JPH052686B2 - - Google Patents
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- JPH052686B2 JPH052686B2 JP27048284A JP27048284A JPH052686B2 JP H052686 B2 JPH052686 B2 JP H052686B2 JP 27048284 A JP27048284 A JP 27048284A JP 27048284 A JP27048284 A JP 27048284A JP H052686 B2 JPH052686 B2 JP H052686B2
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Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は、高分子量の結晶性1,2−ポリブタ
ジエン又は高分子量の1,4−ポリブタジエン
を、その不飽和二重結合に対する高分子反応によ
り変性して、実質ゲル分を有しない、ポリマー構
造中に不飽和二重結合を有する新規な親水性ポリ
マー又はその水性溶液を製造する方法に関するも
ので、この本発明に係る親水性ポリマー又はその
水性溶液は接着剤、塗料を含むその他の種々の分
野において利用される。 〔従来の技術及び発明が解決しようとする問題
点〕 従来より、水溶性高分子には種々のものが知ら
れている。例えば、天然系高分子としては、アル
ギン酸(アルギン酸ソーダ)、カルボキシメチル
セルローシ(CMC)、メチルセルロース〔MC:
セルロースのメチルエーテル化物(25〜32%)〕
などの糖類、多糖類、及びその化学変性物が挙げ
られ、さらには微生物による水溶性多糖類として
プルラン、デキストラン、ザンタンガムなども挙
げることができる。合成高分子としては、ポリビ
ニルアルコール(ポバール)、ポリエチレンオキ
シド、ボリアクリル酸ソーダ、ポリアクリルアミ
ドなどを挙げることができる。 これらの水溶性高分子はそのポリマー構造中に
不飽和結合を全く有していない。 上記水溶性高分子はその各々の性状の特徴は活
かしながら水溶性高分子材料分野で様々な使われ
方がなされている。 例えば、接着剤、塗料、繊維加工剤、糊材、和
紙・板紙・抄造粘剤、乳化剤、凝集剤、液体の摩
擦抵抗減少剤、増粘剤、アスフアルト乳化剤、農
薬の展着剤、顔料分散剤、ラテツクス増粘剤、土
壌改良剤、捺染糊などの産業分野の他にも、アイ
スクリーム添加剤、食品加工、医薬・化粧品、ビ
ール泡持続安定剤、ダイエツトフーズ、医薬錠
剤、血漿増量剤などの生体関連分野にも多量に使
用されている。 これらの水溶性高分子材料分野における水溶性
高分子の使用量は、トータル数十万トン/年(日
本)に達しており、ますます特殊な特徴ある水溶
性高分子が求められている。 一方、不飽和二重結合を有するジエン系ポリマ
ーの親水性化も電着塗料などをめざして試みられ
ている。 本来、ポリブタジエンに代表されるジエン系ポ
リマーは、水、アルコール類など極性の高い溶媒
には不溶のものであるが、これらのポリマーを
水、アルコールなどに溶解させることができれば
数多くの用途分野に使用することができる。 そこで、ジエン系ポリマーを水溶性にするため
に、種々の方法が多数報告されており、それらは
次の通り大別される。 (1) ポリブタジエンのマレイン化、或いはそのマ
レイン化物をさらに反応させて親水性を高める
方法 (2) ブタジエンと他のビニルモノマーとの共重
合、或いはブタジエンモノマーの反応でブタジ
エン誘導体を合成してその特殊なモノマーを重
合することにより親水性を付与する方法 (3) ポリブタジエンをエポキシ化し、次いでオキ
シラン環をカルボン酸、第2アミンまたはジア
ミンにより開環させてポリマーを親水性にする
方法 (4) 上記(1)〜(3)の方法以外の化学的な変性(スル
ホン酸基の付加など)によるポリマーを親水性
にする方法 しかしながら、上述の公知の方法によつて得ら
れるポリマーは、文献中には、水溶性、或いは水
希釈可能と記述されていても、実際は水可溶とは
概念の異なるラテツクス状であり、多量のセロス
ルブ類などの水と相溶性のある有機溶剤の共存下
で水希釈可能なものであつたりするものが大部分
であり、真に水溶性であるものは少ない。 また、上述の公知の方法において、化学変性の
対象とされるベースポリブタジエンは、分子量が
10000未満の低分子量(液状)のポリブタジエン
が大部分であり、分子量が10000以上の高分子量
のポリマーは殆ど使用されておらず、高分子量の
結晶性1,2−ポリブタジエンは全く使用されて
いない。 高分子量のポリブタジエンは、低分子量のポリ
ブタジエンと比べはるかに大量に生産され、数多
くの分野に利用されており、また利用面での特徴
も多い。 しかし、高分子量のポリブタジエンは、水やメ
チルアルコール、エチルアルコールなどの低級ア
ルコール類に不溶で、通常、ベンゼン、トルエ
ン、キシレンなどの芳香族炭化水素溶剤或いはク
ロロホルム、四塩化炭素、クロルベンゼンなどの
ハロゲン系溶剤には比較的よく溶解するが、これ
らの溶剤は何れも毒性が強い。そのため、高分子
量のポリブタジエンは、ポリマー溶液として塗
布、コーテイング、塗装するなどの使用において
その用途が大きく限定されている。 従つて、本発明の目的は、高分子量のポリブタ
ジエンの親水性を有する新規な変性ポリマーを提
供することにある。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者らは、鋭意研究した結果、高分子量の
結晶性1,2−ポリブタジエン又は高分子量の
1,4−ポリブタジエンの不飽和二重結合を特定
の割合でエポキシ化し、次いで第2アミンの存在
下に加熱してエポシキシ環を特定の割合で開環さ
せて第3アミン構造にし、更にこの第3アミン構
造を酸と反応させて第3アミン塩にすることによ
