JPH0622239B2 - 半導体装置 - Google Patents
半導体装置Info
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- JPH0622239B2 JPH0622239B2 JP61290880A JP29088086A JPH0622239B2 JP H0622239 B2 JPH0622239 B2 JP H0622239B2 JP 61290880 A JP61290880 A JP 61290880A JP 29088086 A JP29088086 A JP 29088086A JP H0622239 B2 JPH0622239 B2 JP H0622239B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は半導体デバイスを構成するPN接合とそれを用
いたバイポーラトランジスタに関する。
いたバイポーラトランジスタに関する。
(従来の技術) 従来の半導体デバイスに用いられているPN接合では、
通常P型とN型のいずれか又は両方の不純物のドーピン
グレベルが低く、キャリアが縮退していないボルツマン
統計に従う場合に限られている。この場合、接合を流れ
る順方向電流は電圧の指数関数型になる。電流の対数対
電圧の勾配は温度の逆数に比例し、この勾配を大きくす
れば論理振動を小さくできる。従って電流電圧を低くで
きるのでトランジスタ回路では望ましい。このために低
温動作が望まれる。
通常P型とN型のいずれか又は両方の不純物のドーピン
グレベルが低く、キャリアが縮退していないボルツマン
統計に従う場合に限られている。この場合、接合を流れ
る順方向電流は電圧の指数関数型になる。電流の対数対
電圧の勾配は温度の逆数に比例し、この勾配を大きくす
れば論理振動を小さくできる。従って電流電圧を低くで
きるのでトランジスタ回路では望ましい。このために低
温動作が望まれる。
(発明が解決しようとする問題点) しかし低温にすると、低ドープのPN接合では少くとも
P型又はN型のいずれか一方のキャリアがフリーズアウ
トしてしまい、接合に直列に寄生抵抗が発生して、良好
な電流・電圧特性が得られない。一方、P領域とN領域
のいずれの領域も高ドープにして、低温でフリーズアウ
トしないようにすると、接合はトンネル接合となって、
逆バイアスで大きな電流が流れ、また順方向では負性抵
抗が表われて、よい整流特性が得られない。
P型又はN型のいずれか一方のキャリアがフリーズアウ
トしてしまい、接合に直列に寄生抵抗が発生して、良好
な電流・電圧特性が得られない。一方、P領域とN領域
のいずれの領域も高ドープにして、低温でフリーズアウ
トしないようにすると、接合はトンネル接合となって、
逆バイアスで大きな電流が流れ、また順方向では負性抵
抗が表われて、よい整流特性が得られない。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、P領域とN領域の半導体の両方が強く縮退
し、PN接合にトンネル電流が流れない程度の厚さでし
かも不純物を含まないかあるいは低不純物濃度の領域を
P領域とN領域の間に有しキャリアがポテンシャルバリ
ヤを越えて注入されるPN接合である。更に本発明には
このPN接合をエミッターベース接合あるいはベース−
コレクタ接合のいずれかまたは両方に用いる半導体装置
である。
し、PN接合にトンネル電流が流れない程度の厚さでし
かも不純物を含まないかあるいは低不純物濃度の領域を
P領域とN領域の間に有しキャリアがポテンシャルバリ
ヤを越えて注入されるPN接合である。更に本発明には
このPN接合をエミッターベース接合あるいはベース−
コレクタ接合のいずれかまたは両方に用いる半導体装置
である。
(実施例) 第1図に本発明の第1の実施例の構造と、熱平衡におけ
るバンド図、バイアスVを印加した時のバンド図を示
す。第1図(a)に示すように高濃度のP型不純物をドー
プした半導体1(N+層)と高濃度のN型不純物をドープ
した半導体2(P+層)の間に、ドナ・アクセプタをドー
プしないI層3を形成する。
るバンド図、バイアスVを印加した時のバンド図を示
す。第1図(a)に示すように高濃度のP型不純物をドー
プした半導体1(N+層)と高濃度のN型不純物をドープ
した半導体2(P+層)の間に、ドナ・アクセプタをドー
プしないI層3を形成する。
第1図(b)は第1図(a)構造のPN接合にバイアスを印加
しない熱平衡状態を示すバンド図である。4は熱平衡状
態でのフェルミルレベル、5N,5I,5Pは夫々N,I,
P領域の伝導帯、6N,6I,6Pは夫々N,I,P領域の
価電子帯である。
しない熱平衡状態を示すバンド図である。4は熱平衡状
態でのフェルミルレベル、5N,5I,5Pは夫々N,I,
P領域の伝導帯、6N,6I,6Pは夫々N,I,P領域の
価電子帯である。
この時、バンド構造は、P+層のバンドギャップが狭く
N+層のバンドギャップが広くなっている。又I層のバ
ンドギャップはN+層のバンドギャップからP+層のバン
ドギャップに連続的に変化させている。このようなバン
ド構造を形成するには、例えば、P+InGaAs上に
I層としてInAl1-xGaxAsをxの値を1から連続
的に変化させて成長させ、このI層の上にxの値を固定
したN+型InAl1-xGaxAs層を成長させればよ
い。あるいはP+GaAsの上にI層としてAl1-xGa
xAsをxの値を1から連続的に変化させて、形成し、
このI層の上にxの値を固定したN+Ga1-xGaxAs
層を成長させればよい。
N+層のバンドギャップが広くなっている。又I層のバ
ンドギャップはN+層のバンドギャップからP+層のバン
ドギャップに連続的に変化させている。このようなバン
ド構造を形成するには、例えば、P+InGaAs上に
I層としてInAl1-xGaxAsをxの値を1から連続
的に変化させて成長させ、このI層の上にxの値を固定
したN+型InAl1-xGaxAs層を成長させればよ
い。あるいはP+GaAsの上にI層としてAl1-xGa
xAsをxの値を1から連続的に変化させて、形成し、
このI層の上にxの値を固定したN+Ga1-xGaxAs
層を成長させればよい。
こうして結晶成長は現在、分子線エピタキシャル(MB
E)技術や、金属有機気相成長法(MOSVD法)等によ
って容易に実現し得る。III−V族のドナー不純物には
通常Si、アクセプターにはBeが使用される。しかし
本発明は、こうした半導体材料の選択や、成長法、不純
物の種類で限定されるものではない。ここでN+領域の
電子とP+領域の正孔は強く縮退していて、フェルミレ
