活
性の阻害 シリンガレジノール ジグルコシドは、サイク
リツクAMPリン酸ジエステラーゼの活性を中程
度阻害する。〔ケミカル・フアーマシユーチカル
ブレチン(Chem.Pharm.Bull.)第29巻 第12
号 第3586〜3592頁(1981年)〕 C 心因性機能障害の回復 シリンガレジノール ジグルコシドは、心因性
性行動障害および心因性記憶能力障害等の心因性
機能障害に対する回復作用を有する。(特開昭59
−116220号公報) 一方において、血栓症による動脈硬化の促進ま
たは循還障害の誘発が主原因となる脳卒中や心筋
梗塞は、近年漸増する傾向にある。止血機構に関
与する血小板の近年の研究によると、血小板は血
栓形成において中心的な役割を果すことが明らか
になり、血栓形成における血小板の重要な役割に
注目し、血小板の粘着、放出および凝集の一連の
メカニズムを制御する薬剤を血栓症の予防および
治療に利用することが試みられている。 これまでに血小板の凝集を抑制する作用を有す
る物質として、アスピリン(アセチルサリチル
酸)およびインドメサシンなど数種の物質が知ら
れているが、薬剤の有効性および安全性の確保の
点から、より優れた薬剤の開発が望まれている。 本発明者らは、血小板の凝集の抑制に関する研
究において、シリンガレジノール ジグルコシド
は強力な血小板の凝集抑制作用を有するが、その
毒性は非常に小さいことを見出し、これらの知見
にもとづいて本発明に到達した。 〔発明の目的および発明の要約〕 本発明の目的は、血小板の凝集抑制作用の優れ
た薬剤を提供することにあり、詳しくは、血小板
の凝集抑制作用が優れ、毒性が極めて小さい薬剤
を提供することにある。 本発明は、シリンガレジノール ジグルコシド
を有効成分とすることを特徴とする血小板凝集抑
制剤である。 本発明のシリンガレジノール ジグルコシドを
有効成分とする血小板凝集抑制剤は、脳卒中また
は血栓症などの血小板の凝集に起因し、または血
小板の凝集の関与する疾患の予防および治療剤と
して使用することができ、またガン転移の予防剤
として使用することができる。 〔発明の具体的な説明〕 本発明の血小板凝集抑制剤の有効成分は、シリ
ンガレジノール ジグルコシド(Syringaresinol
diglucoside)である。 シリンガレジノール ジグルコシドは、これを
含む植物体をアルコール、たとえばメタノールま
たはエタノールで抽出し、抽出物を精製すること
によつて得られるが、血小板凝集抑制剤として使
用するには、これを服用する人体の安全を損なわ
ない限りにおいて、精製度の低い粗製品であつて
も、これを使用することができる。 血小板は、ADPまたはコラーゲンなどの血小
板の凝集惹起物質の存在により凝集するが、この
時シリンガレジノール ジグルコシドが存在する
と、血小板の凝集が抑制され、この血液中の血小
板の凝集の抑制によつて、脳卒中または心筋梗塞
を予防し、または治療することができる。 本発明の血小板凝集抑制剤の力価は、実験例1
の(3)の実験方法によつて求めることができる。シ
リンガレジノール ジグルコシドの服用量は、年
令、病状および体重等によつて異なるが、通常成
人1日当り5〜5000mg程度が適当であり、1〜3
回程度に分けて服用するのが好ましい。 シリンガレジノール ジグルコシドを投与する
場合、その投与方法は、いかなる方法であつて
も、これによることができる。投与の形態は、シ
リンガレジノール ジグルコシドの経口投与が好
ましいが、シリンガレジノール ジグルコシドを
水に溶解し、その水溶液の静脈注射によることが
できる。 シリンガレジノール ジグルコシドは、製剤担
体または賦形剤と混和し、錠剤、散剤、カプセル
剤または顆粒剤の形において、服用することがで
きる。 以下において、実施例または実験例の記述によ
つて、本発明をさらに詳しく説明する。 実験例 1 (ウサギ多血小板血漿における血小板の凝集抑制
作用) (1) 実験の試料 (1‐1) 多血小板血漿(Platelet Rich Plasma)
(PRP) 家兎(体重:3〜4Kg)の総頸動脈より、9