つて、前記目的を達成する親水性のジエン系変性
ポリマーが得られ、しかもその際、反応中にポリ
マーがゲル化することなく反応がスムースに進行
し、そのため得られる上記変性ポリマーは実質ゲ
ル分を有していないことを知見し、本発明に到達
した。 本発明は、上記知見に基づきなされたもので、
不飽和二重結合の75%以上が1,2−結合、融点
が60〜170℃で且つ還元年度(ηsp/c)(200
mg/100ml濃度のテトラリン溶液、100℃)が0.2
以上の結晶性1,2−ポリブタジエン又は不飽和
二重結合の85%以上が1,4−結合で且つ平均分
子量が50000以上の1,4−ポリブタジエンをエ
ポキシ化し、その際、上記1,2−ポリブタジエ
ンについてはエポキシ化率をその不飽和二重結合
の5〜45%とし、また上記1,4−ポリブタジエ
ンについてはエポキシ化率をその不飽和二重結合
の5〜60%とし、次いでこれらのエポキシ化ポリ
ブタジエンを第2アミンの存在下に加熱しエポキ
シ環をエポキシ化する前のポリブタジエンの不飽
和二重結合を基準として5%以上開環させてアミ
ンを導入し、更にアミンの導入により形成された
アミン構造の5%以上を酸で中和することを特徴
とする親水性ポリマー又はその水性溶液の製造法
を提供するものである。 本発明の製造法によつて得られる新規な変性ポ
リマーは、ポリマー水溶液或いは水を主溶媒とし
たポリマー分散液として得られ、親水性で且つポ
リマー構造中に不飽和二重結合を有する高分子量
のポリマーであり、水溶性高分子の従来公知の用
途分野に限らず、不飽和二重結合を有する特徴
(感光性、ゴム的性質の付与、熱架橋による硬化
など)を生かして使用することができる。 以下に本発明の親水性ポリマー又はその水性溶
液の製造法について、その実施態様に基づき詳述
する。 本発明において親水性化の対象として使用する
結晶性1,2−ポリブタジエンは、1,2−結合
含有率75%以上、融点が60〜170℃で且つ還元年
度(ηsp/c)(200mg/100ml濃度のテトラリン
溶液、100℃)が0.2以上のもので、好ましくは還
元粘度が0.5〜3.0のシンジオタクチツク−1,2
−ポリブタジエン、より好ましくはさらに平均分
子量が50000以上のものである。融点が上記範囲
より高い結晶性1,2−ポリブタジエンは、エポ
キシ化する時にエポキシ化の反応条件下で反応溶
媒に溶融し難いため、事実上使用不能である。 上記の結晶性1,2−ポリブタジエンは、例え
ば特公昭47−19893号、特公昭56−18005号、特公
昭54−5436号、特公昭56−18128号、特公昭56−
18129号、特公昭56−18130号、特公昭53−39917
号の各広報に記載の方法などによつて製造するこ
とができる。 また、本発明において親水性化の対象として使
用する1,4−ポリブタジエンは、1,4−結合
含有率(シス−1,4−結合とトランス−1,4
−結合の含量の和)が85%以上で且つ平均分子量
が50000以上高分子量の1,4−ポリブタジエン
である。 尚、以下単にポリブタジエンという場合は上記
結晶性1,2−ポリブタジエン及び上記1,4−
ポリブタジエンの両者を指す。 而して、本発明は、これらのポリブタジエン
を、ポリブタジエンの部分エポキシ化(第1段反
応)、エポキシ化ポリブタジエンのエポキシ環の
開環(第2段反応)及び開環ポリマー中の結合第
3アミン構造の中和(第3段反応)の三段階の反
応を行うことにより変性して親水性化するもので
ある。 先ず、第1段階反応のポリブタジエンの部分エ
ポキシ化について説明する。 この第1段反応において重要なことは、エポキ
シ化されるポリブタジエンの不飽和二重結合の割
合(エポキシ化率)を、ポリブタジエンとして結
晶性1,2−ポリブタジエンを用いた場合は全不
飽和二重結合に対し5〜45%、好ましくは10〜40
%にし、またポリブタジエンとして1,4−ポリ
ブタジエンを用いた場合は全不飽和二重結合に対
し、好ましくは15〜45%にすることである。 上記エポキシ化率の上限(結晶性1,2−ポリ
ブタジエンの場合は45%、1,4−ポリブタジエ
ンの場合は60%)を超えてエポキシ化されたポリ
ブタジエンはゲル化したり、次の第2段反応のエ
ポキシ環の開環反応段階において溶媒不溶となつ
たりする。 また、上記エポキシ化率の下限(何れの場合も
5%)より低くエポキシ化されたポリブタジエン
は次の第2段反応及び第3段反応を行つても親水
性にならなかつたり、或いは親水性が不充分なも
のになる。 本発明においては、ポリブタジエンをエポキシ
化する方法は特に限定されるものではなく、クロ
ルヒドリン法、直接酸化法、過酸化水素法、アル
キルヒドロペルオルキシド法、過酸法などの、不
飽和二重結合を有する化合物をエポキシ化する方
法として従来公知の何れの方法も用い得る。 上記過酸法(in situ−過酸法)によるポリブ
タジエンのエポキシ化についてさらに説明する
と、このエポキシ化は、ポリブタジエンの不活性
有機溶媒溶液に、有機酸及び過酸化水素を添加し
て行を添加して行うもので、反応式で示すと次の
通りである。 RCO2H+H2O2RCO3H+H2O (1) 即ち、有機酸が過酸化水素と反応して過酸とな
り、これがポリブタジエンの不飽和二重結合に作
用してポリブタジエンをエポキシ化する。上記反
応式(2)で生じた有機酸は上記反応式(1)及び(2)と同
様の反応を繰り返すと考えられる。 上記有機酸として蟻酸、安息香酸、酢酸などを
使用することができ、特にエポキシ化反応速度の
速いことから蟻酸を使用することがで好ましい。 また、上記不活性有機溶媒としては、ポリブタ
ジエンを溶解し、且つ水に難溶性で過酸化水素
(或いは過酸)に対して不活性なもの、例えば、
ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン
のような炭化水素;クロロホルム、四塩化炭素、
クロルベンゼンのようなハロゲン化炭化水素など
