JPH0453051B2 - - Google Patents
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- JPH0453051B2 JPH0453051B2 JP60240542A JP24054285A JPH0453051B2 JP H0453051 B2 JPH0453051 B2 JP H0453051B2 JP 60240542 A JP60240542 A JP 60240542A JP 24054285 A JP24054285 A JP 24054285A JP H0453051 B2 JPH0453051 B2 JP H0453051B2
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- powder
- laser beam
- melt
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E40/00—Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
- Y02E40/60—Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment
Landscapes
- Powder Metallurgy (AREA)
- Superconductor Devices And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
本発明は、化合物超電導体、たとえば長尺のA
−15型化合物超電導体又は長尺のシエブレル型化
合物超電導体を安定にかつ効率よく製造する方法
に関する。 (従来の技術) 周知のように、現在実用化されている化合物超
電導体にはNb3SnとV3Gaがあり、これらはいず
れも表面拡散法、複合加工法等、金属元素間の拡
散反応を利用した方法によつて作製されている。
しかしNb3Sn又はV3Gaを用いて作成したマグネ
ツトは、これらの上部臨界磁界が20テスラ程度で
あるため、20テスラまでの磁界発生が限界とされ
ている。 一方、上述のNb3Sn、V3Gaより優れた超電導
特性をもつA−15型化合物超電導体として、
Nb3Al、Nb3Ga、Nb3Ge、Nb3(Al・Ge)が知ら
れ、又ひシエブレル型化合物超電導体としては
PbMo6S8等が知られており、これらはいずれも
30テスラ以上の上部臨界磁界をもつ。しかしこれ
らA−15型化合物超電導体やシエブレル型化合物
超電導体を上述の拡散法で作製すると、作製温度
が極めて高いため、結晶粒が粗大化する。その結
果超電導マグネツトへ応用する際の重要な因子で
ある臨界電流密度が著しく低下してしまう。別の
作製方法として、スパツタリング、CVDなどの
気相蒸着法があるが、いずれも実験室規模のもの
で、生成速度に限界がある。このためこれらの方
法では、現在幅1cm、長さ数cm、厚さ2〜3μm
程度の超電導体を得るのが限度であつた。このよ
うに従来法では、超電導体の長尺化が困難である
という問題があるとともに、膜厚が2〜3μmの
ものでしか良好な超電導特性を得られないため
に、臨界電流がせいぜい数100mA程度と小さな
ものである。 以上の如く、上に述べたA−15型化合物超電導
体やシエブレル型化合物超電導体は、Nb3Sn、
V3Gaより高い臨界温度及び高い上部臨界磁界を
持つことがわかつているが、臨界電流及び臨界電
流密度が高くかつ長尺化できるように作製する方
法が解決されていなかつた。 (発明が解決しようとする問題点) この発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、長尺でかつ高い臨
界電流を持つたとえばA−15型化合物超電導体又
はシエブレル型化合物超電導体を容易にしかも安
定して製造することができる方法を提供すること
にある。 (問題点を解決するための手段) 上記目的を達成するために、本発明製造方法で
は、化合物超電導体を構成する複数の元素のうち
の少なくとも1以上の元素を有する多孔質の成形
体又は焼結体からなる第1の複合体を製造し、こ
の第1の複合体を残りの構成元素を有する融体中
に浸漬してその間〓に融体を浸透させ、その後に
凝固させて第2の複合体を得る第1の工程と、こ
の第1の工程で得た第2の複合体に長尺化加工を
施した後、この第2の複合体の表面部に長手方向
に沿つて定められた相対速度でレーザービームを
照射し、この照射で上記第2の複合体の表面部を
順次、急速溶融させた後に急速冷却固化させるこ
とによつて上記溶融、固化部分中に化合物超電導
層を生成させる第2の工程とを具備している。 さらにこの発明を詳細に述べる。 第1の工程 A−15型化合物超電導体を製造する場合 ニオブを主成分とする粉末又はニオブを主成分
とする複数の線材を用いて所定形状の焼結体ある
いは粉末を加圧成形した成形体などからなる多孔
質の第1の複合体を製造する。ここでニオブを主
成分とするとは、ニオブ単体に限らずニオブにア
ルミニウム、ゲルマニウム及びガリウムの1種又
は2種を混合したものを含むことを意味する。た
だしこの場合、第1の複合体の融点が、融体の融
点より高い必要がある。 次にこの第1の複合体を、アルミニウム、ゲル
マニウム及びガリウムから選択された1種又は2
種以上の融体中に浸漬して第2の複合体を作製す
る。この場合、第2の複合体中に占める融体の割
合は、体積百分率で5〜50%が望ましい。融体が
少なすぎると第2の工程でレーザ照射を行つても
A−15型化合物が十分生成されず、又多すぎると
A−15型化合物以外の化合物が生成され、いずれ
も超電導特性が著しく劣化してしまうためであ
る。第2の複合体中に占める融体の割合を調節す
るには、第1の複合体の焼結条件、加圧条件など
を変えて空孔率などを調整することによりおこな
う。 なお前記第1の複合体は融体に浸漬する前又は
後にニオブ管内に挿入して、後工程での長尺化加
工をしやすいようにしておくのがよい。 シエブレル型化合物超電導体を製造する場合 まずM(Mは鉛、スズ、銅及び銀から選択され
た1つの金属元素)、Mの硫化物、硫黄、モリブ
デン及びモリブデンの硫化物のグループから選択
された1種又は2種以上の粉末から焼結体あるい
は粉末を圧粉成形した成形体などからなる多孔質
の第1の複合体を作る。 次いで前記グループから選択された1種又は2
種以上の成分からなりその融点が第1の複合体の