容の血液を、1容の3.8%クエン酸ナトリウム
を入れたシリコン処理フラスコに採血した。こ
の血液を、2000rpmにおいて4分間遠心分離
し、上清の多血小板血漿を得た。 (1‐2) 乏血小板血漿(Patelet Poor Plasma)
(PPP) 多血小板血漿を除去した沈澱物を、さらに
3000rpmにおいて10分間遠心分離し、上清の乏
血小板血漿を得た。 (2) 実験に使用した凝集惹起物質 (2‐1) アデノシン二リン酸(ADP) 実験において、1μMの終末濃度で使用した。 (2‐2) コラーゲン 実験において、2μg/mlの終末濃度で使用
した。 (3) 実験方法 実験の試料の多血小板血漿(PRP)0.4mlをシ
リコン処理キユベツトに取り、これに第1表に示
す濃度の検体を含む乏血小板血漿(PPP)0.1ml
を添加し、これを専用マグネチツクスターラーで
1000rpmにおいて攪拌しながら、2分間加温し
た。 この血小板混合液の透光度(C)をアグレゴメータ
ー(Aggregometer)〔クロノロブ(CHRONO−
LOG)社製〕によつて測定した。 その後、ADP〔クロノログ(CHRONO−
LOG)社製〕を終末濃度1μMにおいて加え、5
分間攪拌した後、この液の透光度(D)をアグレゴメ
ーターにより測定した。 凝集抑制率(%)を次式によつて求めた。 凝集抑制率(%)=C−D/C×100 凝集惹起物質のADPの代りにコラーゲン〔ホ
ルモン ヘミー(HORMON−CHEMIE)社製〕
を終末濃度2μg/mlにおいて使用し、前記と同
様にして、凝集抑制率(%)を求めた。 (4) 実験の結果 実験における検体の濃度および実験の結果は第
1表に示すとおりであつた。
【表】
(5) 考 察
第1表によると、本発明のシリンガレジノール
ジグルコシドは、対照のアスピリンに比べる
と、ADPにより惹起される凝集では、約1/2のモ
ル濃度においてほぼ同等の血小板の凝集抑制効果
を示し、コラーゲンにより惹起される凝集では、
約1/20のモル濃度においてほぼ同等の血小板の凝
集抑制効果を示すことがわかる。 このことは、シリンガレジノール ジグルコシ
ドが顕著な血小板の凝集抑制作用を有することを
示す。 (6) 補 足 実験の試料の家兎の血液の代りに、ヒトの血液
を使用し、同様の実験を行ない、シリンガレジノ
ール ジグルコシドはヒトの血液についても、同
様な血小板の凝集抑制作用を有することがわかつ
た。 実験例 2 (急性毒性試験) 7週令の雄性dd系マウス(体重:30〜35g)
を使用し、レーベンス・ケルベー法に準じて、そ
の一群4匹に、シリンガレジノール ジグルコシ
ドの0.3%CMC懸濁液を経口投与したが、シリン
ガレジノール ジグルコシドは、1g/Kgの投与
量においても、死亡例がなかつた。 このことから、シリンガレジノール ジグルコ
シドは低毒性であることがわかる。 実施例 1 (1) エゾウコギ(Eleutherococcus senticosus)
からシリンガレジノール ジグルコシドの抽出 エゾウコギのアルコール抽出エキス(33%エタ
ノール溶液)500mlを減圧濃縮して、エタノール
を留去し、その残渣に水を加えて、全量を500ml
にした。この水溶液をエーテル300mlにより2回
抽出し、抽出エキス中の脂溶性成分を除去した。 脱脂後の水溶液をアンバーライトXAD−2を
充填したカラム〔2.5cm(φ)×68cm〕に通導し、
カラムの樹脂を水1.4で洗浄した。次にこのカ
ラムの樹脂に25%メタノール水溶液600mlを通導
し、溶液部を減圧濃縮した。ここに得られた残渣
を、さらにセフアデツクスLH−20を充填したカ
ラム〔2.5cm(φ)×55cm〕に通導した後、このカ
ラムを30%メタノール水溶液で溶出し、溶出した
フラクシヨンを分画し、目的化合物のシリンガレ
ジノール ジグルコシド(融点:265〜267℃)
110mgを得た。 (2) 血小板凝集抑制作用の試験 ここに得られたシリンガレジノール ジグルコ
シドを検体として使用し、実験例1と同様にし
て、ウサギの血液の血小板の凝集抑制効果を試験