を単独でまたは二種以上混合して使用することが
できる。 また、ポリブタジエンの不活性有機溶媒溶液
は、ポリブタジエンを不活性有機溶媒に添加し、
通常0〜80℃、好ましくは20〜60℃で1分間〜1
時間撹拌混合して該ポリブタジエンを不活性有機
溶媒に溶解させる方法、或いはポリブタジエン重
合溶液に水、塩酸などの重合停止剤を添加して重
合停止し、水洗などにより脱灰処理する方法など
によつて得られる。 上記のポリブタジエンの不活性有機溶媒溶液の
ポリブタジエンの濃度、これに添加する有機酸及
び過酸化水素の量、及びそれらの添加方法などの
エポキシ化の反応条件は、使用する有機酸の種類
や目標とするエポキシ化率などによつて異なので
限定されないが、例えば、有機酸として蟻酸を使
用する過酸法による場合には、通常、次のような
反応条件が採用される。 ポリブタジエンとして結晶性1,2−ポリブタ
ジエンを用いた場合では、結晶性1,2−ポリブ
タジエンの不活性有機溶媒溶液の結晶性1,2−
ポリブタジエンの濃度は約1〜30%、蟻酸の添加
量は結晶性1,2−ポリブタジエン100g当たり
0.1〜2モル、及び過酸化水素の添加量は結晶性
1,2−ポリブタジエン100g当たり0.2〜4モル
が好ましい。また、ポリブタジエンとして1,4
−ポリブタジエンを用いた場合では、1,4−ポ
リブタジエンの不活性有機溶媒溶液の1,4−ポ
リブタジエンの濃度は約1〜30重量%、蟻酸の添
加量は1,4−ポリブタジエン100g当たり0.01
〜2モル、及び過酸化水素の添加量は1,4−ポ
リブタジエン100g当たり0.1〜4モルが好まし
い。これらの、蟻酸及び過酸化水素の添加量は目
標とするエポキシ化率によつて変えられる。 また、過酸化水素は20〜60重量%の過酸化水素
水としてポリブタジエンの不活性有機溶媒溶液に
添加するのが好ましい。 ポリブタジエンの不活性有機溶媒溶液に蟻酸及
び過酸化水素を添加する方法には特に制限はない
が、ポリブタジエンの不活性有機溶媒溶液に蟻酸
を添加し、混合して得られた溶液に、該溶液を0
〜80℃に保ちながら上記範囲内の濃度の過酸化水
素水を徐々に添加する方法が好ましい。 上記のポリブタジエンの不活性性有機溶媒溶液
に上記所定量内の、蟻酸及び過酸化水素を添加し
た後、この混合液を0〜80℃、好ましくは20〜60
℃で、好ましくは10分間〜10時間撹拌混合して、
ポリブタジエンをエポキシ化する。 エポキシ化の反応温度が上記下限より低いと、
ポリブタジエンはエポキシ化し難く、また、上記
上限より高いと、過酸化水素や過酸が分解しやす
く危険である。 尚、第1段反応のエポキシ化反応系中、或いは
後述の第2段反応のエポキシ環の開環反応系中に
は、ポリブタジエンの安定のために少量の安定
剤、例えば2,6−ジ−ターシヤル−ブチル−P
−クレゾール(BHT)などを添加することがで
き、このような安定剤の添加は好ましい方法であ
る。 次に、第2段反応の、エポキシ化ポリブタジエ
ンのエポキシ環の開環反応について説明する。 この第2段反応のエポキシ環の開環反応は、前
記第1段反応によりその不飽和二重結合が前記所
定の割合でエポキシ化されたポリブタジエン(エ
ポキシ化ポリブタジエン)を第2アミンの存在下
に加熱し、反応させてエポキシ環を開環させてア
ミンを導入し、ポリマーを第3アミン構造にする
ものである。 第2段反応は、第1段反応終了後、その反応生
成液からエポキシ化ポリブタジエンを分離し、こ
れを第2アミン又は第2アミンを含む反応溶媒に
溶解させるか、或いは反応生成液からエポキシ化
ポリブタジエンを分離せずにそのまま第1段反応
に引き続いてその反応生成液中に直接第2アミン
を添加することにより実施できる。 第1段階反応の反応生成液からのエポキシ化ポ
リブタジエンの分離は、従来公知の分離方法、例
えば、上記反応生成液を、比較的低温で水洗した
後、多量の、メチルアルコールのようなエポキシ
化ポリブタジエンの難溶性有機溶媒中に投入し
て、ゴム状のエポキシ化ポリブタジエンを析出さ
せて分離する方法や、上記反応生成液を水洗した
後、水蒸気蒸溜することにより反応生成液中の不
活性有機溶媒、蟻酸(有機酸)などの低沸点物を
蒸発除去してエポキシ化ポリブタジエンを析出さ
せて分離する方法などにより行うことができる。 尚、第2段反応は後述の如く比較的高温(40〜
180℃)で行われ、過酸化水素や蟻酸が多量に残
存すると、場合により反応中、ポリマーがゲル化
することがあるので、エポキシ化ポリブタジエン
を分離しないで第2段反応に移行させる場合に
も、上記反応生成液を比較的低温で水洗して過酸
化水素や蟻酸の大部分を除去することが好まし
い。 第2段反応で使用する第2アミンとしては、炭
素数10以下のものが好ましい。かかる炭素数10以
下の第2アミンの例としては、ジメチルアミン、
ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジ−
n−ブチルアミン、ジ−n−ペンチルアミンなど
の脂肪族第2アミン、モルホリン、2,6−ジメ
チルモルホリン、ピペリジン、1−メチルピペラ
ジン、ピロリジンなどの環式脂肪族第2アミン、
N−メチルアニリン、N−エチルアニリンなどの
混合第2アミンの他、N−メチルベンジルアミ
ン、N−メチルシクロヘキシルアミン、ジアリル
アミンなどを挙げることができる。 上記第2アミンの中でも、エポキシ環との反応
における立体障害の小さいもの、例えば直鎖状脂
肪族第2アミン、乾式脂肪族第2アミンが好まし
い。これらの第2アミンを使用するとポリマーが
反応中或いは後処理中ゲル化し難い。また、直鎖
状脂肪族第2アミン及び乾式脂肪族第2アミン
は、エポキシ環との反応が速く、且つ親水性のよ
り優れた生成ポリマーが得られるので特に好まし
い。 上記第2アミンの好ましい使用量は、エポキシ
化ポリブタジエン100g当たり200g〜10Kgであ
る。 第2段階反応で使用し得る反応溶媒は、エポキ
