JPH0542478B2 - - Google Patents
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- JPH0542478B2 JPH0542478B2 JP60023224A JP2322485A JPH0542478B2 JP H0542478 B2 JPH0542478 B2 JP H0542478B2 JP 60023224 A JP60023224 A JP 60023224A JP 2322485 A JP2322485 A JP 2322485A JP H0542478 B2 JPH0542478 B2 JP H0542478B2
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- Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
Description
〔技術分野〕
本発明は、重質炭化水素油熱分解生成物の処理
方法に関するものである。 〔従来技術〕 従来、重質炭化水素油から軽質化油を得るため
に、重質炭化水素油を水素の存在下又は不存在下
で高温に加熱し、分解軽質化する方法は知られて
いる。 ところで、このような重質炭化水素油の熱分解
において、得られる熱分解生成物は、高温であ
り、コークを発生しやすいものであることから、
その処理には困難が伴い、従来の方法によれば、
例えば、第5図に示すような水素の存在下での処
理方法が採用されている。即ち、第5図から理解
されるように、従来の方法では、ライン56から
導入された重質炭化水素油は、ライン57を通つ
てくる循環水素(ライン64)と補給水素(ライ
ン58)との混合物の形で加熱炉50において熱
分解されるが、この加熱炉50で得られる高温の
熱分解生成物は、混合器51に導入され、ここで
ライン83を通つてくる低温の熱分解生成油と混
合されて急冷される。そして、この急冷生成物
は、気液分離器52に導入され、ここで液体成分
は気体成分から分離され、ライン65を通つて蒸
留塔53に送られて蒸留処理され、一方、気体成
分は、ライン62を通つて凝縮器54に送られ、
ここで気体成分中の炭素数5以上の炭化水素成分
が凝縮され、ライン86から抜出され、塔留塔5
3に送られ、一方、水素及び炭素数1〜4の炭化
水素成分はライン63を通つて抜出され、コンプ
レツサー55を通り、ライン58からの補充水素
と共にライン56を通る重質炭化水素油と混合さ
れる。蒸留塔53においては、塔頂から得られる
留出油の一部はライン74、バルブ75、ライン
76、ライン84及びポンプ85を通つて前記熱
分解生成物急冷用の混合器51に循環され、また
塔底油の一部も、ライン81、バルブ82、ライ
ン83及びポンプ85を通つて同様に混合器51
に循環される。なお、第5図において、符号6
7,78は冷却器、69は槽、71はポンプを各
示す。 前記従来の熱分解生成物の処理法から明らかな
ように、従来の場合は、加熱炉50からの熱分解
生成物は、混合器51において、蒸留塔53から
得られる低温の塔頂留出油の一部及び塔底油の一
部と混合されて急冷されているため、混合器51
から得られる急冷生成物は、その急冷用に用いた
添加熱分解生成油の分だけその容積を増加し、従
つて、その後続の工程で用いる気液分離器52及
び蒸留塔53等の装置系は大型のものとなり、装
置効率が悪いという問題があり、さらに熱回収に
より得られる水蒸気は中低圧のものとならざるを
得ず、回収効率及び経済効果も不充分なものとい
わざるを得なかつた。 〔目的〕 本発明は、従来法に見られる前記問題の解消さ
れた重質炭化水素油熱分解生成物の処理方法を提
供することを目的とする。 〔構成〕 本発明によれば、重質炭化水素油を熱分解して
得られる温度420〜520℃の液状油を主成分とする
熱分解生成物を処理するに際し、 (i) 該熱分解生成物を気液分離することなく、気
液混合物の形で冷却用水と間接的に熱交換させ
て急冷させると共に、高圧高温スチームを発生
させる間接熱交換工程、 (ii) 該間接熱交換工程から得られた液状熱分解生
成油を蒸留処理する工程、 からなり、該間接熱交換工程を、外管と該外管内
に挿入された2重管とからなる3重管構造の間接
熱交換装置を用い、該2重管の内管に冷却用水及
び外管と2重管との間の間隙部に重質炭化水素油
熱分解生成物をそれぞれ導入し、2重管の内管に
導入した冷却用水を2重管の外管より高圧高温ス
チームとして導出させるように行うとともに、得
られた高温高圧スチームを、高温高圧下に保持さ
れ、内部に冷却用水を収容する圧力調節容器に導
き、その容器内の冷却用水中に混入させることを