それよりも低い成分の融体中に、第1の複合体を
浸漬した後凝固して第2の複合体を作る。 具体的に挙げれば、Mの粉末、Mの硫化物の粉
末又はこれらの混合物と、Mo粉末、Mo硫化物
粉末又はこれらの混合物とを混合して第1の複合
体を作り、これを硫黄の融体中に浸漬して第2の
複合体を作る。あるいはモリブデン硫化粉末の第
1の複合体を金属Mの融体に浸漬した後凝固して
第2の複合体を作る。あるいはモリブデン硫化物
の粉末に、金属Mの硫化物粉末、モリブデン粉末
及びこれらの混合物から選択された1の粉末を加
えて第1の複合体を作り、これを金属Mの融体中
に浸漬した後凝固して第2の複合体を作製する。 なお前記第1の複合体は融体に浸漬する前又は
後にモリブデン管内に挿入して、後工程での長尺
化加工を行ないやすいようにしておくのがよい。 第2の工程 第1の工程で得られた第2の複合体に長尺化加
工を施した後、これに前記関係にレーザービーム
を照射する。レーザービームの照射は、真空中あ
るいはArガス中で行われる。そして、レーザー
ビームのパワー密度は、照射個所で104W/cm2以
上に設定される。104W/cm2未満では、試料が充
分に加熱されず、構成元素同志が反応しない。し
たがつて、化合物超電導体を形成することはでき
ない。また、第2の工程に、レーザービーム照射
前後に熱処理を行なう工程を含ませると好ましい
結果が得られる。これらの熱処理工程は、超電導
特性の向上に寄与する。特に、レーザービーム照
射前の熱処理は、構成元素同志を予備的に反応さ
せ、その後のレーザービーム照射による超電導体
の形成を助ける役目をする。ただし、この時の熱
処理温度を400〜2000℃好ましくは800〜1500℃に
限定する必要がある。熱処理温度が400℃未満で
は構成元素同志の反応がほとんど進まず、2000℃
を越えると超電導体以外の化合物が形成されて好
ましい結果は得られない。一方、レーザービーム
照射後の熱処理は、レーザービーム照射で形成さ
れた化合物の結晶の規則性を高め、超電導特性の
向上に寄与する。この場合も、熱処理温度を300
〜1500℃好しくは500〜1000℃に限定する必要が
ある。熱処理温度が300℃未満では元素の移動が
ほとんど起こらないため結晶の規則性の改善には
はとんど寄与しない。熱処理温度が1500℃を越え
ると結晶粒の粗大化が顕著となり、かえつて超電
導特性が劣化する。 (発明の効果) 本発明製造方法によれば、第1の工程で得た第
2の複合体に長尺化加工を施した後、この第2の
複合体の表面部に長手方向に沿つて定められた相
対速度でレーザービームを照射し、この照射で上
記第2の複合体の表面部を順次、急速溶融させた
後に急速冷却固化させているので、急速溶融によ
つて反応材料の混合を促進できると共に反応の均
一化を図ることができ、また急速冷却固化によつ
て反応結晶の微細化を図ることができ、この結果
として特定の優れた、たとえばA−15型化合物超
電導体またはシエブレル型化合物超電導体を容易
に作製することができる。特に、本発明製造方法
では、第1の工程において、多孔質の第1の複合
体を融体中に浸漬して第1の複合体の間〓に融体
を浸透させ、その後に凝固させて第2の複合体を
得るようにしているので、第2の複合体を構成す
る各成分の密着性がよくなり、反応性が向上し、
その結果得られる化合物超電導体の性能を向上す
ることができる。また第2の工程では、第1の工
程によつて得られた第2の複合体の表面に、単に
レーザービームを照射するだけなので、レーザー
ビームを固定し成形加工物を高速で移動させる
か、第2の複合体を固定しつレーザービームを高
速で掃引するなどによつて長尺の超電導体を容易
に作製することができる。また、レーザービーム
の照射によつて厚さ数100μmの超電導体層を形
成することが可能であるため臨界電流Icの充分高
い超電導体を作製することができる。 このように、本発明製造方法によれば、現在実
用化されているNb3Sn、V3Gaに比べて臨界温度
Tc、臨界磁界Bc2、臨界電流密度Jcがはるかに高
く、しかも長尺の化合物超電導体を容易に製造す
ることができる。したがつて、より強磁界を発生
させる超電導マグネツトの実現に寄与することで
きる。また、従来のNb3Sn、V3Ga超電導体は、
複合加工法によつて作製されているため、線引
き、押し出し、中間焼鈍等の多くの工程を必要と
し、さらに最終工程の拡散熱処理にも数10〜数
100時間を必要としている。しかし、本発明製造
方法によれば、極く短時間のレーザービーム照射
で超電導体を作製できるので、製造コストを大幅
に低減させることができる。 (発明の実施例) 以下この発明の実施例につき説明する。 実施例 1 A−15型化合物超電導体の製造 純度99%、粒径100μmのNb粉末200gを加圧、
成形し、2200℃で1時間加熱して焼結した。この
焼結体(第1の複合体)を約800℃のAl浴中に浸
して、焼結体の間隙にAlを浸透させて凝固し第
2の複合体を得た。この場合第2の複合体に占め
るAlの割合は20容量%であつた。次いでこれを
Nb管内に挿入し、しかる後線引き、圧延して幅
4mm、厚さ200μmのテープ状複合体(試料番号
1)を得た。融体の材質を代えた以外他の製造条
件を同じくして複合体(試料番号2〜5)を得た
(下記表1A欄参照)。 このようにして準備された試料の表面に、レー
ザービーム照射を行なつて化合物超電導層を形成
した。ここで使用したレーザー照射装置1は第1
図に示す構造である。 すなわち、図中2は、CO2レーザー発振器(最
大出力10kW)である。このCO2レーザー発振器
2から送出されたレーザービーム3はCu製の反
射鏡4、ZnSe製のレンズ5を介して真空容器6
内に導かれるようになつている。真空容器6内に
は試料7を送り出す送りドラム8と、試料7を巻
取る巻取りドラム9とが設けてあり、送りドラム
8から送り出された試料7はレーザービーム3の
照射を受けた後、巻取りドラム9に巻取られるよ
うになつている。また、真空容器6は排気ポンプ
10およびArガスボンベ11に選択的に接続さ
れるようになつている。 しかして、各試料へのレーザービーム照射を次
のようにして行なつた。すなわち、まず、試料7
を送りドラム8と巻取りドラム9とにセツトした
後、真空容器6内を10-5torrまで減圧し、続いて
Arガスを導入して1気圧とした。次に、試料7
を巻取りドラム8から10m/minの速度で巻戻し
ながら表1に示しパワー密度のレーザービーム3
(レーザービーム径1mm)を試料7の表面に照射
