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JPH0631368B2 - 熱可塑性プラスチツクス製機器用潤滑剤 - Google Patents
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JPH0631368B2 - 熱可塑性プラスチツクス製機器用潤滑剤 - Google Patents

熱可塑性プラスチツクス製機器用潤滑剤

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JPH0631368B2
JPH0631368B2 JP61108295A JP10829586A JPH0631368B2 JP H0631368 B2 JPH0631368 B2 JP H0631368B2 JP 61108295 A JP61108295 A JP 61108295A JP 10829586 A JP10829586 A JP 10829586A JP H0631368 B2 JPH0631368 B2 JP H0631368B2
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trihydroperfluoropentyloxy
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pentafluoropropoxy
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祐二 多田
進一 山田
三男 廣濱
民生 赤田
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、熱可塑性プラスチックス製機器用に支障なく
使用し得る潤滑剤、更に詳しくは熱可塑性プラスチック
ス製ハウジング又は部品により構成される回転又は摺動
機構を有する各種機器類に対し好適に使用し得る弗素系
潤滑剤に関する。
従来の技術及びその問題点 近年の目覚ましい科学技術の進歩と共に、工業用及び民
生用機器、装置類の各種素材も従来の金属やガラス等か
ら軽量、安価なプラスチックスへと急速に変遷して来て
いる。特にスチレン系成分を含有する熱可塑性プラスチ
ックスは、量産加工が容易で製品の物性も良好であるた
め、電機、電子機器やOA機器のハウジングや部品に多
用されている。これら各種機器類の動作機構として機械
的動作を伴わない電子回路が増加しつつあるが、一方で
は従来の回転、摺動等の機械的動作を伴う機構は依然必
須であり、これらの部分には潤滑剤が必要とされてい
る。
而してこれらプラスチックス製部品類を有する機器に対
して、従来の鉱油系潤滑剤を使用した場合には、オイル
の付着したプラスチックスの部分にクレージングやクラ
ツクが生じ、強度低下や破損の現象が度々生じ、業界で
の深刻な問題となっている。このような問題は、部品の
耐用年数の低下や故障の増加のみに止まらず、システム
全体の信頼性失墜につながる重大な危険を招く場合があ
る。
熱可塑性プラスチックス製成形品が接触する可能性の多
いオイルの内、応力亀裂を生じ易いものとしては、上記
回転、摺動機構用の潤滑油、グリースの他、成形金型の
防錆剤、防錆保護コート、離型剤等の各種オイル、グリ
ースが挙げられる。近年各種機器類の軽量小型化が進
み、且つ動作機構の高速化や騒音の低下が求められるに
伴い潤滑油類のハウジング等への付着の機会が増加して
いるため、一層に安全に使用でき、熱可塑性プラスチッ
クスを侵さない安全なオイル、グリースの要求が高まり
つつある。
このため既にプラスチックス関係に安全に使用できる潤
滑剤と称する製品が市販されているが、鉱油や合成エス
テル系潤滑油等の製品の場合、プラスチックスの曲げ歪
率0.5%でクレージングを生ずるものが殆んどであ
り、中にはクラックが生じて強度が極端に低下している
ものもあり(甚だしい場合、強度は零である)、使用に
耐えないのが現状である。
民生用電気、電子機器及びOA機器においては、現在ス
チレン系成分を含有する熱可塑性プラスチックス、特に
変性PPO樹脂のハウジングが圧倒的に多く使用されて
いるが、この樹脂はとりわけオイルに侵され易いため、
機器メーカーではオイルの接触する恐れのある部位への
金属箔貼付で急場を凌ぐ等、製品設計を左右するところ
までに至っている。
問題点を解決するための手段 本発明者らは、斯かる現状に鑑み熱可塑性プラスチック