特徴とする重質炭化水素油熱分解生成物の処理方
法が提供される。 本発明における原料油としては、従来、軽質化
用原料が用いられている各種の重質炭化水素油が
用いられ、このようなものとしては、例えば、常
圧常留残渣油、減圧蒸留残渣油等の各種残渣油の
他、脱アスフアルト油、石炭液化油等が挙げられ
る。 本発明において、前記原料油は、加熱炉におい
て熱分解処理される。この場合、加熱炉として
は、従来公知の各種のものが採用されるが、一般
には、管状型加熱炉が採用される。また、この管
状型加熱炉には、管状型又はベツセル型等の各種
のソーカーを組合せることができる。重質炭化水
素油の熱分解は、水素の存在下又は不存在下で実
施される。 本発明によれば、重質炭化水素油の熱分解処理
によつて得られる気液混相からなる熱分解生成物
は、まず、気液分離することなく、冷却用水との
間で間接熱交換されると共に、冷却用水はその際
の加熱により高圧高温のスチームに変換される。
次に、この間接熱交換により急冷された熱分解生
成物は、気液分離処理された後(水素の存在下で
ないときは、必ずしも気液分離処理の必要はな
い)蒸留処理工程へ送られ、蒸留処理される。 本発明においては、前記したように、熱分解生
成物は冷却用水との間で間接熱交換されるが、こ
の場合、間接熱交換装置としては、外管と、その
外管内に挿入された2重管とからなる3重管構造
の管状型熱交換器が用いられる。このような管状
型熱交換器においては、外管と2重管との間に形
成される間隙部に熱分解生成物が導入され、2重
管の内管に冷却用水が導入され、そして2重管の
内管に導入された冷却用水は、2重管の外管から
高圧高温のスチームとして排出される。 第1図及び第2図に本発明で用いる前記間接熱
交換装置の断面説明図を示す。 第1図は、2つの管状型熱交換器A,Bがその
下端部において連結されたものを示す。この図に
おいて、1は外管を示し、2はその外管内に挿入
された2重管で、内管3と外管4とから構成され
る。一方の熱交換器Aの外管1は、その上部に熱
分解生成物導入管5を有し、他方の熱交換器Bの
外管1は、その上部に熱分解生成物排出管6を有
し、各外管1の上端はいずれもフランジ7により
封止され、各外管1の下端はU字状の連結管8に
より連結されている。 2重管2は、下端が封止された外管4内に、下
端が開口した内管3を挿入し、外管4の上端を内
管3との間で封止した構造を有するもので、2重
管2の上部は外管1の上方に伸びている。また、
各2重管2はその上部にスチーム排出管9が付設
され、各2重管の内管3の上端は、中間に冷却用
水導入口10を有する冷却用水分配管11の各端
部にそれぞれ連結されている。 このような熱交換器においては、熱分解生成物
は、一方の熱交換器Aの外管1の導入管5より導
入され、他方の熱交換器Bの外管1は排出管6よ
り排出される。また、冷却用水は、分配管11の
導入口10より導入され、各2重管2の内管3内
を流下し、そして2重管2の外管4内を上方に流
れるが、その間に、冷却用水は、外管1を流通す
る高温の熱分解生成物との間で間接熱交換を行
い、高圧高温のスチームとなり、2重管2の外管
4の上部に付設された排出管9から排出される。
一方、熱分解生成物は、この熱交換により、急冷
され、その急冷熱分解生成物は、熱交換器Bの外
管1の排出管6より排出される。 第2図に示した熱交換装置は、第1図に示した
ものと構造的に類似するものであるが、各外管1
はその上部で連結管20で連結され、各外管1の
下端部に熱分解生成物導入管21及び熱分解生成
物排出管22を有するものである。 前記した間接熱交換装置は種々変更が可能であ
り、例えば、2重管2の外管4の外表面には、フ
インを付設して、伝熱効率を高めることができる
し、外管1内に複数個の2重管を挿入することが
できるし、また第1図又は第2図で示した間接熱
交換装置を2つ又はそれ以上組合せることもでき
る。 本発明者らの研究によれば、前記のような間接
熱交換装置を用いる場合には、熱分解生成物を効
率的に冷却し得る上、従来のように低温の熱分解
生成油を熱分解生成物に直接混合して冷却するも
のでないことから、冷却処理によつて被処理物の
体積増加を生じず、従つて、従来法に比べて装置
効率は著しく向上される。しかも、このような間
接熱交換によれば、副生物として高圧高温のスチ
ームを回収し得るので、省エネルギーの観点から
も極めて有利である。 本発明により熱分解生成物を前記したような間
接熱交換装置を用いて冷却する場合、間接熱交換
装置から排出される熱分解生成物の温度は、後続
の処理に適合する範囲の温度であり、440℃以下、
通常380〜420℃の範囲の温度に設定される。即
ち、熱分解炉から得られる熱分解生成物は、一般
