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JPH0571546B2 - - Google Patents
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JPH0571546B2 - - Google Patents

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JPH0571546B2
JPH0571546B2 JP24330488A JP24330488A JPH0571546B2 JP H0571546 B2 JPH0571546 B2 JP H0571546B2 JP 24330488 A JP24330488 A JP 24330488A JP 24330488 A JP24330488 A JP 24330488A JP H0571546 B2 JPH0571546 B2 JP H0571546B2
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Shozo Hirao
Masaru Yokoyama
Takashi Kishimoto
Hiroshi Yokogawa
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Matsushita Electric Works Ltd
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  • Porous Artificial Stone Or Porous Ceramic Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 この発明は、無機層状化合物からなる無機多孔
体に関する。 〔従来の技術〕 従来、膨潤無機層状化合物を(熱風)乾燥させ
てなる無機多孔体が知られている。無機層状化合
物の層間に挿入されたピラー材を支柱にして層間
に空隙が保たれるように乾燥されている。この無
機多孔体は断熱材や吸着材等の機能材料として利
用できる(特公昭62−101310号公報、特開昭60−
13781号公報参照)。 〔発明が解決しようとする課題〕 しかしながら、前記の無機多孔体は、細孔容積
が0.8c.c./g以下と低く、層間間隔も満足できる
ほどには広くなく、断熱性、吸着性が不十分で高
機能性材料とは言い難い。多孔体として古くから
知られる活性炭においても、その空隙は数Åと非
常に小さく、やはり、高機能性材料とは言えない
ものである。 この発明は、上記事情に鑑み、極めて大きい細
孔容積を有し、有効に作用する大きな空隙を有す
る無機層状化合物からなる無機多孔体を提供する
ことを課題とする。 〔課題を解決するための手段〕 前記課題を解決するために、この発明は、以下
のように構成されている。 請求項1〜5記載の発明にかかる無機多孔体
は、膨潤状態にある膨潤性無機層状化合物が超臨
界状態で乾燥されてなる多孔体である。 請求項2記載の無機多孔体は、膨潤性無機層状
化合物が、表面を陽イオン性無機化合物およびア
ルコラートのうちから選ばれた少なくともひとつ
で修飾された無機ピラー材がその層間に挿入され
た状態で乾燥されたものである。 請求項3記載の無機多孔体は、膨潤性無機層状
化合物が、その層間に有機ピラー材が挿入された
状態で乾燥されるとともに同乾燥の際に同ピラー
材の層間からの除去が同時に行なわれたものであ
る。 請求項4記載の無機多孔体では、膨潤状態にあ
る膨潤性無機層状化合物が含有していた流体が、
エタノール、メタノール、二酸化炭素、および、
ジクロロジフルオロメタンのうちから選ばれた少
なくともひとつである。 請求項5記載の無機多孔体は、その乾燥が、膨
潤状態にある膨潤性無機層状化合物が含む水をエ
タノールで置換させたのち、このエタノールを二
酸化炭素で置換しながら行われたものである。 請求項6記載の無機多孔体は、花弁状ないしセ
ミの羽の無機層状化合物が寄せ集まつたカードハ
ウス状ないしスポンジ状の集合体である。 請求項7記載の無機多孔体は、無機層状化合物
が、互いの間に少なくとも100nm〜数千nmの