ス製機器に好適に使用し得る潤滑剤を開発すべく鋭意研
究を重ねた結果、下記式(1)で示される物質の単一化
合物又はそれらの混合物であるフルオロアルコキシホス
ファゼンが本発明に所期の目的を達成し得ることを見い
出し、ここに本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記(1)式 {〔H(CFCFCHO〕〔CFCHO〕〔CFCF
O〕〔PN〕} (1) 〔但し、式中、(CFCFで示されるセグメン
トは、(CFCF)なる単位の整数倍である単一の
セグメントもしくは整数倍である異なった鎖長のセグメ
ントの混在を示し、単一のセグメントの場合においては
m=2であり、また鎖長の異なったセグメントの混在し
ている場合にあってはmはその平均の鎖長を表わす(C
CF)単位の平均反復数を意味しており、mの値
は1.3≦m≦2.8なる範囲にあり、またnはホスホ
ニトリル環骨格のPN単位の反復数を示し、異なった反
復数の環の混合体にあっては、その平均の反復数を示す
もので、3≦n≦5.3なる範囲内の実数値をとり、
h、k及びの値は夫々2n≧h≧0、2n≧k≧0、
2n≧≧0の範囲内にあり、h+k+=2nを満た
すものである。) で示される物質の単一化合物又はそれらの混合物である
フルオロアルコキシホスファゼンからなる熱可塑性プラ
スチックス製機器用潤滑剤に係る。
本発明において、上記一般式(1)のフルオロアルコキ
シホスファゼンは、文献未記載の新規化合物(各種の弗
素化アルコールと塩化ホスホニトリルとの反応生成物と
してのフルオロアルコキシホスファゼンは公知である
が、上記一般式に示したフルオロホスファゼンについて
は合成例及び物性の記載が公知文献に見当らない。)で
あり、例えば後記参考例にも示されているように、ホス
ホニトリルハライドのオリゴマーとフルオロアルコール
より製造される物質である。ここでホスホニトリルハラ
イドのオリゴマーとしては、例えばホスホニトリルクロ
リドのトリマー、ホスホニトリルクロリドのテトラマー
等やこれらの混合物を例示できる。また、フルオロアル
コールとしては、例えば1,1,3−トリヒドロペルフ
ルオロプロパノール、1,1,5−トリヒドロペルフル
オロペンタノール等の1,1,ω−トリヒドロパーフル
オロアルコール等やこれと2,2,3,3,3−ペンタ
フルオロプロパノールとの混合物等を例示できる。ま
た、上記一般式(1)のフルオロアルコキシ環状ホスホ
ニトリルエステルは、上記1,1,ω−トリヒドロパー
フルオロアルコールの1種もしくは2種以上と2,2,
3,3,3−ペンタフルオロプロパノールの混合物を予
めナトリウム等と反応させてアルコラートとしておき、
次いでこのアルコラートをホスホニトリルハライドのオ
リゴマーと反応させることによっても製造される。
上記一般式(1)で表わされるフルオロアルコキシホス
ファゼンの中で、好ましいものとしては例えば上記一般
式(1)においてk=0でありnが3≦n≦4.3なる
実数値をとるフルオロアルコキシホスファゼン等を挙げ
ることができる。
本発明の潤滑性組成物を使用するに際しては、特に限定
がなく、従来公知の潤滑性組成物と同様にして使用され
る。
本発明の潤滑剤組成物の適用対象となる熱可塑性プラス
チックスとしては、特に限定されず、従来公知のものを
広く例示でき、例えば変性PPO樹脂、ABS樹脂、A
S樹脂、ABS/ポリカーボネート系ポリマーアロイ樹
脂、スチレン−メチルメタクリレート樹脂等のスチレン
変性樹脂類等を挙げることができる。
またこれらプラスチックス素材を使用している機器類と
しては、複写機、プリンター、フロッピードライブ装
置、VTR、コンパクトディスク、光ディスク装置、カ
メラ、クロック等を例示できる。本発明の組成物は、こ
れら機器類の可動部分に潤滑剤として好適に使用し得る
のみならず、タッピング用等非可動部分になんらかの目
的で塗布されたり、又は熱可塑性プラスチックス部品に
接触する金属の防錆剤としても好適に使用され得るもの
である。
発明の効果 後記実施例及び比較例から明らかなように、変性PPO
樹脂及びABS樹脂は曲歪率0.5%で市販の鉱油によ
りクレージングを発生し、伸び保持率が35%以下と合
格基準からほど遠い状態であるのに対し、本発明の組成
物を使用した場合には、曲歪率0.5%のみならず、1
%においてもクレージングやクラックの発生はなく、伸
び保持率も80%以上と非常に良好な結果で、100%