に450〜500℃という高温で、コークを発生しやす
く、取扱いの困難なものであるが、このような高
温の熱分解生成物は、前記間接熱交換装置によ
り、360〜440℃、好ましくは380〜420℃の温度に
冷却される。本発明で用いる間接熱交換装置の場
合、熱分解生成物の冷却速度は、2重管2の内管
に導入する冷却用水の温度及び流速により制御し
得るので、短い滞留時間でも、熱分解生成物を所
要温度まで急速に冷却することが可能である。ま
た、本発明では、熱分解生成物は、気液分離処理
されることなく、気液混合物の形で、冷却用水と
の間で間接熱交換されることから、その間接熱交
換に際しての伝熱は非常に良好である。また、間
接熱交換装置において、その運転圧力は格別の制
限は不要だが、熱分解を水素の存在下で行うとき
には、80気圧以上、通常100〜200気圧であり、ま
た、間接熱交換装置から排出されるスチームも同
様の高圧のものである。 次に本発明において、熱分解を水素の存在下で
行う場合の方法を第3図〜第4図のフローシート
によりさらに詳細に説明する。 第3図において50は加熱炉、26は圧力調節
容器、27及び28はそれぞれ第1図に示した1
対の熱交換器A,Bからなる間接熱交換装置を示
す。 原料油としての重質炭化水素油はライン56及
び59を通つて加熱炉50に導入されるが、熱分
解を水素の存在下で行う場合、その導入に先立
ち、ライン64からの循環水素及びライン58ら
の補充水素と混合され、水素との混合物の形で加
熱炉50に導入される。この加熱炉50の条件と
しては、一般的に、温度420〜520℃、好ましくは
440〜500℃、圧力1〜250Kg/cm2G、好ましくは
5〜200Kg/cm2Gである。重質炭化水素油の熱分
解を水素の存在下で行う場合、その水素分圧は30
〜250Kg/cm2G、好ましくは100〜200Kg/cm2Gで
ある。 冷却用水はライン30を通り、加熱炉50の煙
道部内に配設された加熱コイル31に入り、ここ
で予熱された後、ライン34を通り、圧力調節容
器26に導入される。 加熱炉50で得られた気液混合物からなる熱分
解生成物は、ライン32及びライン33によつて
抜出され、それぞれ、間接熱交換装置27及び2
8に導入される。また、これらの間接熱交換装置
に対しては、圧力調節容器26からの冷却用水が
それぞれライン37及びライン38を経由して導
入され、これらの間接熱交換装置において、冷却
用水と熱分解生成物との間で間接熱交換が行わ
れ、熱分解生成物は所要の温度まで冷却されると
共に、冷却用水は高圧高温スチームに変換され
る。 前記間接熱交換装置27及び28で得られた高
圧高温スチームは、それぞれライン35及び36
を通つて圧力調節容器26に導入される。ここで
発生した高圧高温スチームはライン44を通つて
抜出される。この圧力調節容器26は、一般的に
は、約300℃、100気圧で運転される。 間接熱交換装置27及び28で冷却された熱分
解生成物は、それぞれライン41及び42により
抜出され、ライン43を経由して、第4図に示す
気液分離器52に導入される。なお、第4図に示
した符号において、第5図に示したものと同一符
号は同一の意味を有する。 次に、第4図を参照して説明すると、ライン4
3を通つて気液分離器52(水素の存在下でない
ときは、必らずしも必要とされない)に導入され
た熱分解生成物は、ここで気液分離され、気体成
分はライン62を通つて凝縮器54に導かれ、こ
こで気体成分中の高沸点分、通常、炭素数5以上
の炭化水素成分が凝縮され、凝縮物はライン86
を通つて抜出され、蒸留塔53に送られる。一
方、水素を含む低沸点の炭化水素ガスは、コンプ
レツサー55で昇圧された後、ライン64を通つ
て、第3図に示す加熱炉50に循環される。 気液分離器52で得られた液体成分(熱分解生
成油)は、ライン65を通つて蒸留塔53に導入
され、ここでナフサ、ガスオイル、減圧ガスオイ
ル、減圧残油に分けられ、ナフサはライン73、
ガスオイルはライン82、減圧ガスオイルはライ
ン81、減圧残油はライン80を通つて抜出され
る。 〔効果〕 本発明は前記の構成であり、熱分解生成物の冷
却に特別の間接熱交換方式を採用したことから、
第5図に示した従来の低温の熱分解生成油を直接
熱分解生成物に混合する冷却方式に比べて、気液
分離器52、蒸留塔53、凝縮器54等の装置系
に導入される液体流量は著しく減少されたもので
あり、従つて、本発明の場合は、装置系を著しく
小型化することが可能になる。その上、本発明の
場合は、特別の3重管構造の間接熱交換装置を用
いたことから、熱交換に際してのコーク発生を著
しく抑制し得ると共に、冷却媒体として用いた水
は、高圧高温のスチームとして回収され、エネル