シ化ポリブタジエン及び生成ポリマーの何れもよ
く溶解する溶媒で、且つその何れとも、さらに第
2アミンとも反応しない溶媒であり、その例とし
ては、ジメチルホルムアマイド、ジメチルアセト
アマイド、ヘキサメチルホスホルアマイド、ジメ
チルスルホキサイド、N−メチルピロリドン、テ
トラヒドロフラン、ジオキサンなどが挙げられ
る。 また、第2段反応は、上記反応溶媒を使用せ
ず、前記の第2アミンに反応溶媒の役目を兼用さ
せて実施することもでき、このほうがプロセスが
単純になつて好ましいことが多い。 また、水を補助溶媒として使用することもでき
る。 エポキシ化ポリブタジエンの反応溶媒溶液のエ
ポキシ化ポリブタジエンの濃度は、1〜50重量%
とするのが好ましい。 また、第2段反応においては、反応速度を上げ
るために反応触媒的にフエノール類、酸類、水、
アルコール類などの添加剤(以下、触媒という)
を用いることが特に好ましい。 上記フエノール類としては例えばフエノール、
クレゾールなどが挙げられ、上記酸類としては例
えばp−トルエンスルホン酸、サリチル酸、蟻
酸、安息香酸、乳酸、シユウ酸、酢酸、n−酪酸
などが挙げられ、及び上記アルコール類としては
例えばメチルアルコール、エチルアルコール、プ
ロピルアルコール、ブチルアルコール、シクロヘ
キシルアルコールなどが挙げられる。 これらの触媒の好ましい添加量は、エポキシ化
ポリブタジエン100g当たり0.05〜5モルである。 これらの触媒のうちプロトンを与えやすいよう
な物質が反応加速効果が著しい。また、フエノー
ルの添加効果も優れている。 これらの触媒の能力は、その酢強度に比例する
のではないかと考えられ、また反応加速効果は触
媒の添加量に比例しているものと考えられる。 第2段反応の反応条件は、通常、反応温度が40
〜180℃、反応時間が1〜30時間である。 上記触媒を用いると反応温度を下げることがで
き、その結果として高分子量ポリブタジエンの高
温ゲル化を防ぐことができる。また、この触媒の
添加は親水性のより優れた変性ポリマーを得る上
でも重要である。 尚、上記触媒は、それ自体でエポキシ化ポリブ
タジエンのエポキシドを親電子的に開環すること
が懸念されるが、アミンリツチな反応系では触媒
による親電子的な開環は実質上無視し得る。 上記第2段反内によりエポキシ化ポリブタジエ
ンのエポキシ環をすべて反応(開環)させる必要
はなく、結晶性1,2−ポリブタジエンの場合は
エポキシ環をエポキシ化する前の結晶性1,2−
ポリブタジエンの不飽和二重結合を基準として5
〜45%、好ましくは10〜40%開環させればよく、
1,4−ポリブタジエンの場合はエポキシ環をエ
ポキシ化する前の1,4−ポリブタジエンの不飽
和二重結合を基準として5〜60%、好ましくは15
〜45%開環させればよい。即ち、例えば、5%し
かエポキシ化されていない場合には、全部開環さ
せる必要があるが、45%(1,4−ポリブタジエ
ンの場合は60%)がエポキシ化されている場合に
は、全部開環させてもよいし、エポキシ化する前
のポリブタジエンの不飽和二重結合を基準として
5%開環させてもよい。 第2段反応終了後の生成ポリマー中のエポキシ
環の残存量は1H−NMRで概算できる。即ち、生
成ポリマーを重−クロロホルム(CDCI3)、重水
(D2O)又は重メタノール(CD3OD)に溶解し1H
−NMRを測定し、第2段反応前後のエポキシメ
チンプロトン及びエポキシメチレンプロトン
ジエン又は高分子量の1,4−ポリブタジエン
を、その不飽和二重結合に対する高分子反応によ
り変性して、実質ゲル分を有しない、ポリマー構
造中に不飽和二重結合を有する新規な親水性ポリ
マー又はその水性溶液を製造する方法に関するも
ので、この本発明に係る親水性ポリマー又はその
水性溶液は接着剤、塗料を含むその他の種々の分
野において利用される。 〔従来の技術及び発明が解決しようとする問題
点〕 従来より、水溶性高分子には種々のものが知ら
れている。例えば、天然系高分子としては、アル
ギン酸(アルギン酸ソーダ)、カルボキシメチル
セルローシ(CMC)、メチルセルロース〔MC:
セルロースのメチルエーテル化物(25〜32%)〕
などの糖類、多糖類、及びその化学変性物が挙げ
られ、さらには微生物による水溶性多糖類として
プルラン、デキストラン、ザンタンガムなども挙
げることができる。合成高分子としては、ポリビ
ニルアルコール(ポバール)、ポリエチレンオキ
シド、ボリアクリル酸ソーダ、ポリアクリルアミ
ドなどを挙げることができる。 これらの水溶性高分子はそのポリマー構造中に
不飽和結合を全く有していない。 上記水溶性高分子はその各々の性状の特徴は活
かしながら水溶性高分子材料分野で様々な使われ
方がなされている。 例えば、接着剤、塗料、繊維加工剤、糊材、和
紙・板紙・抄造粘剤、乳化剤、凝集剤、液体の摩
擦抵抗減少剤、増粘剤、アスフアルト乳化剤、農
薬の展着剤、顔料分散剤、ラテツクス増粘剤、土
壌改良剤、捺染糊などの産業分野の他にも、アイ
スクリーム添加剤、食品加工、医薬・化粧品、ビ
ール泡持続安定剤、ダイエツトフーズ、医薬錠
剤、血漿増量剤などの生体関連分野にも多量に使
用されている。 これらの水溶性高分子材料分野における水溶性
高分子の使用量は、トータル数十万トン/年(日
本)に達しており、ますます特殊な特徴ある水溶
性高分子が求められている。 一方、不飽和二重結合を有するジエン系ポリマ
ーの親水性化も電着塗料などをめざして試みられ
ている。 本来、ポリブタジエンに代表されるジエン系ポ
リマーは、水、アルコール類など極性の高い溶媒
には不溶のものであるが、これらのポリマーを
水、アルコールなどに溶解させることができれば
数多くの用途分野に使用することができる。 そこで、ジエン系ポリマーを水溶性にするため
に、種々の方法が多数報告されており、それらは
次の通り大別される。 (1) ポリブタジエンのマレイン化、或いはそのマ
レイン化物をさらに反応させて親水性を高める
