JPH044969B2 - - Google Patents
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- JPH044969B2 JPH044969B2 JP57032110A JP3211082A JPH044969B2 JP H044969 B2 JPH044969 B2 JP H044969B2 JP 57032110 A JP57032110 A JP 57032110A JP 3211082 A JP3211082 A JP 3211082A JP H044969 B2 JPH044969 B2 JP H044969B2
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Description
本発明はバナジウム−リン系酸化物を製造する
方法に関するものである。さらに詳しくは、ブタ
ンの気相酸化により無水マレイン酸を製造する際
の触媒として好適なバナジウム−リン系の結晶性
酸化物を製造する方法に関するものである。 炭素数4の直鎖脂肪族炭化水素の気相酸化によ
り無水マレイン酸を製造する方法に関しては、既
に多くの触媒やプロセスが提案されている。 特にブテン類、ブタン等を原料とする方法につ
いては、最近結晶性のバナジウム−リン系複合酸
化物が提案され、その結晶学的な検討も進められ
ている(イー ボーデス ピー カーテイン ジ
ヤーナルオブキヤタリシス(E.Bordes,P.
Courtine,J.Catal.),57,236−52(1979))。結
晶性のリン−バナジウム系複合酸化物は、高活性
であり、とくにブタンの酸化に有効である。しか
し同一の結晶型を有する複合酸化物であつても、
その製造法により、結晶純度に問題が生じたり、
途中で溶融して比表面積や細孔容積の小さいもの
が生成する等で、触媒として使用するには不適切
な場合が少なくない。 バナジウム−リン系結晶性酸化物を製造する方
法としては、例えば次のような方法が知られてい
る。 非酸化性酸性溶液中に五価のバナジウム化合
物を溶解し、リン酸と反応させた後、生成した
可溶性バナジウム−リン複合体の塩を水を加え
て沈でんさせ、乾燥、成型後300℃以上の温度
で加熱処理する方法(特開昭51−95990) バナジウム化合物とリン酸とを反応させてバ
ナジウム−リン複合体を生成させ、水中の一次
解離定数で判定してリン酸よりも強酸であつて
少なくとも3規定の濃度にある酸と接触させて
有効な前駆体のみを回収し、さらに水または他
の溶媒により相Eの可溶成分を抽出除去して純
度を向上させた後加熱する方法(特開昭53−
146992) 五価のバナジウム化合物を3価のリン化合物
と接触させて四価の状態の少くとも50原子%の
バナジウムを有するリン−バナジウム系前駆体
を形成させ、次いで350℃〜600℃の温度で加熱
する方法(特公昭53−2631) 五価のバナジウム化合物と鉱酸を含まない無
機還元剤との水性酸化物スラリーを形成し、五
価リン化合物を当該スラリーに混合し、スラリ
ー中の水の実質的蒸発を防ぐように少なくとも
120℃で自己発生圧下に加熱し、次いで水を除
去、乾燥し、さらに250℃〜600℃の温度で酸素
含有ガスの存在下で加熱する方法(特開昭54−
13483) イソブタノールのような非腐食性有機液体中
に五酸化バナジウムを加え、リフラツクス加熱
して還元後、リン酸を添加し、生成した固体を
分離加熱する方法(米国特許4132670) 五価のバナジウム化合物とオルトリン酸から
リン酸バナジルを製造するに際し、亜リン酸と
アルコールを使用する方法(特開昭56−
141840) 五価のバナジウム化合物とリン酸を、ヒドラ
ジンまたはヒドロキシルアミン塩酸塩の存在
下、水性媒体中で反応させる方法(特開昭56−
45815) 五価のバナジウム化合物をアルコールのよう
な有機媒体中煮沸、還元後無水リン酸を添加
し、ベンゼンで共沸脱水する方法(米国特許
4283288) 以上記載したように、従来の方法では、腐食性
の大きい濃塩酸のような化合物の使用、五酸化バ
ナジウムの溶液中への溶解あるいは溶媒の分離操
作の煩雑さ、亜リン酸のような比較的高価な還元
剤の使用または有機用媒の使用に伴う副生ギ酸に
よる腐食や、可燃物の使用等、工業的実施の面で
多くの問題があつた。 本発明者等は、上記種々の問題点を改良すべく
検討した結果、本発明に到達した。 すなわち本発明は、ヒドラジン、ヒドロキシル
アミンおよびこれらの無機酸類よりなる群から選
ばれる無機還元剤およびリン酸の存在下、水性媒
体中で五酸化バナジウムを溶解して、四価のバナ
ジウムイオンを含有する溶液とし次いで110〜250
℃の温度範囲で水熱処理することを特徴とするバ
ナジウム−リン系酸化物の製造法に関するもので
ある。 以下、本発明を詳細に説明する。 本発明はヒドラジン、ヒドロキシルアミンお
よびこれらの無機酸類よりなる群から選ばれる無
機還元剤およびリン酸の存在下、水性媒体中で、
五酸化バナジウムを溶解し均一溶液とする工程
この溶液を110〜250℃の温度範囲で水熱処理する
工程からなる。 以下、第一の工程について説明する。 本発明で使用されるヒドラジン、ヒドロキシル
アミンおよびこれらの無機酸類よりなる群から選
ばれる無機還元剤が使用され、ヒドラジン(通常
泡水ヒドラジン水溶液として市販されている。)
またはそのリン酸塩、ヒドロキシルアミンまたは
そのリン酸塩が好ましい。その他の無機酸塩、例
えば塩酸塩等も使用できるが、ハロゲンイオンを
残留させるため、反応器材質の面で不利となるた
め、工業的には好ましくない。 還元剤としては一般にシユウ酸、アルコールの
ような有機還元剤、あるいは、亜リン酸のような
無機還元剤が知られている。 しかし、本発明者等の検討結果では、過剰の有
機化合物共存下での水熱合成は、経済性からも結
晶生成面でも不利である。例えばバナジウム1グ
ラム原子当たり0.5モル以上のシユウ酸を共存さ
せると、水熱合成条件を過酷にしない限り結晶生
成反応は進行しない。 また無機系還元剤でも、亜リン酸のような三価
のリン化合物を使用した場合には還元速度が極め
て緩慢で、均一溶液とするには五酸化バナジウム
を含むスラリーを長時間の煮沸還流処理する必要
があり、還元剤が高価である上、エネルギー消費
も大きいという欠点がある。 水性媒体としては、一般に水が使用される。所
