JPH0611725B2 - コハク酸の製造方法 - Google Patents
コハク酸の製造方法Info
- Publication number
- JPH0611725B2 JPH0611725B2 JP60043004A JP4300485A JPH0611725B2 JP H0611725 B2 JPH0611725 B2 JP H0611725B2 JP 60043004 A JP60043004 A JP 60043004A JP 4300485 A JP4300485 A JP 4300485A JP H0611725 B2 JPH0611725 B2 JP H0611725B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- activated carbon
- catalyst
- acid
- succinic acid
- maleic anhydride
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
- Catalysts (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は無水マレイン酸またはマレイン酸を貴金属触媒
を用いて水素化しコハク酸を製造する方法に関するもの
である。
を用いて水素化しコハク酸を製造する方法に関するもの
である。
[従来の技術] コハク酸を製造する方法として、無水マレイン酸または
マレイン酸を水性媒体中で貴金属触媒を用いて水素化す
る方法は、例えば特公昭44-29246号明細書に記載されて
いる。この方法では、例えばマレイン酸を水素化した
後、熱時に触媒を濾過して回収し、その濾液を冷却して
コハク酸を晶析せしめ、コハク酸結晶を濾別した後、そ
の母液は再度水素化反応の水性媒体として、回収触媒と
共にマレイン酸の水素化反応に循環使用される。
マレイン酸を水性媒体中で貴金属触媒を用いて水素化す
る方法は、例えば特公昭44-29246号明細書に記載されて
いる。この方法では、例えばマレイン酸を水素化した
後、熱時に触媒を濾過して回収し、その濾液を冷却して
コハク酸を晶析せしめ、コハク酸結晶を濾別した後、そ
の母液は再度水素化反応の水性媒体として、回収触媒と
共にマレイン酸の水素化反応に循環使用される。
[発明が解決しようとする問題点] この水素化反応に使用する触媒は白金、ロジウム等の貴
金属が用いられ、極めて高価なものである。従って、で
きる限り長期間触媒として活性を保持していることが好
ましい。しかしながら、上記の方法において触媒の循環
再使用を繰返していくと、触媒は次第にその活性が低下
し(失活)、水素化に要する時間が長くなり、遂には実
用上触媒として再使用できなくなり、新規な触媒と交換
されることとなる。
金属が用いられ、極めて高価なものである。従って、で
きる限り長期間触媒として活性を保持していることが好
ましい。しかしながら、上記の方法において触媒の循環
再使用を繰返していくと、触媒は次第にその活性が低下
し(失活)、水素化に要する時間が長くなり、遂には実
用上触媒として再使用できなくなり、新規な触媒と交換
されることとなる。
本発明の目的は、上記水素化反応において使用される貴
金属触媒の失活を防止し、該触媒の長期間にわたる循環
再使用を可能ならしめるにある。
金属触媒の失活を防止し、該触媒の長期間にわたる循環
再使用を可能ならしめるにある。
本発明者等は、上記水素化反応における触媒の失活につ
いて鋭意検討した結果、その原因は原料の無水マレイン
酸またはマレイン酸に含まれている不純物による被毒で
あり、この不純物を除去することにより不媒の失活を防
止しうることを見出した。
いて鋭意検討した結果、その原因は原料の無水マレイン
酸またはマレイン酸に含まれている不純物による被毒で
あり、この不純物を除去することにより不媒の失活を防
止しうることを見出した。
触媒の失活の原因となる不純物がどのような化合物であ
るかは、必ずしも明らかではないが、例えばマレイン酸
の重縮合物、あるいは無水マレイン酸の着色防止剤とし
て添加されている化合物、例えば銅化合物等が考えられ
る。
るかは、必ずしも明らかではないが、例えばマレイン酸
の重縮合物、あるいは無水マレイン酸の着色防止剤とし