方法 (2) ブタジエンと他のビニルモノマーとの共重
合、或いはブタジエンモノマーの反応でブタジ
エン誘導体を合成してその特殊なモノマーを重
合することにより親水性を付与する方法 (3) ポリブタジエンをエポキシ化し、次いでオキ
シラン環をカルボン酸、第2アミンまたはジア
ミンにより開環させてポリマーを親水性にする
方法 (4) 上記(1)〜(3)の方法以外の化学的な変性(スル
ホン酸基の付加など)によるポリマーを親水性
にする方法 しかしながら、上述の公知の方法によつて得ら
れるポリマーは、文献中には、水溶性、或いは水
希釈可能と記述されていても、実際は水可溶とは
概念の異なるラテツクス状であり、多量のセロス
ルブ類などの水と相溶性のある有機溶剤の共存下
で水希釈可能なものであつたりするものが大部分
であり、真に水溶性であるものは少ない。 また、上述の公知の方法において、化学変性の
対象とされるベースポリブタジエンは、分子量が
10000未満の低分子量(液状)のポリブタジエン
が大部分であり、分子量が10000以上の高分子量
のポリマーは殆ど使用されておらず、高分子量の
結晶性1,2−ポリブタジエンは全く使用されて
いない。 高分子量のポリブタジエンは、低分子量のポリ
ブタジエンと比べはるかに大量に生産され、数多
くの分野に利用されており、また利用面での特徴
も多い。 しかし、高分子量のポリブタジエンは、水やメ
チルアルコール、エチルアルコールなどの低級ア
ルコール類に不溶で、通常、ベンゼン、トルエ
ン、キシレンなどの芳香族炭化水素溶剤或いはク
ロロホルム、四塩化炭素、クロルベンゼンなどの
ハロゲン系溶剤には比較的よく溶解するが、これ
らの溶剤は何れも毒性が強い。そのため、高分子
量のポリブタジエンは、ポリマー溶液として塗
布、コーテイング、塗装するなどの使用において
その用途が大きく限定されている。 従つて、本発明の目的は、高分子量のポリブタ
ジエンの親水性を有する新規な変性ポリマーを提
供することにある。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者らは、鋭意研究した結果、高分子量の
結晶性1,2−ポリブタジエン又は高分子量の
1,4−ポリブタジエンの不飽和二重結合を特定
の割合でエポキシ化し、次いで第2アミンの存在
下に加熱してエポシキシ環を特定の割合で開環さ
せて第3アミン構造にし、更にこの第3アミン構
造を酸と反応させて第3アミン塩にすることによ
つて、前記目的を達成する親水性のジエン系変性
ポリマーが得られ、しかもその際、反応中にポリ
マーがゲル化することなく反応がスムースに進行
し、そのため得られる上記変性ポリマーは実質ゲ
ル分を有していないことを知見し、本発明に到達
した。 本発明は、上記知見に基づきなされたもので、
不飽和二重結合の75%以上が1,2−結合、融点
が60〜170℃で且つ還元年度(ηsp/c)(200
mg/100ml濃度のテトラリン溶液、100℃)が0.2
以上の結晶性1,2−ポリブタジエン又は不飽和
二重結合の85%以上が1,4−結合で且つ平均分
子量が50000以上の1,4−ポリブタジエンをエ
ポキシ化し、その際、上記1,2−ポリブタジエ
ンについてはエポキシ化率をその不飽和二重結合
の5〜45%とし、また上記1,4−ポリブタジエ
ンについてはエポキシ化率をその不飽和二重結合
の5〜60%とし、次いでこれらのエポキシ化ポリ
ブタジエンを第2アミンの存在下に加熱しエポキ
シ環をエポキシ化する前のポリブタジエンの不飽
和二重結合を基準として5%以上開環させてアミ
ンを導入し、更にアミンの導入により形成された
アミン構造の5%以上を酸で中和することを特徴
とする親水性ポリマー又はその水性溶液の製造法
を提供するものである。 本発明の製造法によつて得られる新規な変性ポ
リマーは、ポリマー水溶液或いは水を主溶媒とし
たポリマー分散液として得られ、親水性で且つポ
リマー構造中に不飽和二重結合を有する高分子量
のポリマーであり、水溶性高分子の従来公知の用
途分野に限らず、不飽和二重結合を有する特徴
(感光性、ゴム的性質の付与、熱架橋による硬化
など)を生かして使用することができる。 以下に本発明の親水性ポリマー又はその水性溶
液の製造法について、その実施態様に基づき詳述
する。 本発明において親水性化の対象として使用する
結晶性1,2−ポリブタジエンは、1,2−結合
含有率75%以上、融点が60〜170℃で且つ還元年
度(ηsp/c)(200mg/100ml濃度のテトラリン
溶液、100℃)が0.2以上のもので、好ましくは還
元粘度が0.5〜3.0のシンジオタクチツク−1,2
−ポリブタジエン、より好ましくはさらに平均分
子量が50000以上のものである。融点が上記範囲
より高い結晶性1,2−ポリブタジエンは、エポ
キシ化する時にエポキシ化の反応条件下で反応溶
媒に溶融し難いため、事実上使用不能である。 上記の結晶性1,2−ポリブタジエンは、例え
ば特公昭47−19893号、特公昭56−18005号、特公
昭54−5436号、特公昭56−18128号、特公昭56−
18129号、特公昭56−18130号、特公昭53−39917
号の各広報に記載の方法などによつて製造するこ
とができる。 また、本発明において親水性化の対象として使
用する1,4−ポリブタジエンは、1,4−結合
含有率(シス−1,4−結合とトランス−1,4
−結合の含量の和)が85%以上で且つ平均分子量
が50000以上高分子量の1,4−ポリブタジエン
である。 尚、以下単にポリブタジエンという場合は上記
結晶性1,2−ポリブタジエン及び上記1,4−
ポリブタジエンの両者を指す。 而して、本発明は、これらのポリブタジエン
を、ポリブタジエンの部分エポキシ化(第1段反
応)、エポキシ化ポリブタジエンのエポキシ環の
開環(第2段反応)及び開環ポリマー中の結合第
3アミン構造の中和(第3段反応)の三段階の反
応を行うことにより変性して親水性化するもので