近い値を示すものもあり、従来品との差は歴然としてお
り、本発明の効果は明らかに認められた。
実施例 以下に式(1)の化合物の製造例を掲げ、更に実施例及
び比較例を掲げて本発明をより一層明らかにする。
尚、各実施例における引張強度保持率及び引張伸度保持
率は、以下の方法により測定したものである。
即ち、対象となる熱可塑性プラスチックスから射出成形
又は切削加工により作成されたJIS I号形試験片に
下記(2)式 εmax=Mh/2EI=6hδ/L (2) 〔但しεmaxは試験片の引張側の最大曲げ歪、Mは試
験片の曲げモーメント、Eは試験片の材料の弾性係数、
Iは試験片の断面二次モーメント、hは試験片厚さ、L
は試験片の支点間距離、δは撓みを示す。〕 で算出される0%、0.5%、1%の曲げ歪を第10図
の如く付加し、その引張側に試験油剤を付着(密着)さ
せ、20℃で7日間静置し、試験油剤を除去した後、視
覚検査及び引張試験を行ない、それぞれの引張強度及び
引張伸度を測定し、それぞれの保持率を算出して、この
値の百分率をパラメーターとした。
上記において、撓みは、応力亀裂試験用器具を用いて試
験片に与えた。また試験油剤の密着は、油やグリースの
ような粘度の高い液状物質の場合、脱脂綿や刷毛塗りと
し、また粘度の低い物質の場合、該物質をたっぷり含浸
させた濾紙を試験片に密着させた。試験油剤の密着位置
は、試験片の最大応力の発生する面とする。
判定基準は、視覚試験においてクレージングや白化等の
異常を認めず、引張強度の保持率が平均値で80%以上
且つ引張伸度保持率が50%以上を合格と設定した。
製造例1 コンデンサー、攪拌装置及び温度計を備えた四ツ口フラ
スコに2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパノー
ル310g(2.06モル)、1,1,5−トリヒドロ
パーフルオロペンタノール480g(2.06モル)と
トルエン2000mを仕込み、冷却下にナトリウムの
小片91g(3.95モル)を投入し、徐々に昇温し、
40℃でナトリウムが完全に溶解するまで反応を行なっ
た。この反応液に、トルエン1000mに溶解したホ
スホニトリルクロリドテトラマー178g(0.384
モル)の溶液を約50℃で滴下し、還流下に4時間反応
を行なった。生成した塩化ナトリウムを除くため、水洗
し、脱水、濃縮後、油状の粗製物620gを得た。これ
を160〜220℃/0.5〜0.03mmHgで単蒸留し
た後、高温精密分留装置HP−9000B(柴田化学
製)にて精密分留を行ない、各留分のガスクロマトグラ
フイー、マススペクトル、赤外吸収スペクトル及びプロ
トン核磁気共鳴スペクトル分析により下記に示す化合物
の生成を確認した。
(CFCFCHO)(HCFCFCFCFCHO)8−l
(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロポキシ)
ヘプタキス(1,1,5−トリヒドロパーフルオロペン
チルオキシ)シクロテトラホスホニトリル(=1であ
る化合物) 沸点:209〜211℃/0.3mmHg 屈折率(n、20℃):1.3532 分子量:1946 ビス(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロポキ
シ)ヘキサキス(1,1,5−トリヒドロパーフルオロ
ペンチルオキシ)シクロテトラホスホニトリル(=2
である化合物) 沸点:201〜203℃/0.3mmHg 屈折率(n、20℃):1.3518 分子量:1864 トリス(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロポ
キシ)ペンタキス(1,1,5−トリヒドロパーフルオ
ロペンチルオキシ)シクロテトラホスホニトリル(=
3である化合物) 沸点:195〜197℃/0.3mmHg 屈折率(n、20℃):1.3503 分子量:1782 テトラキス(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプ
ロポキシ)テトラキス(1,1,5−トリヒドロパーフ
ルオロペンチルオキシ)シクロテトラホスホニトリル
(=4である化合物) 沸点:189〜191℃/0.3mmHg 屈折率(n、20℃):1.3489 分子量:1700 ペンタキス(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプ
ロポキシ)トリス(1,1,5−トリヒドロパーフルオ