望によりアルコール、カルボン酸、エーテル類、
ケトン類等の親水性有機溶媒を併用してもよい
が、バナジウムの還元速度が低下するので、その
使用量は50重量%以下の水性媒体とすべきであ
る。 リン酸の使用量は、目的生成物であるバナジウ
ム−リン系結晶酸化物のP/V原子比を0.8〜1.5
とする範囲で添加するのが好ましい。水性媒体中
のリン酸濃度は5〜50重量%、好ましくは5〜35
重量%である。水性媒体中のリン酸濃度が高すぎ
ると、五酸化バナジウムが還元される以前にリン
酸と反応する可能性があり、液粘度も著しく高く
なつて取扱いが困難になる。またこの濃度が低す
ぎると反応容器が過大となつて支障の出る場合が
ある。 無機還元剤の使用量は五価のバナジウムを四価
に還元するに要する化学量論量で十分であり、通
常その95〜120%の範囲で使用される。 本発明においては、あらかじめリン酸および無
機還元剤を溶解した酸性水性媒体中に五酸化バナ
ジウムを添加溶解する必要がある。一般に五酸化
バナジウムをあらかじめ還元した後リン酸を添加
反応させる方法が知られているが、(前述の公知
方法、および)この方法ではリン酸との反
応性が低い低原子価の酸化バナジウムが生成した
り、また均一溶液を形成することができないた
め、生成物の結晶純度は本発明と同様の水熱処理
を施しても不充分である。そのため、かなり触媒
活性の低い不満足な結果が得られる。 無機還元剤およびリン酸を含有する水性媒体中
に五酸化バナジウムを添加すると、発泡しつつ還
元が進行し、やがて四価のバナジウムイオンを含
有する青色の均一溶液が生成する。その際、自ら
発熱するが、わずかに外部から加熱してもよい。
また発泡がおさまつた後、反応を完結させるため
に溶液を煮沸してもよい。均一溶液とするまでの
時間は、反応量にもよるが、通常5分〜5時間で
ある。このようにして得られた溶液は、室温では
かなり不安定で、室温で放置すると、10〜30時間
後には淡青色の化合物が生成して沈澱する。この
沈澱は次の表−1に示すようなX線回折パターン
(対陰極;Cu−K〓)を有する。 表−1 主要ピーク2θ(°) 強度比 11.8 100 13.5 60 16.2 10 21.1 25 21.4 15 22.0 40 31.2 30 32.0 50 33.5 20 40.3 15 41.6 15 46.0 25 上記のようなX線回折パターンを示す公知の化
合物は、ASTMカードでは見い出されない。こ
の結晶は100℃以上で乾燥すると黒変し、X線的
には無定型の粉末となり、触媒活性は著しく不良
である。本発明では、還元により得られる均一な
青色溶液に対し、このような結晶種の沈澱を起こ
させることなく、次の水熱反応を行なわなければ
ならない。 なお、水熱反応を行なう以前の段階で、ブタン
の酸化反応の活性促進成分を添加してもよい。活
性促進成分としては鉄、クロム、アルミニウム、
チタン等の化合物が挙げられる。これらの化合物
としては、本発明で得られる溶液に可溶なものな
らば特に限定されないが、好ましくは塩化物、硫
酸塩、硝酸塩、炭酸塩等の無機酸塩、酢酸、シユ
ウ酸等の有機酸塩が挙げられる。チタンの場合に
は過酸化物の使用も可能である。 添加時期は、水熱処理を行う以前の段階ならば
特に限定されない。 添加量はバナジウム元素1モルあたり金属とし
て0.01〜0.4モルの範囲に調節すべきであり、よ
り好ましくは0.02〜0.2モルとする。 上記金属成分は、一種でも、また望むならば複
数種の混合であつても良い。 本発明においては、第2工程として以上のよう
な方法で得られた溶液を、水分の蒸発を防ぐため
に、実質的に密封された容器内で110℃〜250℃、
好ましくは120℃〜180℃の範囲で水熱処理を行
う。水熱処理は0.5〜200時間程度実施するのが好
ましい。このように水熱処理を行うと灰青色の微
細な結晶を含有するスラリーが生ずる。この結晶
は目的とするバナジウム−リン系酸化物であり、
スラリーを蒸発乾固するか、スラリーから直接
過することにより取得できる。本発明では従来法
に比べ細かな粒径の酸化物が得られる。 この場合、得られる結晶の微粉は過分離を行
うことが必ずしも容易でない場合があり、従つて
目的によつては得られる結晶を塊状結晶とするこ
とは好ましい方法であるが、このためには水熱処
理を行う均一溶液に一定量のシユウ酸のような錯
形成性アニオンを添加しておくのが望ましい。こ
のアニオンの添加量は水熱処理に際して結晶生成
を阻害しない程度の量に抑制すべきであつて、例
えばシユウ酸の場合、シユウ酸バナジルを形成す
るような量であつてはならない。通常この量はバ
ナジウム元素1モルあたり、0.5モル以下、好ま
しくは0.3モル以下とするのがよい。錯形成性ア
ニオンの添加量を適切に選ぶと、塊状の結晶性物
質が沈澱し、過分離操作が著しく容易となり工
業的メリツトが大きい。 以上の水熱処理により得られる結晶は次の表−
2に示すようなX線回折パターン(対陰極;Cu
−K〓)を有する。 表−2 主要ピーク2θ(°) 強度比 15.6 100 19.6 70 24.2 30 27.0 50 28.6 20 30.4 70 32.0 10 33.6 20 この回折パターンは、表−1に示したX線回折
パターンと全く異なるものであり、100℃の乾燥
による変化はなく、例えば特開昭51−95990、特
開昭56−141840あるいは米国特許4283288におい
て異なる方法で合成されたバナジウム−リン系酸
化物のX線回折パターンと完全に一致している。 このようにして得られたバナジウム−リン系酸
化物は、乾燥し、必要に応じて担体や成形助剤を
添加して成型することにより、ブタンの酸化によ
る無水マレイン酸の製造用触媒として好適に利用
される。 本発明で得られる酸化物は、400〜600℃の範囲
で焼成して用いると、触媒活性上さらに好まし
い。この際、焼成をブタンやブテン類を含む空気
の存在下あるいはアルゴン、窒素等の不活性ガス
雰囲気下に実施することが好ましいが、その結
果、表−3に示すようなX線回折パターン(対陰
極;Cu−K〓)を示す結晶に変化する。 表−3 主要ピーク2θ(°) 強度比 14.2 20 15.7 20 18.5 20 23.0 100 28.4 90 30.0 50 33.7 40 36.8 40 表−3に示すX線回折パターンは、前述のE.