ある。 先ず、第1段階反応のポリブタジエンの部分エ
ポキシ化について説明する。 この第1段反応において重要なことは、エポキ
シ化されるポリブタジエンの不飽和二重結合の割
合(エポキシ化率)を、ポリブタジエンとして結
晶性1,2−ポリブタジエンを用いた場合は全不
飽和二重結合に対し5〜45%、好ましくは10〜40
%にし、またポリブタジエンとして1,4−ポリ
ブタジエンを用いた場合は全不飽和二重結合に対
し、好ましくは15〜45%にすることである。 上記エポキシ化率の上限(結晶性1,2−ポリ
ブタジエンの場合は45%、1,4−ポリブタジエ
ンの場合は60%)を超えてエポキシ化されたポリ
ブタジエンはゲル化したり、次の第2段反応のエ
ポキシ環の開環反応段階において溶媒不溶となつ
たりする。 また、上記エポキシ化率の下限(何れの場合も
5%)より低くエポキシ化されたポリブタジエン
は次の第2段反応及び第3段反応を行つても親水
性にならなかつたり、或いは親水性が不充分なも
のになる。 本発明においては、ポリブタジエンをエポキシ
化する方法は特に限定されるものではなく、クロ
ルヒドリン法、直接酸化法、過酸化水素法、アル
キルヒドロペルオルキシド法、過酸法などの、不
飽和二重結合を有する化合物をエポキシ化する方
法として従来公知の何れの方法も用い得る。 上記過酸法(in situ−過酸法)によるポリブ
タジエンのエポキシ化についてさらに説明する
と、このエポキシ化は、ポリブタジエンの不活性
有機溶媒溶液に、有機酸及び過酸化水素を添加し
て行を添加して行うもので、反応式で示すと次の
通りである。 RCO2H+H2O2RCO3H+H2O (1) 即ち、有機酸が過酸化水素と反応して過酸とな
り、これがポリブタジエンの不飽和二重結合に作
用してポリブタジエンをエポキシ化する。上記反
応式(2)で生じた有機酸は上記反応式(1)及び(2)と同
様の反応を繰り返すと考えられる。 上記有機酸として蟻酸、安息香酸、酢酸などを
使用することができ、特にエポキシ化反応速度の
速いことから蟻酸を使用することがで好ましい。 また、上記不活性有機溶媒としては、ポリブタ
ジエンを溶解し、且つ水に難溶性で過酸化水素
(或いは過酸)に対して不活性なもの、例えば、
ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン
のような炭化水素;クロロホルム、四塩化炭素、
クロルベンゼンのようなハロゲン化炭化水素など
を単独でまたは二種以上混合して使用することが
できる。 また、ポリブタジエンの不活性有機溶媒溶液
は、ポリブタジエンを不活性有機溶媒に添加し、
通常0〜80℃、好ましくは20〜60℃で1分間〜1
時間撹拌混合して該ポリブタジエンを不活性有機
溶媒に溶解させる方法、或いはポリブタジエン重
合溶液に水、塩酸などの重合停止剤を添加して重
合停止し、水洗などにより脱灰処理する方法など
によつて得られる。 上記のポリブタジエンの不活性有機溶媒溶液の
ポリブタジエンの濃度、これに添加する有機酸及
び過酸化水素の量、及びそれらの添加方法などの
エポキシ化の反応条件は、使用する有機酸の種類
や目標とするエポキシ化率などによつて異なので
限定されないが、例えば、有機酸として蟻酸を使
用する過酸法による場合には、通常、次のような
反応条件が採用される。 ポリブタジエンとして結晶性1,2−ポリブタ
ジエンを用いた場合では、結晶性1,2−ポリブ
タジエンの不活性有機溶媒溶液の結晶性1,2−
ポリブタジエンの濃度は約1〜30%、蟻酸の添加
量は結晶性1,2−ポリブタジエン100g当たり
0.1〜2モル、及び過酸化水素の添加量は結晶性
1,2−ポリブタジエン100g当たり0.2〜4モル
が好ましい。また、ポリブタジエンとして1,4
−ポリブタジエンを用いた場合では、1,4−ポ
リブタジエンの不活性有機溶媒溶液の1,4−ポ
リブタジエンの濃度は約1〜30重量%、蟻酸の添
加量は1,4−ポリブタジエン100g当たり0.01
〜2モル、及び過酸化水素の添加量は1,4−ポ
リブタジエン100g当たり0.1〜4モルが好まし
い。これらの、蟻酸及び過酸化水素の添加量は目
標とするエポキシ化率によつて変えられる。 また、過酸化水素は20〜60重量%の過酸化水素
水としてポリブタジエンの不活性有機溶媒溶液に
添加するのが好ましい。 ポリブタジエンの不活性有機溶媒溶液に蟻酸及
び過酸化水素を添加する方法には特に制限はない
が、ポリブタジエンの不活性有機溶媒溶液に蟻酸
を添加し、混合して得られた溶液に、該溶液を0
〜80℃に保ちながら上記範囲内の濃度の過酸化水
素水を徐々に添加する方法が好ましい。 上記のポリブタジエンの不活性性有機溶媒溶液
に上記所定量内の、蟻酸及び過酸化水素を添加し
た後、この混合液を0〜80℃、好ましくは20〜60
℃で、好ましくは10分間〜10時間撹拌混合して、
ポリブタジエンをエポキシ化する。 エポキシ化の反応温度が上記下限より低いと、
ポリブタジエンはエポキシ化し難く、また、上記
上限より高いと、過酸化水素や過酸が分解しやす
く危険である。 尚、第1段反応のエポキシ化反応系中、或いは
後述の第2段反応のエポキシ環の開環反応系中に
は、ポリブタジエンの安定のために少量の安定
剤、例えば2,6−ジ−ターシヤル−ブチル−P
−クレゾール(BHT)などを添加することがで
き、このような安定剤の添加は好ましい方法であ
る。 次に、第2段反応の、エポキシ化ポリブタジエ
ンのエポキシ環の開環反応について説明する。 この第2段反応のエポキシ環の開環反応は、前
記第1段反応によりその不飽和二重結合が前記所
定の割合でエポキシ化されたポリブタジエン(エ
ポキシ化ポリブタジエン)を第2アミンの存在下
に加熱し、反応させてエポキシ環を開環させてア
ミンを導入し、ポリマーを第3アミン構造にする
ものである。 第2段反応は、第1段反応終了後、その反応生
成液からエポキシ化ポリブタジエンを分離し、こ
れを第2アミン又は第2アミンを含む反応溶媒に