て添加されている化合物、例えば銅化合物等が考えられ
る。
[問題点を解決するための手段] 本発明はこれら原料中に含まれている不純物の処理に活
性炭を用いることによりその目的を達成したものであ
る。
性炭を用いることによりその目的を達成したものであ
る。
即ち本発明は、無水マレイン酸またはマレイン酸を水性
媒体中で貴金属触媒を用いて水素化してコハク酸を製造
する方法において、無水マレイン酸またはマレイン酸を
予め活性炭で処理した後、水素化反応に付することを特
徴とするコハク酸の製造方法である。
媒体中で貴金属触媒を用いて水素化してコハク酸を製造
する方法において、無水マレイン酸またはマレイン酸を
予め活性炭で処理した後、水素化反応に付することを特
徴とするコハク酸の製造方法である。
本発明で原料として使用される無水マレイン酸またはマ
レイン酸は、一般にブテンおよびブタジエンなどのC4留
分、ブタン、あるいはベンゼン等の接触気相酸化反応に
よって製造されたもの、もしくは、オルソキシレンの接
触気相酸化反応による無水フタル酸の製造の際に副生無
水マレイン酸やマレイン酸が挙げられる。特に通常市販
されている無水マレイン酸には、製造時の不純物のほか
に、無水マレイン酸の貯蔵時における変質や変色を防止
する目的で、各種の薬剤が添加されており、これが触媒
を被毒せしめると考えられるので、本発明による処理が
必要であり、かつ、有効である。
レイン酸は、一般にブテンおよびブタジエンなどのC4留
分、ブタン、あるいはベンゼン等の接触気相酸化反応に
よって製造されたもの、もしくは、オルソキシレンの接
触気相酸化反応による無水フタル酸の製造の際に副生無
水マレイン酸やマレイン酸が挙げられる。特に通常市販
されている無水マレイン酸には、製造時の不純物のほか
に、無水マレイン酸の貯蔵時における変質や変色を防止
する目的で、各種の薬剤が添加されており、これが触媒
を被毒せしめると考えられるので、本発明による処理が
必要であり、かつ、有効である。
本発明において、マレイン酸水溶液を使用する場合に
は、市販の無水レイン酸を水に溶解したものが用いられ
るが、マレイン酸を水素化した後、反応液を冷却して生
成したコハク酸を晶出せしめ、濾過によってコハク酸を
分離した母液に無水マレイン酸を所定量溶解したものを
使用することができる。即ち水素化反応の水性媒体を循
環再使用することができる。
は、市販の無水レイン酸を水に溶解したものが用いられ
るが、マレイン酸を水素化した後、反応液を冷却して生
成したコハク酸を晶出せしめ、濾過によってコハク酸を
分離した母液に無水マレイン酸を所定量溶解したものを
使用することができる。即ち水素化反応の水性媒体を循
環再使用することができる。
本発明において用いられる活性炭としては、本発明に実
施した場合に効果がある限り、その種類および形状に特
に制限はない。即ち、粉末状、粒状、あるいは繊維状の
活性炭が用いられるが、通常、液相処理用のものが用い
られる。
施した場合に効果がある限り、その種類および形状に特
に制限はない。即ち、粉末状、粒状、あるいは繊維状の
活性炭が用いられるが、通常、液相処理用のものが用い
られる。
市販されている各種の活性炭は、その賦活方法が製造者
によって異なり、場合によって活性炭の製造および賦活
の際に、本発明で使用される水素化触媒に対して好まし
くない影響を与える汚れを含有している可能性がある。
従って、本発明を実施する際には、活性炭の汚れを予め
除去しておくことが好ましい。
によって異なり、場合によって活性炭の製造および賦活
の際に、本発明で使用される水素化触媒に対して好まし
くない影響を与える汚れを含有している可能性がある。
従って、本発明を実施する際には、活性炭の汚れを予め
除去しておくことが好ましい。
活性炭の汚れを除去する方法としては、洗浄処理がある
が、その場合、活性炭中に残流する処理剤がマレイン酸
処理に際して脱着し、水素化反応系で貴金属触媒を被毒
せしめないことが必要である。このような洗浄剤で有効
な洗浄力を有するものとしては、酸の水溶液または有機
溶媒がある。
が、その場合、活性炭中に残流する処理剤がマレイン酸
処理に際して脱着し、水素化反応系で貴金属触媒を被毒
せしめないことが必要である。このような洗浄剤で有効
な洗浄力を有するものとしては、酸の水溶液または有機
溶媒がある。