ギー源として種々の目的に利用することができ
る。 〔実施例〕 次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明す
る。 実施例 第3図及び第4図で示したフローシートに従つ
て重質炭化水素油を熱分解処理し、次いで得られ
た熱分解生成物を処理した。この場合の原料油及
び生成油の性状、及び処理条件を、第3図及び第
4図に示したフローシートとの関連において示
す。 (1) 原料油(常留残渣油) 比重(d15/4℃) :1.04 粘度(100℃)(cp) :8800 n−ヘプタン不溶分(wt%) :12.6 (2) ライン56(原料油) 流量(Kg/hr) :100 温度(℃) :300 圧力(Kg/cm2G) :180 (3) 熱分解条件 温度(℃) :480 圧力(Kg/cm2G) :160 液滞留時間(分) :20 水素供給速度(Nl/l) :500 (4) 圧力調節器26 圧力(Kg/cm2G) :100 温度(℃) :310 (5) ライン44(スチーム) 流量(Kg/hr) :13 温度(℃) :310 圧力(Kg/cm2G) :100 (6) ライン30(冷却用水) 流量(Kg/hr) :13 温度(℃) :110 (7) ライン32又は33(熱分解生成物) 流量(Kg/hr) :55.9 温度(℃) :480 圧力(Kg/cm2G) :160 (8) ライン37又は38(冷却用水) 流量(Kg/hr) :33 温度(℃) :310 圧力(Kg/cm2G) :100 (9) ライン35又は36(高圧高温スチーム) 流量(Kg/hr) :33 温度(Kg/cm2G) :310 圧力(Kg/cm2G) :100 (10) ライン43(冷却熱分解生成物) 流量(Kg/hr) :111.8 温度(℃) :400 圧力(Kg/cm2G) :160 (11) ライン63(ガス成分) 流量(Kg/hr) :11.8 (12) ライン80(減圧残油) 流量(Kg/hr) :65.1 比重(d15/4℃) :1.08 (13) ライン81(減圧ガスオイル) 流量(Kg/hr) :20.7 比重(d15/4℃) :0.95 (14) ライン82(ガスオイル) 流量(Kg/hr) :8.6 比重(d15/4℃) :0.84 (15) ライン73(ナフサ) 流量(Kg/hr) :3.7 比重(d15/4℃) :0.77
方法に関するものである。 〔従来技術〕 従来、重質炭化水素油から軽質化油を得るため
に、重質炭化水素油を水素の存在下又は不存在下
で高温に加熱し、分解軽質化する方法は知られて
いる。 ところで、このような重質炭化水素油の熱分解
において、得られる熱分解生成物は、高温であ
り、コークを発生しやすいものであることから、
その処理には困難が伴い、従来の方法によれば、
例えば、第5図に示すような水素の存在下での処
理方法が採用されている。即ち、第5図から理解
されるように、従来の方法では、ライン56から
導入された重質炭化水素油は、ライン57を通つ
てくる循環水素(ライン64)と補給水素(ライ
ン58)との混合物の形で加熱炉50において熱
分解されるが、この加熱炉50で得られる高温の
熱分解生成物は、混合器51に導入され、ここで
ライン83を通つてくる低温の熱分解生成油と混
合されて急冷される。そして、この急冷生成物
は、気液分離器52に導入され、ここで液体成分
は気体成分から分離され、ライン65を通つて蒸
留塔53に送られて蒸留処理され、一方、気体成
分は、ライン62を通つて凝縮器54に送られ、
ここで気体成分中の炭素数5以上の炭化水素成分
が凝縮され、ライン86から抜出され、塔留塔5
3に送られ、一方、水素及び炭素数1〜4の炭化
水素成分はライン63を通つて抜出され、コンプ
レツサー55を通り、ライン58からの補充水素
と共にライン56を通る重質炭化水素油と混合さ
れる。蒸留塔53においては、塔頂から得られる
留出油の一部はライン74、バルブ75、ライン
76、ライン84及びポンプ85を通つて前記熱
分解生成物急冷用の混合器51に循環され、また
塔底油の一部も、ライン81、バルブ82、ライ
ン83及びポンプ85を通つて同様に混合器51
に循環される。なお、第5図において、符号6
7,78は冷却器、69は槽、71はポンプを各
示す。 前記従来の熱分解生成物の処理法から明らかな
ように、従来の場合は、加熱炉50からの熱分解
生成物は、混合器51において、蒸留塔53から
得られる低温の塔頂留出油の一部及び塔底油の一
部と混合されて急冷されているため、混合器51
から得られる急冷生成物は、その急冷用に用いた
添加熱分解生成油の分だけその容積を増加し、従
つて、その後続の工程で用いる気液分離器52及