ベル4はそれぞれ、伝導帯5N及び価電子帯6Pの中に
ある。こうした強縮退の条件は十分に高ドープすれば実
現される。即ち高ドープによって、ドナー間、又はアク
セプタ間の平均距離が、夫々のボーア半径より小さくな
ると、これらの不純物レベルの波動関数が重なり合っ
て、不純物バンドを作る。この不純物バンドは波動関数
の重なりが大きくなると広がり、それぞれ伝導帯又は価
電子帯とのギャップが消失する。このような場合、半導
体は金属的な伝導を示し、フェルミレベルは伝導帯又は
価電子帯の中にあることになる。
E)技術や、金属有機気相成長法(MOSVD法)等によ
って容易に実現し得る。III−V族のドナー不純物には
通常Si、アクセプターにはBeが使用される。しかし
本発明は、こうした半導体材料の選択や、成長法、不純
物の種類で限定されるものではない。ここでN+領域の
電子とP+領域の正孔は強く縮退していて、フェルミレ
ベル4はそれぞれ、伝導帯5N及び価電子帯6Pの中に
ある。こうした強縮退の条件は十分に高ドープすれば実
現される。即ち高ドープによって、ドナー間、又はアク
セプタ間の平均距離が、夫々のボーア半径より小さくな
ると、これらの不純物レベルの波動関数が重なり合っ
て、不純物バンドを作る。この不純物バンドは波動関数
の重なりが大きくなると広がり、それぞれ伝導帯又は価
電子帯とのギャップが消失する。このような場合、半導
体は金属的な伝導を示し、フェルミレベルは伝導帯又は
価電子帯の中にあることになる。
ドナーが不純物バンドを作る濃度の目安としてはドナー
不純物間距離がボーア半径の2倍程度になる濃度でよ
い。この時の重なりのクーロン積分を計算するとドナー
の深さの大体0.17倍位になるので、バンドを作るに
は十分である。電子又は正孔の有効質量をm*半導体の
比誘導体をεとすると、ドナー又はアクセプタの有効半
径rは r=0.53×ε/m*Å となる。例えば半導体のε=13、電子の有効質量m*
=0.1とするとr=73Åとなる。故、直径d=14
6Åとなり、ドナー濃度ND=1/d3=3×1017cm
-3になる。正孔の有効質量m*=0.2とすると、アク
セプタの有効半径r=34Å、その時のアクセプタ濃度
3×1018cm-3を得る。m*が小さいと、rが大きく
なり、不純物バンドは低い濃度から形成される。
不純物間距離がボーア半径の2倍程度になる濃度でよ
い。この時の重なりのクーロン積分を計算するとドナー
の深さの大体0.17倍位になるので、バンドを作るに
は十分である。電子又は正孔の有効質量をm*半導体の
比誘導体をεとすると、ドナー又はアクセプタの有効半
径rは r=0.53×ε/m*Å となる。例えば半導体のε=13、電子の有効質量m*
=0.1とするとr=73Åとなる。故、直径d=14
6Åとなり、ドナー濃度ND=1/d3=3×1017cm
-3になる。正孔の有効質量m*=0.2とすると、アク
セプタの有効半径r=34Å、その時のアクセプタ濃度
3×1018cm-3を得る。m*が小さいと、rが大きく
なり、不純物バンドは低い濃度から形成される。
さて、このような条件で、フェルミレベル4とP+領域
の伝導帯5Pとの差を電子の閾値電圧VTと呼ぼう。こ
れは第1図(c)に示すように、バイアスVを印加した時
に、V>VTの時、電子がN+領域の伝導帯9NからP+
領域の伝導帯9Pに注入されることから名付けるもので
ある。
の伝導帯5Pとの差を電子の閾値電圧VTと呼ぼう。こ
れは第1図(c)に示すように、バイアスVを印加した時
に、V>VTの時、電子がN+領域の伝導帯9NからP+
領域の伝導帯9Pに注入されることから名付けるもので
ある。
但し、バイアスVはN側の擬フェルミ準位8Nと、P型
の擬フェルミ準位8Pの差である。VTは電子がN+層か
らP+層に注入される最小のバイアス電圧を意味する。
同様に第1図(b)でフェルミレベル4から、N領域の価
電子帯6Nとの差を、正孔の閾値電圧VT2と呼ぼう。こ
れは第1図(c)で、バイアスがV>VT2になった時、P+
領域の価電子帯10PからN+領域の価電子帯10Nに
正孔が注入される最小の電圧を意味する。この実施例で
はVT<VT2となっているので、VT<V<VT2の時に
は、N+からP+への電子の注入のみが起こる。この時の
電子の注入効率は1になっている。
の擬フェルミ準位8Pの差である。VTは電子がN+層か
らP+層に注入される最小のバイアス電圧を意味する。
同様に第1図(b)でフェルミレベル4から、N領域の価
電子帯6Nとの差を、正孔の閾値電圧VT2と呼ぼう。こ
れは第1図(c)で、バイアスがV>VT2になった時、P+
領域の価電子帯10PからN+領域の価電子帯10Nに
正孔が注入される最小の電圧を意味する。この実施例で
はVT<VT2となっているので、VT<V<VT2の時に
は、N+からP+への電子の注入のみが起こる。この時の
電子の注入効率は1になっている。
この時の電流密度Jと電圧Vとの関係を計算する。低温
で、キャリアが縮退している時には、電子の拡散係数D
は次式のように書ける。
で、キャリアが縮退している時には、電子の拡散係数D
は次式のように書ける。
但し、μは電子の移動度、qは電子の電荷、hはプラン
クの定数、mは伝導電子の有効質量、nは電子密度であ
る。注入された電子の電子密度nは次の拡散方程式に従
う。
クの定数、mは伝導電子の有効質量、nは電子密度であ
る。注入された電子の電子密度nは次の拡散方程式に従
う。
但し、τは注入された電子がP層1内で正孔と再結合し
て消滅する寿命である。この式はDが式(1)のようにn
に依存するので非線型方程式である。但しx座標の原点
を第1図(a)に示すI層3とP層1との界面7に取る。
今、バイアスがVの時、x=0における電子密度n(0)
は、次式で与えられる。
て消滅する寿命である。この式はDが式(1)のようにn
に依存するので非線型方程式である。但しx座標の原点
を第1図(a)に示すI層3とP層1との界面7に取る。
今、バイアスがVの時、x=0における電子密度n(0)
は、次式で与えられる。
この式は、絶対0度では正確な式であるが、有限温度T
でもkT≪q(V−VT)であれば正しい。但しkはボル
ツマン定数。x=∝で、n=0、dn/dx=0とし、
これと式(3)を境界条件として、式(2)を解くと、電流密
度Jの式が基まる。
でもkT≪q(V−VT)であれば正しい。但しkはボル
ツマン定数。x=∝で、n=0、dn/dx=0とし、
これと式(3)を境界条件として、式(2)を解くと、電流密
度Jの式が基まる。
この電流式ではV≦VTの時、J=0であるが、V>VT
で電圧とともにJは急激に立ち上がる式である。その物