Bordes等の報告による(VO)2P2O7のそれと完全
に一致する。 また本発明において、触媒活性促進成分を添加
した場合は、水熱処理後の段階において、カチオ
ンがバナジウムの一部を置換固溶した結晶が得ら
れる。そのもの、あるいは焼成後のX線回折パタ
ーンは表−2または表−3に示すものと極めて類
似しているが、置換固溶のために結晶の面間隔が
わずかにシフトする。このような置換固溶型結晶
性酸化物はバナジウム−リン系のものに比べ触媒
性能が優れている。 以上詳述したように、本発明によれば、高純度
で、粒度が細かく、従つて改めて粉砕等の処理を
施すことなく、高活性の触媒として有効な酸化物
を製造することができる。 本発明で得られるバナジウム−リン系酸化物
は、とくにブタンから無水マレイン酸を製造する
際の酸化触媒として利用できる。無水マレイン酸
の製造は、通常、空気とブタンの混合物を400℃
以上600℃以下の範囲で反応させる方法が採用さ
れるが、本発明で得られる酸化物は高活性であ
り、450℃以下でも50%以上の収率を得ることが
できる。 以下、本発明を実施例により説明する。 実施例 1 試薬特級リン酸(85.0%)62.259gおよび試薬
特級抱水ヒドラジン(85%水溶液)7.36gを脱塩
水200mlに添加溶解し、次いで試薬特級五酸化バ
ナジウム45.475gを添加した。溶液を撹拌すると
ガス発生とともに溶液の温度が徐々に上昇し、還
元が進行した。ほぼ還元が完了し、橙黄色の酸化
物沈澱が消失したあと、更に煮沸し、全量を220
gまで濃縮した。得られた濃青色均一溶液を250
mlのテフロンボトルに移し、オートクレープ中に
密閉した。これを170℃に加温し12時間放置した
のち、オートクレープを冷却した。テフロンボト
ル内には淡青緑色の沈澱を含む粘稠なスラリーが
生成していた。一部を過、洗滌し、乾燥してX
線回折を測定したところ、表−2に示した回折ピ
ークに完全に一致した。スラリー中の固型物は従
つて全て微細な結晶性物質であることが判明し
た。 更にスラリーの一部を蒸発乾固し、500℃、2
時間、窒素気流下に焼成した。次いで打錠成型し
たのち14−24メツシユ(JIS規格)に破砕篩別し
て触媒−1(P/V=1.08原子比−以下同じ)と
した。 実施例 2および3 リン酸の使用量を57.647gおよび66.870gに変
更した以外は実施例1と全く同様にして、均一青
色溶液を水熱処理し、同様に微細結晶を含む粘稠
なスラリーを得た。 一部を蒸発乾固し、実施例1と同じ手法で焼成
し、それぞれ触媒−2(P/V=1)、触媒−3
(P/V=1.16)を得た。 実施例 4 実施例1と全く同様にして、青色の均一なリン
酸バナジル溶液を得たのち、シユウ酸
(H2C2O4・2H2O、試薬特級)15.759gを添加し
溶解させた。シユウ酸の添加量は1モルのバナジ
ウム元素当り、0.25モルに相当する。全量を220
gに濃縮したのち、250mlのテフロン製ボトルに
移し、オートクレープ中に密閉して170℃、20時
間加熱した。この水熱処理で得られた結晶は約50
〜500μ程度の粒径を有する粗粒状であつた。
過は極めて容易であり、結晶を水洗乾燥したのち
実施例1と同様に処理して触媒−4を得た。 実施例 5 実施例4と同様に、青色の均一なリン酸バナジ
ル溶液にシユウ酸7.899gを添加し、溶解后、170
℃、20時間加熱処理した。この条件で得られた生
成物は淡緑色の塊状固体であり、上澄は淡青色を
呈した。 固体を粉砕して均一なスラリーにしたのちその
一部を蒸発乾固定し、実施例1と同様に処理して
触媒−5(P/V=1.08)を得た。 比較例 1 実施例1と全く同様にして、青色の均一なリン
酸バナジル溶液を得たのち、放冷し水熱処理する
ことなく室温に一夜放置した。溶液中には多量の
鮮やかな淡青色沈澱が生成したが、これを過
し、X線回折測定したところ、実施例1で水熱処
理により得た結晶と回折パターンが全く一致せ
ず、表−1に示すような回折パターンを示すこと
が判明した。この沈澱を更に500℃、窒素気流下
に焼成したところ、黒色の溶融物に変化した。こ
れを成型、篩分し比較触媒−1(P/V=1.08)
とした。 実施例 6 リン酸62.259gおよび抱水ヒドラジン6.626g
を200mlの脱塩水に溶解し、更に五酸化バナジウ
ム40.928gを混合し、撹拌した。実施例1と同様
にガス発生を伴いながら還元が進行し、リン酸バ
ナジルの濃青色な均一溶液が得られた。次いで放
冷後、三塩化鉄(FeCl3・6H2O)13.515gを60ml
の温水に溶解した液を添加混合し、煮沸条件下に
全量を220gまで濃縮した。得られ濃青色溶液を
テフロンボトルに移し、40℃で一夜加温したが、
固体の析出は認められなかつた。 次いでこのボトルをオートクレープ内に入れて
密閉し、実施例1と同様に170℃、140時間加熱し
た。ボトル内には微結晶性沈澱を含む粘稠なスラ
リーが生成していた。 このスラリーの一部を蒸発乾固し、実施例1と
同様にして触媒6(P/V/Fe=1.0/0.9/0.1)