した。このようにして照射を終えた試料、たとえ
ばパワー密度3.1×105W/cm2(パワー2.5kW、ビ
ーム径1mm)のレーザービームを照射した各試料
を観察したところ第2図に示すように、試料7の
表面側に幅約0.5mm、深さ約0.1mmの化合物超電導
体12が形成されていた。そして、その表面は、
溶接跡の如きであつた。 このように化合物超電導層の形成された各試料
について、臨界温度Tcと、17テスラでの臨界電
流Icとを測定したところ表1のb欄に示す結果が
得られた。この結果から分かるように各試料とも
Tcが充分高く、またIcも10A以上の値となつてい
る。これは臨界電流密度Jcに換算すると4×
104A/cm2以上と大きな値である。従来の気相蒸
着法で得られた化合物超電導体のIcは高々数100
mAであることを考えると本製造方法の採用によ
つて2桁程度以上に改善されたことになる。 また、各試料について、長さ方向の特性を調べ
たところ、長さ30cmについて表1のb欄の特性と
同一であることが確認された。すなわち、本製造
方法の採用によつて、充分に高いTcとIcとを有し
た長尺の化合物超電導体を簡単に作製することが
できる。したがつて、本製造方法で作製された化
合物超電導体を用いれば、従来不可能とされてい
た20テスラあるいはそれ以上の強磁界を発生する
超電導マグネツトの製作が可能である。 一方、レーザービーム照射後に各試料の一部分
に、700℃で100時間の熱処理を施してみた。その
結果、表1のc欄に示すように、各試料とも1K
以上のTcの増加が認められ、さらに17テスラに
おけるIcの増加も認められた。 また、レーザービーム照射前に各試料の一部分
に、1000℃で30分間の熱処理を施してみた。レー
ザービーム照射後に各試料の上記部分について
TcとIcとを測定したところ、表1のd欄に示すよ
うにそれぞれ改善されていることが確認された。 さらに、表1のd欄の結果を得た各試料の一部
に、レーザービーム照射後に700℃、100時間の熱
処理を施してみた。これらの部分について、Tc
とIcとを測定したところ表1のe欄に示すように
各試料ともTc、Icの増加が認められた。したがつ
て、レーザービーム照射前後に熱処理を行なうこ
とは有効であることが分つた。
−15型化合物超電導体又は長尺のシエブレル型化
合物超電導体を安定にかつ効率よく製造する方法
に関する。 (従来の技術) 周知のように、現在実用化されている化合物超
電導体にはNb3SnとV3Gaがあり、これらはいず
れも表面拡散法、複合加工法等、金属元素間の拡
散反応を利用した方法によつて作製されている。
しかしNb3Sn又はV3Gaを用いて作成したマグネ
ツトは、これらの上部臨界磁界が20テスラ程度で
あるため、20テスラまでの磁界発生が限界とされ
ている。 一方、上述のNb3Sn、V3Gaより優れた超電導
特性をもつA−15型化合物超電導体として、
Nb3Al、Nb3Ga、Nb3Ge、Nb3(Al・Ge)が知ら
れ、又ひシエブレル型化合物超電導体としては
PbMo6S8等が知られており、これらはいずれも
30テスラ以上の上部臨界磁界をもつ。しかしこれ
らA−15型化合物超電導体やシエブレル型化合物
超電導体を上述の拡散法で作製すると、作製温度
が極めて高いため、結晶粒が粗大化する。その結
果超電導マグネツトへ応用する際の重要な因子で
ある臨界電流密度が著しく低下してしまう。別の
作製方法として、スパツタリング、CVDなどの
気相蒸着法があるが、いずれも実験室規模のもの
で、生成速度に限界がある。このためこれらの方
法では、現在幅1cm、長さ数cm、厚さ2〜3μm
程度の超電導体を得るのが限度であつた。このよ
うに従来法では、超電導体の長尺化が困難である
という問題があるとともに、膜厚が2〜3μmの
ものでしか良好な超電導特性を得られないため
に、臨界電流がせいぜい数100mA程度と小さな
ものである。 以上の如く、上に述べたA−15型化合物超電導
体やシエブレル型化合物超電導体は、Nb3Sn、
V3Gaより高い臨界温度及び高い上部臨界磁界を
持つことがわかつているが、臨界電流及び臨界電
流密度が高くかつ長尺化できるように作製する方
法が解決されていなかつた。 (発明が解決しようとする問題点) この発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、長尺でかつ高い臨
界電流を持つたとえばA−15型化合物超電導体又
はシエブレル型化合物超電導体を容易にしかも安
定して製造することができる方法を提供すること
にある。 (問題点を解決するための手段) 上記目的を達成するために、本発明製造方法で
は、化合物超電導体を構成する複数の元素のうち
の少なくとも1以上の元素を有する多孔質の成形
体又は焼結体からなる第1の複合体を製造し、こ
の第1の複合体を残りの構成元素を有する融体中
に浸漬してその間〓に融体を浸透させ、その後に
凝固させて第2の複合体を得る第1の工程と、こ
の第1の工程で得た第2の複合体に長尺化加工を
施した後、この第2の複合体の表面部に長手方向
に沿つて定められた相対速度でレーザービームを
照射し、この照射で上記第2の複合体の表面部を
順次、急速溶融させた後に急速冷却固化させるこ
とによつて上記溶融、固化部分中に化合物超電導
層を生成させる第2の工程とを具備している。 さらにこの発明を詳細に述べる。 第1の工程 A−15型化合物超電導体を製造する場合 ニオブを主成分とする粉末又はニオブを主成分
とする複数の線材を用いて所定形状の焼結体ある
いは粉末を加圧成形した成形体などからなる多孔
質の第1の複合体を製造する。ここでニオブを主
成分とするとは、ニオブ単体に限らずニオブにア
ルミニウム、ゲルマニウム及びガリウムの1種又
は2種を混合したものを含むことを意味する。た
だしこの場合、第1の複合体の融点が、融体の融
点より高い必要がある。 次にこの第1の複合体を、アルミニウム、ゲル
マニウム及びガリウムから選択された1種又は2
種以上の融体中に浸漬して第2の複合体を作製す
る。この場合、第2の複合体中に占める融体の割
合は、体積百分率で5〜50%が望ましい。融体が
少なすぎると第2の工程でレーザ照射を行つても
A−15型化合物が十分生成されず、又多すぎると
A−15型化合物以外の化合物が生成され、いずれ
も超電導特性が著しく劣化してしまうためであ
る。第2の複合体中に占める融体の割合を調節す
るには、第1の複合体の焼結条件、加圧条件など
を変えて空孔率などを調整することによりおこな