理的理由は、電子が低温で縮退しているために、フェル
ミレベルの近くで、電子の分布関数がシャープに立ち上
がること、量子力学的状態密度が大きいことによる。
で電圧とともにJは急激に立ち上がる式である。その物
理的理由は、電子が低温で縮退しているために、フェル
ミレベルの近くで、電子の分布関数がシャープに立ち上
がること、量子力学的状態密度が大きいことによる。
ここで、式(4)の数値例を示す。
q=1.6×10-19C,μ=1000cm2/v・se
c,τ=10-9sec, m=0.1×9.1×10-28g, を代入すると、次式を得る。
c,τ=10-9sec, m=0.1×9.1×10-28g, を代入すると、次式を得る。
J=1.15×107(V−VT)2 A/cm2 これにより、例えばJ=1×103〜1×105A/cm2
を得るためにはV−VT=9.3mVというきわめて小
さなバイアスで良い。即ちJはVの関数として非常にシ
ャープに立ち上がる関数となっている。
を得るためにはV−VT=9.3mVというきわめて小
さなバイアスで良い。即ちJはVの関数として非常にシ
ャープに立ち上がる関数となっている。
このように第1図で示した実施例では、電流が、電圧の
急激な増加関数となり、この性質を種々のデバイスに利
用出来る。
急激な増加関数となり、この性質を種々のデバイスに利
用出来る。
次に、第1図のP+領域1のバンドギャップが界面7か
らはなれるにつれて小さくなっている場合を考えよう。
簡単のために、バンドギャップEg(x)が、次にように
書ける場合を考える。
らはなれるにつれて小さくなっている場合を考えよう。
簡単のために、バンドギャップEg(x)が、次にように
書ける場合を考える。
Eg(x)=Eg(0)−Ex (5) (5)式でxの原点を第1図中の界面7にとり、P+領域1
へ向かう方向がxで正である。
へ向かう方向がxで正である。
x>Eg(0)/E≡x1で、Eg(x)<0になるが、以下
の話では、このことは関係してこない。現実には、x2
<x1を満足するx2に対して、x>x2では、一様なバ
ンドギャップとするか、金属電極に結合していると考え
ることにする。さて、今このバンドギャップ勾配が十分
に急で、このバンドギャップ勾配による電界加速が、拡
散電流よりも支配的な場合を考えよう。この場合電子密
度の輸送方程式は次式のように書ける。
の話では、このことは関係してこない。現実には、x2
<x1を満足するx2に対して、x>x2では、一様なバ
ンドギャップとするか、金属電極に結合していると考え
ることにする。さて、今このバンドギャップ勾配が十分
に急で、このバンドギャップ勾配による電界加速が、拡
散電流よりも支配的な場合を考えよう。この場合電子密
度の輸送方程式は次式のように書ける。
この一階の微分方程式を式(3)の境界条件で解くと を得る。但しLB=qμEτである。電流の式は のようになる。この式でもやはり、V<VTJ=0とな
り、V>VTで電圧の関数としてJが急激に立上る式と
なる。その理由は式(4)で述べたのと同じである。
り、V>VTで電圧の関数としてJが急激に立上る式と
なる。その理由は式(4)で述べたのと同じである。
式(8)の数値例を示す。
q=1.6×10-19C,μ=1000cm2/v・se
c,E=0.1V/(100×10-8cm)の時には、次式
を得ます。
c,E=0.1V/(100×10-8cm)の時には、次式
を得ます。
J=2.3×108(V−VT) A/cm2 この式でJ=103〜105A/cm2を得るにはV−VT
=0.26〜5.58mVというきわめて小さなバイア
スを与えらればよい。バンドギャップ勾配がある場合の
式(8)の方が、一般には拡散電流の式(4)よりも大きな電
流が流れる。
=0.26〜5.58mVというきわめて小さなバイア
スを与えらればよい。バンドギャップ勾配がある場合の
式(8)の方が、一般には拡散電流の式(4)よりも大きな電
流が流れる。
次に、式(4)と(8)で、EF<V−VT<VT2の場合を定性
的に述べる。但し、EFは第1図(b)示すようにN+層2
の電子の伝導帯の底5Nからのフェルミレベル4までの
深さである。これは、バイアスを印加しても変らず、第
1図(c)では、N層の伝導帯の底9Nから電子の擬フェ
ルミ準位8Nまでの深さに等しい。この時は第1図(c)
で、N+領域2とI領域3における擬フェルミレベル8
N,8Iと伝導帯の底9Nが右下がりの傾きを持つよう
になる。この時はN+領域に電圧降下が生じていること
を意味しており、接合に直列の抵抗成分がつけ加わった
ことになる。この時、外部電圧Vと電流密度Jとの関係
は式(4)(8)より電圧降下分を補正した関係になる。
的に述べる。但し、EFは第1図(b)示すようにN+層2
の電子の伝導帯の底5Nからのフェルミレベル4までの
深さである。これは、バイアスを印加しても変らず、第
1図(c)では、N層の伝導帯の底9Nから電子の擬フェ
ルミ準位8Nまでの深さに等しい。この時は第1図(c)
で、N+領域2とI領域3における擬フェルミレベル8
N,8Iと伝導帯の底9Nが右下がりの傾きを持つよう
になる。この時はN+領域に電圧降下が生じていること
を意味しており、接合に直列の抵抗成分がつけ加わった
ことになる。この時、外部電圧Vと電流密度Jとの関係
は式(4)(8)より電圧降下分を補正した関係になる。
この時は、V−VTのかわりにV−VT−VR(J)を置き換
えた式になる。但し、VR(J)は電流密度Jに対する電圧
降下である。大雑把には次式で与えられる。
えた式になる。但し、VR(J)は電流密度Jに対する電圧
降下である。大雑把には次式で与えられる。
VR(J)=(N+層の厚さ)×J/(N+層の比伝導度) 更に、V>VT2の時には、更にP+からN+への正孔の注
入が始まり、接合を流れる電流はこの両方の注入電流を
加えたものになる。従って、この領域に入るとJ−V特
性は多少ゆるやかな傾きを持ち始める。
入が始まり、接合を流れる電流はこの両方の注入電流を
加えたものになる。従って、この領域に入るとJ−V特
性は多少ゆるやかな傾きを持ち始める。
次にP+半導体1とN+半導体2とI層3のバンドギャッ
プがすべて等しいホモ接合の場合を考える。この時は、
P+からN+に、又はN+からP+への小数キャリア注入が
同時におこる場合を考えなければならない。しかし、お
の場合もPとNのドーピング濃度に差をつけることによ
ってしき値電圧VTとVT2を決めることが出来、例えば
VT2>VTであれば同じ議論が成立する。又、PとNの
ドーピング濃度が同じでVT=VT2であれば、同じ閾値