範囲にピークのある空隙分布を有するように寄せ
集まつた多孔体である。 請求項8記載の無機多孔体は、無機層状化合物
が、その層間にも数nm〜数10nmの範囲にピー
クのある空隙分布を有する。 請求項9記載の無機多孔体は、加えて、無機層
状化合物が、その層間にピラーが挿入されたもの
である。 〔作用〕 膨潤状態にある無機層状化合物の乾燥を超臨界
状態で行うようにすると、層状化合物粒子の溶媒
中での集合状態をうまく保つようなかたちで乾燥
がなされ、無機層状化合物の粒子相互間に大きな
空隙のある集合体が得られる。乾燥を超臨界状態
で行うようにすると、無機層状化合物層間の溶媒
(流体)の凝縮が抑えられ、かつ、層間にピラー
材が挿入されている場合にはピラー材の凝集も阻
止されるため、層間が乾燥に伴い縮まると言うよ
うなことがなくて、無機層状化合物層間に広い空
隙が確保されるようになる。そのため、多孔性に
富み細孔容積の大きい集合体となり、吸着性、断
熱性に優れた無機多孔体となるのである。 膨潤性無機層状化合物の層間にピラー材を挿入
しない状態で乾燥を行うと、膨潤によつて一旦は
開いた層間隔がピラー材のある場合に比べると狭
くなるが、その乾燥を超臨界状態で行えば、無機
層状化合物がカードハウス状あるいはスポンジ状
のような集合体となるため、化合物内の層間の空
隙自体が十分でなくても、化合物間に大きな空隙
をもち、細孔容積が十分にある多孔体となるので
ある。 膨潤性無機層状化合物の層間に無機ピラー材が
挿入されていると、無機ピラー材が支柱となつて
広い層間空隙が確保される。この場合、無機ピラ
ー材の表面が陽イオン性無機化合物やアルコラー
トで修飾されていると、同ピラー材が層状化合物
の層間に固定されやすくなる。 有機ピラー材も層間の支柱としての働きをす
る。しかし、使用状態によつては有機ピラー材
(特に炭素)の残存が問題となることがある。無
機多孔体において層間に残る焼成を行えば有機ピ
ラー材を除くことができるが、工程数が増え、し
かも、炭素がどうしても残存する。その点、有機
ピラー材は、超臨界状態にある流体によつて抽出
されるため、乾燥に際して同流体とともに層間か
ら除くことができる。超臨界状態での乾燥によれ
ば、上記の焼成工程も要らず、炭素の残存も抑え
られるので、大変に都合がよい。 膨潤状態にある膨潤性無機層状化合物の含有す
る流体が、エタノール、メタノール、二酸化炭
素、および、ジクロロジフロオロメタであると、
水である場合に比較して、超臨界状態での乾燥が
容易に行える。これらの流体は、臨界圧力および
臨界温度が、いずれも、水と比べて格段に低いか
らである。もちろん、膨潤状態にある膨潤性無機
層状化合物が含む水と、エタノールで置換し二酸
化炭素で置換しながら2成分系の流体とし超臨界
状態での乾燥を行う場合でも、水に比べて臨界温
度・圧力条件が緩やかであるから、やはり、乾燥
が容易である。 無機多孔体が、花弁状ないしセミの羽状の無機
層状化合物が寄せ集まつてカードハウス状ないし
スポンジ状の集合体を形成している場合、化合物
同士の間に大きな空隙できており、このため、細
孔容積の大きい多孔性に富む多孔体となつてい
る。このような構造の無機多孔体は、膨潤状態に
ある膨潤性無機層状化合物を超臨界状態で乾燥さ
せることにより作ることができるが、これ以外の
方法で作られていてもよい。 無機層状化合物が互いの間に少なくとも100n
m〜数千nmの範囲にピークのある空隙分布を有
するものであると、大きな空隙が沢山あることに
なるから、細孔容積の極めて大きい多孔体とな
る。しかも、この範囲の空隙が多くあると、有効
に吸着できる粒子の種類が多くなり、汎用性があ
る。 さらに、無機層状化合物が、その層間にも数n
m〜数10nmの範囲にピークのある空隙分布を有
すると、層間に空隙のある分、細孔容積が増え、
しかも、化合物間の空隙で捕捉できない小さな粒
子をも吸着することができるようになる。 無機層状化合物の層間にピラーが挿入されてい
る場合、ピラーの支柱作用により無機層状化合物
の層間の空隙が広い。 〔実施例〕 以下に、この発明を、その一実施例を表す図面
を参照しつつ詳しく説明する。 第1図は、請求項1記載の発明にかかる無機多
孔体の表面を拡大して無機層状化合物の粒子構造