び蒸留塔53等の装置系は大型のものとなり、装
置効率が悪いという問題があり、さらに熱回収に
より得られる水蒸気は中低圧のものとならざるを
得ず、回収効率及び経済効果も不充分なものとい
わざるを得なかつた。 〔目的〕 本発明は、従来法に見られる前記問題の解消さ
れた重質炭化水素油熱分解生成物の処理方法を提
供することを目的とする。 〔構成〕 本発明によれば、重質炭化水素油を熱分解して
得られる温度420〜520℃の液状油を主成分とする
熱分解生成物を処理するに際し、 (i) 該熱分解生成物を気液分離することなく、気
液混合物の形で冷却用水と間接的に熱交換させ
て急冷させると共に、高圧高温スチームを発生
させる間接熱交換工程、 (ii) 該間接熱交換工程から得られた液状熱分解生
成油を蒸留処理する工程、 からなり、該間接熱交換工程を、外管と該外管内
に挿入された2重管とからなる3重管構造の間接
熱交換装置を用い、該2重管の内管に冷却用水及
び外管と2重管との間の間隙部に重質炭化水素油
熱分解生成物をそれぞれ導入し、2重管の内管に
導入した冷却用水を2重管の外管より高圧高温ス
チームとして導出させるように行うとともに、得
られた高温高圧スチームを、高温高圧下に保持さ
れ、内部に冷却用水を収容する圧力調節容器に導
き、その容器内の冷却用水中に混入させることを
特徴とする重質炭化水素油熱分解生成物の処理方
法が提供される。 本発明における原料油としては、従来、軽質化
用原料が用いられている各種の重質炭化水素油が
用いられ、このようなものとしては、例えば、常
圧常留残渣油、減圧蒸留残渣油等の各種残渣油の
他、脱アスフアルト油、石炭液化油等が挙げられ
る。 本発明において、前記原料油は、加熱炉におい
て熱分解処理される。この場合、加熱炉として
は、従来公知の各種のものが採用されるが、一般
には、管状型加熱炉が採用される。また、この管
状型加熱炉には、管状型又はベツセル型等の各種
のソーカーを組合せることができる。重質炭化水
素油の熱分解は、水素の存在下又は不存在下で実
施される。 本発明によれば、重質炭化水素油の熱分解処理
によつて得られる気液混相からなる熱分解生成物
は、まず、気液分離することなく、冷却用水との
間で間接熱交換されると共に、冷却用水はその際
の加熱により高圧高温のスチームに変換される。
次に、この間接熱交換により急冷された熱分解生
成物は、気液分離処理された後(水素の存在下で
ないときは、必ずしも気液分離処理の必要はな
い)蒸留処理工程へ送られ、蒸留処理される。 本発明においては、前記したように、熱分解生
成物は冷却用水との間で間接熱交換されるが、こ
の場合、間接熱交換装置としては、外管と、その
外管内に挿入された2重管とからなる3重管構造
の管状型熱交換器が用いられる。このような管状
型熱交換器においては、外管と2重管との間に形
成される間隙部に熱分解生成物が導入され、2重
管の内管に冷却用水が導入され、そして2重管の
内管に導入された冷却用水は、2重管の外管から
高圧高温のスチームとして排出される。 第1図及び第2図に本発明で用いる前記間接熱
交換装置の断面説明図を示す。 第1図は、2つの管状型熱交換器A,Bがその
下端部において連結されたものを示す。この図に
おいて、1は外管を示し、2はその外管内に挿入
された2重管で、内管3と外管4とから構成され
る。一方の熱交換器Aの外管1は、その上部に熱
分解生成物導入管5を有し、他方の熱交換器Bの
外管1は、その上部に熱分解生成物排出管6を有
し、各外管1の上端はいずれもフランジ7により
封止され、各外管1の下端はU字状の連結管8に
より連結されている。 2重管2は、下端が封止された外管4内に、下
端が開口した内管3を挿入し、外管4の上端を内
管3との間で封止した構造を有するもので、2重
管2の上部は外管1の上方に伸びている。また、
各2重管2はその上部にスチーム排出管9が付設
され、各2重管の内管3の上端は、中間に冷却用
水導入口10を有する冷却用水分配管11の各端
部にそれぞれ連結されている。 このような熱交換器においては、熱分解生成物
は、一方の熱交換器Aの外管1の導入管5より導
入され、他方の熱交換器Bの外管1は排出管6よ
り排出される。また、冷却用水は、分配管11の
導入口10より導入され、各2重管2の内管3内
を流下し、そして2重管2の外管4内を上方に流
れるが、その間に、冷却用水は、外管1を流通す
る高温の熱分解生成物との間で間接熱交換を行
い、高圧高温のスチームとなり、2重管2の外管
4の上部に付設された排出管9から排出される。
一方、熱分解生成物は、この熱交換により、急冷
され、その急冷熱分解生成物は、熱交換器Bの外
管1の排出管6より排出される。 第2図に示した熱交換装置は、第1図に示した