を持った電流電圧特性を示し、やはり、シャープな立上
りの電流電圧特性を得る。
プがすべて等しいホモ接合の場合を考える。この時は、
P+からN+に、又はN+からP+への小数キャリア注入が
同時におこる場合を考えなければならない。しかし、お
の場合もPとNのドーピング濃度に差をつけることによ
ってしき値電圧VTとVT2を決めることが出来、例えば
VT2>VTであれば同じ議論が成立する。又、PとNの
ドーピング濃度が同じでVT=VT2であれば、同じ閾値
を持った電流電圧特性を示し、やはり、シャープな立上
りの電流電圧特性を得る。
第2図はこの発明の第2の実施例である。第2図(a)に
構造を示す。高濃度のN+層2−1、高濃度のP+2−2
が低濃度不純物層I22−3を挟む。第2図(b)に熱平衡
状態におけるバンド図を示す。この場合は第1の実施例
と違って価電子帯にオフセットがある場合である。N,
I,P領域の伝導帯はそれぞれ、2−5N,2−5I,2
−5Pである。またそれぞれの価電子帯は、2−6N,
2−6I,2−6Pである。又フェルミレベルは2−4
である。このバンド構造を第1の実施例における第1図
(b)との違いは、N+I2層とI2−P+層界面に価電子に
おけるバンドオフセットΔEv1,ΔEv2が存在する点で
ある。この時、電子の閾値電圧VTはフェルミ準位2−
4と、P+層の伝導帯2−5Pとの差として定義され
る。一方、ホールの閾値電圧V′T2はフェルミ準位とI
2層の価電子帯のエネルギーの一番低い値、即ち、N+層
とI2界面における価電子帯のエネルギーとの差として
定義される。
構造を示す。高濃度のN+層2−1、高濃度のP+2−2
が低濃度不純物層I22−3を挟む。第2図(b)に熱平衡
状態におけるバンド図を示す。この場合は第1の実施例
と違って価電子帯にオフセットがある場合である。N,
I,P領域の伝導帯はそれぞれ、2−5N,2−5I,2
−5Pである。またそれぞれの価電子帯は、2−6N,
2−6I,2−6Pである。又フェルミレベルは2−4
である。このバンド構造を第1の実施例における第1図
(b)との違いは、N+I2層とI2−P+層界面に価電子に
おけるバンドオフセットΔEv1,ΔEv2が存在する点で
ある。この時、電子の閾値電圧VTはフェルミ準位2−
4と、P+層の伝導帯2−5Pとの差として定義され
る。一方、ホールの閾値電圧V′T2はフェルミ準位とI
2層の価電子帯のエネルギーの一番低い値、即ち、N+層
とI2界面における価電子帯のエネルギーとの差として
定義される。
さて、VT<V′T2として、バイアス電圧Vを印加した
時の電流と電圧の関係を考えよう。この時のバンド図を
第2図(c)示す。バイアス電圧はP領域の擬フェルミ準
位2−8PとN領域の擬フェルミ準位2−8Nとの差で
ある。図から分かるように、VT<V<V′T2の時は、
N+からP+への電子の注入だけが起こる。つまり電子
は、I2層の伝導帯のポテンシャルの山を越えることが
出来るが、ホールは、I2層の価電子帯の山を越えるこ
とが出来ないからである。
時の電流と電圧の関係を考えよう。この時のバンド図を
第2図(c)示す。バイアス電圧はP領域の擬フェルミ準
位2−8PとN領域の擬フェルミ準位2−8Nとの差で
ある。図から分かるように、VT<V<V′T2の時は、
N+からP+への電子の注入だけが起こる。つまり電子
は、I2層の伝導帯のポテンシャルの山を越えることが
出来るが、ホールは、I2層の価電子帯の山を越えるこ
とが出来ないからである。
さて、N+からP+に注入された電子の電流の式は実施例
1の場合と同じになる。P+層が一様なバンドキャップ
の時は、(4)式のようになる。又、P+層のバンドキャッ
プ式(5)のような勾配を持っている時は、電流の式は式
(8)のようになる。これらはいずれも、電圧の関数とし
て鋭く立上がる。
1の場合と同じになる。P+層が一様なバンドキャップ
の時は、(4)式のようになる。又、P+層のバンドキャッ
プ式(5)のような勾配を持っている時は、電流の式は式
(8)のようになる。これらはいずれも、電圧の関数とし
て鋭く立上がる。
又、ホールの注入の価電子帯におけるバリヤーとして
は、P+I2界面における価電子帯のエネルギーが作用す
る場合も効果は同様である。このような場合としては、
ΔEV2がΔEv1に比べて大きい時に起こり得る。第3図
はこの発明の第3の実施例を示す図である。第3図(a)
に構造を示す。高濃度のN+層3−1、高濃度のP+3−
2に、低濃度不純物層I23−3を挟む。第3図(b)に熱
平衡状態におけるバンド図を示す。この場合は第2の実
施例を更に一般化した場合である。N,I,P,領域の伝
導帯はそれぞれ、3−5N,3−5I,3−5Pである。
またそれぞれの価電子帯は、3−6N,3−6I,3−6
Pである。又フェルミレベル3−4である。このバンド
構造と第2の実施例における第2図(b)との違いは、更
にN+I2層とI2層とI2−P+層界面の伝導帯、価電子
帯それぞれにバンドオフセットΔEc1,ΔEc2,ΔEv1,
ΔEv2が存在する点である。又、この場合の電子の閾値
電圧V′Tは、フェルミ準位3−4と、I2−P+界面に
おけるI2層の伝導帯のトップとの差として定義されて
いる。ホールの閾値電圧V′T2は実施例2と同じであ
る。
は、P+I2界面における価電子帯のエネルギーが作用す
る場合も効果は同様である。このような場合としては、
ΔEV2がΔEv1に比べて大きい時に起こり得る。第3図
はこの発明の第3の実施例を示す図である。第3図(a)
に構造を示す。高濃度のN+層3−1、高濃度のP+3−
2に、低濃度不純物層I23−3を挟む。第3図(b)に熱
平衡状態におけるバンド図を示す。この場合は第2の実
施例を更に一般化した場合である。N,I,P,領域の伝
導帯はそれぞれ、3−5N,3−5I,3−5Pである。
またそれぞれの価電子帯は、3−6N,3−6I,3−6
Pである。又フェルミレベル3−4である。このバンド
構造と第2の実施例における第2図(b)との違いは、更
にN+I2層とI2層とI2−P+層界面の伝導帯、価電子
帯それぞれにバンドオフセットΔEc1,ΔEc2,ΔEv1,
ΔEv2が存在する点である。又、この場合の電子の閾値
電圧V′Tは、フェルミ準位3−4と、I2−P+界面に
おけるI2層の伝導帯のトップとの差として定義されて
いる。ホールの閾値電圧V′T2は実施例2と同じであ
る。
さて、V′T<V′T2として、バイアス電圧Vを印加し
た時の電流と電圧の関係を考えよう。この時のバンド図
を第3図(c)に示す。バイアス電圧は、P領域の擬フェ
ルミ準位3−8PとN領域の擬フェルミ準位3−8Nと