をあらわした走査型電子顕微鏡写真(倍率2万
倍)である。 この無機多孔体は、膨潤状態にある膨潤性無機
層状化合物が超臨界状態で乾燥されてなる多孔体
である。無機多孔体は、第1図にみるように、花
弁状ないしセミの羽状の無機層状化合物が寄せ集
まつたカードハウス状ないしスポンジ状の集合体
である。そして、この無機多孔体は、無機層状化
合物が、互いの間に少なくとも100nm〜数千n
m、より具体的には、例えば100nm〜1000nmの
範囲にピークのある空隙分布を有するとともに、
無機層状化合物が、その層間にも数nm〜数10n
m、より具体的には、例えば6nm〜20nmの範囲
にピークのある空隙分布を有する。 個々の無機層状化合物Aは、第2図にみるよう
に、その層1,1間には無機ピラー4が挿入され
ており、層1,1間の空隙2を十分に大きなもの
としている。従来の熱風乾燥による無機多孔体
は、第8図にみるように、無機層状化合物同士が
隙間なく重なつており、粒子間には全くといつて
もよいほど隙間がない。そのため、細孔容積が格
段に少ないのである。 続いて、この無機多孔体の製造の様子を説明す
る。 まず膨潤性層状化合物を膨潤させる。膨潤性層
状化合物としては、Na−モンモリロナイト、Ca
−モンモリロナイト、3−八面体合成スメクタイ
ト(例えば、合成サポナイト、Na−ヘクトライ
ト、Li−ヘクトライト、Na−テニオライト、Li
−テニオライト等)、酸性白土、合成雲母などが
挙げられるが、上記例示のものに限らないことは
いうまでもない。なお、Ca−モンモリロナイト
および酸性白土などのような難膨潤性層状化合物
を用いる場合には、膨潤時に混練等により、強い
剪断力を加える必要がある。 膨潤性粘土鉱物のような物質は、第3図左側に
示す膨潤性無機層状化合物A1が多数結合したも
のである。主材たるこの化合物A1を水などの溶
媒と混合、さらには、必要に応じて混練して、第
3図右側に示すように、層1,1間に溶媒3を含
ませて、あらかじめ膨潤させておく。溶媒3とし
ては、一般に水が用いられるが、これ以外の極性
溶媒、例えば、メタノール、エタノール、DMF、
DMSO、アセトン等を単独で、あるいは、複数
種併せて用いるようにしても構わない。 続いて、膨潤させた膨潤性無機層状化合物にピ
ラー材を挿入する。 膨潤性層状化合物の層間に挿入される無機ピラ
ーとしては、コロイド状無機化合物およびアルコ
ラート(以下、ピラー用のアルコラートを「アル
コラートI」という)の加水分解物等が用いられ
る。 コロイド状無機化合物としては、特に限定され
ないが、熱的に安定な酸化物や、加熱することに
より膨張するものを使用することが好ましい。こ
のような化合物としては、たとえば、SiO2
Sb2O3、Fe2O3、Al2O3、TiO2、およびZrO2など
が挙げられ、これらが単独で、あるいは、複数混
合して用いられる。このようなコロイド状無機化
合物の粒径についても、この発明では、特に限定
はされないが、50〜150Å程度の粒径であること
が好ましい。 アルコラートIとしては、例えば、Si
(OC2H54、Si(OCH24、Ge(OC3H74、Ge
(OC2H54、Ti(OC3H74等を用いることができ
るが、これら以外のものを使用することもでき
る。 無機ピラー材は、通常、層間には金属酸化物の
かたちで残る。 以上のような無機ピラーは、そのままで膨潤性
層状化合物の層間に挿入されてもよいが、その表
面が陽イオン性無機化合物および、前記アルコラ
ートIとは別のアルコラート(以下、「アルコラ
ート」という)、および、エステルのうちの少
なくとも一つで修飾されてから、前記層間に挿入
されるようにしてもよい。 無機ピラー材の表面を修飾するために用いられ
る陽イオン性無機化合物としては、チタン系化合
物、ジルコニウム系化合物、ハフニウム系化合
物、鉄系化合物、銅系化合物、クロム系化合物、
ニツケル系化合物、亜鉛系化合物、アルミニウム
系化合物、マンガン系化合物、リン系化合物、ホ
ウ素系化合物などが挙げられ、例えば、TiCl4
金属塩化物、あるいは、ZrOCl2等の金属オキシ
塩化物、あるいは、硝酸塩化合物等があるが、こ
れら以外のものを使用することもできる。 また、アルコラートとしては、Ti(OR)4