ものと構造的に類似するものであるが、各外管1
はその上部で連結管20で連結され、各外管1の
下端部に熱分解生成物導入管21及び熱分解生成
物排出管22を有するものである。 前記した間接熱交換装置は種々変更が可能であ
り、例えば、2重管2の外管4の外表面には、フ
インを付設して、伝熱効率を高めることができる
し、外管1内に複数個の2重管を挿入することが
できるし、また第1図又は第2図で示した間接熱
交換装置を2つ又はそれ以上組合せることもでき
る。 本発明者らの研究によれば、前記のような間接
熱交換装置を用いる場合には、熱分解生成物を効
率的に冷却し得る上、従来のように低温の熱分解
生成油を熱分解生成物に直接混合して冷却するも
のでないことから、冷却処理によつて被処理物の
体積増加を生じず、従つて、従来法に比べて装置
効率は著しく向上される。しかも、このような間
接熱交換によれば、副生物として高圧高温のスチ
ームを回収し得るので、省エネルギーの観点から
も極めて有利である。 本発明により熱分解生成物を前記したような間
接熱交換装置を用いて冷却する場合、間接熱交換
装置から排出される熱分解生成物の温度は、後続
の処理に適合する範囲の温度であり、440℃以下、
通常380〜420℃の範囲の温度に設定される。即
ち、熱分解炉から得られる熱分解生成物は、一般
に450〜500℃という高温で、コークを発生しやす
く、取扱いの困難なものであるが、このような高
温の熱分解生成物は、前記間接熱交換装置によ
り、360〜440℃、好ましくは380〜420℃の温度に
冷却される。本発明で用いる間接熱交換装置の場
合、熱分解生成物の冷却速度は、2重管2の内管
に導入する冷却用水の温度及び流速により制御し
得るので、短い滞留時間でも、熱分解生成物を所
要温度まで急速に冷却することが可能である。ま
た、本発明では、熱分解生成物は、気液分離処理
されることなく、気液混合物の形で、冷却用水と
の間で間接熱交換されることから、その間接熱交
換に際しての伝熱は非常に良好である。また、間
接熱交換装置において、その運転圧力は格別の制
限は不要だが、熱分解を水素の存在下で行うとき
には、80気圧以上、通常100〜200気圧であり、ま
た、間接熱交換装置から排出されるスチームも同
様の高圧のものである。 次に本発明において、熱分解を水素の存在下で
行う場合の方法を第3図〜第4図のフローシート
によりさらに詳細に説明する。 第3図において50は加熱炉、26は圧力調節
容器、27及び28はそれぞれ第1図に示した1
対の熱交換器A,Bからなる間接熱交換装置を示
す。 原料油としての重質炭化水素油はライン56及
び59を通つて加熱炉50に導入されるが、熱分
解を水素の存在下で行う場合、その導入に先立
ち、ライン64からの循環水素及びライン58ら
の補充水素と混合され、水素との混合物の形で加
熱炉50に導入される。この加熱炉50の条件と
しては、一般的に、温度420〜520℃、好ましくは
440〜500℃、圧力1〜250Kg/cm2G、好ましくは
5〜200Kg/cm2Gである。重質炭化水素油の熱分
解を水素の存在下で行う場合、その水素分圧は30
〜250Kg/cm2G、好ましくは100〜200Kg/cm2Gで
ある。 冷却用水はライン30を通り、加熱炉50の煙
道部内に配設された加熱コイル31に入り、ここ
で予熱された後、ライン34を通り、圧力調節容
器26に導入される。 加熱炉50で得られた気液混合物からなる熱分
解生成物は、ライン32及びライン33によつて
抜出され、それぞれ、間接熱交換装置27及び2
8に導入される。また、これらの間接熱交換装置
に対しては、圧力調節容器26からの冷却用水が
それぞれライン37及びライン38を経由して導
入され、これらの間接熱交換装置において、冷却
用水と熱分解生成物との間で間接熱交換が行わ
れ、熱分解生成物は所要の温度まで冷却されると
共に、冷却用水は高圧高温スチームに変換され
る。 前記間接熱交換装置27及び28で得られた高
圧高温スチームは、それぞれライン35及び36
を通つて圧力調節容器26に導入される。ここで
発生した高圧高温スチームはライン44を通つて
抜出される。この圧力調節容器26は、一般的に
は、約300℃、100気圧で運転される。 間接熱交換装置27及び28で冷却された熱分
解生成物は、それぞれライン41及び42により
抜出され、ライン43を経由して、第4図に示す
気液分離器52に導入される。なお、第4図に示
した符号において、第5図に示したものと同一符
号は同一の意味を有する。 次に、第4図を参照して説明すると、ライン4
3を通つて気液分離器52(水素の存在下でない
ときは、必らずしも必要とされない)に導入され