を調製した。 実施例 7 三塩化鉄をシユウ酸チタン5.795gに変更した
以外は実施例6と全く同様にして均一濃青色溶液
を調製し、250mlのテフロンボトルに移し、密閉
オートクレープ内で130℃、36時間加熱した。ボ
トル内には淡青緑色の粘稠スラリーが生成してい
た。この一部を蒸発乾固し、実施例1と同様にし
て触媒7(P/V/Ti=1/0.9/0.1)を調製し
た。 実施例 8 リン酸62.255gおよび抱水ドラジン7.00gを
200mlの脱塩水に溶解し、更に五酸化バナジウム
43.201gを混合し撹拌した。得られる濃青色の溶
液に三塩化クロム6.661gを20mlの脱塩水に溶解
した溶液を添加混合し、煮沸下に全量を220gま
で濃縮した。次いで、これを250mlのテフロンボ
トルに移し、密閉オートクレープ内で170℃、18
時間加熱した。ボトル内には淡青緑色の粘稠なス
ラリーが生成していた。この一部を蒸発乾固し、
実施例1と同様にして触媒8(P/V/Cr=1/
0.95/0.05)を調製した。 実施例 9 リン酸ヒドロキシルアミン(NH2OH・
H3PO4)62.239g、リン酸7.494gおよび水200ml
を混合し、均一溶液としたのち、50℃に加熱して
五酸化バナジウム43.201gを徐々に添加、撹拌し
た。還元が進行し得られた濃青色溶液に三塩化ア
ルミニウム(AlCl3)3.334gを水20mlに溶解した
溶液を添加した。溶液を220mlに煮沸濃縮し、テ
フロンボトルに移した。オートクレープ内に密閉
し、120℃、20時間加熱した後、ボトル内は均一
な粘稠スラリーに変化した。この一部を蒸発乾固
し、実施例1と同様にして触媒−9(P/V/Al
=1/0.95/0.05)を調製した。 実施例 10 実施例1で得た濃厚スラリーに担体成分を添加
した触媒を次のようにして調製した。スラリーを
過、水洗し乾燥して分離した。次にシユウ酸
56.23gおよびリン酸61.72gを水40mlに溶解し、
五酸化バナジウム40.57gを徐々に添加し溶解し、
全量を250mlに希釈した。この溶液6ml、上記の
乾燥粉体3gおよびシリカゾル(触媒化成社製S
−20L)7.5gを混合し、170℃で乾固后、実施例
1と同様にして触媒−10(P/V=1.08)を調製
した。 比較例 2 比較例1で得られた淡青色沈澱10.0gをとり、
水60mlを加えてスラリーとした後、オートクレー
プ中で150℃、4時間の水熱処理を行なつた。ス
ラリーはやや灰緑色味を帯びたものに変化した。
一部を過して、X線回折測定(対陰極;Cu−
K〓)を行なつたところ、2θ=9.0°、18.3°、21.6°
、
23.1°等に回折ピークを示し、また表−2に示す
ピーク群が弱い強度で観測された。この過ケー
キは170℃で乾燥したところ灰褐色に変化した。
実施例1と同様にして触媒化し、比較触媒−2
(P/V=1.0)を得た。 比較例 3 五酸化バナジウム18.19gを40mlの水に懸濁さ
せてスラリーとしたのち、抱水ヒドラジン(80%
溶液、試薬特級)3.13gを6mlの水で希釈した溶
液を滴下させた。激しく発泡し灰黒色となつた
が、更に20分間煮沸させたところ、全体が黒色の
スラリーに変化した。次にリン酸(85%)23.06
gを100mlのテフロンボトルに秤量し、冷却した
黒色のスラリーを少量ずつ添加した。激しい発熱
とともに沸騰状態となるが、全量添加后、溶液は
やや暗青色を帯び、また黒色の不溶性塊が発生し
た。これをボトルごとオートクレープ内に入れ、
120℃、14時間水熱処理を施した。この処理によ
り、淡暗緑色のスラリーが得られたが、一部を
過分離し、X線回折測定を行なつたところ、大部
分は表−2に示すピークと一致したが、更に2θ=
9.0°、10.5°、17.4°、18.3°、21.6°、25.5°等に
表−2
と一致しないピークを検出した。過ケーキは
170℃で乾燥したところ、黄緑色塊が得られた。
実施例1と同様にして触媒化し、比較触媒−3
(P/V=1.0)を得た。 反応例 1 触媒1mlを外径6mmφを硬質ガラス製反応器に
充填した。反応管を反応温度に保持し、これに反
応ガスを供給して反応を行なわせた。生成物は保
温ガスサンプラーを経由して直接ガスクロマトグ
ラフに導き分析した。 反応ガスとしては1.5%ブタン/空気混合ガス
を用い、GHSV2000で反応させた。実施例2お
よび比較例1〜3で得た触媒(P/V=1.0)の
活性テスト結果は表−4に示したとうりである。
方法に関するものである。さらに詳しくは、ブタ
ンの気相酸化により無水マレイン酸を製造する際
の触媒として好適なバナジウム−リン系の結晶性
酸化物を製造する方法に関するものである。 炭素数4の直鎖脂肪族炭化水素の気相酸化によ
り無水マレイン酸を製造する方法に関しては、既
に多くの触媒やプロセスが提案されている。 特にブテン類、ブタン等を原料とする方法につ
いては、最近結晶性のバナジウム−リン系複合酸
化物が提案され、その結晶学的な検討も進められ
ている(イー ボーデス ピー カーテイン ジ
ヤーナルオブキヤタリシス(E.Bordes,P.