う。 なお前記第1の複合体は融体に浸漬する前又は
後にニオブ管内に挿入して、後工程での長尺化加
工をしやすいようにしておくのがよい。 シエブレル型化合物超電導体を製造する場合 まずM(Mは鉛、スズ、銅及び銀から選択され
た1つの金属元素)、Mの硫化物、硫黄、モリブ
デン及びモリブデンの硫化物のグループから選択
された1種又は2種以上の粉末から焼結体あるい
は粉末を圧粉成形した成形体などからなる多孔質
の第1の複合体を作る。 次いで前記グループから選択された1種又は2
種以上の成分からなりその融点が第1の複合体の
それよりも低い成分の融体中に、第1の複合体を
浸漬した後凝固して第2の複合体を作る。 具体的に挙げれば、Mの粉末、Mの硫化物の粉
末又はこれらの混合物と、Mo粉末、Mo硫化物
粉末又はこれらの混合物とを混合して第1の複合
体を作り、これを硫黄の融体中に浸漬して第2の
複合体を作る。あるいはモリブデン硫化粉末の第
1の複合体を金属Mの融体に浸漬した後凝固して
第2の複合体を作る。あるいはモリブデン硫化物
の粉末に、金属Mの硫化物粉末、モリブデン粉末
及びこれらの混合物から選択された1の粉末を加
えて第1の複合体を作り、これを金属Mの融体中
に浸漬した後凝固して第2の複合体を作製する。 なお前記第1の複合体は融体に浸漬する前又は
後にモリブデン管内に挿入して、後工程での長尺
化加工を行ないやすいようにしておくのがよい。 第2の工程 第1の工程で得られた第2の複合体に長尺化加
工を施した後、これに前記関係にレーザービーム
を照射する。レーザービームの照射は、真空中あ
るいはArガス中で行われる。そして、レーザー
ビームのパワー密度は、照射個所で104W/cm2以
上に設定される。104W/cm2未満では、試料が充
分に加熱されず、構成元素同志が反応しない。し
たがつて、化合物超電導体を形成することはでき
ない。また、第2の工程に、レーザービーム照射
前後に熱処理を行なう工程を含ませると好ましい
結果が得られる。これらの熱処理工程は、超電導
特性の向上に寄与する。特に、レーザービーム照
射前の熱処理は、構成元素同志を予備的に反応さ
せ、その後のレーザービーム照射による超電導体
の形成を助ける役目をする。ただし、この時の熱
処理温度を400〜2000℃好ましくは800〜1500℃に
限定する必要がある。熱処理温度が400℃未満で
は構成元素同志の反応がほとんど進まず、2000℃
を越えると超電導体以外の化合物が形成されて好
ましい結果は得られない。一方、レーザービーム
照射後の熱処理は、レーザービーム照射で形成さ
れた化合物の結晶の規則性を高め、超電導特性の
向上に寄与する。この場合も、熱処理温度を300
〜1500℃好しくは500〜1000℃に限定する必要が
ある。熱処理温度が300℃未満では元素の移動が
ほとんど起こらないため結晶の規則性の改善には
はとんど寄与しない。熱処理温度が1500℃を越え
ると結晶粒の粗大化が顕著となり、かえつて超電
導特性が劣化する。 (発明の効果) 本発明製造方法によれば、第1の工程で得た第
2の複合体に長尺化加工を施した後、この第2の
複合体の表面部に長手方向に沿つて定められた相
対速度でレーザービームを照射し、この照射で上
記第2の複合体の表面部を順次、急速溶融させた
後に急速冷却固化させているので、急速溶融によ
つて反応材料の混合を促進できると共に反応の均
一化を図ることができ、また急速冷却固化によつ
て反応結晶の微細化を図ることができ、この結果
として特定の優れた、たとえばA−15型化合物超
電導体またはシエブレル型化合物超電導体を容易
に作製することができる。特に、本発明製造方法
では、第1の工程において、多孔質の第1の複合
体を融体中に浸漬して第1の複合体の間〓に融体
を浸透させ、その後に凝固させて第2の複合体を
得るようにしているので、第2の複合体を構成す
る各成分の密着性がよくなり、反応性が向上し、
その結果得られる化合物超電導体の性能を向上す
ることができる。また第2の工程では、第1の工
程によつて得られた第2の複合体の表面に、単に
レーザービームを照射するだけなので、レーザー
ビームを固定し成形加工物を高速で移動させる
か、第2の複合体を固定しつレーザービームを高
速で掃引するなどによつて長尺の超電導体を容易
に作製することができる。また、レーザービーム
の照射によつて厚さ数100μmの超電導体層を形
成することが可能であるため臨界電流Icの充分高
い超電導体を作製することができる。 このように、本発明製造方法によれば、現在実
用化されているNb3Sn、V3Gaに比べて臨界温度
Tc、臨界磁界Bc2、臨界電流密度Jcがはるかに高
く、しかも長尺の化合物超電導体を容易に製造す
ることができる。したがつて、より強磁界を発生
させる超電導マグネツトの実現に寄与することで
きる。また、従来のNb3Sn、V3Ga超電導体は、
複合加工法によつて作製されているため、線引
き、押し出し、中間焼鈍等の多くの工程を必要と
し、さらに最終工程の拡散熱処理にも数10〜数
100時間を必要としている。しかし、本発明製造
方法によれば、極く短時間のレーザービーム照射
で超電導体を作製できるので、製造コストを大幅
に低減させることができる。 (発明の実施例) 以下この発明の実施例につき説明する。 実施例 1 A−15型化合物超電導体の製造 純度99%、粒径100μmのNb粉末200gを加圧、
成形し、2200℃で1時間加熱して焼結した。この
焼結体(第1の複合体)を約800℃のAl浴中に浸
して、焼結体の間隙にAlを浸透させて凝固し第
2の複合体を得た。この場合第2の複合体に占め
るAlの割合は20容量%であつた。次いでこれを
Nb管内に挿入し、しかる後線引き、圧延して幅
4mm、厚さ200μmのテープ状複合体(試料番号
1)を得た。融体の材質を代えた以外他の製造条
件を同じくして複合体(試料番号2〜5)を得た
(下記表1A欄参照)。 このようにして準備された試料の表面に、レー
ザービーム照射を行なつて化合物超電導層を形成
した。ここで使用したレーザー照射装置1は第1
図に示す構造である。 すなわち、図中2は、CO2レーザー発振器(最
大出力10kW)である。このCO2レーザー発振器
2から送出されたレーザービーム3はCu製の反
射鏡4、ZnSe製のレンズ5を介して真空容器6
内に導かれるようになつている。真空容器6内に
は試料7を送り出す送りドラム8と、試料7を巻
取る巻取りドラム9とが設けてあり、送りドラム
8から送り出された試料7はレーザービーム3の