ロペンチルオキシ)シクロテトラホスホニトリル(=
5である化合物) 沸点:179〜182℃/0.3mmHg 屈折率(n、20℃):1.3475 分子量:1618 ヘキサキス(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプ
ロポキシ)ビス(1,1,5−トリヒドロパーフルオロ
ペンチルオキシ)シクロテトラホスホニトリル(=6
である化合物) 沸点:168〜170℃/0.3mmHg 屈折率(n、20℃):1.3460 分子量:1536 ヘプタキス(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプ
ロポキシ)(1,1,5−トリヒドロパーフルオロペン
チルオキシ)シクロテトラホスホニトリル(=7であ
る化合物) 沸点:157〜159℃/0.3mmHg 屈折率(n、20℃):1.3446 分子量:1454 上記で得られる各種化合物は同一パターンのスペクトル
を示すため、これらの内、ペンタキス(2,2,3,
3,3−ペンタフルオロプロポキシ)トリス(1,1,
5−トリヒドロパーフルオロペンチルオキシ)シクロテ
トラホスホニトリルのプロトン核磁気共鳴スペクトルを
第1図に示す。このスペクトルは、5.75、6.4
0、7.05ppmに弗素とカップリングした5位の水素
の特徴的な吸収を有し、他の6種の化合物のスペクトル
との違いは4.5ppmの1位の水素の吸収との積分強度
比が異なるのみであった。
上記で得られるテトラキス(2,2,3,3,3−ペン
タフルオロプロポキシ)テトラキス(1,1,5−トリ
ヒドロパーフルオロペンチルオキシ)シクロテトラホス
ホニトリルの赤外吸収スペクトルを第2図に示す。この
スペクトルによれば、1350cm-1に環状ホスホニトリ
ル四量体骨格の吸収が現われている。
上記で得られるトリス(2,2,3,3,3−ペンタフ
ルオロプロポキシ)ペンタキス(1,1,5−トリヒド
ロパーフルオロペンチルオキシ)シクロテトラホスホニ
トリル、テトラキス(2,2,3,3,3−ペンタフル
オロプロポキシ)テトラキス(1,1,5−トリヒドロ
パーフルオロペンチルオキシ)シクロテトラホスホニト
リル及びペンタキス(2,2,3,3,3−ペンタフル
オロプロポキシ)トリス(1,1,5−トリヒドロパー
フルオロペンチルオキシ)シクロテトラホスホニトリル
の蒸気圧線図を第3図に示す。
製造例2 製造例1と同様にしてアルコラートを合成し、これにホ
スホニトリルクロリドトリマー178gのトルエン溶液
を滴下し、製造例1と同様に反応、後処理を行ない、油
状の粗製物605gを得た。これを130〜195℃/
0.75〜0.03mmHgで単蒸留した後、HP−900
0Bにて精密分留を行ない、下記に示す化合物の生成を
確認した。
(CFCFCHO)(HCFCFCFCFCHO)6−l
(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロポキシ)
ペンタキス(1,1,5−トリヒドロパーフルオロペン
チルオキシ)シクロトリホスホニトリル(=1である
化合物) 沸点:178〜180℃/0.3mmHg 屈折率(n、20℃):1.3483 分子量:1439 ビス(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロポキ
シ)テトラキス(1,1,5−トリヒドロパーフルオロ
ペンチルオキシ)シクロトリホスホニトリル(=2で
ある化合物) 沸点:167〜169℃/0.3mmHg 屈折率(n、20℃):1.3459 分子量:1357 トリス(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロポ
キシ)トリス(1,1,5−トリヒドロパーフルオロペ
ンチルオキシ)シクロトリホスホニトリル(=3であ
る化合物) 沸点:153〜155℃/0.3mmHg 屈折率(n、20℃):1.3436 分子量:1275 テトラキス(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプ
ロポキシ)ビス(1,1,5−トリヒドロパーフルオロ
ペンチルオキシ)シクロトリホスホニトリル(=4で
ある化合物) 沸点:142〜144℃/0.3mmHg 屈折率(n、20℃):1.3412 分子量:1193 ペンタキス(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプ
ロポキシ)(1,1,5−トリヒドロパーフルオロペン
チルオキシ)シクロトリホスホニトリル(=5である
化合物) 沸点:130〜132℃/0.3mmHg 屈折率(n、20℃):1.3388 分子量:1111 上記で得られる化合物の内、ビス(2,2,3,3,3
−ペンタフルオロプロポキシ)テトラキス(1,1,5
−トリヒドロパーフルオロペンチルオキシ)シクロトリ
ホスホニトリル、トリス(2,2,3,3,3−ペンタ
フルオロプロポキシ)トリス(1,1,5−トリヒドロ
パーフルオロペンチルオキシ)シクロトリホスホニトリ
ル及びテトラキス(2,2,3,3,3−ペンタフルオ
ロプロポキシ)ビス(1,1,5−トリヒドロパーフル
オロペンチルオキシ)シクロトリホスホニトリルの核磁
気共鳴スペクトルそれぞれ第4図、第5図、第6図に示
す。また、テトラキス(2,2,3,3,3−ペンタフ
ルオロプロポキシ)ビス(1,1,5−トリヒドロパー
フルオロペンチルオキシ)シクロトリホスホニトリルの
赤外吸収スペクトルを第7図に示す。
製造例3 製造例1と同様の反応器にホスホニトリルクロリドテト
ラマー178g(0.384モル)とトルエン1000
mを仕込み、完全に溶解した後、1,1,5−トリヒ
ドロパーフルオロペンタノール480g(2.06モ
ル)とナトリウム45.5g(1.98モル)よりトル
エン1000m中で調製したアルコラートを滴下し、
50℃で4時間反応を行なった。この反応液に2,2,
3,3,3−ペンタフルオロプロパノール155g
(1.03モル)と1,1,3−トリヒドロテトラフル
オロプロパノール136g(1.03モル)とナトリウ
ム45.5g(1.98モル)をトルエン1000m
中で別途調製したアルコラートを滴下し、50℃で4時
間反応を行なった。以下、製造例1と同様に処理、単蒸
留、精密分留を行ない、193〜195℃/0.3mmHg
の留分120gを得た。得られる化合物は、ガスクロマ
トグラフイー、質量分析及びプロトン核磁気共鳴スペク
トルからビス(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプ
ロポキシ)ビス(1,1,3−トリヒドロパーフルオロ
プロポキシ)テトラキス(1,1,5−トリヒドロパー
フルオロペンチルオキシ)シクロテトラホスホニトリル
であることを確認した。またこの化合物の屈折率は20
℃において1.3567であった。この化合物のプロト
ン核磁気共鳴スペクトルを第8図、赤外吸収スペクトル
を第9図に示す。
製造例4 コンデンサー、攪拌装置及び温度計を備えた四ツ口フラ
スコに2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパノー
ル155g(1.03モル)、1,1,5−トリヒドロ
オクタフルオロペンタノール240g(1.03モル)
とトルエン1000mを仕込み、冷却下にナトリウム
の小片45.3g(1.97モル)を投入し、ナトリウ
ムが完全に溶解するまで40℃で4時間反応を行なっ
た。この反応液に、トルエン500mに溶解したホス
ホニトリルクロリドテトラマー89g(0.192モ
ル)の溶液を約50℃で滴下し、還流下に4時間反応を
行なった。生成した塩化ナトリウムを除くため、水洗
し、脱水、濃縮後、油状の粗製物310gを得た。これ
を減圧蒸留し、160〜193℃/0.03mmHgの留分
260gを分取した。無色透明のこの油状物はGC及び
GC−MS分析の結果、nが4であり、mが2である上
記一般式(1)の化合物において、=1が1.6%、
=2が8.6%、=3が22.9%、=4が3
2.7%、=5が23.3%、=6が8.5%及び
=7が1.5%の割合の7成分の混合物であることが
確認された。この物質の比重は1.746(20℃)、
粘度は204cps(40℃)、蒸気圧は1mmHg/188
℃、、流動点は−37.5℃であった。
製造例5 2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパノール63
g、1,1,3−トリヒドロテトラフルオロプロパノー
ル56g及び1,1,5−トリヒドロオクタフルオロペ
ンタノール98gの混合物を用い、製造例1と同様にし
てアルコラートを合成し、これとホスホニトリルクロラ
イドテトラマーを反応させて製造例1と同様に処理し、
160〜185℃/0.03mmHgの留分235gを分取
した。このものは無色透明の油状物であって、比重1.