した。 その結果によると、上記のシリンガレジノール
ジグルコシドは、60μg/mlの使用量におい
て、ADPにより惹起される血小板の凝集抑制率
が24%であり、コラーゲンにより惹起される血小
板の凝集抑制率は75%であつて、シリンガレジノ
ール ジグルコシドは顕著な血小板の凝集抑制作
用を有することがわかつた。 実施例 2 (2) ユリノキ(Liriodendron Tulipifera)から
シリンガレジノール ジグルコシドの抽出 新鮮なユリノキの生樹皮30Kgを細切して5cm以
下の細片とし、これをメタノール90に浸漬し、
室温において3日間放置、抽出した。抽出液を濾
別し、残渣を70%メタノール水溶液60に浸漬
し、室温において3日間放置、抽出した。再び抽
出液を濾別し、これを先に得たメタノール抽出液
と合し、混合抽出液を減圧濃縮して、メタノール
を留去し、濃縮液5を得た。この濃縮液5
に、1.5のn―ブタノールを加え、振とうした
後、静置し、n―ブタノール層を分離、除去し
た。この操作を3回繰り返した後、残つた水溶液
部を減圧下に濃縮して、3の濃縮液を得た。こ
の濃縮液に7の水を加え、この混合液をアンバ
ーライトXAD−2を充填したカラムに通導し、
5/1時間の速度においてカラムを通過させた
後、カラムを20の水で洗浄し、さらに30の25
%メタノール水溶液で洗浄した。洗浄における展
開速度は10/1時間であつた。次に、このカラ
ムに20の50%メタノール水溶液を通導し、5
/1時間の速度において展開した。これらの展
開における溶出液を集め、減圧下に濃縮、乾固し
て、シリンガレジノール ジグルコシドの結晶を
含む固形物180gを得た。 この固形物に水180mlを加え、混合した後、濾
過して、シリンガレジノール ジグルコシドの結
晶8gを得て、これを結晶(イ)とした。次に水溶液
部を減圧下に濃縮して、溶媒を留去した後、濃縮
液を、クロロホルム:メタノール:水が80:20:
5の混合溶媒を展開溶媒とするシリカゲルカラム
クロマトグラフイーによつて処理し、シリカゲル
薄層クロマトグラフイーによりモニターしなが
ら、目的物質を含む溶出液部分を集め、これを減
圧下に濃縮して、溶媒を留去し、シリンガレジノ
ール ジグルコシドの結晶15gを得、これを結晶
(ロ)とした。 これらの結晶(イ)および結晶(ロ)を併せて、50%エ
タノール水溶液から再結晶し、シリンガレジノー
ル ジグルコシドの無色の針状結晶21gを得た。
この結晶の融点は265〜267℃であつた。 (2) 血小板凝集抑制作用の試験 ここに得られたシリンガレジノール ジグルコ
シドの無色の針状結晶を検体として使用し、実験
例1と同様にして、ウサギの血液の血小板の凝集
抑制効果を試験した。 その結果によると、上記のシリンガレジノール
ジグルコシドは、100μg/mlの使用量におい
て、ADPにより惹起される血小板の凝集抑制率
が55%であり、コラーゲンにより惹起される血小
板の凝集抑制率は77%であつて、シリンガレジノ
ール ジグルコシドは顕著な血小板の凝集抑制作
用を有することがわかつた。 〔発明の効果〕 ADPまたはコラーゲン等によつて惹起され
る血小板の凝集作用を抑制することができる。 血小板の凝集に起因する疾患、特に脳卒中、
心筋梗塞等の血小板の凝集の関与する血栓症の
予防および治療剤として使用することができ
る。 ガンの転移に血小板の凝集が関与するので、
ガン転移の予防剤として使用することができ
る。 毒性が低い。 血小板の凝集抑制作用が顕著である。
ジグルコシドは、対照のアスピリンに比べる
と、ADPにより惹起される凝集では、約1/2のモ
ル濃度においてほぼ同等の血小板の凝集抑制効果
を示し、コラーゲンにより惹起される凝集では、
約1/20のモル濃度においてほぼ同等の血小板の凝
集抑制効果を示すことがわかる。 このことは、シリンガレジノール ジグルコシ
ドが顕著な血小板の凝集抑制作用を有することを
示す。 (6) 補 足 実験の試料の家兎の血液の代りに、ヒトの血液
を使用し、同様の実験を行ない、シリンガレジノ
ール ジグルコシドはヒトの血液についても、同