Zr(OR)4、PO(OR)3、B(OR)3等を用いること
ができ、具体的には、例えば、Ti(OC3H74、Zr
(OC3H74、PO(OCH24、PO(OC2H54、B
(OCH34、B(OC2H54等があるが、これら以外
のものを使用することもできる。なお、これら
は、単独で、あるいは、複数種併せて用いること
もできる。 また、この発明では、水溶性高分子化合物、第
4級アンモニウム塩、高級脂肪酸、両性界面活性
剤およびコリン化合物の中から選ばれた少なくと
も一つからなる有機ピラー材を、単独で、あるい
は、無機ピラー材とともに、前記膨潤性無機層状
化合物の層1,1間に挿入することもできる。 水溶性高分子化合物としては、種々のものが考
えられるが、例えば、ポリビニルアルコール、ポ
リエチレングリコール、ポリエチレンオキサイ
ド、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ース、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ソーダ、
ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン等が
挙げられる。 また、第4級アンモニウム塩および高級脂肪酸
としては、種々のものが考えられるが、その中で
も、オクタデシル基、ヘキサデシル基、テトラデ
シル基およびドデシル基等の基を有するものが好
ましい。このような第4級アンモニウム塩として
は、オクタデシルトリメチルウアンモニウム塩、
ジオクタデシルジメチルアンモニウム塩、ヘキサ
デシルトリメチルアンモニウム塩、ジヘキサデシ
ルジメチルアンモニウム塩、テトラデシルトリメ
チルアンモニウム塩、ジテトラデシルジメチルア
ンモニウム塩等が、また、高級脂肪酸としては、
パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノ
ール酸等がある。 コリン化合物も、種々のものが考えられるが、
例えば、〔HOCH2CH2N(CH33+OH-
C5H14ClNO、C5H14NOC4H5O6
C5H14NOC6H7O7、C5H14NOC6H12O7が好ましい
ものとして挙げられる。 また、両性界面活性剤としても、種々のものが
考えられるが、その中でも、陽イオン部が脂肪族
アミン型で、かつ、陰イオン部がカルボキシル
基、硫酸エステル基、スルホン基、および、リン
酸エステル基の中から選ばれた少なくとも一つの
基を有するものが好ましい。 有機ピラー材としては、この発明では、膨潤性
無機層状化合物の層間に挿入可能なものであれ
ば、上記以外のものを使用することもできる。 続いて、層間への挿入について具体的に説明す
る。 無機ピラー材としては、例えば、アルコラート
Iの重合物を使用する場合には、アルコラートI
にエタノール、イソプロパノール等の溶媒を加え
て溶解し、これに水と塩酸等の反応触媒(加水分
解触媒)を加えて混合し、加水分解反応させる。
この加水分解反応は、特に限定されないが、70℃
前後の温度で行うことが好ましい。また、このよ
うな無機ピラー材の加水分解反応がある程度進行
し、核41が成長した段階(第4図c参照)で、
この反応液中にアルコラートまたは陽イオン性
無機化合物を加え、これらの化合物を前記核の表
面に付加反応させれば、第4図bにみるように、
その表面がプラスにチヤージした反応物42が得
られる。このようにしてできた無機ピラー材42
に、必要に応じて、水溶性高分子化合物、第4級
アンモニウム塩等からなる有機ピラー材51が併
用される。 無機ピラー材としては、コロイド状無機化合物
を使用する場合には、第4図cのように、そのま
まで使用してもよいし、あるいは、このコロイド
状無機化合物の分散液中に、前記アルコラート
または陽イオン性無機化合物を加え、これらの化
合物を先の場合と同様に、前記無機ピラー材から
なる核41の表面に付加反応させて、同様に反応
物を得てもよい。 また、修飾しない核41に有機ピラー材51を
併用した場合は、第4図aのようになる。 以上のような各成分が配合された混合液をあら
かじめ膨潤させておいた前記膨潤性無機層状化合
物と混合して、層状化合物の層1,1間に挿入
(インターカレーシヨン)する。混合時の温度は、
この発明では、特に限定されないが、60〜70℃前
後であることが好ましい。 なお、水溶性高分子化合物や第4級アンモニウ
ム塩が有機ピラー材として配合された場合には、
第5図a,bにみるように、この有機ピラー材5
1が、層1,1間を押し拡げて保持し、それとと
もに、無機ピラー材41,42の動きを鋭くし
て、この層1,1間にとどめる働きをする。有機
ピラー材を加えない場合は、第5図cのようにな
る。とどめられた無機ピラー材41,42は、そ
れによつて層1,1間を押し拡げたまま保持す
る。また、この無機ピラー材が、その表面を修飾
された反応物42である場合には、第5図bにみ
るように、その表面の正電荷が層1の表面のマイ
ナス部分と電気的に結合し、それによつて層1,
1間をより拡げたままで保持できるようになるも
のと考えられる。 以上のような反応溶液を遠心分離して試料をゲ
ル状態化したのち、ヘラ等で板状に配向させる。 この板状体を、超臨界状態で乾燥する。もちろ
ん、反応液に入つている状態から乾燥を始めるよ
うにしてもよい。 ここに、超臨界状態とは、臨界点を超えた場合
のみではなく、丁度臨界点にあるものも含む。超
臨界状態を作るための方法としては、例えば、層
間に含有されている水等、膨潤性無機層状化合物
が保持含有する溶媒を直接加熱・加圧して、その
臨界点以上の状態に到達させるようにする方法も
あるが、このような方法では、水の臨界点が臨界
温度374.2℃、臨界圧217.6atmという、きわめて
高い値であるため、乾燥容器が大きくなり、危険
性の高いものとなる。これを避けるためには、膨
潤性層状化合物中の水を、例えば、エタノールで
置換したのち、さらに、二酸化炭素を加えてゆ
き、徐々にエタノールを二酸化炭素に置換しなが
ら、二酸化炭素とエタノールの2成分系の臨界点
以上の温度、圧力に加熱加圧して超臨界状態を出
現させるようにすればよい。この場合、臨界点以
上の二酸化炭素を系に送り込んで置換させるよう
にすることもある。 超臨界状態にある流体を系から脱出させること
によつて乾燥が終わる。 このような方法により、乾燥時の前記凝集・凝
縮を防止することができ、乾燥前の構造がそのま
ま保持され、きわめて多孔性に富み細孔容積の大
きい無機多孔体が得られるのである。熱風乾燥、
あるいは、凍結乾燥で乾燥されてなる無機多孔体
では、この発明の無機多孔体に比べて、細孔容積
は著しく少ない。それは、乾燥前の構造をうまく
保持できないからである。 上記実施例は請求項6,7記載の発明の実施例
でもあるが、これら請求項6,7記載の如き構成
の無機多孔体は上記の方法以外の方法(超臨界状
態での乾燥以外の方法)で製造されていてもよい
ことはいうまでもない。 なお、溶媒として利用できる流体は上記のもの
に限らない。実用の範囲で臨界流体化することが
可能なものは、種々あるが、例えば、エタノー
ル、メタノール、二酸化炭素、ジクロロジフルオ
ロメタン、エチレンなどが挙げられる。 上記超臨界状態を作る際に、超臨界条件を選定
して乾燥を行えば、層間に含有されている有機物
を超臨界流体中に抽出することができる。したが
つて、層間に層間隔を押し拡げて保持するための
有機ピラー材が挿入されている場合には、適宜選
定した超臨界条件で乾燥を行うようにすれば、有
機ピラー材のみを抽出、除去することが可能とな
る。このようにすれば、乾燥後の試料を、焼成し
なくても、有機ピラー材を除去することができ
る。焼成工程を省略することができるとともに、
焼成後の層間にカーボンが残存し、触媒作用等の
利用を制限するといつた問題も解消させられる。 なお、参考のために、主要な流体についての臨
界条件を第1表に示した。
【表】 続いて、この発明により具体的な実施例および
比較例の説明を行う。 実施例 1 アルコラートIであるSi(OC2H54(半井化学薬
品(株)製)にエタノール(半井化学薬品(株)製特級試
薬)を加え、充分に混合して溶液とする。この溶
液に、2N塩酸を加え、70℃に加熱して加水分解
反応を行い、無機ピラー材用の核を作成した。 つぎに、この溶液に、陽イオン性無機化合物で
あるTiCl4(半井化学薬品(株)製)の4M水溶液を添
加して充分に混合し、反応を行なわせて、反応物