照射を受けた後、巻取りドラム9に巻取られるよ
うになつている。また、真空容器6は排気ポンプ
10およびArガスボンベ11に選択的に接続さ
れるようになつている。 しかして、各試料へのレーザービーム照射を次
のようにして行なつた。すなわち、まず、試料7
を送りドラム8と巻取りドラム9とにセツトした
後、真空容器6内を10-5torrまで減圧し、続いて
Arガスを導入して1気圧とした。次に、試料7
を巻取りドラム8から10m/minの速度で巻戻し
ながら表1に示しパワー密度のレーザービーム3
(レーザービーム径1mm)を試料7の表面に照射
した。このようにして照射を終えた試料、たとえ
ばパワー密度3.1×105W/cm2(パワー2.5kW、ビ
ーム径1mm)のレーザービームを照射した各試料
を観察したところ第2図に示すように、試料7の
表面側に幅約0.5mm、深さ約0.1mmの化合物超電導
体12が形成されていた。そして、その表面は、
溶接跡の如きであつた。 このように化合物超電導層の形成された各試料
について、臨界温度Tcと、17テスラでの臨界電
流Icとを測定したところ表1のb欄に示す結果が
得られた。この結果から分かるように各試料とも
Tcが充分高く、またIcも10A以上の値となつてい
る。これは臨界電流密度Jcに換算すると4×
104A/cm2以上と大きな値である。従来の気相蒸
着法で得られた化合物超電導体のIcは高々数100
mAであることを考えると本製造方法の採用によ
つて2桁程度以上に改善されたことになる。 また、各試料について、長さ方向の特性を調べ
たところ、長さ30cmについて表1のb欄の特性と
同一であることが確認された。すなわち、本製造
方法の採用によつて、充分に高いTcとIcとを有し
た長尺の化合物超電導体を簡単に作製することが
できる。したがつて、本製造方法で作製された化
合物超電導体を用いれば、従来不可能とされてい
た20テスラあるいはそれ以上の強磁界を発生する
超電導マグネツトの製作が可能である。 一方、レーザービーム照射後に各試料の一部分
に、700℃で100時間の熱処理を施してみた。その
結果、表1のc欄に示すように、各試料とも1K
以上のTcの増加が認められ、さらに17テスラに
おけるIcの増加も認められた。 また、レーザービーム照射前に各試料の一部分
に、1000℃で30分間の熱処理を施してみた。レー
ザービーム照射後に各試料の上記部分について
TcとIcとを測定したところ、表1のd欄に示すよ
うにそれぞれ改善されていることが確認された。 さらに、表1のd欄の結果を得た各試料の一部
に、レーザービーム照射後に700℃、100時間の熱
処理を施してみた。これらの部分について、Tc
とIcとを測定したところ表1のe欄に示すように
各試料ともTc、Icの増加が認められた。したがつ
て、レーザービーム照射前後に熱処理を行なうこ
とは有効であることが分つた。
【表】
実施例 2
純度99%、直径300μmのNb細線を約800本束ね
てNb管に挿入し、2200℃で1時間加熱してNb線
同志を焼結した。これを約800℃のAl−10原子%
Ge浴中に浸して焼結体(第1の複合体)の間隙
にAl−Ge合金を浸透させて凝固し第2の複合体
を得た。この場合第2の複合体に占めるAl−Ge
合金の割合は20容量%であつた。次いでこれを線
引き、圧延して幅7mm、厚さ0.2mmのテープ状と
した。 しかる後テープ状複合体に、実施例1と同様、
パワー密度3.1×105W/cm2(パワー2.5kW、ビー
ム径1mm)のレーザービームを照射した。 このようにして得られた試料について、Tc及
び17テスラでのIcを測定した結果、それぞれ
17.0K、22Aの値が得られた。この試料をさらに
700℃で100時間熱処理するとTc及び17テスラのIc
はそれぞれ19.2K、25Aに上昇した。 以上の結果から、実施例1で用いたNb粉末に
代えてNb線を使つても、レーザービーム照射に
よつて高い超電導特性が得られることがわかる。 実施例 3 実施例2の焼結体を製造する工程において、使
用するNb線の本数を種々変えて第2の複合体に
占めるAl10原子%Ge合金の割合を2〜65体積率
%とした試料を作製した。体積率%の算出は、試
料の断面を光学顕微鏡で観察して行なつた。 各試料にパワー密度3.1×105W/cm2(パワー
2.5kW、ビーム径1mm)のレーザービームを照射
して、17テスラでのIcを測定し、NbとAl−Ge合
金の割合が17テスラでのIcに及ぼす影響について
調べた。その結果、第3図に示すように、Al−
Ge合金の体積率が5〜50%でIcが特に高くなつて
おり、この範囲のものが良好な超電導特性を有す
るA−15型超電導体を得ることがわかる。 実施例 4 シエブレル型化合物超電導体の製造 純度99%、粒径100μmのPb粉末40gと純度
99.9%、粒径10μmのMo粉末160gとを混合した
後加圧成形し、次いで300℃で5時間加熱して焼
結した。この焼結体(第1の複合体)を300℃の
硫黄浴中に浸して焼結体の間隙に硫黄を浸透させ
て凝固した後、Mo管に挿入して線引き、圧延し
て幅4mm、厚さ200μmのテープ状複合体(試料
番号6)を得た。焼結体及び融体の材質を変えた
以外は試料6と同様の方法で複合体(試料番号7
〜10)を作製した(表2a欄参照)。 このようにして準備された試料の表面に、実施
例1と同じ方法でレーザービームを照射して化合
物超電導層を形成し、この層のTcと17テスラのIc
を測定した。その結果表2のb欄に示すように、
いずれの試料も十分高いTcとIcが得られている。
試料中のレーザー照射反応部は、実施例1と同
様、幅0.5mm、深さ0.1mmであるから、この場合の
Jcは4×104A/cm2以上になる。 次に実施例1と同じく、レーザー照射前後の熱
処理の影響を調べた。表2のc欄はレーザー照射
後500℃で100時間熱処理した時の値を示し、表2
のd欄は、レーザービーム照射前に1000℃で30分
間熱処理した時の値、又表2e欄はd欄の試料をレ
ーザービーム照射後500℃で100時間熱処理した時
の値である。 これらの結果からいずれの場合も熱処理により
Tc、Icの増加が認められており、レーザービーム
照射前後に熱処理を行うことは有効であることが
わかつた。
てNb管に挿入し、2200℃で1時間加熱してNb線
同志を焼結した。これを約800℃のAl−10原子%
Ge浴中に浸して焼結体(第1の複合体)の間隙
にAl−Ge合金を浸透させて凝固し第2の複合体