溶解させるか、或いは反応生成液からエポキシ化
ポリブタジエンを分離せずにそのまま第1段反応
に引き続いてその反応生成液中に直接第2アミン
を添加することにより実施できる。 第1段階反応の反応生成液からのエポキシ化ポ
リブタジエンの分離は、従来公知の分離方法、例
えば、上記反応生成液を、比較的低温で水洗した
後、多量の、メチルアルコールのようなエポキシ
化ポリブタジエンの難溶性有機溶媒中に投入し
て、ゴム状のエポキシ化ポリブタジエンを析出さ
せて分離する方法や、上記反応生成液を水洗した
後、水蒸気蒸溜することにより反応生成液中の不
活性有機溶媒、蟻酸(有機酸)などの低沸点物を
蒸発除去してエポキシ化ポリブタジエンを析出さ
せて分離する方法などにより行うことができる。 尚、第2段反応は後述の如く比較的高温(40〜
180℃)で行われ、過酸化水素や蟻酸が多量に残
存すると、場合により反応中、ポリマーがゲル化
することがあるので、エポキシ化ポリブタジエン
を分離しないで第2段反応に移行させる場合に
も、上記反応生成液を比較的低温で水洗して過酸
化水素や蟻酸の大部分を除去することが好まし
い。 第2段反応で使用する第2アミンとしては、炭
素数10以下のものが好ましい。かかる炭素数10以
下の第2アミンの例としては、ジメチルアミン、
ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジ−
n−ブチルアミン、ジ−n−ペンチルアミンなど
の脂肪族第2アミン、モルホリン、2,6−ジメ
チルモルホリン、ピペリジン、1−メチルピペラ
ジン、ピロリジンなどの環式脂肪族第2アミン、
N−メチルアニリン、N−エチルアニリンなどの
混合第2アミンの他、N−メチルベンジルアミ
ン、N−メチルシクロヘキシルアミン、ジアリル
アミンなどを挙げることができる。 上記第2アミンの中でも、エポキシ環との反応
における立体障害の小さいもの、例えば直鎖状脂
肪族第2アミン、乾式脂肪族第2アミンが好まし
い。これらの第2アミンを使用するとポリマーが
反応中或いは後処理中ゲル化し難い。また、直鎖
状脂肪族第2アミン及び乾式脂肪族第2アミン
は、エポキシ環との反応が速く、且つ親水性のよ
り優れた生成ポリマーが得られるので特に好まし
い。 上記第2アミンの好ましい使用量は、エポキシ
化ポリブタジエン100g当たり200g〜10Kgであ
る。 第2段階反応で使用し得る反応溶媒は、エポキ
シ化ポリブタジエン及び生成ポリマーの何れもよ
く溶解する溶媒で、且つその何れとも、さらに第
2アミンとも反応しない溶媒であり、その例とし
ては、ジメチルホルムアマイド、ジメチルアセト
アマイド、ヘキサメチルホスホルアマイド、ジメ
チルスルホキサイド、N−メチルピロリドン、テ
トラヒドロフラン、ジオキサンなどが挙げられ
る。 また、第2段反応は、上記反応溶媒を使用せ
ず、前記の第2アミンに反応溶媒の役目を兼用さ
せて実施することもでき、このほうがプロセスが
単純になつて好ましいことが多い。 また、水を補助溶媒として使用することもでき
る。 エポキシ化ポリブタジエンの反応溶媒溶液のエ
ポキシ化ポリブタジエンの濃度は、1〜50重量%
とするのが好ましい。 また、第2段反応においては、反応速度を上げ
るために反応触媒的にフエノール類、酸類、水、
アルコール類などの添加剤(以下、触媒という)
を用いることが特に好ましい。 上記フエノール類としては例えばフエノール、
クレゾールなどが挙げられ、上記酸類としては例
えばp−トルエンスルホン酸、サリチル酸、蟻
酸、安息香酸、乳酸、シユウ酸、酢酸、n−酪酸
などが挙げられ、及び上記アルコール類としては
例えばメチルアルコール、エチルアルコール、プ
ロピルアルコール、ブチルアルコール、シクロヘ
キシルアルコールなどが挙げられる。 これらの触媒の好ましい添加量は、エポキシ化
ポリブタジエン100g当たり0.05〜5モルである。 これらの触媒のうちプロトンを与えやすいよう
な物質が反応加速効果が著しい。また、フエノー
ルの添加効果も優れている。 これらの触媒の能力は、その酢強度に比例する
のではないかと考えられ、また反応加速効果は触
媒の添加量に比例しているものと考えられる。 第2段反応の反応条件は、通常、反応温度が40
〜180℃、反応時間が1〜30時間である。 上記触媒を用いると反応温度を下げることがで
き、その結果として高分子量ポリブタジエンの高
温ゲル化を防ぐことができる。また、この触媒の
添加は親水性のより優れた変性ポリマーを得る上
でも重要である。 尚、上記触媒は、それ自体でエポキシ化ポリブ
タジエンのエポキシドを親電子的に開環すること
が懸念されるが、アミンリツチな反応系では触媒
による親電子的な開環は実質上無視し得る。 上記第2段反内によりエポキシ化ポリブタジエ
ンのエポキシ環をすべて反応(開環)させる必要
はなく、結晶性1,2−ポリブタジエンの場合は
エポキシ環をエポキシ化する前の結晶性1,2−
ポリブタジエンの不飽和二重結合を基準として5
〜45%、好ましくは10〜40%開環させればよく、
1,4−ポリブタジエンの場合はエポキシ環をエ
ポキシ化する前の1,4−ポリブタジエンの不飽
和二重結合を基準として5〜60%、好ましくは15
〜45%開環させればよい。即ち、例えば、5%し
かエポキシ化されていない場合には、全部開環さ
せる必要があるが、45%(1,4−ポリブタジエ
ンの場合は60%)がエポキシ化されている場合に
は、全部開環させてもよいし、エポキシ化する前
のポリブタジエンの不飽和二重結合を基準として
5%開環させてもよい。 第2段反応終了後の生成ポリマー中のエポキシ
環の残存量は1H−NMRで概算できる。即ち、生
成ポリマーを重−クロロホルム(CDCI3)、重水
(D2O)又は重メタノール(CD3OD)に溶解し1H
−NMRを測定し、第2段反応前後のエポキシメ
チンプロトン及びエポキシメチレンプロトン
【式】或いは
本発明の親水性ポリマー又はその水性溶液の製