た熱分解生成物は、ここで気液分離され、気体成
分はライン62を通つて凝縮器54に導かれ、こ
こで気体成分中の高沸点分、通常、炭素数5以上
の炭化水素成分が凝縮され、凝縮物はライン86
を通つて抜出され、蒸留塔53に送られる。一
方、水素を含む低沸点の炭化水素ガスは、コンプ
レツサー55で昇圧された後、ライン64を通つ
て、第3図に示す加熱炉50に循環される。 気液分離器52で得られた液体成分(熱分解生
成油)は、ライン65を通つて蒸留塔53に導入
され、ここでナフサ、ガスオイル、減圧ガスオイ
ル、減圧残油に分けられ、ナフサはライン73、
ガスオイルはライン82、減圧ガスオイルはライ
ン81、減圧残油はライン80を通つて抜出され
る。 〔効果〕 本発明は前記の構成であり、熱分解生成物の冷
却に特別の間接熱交換方式を採用したことから、
第5図に示した従来の低温の熱分解生成油を直接
熱分解生成物に混合する冷却方式に比べて、気液
分離器52、蒸留塔53、凝縮器54等の装置系
に導入される液体流量は著しく減少されたもので
あり、従つて、本発明の場合は、装置系を著しく
小型化することが可能になる。その上、本発明の
場合は、特別の3重管構造の間接熱交換装置を用
いたことから、熱交換に際してのコーク発生を著
しく抑制し得ると共に、冷却媒体として用いた水
は、高圧高温のスチームとして回収され、エネル
ギー源として種々の目的に利用することができ
る。 〔実施例〕 次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明す
る。 実施例 第3図及び第4図で示したフローシートに従つ
て重質炭化水素油を熱分解処理し、次いで得られ
た熱分解生成物を処理した。この場合の原料油及
び生成油の性状、及び処理条件を、第3図及び第
4図に示したフローシートとの関連において示
す。 (1) 原料油(常留残渣油) 比重(d15/4℃) :1.04 粘度(100℃)(cp) :8800 n−ヘプタン不溶分(wt%) :12.6 (2) ライン56(原料油) 流量(Kg/hr) :100 温度(℃) :300 圧力(Kg/cm2G) :180 (3) 熱分解条件 温度(℃) :480 圧力(Kg/cm2G) :160 液滞留時間(分) :20 水素供給速度(Nl/l) :500 (4) 圧力調節器26 圧力(Kg/cm2G) :100 温度(℃) :310 (5) ライン44(スチーム) 流量(Kg/hr) :13 温度(℃) :310 圧力(Kg/cm2G) :100 (6) ライン30(冷却用水) 流量(Kg/hr) :13 温度(℃) :110 (7) ライン32又は33(熱分解生成物) 流量(Kg/hr) :55.9 温度(℃) :480 圧力(Kg/cm2G) :160 (8) ライン37又は38(冷却用水) 流量(Kg/hr) :33 温度(℃) :310 圧力(Kg/cm2G) :100 (9) ライン35又は36(高圧高温スチーム) 流量(Kg/hr) :33 温度(Kg/cm2G) :310 圧力(Kg/cm2G) :100 (10) ライン43(冷却熱分解生成物) 流量(Kg/hr) :111.8 温度(℃) :400 圧力(Kg/cm2G) :160 (11) ライン63(ガス成分) 流量(Kg/hr) :11.8 (12) ライン80(減圧残油) 流量(Kg/hr) :65.1 比重(d15/4℃) :1.08 (13) ライン81(減圧ガスオイル) 流量(Kg/hr) :20.7 比重(d15/4℃) :0.95 (14) ライン82(ガスオイル) 流量(Kg/hr) :8.6 比重(d15/4℃) :0.84 (15) ライン73(ナフサ) 流量(Kg/hr) :3.7 比重(d15/4℃) :0.77
第1図は本発明で用いる間接熱交換装置の1例
についての断面説明図、第2図はその一部変更例
についての断面説明図である。第3図及び第4図
は本発明法のフローシートを示し、第3図はその
前段及び第4図はその後段についてのものであ
る。第5図は従来法のフローシートを示す。 1……外管、2……2重管、5,6……熱分解
生成物導入又は排出管、7……フランジ、8,2
0……連結管、9……スチーム排出管、11……
冷却用水分配管、A,B……熱交換器、26……
圧力調節容器、50……加熱炉、52……気液分
離器、53……蒸留塔、54……凝縮器、55…
…コンプレツサー。
についての断面説明図、第2図はその一部変更例
についての断面説明図である。第3図及び第4図
は本発明法のフローシートを示し、第3図はその
前段及び第4図はその後段についてのものであ
る。第5図は従来法のフローシートを示す。 1……外管、2……2重管、5,6……熱分解