Courtine,J.Catal.),57,236−52(1979))。結
晶性のリン−バナジウム系複合酸化物は、高活性
であり、とくにブタンの酸化に有効である。しか
し同一の結晶型を有する複合酸化物であつても、
その製造法により、結晶純度に問題が生じたり、
途中で溶融して比表面積や細孔容積の小さいもの
が生成する等で、触媒として使用するには不適切
な場合が少なくない。 バナジウム−リン系結晶性酸化物を製造する方
法としては、例えば次のような方法が知られてい
る。 非酸化性酸性溶液中に五価のバナジウム化合
物を溶解し、リン酸と反応させた後、生成した
可溶性バナジウム−リン複合体の塩を水を加え
て沈でんさせ、乾燥、成型後300℃以上の温度
で加熱処理する方法(特開昭51−95990) バナジウム化合物とリン酸とを反応させてバ
ナジウム−リン複合体を生成させ、水中の一次
解離定数で判定してリン酸よりも強酸であつて
少なくとも3規定の濃度にある酸と接触させて
有効な前駆体のみを回収し、さらに水または他
の溶媒により相Eの可溶成分を抽出除去して純
度を向上させた後加熱する方法(特開昭53−
146992) 五価のバナジウム化合物を3価のリン化合物
と接触させて四価の状態の少くとも50原子%の
バナジウムを有するリン−バナジウム系前駆体
を形成させ、次いで350℃〜600℃の温度で加熱
する方法(特公昭53−2631) 五価のバナジウム化合物と鉱酸を含まない無
機還元剤との水性酸化物スラリーを形成し、五
価リン化合物を当該スラリーに混合し、スラリ
ー中の水の実質的蒸発を防ぐように少なくとも
120℃で自己発生圧下に加熱し、次いで水を除
去、乾燥し、さらに250℃〜600℃の温度で酸素
含有ガスの存在下で加熱する方法(特開昭54−
13483) イソブタノールのような非腐食性有機液体中
に五酸化バナジウムを加え、リフラツクス加熱
して還元後、リン酸を添加し、生成した固体を
分離加熱する方法(米国特許4132670) 五価のバナジウム化合物とオルトリン酸から
リン酸バナジルを製造するに際し、亜リン酸と
アルコールを使用する方法(特開昭56−
141840) 五価のバナジウム化合物とリン酸を、ヒドラ
ジンまたはヒドロキシルアミン塩酸塩の存在
下、水性媒体中で反応させる方法(特開昭56−
45815) 五価のバナジウム化合物をアルコールのよう
な有機媒体中煮沸、還元後無水リン酸を添加
し、ベンゼンで共沸脱水する方法(米国特許
4283288) 以上記載したように、従来の方法では、腐食性
の大きい濃塩酸のような化合物の使用、五酸化バ
ナジウムの溶液中への溶解あるいは溶媒の分離操
作の煩雑さ、亜リン酸のような比較的高価な還元
剤の使用または有機用媒の使用に伴う副生ギ酸に
よる腐食や、可燃物の使用等、工業的実施の面で
多くの問題があつた。 本発明者等は、上記種々の問題点を改良すべく
検討した結果、本発明に到達した。 すなわち本発明は、ヒドラジン、ヒドロキシル
アミンおよびこれらの無機酸類よりなる群から選
ばれる無機還元剤およびリン酸の存在下、水性媒
体中で五酸化バナジウムを溶解して、四価のバナ
ジウムイオンを含有する溶液とし次いで110〜250
℃の温度範囲で水熱処理することを特徴とするバ
ナジウム−リン系酸化物の製造法に関するもので
ある。 以下、本発明を詳細に説明する。 本発明はヒドラジン、ヒドロキシルアミンお
よびこれらの無機酸類よりなる群から選ばれる無
機還元剤およびリン酸の存在下、水性媒体中で、
五酸化バナジウムを溶解し均一溶液とする工程
この溶液を110〜250℃の温度範囲で水熱処理する
工程からなる。 以下、第一の工程について説明する。 本発明で使用されるヒドラジン、ヒドロキシル
アミンおよびこれらの無機酸類よりなる群から選
ばれる無機還元剤が使用され、ヒドラジン(通常
泡水ヒドラジン水溶液として市販されている。)
またはそのリン酸塩、ヒドロキシルアミンまたは
そのリン酸塩が好ましい。その他の無機酸塩、例
えば塩酸塩等も使用できるが、ハロゲンイオンを
残留させるため、反応器材質の面で不利となるた
め、工業的には好ましくない。 還元剤としては一般にシユウ酸、アルコールの
ような有機還元剤、あるいは、亜リン酸のような
無機還元剤が知られている。 しかし、本発明者等の検討結果では、過剰の有
機化合物共存下での水熱合成は、経済性からも結
晶生成面でも不利である。例えばバナジウム1グ
ラム原子当たり0.5モル以上のシユウ酸を共存さ
せると、水熱合成条件を過酷にしない限り結晶生
成反応は進行しない。 また無機系還元剤でも、亜リン酸のような三価
のリン化合物を使用した場合には還元速度が極め
て緩慢で、均一溶液とするには五酸化バナジウム
を含むスラリーを長時間の煮沸還流処理する必要
があり、還元剤が高価である上、エネルギー消費
も大きいという欠点がある。 水性媒体としては、一般に水が使用される。所
望によりアルコール、カルボン酸、エーテル類、
ケトン類等の親水性有機溶媒を併用してもよい
が、バナジウムの還元速度が低下するので、その
使用量は50重量%以下の水性媒体とすべきであ
る。 リン酸の使用量は、目的生成物であるバナジウ
ム−リン系結晶酸化物のP/V原子比を0.8〜1.5
とする範囲で添加するのが好ましい。水性媒体中
のリン酸濃度は5〜50重量%、好ましくは5〜35
重量%である。水性媒体中のリン酸濃度が高すぎ
ると、五酸化バナジウムが還元される以前にリン
酸と反応する可能性があり、液粘度も著しく高く
なつて取扱いが困難になる。またこの濃度が低す
ぎると反応容器が過大となつて支障の出る場合が
ある。 無機還元剤の使用量は五価のバナジウムを四価