酸としては硫酸、硝酸等の鉱酸、あるいは酢酸、マレイ
ン酸等の有機酸が挙げられる。硫酸を使用する場合は、
濃度約0.1〜5%、特に1〜3%程度の希硫酸が好ましい。
有機酸の場合はその飽和濃度以下で使用される。処理温
度は常温〜約80℃が好ましく、その理由は不明である
が、90℃以上の高温では洗浄効果が期待できない。洗浄
液の使用量は活性炭重量の5〜50倍程度で充分である。
ン酸等の有機酸が挙げられる。硫酸を使用する場合は、
濃度約0.1〜5%、特に1〜3%程度の希硫酸が好ましい。
有機酸の場合はその飽和濃度以下で使用される。処理温
度は常温〜約80℃が好ましく、その理由は不明である
が、90℃以上の高温では洗浄効果が期待できない。洗浄
液の使用量は活性炭重量の5〜50倍程度で充分である。
洗浄液として、本発明の原料として使用される無水マレ
イン酸もしくはマレイン酸を用いることは好ましい態様
であって、後述するように、原料を充填塔または流動層
で活性炭処理を実施する場合に、初期汚れが流出する間
だけ得られた無水マレイン酸あるいはマレイン酸を水素
化処理に使用せず、汚れの流出が認められなくなった
後、本発明の水素化に使用するという形で活性炭の洗浄
を行うことができる。
イン酸もしくはマレイン酸を用いることは好ましい態様
であって、後述するように、原料を充填塔または流動層
で活性炭処理を実施する場合に、初期汚れが流出する間
だけ得られた無水マレイン酸あるいはマレイン酸を水素
化処理に使用せず、汚れの流出が認められなくなった
後、本発明の水素化に使用するという形で活性炭の洗浄
を行うことができる。
洗浄液としての有機溶媒は、種々のものが用い得るが、
水と混和し得て、かつ、安価なメタノール等が好まし
い。
水と混和し得て、かつ、安価なメタノール等が好まし
い。
既に酸処理された市販の活性炭があれば、それを使用す
る方が好都合であることは勿論である。
る方が好都合であることは勿論である。
本発明において、活性炭による無水マレイン酸またはマ
レイン酸水溶液の処理の方法としては、一般に活性炭を
適用する場合に用いられる公知の方式、例えば粒状の活
性炭を使用して、1段または多段の充填塔、流動床等で
連続的に処理する方式が採用されるが、通常は充填塔が
選ばれる。勿論、粉末活性炭または粒状活性炭を使用し
て、バッチ方式(回分式)で処理することもできる。
レイン酸水溶液の処理の方法としては、一般に活性炭を
適用する場合に用いられる公知の方式、例えば粒状の活
性炭を使用して、1段または多段の充填塔、流動床等で
連続的に処理する方式が採用されるが、通常は充填塔が
選ばれる。勿論、粉末活性炭または粒状活性炭を使用し
て、バッチ方式(回分式)で処理することもできる。
本発明における充填塔による処理条件としては、無水マ
レイン酸を活性炭で処理する場合には、処理温度は無水
マレイン酸が液状である必要があるので、その融点(5
2.8℃)以上、一般に120℃以下、通常は60〜100℃の温
度が採用される。SV(空間速度)は一般に0.1〜10h
r-1、通常0.2〜6hr-1である。マレイン酸水溶液を処理
する場合にも基本的には同様の処理条件で実施できる
が、液性の相違上から、マレイン酸の濃度は飽和濃度以
下、通常20〜50%濃度で、処理温度は常温以上、沸点以
下、通常は50〜100℃の温度が採用される。SVは上記と
ほぼ同様でよい。ただし該マレイン酸水溶液は、活性炭
処理後、そのまま水素化反応に付されるので、その濃度
は水素化反応の濃度に合わせておくのが好都合である。
活性炭処理の際の圧力は特に限定されるものではなく、
常圧でも加圧してもよい。
レイン酸を活性炭で処理する場合には、処理温度は無水
マレイン酸が液状である必要があるので、その融点(5
2.8℃)以上、一般に120℃以下、通常は60〜100℃の温
度が採用される。SV(空間速度)は一般に0.1〜10h
r-1、通常0.2〜6hr-1である。マレイン酸水溶液を処理
する場合にも基本的には同様の処理条件で実施できる
が、液性の相違上から、マレイン酸の濃度は飽和濃度以
下、通常20〜50%濃度で、処理温度は常温以上、沸点以
下、通常は50〜100℃の温度が採用される。SVは上記と
ほぼ同様でよい。ただし該マレイン酸水溶液は、活性炭
処理後、そのまま水素化反応に付されるので、その濃度