造法によれば、高分子量のポリブタジエンの親水
性を有する新規な変性ポリマー又はその水性溶液
が得られ、しかもその際、反応中にポリマーがゲ
ル化することなく反応がスムースに進行するた
め、得られる上記変性ポリマーは実質ゲル分を有
していない。 また、本発明の製造法によつて得られる変性ポ
リマーは、ポリマー水溶液或いは水を主溶媒とし
たポリマー分散液として得られ、親水性で、水
や、従来ポリブタジエンの沈澱剤と考えられてい
たようなメチルアルコール、エチルアルコール、
イソプロピルアルコールのようなアルコール類に
溶解するなど、変性前のポリブタジエンとは性質
を全く異にするものであり、ポリマー溶液として
塗布、コーテイング、塗装するなどの使用におい
て用途が限定されることがなく、水溶性接着剤、
水溶性塗料、吸水性材料、再湿性接着剤、電着塗
料、繊維、紙への応用(帯電防止、吸水、吸湿加
工、抄造用粘材他)などの分野に使用することが
でき、しかも従来公知の水溶性高分子にはない特
殊な特徴(感光性、ゴム的性質の付与、熱架橋に
よる硬化性など)を生かして使用することができ
る。
造法によれば、高分子量のポリブタジエンの親水
性を有する新規な変性ポリマー又はその水性溶液
が得られ、しかもその際、反応中にポリマーがゲ
ル化することなく反応がスムースに進行するた
め、得られる上記変性ポリマーは実質ゲル分を有
していない。 また、本発明の製造法によつて得られる変性ポ
リマーは、ポリマー水溶液或いは水を主溶媒とし
たポリマー分散液として得られ、親水性で、水
や、従来ポリブタジエンの沈澱剤と考えられてい
たようなメチルアルコール、エチルアルコール、
イソプロピルアルコールのようなアルコール類に
溶解するなど、変性前のポリブタジエンとは性質
を全く異にするものであり、ポリマー溶液として
塗布、コーテイング、塗装するなどの使用におい
て用途が限定されることがなく、水溶性接着剤、
水溶性塗料、吸水性材料、再湿性接着剤、電着塗
料、繊維、紙への応用(帯電防止、吸水、吸湿加
工、抄造用粘材他)などの分野に使用することが
でき、しかも従来公知の水溶性高分子にはない特
殊な特徴(感光性、ゴム的性質の付与、熱架橋に
よる硬化性など)を生かして使用することができ
る。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 不飽和二重結合の75%以上が1,2−結合、
融点が60〜170℃で且つ還元粘度(ηsp/c)
(200mg/100ml濃度のテトラリン溶液、100℃)が
0.2以上の結晶性1,2−ポリブタジエン又は不
飽和二重結合の85%以上が1,4−結合で且つ平
均分子量が50000以上の1,4−ポリブタジエン
をエポキシ化し、その際、上記1,2−ポリブタ
ジエンについてはエポキシ化率をその不飽和二重
結合の5〜45%とし、また上記1,4−ポリブタ
ジエンについてはエポキシ化率をその不飽和二重
結合の5〜60%とし、次いでこれらのエポキシ化
ポリブタジエンを第2アミンの存在下に加熱しエ
ポキシ環をエポキシ化する前のポリブタジエンの
不飽和二重結合を基準として5%以上開環させて
アミンを導入し、更にアミンの導入により形成さ
れたアミン構造の5%以上を酸で中和することを
特徴とする親水性ポリマー又はその水性溶液の製
造法。 2 エポキシ化1,2−ポリブタジエンについて
はエポキシ環をエポキシ化する前の1,2−ポリ
ブタジエンの不飽和二重結合を基準として5〜45
%開環させる特許請求の範囲第1項記載の親水性
ポリマー又はその水性溶液の製造法。 3 エポキシ化1,4−ポリブタジエンについて
はエポキシ環をエポキシ化する前の1,4−ポリ
ブタジエンの不飽和二重結合を基準として5〜60
%開環させる特許請求の範囲第1項記載の親水性
ポリマー又はその水性溶液の製造法。 4 第2アミンが炭素数10以下の第2アミンであ
る特許請求の範囲第1項記載の親水性ポリマー又
はその水性溶液の製造法。 5 第2アミンが直鎖状脂肪族第2アミン又は環
式脂肪族第2アミンである特許請求の範囲第2項
記載の親水性ポリマー又はその水性溶液の製造
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27048284A JPS61148205A (ja) | 1984-12-21 | 1984-12-21 | 親水性ポリマ−又はその水性溶液の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27048284A JPS61148205A (ja) | 1984-12-21 | 1984-12-21 | 親水性ポリマ−又はその水性溶液の製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61148205A JPS61148205A (ja) | 1986-07-05 |
| JPH052686B2 true JPH052686B2 (ja) | 1993-01-13 |
Family
ID=17486908
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP27048284A Granted JPS61148205A (ja) | 1984-12-21 | 1984-12-21 | 親水性ポリマ−又はその水性溶液の製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS61148205A (ja) |
-
1984
- 1984-12-21 JP JP27048284A patent/JPS61148205A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61148205A (ja) | 1986-07-05 |
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