が分散された反応液を得た。この反応液をあらか
じめ水で膨潤させておいた膨潤性無機層状化合物
であるNa−モンモリロナイト(クニミネ工業(株)
製クニピアF)の0.8重量%水溶液と混合し、60
℃で1.5時間、挿入反応を行つた。 反応後、エタノールにより、数回、洗浄、遠心
分離を繰り返し、ヘラで板状に配向させ、比較
的、臨界点の低い二酸化炭素(CO2)を添加しな
がら、40℃、80気圧で8時間、乾燥した。 なお、各成分の配合比は、モル比で、Si
(OC2H54:エタノール:2N塩酸:TiCl4=17:
18:65:1.7であり、Na−モンモリロナイト、
SiO2の配合比は、重量比で1:0.6である。 実施例 2 アルコラートIであるTi(OC3H74(半井化学
薬品(株)製)に2N塩酸を加え、70℃に加熱して加
水分解反応させて無機ピラー材溶液を得た。但
し、Ti(OC3H74:2N塩酸=1:12.5(但し重量
比)である。 つぎに、この溶液を、あらかじめ水で膨潤させ
ておいた膨潤性層状化合物であるNa−モンモリ
ロナイト(クニミネ工業(株)製クニピアF)の0.8
重量%水溶液と混合し、60℃で1.5時間、挿入反
応を行つた。 反応後、エタノールにより、数回、洗浄、遠心
分離を繰り返し、ヘラで板状に配向させ、比較
的、臨界点の低い二酸化炭素を添加しながら、40
℃、80気圧で、8時間、乾燥した。 なお、Na−モンモリロナイト、TiO2の配合比
は、重量比で1:0.6である。 実施例 3 無機ピラー材として、コロイド状化合物である
チタニアゾル(日産化学工業(株)製 スノーテツク
TZK)を用いた他は、実施例2と同様にして
無機多孔体を得た。 実施例 4 アルコラートIであるTi(OC3H74(半井化学
薬品(株)製)に2N塩酸を加え、70℃に加熱して加
水分解反応させた。但し、Ti(OC3H74:2N塩酸
=1:12.5(但し重量比)である。 つぎに、この溶液に、第4級アンモニウム塩で
あるオクタデシルトリメチルアンモニウムクロラ
イド(日本油脂(株)製カチオンAB)を十分混合さ
せて無機ピラー材用混合液を得た。 この溶液と、あらかじめ水で膨潤させておいた
膨潤性層状化合物であるNa−モンモリロナイト
(クニミネ工業(株)製クニピアF)の0.8重量%水溶
液と混合し、60℃で1.5時間、挿入反応を行つた。 反応後、エタノールにより、数回、洗浄、遠心
分離を繰り返し、ヘラで板状に配向させ、比較
的、臨界点の低い二酸化炭素を添加しながら、40
℃、80気圧で、8時間、乾燥した。 実施例 5 無機ピラー材として、陽イオン性無機化合物で
あるTiCl4(半井化学薬品(株)製)の4モル水溶液
を、あらかじめ水で膨潤させておいた膨潤製層状
化合物である合成スメクタイト(クニミネ工業(株)
製 スメクトンSA)の0.8重量%水溶液に混合
し、60℃で1.5時間、挿入反応を行つた。これ以
外は実施例2と同様にして、無機多孔体を得た。 実施例 6 膨潤性層状化合物であるNa−モンモリロナイ
ト(クニミネ工業(株)製クニピアF)の0.8重量%
水溶液と、ポリビニルアルコール(PVA 半井
化学薬品(株)製試薬 重合度500)の10%水溶液を、
重量比で1:1となるようにして混合し、挿入反
応を行つた。 反応後、エタノールにより、数回、洗浄、遠心
分離を繰り返し、ヘラで板状に配向させ、比較
的、臨界点の低い二酸化炭素を添加しながら、40
℃、80気圧で、8時間、乾燥した。 実施例 7 膨潤性層状化合物であるNa−モンモリロナイ
ト(クニミネ工業(株)製クニピアF)の0.8重量%
水溶液を調整し、この液に2Nの塩酸を5ml程度
加え、遠心分離を数回行つた後、エタノールによ
り数回、洗浄、遠心分離を繰り返し、ヘラで板状
に配向させ、エタノールの臨界点以上の条件であ
る、270℃、120気圧で、72時間乾燥させた。 実施例 8 膨潤性層状化合物である合成スメクタイト(ク
ニミネ工場(株)製スメクトンSA)の0.8重量%水溶
液と、ポリビニルアルコール(PVA 半井化学
薬品(株)製試薬 重合度500)の10%水溶液を、重
量比で1:1となるようにして混合し、挿入反応
を行つた。 反応後、メタノールにより、数回、洗浄、遠心
分離を繰り返し、ヘラで板状に配向させ、比較