は水素化反応の濃度に合わせておくのが好都合である。
活性炭処理の際の圧力は特に限定されるものではなく、
常圧でも加圧してもよい。
活性炭処理をバッチ方式で実施する際の条件は、処理温
度およびマレイン酸水溶液の濃度は、前記充填塔処理の
場合と同様でよいが、処理時間は一般に撹拌下に約10分
以上、通常30分〜2時間で充分である。この場合の活性
炭の使用量は、原料中の不純物量が少ないので、比較的
少量でよく、原料に対し約0.005〜1重量%でよい。
度およびマレイン酸水溶液の濃度は、前記充填塔処理の
場合と同様でよいが、処理時間は一般に撹拌下に約10分
以上、通常30分〜2時間で充分である。この場合の活性
炭の使用量は、原料中の不純物量が少ないので、比較的
少量でよく、原料に対し約0.005〜1重量%でよい。
無水マレイン酸またはマレイン酸の処理量は、活性炭の
吸着容量および原料中の不純物の種類またはその量に著
しく左右されるので明確にはできないが、一般に活性炭
重量の10,000〜60,000倍のマレイン酸を処理し得る。活
性炭の吸着性の低下による不純物の破過は、処理した後
の原料の水素化反応における反応速度(水素吸収速度)
の低下によって容易に判定することができる。
吸着容量および原料中の不純物の種類またはその量に著
しく左右されるので明確にはできないが、一般に活性炭
重量の10,000〜60,000倍のマレイン酸を処理し得る。活
性炭の吸着性の低下による不純物の破過は、処理した後
の原料の水素化反応における反応速度(水素吸収速度)
の低下によって容易に判定することができる。
本発明で処理した無水マレイン酸またはマレイン酸原料
を用いた場合、貴金属触媒で水素化しコハク酸を製造す
る方法は、公知の方法で実施される。例えば、濃度約30
〜50%のマレイン酸および/または、無水マレイン酸の
水溶液を温度約80〜100℃、水素加圧下、通常2〜30Kg/
cm2Gで貴金属触媒の存在比で水素化し、反応後、該触
媒を熱時濾過し、その濾液を冷却し、析出したコハク酸
の結晶を濾過等で分離、乾燥し、一方、該触媒および濾
液は水素下反応に循環再使用する。濾液は副生物が蓄積
するので、通常は適宜一部排出するが、本発明において
は、既に原料中の不純物が処理されているので、循環母
液中副生物の蓄積自体が少ないが、さらにこの母液を活
性炭で処理して循環使用することにより、再循環液中の
不純物の蓄積を抑制することができる。
を用いた場合、貴金属触媒で水素化しコハク酸を製造す
る方法は、公知の方法で実施される。例えば、濃度約30
〜50%のマレイン酸および/または、無水マレイン酸の
水溶液を温度約80〜100℃、水素加圧下、通常2〜30Kg/
cm2Gで貴金属触媒の存在比で水素化し、反応後、該触
媒を熱時濾過し、その濾液を冷却し、析出したコハク酸
の結晶を濾過等で分離、乾燥し、一方、該触媒および濾
液は水素下反応に循環再使用する。濾液は副生物が蓄積
するので、通常は適宜一部排出するが、本発明において
は、既に原料中の不純物が処理されているので、循環母
液中副生物の蓄積自体が少ないが、さらにこの母液を活
性炭で処理して循環使用することにより、再循環液中の
不純物の蓄積を抑制することができる。
本発明で使用される貴金属触媒としては、例えばパラジ
ウム、ルテニウム、ロジウム、白金等の触媒が挙げられ
るが、一般にはこれらの貴金属が活性炭、シリカ、アル
ミナ、シリカ・アルミナ等に担持された触媒、もしくは
その酸化物が用いられ、例えば、担持率2%、5%または10
%のパラジウム−炭素(Pd-C)、5%ルテニウム−炭素(R
u-C)、5%ロジウム−炭素(Rh-C)あるいは酸化白金が
挙げられる。通常は価格的に有利で、かつ、選択性がよ
く被毒にも強いPd-Cが用いられる。
ウム、ルテニウム、ロジウム、白金等の触媒が挙げられ
るが、一般にはこれらの貴金属が活性炭、シリカ、アル
ミナ、シリカ・アルミナ等に担持された触媒、もしくは
その酸化物が用いられ、例えば、担持率2%、5%または10
%のパラジウム−炭素(Pd-C)、5%ルテニウム−炭素(R
u-C)、5%ロジウム−炭素(Rh-C)あるいは酸化白金が
挙げられる。通常は価格的に有利で、かつ、選択性がよ
く被毒にも強いPd-Cが用いられる。
触媒の使用量は、一般的にはマレイン酸に対して0.01〜
2%、通常は0.1〜1%である。