様な血小板の凝集抑制作用を有することがわかつ
た。 実験例 2 (急性毒性試験) 7週令の雄性dd系マウス(体重:30〜35g)
を使用し、レーベンス・ケルベー法に準じて、そ
の一群4匹に、シリンガレジノール ジグルコシ
ドの0.3%CMC懸濁液を経口投与したが、シリン
ガレジノール ジグルコシドは、1g/Kgの投与
量においても、死亡例がなかつた。 このことから、シリンガレジノール ジグルコ
シドは低毒性であることがわかる。 実施例 1 (1) エゾウコギ(Eleutherococcus senticosus)
からシリンガレジノール ジグルコシドの抽出 エゾウコギのアルコール抽出エキス(33%エタ
ノール溶液)500mlを減圧濃縮して、エタノール
を留去し、その残渣に水を加えて、全量を500ml
にした。この水溶液をエーテル300mlにより2回
抽出し、抽出エキス中の脂溶性成分を除去した。 脱脂後の水溶液をアンバーライトXAD−2を
充填したカラム〔2.5cm(φ)×68cm〕に通導し、
カラムの樹脂を水1.4で洗浄した。次にこのカ
ラムの樹脂に25%メタノール水溶液600mlを通導
し、溶液部を減圧濃縮した。ここに得られた残渣
を、さらにセフアデツクスLH−20を充填したカ
ラム〔2.5cm(φ)×55cm〕に通導した後、このカ
ラムを30%メタノール水溶液で溶出し、溶出した
フラクシヨンを分画し、目的化合物のシリンガレ
ジノール ジグルコシド(融点:265〜267℃)
110mgを得た。 (2) 血小板凝集抑制作用の試験 ここに得られたシリンガレジノール ジグルコ
シドを検体として使用し、実験例1と同様にし
て、ウサギの血液の血小板の凝集抑制効果を試験
した。 その結果によると、上記のシリンガレジノール
ジグルコシドは、60μg/mlの使用量におい
て、ADPにより惹起される血小板の凝集抑制率
が24%であり、コラーゲンにより惹起される血小
板の凝集抑制率は75%であつて、シリンガレジノ
ール ジグルコシドは顕著な血小板の凝集抑制作
用を有することがわかつた。 実施例 2 (2) ユリノキ(Liriodendron Tulipifera)から
シリンガレジノール ジグルコシドの抽出 新鮮なユリノキの生樹皮30Kgを細切して5cm以
下の細片とし、これをメタノール90に浸漬し、
室温において3日間放置、抽出した。抽出液を濾
別し、残渣を70%メタノール水溶液60に浸漬
し、室温において3日間放置、抽出した。再び抽
出液を濾別し、これを先に得たメタノール抽出液
と合し、混合抽出液を減圧濃縮して、メタノール
を留去し、濃縮液5を得た。この濃縮液5
に、1.5のn―ブタノールを加え、振とうした
後、静置し、n―ブタノール層を分離、除去し
た。この操作を3回繰り返した後、残つた水溶液
部を減圧下に濃縮して、3の濃縮液を得た。こ
の濃縮液に7の水を加え、この混合液をアンバ
ーライトXAD−2を充填したカラムに通導し、
5/1時間の速度においてカラムを通過させた
後、カラムを20の水で洗浄し、さらに30の25
%メタノール水溶液で洗浄した。洗浄における展
開速度は10/1時間であつた。次に、このカラ
ムに20の50%メタノール水溶液を通導し、5
/1時間の速度において展開した。これらの展
開における溶出液を集め、減圧下に濃縮、乾固し
て、シリンガレジノール ジグルコシドの結晶を
含む固形物180gを得た。 この固形物に水180mlを加え、混合した後、濾
過して、シリンガレジノール ジグルコシドの結
晶8gを得て、これを結晶(イ)とした。次に水溶液
部を減圧下に濃縮して、溶媒を留去した後、濃縮
液を、クロロホルム:メタノール:水が80:20:
5の混合溶媒を展開溶媒とするシリカゲルカラム
クロマトグラフイーによつて処理し、シリカゲル
薄層クロマトグラフイーによりモニターしなが
ら、目的物質を含む溶出液部分を集め、これを減
圧下に濃縮して、溶媒を留去し、シリンガレジノ
ール ジグルコシドの結晶15gを得、これを結晶
(ロ)とした。 これらの結晶(イ)および結晶(ロ)を併せて、50%エ
タノール水溶液から再結晶し、シリンガレジノー