73(20℃)、粘度285cps(40℃)、流動点−
35℃の物性を有していた。またこの化合物Bは、精密
に測定したH−NMRの積分値より=0.59、m
=1.55の平均値を有することがわかった。
製造例6 式H(CFCFCHOHで表わされるテロメ
リックフッ化アルコールの混合物(m=1,2,3,
4,5のそれぞれの比率が33,42,17,5,3%
〔GC分析値で平均の値がm=2.03である〕240
gに、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパノー
ル155gを加えたものでアルコラートを合成し、これ
とホスホニトリルクロリド混合物(n=3,4,5,6
以上のそれぞれの比率がGC分析でそれぞれ69,1
6,7,8%である)89gを反応させ、167〜22
0℃/0.03mmHgの留分210gを分取した。このも
のの物性は比重1.74(20℃)、粘度340cps
(40℃)及び流動点−35℃であった。
実施例1 ABS樹脂〔スタイラック191、旭化成社製〕又は変
性PPO樹脂〔ユピエースAN−45、三菱瓦斯化学社
製〕で作成したJIS I号引張試験片に前記(2)式
で算出される曲げ歪0%、0.5%、1%を付加し、そ
の引張側にヘキサキス(1,1,5−トリヒドロパーフ
ルオロペンチルオキシ)シクロトリホスファゼンからな
る潤滑油を含浸させた濾紙を密着させ、20℃で7日間
静置した後、メタノールで該潤滑油を除去し、視覚検査
を行なった後、引張試験を行なった。
繰返し数3で実施した試験の視覚検査の結果、0%、
0.5%、1%のいずれの曲げ歪においても異常は認め
られなかった。またその試験片における引張強度、伸度
測定の結果は、下記第1表のような値を示し、非常に良
好であった。
実施例2 トリス(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル
オキシ)トリス(1,1,5−トリヒドロパーフルオロ
ペンチルオキシ)シクロトリホスファゼンからなる潤滑
油を使用する以外は、実施例1と同様にして検査、試験
を行なった。
視覚検査の結果、0%、0.5%、1%のいずれの曲げ
歪においても異常は認められなかった。またその試験本
における引張強度、伸度測定の結果は、下記第2表のよ
うな値を示し、非常に良好であった。
実施例3 上記式(1)において、k=0、m=2、n=3であっ
て、=0が4%、=1が18%、=2が31%、
=3が28%、=4が13%及び=5が3%の混
合物(の平均値は2.5)からなる潤滑油を使用する
以外は、実施例1と同様にして検査、試験を行なった。
視覚検査の結果、0%、0.5%、1%のいずれの曲げ
歪においても異常は認められなかった。またその試験片
における引張強度、伸度測定の結果は、下記第3表のよ
うな値を示し、非常に良好であった。
実施例4 上記式(1)において、=0、m=2、n=3であっ
て、kの平均値が2.7であるフルオロアルコキシシク
ロトリホスファゼンの混合物からなる潤滑油を使用する
以外は、実施例1と同様にして検査、試験を行なった。
視覚検査の結果、0%、0.5%、1%のいずれの曲げ
歪においても異常は認められなかった。またその試験片
における引張強度、伸度測定の結果は、下記第4表のよ
うな値を示し、非常に良好であった。
実施例5〜7 下記に示す潤滑油A、潤滑油B及び潤滑油Cを使用する
以外は、実施例1と同様にして検査、試験を行なった。
視覚検査の結果、いずれの潤滑油も曲げ歪において異常
は認められなかった。またその試験片における引張強度
の結果は、下記5表のような値を示し、非常に良好であ
った。
潤滑油A:h=0、≒k、n≒3.5である式(1)
の化合物 潤滑油B:h≒4、≒2、k≒1、m=2、n≒3.