2%、通常は0.1〜1%である。
[作用および発明の効果] 本発明はコハク酸の製造に際して、原料である無水マレ
イン酸またはマレイン酸を予め活性炭で処理することに
より、水素化反応に使用される貴金属触媒を被毒せしめ
る不純物が除去されるので、触媒の失活が防止され、長
期間にわたって触媒活性を保持することができる。ま
た、水素化反応における循環母液をさらに活性で処理す
ることにより、触媒寿命をさらに延長することができ、
コハク酸の製造における触媒コストを大幅に低減するこ
とが可能である。
イン酸またはマレイン酸を予め活性炭で処理することに
より、水素化反応に使用される貴金属触媒を被毒せしめ
る不純物が除去されるので、触媒の失活が防止され、長
期間にわたって触媒活性を保持することができる。ま
た、水素化反応における循環母液をさらに活性で処理す
ることにより、触媒寿命をさらに延長することができ、
コハク酸の製造における触媒コストを大幅に低減するこ
とが可能である。
[実施例] 以下、本発明の方法を実施例により詳細に説明するが、
水素化下反応における貴金属触媒の被毒失活は、触媒を
反復使用する為、その確認に長時間を要する。そこで反
復使用による触媒の活性低下を相対的に比較し得る方法
として、次に述べる強制的被毒処理試験法を採用した。
水素化下反応における貴金属触媒の被毒失活は、触媒を
反復使用する為、その確認に長時間を要する。そこで反
復使用による触媒の活性低下を相対的に比較し得る方法
として、次に述べる強制的被毒処理試験法を採用した。
なお、本明細書中に使用されている「%」および「部」
は、特に指定されない限り「重量%」および「重量部」
を示す。
は、特に指定されない限り「重量%」および「重量部」
を示す。
強制的被毒処理試験法 (1)被毒処理 試験しようとする無水マレイン酸またはマレイン酸200
部(触媒に対し2000倍)を容器にとり、純水300部を加
えて溶解する。触媒として5%Pd-C0.1部を加えて95℃で
3時間、窒素雰囲気下に撹拌し、被毒処理を行なう。熱
時濾過し、20部の温水で5回洗浄した後、得られた触媒
を65℃で乾燥する。
部(触媒に対し2000倍)を容器にとり、純水300部を加
えて溶解する。触媒として5%Pd-C0.1部を加えて95℃で
3時間、窒素雰囲気下に撹拌し、被毒処理を行なう。熱
時濾過し、20部の温水で5回洗浄した後、得られた触媒
を65℃で乾燥する。
(2)水素化反応実験 市販の無水マレイン酸10gを撹拌機および定圧の水素導
入管を備えたオートクレーブに採り、純水100gを入れ、
60℃、10分で撹拌下に溶解する。次いで(1)により被毒
処理された触媒0.045gを加えて撹拌下、80%8Kg/cm2G
で水素の吸収速度を測定する。
入管を備えたオートクレーブに採り、純水100gを入れ、
60℃、10分で撹拌下に溶解する。次いで(1)により被毒
処理された触媒0.045gを加えて撹拌下、80%8Kg/cm2G
で水素の吸収速度を測定する。
対照として、新規な触媒を用いて同様に水素吸収速度を
測定し、被毒処理による活性低下の判断基準とする。
測定し、被毒処理による活性低下の判断基準とする。
実施例1および比較例1 (1)活性炭の洗浄 粒状活性炭(やし穀破砕炭)1部を無水マレイン酸とし
て10部を含む47%マレイン酸水溶液を用いて、40℃、撹
拌下に洗浄処理し、濾過し、濾過ケーキを20部の純水で
よく洗浄した後乾燥した。
て10部を含む47%マレイン酸水溶液を用いて、40℃、撹
拌下に洗浄処理し、濾過し、濾過ケーキを20部の純水で
よく洗浄した後乾燥した。
(2)活性炭による原料マレイン酸の処理 市販の無水マレイン酸100部に上記洗浄方法で得られた
活性炭を0.01重量%加え、撹拌下に80℃で1時間処理
し、熱時濾過した。該活性炭は、同様な方法で繰返し再
使用し、合計5回原料を処理した。
活性炭を0.01重量%加え、撹拌下に80℃で1時間処理
し、熱時濾過した。該活性炭は、同様な方法で繰返し再
使用し、合計5回原料を処理した。
各処理により得られた無水マレイン酸および比較例とし
て未処理の無水マレイン酸を用いて、前述の強制被毒処
理試験法を適用し、被毒処理された触媒の水素化反応の
水素吸収速度を反応率50%、90%および100%の到達時
間により測定した。その結果を第1表に示す。