的、臨界点の低い二酸化炭素を添加しながら、40
℃、80気圧で、8時間、乾燥した。 実施例 9 膨潤性層状化合物である合成スメクタイト(ク
ニミネ工業(株)製スメクトンSA)の0.8重量%水溶
液を調整し、この液に2Nの塩酸を加え、遠心分
離を数回行つた後、エタノールにより数回、洗
浄、遠心分離を繰り返し、ヘラで板状に配向さ
せ、比較的、臨界点の低い二酸化炭素を添加しな
がら、40℃、80気圧で、8時間、乾燥した。 比較例 1 乾燥を60℃での熱風乾燥とした他は実施例1と
同様にして無機多孔体を得た。 比較例 2 乾燥を60℃での熱風乾燥とした他は実施例6と
同様にして無機多孔体を得た。 比較例 3 乾燥を60℃での熱風乾燥とした他は実施例7と
同様にして無機多孔体を得た。 比較例 4 市販のやしがら活性炭からなる多孔体を準備し
た。 実施例1〜9および比較例1〜4の多孔体につ
いて、比表面積、細孔容積、みかけ密度、無機化
合物における層間空隙、無機化合物の相互間の空
隙(化合物間空隙)、熱伝導率、消臭特性(吸着
性)を調べた。結果を、第2、3表に示す。 比表面積、細孔容積は窒素吸着法における
BETの方法を、層間空隙はX線回折の測定グラ
フを得て(第6図参照)、d001測定により求め
た。そして、無機層状化合物間空隙についは、多
孔体表面の走査型電子顕微鏡写真上にあらわれた
空隙のうち最も多い空隙値を化合物間空隙として
記した。また、熱伝導率はASTM−C−518に準
拠した熱流計法により測定した。 消臭特性測定のため、臭気成分としてトリメチ
ルアミン、または、メチルメルカプタンをそれぞ
れ用いた下記の2つの消臭実験を行つた。 実験 第7図にみるように、300mlの三角フラ
スコ20に、多孔体21を0.3g入れ、栓22
でフラスコ20の口を密封する。ついで、トリ
メチルアミン(9.48体積%)を1ml注入し、そ
の後、1分後に0.5mlサンプリングし、ガスク
ロマトグラフで調べた。分析の結果、完全に消
臭(ガスクロマトグラフの測定値0ppm)した
場合は、上記操作を繰り返し、完全に消臭しな
い場合はサンプリングするまでの時間を延ばし
てゆき、始めて消臭するまでの時間を調べた。 実験 第7図にみるように、300mlの三角フラ
スコ20に、多孔体21を0.3g入れ、栓22
でフラスコ20の口を密封する。ついで、メチ
ルメルカプタン(9.16体積%)を100倍希釈し
たものを5ml注入し、1分間放置後、UVを照
射してから1mlサンプリングしてガスクロマク
グラフで測定した。実施例1〜9および比較例
4の多孔体については、消臭(ガスクロマトグ
ラフの測定値0ppm)までに要したりUV照射
時間を記した。比較例1〜3の無機多孔体につ
いては、測定値が略一定の低い値に落ち着くま
でのUV照射時間およびガスクロマトグラフに
よる測定結果を示した。 なお、測定等に用いた機器の主なものは以下
の通りである。 窒素吸着法;カンタクローム社製 商品名オー
トソープ6 X線回折;理学電機(株)製 超臨界乾燥装置;住友重機工業(株)製 超臨界流
出装置
【表】
【表】
〔発明の効果〕
請求項1〜5記載の無機多孔体では、乾燥前の
多孔性がうまく保たれ、大きな細孔容積と十分な
大きさの空隙をもち、そのため、優れた吸着性や
断熱性を発揮する。 請求項2記載の無機多孔体では、使用された無
機ピラー材が支柱となつて層間を十分に拡げてお
り、そのため、無機層状化合物は層間に十分な空
隙をもつようになり、一層、細孔容積が増え、多
孔性に富むようになる。 請求項3記載の無機多孔体では、使用された有
機ピラー材が支柱となつて層間が十分に拡がつて
いて、そのため、無機層状化合物は層間に十分な
空隙をもつようになり、一層、細孔容積が増え、
多孔性がます。しかも、有機ピラー材自体は、焼
成工程が要らず、炭素分が無機多孔体に残ること
もないため、大変に好ましい。 請求項4,5記載の発明では、膨潤状態にある
膨潤性無機層状化合物が含む流体が、臨界点の高
い水でない。そのため、超臨界状態を作り出すこ
とが容易であり、製造上、大変に都合がよい。 請求項6記載の無機多孔体は、花弁状ないしセ
ミの羽状の無機層状化合物が寄せ集まつたカード
ハウス状ないしスポンジ状の集合体であり、無機