の差である。図から分かるように、V′T<VT<V′T2
の時は、N+からP+への電子の注入だけが起こる。つま
り電子は、I2層の伝導帯のポテンシャルの山を越える
ことが出来るが、ホールは、I2層の価電子帯の山を越
えることが出来ないからである。
た時の電流と電圧の関係を考えよう。この時のバンド図
を第3図(c)に示す。バイアス電圧は、P領域の擬フェ
ルミ準位3−8PとN領域の擬フェルミ準位3−8Nと
の差である。図から分かるように、V′T<VT<V′T2
の時は、N+からP+への電子の注入だけが起こる。つま
り電子は、I2層の伝導帯のポテンシャルの山を越える
ことが出来るが、ホールは、I2層の価電子帯の山を越
えることが出来ないからである。
さて、この実施例3で、電子の注入だけが起こる時、伝
導帯のバンドオフセットΔEc1,ΔEc2の値によって様
々のケースが起こり得る。ここで第3図(b)でN層の電
子の伝導帯3−5Nからフェルミレベル3−4までの深
さEFとこれらのオフセットの関係が重要になる。今は
EF<ΔEc1の場合を考えている。ΔEc2=0の時は、
電流電圧特性は、P+層のバンドギャップが均一な場合
もバンドギャップに勾配がある場合も同様である。但
し、閾値電圧としてはV′Tを用いる。ΔEc2≪EFの時
にも基本的には状況は変わらない。電流はV=V′Tで
鋭く立上がる。ΔEc2が大きくなった時には注入された
電子の輸送方程式を解き、電流の式を解くのは複雑な問
題となるが、定性的には以下のように考えられる。第3
図(c)のように、V−V′T>0の時には、注入される電
子の密度は(3)式でVTのかわりにV′Tと置いたものに
なる。ΔEc2=0の時との違いは、この注入された電子
が、P+領域の伝導帯3−9Pに入ると、ΔEc2の運動
エネルギーを余分に持つことになる。このため電子は熱
平衡からずれたホットエレクトロンになる。0<V−
V′TEF≪ΔEc2を考えると、この時の電子の運動エ
ネルギーは、電子のフェルミエネルギーより大きい。従
って、電子は非縮退状態にある。P+が均一なバンドギ
ャップの場合は、電子に働く電界は存在しないので拡散
電流が流れる。この時の拡散係数はアインシュタインの
関係により電子温度に比例すると考えられ、(1)式のよ
うに電子密度には依存しない。従って拡散方程式(2)は
電子密度nについて線型の方程式である。
導帯のバンドオフセットΔEc1,ΔEc2の値によって様
々のケースが起こり得る。ここで第3図(b)でN層の電
子の伝導帯3−5Nからフェルミレベル3−4までの深
さEFとこれらのオフセットの関係が重要になる。今は
EF<ΔEc1の場合を考えている。ΔEc2=0の時は、
電流電圧特性は、P+層のバンドギャップが均一な場合
もバンドギャップに勾配がある場合も同様である。但
し、閾値電圧としてはV′Tを用いる。ΔEc2≪EFの時
にも基本的には状況は変わらない。電流はV=V′Tで
鋭く立上がる。ΔEc2が大きくなった時には注入された
電子の輸送方程式を解き、電流の式を解くのは複雑な問
題となるが、定性的には以下のように考えられる。第3
図(c)のように、V−V′T>0の時には、注入される電
子の密度は(3)式でVTのかわりにV′Tと置いたものに
なる。ΔEc2=0の時との違いは、この注入された電子
が、P+領域の伝導帯3−9Pに入ると、ΔEc2の運動
エネルギーを余分に持つことになる。このため電子は熱
平衡からずれたホットエレクトロンになる。0<V−
V′TEF≪ΔEc2を考えると、この時の電子の運動エ
ネルギーは、電子のフェルミエネルギーより大きい。従
って、電子は非縮退状態にある。P+が均一なバンドギ
ャップの場合は、電子に働く電界は存在しないので拡散
電流が流れる。この時の拡散係数はアインシュタインの
関係により電子温度に比例すると考えられ、(1)式のよ
うに電子密度には依存しない。従って拡散方程式(2)は
電子密度nについて線型の方程式である。
但し、拡散係数は場所によって変化しても良い。x=0
における境界条件は、(3)式であるから、電流の表式
は、 J∝n(0) ∝(V−V′T)2/3 と書ける。この式は依然としてVの関数としてV′Tで
鋭く立上がる関数である。
における境界条件は、(3)式であるから、電流の表式
は、 J∝n(0) ∝(V−V′T)2/3 と書ける。この式は依然としてVの関数としてV′Tで
鋭く立上がる関数である。
次にEF<ΔEc1の時は、次のようにする。この時は、
N+とI2層との間に高ドープのN++層を挟み、局所的に
EFを深くして、N++層とI2の界面では電子の擬フェル
ミレベルがI2層の伝導帯より上に来るようにする。
N+とI2層との間に高ドープのN++層を挟み、局所的に
EFを深くして、N++層とI2の界面では電子の擬フェル
ミレベルがI2層の伝導帯より上に来るようにする。
尚、実施例1,3ではN+バンドギャップがP+のバンド
ギャップよりも広く描いているが、必ずしもその必要は
なく、これらは等しくても逆でもよい。
ギャップよりも広く描いているが、必ずしもその必要は
なく、これらは等しくても逆でもよい。
第4図は本発明の第4の実施例である。第4図(a)に構
造を示す。高不純物濃度のP+層4−1とN+層4−4の
間に低不純物のP−層4−2とN-層4−3をはさんで
ある。第4図(b)に熱平衡でのバンド構造を示す。4−
5はフェルミレベルである。P+,P-,N-,P+ 層の伝導
帯を夫々4−6P+,4−6P-,4−6N-,4−6N+と
する。同じく価電子帯を夫々、4−7P+,4−7P-,4
−7N-,4−7N+で示してある。さて、このN-,P-層
の存在によってN+,P+間にトンネル電流は流れない。
N+,P+のドーピングレベルやN+層バンドギャップの巾
によって、N-,P-がなくてもトンネル電流が流れなけ
れば、N-,P-層はなくてもよい。このような構造で
も、先に述べたように、電流がある閾値電圧を境にし
て、電圧の関数として鋭く立上がる。但し閾値電圧VT
としては、フェルミレベル4−5とP+層の伝導帯4−
6P+との差と定義する。但し場合によっては、N-層の
P-層との界面における伝導帯4−8が、バイアス電圧
VがV=VTの時に、電子のバリヤーとして働く場合も
あり得る。しかしこの場合も、VTに適当な補正を加え
れば話は同じである。又N-,P-層はI層(ノンドープ
層)でもよい。
造を示す。高不純物濃度のP+層4−1とN+層4−4の
間に低不純物のP−層4−2とN-層4−3をはさんで
ある。第4図(b)に熱平衡でのバンド構造を示す。4−
5はフェルミレベルである。P+,P-,N-,P+ 層の伝導
帯を夫々4−6P+,4−6P-,4−6N-,4−6N+と
する。同じく価電子帯を夫々、4−7P+,4−7P-,4
−7N-,4−7N+で示してある。さて、このN-,P-層
の存在によってN+,P+間にトンネル電流は流れない。
N+,P+のドーピングレベルやN+層バンドギャップの巾
によって、N-,P-がなくてもトンネル電流が流れなけ
れば、N-,P-層はなくてもよい。このような構造で
も、先に述べたように、電流がある閾値電圧を境にし
て、電圧の関数として鋭く立上がる。但し閾値電圧VT
としては、フェルミレベル4−5とP+層の伝導帯4−
6P+との差と定義する。但し場合によっては、N-層の
P-層との界面における伝導帯4−8が、バイアス電圧
VがV=VTの時に、電子のバリヤーとして働く場合も
あり得る。しかしこの場合も、VTに適当な補正を加え
れば話は同じである。又N-,P-層はI層(ノンドープ
層)でもよい。
以上述べた全てのPN接合を用いて、接合トランジスタ
を作ることが出来る。次にこれを説明する。
を作ることが出来る。次にこれを説明する。
第5図は本願第2の発明の実施例である。第5図(a)は
半絶縁性のInP基板5−1の上に5×1018cm-3の
ドナー(Si)をドープした厚さ5000ÅのInGaA
s層のコレクター層5−1′、5×1016cm-3のドナ
ー(Si)をドープした厚さ5000ÅのInGaAsの
コレクター層5−1”、1×1019cm-3のアクセプタ
(Be)をドープした厚さ500〜2000Åのベース層
5−2、その上にバンドギャップを連続的に変えたエミ
ッタ層5−3′、5−3、その上に2×1019cm-3の
ドナー(Si)をドープしたInAlAsのエミッタ5−
4を形成したヘテロ接合バイポーラトランジスタの断面
図である。InP基板5−1上の層は気相エピタキシャ
ル成長法又は分子線エピタキシャル成長法によって形成
出来る。第5図(b)にバンド図を示す。InP基板と格
子定数が一致するためにはIII族の元素におけるInの
割合を一定値(x=0.52)に保っておけばよい。III
族元素の成分の割合の中でGaとAlの割合を変えて行
くと、InPに格子定数を一定させたバンドキャップを
InAlAsの1.45eVからInGaAsの0.7
5eVまで連続的に変えることが出来る。本実施例では
ベース層5−2でエミッタ側をInx(Ga0.85A
l0.15)1-xAs、コレクター側をInGaAsとして、
GaとAlの組成比を連続的に変えバンドキャップを
0.85eVから0.75eVまで変えてある。又エミ
ッターのグレーデッドギャップ層5−3,5−3′では
ベースとの界面までのGaとAlの組成比をInx(Ga
0.85Al0.15)1-xAsからInAlAsまで変えて、バ
ントギャップを0.85eVから1.45eVまで連続
的に変えてある。このエミッタグレーデッドギャップ層
では、2×10-19cm-3のドナーをドープした層5−
3とベース5−2との間にノンドープの薄い層5−3′
を挟んでいる。この厚さは、エミッタベースを低いバイ
アス電圧で順方向バイアスした時にトンネル電流が流れ
ない厚さであればよく、100Åもあれば十分である。
もう一つの考慮すべき条件として、エミッタベース間の
キャパシタンスを下げるために厚い方がよいが、順方向
の抵抗が増えてはいけない。従って大体500〜50Å
の間が適当である。又この層はこの実施例ではノンドー
プであるが、1016cm-3以下の低不純物濃度のn型又
はp型でも良い。
半絶縁性のInP基板5−1の上に5×1018cm-3の
ドナー(Si)をドープした厚さ5000ÅのInGaA
s層のコレクター層5−1′、5×1016cm-3のドナ
ー(Si)をドープした厚さ5000ÅのInGaAsの
コレクター層5−1”、1×1019cm-3のアクセプタ
(Be)をドープした厚さ500〜2000Åのベース層
5−2、その上にバンドギャップを連続的に変えたエミ
ッタ層5−3′、5−3、その上に2×1019cm-3の
ドナー(Si)をドープしたInAlAsのエミッタ5−
4を形成したヘテロ接合バイポーラトランジスタの断面
図である。InP基板5−1上の層は気相エピタキシャ
ル成長法又は分子線エピタキシャル成長法によって形成
出来る。第5図(b)にバンド図を示す。InP基板と格
子定数が一致するためにはIII族の元素におけるInの
割合を一定値(x=0.52)に保っておけばよい。III
族元素の成分の割合の中でGaとAlの割合を変えて行
くと、InPに格子定数を一定させたバンドキャップを
InAlAsの1.45eVからInGaAsの0.7
5eVまで連続的に変えることが出来る。本実施例では
ベース層5−2でエミッタ側をInx(Ga0.85A
l0.15)1-xAs、コレクター側をInGaAsとして、
GaとAlの組成比を連続的に変えバンドキャップを
0.85eVから0.75eVまで変えてある。又エミ
ッターのグレーデッドギャップ層5−3,5−3′では
ベースとの界面までのGaとAlの組成比をInx(Ga
0.85Al0.15)1-xAsからInAlAsまで変えて、バ
ントギャップを0.85eVから1.45eVまで連続
的に変えてある。このエミッタグレーデッドギャップ層
では、2×10-19cm-3のドナーをドープした層5−
3とベース5−2との間にノンドープの薄い層5−3′
を挟んでいる。この厚さは、エミッタベースを低いバイ
アス電圧で順方向バイアスした時にトンネル電流が流れ
ない厚さであればよく、100Åもあれば十分である。
もう一つの考慮すべき条件として、エミッタベース間の
キャパシタンスを下げるために厚い方がよいが、順方向
の抵抗が増えてはいけない。従って大体500〜50Å
の間が適当である。又この層はこの実施例ではノンドー
プであるが、1016cm-3以下の低不純物濃度のn型又
はp型でも良い。
さて、このトランジスタ構造での、エミッタベース間の
順方向電流Jとエミッタ接地の電流利得hFEは で与えられる。但し、ΔEgはエミッタベース接合での
バンドギャップからベースクレクタ間のバンドギャップ
を差引いたバンドギャップ差、WBはベース幅である。
m=0.045×9.1×10-29g、μ=1000c
m2/V・sec、Wb=500Å、ΔEg=0.1eVと
するとJ=1.4×107(V−VT)3/2A/cm2を得
る。この式で、J=103〜105A/cm2を得るにはV
−VT=1〜21.5mVをとればよい。この実施例で
は動作温度は4.2k以下の極低温のであるがエミッタ
とベースのドーピング濃度をより高くすれば77k程度
でも動作する。本願の第2の発明の第2の実施例とし
て、第5図のベース領域5−2がInGaAsで一様な
バンドギャップ0.75eVであるヘテロバイポーラト
ランジスタを考える。この時はエミッタグレーデッドギ
ャップ層5−3′,5−3で組成をInGaAsからI
nAlAsまで連続的にGaとAlの組成比を変えて、
バンドギャップを0.75eVから1.45eVまで変
える。又エミッタを例えば、Inx(Ga0.5Al0.5)1-x
Asとして、1eVにしてもよく、この時はグレーデッ
ド層のバッドギャップは0.75から1eVで良い。さ
て、この時はベース電流は拡散電流が支配的になり、ベ
ースエミッタの順方向電流密度Jと電流利得hFEは次式
のように書ける。
順方向電流Jとエミッタ接地の電流利得hFEは で与えられる。但し、ΔEgはエミッタベース接合での
バンドギャップからベースクレクタ間のバンドギャップ
を差引いたバンドギャップ差、WBはベース幅である。
m=0.045×9.1×10-29g、μ=1000c
m2/V・sec、Wb=500Å、ΔEg=0.1eVと
するとJ=1.4×107(V−VT)3/2A/cm2を得
る。この式で、J=103〜105A/cm2を得るにはV
−VT=1〜21.5mVをとればよい。この実施例で
は動作温度は4.2k以下の極低温のであるがエミッタ
とベースのドーピング濃度をより高くすれば77k程度
でも動作する。本願の第2の発明の第2の実施例とし
て、第5図のベース領域5−2がInGaAsで一様な
バンドギャップ0.75eVであるヘテロバイポーラト
ランジスタを考える。この時はエミッタグレーデッドギ
ャップ層5−3′,5−3で組成をInGaAsからI
nAlAsまで連続的にGaとAlの組成比を変えて、
バンドギャップを0.75eVから1.45eVまで変
える。又エミッタを例えば、Inx(Ga0.5Al0.5)1-x
Asとして、1eVにしてもよく、この時はグレーデッ
ド層のバッドギャップは0.75から1eVで良い。さ
て、この時はベース電流は拡散電流が支配的になり、ベ
ースエミッタの順方向電流密度Jと電流利得hFEは次式
のように書ける。
第1の実施例と同じ数値を用いると、次式を得る。
J=3.2×108(V−VT) この式でJ=103〜105A/cm2であるためにはV−
VT=8〜171mVであれば良い。以上から分かるよ
うに高い電流密度レベルを得るのに小さいバイアスを印
加すれば良いので、従来の素子に比べて非常に小さい論
理振幅のトランジスタが実現できる。この実施例では動
作温度は4.2k以下の極低温であるが、エミッタベー
スのドーピング濃度をより高くすれば77k程度でも動
作する。
VT=8〜171mVであれば良い。以上から分かるよ
うに高い電流密度レベルを得るのに小さいバイアスを印
加すれば良いので、従来の素子に比べて非常に小さい論
理振幅のトランジスタが実現できる。この実施例では動
作温度は4.2k以下の極低温であるが、エミッタベー
スのドーピング濃度をより高くすれば77k程度でも動
作する。
次に本願第2の発明の第3の実施例として、第1の実施
例でベース幅を挟くした場合も考える。ベース幅として
は注入された電子の平均自由工程eよりも薄い幅である
とする。ベースの半導体における電子の易動度をμと
し、バンドギャップ勾配の電界F=ΔEg/gWBとし、電
子の緩和時間をτとすると、平均自由工程eは 但し、vは電子のドリフト速度、τは衝突緩和時間であ
る。従って、μが大きく、Fが大きければ自由工程を大
きくすることが出来る。ベース幅がこのeより小さけれ
ば、エミッタから注入された電子は、散乱されることな
くコレクターに到達する。この条件は上の式でe=WB
とおき、WBについて解くと次式を得る。
例でベース幅を挟くした場合も考える。ベース幅として
は注入された電子の平均自由工程eよりも薄い幅である
とする。ベースの半導体における電子の易動度をμと
し、バンドギャップ勾配の電界F=ΔEg/gWBとし、電
子の緩和時間をτとすると、平均自由工程eは 但し、vは電子のドリフト速度、τは衝突緩和時間であ
る。従って、μが大きく、Fが大きければ自由工程を大
きくすることが出来る。ベース幅がこのeより小さけれ
ば、エミッタから注入された電子は、散乱されることな
くコレクターに到達する。この条件は上の式でe=WB
とおき、WBについて解くと次式を得る。
この式でμ=1000cm2/V・sec m=0.1×
9.1×10-28g,q=1.6×10-19C ΔEg=
0.1eVとおくと WB=238Å を得る。
9.1×10-28g,q=1.6×10-19C ΔEg=
0.1eVとおくと WB=238Å を得る。
従ってこの実施例のようなトランジスタの構造では、ベ
ース幅を238Å以下にすれば、注入された電子はベー
ス領域では散乱されないでコレクターに達する。
ース幅を238Å以下にすれば、注入された電子はベー
ス領域では散乱されないでコレクターに達する。
こうした条件下ではエミッタベース間の電流はエミッタ
にある縮退した電子ガスが電子のないベース中に放出さ
れる時の電流を計算すれば良い。こうして計算した電流
密度Jとエミッタベース間のバイアス電圧Vの関係は次
式で与えられる。
にある縮退した電子ガスが電子のないベース中に放出さ
れる時の電流を計算すれば良い。こうして計算した電流
密度Jとエミッタベース間のバイアス電圧Vの関係は次
式で与えられる。
但し、VTは第1の実施例で定義した閾値電圧である。
今、m=0.1×9.1×10-28g,h=1.05×1
0-27erg・sec,q=1.6×10-19Cを代入する
と、次式を得る。
今、m=0.1×9.1×10-28g,h=1.05×1
0-27erg・sec,q=1.6×10-19Cを代入する
と、次式を得る。
J=7.9×108(V−VT)2 A/cm2 JはやはりVの急速に立上がる関数である。例えばJ=
103〜105A/cm2を得るのにV−VT=1.1mV
〜11mVであれば良い。つまりこのトランジスタは非
常に小さい論理振幅で動作する。しかも、ベースで電子
が散乱されないのでしゃ断周波数が非常に高い。
103〜105A/cm2を得るのにV−VT=1.1mV
〜11mVであれば良い。つまりこのトランジスタは非
常に小さい論理振幅で動作する。しかも、ベースで電子
が散乱されないのでしゃ断周波数が非常に高い。
第1,第3の実施例ベース幅によって電子がベース中で
何回も散乱される場合と全然散乱をされない場合を示し
ている。しかし、ベース中で数回散乱されるような場合
が考えられる。いづれの場合でもJはVの急速に立上が
る関数であることに変りはない。
何回も散乱される場合と全然散乱をされない場合を示し