を得た。この場合第2の複合体に占めるAl−Ge
合金の割合は20容量%であつた。次いでこれを線
引き、圧延して幅7mm、厚さ0.2mmのテープ状と
した。 しかる後テープ状複合体に、実施例1と同様、
パワー密度3.1×105W/cm2(パワー2.5kW、ビー
ム径1mm)のレーザービームを照射した。 このようにして得られた試料について、Tc及
び17テスラでのIcを測定した結果、それぞれ
17.0K、22Aの値が得られた。この試料をさらに
700℃で100時間熱処理するとTc及び17テスラのIc
はそれぞれ19.2K、25Aに上昇した。 以上の結果から、実施例1で用いたNb粉末に
代えてNb線を使つても、レーザービーム照射に
よつて高い超電導特性が得られることがわかる。 実施例 3 実施例2の焼結体を製造する工程において、使
用するNb線の本数を種々変えて第2の複合体に
占めるAl10原子%Ge合金の割合を2〜65体積率
%とした試料を作製した。体積率%の算出は、試
料の断面を光学顕微鏡で観察して行なつた。 各試料にパワー密度3.1×105W/cm2(パワー
2.5kW、ビーム径1mm)のレーザービームを照射
して、17テスラでのIcを測定し、NbとAl−Ge合
金の割合が17テスラでのIcに及ぼす影響について
調べた。その結果、第3図に示すように、Al−
Ge合金の体積率が5〜50%でIcが特に高くなつて
おり、この範囲のものが良好な超電導特性を有す
るA−15型超電導体を得ることがわかる。 実施例 4 シエブレル型化合物超電導体の製造 純度99%、粒径100μmのPb粉末40gと純度
99.9%、粒径10μmのMo粉末160gとを混合した
後加圧成形し、次いで300℃で5時間加熱して焼
結した。この焼結体(第1の複合体)を300℃の
硫黄浴中に浸して焼結体の間隙に硫黄を浸透させ
て凝固した後、Mo管に挿入して線引き、圧延し
て幅4mm、厚さ200μmのテープ状複合体(試料
番号6)を得た。焼結体及び融体の材質を変えた
以外は試料6と同様の方法で複合体(試料番号7
〜10)を作製した(表2a欄参照)。 このようにして準備された試料の表面に、実施
例1と同じ方法でレーザービームを照射して化合
物超電導層を形成し、この層のTcと17テスラのIc
を測定した。その結果表2のb欄に示すように、
いずれの試料も十分高いTcとIcが得られている。
試料中のレーザー照射反応部は、実施例1と同
様、幅0.5mm、深さ0.1mmであるから、この場合の
Jcは4×104A/cm2以上になる。 次に実施例1と同じく、レーザー照射前後の熱
処理の影響を調べた。表2のc欄はレーザー照射
後500℃で100時間熱処理した時の値を示し、表2
のd欄は、レーザービーム照射前に1000℃で30分
間熱処理した時の値、又表2e欄はd欄の試料をレ
ーザービーム照射後500℃で100時間熱処理した時
の値である。 これらの結果からいずれの場合も熱処理により
Tc、Icの増加が認められており、レーザービーム
照射前後に熱処理を行うことは有効であることが
わかつた。
【表】
実施例 5
実施例1の表1a欄に示された試料番号2(Nb−
Ga)及び実施例4の表2a欄に示された試料番号
6(Pb−Mo−S)の試料と同一組成の試料を各
8本ずつ用意した。各試料に1.0×103〜1.2×
106W/cm2の範囲内で異なるパワー密度のレーザ
ービームを照射した。この時のビーム径はいずれ
も1mmであつた。各試料について、17テスラでの
Icを測定してIcのレーザーパワー密度依存性を調
べた。その結果第4図に示すように、高い臨界電
流Icを得るには104W/cm2以上のレーザーパワー
密度を必要とすることがわかる。ただし、第4図
中Aはニオブ−ガリウム、BはPb−Mo−Sであ
る。なおこの実施例では、最大出力10kWのCO2
レーザー発振器を用いたため、1.2×106W/cm2
(パワー10kW、ビーム径1mm)のパワー密度を
越えるレーザービームを照射することができなか
つたが、第4図の結果から、1.2×106W/cm2を越
えるパワー密度でも十分高い特性が得られると判
断できる。 実施例 6 実施例1の表1のa欄に示される試料番号5
(Nb−Al−Ge系合金)と同様の試料を15本用意
し、各試料を100〜2500℃の範囲内の異なる温度
で30分間熱処理し、しかる後照射個所のパワー密
度3.1×105W/cm2(パワー2.5kW、ビーム径/
mm)のレーザービームを照射して化合物超電導体
を得た。これら超電導体について、17テスラでの
Icを測定し、Icの熱処理温度依存性を調べた。そ
の結果を第5図に示す。なお熱処理を行なつてい
ない同一組成の超電導体の値を同図Cに示す。 同図から、レーザービーム照射前の熱処理温度
は、400〜2000℃、とくに800〜1500℃が有効であ
ることがわかる。 実施例 7 実施例6で用いた試料と同様の試料を12本用意
し、これら各試料を1000℃で30分間熱処理した
後、照射個所のパワー密度3.1×105W/cm2(パワ
ー2.5kW、ビーム径1mm)のレーザービームを照
射した。照射後の各試料について100〜1800℃の
範囲内の異なる温度で100時間熱処理した。この
ようにして得られた12本の超電導体について17テ
スラの条件下でIcを測定した。その結果を第6図
に示す。なお同図中Dは、レーザービーム照射後
に熱処理を行なわなかつた同一組成の超電導体の
値である。 同図から、レーザービーム照射後の熱処理温度
は、300〜1500℃、とくに500〜1000℃が有効であ
ることがわかる。 実施例 8 実施例1の表1のa欄に示される試料番号1
(Nb−Al系合金)と同様の試料を11本用意し、
これら試料にパワー密度3.1×105W/cm2(パワー
2.5kW、ビーム径1mm)のレーザービームを照射
後、100〜1800℃の範囲内の異なる温度で100時間
の熱処理を行なつた。このようにして得られた11
本の超電導体について17テスラの条件下でIcを測
定し、第7図に示す結果を得た。なお図中Eは、
レーザービーム照射後に熱処理を行なつていない
同一組成の超電導体の値を示す。 同図から熱処理をレーザービーム照射後だけ行
なう場合も300〜1500℃、とくに500〜1000℃の熱
処理温度が有効であることがわかる。
Ga)及び実施例4の表2a欄に示された試料番号
6(Pb−Mo−S)の試料と同一組成の試料を各
8本ずつ用意した。各試料に1.0×103〜1.2×
106W/cm2の範囲内で異なるパワー密度のレーザ