て未処理の無水マレイン酸を用いて、前述の強制被毒処
理試験法を適用し、被毒処理された触媒の水素化反応の
水素吸収速度を反応率50%、90%および100%の到達時
間により測定した。その結果を第1表に示す。
この結果によれば、活性炭1重量部に対し、無水マレイ
ン酸を約40000部処理ができることになる。即ち、1回
の活性炭0.01部で処理できる無水マレイン酸の量が100
部であり、該活性炭がさらに4回循環可能であるから、
その無水マレイン酸の処理可能な量は (100/0.01)×4=40000 である。
ン酸を約40000部処理ができることになる。即ち、1回
の活性炭0.01部で処理できる無水マレイン酸の量が100
部であり、該活性炭がさらに4回循環可能であるから、
その無水マレイン酸の処理可能な量は (100/0.01)×4=40000 である。
実施例2 下部に調節コックおよび上部に無水マレイン酸液を80℃
に保温した分液漏斗を備え、80℃に加温した内径10.2m
m、高さ720mmのガラス製の充填塔に、実施例1の(1)と
同様に処理した粒状活性炭53mlを充填した。
に保温した分液漏斗を備え、80℃に加温した内径10.2m
m、高さ720mmのガラス製の充填塔に、実施例1の(1)と
同様に処理した粒状活性炭53mlを充填した。
市販の無水マレイン酸を上記の分液漏斗に入れ、SV0.5h
r-1で80℃の無水マレイン酸液を充填層に通液した。合
計約4,000gの無水マレイン酸を処理し、強制被毒処理試
験法により測定した。その結果、粒状活性炭処理した無
水マレイン酸の反応時間は、50%反応率の到達時間が16
分、90%で35分、100%では44分であり、対照の新規触
媒と実質的に変りがなく、触媒の被毒による活性低下は
見られなかった。
r-1で80℃の無水マレイン酸液を充填層に通液した。合
計約4,000gの無水マレイン酸を処理し、強制被毒処理試
験法により測定した。その結果、粒状活性炭処理した無
水マレイン酸の反応時間は、50%反応率の到達時間が16
分、90%で35分、100%では44分であり、対照の新規触
媒と実質的に変りがなく、触媒の被毒による活性低下は
見られなかった。
水素化反応で得られたコハク酸は、常法に従って触媒を
熱時濾過し、濾液からコハク酸を晶析せしめ、濾別、乾
燥することにより、高純度のコハク酸が得られた。
熱時濾過し、濾液からコハク酸を晶析せしめ、濾別、乾
燥することにより、高純度のコハク酸が得られた。
実施例3 実施例1の(2)において無水マレイン酸100部の代わり
に、市販の無水マレイン酸を純水に溶解したマレイン酸
の40%溶液250部を用いて同様の方法で処理し、得られた
マレイン酸水溶液について、実施例1の方法と同様な方
法で強制被毒処理試験法を実施したところ、実施例1と
殆ど同様な結果が得られた。
に、市販の無水マレイン酸を純水に溶解したマレイン酸
の40%溶液250部を用いて同様の方法で処理し、得られた
マレイン酸水溶液について、実施例1の方法と同様な方
法で強制被毒処理試験法を実施したところ、実施例1と
殆ど同様な結果が得られた。
実施例4 実施例2と同様な方法で粒状活性炭で処理した市販の無
水マレイン酸100部を、撹拌機および定圧の水素導入管
を備えたオートクレーブに採り、純水200部を入れ、撹
拌下に溶解した。次いで、5%Pd-G0.2部を加え、撹拌
下に80℃、8kg/cm2Gで水素化反応を行った。水素の吸
収がなくなったところで反応を停止し、熱時に触媒を濾
過し、その濾液を冷却し、析出したコハク酸を濾過、乾
燥したところ、高純度のコハク酸が得られた。
水マレイン酸100部を、撹拌機および定圧の水素導入管
を備えたオートクレーブに採り、純水200部を入れ、撹
拌下に溶解した。次いで、5%Pd-G0.2部を加え、撹拌
下に80℃、8kg/cm2Gで水素化反応を行った。水素の吸
収がなくなったところで反応を停止し、熱時に触媒を濾
過し、その濾液を冷却し、析出したコハク酸を濾過、乾
燥したところ、高純度のコハク酸が得られた。
その母液および触媒は再度上記条件で繰返し水素化反応
に使用した。このように該触媒を50回繰返して反応に供
したが、該触媒の活性は殆ど低下せず、実用上支障はな
かった。一方、未処理の市販の無水マレイン酸を原料と
して使用して上記と同様に触媒を循環使用した場合は、