5である式(1)の化合物 潤滑油C:k=0、h≒、m≒2、n=4である式
(1)の化合物 比較例1 ABS樹脂〔スタイラック191、旭化成社製〕又は変
性PPO樹脂〔ユピエースAN−45、三菱瓦斯化学社
製〕で作成したJIS I号引張試験片に前記(2)式
で算出される曲げ歪0%、0.5%、1%を付加し、そ
の引張側に市販プラスチック用潤滑油及び市販プラスチ
ック用潤滑油(高温用)を含浸させた濾紙を密着させ、
20℃で7日間静置した後、メタノールで該潤滑油を除
去し、視覚検査を行なった後、引張試験を行なった。
繰返し数3で実施した試験の視覚検査の結果0.5%及
び1%の曲げ歪においてクレージング又はクラックの発
生が認められた。また引張試験においても、強度低下が
著しかった。
比較例2 市販の鉱油系潤滑油を使用し、上記実施例1と同様にし
て検査、試験を行なった。
視覚検査の結果、0.5%及び1%の曲げ歪においてク
レージングの発生が認められた。また引張試験において
も、伸度低下が著しかった。
実施例8(複写機に使用した例) 変性PPO樹脂を用いて成形された複写機ハウジングの
特に応力のかかり易い(従来ストレスクラックのよく発
生した)部分に実施例1で使用した潤滑油を塗布し、2
5℃及び65℃で各々720℃まで試験を行なった。視
覚検査の結果、いずれの場合もストレスクラックの発生
等は全く認められず、安全に使用できることが確認され
た。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1で得られる化合物のプロトン核磁気
共鳴スペクトル図である。第2図は、実施例1で得られ
る化合物の赤外吸収スペクトル図である。第3図は、実
施例1で得られる化合物の蒸気圧線図である。第4図、
第5図及び第6図は、実施例2で得られる各化合物のプ
ロトン核磁気共鳴スペクトル図である。第7図は、実施
例2で得られる化合物の赤外吸収スペクトル図である。
第8図は、実施例3で得られる化合物のプロトン核磁気
共鳴スペクトル図である。第9図は、実施例3で得られ
る化合物の赤外吸収スペクトル図である。第10図は、
引張強度及び引張伸度を測定する際の試験方法を説明す
るための図面である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 進一 徳島県徳島市川内町加賀須野463番地 大 塚化学株式会社徳島工場内 (72)発明者 廣濱 三男 兵庫県西宮市芦原町10番33号 株式会社松 村石油研究所内 (72)発明者 赤田 民生 兵庫県西宮市芦原町10番33号 株式会社松 村石油研究所内 (56)参考文献 特開 昭58−164698(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記(1)式で示される物質の単一化合物
    又はそれらの混合物であるフルオロアルコキシホスファ
    ゼンからなる熱可塑性プラスチックス製機器用潤滑剤。 {〔H(CFCFCHO〕〔CFCHO〕〔CFCF
    O〕〔PN〕} (1) 〔但し、式中、(CFCFで示されるセグメン
    トは、(CFCF)なる単位の整数倍である単一の
    セグメントもしくは整数倍である異なった鎖長のセグメ
    ントの混在を示し、単一のセグメントの場合においては
    m=2であり、また鎖長の異なったセグメントの混在し
    ている場合にあってはmはその平均の鎖長を表わす(C
    CF)単位の平均反復数を意味しており、mの値
    は1.3≦m≦2.8なる範囲にあり、またnはホスホ
    ニトリル環骨格のPN単位の反復数を示し、異なった反
    復数の環の混合体にあっては、その平均の反復数を示す
    もので、3≦n≦5.3なる範囲内の実数値をとり、
    h、k及びの値は夫々2n≧h≧0、2n≧k≧0、
    2n≧≧0の範囲内にあり、h+k+=2nを満た
    すものである。)
  2. 【請求項2】フルオロアルコキシホスファゼンが上記式
    (1)においてk=0でありnが3≦n≦4.3なる実
    数値をとるものである特許請求の範囲第1項に記載の潤
    滑剤。
  3. 【請求項3】熱可塑性プラスチックスが変性PPO、A
    BS、AS及びHIPSからなる群から選ばれた少なく
    とも1種である特許請求の範囲第1項又は第2項に記載
    の潤滑剤。
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