ービームを照射した。この時のビーム径はいずれ
も1mmであつた。各試料について、17テスラでの
Icを測定してIcのレーザーパワー密度依存性を調
べた。その結果第4図に示すように、高い臨界電
流Icを得るには104W/cm2以上のレーザーパワー
密度を必要とすることがわかる。ただし、第4図
中Aはニオブ−ガリウム、BはPb−Mo−Sであ
る。なおこの実施例では、最大出力10kWのCO2
レーザー発振器を用いたため、1.2×106W/cm2
(パワー10kW、ビーム径1mm)のパワー密度を
越えるレーザービームを照射することができなか
つたが、第4図の結果から、1.2×106W/cm2を越
えるパワー密度でも十分高い特性が得られると判
断できる。 実施例 6 実施例1の表1のa欄に示される試料番号5
(Nb−Al−Ge系合金)と同様の試料を15本用意
し、各試料を100〜2500℃の範囲内の異なる温度
で30分間熱処理し、しかる後照射個所のパワー密
度3.1×105W/cm2(パワー2.5kW、ビーム径/
mm)のレーザービームを照射して化合物超電導体
を得た。これら超電導体について、17テスラでの
Icを測定し、Icの熱処理温度依存性を調べた。そ
の結果を第5図に示す。なお熱処理を行なつてい
ない同一組成の超電導体の値を同図Cに示す。 同図から、レーザービーム照射前の熱処理温度
は、400〜2000℃、とくに800〜1500℃が有効であ
ることがわかる。 実施例 7 実施例6で用いた試料と同様の試料を12本用意
し、これら各試料を1000℃で30分間熱処理した
後、照射個所のパワー密度3.1×105W/cm2(パワ
ー2.5kW、ビーム径1mm)のレーザービームを照
射した。照射後の各試料について100〜1800℃の
範囲内の異なる温度で100時間熱処理した。この
ようにして得られた12本の超電導体について17テ
スラの条件下でIcを測定した。その結果を第6図
に示す。なお同図中Dは、レーザービーム照射後
に熱処理を行なわなかつた同一組成の超電導体の
値である。 同図から、レーザービーム照射後の熱処理温度
は、300〜1500℃、とくに500〜1000℃が有効であ
ることがわかる。 実施例 8 実施例1の表1のa欄に示される試料番号1
(Nb−Al系合金)と同様の試料を11本用意し、
これら試料にパワー密度3.1×105W/cm2(パワー
2.5kW、ビーム径1mm)のレーザービームを照射
後、100〜1800℃の範囲内の異なる温度で100時間
の熱処理を行なつた。このようにして得られた11
本の超電導体について17テスラの条件下でIcを測
定し、第7図に示す結果を得た。なお図中Eは、
レーザービーム照射後に熱処理を行なつていない
同一組成の超電導体の値を示す。 同図から熱処理をレーザービーム照射後だけ行
なう場合も300〜1500℃、とくに500〜1000℃の熱
処理温度が有効であることがわかる。
第1図は本発明製造方法の一実施例に用いられ
たレーザ照射装置の模式的構成図、第2図は本発
明製造方法によつて製造された化合物超電導体の
局部的斜視図、第3図から第7図は各実施例によ
つて確認された結果を示す図である。 1……レーザ照射装置、2……CO2レーザ発振
器、3……レーザービーム、6……真空容器、7
……試料、12……化合物超電導層。
たレーザ照射装置の模式的構成図、第2図は本発
明製造方法によつて製造された化合物超電導体の
局部的斜視図、第3図から第7図は各実施例によ
つて確認された結果を示す図である。 1……レーザ照射装置、2……CO2レーザ発振
器、3……レーザービーム、6……真空容器、7
……試料、12……化合物超電導層。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 化合物超電導体を構成する複数の元素のうち
の少なくとも1以上の元素を有する多孔質の成形
体又は焼結体からなる第1の複合体を製造し、こ
の第1の複合体を残りの構成元素を有する融体中
に浸漬してその間〓に融体を浸透させ、その後に
凝固させて第2の複合体を得る第1の工程と、こ
の第1の工程で得た第2の複合体に長尺化加工を
施した後、この第2の複合体の表面部に長手方向
に沿つて定められた相対速度でレーザービームを
照射し、この照射で上記第2の複合体の表面部を
順次、急速溶融させた後に急速冷却固化させるこ
とによつて上記溶融、固化部分中に化合物超電導
層を生成させる第2の工程とを具備してなること
を特徴とする化合物超電導体の製造方法。 2 前記第1の工程において、前記第1の複合体
はニオブを主成分とする粉末で形成され、かつ前
記融体としてはアルミニウム、ゲルマニウム及び
ガリウムから選択された1又は2以上の元素を主
成分とするものが用いられる特許請求の範囲第1
項記載の化合物超電導体の製造方法。 3 前記第1の工程において、前記第1の複合体
はニオブを主成分とする複数の線材で形成され、
かつ前記融体としてはアルミニウム、ゲルマニウ
ム及びガリウムから選択された1又は2以上の元
素を主成分とするものが用いられる特許請求の範
囲第1項記載の化合物超電導体の製造方法。 4 前記第2の複合体中に前記融体が体積%で5
〜50%の割合で占められている特許請求の範囲第
1項記載の化合物超電導体の製造方法。 5 前記第1の工程において、前記第1の複合体
はM(Mは鉛、錫、銅及び銀から選択された1つ
の金属元素)、Mの硫化物、硫黄、モリブデン及
びモリブデン硫化物のグループから選択された1
種又は2種以上の粉末で形成され、かつ前記融体
としては前記グループから選択された1種又は2
種以上で、前記第1の複合体よりも融点の低い成
分から構成され、上記第1の複合体に浸透させて
得られた複合体に金属M、モリブデン及び硫黄を
含有させるものが用いられる特許請求の範囲第1
項記載の化合物超電導体の製造方法。 6 前記第1の工程において、前記第1の複合体
は前記金属Mの粉末、Mの硫化物の粉末及びこれ
からの混合物か選択された1の粉末と、モリブデ
ン粉末、モリブデン硫化物粉末及びこれらの混合
物から選択された1の粉末との混合物で形成さ
れ、かつ前記融体としては硫黄を成分とするもの
が用いられる特許請求の範囲第5項記載の化合物
超電導体の製造方法。 7 前記第1の工程において、前記第1の複合体
はモリブデン硫化物の粉末で形成され、前記融体
としては前記金属Mを成分とするものが用いられ
る特許請求の範囲第5項記載の化合物超電導体の
製造方法。 8 前記第1の工程において、前記第1の複合体
は前記金属Mの硫化物粉末、モリブデン粉末及び