生成物導入又は排出管、7……フランジ、8,2
0……連結管、9……スチーム排出管、11……
冷却用水分配管、A,B……熱交換器、26……
圧力調節容器、50……加熱炉、52……気液分
離器、53……蒸留塔、54……凝縮器、55…
…コンプレツサー。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 重質炭化水素油を熱分解して得られる温度
420〜520℃の液状油を主成分とする熱分解生成物
を処理するに際し、 (i) 該熱分解生成物を気液分離することなく、気
液混合物の形で冷却用水と間接的に熱交換させ
て急冷させると共に、高圧高温スチームを発生
させる間接熱交換工程、 (ii) 該間接熱交換工程から得られた液状熱分解生
成油を蒸留処理する工程、 からなり、該間接熱交換工程を、外管と該外管内
に挿入された2重管とからなる3重管構造の間接
熱交換装置を用い、該2重管の内管に冷却用水及
び外管と2重管との間の間隙部に重質炭化水素油
熱分解生成物をそれぞれ導入し、2重管の内管に
導入した冷却用水を2重管の外管より高圧高温ス
チームとして導出させるように行うとともに、得
られた高温高圧スチームを、高温高圧下に保持さ
れ、内部に冷却用水を収容する圧力調節容器に導
き、その容器内の冷却用水中に混入させることを
特徴とする重質炭化水素油熱分解生成物の処理方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2322485A JPS61183388A (ja) | 1985-02-08 | 1985-02-08 | 重質炭化水素油熱分解生成物の処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2322485A JPS61183388A (ja) | 1985-02-08 | 1985-02-08 | 重質炭化水素油熱分解生成物の処理方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61183388A JPS61183388A (ja) | 1986-08-16 |
| JPH0542478B2 true JPH0542478B2 (ja) | 1993-06-28 |
Family
ID=12104665
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2322485A Granted JPS61183388A (ja) | 1985-02-08 | 1985-02-08 | 重質炭化水素油熱分解生成物の処理方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS61183388A (ja) |
Family Cites Families (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE2551195C3 (de) * | 1975-11-14 | 1981-07-02 | Schmidt'sche Heissdampf-Gesellschaft Mbh, 3500 Kassel | Wärmeaustauscher zum Kühlen von Spaltgasen |
| JPS5350103A (en) * | 1976-10-20 | 1978-05-08 | Idemitsu Petrochemical Co | Apparatus for quenching thermal decomposition gas |
| JPS5837934Y2 (ja) * | 1979-09-07 | 1983-08-27 | 出光石油化学株式会社 | 炭化水素熱分解ガス急冷装置 |
| JPS5740880U (ja) * | 1980-08-18 | 1982-03-05 | ||
| JPS58168552U (ja) * | 1982-05-07 | 1983-11-10 | 出光石油化学株式会社 | 二重管式熱分解ガス急冷器 |
| JPS58168551U (ja) * | 1982-05-07 | 1983-11-10 | 出光石油化学株式会社 | 二重管式熱分解ガス急冷器 |
-
1985
- 1985-02-08 JP JP2322485A patent/JPS61183388A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61183388A (ja) | 1986-08-16 |
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