ている。しかし、ベース中で数回散乱されるような場合
が考えられる。いづれの場合でもJはVの急速に立上が
る関数であることに変りはない。
これは本発明で提案したエミッタの構造によるもので、
このように第1と第3の実施例の中間的な場合にも本発
明は有効なものである。
このように第1と第3の実施例の中間的な場合にも本発
明は有効なものである。
又第2の発明の第1,第2の発明においてエミッタとベ
ースの接合の構造に関して第1の発明の第2,第3,第4
の実施例のようなPN接合を用いた場合も本発明に含ま
れる。
ースの接合の構造に関して第1の発明の第2,第3,第4
の実施例のようなPN接合を用いた場合も本発明に含ま
れる。
(発明の効果) 本発明の接合を用いると、非常に小さい電圧振幅で接合
をオンオフさせることが出来る。また、これらの接合を
トランジスタに用いると論理振幅を非常に小さくするこ
とができ、高速・高集積のバイポーラLSIが実現でき
る。
をオンオフさせることが出来る。また、これらの接合を
トランジスタに用いると論理振幅を非常に小さくするこ
とができ、高速・高集積のバイポーラLSIが実現でき
る。
第1図(a)(b)(c)は夫々薄いグレーディング層をはさむ
縮退したP+N+接合の断面図、熱平衡におけるバンド
図、バイアス印加時におけるバンド図である。 第2図(a)(b)(c)はP+N+接合にはさまれた薄い層がワ
イドギャップであり且つ、伝導帯がなめらかに、下がっ
た場合の同様の図である。 第3図(a)(b)(c)は、第2図と同様の図で、違いは、伝
導帯にもバンドオフセットがある場合の図である。 第4図(a)(b)はN+とP+にはさまれた層が、N-,P-又
は1層である場合の断面図とバンド図である。 第5図(a)(b)はそれぞれ本願第2の発明の実施例を示す
断面図およびバンド図である。
縮退したP+N+接合の断面図、熱平衡におけるバンド
図、バイアス印加時におけるバンド図である。 第2図(a)(b)(c)はP+N+接合にはさまれた薄い層がワ
イドギャップであり且つ、伝導帯がなめらかに、下がっ
た場合の同様の図である。 第3図(a)(b)(c)は、第2図と同様の図で、違いは、伝
導帯にもバンドオフセットがある場合の図である。 第4図(a)(b)はN+とP+にはさまれた層が、N-,P-又
は1層である場合の断面図とバンド図である。 第5図(a)(b)はそれぞれ本願第2の発明の実施例を示す
断面図およびバンド図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 29/91
Claims (6)
- 【請求項1】PN接合において、P領域とN領域の半導
体の両方が強く縮退し、PN接合にトンネル電流が流れ
ない程度の厚さの不純物を含まないかあるいは低不純物
濃度の領域をP領域とN領域の間に有し強く縮退した領
域のキャリアがポテンシャルバリヤをこえて注入される
ことを特徴とする半導体装置。 - 【請求項2】P型領域とN型領域の間の一方のバンドギ
ャップが他方より広い特許請求の範囲第1項記載の半導
体装置。 - 【請求項3】PN接合の間にP型、N型半導体のいずれ
よりもバンドギャップの広い半導体をはさみ、且つ伝導
帯又は価電子帯のいずれかのバンド端がなめらかにつな
がっているかそれに近い条件である特許請求の範囲第1
項または第2項記載の半導体装置。 - 【請求項4】P領域とN領域の半導体の両方が強く縮退
し、PN接合にトンネル電流が流れない程度の厚さでし
かも不純物を含まないかあるいは低不純物濃度の領域を
P領域とN領域の間に有し強く縮退した領域のキャリア
がポテンシャルを越えて注入されるPN接合をエミッタ
−ベース接合あるいはベース−コレクタ接合のいずれか
または両方に用いることを特徴とする半導体装置。 - 【請求項5】P型領域とN型領域の間の一方のバンドギ
ャップが他方より広い特許請求の範囲第4項記載の半導
体装置。 - 【請求項6】PN接合の間にP型、N型半導体のいずれ
よりもバンドギャップの広い半導体をはさみ、且つ伝導
帯又は価電子帯のいずれかのバンド端がなめらかにつな
がっているかそれに近い条件である特許請求の範囲第4
項または第5項記載の半導体装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61290880A JPH0622239B2 (ja) | 1986-12-05 | 1986-12-05 | 半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61290880A JPH0622239B2 (ja) | 1986-12-05 | 1986-12-05 | 半導体装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63142864A JPS63142864A (ja) | 1988-06-15 |
| JPH0622239B2 true JPH0622239B2 (ja) | 1994-03-23 |
Family
ID=17761703
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61290880A Expired - Lifetime JPH0622239B2 (ja) | 1986-12-05 | 1986-12-05 | 半導体装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0622239B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5225549B2 (ja) * | 2006-03-15 | 2013-07-03 | 日本碍子株式会社 | 半導体素子 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH061782B2 (ja) * | 1985-08-26 | 1994-01-05 | 日本電気株式会社 | 半導体装置 |
| JPH061783B2 (ja) * | 1985-08-27 | 1994-01-05 | 日本電気株式会社 | 半導体装置 |
-
1986
- 1986-12-05 JP JP61290880A patent/JPH0622239B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63142864A (ja) | 1988-06-15 |
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