ル ジグルコシドの無色の針状結晶21gを得た。
この結晶の融点は265〜267℃であつた。 (2) 血小板凝集抑制作用の試験 ここに得られたシリンガレジノール ジグルコ
シドの無色の針状結晶を検体として使用し、実験
例1と同様にして、ウサギの血液の血小板の凝集
抑制効果を試験した。 その結果によると、上記のシリンガレジノール
ジグルコシドは、100μg/mlの使用量におい
て、ADPにより惹起される血小板の凝集抑制率
が55%であり、コラーゲンにより惹起される血小
板の凝集抑制率は77%であつて、シリンガレジノ
ール ジグルコシドは顕著な血小板の凝集抑制作
用を有することがわかつた。 〔発明の効果〕 ADPまたはコラーゲン等によつて惹起され
る血小板の凝集作用を抑制することができる。 血小板の凝集に起因する疾患、特に脳卒中、
心筋梗塞等の血小板の凝集の関与する血栓症の
予防および治療剤として使用することができ
る。 ガンの転移に血小板の凝集が関与するので、
ガン転移の予防剤として使用することができ
る。 毒性が低い。 血小板の凝集抑制作用が顕著である。
Claims (1)
- 1 シリンガレジノール ジグルコシドを有効成
分とすることを特徴とする血小板凝集抑制剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP812686A JPS62167791A (ja) | 1986-01-20 | 1986-01-20 | 血小板凝集抑制剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP812686A JPS62167791A (ja) | 1986-01-20 | 1986-01-20 | 血小板凝集抑制剤 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62167791A JPS62167791A (ja) | 1987-07-24 |
| JPH0212932B2 true JPH0212932B2 (ja) | 1990-03-30 |
Family
ID=11684596
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP812686A Granted JPS62167791A (ja) | 1986-01-20 | 1986-01-20 | 血小板凝集抑制剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS62167791A (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US20020031563A1 (en) | 1992-09-30 | 2002-03-14 | Hodge Thomas W. | Method of inhibiting tumor necrosis factor |
| KR960037062A (ko) * | 1996-08-02 | 1996-11-19 | 오동덕 | 화농성 피부질환 치료제의 제조방법 |
| KR100481925B1 (ko) * | 2002-01-03 | 2005-04-11 | 정헌택 | 가시오갈피로부터 분리된 아세틸렌 계열 화합물들 및 그를함유하는 아폽토시스 유도제 조성물 |
| CA2493384A1 (en) * | 2002-07-18 | 2004-01-29 | Sankyo Company Limited | Medicinal composition for treating arteriosclerosis |
-
1986
- 1986-01-20 JP JP812686A patent/JPS62167791A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62167791A (ja) | 1987-07-24 |
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