これら混合物から選択された1の粉末と、モリブ
デン硫化物粉末と混合物で形成され、前記融体と
しては前記金属Mを成分とするものが用いられる
特許請求の範囲第5項記載の化合物超電導体の製
造方法。 9 前記第1の工程において、前記第1の複合体
は複数のモリブデン線で形成され、前記融体とし
ては前記金属Mと硫黄を成分とするものが用いら
れる特許請求の範囲第5項記載の化合物超電導体
の製造方法。 10 前記第1の工程において、前記第1の複合
体に融体を浸透させる前又は浸透させた後に上記
第1の複合体をニオブ管内に挿入する工程を含む
特許請求の範囲第2項乃至第4項のいずれか1に
記載の化合物超電導体の製造方法。 11 前記第1の工程は、前記第1の複合体に融
体を浸透させる前又は浸透させた後に上記第1の
複合体をモリブデン管内に挿入する工程を含む特
許請求の範囲第5項乃至第9項のいずれか1に記
載の化合物超電導体の製造方法。 12 前記第2の工程において、レーザービーム
のパワー密度を照射箇所で104W/cm2以上として
なる特許請求の範囲第1項記載の化合物超電導体
の製造方法。 13 前記第2の工程は、前記第2の複合体にレ
ーザービームを照射する前に、上記第2の複合体
を400〜2000℃で熱処理する工程を含んでいる特
許請求の範囲第1項記載の化合物超電導体の製造
方法。 14 前記第2の工程は、前記第2の複合体にレ
ーザービームを照射した後に上記第2の複合体を
300〜1500℃で熱処理する工程を含んでいる特許
請求の範囲第1項記載の化合物超電導体の製造方
法。 15 前記第1の工程は前記第1の複合体に融体
を浸透させる前又は浸透させた後に上記第1の複
合体をニオブ管内に挿入する工程を含み、前記第
2の工程は前記第2の複合体にレーザービームを
照射する前に上記第2の複合体を400〜2000℃で
熱処理する工程と、上記第2の複合体にレーザー
ビームを照射した後に上記第2の複合体を300〜
1500℃で熱処理する工程とを含む特許請求の範囲
第1項記載の化合物超電導体の製造方法。 16 前記第1の工程は前記第1の複合体に融体
を浸透させる前又は浸透させた後に上記第1の複
合体をモリブデン管内に挿入する工程を含み、前
記第2の工程は前記第2の複合体にレーザービー
ムを照射する前に上記第2の複合体を400〜2000
℃で熱処理する工程と、上記第2の複合体にレー
ザービームを照射した後に上記第2の複合体を
300〜1500℃で熱処理する工程とを含む特許請求
の範囲第1項記載の化合物超電導体の製造方法。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60240542A JPS62100910A (ja) | 1985-10-29 | 1985-10-29 | 化合物超電導体の製造方法 |
| US06/863,189 US4746373A (en) | 1985-05-16 | 1986-05-14 | Method of manufacturing compound superconductors |
| CA000509168A CA1263449A (en) | 1985-05-16 | 1986-05-14 | Method of manufacturing a superconductor compounds layer |
| EP86303764A EP0202895B1 (en) | 1985-05-16 | 1986-05-16 | Method of manufacturing compound superconductors |
| DE3650500T DE3650500T2 (de) | 1985-05-16 | 1986-05-16 | Verfahren zur Herstellung eines Verbundsupraleiters |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60240542A JPS62100910A (ja) | 1985-10-29 | 1985-10-29 | 化合物超電導体の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62100910A JPS62100910A (ja) | 1987-05-11 |
| JPH0453051B2 true JPH0453051B2 (ja) | 1992-08-25 |
Family
ID=17061080
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP60240542A Granted JPS62100910A (ja) | 1985-05-16 | 1985-10-29 | 化合物超電導体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS62100910A (ja) |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5157017A (en) * | 1987-06-12 | 1992-10-20 | At&T Bell Laboratories | Method of fabricating a superconductive body |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5938683A (ja) * | 1982-08-27 | 1984-03-02 | 三菱原子力工業株式会社 | 核融合ブランケツト要素 |
| JPS60165338A (ja) * | 1984-02-08 | 1985-08-28 | Hitachi Ltd | 化合物超電導体およびその製造法 |
-
1985
- 1985-10-29 JP JP60240542A patent/JPS62100910A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62100910A (ja) | 1987-05-11 |
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| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
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