およそ25回目位から水素吸収速度の低下が著しく、マレ
イン酸の反応率100%を達成するには長時間を要するよう
になり、実質的に使用が不可能になった。
に使用した。このように該触媒を50回繰返して反応に供
したが、該触媒の活性は殆ど低下せず、実用上支障はな
かった。一方、未処理の市販の無水マレイン酸を原料と
して使用して上記と同様に触媒を循環使用した場合は、
およそ25回目位から水素吸収速度の低下が著しく、マレ
イン酸の反応率100%を達成するには長時間を要するよう
になり、実質的に使用が不可能になった。
Claims (5)
- 【請求項1】無水マレイン酸またはマレイン酸を水性媒
体中で貴金属触媒を用いて水素化してコハク酸を製造す
る方法において、無水マレイン酸またはマレイン酸を予
め活性炭で処理した後、水素化反応に付することを特徴
とするコハク酸の製造方法。 - 【請求項2】活性炭が予め酸または有機溶媒で洗浄され
たものである、特許請求の範囲第1項に記載のコハク酸
の製造方法。 - 【請求項3】酸がマレイン酸である、特許請求の範囲第
2項に記載のコハク酸の製造方法。 - 【請求項4】水素化反応終了後、晶出コハク酸を分離し
た母液を水性媒体として水素化反応に循環する、特許請
求の範囲第1項から第3項までのいずれかに記載のコハ
ク酸の製造方法。 - 【請求項5】循環母液を活性炭で処理する、特許請求の
範囲第1項から第4項までのいずれかに記載のコハク酸
の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60043004A JPH0611725B2 (ja) | 1985-03-05 | 1985-03-05 | コハク酸の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60043004A JPH0611725B2 (ja) | 1985-03-05 | 1985-03-05 | コハク酸の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61204149A JPS61204149A (ja) | 1986-09-10 |
| JPH0611725B2 true JPH0611725B2 (ja) | 1994-02-16 |
Family
ID=12651847
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP60043004A Expired - Fee Related JPH0611725B2 (ja) | 1985-03-05 | 1985-03-05 | コハク酸の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0611725B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20160079366A (ko) * | 2014-12-26 | 2016-07-06 | 경북대학교 산학협력단 | 비할로겐계 난연성 폴리프로필렌 수지의 제조방법, 이에 의해 제조된 폴리폴리프로필렌 수지 및 이를 포함하는 난연성 고분자 수지 조성물 |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS63264548A (ja) * | 1987-04-22 | 1988-11-01 | Mitsui Toatsu Chem Inc | 乳酸の精製方法 |
| JP4784004B2 (ja) * | 2001-06-18 | 2011-09-28 | 三菱瓦斯化学株式会社 | 脂肪族ポリエステルカーボネートの製造方法 |
| JP2005131443A (ja) | 2003-10-28 | 2005-05-26 | Nippon Genryo Kk | 濾過装置 |
| JP5187212B2 (ja) * | 2009-02-03 | 2013-04-24 | セントラル硝子株式会社 | 1,3,3,3−テトラフルオロプロペンの製造方法 |
-
1985