に還元するに要する化学量論量で十分であり、通
常その95〜120%の範囲で使用される。 本発明においては、あらかじめリン酸および無
機還元剤を溶解した酸性水性媒体中に五酸化バナ
ジウムを添加溶解する必要がある。一般に五酸化
バナジウムをあらかじめ還元した後リン酸を添加
反応させる方法が知られているが、(前述の公知
方法、および)この方法ではリン酸との反
応性が低い低原子価の酸化バナジウムが生成した
り、また均一溶液を形成することができないた
め、生成物の結晶純度は本発明と同様の水熱処理
を施しても不充分である。そのため、かなり触媒
活性の低い不満足な結果が得られる。 無機還元剤およびリン酸を含有する水性媒体中
に五酸化バナジウムを添加すると、発泡しつつ還
元が進行し、やがて四価のバナジウムイオンを含
有する青色の均一溶液が生成する。その際、自ら
発熱するが、わずかに外部から加熱してもよい。
また発泡がおさまつた後、反応を完結させるため
に溶液を煮沸してもよい。均一溶液とするまでの
時間は、反応量にもよるが、通常5分〜5時間で
ある。このようにして得られた溶液は、室温では
かなり不安定で、室温で放置すると、10〜30時間
後には淡青色の化合物が生成して沈澱する。この
沈澱は次の表−1に示すようなX線回折パターン
(対陰極;Cu−K〓)を有する。 表−1 主要ピーク2θ(°) 強度比 11.8 100 13.5 60 16.2 10 21.1 25 21.4 15 22.0 40 31.2 30 32.0 50 33.5 20 40.3 15 41.6 15 46.0 25 上記のようなX線回折パターンを示す公知の化
合物は、ASTMカードでは見い出されない。こ
の結晶は100℃以上で乾燥すると黒変し、X線的
には無定型の粉末となり、触媒活性は著しく不良
である。本発明では、還元により得られる均一な
青色溶液に対し、このような結晶種の沈澱を起こ
させることなく、次の水熱反応を行なわなければ
ならない。 なお、水熱反応を行なう以前の段階で、ブタン
の酸化反応の活性促進成分を添加してもよい。活
性促進成分としては鉄、クロム、アルミニウム、
チタン等の化合物が挙げられる。これらの化合物
としては、本発明で得られる溶液に可溶なものな
らば特に限定されないが、好ましくは塩化物、硫
酸塩、硝酸塩、炭酸塩等の無機酸塩、酢酸、シユ
ウ酸等の有機酸塩が挙げられる。チタンの場合に
は過酸化物の使用も可能である。 添加時期は、水熱処理を行う以前の段階ならば
特に限定されない。 添加量はバナジウム元素1モルあたり金属とし
て0.01〜0.4モルの範囲に調節すべきであり、よ
り好ましくは0.02〜0.2モルとする。 上記金属成分は、一種でも、また望むならば複
数種の混合であつても良い。 本発明においては、第2工程として以上のよう
な方法で得られた溶液を、水分の蒸発を防ぐため
に、実質的に密封された容器内で110℃〜250℃、
好ましくは120℃〜180℃の範囲で水熱処理を行
う。水熱処理は0.5〜200時間程度実施するのが好
ましい。このように水熱処理を行うと灰青色の微
細な結晶を含有するスラリーが生ずる。この結晶
は目的とするバナジウム−リン系酸化物であり、
スラリーを蒸発乾固するか、スラリーから直接
過することにより取得できる。本発明では従来法
に比べ細かな粒径の酸化物が得られる。 この場合、得られる結晶の微粉は過分離を行
うことが必ずしも容易でない場合があり、従つて
目的によつては得られる結晶を塊状結晶とするこ
とは好ましい方法であるが、このためには水熱処
理を行う均一溶液に一定量のシユウ酸のような錯
形成性アニオンを添加しておくのが望ましい。こ
のアニオンの添加量は水熱処理に際して結晶生成
を阻害しない程度の量に抑制すべきであつて、例
えばシユウ酸の場合、シユウ酸バナジルを形成す
るような量であつてはならない。通常この量はバ
ナジウム元素1モルあたり、0.5モル以下、好ま
しくは0.3モル以下とするのがよい。錯形成性ア
ニオンの添加量を適切に選ぶと、塊状の結晶性物
質が沈澱し、過分離操作が著しく容易となり工
業的メリツトが大きい。 以上の水熱処理により得られる結晶は次の表−
2に示すようなX線回折パターン(対陰極;Cu
−K〓)を有する。 表−2 主要ピーク2θ(°) 強度比 15.6 100 19.6 70 24.2 30 27.0 50 28.6 20 30.4 70 32.0 10 33.6 20 この回折パターンは、表−1に示したX線回折
パターンと全く異なるものであり、100℃の乾燥
による変化はなく、例えば特開昭51−95990、特
開昭56−141840あるいは米国特許4283288におい
て異なる方法で合成されたバナジウム−リン系酸
化物のX線回折パターンと完全に一致している。 このようにして得られたバナジウム−リン系酸
化物は、乾燥し、必要に応じて担体や成形助剤を
添加して成型することにより、ブタンの酸化によ
る無水マレイン酸の製造用触媒として好適に利用
される。 本発明で得られる酸化物は、400〜600℃の範囲
で焼成して用いると、触媒活性上さらに好まし
い。この際、焼成をブタンやブテン類を含む空気
の存在下あるいはアルゴン、窒素等の不活性ガス
雰囲気下に実施することが好ましいが、その結
果、表−3に示すようなX線回折パターン(対陰
極;Cu−K〓)を示す結晶に変化する。 表−3 主要ピーク2θ(°) 強度比 14.2 20 15.7 20 18.5 20 23.0 100 28.4 90 30.0 50 33.7 40 36.8 40 表−3に示すX線回折パターンは、前述のE.
Bordes等の報告による(VO)2P2O7のそれと完全
に一致する。 また本発明において、触媒活性促進成分を添加
した場合は、水熱処理後の段階において、カチオ
ンがバナジウムの一部を置換固溶した結晶が得ら
れる。そのもの、あるいは焼成後のX線回折パタ
ーンは表−2または表−3に示すものと極めて類
似しているが、置換固溶のために結晶の面間隔が
わずかにシフトする。このような置換固溶型結晶
性酸化物はバナジウム−リン系のものに比べ触媒
性能が優れている。 以上詳述したように、本発明によれば、高純度
で、粒度が細かく、従つて改めて粉砕等の処理を
施すことなく、高活性の触媒として有効な酸化物
を製造することができる。 本発明で得られるバナジウム−リン系酸化物
は、とくにブタンから無水マレイン酸を製造する
際の酸化触媒として利用できる。無水マレイン酸
の製造は、通常、空気とブタンの混合物を400℃
以上600℃以下の範囲で反応させる方法が採用さ
れるが、本発明で得られる酸化物は高活性であ
り、450℃以下でも50%以上の収率を得ることが
できる。 以下、本発明を実施例により説明する。 実施例 1 試薬特級リン酸(85.0%)62.259gおよび試薬
特級抱水ヒドラジン(85%水溶液)7.36gを脱塩
水200mlに添加溶解し、次いで試薬特級五酸化バ
ナジウム45.475gを添加した。溶液を撹拌すると
ガス発生とともに溶液の温度が徐々に上昇し、還
元が進行した。ほぼ還元が完了し、橙黄色の酸化
物沈澱が消失したあと、更に煮沸し、全量を220
gまで濃縮した。得られた濃青色均一溶液を250
mlのテフロンボトルに移し、オートクレープ中に
密閉した。これを170℃に加温し12時間放置した
のち、オートクレープを冷却した。テフロンボト
ル内には淡青緑色の沈澱を含む粘稠なスラリーが
生成していた。一部を過、洗滌し、乾燥してX
線回折を測定したところ、表−2に示した回折ピ
ークに完全に一致した。スラリー中の固型物は従
つて全て微細な結晶性物質であることが判明し
た。 更にスラリーの一部を蒸発乾固し、500℃、2
時間、窒素気流下に焼成した。次いで打錠成型し
たのち14−24メツシユ(JIS規格)に破砕篩別し
て触媒−1(P/V=1.08原子比−以下同じ)と
した。 実施例 2および3 リン酸の使用量を57.647gおよび66.870gに変
更した以外は実施例1と全く同様にして、均一青
色溶液を水熱処理し、同様に微細結晶を含む粘稠
なスラリーを得た。 一部を蒸発乾固し、実施例1と同じ手法で焼成
し、それぞれ触媒−2(P/V=1)、触媒−3
(P/V=1.16)を得た。 実施例 4 実施例1と全く同様にして、青色の均一なリン
酸バナジル溶液を得たのち、シユウ酸
(H2C2O4・2H2O、試薬特級)15.759gを添加し
溶解させた。シユウ酸の添加量は1モルのバナジ
ウム元素当り、0.25モルに相当する。全量を220
gに濃縮したのち、250mlのテフロン製ボトルに
移し、オートクレープ中に密閉して170℃、20時
間加熱した。この水熱処理で得られた結晶は約50
〜500μ程度の粒径を有する粗粒状であつた。
過は極めて容易であり、結晶を水洗乾燥したのち
実施例1と同様に処理して触媒−4を得た。 実施例 5 実施例4と同様に、青色の均一なリン酸バナジ
ル溶液にシユウ酸7.899gを添加し、溶解后、170
℃、20時間加熱処理した。この条件で得られた生
成物は淡緑色の塊状固体であり、上澄は淡青色を
呈した。 固体を粉砕して均一なスラリーにしたのちその
一部を蒸発乾固定し、実施例1と同様に処理して
触媒−5(P/V=1.08)を得た。 比較例 1 実施例1と全く同様にして、青色の均一なリン
酸バナジル溶液を得たのち、放冷し水熱処理する
ことなく室温に一夜放置した。溶液中には多量の
鮮やかな淡青色沈澱が生成したが、これを過
し、X線回折測定したところ、実施例1で水熱処
理により得た結晶と回折パターンが全く一致せ
ず、表−1に示すような回折パターンを示すこと
が判明した。この沈澱を更に500℃、窒素気流下
に焼成したところ、黒色の溶融物に変化した。こ
れを成型、篩分し比較触媒−1(P/V=1.08)
とした。 実施例 6 リン酸62.259gおよび抱水ヒドラジン6.626g
を200mlの脱塩水に溶解し、更に五酸化バナジウ
ム40.928gを混合し、撹拌した。実施例1と同様
にガス発生を伴いながら還元が進行し、リン酸バ
ナジルの濃青色な均一溶液が得られた。次いで放
冷後、三塩化鉄(FeCl3・6H2O)13.515gを60ml
の温水に溶解した液を添加混合し、煮沸条件下に
全量を220gまで濃縮した。得られ濃青色溶液を
テフロンボトルに移し、40℃で一夜加温したが、
固体の析出は認められなかつた。 次いでこのボトルをオートクレープ内に入れて
密閉し、実施例1と同様に170℃、140時間加熱し
た。ボトル内には微結晶性沈澱を含む粘稠なスラ
リーが生成していた。 このスラリーの一部を蒸発乾固し、実施例1と
同様にして触媒6(P/V/Fe=1.0/0.9/0.1)
を調製した。 実施例 7 三塩化鉄をシユウ酸チタン5.795gに変更した
以外は実施例6と全く同様にして均一濃青色溶液
を調製し、250mlのテフロンボトルに移し、密閉
オートクレープ内で130℃、36時間加熱した。ボ
トル内には淡青緑色の粘稠スラリーが生成してい
た。この一部を蒸発乾固し、実施例1と同様にし
て触媒7(P/V/Ti=1/0.9/0.1)を調製し
た。 実施例 8 リン酸62.255gおよび抱水ドラジン7.00gを
200mlの脱塩水に溶解し、更に五酸化バナジウム
43.201gを混合し撹拌した。得られる濃青色の溶
液に三塩化クロム6.661gを20mlの脱塩水に溶解
した溶液を添加混合し、煮沸下に全量を220gま
で濃縮した。次いで、これを250mlのテフロンボ
トルに移し、密閉オートクレープ内で170℃、18
時間加熱した。ボトル内には淡青緑色の粘稠なス
ラリーが生成していた。この一部を蒸発乾固し、
実施例1と同様にして触媒8(P/V/Cr=1/
0.95/0.05)を調製した。 実施例 9 リン酸ヒドロキシルアミン(NH2OH・
H3PO4)62.239g、リン酸7.494gおよび水200ml
を混合し、均一溶液としたのち、50℃に加熱して
五酸化バナジウム43.201gを徐々に添加、撹拌し
た。還元が進行し得られた濃青色溶液に三塩化ア
ルミニウム(AlCl3)3.334gを水20mlに溶解した
溶液を添加した。溶液を220mlに煮沸濃縮し、テ
フロンボトルに移した。オートクレープ内に密閉
し、120℃、20時間加熱した後、ボトル内は均一
な粘稠スラリーに変化した。この一部を蒸発乾固
し、実施例1と同様にして触媒−9(P/V/Al
=1/0.95/0.05)を調製した。 実施例 10 実施例1で得た濃厚スラリーに担体成分を添加
した触媒を次のようにして調製した。スラリーを
過、水洗し乾燥して分離した。次にシユウ酸
56.23gおよびリン酸61.72gを水40mlに溶解し、
五酸化バナジウム40.57gを徐々に添加し溶解し、
全量を250mlに希釈した。この溶液6ml、上記の
乾燥粉体3gおよびシリカゾル(触媒化成社製S
−20L)7.5gを混合し、170℃で乾固后、実施例
1と同様にして触媒−10(P/V=1.08)を調製
した。 比較例 2 比較例1で得られた淡青色沈澱10.0gをとり、
水60mlを加えてスラリーとした後、オートクレー
プ中で150℃、4時間の水熱処理を行なつた。ス
ラリーはやや灰緑色味を帯びたものに変化した。
一部を過して、X線回折測定(対陰極;Cu−
K〓)を行なつたところ、2θ=9.0°、18.3°、21.6°
、
23.1°等に回折ピークを示し、また表−2に示す
ピーク群が弱い強度で観測された。この過ケー
キは170℃で乾燥したところ灰褐色に変化した。
実施例1と同様にして触媒化し、比較触媒−2
(P/V=1.0)を得た。 比較例 3 五酸化バナジウム18.19gを40mlの水に懸濁さ
せてスラリーとしたのち、抱水ヒドラジン(80%
溶液、試薬特級)3.13gを6mlの水で希釈した溶
液を滴下させた。激しく発泡し灰黒色となつた
が、更に20分間煮沸させたところ、全体が黒色の
スラリーに変化した。次にリン酸(85%)23.06
gを100mlのテフロンボトルに秤量し、冷却した
黒色のスラリーを少量ずつ添加した。激しい発熱
とともに沸騰状態となるが、全量添加后、溶液は
やや暗青色を帯び、また黒色の不溶性塊が発生し
た。これをボトルごとオートクレープ内に入れ、
120℃、14時間水熱処理を施した。この処理によ
り、淡暗緑色のスラリーが得られたが、一部を
過分離し、X線回折測定を行なつたところ、大部
分は表−2に示すピークと一致したが、更に2θ=
9.0°、10.5°、17.4°、18.3°、21.6°、25.5°等に
表−2
と一致しないピークを検出した。過ケーキは
170℃で乾燥したところ、黄緑色塊が得られた。
実施例1と同様にして触媒化し、比較触媒−3
(P/V=1.0)を得た。 反応例 1 触媒1mlを外径6mmφを硬質ガラス製反応器に
充填した。反応管を反応温度に保持し、これに反
応ガスを供給して反応を行なわせた。生成物は保
温ガスサンプラーを経由して直接ガスクロマトグ
ラフに導き分析した。 反応ガスとしては1.5%ブタン/空気混合ガス
を用い、GHSV2000で反応させた。実施例2お
よび比較例1〜3で得た触媒(P/V=1.0)の
活性テスト結果は表−4に示したとうりである。
【表】
反応例 2
反応例1と同じ反応器、分析系を使用し、各触
媒について表−5の反応ガス流速で活性テストを
行なつた。反応ガスとしては1.5%ブタン/空気
混合ガスを用いた。結果を表−5に示した。
媒について表−5の反応ガス流速で活性テストを
行なつた。反応ガスとしては1.5%ブタン/空気
混合ガスを用いた。結果を表−5に示した。
【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ヒドラジン、ヒドロキシルアミンおよびこれ
らの無機酸塩からなる群より選ばれる無機還元剤
およびリン酸の存在下、水性媒体中に五酸化バナ
ジウムを溶解して、四価のバナジウムイオンを含
有する溶液とし次いで110〜250℃の温度範囲で水
熱処理することを特徴とするバナジウム−リン系
酸化物の製造方法。 2 水熱処理する以前の段階において、鉄、クロ
ム、アルミニウムおよびチタンからなる群より選
ばれる金属の可溶性化合物の少なくとも一種を添
加することを特徴とする特許請求の範囲第1項記
載の製造方法。 3 酸化物中のバナジウム原子に対するリン原子
の比が0.8〜1.5であることを特徴とする特許請求
の範囲第1項または第2項記載の製造方法。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP57032110A JPS58151313A (ja) | 1982-03-01 | 1982-03-01 | バナジウム−リン系酸化物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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| JP57032110A JPS58151313A (ja) | 1982-03-01 | 1982-03-01 | バナジウム−リン系酸化物の製造方法 |
Publications (2)
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ID=12349755
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP57032110A Granted JPS58151313A (ja) | 1982-03-01 | 1982-03-01 | バナジウム−リン系酸化物の製造方法 |
Country Status (1)
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|---|---|
| JP (1) | JPS58151313A (ja) |
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| CN108355660A (zh) * | 2018-04-02 | 2018-08-03 | 长春工业大学 | 一种用于降解VOCs的铁修饰TiO2/GO三元复合材料的制备方法 |
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|---|---|---|---|---|
| GB1538031A (en) * | 1976-06-21 | 1979-01-10 | Monsanto Co | Catalyst intermediates |
-
1982
- 1982-03-01 JP JP57032110A patent/JPS58151313A/ja active Granted
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| CN108355660A (zh) * | 2018-04-02 | 2018-08-03 | 长春工业大学 | 一种用于降解VOCs的铁修饰TiO2/GO三元复合材料的制备方法 |
Also Published As
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|---|---|
| JPS58151313A (ja) | 1983-09-08 |
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