層状化合物の相互間に十分な空隙を有し、これに
より、十分な細孔容積と多孔性を備え、優れた吸
着性および断熱性を発揮する。 請求項7記載の無機多孔体は、無機層状化合物
が、互いの間の少なくとも100nm〜数平nmの
範囲にピークのある空隙分布を有しており、十分
な細孔容積をもち、しかも、この範囲の空隙が多
くあると、有効に吸着できる粒子の種類が多くな
り、汎用性がある(利用範囲が広い)。 請求項8,9記載の無機多孔体は、無機層状化
合物が、その層間にも十分な空隙をもち、さらに
細孔容積が増え、化合物間空隙では捕捉できない
小さな粒子も有効に吸着することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の無機多孔体表面における
無機層状化合物の粒子構造をあらわす走査型電子
顕微鏡写真(倍率2万倍)、第2図は、この発明
の無機多孔体における無機層状化合物の構成を模
式的にあらわす説明図、第3図は、無機層状化合
物を膨潤させるときの様子をあらわす模式的説明
図、第4図aは、無機ピラー材と有機ピラー材を
含む溶液をあらわす模式的説明図、第4図bは、
表面が修飾された無機ピラー材と有機ピラー材を
含む溶液をあらわす模式的説明図、第4図cは、
無機ピラー材のみ含む溶液をあらわす模式的説明
図、第5図aは、第4図aの無機ピラー材を挿入
した膨潤状態にある無機層状化合物をあらわす模
式的説明図、第5図bは、第4図bの無機ピラー
材と有機ピラー材を挿入した膨潤状態にある無機
層状化合物をあらわす模式的説明図、第5図c
は、第4図cの無機ピラー材と有機ピラー材を挿
入した膨潤状態にある無機層状化合物のあらわす
模式的説明図、第6図は、無機層状化合物の層空
隙に対応するピークがあらわれたX線回折測定グ
ラフ、第7図は、消臭実験のときの様子をあらわ
す説明図、第8図は、従来の無機多孔体表面にお
ける無機層状化合物の粒子構造をあらわす走査型
電子顕微鏡写真(倍率2万倍)である。 A……無機層状化合物、1……無機層状化合物
の層、2……空隙、3……溶媒、4……無機ピラ
ー、41,42……無機ピラー材、51……有機
ピラー材。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 膨潤状態にある膨潤性無機層状化合物が超臨
    界状態で乾燥されてなる無機多孔体。 2 膨潤性無機層状化合物が、表面を陽イオン性
    無機化合物およびアルコラートのうちから選ばれ
    た少なくともひとつで修飾された無機ピラー材が
    その層間に挿入された状態で乾燥されたものであ
    る請求項1記載の無機多孔体。 3 膨潤性無機層状化合物が、その層間に有機ピ
    ラー材が挿入された状態で乾燥されるとともに同
    乾燥の際に同ピラー材の層間からの除去が同時に
    行なわれたものである請求項1記載の無機多孔
    体。 4 膨潤状態にある膨潤性無機層状化合物が含有
    する流体が、エタノール、メタノール、二酸化炭
    素、および、ジクロロジフルオロメタンのうちか
    ら選ばれた少なくともひとつである請求項1から
    請求項3までのいずれかに記載の無機多孔体。 5 乾燥が、膨潤状態にある膨潤性無機層状化合
    物が含む水をエタノールで置換させたのち、この
    エタノールを二酸化炭素で置換しながら行われた
    ものである請求項1から請求項3までのいずれか
    に記載の無機多孔体。 6 花弁状ないしセミの羽状の無機層状化合物が
    寄せ集まつてカードハウス状ないしスポンジ状の
    集合体を形成してなる無機多孔体。 7 無機層状化合物が、互いの間に少なくとも
    100nm〜数千nmの範囲にピークのある空隙分
    布を有するように寄せ集まつてなる無機多孔体。 8 無機層状化合物が、その層間にも数nm〜数
    10nmの範囲にピークのある空隙分布を有する請
    求項7記載の無機多孔体。 9 無機層状化合物が、その層間にピラーが挿入
    されたものである請求項6から請求項8までのい
    ずれかに記載の無機多孔体。
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