- 1985-03-05 JP JP60043004A patent/JPH0611725B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20160079366A (ko) * | 2014-12-26 | 2016-07-06 | 경북대학교 산학협력단 | 비할로겐계 난연성 폴리프로필렌 수지의 제조방법, 이에 의해 제조된 폴리폴리프로필렌 수지 및 이를 포함하는 난연성 고분자 수지 조성물 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61204149A (ja) | 1986-09-10 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US6265608B1 (en) | Method of purifying aromatic dicarboxylic acids | |
| KR100969841B1 (ko) | 방향족 산의 제조 및/또는 정제 동안에 액체스트림으로부터 철 오염물을 제거하는 방법 | |
| JPS5818332A (ja) | 芳香族モノカルボン酸の製法 | |
| EP2093211B1 (en) | Process for production of isophthalic acid | |
| KR930005303B1 (ko) | 탄소상 로듐 촉매의 제조방법 | |
| EP0335501B1 (en) | Method for reactivating a group viii noble metal catalyst for use in the purification of crude terephthalic acid | |
| JPH0611725B2 (ja) | コハク酸の製造方法 | |
| EP0083224B1 (en) | Process for producing aromatic polycarboxylic acid with high purity | |
| US4317923A (en) | Purification of dicarboxylic aromatic acids | |
| US3384659A (en) | Catalytic decomposition of formic acid in acetic acid mixtures | |
| JPH0611724B2 (ja) | コハク酸の製造法 | |
| US3781344A (en) | Process for manufacturing terephthalic acid by oxidation of paraxylene | |
| JP2001002605A (ja) | ジオール類の製造法 | |
| EP1642881A1 (en) | Process for producing 5-iodo-2-methylbenzoic acid | |
| JPH09263566A (ja) | 粗ベンゼンジカルボン酸の精製方法、精製に使用する触媒およびその製造方法 | |
| JPS642419B2 (ja) | ||
| WO2004011405A1 (ja) | アダマンタン類の製造方法 | |
| US4792420A (en) | Purification of carboxylic acid anhydrides | |
| CN101148386B (zh) | 生产金刚烷类化合物的方法 | |
| JP3629733B2 (ja) | テレフタル酸水スラリーの調製方法 | |
| JPS5951934B2 (ja) | 4−アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸およびその鉱酸塩の製造方法 | |
| JP2001002604A (ja) | ジオール類の製法 | |
| JPS5935907B2 (ja) | 芳香族ポリカルボン酸の製造法 | |
| US4317924A (en) | Process for producing purified terephthalic acid | |
| US3621054A (en) | Production of methacrylic acid |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |